JP2015526710A - 経路探索のための装置および方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の実施形態は、1対多の経路探索方法であって、コスト関数に従って出発ノードからの複数の経路を形成するためのリンクを選択するために地図データを探索する工程と、目的関数に従って各経路の範囲を判定する工程とを備え、前記地図データの探索は、到達不能ノードのコストに基づいて探索境界まで実行される方法を提供する。

Description

本発明は、移動装置、好適にはナビゲーションシステムに関する。本発明の例示的な実施形態は、ポータブルナビゲーション装置(いわゆるPND)、特に全地球測位システム(GPS)信号受信/処理機能性を含むPNDに関する。他の実施形態は、更に一般的には、経路計画機能性を提供し且つ好ましくはナビゲーション機能性を更に提供するためにナビゲーションソフトウェアを実行するように構成される何らかの種類の移動処理装置に関する。
GPS(全地球測位システム)信号受信/処理機能性を含むポータブルナビゲーション装置(PND)は周知であり、車両搭載型のナビゲーションシステム又は他の車両ナビゲーションシステムとして広く採用される。
一般に、最近のPNDは、プロセッサ、メモリ(揮発性及び不揮発性の少なくとも一方であり、通常は双方)及び前記メモリ内に格納された地図データを備える。プロセッサ及びメモリは協働して、ソフトウェアオペレーティングシステムが確立される実行環境を提供する。更に、PNDの機能性を制御可能にするため及び種々の他の機能を提供するために1つ以上の追加のソフトウェアプログラムが提供されることは一般的である。
通常、これらの装置は、ユーザが装置と対話し且つ装置を制御できるようにする1つ以上の入力インタフェースと、情報がユーザに中継されるようにする1つ以上の出力インタフェースとを更に備える。出力インタフェースの例は、表示装置及び可聴出力用スピーカを含む。入力インタフェースの例は、装置のオン/オフ動作又は他の特徴を制御するための1つ以上の物理ボタン(これらのボタンは、必ずしも装置自体に存在する必要はなく、装置が車両に組み込まれる場合はステアリングホイール上に存在してもよい)及びユーザの音声を検出するためのマイクを含む。特に好適な構成において、出力インタフェースディスプレイは、ユーザが触れることにより装置を操作できるようにする入力インタフェースを更に提供するためにタッチセンシティブディスプレイとして(例えば、タッチセンシティブオーバーレイにより)構成される。
また、この種の装置は、装置との間で電力及びオプションとしてデータ信号を送受信可能にする1つ以上の物理コネクタインタフェースと、オプションとして、セルラ通信、並びに例えばWi−Fi及びWi−MaxGSM等である他の信号及びデータネットワークを介する通信を可能にする1つ以上の無線送信機/受信機とを含むことが多い。
この種のPND装置はGPSアンテナを更に含み、これにより場所データを含む衛星放送信号が受信され、その後装置の現在地を判定するために処理される。
PND装置は、現在の角加速度及び直線加速度を判定し、GPS信号から導出された場所情報と関連して装置及び装置が搭載されている車両の速度及び相対変位を判定するために処理可能な信号を生成する電子ジャイロスコープ及び加速度計を更に含んでもよい。通常、そのような特徴を車両搭載型のナビゲーションシステムに提供するのが最も一般的であるが、PND装置に提供するのが好都合な場合はPND装置に提供する。
そのようなPNDの有用性は、第1の場所(通常は出発地又は現在地)と第2の場所(通常は目的地)との間の経路を判定する機能において主に示される。これらの場所は、例えば郵便番号、道路名及び番地、事前に格納された「既知の」目的地(有名な場所、市営の場所(運動場又は水泳プール等)又は他の地点情報等)、並びにお気に入りの目的地又は最近訪問した目的地である種々の異なる方法のうちのいずれかによって、装置のユーザにより入力可能である。
通常、PNDは、地図データから出発地の住所の場所と目的地の住所の場所との間の「最善」又は「最適」な経路を計算することがソフトウェアにより可能になる。「最善」又は「最適」な経路は所定の基準に基づいて判定され、必ずしも最速又は最短の経路である必要はない。運転者を案内する経路の選択は非常に高度であり、選択された経路は、既存の交通道路情報、予測された交通道路情報、動的に及び/又は無線で受信された交通道路情報、道路速度に関する履歴情報、並びに道路選択を判定する要因に対する運転者自身の好み(例えば運転者は、経路が高速自動車道路又は有料道路を含むべきではないと指定する)を考慮してもよい。
更に、装置は道路及び交通状況を継続的に監視し、状況変化によりとられる残りの移動に対して経路を変更するように提案又は選択してもよい。種々の技術(例えば、移動電話データ交換、固定カメラ、GPSフリートトラッキング)に基づくリアルタイム交通監視システムは、交通遅滞を識別し且つ通知システムに情報を供給するために使用されている。
この種のPNDは、通常は車両のダッシュボード又はフロントガラスに搭載されるが、車両のラジオの内蔵コンピュータの一部又は実際は車両自体の制御システムの一部として形成されてもよい。ナビゲーション装置は、PDA(ポータブルデジタルアシスタント)、メディアプレーヤ又は移動電話等のハンドヘルドシステムの一部であってもよく、その場合、ハンドヘルドシステムの標準的な機能性は、経路の計算及び計算された経路に沿うナビゲーションの双方を実行するために装置にソフトウェアをインストールすることにより拡張される。
経路計画/ナビゲーション機能性は、適切なソフトウェアを実行するデスクトップ又は移動演算リソースにより提供される場合もある。例えば、TomTom International B.Vは、http://routes.tomtom.comにおいてオンライン経路計画/ナビゲーション機能を提供する。この機能により、ユーザは出発地及び目的地を入力でき、その結果、ユーザのPCが接続されるサーバは経路(この経路全般に関してはユーザが指定してもよい)を計算し、地図を生成し、選択された出発地から選択された目的地にユーザを案内するための全ナビゲーション命令の集合を生成する。この機能は、計算された経路の疑似3次元レンダリングと、ユーザが経路に沿って移動することをシミュレートすることにより計算された経路のプレビューをユーザに提供する経路プレビュー機能性とを更に提供する。
PNDの場合、経路が計算されると、ユーザはナビゲーション装置と対話し、オプションとして、提案された経路のリストから所望の計算された経路を選択する。オプションとして、ユーザは、例えばある特定の移動に対して特定の経路、道路、場所又は基準が回避されるべきであるか又は必須であると指定することにより、経路選択処理を仲介又は誘導する。PNDの経路計算の側面は1つの主要な機能を形成し、そのような経路に沿うナビゲーションは別の主要な機能である。
計算された経路に沿うナビゲーション中、そのようなPNDが、選択された経路に沿ってその経路の終点、すなわち所望の目的地にユーザを案内するための視覚命令及び/又は可聴命令を提供することは一般的である。また、PNDがナビゲーション中に地図情報を画面上に表示することも一般的であり、そのような情報は、表示される地図情報が装置の現在地を示し、従って装置が車両ナビゲーションに使用されている場合はユーザ又はユーザの車両の現在地を示すように、画面上で定期的に更新される。
画面上に表示されるアイコンは、通常は装置の現在地を示し、装置の現在地の近傍の現在の道路及び周辺の道路の地図情報、並びに同様に表示されている他の地図の特徴と共に中央に配置される。更にナビゲーション情報は、オプションとして、表示された地図情報の上方、下方又は片側のステータスバーに表示される。ナビゲーション情報の例は、ユーザが走行する必要のある現在の道路から次の進路変更までの距離を含み、その進路変更の特性は、例えば左折又は右折である特定の種類の進路変更を示す更なるアイコンにより示される。ナビゲーション機能は、経路に沿ってユーザを案内する可聴命令の内容、継続時間及びタイミングを更に判定する。理解されるように、「100m先で左折」等の単純な命令は膨大な処理及び解析を必要とする。上述のように、装置とのユーザ対話はタッチスクリーンにより行われてもよく、それに加えて又はその代わりに、ステアリングコラムリモコン、音声起動又は他の何らかの適切な方法により行われてもよい。
装置により提供される更なる重要な機能は、ユーザがナビゲーション中に事前に計算された経路から外れる(誤って又は故意に)場合、別の経路がより適切であるとリアルタイムの交通状況が示し且つ装置がそのような状況を適切に自動認識できる場合、あるいはユーザが何らかの理由で能動的に装置に経路の再計算を実行させる場合における自動経路再計算である。
上述のように、ユーザが定義した基準で経路を計算できることも既知である。例えばユーザは、景色のよい経路が装置により計算されることを好み、あるいは交通渋滞が発生する可能性が高いか、予想されるか又は現在発生している道路を回避することを要求する場合がある。その場合、装置のソフトウェアは種々の経路を計算し、例えば景色が美しい所としてタグ付けされた地点情報(POIとして知られる)を経路に沿って最も多く含む経路をより有利に重み付けするか、あるいは特定の道路で発生しやすい交通状況を示す格納された情報を使用することにより、起こる可能性のある渋滞又はそれによる遅滞のレベルに関して計算された経路を順序付けする。他のPOI及び交通情報を使用する経路計算及びナビゲーション基準も可能である。
経路計算機能及びナビゲーション機能はPNDの総合的な実用性の基本になるものであるが、装置を単に情報表示、すなわち「フリードライビング」のために使用することが可能である。この場合、装置の現在地に関連する地図情報のみが表示され、経路は計算されておらず、ナビゲーションは現時点で装置により実行されていない。そのような動作モードは、ユーザが移動時に使用するのが望ましい経路を既に認識しており且つナビゲーション支援を必要としない場合に適用可能であることが多い。
例えばTomTom International B.V.により製造及び供給されるGo Live 1000モデルである上述の種類の装置は、ユーザが1つの位置から別の位置へナビゲートできるようにする信頼性の高い手段を提供する。
ナビゲーション装置のユーザは、現在の燃料の量を有する車両でどの程度遠くまで移動でできるかについてしばしば心配をしているかもしれない。従来の燃焼機関の車両の場合、ガソリン、ディーゼル等の現在の燃料量である。しかしながら、増加中の電気自動車(EV)の共通の場合、車両バッテリによりもたらされる充電量である。そうした懸念は、立ち往生することなく充填地点等の目的地へ到達するのをユーザが心配する“走行距離不安症”としばしば呼ばれる。
ユーザに対して車両の到達可能範囲を表示する基本的解決策は、現在の車両位置及び燃料量に基づいて円形の“到達可能エリア”を地図上に表示することである。しかしながら、これは、車両の範囲に影響する道路レイアウト及び他の要因を表さない単純すぎる表示である。
欧州特許出願公開第0638887号明細書は、車両の到達可能範囲を表示するナビゲーションシステムを開示している。現在位置からの到達可能範囲を判定するために、現在位置と結び付けられた全ノードの最小コストが計算される。各リンクのコストが使用される燃料の量として計算される。使用される燃料の量が車両により運ばれている燃料の量を超過するか否かが判別される。最小のコストが運ばれている燃料の量を超過しない場合、最小コストの計算は、以前計算されたノードと接続された次のノードについて繰り返される。到達可能ノード又は到達可能エリアは、ナビゲーションシステムのディスプレイに表示できる。しかしながら、欧州特許出願公開第0638887号明細書の方法は、ナビゲーションシステムの任意の経路嗜好を説明していない。さらに、その方法は、現在のノードと直接又は間接に接続された全てのノードの到達可能性が考慮されなければならず、それは計算的に非効率であるという点で非効率的である。
本発明は、車両の到達可能位置を判定する改良されたシステム及び方法を提供する。本発明の実施形態は、先行技術に存在する1以上の課題に対処してもよい。
本発明の実施形態は、1以上の制約に従ってエリアを判定する方法に関する。記載の例では、前記制約は車両の燃料量である。しかしながら、時間制限又は距離制限等の他の制約が考慮されてもよいことが認識されるだろう。例えば、15分以内の移動時間のエリア又は徒歩で距離2kmのエリアが判定されてもよい。最大値を有する他の制約が考慮されてもよく、その値は、ネットワークにおける道路又はナビゲート可能な経路上で計算された値である。前記制約は1以上の目的関数により規定されてもよい。
本発明の実施形態は、1対多(OTM)の探索方法に関する。OTM探索方法は、2以上の関数に従って複数の位置を判定する。第1の関数は、1以上の経路計画基準に基づくコスト関数である。前記第1の関数は、最小移動時間を有する最速経路を判定するためのものであってもよく、すなわち前記コストは移動時間に関するものである。説明されるように、他のコスト関数が使用されてもよいことが認識されるだろう。少なくとも1つの更なる関数は前記探索方法を限定する目的関数である。例えば、前記目的関数は、車両の燃料量、又は距離に基づく到達可能性であってもよい。前記コスト関数及び1以上の目的関数は、対応(co-terminus)していなくてもよい。言い換えると、前記コスト関数に基づいて判定された経路は、前記1以上の目的関数を最大化するための最高の経路ではなくてもよく、すなわち、前記経路は最も効率的又は最短ではなくてもよい。
本発明の実施形態は、すなわち1以上の経路計画基準及び前記経路を限定する1以上の目的関数に従ったコスト関数に基づいて判定されたエリアを表示する、先述の実施形態の組み合わせに関するものである。
本発明の一側面によると、到達可能エリアを表示する方法であって、
デジタル地図データを使用した経路探索に基づいて初期位置からの複数の最大の到達可能な位置を判定する工程と、
前記初期位置の周囲に配置された複数の領域の各々について、少なくとも1つの基準に従って前記到達可能な位置の1つを選択する工程と、
前記選択された到達可能な位置に従って形成されたエリアを表示装置に表示する工程と
を備える方法が提供される。
前記複数の領域は、前記初期位置から放射状に配置されたセクタであってもよい。前記到達可能な位置は、前記初期位置からの距離に従って選択されてもよい。前記到達可能な位置は、各領域内の前記初期位置から最も遠くの距離にある到達可能な位置であるように選択されてもよい。前記経路探索は、コスト関数及び少なくとも1つの目的関数に基づいてもよい。前記コスト関数は、長さ、移動時間及び/又は移動速度のうちの1以上に基づいて各道路区画のコストを判定してもよい。前記経路探索は、最小コストを有する道路区画を選択してもよい。前記少なくとも1つの目的関数は、エネルギーコスト、移動時間及び/又は移動距離のうちの1つ以上に基づいて前記経路探索を限定してもよい。探索された前記経路は、探索境界内で実行されてもよい。前記探索境界は、到達不能ノードまでの経路のコストに基づいてもよい。前記探索境界は前記到達不能ノードを越えて配置されてもよい。前記到達不能ノードまでの経路のコストは、前記少なくとも1つの目的関数に従って判定されてもよい。前記エリアは、前記選択された到達可能な複数の位置を相互接続することにより形成されてもよい。前記到達可能な複数の位置は、弓状線により相互接続されてもよい。前記方法は、前記初期位置の周囲の1以上の着目地点(POI)の位置を取得する工程と、前記少なくとも1つの目的関数に従って各POIの到達可能性を判定する工程とを備えてもよい。前記経路探索は、起点位置としての前記初期位置を有する単一の起点、多数の目的地の経路探索であってもよい。ノードの到達可能性は、前記コスト関数に従って選択された前記起点位置からの経路に基づいて判定されてもよい。
本発明の更なる側面によると、表示装置およびプロセッサを備えるナビゲーション装置であって、前記プロセッサは到達可能エリアモジュール(RAM)を実行するように構成されており、前記RAMは、
初期位置からの複数の最大の到達可能な位置を判定するために、デジタル地図データを使用した経路探索を実行し、
複数の領域の各々について、少なくとも1つの基準に従って前記到達可能な位置の1つを選択し、
前記選択された到達可能な位置に従って形成されたエリアを前記表示装置に表示する
ように構成されるナビゲーション装置が提供される。
前記RAMは、前記表示装置に第1のエリア及び第2のエリアを表示するように構成されてもよく、前記第1のエリアは、前記ナビゲーション装置と関連付けられた車両の燃料量及び第1の安全マージンに従って判定され、前記第2のエリアは、前記燃料量及び第2の安全マージンに従って判定される。前記到達可能な複数の位置は、前記初期位置からのそれぞれの距離に従って選択されてもよい。前記到達可能な位置は、各領域内の前記初期位置からの最大距離であると判定されてもよい。前記RAMは、隣接領域における到達可能な位置を相互に接続することによって前記エリア期形状を判定するように構成されてもよい。
本発明は、コンピュータソフトウェアであって、上述したような移動システム上で実行される場合に、プロセッサに、デジタル地図データを使用した経路探索に基づいて、初期位置からの複数の最大の到達可能な位置を判定させ、前記初期位置の周囲に配置された複数の領域の各々について、少なくとも1つの基準に従って前記到達可能な位置の1つを選択させ、前記選択された到達可能な位置に従って形成されたエリアを表示装置に表示させるように動作可能なコンピュータソフトウェアも提供する。
本発明の更なる側面によると、1対多の経路探索方法であって、
コスト関数に従って出発ノードからの複数の経路を形成するためのリンクを選択するために地図データを探索する工程と、
目的関数に従って各経路の範囲を判定する工程と、を備え、
前記地図データの探索は、到達不能ノードのコストに基づいて探索境界まで実行される方法が提供される。
前記探索境界は、前記到達不能ノードを越えて延びてもよい。前記到達不能ノードは、前記目的関数に従って到達不能であると判定された前記コスト関数に従って選択された第1のノードであってもよい。前記探索境界は、到達不能ノードのコストに基づくコストを有してもよい。前記探索境界のコストはK*unreachable_costであってもよく、前記パラメータunreachable_costは到達不能ノードのコストであり、前記パラメータKは1〜2の間である。Kは1.2〜1.8の間の値を有してもよく、好適には1.6程度である。前記到達不能ノードのコストは、前記コスト関数に従って判定された前記出発ノード及び前記到達不能ノードの間の経路に沿った前記出発ノード及び前記到達不能ノードの間の複数のリンクの累積コストであってもよい。各経路は、各々が前記コスト関数に従って判定された最小コストを有する複数のネットワークリンクから形成されてもよい。前記コスト関数は、前記リンクの長さ、移動時間及び/又は移動速度のうちの1つ以上に基づいて各リンクのコストを判定してもよい。各経路の範囲は、エネルギーコスト、移動時間及び/又は移動距離のうちの1つ以上に基づいて前記目的関数により判定されてもよい。各経路の範囲は、前記出発ノードから前記目的関数により判定される。前記地図データにおける各リンクは関連する重要度を有し、前記探索は、所定の重要度と同等以上の関連する重要度を有するリンクのみを選択する。前記出発ノード及び/又は前記所定の重要度未満の関連する重要度を有する1以上の着目地点(POI)の周囲に1以上の領域が配置されてもよく、前記探索は、前記領域と関連付けられた重要度と同等以上の重要度を有する各領域内のリンクを選択可能である。前記探索は、終了地点としてのノードを有するリンクが前記所定の重要度未満の関連する重要度を有する場合、前記所定の重要度未満の関連する重要度を有するノードからリンクを選択可能であってもよい。各リンクと関連付けられた前記重要度は、機能的道路分類(FRC)であってもよい。
本発明の別の側面によると、プロセッサと地図データを格納するメモリとを備える計算装置であって、前記プロセッサは、初期ノードからの複数の経路を判定するために前記地図データを探索する1対多の経路探索モジュールを実行するように構成され、前記モジュールは、コスト関数に従って前記複数の経路を形成するためのリンクを選択するために前記地図データを探索境界まで探索するように構成され、且つ、目的関数に従って各経路の範囲を判定するように構成され、前記探索境界は、到達不能ノードと関連付けられたコストに基づくものである計算装置が提供される。
前記探索境界は、前記到達不能ノードよりも大きいコストを有してもよい。前記モジュールは、前記複数の経路の各々を形成するために前記コスト関数に従って判定された最小コストを有する各訪問ノードからリンクを選択するように構成されてもよい。前記モジュールは、K*unreachable_costに従って前記探索境界のコストを判定するように構成されてもよく、前記パラメータunreachable_costは前記到達不能ノードのコストであり、前記パラメータKは1〜2の間である。Kは1.2〜1.8の間の値を有してもよく、好適には1.6程度である。前記モジュールは、前記リンクの長さ、移動時間及び/又は移動速度のうちの1つ以上に基づいて各リンクのコストを判定するように構成されてもよい。前記モジュールは、エネルギーコスト、移動時間及び/又は移動距離のうちの1つ以上に基づいて前記目的関数に従って各経路の範囲を判定するように構成されてもよい。
本発明は、コンピュータソフトウェアであって、上述したような移動システム上で実行される場合に、プロセッサに、1対多の経路探索方法であって、コスト関数に従って出発ノードからの複数の経路を形成するためのリンクを選択するために地図データを探索する工程と、目的関数に従って各経路の範囲を判定する工程とを備え、前記地図データの探索は、到達不能ノードのコストに基づいて探索境界まで実行される方法を実行させるように動作可能なコンピュータソフトウェアも提供する。
添付の図面を参照して、本発明の実施形態を以下に説明する。
図1は、全地球測位システム(GPS)を概略的に示す図である。 図2は、ナビゲーション装置を提供するように構成された電子構成要素を概略的に示す図である。 図3は、ナビゲーション装置が無線通信チャネルを介して情報を受信する方法を概略的に示す図である。 図4は、好適な移動ナビゲーション装置上のソフトウェアスタックの好適な実施形態を示す。 図5は、本発明の実施形態に従った方法である。 図6は、例示的な道路ネットワークの説明図である。 図7は、本発明の更なる実施形態に従った方法である。 図8は、本発明の実施形態に従った到達可能なエリア判定の説明図である。 図9は、本発明の実施形態に従って表示された到達可能なエリアの説明図である。
特にPNDを参照して、本発明の好適な実施形態を以下に説明する。尚、本発明の教示はPNDに限定されず、経路計画/ナビゲーション機能性を提供するためにナビゲーションソフトウェアを実行するように構成されるどんな種類の移動処理装置にも例外なく適用可能である。従って、本出願において、ナビゲーション装置は、PND、車両に内蔵されたナビゲーション装置、あるいは実際は経路計画/ナビゲーションソフトウェアを実行する、移動電話、あるいはポータブルデジタルアシスタント(PDA)として実現されるかに関わらず、どんな種類の移動装置に特徴的な経路計画機能性及び/又はナビゲーション機能性も含む(それらに限定されない)ことを意図する。
上記の条件を考慮して、図1は、ナビゲーション装置により使用可能な全地球測位システム(GPS)の一例を示す。そのようなシステムは既知であり、種々の目的で使用される。一般に、GPSは、連続した位置、速度、時間及びいくつかの例においては無数のユーザに対する方向情報を判定できる衛星無線を使用したナビゲーションシステムである。以前はNAVSTARとして知られていたGPSは、極めて正確な軌道で地球を周回する複数の衛星を含む。これらの正確な軌道に基づいて、GPS衛星は自身の場所をどんな数の受信ユニットにも中継できる。
特にGPSデータを受信できる装置がGPS衛星信号に対する無線周波数の走査を開始する場合にGPSシステムは実現される。GPS衛星から無線信号を受信すると、装置は、複数の異なる従来の方法のうちの1つを用いて、その衛星の正確な場所を判定する。殆どの例において、装置は、少なくとも3つの異なる衛星信号を取得するまで信号の走査を継続する(尚、位置は、通常は2つの信号のみでは判定されないが、他の三角測量技術を使用して2つの信号のみから判定することもできる)。幾何学的三角測量を実現すると、受信機は、3つの既知の位置を利用して衛星に対する自身の2次元位置を判定する。これは既知の方法で行われる。更に、第4の衛星信号を取得することにより、受信装置は、同一の幾何学計算により既知の方法でその3次元位置を計算できる。位置及び速度データは、無数のユーザにより連続的にリアルタイムで更新可能である。
図1に示すように、GPSシステム全体を図中符号100で示す。複数の衛星120は、地球124の周囲の軌道上にある。各衛星120の軌道は、他の衛星120の軌道と必ずしも同期せず、実際には非同期である可能性が高い。GPS受信機140は、種々の衛星120からスペクトル拡散GPS衛星信号160を受信するものとして示される。
各衛星120から継続的に送信されたスペクトル拡散信号160は、極めて正確な原子時計を用いて達成された非常に正確な周波数標準を利用する。各衛星120は、そのデータ信号送信160の一部として、その特定の衛星120を示すデータストリームを送信する。一般に、GPS受信装置140は、GPS受信装置140に対する少なくとも3つの衛星120からスペクトル拡散GPS衛星信号160を取得し、三角測量によりその2次元位置を計算することが当業者には理解される。追加の信号を取得した結果、全部で4つの衛星120から信号160を取得することになり、それによりGPS受信装置140は、その3次元位置を既知の方法で計算できる。
図2は、本発明の好適な一実施形態に係るナビゲーション装置200の電子構成要素をブロック構成要素の形式で例示的に示す図である。尚、ナビゲーション装置200のブロック図は、ナビゲーション装置の全ての構成要素を含むものではなく、構成要素の多くの例を表すにすぎない。
ナビゲーション装置200は、筐体(不図示)内に配置される。筐体は、入力装置220及び表示画面240に接続されるプロセッサ210を含む。入力装置220は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル及び/又は情報を入力するために利用される他の何らかの既知の入力装置を含むことができ、表示画面240は、例えばLCDディスプレイ等の何らかの種類の表示画面を含むことができる。特に好適な構成において、入力装置220及び表示画面240はタッチパッド又はタッチスクリーン入力を含む一体型入力表示装置に一体化され、それによりユーザは、複数の表示選択肢のうちの1つを選択するか又は複数の仮想ボタンのうちの1つを操作するために表示画面240の一部分に触れるだけでよい。
ナビゲーション装置は、例えば可聴出力装置(例えば、スピーカ)である出力装置260を含んでもよい。出力装置260がナビゲーション装置200のユーザに対する可聴情報を生成できるため、同様に、入力装置240は入力音声コマンドを受信するマイク及びソフトウェアも含むことができると理解されるべきである。
ナビゲーション装置200において、プロセッサ210は、接続225を介して入力装置220に動作可能に接続され且つ入力装置220から入力情報を受信するように設定される。また、プロセッサ210は、情報を出力するために、出力接続245を介して表示画面240及び出力装置260の少なくとも一方に動作可能に接続される。更に、プロセッサ210は、接続235を介してメモリリソース230に動作可能に結合され、接続275を介して入出力(I/O)ポート270との間で情報を送受信するように更に構成される。この場合、I/Oポート270は、ナビゲーション装置200の外部のI/O装置280に接続可能である。メモリリソース230は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性メモリ及び例えばフラッシュメモリ等のデジタルメモリである不揮発性メモリを含む。外部I/O装置280は、例えばイヤホン等の外部リスニングデバイスを含んでもよいが、これに限定されない。更に、I/O装置280への接続は、例えばイヤホン又はヘッドホンへの接続のため及び/又は移動電話への接続のためにハンズフリー動作及び/又は音声起動動作を行うカーステレオユニット等の他の何らかの外部装置への有線接続又は無線接続であってもよい。この場合、移動電話接続は、ナビゲーション装置200とインターネット又は例えば他の何らかのネットワークとの間のデータ接続を確立するため、並びに/あるいはインターネット又は例えば他の何らかのネットワークを介するサーバへの接続を確立するために使用されてもよい。
図2は、接続255を介するプロセッサ210とアンテナ/受信機250との間の動作可能な接続を更に示す。この場合、アンテナ/受信機250は、例えばGPSアンテナ/受信機である。図中符号250で示されるアンテナ及び受信機は図示のために概略的に組み合わされるが、アンテナ及び受信機は別個に配置された構成要素であってもよく、アンテナは例えばGPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナであってもよいことが理解されるだろう。
更に、図2に示す電子構成要素は従来の方法で電源(不図示)により電力を供給されることが当業者には理解されるだろう。当業者により理解されるように、図2に示す構成要素の異なる構成は本出願の範囲に含まれると考えられる。例えば図2に示す構成要素は、有線接続及び/又は無線接続等を介して互いに通信していてもよい。従って、本出願のナビゲーション装置200の範囲は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200を含む。
更に、図2のポータブル又はハンドヘルドナビゲーション装置200は、例えば自転車、オートバイ、自動車又は船舶等の乗り物に既知の方法で接続されるか又は「ドッキング」される。その場合、そのようなナビゲーション装置200は、ポータブル又はハンドヘルドナビゲーションとして使用するためにドッキング場所から取外し可能である。
次に図3を参照すると、ナビゲーション装置200は、デジタル接続(例えば既知のBluetooth技術を介するデジタル接続等)を確立する移動装置(不図示)(移動電話、PDA及び/又は移動電話技術を用いる何らかの装置等)を介して、サーバ302との「モバイル」ネットワーク接続又は電気通信ネットワーク接続を確立してもよい。その後、そのネットワークサービスプロバイダを介して、移動装置は、サーバ302とのネットワーク接続(例えば、インターネットを介する)を確立できる。そのため、「モバイル」ネットワーク接続は、情報に対する「リアルタイム」又は少なくとも「最新」のゲートウェイを提供するために、ナビゲーション装置200(単体で及び/又は車両に搭載されて走行するため移動装置であってもよく、多くの場合は移動装置である)とサーバ302との間に確立される。
例えばインターネット(ワールドワイドウェブ等)を使用した移動装置(サービスプロバイダを介する)とサーバ302等の別の装置との間のネットワーク接続の確立は、既知の方法で行われる。これは、例えばTCP/IP階層プロトコルの使用を含む。移動装置は、CDMA、GSM、WAN等のどんな数の通信規格も利用できる。
そのため、例えば移動電話又はナビゲーション装置200内の移動電話技術を介するデータ接続を介して達成されるインターネット接続が利用されてもよい。この接続の場合、サーバ302とナビゲーション装置200との間のインターネット接続が確立される。これは、例えば移動電話又は他の移動装置及びGPRS(汎用パケット無線サービス)接続(GPRS接続は通信会社により提供される移動装置用高速データ接続であり、GPRSはインターネットへの接続方法である)を介して行われる。
更に、ナビゲーション装置200は、移動装置とのデータ接続を完了し、例えば既存のBluetooth技術を介して既知の方法でインターネット及びサーバ302とのデータ接続を最終的に完了する。この場合、データプロトコルは、例えばGSM規格に対するデータプロトコル規格であるGSRM等のどんな数の規格も利用できる。
ナビゲーション装置200は、ナビゲーション装置200自体の内部にそれ自体の移動電話技術を含んでもよい(例えばアンテナを含むか、あるいはオプションとしてナビゲーション装置200の内部アンテナを使用する)。ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、上述のような内部構成要素を含むことができ且つ/あるいは例えば必要な移動電話技術及び/又はアンテナを備える挿入可能なカード(例えば、加入者識別モジュール、すなわちSIMカード)を含むことができる。そのため、ナビゲーション装置200内の移動電話技術は、何らかの移動装置と同様の方法で、例えばインターネットを介してナビゲーション装置200とサーバ302との間にネットワーク接続を同様に確立できる。
GRPS電話設定の場合、多様な移動電話の機種、製造業者等と共に正しく動作するために、Bluetooth対応のナビゲーション装置が使用されてもよく、機種/製造業者専用設定は、例えばナビゲーション装置200に格納されてもよい。この情報のために格納されたデータは更新可能である。
図3において、ナビゲーション装置200は、多くの異なる構成のいずれかにより実現可能な汎用通信チャネル318を介してサーバ302と通信しているものとして示される。通信チャネル318を介する接続がサーバ302とナビゲーション装置200との間に確立される場合、サーバ302及びナビゲーション装置200は通信できる(尚、そのような接続は、移動装置を介するデータ接続、インターネットを介するパーソナルコンピュータを介する直接接続等である)。
サーバ302は、不図示の他の構成要素に加えて、メモリ306に動作可能に接続され且つ有線又は無線接続314を介して大容量データ記憶装置312に動作可能に更に接続されるプロセッサ304を含む。プロセッサ304は、通信チャネル318を介してナビゲーション装置200との間で情報を送信及び送出するために、送信機308及び受信機310に動作可能に更に接続される。送受信される信号は、データ信号、通信信号及び/又は他の伝搬信号を含む。送信機308及び受信機310は、ナビゲーションシステム200の通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計されてもよい。尚、送信機308及び受信機310の機能は信号送受信機に組み合わされてもよい。
サーバ302は、大容量記憶装置312に更に接続される(又は大容量記憶装置312を含む)。尚、大容量記憶装置312は、通信リンク314を介してサーバ302に結合されてもよい。大容量記憶装置312は、大量のナビゲーションデータ及び地図情報を含む。また、大容量記憶装置312はサーバ302とは別個の装置であってもよく、あるいはサーバ302に組み込まれてもよい。
ナビゲーション装置200は、通信チャネル318を介してサーバ302と通信するように構成され、図2に関して上述したように、プロセッサ、メモリ等を含み、通信チャネル318を介して信号及び/又はデータを送出する送信機320及び受信する受信機322を更に含む。尚、これらの装置はサーバ302以外の装置と通信するために更に使用可能である。更に、送信機320及び受信機322はナビゲーション装置200の通信設計において使用される通信条件及び通信技術に従って選択又は設計され、送信機320及び受信機322の機能は単一の送受信機に組み合わされてもよい。
サーバメモリ306に格納されたソフトウェアは、プロセッサ304に命令を提供し、サーバ302がナビゲーション装置200にサービスを提供できるようにする。サーバ302により提供される1つのサービスは、ナビゲーション装置200からの要求の処理及び大容量データ記憶装置312からナビゲーション装置200へのナビゲーションデータの送信を含む。サーバ302により提供される別のサービスは、所望のアプリケーションに対する種々のアルゴリズムを使用したナビゲーションデータの処理及びナビゲーション装置200へのこれらの計算の結果の送出を含む。
一般に、通信チャネル318は、ナビゲーション装置200とサーバ302とを接続する伝搬媒体又はパスを表す。サーバ302及びナビゲーション装置200の双方は、通信チャネルを介してデータを送信する送信機及び通信チャネルを介して送信されたデータを受信する受信機を含む。
通信チャネル318は特定の通信技術に限定されない。更に、通信チャネル318は単一の通信技術に限定されない。すなわち、チャネル318は、種々の技術を使用する複数の通信リンクを含んでもよい。例えば通信チャネル318は、電気通信、光通信及び/又は電磁通信等のためのパスを提供するように構成可能である。そのため、通信チャネル318は、電気回路、ワイヤ及び同軸ケーブル等の電気導体、光ファイバケーブル、変換器、無線周波数(RF)波、大気、空間等のうちの1つ又はそれらの組み合わせを含むが、それらに限定されない。更に、通信チャネル318は、例えばルータ、中継器、バッファ、送信機及び受信機等の中間装置を含むことができる。
1つの例示的な構成において、通信チャネル318は電話及びコンピュータネットワークを含む。更に、通信チャネル318は、無線周波数、マイクロ波周波数、赤外線通信等の無線通信に対応できてもよい。更に、通信チャネル318は衛星通信に対応できる。
通信チャネル318を介して送信される通信信号は、所定の通信技術に必要とされるか又は要求される信号を含むが、それらに限定されない。例えば信号は、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、汎ヨーロッパデジタル移動通信システム(GSM)等のセルラ通信技術において使用されるように構成されてもよい。デジタル信号及びアナログ信号の双方が通信チャネル318を介して送信可能である。これらの信号は、通信技術にとって望ましい変調信号、暗号化信号及び/又は圧縮信号であってもよい。
サーバ302は、無線チャネルを介してナビゲーション装置200によりアクセス可能なリモートサーバを含む。サーバ302は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)等に配置されるネットワークサーバを含んでもよい。
サーバ302はデスクトップ又はラップトップコンピュータ等のパーソナルコンピュータを含んでもよく、通信チャネル318はパーソナルコンピュータとナビゲーション装置200との間に接続されたケーブルであってもよい。あるいは、パーソナルコンピュータがナビゲーション装置200とサーバ302との間に接続されて、サーバ302とナビゲーション装置200との間にインターネット接続を確立してもよい。あるいは、インターネットを介してサーバ302にナビゲーション装置200を接続するために、移動電話又は他のハンドヘルド装置がインターネットへの無線接続を確立してもよい。
ナビゲーション装置200は、情報ダウンロードを介してサーバ302から情報を受信してもよい。情報は、自動的に又はユーザがサーバ302にナビゲーション装置200を接続する際に定期的に更新されてもよく、並びに/あるいは例えば無線移動接続装置及びTCP/IP接続を介してサーバ302とナビゲーション装置200との間により継続して又は頻繁に接続が確立される際により動的に更新されてもよい。多くの動的計算のため、サーバ302内のプロセッサ304が大量の処理要求を処理するために使用されてもよい。しかし、ナビゲーション装置200のプロセッサ210も同様に、多くの場合はサーバ302への接続に関係なく、多くの処理及び計算を処理できる。
図2において上述したように、ナビゲーション装置200は、プロセッサ210、入力装置220及び表示画面240を含む。入力装置220及び表示画面240は、例えば情報の入力(直接入力、メニュー選択等を介する)及びタッチパネル画面を介する情報の表示の双方を可能にするために一体型入力表示装置に一体化される。当業者には既知であるように、そのような画面は例えば接触入力LCD画面である。更にナビゲーション装置200は、例えば音声入力/出力装置等の何らかの追加の入力装置220及び/又は何らかの追加の出力装置241も含むことができる。
図4は、移動ナビゲーション装置200の好適な実施形態において使用されてもよいソフトウェアスタックを示す。スタックはOSカーネル400を含む。これは、ディスプレイドライバ、キーパッドドライバ、カメラドライバ、パワーマネジメント、オーディオドライバ等を含んでもよい。スタックは、例えば、グラフィックライブラリ、ランタイムライブラリ等を含むライブラリ500も備える。スタックは、到達可能エリアモジュール(RAM)410を含み、及び、例えばウィンドウマネージャ、リソースマネージャ、通知マネージャ、電話マネージャ等を含んでもよい、アプリケーションフレームワーク406も備える。スタックは1以上のアプリケーション402も備える。
本発明の実施形態において、RAM410は、車両の現在の燃料量に基づいて到達可能エリアを判定する。到達可能エリアは、車両の範囲を示す、不定(non-regular)形状を一般に有するエリアであることが理解されるだろう。本発明の実施形態は電気自動者(EV)に関して記載されるが、本発明の有用性はこれに限定されず、本発明の実施形態は任意の種類の燃料に関して有用であるかもしれないことが理解されるだろう。本発明の実施形態において、到達可能エリアは、説明されるように、ナビゲーション装置200の1以上の経路計画基準に基づいて判定される。
本発明の実施形態に従った到達可能エリアを判定する方法600が、図5に示される。方法600は、RAM410と関連付けられた1以上の経路計画基準及び車両の燃料量に基づいて到達可能エリアを判定し、一般に車両はナビゲーション装置200を運んでいる。図6に示される例示的道路ネットワークを参照して、方法600が説明されるだろう。
理解されるように、ナビゲーション装置200は、1以上の経路計画基準に従って開始位置と目的地位置との間の経路を計画するために使用されてもよい。経路計画基準は、ある道路の種類を回避すること、開始位置及び目的地位置の間の最短距離を介して移動すること、等であってもよい。通常、経路計画基準は、開始位置及び目的地位置の間の最速経路(最も少ない時間)を介して移動することである。しかしながら、他の経路計画基準は、最も経済的な経路を介して移動すること、すなわち燃料消費が最も少ないことであってもよい。そうした経済的経路は、予測車両加速度を判定するために使用されてもよい、すなわち低速度道路から高速度道路への移動は有意な加速度を必要としてもよい、速度情報に基づいて判定されてもよく、及び、(可能なら傾斜を有する道路を回避するために)道路の勾配/高度の情報も考慮してもよい。経路計画基準に従って経路を計算するために、コスト関数に従って各道路区画についてコストが判定される。経路計画基準が最短経路である場合、コストは、単純に道路区画の長さに基づいてもよい。しかしながら、経路計画基準が最速経路である場合、道路区画のコストは、道路区画と関連付けられた要因(道路の種類、速度制限等)、ナビゲーション装置のユーザと関連付けられた要因(平均運転速度等)、及び他の外部要因(天気、交通等)のうちの1以上に基づいてもよい。従って、経路計画基準に関連するコスト関数に基づいて各道路区画についてコストが判定される。
方法600を実施するために、本発明のいくつかの実施形態は、ヒープ(heap)として知られているデータ記憶構造を利用する。ヒープは、方法600の実行中に道路区画を格納するために、及び、1以上の経路計画基準を最も満足するヒープに格納された道路区画を戻すために使用される。道路区画は、経路コストと関連付けられたヒープに格納される。
道路区画がヒープに格納されると、最初に抽出される道路区画は最少コストを有する区画である。説明の簡単化のため、方法600は、最速(最も少なく時間)の経路計画基準に関して説明されるが、ナビゲーション装置200のユーザ嗜好に従ったもの等の他の経路計画基準が選択されてもよいことが上記から理解されるだろう。
方法600は、コスト関数に基づいて経路を判定するために単一の起点−多数の目的地のダイクストラ(Dijkstra)・アルゴリズムを利用するが、他の単一の起点−多数の目的地の経路計画アルゴリズムが使用されてもよいことが認識されるだろう。
ステップ610において、現在ノードが選択される。現在ノードは、そこから方法600が到達可能エリアを判定するノード、すなわち起点ノード又は出発ノードである。いくつかの実施形態において、現在ノードは、RAM410を実行するナビゲーション装置200の現在位置に対応してもよい。サーバ等のナビゲーション装置200から遠隔にある計算装置により方法600が実行されている他の実施形態において、現在ノードは、サーバと通信接続されたナビゲーション装置の位置であってもよい。便宜上、方法600は、図6に示される例示的道路ネットワークのノード1に位置するナビゲーション装置200のRAM410により実行されているものとして説明されるだろう。
ステップ610において、変数min_costが所定値へ初期化される。所定値は、実際の最少コストがまだ判定されていないことを示すために十分高い値である。変数min_costは、到達可能ではない方法600により発見された第1のノードのコスト値を格納するために使用される。到達可能ではないことによって、そのノードは、1以上の目的関数の限定によって到達されなくてもよいことを意味することが理解されるだろう。
方法600の実施形態において、探索境界は、方法600の探索エリアを限定するために判定され、探索エリアは、方法600が到達可能エリアを判定する範囲のエリアである。出発ノードの周囲のエリアを十分に調査するために、1以上の目的関数により制約されたエリアを超えて探索する必要がある。
本発明の実施形態において、探索境界は、到達不能ノードに到達するための累積コストに基づいて判定される。以下の記載から理解されるように、探索境界は、到達不能エリアの累積コストを超えた所定範囲であると判定される。探索境界は、以下に記載の実施形態における第1の到達不能ノードの累積コストに基づくものであるが、探索境界は、第2、第3のノード等の別の到達不能ノードの累積コストに基づいて判定されてもよいことも理解されるだろう。さらに、本発明の実施形態において、1つのノードの累積コストが探索境界を判定するために使用されてもよいが、累積コストは、第1の(最初の)複数の到達不能ノードの平均累積コスト等の、複数のノードのコストに基づいてもよい。
上で説明したように、探索境界は、到達不能ノードを発見するために出発ノードから外側へ当該方法が探索する範囲を限定する。方法600が第1の到達不能ノードを発見することに応じて終了したなら、当該方法は好適には経路計画基準に最も合致する複数の経路を探索するので、経路計画基準に都合が良くない経路は十分探索又は調査されなくてもよい。しかしながら、起点位置により近い好ましくない経路の十分な探索を可能にするために、非制約的方法で最も好ましい経路に沿って方法600が探索することを可能にすることは、処理資源の浪費の観点で有害であるかもしれない。第1の1以上の到達不能ノードを超えて十分に、より好ましい経路が拡張していると、より好ましい経路の探索を終了させることによって、探索境界は、起点位置により近くのより好ましくない経路の十分な探索をバランスさせる。
上で議論したように、ナビゲーション装置200の経路計画基準は、目的地への最速経路を判定することであってもよい。従って、コスト関数は、移動時間に基づいている。方法600のいくつかの実施形態は、車両の到達可能エリアを判定することを目的としている。車両の最大範囲を取得するための条件は、経路計画基準と少なくとも部分的に相違してもよいことが理解されるだろう。経路計画基準が最速経路を発見することである場合、経路は、移動に最も燃料又はエネルギー効率が良くはない道路区画を自然にたどってもよい。例えば、高速道路に対応する道路区画は、そのより高速な速度制限及び/又は平均移動速度による、最速の道路区画であってもよいが、同時に、平均移動速度は、車両の最も経済的な移動速度よりも早くてもよい。従って、到達できない道路区画を不必要に探索せずに到達可能エリアの範囲を発見するために探索エリアを限定することによって、変数min_cost及びそれに基づく探索境界は、これらの競合する要件をバランスさせるために使用される。
ステップ615において、現在ノードの到達可能性が登録又は格納される。すなわち、車両の現在の燃料を仮定して現在ノードが到達可能であるかどうかが判定され、後に更に説明するように、当該ノードの到達可能性が、本発明の実施形態に従って到達可能エリア判定するために格納される。ステップ615の最初の繰り返しについて、現在ノードはナビゲーション装置200の現在位置であるので、その到達可能生が保証されるだろう。当該ノードは方法600により訪問済みであるとしてマークもされる。
ステップ617において、当該ノードが着目地点(POI)と関連付けられているかどうかチェックされ、もしそうであるなら、POIの到達可能生がチェックされる。説明したように、本発明のいくつかの実施形態は、車両の燃料量、最大移動時間又は最大移動距離等を仮定して、出発ノードから到達可能エリアを判定することに関する。特に、車両の燃料量を仮定して到達可能エリアを判定する場合、運転手が、ガレージ又はEV充電地点、以降POI、等の燃料補給位置に到達することに関心を持つだろうことが想定されるが、POIはこれらの種類の位置に限定されないことが認識されるだろう。これらの実施形態において、方法600は、出発位置の所与のウィンドウ又は半径の範囲内のPOI等の、出発ノードの周囲のPOIの位置を取得してもよい。これらのPOI位置は、ローカルストレージ又は遠隔サーバから取得されてもよい。各POIは、道路ネットワークにおける最も近いノードと関連付けられる。ステップ617において、ノードがPOIと関連付けられている場合、POIの到達可能性がチェックされる。例えば、POIは、当該ノードより出発位置から更に2km離れていてもよく、従って当該チェックはPOIが出発ノードから到達もできることを保証する。方法600のいくつかの実施形態において、POIの利用可能性もチェックされてもよい。路用可能性は動的に判定又は取得されてもよい。利用可能性は、POIの現在の又は将来の利用可能性を含んでもよい。例えば、POIがEV充電スタンドである場合、EV充電スタンドは、その現在の利用可能性、すなわち、任意フリーの充電地点が現在利用可能であるかどうか、の指標を提供する。代替的又は追加的に、EV充電スタンドは、ユーザが当該スタンドを一時的に事前に予約するのを可能にする関連する予約システムを有してもよい。従って、ステップ617において、POIが利用可能である又は利用可能となるだろうかどうかを判定するために、現在の時間又はPOIへの予定到着時間のどちらかが、POIの現在又は将来の利用可能性に対して比較されてもよい。現在の時間又はPOIにおけるETAのどちらかで利用可能ではないなら、POIは利用不可能であるとして示されてもよい。POIが利用不可能であるなら、代替POIは、ユーザが向かう経路についてナビゲーション装置200により優先度を付与されてもよい。
ステップ620において、方法は、現在ノードが到達可能であるかどうかに依存して分岐する。現在ノードが到達可能でないなら、方法はステップ625へ移動する。変数min_costが、現在ノードの累積経路コスト又はmin_costにより格納された現在の最小コストのうち最小のものに設定される。しかしながら、現在のノードが到達可能であるなら、方法はステップ630へ移動する。
ステップ630において、現在ノードに隣接する全ての道路区画のコストが判定される。一般に、各道路区画のコストはデジタル地図データから取得される。しかしながら、コストは、交通情報に対する天気に基づく等の、動的に計算された成分も含んでもよい。コストは、OTM探索と関連付けられたコスト関数に基づいて判定される。コスト関数は、ナビゲーション装置のユーザにより設定された経路嗜好に基づいてもよい。図6を参照すると、ノード1と隣接する道路区画710、720、730のコスト(c)が、それぞれ2、10、及び5として判定されている。図6は尺度を描いていないが、たとえ道路区画710が、そのより速い速度制限等により最も長く見えても、より短いが比較的ゆっくりした道路であってもよい道路区画730よりも小さいコストを有してもよいことが留意されるだろう。
ステップ630において、記載の例では各道路についてのエネルギーコストである目的関数コストが判定されるが、別の目的関数に適切なコストがステップ630において判定されてもよいことが認識されるだろう。複数の目的関数が使用される実施形態では、各々についての目的関数がステップ630で判定される。用語エネルギーコストは、関連する道路区画を移動するための車両の燃料についてのコストであることが認識されるだろう。従って、エネルギーコストは、ノードが到達可能であるかどうかを判定するためにノードへ到達するための累積コストと車両の燃料量との比較を可能にする。
図6における道路区画のエネルギーコスト”e”は、1以上の要因に基づくものであってもよい。要因は、道路区画の移動速度(速度制限、ユーザ移動速度、道路区画における全てのユーザの平均、交通速度等)、地図データから取得された道路区画の高度変化等を含んでもよい。各道路区画について、当該道路区画の終了地点までの累積エネルギーコストが、初期ノードから道路区画の終了までの全ての道路区画のエネルギーコストの合計として判定される。累積エネルギーコストは、車両の燃料量に基づいて道路区画の終了ノードが到達可能かどうかを判定するために使用される。
理解されるように、ハイブリッド自動車又は電気自動車等のいくつかの車両燃料技術について、例えば、実質的にダウンヒル(下り坂)の道路区画に沿って車両が移動する場合、車両のバッテリの再充電によって道路区画を車両が移動するにつれて車両に格納されたエネルギーは増加可能である。従って、道路区画のエネルギーコストは、必ずしも(格納されたエネルギーの消費を示す)正である必要はなく、(更なるエネルギーの格納を示す)負かもしれない。
ステップ635において、現在ノードに隣接する道路区画がヒープに格納される。道路区画は、累積経路コスト(c)及び累積エネルギーコスト(e)という関連する値と共に格納される。図6を参照したステップ635の最初の繰り返しについて、道路区画710、720、730は、累積経路コスト2、10、5及び累積エネルギーコスト7、4、5と共に格納される(ノード1からの最初の繰り返しについて累積経路コスト及び累積エネルギーコストは道路区画の経路コスト及びエネルギーコストと同じである)。
ステップ640において、格納がエンプティ(空)であるかどうか、すなわち、任意の道路区画がヒープに残っているかどうかがチェックされる。格納がエンプティであるなら、方法は終了する。しかしながら、格納がエンプティでなければ、方法はステップ645へ移動する。
ステップ645において、次の最小累積経路コストを有する道路区画がヒープから抽出される。図6を参照したステップ645の最初の繰り返しについて累積経路コスト2を有する道路区画710が抽出される。
ステップ650において、現在ノードから抽出された道路区画の反対の終端におけるノードを以前訪問したことがあるかどうかが判定される。それ故、道路区画710について、ノード2が訪問済みであるかどうかが判定される。当該ノードに到達するための累積経路コストが、min_costによって保持された最初の到達不能ノードへ到達するための最小コストに基づく探索境界コストよりも小さいかどうかもチェックされる。いくつかの実施形態において、探索境界コストは、変数min_costの値へ適用された所定のファクター(要因)Kである。変数min_costが所定の初期値をまだ保持する少なくとも最初の繰り返しについて、コストはK*min_costよりも小さいだろう。いくつかの実施形態において、ファクターKは1.2〜2の間、1.4〜1.8の間又は1.6の周辺である。説明では、ファクターK=1.6が使用されるだろう。従って、探索境界は、第1の到達不能ノードへ到達するためのコストの1.6倍のコストに設定される。この値は、出発ノード周辺のエリアを十分に探索すること、及び、コスト関数により嗜好されたが到達不能であり計算資源を浪費するかもしれない道路区画に沿って出発ノードから離れ過ぎた距離を探索すること、の受容可能なバランスを提供すると分かっている。累積経路コストが探索境界コストを超過したら、方法600は、有意な距離が探索されたので終了してもよいが、図5に示される方法におけるステップ640−650は、方法が終了する前に、ヒープが、道路区画がエンプティであることを保証するために、ループする。
最初の繰り返しについて、ノード2は訪問されておらず、ノード2へ到達するための(c=2である)累積コストはK*min_costより小さい。それ故、方法は、道路区画の終端におけるノードが次の現在ノードとして選択される、すなわちノード2が次の現在ノードとして選択されるステップ655へ進み、方法は、新規の現在ノードが到達可能性についてチェックされ、到達可能なら、図8を参照して説明される到達可能性エリアについて到達可能であるものとして登録されるステップ615に戻る。ノードは、車両の燃料量に対して累積エネルギーコストを比較することにより到達可能性についてチェックされる。
理解されるように、ステップ635−650は、新規の現在ノード(ノード2)に基づく第2の繰り返しのために繰り返される。ステップ630において、道路区画711及び712の経路コストが判定され、ステップ635でこれらの道路区画が、区画711、累積経路コスト8、累積エネルギーコスト11、及び、区画712、累積経路コスト5、累積エネルギーコスト15として、ヒープに追加される。
ステップ645の次の繰り返しにおいて、最小累積エネルギーコストを有する道路区画がヒープから抽出される。図6を参照した第2の繰り返しについて、これは、両方が同じ累積経路コスト5を有するので道路区画712又は道路区画730である。同じ累積経路コストを有する2以上の区画がヒープに格納されている場合、ヒープは、道路区画と関連付けられた関連する累積エネルギーコスト等の、1以上の他の要因に基づいてどれを最初に抽出するかを判定してもよい。
結局、方法の多数の繰り返しの後に、到達不能である、すなわち、累積エネルギーコストが車両の燃料量を超過する、ノードがステップ655において次のノードとして選択されるだろう。この第1の到達不能ノードについて、ステップ620は、第1の到達不能ノードの累積エネルギーコストを格納するために変数min_costが更新されるステップ625へ移動する。方法は以前の通り進む。しかしながら、ステップ650に到達すると、min_costが、初期値ではなく、第1の到達不能ノードへ到達するためのコストを格納するので、ノードは、K*min_costにより判定された探索境界の外側にあると判定されてもよい。ノードが探索境界の外側にある場合、方法は、当該ノードを超えて更に探索せずにステップ640に戻る。従って、探索境界は、方法が出発ノードから外側へ探索する範囲を限定する。
図7を参照して、本発明の第2実施形態に従った方法800を説明する。方法800は、図5を参照して前に記載した方法と類似である。明確化のために、図5にも現れる図7の方法800におけるステップは、それらの機能が異ならない限り繰り返し説明せず、それ故読者は前に記載の方法600を参照されたい。
図7の方法800は、到達可能エリアの範囲を判定するために必要な計算資源を低減し、それにより実行速度を改良する。方法800は、有意な重要度を有しない道路区画をフィルタリングするために各道路区画と関連付けられた重要度情報を利用する。各道路区画の重要度は、各道路区画と関連付けられた機能的道路分類(FRC)であってもよい。道路区画を探索するために方法800に必要な重要度は、説明される通り、ステップ810で選択された出発ノードからの距離、又はPOI;現在ノードへと至る道路区画の重要度;及び/又はデフォルトの重要度レベル、のうちの1以上に依存する。図7の方法800は、経路コストがステップ830で判定されてステップ835で格納に通過されるかどうかを判定するために道路区画の重要度がチェックされる更なるステップ818を含む。
方法800についてデフォルトの重要度レベルが設定される。デフォルトの重要度レベルは、地図データにおける道路、すなわち高速道路又は主要道路、の重要度の中間レベルに対応してもよい。道路区画と関連付けられた重要度レベルが、デフォルトの重要度レベルと同一ではなく又は超過しないなら、ステップ820−840において処理されない。しかしながら、たとえデフォルトレベルよりも小さい関連する重要度を有していても、POIと関連付けられたノード等、出発ノード又は目的地ノード近くの道路区画が利用される必要があってもよく、その他の点で経路は出発ノードを出る又は目的地ノードに到達することが可能ではないかもしれないことが理解されるだろう。それ故、1以上のフィルタ領域が、デフォルトのレベルよりも小さい関連する重要度レベルを有する道路区画が考慮されてもよいPOIと関連付けられた出発ノード及び目的地ノードの周囲に配置されてもよい。フィルタ領域は円形等の形状であってもよい。いくつかの実施形態において、内部へ向かって低下する重要度レベルを有する複数の同心円の円形フィルタ領域が、出発ノード及び目的地ノードの周囲に配置されてもよい。これらの同心円の複数のフィルタ領域は、段階的に低下する重要度の道路区画が出発ノード及び目的地ノードのより近くで考慮されることを可能にする。
さらに、いくつかの実施形態において、デフォルトの重要度レベルよりも小さい場合、現在ノードへ至る道路区画と同じ又はより大きい重要度レベルを有する道路区画が、ステップ820−840において処理されてもよい。これは、デフォルトのレベルよりも小さい重要度を有するノードに道路区画が隣接するのみである場合、例えば出発ノードから離れて、デフォルトの重要度の範囲内のノードまで、道路区画が辿られるのを防止する。この場合、方法800は、デフォルトのレベルよりも小さい関連する重要度のため、ノードから離れて任意の道路区画を辿ることができない。
ステップ818の疑似コードは、以下のif文のいくつか又は全てを含んでもよい。(1)道路区画の重要度が少なくともデフォルトのレベルであるなら、(2)道路区画の重要度が、出発地ノード、目的地ノード又はPOIの周囲の領域と関連付けられた重要度レベルで少なくともあるなら、又は(3)道路区画の重要度が、終端地点が現在ノードであるノードと同じ又はそれより大きいなら、処理はステップ820へ進む。
理解されるように、文(1)は、方法800がデフォルトレベルではない道路区画を探索することを防止し、従って方法800が、有意な重要度、少なくともデフォルトレベル、を有する道路区画を探索することのみを可能にする。文(2)は、方法800が、出発ノード又は目的地ノードのどちらかに近い場合、デフォルトレベルよりも小さい関連する重要度レベルを有する道路区画を探索することを可能にする。2つの目的地ノードが近接して配置され、そのそれぞれのフィルタ領域が部分的に重複している場合、最小の重要度を有するフィルタ領域が、道路区画を処理するかどうかを判定するために使用されてもよい。文(3)は、同じかより小さい重要度の道路区画を介してノードに到着する場合、デフォルトのレベルよりも小さい関連する重要度を有する道路区画が辿られるのを可能にする。例えば、デフォルトレベルよりも小さい関連する重要度を有する道路区画を介して、判定されている経路がノードに到着するなら、その経路は、デフォルトのレベルよりも小さく且つそのノードに到着する道路区画の重要度と同じかより大きい、関連する重要度を有するノードから、道路区画を辿ることを許可される。この例外は、例えば出発ノードと関連付けられたフィルタ領域の外へ、デフォルトのレベルより小さい道路区画が辿られる“レベルクリープ”を可能にする。K*min_costにより判定された探査境界は、方法がデフォルトレベルの重要度よりも小さい多すぎる道路を探索するのも防止する。
図5乃至図7を参照して上述したように、ステップ615及び815において、各到達可能なノードは、到達可能エリアの形状を判定するために使用される。到達可能エリアは、不規則な形状を有すると判定されてもよい。従って、到達可能エリアは、ポテトのようなもの、すなわち、不特定のスムースな形状を有するエリア、として形成されてもよい。しかしながら、到達可能性エリアは定形及び/又はポリゴンとして形成されてもよいことが認識されるだろう。
本発明の実施形態において、各到達可能なノードが、ノードの位置に基づいて複数の領域の1つに割り当てられる。ノードが、それぞれの領域内の出発ノードからの最大到達可能ノードであるかどうかが判定される。各領域における最大到達可能ノードは、到達可能エリアの形状を判定するために使用される。
図8を参照して、ステップ615及び815の実施形態を説明する。ステップ615、815において、ステップ655、855で選択されたノードが到達可能であるかどうかが判定される。ノードが到達可能であるなら、ユーザに対して表示される到達可能エリアの形状を判定するために当該ノードが利用されるべきかどうかが判定される。上述したように、ノードが到達できるかどうかは、例えば車両の制御システムから取得された車両の現在の燃料量と、コスト関数に従った探索方法600、800により選択された道路区画を介してノードに到達するために必要な累積エネルギーコストとを比較することによって判定される。一実施形態において、第1の到達可能エリアは、車両の燃料レベルに基づいて判定されてもよい。燃料レベルは、ノードに到達するために必要な累積エネルギーコストと比較されてもよい。しかしながら、別の実施形態では、燃料レベルは、例えば−5%、−10%又は−15%の安全マージンを受けてもよく、それによって安全マージンを受けた燃料レベルは、各ノードに到達するための累積エネルギーコストと比較されるが、他の安全マージンが考慮されてもよいことが認識されるだろう。いくつかの実施形態において、2以上の到達可能エリアが方法600、800によって判定されてもよい。例えば−10%又は−15%の第1の安全マージンを含む第1の到達可能エリアが判定されてもよい。例えば−7.5%又は−5%の、第1の安全マージンとは異なる第2の安全マージンに基づいて第2の到達可能エリアが判定されてもよい。第2の安全マージンは、いくつかの実施形態において、例えば5%又は10%の、車両燃料量に適用される正のマージンであってもよい。このようにして、ステップ615、815は、車両の燃料量、及び、出発ノードと探索方法により選択されたノードとの間の道路区画の累積エネルギーコストに基づいて、ノードが到達されるかもしれないかどうかを判定する。
ノードが到達されるかもしれないと判定されるなら、当該ノードが到達可能エリアを形成するために使用されるべきであるかどうかが判定される。本発明の実施形態において、出発ノードの周囲の領域は複数のサブ領域に分割される。いくつかの実施形態において、出発ノードの周囲の領域は複数のセクタに分割される。図8は、910、920、930…として示された8つのセクタに分割された出発ノード905の周囲の領域を示す(明確化のためそのいくつかのみに数字を付けている)。しかしながら、他の実施形態において、猟奇は、より少ない又はより多いセクタへ、等しく又は不均等に分割されてもよい。いくつかの実施形態において、領域は32個のセクタに分割されてもよい。セクタ数を増加させると到達可能エリアの解像度も増加することが認識されるだろう。他の実施形態において、サブ領域が、出発ノードを囲むエリアにおいてグリッドレイアウトで構成されてもよい。
各セクタ910、920、930について、出発ノード905から最も遠い最大到達ノードが、到達可能エリアの形状を判定するために使用される。ノードが到達可能であると判定されると、出発ノード905からのノードの距離が判定される。各到達可能エリアについて、出発ノード905からの各セクタ910、920、930内の最大到達可能ノードが記録され、次の到達可能なノードが出発ノード905からもっと遠いと判定されるなら、出発ノード905からの最大ノードが更新される。従って、方法600、800は、各サブ領域又はセクタ910、920、930について出発ノード905からの最大到達可能ノードの記録を保持する。距離は、図8に示されるように一直線の距離であってもよい。上で議論したように、第1及び第2の到達可能エリア等の、複数の到達可能エリアが判定される実施形態において、各セクタ910、920、930における最大到達可能ノードの別個の記録が各到達可能エリアについて保持される。
RAM410による方法600、800の実行の後に、出発ノードを囲むセクタ910、920、930の少なくともいくつかにおけるノードが最大到達可能ノードとして判定される。道路ネットワークに依存して、ノードが各セクタに存在しなくてもよいことが認識されるだろう。この場合、セクタは、到達可能エリアを描くために無視されてもよい。到達可能エリアは、各セクタにおける最も遠いノードの位置に基づいて表示画面240に表示される。最も遠い複数のノードはライン950と接続されてもよい。いくつかの実施形態において、到達可能エリアは、最大到達可能ノードを円形区画960等の曲線と接続することにより描かれる。しかしながら、複数のノードは直線等の任意の線により接続されてもよい。
本発明のいくつかの実施形態は、ステップ615、815内に、判定された到達可能エリアと、2以上の位置の間で判定された経路との間の不一致を防止するサブステップを含む。RAM410は、前に説明したように、1以上の経路計画基準に従って単一起点−多数の目的地の探索を実行することによって到達可能エリアを動作的に判定する。従って、到達可能エリアは、経路計画基準を満足する特定の経路によって到達可能なエリアである。しかしながら、到達可能エリア内の目的地を伴う全ての可能性のある経路が、更に遠くの目的地を伴う異なる到達可能な経路があるかもしれないので、それ自身到達可能ではない。例えば、到達可能なエリアは、全ての最速経路により到達可能な経路ではなく、これは経路計画基準である。それ故、起点位置と目的地位置との間で経路が計画されると、経路は、RAM410によって判定された到達可能エリアと一致しない中間地点において到達不能であると判定されてもよい。そうした不一致は、出発ノード905の周囲の領域910、920、930の数を増加させて、それにより、判定された到達可能エリアの解像を効率的に増加させることによって回避されてもよいが、
本発明のいくつかの実施形態は、1以上の領域910、920、930における判定された最大到達可能位置を、起点位置及び目的地位置との間の経路に沿って判定された最大到達可能位置と置換してもよく、その結果、到達可能エリアは、経路の到達可能部分と一致する。
さらに、本発明のいくつかの実施形態において、道路区画の中間位置における位置が、1以上の領域910、920、930について最大到達可能位置を規定するために使用されてもよい。上で説明したように、道路ネットワークにおける複数のノードが、最大到達可能位置を判定するために使用される。しかしながら、領域910、920、930の1以上に現れる任意のノードを有しない道路ネットワークが存在するなら、その領域について最大到達可能位置は判定されない。例えば、最大到達可能位置は、道路区画が領域を横切るが領域910、920、930においてノードを含まない領域910、920、930について判定されないだろう。いくつかの実施形態において、ステップ615、815は、最大到達可能位置が判定されていない領域を検出するサブステップを含んでもよい。これらに領域については、最大到達可能位置は、領域910、920、930を横断するが領域910、920、930におけるノードで終了しない道路区画に沿った位置であると判定されてもよい。
図9は、本発明の実施形態に従って到達可能エリア1010を表示するためにRAM410により制御された表示装置240を示す。図9に示される実施形態において、RAM410は、前に説明されたような第1及び第2の安全マージンに基づいてディスプレイに第1及び第2の到達可能エリアの表示をさせる。第1の到達可能エリア1010は、適用された第1の安全マージンを有する、車両の燃料量に基づくものであり、その位置がアイコン1030で示されており、一方、第2の到達可能エリア1020は適用された第2の安全マージンを有する燃料量に基づくものである。第1の安全マージンは、負又はゼロのマージンであってもよく、一方、第2の安全マージンは、第1の負の値よりも小さいもの等の異なる負の値、ゼロ又は正の値であってもよい。一般に、第2の安全マージンは第1の安全マージンよりも小さいだろう。第1の到達可能エリア1010は、所与の燃料量で明確に到達可能であると考えられるエリアを示してもよいが、第2の到達可能エリア1020は、所与の燃料量で到着可能かもしれないエリアを示してもよい。燃料又はEV充電スタンド等のPOIが、到達可能な燃料又は充電スタンドが位置する場帆をユーザに知らせるためにディスプレイに示される。到達可能であるとは考えられないエリア(第1及び第2の到達可能エリア1010、1020の外側)は、ダークグレーで示されているが、一方、第1の到達可能エリア外且つ第2の到達可能エリア内のエリアはライトグレーで示される。第1の到達可能エリア内のエリアは、通常の明るさで表示される。到達可能エリアは様々な方法で表示されてもよく図9は例示に過ぎないことが認識されるだろう。
本発明のいくつかの実施形態は、コスト関数及び1以上の目的関数を利用する1対多の探索方法を提供することが理解されるだろう。本本発明の実施形態は、所与の燃料量で到達可であるエリアを単に判定することに限定されない。本発明の実施形態はより広く適用可能である。
上述の方法600、800の実施形態は、フリート(車群)カバレッジエリアを判定するために使用されてもよい。フリート(車群)は商業車両又は緊急車両のフリート(車群)であってもよい。フリート(車群)の車両の位置が出発ノードとして使用されてもよく、目的関数は、車両のカバレッジ範囲又はレスポンス時間(特に緊急車両の場合)であってもよい。方法600、800が車両について実行される場合、OTM探索方法600、800は、例えばレスポンス時間内に緊急車両により、到達できて目的関数を満足する車両位置の周囲の道路ネットワークのノードを判定する。従って、経路嗜好及び1以上の目的関数に従った車両の到達可能エリアが、方法600、800により判定される。方法600、800は、フリート(車群)内の複数の車両の各々について、それぞれの位置に基づいて再実行されてもよい。図8を参照して説明したように、各車両の到達可能エリアが表示装置に表示されてもよい。表示装置は、車両ディスパッチャ等のフリート(車群)コントローラのそれであってもよく、従って、レスポンス時間等の目的関数の限定の範囲でフリート(車群)により到達されないかもしれないエリアをコントローラに視覚的に観察させることが可能となる。コントローラは、例えばカバレッジエリア全体を改良するために、すなわち各車両のレスポンス時間内での車両のカバレッジが重複するエリアを最小にするために、到達不能エリアに依存して、異なる位置で待機させるための命令を1以上の車両の運転手に発行してもよい。
いくつかの実施形態において、方法600、800は、レジャー活動のエリアを判定するために使用されてもよい。これらのアプリケーションでは、コスト関数は、活動が行われる範囲のネットワークのリンクと関連付けられた基準に基づいてもよい。例えば、コスト関数は、ランニング又はサイクリングのための道路の質又は経路に基づいてもよい。従って、方法600、800は、ランニング又はサイクリングに最も適した道路又は経路を優先的に選択する。目的関数は、所望のランニング又はサイクリングの距離であってもよい。このようにして、OTM探索方法600、800は、最も適した道路又は経路を優先的に辿るランニング又はサイクリングの経路を判定するために使用されてもよく、所望の長さ又はランニング/サイクリング時間を判定する。そうした活動のために到達可能エリアは、図8及び関連する記述に関して表示されてもよい。到達可能エリアが図8に示されるように表示される場合、1以上のPOIの位置が、ユーザの経路選択に影響を与えるために、すなわち興味深いランドマークへ向かう経路を選択することによって、ランナーがランドマークを楽しむことを可能にするために、使用されてもよい。従って、POIは燃料スタンド又はEV充電地点に限定されないことが認識されるだろう。POIは都市内等のランドマークであってもよい。
以上、本発明の種々の態様及び実施形態を説明したが、本発明の範囲は本明細書に記載される特定の構成に限定されるのではなく、添付の特許請求の範囲の範囲に含まれる全ての構成、並びにそれらに対する変更及び変形を含むことが更に理解されるだろう。
例えば、前述の詳細な説明中で説明した実施形態はGPSを参照するが、ナビゲーション装置は、GPSの代わりに(又は実際はGPSに追加して)どんな種類の位置検出技術を利用してもよい。例えばナビゲーション装置は、欧州のGalileoシステム等の他のグローバルナビゲーション衛星システムを利用してもよい。同様に、ナビゲーション装置は衛星ベースのシステムに限定されず、地上ビーコン、あるいは装置が自身の地理的場所を判定できるようにする他の種類のシステムを使用しても容易に機能できる。
記載された実施形態はある特定の機能性をソフトウェアにより実現するが、その機能性はハードウェアのみで(例えば、1つ以上のASIC(特定用途向け集積回路)により)同様に実現可能であり、あるいは実際はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせにより実現可能であることが当業者には更に理解されるだろう。そのため、本発明の範囲は、ソフトウェアで実現されることのみに限定されると解釈されるべきではない。
最後に、添付の特許請求の範囲は本明細書中で説明した特徴の特定の組み合わせを記載するが、本発明の範囲は、以下に特許請求される特定の組み合わせに限定されるのではなく、特定の組み合わせが添付の特許請求の範囲に特に記載されているか否かに関わらず、本明細書中で開示された特徴又は実施形態のどんな組み合わせも含む。

Claims (20)

  1. 1対多の経路探索方法であって、
    コスト関数に従って出発ノードからの複数の経路を形成するためのリンクを選択するために地図データを探索する工程と、
    目的関数に従って各経路の範囲を判定する工程と、を備え、
    前記地図データの探索は、到達不能ノードのコストに基づいて探索境界まで実行されることを特徴とする方法。
  2. 前記探索境界は、前記到達不能ノードを越えて広がることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記到達不能ノードは、前記目的関数に従って到達不能であると判定された前記コスト関数に従って選択された第1のノードであることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記探索境界は、前記到達不能ノードのコストに基づくコストを有することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記到達不能ノードのコストは、前記コスト関数に従って判定された前記出発ノード及び前記到達不能ノードの間の経路に沿った、前記出発ノード及び前記到達不能ノードの間のリンクの累積コストであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法。
  6. 各経路は、各々が前記コスト関数に従って判定された最小コストを有する複数のネットワークリンクから形成されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法。
  7. 前記コスト関数は、前記リンクの長さ、移動時間及び/又は移動速度のうちの1つ以上に基づいて各リンクのコストを判定することを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 各経路の前記範囲は、エネルギーコスト、移動時間及び/又は移動距離のうちの1つ以上に基づいて前記目的関数により判定されることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法。
  9. 各経路の前記範囲は、前記出発ノードから前記目的関数により判定されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記地図データにおける各リンクは関連する重要度を有し、前記探索は、所定の重要度と同等以上の関連する前記重要度を有するリンクのみを選択することを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記出発ノード及び/又は前記所定の重要度未満の関連する重要度を有する1以上の着目地点(POI)の周囲に1以上の領域が配置され、前記探索は、前記領域と関連付けられた重要度と同等以上の重要度を有する各領域内のリンクを選択可能であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記探索は、終了地点としてのノードを有するリンクが前記所定の重要度未満の関連する重要度を有する場合、前記所定の重要度未満の関連する重要度を有するノードからリンクを選択可能であることを特徴とする請求項10又は11に記載の方法。
  13. 各リンクと関連付けられた前記重要度は、機能的道路分類(FRC)であることを特徴とする請求項10乃至12の何れか1項に記載の方法。
  14. プロセッサと地図データを格納するメモリとを備える計算装置であって、
    前記プロセッサは、初期ノードからの複数の経路を判定するために前記地図データを探索する1対多の経路探索モジュールを実行するように構成され、
    前記モジュールは、コスト関数に従って前記複数の経路を形成するためのリンクを選択するために
    前記地図データを探索境界まで探索するように構成され、且つ、目的関数に従って各経路の範囲を判定するように構成され、
    前記探索境界は、到達不能ノードと関連付けられたコストに基づくことを特徴とする計算装置。
  15. 前記探索境界は、前記到達不能ノードよりも大きいコストを有することを特徴とする請求項14に記載の計算装置。
  16. モジュールは、前記複数の経路の各々を形成するために前記コスト関数に従って判定された最小コストを有する各訪問済ノードからリンクを選択するように構成されることを特徴とする請求項14又は15に記載の計算装置。
  17. 前記モジュールは、前記リンクの長さ、移動時間及び/又は移動速度のうちの1つ以上に基づいて各リンクのコストを判定するように構成されることを特徴とする請求項14乃至16の何れか1項に記載の計算装置。
  18. 前記モジュールは、エネルギーコスト、移動時間及び/又は移動距離のうちの1つ以上に基づいて前記目的関数に従って各経路の範囲を判定するように構成されることを特徴とする請求項14乃至17の何れか1項に記載の計算装置。
  19. 実行時に、1以上のプロセッサに請求項1乃至13の何れか1項に記載の方法を実行させるように動作可能なコンピュータソフトウェア。
  20. 請求項19に記載のコンピュータソフトウェアを格納したコンピュータ可読媒体。
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