JP5917873B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機を動力源としたEV走行中にクラッチを接続して電動機によってエンジンを始動するハイブリッド車両の制御装置に関する。
エンジンと、電動機と、エンジンと電動機との間に設けられたクラッチを備えたハイブリッド車両が電動機を動力源として走行するEV走行中にエンジン始動要求によってエンジンを始動してエンジンと電動機とを動力源として走行するHEV走行へ移行する際の制御が、例えば、特許文献1によって開示されている。
特許文献1によると、ハイブリッド車両は、EV走行中にエンジン始動が要求されると、電動機の回転速度がエンジン始動可能な回転速度以上になり、エンジン始動に必要な電動機のトルクが得られる回転速度となるように変速機の変速比を選択する。そして、クラッチをスリップ係合させて車両の走行に必要なトルク(以下、走行トルク)に加え、エンジン始動に必要なトルク(以下、エンジン始動トルク)を電動機から出力してエンジンの回転速度を上昇させる。ついで、エンジン回転速度が電動機回転速度まで上昇するとクラッチをスリップ状態から完全に係合してHEV走行へ移行するとともに、エンジン始動トルク分を減じて車両の走行トルクを出力する。
特開2003−165358
電動機の出力トルクは、電子制御装置等によって演算を行い、電子制御装置は、電動機を制御するインバータにトルク指令を出力し、インバータは、入力されるトルク指令に応じて電動機に電圧を印加する。つまり、電子制御装置による出力トルクの演算時間と、電動機に対して電圧が印加されるまでは、その信号伝送時間による遅れが発生する。また、電動機では、電力変換器の供給する電圧に対して自身の持つ時定数によって電流応答の遅れ、すなわちトルク応答の遅れが発生する。つまり、電動機では、出力トルクが電子制御装置によって指令されてから、電動機の実際の出力トルク応答が得られるまでに、トルク指令の伝送時間と電動機の応答時間による応答遅れが発生する。そのため、エンジン回転速度と電動機回転速度とが一致(以下、同期)した際に、エンジン始動トルク分を減じる指令を電子制御装置から出力すると、電動機の出力トルクの応答遅れ時間内は走行トルクとエンジン始動トルクが駆動輪へ伝達される。この際に車両には、エンジン始動トルク分が余分となって車両が加速されるため、ショックが発生する。ゆえに、電動機の出力トルク応答遅れ時間を考慮して、エンジン始動トルクを減じる指令を行う必要がある。
エンジン始動トルク分を減じる指令を行うタイミングは、例えば、電動機の出力トルク応答遅れ時間内に上昇するエンジン回転速度を利用して出力することが考えられる。つまり、エンジンを始動する際において、電動機回転速度から、電動機の出力トルク応答遅れ時間内に上昇するエンジン回転速度を差し引いた回転速度にエンジン回転速度が到達するタイミングでエンジン始動トルク分を減じる指令を行う。ここで、電動機の出力トルク応答遅れ時間内に上昇するエンジン回転速度より電動機の回転速度が低いときは、エンジン始動トルク分を減じる指令をエンジン回転速度がゼロの状態で行う必要がある。ところが、電動機の出力トルク応答によってエンジン回転速度が上昇し始めるタイミングは、常に同じでないため、エンジン始動トルク分を減じる指令を行うタイミングによっては、電動機回転速度とエンジン回転速度の同期タイミングよりもエンジン始動トルク分が減じられるタイミングが早くなったり遅くなったりする。例えば、エンジン回転速度の上昇を検出してエンジン始動トルク分を減じる指令を行う場合、電動機の出力トルク応答遅れによって実際の出力トルク応答が同期タイミングよりも遅れるので、エンジン始動トルク分が駆動輪へ伝達され、電動機のエンジン始動トルクによってエンジン始動時に車両ショックが発生しユーザに不快感を与える。
本発明の目的は上記の課題を解決するものであって、EV走行中にエンジン始動要求によってHEV走行へ移行する際に、車両ショックの発生を防止する車両の制御装置を提供することである。
第1発明は、エンジンと、電動機と、前記エンジンと前記電動機との間の動力伝達路に設けられるエンジン断続用クラッチと電動機を制御するインバータとを備え、前記エンジン断続用クラッチを解放した状態で前記電動機を動力源とするEV走行中にユーザのアクセル踏み込みによって前記エンジンの始動が要求されると、前記エンジン断続用クラッチを係合するとともに、走行トルクにエンジン始動トルク分を加えた電動機トルクを前記電動機によって出力し、前記電動機の回転速度から前記電動機の出力トルク応答遅れ時間内に上昇する回転速度を差し引いた回転速度にエンジン回転数が上昇したタイミングで、前記電動機によるエンジン始動トルク分の出力を減じる指令を出して、前記エンジンの回転速度と前記電動機の回転速度が同期すると、前記電動機トルクから前記エンジン始動トルク分を減じて前記エンジンを始動する車両の制御装置であって、前記エンジン始動要求後、前記電動機の回転速度が電動機の出力トルク応答遅れ時間内に上昇するエンジンの回転速度であるエンジン始動許可回転速度以上となると前記エンジンを始動し、前記電動機の回転速度が前記エンジン始動許可回転速度よりも低い場合は前記エンジンを始動しないことを特徴とする。
第2発明に係る車両の制御装置は、第1発明において、前記電動機の出力軸に接続されるトルクコンバータと、前記トルクコンバータの入出力部材間を直結可能なロックアップクラッチとを備え、前記電動機を駆動源とする走行中は、前記ロックアップクラッチを係合して走行し、前記エンジンの始動要求がされると前記電動機の回転速度が前記エンジン始動許可回転速度よりも小さければ、前記ロックアップクラッチを解放することを特徴とする。
第1発明によると、エンジン始動要求後、電動機回転速度が電動機の出力トルク応答遅れ時間内に上昇する回転速度であるエンジン始動許可回転速度以上となるとエンジン始動を行う。よって、電動機の回転速度から前記電動機の出力トルク応答遅れ時間内に上昇する回転速度を差し引いた回転速度にエンジン回転数が上昇したタイミングで、電動機によるエンジン始動トルク分の出力を減じる指令を出すことで、エンジン回転速度と電動機回転速度が同期するタイミングでエンジン始動トルク分を減じることができる。したがって、同期タイミングにおいて余分なエンジン始動トルクによる車両ショックが発生せずユーザの不快感を取り除くことができる。
第2発明によると、前記電動機を駆動源とする走行中は、前記ロックアップクラッチを係合して走行し、前記エンジンの始動要求がされると前記電動機の回転速度が前記エンジン始動許可回転速度よりも小さければ、前記ロックアップクラッチを解放する。つまり、トルクコンバータのタービン側の回転数が車速によって固定されるので、ロックアップクラッチを解放するとトルクコンバータのポンプ側である電動機の回転速度が増加する。これによって、電動機の回転速度がエンジン始動許可回転速度以上となればエンジン始動可能となるため、ユーザのエンジン始動要求に対してエンジンを始動しやすくなる。
本発明が適用された車両の制御装置を説明する骨子図である。 図1の電動機、トルクコンバータ、および一部を切欠いた自動変速機およびクランク軸を示す断面図である。 図1の電子制御装置に備えられた制御機能の要部を説明するためのブロック線図である。 図3の電子制御装置の信号処理によって実行される制御作動の要部を説明するフローチャートである。 図4のフローチャートによる制御例を説明するタイムチャートである。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも性格に描かれていない。
図1は、本発明が適用された車両10の制御装置を説明する骨子図である。図1に示すように、車両10はエンジン12と、電動機14と、エンジン12と電動機14との間の動力伝達路にエンジン断続用クラッチ28を備えている。エンジン12および電動機14からの動力は、トルクコンバータ16、自動変速機18、差動歯車装置20、および左右一対の車軸22をそれぞれ介して左右一対の駆動輪24へ伝達される。車両10は、エンジン断続用クラッチ28の押し付け、または解放によって、エンジン12および電動機14の一方、他方、および両方の駆動によって走行する。すなわち、車両10は、エンジン12のみによるエンジン走行、電動機14のみによる電動機走行(EV走行)、エンジン12および電動機14によるハイブリッド走行(HEV走行)のいずれか1の走行状態とされる。
図2は、図1の電動機14と、トルクコンバータ16と、一部が切り欠かれた自動変速機18およびクランク軸26とをそれぞれ示す断面図である。なお、電動機14、トルクコンバータ16、自動変速機18、およびクランク軸26はそれらの共通の軸心Cに対して略対称的に構成されており、図2では軸心Cの下半分が省略されている。
図2に示すように、電動機14、トルクコンバータ16、および自動変速機18は、トランスミッションケース36内に収容されている。トランスミッションケース36は、例えばアルミダイカスト製の分割式ケースであり、車体等に固定される。
トルクコンバータ16は、ロックアップクラッチ30を備えている。ロックアップクラッチ30は、ポンプ翼車16aとタービン翼車16bとの間に介装されポンプ翼車16aとタービン翼車16bと選択的に連結する直結クラッチであり、油圧制御等により係合状態(ロックアップオン状態)、スリップ状態(フレックス状態)、或いは解放状態(ロックアップオフ状態)とされるようになっている。ロックアップクラッチ30が係合状態とされ、厳密に言えば、完全係合状態とされることにより、上記ポンプ翼車16a及びタービン翼車16bが一体回転させられる。
エンジン断続用クラッチ28は、エンジン12とトルクコンバータ16のポンプ翼車16aとの間の動力伝達を断続する動力断続装置として機能している。例えば、エンジン断続用クラッチ28は互いに重ねられた複数枚の摩擦板が油圧アクチュエータにより押圧される湿式多板型の油圧式摩擦係合装置であり、オイルポンプ32からの油圧を元圧とし油圧制御回路48によって係合乃至解放制御される。そして、その係合乃至解放制御においては、エンジン断続用クラッチ28の動力伝達可能なトルク容量すなわちエンジン断続用クラッチ28の係合力が、油圧制御回路48内のリニアソレノイドバルブ等の調圧により例えば連続的に変化させられる。
エンジン断続用クラッチ28は、それの解放状態において軸心Cまわりに相対回転可能な1対のクラッチ回転部材(クラッチドラム38及びクラッチハブ40)を備えており、そのクラッチ回転部材の一方(クラッチハブ40)は、エンジン12のクランク軸に相対回転不能に連結されている一方で、そのクラッチ回転部材の他方(クラッチドラム38)は、トルクコンバータ16のポンプ翼車16aに相対回転不能に連結されている。このような構成から、エンジン断続用クラッチ28は、係合状態ではポンプ翼車16aをエンジン12のクランク軸26と一体的に回転させる。すなわち、エンジン断続用クラッチ28の係合状態では、エンジン12からの駆動力がポンプ翼車16aに入力される。一方で、エンジン断続用クラッチ28は、解放状態ではポンプ翼車16aとエンジン12との間の動力伝達を遮断する。エンジン断続用クラッチ28は、油圧制御によって動力伝達が完全に遮断された開放状態、摩擦部材42が滑りながら係合しているスリップ係合及び摩擦部材42が滑らずにクラッチ回転部材(クラッチドラム38及びクラッチハブ40)が一体となって係合している完全係合のいずれか1の状態となっている。
電動機14は、軸心Cと同心に配設されており、駆動力を出力するモータ機能と共に蓄電装置に充電する発電機能をも有する所謂モータジェネレータである。この電動機14の出力軸は、トルクコンバータ16のポンプ翼車16aに連結されると共にエンジン12にも連結されており、更に、トルクコンバータ16を介して自動変速機18に連結されている。
自動変速機18は、トルクコンバータ16から駆動輪24までの動力伝達経路の一部を構成し、エンジン12および電動機14からの駆動力が入力される変速機である。自動変速機18は、例えば、前進6速/後退1速等の有段の変速段を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える有段変速機であり、かかる変速を行うために複数の係合要素を備えて構成されている。例えば、多板式のクラッチやブレーキ等、油圧アクチュエータによって係合制御される油圧式摩擦係合装置であり、上記油圧制御回路48から供給される油圧に応じて油圧式摩擦係合装置が選択的に係合乃至解放されることにより、油圧式摩擦係合装置の連結状態の組合せに応じて複数(例えば、第1速から第6速)の前進変速段(前進ギヤ段、前進走行用ギヤ段)、或いは後進変速段(後進ギヤ段、後進走行用ギヤ段)の何れかが選択的に成立させられる。このように、前進変速段あるいは後進変速段が選択されている際の自動変速機18のシフトポジションを走行ポジションとする。また、クラッチおよびブレーキの解放により、電動機14の出力軸から駆動輪24への動力伝達を遮断する。
オイルポンプ32は、機械式のオイルポンプであり、クラッチやブレーキの油圧制御のための元圧を発生させると共に、潤滑油(作動油)を駆動装置内のボールベアリング等の各潤滑部位に供給する。オイルポンプ32は、トルクコンバータ16のポンプ翼車16aに連結されているので、例えばエンジン12と電動機14との何れか一方または両方によって回転駆動される。
以上のように構成された駆動装置では、エンジン12を始動させる際には、例えば、エンジン断続用クラッチ28をスリップ係合させて電動機14のエンジン始動トルクによりエンジン12を回転させエンジン始動を行う。EV走行中にエンジン12を始動させる場合も同様であり、その場合には、車両走行のための走行トルクにエンジン始動のためのエンジン始動トルク分を上乗せした電動機トルクを電動機14に出力させる。そして、走行中のエンジン始動後は、基本的にはエンジン断続用クラッチ28を完全係合させ、前記エンジン走行に移行する。
電子制御装置52は、CPU、RAM、ROM、入力インターフェース等を備えたいわゆるマイクロコンピュータを含んで構成されている。この電子制御装置52は、CPUがRAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムにしたがって信号処理を行うことにより、エンジン12の始動制御、電動機14の回転制御、エンジン断続用クラッチ28の押し付け力の制御などを実行する。電子制御装置52はエンジン12の始動制御装置として機能する。
電子制御装置52には、車両10に設けられた各センサに設けられた各種入力信号が供給される。上記入力信号としては、例えば、アクセル開度センサ54により検出されるアクセル開度Acc[%]を表す信号、エンジン回転速度センサ56により検出されるエンジン回転速度N[rpm]を表す信号、電動機回転速度センサ58により検出される電動機回転速度NMG[rpm]を表す信号、車速センサ60により検出される車速V[km/h]を表す信号などがある。
電子制御装置52からは、車両10に設けられた各装置に各種出力信号が供給される。上記入力信号としては、例えば、電動機14の出力制御のためにインバータ50に供給される信号やエンジン断続用クラッチ28の押し付け力の制御のために油圧制御回路48に供給される信号などがある。
図3は電子制御装置52に備えられた制御機能の要部を説明するためのブロック線図である。図3においてEV走行判定部62は、例えば、車速センサ60やエンジン回転速度センサ56に基づいて、車両10が電動機14のみを動力とするEV走行中であるか否かの判定を行う。例えば、車速センサ60による検出値がゼロでなければ車両10が走行中であることが判定でき、さらに、エンジン回転速度センサ56がゼロであれば電動機14のみを動力源としたEV走行中であると判定できる。
エンジン始動要求判定部64では、例えば、アクセル開度センサ54に基づきユーザによってエンジン12の始動が要求されたか否かが判定される。ここで、エンジン12の始動要求は必ずしもユーザ要求によるものである必要はなく、バッテリ残量低下時の充電要求、空調制御、エンジン12の暖気等の車両要求によるエンジン始動であってもよい。なお、エンジン12の始動とは、エンジン回転速度Nがゼロの状態からエンジン断続用クラッチ28を係合して、電動機14の出力トルクによってエンジン回転速度Nと電動機回転速度NMGが同期し、エンジン断続用クラッチ28が完全係合するまでのことをいう。
エンジン始動回転速度判定部66は、電動機14の出力トルク応答遅れ時間とエンジン始動時の時間当たりのエンジン回転速度Nの上昇レートとの関係より、エンジン回転速度Nと電動機回転速度NMGの同期タイミングに電動機14のエンジン始動トルク分を減じることが可能か否かの判定を行うとともに、単位時間当たりのエンジン回転速度Nの上昇レートは、エンジン12の特性から求められる値である。また、電動機14の出力トルク応答遅れは、電子制御装置52による出力トルクの演算時間と電子制御装置52からインバータ50へ信号が伝送される時間と電動機14の時定数に基づく応答遅れ時間によって予め求められる値である。単位時間当たりのエンジン回転速度Nの上昇レートや出力応答遅れ時間は、予め実験的に求めた一定値でもよいが、エンジン始動の度に計測して学習した値を用いてもよい。
エンジン始動回転速度判定部66では、例えば、電動機14の出力トルク応答遅れ時間とエンジン始動時の単位時間当たりのエンジン回転速度Nの上昇レートとの乗算によって、電動機14の出力トルク応答遅れ時間内に上昇するエンジン回転速度Nを算出してエンジン始動許可回転速度NESAとする。そして、エンジン始動回転速度判定は、エンジン始動許可回転速度NESAと電動機回転速度NMGと比較することで行われる。ここで、電動機回転速度NMGがエンジン始動許可回転速度NESAよりも高ければ、電動機回転数NMGから電動機14の出力トルク応答遅れ時間内に上昇するエンジン回転速度Nを差し引いた回転数にエンジン回転速度Nが上昇したことをエンジン回転速度センサ56によって検出し、電動機14のエンジン始動トルク分を減じる指令を行えば同期タイミングにおいて電動機14のエンジン始動トルク分を減じることができるため、エンジン始動回転速度判定部66は、エンジン始動可能であると判定する。また、エンジン始動回転速度判定部66はエンジン始動可能と判定する場合、電動機回転数NMGから、電動機14の出力トルク応答遅れ時間内に上昇するエンジン回転速度Nを差し引いた回転数に、エンジン回転速度Nが到達したことを示すタイミング信号STを電動機制御部68に出力する。
電動機制御部68は、車両10の駆動とエンジン12の始動とを行う電動機14の出力を制御する信号をインバータ50へ出力する。エンジン始動回転速度判定部66よってエンジン始動可能であると判断されると、エンジン始動回転速度判定部66からの指令信号を受けて、走行トルクに加えてエンジン始動トルクを電動機14によって出力する指令をインバータ50へ出力する。また、電動機制御部68は、エンジン始動回転速度判定部66からのタイミング信号STに応答してエンジン始動トルク分を減じる指令をインバータ50へ出力する。
クラッチ制御部70は、エンジン始動回転速度判定部66からのタイミング信号STを受けて、エンジン断続用クラッチ28の押し付け力を増加させて完全係合状態とする制御するために油圧制御回路48に対して制御信号を出力する。
図4は、前記電子制御装置52によるエンジン始動制御について説明するフローチャートであり、数ミリ乃至十数ミリ秒程度の所定の周期で繰り返し実行される。
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)S1において、車両10がEV走行中であるか否かが判定される。このS1の判定が否定される場合は、本ルーチンを終了する。しかし、その判定を繰り返すうちS1が肯定される場合には、S2に進みエンジン12の始動要求がなされたか否かが判定される。
S2の判定が否定される場合は、本ルーチンを終了しEV走行を継続する。しかし、その判定を繰り返すうちS2が肯定される場合には、エンジン始動回転速度判定部66に対応するS3に進み電動機回転速度NMGがエンジン始動許可回転速度NESA以上か否かが判定される。
S3の判定が否定され同期タイミングが予測不可能と判断された場合、本ルーチンを終了しEV走行を継続する。しかし、その判定を繰り返すうちS3の判定が肯定される場合には、電動機制御部68およびクラッチ制御部70に対応するS4に進みエンジン12の始動を開始する。
なお、S3の判定が否定された場合には、自動変速機18のロックアップクラッチ30を解放することによって電動機回転速度NMGを上昇させて再びS3の判定を行ってもよい。S3の再判定によりS3が肯定される場合はS4に進みエンジン12の始動を開始する。一方、否定される場合は、EV走行を継続する。
S4では、エンジン断続用クラッチ28の油圧を立ちあげてエンジン断続用クラッチ28の押し付け力を強くし、走行トルクにエンジン始動トルク分を加えて電動機14によって出力してエンジン回転速度Nを上昇させる。そして、エンジン回転速度Nと電動機回転速度NMGが同期するタイミングでエンジン断続用クラッチ28を完全係合させるとともに、電動機14のエンジン始動トルク分を減じる。
図5は本実施例にしたがったエンジン始動制御を説明するタイムチャートである。
時刻t0において車両10はEV走行中である。例えば、エンジン回転速度センサ56よりエンジン回転速度Nがゼロ、車速センサ60より車速Vがゼロよりも大きいことがそれぞれ検出でき、エンジン断続用クラッチ28が解放状態であることを油圧制御回路48からエンジン断続用クラッチ28へ供給する油圧信号によって検出できれば、時刻t0の車両状態とみなすことができる。
時刻t1において、ユーザのアクセル踏み込みによってアクセル開度Accが増加するとともに電動機回転速度NMGが増加しているが、アクセル開度Accが低い場合、エンジン始動が必要でないと判定しEV走行を継続している。
さらに、ユーザのアクセル踏み込みによってアクセル開度Accが増加すると時刻t2においてエンジン始動が必要と判定される。すると、エンジン始動回転速度判定部66によってエンジン始動可能であるが判定が行われる。この判定は、例えば、電動機回転速度NMGとエンジン始動許可回転速度NESAを比較し、電動機回転速度NMGがエンジン始動許可回転速度NESA以上であれば、エンジン始動可能であると判定される。
時刻t2においてエンジン始動可能と判定されると、油圧制御回路48によってエンジン断続用クラッチ28へ油圧の供給を開始してエンジン断続用クラッチ28を係合させる。また、電動機14は走行トルクにエンジン始動トルク分を加えてトルクを出力する。
そして、電動機回転速度NMGとエンジン回転速度Nの同期タイミング時刻t4においてエンジン断続用クラッチ28を完全係合する。また、時刻t4に先立つ時刻t3において、タイミング信号STに応答してエンジン始動トルク分を減じる指令がインバータ50へ出力されるので電動機14は、そのエンジン断続用クラッチ28の完全係合に同期してエンジン始動トルク分を減じて走行トルクを出力する。
本実施例の車両10の制御装置によれば、EV走行中にエンジン始動要求によってエンジン断続用クラッチ28を係合し、電動機14によってエンジン12を始動してHEV走行へ移行する際に、エンジン断続用クラッチ28の応答遅れ時間を考慮したエンジン始動最低回転速度を設定するため、エンジン始動時の車両ショックが発生しなくなる。
本実施例の車両10の制御装置によれば、エンジン12を始動する際の電動機回転速度NMGが電動機の出力トルク応答遅れ時間内に上昇する回転速度であるエンジン始動許可回転速度NESA以上であればエンジン始動を行う。よって、電動機14の回転速度から電動機14の出力トルク応答遅れ時間内に上昇する回転速度を差し引いた回転速度にエンジン回転数が上昇したタイミングで、電動機14によるエンジン始動トルク分の出力を減じる指令を出すことで、エンジン回転速度Nと電動機回転速度NMGの同期タイミングでエンジン始動トルク分を減じることができる。したがって、同期タイミングにおいて余分なエンジン始動トルク分によるショックが発生せずユーザーの不快感を取り除くことができる。
また、本実施例の車両10の制御装置によれば、電動機14を駆動源とする走行中は、ロックアップクラッチ30を係合して走行し、エンジン12の始動要求がされると電動機14の回転速度がエンジン始動許可回転速度NESAよりも小さければ、ロックアップクラッチ30を解放する。つまり、トルクコンバータ16のタービン側の回転数が車速によって固定されるので、ロックアップクラッチ30を解放するとトルクコンバータ16のポンプ側である電動機14の回転速度が増加する。これによって、電動機14の回転速度がエンジン始動許可回転速度NESA以上となればエンジン始動可能となるため、ユーザのエンジン始動要求に対してエンジンを始動しやすくなる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、さらに別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例において、前記エンジン12と電動機14との間の動力伝達路に設けられたエンジン断続用クラッチ28は、油圧により係合状態が制御される油圧式摩擦係合装置であったが、例えば、電磁気的に係合状態が制御される電磁式クラッチ或いは磁粉式クラッチがエンジン12と電動機14との間の動力伝達路に設けられたものであっても構わない。すなわち、本発明は、エンジン12と電動機14との間の動力伝達路にその動力伝達路における動力伝達を制御するクラッチを備えた車両に広く適用され得るものである。
その他、例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
12:エンジン
14:電動機
16:トルクコンバータ
28:エンジン断続用クラッチ
30:ロックアップクラッチ
48:油圧制御回路
50:インバータ
52:電子制御装置
66:エンジン始動回転速度判定部
68:電動機制御部

Claims (2)

  1. エンジンと、電動機と、前記エンジンと前記電動機との間の動力伝達路に設けられるエンジン断続用クラッチと電動機を制御するインバータとを備え、
    前記エンジン断続用クラッチを解放した状態で前記電動機を動力源とするEV走行中にユーザのアクセル踏み込みによって前記エンジンの始動が要求されると、前記エンジン断続用クラッチを係合するとともに、走行トルクにエンジン始動トルク分を加えた電動機トルクを前記電動機によって出力し、前記電動機の回転速度から前記電動機の出力トルク応答遅れ時間内に上昇する回転速度を差し引いた回転速度にエンジン回転数が上昇したタイミングで、前記電動機によるエンジン始動トルク分の出力を減じる指令を出して、前記エンジンの回転速度と前記電動機の回転速度が同期すると、前記電動機トルクから前記エンジン始動トルク分を減じて前記エンジンを始動する車両の制御装置であって、
    前記エンジン始動要求後、前記電動機の回転速度が電動機の出力トルク応答遅れ時間内に上昇するエンジンの回転速度であるエンジン始動許可回転速度以上となると前記エンジンを始動し、前記電動機の回転速度が前記エンジン始動許可回転速度よりも低い場合は前記エンジンを始動しない
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記電動機の出力軸に接続されるトルクコンバータと、前記トルクコンバータの入出力部材間を直結可能なロックアップクラッチとを備え、
    前記電動機を駆動源とする走行中は、前記ロックアップクラッチを係合して走行し、前記エンジンの始動要求がされると前記電動機の回転速度が前記エンジン始動許可回転速度よりも小さければ、前記ロックアップクラッチを解放すること
    を特徴とする請求項1記載の車両の制御装置。
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