JP2015512472A - 白金−ルテニウム合金粉末の製造方法 - Google Patents

白金−ルテニウム合金粉末の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質のガラス製造装置のために使用される中高強度の白金含有装置及びガラス溶融物との脱着性が要求される酸化物分散強化型白金‐ルテニウム合金粉末の製造方法を提供すること。【解決手段】従来の方法によって製造する場合、工程数が多く、酸処理等の問題が発生し、製造時間も数日以上要されるという短所を改善するために考案されたものである。これを解決するため、白金に目的組成のルテニウム及び酸化物分散強化用合金元素を添加して白金合金インゴットを製造し、製造されたインゴットに熱処理を行って酸化層を形成させて、プラズマ形成の後、酸素を一定量投入し、容易に白金‐ルテニウム合金粉末を製造する。【選択図】図1

Description

本発明は、高品質なガラスの製造装置のために使用される白金含有装置類(溶解設備、るつぼ、ブッシング等)などの、高強度が要求される箇所に多く使われている酸化物分散強化型白金材料の製造に使用される白金‐ルテニウム合金粉末の製造方法に関するものであり、詳細には、白金‐ルテニウムインゴットを製造した後、乾式法を利用して簡単に目的とする組成の白金‐ルテニウム合金粉末を製造することに関する。
白金は面心立方構造であり、室温及び高温での加工が容易で、高い融点(1780℃)を有し、高温下での化学的安全性及び抗酸化性に優れ、容易には揮発せず、酸及び化学薬品への耐腐食性も高いため、高価であるにも関わらず多くの用途に利用されており、特に最近はLCD産業の成長に伴い、LCD用の高品質なガラスの製造用素材及び装置に多く使われている。
上記の白金含有装置は、様々な形状及び形態に製造され、製造された白金含有装置は、ガラス製造工程内主要部に設置されて、最終ガラスを製造した後、LCDパネルを製造して製品となる。製造された白金素材と装置は、ガラス製造工程のライン内で溶解炉、精製装置、パイプ、攪拌機に核心的な源泉素材に用いられており、それぞれの要求特性に相応しい白金素材が使われている。
特に、最近では平板ディスプレイ産業の成長とともにLCD用ガラスの需要が爆発的に増加しており、また、LCD用高品質ガラスの需要増加に伴い、LCD製造用素材及び装置に使用される白金の需要も大きく増加している。このような高品質のガラスを製造するためには、既存の白金に比べて強度の向上した白金素材が要求されるため、白金の強度を増加させるために、従来では、白金に、ガラス溶融物との濡れ性向上のため、金(Au)を合金化したり、白金素材の強度向上のためにロジウム(Rh)、ガラス溶融物との脱着性と耐熱性向上のためにルテニウム(Ru)等を合金化したりして使われてきた。これらの合金元素は、たいてい白金を固溶させて白金素材を使用していたが、固溶元素で使われる合金元素が高価で、合金成分によって着色されるという短所があり、最近は、このような合金より価格が非常に安価で高温強度に優れた酸化物分散強化型白金素材で代替されている。
酸化物分散強化型白金素材は、純粋な白金に比べて酸化力に優れた元素を合金化して、酸化物を形成し分散させた素材であり、この酸化物分散強化型白金の特徴を要約すると、1200℃以上の高温下で長時間使用しても、結晶粒の成長はほとんどなく、変形が少なく、酸化物によって再結晶が妨害されて延伸された結晶粒を有し、これにより高い高温クリープ強度を示すものである。また、酸化物量が少なく、白金、白金‐ロジウム合金、白金‐金合金、白金‐ルテニウム合金等に、白金に比べて酸化力に優れたジルコニウム(Zr)、サマリウム(Sm)、イットリウム(Y)、ユーロピウム(Eu)、ハフニウム(Hf)等の元素を利用して、酸化物を形成及び分散させた白金材料が、多様に研究及び開発されているのが実情である。
これらの酸化物を含有した白金又は白金合金材料は、使用される雰囲気及び用途によって合金元素の選択が可能であり、これらの白金合金に酸化物を分散させて、1200℃以上の高温で長時間使用しても、結晶粒の成長がなく、変形が少なく、酸化物によって再結晶が妨害されて延伸された結晶粒を有するようになり、高い高温クリープ強度を示すことが知られている。
従来、酸化物分散強化型白金又は白金合金素材を製造するための白金又は白金合金粉末の製造方法では、湿式法と乾式法が知られている。湿式法の場合には、白金又は白金合金に主要合金元素である金、ロジウム、またはルテニウム等の原料及び酸化物分散強化用元素を添加して、最終酸化物分散強化型白金又は白金合金素材を製造するための白金又は白金合金粉末を製造する。乾式法を利用する場合には、白金又は白金合金インゴットを製造及びワイヤ製造した後、アーク溶射機等を利用して水中に噴射させて粉末を製造した後、粉砕及び脱ガス処理等を経て、白金又は白金合金素材を製造するための白金又は白金合金粉末を製造する。
従来から知られている湿式法を適用する場合、微細な粉末製造が可能であるという長所があるが、白金、ルテニウム及び酸化物分散強化型合金元素に対する溶解及び濃縮等の複雑な工程が必要とされて、多くの工程に長い時間を要し、溶解及び濃縮工程に際して、窒酸、塩酸、及び王水等の強酸を使用するため、廃液等の管理や強酸の利用に多くの困難があり、合金元素の含量制御が難しいという短所がある。
また、最近知られている乾式法の場合にも、湿式法に比べて含量制御が容易で、高い高温強度を持つ白金素材の製造が可能であるという長所があるが、粉末を製造する際に、合金インゴットを製造した後、伸線によるワイヤ製造、噴射による粉末化、粉砕及び脱ガス処理等の工程が複雑なため、費用増加及び純度低下という短所がある。
本発明は、上記のような従来の問題点を解消するために案出したもので、酸化物分散強化型白金材料製造のための白金‐ルテニウム合金粉末製造方法において、従来の湿式法や、溶解を利用してインゴットを製造及びワイヤ製造した後、複雑な工程を利用して粉末を製造する方式ではなく、製造されたインゴットに酸化熱処理を行った後、プラズマを利用して容易に白金‐ルテニウム‐ジルコニウム合金粉末を製造することを目的とする。
詳細には、白金に目的組成のルテニウム及び酸化物分散強化用合金元素を添加して、白金合金インゴットを製造し、このインゴットに熱処理を行って酸化層を形成させて、プラズマ形成の後、酸素を一定量投入して、容易に白金‐ルテニウム合金粉末を製造することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、大気中での溶解の際に酸化及び揮発されやすいルテニウム及び酸化物分散強化用合金元素の目的組成制御のために、不活性雰囲気下で合金元素を添加して白金合金インゴットを製造し、必要に応じて酸化処理を実施して、プラズマ形成の際に酸素を一部投入して、飛散された白金合金粉末を製造し、水素熱処理を利用した還元処理及び分級を行って、均一な特性を持つ酸化物分散強化型高純度白金‐ルテニウム合金粉末を製造することを特徴とする。
本発明は、酸化物分散強化型白金素材に使用される白金合金粉末の製造にあたり、既存の湿式及び乾式法ではなく、白金合金インゴットにプラズマを利用して容易に白金合金粉末を製造するものであり、既存熱プラズマにより溶湯を形成した後、気化によって粉末を製造するのではなく、均一な目的組成の白金合金粉末を製造するために飛散粉末の製造を行う。これを通じて、酸化物分散強化型白金合金粉末を製造することで、費用節減が可能であり、高温下で高い強度を有し、組成が均一な酸化物分散強化型白金素材の製造が可能である。
プラズマを利用して白金‐ルテニウム合金粉末を製造する本発明の一実施形態による作業手順図である。
酸化物分散強化型白金材料を製造するための白金‐ルテニウム合金粉末の製造方法において、純粋白金に、ルテニウム及び酸化物分散強化型元素を添加して、白金‐ルテニウム合金インゴットを製造する段階、製造された白金‐ルテニウム合金インゴットに熱処理する段階、熱処理された白金‐ルテニウム合金インゴットを、プラズマ装備内部において前処理する段階、プラズマ装備内部を減圧して、プラズマを形成させて飛散された白金‐ルテニウム合金粉末を製造する段階、飛散された白金‐ルテニウム合金粉末を熱処理及び分級する段階で構成されることを特徴とする白金‐ルテニウム合金粉末製造方法を、以下に記載する。
酸化物分散強化型白金素材製造のための白金‐ルテニウム合金粉末を製造するには、白金合金インゴットを製造する段階において、不活性雰囲気下で溶解して、白金合金粉末を製造するに際し、プラズマを利用して粉末を製造する。
酸化物分散強化型白金素材を製造するための白金‐ルテニウム合金粉末を製造する方法は、純粋白金に目的組成の合金元素を添加して、白金合金インゴットを製造する段階、白金合金インゴットに対して酸化処理する段階、酸化処理された白金合金インゴットをプラズマ装備内部にセッティングする段階、プラズマ装備内部を減圧して、プラズマを形成させて白金合金粉末を製造する段階、及び白金合金粉末に熱処理を実施して、高純度の白金合金粉末を製造する段階で構成される。
より詳細には、酸化物分散強化型白金材料を製造するための白金‐ルテニウム合金粉末の製造方法は、純粋白金にルテニウム及び酸化物分散強化型元素を添加して、白金‐ルテニウム合金インゴットを製造する段階、製造された白金‐ルテニウム合金インゴットに熱処理する段階、熱処理された白金‐ルテニウム合金インゴットをプラズマ装備内部において前処理する段階、プラズマ装備内部を減圧して、プラズマを形成させて、飛散された白金‐ルテニウム合金粉末を製造する段階、飛散された白金‐ルテニウム合金粉末に対して熱処理及び分級する段階で構成される。
以下、本発明の実施例と、添付した図面を参照して、上記工程段階について詳細に説明する。
図1は、プラズマを利用して白金‐ルテニウム合金粉末を製造する本発明の一実施形態による作業手順図である。
図1に示すように、初めに、純粋白金に目的組成の合金元素を添加して、白金合金インゴットを製造する。(S1)
まず、合金元素の目的組成制御を容易にするために、白金とルテニウム合金又は白金と分散強化用元素を添加し、二元系白金合金を製造して、残りの合金元素を追加し、3元系白金合金インゴットを製造することが望ましい。白金‐ルテニウムインゴットを製造する段階において添加される主要合金元素は、ルテニウム(Ru)であるのが特徴であり、添加されるルテニウム合金量は0.05wt%乃至10wt%が望ましいが、これは、添加量が0.05wt%以下の場合、ルテニウムの高温安全性効果及びガラス溶融物との反応を抑制する効果を得にくくなり、10wt%以上の場合には、白金材料の軟性が低下し、加工性が顕著に低下するため、ガラス溶融物装置に適さなくなるためである。酸化物分散強化用合金元素としては、ジルコニウム(Zr)、サマリウム(Sm)、イットリウム(Y)、ユーロピウム(Eu)、ハフニウム(Hf)等が使用可能であり、これらのいずれかを選択できる。添加される合金元素の種類は多様に選択することが可能であるが、ガラス産業に使われる用途を勘案して、白金材料の耐食性を阻害させないようにするために、白金に比べて酸化度が高い元素を選定するのが望ましいが、これは酸化物分散強化型白金素材を製造するために実施される中間大気熱処理や、最終大気熱処理の際、白金よりも合金元素を先に酸化させて、酸化物を形成するためである。添加される酸化物分散強化用合金元素の量は、0.02wt%乃至1wt%であることを特徴とするが、これは、添加量が0.02wt%未満では、白金素材の分散強化効果を得ることができず、高温強度が低くなり、1wt%を超過する場合には、合金元素の酸化物分散強化効果が大きくなり、加工性が低下する短所があるためである。したがって、上記の合金元素及び合金元素の量は、分散強化効果を極大化しながら加工性を向上させる水準で選択するのが望ましい。また、ルテニウムや、酸化物分散強化型元素は、白金に比べて酸化性が高く、大気中で溶解する場合酸化及び揮発によって目的組成の含量制御が難しいため、不活性雰囲気下で白金合金インゴットを製造することが望ましい。
製造された白金合金インゴットに、飛散粉末の製造のために酸化処理を実施する。(S2)
プラズマを利用する際に、単相の場合には、プラズマによって溶解及び気化粉末を得ても組成の変化がないという長所があるが、二元系以上の合金粉末を製造する場合には、金属元素間の気化温度が異なる合金から製造された気化粉末の場合、全体粉末の組成が均一ではない可能性が高い。これを防止するために、本発明では、気化ではなく、均一に組成制御されたインゴットを、飛散粉末の形態として製造することを目的としており、飛散粉末の製造を容易にするためには、酸化物又は反応ガスとして酸素を一部投入すると飛散粉末の製造が容易いということを確認したため、優先的に飛散粉末の製造を容易にするために、熱処理を実施する。この時、熱処理温度は800〜1200℃で1時間〜5時間、大気雰囲気下で行うのが有利であるが、これは熱処理条件が800℃、1時間以下の場合には酸化層の形成を期待しにくく、1200℃、5時間以上の場合にはルテニウムが揮発する可能性が高く、目的組成の制御が難しいという短所があるためであり、酸化膜形成のためには大気中で実施するのが望ましい。
酸化処理された白金‐ルテニウム合金インゴットをプラズマ装備内に置く。(S3)
プラズマ処理の前にチャンバ内部を洗浄して、不純物や異物の混入を防止するのが望ましい。洗浄されたチャンバ内部モールドの上に、白金合金インゴットを置き、プラズマ形成のために、プラズマトーチとターゲットの間の距離を調整する。高純度の白金合金粉末を製造するためには、プラズマ形成のために使用される電極の材料が重要であり、プラズマ電極による汚染を最小化することが重要である。適用可能な陰極材料としては、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、白金(Pt)が使用可能であり、これらのうち、いずれかを選択することができ、原料と同一材質である白金を使用することが高純度粉末を製造するのに一番望ましい。白金合金インゴットがセッティングされる陽極に使用可能なモールド材料としては、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、カーボン(Carbon)又は白金(Pt)等が使用可能であり、これらのうち、選択されたいずれかが使用可能である。高純度を維持して、モールドによる汚染を最小化することが重要だが、同一材質である白金が一番望ましく、モールドによって汚染が発生しても、汚染の除去が容易なカーボンモールドを選択するのが有利である。
プラズマ装備内部を減圧して、プラズマを形成させ、白金‐ルテニウム合金粉末を製造する。(S4)
プラズマを形成させるために、真空システムを利用して10−1torr水準に減圧して、反応ガスを投入及び作業真空度を調節した後、電力を印加して、プラズマを形成させる。使用される主要反応ガスとしてはAr、H2、N2、CH4、Ar+H2、Ar+N2等の混合ガスが使用可能であり、これらのうち、選択されたいずれか一つ以上が使用可能であるが、N2、H2又はこれらが含有された混合ガスを使う場合には、粉末を製造した後に白金粉末に残存し、素材製造の際にトラップとなって、加工によるクラックが発生することがあるため、Arを使うことが一番望ましい。粉末製造速度の増加のためにArガスにN2、H2を一部含む場合でも、反応ガス含量の1乃至5%以下で投入するのが望ましいが、これは、1%以下である場合には、粉末製造速度の増加効果を期待することができず、また5%以上である場合には、粉末内に残存する可能性が高いためである。作業真空度はおおそよ50〜700torrで作業するのが望ましいが、これは、50torr以下の場合、プラズマがモールドまで転移されるため材料に直接的な熱伝逹が難しく、700以上の場合には、排気能力が低下して、溶解中ガス成分や低気圧で除去可能な不純物等の除去が難しいことがあるためである。真空度調節は、装備に備えられたその他の冷却ガスを利用したり、真空度制御バルブを利用したりして調節するのが望ましい。飛散粉末の製造を容易にするために上記の主要反応ガスに酸素を少量投入させる。この工程は、大気熱処理による酸化物形成によって、プラズマ形成後の初めは飛散粉末の製造が易しいものの、一定時間以後には酸化物層が減少し、飛散粉末の製造に限界があるので、連続的に飛散粉末を得るため、酸素を原材料の周囲に供給することを目的とする。酸素の含量は反応ガス含量比0.5〜5%以下にすることが望ましいが、これは、酸素の含量が反応ガス含量比0.5%以下の場合、酸素の効果が低下し、飛散粉末の製造が難しく、酸素含量が5%以上の場合には、爆発が起こる等、作業上危険な可能性があるので、酸素含量制御が必要である。プラズマ電力は10乃至100kw以下が望ましいが、これは、10kw以下の場合電力が低くプラズマ効果が低下すること、また、装備の安全性を考慮して100kw以下で実施するものである。
製造された白金‐ルテニウム合金粉末に対して、熱処理及び分級を実施する。(S5)
一般的に、同一材質の白金‐ルテニウムるつぼは費用面で適用が難しく、汚染されても汚染源除去が容易なカーボン材質を多く利用するが、カーボン材質を使用する場合には、白金族元素の特性上、カーボンと反応が起こり、一部カーボンの気化も発生するため、大気熱処理を実施することにより、カーボンが除去された高純度の白金‐ルテニウム合金粉末の製造が可能である。熱処理の場合、雰囲気は大気又は酸素雰囲気が望ましいが、これは、微細なカーボンを500℃以上の高温で酸素と結合させ、一酸化炭素(CO)又は二酸化炭素(CO2)等のガスを形成させて、カーボンを取り除くためである。
この時、実施される熱処理温度は600乃至1200℃で、1時間乃至5時間の間、熱処理をすることが望ましい。温度が600℃以下であり1時間以下で短い場合、残存したカーボンが十分に除去されない可能性が高く、最終白金素材における加工性を低下させ、温度が1200℃以上と高温で、5時間以上の長時間の場合、製造された粉末が凝集し、酸化物分散強化型元素が粗大化する可能性が高い。
カーボン成分が除去された白金合金粉末に対して、標準篩を利用することで、所望の大きさに粉末を制御することができる。粉末の大きさの制御は、酸化物分散強化型白金素材の均一な特性を実現するのに重要であるので、粉末使用の収率と白金素材の特性を考慮して選択することが望ましい。
Pt−5.0Ru−0.3Zr(wt%)の組成を持つ粉末を製造するため、真空高周波誘導溶解炉を利用して、3N5以上の純度を持つ白金947grと、3N5以上の純度を持つルテニウム50gr、3N以上のジルコニウム3grを投入して、インゴット1,000grを製造した。製造されたインゴットに対して、1000℃で1時間、大気熱処理を行い、プラズマ装備を利用してPt−Ru−Zr粉末を製造したが、その製造工程は次の通りである。グラファイトモールド内に、製造されたインゴットを置き、プラズマトーチとの距離を調節した後、プラズマ装備に備えられた真空ポンプを利用して10−2torrまで減圧し、冷却ガスを利用して作業真空度を700torrに調整した後、Arを反応ガスにしてプラズマを形成させて、プラズマ形成の後、酸素を1%投入してPt−Ru−Zr粉末を製造したが、このプラズマを利用した白金合金粉末の製造工程条件を表1に示す。
Figure 2015512472
プラズマによって製造されて、カーボンにより汚染されたPt−Ru−Zr粉末に対して、大気雰囲気下で 900℃で1時間、熱処理を実施して、カーボンが除去されたPt−Ru−Zr粉末を得ることができた。
製造された粉末は球状の形態を示しており、230μm標準篩を利用して、1〜230μm水準の粉末を得ることができた。
熱処理された粉末に対するカーボンの有無を確認するために、熱処理前後、EDS及びカーボン分析機を利用した分析結果を表2に示す。
Figure 2015512472
上記の結果から、大気熱処理によってカーボンが除去されることが確認され、熱処理後において、粉末は、粗大な粉末の場合は熱処理前の形状を維持しているが、微細な粉末の場合は凝集された形態を示している。製造された白金合金粉末に対する純度確認及びZr含量確認のためにICP分析を実施した結果、ルテニウム含量は4.8wt%、ジルコニウム含量は0.259wt%、不純物総含量は380ppmで、ルテニウム及びジルコニウムを除いた白金の純度は3N5以上に高純度が維持された白金-ルテニウム合金粉末の製造が可能であった。
本発明は、酸化物分散強化型白金素材に使用される白金合金粉末を製造するに際し、既存の湿式及び乾式法ではない、白金合金インゴットにプラズマを利用して、容易に白金合金粉末を製造することを目的として、既存熱プラズマによる溶湯を形成した後、気化による粉末の製造ではなく、均一な目的組成の白金合金粉末の製造のために、飛散粉末を製造することを目的とする。これを通じて酸化物分散強化型白金合金粉末を製造することにより、費用節減が可能であり、高温下で高い強度を持ち、組成が均一な酸化物分散強化型白金素材製造が可能である。

Claims (11)

  1. 酸化物分散強化型白金材料を製造するための白金‐ルテニウム合金粉末製造方法において、
    純粋白金に、ルテニウム及び酸化物分散強化型元素を添加して白金‐ルテニウム合金インゴットを製造する段階、
    製造された白金‐ルテニウム合金インゴットに熱処理する段階、
    熱処理された白金‐ルテニウム合金インゴットをプラズマ装備内部において前処理する段階、
    プラズマ装備内部を減圧して、プラズマを形成させて飛散された白金‐ルテニウム合金粉末を製造する段階、及び
    飛散された白金‐ルテニウム合金粉末に対して熱処理及び分級する段階
    で構成されることを特徴とする白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
  2. 白金‐ルテニウムインゴットを製造する段階に添加される主要合金元素は、ルテニウム(Ru)であることを特徴とする請求項1に記載の白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
  3. 前記主要合金元素に添加される元素の量は、0.05wt%乃至10wt%であることを特徴とする、請求項2に記載の白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
  4. 白金‐ルテニウムインゴットを製造する段階において、酸化物分散強化型合金元素が、ジルコニウム(Zr)、サマリウム(Sm)、イットリウム(Y)、ユーロピウム(Eu)、ハフニウム(Hf)から選択された、いずれか一つであることを特徴とする、請求項1に記載の白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
  5. 白金‐ルテニウムインゴットを製造する段階において、添加される酸化物分散強化型合金元素の量は0.02wt%乃至1wt%であることを特徴とする、請求項1又は4のいずれかに記載の白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
  6. 製造された白金‐ルテニウムインゴットに対して、大気中800℃乃至1200℃の温度で1時間乃至5時間の間、熱処理することを特徴とする、請求項1に記載の白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
  7. プラズマ装備に使用されるモールドの材料は、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、カーボン(Carbon)または白金(Pt)から選択された、いずれか一つであることを特徴とする、請求項1に記載の白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
  8. プラズマ装備に使用される陰極の材料は、モリブデン(Mo)、タングステン(W)または白金(Pt)から選択された、いずれか一つであることを特徴とする、請求項1に記載の白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
  9. プラズマ形成時に使用される主要反応ガスは、Ar、H2、N2、CH4、Ar+H2、Ar+N2から選択された、いずれか一つ又はそれ以上であることを特徴とする、請求項1に記載の白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
  10. プラズマ形成後、反応ガスに酸素を追加して、主要反応ガス含量比0.5〜5%添加することを特徴とする、請求項1に記載の白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
  11. プラズマによって製造された白金‐ルテニウム合金粉末に対して、大気雰囲気下または酸素雰囲気下で、600℃乃至1200℃の温度で、1時間乃至5時間の間、熱処理することを特徴とする、請求項1に記載の白金‐ルテニウム合金粉末製造方法。
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