JPH07268125A - 難燃性軟質樹脂フィルム及びその積層体 - Google Patents

難燃性軟質樹脂フィルム及びその積層体

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JPH07268125A
JPH07268125A JP6395694A JP6395694A JPH07268125A JP H07268125 A JPH07268125 A JP H07268125A JP 6395694 A JP6395694 A JP 6395694A JP 6395694 A JP6395694 A JP 6395694A JP H07268125 A JPH07268125 A JP H07268125A
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JP
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film
flame retardant
flame
resin composition
brominated
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JP6395694A
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Inventor
Tomiko Saito
富子 齋藤
Hiroyuki Watanabe
広行 渡辺
Shigeyuki Ozawa
茂幸 小沢
Noriyuki Yoshihara
紀幸 吉原
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本質的に透明で、自己修復性及び耐擦傷性を備
えた難燃性軟質樹脂フィルム及び積層体を提供する。 【構成】リン系難燃剤及び/又は臭素系難燃剤を樹脂組
成物全重量の1〜50重量%含有する、無黄変性ポリウ
レタン系樹脂を主成分とするからなる難燃性フィルム、
及び、該フィルムを表面に有する積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本質的に透明で、自己
修復性及び耐擦傷性を有する難燃性軟質樹脂フィルム及
びその積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、火災事故による人身災害が増加し
ており、各種工業製品に対する安全対策が進められてい
る。電気製品、建築物、自動車、車両などの材料に対す
る難燃化の法規制が実施されており、難燃材料の開発は
重要な問題となっている。我々の日常生活では、ゴム、
熱可塑性プラスチック製品が数多く使用されるようにな
り、工業製品ではそれらに加えて、熱硬化性樹脂が使わ
れている。これらポリマー材料を使用したものは燃えや
すいばかりでなく、火災時に有毒ガスによる中毒死の例
が多く、難燃化の問題の中に有毒ガス、発煙性の低減の
問題も含めて検討されはじめている。
【0003】従来、軟質透明樹脂は、建築材料、家庭用
製品材料、自動車用部材、電子・電気関係部品、各種窓
・風防部材、スポーツ・レジャー関係資材、飛散防止
材、各種フィルム・シート材等、その他多くの領域で幅
広く利用されている。特に、近年は軟質透明樹脂からな
るフィルムをさまざまな基材に積層することにより、耐
擦傷性、飛散防止性等を付与する目的で、また本来基材
には備わっていない軟質樹脂独特の風合を付与する目的
で、軟質透明樹脂をソフトコートとして使用する等、新
たな分野で利用の試みがなされている。これらの新しい
用途のなかでも特に電気機器に使用されるものは、難燃
性の規制が厳しく、そのままでは規制に合格するのは難
しい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、以上
の問題を解消し、本質的に透明で、自己修復性及び耐擦
傷性を有し、かつ、難燃性を有する軟質樹脂組成物から
なるフィルム及びその積層体を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、難燃剤を樹脂
組成物全重量中に1〜50重量部%含有する、本質的に
透明で、自己修復性及び耐擦傷性を有する軟質樹脂組成
物からなる難燃性フィルム(以下、単に難燃性フィルム
という)、及びその積層体である。
【0006】本発明における難燃剤としては、一般に知
られているものが使用できるが、相溶性の観点からリン
系難燃剤及び臭素系難燃剤から選ばれる少なくとも1種
の難燃剤を使用することが好ましい。
【0007】リン系難燃剤としては、透明性の観点から
ハロゲン不含リン酸エステル、ハロゲン含有リン酸エス
テル及びハロゲン不含縮合リン酸エステルから選ばれる
少なくとも1種の難燃剤が好ましい。具体的には、次の
ものがが挙げられるが、これらに限られない。
【0008】トリフェニルホスフェート、トリクレジル
ホスフェート、トリキシリルホスフェート、クレジルジ
フェニルホスフェート、キシリルジフェニルホスフェー
トなどのハロゲン不含リン酸エステル類、トリスクロロ
エチルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェ
ート、トリスクロロプロピルホスフェートなどのハロゲ
ン含有リン酸エステル類、ホスホリルクロリドとフェノ
ールとレゾルシノールの縮合化合物であるハロゲン不含
縮合リン酸エステル類、含ハロゲン縮合リン酸エステル
類。
【0009】臭素系難燃剤としては、臭素化エポキシ系
化合物、臭素化フェノキシ系化合物、含臭素ポリカーボ
ネート系化合物、含臭素エステル系化合物及びトリブロ
モフェノール系化合物から選ばれる少なくとも1種の難
燃剤が好ましい。具体的には、次のものがが挙げられる
が、これらに限られない。
【0010】テトラブロモビスフェノールA、デカブロ
モジフェニルオキシド、ヘキサブロモシクロドデカン、
オクタブロモジフェニルエーテル、テトラブロモジフェ
ニルエーテル、ビストリブロモフェノキシエタン、トリ
ブロモフェノール、エチレンビステトラブロモフタルイ
ミド、臭素化ポリスチレン、臭素化架橋ポリスチレン、
含臭素トリアジン誘導体、トリブロモスチレン、ビスジ
ブロモプロピルエーテル、ポリジブロモフェニレンオキ
シド、ペンタブロモベンジルポリアクリレート、テトラ
ブロモビスフェノールA−ポリカーボネートオリゴマ
ー、テトラブロモビスフェノールA−ジグリシジルエー
テル、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエー
テルのオリゴマー。
【0011】相溶性、透明性の点からテトラブロモビス
フェノールAを骨格とするテトラブロモビスフェノール
A−ジグリシジルエーテル、そのオリゴマーが好まし
い。
【0012】本質的に透明で、自己修復性及び耐擦傷性
を有する軟質樹脂組成物からなる難燃性フィルムに添加
される難燃剤の含有量は樹脂組成物全重量中に1〜50
重量%であり、10〜40重量%が好ましく、15〜3
5重量%がより好ましい。ここで樹脂組成物の中には各
種添加剤も含まれる。ただし、溶剤は樹脂製造時に除去
するため含まれない。
【0013】これらの難燃剤は一種及び二種以上からな
る混合物が使用でき、難燃効果の向上の観点からリン系
難燃剤と臭素系難燃剤を併用することがより好ましい。
これら難燃剤は臭気が強いものが多く、特に低分子量の
ものや低粘度のものほど、ブリードアウトしやすいので
好ましくない。比較的高分子量のものや高粘度のもので
あるオリゴマータイプや縮合タイプが好ましい。
【0014】本質的に透明で、自己修復性及び耐擦傷性
を有する軟質樹脂組成物としては、ポリウレタン系樹
脂、アクリル系透明ゴム状樹脂、シリコーン系ゴム状樹
脂、オレフィン系やスチレン系のエラストマー、それら
同士又は他の樹脂とのブレンド品、ポリマーアロイ等を
主成分とするものが好ましい。透明性・自己修復性・耐
擦傷性のバランスの点からポリウレタン系樹脂を主成分
とするものが最も好ましい。
【0015】ポリウレタン系樹脂としては、耐久黄変性
の観点から無黄変性ポリウレタン系樹脂が好ましい。無
黄変性ポリウレタン樹脂とは芳香核に直接結合したイソ
シアネート基を有しない非芳香族のポリイソシアネート
を原料として得られたポリウレタン系樹脂をいう。
【0016】本発明におけるフィルムの厚さは、十分な
自己修復性が得られるように0. 05mm以上であるこ
とが必要である。また、あまり厚くなることはコスト上
好ましくないので2mm以下であることが好ましい。
【0017】難燃性フィルムは本質的に透明であり、そ
のフィルムのヘイズ値は1.0%以下が好ましい。表面
に微細な凹凸を有する場合又は着色されている場合は、
それを有するフィルムとしてのヘイズ値は1.0%以上
でもよい。
【0018】自己修復性は、一度生じた傷が経時的に消
失する性格を意味し、その性質の程度は、標準的な測定
方法としてヘイドン(HEIDON) スクラッチテスタ
ーを用いた方法により測定できる。難燃性フィルムの自
己修復性は、20℃、50℃相対湿度雰囲気下で、先端
径15μmのダイアモンドチップを加傷体としてヘイド
ンスクラッチテスターで測定した自己修復性が10g以
上であることが好ましく、特に30g以上が好ましい。
【0019】耐擦傷性は、上記と同じ雰囲気下で摩耗論
としてCS−10Fを用い500g荷重でのテーバー摩
耗試験において100回転後のヘイズ値の増加が10%
未満であることが好ましい。
【0020】難燃性フィルムの表面は、いわゆるエンボ
スと呼ばれる微細な凹凸があってもよい。このエンボス
は反射防止に有効である。本質的に透明である限り、本
発明のフィルムは着色されていてもよく、印刷等で模様
が付されていてもよい。
【0021】本発明における難燃性フィルムの成形法と
しては、押出成形法、ブロー成形法、注型法、カレンダ
ー成形法、等が可能であるが、特にフィルムの光学的品
質の観点から反応性キャスティング法で得られるものが
最も好ましい。
【0022】反応型キャスティング法とは、反応して軟
質合成樹脂となる流動性の反応性原料混合物を平坦な剥
離性坦体上に流延し、反応を行って軟質合成樹脂の薄層
を形成し、その後坦体から剥離することによりフィルム
ないしシートを得る方法である。反応型キャスティング
方法を行う場合、反応性原料に溶剤が含まない反応性原
料を用いる方法、即ち反応性バルクキャスティング方法
がより好ましい。
【0023】本発明において、難燃剤の添加方法は無溶
剤系で反応を行う場合は樹脂組成物原料に直接添加され
る。したがって、難燃剤が樹脂組成物原料に均一に混合
するために難燃剤の軟化温度は100℃以下が好まし
い。溶液系で反応を行う場合、難燃剤の溶解する溶剤を
使用するのが溶液を均一に混合し透明性の点から好まし
い。難燃剤が不溶の溶剤を使用して反応を行う場合、均
一に混合させるために難燃剤の軟化温度は反応時の温度
範囲以内、すなわち100℃以下が望ましい。
【0024】反応性キャスティング法で得られる本質的
に透明で、自己修復性、及び耐擦傷性を有する樹脂組成
物の主成分となる無黄変性ポリウレタン系樹脂として
は、線状樹脂(熱可塑性樹脂)、架橋型樹脂(熱硬化性
樹脂)のいずれでもよく、耐薬品性、耐汚染性、耐久性
等の点から架橋型樹脂が好ましい。
【0025】架橋型ポリウレタン系樹脂は、多官能性活
性水素化合物(ポリオール等)とポリイソシアネートか
らなる反応性の主原料のうち、少なくとも一方の原料の
かつ少なくともその一部が3官能性以上の化合物を使用
することによって得られるポリウレタン系樹脂である。
これに対し熱可塑性ポリウレタン系樹脂はすべて2官能
性の原料を用いて得られるポリウレタン系樹脂である。
【0026】ポリオールとしては、ポリエーテル系、ポ
リカーボネート系、等が使用できるが、耐久性、価格、
強度と耐擦傷性、自己修復性のバランスからポリエステ
ル系のポリオールが好ましい。その官能基数としては、
平均値として1より大きいことが必要であるが、強度、
伸度、自己修復性、耐擦傷性のバランスの観点から、2
から3であることが好ましい。また必要に応じて鎖延長
剤を使用でき、短鎖ジオール、短鎖ポリオール、短鎖ジ
アミン、短鎖ポリアミン等が使用できる。透明性、柔軟
性の観点から短鎖ジオールが好ましい。
【0027】ポリイソシアネートとしては、芳香族ジイ
ソシアネート、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ジイ
ソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ジイ
ソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が使用で
き、耐黄変性の観点から脂肪族又は脂環族の、ジイソシ
アネート又はポリイソシアネートが好ましい。
【0028】これらの原料は単独又は混合して使用でき
る。また、必要に応じて紫外線吸収剤、酸化防止剤、光
安定剤等の安定剤、ウレタン化触媒、伸展剤、着色料、
難燃剤等の添加剤も添加できる。また、これらの原料を
溶剤にて希釈、又は希釈溶解して用いることもでき、場
合によっては硬化剤を添加してもよい。
【0029】好ましい架橋型ポリウレタン系樹脂は、平
均水酸基価100〜500、特に150〜400、の少
なくとも一部が3官能以上のポリオールと平均官能基数
が2以上の無黄変性ポリイソシアネートを反応させて得
られる架橋型ポリウレタン系樹脂である。ポリオールは
トリオールのみ(2以上のトリオール混合物であっても
よい)又はトリオールとジオールの混合物が好ましい。
各々のポリオールの水酸基価は特に限定されず、全ポリ
オールの平均水酸基価は200〜400がより好まし
い。このポリオールは、前記した短鎖ポリオールである
鎖延長剤を含んでいてもよく、平均水酸基価はこれを含
めて計算した平均水酸基価である。
【0030】無黄変性ポリイソシアネートとしては、脂
肪族又は脂環族ポリイソシアネートが好ましく、特に3
官能以上のポリイソシアネート又はそれとジイソシアネ
ートとの混合物が好ましい。3官能以上のポリイソシア
ネートとしてはジイソシアネートのヌレート変性体、ビ
ューレット変性体、トリメチロールプロパンなどの3価
アルコールで変性したウレタン変性体が好ましい。
【0031】本発明において、積層体とは、軟質樹脂組
成物からなる難燃性フィルムを表面層に保持する積層体
である。難燃性フィルムと積層体をなしうる基材として
は、ガラス板、石英板等の無機材料、アクリル板、硬質
透明ポリ塩化ビニル樹脂板、ポリカーボネートシート、
ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレンフ
ィルム等の有機材料等、さまざさな基材を使用できる。
【0032】これらの難燃性フィルムと積層体をなしう
る基材は、上記の有機材料等の二層以上の複合体も可能
である。基材との複合方法は、粘着剤又は接着剤を用い
て難燃性軟質樹脂フィルムと基材を貼り合わせたり、接
着性の処理を施した基材上でウレタン化反応を行い複合
化することもできる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されない。以下、「部」は
すべて「重量部」のことを示す。
【0034】(実施例1)表1上段の配合物を80℃で
3時間加熱溶融下に撹拌混合し、真空脱泡して均一な難
燃剤含有ポリオールシステム液を製造した。表1下段の
配合物を80℃で3時間加熱下に撹拌混合して均一なイ
ソシアネートシステム液を製造した。この両システム液
を、難燃剤含有ポリオール/イソシアネート=63.0
4/36.96の重量比で連続的に吐出・撹拌混合しな
がらダイスを用い、連続的に供給される両面アンカーコ
ート処理済平滑ポリエチレンテレフタレートフィルム
(0.2mm厚)の上に均一に膜厚0.2mmで塗工し
流延した。この液膜は連続重合オーブン中で120℃に
て20分加熱され重合を本質的に完結させた後、透明で
自己修復性及び耐擦傷性を有する難燃性軟質樹脂フィル
ム積層体を得た。
【0035】
【表1】
【0036】(実施例2)実施例1と同様の方法によっ
て以下の組成となるように難燃剤含有ポリオールシステ
ム液、イソシアネートシステム液を製造し、この両シス
テム液を難燃剤含有ポリオール/イソシアネート=60
/40の混合比で連続キャスティング法により自己修復
性及び耐擦傷性を有する難燃性軟質樹脂フィルム積層体
を得た。
【0037】
【表2】
【0038】(実施例3)実施例1と同様の方法によっ
て以下の組成となるように難燃剤含有ポリオールシステ
ム液、イソシアネートシステム液を製造し、この両シス
テム液を難燃剤含有ポリオール/イソシアネート=62
/38の混合比で連続キャスティング法により自己修復
性及び耐擦傷性を有する難燃性軟質樹脂フィルム積層体
を得た。
【0039】
【表3】
【0040】(実施例4)表4上段の配合物を50℃で
3時間加熱撹拌混合し、放置脱泡して均一な難燃剤含有
ポリオールシステム溶液を製造した。表4下段の配合物
を50℃で3時間加熱下に撹拌混合して均一なイソシア
ネートシステム溶液を製造した。この両システム溶液
を、難燃剤含有ポリオール/イソシアネート=63/3
7の重量比で連続的に吐出・撹拌混合しながらダイスを
用い、連続的に供給される離型処理及び平滑ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(0.1mm厚)の上に均一
に膜厚0.2mmで塗工し流延した。この液膜は乾燥オ
ーブン中で80℃、5分溶媒乾燥後、連続重合オーブン
中で120℃にて20分加熱され重合を本質的に完結さ
せた後、基材フィルムとともに巻取った。得られたロー
ル状2層フィルムを繰り出しながら、基材フィルムと製
品フィルムを分離し、透明で自己修復性及び耐擦傷性を
有する難燃性軟質樹脂フィルムを得た。
【0041】
【表4】
【0042】(実施例5)実施例4と同様の方法によっ
て以下の組成となるように難燃剤含有ポリオールシステ
ム溶液、イソシアネートシステム溶液を製造し、この両
システム溶液を難燃剤含有ポリオール/イソシアネート
=74/26の混合比で連続キャスティング法により自
己修復性及び耐擦傷性を有する難燃性軟質樹脂フィルム
を得た。
【0043】
【表5】
【0044】(実施例6)実施例1と同様の方法によっ
て以下の組成となるように難燃剤含有ポリオールシステ
ム液、イソシアネートシステム液を製造し、この両シス
テム液を難燃剤含有ポリオール/イソシアネート=71
/28の混合比で連続キャスティング法により自己修復
性及び耐擦傷性を有する難燃性軟質樹脂フィルム積層体
を得た。
【0045】
【表6】
【0046】上記実施例で得た自己修復性、耐擦傷性を
有する難燃性軟質樹脂フィルム及びその積層体につい
て、難燃性を調べ、難燃性軟質樹脂フィルム面側の表面
性能を測定した。結果を表10に示す。
【0047】(比較例1)実施例1と同様の方法によっ
て以下の組成となるようにポリオールシステム液、イソ
シアネートシステム液を製造し、この両システム液をポ
リオール/イソシアネート=52/48の混合比で連続
キャスティング法により自己修復性及び耐擦傷性を有す
る軟質樹脂フィルム積層体を得た。
【0048】
【表7】
【0049】(比較例2)実施例1と同様の方法によっ
て以下の組成となるようにポリオールシステム液、イソ
シアネートシステム液を製造し、この両システム液をポ
リオール/イソシアネート=48/52の混合比で連続
キャスティング法により自己修復性及び耐擦傷性を有す
る軟質樹脂フィルム積層体を得た。
【0050】
【表8】
【0051】(比較例3)実施例1 と同様の方法によっ
て以下の組成となるようにポリオールシステム液、イソ
シアネートシステム液を製造し、この両システム液をポ
リオール/イソシアネート=48/52の混合比で連続
キャスティング法により自己修復性及び耐擦傷性を有す
る軟質樹脂フィルム積層体を得た。
【0052】
【表9】
【0053】(比較例4)比較例3と同様の方法によっ
て得られた、システム溶液を連続キャスティング法によ
り、連続的に供給される離型処理及び平滑ポリエチレン
テレフタレートフィルム(0.1mm厚)の上に均一に
膜厚0.2mmで塗工し流延し、自己修復性及び耐擦傷
性を有する軟質樹脂フィルムを得た。
【0054】上記比較例で得た自己修復性、耐擦傷性を
有する軟質樹脂フィルム及びその積層体について、難燃
性を調べ、軟質樹脂フィルム面側の表面性能を測定し
た。結果を表10に示す。
【0055】(比較例5)ポリエチレンテレフタレート
フィルム(0.2mm厚)の難燃性を調べ、その表面性
能を測定した。結果を表10に示す。
【0056】実施例、比較例の評価方法は次のとおりで
ある。
【0057】難燃性:UL規格のプラスチック材料の燃
焼性試験(UL94HB水平燃焼試験)に準拠して行っ
た。試料(長さ125mm、幅13.0mm)の燃焼速
度が75mmの区間で1 分当り75mmを超えないもの
を合格とし、○で表示した。途中で消火した場合は◎で
表示した。
【0058】ヘイズ値:スガ試験株式会社製カラーコン
ピュータにより測定した。
【0059】自己修復性:ヘイドンスクラッチテスター
を用い、23℃、50%相対湿度雰囲気下で、先端径1
5μmのダイアモンドチップで加傷し、生じた傷が消失
しうる最大荷重を測定した。傷の消失は目視で行った。
【0060】テーバー摩耗:23℃、50%相対湿度雰
囲気下で摩耗量としてCS−10Fを用い500g荷重
でのテーバー摩耗試験において100回転前後の軟質樹
脂層のヘイズ値の差を測定した。
【0061】
【表10】
【0062】
【発明の効果】本発明は、自己修復性、耐擦傷性を有す
る軟質樹脂組成物フィルムに、難燃剤を樹脂組成物全重
量の1〜50重量%含有させることにより、難燃性を付
与することができ、その難燃剤含有軟質樹脂フィルムは
難燃化規制(UL94HB)を通ることが可能となっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 5/18 CFF C08K 5/02 KAL C08L 75/04 NFZ NGD 101/00 // B29K 75:00 B29L 7:00 (72)発明者 吉原 紀幸 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】難燃剤を樹脂組成物全重量中に1〜50重
    量%含有する、本質的に透明で、自己修復性及び耐擦傷
    性を有する軟質樹脂組成物からなる難燃性フィルム。
  2. 【請求項2】難燃剤が、リン系難燃剤及び臭素系難燃剤
    から選ばれる少なくとも1種の難燃剤であることを特徴
    とする請求項1のフィルム。
  3. 【請求項3】リン系難燃剤が、ハロゲン不含リン酸エス
    テル、ハロゲン含有リン酸エステル及びハロゲン不含縮
    合リン酸エステルから選ばれる少なくとも1種の難燃剤
    であることを特徴とする請求項2のフィルム。
  4. 【請求項4】臭素系難燃剤が、臭素化エポキシ系化合
    物、臭素化フェノキシ系化合物、含臭素ポリカーボネー
    ト系化合物、含臭素エステル系化合物及びトリブロモフ
    ェノール系化合物から選ばれる少なくとも1種の難燃剤
    であることを特徴とする請求項2のフィルム。
  5. 【請求項5】フィルムの厚さが、0. 05〜2mmであ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかのフィル
    ム。
  6. 【請求項6】フィルムのヘイズ値が1.0以下であり、
    23℃、50%相対湿度雰囲気下で、先端径15μmの
    ダイアモンドチップを加傷体としてヘイドンスクラッチ
    テスターで測定した自己修復性が10g以上であり、同
    じ雰囲気下で摩耗輪としてCS−10Fを用い500g
    荷重でのテーバー摩耗試験において100回転後のヘイ
    ズ値の増加が10%未満であることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかのフィルム。
  7. 【請求項7】軟質樹脂組成物が、無黄変性ポリウレタン
    系樹脂を主成分とする樹脂組成物である請求項1〜6の
    いずれかのフィルム。
  8. 【請求項8】無黄変性ポリウレタン系樹脂が、反応して
    合成樹脂となる反応性原料混合物を反応性キャスティン
    グ法によりフィルム化して得られた厚さ0. 05〜2m
    mの無黄変性ポリウレタン系樹脂であることを特徴とす
    る請求項7のフィルム。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかのフィルムを構成
    体の表面層として含む積層体。
JP6395694A 1994-03-31 1994-03-31 難燃性軟質樹脂フィルム及びその積層体 Pending JPH07268125A (ja)

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JP6395694A Pending JPH07268125A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 難燃性軟質樹脂フィルム及びその積層体

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008167571A (ja) * 2006-12-28 2008-07-17 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 電気工事用養生シート
JP2011522076A (ja) * 2008-05-29 2011-07-28 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト オルガノポリシロキサンコポリマーの混合物
JP2012102303A (ja) * 2010-11-15 2012-05-31 Achilles Corp 透明難燃性フィルム
JP2012530801A (ja) * 2009-06-18 2012-12-06 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー 色の安定なハロゲンフリー難燃性組成物
JP2014521827A (ja) * 2011-08-19 2014-08-28 エフアールエックス ポリマーズ、インク. 非常に優れた耐火性を有する熱可塑性ポリウレタン
JP2016000783A (ja) * 2014-06-12 2016-01-07 三菱化学株式会社 ポリカーボネート樹脂組成物

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