JP2015519718A - 多重膜、多重電解質のレドックスフロー電池設計 - Google Patents

多重膜、多重電解質のレドックスフロー電池設計 Download PDF

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Abstract

レドックスフロー電池のための、新規の設計が発明された。基本構造として単一膜、二重電解質のレドックスフロー電池とは異なり、本発明の設計は、二重膜、三重電解質(DMTE)構成または三重膜、四重電解質(TMQE)構成等の、基本的な特徴として、多重膜(少なくとも1つの陽イオン交換膜および少なくとも1つの陰イオン交換膜)と、多重電解質(負電極と接触する1つの電解質、正電極と接触する1つの電解質、および2つの膜の間に配置される少なくとも1つの電解質)とを含む。陽イオン交換膜は、負電解質または正電解質と、中間電解質とを分離するために使用され、陰イオン交換膜は、中間電解質と、正電解質または負電解質とを分離するために使用される。この特定の設計は、負電解質および正電解質を物理的に単離させるが、イオン的に接続する。【選択図】 図3

Description

政府支援
本発明は、米国エネルギー省のARPA−Eプロジェクトによって与えられた認可番号DE−AR000009およびDE−AR0000346の下で、政府支援によってなされたものである。政府は、本発明においてある特定の権利を有する。
関連出願の相互参照
本出願は、2012年6月15日に出願された米国仮出願第61/660,182号からの優先権を主張するものであり、全ての目的に対して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、レドックスフロー電池(RFB)に関し、該レドックスフロー電池は、基本的な特徴として、多重膜(例えば、1つの陽イオン交換膜および1つの陰イオン交換膜等の、少なくとも2つの膜)と、多重電解質(例えば、負電極と接触する1つの電解質、正電極と接触する1つの電解質、および2つの膜の間に配置される少なくとも1つの電解質等の、少なくとも3つの電解質)とを有する。
電気化学セルとして、レドックスフロー電池(RFB)は、一般的に外部電解質タンク中に含まれる2つの可溶性レドックス対中に電気エネルギーを貯蔵するタイプの再充電可能電池である。2つのレドックス対を溶解する2つの電解質を物理的に分離するが、イオン的に接続するために、イオン選択性膜(陽イオン交換膜(CEM)または陰イオン交換膜(AEM)のいずれか)が使用される。貯蔵される外部電解質の規模は、適用要件に従ってサイズ決定することができる。必要なときには、貯蔵タンクからフロースルー電極に液体電解質がポンプで注入され、該フロースルー電極では、化学エネルギーが電気エネルギーに変換(放電)されるか、または同様にその逆(充電)が行われる。他の従来のバッテリシステムとは異なり、RFBは、電気エネルギーを流動電解質中に貯蔵する。したがって、エネルギー容量および電力定格は、基本的に切り離される。すなわち、エネルギー容量は、電解質の濃度および容積で決定され、一方で、電力定格は、スタック中のセルのサイズおよび数で決定される。この独特の特徴は、長いサイクル寿命、低い資本コスト、拡張可能性、及び揚水発電および圧縮空気技術が直面する地理的/地質学的制限から独立と組み合わせられ、また、、RFBを、電気エネルギーの貯蔵において、特に、固有の断続性に対処しなければならない再生可能(例えば、風力または太陽光)発電の分野で、最も本質的に魅力のある技術の1つにしている。
約40年前に(1974年に)RFBの第1の概念が提案されて以来、著しい進歩があり、いくつかのRFBシステム、例えば全バナジウムRFB(AV−RFB)は、既に市販されている。しかしながら、RFBは、多くの困難な問題が未解決のままであるので、未だ広範囲にわたる市場浸透を達成していない。例えば、他の電池システムと比較すると、RFBの全般的に低いエネルギー密度および電力密度が、主な欠点として識別されており、このことは、あるエネルギー容量/電力定格が必要とされるときに、より多くの電解質/電極材料が必要とされることを意味し、それらのコスト効果に負の影響を与える。代替のレドックス対を選択することによって、または異なる電解質を使用することによって、活性種の可溶性を増加させるための試みがなされてきたが、これは、理論的にエネルギー密度を増加させることはできるが、これらの取り組みは、電力密度を向上させない。一方では、より良好な電極設計を使用することによって、またはより多くの活性触媒を利用することによって、電極性能を高めるための取り組みがなされてきたが、これは、電力密度を増加させることはできるが、エネルギー密度を増加させることはできない。理想的かつ単純な解決策は、RFBのセル電圧を増加させることであり、これは、エネルギー密度および電力密度を同時に増加させることができる。
従来技術のRFBシステム100は、図1で示される。負電解質30は、負電解質供給源20からポンプ15を介して負電極(アノード)31を通って流れる。正電解質40は、正電解質供給源25からポンプ16を介して正電極(カソード)41を通って流れる。正電極40および負電極30は、単一のイオン選択性膜28によって分離される。RFB100は、グリッド入力/出力プロセッサ10に接続され得る。
セル電圧は、単純に、使用される2つのレドックス対によって決定され、しばしば、陽イオン系レドックス対は、より多くの正電極電位を有し(例えば、Co3+/Co2+のレドックス対は、+1.953Vの標準電極電位を有し、Ce4+/Ce3+のレドックス対は、+1.743Vを有し、ここおよび下で提示される全ての電位値は、標準熱力学的条件に基づいて計算したものである)(RFBの正電極に理想的である)、陰イオン系レドックス対は、より多くの負電極電位を有する(例えば、Al(OH) /Alは、−2.337Vを有し、Zn(OH) 2−/Znは、−1.216Vを有する)(負電極に理想的である)。現在のRFBシステムにおける単一のイオン選択性膜(陽イオン交換膜(CEM)または陰イオン交換膜(AEM))の使用は、理論的に、正側および負側の双方において、同じイオンタイプのレドックス対、すなわち、全陽イオン系レドックス対(AEMを使用するとき)または全陰イオン系レドックス対(CEMを使用するとき)のいずれかを必要とし、基本的にそれらのセル電圧を制限している。例えば、一番初期のRFBシステム、すなわち、鉄−クロムRFBシステム(Fe/Cr−RFB、[(Fe3+/Fe2+)/(Cr3+/Cr2+)]、+1.18Vの標準セル電圧を有する)、および現在最も一般的なRFB、すなわち、AV−RFBシステム([(VO /VO2+)/(V3+/V2+)]、+1.26Vを有する)は、どちらも全陽イオン系のRFBシステムに属する。多硫化物−臭素RFBシステム(S/Br−RFB、[(S 2−/S 2−)/(Br /Br)]、+1.36Vを有する)は、代表的な全陰イオン系のRFBである。そのうえ、単一のイオン選択性膜はまた、正側および負側において、同一または同様の(例えば、AEMを使用するときに、同じ陽イオンを有するが、異なる陰イオンを有するか、またはCEMを使用するときに、同じ陰イオンを有するが、異なる陽イオンを有する)支持(またはバックグラウンド)電解質も必要とし、これは、あるときには、レドックス対の選択肢を制限し、さらには、セル電圧の利用可能な範囲を狭くする。例えば、亜鉛−セリウムRFBシステム(Zn/Ce−RFB、[(Zn2+/Zn)/(Ce4+/Ce3+)])は、2.50Vもの高さの標準セル電圧(全ての既知の水性RFBシステムの間で報告されている最高値)を提供することができるにもかかわらず、負側(Zn2+/Zn)での多量の水素放出の問題を被る。その理由は、(両側で)使用される酸性支持電解質が、水素放出反応に対して膨大な過電圧(760mV)を生じさせるからである(pH0でH/Hの0Vの標準電極電位に対し、Zn2+/Znの−0.760Vの標準電極電位)。
加えて、全てのイオン選択性膜が完全であるというわけではないので、単一のイオン選択性膜の使用により、RFBシステムは、別の困難な問題である不可逆性の対イオンクロスオーバーを被る。イオン選択性膜は、非常に低いが測定可能な、それらを通る対イオンの透過率を可能にする(一般的に、CEMの場合は、1%の陰イオンクロスオーバー、AEMの場合は、1%〜5%の陽イオンクロスオーバー)。対イオンが膜をクロスオーバーするとき、該対イオンは、反対側の電極でレドックス対と直ちに反応(いわゆる、自己放電)し、決して戻ることはなく、その結果、クーロン効率の損失、エネルギー容量の永続的な低減、および両側の性能に大きな影響を及ぼす2つの電解質の汚染をもたらす。
したがって、単一のイオン選択性膜のRFBシステムに対する好適な代替物が必要である。
一態様において、本発明は、新規なレドックスフロー電池設計、例えば、多重膜、多重電解質(MMME)のレドックスフローに基づく電池設計を提供し、該レドックスフロー電池は、第1の膜と、第2の膜と、第1の膜と第2の膜との間に配置される、第1の電解質と、第1の膜および第1の電極と接触する、第2の電解質と、第2の膜および第2の電極と接触する、第3の電解質と、を備え、第1の電解質および第2の電解質は、陰イオンの少なくとも1つの種に関して異なり、第1の電解質および第3の電解質は、陽イオンの少なくとも1つの種に関して異なり、第1の電極は、負(または正)電極であり、第2の電極は、正(または負)電極であり、第1の膜および/または第2の膜は、陽イオン交換膜および陰イオン交換膜から成る群から選択される。
一態様において、本発明は、新規なレドックスフロー電池設計、例えば、多重膜、多重電解質(MMME)に基づく電池設計を提供し、該レドックスフロー電池は、第1の膜と、第2の膜と、第1の膜と第2の膜との間に配置される、第1の電解質と、第1の膜および第1の電極と接触する、第2の電解質と、第2の膜および第2の電極と接触する、第3の電解質と、を備え、本電池はさらに、第1の膜と第2の膜との間に配置される、第3の膜と、第1の膜と第2の膜との間に配置される、第4の電解質と、を備え、第3の膜は、第1の電解質から第4の電解質を分離し、第1の電解質および第2の電解質は、陰イオンの少なくとも1つの種に関して異なり、第1の電解質および第3または第4の電解質は、陽イオンの少なくとも1つの種に関して異なり、第1の電極は、負電極であり、第2の電極は、正電極であり、第1および第2の膜が陰イオン交換膜であり、第3の膜が陽イオン交換膜であるか、または第1および第2の膜が陽イオン交換膜であり、第3の膜が陰イオン交換膜である。
別の態様において、第2の電解質は、Al(OH) /Alレドックス対、Zn(OH) 2−/Znレドックス対、S 2−/S 2−レドックス対、およびCo(CN) 3−/Co(CN) 4−レドックス対から成る群から選択される陰イオン系レドックス対等の、陰イオン系レドックス対を備える。別の態様において、第3の電解質は、Co3+/Co2+レドックス対、Fe3+/Fe2+レドックス対、およびCe4+/Ce3+レドックス対から成る群から選択される陽イオン系レドックス対等の、陽イオン系レドックス対を備える。別の態様において、第2の電解質および第3の電解質のうちの少なくとも1つは、陰イオン系レドックス対、陽イオン系レドックス対、または陽イオン−陰イオン混合レドックス対を備える。別の態様において、第1、第2、第3、および/または第4の電解質のうちの1つは、ヒドロニウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、もしくはカルシウムに基づく陽イオン、または水酸化物、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、塩化物、臭化物、もしくは炭酸塩に基づく陰イオン、のうちの少なくとも1つを含む。
さらに別の態様において、本発明は、レドックスフロー電池を作製する方法を提供し、該方法は、第1の電解質を第1の膜および第2の膜で部分的に取り囲むことと、b)第2の電解質を第1の膜および第1の電極で部分的に取り囲むことと、第3の電解質を第2の膜および第2の電極で部分的に取り囲むことと、を含み、第1の膜および/または第2の膜は、陽イオン交換膜および陰イオン交換膜から成る群から選択される。
さらに別の態様において、本発明は、レドックスフロー電池を作製する方法を提供し、該方法は、第1の電解質を第1の膜および第3の膜で部分的に取り囲むことと、第4の電解質を第3の膜および第2の膜で部分的に取り囲むことと、第2の電解質を第1の膜および第1の電極で部分的に取り囲むことと、第3の電解質を第2の膜および第2の電極で部分的に取り囲むことと、を含み、第1および第2の膜が陰イオン交換膜であり、第3の膜が陽イオン交換膜であるか、または第1および第2の膜が陽イオン交換膜であり、第3の膜が陰イオン交換膜である。
さらに他の態様において、本発明は、これらの方法によって作製されるレドックスフロー電池を提供する。
従来の単一膜、二重電解質のRFBを示す図である。 多重膜、多重電解質概念の具体例を示す図である。 多重膜、多重電解質のRFBのバージョンを示す図である。 別の多重膜、多重電解質概念の具体例を示す図である。 別の多重膜、多重電解質のRFBのバージョンを示す図である。 選択されたレドックス対の標準電極電位および異なるRFBのセル電圧を示す図である。 Al/Co−MMME−RFBの開回路電圧を示す図である。 Al/Co−MMME−RFBの充電および放電曲線を示す図である。 Zn/Ce−MMME−RFBの開回路電圧を示す図である。 Zn/Ce−MMME−RFBの充電および放電曲線を示す図である。 10サイクルにわたるZn/Ce−DMTE−RFBの連続充電−放電試験を示す図である。 各サイクルに関するZn/Ce−DMTE−RFBの効率の算出を示す図である。
以下、本発明は、そのいくつかの好ましい実施形態を参照して、詳細に説明される。以下の説明では、本発明の十分な理解を提供するために、数多くの具体的な詳細が述べられる。しかしながら、これらの具体的な詳細のうちの一部または全てを伴わずに本発明が実施され得ることが当業者に明らかになるであろう。他の例において、よく知られている過程ステップおよび/または構造は、本発明を不必要に不明瞭にしないために詳細に説明されていない。
本明細書で説明される多重膜、多重電解質(MMME)のRFBシステムは、レドックスフロー電池セルを多重電解質(1つが負電極と接触し、1つが正電極と接触し、少なくとも1つが2つの膜の間にある)を充填した複数の区画に分割する、多重膜配設(少なくとも1片のCEMおよび少なくとも1片のAEM)の関与によって、セル電圧を飛躍的に増加させ、同時に、イオンクロスオーバーを減少させることができる。1つを超えるイオン選択性膜を導入することによって、負側および正側の2つの電解質を実質的に分離することができるが、それでも、膜の間に位置付けられる電解質(複数可)によるイオン伝導性を維持することができる。この特定の設計は、好都合に、レドックス対ならびにそれらの負側および正側の双方の支持電解質を選択する際に大きい自由度をもたらし、高いセル電圧のRFBを可能にする。イオン伝導の機能を提供すること以外に、間にある中間電解質(複数可)はまた、負側と正側との間の全体的な対イオンクロスオーバーを大幅に低減させることができる、大きい「バッファ」としての役割も果たし、電解質の汚染問題を根本的に解決し、また、電解質の分離および再平衡化に極めて好都合である。
具体的には、本明細書で説明される、多重膜、多重電解質RFB設計は、強塩基性の負電解質(高pH、例えば、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、またはそれ以上)および強酸性の正電解質(低pH、例えば、6以下、5以下、4以下、またはそれ以下)を、同じレドックスフロー電池で同時に使用することを可能にし、該電解質の間には、中性の中間電解質がある。その結果、通常は塩基性電解質中だけで安定している非常に負のレドックス対、および通常は酸性電解質中だけで安定している非常に正のレドックス対を、MMME−RFB中へ同時に組み込むことができ、非常に高いセル電圧および非常に低いイオンクロスオーバーを同時に提供する。酸性電解質と比較して、塩基性電解質における水素放出反応の標準電極電位は、大幅に負に(例えば、pH=0での0VからpH=14での−0.828Vに)シフトするので、セル電圧を増加させることができるだけでなく、負電極における水素放出といった副反応も抑制することができ、セル電圧の動作ウインドウを熱力学的に拡大する。そのような低い対イオンクロスオーバーの設計は、現在の電池の大部分の商業的使用を妨げている、非常に困難な電解質の汚染問題を解決する。
図2は、二重膜および三重電解質(DMTE)を備えるMMME−RFBシステム200を示し、第1の電解質60は、第2の電解質50および第3の電解質70によって部分的に取り囲まれ得、第1の電解質60は、陽イオン交換膜(CEM)80等の第1の膜80によって第2の電解質50から分離され得、第1の電解質60は、陰イオン交換膜(AEM)90等の第2の膜90によって第3の電解質70から分離され得る。第2の電解質50は、負電極(アノード)35等の第1の電極35によって部分的に取り囲まれ得る。第3の電解質70は、正電極(カソード)45等の第2の電極45によって部分的に取り囲まれ得る。
図3は、DMTE−RFBに基づく電池300を示し、図2と同様に、第1の電解質60は、第2の電解質50および第3の電解質70によって部分的に取り囲まれ得、第1の電解質60は、陽イオン交換膜(CEM)80等の第1の膜80によって第2の電解質50から分離され得、第1の電解質60は、陰イオン交換膜(AEM)90等の第2の膜90によって第3の電解質70から分離され得る。第2の電解質50は、負電極35等の第1の電極35によって、部分的に取り囲まれ得る。第3の電解質70は、正電極45等の第2の電極45によって、部分的に取り囲まれ得る。第2の電解質50は、第2の電解質供給源51からポンプ17を介して流される。第3の電解質70は、第3の電解質供給源71からポンプ19を介して流される。第1の電解質60は、第1の電解質供給源61からポンプ18を介して流される。DMTEに基づくレドックスフロー電池300は、グリッド入力/出力プロセッサ11に接続され得る。
要素35および45は、電極を指すが、該電極はまた、電流コレクタ(図示せず)も含み得ることが当業者に理解されるであろう。電流コレクタは、電極と同じまたは異なる材料であり得る。電極/電流コレクタ35、45は、高い比表面積を有し得る(例えば、高多孔性であり得る)ことが当業者に理解されるであろう。
図4は、三重膜および四重電解質(TMQE)を備えるMMME−RFBシステム400を示し、第1の電解質203は、第2の電解質201および第4の電解質205によって部分的に取り囲まれ得、第4の電解質205は、第1の電解質203および第3の電解質207によって部分的に取り囲まれ得、第2の電解質201は、第1の電解質203および第1の電極235によって部分的に取り囲まれ得、第3の電解質207は、第4の電解質205および第2の電極245によって部分的に取り囲まれ得、第1の電解質203は、第1の膜220および第3の膜230によって、それぞれ、第2の電解質201および第4の電解質205から分離され得、第4の電解質205は、第3の膜230および第2の膜240によって、それぞれ、第1の電解質203および第3の電解質207から分離され得る。膜220、240が陰イオン交換膜であり得、膜230が陽イオン交換膜であり得るか、または膜220、240が陽イオン交換膜であり得、膜230が陰イオン交換膜であり得る。
図5は、TMQE−RFB500を示し、図4と同様に、第1の電解質203は、第2の電解質201および第4の電解質205によって部分的に取り囲まれ得、第4の電解質205は、第1の電解質203および第3の電解質207によって部分的に取り囲まれ得、第2の電解質201は、第1の電解質203および第1の電極235によって部分的に取り囲まれ得、第3の電解質207は、第4の電解質205および第2の電極245によって部分的に取り囲まれ得、第1の電解質203は、第1の膜220および第3の膜230によって、それぞれ、第2の電解質201および第4の電解質205から分離され得、第4の電解質205は、第3の膜230および第2の膜240によって、それぞれ、第1の電解質203および第3の電解質207から分離され得る。第2の電解質201は、第2の電解質供給源211からポンプ41を介して流される。第3の電解質207は、第3の電解質供給源217からポンプ44を介して流される。第1の電解質203は、第1の電解質供給源213からポンプ42を介して流される。第4の電解質205は、前へ電解質供給源215からポンプ43を介して流される。TMQEに基づく電池500は、グリッド入力/出力プロセッサ12に接続され得る。図3に関して上で説明される電極および電流コレクタ材料および構成の類似する変形物は、図5のそれらにも適用可能である。
第3のイオン交換膜を加えることで、2つの陰イオン−陽イオン混合対によって示されるレドックス対の単離という困難な問題に対処することができる。例えば、膜220、240が陰イオン交換膜であり、膜230が陽イオン交換膜であるとき、2つの陰イオン交換膜は、負および正の混合対の電気活性陽イオンを遮断することができるが、電気活性陰イオンは遮断しない。しかしながら、横断した電気活性陰イオンは、2つの陰イオン交換膜の間の陽イオン交換膜によって止められる。膜220、240が陽イオン交換膜であり、膜230が陰イオン交換膜である構成も同様に、2つの混合対を単離することができる。
電解質の連続性の機能を提供し、イオンクロスオーバーのバッファとしての役割を果たすことに以外に、MMME−RFBシステム中の中間電解質(複数可)は、陰イオン/陰イオンレドックス対と陽イオン/陽イオンレドックス対とに基づくRFBについて、電解質を汚染し得るクロスオーバーしたイオンの浄化といった、別の大きな利点を提供する。クロスオーバーしたイオンは、既定のイオン濃度差の下で新しい中間電解質(複数可)に戻って急速に拡散するので、中間電解質(複数可)を新しくすることによって、低レベルのクロスオーバーしたイオン(例えば、約100ppm)が、汚染された電解質から除去され得る。したがって、中間電解質(複数可)の使用は、汚染されたセルを効率的に浄化するための有効性を提供し、それによって、セルの寿命が延びる。
第1の電解質50、201、第2の電解質60、203、第3の電解質70、205、および/または第4の電解質207は、特に限定されず、ヒドロニウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、もしくはカルシウムの陽イオンに基づく電解質、または水酸化物、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、塩化物、臭化物、もしくは炭酸塩に基づく陰イオン等の、任意の好適な電解質または塩を含み得る。第1の電極35、235および第2の電極45、245は、特に限定されず、Al、Zn、Cu、Cd、Pb、およびC等の、任意の好適な電極材料を含み得る。
本明細書で説明されるMMME−RFBシステムは、従来の単一膜、二重電解質の電池に勝る大きな利点を有し、また、高いOCV、低いイオンクロスオーバー、抑制された水素放出を提供する。本明細書で説明されるMMME−RFBシステムを構築するために使用される材料は、特に限定されず、無数の材料、例えば、エネルギー技術において類似の目的で使用される従来のまたは別様には既知の材料から選択される任意の材料であり得る。そのような材料としては、陽イオン交換膜、陰イオン交換膜、電解質溶質および溶媒、所望のレドックス対を提供することができる化合物、酸、塩基、負電極、正電極等が挙げられるが、それらに限定されない。本明細書で説明されるMMME−RFBシステムは、広範囲にわたる用途、特に高電圧で低イオンクロスオーバーの電池の用途を有する。
例えば、RFBレドックスフロー電池システムの魅力的な候補は、[(Al/Al(OH) )/(Co3+/Co2+)]として構成される、アルミニウム−コバルトMMME−RFBシステム(例えば、Al/Co−MMME−RFB)である。図2または図3と比較すると、Al/Co−MMME−RFBのAl部分は、第2の電解質50中に含まれ、Al/Co−MMME−RFBのCo部分は、第3の電解質70中に含まれる。図4または図5と比較すると、Al/Co−MMME−RFBのAl部分は、第2の電解質201中に含まれ、Al/Co−MMME−RFBのCo部分は、第3の電解質207中に含まれる。
Al/Co−MMME−RFBシステムは、塩基のAl/Al(OH) (−2.337Vの標準電極電位)の非常に負のレドックス対、および酸のCo3+/Co2+(+1.953Vの標準電極電位)の非常に正のレドックス対を成功裏に組み合わせているので、非常に高いセル電圧(4.29Vの標準セル電圧)を提供する。図6で示されるように、そのような高い標準セル電圧(4.29V)は、全ての既知のRFBシステムの中で最も高いものであると考えられ、その値は、Zn/Ce−RFBシステム(2.50V)の標準セル電圧の1.7倍、多硫化物−臭化物S/Br−RFBシステム(1.36V)の標準セル電圧の3.2倍、全バナジウムRFBシステム(1.26V)の標準セル電圧の3.4倍、および鉄−クロムFe/Cr−RFBシステム(1.18V)の標準セル電圧の3.6倍である。Al/Co−MMME−RFBシステムの非常に高い標準セル電圧は、リチウムイオン電池(約3.5V)の標準セル電圧よりもさらに高く、他のレドックスフロー電池技術に対抗する設計の大きな可能性を示唆する。
Al/Co−MMME−RFBシステムのための開回路電圧(OCV)の試験は、図7で示される。見て分かるように、高い初期OCV(3.54V)および20分後の安定したOCV(3.28V)が認識される。Co3+/Co2+レドックス対について以前に観察された非常に緩やかな動力学、および使用される全く最適化されていない電極を考慮すると、これらのOCVデータは、標準セル電圧(4.29V)とかなり一致するものと考えられる。加えて、Al/Co−MMME−RFBシステムは、図8の充電/放電曲線で示されるように機能する。期待される放電反応および充電反応は、それぞれ、式1および式2で示される。
Co3+ + e → Co2+ 式.1(a)
Al + 4OH → Al(OH) + 3e 式.1(b)
Co2+ → Co3+ + e 式.2(a)
Al(OH) + 3e → Al + 4OH 式.2(b)
放電過程(図8の下側の曲線)について、セル電圧は、10分の放電にわたって、初期の3.11Vから2.84Vに、僅かに滑らかに減少する。ここでは予備実験として10分だけの放電動作が示されているが、さらに長い放電時間も可能である。充電過程(図8の上側の曲線)も試みたところ、セル電圧は、10分の充電にわたって初期の3.25Vから3.59Vまで増加している。明らかに、Al/Co−MMME−RFBシステムの実験的証明は、そのような設計が実現可能であり、功を奏することを裏付けている。
例えば、RFBシステムの別の魅力的な候補は、[(Zn/Zn(OH) 2−)/(Ce4+/Ce3+)]として構成される、亜鉛−セリウムMMME−RFBシステム(Zn/Ce−MMME−RFB)である。図2または図3と比較すると、Zn/Ce−MMME−RFBのZn部分は、第2の電解質50中に含まれ、Zn/Ce−MMME−RFBのCe部分は、第3の電解質70中に含まれる。図4または図5と比較すると、Zn/Ce−MMME−RFBのZn部分は、第2の電解質201中に含まれ、Zn/Ce−MMME−RFBのCe部分は、第3の電解質207中に含まれる。
Zn/Zn(OH) 2−レドックス対からの負電極電位(−1.216V)、Ce4+/Ce3+レドックス対からの正電極電位(+1.743V)を組み合わせているので、Zn/Ce−MMME−RFBシステムは、2.96Vの標準セル電圧を提供する。そのような高い標準セル電圧はまた、全ての従来の水性RFBシステムの標準セル電圧よりも高く、例えば、AV−RFBシステムの標準セル電圧(1.26V)よりも高く、また、Zn/Ce−RFBシステムの標準セル電圧(Zn/Ce−RFBシステムについては、負電極における水素放出に対する強い懸念にもかかわらず、2.50V)よりも高い。放電反応および充電反応は、それぞれ、式3および式4で表される。
Ce4+ + e → Ce3+ 式.3(a)
Zn + 4OH → Zn(OH) 2− + 2e 式.3(b)
Ce3+ → Ce4+ + e 式.4(a)
Zn(OH) 2− + 2e → Zn + 4OH 式.4(b)
充電過程中に、亜鉛酸塩陰イオン(zincate anions)は、亜鉛金属に還元され、ナトリウム陽イオンは、中間区画から負区画に平衡される。一方で、セリウム(III)陽イオンは、セリウム(IV)に酸化し、過塩素酸塩陰イオンは、中間区画から正区画に平衡される。放電過程中には、逆の反応およびイオン移動方向が当てはまる。
90%の充電状態に到達するまで充電した後に、OCVを15分間監視する。図9で分かるように、3.14Vの初期OCVを示し、3.10Vに迅速に安定する。これらのOCVは、標準のOCV(2.96V)よりも高く、これは、セルが充電された状態(90%の充電状態)であるので相応である。明らかに、そのような観察された高いOCVは、ここでも、MMME−RFBシステムが実現可能であり、功を奏することを裏付け、立証している。
同じく重要なことに、放電動作および充電動作はどちらも、定電流(60mAの電流または5mA/cmの電流密度)で、成功裏に達成された。図10で分かるように、セル電圧は、充電動作(図10の上側の曲線)において、初期の3.08Vから30分の充電後の3.17Vに、僅かに非常に滑らかに増加し、非常に高い電圧効率(93%〜96%)を示す。水素放出が強い懸念(酸性電解質を使用したときに、760mVの過電位)であることが分かった従来のZn/Ce−RFBシステムとは異なり、水素放出反応は、その過電位がZn/Ce−RFBの760mVから、本発明のZn/Ce−MMME−RFBシステムの388mVに降下する(pH=14で、Zn/Zn(OH) 2−レドックス対の−1.216Vに対し、OH/Hの−0.828V)ので、本発明のZn/Ce−MMME−RFBシステムにおいて大幅に抑制される。実際に、水素放出現象は、放電動作全体中に、ならびに充電動作中に見られなかった。放電動作(図10の下側の曲線)において、セル電圧は、初期の2.88Vからほぼ4時間の放電後に2.72Vに減少し、非常に安定した電圧領域を示し、次いで、利用可能な種の大部分が消費された後に急激に降下する。放電の電圧効率は、92%〜97%の範囲であり、充電の電圧効率にほぼ等しい。
放電期間は、3時間56分にわたって持続し、充電期間の4時間に非常に近く、高いクーロン効率を示す。全体的なクーロン効率、電圧効率、およびエネルギー効率は、表1で算出される。増加したセル電圧、減少したイオンクロスオーバー、および抑制された水素放出を組み合わせることで、本発明のZn/Ce−MMME−RFBシステムは、明らかに従来のZn/Ce−RFBシステムよりも優れている。
Figure 2015519718
5mA/cmでの充電−放電電圧曲線は、図11で示され、図11は、明白なクーロン効率、電圧効率、およびエネルギー効率の変化を伴わない、10個の成功した連続サイクルを示す(図12で、各サイクルに関する効率を示す)。
(実施例1)
[(Al/Al(OH) )/(Co3+/Co2+)]として構成される、アルミニウム−コバルトDMTE−RFBシステム(Al/Co−DMTE−RFB)を構築した。3つのプラスチックジャーで構成される3区画セルを設計し、以下のように使用した。2つのジャーの間に穴(直径1/4インチ(約6.35mm))をあけた、3つの50mlのプラスチックジャーを直列に配置した。3つのジャーを、内部の半反応に基づいて、負、中間、および正の区画に割り当てた。1片のNafion(登録商標)212膜(DuPont、厚さ50μm)および1片のFumasep(登録商標)FAA膜(FuMa−Tech、厚さ70μm)を、それぞれ、CEMおよびAEMとして使用した。結合部品を封止するためのOリングとともに、CEMは、負区画と中間区画との間に配置され、一方で、AEMは、中間区画と正区画との間に配置される。3つのジャーを強固に加圧して電解質の漏出を回避するために、2つのクランプを使用した。ポテンショスタット/ガルバノスタット(Solartron1287A)を、OCVおよび放電−充電サイクル試験の双方で使用した。
3.76MのNaOH、0.24MのNaAlO、および0.05MのNaSnOを含有する溶液を、負電解質として使用した。0.1MのCo(ClOおよび2MのHClOを含有する溶液を、正電解質として使用したが、これは、CoCOを過塩素酸中に溶解することによって調製した。4MのNaClO溶液を、中間支持電解質として使用した。Alストリップ(ESPI Metals、2cm×3cm、5Nグレード)の小片およびグラファイトフェルト(SGL Group、2cm×3cm、Sigracell(登録商標)GFA5 EAタイプ)の小片を、それぞれ、負電極および正電極として使用した。セルは、最初に、50mA(または8.3mA/cmの電流密度)で2.5時間充電し、OCVを20分にわたって試験した。次いで、放電−充電サイクルを、5mA(または0.83mA/cmの電流密度)の定電流に設定することによって、20分にわたって行った。
(実施例2)
[(Zn/Zn(OH) 2−)/(Ce4+/Ce3+)]として構成される、亜鉛−セリウムDMTE−RFB(Zn/Ce−DMTE−RFB)を構築した。3つのアクリルフローチャネルで構成される3区画セルを設計し、以下のように使用した。3つの5cm×6cmの矩形チャネルを、膜の間に直列に配置した。3つのチャネルを、内部の半反応に基づいて、負、中間、および正の区画に割り当てた。1片のNafion(登録商標)1135膜(DuPont、厚さ87.5μm)および1片のFumasep(登録商標)FAA膜(FuMa−Tech、厚さ70μm)を、それぞれ、CEMおよびAEMとして使用した。結合部品を封止するためのシリコーンガスケットとともに、CEMは、負区画と中間区画との間に配置され、一方で、AEMは、中間区画と正区画との間に配置される。正電極および負電極は、それぞれ、その対応する各区画に隣接して配置される。3つのチャネルおよび電極を強固に加圧して電解質の漏出を回避するために、2つのクランプを使用した。電解質は、チャネルの外部で3つのタンク中に貯蔵し、蠕動ポンプ(Masterflex(登録商標)L/S(登録商標)、100RPM)によって送達される。作動流体の電池機構は、ポテンショスタット/ガルバノスタット(Solartron1287A)とし、OCVおよび放電−充電サイクル試験の双方で使用した。
負電解質は、3MのNaOHおよび0.5MのNaを含有した[Zn(OH))]。0.5MのCe(ClO、2MのHClOを含有する溶液を、正電解質として使用したが、これは、Ce(COを過塩素酸に溶解することによって調製した。使用した中間電解質は、4MのNaClO溶液であった。試験で使用した各電解質の容積は、30mlである。矩形の銅板(ESPI Metals、5cm×6cm、3Nグレード)を、負電流コレクタとして使用した。実験の前に、参照方法に従って、銅は、アセトンで洗浄し、カドミウムの層を堆積させた。グラファイト系双極板(SGL Group、5cm×6cm、Sigracet(登録商標) TF6タイプ)を、正電流コレクタとして使用した。グラファイトフェルト(SGL Group、3cm×4cm、Sigracell(登録商標)GFA5 EAタイプ)を、正電極として使用し、双極板に接触させるためにプラスチックフレームによって加圧した。充電および放電のカットオフ電圧は、それぞれ、3.24および1.8である。放電−充電サイクルは、60mA(または5mA/cmの電流密度)の定電流密度で、3つ全ての電解質について20ml/分の流速で行った。
上で説明されるMMME−RFBシステムは、酸性/中性/塩基性の構成のもの以外の他の構成を有し得るが、それらに制限されない。表2〜表4は、MMME−RFB構成のいくつかの可能な候補および組み合わせを列記する。
Figure 2015519718
Figure 2015519718
Figure 2015519718
Figure 2015519718
本明細書で説明されるレドックスフロー電池システムで使用するための、他の魅力的な候補としては、非水性全ルテニウムRFB(Ru(acac)/[Ru(acac)に対する[Ru(acac)/[Ru(acac)])、非水性全バナジウムRFB(V(acac)/[V(acac)に対する対[V(acac)/V(acac))、非水性全クロムRFB([Cr(acac)/[Cr(acac)2−に対する[Cr(acac)/Cr(acac))、および非水性全マグネシウムRFB(Mn(acac)/[Mn(acac)に対する[Mn(acac)/Mn(acac)等の、非水性混合イオン系に基づくものであり得る。
本発明をいくつかの好ましい実施形態の観点から説明してきたが、本発明の範囲内に含まれる変更物、置換物、および代替等価物がある。また、本発明の方法および装置を実現する数多くの代替の方法があることにも留意されたい。したがって、以下の添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神および範囲の範囲内に含まれる全てのそのような変更物、置換物、および代替等価物を含むものとして解釈されることが意図される。

Claims (19)

  1. レドックスフロー電池であって、
    a) 第1の膜と、
    b) 第2の膜と、
    c) 前記第1の膜と前記第2の膜との間に配置される、第1の電解質と、
    d) 前記第1の膜と第1の電極との間に配置される、第2の電解質と、
    e) 前記第2の膜と第2の電極との間に配置される、第3の電解質と、を備える、レドックスフロー電池。
  2. 前記第1の膜と前記第2の膜との間に配置される、第3の膜と、前記第1の膜と前記第2の膜との間に配置される、第4の電解質と、をさらに備え、前記第3の膜は、前記第1の電解質から前記第4の電解質を分離する、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  3. 前記第1の電解質および第2の電解質は、陰イオンの少なくとも1つの種に関して異なり、前記第1の電解質および第3の電解質は、陽イオンの少なくとも1つの種に関して異なる、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  4. 前記第2の電解質および第3の電解質のうちの少なくとも1つは、陰イオン系レドックス対、陽イオン系レドックス対、または陽イオン−陰イオン混合レドックス対を備える、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  5. 前記第2の電解質は、Al(OH) /Alレドックス対、Zn(OH) 2−/Znレドックス対、S 2−/S 2−レドックス対、およびCo(CN) 3−/Co(CN) 4−レドックス対から成る群から選択されるレドックス対を備える、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  6. 前記第3の電解質は、Co3+/Co2+レドックス対、Fe3+/Fe2+レドックス対、およびCe4+/Ce3+レドックス対から成る群から選択されるレドックス対を備える、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  7. 前記第2の電解質は、Al(OH) /Alレドックス対を備え、前記第3の電解質は、Co3+/Co2+レドックス対を備える、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  8. 前記第2の電解質は、Zn(OH) 2−/Znレドックス対を備え、前記第3の電解質は、Ce4+/Ce3+レドックス対を備える、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  9. 前記第2の電解質は、Co(CN) 3−/Co(CN) 4−レドックス対を備え、前記第3の電解質は、Co3+/Co2+レドックス対を備える、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  10. 前記第2の電解質は、S 2−/S 2−レドックス対を備え、前記第3の電解質は、Fe3+/Fe2+レドックス対を備える、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  11. 前記第1および第2の膜が陰イオン交換膜であり、前記第3の膜が陽イオン交換膜であるか、または、前記第1および第2の膜が陽イオン交換膜であり、前記第3の膜が陰イオン交換膜である、請求項2に記載のレドックスフロー電池。
  12. 前記第2の電解質および前記第3の電解質はどちらも、陰イオン−陽イオン混合レドックス対を備える、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  13. 前記第1、第2、および第3の電解質のうちの1つは、ヒドロニウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、もしくはカルシウムに基づく陽イオン、または水酸化物、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、塩化物、臭化物、もしくは炭酸塩に基づく陰イオン、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  14. レドックスフロー電池を作製する方法であって、
    a) 第1の電解質を第1の膜および第2の膜で部分的に取り囲むことと、
    b) 第2の電解質を前記第1の膜および第1の電極で部分的に取り囲むことと、
    c) 第3の電解質を前記第2の膜および第2の電極で部分的に取り囲むことと、を含む、方法。
  15. 前記第2の電解質は、Al(OH) /Alレドックス対、Zn(OH) 2−/Znレドックス対、S 2−/S 2−レドックス対、およびCo(CN) 3−/Co(CN) 4−レドックス対から成る群から選択されるレドックス対を備える、請求項14に記載の方法。
  16. 前記第3の電解質は、Co3+/Co2+レドックス対、Fe3+/Fe2+レドックス対、およびCe4+/Ce3+レドックス対から成る群から選択される陽イオン系レドックス対を備える、請求項14に記載の方法。
  17. レドックスフロー電池を作製する方法であって、
    a) 第1の電解質を第1の膜および第3の膜で部分的に取り囲むことと、
    b) 第4の電解質を前記第3の膜および第2の膜で部分的に取り囲むことと、
    c) 第2の電解質を前記第1の膜および第1の電極で部分的に取り囲むことと、
    d) 第3の電解質を前記第2の膜および第2の電極で部分的に取り囲むことと、を含む、方法。
  18. 前記第1および第2の膜が陰イオン交換膜であり、前記第3の膜が陽イオン交換膜であるか、または、前記第1および第2の膜が陽イオン交換膜であり、前記第3の膜が陰イオン交換膜である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記第2の電解質が、Al(OH) /Alレドックス対、Zn(OH) 2−/Znレドックス対、S 2−/S 2−レドックス対、およびCo(CN) 3−/Co(CN) 4−レドックス対から成る群から選択されるレドックス対を備えるか、または前記第3の電解質は、Co3+/Co2+レドックス対、Fe3+/Fe2+レドックス対、およびCe4+/Ce3+レドックス対から成る群から選択される陽イオン系レドックス対を備える、請求項17に記載の方法。

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