JP2015518015A - アミノ酸n−カルボキシ無水物を使用することによるジアミドゲル化剤の合成 - Google Patents

アミノ酸n−カルボキシ無水物を使用することによるジアミドゲル化剤の合成 Download PDF

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Abstract

本発明は、式Iによる化合物の合成方法であって、以下の段階:a) 式IIによるN−カルボキシ無水物および式IIIによるN−カルボキシ無水物を、式IVによるジアミンと反応させる段階、およびb) 前記反応に酸を添加して、反応のpH値を<7に調整する段階を含み、前記式中、LはC2〜C20−アルキル基、C6〜C20−アリール基、またはC7〜C20−アルキルアリール基を表し、且つ、R1およびR2は同一または異なっていてよく、且つ、水素原子、C1〜C6−アルキル基、C1〜C4−ヒドロキシアルキル基、C1〜C4−チオエーテル基、C6〜C20−アリール基、C7〜C20−アルキルアリール基、C7〜C20−アルキルヒドロキシアリール基、1〜4つのヘテロ原子を有するC4〜C20−アルキルヘテロアリール基、またはC1〜C4−アルキルカルボキシ成分(酸、アミドであってよいか、またはC1〜C6−アルキル基またはC7〜C20−アルキルアリール基でエステル化されていてよい)を表す、前記方法に関する。

Description

本発明は、ジアミンおよびアミノ酸N−カルボキシ無水物からのジアミドゲル化剤の合成方法に関する。
一般式
Figure 2015518015
[式中、R1およびR2はアミノ官能性末端基であり、且つLは分子量14〜500g/molの結合成分である]
のジアミド化合物は、当該技術分野において、液体組成物を濃くするためのゲル化剤として役立つことが公知である。かかるゲル化剤は、例えばWO2011/112912号A1およびWO2011/112887号A1内に記載されている。
ゲル化剤は、構造および好ましい質感を消費者向け液体製品、例えば液体洗剤組成物にもたらすために使用される。さらには、ゲル化剤は、製品内の他の成分、例えば酵素および漂白剤を安定化することができる。しかしながら、ゲル化剤は、ゲル化剤と組成物の他の成分との間の不適合性および望ましくない副作用、例えば液体組成物のくもりを防ぐように慎重に選択されるべきである。
ジアミドゲル化剤は、広範な消費者向け製品と適合性があり且つ製品の透明性に影響しない他のゲル化剤を上回る著しい利点をもたらす。
ジアミドゲル化剤の合成は、WO2011/112887号A1内に記載されている。この合成において、N−ベンジルオキシカルボニル−L−バリンは、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドを結合剤として使用して、ジアミノプロパンに結合される。従って、現在公知のジアミドゲル化剤の合成は、N−ベンジルオキシカルボニルまたはN−(tert−ブチルオキシカルボニル)で保護されたアミノ酸の使用を必要とする。しかしながら、かかる合成方法は、主に、保護されるアミノ酸のコストに起因して高価であり、且つ、保護基を除去するための追加的な段階が必要とされる。
従って、ジアミドゲル化剤の合成のために、より安価であり且つより速い方策が必要とされている。
このために、本発明は、式I
Figure 2015518015
による化合物の合成方法であって、以下の段階:
a) 式II
Figure 2015518015
によるN−カルボキシ無水物、および式III
Figure 2015518015
によるN−カルボキシ無水物を、
式IV
Figure 2015518015
によるジアミンと反応させる段階、および
b) 前記反応に酸を添加して、反応のpH値を<7に調整する段階
を含み、前記式中、LはC2〜C20−アルキル基、C6〜C20−アリール基、またはC7〜C20−アルキルアリール基を表し、且つ、
1およびR2は同一または異なっていてよく、且つ、水素原子、C1〜C6−アルキル基、C1〜C4−ヒドロキシアルキル基、C1〜C4−チオエーテル基、C6〜C20−アリール基、C7〜C20−アルキルアリール基、C7〜C20−アルキルヒドロキシアリール基、1〜4つのヘテロ原子を有するC4〜C20−アルキルヘテロアリール基、またはC1〜C4−アルキルカルボキシ成分(酸、アミドであってよいか、またはC1〜C4−アルキル基またはC7〜C20−アルキルアリール基でエステル化されていてよい)を表す、
前記方法を提供する。
アルキル基は、直鎖、分枝鎖、または環式の炭化水素鎖である。直鎖、分枝鎖および環式構造の組み合わせであってもよい。Cn〜Cm−アルキルは、n〜m個の炭素原子を有する炭化水素である。
アリール基は、芳香族の炭化水素である。アリールは、単環式または多環式であってよい。多環式のアリールの場合、個々の芳香環が融合していてもよいし、炭素−炭素の単結合によって接続されていてもよい。適したアリール基の例は、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントリルまたはフェナントリルである。Cn〜Cm−アリールは、n〜m個の炭素原子を有する芳香族炭化水素である。
ヘテロアリール基は、1〜4つのヘテロ原子、好ましくは1〜2つのヘテロ原子を含有する芳香族炭化水素である。ヘテロ原子は、酸素、硫黄および/または窒素であってよい。ヘテロアリールは、単環式または多環式であってよい。ヘテロアリール基は、その炭素原子または窒素原子のいずれかを介して主分子に結合され得る。
アルキルアリール基は、1つまたはそれより多くのアルキル基で置換されたアリール基である。アルキルアリール基は、そのアルキルまたはアリールの炭素原子のいずれかを介して主分子に結合され得る。Cn〜Cmアルキルアリールは、n〜m個の炭素原子を含有する。
アルキルヘテロアリール基は、1つまたはそれより多くのアルキル基で置換されたヘテロアリール基である。アルキル置換基は、芳香族の炭素原子または窒素原子のいずれかを介してヘテロアリールに結合され得る。アルキルヘテロアリール基は、アルキルの炭素原子および/またはヘテロアリールの炭素原子または窒素原子のいずれかを介して主分子に結合され得る。
ヒドロキシアルキル基は、1つまたはそれより多くのヒドロキシル基で置換されたアルキル基である。Cn〜Cmヒドロキシアルキル基は、n〜m個の炭素原子を含有する。
チオエーテル基は、チオエーテル結合によって接続された2つのアルキル基に関する。Cn〜Cmチオエーテル基は、合計でn〜m個の炭素原子を含有する。チオエーテル基は、その炭素原子のいずれかを介して主分子に結合され得る。
アルキルヒドロキシアリール基は、アリールの炭素原子のいずれかがヒドロキシル基によって置換されているアルキルアリール基である。アルキルヒドロキシアリール基は、そのアルキルまたはアリールの炭素原子のいずれかを介して主分子に結合され得る。Cn〜Cmアルキルヒドロキシアリールは、n〜m個の炭素原子を含有する。
1〜C4−アルキルカルボキシル成分は、酸、アミドであってよいか、またはC1〜C6−アルキル基またはC7〜C20−アルキルアリール基でエステル化されていてよい。アミドの場合、アミド官能基の窒素は、2つの水素原子によって置換されている。アルキルエステル基は、直鎖、分枝鎖、または環式の炭化水素基である。直鎖、分枝鎖および環式構造の組み合わせであってもよい。アルキルアリール基は、1つまたはそれより多くのアルキル基で置換されたアリール基である。アルキルアリール基は、そのアルキルまたはアリールの炭素原子のいずれかを介してカルボキシル部分に結合され得る。C1〜C4アルキルカルボキシ基は、合計で1〜4個の炭素原子を含有する。
本発明につながる調査において、意外なことに、式IIおよびIIIによるアミノ酸N−カルボキシ無水物が、ジアミノ化合物と選択的に反応して、ジアミド化合物のアミノ基とアミノ酸のCα原子との間にアミド結合を形成し、N−カルボキシ無水物の望ましくない重合をしないことが判明した。式IIおよびIIIのアミノ酸N−カルボキシ無水物を使用することによって、本発明は、N−ベンジルオキシカルボニルまたはN−(tert−ブチルオキシカルボニル)で保護されたアミノ酸についての必要性を回避する。さらには、N−カルボキシ無水物がアミノ基に結合された後に残留するカルバミン酸成分は、酸性条件下で容易に開裂してα−アミノ基を脱保護する。従って、保護基を除去するための追加的な段階は必要とされない。
式IIおよびIIIによるN−カルボキシ無水物は、遊離α−アミノ酸とホスゲンとの直接反応を通じて容易に入手可能である。本発明のさらなる利点として、段階a)に先立ってこの反応をin−situで実施することができ、N−カルボキシ無水物を単離する必要はない。
好ましくは、R1およびR2は独立して水素原子、n−ブチル基、t−ブチル基、プロピル基、シクロプロピル基、エチル基、またはアミノ酸アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グルタミン酸のエステル、またはアスパラギン酸のエステルの側鎖の1つを表す。ここで、「側鎖」との表現は、αアミノ酸のCα原子に結合された置換基を示す。グルタミン酸またはアスパラギン酸のエステルは、側鎖のカルボン酸成分上でC1〜C6−アルキルまたはC7〜C20−アルキルアリール基でエステル化されている。好ましくは、グルタミン酸またはアスパラギン酸のエステルは、側鎖のカルボン酸成分上で、エチル基でエステル化されている。上述のアミノ酸について、側鎖は、メチル、イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、2−チオメチル−エチル、ベンジル、4−ヒドロキシベンジル、3−メチルインドール、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、カルボキサミドエチル、カルボキサミドメチル、アルコキシカルボニルエチル、アルコキシカルボニルメチル、アリールアルコキシカルボニルエチルまたはアリールアルコキシカルボニルメチルである。
特に好ましい実施態様において、R1およびR2は独立してC1〜C4−非置換アルキル基を表す。他の特に好ましい実施態様において、R1およびR2は独立してアミノ酸アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、またはフェニルアラニンの側鎖の1つを表す。
1およびR2は同一または異なっていてよい。R1とR2とが同一である場合、式IIおよびIIIによるN−カルボキシ無水物は同一である、即ち、単独のN−カルボキシ無水物を使用して式Iによるジアミド化合物を合成する。生じるジアミド化合物は対照的に置換されている。他方で、R1とR2とが異なる場合、式Iによる得られるジアミド化合物は異なって置換されたジアミド化合物の混合物である。
式IVによる好ましいジアミノ化合物は、LがC6〜C12−直鎖アルキル基、1,4−ジメチルシクロヘキシル基、またはキシレン基を表すものである。特に好ましい実施態様において、式IVによるジアミノ化合物は以下の一覧から選択される。
Figure 2015518015
N−カルボキシ無水物の重合を阻止し、且つ、ジアミノ化合物の定量的なアミド化を確実にするために、式IIおよびIIIによるN−カルボキシ無水物を好ましくは、ジアミンの最初のモル量よりも2〜3.5倍高い最初の総モル量で供給する。より好ましくは、ジアミノ化合物を上回る、N−カルボキシ無水物の総量の最初のモル過剰は、は、2.5〜3.1倍である。
好ましくは、式IIおよびIIIによるN−カルボキシ無水物と式IVによるジアミノ化合物との間の反応を、極性非プロトン溶剤中で行う。本発明のために適した溶剤は、例えば、ジクロロメタン、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトンまたはそれらの混合物である。
式IIおよびIIIによるN−カルボキシ無水物と式IVによるジアミノ化合物との間の反応を、塩基の添加によって改善することができる。好ましくは、非求核性の塩基を段階a)の反応混合物に添加する。この目的のために適した化合物は、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、またはそれらの混合物である。
式IIおよびIIIによるN−カルボキシ無水物と式IVによるジアミノ化合物との間の反応を、溶液中で行い、且つ、2つの反応物質を混合することによって開始させる。本発明の好ましい実施態様において、式IIおよびIIIによるN−カルボキシ無水物および式IVによるジアミノ化合物は、各々、別途の溶液として、温度−10〜+30℃、より好ましくは0〜15℃で供給される。その後、ジアミノ化合物の溶液をN−カルボキシ無水物の溶液に添加して、反応を開始させる。反応を改善するために塩基を使用する場合、ジアミノ化合物の添加後に塩基を添加する。
ジアミノ化合物がN−カルボキシ無水物と完全に反応するまで反応混合物を撹拌する。好ましくは、反応時間は12時間まで、より好ましくは1〜3時間である。反応温度は、溶剤の融点および沸点、および反応物の熱安定性に従って調節される。好ましくは、温度0〜30℃、より好ましくは5〜15℃で反応を行う。
段階a)において、N−カルボキシ無水物をジアミノ化合物に結合した後、酸および水の添加によって反応混合物を酸性化する。酸性化は、カルバミン酸成分の加水分解をもたらし、式Iによるジアミノ生成物を放出する。好ましくは、反応混合物のpHを、カルバミン酸成分の完全な加水分解を確実にする値に、より好ましくはpH1〜2に調整する。好ましくは、酸は塩酸の水溶液である。
式Iによるジアミド生成物は、好ましくは、段階b)の後に反応混合物から単離される。これは、酸性の水相を水不混和性の有機溶剤で抽出し、引き続き、塩基性のpH、好ましくはpH10より上に調整し、且つ、ジアミド生成物を水不混和性の有機溶剤によって抽出することによって達成できる。ジアミド生成物はさらに、有機相からの結晶化によって精製できる。
本発明の好ましい実施態様においては、段階a)における反応を、極性非プロトン性溶剤中で、温度5〜15℃で、且つ、非求核性の塩基の存在下で行う。この実施態様において、ジアミノ化合物を上回る、N−カルボキシ無水物の総量の最初のモル過剰は、2.5〜3.1倍であり、且つ、段階b)においてpHが1〜2に調整される。
実施例
実施例1
L−バリン−N−カルボキシ無水物の合成
Figure 2015518015
4口の2Lのフラスコに機械撹拌機および凝縮器を備え付け、それをドライアイスで充填した。L−バリン(117.2g、1.0mol)を、THF(1L)およびホスゲン(150g、1.5mol)中に懸濁させ、30分間添加する。温度を50℃に上げる。反応混合物を還流下(約60℃)で、透明な溶液が得られるまで(約40分後)撹拌する。溶液を通じて1時間の間、窒素をパージして、過剰なホスゲンを除去した。溶剤を蒸発させ、且つ、残留物をトルエン(1L)中で溶解させる。ヘプタン(0.6L)を添加し、懸濁液を0℃で1時間撹拌する。析出物をろ過除去し、トルエン/ヘプタン(1:2、0.15L)で2回洗浄し、60℃で真空中で乾燥させる。収率: 115.9g (81%)。
Figure 2015518015
実施例2
L−フェニルアラニン−N−カルボキシ無水物の合成
Figure 2015518015
1molのL−フェニルアラニンを使用すること以外、L−フェニルアラニン−N−カルボキシ無水物を上述のとおりに調製する。収率: 140g (73%):
Figure 2015518015
実施例3
Figure 2015518015
の合成
1,12−ドデカンジアミン(5.0g、25mmol)をトリエチルアミン(5.6g、55mmol)およびアセトン(100mL)中で溶解させ、該溶液を10℃に冷却する。第二の反応器内で、L−バリン−N−カルボキシ無水物(10.1g、77mmol、実施例1を参照)をアセトン(100mL)中に溶解させ、且つ10℃に冷却する。NCA溶液を10℃でジアミン溶液に添加し、反応混合物をこの温度で1.5時間撹拌する。該混合物をセライトのパッドを通じてろ過し、ろ液を20℃で濃縮する。残留物を水(30mL)で処理し、且つ、濃HCl溶液を添加することによってpHを1〜2に調節する。溶液を濃縮し、残留物を酢酸イソプロピル(80mL)および水(20mL)中で溶解させる。pH値をNaOH溶液の添加によって11に調整する。有機相を分離し、水(20mL)で洗浄し、0℃で1時間撹拌する。析出物をろ過除去し、冷たい酢酸イソプロピル(10mL)で洗浄し、60℃で真空中で乾燥させる。収率: 6.28g (63%)。
Figure 2015518015
実施例4
Figure 2015518015
の合成
L−フェニルアラニンカルボキシ無水物(77mmol、実施例2)を出発反応物として使用すること以外、実施例3と同じ手順を使用する。
Figure 2015518015
実施例5
Figure 2015518015
の合成
1,4−シクロヘキサンジメタンアミンをジアミンとして使用すること以外、実施例3と同様の手順を使用する。
Figure 2015518015
このために、本発明は、式I
Figure 2015518015
による化合物の合成方法であって、以下の段階:
a) 式II
Figure 2015518015
によるN−カルボキシ無水物、および式III
Figure 2015518015
によるN−カルボキシ無水物を、
式IV
Figure 2015518015
によるジアミンと反応させる段階、および
b) 前記反応に酸を添加して、反応のpH値を<7に調整する段階
を含み、前記式中、LはC2〜C20−アルキル基、C6〜C20−アリール基、またはC7〜C20−アルキルアリール基を表し、且つ、
1およびR2は同一または異なっていてよく、且つ、水素原子、C1〜C6−アルキル基、C1〜C4−ヒドロキシアルキル基、C1〜C4−チオエーテル基、C6〜C20−アリール基、C7〜C20−アルキルアリール基、C7〜C20−アルキルヒドロキシアリール基、1〜4つのヘテロ原子を有するC4〜C20−アルキルヘテロアリール基、またはC1〜C4−アルキルカルボキシ成分(酸、アミドであってよいか、またはC1〜C 6 −アルキル基またはC7〜C20−アルキルアリール基でエステル化されていてよい)を表す、
前記方法を提供する。

Claims (8)

  1. 式I
    Figure 2015518015
    による化合物の合成方法であって、以下の段階:
    a) 式II
    Figure 2015518015
    によるN−カルボキシ無水物、および式III
    Figure 2015518015
    によるN−カルボキシ無水物を、
    式IV
    Figure 2015518015
    によるジアミンと反応させる段階、および
    b) 前記反応に酸を添加して、反応のpH値を<7に調整する段階
    を含み、前記式中、LはC2〜C20−アルキル基、C6〜C20−アリール基、またはC7〜C20−アルキルアリール基を表し、且つ、
    1およびR2は同一または異なっていてよく、且つ、水素原子、C1〜C4−アルキル基、C1〜C4−ヒドロキシアルキル基、C1〜C4−チオエーテル基、C6〜C20−アリール基、C7〜C20−アルキルアリール基、C7〜C20−アルキルヒドロキシアリール基、または1〜4つのヘテロ原子を有するC4〜C20−アルキルヘテロアリール基、またはC1〜C4−アルキルカルボキシ成分(酸、アミドであってよいかまたはC1〜C6−アルキル基またはC7〜C20−アルキルアリール基でエステル化されていてよい)を表す、
    前記方法。
  2. 1およびR2が同一または異なっていてよく、且つ、水素原子、n−ブチル基、t−ブチル基、プロピル基、シクロプロピル基、エチル基、またはアミノ酸アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、セリン、トレオニン、グルタミン、アスパラギン、グルタミン酸のエステルまたはアスパラギン酸のエステルの側鎖の1つを表す、請求項1に記載の方法。
  3. LがC6〜C12−直鎖アルキル基、1,4−ジメチルシクロヘキシル基またはキシレン基を表す、請求項1または2に記載の方法。
  4. 段階b)において、pH値を1〜2に調節する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 段階a)における反応物の混合を、−10〜+30℃の温度で行う、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 段階a)において、式IIおよびIIIによるN−カルボキシ無水物を、ジアミンの最初のモル量よりも2〜3.5倍高い最初の総モル量で供給する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 段階a)における反応を、極性の非プロトン性溶剤中で行う、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 溶剤が、ジクロロメタン、メチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトンからなる群、またはそれらの混合物から選択される、請求項7に記載の方法。
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