JP2015186472A - 家畜用乳頭パック材料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】家畜の乳頭に密着させるゲル状パックを形成するための材料であって、水、多糖類高分子電解質を主成分とするゲル化溶液と、水、多価金属化合物を主成分とする硬化用溶液からなることを特徴とする家畜用乳頭パック材料。
【選択図】なし
Description
(1)ミルカーの点検整備を含めた搾乳施設等の衛生対策、
(2)乳頭の消毒、
(3)臨床型乳房炎の治療、
(4)乾乳期治療(dry cow therapy,DCT)
(5)問題牛の淘汰(以上、非特許文献1,2,3)
上記に挙げられた対策の中でも、乳牛の乳頭消毒は、乳房炎防除の最も重要な予防対策の一つであり、英国のDoddらが1952年に乳頭消毒剤を開発、実施し、日本では昭和40年頃より乳質改善事業の一環として使用が実施されるようになり、今日では40%の普及率となっている。
本発明のパックは、高い殺菌消毒効果を発揮させるため、前記(D)殺菌消毒剤がヨウ素系化合物であることが好ましい。
水は、(B)多糖類高分子電解質、(C)多価金属化合物を溶解して均一に分散させる溶媒の役割を果たし、また同時に多糖類高分子電解質と多価金属化合物との反応を促進する役割がある。
(C)多価金属化合物との反応により家畜の乳頭にゲル状パックを生成させるためにゲル化溶液中に多糖類高分子電解質を配合する。多糖類高分子電解質とは、水に溶解させたときに電離する官能基、例えば水酸基やカルボキシル基などを有する多糖類高分子又はその誘導体を指す。
多糖類高分子電解質は、通常、ゲル化溶液中に1〜5質量%の範囲で含まれているのが好ましい。
アルギン酸カリウムは、下記の構造式で示すように、β-D-マンヌロン酸(M)のカルボシキル基と、α-L-グルロン酸(G)のカルボキシル基にそれぞれカリウム(K)が結合した直鎖多糖類高分子で、その分子量は通常20,000〜250,000である。
多価金属化合物は、上記の(B)多糖類高分子電解質と反応しゲル状パックを形成する。これは、多価金属化合物が解離して二価以上の多価金属イオンを生成することにより、多糖類高分子電解質の分子鎖内又は分子鎖間にイオン結合を有する三次元ネットワーク構造を形成するためである。本発明に使用することができる多価金属化合物は、上記作用を有するものであれば、特に限定されること無く、既に公知のものすべてが使用できる。そのような多価金属化合物として、例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化鉄、塩化スズ、塩化アルミニウム、塩化チタン、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸鉄、硫酸ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化スズ、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、水酸化ジルコニウム、水酸化スズ、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛、乳酸カルシウム、乳酸亜鉛、フッ化チタン酸カリウムなどの2価以上の金属塩が挙げられる。これらの中でも、特に硬化時間の観点から、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウムなどの2価の金属塩が好適である。また、これらの多価金属化合物は2種以上の混合物であっても良い。
硬化用溶液中に多価金属化合物が35質量%を超えて配合される場合、多価金属化合物が十分に水に溶解しなくなる可能性を有する。また、硬化用溶液中に配合される多価金属化合物が5質量%に満たない場合には、生成するゲルの強度が弱くなる傾向にある。
本発明のゲル化溶液及び硬化用溶液には、以上に説明した主成分としての各成分以外にも、必要に応じて各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、(D)殺菌消毒剤、保湿材、充填剤、増粘剤、有機溶剤、無機フッ素化合物、アミノ酸化合物、不飽和カルボン酸重合体、香料、着色料、防腐剤、pH調整剤等が挙げられる。
乳頭パック装着による乳頭口付近の殺菌効果を持たせ、乳牛を乳房炎などの感染症からより効果的に予防するため、ゲル状パックに殺菌消毒剤を含めることが好ましい。殺菌消毒剤は、乳房炎などの病気を引き起こす各種の細菌、真菌、ウイルス等の広範囲の有害な微生物を死滅させることができるものであれば特に限定されず、例えば、ヨウ素化合物、銀、銅、亜鉛、チタン、鉄などの金属塩、茶葉粉末、ヒノキ粉末、キトサン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、カプリル酸モノグリセリド、カプリン酸モノグリセリドなどの脂肪酸エステル、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸、コハク酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などのカルボン酸及びカルボン酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、鉄塩、コバルト塩、セリウム塩などのカルボン酸塩、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、レゾルシン、トリクロロカルバニド、ハロカルバン、クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、アクリノール、次亜塩素酸ソーダ、過酸化水素等を例示することができる。
これらの中でも、ヒトあるいは家畜に対する皮膚刺激性や、殺菌消毒効果の持続性、およびコスト面における観点から、ヨウ素化合物が好適である。ヨウ素化合物としては、例えばヨウ素、ヨウ素酸ナトリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨードホルムなどが挙げられる。
保湿材として非還元糖類などを配合することにより、硬化時の収縮や変形が一層小さく、乳頭に対する密着性が一層高く、長期間使用しても乾燥による変形が一層少ないゲル状パックを形成することができ好ましい。非還元糖類は、ゲル化溶液及び硬化用溶液の両方またはいずれかに添加しても良いが、より高い保湿効果をもたらす観点から、ゲル化溶液に入れるのがより好ましい。非還元糖としては、還元性を示さない公知の糖類であれば特に制限無く利用できる。ここで、「還元性」とは、アルカリ性水溶液中で、銀や銅等の重金属イオンに対して還元作用を示す性質を意味する。還元性を有する糖類は、重金属イオンに対する還元作用を利用したトレンス試薬、ベネジクト試薬又はフェーリング試薬によって検出される。これに対して、非還元糖は、これら試薬で検出できない糖類を意味する。
上述した特性を示す非還元糖としては、トレハロースやスクロース等の二糖類、ラフィノース、メレジトース、スタキオース、シクロデキストリン類等のオリゴ糖類等、公知の非還元糖が利用できる。しかし、非還元糖の分子量が大き過ぎる場合には、多糖類高分子電解質と非還元糖とが水素結合を形成して凝集してしまう可能性がある。したがって、非還元糖としては、グリコシド結合によって結合した2個〜10個の単糖分子から構成される糖が好ましく、二糖類がより好ましい。さらに、乳頭との密着性及び保湿性の点から、二糖類の中でもトレハロースが特に好ましい。
ゲル化溶液及び硬化用溶液の物性を調整するために充填材を用いても良い。充填材は、ゲル化溶液及び硬化用溶液の両方またはいずれかに添加しても良い。充填剤としては、珪藻土、タルク等の粘度鉱物を用いることが好ましく、シリカ、アルミナ等の金属または半金属の酸化物も用いることができる。充填剤の配合量は特に制限されるものではないが、ゲル化溶液及び硬化用溶液中に1〜20質量%の範囲で含まれているのが好ましく、2〜10重量%の範囲で含まれているのがより好ましい。
ゲル化溶液及び硬化用溶液の粘度を調整し、乳頭への溶液の歩留まりを改善するために、増粘剤を用いるのが好ましい。増粘剤は、下記に示す無機増粘剤、合成の石油をベースとする増粘剤のいずれかあるいは組み合わせて用いても良い。
無機増粘剤は、概して、コロイドケイ酸マグネシウムアルミニウム、コロイド粘土のような化合物であり、これらはヒューム処理するか、あるいは沈澱させて、大きい表面−サイズ比を有する粒子にされたものである。
合成の石油をベースとする水溶性ポリマーは、適当なモノマーの直接的重合により製造される。このモノマーの代表例は、ビニルアルコール、ビニルピロリドン、ビニルメチルエーテル、アクリル酸およびメタクリル酸、アクリルアミド、エチレンオキシド、およびエチレンイミンである。
(C)多価金属化合物及び(D)殺菌消毒剤の分散性を向上させることで、多価金属イオンと多糖類高分子電解質のゲル化反応を促進させ、殺菌消毒作用を高めるために有機溶剤を用いても良い。有機溶剤は、ゲル化溶液及び硬化用溶液の両方、あるいはいずれかに添加しても良い。有機溶媒の種類は著しくヒト又は家畜に有害なものでない限り特に制限されないが、液分離の観点から親水性溶剤が好ましい。これらを例示すれば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ブテンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、アリルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシエトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリンエーテル等のアルコール類またはエーテル類、あるいはアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられる。中でも、生体に対する為害作用の少ないものが望ましく、例としてはエタノール、プロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類が好適である。
ゲル状パックの強度調節の観点から、フッ化チタンカリウム、ケイフッ化カリウム等の無機フッ素化合物、アミノ酸/ホルムアルデヒド縮合体等のアミノ酸化合物などを配合しても良い。また、ゲル状パックを構成する各成分を混合・練和した際、粘度の変化速度の制御を容易とするために、不飽和カルボン酸重合体を配合することもできる。
(1)ゲル化溶液及び硬化用溶液の調製方法
ゲル化溶液及び硬化用溶液の調製方法は、特に制限されるものではないが、公知の攪拌混合機を用いて調製することが出来る。ここで、攪拌混合機としては、例えばボールミルのような回転容器型混合混錬機、リボンミキサー、コニーダー、インターナルミキサー、スクリューニーダー、ヘンシェルミキサー、万能ミキサー、レーディゲミキサー、バタフライミキサー、などの水平軸または垂直軸を有する固定容器型の混合混錬機を利用することが出来る。なお、硬化用溶液調製に関して(C)多価金属化合物が水に対して相対的に溶解性の高い場合は、溶解対象となる成分や、この成分が溶解した溶液に強いせん断力が加わらない攪拌装置を利用することもできる。このような攪拌装置としては、各種攪拌翼を備えた可搬型攪拌機、同堅型攪拌機、同側面攪拌機、管路攪拌機等を用いることが出来る。更に、ゲル化溶液や硬化用溶液の調製に関しては、上述した各種の混合攪拌機を2種類以上組み合わせて利用することもできる。
(2)ゲル状パック生成方法
本発明のゲル状パックは、少なくとも、(A−1)水、(B)多糖類高分子電解質を主成分とするゲル化溶液及び少なくとも、(A−2)水、(C)多価金属化合物を主成分とする硬化用溶液を調製しておき、片一方を乳頭に付着させ、次いで他方を付着させることにより生成する。ゲル化溶液を乳頭に付着させた後、硬化用溶液を乳頭に付着させるのが好ましい。生成したゲル状パックは、乳頭に密着し、長時間保持されるため、乳房炎原生菌などの乳頭口への侵入を防止できる。なお、ゲル化溶液や硬化用溶液を乳頭に付着させる前に、乳頭を殺菌消毒剤に接触させる態様が殺菌消毒効果を長時間維持することができるため好ましい。
本発明の乳用家畜用ゲル状パックは、上記(2)のようにして、乳用家畜の乳頭に形成されることを特徴とする。乳用家畜用ゲル状パックは、乳用家畜の乳頭の保護に用いることができる。具体的には、伝染性乳房炎からの保護、環境性乳房炎からの保護、汚れその他の外的環境因子からの保護のために用いることができる。本発明において、乳用家畜とは、特に搾乳用家畜であり、例えば乳牛、山羊、その他搾乳が行われる家畜である。
(B)多糖類高分子電解質
Alg−K:アルギン酸カリウム(23℃ 1%水溶液粘度 600mPa・sec)
Alg−Na:アルギン酸ナトリウム(23℃ 1%水溶液粘度 120mPa・sec)
<その他成分>
充填材
QS−102:粒径0.015μmの非晶質シリカ(メチルトリクロロシラン処理物)
MT−10:粒径0.02μmの非晶質シリカ(メチルトリクロロシラン処理物)
硫酸カルシウム:硫酸カルシウム二水和物
DGTOE:デカグリセリントリオレイン酸エステル
<評価方法>
(1)「気泡混入の有無」の評価方法
乳牛の乳頭の形状(内径3cmφ、長さ4cm)をした型の中に、歯科用親水性シリコーン印象材(GC社製 「フュージョンII」)を入れ、印象材が硬化後、型から取り出し、疑似乳頭を作製した。
比較例3〜比較例6においては、ゲル化溶液と硬化材ペーストを重量比が2:1となるように混練用カップの中に量り取り、混練用ヘラを用いて、気泡が入らないようにゆっくり混練することによって均一なペーストを得た。次に得られたペーストをカップの中に満たし、疑似乳頭を、カップに満たされたペーストに接触させた状態から、ゆっくり力を加えていき、乳頭すべてが隠れるまで差し込み、直ちに引き抜き、ペーストを硬化させた(10分程度放置)。
上述した方法にて生成させたゲル(疑似乳頭周辺に生成させたゲル)の内部を目視にて観察し、ゲル内部に混入する気泡の数をカウントし、下記評価基準に基づいて「気泡混入の有無」を評価した。
A:疑似乳頭に形成された被膜の中に気泡が確認されない。
B:疑似乳頭に形成された被膜の中に10個未満の気泡が目視で確認される。
C:疑似乳頭に形成された被膜の中に10個以上の気泡が目視で確認される。
上述した「気泡混入の有無」の評価を10人に実施させ、評価結果を集計した。
前述した「気泡混入の有無」評価後の疑似乳頭を用い、乳頭に形成されたゲル被膜を乳頭から、壊さないよう慎重に取り外し、疑似乳頭の底部、側面下部、側面中部、側面上部(図1参照)に形成していたゲル被膜の厚みを、各部位5カ所(各部位円周上、等間隔となるように選んだ5点)についてマイクロメーターを用いて測定した。なお、被膜厚さの測定は10個(10人作製分)すべてに対して実施し、それぞれの部位毎に平均値を算出し、各部位の被膜厚さとした。
「気泡混入の有無」の評価方法で先述した疑似乳頭周辺にゲルを生成させる作業を別途10人に実施させ、乳頭周辺にゲルを形成させた疑似乳頭サンプルを得た。得られたサンプルを、疑似乳頭の乳頭側を下方にぶら下げた状態で23℃、相対湿度50%の条件下に放置し、経時的にゲル(乳頭パック)の状態を目視観察し、下記評価基準により評価した。 耐久性 評価基準:
○:乳頭との密着性も良好で、脱落も生じていない状態。
△:乳頭との密着性が損なわれているものの、脱落までには至っていない状態。(乳頭パックが下方に移動している。)
×:乳頭パックが乳頭から脱落した状態。
上記評価基準の○の状態が維持された日数をゲルの「耐久性」とし、10人分の評価結果を集計した。
(A−1)蒸留水1200g、(B)アルギン酸カリウム重量30.0gをそれぞれ量りとり、これらを小型混練機(アイコー産業社製アイコーミキサー)に投入し気泡が混入しないように1時間混練しゲル化溶液を調製した。また、(A−2)蒸留水800g、(C)塩化カルシウム400gを量りとり、蒸留水に塩化カルシウムを少しずつ投入し30分間撹拌して完全に塩化カルシウムを溶解させ硬化用溶液を調製した。得られたゲル化溶液及び硬化用溶液を用いて、「気泡混入の有無」、「被膜形成性」及び、「耐久性」の評価を行った。
ゲル化溶液及び硬化用溶液の組成を表1及び表2に示す内容に変更した以外は、実施例1と同様にして、ゲル化溶液及び硬化用溶液を調製した。得られたゲル化溶液及び硬化用溶液を用いて、「気泡混入の有無」、「被膜形成性」及び、「耐久性」の評価を行った。
アルギン酸カリウム重量20.0g、塩化カルシウム200gをそれぞれ小型ミキサー(イワタニ社製 フードミキサー)に投入し5分間撹拌し、均一な粉成分を得た。また液成分として蒸留水1500gを用意した。粉成分及び液成分を用いて、「気泡混入の有無」、「被膜形成性」及び、「耐久性」の評価を行った。
粉成分の組成を表3に示す内容に変更した以外は、比較例1と同様にして、粉成分を調製した。粉成分及び液成分を用いて、「気泡混入の有無」、「被膜形成性」及び、「耐久性」の評価を行った。
ゲル化溶液は実施例1で調製したものを用いた。また硬化材ペーストは、流動パラフィン1050g、デカグリン120g、塩化カルシウム390g、QS−102 60.0g、MT−10 30.0gをそれぞれ量りとり、これらを小型混練機(アイコー産業社製アイコーミキサー)に投入し気泡が混入しないように1時間混練し調製した。ゲル化溶液及び硬化材ペーストを用いて、「気泡混入の有無」、「被膜形成性」及び、「耐久性」の評価を行った。
ゲル化溶液は実施例1で調製したものを用いた。また硬化材ペーストは、組成を表4に示す内容に変更した以外は、比較例3と同様にして調製した。ゲル化溶液及び硬化材ペーストを用いて、「気泡混入の有無」、「被膜形成性」及び、「耐久性」の評価を行った。
ゲル化溶液として蒸留水500gを用意した。硬化用溶液は実施例1で調製したものを用いた。
ゲル化溶液は実施例1で調製したものを用いた。硬化用溶液として蒸留水500gを用意した。
比較例8は本発明の(C)多価金属化合物を使用しなかった場合であるが、比較例7と同様にパックが形成されなかったため、各種評価が出来なかった。
Claims (8)
- 家畜の乳頭に密着させるゲル状パックを形成するための材料であって、(A−1)水、(B)多糖類高分子電解質を主成分とするゲル化溶液と、(A−2)水、(C)多価金属化合物を主成分とする硬化用溶液とからなる家畜用乳頭パック材料。
- 前記(B)多糖類高分子電解質が、アルギン酸又はその誘導体である請求項1に記載の家畜用乳頭パック材料。
- 前記(C)多価金属化合物が、塩化カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウムから選ばれる少なくとも1種である請求項1又は請求項2に記載の家畜用乳頭パック材料。
- 前記ゲル化溶液または硬化用溶液の少なくとも一方に(D)殺菌消毒剤を含有させた請求項1〜3のいずれか一項に記載の家畜用乳頭パック材料。
- 前記(D)殺菌消毒剤がヨウ素系化合物である請求項4に記載の家畜用乳頭パック材料。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の家畜用乳頭パック材料を用い、乳頭に密着させるゲルを生成させることを特徴とする乳用家畜の乳房炎予防方法。
- (A−1)水、(B)多糖類高分子電解質を主成分とするゲル化溶液、及び(A−2)水、(C)多価金属化合物を主成分とする硬化用溶液の一方を乳用家畜の乳頭に浸漬させ、次いで他方を浸漬させることにより乳頭に密着させるゲル状パックを生成させることを特徴とする乳用家畜の乳房炎予防方法。
- 乳用家畜の乳頭を殺菌消毒剤に接触させた後、(A−1)水、(B)多糖類高分子電解質を主成分とするゲル化溶液、及び(A−2)水、(C)多価金属化合物を主成分とする硬化用溶液の一方を乳用家畜の乳頭に浸漬させ、次いで他方を浸漬させることにより乳頭に密着させるゲル状パックを生成させることを特徴とする乳用家畜の乳房炎予防方法。
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