JP2016000174A - 組み合わせ家具 - Google Patents

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Abstract

【課題】天板付き家具の奥行き方向の寸法を増大させることなく、天板付き家具の天板上面に、必要な物品を使用可能な状態にして極力多く載置できること。【解決手段】本発明の一態様である組み合わせ家具は、天板を有する天板付き家具と、棚板を支持して床面に起立するとともに、天板付き家具を出没可能に収容する収容空間を棚板の下方に形成する棚脚部を有する棚装置と、を組み合わせたものである。棚装置は、棚板の奥行き方向手前側の端部近傍に、天板付き家具の天板と交差する方向に延在して物品を受け支える書見台を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、天板付き家具と棚装置とを組み合わせた組み合わせ家具に関する。
従来から、デスク等の天板付き家具とキャビネット等の棚装置とを組み合わせて構成される組み合わせ家具が公知である(例えば、特許文献1〜3参照)。以下、組み合わせ家具は、天板付き家具と棚装置とを組み合わせた家具を意味する。
一般に、組み合わせ家具において、天板付き家具は、棚装置が形成する収容空間内に収容可能な寸法のものであり、棚装置の奥行き方向に移動して出没できるように棚装置に取り付けられている。また、組み合わせ家具には、例えば特許文献1〜3に開示されるように、棚装置から天板付き家具が抜け出ることを防止するためのストッパ手段が設けられている。これにより、組み合わせ家具は、棚装置から天板付き家具を脱離させないように、天板付き家具の引き出し動作を制限する。
使用者は、上述したような組み合わせ家具の机機能を使用する場合、棚装置の収容空間内(以下、棚装置内と適宜略す)から天板付き家具を引き出す。この際、天板付き家具は、棚装置から脱離することなく、使用者の手前に引き出される。使用者は、この引き出した天板付き家具を机として使用する。一方、使用者は、組み合わせ家具の机機能を使用しない場合、棚装置から突出した状態の天板付き家具を、棚装置内に押し入れて収容する。このように棚装置に対して天板付き家具を適宜出没可能な組み合わせ家具は、リビングルーム、書斎、または学習室等の室内に設置され、室内における占有スペースを小さくすることに有効である。
実開平1−112729号公報 実用新案登録第3048056号公報 特開平9−224754号公報
ところで、上述したような組み合わせ家具においては、天板付き家具の奥行き方向の寸法が小さい傾向にある。これは、組み合わせ家具の設計において、多くの場合、棚装置の標準的な奥行き方向の寸法を基準として天板付き家具がデザインされることに起因する。
しかし、このような天板付き家具の傾向が原因となり、棚装置内から引き出した天板付き家具のうちの机として使用可能な天板上面(すなわち机上面)の面積が小さくなる事態を避けることができない。この結果、天板付き家具の使い勝手が意図せず制限されるという問題が生じる。例えば、棚装置内から引き出した天板付き家具を学習机として使用する場合、この天板付き家具の机上面に載置可能な物品(文房具、書籍、情報機器等)の数や大きさが限定されてしまい、これに起因して、天板付き家具の使い勝手が損なわれる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、天板付き家具の奥行き方向の寸法を増大させることなく、天板付き家具の天板上面に、必要な物品を使用可能な状態にして極力多く載置することができる組み合わせ家具を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる組み合わせ家具は、天板を有する天板付き家具と、棚板を支持して床面に起立するとともに、前記天板付き家具を出没可能に収容する収容空間を前記棚板の下方に形成する棚脚部を有する棚装置と、を組み合わせた組み合わせ家具であって、前記棚装置は、前記棚板の奥行き方向手前側の端部近傍に、前記天板と交差する方向に延在して物品を受け支える書見台を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる組み合わせ家具は、上記の発明において、前記書見台は、前記棚装置の幅方向に移動可能に設けられることを特徴とする。
また、本発明にかかる組み合わせ家具は、上記の発明において、前記棚装置は、前記書見台を支持するとともに前記棚装置の幅方向における前記書見台の移動を案内するスライドガイド部を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる組み合わせ家具は、上記の発明において、前記書見台は、前記天板と交差する方向に延在するように配置され、前記物品を受ける物品受け部と、前記物品受け部に設けられ、前記物品受け部が受ける前記物品を支持する物品支持部と、前記物品受け部から前記棚装置の奥行き方向奥側へ延在する延在部と、を備え、前記棚装置は、前記物品受け部および前記延在部を支持する複数の前記スライドガイド部を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる組み合わせ家具は、上記の発明において、前記書見台は、前記棚板上に形成される物品収容部を開閉可能に遮蔽することを特徴とする。
本発明によれば、天板付き家具の奥行き方向の寸法を増大させることなく、天板付き家具の天板上面に、必要な物品を使用可能な状態にして極力多く載置することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の一構成例を示す斜視図である。 図2は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の一構成例を示す正面図である。 図3は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の一構成例を示す側面図である。 図4は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の棚装置内から天板付き家具を引き出した状態を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の天板付き家具の一構成例を示す斜視図である。 図6は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の棚装置の一構成例を示す斜視図である。 図7は、棚装置に設けられる遮蔽部材の一構成例を示す斜視図である。 図8は、図7に示す遮蔽部材を側方から見た図である。 図9は、図7に示す遮蔽部材を後方から見た図である。 図10は、遮蔽部材を備えた棚装置を上方から見た図である。 図11は、図10に示す棚装置のA−A線断面構造を示す断面図である。 図12は、遮蔽部材を備えた棚装置を後方から見た図である。 図13は、棚装置の物品収容部を開閉可能に遮蔽する遮蔽部材の開閉動作を説明する図である。 図14は、棚装置の物品収容部を開閉可能に遮蔽する遮蔽部材を書見台として用いる状態を示す図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明にかかる組み合わせ家具の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態により、本発明が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。また、各図面において、同一構成部分には同一符号が付されている。
(組み合わせ家具の構成)
まず、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の一構成例を示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の一構成例を示す正面図である。図3は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の一構成例を示す側面図である。図4は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の棚装置内から天板付き家具を引き出した状態を示す図である。図5は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の天板付き家具の一構成例を示す斜視図である。図6は、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具の棚装置の一構成例を示す斜視図である。
図1〜6に示すように、本発明の実施の形態にかかる組み合わせ家具1は、自立式の机等として使用可能な天板付き家具2と、書籍等の物品を収容する収容棚等として使用可能な自立式の棚装置3とを備える。組み合わせ家具1は、棚装置3内に天板付き家具2を出没可能に収容できるように、天板付き家具2と棚装置3とを組み合わせて構成される。
天板付き家具2は、図1〜4に示すように棚装置3から出没可能な机状構造体である。本実施の形態において、天板付き家具2は、図5に示すように、天板10と、天板10等を支持して自立する天板脚部11と、天板10上からの物品落下を防止する落下防止壁12と、棚装置3内からの天板付き家具2の出没を案内するガイド部13,14と、物品を収容可能な引き出し16とを備える。
天板10は、机の天板等のように、使用者が天板付き家具2を学習等の用途に使用する際、この用途に応じた作業に用いられる平板部材である。天板10の上面(天板上面10a)には、天板付き家具2の用途に応じた物品が必要に応じて載置される。なお、天板上面10aに載置される物品として、例えば、書籍、文房具、パーソナルコンピュータ(パソコン)、タブレット端末や電子計算機等の情報機器等が挙げられる。
天板脚部11は、天板付き家具2が床面に自立するための脚部として機能するものであり、図5に示すように、天板10等を支持する一対の脚板11a,11bによって構成される。脚板11a,11bは、天板付き家具2の幅方向F12に所定の間隔をあけて離間するように配置される。これらの脚板11a,11bの各上面には、天板10の幅方向両端部の各下面が各々固定される。また、これらの脚板11a,11bの各上面のうち、天板付き家具2の奥行き方向F11の奥側には、落下防止壁12が取り付けられる。一方、脚板11a,11bの互いに対向する壁面(すなわち内壁面)の各々には、引き出し16を支持する支持部材が、脚板11a,11bに挟まれるように固定される。このような脚板11a,11bは、引き出し16の支持部材を幅方向F12から挟んで支持するとともに、天板10および落下防止壁12を支持する。このような状態を維持しながら、脚板11a,11bは、図5に示すように、天板付き家具2の起立方向F13の上方に天板上面10aを向けて自立する。
また、脚板11a,11bの奥行き方向F11の奥側には、図5に示すように、ガイド部13,14と、切欠き部15a,15bとが設けられる。ガイド部13,14は、棚装置3内からの天板付き家具2の出没を案内するものであり、脚板11a,11bに各々着脱可能に取り付けられる。切欠き部15a,15bは、図1〜3に示すように天板付き家具2を棚装置3内に収容する際、棚装置3の支柱34と天板脚部11との接触を回避するために、脚板11a,11bに各々形成される。
一方、脚板11a,11bの起立方向F13の下端部には、図5に示すように、車輪17および滑り止め部18が設けられる。車輪17は、棚装置3から天板付き家具2を出没する等の際、天板付き家具2の奥行き方向F11への移動を円滑に行えるようにするためのものである。このような車輪17は、脚板11a,11bにおける奥行き方向F11の奥側の各下部に、回転自在に軸支される。滑り止め部18は、床面における脚板11a,11bの摺動を抑止し、これにより、天板付き家具2の意図せぬ移動を防止するものである。このような滑り止め部18は、脚板11a,11bにおける奥行き方向F11の手前側の各下端部に形成される。
引き出し16は、所望の物品を収容する箱型の収容手段である。引き出し16は、上述したように脚板11a,11bの各内壁面に固定された支持部材と天板10との間の空間に、出し入れ可能に配置される。引き出し16は、天板付き家具2の奥行き方向F11の手前側に引き出されて、物品を出し入れ可能な状態となる。また、引き出し16は、天板付き家具2の奥行き方向F11の奥側に押されて、天板付き家具2の空間内に収容される。なお、本実施の形態において、天板付き家具2には、図5に示すように、2つの引き出し16が配置されているが、天板付き家具2の引き出し16の配置数は、2つに限定されず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
一方、棚装置3は、物品を出し入れ可能に収容する収容棚としての機能と、図1〜4に示すように天板付き家具2を出没可能に収容する機能とを兼ね備え、床面に自立可能な構造体である。本実施の形態において、棚装置3は、図6に示すように、棚板30と、棚板30等を支持して自立する棚脚部31と、棚装置3の構造を強固にする等のための後面板32,33および支柱34と、天板付き家具2を出没可能に収容する収容空間35と、天板付き家具2の出没時の移動範囲を規制するガイドレール36,37とを備える。また、棚装置3は、図1〜4,6に示すように、棚板30上に物品収容部38a等の収容棚を形成する複数の仕切部材39a〜39dと、棚板30上の物品収容部38aを開閉可能に遮蔽する遮蔽部材40と、遮蔽部材40の開閉時の移動を案内する前側スライドガイド部47および後側スライドガイド部48と、照明装置50とを備える。
棚板30は、物品を出し入れ可能に収容する収容棚の底板として機能する板部材である。具体的には、図6に示すように、棚板30は、その幅方向両端部を側板31a,31bに固定され、自立した態様の棚脚部31によって床面から所定の高さの位置に支持される。この棚板30上には、図2に示すように、仕切部材39a,39b等によって物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cが形成される。物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cは、いずれも物品の収容棚であり、棚板30は、これらの物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cの底面をなす。
棚脚部31は、棚装置3が床面に自立するための脚部として機能するものであり、図6に示すように、棚板30等を支持する一対の側板31a,31bによって構成される。側板31a,31bは、棚板30および後面板32,33の幅方向両端部に各々固定される。また、側板31a,31bの下部には、側板31a,31bの互いに対向する壁面(すなわち内壁面)の各々に挟まれるように支柱34が固定される。このような一対の側板31a,31bからなる棚脚部31は、棚板30および後面板32,33を支持して床面に起立(自立)するとともに、天板付き家具2の収容空間35を棚板30の下方に形成する。この際、棚脚部31は、床面に起立して、この床面から所定の高さの位置に棚板30を支持する。また、棚脚部31は、棚装置3の奥行き方向F1に天板付き家具2の収容空間35が開口し、棚装置3の幅方向F2に物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cが並び、棚装置3の起立方向F3の上方に棚板30の上面(収容棚の底面)が向くように自立する。
後面板32は、図6に示すように、側板31a,31bの奥行き方向F1の奥側端部近傍のうち、各上部の内壁面に固定配置される。後面板32は、その前面を棚板30の奥行き方向F1の奥側端面に接触させて、棚板30上の物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cの後面をなす。なお、後面板32の前面は、棚装置3の奥行き方向F1の手前側に向く後面板32の壁面である。一方、後面板33は、図3,6に示すように、側板31a,31bの奥行き方向F1の奥側端部近傍のうち、棚板30よりも下方の各部分の内壁面に固定配置される。後面板33は、棚板30の下方に形成される収容空間35の後面をなす。
支柱34は、図3,6に示すように、側板31a,31bの奥行き方向F1の奥側における各端部内壁面と後面板33の下端面とに固定される。支柱34は、上述した後面板32,33と協同して、側板31a,31bによる棚脚部31の起立時の構造を強固に維持する。
収容空間35は、天板付き家具2を出没可能に収容する空間である。具体的には、図3,6に示すように、天板付き家具2の収容空間35は、棚装置3が床面に起立した際、この床面と棚板30の下端面との間に形成される。すなわち、収容空間35は、棚板30と側板31a,31bと後面板33とによって囲まれ且つ床面に連続して、棚装置3の奥行き方向F1の手前側に開口する。このような収容空間35には、床面に沿って棚装置3の奥行き方向F1に移動する天板付き家具2が、図1〜4に示すように、出没可能に収容される。
ガイドレール36,37は、棚装置3の収容空間35からの天板付き家具2の出没を案内する際に用いられるレールである。具体的には、図2,6に示すように、ガイドレール36は、棚装置3の収容空間35からの天板付き家具2の出没方向(図4参照)に長手となるよう、側板31aの内壁面に凹状に形成される。ガイドレール36は、天板付き家具2の脚板11aに取り付けられたガイド部13(図5参照)の突起部分を受け入れる。一方、ガイドレール37は、上述したガイドレール36と同様に天板付き家具2の出没方向に長手となるよう、側板31bの内壁面に凹状に形成される。ガイドレール37は、図2,6に示すように、天板付き家具2の脚板11bに取り付けられたガイド部14の突起部分を受け入れる。
上述したようなガイドレール36,37は、棚装置3の収容空間35からの天板付き家具2の出没に伴って棚装置3に対し相対的に移動するガイド部13,14の移動方向および移動範囲を規制する規制手段として機能する。具体的には、ガイドレール36,37は、この天板付き家具2の出没に伴うガイド部13,14の移動方向を、この天板付き家具2の出没方向に規制する。また、ガイドレール36,37は、この天板付き家具2の出没に伴うガイド部13,14の移動範囲を、天板付き家具2が棚装置3から脱離しない(抜け出ない)範囲に規制する。これにより、ガイドレール36,37は、天板付き家具2の出没時の棚装置3に対する相対的な移動範囲を、図3,4に示すように天板付き家具2の落下防止壁12が棚装置3における収容空間35から出ない範囲に規制する。
物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cは、物品を出し入れ可能に収容する収容棚として機能するものであり、棚装置3の棚板30上に形成される。具体的には、図2,6に示すように、物品収容部38aは、遮蔽部材40によって開閉可能に遮蔽される開閉型の収容棚である。物品収容部38aは、遮蔽部材40による遮蔽が解除された場合、棚装置3の奥行き方向F1の手前側および起立方向F3の上側を開放した開状態となって、物品を出し入れ可能になる。一方、物品収容部38aは、遮蔽部材40によって遮蔽された場合、棚装置3の奥行き方向F1の手前側および起立方向F3の上方側を覆われた閉状態となって、物品を遮蔽空間内に収容可能になる。
開放型物品収容部38b,38cは、図2,6に示すように、通常、棚装置3の奥行き方向F1の手前側および上方側(起立方向F3の上側)を開放した状態の収容棚である。開放型物品収容部38b,38cは、上述した物品収容部38aの遮蔽の解除に伴い遮蔽部材40によって遮蔽されない限り、この開放状態を維持して、物品を出し入れ可能に収容する。この際、開放型物品収容部38b,38cは、遮蔽部材40よりも高さが低い物品は勿論、遮蔽部材40よりも高い背高な物品(例えば辞典に例示される大型な書籍等)を収容可能である。
上述した物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cは、図2,6に示すように、棚板30を底面とし且つ後面板32を後面として、棚装置3の幅方向F2に並ぶように形成される。これらの物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cは、複数の仕切部材39a,39bによって仕切られる。
仕切部材39a,39bは、図2に示すように、棚装置3の幅方向F2に所定の間隔をあけて棚板30上に配置される。仕切部材39a,39bは、上述した開閉型の物品収容部38aの幅方向F2の右側面および左側面を各々形成する。また、仕切部材39a,39bは、物品収容部38aを挟んで棚装置3の幅方向F2に開放型の物品収容部を複数並ぶように形成する。本実施の形態においては、図2に示すように、仕切部材39a,39bは、物品収容部38aを挟んで、棚装置3の幅方向F2の右側端に開放型物品収容部38bを形成し、棚装置3の幅方向F2の左側端に開放型物品収容部38cを形成する。この際、仕切部材39aは、右側端の開放型物品収容部38bの左側面を形成する。仕切部材39bは、左側端の開放型物品収容部38cの右側面を形成する。また、右側端の開放型物品収容部38bの右側面は側板31aによって形成され、左側端の開放型物品収容部38cの左側面は側板31bによって形成される。
一方、仕切部材39c,39dは、上述した開放型物品収容部38b,38cの各収容空間を更に仕切るものである。具体的には、図2,6に示すように、仕切部材39cは、棚板30における側板31aと仕切部材39aとの間の部分に配置される。仕切部材39cは、右側端の開放型物品収容部38bを、更に仕切って複数(本実施の形態では2つ)の物品収容部に細分化する。一方、仕切部材39dは、棚板30における側板31bと仕切部材39bとの間の部分に配置される。仕切部材39dは、左側端の開放型物品収容部38cを、更に仕切って複数(本実施の形態では2つ)の物品収容部に細分化する。
遮蔽部材40は、上述した棚板30上の物品収容部38aを開閉可能に遮蔽するものである。具体的には、図2,3,6に示すように、遮蔽部材40は、棚装置3の奥行き方向F1の手前側から物品収容部38aを遮蔽する遮蔽板、および、棚装置3の起立方向F3の上側から物品収容部38aを遮蔽する遮蔽板等を用いて構成される。遮蔽部材40は、物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cに亘って棚装置3の幅方向F2に移動(例えば摺動)するように、棚装置3に支持される。詳細には、図3に示すように、遮蔽部材40の奥行き方向手前側の部分が棚板30上の前側スライドガイド部47によって支持され、遮蔽部材40の奥行き方向奥側の部分が後面板32の背面の後側スライドガイド部48によって支持される。遮蔽部材40は、このように棚装置3によって奥行き方向F1の手前側および奥側の双方から支持されるとともに、前側スライドガイド部47および後側スライドガイド部48によって移動方向および移動範囲を規制される。
ここで、上述した物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cは、棚板30を底面とし且つ後面板32を後面として、棚装置3の奥行き方向F1の手前側および起立方向F3の上側(上方側)が開放された状態に形成される。遮蔽部材40は、前側スライドガイド部47および後側スライドガイド部48に沿って、物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cに亘り棚装置3の幅方向F2に移動する。これにより、遮蔽部材40は、物品収容部38aを開閉可能に遮蔽するとともに、開放型物品収容部38b,38cの奥行き方向手前側および上方側を開放する。また、遮蔽部材40は、上述したように前側スライドガイド部47および後側スライドガイド部48に沿って移動して、この物品収容部38aの遮蔽を解除するとともに、開放型物品収容部38b,38cのうちのいずれか一方の開閉型収容部の少なくとも一部分を遮蔽する。
一方、遮蔽部材40には、物品を支持する物品支持部42が設けられる。具体的には、図6等に示すように、物品支持部42は、遮蔽部材40の外壁面のうち、棚装置3の奥行き方向F1の手前側を向く前側の外壁面の下部に設けられる。物品支持部42は、この前側の外壁面に載置される物品を支持する。この物品支持部42を備えた遮蔽部材40の前側外壁面の部分は、遮蔽板としての機能と、書籍等の物品を受け支える書見台46としての機能とを兼ね備える。このような書見台46は、上述した遮蔽部材40と同様に、前側スライドガイド部47および後側スライドガイド部48に沿って棚装置3の幅方向F2に移動可能である。
前側スライドガイド部47は、遮蔽部材40の幅方向の移動(スライド)を案内するスライドガイド部の一つである。具体的には、図6に示すように、前側スライドガイド部47は、棚装置3の外側から視認できるように、棚板30の上面に設けられる。前側スライドガイド部47は、図3に示すように、遮蔽部材40の奥行き方向手前側の部分(後述する前側スライド部)を移動可能に支持するとともに、棚装置3の幅方向F2における遮蔽部材40の移動を案内する。
後側スライドガイド部48は、遮蔽部材40の幅方向の移動(スライド)を案内するスライドガイド部の一つである。具体的には、図3に示すように、後側スライドガイド部48は、棚装置3の背面側から視認できるように、後面板32の後面(背面)に設けられる。なお、後面板32の後面は、棚装置3の奥行き方向F1の奥側を向く後面板の壁面である。後側スライドガイド部48は、図3に示すように、遮蔽部材40の奥行き方向奥側の部分(後述する後側スライド部)を移動可能に支持するとともに、棚装置3の幅方向F2における遮蔽部材40の移動を案内する。
照明装置50は、所定の機能を有する機能装置の一例である。照明装置50は、上述した開放型物品収容部38b,38cのうちの一方、例えば図2,6等に示すように、左端側の開放型物品収容部38cに着脱可能に固定配置される。この際、照明装置50は、上述した遮蔽部材40の移動を阻害しないように、棚装置3の幅方向F2の端部、例えば側板31bの近傍に取り付けられる。照明装置50は、そのアーム等を操作することにより、照明光源の位置および方向を容易に調整可能である。このような照明装置50は、棚装置3の部分(棚板30の上面等)や天板付き家具2の部分(天板10および引き出し16内等)、図1,4等に示す組み合わせ家具1の所望の部分を照明することができる。
なお、本実施の形態において、天板付き家具2の奥行き方向F11、幅方向F12、および起立方向F13は、図5に示すように定義される。すなわち、天板付き家具2の奥行き方向F11は、机等として天板付き家具2を使用する使用者(図示せず)が椅子に座る等して天板付き家具2に向かう方向である。この奥行き方向F11は、天板脚部11をなす脚板11a,11b同士の対向方向と、天板10に直交する方向(天板上面10aの法線方向)との双方に対して垂直である。天板付き家具2の幅方向F12は、脚板11a,11b同士の対向方向に対して平行な方向であり、且つ、天板10に直交する方向に対して垂直な方向である。天板付き家具2の起立方向F13は、床面に起立した状態の天板付き家具2の上下方向であり、上述した奥行き方向F11および幅方向F12に対して垂直である。これらの奥行き方向F11、幅方向F12、および起立方向F13は、天板付き家具2を構成する天板10等の各構成部についても同様である。
一方、本実施の形態において、棚装置3の奥行き方向F1、幅方向F2、および起立方向F3は、図6に示すように定義される。すなわち、棚装置3の奥行き方向F1は、収容棚等として棚装置3を使用する使用者(図示せず)が棚装置3に向かう方向である。この奥行き方向F1は、棚脚部31をなす側板31a,31b同士の対向方向と、棚板30に直交する方向との双方に対して垂直である。棚装置3の幅方向F2は、側板31a,31b同士の対向方向に対して平行な方向であり、且つ、棚板30に直交する方向に対して垂直な方向である。棚装置3の起立方向F3は、床面に起立した状態の棚装置3の上下方向であり、上述した奥行き方向F1および幅方向F2に対して垂直である。これらの奥行き方向F1、幅方向F2、および起立方向F3は、棚装置3を構成する棚板30等の各構成部についても同様である。
上述した天板付き家具2および棚装置3を組み合わせて構成される組み合わせ家具1の奥行き方向、幅方向、および起立方向は、図1〜4に示すように、棚装置3の奥行き方向F1、幅方向F2、および起立方向F3と各々同じである。また、図1〜4に示すように天板付き家具2が棚装置3に対して出没可能に取り付けられた状態において、天板付き家具2の奥行き方向F11、幅方向F12、および起立方向F13は、棚装置3の奥行き方向F1、幅方向F2、および起立方向F3と各々同じである。例えば、図4に示す棚装置3内からの天板付き家具2の出没方向は、棚装置3の奥行き方向F1と同じである。すなわち、この天板付き家具2の出没方向は、組み合わせ家具1の奥行き方向と同じであり、棚装置3に対して出没可能に取り付けられた天板付き家具2の奥行き方向F11と同じである。
(遮蔽部材)
つぎに、図2等に示した棚装置3の遮蔽部材40について詳細に説明する。図7は、棚装置に設けられる遮蔽部材の一構成例を示す斜視図である。図8は、図7に示す遮蔽部材を側方から見た図である。図9は、図7に示す遮蔽部材を後方から見た図である。図10は、遮蔽部材を備えた棚装置を上方から見た図である。図11は、図10に示す棚装置のA−A線断面構造を示す断面図である。図12は、遮蔽部材を備えた棚装置を後方から見た図である。なお、図10〜12では、遮蔽部材40等の説明をし易くするために、上述した照明装置50の図示を省略している。
遮蔽部材40は、図10に示すように棚装置3の棚板30上の物品収容部38aを開閉可能に遮蔽する部材であり、図7〜9に示すように、前側遮蔽板41と、前側スライド部41aと、物品支持部42と、上側遮蔽板44と、後側スライド部45a,45bとを備える。また、遮蔽部材40は、図10〜12に示すように、棚板30上の前側スライドガイド部47と後面板32の背面上の後側スライドガイド部48とによって棚装置3の幅方向F2にスライド可能に支持される状態にして、棚装置3に設けられる。
前側遮蔽板41は、棚装置3の奥行き方向F1の手前側から、棚装置3の棚板30上の物品収容部38aを開閉可能に遮蔽する板部材である。前側遮蔽板41は、図10,11に示すように、上述した天板付き家具2の天板10と交差する方向に延在するように、棚板30における奥行き方向F1の手前側に配置される。この配置において、前側遮蔽板41の前面は、棚装置3の奥行き方向F1の手前側を向いている。このような前側遮蔽板41の前面は、遮蔽部材40の外壁面のうちの棚装置3の奥行き方向F1の手前側を向く壁面(以下、前側の外壁面と適宜いう)になる。この前側遮蔽板41の前面である前側の外壁面は、図11に示すように、天板10の上面(天板上面10a)に対して所定の角度θをなす。本実施の形態において、この角度θは、90度程度であることが望ましいが、さらには、鈍角であることが望ましい。すなわち、この前側の外壁面は、天板上面10aに対して鈍角をなすように傾斜する傾斜面であることが望ましい。
上述したような構成を有する前側遮蔽板41には、図7〜9に示すように、前側の外壁面と反対側の壁面(以下、前側遮蔽板41の裏面と適宜いう)の下側部分に前側スライド部41aが設けられ、前側の外壁面の下側部分に物品支持部42が設けられる。また、前側遮蔽板41には、図7に示すように、遮蔽部材40の幅方向両側の各端部に凹部43a,43bが形成される。
前側スライド部41aは、上述した前側スライドガイド部47に沿って遮蔽部材40をスライド可能にするものである。具体的には、図8,9に示すように、前側スライド部41aは、前側遮蔽板41の幅方向に長手となる突起状部材であり、前側遮蔽板41の下端すなわち遮蔽部材40の下端よりも下方に突出するように、前側遮蔽板41の裏面の下側部分に設けられる。前側スライド部41aは、図11に示すように、棚装置3の棚板30上の前側スライドガイド部47に摺動可能に支持される。ここで、前側スライドガイド部47は、棚装置3の外側(例えば棚装置3の奥行き方向F1の手前側の外部)から視認できるように、棚板30の上面に凹状に形成されている。前側スライド部41aは、この前側スライドガイド部47によって棚装置3の幅方向F2にスライド可能に支持される遮蔽部材40の奥行き方向手前側の部分である。すなわち、前側スライド部41aは、前側スライドガイド部47に嵌合して支持されるとともに、この前側スライドガイド部47に沿って棚装置3の幅方向F2に摺動可能である。
物品支持部42は、前側遮蔽板41の外壁面のうちの前側の外壁面に載置される物品を支持するものである。具体的には、図7,8に示すように、物品支持部42は、前側遮蔽板41の幅方向に長手となる鉤状部材であり、前側遮蔽板41から棚板30の奥行き方向F1の手前側に突出するように、遮蔽部材40における前側の外壁面(前側遮蔽板41の前面)の下側部分に設けられる。物品支持部42は、遮蔽部材40における前側の外壁面に載置されて前側遮蔽板41が受ける物品を支持する。なお、このような物品支持部42が支持する物品として、例えば、書籍、書面、電子計算機等の情報機器、タブレット端末等の情報端末等が挙げられる。
上側遮蔽板44は、棚装置3の上方側(図11に示す起立方向F3の上側)から、棚装置3の棚板30上の物品収容部38aを開閉可能に遮蔽する板部材である。上側遮蔽板44は、図7,8,10,11に示すように、上述した前側遮蔽板41の裏面の上端部から棚装置3の奥行き方向F1の奥側へ延在するように、前側遮蔽板41に固定される。上側遮蔽板44は、図10,11に示すように、前側遮蔽板41の裏面の上端部から棚装置3の後面板32の上端面までに亘って架かるように、棚板30上の仕切部材39a〜39dよりも高い位置に設けられる。このような上側遮蔽板44には、図7〜9に示すように、前側遮蔽板41との接続端と反対側の端部(以下、上側遮蔽板44の後端部と適宜いう)に一対の後側スライド部45a,45bが設けられる。
後側スライド部45a,45bは、上述した後側スライドガイド部48に沿って遮蔽部材40をスライド可能にするものである。具体的には、図8,9に示すように、後側スライド部45a,45bは、各々、上側遮蔽板44の後端部から下方に延在する支持部と、この支持部によって回転自在に軸支される車輪とを用いて構成される。後側スライド部45a,45bは、遮蔽部材40の幅方向に所定の間隔をあけて、上側遮蔽板44の後端部における幅方向両側の各端部の近傍に設けられる。後側スライド部45a,45bは、図11,12に示すように、棚装置3の後面板32に設けられた後側スライドガイド部48にスライド可能に支持される。
ここで、後面板32の背面には、図12に示すように、後面板32における棚装置3の幅方向F2の全域に亘って、後側スライド部45a,45bの各車輪部を受け入れ可能な溝部32aが形成されている。後側スライドガイド部48は、棚装置3の幅方向F2に長手であり、溝部32aに沿って後面板32の背面に固定される。後側スライド部45a,45bは、棚装置3の側板31a,31bの少なくとも一方が取り付けられていない状態において、溝部32a内に各車輪部を入れて後側スライドガイド部48の位置までスライドする。その後、後面板32は、側板31a,31bの双方に固定された状態にする。この結果、後側スライド部45a,45bは、後側スライドガイド部48によって支持されるとともに、後側スライドガイド部48から脱離することなく、後側スライドガイド部48に沿って棚装置3の幅方向F2にスライド可能になる。このような後側スライド部45a,45bは、後側スライドガイド部48によって棚装置3の幅方向F2にスライド可能に支持される遮蔽部材40の奥行き方向奥側の部分である。
上述したように前側遮蔽板41および物品支持部42等を備える遮蔽部材40は、天板10と交差する方向に延在して書籍等の物品を受け支える書見台46としての機能を有する。すなわち、書見台46は、物品収容部38aを開閉可能に遮蔽する遮蔽部材40としての機能を有し、図7〜9に示すように、前側遮蔽板41、前側スライド部41a、物品支持部42、凹部43a,43b、上側遮蔽板44、および後側スライド部45a,45bを備える。このような書見台46において、前側遮蔽板41は、天板10と交差する方向に延在するように配置されて物品を受ける物品受け部となる。上側遮蔽板44は、この物品受け部から棚装置3の奥行き方向F1の奥側へ延在する延在部となる。
なお、書見台46は、少なくとも書籍や書面等の物品を受け支えることが可能なものであり、用途に応じて、電子計算機やタブレット端末等の書籍以外の物品を受け支えることも可能である。このような書見台46が受け支える物品は、上述した物品支持部42が支持する物品と同じである。一方、書見台46の物品受け部および延在部を支持する複数のスライドガイド部は、上述した前側スライドガイド部47および後側スライドガイド部48である。
(遮蔽部材の開閉動作)
つぎに、上述した棚装置3の物品収容部38aを開閉可能に遮蔽する遮蔽部材40の開閉動作について詳細に説明する。図13は、棚装置の物品収容部を開閉可能に遮蔽する遮蔽部材の開閉動作を説明する図である。なお、図13では、遮蔽部材40の開閉動作を説明し易くするために、上述した照明装置50の図示を省略している。
棚装置3は、図13に示すように、遮蔽部材40による開閉型の物品収容部38aと、開放型物品収容部38b,38cとを棚板30上に備えている。物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cは、上述したように、棚板30を底面とし且つ後面板32を後面として、棚装置3の幅方向F2に並ぶように形成される。遮蔽部材40は、この棚板30よりも小さい幅を有する。具体的には、図13に示すように、遮蔽部材40の幅は、物品収容部38aの幅、すなわち、棚板30上の物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cを各々仕切る仕切部材39a,39b(図2等参照)同士の間隔(例えば離間距離)に等しい。また、本実施の形態において、開放型物品収容部38b,38cの各幅は、物品収容部38aの幅以上に設定されることが望ましく、さらには、物品収容部38aと同じ幅に設定されることが望ましい。
このような遮蔽部材40は、上述した前側スライドガイド部47および後側スライドガイド部48(図10等参照)に沿って棚装置3の幅方向F2にスライド可能である。遮蔽部材40は、図13に示すように、物品収容部38aに面して位置することにより、物品収容部38aを開閉可能に遮蔽する(状態S11)。
上述した状態S11において、遮蔽部材40は、図13に示すように、棚装置3の幅方向F2の左右両側のいずれにもスライド可能である。この状態S11の遮蔽部材40は、棚装置3の幅方向F2の右側に向かってスライドすることにより、物品収容部38aの遮蔽を解除するとともに、右側端の開放型物品収容部38bの一部分を左側から徐々に遮蔽する。その後、遮蔽部材40は、この幅方向F2の右側へのスライドを続行し、ついには、図13に示すように、開放型物品収容部38bに面して位置する。この際、遮蔽部材40は、物品収容部38aの奥行き方向手前側および上方側を開放し終えるとともに、開放型物品収容部38bを遮蔽する(状態S12)。
上述した状態S12において、遮蔽部材40は、図13に示すように、棚装置3の幅方向F2の左側にスライド可能である。この状態S12の遮蔽部材40は、棚装置3の幅方向F2の左側に向かってスライドすることにより、開放型物品収容部38bの遮蔽を解除するとともに、物品収容部38aの一部分を右側から徐々に遮蔽する。その後、遮蔽部材40は、この幅方向F2の左側へのスライドを続行し、ついには、図13の状態S11に示すように、物品収容部38aに面して位置する。この際、遮蔽部材40は、物品収容部38aを遮蔽し終えるとともに、開放型物品収容部38bの奥行き方向手前側および上方側を開放する。
一方、上述した状態S11において、遮蔽部材40は、図13に示すように、棚装置3の幅方向F2の左側に向かってスライドすることにより、物品収容部38aの遮蔽を解除するとともに、左側端の開放型物品収容部38cの一部分を右側から徐々に遮蔽する。その後、遮蔽部材40は、この幅方向F2の左側へのスライドを続行し、ついには、図13に示すように、開放型物品収容部38cに面して位置する。この際、遮蔽部材40は、物品収容部38aの奥行き方向手前側および上方側を開放し終えるとともに、開放型物品収容部38cを遮蔽する(状態S13)。
上述した状態S13において、遮蔽部材40は、図13に示すように、棚装置3の幅方向F2の右側にスライド可能である。この状態S13の遮蔽部材40は、棚装置3の幅方向F2の右側に向かってスライドすることにより、開放型物品収容部38cの遮蔽を解除するとともに、物品収容部38aの一部分を左側から徐々に遮蔽する。その後、遮蔽部材40は、この幅方向F2の右側へのスライドを続行し、ついには、図13の状態S11に示すように、物品収容部38aに面して位置する。この際、遮蔽部材40は、物品収容部38aを遮蔽し終えるとともに、開放型物品収容部38cの奥行き方向手前側および上方側を開放する。
ここで、上述した状態S11,S12,S13のいずれの場合であっても、前側スライドガイド部47は、棚装置3の外側(すなわち組み合わせ家具1の外側)から視認可能である。使用者は、棚装置3の奥行き方向F1の手前側から棚板30の上面を見ることにより、容易に前側スライドガイド部47の存在に気が付く。これにより、使用者は、遮蔽部材40が前側スライドガイド部47に沿ってスライドするものであることを理解し、この結果、遮蔽部材40の上面に物品を置かないようになる。
また、遮蔽部材40の前側の外壁面に設けられた物品支持部42(図7等参照)は、上述したように、棚板30の奥行き方向F1の手前側に突出している。このような物品支持部42は、図13に示したように遮蔽部材40をスライドさせる際の把持部としての機能を有する。すなわち、使用者は、物品支持部42を把持することにより、棚装置3の幅方向F2に遮蔽部材40を容易にスライドさせることができる。
一方、図13に示したように物品収容部38aを開閉可能に遮蔽する遮蔽部材40は、上述したように物品支持部42等を備えることにより、書見台46としても機能する。図14は、棚装置の物品収容部を開閉可能に遮蔽する遮蔽部材を書見台として用いる状態を示す図である。図14に示すように、書見台46は、遮蔽部材40として物品収容部38a(図13等参照)を開閉可能に遮蔽するとともに開放型物品収容部38b,38cを開放する。また、書見台46は、前側遮蔽板41を物品受け部として物品100を受け、この物品100を物品支持部42によって支持する。
このような書見台46は、例えば図14に示すように、棚装置3内から引き出された天板付き家具2の天板10と分担して、各種物品を受け支えることができる。すなわち、使用者は、この天板付き家具2を机等として使用する際、書籍またはタブレット端末等の物品100を書見台46に載置し、文房具等の別途必要な物品を天板上面10aに載置する。この結果、使用者は、天板上面10aの物品載置数を必要最小限に減らして、天板10を効率よく使用することができる。また、使用者は、物品支持部42等を用い、書見台46を、前側スライドガイド部47および後側スライドガイド部48(図10等参照)に沿って所望の位置にスライドさせることができる。一方、使用者は、図14に示す照明装置50を用いることにより、天板付き家具2の天板10上の物品、書見台46上の物品100、および棚板30の上面(開放型物品収容部38c等)を適宜照明することができる。
以上、説明したように、本発明の実施の形態では、棚板を支持して床面に起立するとともに、天板付き家具を出没可能に収容する収容空間を棚板下方に形成する棚脚部を有する棚装置が、この棚板の奥行き方向手前側の端部近傍に、この天板付き家具の天板と交差する方向に延在して物品を受け支える書見台を備えている。
このため、棚装置内から引き出した天板付き家具の天板の使用部分(棚装置における収容空間の外側に露出した天板上面部分)と棚装置の棚板との境界近傍に、この天板付き家具側に物品載置面を向ける態様の書見台を配置することができる。これにより、天板付き家具の用途に応じて必要な物品(例えば書籍、書面、文房具、情報機器等)を、天板付き家具の天板と、この天板の使用部分の奥行き方向奥側に位置する書見台とに適宜分けて載置し、使用することができる。この結果、天板付き家具の天板上面の面積を増大せずとも、天板付き家具の天板を用途に合わせて効率よく使用可能となることから、天板付き家具の奥行き方向の寸法を増大させることなく、天板付き家具の天板上面に、必要な物品を使用可能な状態にして極力多く載置することができる。本発明にかかる組み合わせ家具を用いることにより、天板付き家具の使い勝手の制限を可能な限り緩和することができ、この結果、天板付き家具の使い勝手を向上することができる。
また、本発明の実施の形態では、上述した書見台を棚装置の幅方向に移動可能に設けている。このため、椅子に座る等して天板付き家具につく使用者の利き手や体勢等の要素に合わせて、書見台を所望の位置に移動させることができる。これにより、書見台の使い勝手が向上するとともに、書見台という小さなスペースを一層有効に活用することができる。この結果、書見台に載置した書籍や情報機器等の必要な物品を使い勝手よく利用することができる。
さらに、本発明の実施の形態では、棚装置の幅方向における書見台の移動を案内するスライドガイド部によって、書見台をスライド可能に支持している。このため、スライドガイド部に沿って棚装置の幅方向に書見台を容易にスライドさせることができる。これにより、書見台に載置の物品を使用し易い位置に書見台を円滑に移動させることができ、この結果、書見台の使い勝手が一層向上するとともに、書見台に載置の物品を一層使い勝手よく利用することができる。
また、本発明の実施の形態では、天板と交差する方向に延在する物品受け部と、この物品受け部が受ける物品を支持する物品支持部と、この物品受け部から棚装置の奥行き方向奥側へ延在する延在部とを用いて、上述した書見台を構成し、この書見台の物品受け部および延在部を、複数のスライドガイド部によってスライド可能に支持している。このため、棚装置の奥行き方向の手前側および奥側の双方から書見台をスライド可能に支持することができる。これにより、棚装置に対する書見台の支持状態を一層強固に維持できるとともに、棚装置の幅方向に書見台を安定的且つ容易にスライドすることができる。この結果、書見台の使い勝手の向上を促進するとともに、書見台に載置の物品をより一層使い勝手よく利用することができる。
さらに、本発明の実施の形態では、棚装置の棚板上に形成される物品収容部を開閉可能に遮蔽する遮蔽機能を、上述した書見台にもたせている。これにより、物品収容部を開閉する作業と、この物品収容部内から取り出した物品を書見台に載置する作業とを、一連の作業として円滑に行うことができる。例えば、書見台をスライドすることにより、物品収容部を開放して同物品収容部内から書籍等の物品を取り出し、その後、書見台を元の位置にスライドすることによって物品収容部を閉塞(遮蔽)し、同物品収容部を遮蔽した状態の書見台に、この取り出した物品を載置して使用することができる。この結果、書見台を多様且つ容易に使用できるとともに、棚装置における小さなスペースを有効に活用して書見台に載置の物品を利用することができる。
なお、上述した実施の形態では、棚装置3の棚板30上に、単一の物品収容部38aと、2つの開放型物品収容部38b,38cとを形成していたが、本発明は、これに限定されるものではない。棚板30上には、遮蔽部材40によって開閉可能に遮蔽される開閉型の物品収容部と、通常時に開放されている開放型物品収容部とが、各々1つずつ(合計2つ)形成されていてもよいし、各々複数ずつ(合計4つ以上)形成されていてもよい。あるいは、棚板30上に、開閉型の物品収容部が1つ形成され、開放型物品収容部が複数形成され、この結果、開閉型の物品収容部および開放型物品収容部が、合計3つ以上形成されてもよい。
また、上述した実施の形態では、棚装置3の棚板30上に、開閉型の物品収容部38aおよび開放型物品収容部38b,38cの2種類の収容棚が形成していたが、本発明は、これに限定されるものではない。棚板30上には、開閉型の物品収容部または開放型物品収容部のいずれか1種類のみが、1つまたは複数、形成されてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、棚板30上の中央部分に開閉型の物品収容部38aが形成され、この物品収容部38aを挟んで棚装置3の幅方向F2の両側に開放型物品収容部38b,38cが形成されていたが、本発明は、これに限定されるものではない。物品収容部38aは、棚板30上の中央よりも幅方向右側(例えば右側端)に形成されてもよいし、棚板30上の中央よりも幅方向左側(例えば左側端)に形成されてもよい。この場合、開放型物品収容部38b,38cは、物品収容部38aを幅方向に挟むように形成されていなくてもよく、例えば、物品収容部38aよりも幅方向の右側または左側に並ぶように形成されてもよい。
また、上述した実施の形態では、棚装置3の幅方向F2にスライドする遮蔽部材40によって物品収容部38aを開閉可能に遮蔽していたが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明における遮蔽部材は、ヒンジ等を用いて上下または左右等の所定の方向に回動するように構成され、回動することによって物品収容部38aを開閉可能に遮蔽するものであってもよい。この場合、棚装置3の上端には、棚板30の上方を覆って棚装置3の天井をなす板状部材が設けられてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、左側端の開放型物品収容部38cに照明装置50を設けていたが、これに限定されず、右側端の開放型物品収容部38bに照明装置50を設けてもよい。あるいは、開放型物品収容部38b,38cのいずれか一方または双方に、時計や送風機等、照明装置50以外の機能装置を設けてもよい。すなわち、本発明において、棚装置3の棚板30上等に設けられる機能装置は、特に照明装置50に限定されず、所定の機能(例えば組み合わせ家具1を使用する使用者の用途に有用な機能)を有するものであればよい。また、棚装置3の棚板30上等に設けられる機能装置の数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
また、上述した実施の形態では、棚装置3の開放型物品収容部38cに、機能装置の一例として照明装置50が設けられていたが、これに限定されず、棚装置3の開放型物品収容部38b,38cには、照明装置50等の機能装置を設けなくてもよい。この場合、開放型物品収容部38b,38cは、これらの各全域を物品の収容棚として使用されてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、棚装置3内からの天板付き家具2の出没の移動方向および移動範囲を規制するガイド部13,14およびガイドレール36,37のうち、ガイド部13,14は天板付き家具2の天板脚部11に着脱可能に設け、ガイドレール36,37は棚装置3の棚脚部31に設けていたが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明において、ガイド部13,14は、棚装置3の棚脚部31をなす側板31a,31bに各々着脱可能に設け、ガイドレール36,37は、天板付き家具2の天板脚部11をなす脚板11a,11bに各々設けてもよい。
また、上述した実施の形態では、ガイドレール36,37を、凹状に形成された溝としていたが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明において、ガイドレール36,37は、横断面がコの字状であり、長手方向の両端部に抜け止め面を有する細長のレール部材を用いて構成されてもよい。
さらに、上述した実施の形態では、ガイドレール36,37に摺動可能に係合するガイド突起を有するようにガイド部13,14を構成していたが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明において、ガイド部13,14は、回転自在に車輪を軸支する突起部を有し、ガイドレール36,37内に突起部の車輪を入れ、ガイドレール36,37に沿って天板付き家具2の出没方向に移動(スライド)するものであってもよい。
一方、上述した実施の形態では、棚装置3の物品収容部38aを開閉可能に遮蔽する遮蔽部材40に書見台46としての機能をもたせていたが、これに限定されず、本発明における書見台46は、上述した遮蔽部材40と別体であってもよい。すなわち、本発明において、棚装置3は、棚板30上に、互いに別体に構成される遮蔽部材40と書見台46とを備えてもよい。この場合、物品支持部42は、遮蔽部材40に設けず、別体である書見台46の物品受け部の下側部分に設けられてもよい。また、書見台46は、遮蔽部材40と同様に前側スライドガイド部47によって棚装置3の幅方向F2にスライド可能に支持されてもよい。あるいは、前側スライドガイド部47と同様の構成を有するスライドガイド部を棚板30における奥行き方向F1の手前側の部分に別に設け、書見台46は、この別のスライドガイド部によって、棚装置3の幅方向F2にスライド可能に支持されてもよい。
また、書見台46は、遮蔽部材40と別体である場合、棚装置3の棚板30に対して着脱可能に取り付けできるように構成され、棚板30の上面における奥行き方向手前側部分のうちの所望の位置に移動可能に取り付けられてもよい。あるいは、書見台46は、ヒンジ等を用いて上下または左右等の所定の方向に回動するように構成され、回動することによって、棚装置3における所定の位置、例えば遮蔽部材40の上端面に折りたためるように構成されてもよい。
また、上述した実施の形態では、棚装置3の棚板30の上面に前側スライドガイド部47を設けていたが、これに限定されず、前側スライドガイド部47は、棚板30における奥行き方向F1の手前側の側端部に設けられてもよいし、棚板30の下面部に設けられてもよい。この場合、遮蔽部材40(書見台46)の前側スライド部41aは、棚板30の側端部または下面部の前側スライドガイド部47に対して棚装置3の幅方向F2に移動可能に支持されるように、構成されればよい。
さらに、上述した実施の形態では、棚装置3の後面板32の後面(背面)に後側スライドガイド部48を設けていたが、これに限定されず、後側スライドガイド部48は、後面板32の前面、すなわち、後面板32における奥行き方向F1の手前側の壁面に設けられてもよい。これにより、後側スライドガイド部48は、棚装置3の奥行き方向F1の手前側から視認可能なものにしてもよい。この場合、遮蔽部材40(書見台46)の後側スライド部45a,45bは、後面板32の前面に設けられた後側スライドガイド部48に対して棚装置3の幅方向F2に移動可能に支持されるように、構成されればよい。
また、上述した実施の形態により本発明が限定されるものではなく、上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。例えば、上述した実施の形態にかかる組み合わせ家具1を構成する天板付き家具2および棚装置3は、木製、金属製、または樹脂製のいずれのものであってもよいし、これらの素材を適宜組み合わせたものであってもよい。その他、上述した実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明に含まれる。
1 組み合わせ家具
2 天板付き家具
3 棚装置
10 天板
10a 天板上面
11 天板脚部
11a,11b 脚板
12 落下防止壁
13,14 ガイド部
15a,15b 切欠き部
16 引き出し
17 車輪
18 滑り止め部
30 棚板
31 棚脚部
31a,31b 側板
32,33 後面板
32a 溝部
34 支柱
35 収容空間
36,37 ガイドレール
38a 物品収容部
38b,38c 開放型物品収容部
39a〜39d 仕切部材
40 遮蔽部材
41 前側遮蔽板
41a 前側スライド部
42 物品支持部
43a,43b 凹部
44 上側遮蔽板
45a,45b 後側スライド部
46 書見台
47 前側スライドガイド部
48 後側スライドガイド部
50 照明装置
100 物品
F1,F11 奥行き方向
F2,F12 幅方向
F3,F13 起立方向

Claims (5)

  1. 天板を有する天板付き家具と、棚板を支持して床面に起立するとともに、前記天板付き家具を出没可能に収容する収容空間を前記棚板の下方に形成する棚脚部を有する棚装置と、を組み合わせた組み合わせ家具であって、
    前記棚装置は、前記棚板の奥行き方向手前側の端部近傍に、前記天板と交差する方向に延在して物品を受け支える書見台を備えたことを特徴とする組み合わせ家具。
  2. 前記書見台は、前記棚装置の幅方向に移動可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載の組み合わせ家具。
  3. 前記棚装置は、前記書見台を支持するとともに前記棚装置の幅方向における前記書見台の移動を案内するスライドガイド部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の組み合わせ家具。
  4. 前記書見台は、
    前記天板と交差する方向に延在するように配置され、前記物品を受ける物品受け部と、
    前記物品受け部に設けられ、前記物品受け部が受ける前記物品を支持する物品支持部と、
    前記物品受け部から前記棚装置の奥行き方向奥側へ延在する延在部と、
    を備え、
    前記棚装置は、前記物品受け部および前記延在部を支持する複数の前記スライドガイド部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の組み合わせ家具。
  5. 前記書見台は、前記棚板上に形成される物品収容部を開閉可能に遮蔽することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の組み合わせ家具。
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