JP2016000783A - ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】難燃性、透明性のバランスに優れたポリカーボネート樹脂組成物を得る。【解決手段】下記ポリカーボネート樹脂(A)を主成分とし、難燃剤を含有するポリカーボネート樹脂組成物であって、前記難燃剤として臭素含有リン酸エステル(B)を該樹脂組成物中0.1〜20質量%および非ハロゲンリン酸エステル(C)を該樹脂組成物中0.5〜20質量%を含有するポリカーボネート樹脂組成物とする。(A)ポリマー構造の一部に下記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)を含有するポリカーボネート樹脂【化1】【選択図】なし

Description

本発明はカーボネート重合体からなる熱可塑性樹脂組成物であって、難燃性および透明性に優れたポリカーボネート樹脂組成物に関する。
透明性に優れた材料としてポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などが挙げられ、ポリカーボネート樹脂は優れた耐熱性、耐衝撃性、寸法安定性を有し、一方、アクリル樹脂は低複屈折性などの光学特性、表面硬度、耐UV変色性に優れている。そのため、これらの材料はディスプレイ全面板、光学材料などの用途に使用されている。
これらの透明性樹脂を、住宅建材、自動車、航空機部材、電気/電子関係用部品、OA関連用部品などに利用する場合、火災時の安全上の問題から難燃性および耐火性の付与が必要である。中でも航空機、自動車、住宅の窓材、高速道路における遮音壁、農業ハウスなどの用途に関しては外観および景観を損なうことなく、透明性を維持したまま難燃性等を付与することが重要である。
難燃性を付与する方法としては、樹脂成型品の調製時に難燃剤を添加する方法が挙げられる。難燃剤としては、無機化合物、有機リン化合物、有機ハロゲン化合物、ハロゲン含有有機リン化合物などがあり、中でも臭素含有リン化合物などが優れた難燃効果を発揮する。しかし、臭素含有リン化合物を有機重合体に添加すると、成形時の加工性が低下してしまうため、臭素を含有する有機リン化合物と臭素を含まないリン酸エステルの2種の難燃剤を用いることで成形加工性、難燃性および柔軟性に優れ、ブリード現象を生じることのない難燃性有機重合体が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献2にはポリカーボネート系樹脂とハロゲン含有トリアジンとフッ素樹脂で構成された難燃性透明樹脂組成物が開示されている。
特開平3−182556号公報 特開2010−235650号公報
しかしながら、これらの難燃化処方は多量の難燃剤を添加、もしくは難燃成分を樹脂組成物中に導入したものであり、難燃性を向上させる代わりに樹脂本来の物性である透明性を損なうものであった。
そこで本発明は、難燃性および透明性のバランスに優れたポリカーボネート樹脂組成物を得ることを課題とする。
本発明者らは上記の課題を鑑みて鋭意検討を行った結果、特定のエーテルジオールに由来する構造単位を含むポリカーボネート樹脂を主成分とし、臭素含有リン酸エステル系化合物と、非ハロゲンリン酸エステル系化合物を所定量含有して得られるポリカーボネート樹脂組成物が、透明性がほとんど低下することなく難燃性が大きく向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
[1]下記ポリカーボネート樹脂(A)を主成分とし、難燃剤を含有するポリカーボネート樹脂組成物であって、前記難燃剤として臭素含有リン酸エステル(B)を該樹脂組成物中0.1〜20質量%および非ハロゲンリン酸エステル(C)を該樹脂組成物中0.5〜20質量%を含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
(A)ポリマー構造の一部に下記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)を含有するポリカーボネート樹脂
Figure 2016000783
[2]前記ポリカーボネート樹脂(A)が、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位以外のその他のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(b)をさらに含むことを特徴とする前記[1]に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
[3]前記ポリカーボネート樹脂(A)が、ジヒドロキシ化合物に由来する全構造単位に対して、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)を30〜95mol%含むことを特徴とする前記[2]に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
[4]前記その他のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位が1,4−シクロヘキサンジメタノールであることを特徴とする前記[2]又は[3]に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
[5]JIS K7136に基づき、測定される厚み1.0mmのプレートの全光線透過率が85%以上、かつ全ヘーズ値が5.0%以下であること特徴とする前記[1]〜[4]のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
[6]前記[1]〜[5]のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物を用いて形成されることを特徴とする成形品。
[7]前記[1]〜[5]のいずれか1つに記載のポリカーボネート樹脂組成物を用いて形成されることを特徴とする窓材。
本発明によれば、難燃性および透明性のバランスに優れ、航空機や住宅などの窓材、農業ハウス、遮音壁などの建材関連などの用途に好適なポリカーボネート樹脂組成物を得ることが可能となる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の内容に限定されず適宜変形して実施することができる。
[ポリカーボネート樹脂(A)]
本発明のポリカーボネート樹脂組成物(以下、「本組成物」ともいう)は、構造の一部に下記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)を含有するポリカーボネート樹脂(A)を主成分とする。ここで主成分とは、通常50質量%を超え、好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であることをいう。
ポリカーボネート樹脂(A)を主成分とすることにより、本組成物が透明性、耐熱性、低吸水性、表面硬度、低複屈折性及び耐衝撃性のバランスに優れる。
Figure 2016000783
前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物としては、例えば、立体異性体の関係にある、イソソルビド、イソマンニドおよびイソイデッドが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのジヒドロキシ化合物は、フェノール性水酸基を有しないため、通常界面法で重合させることは困難であり、本発明に係るポリカーボネート樹脂(A)は、通常炭酸ジエステルを用いたエステル交換反応により製造される。
これらのジヒドロキシ化合物のうち、中でも植物由来の資源として豊富に存在し、容易に入手可能な種々のデンプンから製造されるソルビトールを脱水縮合して得られるイソソルビドが、入手および製造のし易さ、耐光性、光学特性、成形性、耐熱性並びにカーボンニュートラルの面から最も好ましい。
ポリカーボネート樹脂(A)の柔軟性の付与等のためにポリカーボネート樹脂(A)に前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位以外のその他のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(b)を導入する場合、本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A)は、ジヒドロキシ化合物に由来する全構造単位に対して、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)を、通常30mol%以上含むことが好ましく、より好ましくは35mol%以上、特に好ましく40mol%以上である。また、通常95mol%以下含むことが好ましく、より好ましくは85mol%以下、特に好ましくは75mol%以下である。
ジヒドロキシ化合物に由来する全構造単位に対する前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)の割合が30mol%以上であれば、本組成物が耐熱性や表面硬度に優れるものとなるため好ましい。一方、95mol%以下であれば、本組成物の吸水率が低くなり、また熱による劣化が少なくなるため好ましい。
ポリカーボネート樹脂(A)に導入される前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)以外のその他のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(b)としては、脂肪族ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位や脂環式ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位が挙げられる。その脂肪族ジヒドロキシ化合物、脂環式ジヒドロキシ化合物としては、具体的には、次のようなものが挙げられる。
<脂肪族ジヒドロキシ化合物>
脂肪族ジヒドロキシ化合物として、例えば、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、水素化ジリノレイルグリコール、水素化ジオレイルグリコール等が挙げられる。
尚、前記例示化合物は、本発明に使用し得る脂肪族ジヒドロキシ化合物の一例であって、何らこれらに限定されるものではない。これらの脂肪族ジヒドロキシ化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明で用いるポリカーボネート樹脂(A)において、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と脂肪族ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位とのモル比率は、任意の割合で選択できるが、前記モル比率を調整することで、剛性と耐衝撃性のバランスを取ったり、適当な成形加工性を設計したりすることができる。
<脂環式ジヒドロキシ化合物>
脂環式ジヒドロキシ化合物としては、特に限定されないが、通常、5員環構造又は6員環構造を含む化合物が挙げられる。脂環式ジヒドロキシ化合物が5員環構造又は6員環構造であることにより、得られるポリカーボネート樹脂(A)の耐熱性が高くなる傾向がある。6員環構造は共有結合によって椅子形もしくは舟形に固定されていてもよい。脂環式ジヒドロキシ化合物に含まれる炭素数は通常70以下であり、好ましくは50以下、さらに好ましくは30以下である。炭素数が70以下の脂環式ジヒドロキシ化合物であれば、合成・精製しやすく、また安価で入手しやすいため好ましい。
5員環構造又は6員環構造を含む脂環式ジヒドロキシ化合物としては、具体的には、下記一般式(I)又は(II)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物が挙げられる。
HOCH−R−CHOH (I)
HO−R10−OH (II)
(但し、式(I),式(II)中、R及びR10は、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数4〜炭素数20のシクロアルキル構造を含む二価の基を表す。)
前記一般式(I)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物であるシクロヘキサンジメタノールとしては、一般式(I)において、Rが下記一般式(Ia)(式中、R11は水素原子、又は、置換若しくは無置換の炭素数1〜炭素数12のアルキル基を表す。)で示される種々の異性体を包含する。このようなものとしては、具体的には、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
Figure 2016000783
前記一般式(I)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物であるトリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジメタノールとしては、一般式(I)において、Rが下記一般式(Ib)(式中、nは0又は1を表す。)で表される種々の異性体を包含する。
Figure 2016000783
前記一般式(I)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物であるデカリンジメタノール又は、トリシクロテトラデカンジメタノールとしては、一般式(I)において、Rが下記一般式(Ic)(式中、mは0又は1を表す。)で表される種々の異性体を包含する。このようなものとしては、具体的には、2,6−デカリンジメタノール、1,5−デカリンジメタノール、2,3−デカリンジメタノール等が挙げられる。
Figure 2016000783
また、前記一般式(I)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物であるノルボルナンジメタノールとしては、一般式(I)において、Rが下記一般式(Id)で表される種々の異性体を包含する。このようなものとしては、具体的には、2,3−ノルボルナンジメタノール、2,5−ノルボルナンジメタノール等が挙げられる。
Figure 2016000783
一般式(I)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物であるアダマンタンジメタノールとしては、一般式(I)において、Rが下記一般式(Ie)で表される種々の異性体を包含する。このようなものとしては、具体的には、1,3−アダマンタンジメタノール等が挙げられる。
Figure 2016000783
また、前記一般式(II)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物であるシクロヘキサンジオールは、一般式(II)において、R10が下記一般式(IIa)(式中、R11は水素原子、又は、置換もしくは無置換の炭素数1〜炭素数12のアルキル基を表す。)で表される種々の異性体を包含する。このようなものとしては、具体的には、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、2−メチル−1,4−シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
Figure 2016000783
前記一般式(II)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物であるトリシクロデカンジオール、ペンタシクロペンタデカンジオールとしては、一般式(II)において、R10が下記一般式(IIb)(式中、nは0又は1を表す。)で表される種々の異性体を包含する。
Figure 2016000783
前記一般式(II)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物であるデカリンジオール又は、トリシクロテトラデカンジオールとしては、一般式(II)において、R10が下記一般式(IIc)(式中、mは0又は1を表す。)で表される種々の異性体を包含する。このようなものとしては、具体的には、2,6−デカリンジオール、1,5−デカリンジオール、2,3−デカリンジオール等が挙げられる。
Figure 2016000783
前記一般式(II)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物であるノルボルナンジオールとしては、一般式(II)において、R10が下記一般式(IId)で表される種々の異性体を包含する。このようなものとしては、具体的には、2,3−ノルボルナンジオール、2,5−ノルボルナンジオール等が挙げられる。
Figure 2016000783
前記一般式(II)で表される脂環式ジヒドロキシ化合物であるアダマンタンジオールとしては、一般式(II)において、R10が下記一般式(IIe)で表される種々の異性体を包含する。このようなものとしては具体的には、1,3−アダマンタンジオール等が挙げられる。
Figure 2016000783
上述した脂環式ジヒドロキシ化合物の具体例のうち、シクロヘキサンジメタノール類、トリシクロデカンジメタノール類、アダマンタンジオール類、ペンタシクロペンタデカンジメタノール類が好ましく、入手のしやすさ、取り扱いのしやすさという観点から、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノールがさらに好ましく、1,4−シクロヘキサンジメタノールが特に好ましい。
尚、前記例示化合物は、本発明に使用し得る脂環式ジヒドロキシ化合物の一例であって、何らこれらに限定されるものではない。これらの脂環式ジヒドロキシ化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明で用いるポリカーボネート樹脂(A)において、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と脂環式ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位とのモル比率は、任意の割合で選択できるが、前記モル比率を調整することで、衝撃強度(例えば、ノッチ付きシャルピー衝撃強度)が向上する可能性があり、更にポリカーボネート樹脂の所望のガラス転移温度を得ることが可能である。
本発明で用いるポリカーボネート樹脂(A)のガラス転移温度は、90℃〜160℃であることが好ましく、100℃〜150℃がより好ましく、110℃〜145℃が更に好ましく、115℃〜143℃が特に好ましい。ポリカーボネート樹脂(A)のガラス転移温度が90℃以上であれば、本組成物が耐熱性に優れる。一方、ポリカーボネート樹脂(A)のガラス転移温度が160℃以下であれば、本樹脂組成物が成形性や透明性に優れる。
また前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物は一般に不活性雰囲気下でも熱分解しやすいため、ガラス転移温度を係る範囲にすることにより溶融樹脂温度を過度に高く設定する必要をなくすことができれば、著しい熱分解を引き起こすおそれも小さいため好ましい。
なお、前記ガラス転移温度は、JIS−K7121(2012年)に準拠して、示差走査熱量計(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、DSC220)を用いて、10℃/分の昇温速度で加熱して測定する補外ガラス転移開始温度を指す。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A)において、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位と脂環式ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位とのモル比率は、95:5〜30:70であることが好ましく、75:25〜40:60であるのが更に好ましい。モル比率が前記範囲であれば、ポリカーボネート樹脂(A)について熱滞留に起因する着色が生じにくくなり、かつ、高分子量化や衝撃強度の向上、ガラス転移温度の維持による耐熱性の向上が可能となるため好ましい。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A)においては、本発明の効果を阻害しない範囲において、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位、脂肪族ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位、脂環式ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位に加えて、更にその他のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位を含んでいてもよい。その他のジヒドロキシ化合物としては、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物以外の、構造の一部に下記一般式(3)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物や、芳香族系ジヒドロキシ化合物等が挙げられる。
Figure 2016000783
(但し、上記一般式(3)で表される部位が−CH−O−Hの一部である場合を除く。)
前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物以外の、構造の一部に前記一般式(3)で表される部位を有するジヒドロキシ化合物としては、具体的には、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールなどのオキシアルキレングリコール類、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチル−6−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル)フルオレン等、側鎖に芳香族基を有し、主鎖に芳香族基に結合したエーテル基が前記一般式(3)で表される部位であるジヒドロキシ化合物が挙げられる。また、下記一般式(4a)で表される化合物や下記一般式(4b)で表される化合物に代表されるスピログリコール等の、環状エーテル構造を有する化合物等の複素環基の一部が前記一般式(3)で表される部位であるジヒドロキシ化合物が挙げられる。
なお、上記の「環状エーテル構造を有する化合物」の「環状エーテル構造」とは、環状構造中にエーテル基を有し、環状鎖を構成する炭素が脂肪族炭素である構造からなるものを意味する。これらの中でも、エーテル基を複数有するものが好ましく、環状エーテル構造を複数有するものがより好ましく、環状エーテル構造を2つ有するものが特に好ましい。
Figure 2016000783
(上記一般式(4a)中、R〜Rはそれぞれ独立に、炭素数1〜炭素数3のアルキル基である。)
Figure 2016000783
上記一般式(4a)で表されるジヒドロキシ化合物としては、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(慣用名:スピログリコール)、3,9−ビス(1,1−ジエチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ジプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、ジオキサングリコールなどが挙げられる。
芳香族系ジヒドロキシ化合物としては、ビスフェノール化合物(置換、非置換を含む)が挙げられ、具体的には、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等の芳香族環上に置換基を有しないビスフェノール化合物;ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の芳香族環上に置換基としてアリール基を有するビスフェノール化合物;ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−(sec−ブチル)フェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシ−3,6−ジメチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,6−ジメチルフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,6−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)シクロヘキサン等の芳香族環上に置換基としてアルキル基を有するビスフェノール化合物;ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジベンジルメタン等の芳香族環を連結する2価基が置換基としてアリール基を有するビスフェノール化合物;4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル等の芳香族環をエーテル結合で連結したビスフェノール化合物;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン等の芳香族環をスルホン結合で連結したビスフェノール化合物;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド等の芳香族環をスルフィド結合で連結したビスフェノール化合物等が挙げられるが、好ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別称:ビスフェノール−A)が挙げられる。
一般に、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物は、ビスフェノール−Aなどの芳香族系ジヒドロキシ化合物に比べて、重合反応の平衡定数が重合進行する方向へ傾いており、加熱したりフェノール脱揮したりすると重合反応が急激になり反応制御が難しくなる傾向がある。
このため、重合反応の終末段階で前記芳香族系ジヒドロキシ化合物を少量添加すれば、重合末端を前記芳香族系ジヒドロキシ化合物で塞ぐことで、加熱したりフェノール脱揮したりしても重合反応が急激にならずにすむ効果が期待できる。
ただし、前記芳香族系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位をポリカーボネート樹脂(A)中に多く含むと、本組成物の複屈折が増加したり、本組成物の耐熱性や表面硬度が低下したりするおそれがあるほか、本組成物を屋外で使用した場合等において紫外線吸収により黄変が生じることがある。従って、前記芳香族系ジヒドロキシ化合物に由来する構造単位は、必要最小限の範囲で含んでもよいが、可能であれば含まないことが好ましい。
上述のその他のジヒドロキシ化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<炭酸ジエステル>
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A)は、上述した前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物を含むジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルを原料として、エステル交換反応により重縮合させて得ることができる。
用いられる炭酸ジエステルとしては、通常、下記一般式(5)で表されるものが挙げられる。これらの炭酸ジエステルは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
Figure 2016000783
但し、上記一般式(5)において、AおよびAは、それぞれ独立に、置換若しくは無置換の炭素数1〜炭素数18の脂肪族基、または、置換若しくは無置換の芳香族基である。
前記式(5)で表される炭酸ジエステルとしては、例えば、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネートなどのジアリールカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネートなどのジアルキルカーボネートが例示されるが、好ましくは、ジフェニルカーボネート、置換基を有するジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネートであり、ジアリールカーボネートの中でもジフェニルカーボネートが好ましい。
なお、炭酸ジエステルは、塩化物イオンなどの不純物を含む場合があり、これらの不純物は重合反応を阻害したり、得られるポリカーボネート樹脂(A)の色相を悪化させたりする場合があるため、必要に応じて、蒸留などにより精製したものを使用することが好ましい。
<エステル交換反応触媒>
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A)は、上述のように前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物を含むジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルをエステル交換反応させて得られる。より詳細には、エステル交換させ、副生するモノヒドロキシ化合物等を系外に除去することによって得られる。この場合、通常エステル交換反応触媒の存在下でエステル交換反応により重縮合を行う。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A)の製造時に使用し得るエステル交換反応触媒(以下、単に「触媒」、「重合触媒」と言うことがある)は、特に波長350nmにおける光線透過率またはイエローインデックス(YI)値に影響を与えることがある。
用いる触媒としては、得られるポリカーボネート樹脂(A)の耐光性を満足させ得る、即ち後述のYI値を所定の値以下にし得るものが好ましく、例えば、長周期型周期表における第1族または第2族(以下、単に「1族」、「2族」と表記する。)の金属化合物、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、アミン系化合物等の塩基性化合物が挙げられる。これらの中でも、好ましくは1族金属化合物および2族金属化合物のうち少なくとも一方が使用される。
1族金属化合物および2族金属化合物のうち少なくとも一方と共に、補助的に、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、アミン系化合物等の塩基性化合物を併用することも可能であるが、1族金属化合物および2族金属化合物のうち少なくとも一方のみを使用することが特に好ましい。
また、1族金属化合物および2族金属化合物のうち少なくとも一方の形態としては通常、水酸化物、又は炭酸塩、カルボン酸塩、フェノール塩といった塩の形態で用いられるが、入手のし易さ、取扱いの容易さから、水酸化物、炭酸塩、酢酸塩が好ましく、色相と重合活性の観点からは酢酸塩が好ましい。
前記重合触媒の使用量は、好ましくは用いる全ジヒドロキシ化合物1mol当たり0.1〜300μmol、より好ましくは0.5〜100μmolである。中でもリチウムおよび長周期型周期表第2族の金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属化合物を用いる場合、特にはマグネシウム化合物およびカルシウム化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属化合物を用いる場合、好ましくは用いる全ジヒドロキシ化合物1mol当たり金属量として0.1〜20μmol、より好ましくは0.5〜10μmol、特に好ましくは0.7〜3μmolである。
重合触媒の使用量が0.1μmol以上であれば、重合速度が一定以上となるため、所望の分子量のポリカーボネート樹脂を得ようとする際に、重合温度を高くする必要がなく、得られたポリカーボネート樹脂の色相または耐光性が悪化したり、未反応の原料が重合途中で揮発して前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物を含むジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルのモル比率が変化し、所望の分子量に到達しなかったりするおそれが小さいため好ましい。一方、重合触媒の使用量が300μmol以下であれば、得られるポリカーボネート樹脂の色相や、ポリカーボネート樹脂の耐光性が悪化する可能性が小さいため好ましい。また、重合反応器内で十分に減圧せずに目標分子量に到達する可能性や、残存するモノマーが十分に脱揮されない可能性が小さいため好ましい。
なお、1族金属、特にはリチウム、ナトリウム、カリウムおよびセシウムは、ポリカーボネート樹脂中に多く含まれると色相に悪影響を及ぼす可能性があり、該金属は使用する触媒からのみではなく、原料または反応装置から混入する場合がある。このため、ポリカーボネート樹脂中のこれらの化合物の合計量は、金属量として、通常1質量ppm以下であることが好ましく、より好ましくは0.8質量ppm以下、更に好ましくは0.7質量ppm以下である。
ポリカーボネート樹脂中の金属量は、湿式灰化などの方法でポリカーボネート樹脂中の金属を回収した後、原子発光、原子吸光またはInductively Coupled Plasma(ICP)等の方法を使用して測定することが出来る。
<ポリカーボネート樹脂(A)の製造方法>
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A)は、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物を含むジヒドロキシ化合物と、前記一般式(5)で表される炭酸ジエステルとを触媒の存在下、エステル交換反応により重縮合させることによって得ることができる。
この時、原料であるジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルは、エステル交換反応前に均一に混合してもよいし、混合せずに重合槽へ同時に投入されてもよいが、均一に混合することが好ましい。
混合の温度は通常80℃以上であることが好ましく、より好ましくは90℃以上であり、その上限は通常250℃以下であることが好ましく、より好ましくは200℃以下、更に好ましくは150℃以下である。中でも100℃以上120℃以下が好適である。混合の温度が80℃以上であれば、溶解速度が速くなり、溶解度不足に起因する固化等の運転不具合が生じるおそれが小さいため好ましい。また、混合の温度が250℃以下であれば、ジヒドロキシ化合物の熱劣化が生じるおそれが小さく、得られるポリカーボネート樹脂の色相や耐光性が良好となるため好ましい。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂(A)は、上述の通り重縮合後、通常、冷却固化させ、回転式カッター等でペレット化される。
ペレット化の方法としては、限定されるものではないが、例えば、最終重合反応器から溶融状態で抜き出し、ストランドの形態で冷却固化させてペレット化させる方法、最終重合反応器から溶融状態で一軸または二軸の押出機に樹脂を供給し、溶融押出しした後、冷却固化させてペレット化させる方法、又は、最終重合反応器から溶融状態で抜き出し、ストランドの形態で冷却固化させて一旦ペレット化させた後に、再度一軸または二軸の押出機に樹脂を供給し、溶融押出しした後、冷却固化させてペレット化させる方法等が挙げられる。
その際、押出機中で、残存モノマーの減圧脱揮、または、通常知られている、熱安定剤、中和剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、潤滑剤、可塑剤、相溶化剤若しくは難燃剤等を添加、混練することも出来る。
押出機中の、溶融混練温度は、ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度または分子量に依存するが、通常150〜300℃であることが好ましく、より好ましくは200〜270℃、更に好ましくは230〜260℃である。溶融混練温度を150℃以上とすることにより、ポリカーボネート樹脂の溶融粘度を低下し、押出機への負荷が小さくなり、生産性が向上する。また、溶融混練温度を300℃以下とすることにより、ポリカーボネート樹脂の熱劣化を抑え、分子量の低下による機械的強度の低下、着色またはガスの発生を防ぐことができる。
押出機において、減圧脱揮する場合のベント圧は、通常0.001kPa〜5kPaであることが好ましく、より好ましくは0.005kPa〜3kPa、更に好ましくは0.007kPa〜2kPaである。
ベント圧が上記範囲であれば、残存するモノマーや発生するガスを十分に脱揮することが可能であり、ストランド状に押し出す際に、ストランドが切れたり、押出機においてポリカーボネート樹脂の重合反応や分解が進行したりするおそれが小さいため好ましい。
押出機へ投入される樹脂量、押出機の回転数、バレル温度、ベント圧力を可能な限り一定にすることにより、均一な樹脂を得られるようになる。
また、ベントやベント以降の配管を40℃以上に保温することにより、留出するモノマーがベントやベント以降配管で固化せずに、均一なベント圧力を保持することができる。
[臭素含有リン酸エステル系化合物(B)]
本組成物は難燃剤として構造中に臭素を有する臭素含有リン酸エステル化合物(B)を含有することが重要である。臭素含有リン酸エステル化合物はポリカーボネート樹脂(A)と相溶なため、透明な成形体を得ることが出来る。また燃焼時に活性な水酸基や水素ラジカルをトラップし、また生成するハロゲン化水素が不燃性であり、希釈効果と酸素遮断効果から優れた難燃性を示す。
本発明に用いられる臭素含有リン酸エステル系化合物としては、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、ビス(トリブロモネオペンチル)ジクロロプロピルホスフェート、ビス(トリブロモネオペンチル)クロロプロピルホスフェート、ビス(トリブロモネオペンチル)メチルホスフェート、ビス(トリブロモネオペンチル)エチルホスフェート、ビス(トリブロモネオペンチル)フェニルホスフェート、ビス(トリブロモネオペンチル)クレジルホスフェート、ビス(トリブロモネオペンチル)トリブロモフェニルホスフェート、ビス(ジクロロプロピル)トリブロモネオペンチルホスフェート、ビス(クロロプロピル)トリブロモネオペンチルホスフェート、ビス(クロロエチル)トリブロモネオペンチルホスフェート、ジメチルトリブロモネオペンチルホスフェート、ジエチルトリブロモネオペンチルホスフェート、ジフェニルトリブロモネオペンチルホスフェート、ジクレジルトリブロモネオペンチルホスフェート、およびビス(トリブロモフェニル)トリブロモネオペンチルホスフェートなどが挙げられる。
樹脂組成物に占める臭素含有リン系化合物(B)の割合は、0.1〜20質量%、好ましくは0.2〜10質量%、より好ましくは0.5〜5.0質量%である。0.1質量%未満の場合、組成物の難燃性が低下する。一方、20質量%を超える場合、過剰な添加による耐熱性や透明性の低下を生じる。
[非ハロゲンリン酸エステル系化合物(C)]
本組成物はさらに、難燃剤として構造中に非ハロゲンリン酸エステル系化合物(C)を含有する。
本発明に用いられる非ハロゲンリン酸エステル系化合物としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、クレジルジ2,6−キシレニルホスフェート等のリン酸エステル系化合物、1,3−フェニレンビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、テトラフェニル(m−フェニレン)ビスホスフェート、ビス(ジトリル)イソプロピリデン−ジ−p−フェニレンホスフェート等の縮合リン酸エステル系化合物、4,4’−ビス(ジフェニルホスホリルアミドフェニル)メタン等のリン酸エステルアミド系化合物、ホスホニトリル酸フェニルエステル等のホスファゼン系化合物を挙げることができる。これらの中でも特に、難燃効果、耐加水分解性の点から縮合リン酸エステル系化合物、あるいは、ホスファゼン系化合物を用いることが好ましい。
これらの化合物は、脱水反応の促進による炭化層(チャー)を形成し、空気遮断効果と断熱効果を示す。トリフェニルホスフェート(TPP)などの低分子型のリン酸エステル系化合物でもよいが、中でも前記ポリカーボネート樹脂(A)と係る縮合リン酸エステル系化合物を含有することにより、透明性、耐衝撃性、耐熱性をほとんど低下させることなく樹脂燃焼時の自己消火性(難燃性)を付与することができる。さらに前記ハロゲン含有難燃剤、中でも構造中に臭素を含有したリン酸エステル系化合物を所定量併用することで、透明性を維持したまま樹脂燃焼時の難燃性をさらに向上することができる。
非ハロゲンリン酸エステル系化合物(C)の割合は、樹脂組成物中、0.5〜20質量%、好ましくは1.0〜10質量%、より好ましくは1.5〜5.0質量%である。0.5質量%未満の場合、組成物の難燃性が低下する。一方、20質量%を超える場合、過剰な添加による耐熱性や透明性の低下を生じる。
[難燃助剤]
本樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、難燃助剤を含有することができる。中でも、フッ素系樹脂からなり、燃焼時にフィブリル化することで樹脂の溶融張力を向上させるドリップ防止剤や、ハロゲン系の難燃剤と併用することで相乗効果を示すアンチモン化合物などが好適に用いられる。
さらに本樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、抗菌・防かび剤、帯電防止剤、滑剤、顔料、染料等の添加剤を含有することができる。
<プレートの製造方法>
本発明のもう一つの要旨は、本組成物を用いてなるプレート(以下、「本プレート」と称する)にある。本プレートの製造方法は、特に限定されるものではない。例えばポリカーボネート樹脂、難燃剤、難燃助剤及び、必要に応じてその他の樹脂・添加剤を単軸、あるいは二軸押出機等で溶融混練し、射出成型、もしくはコンパウンド成形したものを熱プレスすることにより、作製することが出来る。
<プレートの厚み>
プレートの厚みは、特に限定するものではないが、例えば加工性、実用性を考慮した場合、0.5mm以上、3.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上、3.0mm以下であることがより好ましい。本プレートの厚みが1.0mm以上であれば、好適なプレートの剛性が発現し、加工性、耐カール性に優れる。
<本樹脂組成物の物性値>
(1)難燃性
本組成物は難燃性に優れるものであり、火災などにより燃焼した場合において瞬時に自消するものである。また燃焼時に溶融した樹脂が滴下(ドリッピング)した際に、この滴下物の燃焼が瞬時に自消することが重要である。
(2)透明性
本組成物は透明性に優れるものであり、意匠性、内容物の視認性等の観点から、JIS K7136−1(1997年)に基づき測定される、単層の本プレートの厚み1.0mmでの全光線透過率が85%以上であることが好ましく、88%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが特に好ましい。また、JIS K7136(2000年)に基づき測定される、単層の本プレートの厚み1.0mmでの全ヘーズ値が5.0%以下であることが好ましく、3.0%以下であることがさらに好ましく、1.0%以下であることが特に好ましい。なお、全ヘーズ値の下限は特に限定されず、可能な限り小さい方が好ましい。全ヘーズ値及び全光線透過率が係る範囲であれば、本組成物が特に透明性に優れるものとなる。
<本樹脂組成物の用途>
フィルム、シート、または、プレートとして成形された本発明の成形体は、透明性、難燃性に優れる。そのため、本発明の特に制限されるものではないが、例えば、住宅建材、航空機や自動車の窓材、遮音壁、電子部材、家電製品部材、OA機器部材等に使用できる。
本発明のポリカーボネート樹脂組成物は、成形用フィルム、シート、プレートなどとして用いて種々の二次加工を施すことができ、加熱成形することによって熱成形体とすることもできる。熱成形の方法としては特に限定されず、ブリスター成形、真空成形、圧空成形など公知の成形方法を利用することができる。
以下に実施例を示すが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。なお、本明細書中に表示される原料及び試験片についての種々の測定値及び評価は次のようにして行った。
<各種評価方法>
(1)難燃性(燃焼試験)
燃焼試験は長さ100mm×幅13mm、厚さ1.0mmの試料の試験片を、下部から高さ30cm、長さ方向に垂直に設置し、その試験片下部よりガスバーナーで10秒間接炎した後の(i)燃焼時間、(ii)接炎による滴下物の燃焼時間を測定した。炎を取り去った後の燃焼が5秒以下で消火し、さらには燃焼による滴下物の燃焼時間が3秒以下であるものを合格とした。
(2)透明性(全光線透過率、全ヘーズ)
全ヘーズ値は、JIS K7136(2000年)に基づき、厚み1.0mmのサンプルの測定を行った。
<使用した材料>
[ポリカーボネート樹脂(PC)]
PC−1:ポリカーボネート樹脂(三菱化学株式会社製):イソソルビドに由来する構造単位/1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する構造単位=50/50mol%
PC−2:ポリカーボネート樹脂(三菱化学株式会社製):イソソルビドに由来する構造単位/1,4−シクロヘキサンジメタノールに由来する構造単位=70/30mol%
[ハロゲン系難燃剤(HX)]
HX−1:臭素含有リン酸エステル化合物(大八化学工業株式会社製、CR−900、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート)
HX−2:テトラブロモビスフェノールAオリゴマー(帝人株式会社製、ファイヤガード−7500)
[非ハロゲンリン酸エステル化合物(FP)]
FP−1:縮合リン酸エステル(大八化学工業株式会社製、PX−200)
FP−2:芳香族リン酸エステル(丸菱油化工業株式会社製、ノンネン73)
(実施例1)
PC−1、HX−1およびFP−1を混合質量比90:5:5の割合で秤量し、これらを株式会社東洋精機製作所製ラボプラストミルで試験温度230℃、回転数80rpm、の条件下で5分間混練後、230℃となるように設定した電熱プレス機を用いて、1.0mm厚のプレートを得た。得られたプレートの各測定、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
PC−1、HX−1およびFP−1を混合質量比93:2:5の割合で混練した以外は実施例1と同様の方法でプレートの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
PC−1、HX−1およびFP−2を混合質量比90:5:5の割合で混練した以外は実施例1と同様の方法でプレートの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
PC−1、HX−1およびFP−2を混合質量比93:2:5の割合で混練した以外は実施例1と同様の方法でプレートの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
PC−2、HX−1およびFP−1を混合質量比90:5:5の割合で混練した以外は実施例1と同様の方法でプレートの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
PC−1を単独で用い、実施例1と同様の方法でプレートの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
PC−1およびHX−1を混合質量比90:10の割合で混練した以外は実施例1と同様の方法でプレートの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
PC−1およびFP−1を混合質量比95:5の割合で混練した以外は実施例1と同様の方法でプレートの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
PC−1およびFP−1を混合質量比90:10の割合で混練した以外は実施例1と同様の方法でプレートの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例5)
PC−1、HX−2およびFP−1を混合質量比90:5:5の割合で混練した以外は実施例1と同様の方法でプレートの作製、及び、評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2016000783
実施例1〜5に記載のポリカーボネート樹脂フィルムは、難燃剤による透明性の低下を劇的に抑えつつ、難燃性に特に優れていた。一方、比較例1〜5に記載のシートは、難燃性、透明性において実施例よりも劣っていた。
本発明の特に制限されるものではないが、例えば、自動車、列車、航空機などの窓材、遮音壁、住宅建材、建築部材、家電製品部材、農業ハウスなど様々な用途での展開が期待される。

Claims (7)

  1. 下記ポリカーボネート樹脂(A)を主成分とし、難燃剤を含有するポリカーボネート樹脂組成物であって、
    前記難燃剤として臭素含有リン酸エステル(B)を該樹脂組成物中0.1〜20質量%および非ハロゲンリン酸エステル(C)を該樹脂組成物中0.5〜20質量%を含有することを特徴とするポリカーボネート樹脂組成物。
    (A)ポリマー構造の一部に下記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)を含有するポリカーボネート樹脂
    Figure 2016000783
  2. 前記ポリカーボネート樹脂(A)が、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位以外のその他のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(b)をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 前記ポリカーボネート樹脂(A)が、ジヒドロキシ化合物に由来する全構造単位に対して、前記一般式(1)で表されるジヒドロキシ化合物に由来する構造単位(a)を30〜95mol%含むことを特徴とする請求項2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 前記その他のジヒドロキシ化合物に由来する構造単位が1,4−シクロヘキサンジメタノールであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  5. JIS K7136に基づき、測定される厚み1.0mmのプレートの全光線透過率が85%以上、かつ全ヘーズ値が5.0%以下であること特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物を用いて形成されることを特徴とする成形品。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のポリカーボネート樹脂組成物を用いて形成されることを特徴とする窓材。
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