JP2016214234A - 家畜用乳頭パック材料及び乳用家畜の乳房炎予防方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 家畜の、主として乳牛の乳頭を乳房炎から予防するために使用される乳頭パックにおいて、乳頭が脂ぎっている場合においても均一な厚みのパックを容易な操作により形成させることができ、長期間乳頭に密着する家畜用乳頭パック材料を提供する。【解決手段】 家畜の乳頭に密着させるパックを形成するための材料であって、(A)ラテックスと(B)界面活性剤を含み、かつ(B)界面活性剤の含有量が0.05質量%以上10質量%以下であることを特徴とする家畜用乳頭パック材料である。【選択図】なし

Description

乳牛の重大な疾病の一つに乳房炎がある。乳房炎は、細菌その他の微生物が乳頭口から乳房内へ侵入し、定着・増殖することによって起こる感染病であるが、その発生機序が複雑であるので、いまだに根絶できず、酪農界に重大な経済的損失を与え続けている疾病である。乳房炎には種々のタイプや症状があるが、乳房の発赤、疼痛、膨張、発熱或いは乳汁中への乳魂の出現等、いわゆる臨床症状をともなった乳房炎の発見は容易であり、抗生剤治療の普及につれて世界的にも減少傾向にある。しかし、これらの臨床症状を示さないが乳汁を検査すると体細胞数の増加等の異常が発見される、いわゆる潜在性乳房炎については、産乳量や乳質の低下等多大な経済的損失を及ぼしているにも係わらず、その防除は遅々として進んでいない。
このような乳房炎を防除するために、現在世界的に推奨されているのは「5ポイント」と呼ばれる下記のような重点対策である。
(1)ミルカーの点検整備を含めた搾乳施設等の衛生対策。
(2)乳頭の消毒。
(3)臨床型乳房炎の治療。
(4)乾乳期治療(dry cow therapy,DCT)。
(5)問題牛の淘汰(以上、非特許文献1,2,3)。
上記に挙げられた対策の中でも、乳牛の乳頭消毒は、乳房炎防除の最も重要な予防対策の一つであり、英国のDoddらが1952年に乳頭消毒剤を開発、実施し、日本では昭和40年頃より乳質改善事業の一環として使用が実施されるようになり、今日では40%の普及率となっている。
現在一般に実施されている乳頭消毒は、搾乳後に乳頭をディッピング剤(殺菌消毒剤水溶液)に浸漬する方法(所謂ポストディッピング)であり、乳頭皮膚表面に付着する乳房炎起因菌を殺菌消毒し、さらに保湿剤によりひび割れ等の乳頭皮膚の状態を改善し、乳頭表面の細菌の増殖を抑制することにより、乳房炎を予防することにあり、これまで、様々なポストディッピング剤が提案(例えば特許文献1、特許文献2)されており、市場では多数の製品が市販されている。
しかしながら、米国のthe National Institute for Research in Dairyingにより実施された試験において、ポストディッピング実施乳牛群の12カ月間での新たな感染は50%減少したものの、それは既に感染していた乳房の全体からみると僅か14%の減少でしかなかった。このことから、既存菌による亜臨床型感染が持続したことが伺えたと報告している。即ち、このポストディッピングは、伝播性の乳房炎起因菌による新たな感染の率は減少させるものの、いわゆる環境性乳房炎の起因菌に対する防除効果に関しては、思ったほど効果が期待できないということである。
つまり、搾乳後の消毒(ポストディッピング)のみでは、その効果持続期間(例えば適用後、乳頭が牛床などに接触した際に、薬液が乳頭から除かれて効果が失われるまでに、1〜2時間)が比較的短いため、次の搾乳までに殺菌効果が消失してしまうため、環境性の起因菌に対しては、その効果に限界があった。
一方、乳房炎起因菌から乳牛の乳頭を守る手段として、乳牛の乳頭全体をマスキングすることにより、細菌その他の微生物が乳頭口から乳房内へ侵入するのを防止する技術が提案されている。
例えば、特許文献3は、「乳牛の乾乳期において、乳房炎に感染しやすい乾乳期の初めの約2日〜9日程度の間、及び分娩前約2日〜9日程度の間、乳頭を乳頭シール剤に浸漬して乳頭に乳頭口を閉塞する薄膜を形成した状態に保持しておくことにより、乳房炎起因菌の感染を物理的に阻止することを特徴とする乳牛の乳房炎予防方法。」を開示している(請求項1)。更に、特許文献3は、乳頭口を浸漬させる乳頭シール剤として、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、メチレンクロライド等のフロン代替体、トルエン、キシレン等の芳香族化合物を溶媒として、ウレタンゴム、ラテックスゴム、ブタジエン樹脂、ポリビニルアルコール、液状ブチルゴム、液状ゴム、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、酢酸ビニルゴム等から選択されたゴム素材を5〜15%の濃度で溶解したものを記載している。
しかしながら、特許文献3のゴム系素材は発がん性等を有する有害な有機溶媒を用いているため、乳頭を乳頭シール材に浸漬させている際に、有害な有機溶媒が揮発し作業者や乳牛が有機溶媒を吸い込み健康障害を生じる恐れがある。
また、特許文献4は、「少なくとも、水、カルシウム塩およびアルギン酸塩を含み、かつ、ゲル化前の粘度が5000〜150万mPa・secである乳頭パック。」を開示しており、更に、該乳頭パック中にヨウ素などの抗菌剤を配合しておくことで、長期間乳頭を乳房炎起因菌などから保護できるとして提案されている。
しかし、特許文献4に記載されている乳頭パックでは、アルギン酸塩や硫酸カルシウム塩からなる粉末成分を使用直前に、水などの溶剤と混錬して得られるペーストを乳頭に塗布して使用すると説明されている。硫酸カルシウムは水に不溶、つまり疎水性成分であり、水などの親水性溶剤中に均一に分散させることは非常に難しく、所望の分散性を得るためには、術者に多大な労力及び熟練を要求するだけでなく、混錬の際には粉末成分が周囲に飛散してしまうという問題を有していた。
また、特許文献4には、粉末であるアルギン酸塩や硫酸カルシウム塩からなる成分をグリセリンやプロピレングリコールなどの親水性溶剤に予め分散させておくことで、上記問題が軽減されるとしてあるが、この場合であっても表面が疎水的である硫酸カルシウムを親水性溶剤中に分散させておくのが困難なため、経時的に沈降分離を起こしてしまう。その結果、場合によっては、使用する際(水と混錬する際)に、かえって分散性を損ねてしまい、混錬に時間がかかったり、気泡が混入したりして、得られる乳頭パックの均一性や硬化性が低下し、乳頭への密着性が悪化したり、乳頭から剥離し易くなったりしていた。
特許文献5は、水性媒体中に膜形成重合体ラテックス及び水溶性重合体粘結材を含む組成物とその組成物を用いて産乳動物の乳房炎を予防処理する方法について記している。ラテックスは、高分子化合物の分散液であり、該分散液を家畜の乳頭に浸漬させると、時間経過と共に徐々に膜が形成され、その結果、乳頭が保護される。このようなラテックスを含有する組成物を用いる乳頭の保護方法は、操作方法の簡便さから有用な技術と考えられる。
特開平8−175989号公報 特開平11−155404号公報 特開2000−41529号公報 特開2006−50911号公報 米国特許4113854号
畜産大事典編集委員会代表者長沢弘著、1996年2月20日、畜産大事典、株式会社養賢堂 酪農大事典生理・飼育技術・環境管理、2011年3月31日、社団法人農山漁村文化協会 株式会社講談社サイエンティフィック編、新編畜産ハンドブック、2006年9月10日、株式会社講談社
しかしながら、ラテックスを用いた家畜乳頭の保護方法は、操作方法は簡便ではあるものの、以下の問題点があることが分かった。すなわち、家畜の乳頭は、必ずしもきれいな状態に保たれているわけではなく、特に搾乳期の場合は、乳頭皮膚の油脂に覆われていたり、乳汁に覆われている場合が度々ある(以下、乳頭が油脂に覆われていたり、あるいは、乳汁に覆われている状態を油膜被覆乳頭と呼称する)。このような油膜被覆乳頭に対して、公知のラテックスを用いて乳頭を保護しようとしても、乳頭への塗布性が悪く、密着性も満足のいく結果が得られなかった。油膜被覆乳頭の油膜を除去した後に、ラテックスを用いて乳頭を保護すればよいが、操作が煩雑となる。
以上の背景にあって本発明は、家畜の、主として乳牛の乳頭を乳房炎から予防するために使用される乳頭パック材料において、油膜被覆乳頭に対して塗布性に優れ、長期間乳頭に密着する家畜用乳頭パック材料を提供することを目的とする。
上記の目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、ラテックスに一定量の界面活性剤を配合した家畜用乳頭パック材料が、パック装着操作が簡便である上、油膜被覆乳頭に対しても塗布性が良く、密着性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は以下[1]〜[11]に示す発明である。
[1]家畜の乳頭に密着させるパックを形成するための材料であって、(A)ラテックスと(B)界面活性剤を含み、かつ(B)界面活性剤の含有量が0.05質量%以上10質量%以下であることを特徴とする家畜用乳頭パック材料。
[2]前記(A)ラテックスが、ゴム系高分子またはその誘導体の水分散液である[1]に記載の家畜用乳頭パック材料。
[3]前記(A)ラテックスが、天然ゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、酢酸ビニルゴムから選択されるゴム系高分子またはその誘導体の水分散液である[1]または[2]に記載の家畜用乳頭パック材料。
[4]前記(B)界面活性剤がアニオン系界面活性剤である[1]〜[3]のいずれかに記載の家畜用乳頭パック材料。
[5]更に、(C)低分子無機系凝集剤、高分子無機系凝集剤、高分子有機系凝集剤、酸、及びそれらの混合物から成る群から選択された凝集剤を含有することを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載の家畜用乳頭パック材料。
[6]保存形態が、i)(A)ラテックスと(B)界面活性剤とを含む基剤、ii)(C)凝集剤を含有する硬化剤からなる形態である[5]記載の家畜用乳頭パック材料。
[7]前記(C)凝集剤が、カルシウム塩またはマグネシウム塩から選ばれる少なくとも1種の多価金属化合物であることを特徴とする[5]または[6]に記載の家畜用乳頭パック材料。
[8]前記(C)凝集剤が、クエン酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、グルコン酸、コハク酸、プロピオン酸から選ばれる少なくとも1種の酸であることを特徴とする[5]または[6]に記載の家畜用乳頭パック材料。
[9]前記ii)硬化剤が更に、(D)水及び/又は水溶性溶媒を含むことを特徴とする[6]〜[8]のいずれかに記載の家畜用乳頭パック材料。
[10]前記[1]〜[9]のいずれかに記載の家畜用乳頭パック材料を用い、乳頭に密着させるパックを生成させることを特徴とする乳用家畜の乳房炎予防方法。
[11]前記[6]に記載の家畜用乳頭パック材料を用い、i)(A)ラテックスと(B)界面活性剤とを含む基剤、及びii)(C)凝集剤を含有する硬化剤の一方を乳用家畜の乳頭に付着させ、ついで他方を付着させることにより乳頭に密着させるパックを生成させることを特徴とする乳用家畜の乳房炎予防方法。
本発明の家畜用乳頭パック材料は、油膜被覆乳頭に対して良好な塗布性を示し、かつ該パック材料により形成したパックは、油膜被覆乳頭に対して密着性が良好である。また、パックの強度が高いため、長期間乳頭から剥がれることがない。したがって、搾乳期の乳牛を乳房炎などの感染症から効率的に予防することができ、極めて有望である。
本発明の家畜用乳頭パック材料(単に乳頭パック材料ともいう)を用いると、簡便な手法により、油脂被膜乳頭に密着したパックが得られ、該パックは長期間乳頭から剥がれることがない。パックは、乳頭パック材料に家畜の乳頭を浸漬させてしばらく(10分程度)自然乾燥させるだけで生成するため、非常に簡便な手法で得ることができる。
これにより、乳頭口付近が完全に密封されるうえ、搾乳牛の乳頭が収縮、膨張を繰り返してもパックがその動きに追随でき、乳頭に密着した状態を保つことが出来る。均一な厚みのパックを形成させることが出来るため、家畜の横臥休息等により大きな荷重が乳頭に付着させたパックにかかっても剥離したり破れることなく耐久出来る。そのため、乳頭口への細菌の侵入を完全に防止することが可能となる。
また、本発明の乳頭パック材料は、使用直前の混練操作が不要であり、混練不足による乳頭パックの不均一化や、気泡混入などの問題も解消される。
本発明の家畜用乳頭パック材料は、(A)ラテックス、(B)界面活性剤、及び必要に応じてその他成分を配合し、一つの組成物として調整したものの他、後述する通り、(A)ラテックス、(B)界面活性剤、必要に応じてその他成分を分離保存している状態をも意味する。
以下、本発明のパックの各構成成分について詳細に説明する。
(A)ラテックス
「ラテックス」は本来、天然ゴムの樹から採取される乳白色の水系エマルジョンにつけられた名称で、通常はラテックスと言えば天然ゴムラテックスを指す(狭義のラテックス)。然しながら、合成ゴムや合成樹脂などのゴム系高分子を分散質とし、種々の有機溶媒又は無機物の水溶液を分散媒としたコロイドゾルもラテックスと呼称されている(広義のラテックス)。乳化重合法を用いて製造した合成ゴムの水分散液を合成ゴムラテックスと呼称して、天然ゴムラテックスと区別することもあり、またゴム以外の樹脂のエマルジョンを樹脂ラテックスと呼称し、ゴムラテックスと区別することもある。然しながら、近年、天然ゴムラテックス、合成ゴムラテックス及び樹脂ラテックスの全てを包有する用語として「(高分子)ラテックス」という用語が使用されている。従って、本発明でも、上記ラテックスの全て(天然ゴムラテックス、合成ゴムラテック及び樹脂ラテックスの全て)を包含するものとして、「ラテックス」なる文言を使用する(室井宗一:高分子ラテックスの化学、高分子刊行会(1976)参照)。
本発明のラテックスの種類は特に制限されないが、パックの強度を高めるため、ゴム系高分子の水分散液が好ましい。水分散液においては、若干量の有機溶媒は許容され、10質量%以下、好ましくは5質量%以下の有機溶媒は存在しても構わない。ゴム系高分子としては、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、エチレンゴム、エチレンブタジエンゴム、プロピレンゴム、エチレンプロピレンゴム、スチレンゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンイソプレンゴム、ウレタンゴム、チオコールゴム、ニトリルゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、アクリルゴム、酢酸ビニルゴム、エチレン酢酸ビニルゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、ポリサルファイドゴム、ポリエーテルゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム等の合成ゴムが挙げられる。その他に下記に示すゴム系高分子の誘導体も用いることが出来る。ゴム系高分子の誘導体としては、例えばゴム系高分子を構成するモノマーを互いに共重合させたものやゴム系高分子の表面を例えばカルボキシル基、アミノ基、トリメチルシリル基の反応性機能性官能基に変性させたもの等を挙げることが出来る。なお、共重合の形態は、ランダム共重合、交互共重合、周期的共重合、ブロック共重合、グラフト共重合のいずれでも良い。ゴム系高分子の中でも家畜乳頭の膨張、収縮に耐えられるように伸びが大きく高い強度を有するゴム系高分子の水分散液がより好ましい。伸びが大きく高い強度を有する観点から、天然ゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、酢酸ビニルゴムの水分散液から構成されるラテックスが好ましい。上記のラテックスの中でも、予め一部を架橋させたものは更に強度が高くより好ましい。上記のラテックスは2種以上の混合物であっても良い。ラテックス粒子中の高分子の構造は、直鎖状、分岐状、デンドリマー状、網目状、環状などいずれでも良い。
ラテックス粒子を安定化させるために、アンモニア等の各種安定剤やグリセリン脂肪酸エステル、ラウリン酸エステル等の界面活性剤が添加されているものも用いることが出来る。また、必要に応じて、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤、劣化防止剤(酸化防止剤、オゾン防止剤等)、加工助剤(可塑剤、軟化剤、粘着付与材等)、分散剤、クリーミング剤、泡立て剤、感熱剤(亜鉛アンモニウム錯塩、ポリビニルメチルエーテル等)などを添加したものを用いることも出来る。ラテックス中の固形分濃度は20質量%以上90質量%以下であることが好ましく、40質量%以上85質量%以下であることがより好ましい。
固形分濃度が20質量%を下回る場合、パック形成に時間を要し、またパックの強度が弱くなる傾向にある。一方、固形分濃度が90質量%を上回る場合、組成物の粘度が高くなりパックの乳頭への塗布性が低下する傾向にある。
なお、ラテックス中の固形分濃度は、ラテックスを乾燥して求めることができる。但し、ラテックス、及び、例えば、無機物を含む乳頭パック材料の場合、単に乾燥させただけでは、得られる乾燥物は無機物を含んでしまう。このような場合には、先ず、乳頭パック材料を乾燥させた乾燥物の分析を行い、乾燥物に含まれる成分を予め分析しておく。そして、該乾燥物を燃焼させ、得られた残分の質量から無機物の配合量を求めることができる。また、燃焼されたものの質量からラテックスに含まれる固形分(ラテックス粒子)の量を求めることができる。このような方法により、乳頭パック材料からも、ラテックス中の固形分濃度を求めることができる。
(B)界面活性剤
本発明の特徴の一つは、ラテックスを含有する乳頭パック材料に特定量の界面活性剤を配合した点にある。界面活性剤を配合することで、分散媒中のラテックス粒子を安定化させるだけでなく、油膜被覆乳頭へのなじみを良くし、乳頭へのパック材の塗布性を良くする効果を有する。
界面活性剤としては、公知のものを特に制限なく利用でき、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン系界面活性剤のいずれも使用できる。脂ぎった乳頭へのパック組成物の塗布性をより向上させるために、アニオン系界面活性剤を使用するのが好ましい。これらは単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えばアルキルカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩等を挙げることができる。この中でも、アルキル基の炭素数が6〜18のアルキルカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩が好ましく、ラウリル酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸ナトリウム等を用いるのが好ましい。
カチオン系界面活性剤としては、例えばアルキルアミン塩、四級アンモニウム塩等を挙げることができる。この中でも、四級アンモニウム塩が好ましく、例としてテトラプロピルアンモニウムクロリドを挙げることができる。
両性界面活性剤としては、例えばアミノカルボン酸塩等を挙げることができる。非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンプロックポリマー、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖エステル、ポリオキシジエチレンアルキルアミン、ポリシロキサン類とポリオキシエチレン類とのブロックポリマー等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、ポリグリセリンと脂肪酸とを1:1〜1:4で常法によりエステル化反応して得られるもので、ポリグリセリンの有する水酸基の一部が脂肪酸とエステル結合している化合物を主成分とするものが挙げられる。ポリグリセリンとしてはモノグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、デカグリセリン等の重合度n=1〜10のポリグリセリンが使用できる。エステルを形成している脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の炭素数8〜18のもの等が挙げられ、これらの単体もしくは二種以上の混合物が使用できる。このようなポリグリセリン脂肪酸エステルとして、例えばデカグリセリルトリオレートが挙げられる。 油膜被覆乳頭への家畜用乳頭パック材料の塗布性をより向上させるために、アニオン系界面活性剤を使用するのが好ましい。この理由はおそらく、ラテックス粒子表面がアニオン(負)に帯電していることが多く、このような場合にカチオン系界面活性剤を使用すると、静電的な相互作用により、ラテックスの分散不良に起因する塗布性の悪化が生じる場合があるためと考えられる。逆に、アニオン系界面活性剤の場合であると、このようなことが生じ難いと考えられる。なお、界面活性剤は単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
界面活性剤の含有量は、油脂被膜乳頭への塗布性及び生成させるパック強度の観点から、家畜用乳頭パック材料全体に対して0.05質量%以上10質量%以下であり、0.10質量%以上5質量%以下であることが好ましい。界面活性剤の含有量が0.05質量%未満の場合は、油脂被膜乳頭への塗布性が悪くなる傾向にある。一方、界面活性剤の含有量が10質量%を上回る場合は、形成したパックの強度が低下する傾向にある。
本発明の乳頭パック材料は、上記成分を必須のものとするが、その他、以下の添加剤を配合することもできる。次に、添加剤について説明する。
[添加剤]
本発明の乳頭パック材料には、以上に説明した主成分としての各成分以外にも、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、(C)凝集剤、殺菌消毒剤、充填材、増粘剤、着色料、香料、防腐剤等が挙げられる。
(C)低分子無機系凝集剤、高分子無機系凝集剤、高分子有機系凝集剤、酸、及びそれらの混合物から成る群から選択された凝集剤
ラテックス粒子を構成するポリマー微粒子の表面には、例えば乳化剤分子の親水基(スルホン酸基、水酸基など)が結合して負電荷を帯びている。凝集剤は、ラテックス粒子を構成するポリマー微粒子の表面の電荷を中和し、結果としてポリマー微粒子の集合体であるラテックス粒子を凝集させる役割を有する。
1.低分子無機系凝集剤(金属塩)
低分子無機系凝集剤は、多種多様な金属塩が例示される。凝集剤の中でも金属塩は、特に、このような負電荷を帯びるラテックス粒子の凝集を効果的に生じさせる。本発明において凝集剤として作用する金属塩は、広義には、酸由来の陰イオンと塩基由来の陽イオンがイオン結合した化合物と定義し、酸と塩基の中和反応、酸と塩基性酸化物との反応、酸と金属単体との反応、塩基と酸性酸化物との反応、塩基と非金属の単体との反応、酸性酸化物と塩基性酸化物との反応、非金属単体と金属との反応によって生成され、ラテックスの分散媒中で電離して金属イオンを生じうる化合物である。金属塩の種類は、上記作用を有するものである限り特に制限されることなく、既に公知のもの全てが使用できる。そのような金属塩として、例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化鉄、塩化スズ、塩化アルミニウム、塩化チタン、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸鉄、硫酸ジルコニウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、水酸化ジルコニウム、水酸化スズ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸亜鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、乳酸カルシウム、乳酸亜鉛、乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、フッ化チタン酸カリウムなどの金属塩が挙げられる。これらは2種以上の混合物であっても良い。これらの中でも瞬時にラテックス粒子を凝集させるため二価の金属塩が好ましく、その中でもカルシウム塩、マグネシウム塩がより好ましい。
2.高分子無機系凝集剤
高分子無機系凝集剤としては、ポリ塩化アルミニウム([Al2(OH)nCl6-n]m)、ポリ硫酸アルミニウム([Al2(OH)n(SO4)3-n/2]m)、ポリ塩化鉄(III)([Fe2(OH)nCl6-n]m)、ポリ硫酸鉄(III)([Fe2(OH)n(SO4)3-n/2]m)等が例示される。
3.高分子有機系凝集剤
本発明で凝集剤として使用される高分子有機系凝集剤としては、[ノニオン系]として、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、尿素―ホルマリン樹脂等が例示され、[アニオン系]として、ポリアクリル酸ナトリウム(アクリルアミド−アクリル酸ナトリウム共重合物)、ポリアクリルアミド部分加水分解物、スルホメチル化ポリアクリルアミド、ポリアミノアルキル(メタ)アクリレート、ハロゲン化ポリビニルピリジウム、ハロゲン化ポリジアリルアンモニウム脂等が例示され、[カチオン系]として、ポリアミノメチルアクリルアミド、ポリビニルイミダゾリン、キトサン、エポキシアミン系等が例示される。これらは、数万〜数百万の分子量を有し、分子量が大きいほど電荷が大きくなる。
4.酸
高分子ラテックスを構成するポリマー微粒子を凝集させる凝集剤としての酸は、その種類は特段に限定されないが、安全性の面などからクエン酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、グルコン酸、コハク酸、プロピオン酸、酪酸等が好ましい。これらは、金属との塩でも良く、また2種以上の混合物であっても良い。
包装形態(保存方法)
本発明において、(C)凝集剤を用いる場合、少なくとも(A)ラテックス、(B)界面活性剤、(C)凝集剤を含む組成物に乳頭を浸漬させてパックを形成させることが出来るが、操作時間に余裕を持たせるために、i)少なくとも(A)ラテックス、(B)界面活性剤を含む基剤とii)少なくとも(C)凝集剤を含有する硬化剤の2つに分けて保存する形態が好ましい。
(C)凝集剤を用いることにより、瞬時にパックを形成でき、家畜がパック装着後すぐに横臥休息した場合にもパックが剥離することなく好ましい。界面活性剤が十分に含まれていないと乳頭が脂ぎっていた場合、乳頭に塗り斑が生じ、その状態で瞬時に硬化させるため厚みムラが顕著な状態となるが、基剤中に(B)界面活性剤を適量含むことにより塗り斑は防止でき、乳頭が脂ぎっている場合においても均一なパックを瞬時に形成させることが出来る。従って、本発明は、ラテックスに加え、(C)凝集剤を配合し、短時間でパックを形成できる家畜用乳頭パック材料において特に効果が高い。すなわち、ラテックスに加え、(C)凝集剤を配合し、さらに(B)界面活性剤を配合した乳頭パック材料は、乳頭が油膜に被覆されている、いないに係わらず、短時間でパックを形成でき、かつ乳頭パック材料の塗布性、パックの密着性に優れた材料となる。
なお、上記のように、本発明の乳頭パック材料を基剤と硬化剤の2つに分けて保存する場合における界面活性剤の含有量は、両者が一体になった際の全体に対する界面活性剤の量を0.05質量%以上10質量%以下好ましくは0.10質量%以上5質量%以下とすればよい。さらには、基剤と硬化剤に分離保存し、基剤に界面活性剤を含め、基剤を硬化剤より先に乳頭に塗布する使用形態の場合は、基剤の塗布性を考慮し、基剤中の界面活性剤の含有量を0.05質量%以上10質量%以下に制御しておくことが好ましい。
上述のように、i)(A)ラテックス、(B)界面活性剤を含む基剤とii)(C)凝集剤の2つに分けて保存する場合は、乳頭パックの密着性を向上させる観点より、凝集剤側に(D)水及び/又は水溶性溶媒を添加するのが好ましい。
水溶性溶媒の種類は、(C)凝集剤を十分に溶解させ、人体又は家畜に著しく有害なものでない限りは特に制限されることなく、既に公知のもの全てが使用できる。その中でも、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン等が好ましい。(D)水及び/又は水溶性溶媒の配合量は、特に制限されないが、(C)凝集剤100質量部に対しての(D)水及び/又は水溶性溶媒の添加量は、150質量部以上4000質量部以下が好ましく、200質量部以上3000質量部以下がより好ましい。水及び/又は水溶性溶媒の添加量が凝集剤100質量部に対して、4000質量部を超える場合、ラテックスの凝集が瞬時に起こらない可能性がある。一方で、水及び/又は水溶性溶媒の配合量が凝集剤100質量部に対して、150質量部に満たない場合には、凝集剤が十分に水及び/又は水溶性溶媒に溶解しない可能性を有する。
本発明の家畜用乳頭パック材料に殺菌消毒効果を持たせ、乳頭口付近の細菌数増加を抑えるために、殺菌消毒剤を用いても良い。殺菌消毒剤は、乳房炎などの病気を引き起こす各種の細菌、真菌、ウイルス等の広範囲の有害な微生物を死滅させることができるものであれば特に限定されず、例えば、ヨウ素化合物、銀、銅、亜鉛、チタン、鉄などの金属及び金属塩、茶葉粉末、ヒノキ粉末、キトサン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、カプリル酸モノグリセリドなどの脂肪酸エステルとトリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、レゾルシン、トリクロロカルバニド、ハロカルバン、クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、アクリノール、次亜塩素酸ソーダ、過酸化水素等を例示することができる。殺菌消毒剤は、基剤及び凝集剤の両方またはいずれかに添加しても良い。
これらの中でも、ヒトあるいは家畜に対する皮膚刺激性や、殺菌消毒効果の持続性、およびコスト面における観点から、ヨウ素化合物及び銀が好適である。ヨウ素化合物としては、例えばヨウ素、ポピドンヨウ素、ヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨードホルムなどが挙げられる。
殺菌消毒剤の配合量は特に制限されないが、通常家畜用乳頭パック材料中に0.1〜10質量%の範囲で含まれているのが好ましい。
パックの物性を調整するために充填材を用いても良い。充填材は、基剤及び凝集液の両方またはいずれかに添加しても良い。充填材の種類は特に制限されないが、シリカ、アルミナ等の金属または半金属の酸化物、フッ化チタンカリウム、ケイフッ化カリウム等の無機フッ素化合物等を用いることが好ましい。
充填材の配合量は特に制限されないが、通常家畜用乳頭パック材料中に0.5〜30質量%の範囲で含まれているのが好ましい。
また、基剤及び/又は硬化剤の粘度を調整し、乳頭への基剤及び/又は硬化剤の歩留まりを改善するために、増粘剤を用いても良い。増粘剤は、下記に示す無機増粘剤、合成の石油をベースとする増粘剤のいずれかあるいは組み合わせて用いても良い。
無機増粘剤は、概して、コロイドケイ酸マグネシウムアルミニウム、コロイド粘土のような化合物であり、これらはヒューム処理するか、あるいは沈澱させて、大きい表面−サイズ比を有する粒子にされたものである。
合成の石油をベースとする水溶性ポリマーは、適当なモノマーの直接的重合により製造される。このモノマーの代表例は、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、ビニルメチルエーテル、アクリル酸およびメタクリル酸、アクリルアミド、エチレンオキシド、およびエチレンイミンである。
パックを着色し、パックの視認性を高めるために、着色料を用いても良い。着色料の種類は特に制限されないが、チタニア粒子、炭酸カルシウム、酸化亜鉛等を好ましい例として挙げることができ、その中でもチタニア粒子がより好ましい。
(その他の添加剤)
乳頭皮膚上や乳頭口付近に起こる肌荒れやビランを改善するために、パック材に保湿成分、化粧成分、薬用成分を添加しても良い。保湿成分の例としては、ヒアルロン酸ナトリウム、グリセリン、ラノリン、ソルビトール等を好ましい例として挙げることができる。化粧成分としては、ヒマシ油、ヤシ脂肪酸カリウム等を好ましい例として挙げることができる。薬用成分としては、アロエベラ葉エキス、ユーカリ油等を好ましい例として挙げることができる。
[調製方法及び使用方法]
(1)家畜用乳頭パック材料の調製方法
家畜用乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)の調製方法は、特に制限されるものではないが、公知の攪拌混合機を用いて調製することが出来る。ここで、攪拌混合機としては、例えばボールミルのような回転容器型混合混錬機、リボンミキサー、コニーダー、インターナルミキサー、スクリューニーダー、ヘンシェルミキサー、万能ミキサー、レーディゲミキサー、バタフライミキサー、羽根攪拌装置などの水平軸または垂直軸を有する固定容器型の混合混錬機を利用することが出来る。なお、硬化剤調製に関して、水及び/又は水溶性溶媒を用いる場合、(C)凝集剤が(D)水及び/又は水溶性溶媒に対して相対的に溶解性の高い場合は、溶解対象となる成分や、この成分が溶解した溶液に強いせん断力が加わらない攪拌装置を利用することもできる。このような攪拌装置としては、各種攪拌翼を備えた可搬型攪拌機、同堅型攪拌機、同側面攪拌機、管路攪拌機、羽根攪拌装置などを用いることが出来る。
(2)パック生成方法
本発明のパックは、少なくとも(A)ラテックス、(B)界面活性剤を含む乳頭パック材料に乳頭を付着させることにより生成する。基剤と硬化剤に分けて保存している場合は、一方を乳頭に付着させた後、他方を乳頭に付着させてパックを形成させることになるが、脂ぎった乳頭においても均一なパックを形成させるために基剤を乳頭に付着させた後、硬化剤を乳頭に付着させるのが好ましい。
被覆方法(付着方法)としては、浸漬法、はけ塗り法、噴霧法などが挙げられるが、特に制限されない。好ましくは浸漬法である。
浸漬法を用いる場合の乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)の粘度は、各溶液中に乳頭が容易に浸漬するように適宜選択すれば良い。
浸漬法を用いる場合の乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)の粘度は、23℃でコーンプレート型粘度計により測定した値で、1〜300dPa・sの範囲にあるのが好ましい。
なお、噴霧法を用いる場合の乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)の粘度は、噴霧のし易さから1〜100dPa・sの範囲にあるのが好ましい。
浸漬法を用いる場合、例えば家畜の乳頭を収容可能な筒状又はカップ状の容器に乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)を入れる。続いて、容器を乳頭の付け根方向に移動させ(引き上げ)、容器中の溶液に乳頭を浸漬した後、容器を乳頭先端方向に移動させる(引き下げる)操作を行う(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々について操作を行う)。浸漬は、乳頭長を100%として、長さ基準で、乳頭の10%以上、好ましくは20%以上が乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)に浸されるように行えば良い。乳頭の浸漬時間は、乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)を乳頭に十分に付着させるため2秒以上が好ましい。
容器は清潔なものである限り、その材質は制限されず、金属、セラミック、プラスチック、紙などいずれでも使用できる。また、容器は乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)の無駄を少なくするために、乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)を乳頭に付着させるために必要な最低限の内容積を有していればよい。円筒状又はカップ状容器の場合、内径が約4cm〜約8cmで、高さが約2cm〜約10cmのものを使用することが出来る。容器の内側に、適量の乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)を入れることができるようにした目印を備えていると便利である。
乳頭パック材料(基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤各々)を乳頭に均一に付着させるために、浸漬後に容器を乳頭先端方向に移動させる速度(引き下げる速度)は10〜100mm/秒とするのが好ましく、20〜50mm/秒とするのがより好ましい。
基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤または硬化剤が乳頭に十分付着した状態で、他方を乳頭に付着させてパックを形成させるために、2つの材料を、間隔を置かずに乳頭に付着させるのが好ましい。
基剤と硬化剤に分けて保存する場合は、基剤と硬化剤の乳頭への付着量の比(基剤/硬化剤 [質量部/質量部])は特に制限されるものではないが、通常は0.5〜2の範囲内であることが好ましい。
(3)家畜用乳頭パック
本発明の家畜用乳頭パック材料は、上記(2)のようにして、乳用家畜の乳頭にパックが形成される。乳用家畜用パックは、乳用家畜の乳頭の保護に用いることができる。具体的には、伝染性乳房炎からの保護、環境性乳房炎からの保護、汚れその他の外的環境因子からの保護のために用いることができる。なお、乳用家畜とは、特に搾乳用家畜であり、例えば乳牛、山羊、その他搾乳が行われる家畜である。
以下、実施例1〜実施例21、及び実施例の効果などを検証するための比較例1〜比較例15を挙げて、本発明による家畜用乳頭パック材料、及び家畜の乳頭保護方法を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1〜実施例21、及び比較例1〜比較例15において乳頭パック生成に用いた原料の略号及び「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭に対する維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価方法は以下の通りである。なお、「油脂被膜乳頭への密着性」評価とは文字通り、油脂被膜に覆われた乳頭に対する乳頭パック材料の密着性の評価であり、「密着性」評価とは、油脂被膜に覆われていない乳頭に対する乳頭パック材料の密着性評価である。
<原料>
(A)ラテックス
表中では「ラテックス成分」と表記する。
天然ゴムラテックス(NR):固形分濃度50質量%、粘度50mPa・s、最低造膜温度10℃。
イソプレンゴムラテックス(IR) 固形分50質量%、粘度50mPa・s、最低造膜温度10℃。
ウレタンゴムラテックス(UR) 固形分50質量%、粘度50mPa・s、最低造膜温度10℃。
ブタジエンゴムラテックス(BR) 固形分50質量%、粘度50mPa・s、最低造膜温度10℃。
ニトリルゴムラテックス(NIR) 固形分50質量%、粘度50mPa・s、最低造膜温度10℃。
クロロプレンゴムラテックス(CR) 固形分50質量%、粘度100mPa・s、最低造膜温度10℃。
酢酸ビニルゴムラテックス(VA) 固形分50質量%、粘度50mPa・s、最低造膜温度10℃。
上記すべてラテックスの分散溶媒は水である。
(B)界面活性剤
ラウリル酸アンモニウム(LAA)。
ラウリル酸ナトリウム(LS)。
ラウリル硫酸ナトリウム(LSS)。
ドデカンスルホン酸ナトリウム(SDS)。
テトラプロピルアンモニウムクロリド(PAC)。
(C)凝集剤
金属塩をMXと称する。
乳酸:LA。
塩化カルシウム:CC。
<その他成分>
溶媒
水:WA。
エタノール:ET。
Alg−K:アルギン酸カリウム(20℃ 1%水溶液粘度 300mPa・sec)。
Alg−Na:アルギン酸ナトリウム(20℃ 1%水溶液粘度 300mPa・sec)。
硫酸カルシウム:硫酸カルシウム二水和物。
乳頭パック組成物調製用高分子化合物の有機溶媒溶液:表4。
a:ポリウレタンゴムのテトラヒドロフラン溶液、固形分濃度12質量%、粘度10mPa・s、最低造膜温度10℃。
b:酢酸ビニルゴムのキシレン溶液、固形分濃度12質量%、粘度10mPa・s、最低造膜温度10℃。
c:ブチルゴムのトルエン溶液、固形分濃度9質量%、粘度10mPa・s、最低造膜温度10℃。
d:ブタジエンゴムのトルエン溶液、固形分濃度9質量%、粘度10mPa・s、最低造膜温度10℃。
<評価方法>
(1)「油脂被膜乳頭への密着性」の評価方法
乳牛の乳頭の形状(内径3cmφ、長さ4cm)をした型の中に、歯科用シリコーン印象材(トクヤマデンタル社製 「ソフリライナータフ スーパーソフト」)を入れ、印象材が硬化後、型から取り出し、疑似乳頭を作製した。
実施例1〜実施例15においては、市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)及び乳頭パック材料をそれぞれ20gカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、上記疑似乳頭の上端を持ち、カップに満たされた牛乳に、疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、一旦引き抜いた、続いてすぐに乳頭パック材料に疑似乳頭先端の長さ20%分を差し込み、直ちに引き抜くことで疑似乳頭先端に乳頭パック材料を付着させた。その後しばらく(10分程度)自然乾燥させる事で、疑似乳頭周辺にパックを生成させた。なお、牛乳が付着した疑似乳頭に乳頭パック材料を塗布したのは、乳汁が付着した家畜の乳頭に乳頭パック材料を付着させる場合を想定したためである。
実施例16〜実施例21においては、市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)、乳頭パック材料を構成する基剤、硬化剤をそれぞれ20gカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、上記疑似乳頭の上端を持ち、カップに満たされた牛乳に、疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、一旦引き抜いた。その後、すぐに基剤に疑似乳頭先端の長さ20%分を差し込み、直ちに引き抜くことで疑似乳頭先端に基剤を付着させた。続いて、カップに満たされた硬化剤に疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、直ちに引き抜くことでパックを生成させた。
比較例1〜比較例3においては、市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)及び乳頭パック材料をそれぞれ20gカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、上記疑似乳頭の上端を持ち、カップに満たされた牛乳に、疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、一旦引き抜いた、続いてすぐにカップに満たされた乳頭パック材料に疑似乳頭先端の長さ20%分を差し込み、直ちに引き抜くことで疑似乳頭先端に乳頭パック材料を付着させた。その後しばらく(10分程度)自然乾燥させる事で、疑似乳頭周辺にパックを生成させた。
比較例4〜比較例9においては、市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)、乳頭パック材料を構成する基剤、硬化剤をそれぞれ20gカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、上記疑似乳頭の上端を持ち、カップに満たされた牛乳に、疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、一旦引き抜いた。その後、すぐに基剤に疑似乳頭先端の長さ20%分を差し込み、直ちに引き抜くことで疑似乳頭先端に基剤を付着させた。続いて、カップに満たされた硬化剤に疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、直ちに引き抜くことでパックを生成させた。
比較例10〜比較例13においては、市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)及び各乳頭パック組成物調製用高分子化合物の有機溶媒溶液a〜dをそれぞれ20gカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、上記疑似乳頭の上端を持ち、カップに満たされた牛乳に、疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、一旦引き抜いた。その後、すぐにカップに満たされた溶液に疑似乳頭先端の長さ20%分を差し込み、直ちに引き抜いて疑似乳頭先端に溶液を塗布しそのまま放置し乾燥させ疑似乳頭周辺にパックを生成させた。
比較例14及び比較例15においては、粉成分と液成分の重量比が1:15となるように混練用カップの中に量り取り、混練用ヘラを用いて均一なペーストとなるまで混練し、得られたペースト20gをカップの中に満たした。別に市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)を20gカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に量り取った。次に、カップに満たされた牛乳に、疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、一旦引き抜いた。その後、すぐに疑似乳頭の上端を持ち、カップに満たされたペーストに接触させた状態から、ゆっくり力を加えていき、乳頭すべてが隠れるまで差し込み、直ちに引き抜き、ペーストを硬化させた(10分程度放置)。
上述した方法にて生成させたパック(疑似乳頭先端に生成させたパック)を、疑似乳頭の乳頭側を下方にぶら下げた状態で23℃、相対湿度50%の条件下に放置し、経時的に乳頭パックの状態を目視観察し、下記評価基準により評価した。
○:疑似乳頭との密着性も良好で、脱落も生じていない状態。
△:疑似乳頭との密着性が損なわれているものの、脱落までには至っていない状態(乳頭パックが下方に移動している)。
×:乳頭パックが疑似乳頭から脱落した状態。
(2)「密着性」の評価方法
乳牛の乳頭の形状(内径3cmφ、長さ4cm)をした型の中に、歯科用シリコーン印象材(トクヤマデンタル社製 「ソフリライナータフ スーパーソフト」)を入れ、印象材が硬化後、型から取り出し、疑似乳頭を作製した。
実施例1〜実施例15においては、乳頭パック材料20gをカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、乳頭パック材料に疑似乳頭先端の長さ20%分を差し込み、直ちに引き抜くことで疑似乳頭先端に乳頭パック材料を付着させた。その後しばらく(10分程度)自然乾燥させる事で、疑似乳頭周辺にパックを生成させた。
実施例16〜実施例21においては、乳頭パック材料を構成する基剤、硬化剤をそれぞれ20gカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、基剤に疑似乳頭先端の長さ20%分を差し込み、直ちに引き抜くことで疑似乳頭先端に基剤を付着させた。続いて、カップに満たされた硬化剤に疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、直ちに引き抜くことでパックを生成させた。
比較例1〜比較例3においては、乳頭パック材料20gをカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、カップに満たされた乳頭パック材料に疑似乳頭先端の長さ20%分を差し込み、直ちに引き抜くことで疑似乳頭先端に乳頭パック材料を付着させた。その後しばらく(10分程度)自然乾燥させる事で、疑似乳頭周辺にパックを生成させた。
比較例4〜比較例9においては、乳頭パック材料を構成する基剤、硬化剤をそれぞれ20gカップ(内径5cmφ、長さ4cmの筒状容器)の中に満たした。次に、上記疑似乳頭の上端を持ち、カップに満たされた牛乳に、疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、一旦引き抜いた。その後、すぐに基剤に疑似乳頭先端の長さ20%分を差し込み、直ちに引き抜くことで疑似乳頭先端に基剤を付着させた。続いて、カップに満たされた硬化剤に疑似乳頭先端の長さ50%分を差し込み、直ちに引き抜くことでパックを生成させた。
比較例10〜比較例13においては、各乳頭パック組成物調製用高分子化合物の有機溶媒溶液a〜dを20gカップ(内径6cmφ、長さ4cmの筒状容器)の中に満たした。次に、上記疑似乳頭の上端を持ち、カップに満たされた溶液に疑似乳頭先端の長さ20%分を差し込み、直ちに引き抜いて疑似乳頭先端に溶液を塗布しそのまま放置し乾燥させ疑似乳頭周辺にパックを生成させた。
比較例14及び比較例15においては、粉成分と液成分の重量比が1:15となるように混練用カップの中に量り取り、混練用ヘラを用いて均一なペーストとなるまで混練し、得られたペースト20gをカップの中に満たした。次に、疑似乳頭の上端を持ち、カップに満たされたペーストに接触させた状態から、ゆっくり力を加えていき、乳頭すべてが隠れるまで差し込み、直ちに引き抜き、ペーストを硬化させた(10分程度放置)。
上述した方法にて生成させたパック(疑似乳頭先端に生成させたパック)を、疑似乳頭の乳頭側を下方にぶら下げた状態で23℃、相対湿度50%の条件下に放置し、経時的に乳頭パックの状態を目視観察し、下記評価基準により評価した。
○:疑似乳頭との密着性も良好で、脱落も生じていない状態。
△:疑似乳頭との密着性が損なわれているものの、脱落までには至っていない状態(乳頭パックが下方に移動している)。
×:乳頭パックが疑似乳頭から脱落した状態。
(3)「油脂被膜乳頭への塗布性」の評価方法
(1)で市販の牛乳を付着させた疑似乳頭にそれぞれ乳頭パック材料(実施例1〜実施例15、比較例1〜比較例3)、乳頭パック材料を構成する基剤(実施例16〜実施例21、比較例4〜比較例9)、乳頭パック組成物調製用高分子化合物の有機溶媒溶液(比較例10〜比較例13)、ペースト(比較例14及び比較例15)を付着させた際に、塗布性を目視により以下の基準により評価した。
3:均一に塗布出来ている状態。
2:ややムラがあるが概ね均一に塗布出来ている状態。
1:ムラが大きいが、全面に塗布出来ている状態。
0:ムラが非常に大きく、塗布出来ていない部分がある状態。
(4)「油脂被膜乳頭における維持性」の評価方法
実際の乳用牛の乳頭に乳頭パック材料を付着させた。試験に用いる乳牛は、乳頭が乳汁や乳頭皮膚上の油脂により脂ぎった状態であるものを選択した。なお、乳牛にパックを装着したのは搾乳作業後すぐである。乳用牛2頭分(1頭あたり乳頭が4つあるので計8乳頭)に乳頭パック材料を付着させた。
実施例1〜実施例15においては、乳頭パック材料20gをカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、乳頭の長さ約20%分を乳頭パック材料に浸漬させ、引き抜くことで乳頭に乳頭パック材料を付着させパックを形成させた。
実施例16〜実施例21においては、乳頭パック材料を構成する基剤、硬化剤をそれぞれ20gカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、乳頭を基剤(長さ約20%分)、硬化剤(長さ約50%分)の順に浸漬させることにより瞬時に乳頭にパックを形成させた。
比較例1〜比較例3においては、乳頭パック材料20gをカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、乳頭の長さ約20%分を乳頭パック材料に浸漬させ、引き抜くことで乳頭に乳頭パック材料を付着させパックを形成させた。
比較例4〜比較例9においては、基剤、硬化剤をそれぞれ20gカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、乳頭を基剤(長さ約20%分)、硬化剤(長さ約50%分)の順に浸漬させることにより瞬時に乳頭にパックを形成させた。
比較例10〜比較例13においては、各乳頭パック組成物調製用高分子化合物の有機溶媒溶液a〜dをそれぞれ20gカップ(内径5cmφ、長さ5cmの筒状容器)の中に満たした。次に、乳頭の長さ約20%分を乳頭パック組成物調製用高分子化合物の有機溶媒溶液に浸漬させ、引き抜くことで乳頭に溶液を付着させパックを形成させた。
比較例14及び比較例15においては、粉成分と液成分の重量比が1:15となるように混練用カップの中に量り取り、混練用ヘラを用いて均一なペーストとなるまで混練し、得られたペーストをカップの中に満たした。続いて、カップに満たされたペーストに乳頭を接触させた状態から、ゆっくり力を加えていき、乳頭の約半分が隠れるまで差し込み、直ちに引き抜き、ペーストを硬化させることでパックを形成させた。
その後、牛を放牧させ、1時間後、6時間後、12時間後にパック装着状態の確認を行い、以下の基準によりパックの維持性を評価した。なお、放牧場の床は土である。
油脂被膜乳頭における維持性 評価基準:
○:装着した8乳頭中6乳頭以上パック残留
△:装着した8乳頭中4〜5乳頭パック残留
×:装着した8乳頭中パック残留は3乳頭以下
(5)「耐久性」の評価方法
乳牛の乳頭の形状(内径3cmφ、長さ4cm)をした型の中に、歯科用シリコーン印象材(トクヤマデンタル社製 「ソフリライナータフ スーパーソフト」)を入れ、印象材が硬化後、型から取り出し、疑似乳頭を作製した。
続いて、(2)と同様の方法によりパックを形成させた。パックを温度23℃、相対湿度50%RHの環境下で15分、1時間、1日間、2日間、3日間、4日間それぞれ放置した。その各々のパックに対して下記に示す耐久試験を実施した。実際のパック使用現場を想定し、耐久試験において、パックを衝突させる面は土とした。
疑似乳頭の中心軸方向から荷重が加わるように、疲労試験機(インストロン社製、E3000)にセットし、1〜5kgf/cmの荷重を加えた。なお、3kgf/cmを荷重の中央値とし、振幅を2kgf/cmとした。また、周波数を1Hz、サイクル数を100とした。
耐久試験を実施した後、パックの状態を目視にて観察し、下記評価基準に基づいて「耐久性」を評価した。
耐久性 評価基準:
○:パックの破損や浮き上がりは認められない。
△:パックが一部破損しているものの、乳頭口付近は被覆されている。
×:全体が破損、あるいは剥離している。
(6)「細菌数」の評価方法
パックが残留している乳頭からパックを内部に汚れが付かないように慎重に剥がした。パックをしていた乳頭口部分約1cmを綿棒(Promedia ST−25、エルメックス社製)によりふき取り、10mLの生理食塩水に綿棒を浸漬させた。その内の1mLを培地(好気性金用培地、6400AC、3M社製)に滴下し、37℃で48時間培養した。培養後、培地中のコロニー数をカウントし、1個の細菌が1個のコロニーを形成すると仮定し、コロニー数から上記10mLの生理食塩水中の細菌数を算出した(コロニー数×10=細菌数)。求めた細菌数を以下の基準に従い評価した。一般的には、1000個/cm未満であれば清潔に保たれていると判断できる。
なお、外部の細菌数(土の中にいる細菌数)はばらつきがあるものの概ね10000個/cm以上である。
○1000個/cm未満:細菌数が少なく、パック内部が清潔に保たれている。
△1000個/cm以上10000個/cm未満:細菌数はやや多めだが、外部の細菌数よりは少ない。
×10000個/cm以上:細菌数が多くなっており、パックによる細菌数低減効果が確認できない。
(7)「パック外し易さ」の評価方法
上記の(4)においてパック装着12時間後にパックを取り外した際に、そのパックが容易に外すことが出来るか評価した。
○:1回できれいにパックを剥がすことが出来る。
△:1回ではパックを剥がせないが、2〜3回で剥がすことが出来る。
×:2〜3回ふき取ってもパックを剥がすことが出来ない。パックが断片的になっている。
実施例1
ラテックス200gに界面活性剤0.4gを添加し、羽根攪拌装置で30分間攪拌混合を行い、乳頭パック材料を調製した。乳頭パック材料の各構成成分の種類や量(質量部)を表1に示した。市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)及び乳頭パック材料をそれぞれ20g容器に量りとった。乳頭パック材料を用いて、パックを生成させ「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。表1に各成分の配合量等を示した。
実施例2〜実施例15
乳頭パック材料の組成を表1〜表2に示すものにした以外は、実施例1と同様にしてパックを生成させ、「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
実施例16
ラテックス200gに界面活性剤0.4gを添加し、羽根攪拌装置で30分間攪拌混合を行い、基剤を調製した。また、乳酸を100g量りとり硬化剤とした。得られた乳頭パック材料の各構成成分の種類や量(質量部)を表2に示した。市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)、基剤、硬化剤をそれぞれ20g容器に量り取った。基剤及び硬化剤を用いて、パックを生成させ「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
実施例17
基剤、硬化剤の組成を表2に示すものにした以外は、実施例14と同様にしてパックを生成させ、「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
実施例18
ラテックス200gに界面活性剤0.4gを添加し、羽根攪拌装置で30分間攪拌混合を行い、基剤を調製した。また、水100gに乳酸20gを添加し、羽根攪拌装置で60分間攪拌混合を行い、硬化剤を調製した。得られた乳頭パック材料の各構成成分の種類や量(質量部)を表2に示した。市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)、基剤、硬化剤をそれぞれ20g容器に量り取った。基剤及び硬化剤を用いて、パックを生成させ「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
実施例19〜実施例21
基剤及び硬化剤の組成を表2に示すものにした以外は、実施例16と同様にしてパックを生成させ、「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例1
ラテックスをそのまま乳頭パック材料として用いた。市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)及び乳頭パック材料をそれぞれ20g容器に量りとった。乳頭パック材料を用いて、パックを生成させ「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例2
ラテックス100gに界面活性剤0.02gを添加し、羽根攪拌装置で30分間攪拌混合を行い、乳頭パック材料を調製した。乳頭パック材料の各構成成分の種類や量(質量部)を表3に示した。市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)及び乳頭パック材料をそれぞれ20g容器に量りとった。乳頭パック材料を用いて、パックを生成させ「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例3
乳頭パック材料の組成を表3に示すものにした以外は、比較例2と同様にしてパックを生成させ、「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例4
ラテックスをそのまま基剤として用いた。乳酸100gを量りとりそのまま硬化剤として用いた。市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)、基剤、硬化剤をそれぞれ20g容器に量り取った。基剤及び硬化剤を用いて、パックを生成させ「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例5
基剤及び硬化剤の組成を表3に示すものにした以外は、比較例4と同様にしてパックを生成させ、「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例6
ラテックス100gをそのまま基剤として用いた。また、水100gに乳酸20gを添加し、羽根攪拌装置で60分間攪拌混合を行い、硬化剤を調製した。乳頭パック材料の各構成成分の種類や量(質量部)を表3に示した。市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)、基剤、硬化剤をそれぞれ20g容器に量り取った。基剤及び硬化剤を用いて、パックを生成させ「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例7〜比較例9
基剤及び硬化剤の組成を表3に示すものにした以外は、比較例6と同様にしてパックを生成させ、「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例10
ポリウレタンゴム12g、テトラヒドロフラン88gをそれぞれ秤量し、羽根攪拌装置で30分間攪拌混合を行い、乳頭パック材料を調製した。乳頭パック材料の各構成成分の種類や量(質量部)を表4に示した。市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)及び乳頭パック材料をそれぞれ20g容器に量りとった。乳頭パック材料を用いて、パックを生成させ「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例11〜比較例13
乳頭パック材料の組成を表4に示すものにした以外は、比較例10と同様にしてパックを生成させ「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例14
アルギン酸ナトリウム20.0g、硫酸カルシウム20.0gをそれぞれ小型ミキサー(イワタニ社製 フードミキサー)に投入し5分間撹拌し、均一な粉成分を得た。また液成分として蒸留水600gを用意した。必要に応じ、市販の牛乳(乳脂肪分3.6%)を20g容器に量り取って用いた。粉成分及び液成分を用いてパックを生成させ、「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
比較例15
粉成分の組成を表5に示すものにした以外は、比較例14と同様にしてパックを生成させ、「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価を行った。
実施例1〜実施例21および比較例1〜15の家畜用乳頭パック材料の組成を表1〜表5に示した。また、実施例1〜21及び比較例1〜15における、「油脂被膜乳頭への密着性」、「密着性」、「油脂被膜乳頭への塗布性」、「油脂被膜乳頭における維持性」、「耐久性」、「細菌試験」及び「パック外し易さ」の評価結果を表6、表7、表8、表9に示す。
Figure 2016214234
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実施例1〜実施例21は、本発明の要件全てを満足するように調整したものであるが、いずれの場合においても、通常の乳頭はもちろん油脂被膜乳頭に対しても塗布性が良く、密着性が高い被膜が得られた。パックは均一な被膜であり、パックは外し易かった。実施例16〜実施例21では、瞬時に均一なパックを生成させることが出来たため、15分後の耐久試験にも耐久した。つまり、(C)凝集剤を用いることで油脂被膜乳頭に対しても密着性の高いパックを瞬時に形成できることが分かった。なお、実施例17では、凝集剤として固体である塩化カルシウムを用いており、(D)水及び/又は水溶性溶媒を用いていないため実施例16、18〜21と比べるとやや油脂被膜乳頭に対する密着性、維持性が低くなった。
これに対して、比較例1及び比較例4〜比較例9は、(B)界面活性剤を添加しなかった例であるが、油脂被膜乳頭に対する塗布性、密着性が実施例の結果に比べ劣る結果となった。特に比較例4〜比較例9においては、基剤の塗り斑が多い状態のまま瞬時に硬化させてパックを生成させたため、密着性が非常に悪い状態となった。ここから、硬化剤を用いて瞬時にパックを生成させる場合には、界面活性剤の配合が効果的であることが分かった。これらの比較例では塗布性が悪いため、結果として、維持性が悪い結果となった。パックは塗り斑のため断片的になっており剥がしにくかった。
比較例2及び比較例3においては(B)界面活性剤を添加しているが、比較例2では界面活性剤の量が不足しているため油脂被膜乳頭に対する密着性が低く、反対に比較例3では界面活性剤の量が過剰であるため生成させたパックの強度が低く油脂被膜乳頭における維持性及び耐久性が実施例に比べ劣る結果となった。
比較例10〜比較例13は、特許文献3に倣い、乳頭パック組成物調製用高分子化合物の有機溶媒溶液をそのまま乳頭パック材料として用いた例であるが、疎水性の有機溶媒を基剤に用いているため油脂被膜乳頭への塗布性はまずまずであったものの、油脂被膜乳頭における維持性は低いことが分かった。またパックは断片的になっており剥がしにくかった。
比較例14及び比較例15は、特許文献4に倣い、アルギン酸塩を用いた組成物を塗布した場合であるが、混錬時に気泡が多く混入し、また混錬物の粘度が均一でない為、1日未満でひび割れるなどし、パックの密着性、塗布性、維持性が著しく低いことが分かった。パックは乾燥し硬く脆くなったため非常に剥がしにくかった。

Claims (11)

  1. 家畜の乳頭に密着させるパックを形成するための材料であって、(A)ラテックスと(B)界面活性剤を含み、かつ(B)界面活性剤の含有量が0.05質量%以上10質量%以下であることを特徴とする家畜用乳頭パック材料。
  2. 前記(A)ラテックスが、ゴム系高分子またはその誘導体の水分散液である請求項1に記載の家畜用乳頭パック材料。
  3. 前記(A)ラテックスが、天然ゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、酢酸ビニルゴムから選択されるゴム系高分子またはその誘導体の水分散液である請求項1または2に記載の家畜用乳頭パック材料。
  4. 前記(B)界面活性剤がアニオン系界面活性剤である請求項1〜3のいずれか一項に記載の家畜用乳頭パック材料。
  5. 更に、(C)低分子無機系凝集剤、高分子無機系凝集剤、高分子有機系凝集剤、酸、及びそれらの混合物から成る群から選択された凝集剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の家畜用乳頭パック材料。
  6. 保存形態が、i)(A)ラテックスと(B)界面活性剤とを含む基剤、ii)(C)低分子無機系凝集剤、高分子無機系凝集剤、高分子有機系凝集剤、酸、及びそれらの混合物から成る群から選択された凝集剤を含有する硬化剤からなる形態である請求項5記載の家畜用乳頭パック材料。
  7. 前記(C)凝集剤が、カルシウム塩またはマグネシウム塩から選ばれる少なくとも1種の多価金属化合物であることを特徴とする請求項5または6に記載の家畜用乳頭パック材料。
  8. 前記(C)凝集剤が、クエン酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、グルコン酸、コハク酸、プロピオン酸から選ばれる少なくとも1種の酸であることを特徴とする請求項5または6に記載の家畜用乳頭パック材料。
  9. 前記ii)硬化剤が更に、(D)水及び/又は水溶性溶媒を含むことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の家畜用乳頭パック材料。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の家畜用乳頭パック材料を用い、乳頭に密着させるパックを生成させることを特徴とする乳用家畜の乳房炎予防方法。
  11. 請求項6に記載の家畜用乳頭パック材料を用い、i)(A)ラテックスと(B)界面活性剤とを含む基剤、及びii)(C)凝集剤を含有する硬化剤の一方を乳用家畜の乳頭に付着させ、ついで他方を付着させることにより乳頭に密着させるパックを生成させることを特徴とする乳用家畜の乳房炎予防方法。
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