JP2015537350A - スリップリング用リング電極、スリップリング及びリング電極の製造方法 - Google Patents

スリップリング用リング電極、スリップリング及びリング電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の技術における短所の少なくとも1つを回避する、リング電極、スリップリング及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、少なくとも一方の機械部品が他方の機械部品について回転可能である機械部品間の伝送用スリップリング20のリング電極1と、スリップリング20と、リング電極1の製造方法に関する。リング電極1、スリップリング20及びリング電極1の製造方法において、摩耗を低減しつつリング電極1とスリップリング20とを安価に製造するため、本発明に係る電極は、ステンレス鋼のロッド材を用いてリング状に圧延し、その自由端を接合することで閉じたリングを形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも一方が他方に対して回転可能である機械部品間の電気エネルギー伝送用スリップリングのリング電極に関する。
このスリップリングは、多数の回転機械、特に電動式の、例えば工作機械や、ある種の電動機などで使用される。特に径の大きなスリップリングは、コンピュータトモグラフィでもよく使用される。
この場合、スリップリングは、駆動エネルギーの送出だけでなく、電気信号を伝送する機能を果たす。スリップリングにおいては、ここで「リング電極」と呼ばれる円形又は環状のコンタクトスリップトラックが第1の機械部品に取り付けられる。第2の機械部品には、特定の接触圧力により、スリップトラックすなわちリング電極と接触するスリップコンタクトが取り付けられる。2つの機械部品のうちの一方は、他方に対して回転可能であるので、スリップコンタクトは、リング電極面の全周に沿って移動し、リング電極との電気接触が常に保持される。このような構成において、電極は、リング電極の外周面又は内周面との選択的な接触が可能であるが、それらは等しくリングの側面との接触も可能であり(平形リングの場合)、接触面が同一平面上にあるという利点を有する。原理的には、リング電極の断面形状は任意だが、スリップコンタクトについて平坦な接触面が得られるという点において、直角の断面が好適である。
このように、電気エネルギーと電気信号とは、直接的なガルバニック接触により、リング電極とスリップコンタクトの間、すなわち互いに回転可能な機械部品間で伝送可能である。
このようなスリップシステムの機械構造について、様々な技術が周知である。一般に、真鍮や青銅製の中実スリップトラックは、グラファイト又は銀グラファイトのスリップコンタクトと組み合わされ、中出力又は高出力(すなわち数百Wから約120W)の直流又は交流電流の伝送に使用される。小径の信号伝送の場合には、金メッキのスリップトラック及び金メッキのコンタクトばね線の組み合わせも頻繁に実施されている。本発明は、電気エネルギー伝送における、主にリング電極とスリップリングに関するものであるが、電気エネルギーの伝送と並行して行われる電気信号の伝送への適用を排除するものではない。
グラファイトのコンタクト、及び対応するスリップコンタクトのカーボンブラシは、最新技術の様々な変形として周知である。
最新技術によると、関連するリング電極は、一般に真鍮又は青銅からなる。それらは、通常は、適正な径の管からそれぞれのリングを切り出すか、例えばレーザーなどによって板材を裁断することで作製される。
真鍮又は青銅のスリップトラックと、グラファイト又は銀グラファイトコンタクトとの組み合わせは、比較的高い割合でコンタクト材料の摩耗が発生するという短所があり、伝送システムの短寿命の原因となる。高品質なスリップリングとコンタクトの製造は、配置上からは、リングコンタクトの材料を非常に均質にする必要があり、スリップコンタクトの銀の比率が高いことが求められるため、かなり費用がかかる。比較的安価な変形例では、かなりの伝達抵抗が頻繁に発生し、高い摩耗の影響を受けやすいため、伝送される電力及び寿命が制限される。
更に、従来のリング電極の製造は、比較的複雑でコストがかかり、例えばリング電極が板材から切り出される場合には、材料のかなりの損失につながる。各リングが管材料から切り出される場合でも、切断又は切り離されたリングのバリ取りや平坦化にかなりの後処理が必要となる。
従来の技術との比較において、本発明の目的は、上記で言及された短所の少なくとも1つを回避する、リング電極、スリップリング及びその製造方法を提供することにある。この観点からは、とりわけ、リング電極と対応スリップリングの使用において、摩耗が少なく製造を簡単に実施することが目的となる。更に、又はその代わりとして、本発明は、コンタクトノイズ及び伝達抵抗を低減しようとするものである。リング電極と対応スリップリングは、コンピュータトモグラフィや、身体断面を表す同様の医療機器への使用に特に適さねばならず、望ましくは、この目的のために最適化されなければならない。
上述した目的の少なくとも一部はリング電極により達成され、電極はリングとなるよう圧延される高品質鋼のロッド材又はバー材からなり、自由端同士が接合されて閉じたリングとなる。
上記の目的を達成する本発明のリング電極は、少なくとも一方が他方に対して回転可能である機械部品間で電気エネルギーを伝送するスリップリング用のリング電極において、電極は、リングを形成するために圧延され、かつその自由端が閉じたリングを形成するために一緒に接合される高品質鋼のロッド材から構成されることを特徴とするものである。
上記の目的を達成する本発明のスリップリングは、リング形状の絶縁キャリア材と、それに取り付けられた、特に埋め込まれた少なくとも1つのリンク電極とを備えた、据え付け及び回転する機械部品の間の電気エネルギーの伝送用のスリップリングにおいて、スリップリングは上述した本発明のリング電極を有することを特徴とするものである。
上記の目的を達成する本発明のリング電極の製造方法は、高品質鋼からなるリング電極の製造方法であって、高品質鋼のロッドの長さが、製造されるリング電極の外周に少なくとも対応する高品質鋼からなるロッド材を用い、ロッドを所望の径を有するリング形状に圧延し、ロッドの自由端を接合して閉じたリングにすることを特徴とするものである。
高品質鋼のロッド材から電極を製造する利点は、ロッド材をリングに必要な長さに切断すればよいため、とりわけ材料の裁断屑が実質的には出ないか、又は極く少量になる点にある。このようなロッド材は、大径ロールに巻き取られ、無端材として利用される。
ここでは、「ロッド材」とは、断面が一定であり、その長さが少なくとも径の100倍となる任意の材料を意味する。特に「ロッド材」は、断面の詳細については制限されるものではなく、断面積が16mm2から例えば30×30mm2であるワイヤも含まれる。
この点において、適切な圧延据付により、約40cmから1.5m又は2mの範囲の径のリングをかなりの精度で、すなわちリングの丸みを非常に良好な状態として製造することができる。直角な断面を有するロッド材は、スリップコンタクトとの良好な接触を容易に可能にするスリップトラックが得られるため、特に好適である。
閉じたリングを形成するためのロッドの自由端は、互いに突合わせた状態で支え合う。望ましくは、このロッドも絶縁プラスチックからなるキャリア材に埋め込まれ、リング状に曲げられたロッドの自由端の間には、実用上は無視できる程度のすき間が残される。
このプラスチックのキャリア材は、高品質鋼から製作されたリング電極の熱膨張率と、できるだけ同じになるよう選択することが望ましい。特に、熱膨張率は、−40°から+80℃の作動温度及び輸送温度の範囲において、高品質鋼の熱膨張率の少なくとも2倍以内とすべきである。
特定のリングの製造に使用されるロッド又はロッド材の寸法は、やや長めに設定すべきである。これは、全体的に圧延されたロッドの自由端を接合してリングを形成し、これらを斜切割に沿った所望の長さとするためである。これにより、突合せ線全体にスリップコンタクトがスライドし、良好な重なりが得られる。リング電極やその自由端を埋設、固定し、可能であれば遷移領域を平坦化することで、突合せ接続部での摩耗の進行を回避することができる。
更に、互いに支え合うように配置されているリングの自由端の溶接又はろう付けが可能であることは自明である。
斜切割の場合には、関連する溶接の継ぎ目は、リング軸について径方向に厳密には延設せず、径方向に対してかなり傾斜している。
リング電極の溶接の継ぎ目の領域は、フライス加工、旋盤又は研摩により平坦化されることが望ましく、それにより溶接の継ぎ目の領域でのスリップコンタクトの過度な摩耗が回避される。
リングは、ある温度まで加熱することで溶接の継ぎ目の領域での焼鈍が可能であり、その領域は、リング電極の残存部と同等のスリップコンタクトに対する摩擦特性を有するようになる。
据え付けの機械部品と回転する機械部品との間の電気エネルギーの伝送用スリップリングは、リング形状を有する絶縁キャリア材を有し、上述した種類の少なくとも1つのリング電極を有することを特徴とする。この電極は、スリップリングのキャリア材に埋め込まれ、キャリア材の表面からわずかに突出していることが望ましい。
スリップリングは、上述した種類の複数のリング電極を備えていてもよい。実施例では、スリップリングの複数のリング電極は異なる径を有し、共通の放射平面、すなわち共通のリング軸について垂直な平面に同心円状に配列される。
他の実施例では、複数のリング電極はそれぞれ同じ径を有しており、リング形状又は円筒状のキャリア材の共通の円筒面において平行に配列される。本発明に係る高品質鋼の少なくとも1つのリング電極の他に、特に真鍮など、別の導電材から構成されるリング電極がスリップリングに更に配列される。
対応するスリップコンタクト又はピックアップ電極は、高品質鋼の少なくとも1つのリング電極と摩擦接触され、金属含有カーボン電極であることが望ましい。特に、銀の含有率が最大60%、又は銅の含有率が最大75%のカーボン電極は、高品質鋼のリング電極との組み合わせに適していることが証明されている。
好適な実施例において、複数のカーボン電極のそれぞれは、各リング電極のスリップリング用の共通のピックアップレール上にスリップコンタクトとして配列されている。このように、リングとスリップコンタクトの間で得られる接触面は著しく増加し、接触圧力、それにより強まる摩擦、及び摩耗を最適化することで、伝送において理想的な艶が生成されるようにする。これらの材料の組み合わせと、周囲の空気中の水分との結合で初期に発生する軽度の摩耗は、伝達抵抗、接触ノイズ及び更なる摩耗特性に好ましい影響を与えるスリップコンタクト材がリング電極に被覆されるという結果につながる。
本発明に係るリング電極の製造方法について記載したが、その特徴は、高品質鋼のロッド材の使用にある。高品質鋼のロッドの長さは、製造されるリング電極の外周に少なくとも対応し、ロッドを所望の径のリング形状に圧延し、ロッドの自由端を接合して溶接することでリング状に形成し、溶接されたリング面の溶接の継ぎ目の領域をフライス加工又は研磨で平滑化する。
既に述べたように、この場合には、直角断面を有するロッド材を使用することが好適である。
リング電極の高品質鋼として好適な材料には、例えばX10Cr13又はX20Cr13のような、例えばクロムやカーボンの含有率の高い高品質鋼が利用できる。
本発明のリング電極、スリップリング及びリング電極の製造方法によれば、従来の技術の短所の少なくとも1つを回避することができる。
リング電極の平面図及び対応する溶接の継ぎ目の領域の部分拡大図である。 スリップリングの平面図である。 スリップリングの断面図である。 リング電極と摩擦スリップ接触するカーボンブラシである。 スリップコンタクトに複数のリング電極を提供するブラシブロックである。
本発明のさらなる利点、特徴、用途などは、以下の好適な実施例及び図面を参照することで明らかになる。
図1は、高品質鋼又はステンレス鋼からなり、例えば図3に示すように、10×10mm2の正方形の断面を有するリング1を示す平面図である。
部分Aは、図1の上部の拡大部であり、斜切割に沿って延出する溶接の継ぎ目8を点線で示す。
このような切断を行うために、寸法を長めに設定したロッド材が使用され、圧延されて相当するリングを形成し、サイズがオーバーしているために幾分重複している自由端は上下に重なりあっており、溶接の継ぎ目8に対応する線に沿って一緒に斜切割で切断される。切断面は、互いに面一となるように配置、溶接される。これにより、図1に示す形状の溶接の継ぎ目8となる。そして、リング表面は、フライス加工又は研磨によって平滑化される。リング電極が関連装置に把持され、又は図2、3に示すスリップリング20に埋め込まれる際に、リングの全表面を再び旋盤にかけることができる。
図2は、絶縁プラスチック材、好適には鉱物充填剤を有するポリウレタンからなるリング状のキャリアディスク5を備えたスリップリングの平面図である。この充填剤により、プラスチック材全体の熱膨張率は、高品質鋼の熱膨張率とほぼ同程度であり、−40°〜80℃の対象温度範囲では、高品質鋼の熱膨張率との差が2倍以内となる。
キャリアディスク5は、全体で4個の埋め込みスリップリング1、2、3、4を有している。キャリアディスク5とリング1、2、3、4との共通軸10が、ディスクの中心に示されている。図3は、放射面状に延びる表面6から僅かに突出している4つのリング電極1、2、3、4が埋め込まれたキャリアディスク5の断面図である。表面6からのリング電極1、2、3、4の突出部は、例えば1〜3mmの範囲とすることができる。正方形の断面のリング電極1、2、3、4は、それぞれ半分以上がキャリアディスク5の材料内に埋め込まれている。放射面6に平行に延設されているリング電極1、2、3、4の表面は、例えば研磨、旋盤又はフライス加工により平滑化され、平面6に平行な、破線で示す平面6’に一緒に配置されることが好ましい。
図4は、カーボンブラシ11と摩擦スリップ接触しているリング電極1の側面図であり、カーボンブラシも図示されている。カーボンブラシ11は全体的に、金属充填又は金属含浸グラファイトブロック12と、ガイドスリーブ13と、キャップ14と、リング電極1の面と係合するグラファイトブロック12を保持するばね15とを有している。
通常、カーボンブラシ11は、図5に示すブラシブロック21のレールに取り付けられる。スリーブ13、キャップ14及びばね15は、導電材、主として金属からなることが望ましい。あるいは平坦なフレキシブルコンタクトラグ又はラインを、ばね15とグラファイトブロック12との間に配設し、自由端とキャップ14及び/又はスリーブ13とを接続して、グラファイトブロック12とスリーブ13又はキャップ14との電気接触を得ることも可能である。
図5に示すように、通常は複数のカーボンブラシ11がブラシブロック21の導電コンタクトレール22に接続され、より詳細には、それぞれがコンタクトレール22の適切な嵌合穴に収容される。例えば、スリーブ13をレールの穴に押し込むか、かしめることができるが、ねじ止め又ははんだ付けなども可能である。このようにして、コンタクトレール22への堅固であって電導的な接続が達成される。同じコンタクトレール22上に配列された複数のカーボンブラシ11は、同じリング電極1と摩擦スリップ接触するとともに、縦に配列される。リング電極の径が大きくて、リング電極の僅かな湾曲にも関わらず、リング電極と短い部分で接触している直線状に配置されたカーボンブラシでさえも要求されないときは、コンタクトレール12上のカーボンブラシ11を受け入れる穴を、リング電極1の弓形状に沿わせることができる。
ここには隣接するコンタクトレール23、24がカーボンブラシを除いて図示されているが、例えば図3に示すリング電極2、3のように隣接するリング電極と接触するカーボンブラシ11も順番に保持されていることは明らかである。ブラシブロック21のハウジング25は電気的に絶縁されているので、そこに固定されている各コンタクトレール22、23、24は、互いに電気的に絶縁されている。
作動時には、スリップコンタクトは、ばねのバイアス下で、リング電極1、2、3、4の各面との接触が保持され、リング電極1、2、3、4を備えるキャリアディスク5か、スリップコンタクトが取り付けられている機械部品のいずれかが、共通軸10について回転する。いずれの場合においても、スリップコンタクトは、リング電極1、2、3、4の各面との接触が維持され、電気エネルギーすなわち電力を伝送し続けることができる。リング電極1、2、3、4の高品質鋼と、最大60%の銀を含有する銀グラファイト又は最大75%の銅を含有する銅グラファイトとの好適な材料の組み合わせにより、良好な接触抵抗、低接触ノイズ、そして据え付けの機械部品と回転する機械部品との間での高レベルな伝送効率などが、関連する材料により良好に形成された艶によって達成される。
本発明にかかる、高品質鋼を圧延してリング電極を製造する方法では、特に任意の径を有するリング又はリング電極を、所望の径となるよう圧延可能であれば、同じ1つのロッド材から製造可能であるという利点がある。この観点からは、材料の切断屑がほとんど出ず(斜切割されたような端部を除く)、高品質な表面が維持され、材料は耐摩耗性に優れ、かつ金属含有グラファイト電極に対してのみ僅かに摩擦が発生するため、スリップリングとスリップコンタクトとからなるシステムの全体の摩耗は、極めて小さい。それと同時に、通電能力と信号品質について、良好な電力データが達成される。このように、本発明に係るリング電極及びスリップリングは、特に回転ピックアップ、センサ又は放射線エミッタを備える医療用撮像機器の使用に適している。
本来の開示目的において、この明細書、図面及び追加された請求項から当業者が得られるすべての特徴は、他の特定の特徴についてのみ記載されていたとしても、その特徴が明確に除外されず、又はそのような組み合わせが技術的に不可能であったり、意味がなかったりする場合を除いて、その他の特徴又はここに開示された特徴のグループと任意に組み合わせることができる。説明を簡潔かつ読みやすくするため、想定されるすべての特徴の組み合わせや、互いの特徴の独立性を明確かつ包括的に示す必要はない。
1、2、3、4 リング電極
5 キャリアディスク
6 表面
8 溶接の継ぎ目
10 共通軸
11 カーボンブラシ
12 グラファイトブロック
13 ガイドスリーブ
14 キャップ
15 スプリング
20 スリップリング
21 ブラシブロック
22、23、24 コンタクトレール
本発明は、少なくとも一方が他方に対して回転可能である機械部品間の電気エネルギー伝送用スリップリングのリング電極に関する。
特許文献1は、請求項1の構成要件に準じるリング電極を備えた電流により起動される同期モーター用の接触ブラシシステムを開示している。ブラシの摩耗への損耗を制限するために、可能であれば、Cu若しくはCu合金、CuZn、CuSn、Ag若しくはAg合金、Au若しくはAu合金、鋼、Ni若しくはCoによるコーティング、又はAuコーティングの亜鉛メッキが、リング電極用の材料として考えられる。更には、接触ブラシの例、及びモーター又は発電機内の閉じたリング電極が、特許文献2、特許文献3及び特許文献4に、それぞれ開示されている。
このスリップリングは、多数の回転機械、特に電動式の、例えば工作機械や、ある種の電動機などで使用される。特に、リング電極を有する径の大きなスリップリングは、コンピュータトモグラフィでもよく使用される。
この場合、スリップリングは、駆動エネルギーの送出だけでなく、電気信号を伝送する機能を果たす。スリップリングにおいては、ここで「リング電極」と呼ばれる円形又は環状のコンタクトスリップトラックが第1の機械部品に取り付けられる。第2の機械部品には、特定の接触圧力により、スリップトラックすなわちリング電極と接触するスリップコンタクトが取り付けられる。2つの機械部品のうちの一方は、他方に対して回転可能であるので、スリップコンタクトは、リング電極面の全周に沿って移動し、リング電極との電気接触が常に保持される。このような構成において、電極は、リング電極の外周面又は内周面との選択的な接触が可能であるが、それらは等しくリングの側面との接触も可能であり(平形リングの場合)、接触面が同一平面上にあるという利点を有する。原理的には、リング電極の断面形状は任意だが、スリップコンタクトについて平坦な接触面が得られるという点において、直角の断面が好適である。
このように、電気エネルギーと電気信号とは、直接的なガルバニック接触により、リング電極とスリップコンタクトの間、すなわち互いに回転可能な機械部品間で伝送可能である。
このようなスリップシステムの機械構造について、様々な技術が周知である。一般に、真鍮や青銅製の中実スリップトラックは、グラファイト又は銀グラファイトのスリップコンタクトと組み合わされ、中出力又は高出力(すなわち数百Wから約120W)の直流又は交流電流の伝送に使用される。小径の信号伝送の場合には、金メッキのスリップトラック及び金メッキのコンタクトばね線の組み合わせも頻繁に実施されている。本発明は、電気エネルギー伝送における、主にリング電極とスリップリングに関するものであるが、電気エネルギーの伝送と並行して行われる電気信号の伝送への適用を排除するものではない。
グラファイトのコンタクト、及び対応するスリップコンタクトのカーボンブラシは、最新技術の様々な変形として周知である。
最新技術によると、関連するリング電極は、一般に真鍮又は青銅からなる。それらは、通常は、適正な径の管からそれぞれのリングを切り出すか、例えばレーザーなどによって板材を裁断することで作製される。
真鍮又は青銅のスリップトラックと、グラファイト又は銀グラファイトコンタクトとの組み合わせは、比較的高い割合でコンタクト材料の摩耗が発生するという短所があり、伝送システムの短寿命の原因となる。高品質なスリップリングとコンタクトの製造は、配置上からは、リングコンタクトの材料を非常に均質にする必要があり、スリップコンタクトの銀の比率が高いことが求められるため、かなり費用がかかる。比較的安価な変形例では、かなりの伝達抵抗が頻繁に発生し、高い摩耗の影響を受けやすいため、伝送される電力及び寿命が制限される。
更に、従来のリング電極の製造は、比較的複雑でコストがかかり、例えばリング電極が板材から切り出される場合には、材料のかなりの損失につながる。各リングが管材料から切り出される場合でも、切断又は切り離されたリングのバリ取りや平坦化にかなりの後処理が必要となる。
欧州特許第2426793号明細書 仏国特許2088839号明細書 米国特許出願公開第2002/1071313号明細書 米国特許出願公開2003/0137210号明細書
従来の技術との比較において、本発明の目的は、上記で言及された短所の少なくとも1つを回避する、リング電極、スリップリング及びその製造方法を提供することにある。この観点からは、とりわけ、リング電極と対応スリップリングの使用において、摩耗が少なく製造を簡単に実施することが目的となる。更に、又はその代わりとして、本発明は、コンタクトノイズ及び伝達抵抗を低減しようとするものである。リング電極と対応スリップリングは、コンピュータトモグラフィや、身体断面を表す同様の医療機器への使用に特に適さねばならず、望ましくは、この目的のために最適化されなければならない。
上述した目的の少なくとも一部はリング電極により達成され、電極はリングとなるよう圧延される高品質鋼のロッド材又はバー材からなり、自由端同士が接合されて閉じたリングとなり、リング電極の径は40cm〜2mの範囲内となる。
上記の目的を達成する本発明のリング電極は、少なくとも一方が他方に対して回転可能である機械部品間で電気エネルギーを伝送するスリップリング用のリング電極において、電極は、リングを形成するために圧延され、かつその自由端が40cm〜2mの範囲の径を有する閉じたリングを形成するために一緒に接合される高品質鋼のロッド材から構成されることを特徴とするものである。
上記の目的を達成する本発明のスリップリングは、リング形状の絶縁キャリア材と、それに取り付けられた、特に埋め込まれた少なくとも1つのリンク電極とを備えた、据え付け及び回転する機械部品の間の電気エネルギーの伝送用のスリップリングにおいて、スリップリングは上述した本発明のリング電極を有することを特徴とするものである。
上記の目的を達成する本発明のリング電極の製造方法は、高品質鋼からなるリング電極の製造方法であって、高品質鋼のロッドの長さが、製造されるリング電極の外周に少なくとも対応する高品質鋼からなるロッド材を用い、ロッドを所望の径を有するリング形状に圧延し、ロッドの自由端を接合して40cm〜2mの範囲の径を有する閉じたリングにすることを特徴とするものである。
高品質鋼のロッド材から電極を製造する利点は、ロッド材をリングに必要な長さに切断すればよいため、とりわけ材料の裁断屑が実質的には出ないか、又は極く少量になる点にある。このようなロッド材は、大径ロールに巻き取られ、無端材として利用される。
ここでは、「ロッド材」とは、断面が一定であり、その長さが少なくとも径の100倍となる任意の材料を意味する。特に「ロッド材」は、断面の詳細については制限されるものではなく、断面積が16mm2から例えば30×30mm2であるワイヤも含まれる。
この点において、適切な圧延据付により、約40cmから1.5m又は2mの範囲の径のリングをかなりの精度で、すなわちリングの丸みを非常に良好な状態として製造することができる。直角な断面を有するロッド材は、スリップコンタクトとの良好な接触を容易に可能にするスリップトラックが得られるため、特に好適である。
閉じたリングを形成するためのロッドの自由端は、互いに突合わせた状態で支え合う。望ましくは、このロッドも絶縁プラスチックからなるキャリア材に埋め込まれ、リング状に曲げられたロッドの自由端の間には、実用上は無視できる程度のすき間が残される。
このプラスチックのキャリア材は、高品質鋼から製作されたリング電極の熱膨張率と、できるだけ同じになるよう選択することが望ましい。特に、熱膨張率は、−40°から+80℃の作動温度及び輸送温度の範囲において、高品質鋼の熱膨張率の少なくとも2倍以内とすべきである。
特定のリングの製造に使用されるロッド又はロッド材の寸法は、やや長めに設定すべきである。これは、全体的に圧延されたロッドの自由端を接合してリングを形成し、これらを斜切割に沿った所望の長さとするためである。これにより、突合せ線全体にスリップコンタクトがスライドし、良好な重なりが得られる。リング電極やその自由端を埋設、固定し、可能であれば遷移領域を平坦化することで、突合せ接続部での摩耗の進行を回避することができる。
更に、互いに支え合うように配置されているリングの自由端の溶接又はろう付けが可能であることは自明である。
斜切割の場合には、関連する溶接の継ぎ目は、リング軸について径方向に厳密には延設せず、径方向に対してかなり傾斜している。
リング電極の溶接の継ぎ目の領域は、フライス加工、旋盤又は研摩により平坦化されることが望ましく、それにより溶接の継ぎ目の領域でのスリップコンタクトの過度な摩耗が回避される。
リングは、ある温度まで加熱することで溶接の継ぎ目の領域での焼鈍が可能であり、その領域は、リング電極の残存部と同等のスリップコンタクトに対する摩擦特性を有するようになる。
据え付けの機械部品と回転する機械部品との間の電気エネルギーの伝送用スリップリングは、リング形状を有する絶縁キャリア材を有し、上述した種類の少なくとも1つのリング電極を有することを特徴とする。この電極は、スリップリングのキャリア材に埋め込まれ、キャリア材の表面からわずかに突出していることが望ましい。
スリップリングは、上述した種類の複数のリング電極を備えていてもよい。実施例では、スリップリングの複数のリング電極は異なる径を有し、共通の放射平面、すなわち共通のリング軸について垂直な平面に同心円状に配列される。
他の実施例では、複数のリング電極はそれぞれ同じ径を有しており、リング形状又は円筒状のキャリア材の共通の円筒面において平行に配列される。本発明に係る高品質鋼の少なくとも1つのリング電極の他に、特に真鍮など、別の導電材から構成されるリング電極がスリップリングに更に配列される。
対応するスリップコンタクト又はピックアップ電極は、高品質鋼の少なくとも1つのリング電極と摩擦接触され、金属含有カーボン電極であることが望ましい。特に、銀の含有率が最大60%、又は銅の含有率が最大75%のカーボン電極は、高品質鋼のリング電極との組み合わせに適していることが証明されている。
好適な実施例において、複数のカーボン電極のそれぞれは、各リング電極のスリップリング用の共通のピックアップレール上にスリップコンタクトとして配列されている。このように、リングとスリップコンタクトの間で得られる接触面は著しく増加し、接触圧力、それにより強まる摩擦、及び摩耗を最適化することで、伝送において理想的な艶が生成されるようにする。これらの材料の組み合わせと、周囲の空気中の水分との結合で初期に発生する軽度の摩耗は、伝達抵抗、接触ノイズ及び更なる摩耗特性に好ましい影響を与えるスリップコンタクト材がリング電極に被覆されるという結果につながる。
本発明に係るリング電極の製造方法について記載したが、その特徴は、高品質鋼のロッド材の使用にある。高品質鋼のロッドの長さは、製造されるリング電極の外周に少なくとも対応し、ロッドを所望の径のリング形状に圧延し、ロッドの自由端を接合して溶接することでリング状に形成し、溶接されたリング面の溶接の継ぎ目の領域をフライス加工又は研磨で平滑化する。
既に述べたように、この場合には、直角断面を有するロッド材を使用することが好適である。
リング電極の高品質鋼として好適な材料には、例えばX10Cr13又はX20Cr13のような、例えばクロムやカーボンの含有率の高い高品質鋼が利用できる。
本発明のリング電極、スリップリング及びリング電極の製造方法によれば、従来の技術の短所の少なくとも1つを回避することができる。
リング電極の平面図及び対応する溶接の継ぎ目の領域の部分拡大図である。 スリップリングの平面図である。 スリップリングの断面図である。 リング電極と摩擦スリップ接触するカーボンブラシである。 スリップコンタクトに複数のリング電極を提供するブラシブロックである。
本発明のさらなる利点、特徴、用途などは、以下の好適な実施例及び図面を参照することで明らかになる。
図1は、高品質鋼又はステンレス鋼からなり、例えば図3に示すように、10×10mm2の正方形の断面を有するリング1を示す平面図である。
部分Aは、図1の上部の拡大部であり、斜切割に沿って延出する溶接の継ぎ目8を点線で示す。
このような切断を行うために、寸法を長めに設定したロッド材が使用され、圧延されて相当するリングを形成し、サイズがオーバーしているために幾分重複している自由端は上下に重なりあっており、溶接の継ぎ目8に対応する線に沿って一緒に斜切割で切断される。切断面は、互いに面一となるように配置、溶接される。これにより、図1に示す形状の溶接の継ぎ目8となる。そして、リング表面は、フライス加工又は研磨によって平滑化される。リング電極が関連装置に把持され、又は図2、3に示すスリップリング20に埋め込まれる際に、リングの全表面を再び旋盤にかけることができる。
図2は、絶縁プラスチック材、好適には鉱物充填剤を有するポリウレタンからなるリング状のキャリアディスク5を備えたスリップリングの平面図である。この充填剤により、プラスチック材全体の熱膨張率は、高品質鋼の熱膨張率とほぼ同程度であり、−40°〜80℃の対象温度範囲では、高品質鋼の熱膨張率との差が2倍以内となる。
キャリアディスク5は、全体で4個の埋め込みスリップリング1、2、3、4を有している。キャリアディスク5とリング1、2、3、4との共通軸10が、ディスクの中心に示されている。図3は、放射面状に延びる表面6から僅かに突出している4つのリング電極1、2、3、4が埋め込まれたキャリアディスク5の断面図である。表面6からのリング電極1、2、3、4の突出部は、例えば1〜3mmの範囲とすることができる。正方形の断面のリング電極1、2、3、4は、それぞれ半分以上がキャリアディスク5の材料内に埋め込まれている。放射面6に平行に延設されているリング電極1、2、3、4の表面は、例えば研磨、旋盤又はフライス加工により平滑化され、平面6に平行な、破線で示す平面6’に一緒に配置されることが好ましい。
図4は、カーボンブラシ11と摩擦スリップ接触しているリング電極1の側面図であり、カーボンブラシも図示されている。カーボンブラシ11は全体的に、金属充填又は金属含浸グラファイトブロック12と、ガイドスリーブ13と、キャップ14と、リング電極1の面と係合するグラファイトブロック12を保持するばね15とを有している。
通常、カーボンブラシ11は、図5に示すブラシブロック21のレールに取り付けられる。スリーブ13、キャップ14及びばね15は、導電材、主として金属からなることが望ましい。あるいは平坦なフレキシブルコンタクトラグ又はラインを、ばね15とグラファイトブロック12との間に配設し、自由端とキャップ14及び/又はスリーブ13とを接続して、グラファイトブロック12とスリーブ13又はキャップ14との電気接触を得ることも可能である。
図5に示すように、通常は複数のカーボンブラシ11がブラシブロック21の導電コンタクトレール22に接続され、より詳細には、それぞれがコンタクトレール22の適切な嵌合穴に収容される。例えば、スリーブ13をレールの穴に押し込むか、かしめることができるが、ねじ止め又ははんだ付けなども可能である。このようにして、コンタクトレール22への堅固であって電導的な接続が達成される。同じコンタクトレール22上に配列された複数のカーボンブラシ11は、同じリング電極1と摩擦スリップ接触するとともに、縦に配列される。リング電極の径が大きくて、リング電極の僅かな湾曲にも関わらず、リング電極と短い部分で接触している直線状に配置されたカーボンブラシでさえも要求されないときは、コンタクトレール12上のカーボンブラシ11を受け入れる穴を、リング電極1の弓形状に沿わせることができる。
ここには隣接するコンタクトレール23、24がカーボンブラシを除いて図示されているが、例えば図3に示すリング電極2、3のように隣接するリング電極と接触するカーボンブラシ11も順番に保持されていることは明らかである。ブラシブロック21のハウジング25は電気的に絶縁されているので、そこに固定されている各コンタクトレール22、23、24は、互いに電気的に絶縁されている。
作動時には、スリップコンタクトは、ばねのバイアス下で、リング電極1、2、3、4の各面との接触が保持され、リング電極1、2、3、4を備えるキャリアディスク5か、スリップコンタクトが取り付けられている機械部品のいずれかが、共通軸10について回転する。いずれの場合においても、スリップコンタクトは、リング電極1、2、3、4の各面との接触が維持され、電気エネルギーすなわち電力を伝送し続けることができる。リング電極1、2、3、4の高品質鋼と、最大60%の銀を含有する銀グラファイト又は最大75%の銅を含有する銅グラファイトとの好適な材料の組み合わせにより、良好な接触抵抗、低接触ノイズ、そして据え付けの機械部品と回転する機械部品との間での高レベルな伝送効率などが、関連する材料により良好に形成された艶によって達成される。
本発明にかかる、高品質鋼を圧延してリング電極を製造する方法では、特に任意の径を有するリング又はリング電極を、所望の径となるよう圧延可能であれば、同じ1つのロッド材から製造可能であるという利点がある。この観点からは、材料の切断屑がほとんど出ず(斜切割されたような端部を除く)、高品質な表面が維持され、材料は耐摩耗性に優れ、かつ金属含有グラファイト電極に対してのみ僅かに摩擦が発生するため、スリップリングとスリップコンタクトとからなるシステムの全体の摩耗は、極めて小さい。それと同時に、通電能力と信号品質について、良好な電力データが達成される。このように、本発明に係るリング電極及びスリップリングは、特に回転ピックアップ、センサ又は放射線エミッタを備える医療用撮像機器の使用に適している。
本来の開示目的において、この明細書、図面及び追加された請求項から当業者が得られるすべての特徴は、他の特定の特徴についてのみ記載されていたとしても、その特徴が明確に除外されず、又はそのような組み合わせが技術的に不可能であったり、意味がなかったりする場合を除いて、その他の特徴又はここに開示された特徴のグループと任意に組み合わせることができる。説明を簡潔かつ読みやすくするため、想定されるすべての特徴の組み合わせや、互いの特徴の独立性を明確かつ包括的に示す必要はない。
1、2、3、4 リング電極
5 キャリアディスク
6 表面
8 溶接の継ぎ目
10 共通軸
11 カーボンブラシ
12 グラファイトブロック
13 ガイドスリーブ
14 キャップ
15 スプリング
20 スリップリング
21 ブラシブロック
22、23、24 コンタクトレール

Claims (18)

  1. 少なくとも一方が他方に対して回転可能である機械部品間で電気エネルギーを伝送するスリップリング用のリング電極において、
    電極は、リングを形成するために圧延され、かつその自由端が閉じたリングを形成するために一緒に接合される高品質鋼のロッド材から構成されることを特徴とするリング電極。
  2. リング形状に圧延されたロッド材の自由端が斜切割に切断された請求項1に記載のリング電極。
  3. リング形状に圧延されたロッド材の自由端が一緒に溶接又はろう付けされた請求項1又は2に記載のリング電極。
  4. ロッド材が、最小面積5×5mm2かつ最大面積30×30mm2である直方形の断面を有する請求項1又は2に記載のリング電極。
  5. 40cm〜1.5mの範囲の径を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のリング電極。
  6. −40〜80℃の作動温度における熱膨張率が高品質鋼の熱膨張率の約2倍以内であるプラスチックのキャリア材に埋め込まれている請求項1〜5のいずれか1項に記載のリング電極。
  7. リング形状の絶縁キャリア材と、それに取り付けられた、特に埋め込まれた少なくとも1つのリンク電極とを備えた、据え付け及び回転する機械部品の間の電気エネルギーの伝送用のスリップリングにおいて、
    スリップリングは請求項1〜6のいずれか1項に記載されたリング電極を有することを特徴とするスリップリング。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載されたリング電極を複数有する請求項7に記載のスリップリング。
  9. 複数のリング電極が、異なる直径を有し、かつ共通の放射平面に同心円状に配置されている請求項7又は8に記載のスリップリング。
  10. 複数のリング電極が、それぞれ同じ直径を有し、かつリング形状のキャリア材の共通の円筒状の表面に平行に配置されている請求項7又は8に記載のスリップリング。
  11. 少なくとも1つの高品質鋼からなるリング電極の他に、他の導伝材、特に真鍮からなるリング電極を更に備えている請求項7〜10のいずれか1項に記載のスリップリング。
  12. 少なくとも1つの高品質鋼からなるリング電極と摩擦接触するピックアップ電極として金属含有カーボン電極を備えている請求項7〜11のいずれか1項に記載のスリップリング。
  13. 金属含有カーボン電極における、銀の含有率が最大60%、又は銅の含有率が最大75%である請求項7〜12のいずれか1項に記載のスリップリング。
  14. 複数のカーボン電極のそれぞれが、各リング電極のスリップリング用の共通のピックアップレール上に配置されている請求項12又は13に記載のスリップリング。
  15. 高品質鋼からなるリング電極の製造方法であって、
    ・高品質鋼のロッドの長さが、製造されるリング電極の外周に少なくとも対応する高品質鋼からなるロッド材を用い、
    ・ロッドを所望の径を有するリング形状に圧延し、
    ・ロッドの自由端を接合して閉じたリングにする
    ことを特徴とするリング電極の製造方法。
  16. 直方形の断面を有するロッド材を用いる請求項15に記載のリング電極の製造方法。
  17. 大きめの長さのロッド材を用い、その自由端が一緒に接合されて斜切割により固定するる前に適当な長さに切断される請求項15又は16に記載のリング電極の製造方法。
  18. ロッドの自由端を溶接又はろう付けしてリングを形成し、溶接の継ぎ目の領域のフライス加工又は研磨で任意に平滑化する請求項15〜17のいずれか1項に記載のリング電極の製造方法。
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