JP2007055484A - 車両用駆動制御装置 - Google Patents

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Noritoshi Ueda
文紀 上田
Tsuneaki Harada
秩章巨 原田
Toshiro Matsuda
俊郎 松田
Hideki Kawashima
英樹 川島
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Abstract

【課題】車両の走行性能を向上することができる車両用駆動制御装置を提供する。
【解決手段】主駆動輪1L、1Rを駆動するエンジン2と、そのエンジン2で駆動される発電機8と、発電機8の電力が供給されて従駆動輪3L、3Rを駆動するモータ4とを備え、主駆動輪1L、1Rの空転時や運転者による加速要求時など、車両の走行状態に応じてエンジン2から主駆動輪1L、1Rまでの動力伝達経路上に配置された摩擦係合要素の油圧を低下することで、当該摩擦係合要素の係合量を小さくし、エンジン2から主駆動輪1L、1Rと従駆動輪3L、3Rとに伝達される駆動力配分を従駆動輪側増大方向に変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主駆動軸を駆動する熱機関(例えば、エンジン)で発電機を駆動し、その発電機の出力で従駆動輪を駆動するモータを駆動する車両用駆動制御装置に関するものである。
従来の車両用駆動制御装置としては、主駆動輪を駆動するエンジンと、そのエンジンで駆動される発電機と、発電機の電力が供給されて従駆動輪を駆動するモータとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−318473号公報
しかしながら、上記従来の車両用駆動制御装置にあっては、主駆動輪の加速スリップを抑える目的で、主駆動輪の加速スリップ量が目標スリップ量となるようにエンジンの出力を抑えるトラクションコントロールシステム制御(TCS制御)を備えた場合、TCS制御の作動時には、エンジン回転数が低下するため、それに伴い、エンジンにより駆動されている発電機の回転数も同時に低下してしまう。その結果、発電機の発電量が減少し、従駆動輪の駆動力が低下するため、車両の発進性能が悪くなるという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、車両の走行性能を向上することができる車両用駆動制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用駆動制御装置は、走行状態検出手段で車両の走行状態を検出し、車両の走行状態に基づいて、係合量制御手段で、熱機関から主駆動輪までの駆動力伝達経路上に配置された摩擦係合要素の係合量を制御する。
本発明によれば、車両の走行状態に基づいて、駆動力伝達経路上に配置された摩擦係合要素の係合量を制御するので、前後輪へ伝達される駆動力配分を制御することができる。その結果、例えば、主駆動輪がスリップしている場合に、熱機関であるエンジンから伝達される駆動力配分を従駆動輪側増大方向に変更して、主駆動輪のスリップを抑制しつつ従駆動輪の駆動力を向上することができるなど、車両の発進性能を向上することができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を四輪駆動車両に適用した場合の概略構成図である。
この図1に示すように、左右前輪1L、1Rは、熱機関であるエンジン2によって駆動される主駆動輪であり、左右後輪3L、3Rは、モータ4によって駆動される従駆動輪である。
上記エンジン2の出力トルクは、トルクコンバータ5からトランスミッション6を介して変速され、デファレンスギヤ7を通じて左右前輪1L、1Rに伝達される。また、エンジン2の出力トルクの一部は、発電機8に伝達される。これにより、発電機8は、エンジン2の回転数Neにプーリ比を乗じた回転数Ngで回転する。
発電機8が発電した電力は、モータ4に供給可能となっている。前記モータ4の駆動軸は、減速機11を介して後輪3L、3Rに接続可能となっている。また、図中の符号13はデファレンスギヤを示す。
また、各車輪1L、1R、3L、3Rには、車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRが設けられている。各車輪速センサ27FL、27FR、27RL、27RRは、対応する車輪1L、1R、3L、3Rの回転速度に応じたパルス信号を車輪速検出値としてコントロールユニット20に出力する。
前記コントロールユニット20は、例えばマイクロコンピュータ等の演算処理装置を備えて構成され、前記各車輪速度センサ27FL〜27RRで検出される車輪速度信号、アクセルペダル(不図示)の踏込み量に相当するアクセル開度Acc等が入力される。
図2は、トランスミッション5の概念図を示す図である。このトランスミッション5は、公知のオートマチックトランスミッションであり、摩擦係合要素としての湿式多板クラッチとブレーキ、バンド・ブレーキ機構及びワンウェイ・クラッチなどで構成されている。クラッチは部品と部品との接続に、ブレーキは部品の固定に用いられ、ワンウェイ・クラッチは接続・固定の両方に用いられている。
図3は、各レンジにおける動力伝達経路を示す図であり、(a)はDレンジ1速(1st)、(b)はDレンジ2速(2st)、(c)はDレンジ3速(3rd)、(d)はDレンジ4速(4th)、(e)はRレンジ(Rev)での動力伝達経路を示している。ここで、各構成部品のうち黒塗りされているものは、作動状態にある部品である。
また、表1は各レンジでの各構成部品の作動状況を示しており、○は作動、◎は減速時に作動、●は駆動時に作動するものを示す。
Figure 2007055484
摩擦係合要素としての各クラッチ及びロー・リバース・ブレーキは、ピストンに油圧が作用したときに作動状態となって、部品と部品との接続が行われる。このとき、通常の作動状態では、摩擦係合要素はべた付き状態であり、当該摩擦係合要素の1次側と2次側とで回転差はない。
ところで、摩擦係合要素を作動するための油圧は調圧可能であり、この油圧を調圧することで摩擦係合要素の係合量を制御可能である。つまり、各レンジの動力伝達経路上で作動状態にある摩擦係合要素の係合量を制御することで、前輪側と後輪側とに伝達される駆動力の配分を制御することができる。
前述した表1からも明らかなように、Dレンジ1速から4速までの場合は、何れもフォワードクラッチ(FWD/C)が作動状態にあるため、FWD/Cの油圧を制御することで前後輪の駆動力配分制御が可能となる。また、Rレンジの場合は、ロー・リバース・ブレーキ(L&R/B)の油圧を制御すればよい。
このように、ギアが何速に入っていても、何れかの摩擦係合要素が作動状態となっているので、前後輪の駆動力配分制御が可能となる。
なお、本実施形態においては、FWD/CやL&R/Bの油圧制御を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、各レンジで作動状態にある摩擦係合要素であれば、どの摩擦係合要素の油圧を制御してもよく、複数の摩擦係合要素の油圧を制御してもよい。
このように、摩擦係合要素の油圧を制御することにより、摩擦係合要素の1次側と2次側とで回転差が発生し、エンジンから前後輪への駆動力配分を制御可能となる。通常、エンジンからの駆動トルクはすべて主駆動輪である前輪側へ伝達されており、前輪の余剰トルクが従駆動輪である後輪側へ伝達されるようになっている。そこで、摩擦係合要素の油圧を低下させると、当該摩擦係合要素の係合量が小さくなって前輪へのトルク伝達量が小さくなり、その分の駆動トルクは後輪側へ伝達されることになる。
つまり、摩擦係合要素の油圧を低下させることにより、前後輪の駆動力配分を後輪側増加方向に変更することができるので、車両の走行状態に応じた最適な駆動力配分とすることが可能となる。
ところで、従来の四輪駆動車両においては、主駆動輪が空転したとき、トラクションコントロール制御(TCS制御)を作動させることでエンジンのトルクを低下させ、主駆動輪の空転を抑制している。しかしながら、TCS制御が作動すると、エンジン回転数が低下するため、それに伴ってエンジンにより駆動されている発電機の回転数も同時に低下することになる。その結果、発電機の発電量が減少するので、従駆動輪の駆動力も減少する。
例えば、摩擦係数が小さい登坂路において主駆動輪が空転した場合、従駆動輪の駆動力で車両を加速させなければならないが、上記TCS制御が作動すると従駆動輪の駆動力まで減少してしまうため、発進性能が悪くなり車両が減速してしまうという問題がある。
そこで、本実施形態では、車両の走行状態に応じて前記摩擦係合要素の油圧制御を行うことで、前述したように前後輪の駆動力配分を制御し、前輪スリップ時には前後輪の駆動力配分を後輪側増加方向に変更して発進性能を上げるなど、安定走行を確保するようにする。
図4は、コントロールユニット20で実行される油圧制御処理手順を示すフローチャートであり、先ずステップS1で主駆動輪が空転しているか否かを判定する。この判定は、主駆動輪の回転速度と従駆動輪の回転速度との偏差に基づいて主駆動輪の空転量ΔV(=(Vfr+Vfl)/2−(Vrr−Vrl)/2)を算出し、その空転量ΔVが所定の空転判断閾値ΔVTHより大きいか否かによって行う。そして、ΔV>ΔVTHであるときには主駆動輪が空転しているものと判断してステップS2に移行し、ΔV≦ΔVTHであるときには、そのまま油圧制御処理を終了する。
ステップS2では、摩擦係合要素の油圧を所定量低下することで、摩擦係合要素の係合量を、摩擦係合要素がべた付きとなる通常係合量より小さくし、摩擦係合要素の1次側と2次側とで回転差を生じさせる。
次に、ステップS3では、主駆動輪の空転量ΔVが空転判断閾値ΔVTH以下となったか否かを判定し、ΔV≦ΔVTHであるときにはステップS4に移行し、ΔV>ΔVTHであるときには前記ステップS2に移行する。このように、主駆動輪の空転量ΔVが空転判断閾値ΔVTH以下となるまで、摩擦係合要素の油圧を徐々に低下していく。
ステップS4では、摩擦係合要素の温度が所定温度に達したか否かを判定する。摩擦係合要素は、1次側と2次側とで回転差が生じた状態で係合し続けると発熱する。この発熱量が大きくなると磨耗が促進され、係合力が弱くなるという問題がある。さらには耐久力が過小になる場合、摩擦係合要素自体が破損する恐れもある。
そこで、所定温度として、摩擦係合要素の耐久性能が限界となる温度を設定し、摩擦係合要素の温度がこの所定温度に達したか否かを判定する。ここで、摩擦係合要素の発熱量は温度センサ等で検出する。
なお、発熱量は、計算により求めるようにしてもよい。この場合、摩擦係合要素の1次側と2次側とのトルク差ΔTに摩擦係合要素の1次側と2次側との回転数差ΔNを乗じた値ΔW(=ΔT×ΔN)の積分値∫ΔWdtが発熱量となる。
そして、摩擦係合要素の温度が所定温度に達していないときには、ステップS5に移行して、主駆動輪の空転量ΔVが0(零)となったか否かを判定する。ΔV≠0であるときには、油圧の低下状態を維持するものと判断して前記ステップS4に移行し、ΔV=0であるときには、主駆動輪の空転がなくなったため油圧の低下が必要ないと判断してステップS6に移行し、摩擦係合要素の油圧を所定量増加する。
また、前記ステップS4の判定により、摩擦係合要素の温度が所定温度に達していると判断されたときには、油圧低下制御を終了するものと判断してそのまま前記ステップS6に移行する。
ステップS7では、摩擦係合要素の油圧が通常値となったか否かを判定する。ここで、上記通常値とは、摩擦係合要素が通常の締結状態(べた付き)となって(係合量が通常係合量となって)摩擦係合要素の1次側と2次側とで回転差が零となる油圧をいう。そして、摩擦係合要素の油圧が通常値に達していない場合には、前記ステップS6に移行し、通常値と達している場合には油圧制御処理を終了する。このように、摩擦係合要素の油圧が通常値となるまで、摩擦係合要素の油圧を増加していく。
この図4の処理において、ステップS1の処理が走行状態検出手段に対応し、ステップS2の処理が係合量制御手段に対応し、ステップS4の処理が温度検出手段に対応している。
次に、第1の実施形態における動作について説明する。
今、自車両が摩擦係数の小さい登坂路を走行中に、主駆動輪である前輪に空転が生じたものとする。この場合、図4のステップS1からステップS2に移行して摩擦係合要素の油圧が徐々に低下される。摩擦係合要素の油圧が低下すると、摩擦係合要素の1次側と2次側とで回転差が生じるため、エンジンからの駆動力が主駆動輪側に伝達されにくくなり、主駆動輪の空転が抑えられる。この油圧低下処理が、主駆動輪の空転量ΔVが空転判断閾値ΔVTH以下となるまで継続される。
その後、主駆動輪の空転量ΔVが零となると、ステップS5からステップS6に移行して、摩擦係合要素の油圧が通常値まで増加されることにより、摩擦係合要素の1次側と2次側とで回転差が零となり、油圧低下制御が終了される。
このように、主駆動輪が空転しているときには、摩擦係合要素の油圧を低下させることで、エンジンのトルクを主駆動輪に伝達させないようにする、即ち主駆動輪へのトルク伝達力を下げ、その分を従駆動輪へ伝達させるようにする。これにより、エンジンのトルクが上がっても主駆動輪のトルクを上げることなく発電機の発電量を上げることができるので、主駆動輪のスリップを抑制しつつ、従駆動輪の駆動力を上げることができる。
このとき、モータ効率により、前輪駆動力と後輪駆動力との和である総駆動力は油圧低下制御を行わない場合と比較して小さくなるが、前後輪に伝達される駆動力配分を後輪側増大方向に変更することができるので、車両の発進性能を向上することができる。
また、主駆動輪に空転が生じ、摩擦係合要素の油圧を低下させたとき、摩擦係合要素の1次側と2次側とで回転差が生じた状態で係合し続けることにより発熱し、その摩擦係合要素の温度が所定の耐久性能の限界温度に達した場合には、ステップS4からステップS6に移行して摩擦係合要素の油圧が増加されて油圧低下制御が終了される。これにより、摩擦係合要素の過大な発熱を防止することができる。
このように、上記第1の実施形態では、車両の走行状態に応じて、エンジンから主駆動輪までの駆動力伝達経路上に配置された摩擦係合要素の係合量を制御するので、エンジンから主駆動輪へ伝達される駆動力を制御することができ、前後輪の駆動力配分を走行状態に応じた適切な配分とすることができる。
また、主駆動輪に空転が生じたとき、エンジンと主駆動輪との間に配置された摩擦係合要素の油圧を低下することで摩擦係合要素の係合量を低下するので、エンジンから前後輪への駆動力配分を従駆動輪側増大方向に変更することができる。その結果、エンジンのトルクが増加しても主駆動輪に伝達されるトルクは上がらず、従駆動輪に伝達されるトルクが大きくなるので、主駆動輪の空転を抑制しつつ従駆動輪の駆動力を増加させることができ、車両の安定性能と発進性能とを確保することができる。つまり、エンジン回転数を下げることなく、従来のTCS制御と同等の機能を実現することができる。
また、摩擦係合要素の温度を検出又は推定し、この摩擦係合要素の温度が当該摩擦係合要素の耐久性能の限界となる所定温度に達したときには油圧低下制御を終了するので、発熱量の増大に起因する摩擦係合要素の磨耗や破損を確実に防止することができる。
さらに、主駆動輪に空転が生じた後、油圧低下制御によって主駆動輪の空転量がなくなったと判断したときには、この油圧低下制御を終了して通常状態に復帰するので、主駆動輪の駆動力低下を最小限に抑えることができ、車両の動力性能への影響を最小とすることができる。
なお、上記第1の実施形態においては、摩擦係合要素の温度を検出又は推定し、この温度が所定温度に達したときに油圧低下制御を終了する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、油圧低下制御の作動時間を計測し、制御作動開始から所定時間が経過したときに油圧低下制御を終了するようにしてもよい。このようにしても、摩擦係合要素の発熱量が過大となることを防止することができるので、当該摩擦係合要素の磨耗や破損を確実に防止することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、前述した第1の実施形態で主駆動輪の空転時に油圧低下制御を行っているのに対し、主駆動輪が空転していなくても運転者による加速要求があったと判断したときには油圧低下制御を行うようにしたものである。
図5は、第2の実施形態におけるコントロールユニット20で実行される油圧制御処理手順を示すフローチャートである。本実施形態では、コントロールユニット20で図5に示す油圧制御処理を実行するようにしたことを除いては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
先ず、ステップS21で、アクセルペダルの踏込み量に相当するアクセル開度Accを読み込み、ステップS22に移行する。ステップS22では、アクセル開度Accが所定の開度閾値AccTHより大きいか否かを判定し、Acc>AccTHであるときには、運転者による加速要求があり車両が加速状態にあると判断してステップS23に移行し、Acc≦AccTHであるときには、運転者による加速要求がないと判断して油圧制御処理を終了する。
ステップS23では、前述した第1の実施形態における図4のステップS1と同様に主駆動輪の空転量ΔVを検出してからステップS24に移行し、車両に必要な総駆動力及び前後輪の最適な駆動力配分を算出する。先ず、エンジントルク及び車速に基づいて路面摩擦係数及び路面勾配を算出し、これらの路面状況に応じて車両に必要な総駆動力を算出する。次に、主駆動輪の空転量ΔVを考慮して、車両の駆動力が最適となる駆動力配分を算出する。
なお、主駆動輪の空転量ΔVが零の場合であっても、エンジントルク、アクセル情報、車両加速度に基づいて、前後輪の駆動力配分を決定することができる。
次に、ステップS25に移行して、前記ステップS24で算出された駆動力を出力するために必要なエンジントルクを算出し、ステップS26で、この必要エンジントルクを実現するようにエンジントルク制御を行う。ここで、エンジントルク制御では、エンジントルクが必要エンジントルクとなるように、図示しない電子制御スロットルが制御されると共に、エンジンの燃料噴射量が制御される。
次に、ステップS27に移行して、前後輪の駆動力配分を前記ステップS24で算出された駆動力配分とするために、摩擦係合要素をどれだけ滑らせればよいか即ち摩擦係合要素の油圧制御量(油圧低下量)を算出し、ステップS28に移行する。ステップS28では、前記ステップS27で算出された油圧制御量に基づいて摩擦係合要素の油圧低下制御を行う。
前記ステップS26でエンジントルク制御が実施され、必要エンジントルクが出力されるので、この出力トルクに応じてモータ4を制御することにより従駆動輪の駆動力を制御する。
次に、ステップS30に移行して、アクセル開度Accが開度閾値AccTH以下となったか否かを判定し、Acc≦AccTHであるときには、運転者による加速要求がなくなったものと判断してステップS31に移行し、摩擦係合要素の油圧を通常値まで増加させて油圧制御処理を終了する。
一方、前記ステップS30の判定結果がAcc>AccTHであるときには、ステップS32に移行して、前述した図4のステップS4と同様に、摩擦係合要素の温度が所定温度に達しているか否かを判定する。そして、摩擦係合要素の温度が所定温度に達しているときには、油圧低下制御を終了するものと判断して前記ステップS31に移行し、摩擦係合要素の温度が所定温度に達していないときにはステップS33に移行する。
ステップS33では、車両加速度Gを検出(又は推定)してステップS34に移行し、車両加速度Gの変化ΔGが所定の加速度閾値ΔGTHより小さいか否かを判定する。そして、ΔG≧ΔGTHであるときには、油圧低下制御を継続するものと判断して前記ステップS30に移行し、ΔG<ΔGTHであるときには、前記ステップS31に移行する。
この図5の処理において、ステップS22の処理が走行状態検出手段に対応し、ステップS24〜S26の処理がトルク制御手段に対応している。
次に、第2の実施形態における動作について説明する。
今、自車両が停止している状態から、運転者によりアクセルペダルが大きく踏み込まれたものとする。この場合には、Acc>AccTHであると判断されて、図5のステップS22からステップS23に移行するので、自車走行路の摩擦係数や勾配等に基づいて算出される必要エンジントルクに基づいてエンジントルク制御が行われると共に、前後輪の駆動力配分が最適な配分となるように摩擦係合要素の油圧が低下されることになる。
これにより、主駆動輪である前輪が空転していない場合であっても、運転者による加速要求がある場合には、従駆動輪である後輪の駆動力を走行状況に応じて大きくすることができ、車両の発進性能を向上することができる。また、車両に必要な駆動力に応じてエンジントルクを制御するので、車両発進のために車両に大きな駆動力が必要である場合には、エンジン回転数を大きくして車両全体の総駆動力を大きくすることができ、4WD性能をさらに高めることができる。
このように、上記第2の実施形態では、停車した状態から発進する場合など、車両が加速状態にあるときに摩擦係合要素の油圧を低下させるので、後輪の駆動力が大きくなるように前後輪の駆動力配分を制御することができ、発進性能を向上することができる。
また、摩擦係合要素の油圧制御に加えて、エンジンの出力トルクを制御するエンジントルク制御を行うので、車両の走行状態に応じて車両全体の総駆動力を上昇させることができ、車両に必要な駆動力を最適な駆動力配分で発生させることができる。
なお、上記第2の実施形態においては、アクセル開度Accが開度閾値AccTHより大きいか否かによって油圧制御を行うか否かを判定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、アクセル開度の変化量ΔAccが所定の開度変化量閾値ΔAccTHより大きいか否かによって油圧制御を行うか否かを判定するようにしてもよい。これにより、運転者による加速要求として停車状態からの発進時だけでなく、走行中の中間加速についても本発明を適用することができる。
なお、上記各実施形態においては、図1に示すように、発進要素としてトルクコンバータ5を適用し、トランスミッション5内部の摩擦係合要素の係合量を制御する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図6に示すように、発進要素として摩擦係合要素9を適用し、この摩擦係合要素9の係合量を制御することもできる。この場合、トランスミッション5内部に摩擦係合要素を持つ必要はなく、MTやCVTにも本発明を適用可能である。
また、上記各実施形態においては、摩擦係合要素として湿式多板クラッチを適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、外部からの指令により、摩擦係合要素の係合量を締結状態から解放状態までの間で連続的又は段階的に制御可能なものであればよい。
本発明の実施形態を示す概略構成図である。 ギアセットの構造を示す図である。 各レンジにおける動力伝達経路を示す図である。 第1の実施形態における油圧制御処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態における油圧制御処理を示すフローチャートである。 本発明の別の例を示す概略構成図である。
符号の説明
1L、1R 主駆動輪(前輪)
2 エンジン
3L、3R 従駆動輪(後輪)
4 モータ
5 トランスミッション
6 デファレンスギヤ
7 ベルト
8 発電機
10 ジャンクションボックス
11 減速機
12 クラッチ
20 コントロールユニット
27FL、27FR、27RL、27RR 車輪速センサ

Claims (6)

  1. 主駆動輪を駆動する熱機関と、その熱機関で駆動される発電機と、当該発電機の電力が供給されて従駆動輪を駆動するモータとを備える車両用駆動制御装置において、
    車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、前記熱機関から前記主駆動輪までの駆動力伝達経路上に配置された摩擦係合要素と、車両の走行状態に基づいて、前記摩擦係合要素の係合量を制御する係合量制御手段とを備えることを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  2. 前記走行状態検出手段は前記主駆動輪の空転量を検出し、前記係合量制御手段は、前記主駆動輪の空転量が所定空転量より大きいと判断したとき、前記係合量を通常係合量と比して小さくすることを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動力制御装置。
  3. 前記走行状態検出手段は車両の加速状態を検出し、前記係合量制御手段は、車両が加速状態にあると判断したとき、前記係合量を通常係合量と比して小さくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用駆動力制御装置。
  4. 前記摩擦係合要素の温度を検出又は推定する温度検出手段を有し、前記係合量制御手段は、前記摩擦係合要素の温度が所定温度以上となったとき、前記係合量を通常係合量まで大きくすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用駆動力制御装置。
  5. 前記係合量制御手段は、係合量制御の作動時間が所定時間以上となったとき、前記係合量を通常係合量まで大きくすることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用駆動力制御装置。
  6. 車両の走行状態に基づいて車両が必要とする駆動力を算出し、その必要駆動力に応じて、前記熱機関の出力トルクを制御するトルク制御手段を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用駆動力制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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