JP2015511954A - エステル類の製造方法およびその用途 - Google Patents

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Abstract

パーム脂肪酸全組成物、パーム脂肪酸留出物(PFAD)、およびパーム核脂肪酸留出物(PKFAD)の、アルキルエステル類(ブチル、ヘキシル、またはその他)を用いて、ポリウレタンおよび潤滑剤の生成物を製造することができる。本発明のアルキルエステル類は、オゾン分解を経由して製造することができる。アルキルエステル類を製造する改良法は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールの存在下で、オゾンと反応させるステップを含む。特に、本方法は、少なくとも1モルの第一のオゾンおよび少なくとも1モルの第二のオゾンと反応させるステップを含んでよく、第二のモルのオゾンの添加前に還流するステップをさらに含む。

Description

本発明は、エステル類、具体的にはアルキルエステル類および/またはエステルアルコール類の、生成方法に関する。
エステルアルコール類、具体的にはエステルポリオール類は、ポリウレタン系のコーティングおよびフォームの製造、ならびに、ポリエステル用途に、非常に有用である。本発明は、再生可能な資源、例えば、油脂、脂肪酸、および、動植物由来の脂肪酸エステルを用いて、ポリウレタンフォームおよび潤滑剤を製造するプロセスを提供する。さらに、炭素−炭素二重結合を有する原料、例えば、炭化水素、石油化学、化石燃料、原油などは、エステルアルキル類の形成に用いられ得る。例えば、油脂化学物質は、動植物の脂肪由来の化学物質である。油脂化学物質は、石油由来の化学物質である石油化学物質に似ている。原油価格が上昇するにつれ、油脂化学物質からの需要は増加する。
慣習的に、エステルポリオール類は、オゾン分解を用いて、動物性または植物性脂肪から製造される。有機溶媒をオゾン分解での溶媒として用いて、中間体の反応性を調節する。有機溶媒中にみられる水の添加は、中間体での不要な副生成物の形成を抑制する。しかしながら、オゾン分解が酸化プロセスである場合、ケトンまたはカルボン酸が形成される。このプロセスのデメリットは、ケトンまたはアルデヒドを酸に転換するために、第二オゾン分解ステップにおいて、第一オゾン分解ステップよりも多くのオゾンを添加しなければならないことである。
油脂からポリオール類を製造する二段階オゾン分解方法では、アルデヒドはアセタールに転換されて、それから、オゾンによりエステルに転換された。PCT出願番号PCT/US2006/016022(公開番号WO2007027223)は、エステルポリオール類の生成物を生成するための様々な溶媒ベースのアプローチを開示する。1つのアプローチは、エステルポリオール類の生成物の製造のための二段階オゾン分解プロセスを含み、グリセリンなどの一級ポリオール類および溶媒の存在下で、大豆油をオゾン分解に供する。このプロセスでは、出発原料の二重結合1モルあたり、2モルのオゾンが必要であり、第1のモルのオゾンは、はじめに出発原料の二重結合と反応して、分子オゾン化物中間体を形成する。分子オゾン化物は、不安定な環式有機化合物である。
分子オゾン化物は解離して、カルボニルオキシドおよびアルデヒド中間体を形成する。カルボニルオキシド中間体は、グリセリンなどの一級ポリオール類でトラップされて、アルコキシヒドロペルオキシド官能基を生じる。また、一級ポリオール類は、平衡プロセスにおいて、分子オゾン化物の解離中に生じたアルデヒド官能基と反応して、環状アセタール類および水を産生する。
それから、周囲温度で生じるプロセスにおいて、第二のモルのオゾンを添加して、環状アセタール類を、ヒドロトリオキシド類の中間体を介して、エステルポリオール類に転換する。それから、反応混合物を加熱することにより、典型的には溶媒を還流することにより、工程を完了させて、アルコキシヒドロペルオキシド類をエステルポリオール類に転換する。溶媒の主な役割は、熱放散および異なるタイプの反応物質を共可溶化させることである。ほとんどの有機溶媒は、水をほとんど、または全く含まない。しかしながら、水が存在する場合は、水は特定の中間体と反応して、不要な生成物を形成し得る。
上記の方法のバリエーションは、一級ポリオール類に対するモノアルコール類の置換を含み、エステルポリオール類よりむしろカルボン酸エステル類を形成する。カルボン酸エステル類は、一級ポリオール類とのエステル交換により、エステルポリオール類に転換することができる。
しかしながら、当該技術分野において、特に、より効率的にオゾンを用いながらエステルアルコール類の収率を上げる方法で、エステルアルコール類を生成する改良法が、依然として必要とされている。したがって、本発明は、第二のモルのオゾンの添加中に反応混合物にバブリングされるガス状オゾンの取込み率および送達率を改善することを目的とする。
本発明で提案する手段および方法論は、オゾン分解中に、送達されるオゾンの量に対して、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質からのエステル類の収率を増加させることに関する解決策を提供する。二重結合のオゾン分解は、アルデヒドを形成する。本発明の一態様は、アルデヒドをモノアルコールと反応させて、アセタールを形成させて水を産生するステップを含む。さらに、本発明の特徴は、もう一つのオゾン分解反応を行なう前に、アセタールを形成するモノアルコールとアルデヒドの反応の間および少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質からの還流の間に形成される、水を除去するための還流ステップを含む。一級ポリオール類は、後に続くエステル交換プロセスにおいてのみ用いられるため、一級ポリオール類は、オゾン曝露による直接の酸化に供されない。したがって、一級ポリオール類は、オゾンに曝されない。
本発明の別の利点は、より安い供給原料、例えば、パーム脂肪酸留出物(PFAD)および分画を必要としない脂肪酸組成物全体を用いることである。PFADは通常、工業用に売られ、食用ではない。PFADはパーム油製造の副生成物であり、バイオディーゼル原料として見られる可能性がある。本発明の別の態様では、炭素−炭素二重結合を有する原料、例えば、炭化水素、石油化学、化石燃料、原油などを、エステルアルキル類の形成において用いてよい。
特許請求の範囲に記載される要旨は、任意のデメリットを解決する実施態様または上述したような環境でのみ実施する実施態様に限定されない。むしろ、この背景は、本明細書に記載の一部の実施態様が実施され得る、例示的な技術分野について説明するためにのみ提供される。
発明の概要
本発明は、エステル、具体的には、アルキルエステル類および/またはエステルアルコール類を製造する、改良法を提供する。
第一態様によれば、本発明は、少なくとも1つのエステルを製造する方法であって、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコール、または、同じく水と共沸するモノアルコールと溶媒の存在下で、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を、オゾンと反応させるステップを含む、方法を提供する。水と共沸するモノアルコールが単独で用いられる場合は、蒸留後の縮合の際に水と相分離させるために、モノアルコールは、水に相対的に不溶でなければならない。
具体的には、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質は、バイオベースの油、脂肪、脂肪酸、脂肪酸エステルなどを含んでよい。
具体的には、発明による方法は、少なくとも1モルの第一のオゾンおよび少なくとも1モルの第二のオゾンと反応させるステップを含み、そして、第二のモルのオゾンを添加する前に、還流するステップをさらに含む。さらに具体的には、本発明による方法は、少なくとも1モルの第一のオゾンおよび少なくとも1モルの第二のオゾンと反応させるステップを含み、そして、第二のモルのオゾンを添加する前に、還流するステップおよび共沸蒸留により水を除去するステップをさらに含む。
特定の態様によれば、本発明は、エステルを製造する方法であって、少なくとも4つの炭素原子を有する少なくとも1つのモノアルコールを含む、水と共沸するモノアルコールの使用を含む方法を提供する。具体的には、水と共沸するモノアルコールは、1−ブタノールを含む。
本発明の特定の態様によれば、発明による方法では、モノアルコールは、同じく水と共沸する少なくとも1つの溶媒の存在下で使用してよい。具体的には、その方法は、少なくとも1モルの第一のオゾンおよび少なくとも1モルの第二のオゾンの添加を含んでよく、そして、第二のモルのオゾンを添加する前に、水と共沸する少なくとも1つの溶媒の存在下で還流するステップをさらに含む。
さらに、本発明はまた、本発明の任意の態様による方法から得られる、または得ることのできる、少なくとも1つのエステルポリオールを提供する。本発明によるエステルポリオールを含む製造品もまた、提供される。本発明によるエステルポリオールを含むコーティングまたはフォームもまた、提供される。
本明細書に組み込まれて本明細書の一部分を成す添付の図は、本発明の態様を説明し、上述の本発明の一般的記述および後述の詳細な説明とともに、発明を説明するのに役立つ。
少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質のオゾン分解ステップを経て、エステルアルコール類を製造する一般的プロセスを示す概略化ブロック図であり、切断型アルキルエステル類を形成した後に、アルキルエステル類のエステル交換をして、エステルアルコール類を形成する。 本発明の特定の態様を示す概略図である。具体的には、1−ブタノール(水と共沸するモノアルコール)の存在下での、一般的な炭素−炭素二重結合(例えば、植物油)の二段階オゾン分解に関する反応ステップ。第二のモルのオゾンを添加する前に、還流が行われることも示されている。 1−ブタノール存在下でのオゾン分解およびエステル化を受けると、パーム系供給原料に由来する主な脂肪酸からブチルエステルが形成され、その後に、ポリオール(グリセリン)存在下で、ブチルエステル類がエステルポリオール類にエステル交換されることを示す概略図である。特定の例では、パーム系供給原料は、非分画パーム油であってよく、非分画パーム油の脂肪酸組成物は、オレイン酸(41%)、リノール酸(10%)、パルミチン酸(42%)、ステアリン酸(4%)、および他の脂肪酸を含む。 水と共沸するモノアルコールの存在下で、脂肪酸を切断型アルキルエステル類(またはオゾンエステル類)の混合物にオゾン分解するステップ、これに続く、オゾンエステル類の混合物の蒸留による分画の随意的なステップ、および、ポリオール(グリセリンなど)の存在下でのエステル交換ステップを経て、トリグリセリド(パーム油など)および/またはパーム脂肪酸留出物(PFAD)から、エステルポリオール類の生成物を製造するプロセスを示すフローチャートである。 脂肪酸/トリグリセリドのモノアルコール類とのエステル化/エステル交換により、脂肪酸アルキルエステル類を形成するステップ、これに続く、蒸留による随意的な分画のステップ、そしてこれに続く、水と共沸するモノアルコールの存在下で、任意で分画された、脂肪酸アルキルエステル類の、切断型オゾンエステル類の混合物へのオゾン分解のステップ、およびその後の、ポリオール(グリセリンなど)の存在下でのエステル交換のステップを経て、トリグリセリド(パーム油など)および/またはPFADから、エステルアルコール類の生成物、特に、エステルポリオール類を製造するプロセスを示すフローチャートである。場合により、脂肪酸アルキルエステル類がそれより前に分画されなかった場合は、蒸留による分画の代替ステップが、グリセリンとのエステル交換の前に行なわれる。
本発明は、少なくとも1つのエステルを製造する方法であって、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールの存在下で、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質をオゾンと反応させるステップを含む、方法に関する。具体的には、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質は、バイオベースの油、脂肪、脂肪酸、脂肪酸エステル類などを含んでよい。
本発明の方法は、本明細書の記載において用いられる「オゾン分解反応」とも称され得る。
本発明の文脈で用いられる用語「含む」は、様々な化合物、構成要素、成分、またはステップが、本発明の実施において連帯して用いることができる場合を指す。したがって、用語「含む」は、より限定的な用語「から実質的になる」、「からなる」および「有する」を含む。用語「から実質的になる」は、本発明の方法が、示された化合物、構成要素、成分、またはステップを、「本質的な」要素として、「実質的に」含むことが理解される。
図1、図4および図5を含む本明細書で用いられる用語「供給原料」は、本明細書中で定義される少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する任意の物質を意味することが理解される。また、用語「供給原料」は、例えば図2に示すように、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む任意のアルケンまたはオレフィンも指す。
本発明で用いられる語句「少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質」は、任意のバイオベースまたは非バイオベースの、物質、化合物、および/または、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する材料を含んでよい。用語「物質」、「化合物」、および/または「材料」は、本発明において互換的に用いてよい。さらにより具体的には、バイオベースの物質は、少なくとも1つのアルケンを含んでよい。アルケンは、本発明の目的に関して、水素原子および炭素原子からなり、少なくとも1つの炭素−水素二重結合が存在する有機化合物として定義される。アルケンは、バイオベースまたは非バイオベースの、物質および/または化合物であってよい。具体的には、アルケンは、不飽和炭化水素であり、オレフィンとも呼ばれる。
本発明で用いられる用語「バイオベースの物質」は、任意の生体に由来してよく、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含んでよい、任意の物質、化合物、および/または材料を意味することが理解されてよい。具体的には、バイオベースの物質は、任意の脂質、バイオマス廃棄物、バイオベースの生成物、植物油、動物性脂肪、脂肪酸、および/または脂肪酸エステル類などを含んでよい。
用語「脂肪酸」は、飽和または不飽和であってよい長鎖脂肪族を有する、任意のカルボン酸(−COOH)を意味すると理解される。例えば、脂肪酸は、トリグリセリドまたはリン脂質の加水分解により生じてよい。具体的には、脂肪酸は、パーム脂肪酸、パーム核脂肪酸留出物、牛脂脂肪酸、分画された牛脂脂肪酸、分画されたパーム脂肪酸留出物、および、分画されたパーム核脂肪酸留出物、および、大豆油、サフラワー油、亜麻仁油、コーン油、ヒマワリ油、オリーブ油、キャノーラ油、ゴマ油、綿実油、カラシ油、カメリナ油、ジャトロファ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、ナタネ油、中国牛脂油、キリ油、ヒマシ油、魚油、藻類油、小麦胚芽油、大豆油、大麻油、または同様のものの脂肪酸、およびそれらの混合物からなる群より選択してよい。
「脂肪酸エステル類」は、限定されないが、脂質のエステル交換、または、トリグリセリドの加水分解により得られる脂肪酸のエステル化により得られてよく、または当技術分野で知られている任意の他の方法により得られてよい。
本発明で用いられる用語「脂質」は、少なくとも炭化水素鎖を含む任意の有機化合物を意味すると理解され、限定されないが、植物油、動物性脂肪、脂肪酸、脂肪酸エステル類などを含む。例えば、脂質は、トリグリセリドを含んでよい。
トリグリセリドは、グリセロール分子および3分子の脂肪酸に由来し得るエステル類である。トリグリセリド類の適切な例は、植物油および動物性脂肪を含む。具体的には、トリグリセリドは、大豆油、サフラワー油、亜麻仁油、コーン油、ヒマワリ油、オリーブ油、キャノーラ油、ゴマ油、綿実油、カラシ油、カメリナ油、ジャトロファ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、ナタネ油、中国牛脂油、キリ油、ヒマシ油、藻類油、小麦胚芽油、大豆油、大麻油、魚油、牛脂、ダック脂、バター、または同様のもの、およびそれらの混合物から選択してよい。
また、脂質は、グリセリド分子、例えば脂肪酸、および、脂肪酸エステル類を含むそれらの誘導体を含んでよい。脂質の適切な例は、限定されないが、パーム油、パーム油脂肪酸、オレイン、オレイン脂肪酸、大豆油、牛脂、牛脂脂肪酸、サフラワー油、亜麻仁油、コーン油、ヒマワリ油、オリーブ油、キャノーラ油、ゴマ油、綿実油、カラシ油、カメリナ油、ジャトロファ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、ナタネ油、中国牛脂油、キリ油、ヒマシ油、魚油、藻類油、小麦胚芽油、大豆油、および大麻油を含む。
上述の油および脂質の副生成物、例えば、パーム脂肪酸留出物(PFAD)、パーム核脂肪酸留出物、分画されたパーム脂肪酸留出物、および、分画されたパーム核脂肪酸留出物、大豆油の脂肪酸、パーム脂肪酸アルキルエステル類、任意のバイオベースの油脂のアルキルエステル類、または同様のもの、または、それらの混合物または画分もまた、バイオベースの物質として用いられる。本発明の特定の態様では、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質は、脂質を含んでよい。
具体的には、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質は、植物油であってよい。より具体的には、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質は、パーム油またはパームオレインであってよい。
さらなる態様では、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質は、脂肪酸エステルを含んでよい。具体的には、脂肪酸エステルは、パーム脂肪酸アルキルエステルであってよい。
本発明で用いられる、非バイオベースの物質は、いずれの生体にも由来しない化合物、材料および/または物を含み、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する、任意の物質を意味すると理解されてよい。具体的には、非バイオベースの物質は、炭化水素、石油化学、化石燃料、原油などから合成されてよい。さらにより具体的には、非バイオベースの物質は、少なくとも1つのアルケンを含んでよい。
極小共沸混合物(minimum boiling azeotrope)は、いずれかの構成要素の沸点よりも沸点が低い、2以上の構成要素の混合物を意味すると理解され、共沸性留出物の組成物は、沸騰構成要素の組成物と関係のない一定の組成物である。水と共沸するモノアルコールは、水と極小共沸組成物を形成する、任意の一価アルコール(つまり、ヒドロキシル基を1つだけ有する)を意味すると理解される。例えば、エタノール/水の共沸性留出物の組成は、だいたい96/4の比であり、1−ブタノール/水の共沸性留出物の組成は、だいたい57.5/42.5の比であり、これは、両方の構成要素が蒸留容器内に残存する限り、それらの各溶液の組成とは無関係である。
水と共沸するモノアルコールは、1−ブタノールまたはその異性体、1−ペンタノールまたはその異性体、1−ヘキサノールまたはその異性体、1−ヘプタノールまたはその異性体、1−オクタノールまたはその異性体、1−ノナノールまたはその異性体、1−デカノールまたはその異性体、1−ウンデカノールまたはその異性体、1−ドデカノールまたはその異性体、1−トリデカノールまたは異性体、1−テトラデカノールまたはその異性体、セチルアルコールまたはその異性体、およびステアリルアルコールまたはその異性体を含む群から選択してよい。
具体的には、本発明は、エステル類を製造する方法に関し、ここで、水と共沸するモノアルコールは、少なくとも4つの炭素原子を有する少なくとも1つのモノアルコールを含む。
より具体的には、本発明は、エステル類を製造する方法に関し、ここで、水と共沸して共沸組成物を形成するモノアルコールは、高い含水量を有し、効果的な水蒸留を促進する。具体的には、共沸組成物の水は、4〜99%の範囲の水分である。
例えば、エタノールの共沸混合物の含水量は、約4.0%である。1−ブタノールの共沸組成物の含水量は、約42.5%である。1−ヘキサノールの共沸組成物の含水量は、約33.0%である。1−オクタノール(沸点:195.0℃)の共沸組成物の含水量は、約90.0%である。好ましくは、共沸組成物の含水量は、約42.5重量%の水分である。
より具体的には、本発明に記載のように、水と共沸するモノアルコールは、周囲温度で水がモノアルコールに難溶解性であり、ディーン・スタークまたはバレット装置などの従来の共沸分離技術および装置を用いて、蒸留後の縮合の際に、水との効果的な相分離を可能にする。好ましくは、水と共沸するモノアルコールは、少なくとも4つの炭素原子を有する。具体的には、モノアルコール中での水の溶解度は、30重量%未満である。好ましくは、モノアルコール中での水の溶解度は、20.1重量%またはそれ未満の水である。
具体的には、本発明は、エステル類を製造する方法に関し、ここで、水と共沸するモノアルコールは、少なくとも4つの炭素原子を有する少なくとも1つのモノアルコールを含む。
特定の態様によれば、本発明は、エステル類を製造する方法に関し、ここで、水と共沸するモノアルコールは、1−ブタノールを含む。
本発明の別態様によれば、水と共沸するモノアルコールは、1−ヘキサノールを含む。
例えば、水中での1−ブタノールの溶解度は6.33%である。1−ヘキサノール中での水の溶解度は7.2%であり、水中での1−ヘキサノールの溶解度は0.59%である。1−ブタノールの沸点は117.8℃であり、水と1−ブタノールの共沸沸点は92.4℃である。1−ヘキサノールの沸点は157.1℃であり、水と1−ヘキサノールの共沸沸点は97.8℃である。1−ヘキサノール/水の共沸組成物は、だいたい67.2/32.8の比である。
1−ブタノールと比較して、共沸混合物の含水量がより高くかつ、水溶性がより低い1−ヘキサノールは、共沸蒸留による水の除去が、より効果的な結果となる。好ましくは、バレットまたはディーン・スターク装置が共沸蒸留に用いられる。1−ヘキサノールの高められた組み合わせの特性はまた、補助的な共沸溶媒を用いる必要性も減らす。
本発明の別態様によれば、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質のオゾン分解は、アルデヒドを形成する。アルデヒドは、共沸モノアルコールと反応して、アセタールおよび水を形成する。共沸溶媒は、2以上の物質の混合物である。2以上の物質は、モノアルコールまたは非アルコールを含んでよい。共沸溶媒は、他の共沸溶媒とともに用いてもよいし、ともに用いなくてもよい。この実施態様では、共沸溶媒は、ヒドロキシルを含まない物質、例えばアルコールまたはより具体的にはモノアルコールを含まない物質を、含んでよい。
本発明は、モノアルコールが水と共沸してエステル類を製造する方法に関する。図2に示すように、水と共沸するモノアルコールの使用は、アセタール生成の共生成物である水の効果的な除去により、アルデヒドの平衡を非環状アセタールの方にシフトさせる。第二のモルのオゾンの標的である非環状アセタールの濃度を最大にすることは、投与されるオゾンの取込みをより効果的にする。したがって、アルデヒドをエステルに(アセタールヒドロトリオキシドを介して)転換するのに必要なオゾンの量が少ない。オゾン分解プロセスにとって、改善された反応時間をもたらす。
本発明による方法は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールの存在下で、約5℃〜約100℃の範囲の温度で、オゾンと反応させるステップをさらに含んでよい。
具体的には、オゾン分解反応の温度は、5℃〜70℃の範囲であってよい。さらにより具体的には、温度は15℃〜65℃の範囲であってよい。好ましくは、温度は20℃〜60℃の範囲であってよい。
図1は、オゾン分解を介して、供給原料を切断型アルキルエステル類に転換する、簡略化されたフローチャートを示す。この実施態様では、供給原料はバイオベースの材料である。バイオベースの材料は、パーム油のパーム脂肪酸留出物(PFAD)に由来してよく、それは大量に存在し、容易に利用可能であり、そして、食物連鎖と直接競合しない。PFADは、主に脂肪酸からなるが、モノグリセリド、ジグリセリドおよびトリグリセリドも含む。また、炭素−炭素二重結合を含むバイオベースの材料は、植物油、脂肪酸、または脂肪酸エステルであってもよい。オゾン分解ステップは、供給原料の炭素−炭素二重結合を切断するために、水と共沸するモノアルコールなど、有機反応溶媒を用いる。
供給原料がトリグリセリドまたは脂肪酸エステルである場合は、共沸蒸留およびその後の還流段階中に、元のカルボン酸部位のエステル交換がモノアルコールと生じて、これらの部位で脂肪酸アルキルエステルを形成する。供給原料が脂肪酸である場合は、元の脂肪酸部位のエステル化もまた、これらの部位で、モノアルコールと生じる。分画されたPFADまたはEmery Edenor OL 72を供給原料として用いて、切断型ブチルエステル類を形成する。実施例2では、分画されたPFADおよびモノアルコール(1−ブタノール)は、切断型ブチルエステル類を形成する。実施例3では、Emery Edenor OL 72およびモノアルコール+溶媒を用いて切断型ブチルエステル類を形成する。結果として生じる切断型アルキルエステル類またはジエステル類は、一級ポリオール、例えばグリセリンとのエステル交換ステップを受けて、エステルポリオール類の生成物を形成する。
図2に示すように、本発明は、酸性触媒および溶媒の存在下で、植物油を、少なくとも1モルの第一のオゾンと反応させるステップを含む。少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を有する、任意の適切なバイオベースまたは非バイオベースの材料は、出発原料を代表することができ、互換的に用いてよい。少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を有するバイオベースの材料は、RHC=CHRで表され、ここで、R基は異なるサイズの構成要素を表してよい。上経路では、還流後、結果として生じるアセタールは、少なくとも1モルの第二のオゾンと反応する。
特定の態様によれば、図2に示すように、本発明は、植物油を、少なくとも1モルの第一のオゾンおよび少なくとも1モルの第二のオゾンと反応させるステップをさらに含み、第二のモルのオゾンの添加前にアセタールを還流するステップをさらに含む。WO2007027223に記載される従来技術の方法と本発明の違いの一つは、WO2007027223では、第二のモルのオゾンが添加された後にのみ還流ステップが行われることである。
さらに、本発明による方法は、図2の上経路に示すように、第二のモルのオゾンの添加前に、還流するステップおよび共沸蒸留により水を除去するステップを含む。
図2に示すように、第二のモルのオゾンの添加前に還流するステップは:(1)アルデヒド/アセタール平衡をアセタール側にシフトさせ、(2)カルボン酸の官能基の全てを、モノアルコール(例えば、1−ブタノール)で部分的にエステル化し、(3)水を除去することにより、ブトキシヒドロペルオキシド類(下経路に示す反応パスウェイの他の中間体)をブチルエステル類に転換する。
用語「還流」および「還流するステップ」は、互換的に用いられ、本発明において、蒸気が再沸騰のために継続的に縮合するようにして、コンデンサーに取り付けられた容器内で、反応混合物を沸騰させることを意味すると理解される。その結果、用語「還流温度」は、還流が生じる温度を意味すると理解される。
具体的には、第二のモルのオゾンの添加前に還流するステップは、共沸蒸留により得られた縮合留出物から、水を分離するための、任意の手段、器具、方法、および/または技術をさらに含んでよい。本発明での共沸蒸留は、蒸留により共沸組成物を分離するステップを含んでよい。例えば、共沸蒸留は、不均質な(すなわち、水と縮合留出物のような、2つの非混和性の液相を生じる)、新しい、より低沸点の共沸混合物を生じるために、別の構成要素を添加する技術を含んでよい。
例えば、第二のモルのオゾンの添加前に還流するステップは、制限されないが、共沸蒸留により得られる縮合留出物から水を分離するために、バレットまたはディーン・スターク装置の使用を含む。より具体的には、本発明において、還流するステップは、全ての二重結合がオゾンにより消費された後に行なわれる。
本発明による方法は、少なくとも1つの適切な溶媒の存在下で行なってよい。例えば、参照により本明細書中に援用される、WO2007027223または以下の本出願の「参考文献」欄に載せた引用文献に記載の適切な溶媒(単数または数)を用いてよい。
特定の態様によれば、本発明による方法では、モノアルコールは、水と共沸する少なくとも1つの溶媒(補助溶媒とも呼ばれる)の存在下で用いてよい。具体的には、当該方法は、少なくとも1モルの第一のオゾンおよび少なくとも1モルの第二のオゾンの添加を含み、そして、第二のモルのオゾンの添加前に、水と共沸する少なくとも1つの溶媒の存在下で、還流するステップをさらに含む。
具体的には、本発明では、モノアルコールは、全ての比率で水と混和する水溶性低級アルコールであってよく、補助溶媒の存在下で用いてよい。水溶性低級アルコールは、本発明において、4未満の炭素原子を有するモノアルコールとして定義される。水溶性低級アルコールの例は、限定されないが、1−プロパノール、2−プロパノール、エタノールおよびメタノールを含む。
具体的には、水と共沸する溶媒は、酢酸エチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸メチル、エチル酪酸、メチル酪酸、イソ酪酸エチル、酢酸ブチル、ブチル酪酸、イソ酪酸イソブチル、またはそれらの混合物から選択される。
好ましくは、水と共沸して共沸留出組成物を生じる溶媒は、比較的高い水組成を有する。さらに、水は、縮合後に、溶媒/水の共沸組成物中に本質的に不溶性であることが好ましい。これらの組み合わせの特性は、例えば、バレットまたはディーン・スターク装置などの単純な装置を用いた場合、反応混合物を還流して、縮合物中の溶媒から水を分離することより、最初のオゾンブレイクスルー後に存在する水の効率的な除去を可能にする。オゾンブレイクスルーは、利用可能な全ての炭素二重結合の酸化に相当する。
本発明の本態様によれば、反応混合物から水を除去して、アルデヒド+モノアルコールをアセタール側にシフトして非環状アセタール+水平衡を形成するという特定の目的で、還流するステップは、最初のオゾンブレイクスルーが観察された後(すなわち、全ての二重結合の消費が完了後)に行なわれる。したがって、本発明による方法は、溶媒の存在下でモノアルコール類が用いられる場合に、最初のオゾンブレイクスルーおよび全ての二重結合の消費が完了するまでオゾンが添加されるので、従来の方法と異なる。それから、第二のモルのオゾンが添加されて、モノアルコール類と反応させることにより、存在する任意のアセタール類をエステル官能基に転換する。しかしながら、従来の方法では、第一のモルのオゾンの吸収により生じるほんのわずかな割合のアルデヒド官能基が非環状アセタール官能基に転換されるので、モノアルコール類の場合は第二のモルのオゾンの吸収が非効率である。
例えば、比較例1に示すように、エタノールなどのモノアルコール類が従来技術による方法で用いられる場合、オゾン送達全体は理論よりもずっと高かった(エタノールで理論の約158%)。これは、オゾン取込み速度が、オゾンが送達され得る最も遅い実際の速度よりも、著しく遅かったためである。さらに、WO2007027223は、第二のモルのオゾン添加が吸収された後にのみ反応混合物を還流することを検討した。しかしながら、オゾンは、主にアルキルアセタール官能基に反応性であるので、効果的な共沸蒸留の不存在下での第二のモルのオゾンの吸収は比較的非効率であり、共沸蒸留の不存在下では、低濃度で存在する。したがって、効果的な共沸蒸留の不存在下では、送達されるオゾンの吸収は非効率である。
共沸混合物はエタノールと水の間に形成され、4%の水分を含むことが知られている。さらに、比較例1では、還流ステップは最初のオゾンブレイクスルーの後に行なわれた。しかしながら、この共沸蒸留中に形成される水は、相分離しない。さらに、比較例1では、水除去によるアセタール官能基に向けた効果的な平衡シフトは存在しない。比較例1では、最初のオゾンブレイクスルーが起きた後、追加のオゾンが5回の別々の段階で添加されて、それぞれのオゾン添加の後に、合計10.5時間のオゾン分解および合計15時間の還流の、別々の還流の期間を続けた。したがって、最初のブレイクスルー後の合計反応時間は25.5時間であり、エチルエステル生成物は、わずか61%の収率で形成された。低いエチルエステル収率は、最初に形成されるアルデヒド官能基と、得られるエチルアセタール官能基の間の平衡がアルデヒド側にあり、ほんの少量のアセタール官能基がオゾンとの反応に利用可能であるという事実に起因した。それぞれのオゾン分解サイクルは、利用可能な少量のアセタール官能基とのみ反応することができ、これをアセタールトリオキシド官能基に転換し、エチルエステル生成物にさらに転換した。比較して、実施例2および実施例3は、効果的な共沸蒸留が行われる場合、第二段階のオゾン分解では、より少ないオゾンが必要である。
(実施例1)(比較例)エタノールを用いたと大豆油のエチルエステルの形成(小型オゾン発生器を用いて実施した)。
本方法は、共沸蒸留による利益を得ない、従来のオゾン分解を示す。大豆油(80g;0.4091モル二重結合;1.0909モル反応部位)を、98%硫酸(2.33mL;1モル/25モル反応部位)を含むエタノール(400mL;6.3当量)中に溶解させた。リアクター内にオゾンを2リットル/分で9.5時間注入し、その時に、最初のブレイクスルーが生じた。反応物はそれから、3時間還流した。オゾンを再度、2リットル/分、60℃でさらに3時間リアクター内に注入し、アセタールがまだ残っていると判定された際に、反応物を3時間還流した。オゾンを再度、2リットル/分、60℃でさらに2時間リアクター内に注入して、反応物を3時間還流したところ、16%アセタールがまだ残っていることが分かった。オゾンを再度、2リットル/分、60℃でさらに3時間リアクター内に注入して、反応物を2時間還流したところ、3.5%アセタールがまだ残っていると判定された。オゾンを再度、2リットル/分、60℃でさらに1時間リアクター内に注入して、反応物を2時間還流したところ、2%アセタールがまだ残っていると判定された。オゾンを再度、2リットル/分、60℃でさらに1.5時間リアクター内に注入して、反応物を2時間還流した。
送達されたオゾンの合計は、二重結合モルあたり必要なオゾン2モルに基づいて、オゾン理論量の157.6%であった。ブレイクスルー後の、この反応の第二段階におけるオゾン分解反応時間の合計は、10.5時間であった。それから、混合物を酢酸エチル(500mL)中に溶解して、10%水酸化アンモニウム中の10%亜硫酸ナトリウム(100mL)で分配した。有機相を20%塩水(8×100mL分)で分配して、硫酸マグネシウムで乾燥させた。有機相を濾過して、蒸留により酢酸エチルを除去した。81.17gのエチルエステル最終生成物が得られ、それは61.1%収率に相当し、生成物は98.5%の純度であった。
これに対して、本発明の実施態様では、アセタール化合物へのシフトが顕著である。水と共沸する溶媒の存在下での、水と共沸するモノアルコールの反応は、還流中に、水相と共沸するモノアルコールが縮合後に分離し、全てまたは実質的に全てまたはほとんどのアルデヒド官能基を、最大限達成可能な量の非環状アセタール類に最初に転換することにより、最初のブレイクスルー後に添加されるオゾンのより効率的な使用を可能にする。第二段階のオゾン分解は、最初のブレイクスルーの後にオゾンが添加されたときに生じる。本発明の溶媒ベースのオゾン分解の別の利点は、適切な共沸溶媒が、水除去の効率を増大させることであり、より高いアセタール濃度をもたらす。したがって、オゾンとのアセタール反応率が、第二段階のオゾン分解において増加する。さらに、オゾンは高価であり、その効率的使用は反応コスト全体を低減させる。
特に実施例2および3では、最初のオゾンブレイクスルーは、全ての利用可能な二重結合の酸化に相当する。溶媒ベースのオゾン分解の別の利点は、溶媒が、比較的高い水組成を有する共沸混合物を生じることであり、縮合後、水は本質的に溶媒/水混合物に不溶である。それらの組み合わせた特性は、反応混合物を還流するステップおよび縮合チューブ中の溶媒から水を分離するステップにより、最初のオゾンブレイクスルー後に存在する全ての水の効率的な除去を可能にする。水除去は、平衡をアセタール側にシフトさせるために必要であり、平衡をアセタール側に効率的にシフトさせる適切な共沸溶媒と共に還流する。このことは、実施例2および実施例3に示すように、非環状ジブチルアセタールを、継続的なオゾン分解による利用を可能とさせて、高収率で切断型アルキルエステル類を形成する結果となる。
実施例2および実施例3は、全てのアルデヒド官能基を、最大限達成可能な量の非環状アセタール類に転換することにより、オゾンとのアセタール反応率を増加させることを示し、したがって、高価なオゾンの使用全体の減少を導く。以下に示すように、実施例2で、1−ブタノールを単独で用いた場合、理論上のオゾンの119.8%が消費された。実施例3で、酢酸ブチルを補助溶媒として組み合わせて1−ブタノールを用いた場合、理論上のオゾンの106.9%が消費された。
(実施例2)モノアルコール(1−ブタノール)を用いたブチルエステルの形成
本実施例は、水と共沸するモノアルコール(つまり、1−ブタノール)を用いた本発明による方法を示す。分画されたパーム油脂肪酸留出物(250.0g;0.914モル二重結合;2.7240モル反応部位)を、98%硫酸(1.45mL;反応部位に基づいて1/100モル比)を含む1−ブタノール(875mL;3.5当量)中に溶解させた。オゾンをリアクター内に2.5リットル/分で3時間注入して、その時に、ブレイクスルーを観察した。それから反応物を、ディーン・スタークチューブを用いて1時間還流して、水を除去した。第一段階のオゾン分解と比べて半分のオゾン濃度を用いて、オゾンを再度、リアクター内に2リットル/分で8時間注入した。第二段階のオゾン分解は、合計119.8%(二重結合モルあたりに必要とされるオゾン2モルに基づく)のオゾンの送達を有した。
それから、結果として生じる混合物を、ディーン・スタークチューブ内で、1.5時間還流した。それから、混合物を、洗浄したAmberlite IRA−67(硫酸に基づき4当量)とともに撹拌した。pHが5.5の時点で、樹脂を濾過してリンスした。ブタノールとのオゾン分解中に形成される残留酸の自己エステル化による、生成物の最終酸価を減少させるために、シュウ酸錫(II)(0.12g)を混合物に添加した。それから、過剰のブタノールを蒸留により除去して、触媒を濾過により除去した。最終のブチルエステル生成物は、酸価(AV)が4.62で、重量が448.83gであった(103.8%の収率)。過剰な収率は、ブタノールの酪酸への部分的酸化、および、これらの構成要素のその後のエステル化の結果としてのブチル酪酸の形成から生じた。
第二段階のオゾン分解の反応時間は8時間であり、オゾンの送達は合計119.8%である。
(実施例3)モノアルコール(1−ブタノール)および溶媒(酢酸ブチル)を用いた、ブチルエステルの形成。
本実施例は、水と共沸する溶媒および酢酸ブチルの存在下で、水と共沸するモノアルコールおよび1−ブタノールを用いた、本発明による方法を示す。Emery Edenor OL 72は、飽和脂肪酸(300g;1.0652モル二重結合;3.2186モル反応部位)の部分的除去によるオレインの分画により得られた脂肪酸の混合物であり、オレインを、1−ブタノール(590mL;2当量)および98%硫酸(2.30mL;75モル反応部位あたり1モル)を含む酢酸ブチル(295mL)中に溶解させた。
オゾンをリアクター内に2リットル/分で4.75時間注入して、その時に、ブレイクスルーを観察した。それから、ディーン・スタークチューブを用いて1時間、反応物を還流して、水除去をもたらした。オゾンを再度、第一段階のオゾン分解の濃度のおよそ半分で、リアクター内に2リットル/分でさらに7.5時間注入したところ、オゾンの送達は合計106.9%(二重結合モルあたり必要な2モルオゾンに基づく)に達した。反応混合物は、オゾン分解反応後に、オゾン分解の触媒を中和するために反応混合物を塩基性樹脂の中に通す精製プロセスを受けてよく、それから、過剰試薬を蒸留により除去した。
それから、結果として生じる混合物を、ディーン・スタークチューブ内で2時間還流して、それから、洗浄したAmberlite IRA−67(81mL;硫酸に基づき1.5当量)とともに撹拌した。pHが4.5よりも高くなった時点で、樹脂を濾過してリンスした。シュウ酸錫(II)(0.10g)を混合物に添加して、1−ブタノールおよび酢酸ブチルを蒸留により除去して、触媒を濾過により除去した。ブチルエステルの最終生成物は、酸価(AV)が0.9で、重量が525.42gであった(99.5%の収率)。
第二段階のオゾン分解の反応時間は7.5時間であり、オゾンの送達は合計106.9%であった。
実施例2および実施例3は、1−ブタノールを単独で用いた場合、理論上のオゾンの約120%が消費されたことを示す。酢酸ブチルを補助溶媒として組み合わせて1−ブタノールを用いた場合、理論上のオゾンの約107%が消費された。オゾン消費の100%よりも多い分は、1−ブタノールのブタン酸への部分的酸化に起因すると考えられ、それから、エステル化を受けてブチル酪酸を生成した。要するに、実施例2および実施例3は、比較例1に示すようにエタノールを用いる場合よりもオゾンの消費が少ないことを示す。比較例1は、水と共沸混合物を形成するエタノールを用いる。しかしながら、縮合された水およびエタノールは、相分離しない。したがって、水はディーン・スタークまたはバレットチューブから反応混合物に戻り、そして、平衡シフトは生じない。さらに、水と共沸混合物を形成する溶媒を用いた共沸性の水の除去が有効であり、それから縮合後に相が分離するため、実施例2および実施例3では反応時間がより短い。
本発明による別態様は、図2に示すように、第二のモルのオゾンの添加後に還流するステップを含んでいる。本発明での、第二のモルのオゾンの添加後に還流するステップは:(1)全てのカルボン酸官能基をブチルエステルに転換するのを完了させる働き、および、(2)酸素除去により、アセタールヒドロトリオキシドをブチルエステルに転換するのを完了させる働きがある。効果的な共沸蒸留が行われる場合、より少ないオゾンが必要とされ、従来のオゾン分解の方法よりも反応時間が著しく早い。
特に、効果的な共沸蒸留がオゾン分解とともに行なわれる場合、還流するステップは、最初のオゾンのブレイクスルーの直後に生じる。1つの好ましい共沸溶媒はイソ酪酸エチルである。
特に、水と共沸するモノアルコールは1−ブタノールであり、水と共沸する溶媒はイソ酪酸エチルまたは酢酸ブチルである。
1−ブタノール中および酢酸ブチル中の水の溶解度は、それぞれ、20.1−重量%水および3.3重量%水である。1−ブタノール/水の共沸組成物および酢酸ブチル/水の共沸組成物は、それぞれ、42.5重量%の水分および28.7重量%の水分の含水量を有する。
さらに、酢酸ブチルおよび1−ブタノールは、互いに可溶性であり、したがって、これらの2つの構成要素を共沸蒸留で用いることは、1−ブタノール/酢酸ブチルの相をもたらし、水は難溶解性である。溶媒は、水の分配に関して、約20.1%の水溶性である1−ブタノールを単独で用いるよりも効果的であり、したがって、反応混合物からの効果的な水除去をもたらす。
非環状アセタール類を形成する、アルデヒド類とモノアルコール類、例えば1−ブタノールとの間の平衡は、図2(上経路)に示す反応矢印(
)により表されるように、アルデヒド側にある。したがって、水除去は、平衡をアセタール側にシフトさせるのに必要である。水と共沸する溶媒での還流ステップは、この平衡をアセタール側に効率的にシフトさせる。平衡がシフトするため、継続的なオゾン分解に非環状ジブチルアセタールが利用可能であり、エステル類を高収率で形成する。したがって、エステル収率は、実施例2および実施例3のそれぞれにおいて、103.8%および99.5%である。実施例2での収率の増加は、ブタノールの、ブタン酸への酸化、およびその後のエステル化の結果である。
本発明の別態様によれば、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質は、オゾン分解触媒の存在下で反応してよい。オゾン分解触媒は、ルイス酸またはブレンステッド酸であってよい。本発明での使用に適切なオゾン分解触媒の例は、WO2007027223に記載されている。オゾン分解触媒の例は、限定されないが、硫酸、三フッ化ホウ素、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素、ハロゲン化錫(例えば、塩化錫)、ハロゲン化アルミニウム(例えば、塩化アルミニウム)、ゼオライト(固体酸)、モレキュラーシーブ(固体酸)、リン酸、ホウ酸、酢酸、およびハロゲン化水素酸(例えば、塩酸)を含む。上述の酸触媒、例えば、硫酸は、容易に利用可能であり安価である。
オゾン分解触媒は、樹脂結合型の酸触媒とすることもできる。樹脂結合型の酸触媒の例は、限定されないが、Silicycleのプロパンスルホン酸、モンモリロナイト、またはAmberlite(登録商標)IR−120(スルホン酸基またはカルボン酸基に共有結合した、マクロレティキュラーまたは細胞の樹脂またはシリカ)を含む。
発明の好ましい実施態様では、本発明の方法での使用のためのオゾン分解触媒は、硫酸を含む。
本発明による方法では、製造されるエステルは、少なくとも1つのアルキルエステルであり、少なくとも1つの一級ポリオールの存在下でさらにエステル交換されて、少なくとも1つのエステルポリオールを製造する。本発明で用いられる一級ポリオールは、ヒドロキシル基を1よりも多く含む、化合物および/またはアルコールである。
ここで図3を参照する。図3は、1−ブタノールの存在下でオゾン分解を受ける場合の、パーム系供給原料に由来する主な脂肪酸からの、個々のブチルエステルの形成を示す。パーム系供給原料の例はパーム油であり、分画されていないパーム脂肪酸である。我々が生成した生成物の一部は、全組成物で、または分画しない場合、パフォーマンスが高くあり得る。しかしながら、部分的または完全な分画が、脂肪酸の供給原料に必要とされてよい。
図4および図5は、オゾン分解後の、切断型アルキルエステル類の混合物の分画を示す。加えて、図5は、脂肪酸アルキルエステル類の蒸留による分画を示す。パーム原料由来の潤滑剤は分画が必要であり、一方でまた、一部のポリオール類も分画が必要である。
パーム系供給原料を使用する利点は、それらの価格がより低いため、反応全体にかかる費用が減少することである。パーム油は、図3に示すように、オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、およびステアリン酸を含む脂肪酸からなる。パーム油のオゾン分解は、溶媒の存在下であり、ブチルエステル類を形成する。
それから、ブチルエステル類は、錫エステル交換触媒を用いると、一級ポリオール類、例えばグリセリン、および一級ポリオール類の混合物と、効率的なエステル交換反応を受けて、エステルアルコール類の生成物、具体的にはエステルポリオール類を形成する。ブチルエステル類は、図3に示すように、アゼライン酸ジブチル、ノナン酸ブチル、マロン酸ジブチル、ヘキサン酸ブチル、プロパン酸ブチル、パルミチン酸ブチル、および/またはステアリン酸ブチルを含む群から選択されてよい。
比較的高濃度の一級ポリオール類が用いられる場合、図3に示すように、比較的低分子量のエステルポリオール類の生成物が形成されることが予想される。低分子量のエステルポリオール類の生成物は、アゼライン酸ジ(モノグリセリド)、ノナン酸モノグルセリド、マロン酸ジ(モノグリセリド)、ヘキサン酸モノグリセリド、プロパン酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、およびステアリン酸モノグリセリドを含む群から選択される。あるいは、比較的低濃度の一級ポリオール類を用いる場合は、かなり、より分子量のエステルポリオール類の生成物が形成される。
具体的には、一級ポリオールは、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、グルシトール、フルクトース、グルコース、スクロース、アルドース、ケトース、アルジトール、二糖類、またはそれらの組み合わせを含む群から選択されてよい。
本発明によれば、塩基性中和剤は、通常、オゾン分解反応後にオゾン分解触媒を中和するために必要とされる。塩基性中和剤の例は、限定されないが、Amberlite(登録商標)IRA−67;塩基性塩、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、および炭酸カリウム;アミン類;およびポリアミン類を含む。固体イオン交換樹脂、例えばAmberlite(登録商標)IRA−67が、オゾン分解後の反応混合物の洗浄が必要でなく、ポリオール生成物がほぼ定量的な収率の結果となるため、酸触媒を中和するのに好ましい。
さらにまた、本発明は、本発明の任意の態様による方法より得られる、または得ることが可能な、少なくとも1つのエステルポリオールを提供する。
また、本発明は、本発明によるエステルポリオールを含む製品に関する。製品は、制限されないが、ポリウレタン系の用途、ポリエステル用途、および潤滑剤のために使用されてよい。
また、本発明は、発明によるエステルポリオールを含む、コーティングまたはフォームに関する。例えば、コーティングまたはフォームは、本発明によるエステルポリオールから製造されるポリウレタンのコーティングまたはフォームを含んでよい。
ここで、図4を参照する。図4は、トリグリセリド(例えば、パーム油)および/またはパーム脂肪酸留出物(PFAD)から、水と共沸するモノアルコールの存在下での脂肪酸のオゾン分解ステップを経由して、切断型アルキルエステル類(またはオゾンエステル類)の混合物を形成して、エステルアルコール類の生成物(具体的にはエステルポリオール類)を製造するプロセスを示す。
トリグリセリド、脂肪酸、または、グリセリドと脂肪酸の混合物、例えばパーム脂肪酸留出物(PFAD)が、出発原料として用いらえる場合は、切断型アルキルエステル類の混合物の蒸留による分画の随意的なステップ、および、ポリオール(例えば、グリセリン)の存在下でのエステル交換が行われる。図4で破線により示すように、切断型アルキルエステル類の混合物の蒸留による随意的な分画が行われて、分画された切断型アルキルエステル類が製造される。
トリグリセリドの加水分解は、脂肪酸を形成し、それからオゾン分解に供されて、切断型アルキルエステル類(オゾンエステル類としても知られる)を製造する。また、脂肪酸のオゾン分解は、共沸蒸留およびさらなる加熱の間、モノアルコール類と元の脂肪酸部位とのこれらの部位でのエステル化も伴う。切断型アルキルエステル類は、図4に示すように、水と共沸するモノアルコールの存在下で、オゾン分解のステップを経由して、トリグリセリドから直接形成することができる。トリグリセリドのオゾン分解は、共沸蒸留およびさらなる加熱の間、元のカルボン酸部位でのエステル交換ステップを伴い、切断型アルキルエステル類の混合物を製造する。トリグリセリドから得られる切断型アルキルエステル類の混合物は、それから分画して、分画されたアルキルエステル類を製造する。分画されたアルキルエステル類の混合物は、それから、一級ポリオール類、例えばグリセリンとのエステル交換プロセスを受けて、エステルポリオール類の生成物を製造する。エステルポリオール類の生成物は、アゼライン酸ジ(モノグリセリド)、ノナン酸モノグルセリド、マロン酸ジ(モノグリセリド)、ヘキサン酸モノグリセリド、プロパン酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、およびステアリン酸モノグリセリドを含む群から選択される。
別の実施態様では、パーム脂肪酸留出物(PFAD)を、出発原料または供給原料および脂肪酸源として用いてよい。脂肪酸を、水と共沸するモノアルコールとのオゾン分解に供して、アルキルエステル類の混合物を製造した。水と共沸するモノアルコールは、別の共沸溶媒とともに用いてもよく、ともに用いなくてもよい。共沸蒸留の間に除去される水の量に応じて、オゾンをより少ない量で用いて、脂肪酸をアルキルエステル類に転換することができる。
ここで、図5を参照する。図5は、エステルアルコール類の生成物を脂肪酸から製造するプロセスを示し、トリグリセリドおよび/またはPFADが脂肪酸源である。脂肪酸をモノアルコール類とエステル化して、脂肪酸アルキルエステル類を製造する。
別の実施態様では、パーム油などのトリグリセリドを、モノアルコール類とエステル交換して、脂肪酸アルキルエステル類を製造する。また、さらに別の実施態様では、切断型アルキルエステル類の混合物は、水と共沸するモノアルコールの存在下で、トリグリセリドのオゾン分解から製造することもできる。トリグリセリドのオゾン分解は、エステル交換ステップを伴って、切断型アルキルエステル類の混合物を生じる。
さらに別の実施態様では、脂肪酸アルキルエステル類は、モノアルコールとのエステル交換を経由して、PFADを直接転換して製造される。脂肪酸アルキルエステル類は、それから、図5で破線により示すように、蒸留により分画される。したがって、脂肪酸アルキルエステル類は、異なるグループの飽和脂肪酸に分画される。
結果として生じる分画された脂肪酸アルキルエステル類は、水と共沸するモノアルコールとのオゾン分解反応を受ける。水と共沸するモノアルコールは、蒸留を介して、反応からの水除去を促進する。オゾン分解後、切断型アルキルエステル類の混合物を、一級ポリオール(例えば、グリセリン)とエステル交換して、エステルポリオール類を製造する。
図5(破線)に示すように、前のステップで脂肪酸アルキルエステル類が分画されなかった場合は、切断型アルキルエステル類の混合物の蒸留による代替の分画が行なわれる。
(実施例4)ポリオールの形成
本実施例は、ブチルエステル類の特定のコレクションの、エステルポリオールの生成物への転換を示す。これらのブチルエステル類は、前述した方法により、1−ブタノール存在下で、オレイン酸(70.0%)、リノール酸(12.9%)、リノレン酸(2.76%)、パルミチン酸(11.1%)およびステアリン酸(3.19%)の混合物(分画されたPFADをほぼ示すと考えられる)のオゾン分解により得られた。これらのブチルエステル類(224.42g;1.4144モルの酸エステル)を、グリセリン(73.87g)、ソルビトール(43.60g)、2−メチル−1,3−プロパンジオール(8.93g)、ヘキサン酸(24.64g)、シュウ酸錫(II)(0.20g)、およびジブチル錫ジラウレート(0.57g)と結合させた。反応混合物を機械的に撹拌しながら、さらなる留出物が得られなくなるまで210℃までゆっくり加熱して、それはおよそ1.5時間かかった。それから、混合物を、標準状態の気体の体積0.5/時間(SCFH)のアルゴン注入で、210℃まで6.25時間加熱した。最終的なエステルポリオールの重量は256.80g(97%の収率)であり、酸価(AV)が0.9でヒドロキシル価(HV)が392.3であった。マスバランスの合計は98.5%であった。
(実施例5)脂肪酸アルキルエステル類からの、切断型ヘキシルエステル類中間体の形成。
本実施例は、メチルオレインの、1−ヘキシルオゾンエステル類への転換を示す。メチルオレイン(100.03g;メチルエステル0.3527モルおよび二重結合0.2010モル)を、1−ヘキサノール(198.32g;1.9411モル)および98%硫酸(0.40mL;0.0075モル)と混合した。磁気撹拌しながら、熱電対、バレットチューブ、およびコンデンサーを含む丸底フラスコ内で、混合物をオゾンと反応させた。オゾンを反応容器内に、オゾンのブレイクスルーが達成されるまで注入した。この時点でオゾンを止めて、混合物を30分間還流した。
還流後、さらなるオゾンを添加し、このステップに引き続きさらに30分還流したところ、H NMRによりアセタールが残っていないと判定された。その時点で理論上のオゾンの100.6%が添加されていた。Amberlite IRA−67(15mL;硫酸プロトンの合計に対して1.5当量)を添加して反応フラスコ内で2時間撹拌し、その時点後に、混合物のpHは中性であることが分かった。それから、混合物を濾過して、クーゲルロール減圧蒸留装置上、70℃で2時間、160ミクロンの水銀圧力で揮散させた。最終生成物の混合物は、重量が259.40gであり、H NMR分光法により63.4重量%の生成物であり、残りは99.7%収率の1−ヘキシルオゾンエステル類に相当する1−ヘキサノールであると決定された。
(実施例6)トリグリセリドからの、切断型ヘキシルエステル類中間体の形成。
本実施例は、パーム油の、1−ヘキシルオゾンエステル類への転換を示す。パーム油(100.51g;脂肪酸0.3582モルおよび二重結合0.1934モル)を、1−ヘキサノール(203.78g;1.9945モル)および98%硫酸(0.40mL;0.0075モル)と混合した。磁気撹拌しながら、熱電対、バレットチューブ、およびコンデンサーを含む丸底フラスコ内で、反応混合物をオゾンと反応させた。オゾンを反応容器内に、オゾンのブレイクスルーが達成されるまで注入した。この時点でオゾンを止めて、混合物を30分間還流した。
還流後、さらにオゾンを混合物に添加して反応させた後、30分還流したところ、H NMRによりアセタールが残っていないと判定された(その時点で、理論上のオゾンの104.9%が加えられていた)。Amberlite IRA−67(15mL;硫酸の酸性プロトンに対して1.5当量)をリアクター内で2時間撹拌し、その際、混合物のpHは中性であった。それから混合物を濾過した。最終生成物の混合物は、重量が349.51gであり、H NMR分光法により、52.5重量%の生成物であり、残りの材料は、H NMRにより、100.8%収率の1−ヘキシルオゾンエステル類に相当する1−ヘキサノールおよび微量のグリセロールであると決定された。また、H NMR分光法は、元のトリグリセリドカルボン酸部位が、本質的に完全に1−ヘキサノールとエステル交換されて、これらの部位で1−ヘキシルオゾンエステル類が生じることを示した。
本発明で提案する手段および方法論は、改善された収率でエステルを製造することに対する解決策を提供する。本発明の特徴および特性は、限定されないが、水と共沸するモノアルコールの存在下で、少なくとも1つの炭素−炭素結合を有する物質を、オゾンと反応させるステップを含む。エステルの最終生成物の収率を高めるために、さらなる還流ステップを、特に第二段階のオゾン分解の前に含んでよい。
本明細書において特許請求の範囲に記載される要旨は、任意のデメリットを解決する実施態様または上述のもののような環境でのみ実施する実施態様に限定されない。むしろ、この背景は、本明細書に記載の一部の実施態様が実施され得る、例示的な技術分野を説明するためにのみ提供される。本明細書に記載の書誌参照は、参考文献一覧の形で便宜上載せられ、実施例の終わりに追加される。そのような書誌参照の全内容は、本明細書中に参照により援用される。
[参考文献]

Claims (63)

  1. 少なくとも1つのエステルを製造する方法であって、
    少なくとも1つのエステルを製造するために、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールの存在下で、オゾンと反応させるステップを含む、
    方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記オゾンが、少なくとも1モルの第一のオゾンおよび少なくとも1モルの第二のオゾンを含み、
    前記方法が、前記の少なくとも1モルの第二のオゾンを添加する前に、還流するステップをさらに含むことを特徴とする、
    方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    前記オゾンが、少なくとも1モルの第一のオゾンおよび少なくとも1モルの第二のオゾンを含み、
    前記方法が、前記の少なくとも1モルの第二のオゾンを添加する前に、還流し、共沸蒸留により水を除去するステップをさらに含むことを特徴とする、
    方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    少なくとも第一のモルのオゾンおよび第二のモルのオゾンを加えるステップ、および、
    少なくとも1モルの第二のオゾンを添加する前に、水と共沸する少なくとも1つの溶媒の存在下で還流するステップ、
    をさらに含むことを特徴とする、
    方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つの溶媒が、酢酸エチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸メチル、酪酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸エチル、酢酸ブチル、酪酸ブチル、イソ酪酸イソブチル、またはそれらの混合物から選択されることを特徴とする、
    方法。
  6. 請求項4または5に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つの溶媒が、酢酸ブチルであることを特徴とする、
    方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、少なくとも4つの炭素原子を有する少なくとも1つのモノアルコールを含むことを特徴とする、
    方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、1−ブタノールまたはその異性体、1−ペンタノールまたはその異性体、1−ヘキサノールまたはその異性体、1−ヘプタノールまたはその異性体、1−オクタノールまたはその異性体、1−ノナノールまたはその異性体、1−デカノールまたはその異性体、1−ウンデカノールまたはその異性体、1−ドデカノールまたはその異性体、1−トリデカノールまたは異性体、1−テトラデカノールまたはその異性体、セチルアルコールまたは異性体、またはステアリルアルコールまたは異性体を含むことを特徴とする、
    方法。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、共沸組成物を形成し、
    前記共沸組成物が、4〜90%水の範囲の含水量であることを特徴とする、
    方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、共沸組成物を形成し、
    前記共沸組成物が、20〜60%水の範囲の含水量であることを特徴とする、
    方法。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、共沸組成物を形成し、
    前記共沸組成物が、30〜50%水の範囲の含水量であることを特徴とする、
    方法。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、水溶性低級アルコールを含むことを特徴とする、
    方法。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのアルコールが、1−ブタノールであることを特徴とする、
    方法。
  14. 請求項1から12に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのアルコールが、1−ヘキサノールであることを特徴とする、
    方法。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質が、オゾン分解触媒の存在下で反応することを特徴とする、
    方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、
    前記オゾン分解触媒が、ルイス酸またはブレンステッド酸であることを特徴とする、
    方法。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質が、植物油および/または動物性脂肪を含むことを特徴とする、
    方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、
    前記植物油が、大豆油、サフラワー油、亜麻仁油、コーン油、ヒマワリ油、オリーブ油、キャノーラ油、ゴマ油、綿実油、カラシ油、カメリナ油、ジャトロファ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、ナタネ油、中国牛脂油、キリ油、ヒマシ油、藻類油、小麦胚芽油、大豆油、大麻油、およびパーム油から選択されることを特徴とする、
    方法。
  19. 請求項17に記載の方法であって、
    前記動物性脂肪が、魚油、牛脂、ダック脂、バター、および、それらの混合物から選択されることを特徴とする、
    方法。
  20. 請求項18に記載の方法であって、
    前記植物油が、パーム油を含むことを特徴とする、
    方法。
  21. 請求項1に記載の方法であって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質が、脂肪酸を含むことを特徴とする、
    方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、
    前記脂肪酸が、パーム脂肪酸留出物、パーム核脂肪酸留出物、分画されたパーム脂肪酸留出物、オレイン脂肪酸、分画されたオレイン脂肪酸、牛脂脂肪酸、分画された牛脂脂肪酸、分画されたパーム核脂肪酸留出物、および、大豆油、サフラワー油、亜麻仁油、コーン油、ヒマワリ油、オリーブ油、キャノーラ油、ゴマ油、綿実油、カラシ油、カメリナ油、ジャトロファ油、ナッツ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、ナタネ油、中国牛脂油、キリ油、ヒマシ油、小麦胚芽油、大豆油、大麻油、魚油、藻類油の脂肪酸、およびそれらの混合物、からなる群より選択されることを特徴とする、
    方法。
  23. 請求項1に記載の方法であって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質が、脂肪酸エステルを含むことを特徴とする、
    方法。
  24. 請求項23に記載の方法であって、
    前記脂肪酸エステルが、パーム脂肪酸アルキルエステルを含むことを特徴とする、
    方法。
  25. 請求項1から24のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記の、少なくとも1つのエステルが、少なくとも1つのアルキルエステルであり、および、
    少なくとも1つの一級ポリオールの存在下で、前記の少なくとも1つのアルキルエステルをエステル転換して、少なくとも1つのエステルアルコールを製造することを特徴とする、
    方法。
  26. 請求項25に記載の方法であって、
    前記の、少なくとも1つの一級ポリオール類が、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、グルシトールフルクトース、グルコース、スクロース、アルドース、ケトース、アルジトール、二糖類、またはそれらの組み合わせから選択されることを特徴とする、
    方法。
  27. 少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質と、
    水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールの存在下での、オゾンとの、
    反応生成物を含む、
    エステル。
  28. 請求項27に記載のエステルであって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、少なくとも4つの炭素原子を有する少なくとも1つのモノアルコールを含むことを特徴とする、
    エステル。
  29. 請求項28に記載のエステルであって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、1−ブタノールまたはその異性体、1−ペンタノールまたはその異性体、1−ヘキサノールまたはその異性体、1−ヘプタノールまたはその異性体、1−オクタノールまたはその異性体、1−ノナノールまたはその異性体、1−デカノールまたはその異性体、1−ウンデカノールまたはその異性体、1−ドデカノールまたはその異性体、1−トリデカノールまたは異性体、1−テトラデカノールまたはその異性体、セチルアルコールまたは異性体、またはステアリルアルコールまたは異性体を含むことを特徴とする、
    エステル。
  30. 請求項29に記載のエステルであって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質が、植物油および/または動物性脂肪を含むことを特徴とする、
    エステル。
  31. 請求項30に記載のエステルであって、
    前記植物油が、大豆油、サフラワー油、亜麻仁油、コーン油、ヒマワリ油、オリーブ油、キャノーラ油、ゴマ油、綿実油、カラシ油、カメリナ油、ジャトロファ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、ナタネ油、中国牛脂油、キリ油、ヒマシ油、藻類油、小麦胚芽油、大豆油、大麻油、およびパーム油から選択されることを特徴とする、
    エステル。
  32. 請求項30に記載のエステルであって、
    前記動物性脂肪が、魚油、牛脂、ダック脂、バター、および、それらの混合物から選択されることを特徴とする、
    エステル。
  33. 請求項33に記載のエステルであって、
    前記植物油が、パーム油を含むことを特徴とする、
    エステル。
  34. 請求項27に記載のエステルであって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質が、脂肪酸を含むことを特徴とする、
    エステル。
  35. 請求項34に記載のエステルであって、
    前記脂肪酸が、パーム脂肪酸留出物、パーム核脂肪酸留出物、分画されたパーム脂肪酸留出物、オレイン脂肪酸、分画されたオレイン脂肪酸、牛脂脂肪酸、分画された牛脂脂肪酸、分画されたパーム核脂肪酸留出物、および、大豆油、サフラワー油、亜麻仁油、コーン油、ヒマワリ油、オリーブ油、キャノーラ油、ゴマ油、綿実油、カラシ油、カメリナ油、ジャトロファ油、ナッツ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、ナタネ油、中国牛脂油、キリ油、ヒマシ油、小麦胚芽油、大豆油、大麻油、魚油、藻類油の脂肪酸、およびそれらの混合物、からなる群より選択されることを特徴とする、
    エステル。
  36. 請求項27に記載のエステルであって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する物質が、脂肪酸エステルを含むことを特徴とする、
    エステル。
  37. 請求項36に記載のエステルであって、
    前記脂肪酸エステルが、パーム脂肪酸アルキルエステルを含むことを特徴とする、
    エステル。
  38. エステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を加水分解して、複数の脂肪酸を製造するステップ;
    前記の複数の脂肪酸を、水と共沸するモノアルコールの存在下でオゾンと反応させて、切断型アルキルエステル類の混合物を製造するステップ;および、
    前記の切断型アルキルエステル類の混合物を、一級ポリオールとのエステル交換により、エステルポリオールの生成物に転換するステップ、
    を含むことを特徴とする、
    方法。
  39. 請求項38に記載のエステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    前記の切断型アルキルエステル類の混合物のエステル交換の前に、前記の切断型アルキルエステル類の混合物の蒸留による分画を行なうステップをさらに含むことを特徴とする、
    方法。
  40. 請求項38に記載のエステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    前記の切断型アルキルエステル類の混合物が、オゾンエステル類であり、
    前記方法が、前記のオゾンエステル類の混合物のエステル交換の前に、前記のオゾンエステル類の混合物の蒸留による分画を行なうステップをさらに含むことを特徴とする、
    方法。
  41. 請求項38に記載のエステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質が、トリグリセリドであることを特徴とする、
    方法。
  42. 請求項41に記載のエステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    前記トリグリセリドが、分画されていないパーム脂肪酸または全組成物油(full composition oil)から選択されることを特徴とする、
    方法。
  43. 請求項42に記載のエステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    前記トリグリセリドが、大豆油、サフラワー油、亜麻仁油、コーン油、ヒマワリ油、オリーブ油、キャノーラ油、ゴマ油、綿実油、カラシ油、カメリナ油、ジャトロファ油、ピーナッツ油、ココナッツ油、ナタネ油、中国牛脂油、キリ油、ヒマシ油、小麦胚芽油、大豆油、大麻油、藻類油、動物性脂肪、および、それらの混合物から選択されることを特徴とする、
    方法。
  44. 請求項41から43に記載のエステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    エステル交換の前に、前記の切断型アルキルエステル類の混合物の蒸留により分画を行なうステップをさらに含むことを特徴とする、
    方法。
  45. 請求項38から44に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、1−ヘキサノールであることを特徴とする、
    方法。
  46. 請求項38から44に記載の方法であって、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、1−ブタノールであることを特徴とする、
    方法。
  47. エステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質および複数の脂肪酸を、オゾンおよび水と共沸するモノアルコールとともに反応させて、切断型アルキルエステル類の混合物を製造するステップ、および、
    前記の切断型アルキルエステル類の混合物を、一級ポリオールとのエステル交換により、エステルポリオールの生成物に転換するステップ、
    を含むことを特徴とする、
    方法。
  48. 請求項47に記載のエステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    前記の切断型アルキルエステル類の混合物のエステル交換の前に、前記の切断型アルキルエステル類の混合物を蒸留による分画に供するステップをさらに含むことを特徴とする、
    方法。
  49. 請求項47に記載のエステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質が、トリグリセリドであることを特徴とする、
    方法。
  50. エステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    少なくとも1つのパーム脂肪酸留出物(PFAD)の脂肪酸を、モノアルコールの存在下で反応させて、少なくとも1つの脂肪酸アルキルエステルを製造するステップ;
    前記の少なくとも1つの脂肪酸アルキルエステルを、水と共沸するモノアルコールの存在下で、オゾンと反応させて、少なくとも1つのアルキルエステルを形成するステップ;および、
    一級ポリオールとのエステル交換により、前記の少なくとも1つのアルキルエステルを、エステルポリオールの生成物に転換するステップ、
    を含むことを特徴とする、
    方法。
  51. 請求項21から50に記載の方法から得られる、または、得ることが可能な、
    エステルポリオール。
  52. 請求項51に記載のエステルポリオールを含む、
    製造品。
  53. 請求項51に記載のエステルポリオールを含む、
    コーティング、または、フォーム。
  54. 少なくとも1つのエステルを製造する方法であって、
    少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールの存在下で、少なくとも1モルの第一のオゾンと反応させて、反応混合物を形成するステップ;
    前記の第一のモルのオゾンが反応した後に、前記反応混合物を還流して、前記反応混合物から水を除去するステップ;
    前記反応混合物を、少なくとも1モルの第二のオゾンと反応させるステップ;および、
    前記の少なくとも1モルの第二のオゾンが反応した後に、前記反応混合物を還流するステップ、
    を含む、
    方法。
  55. 請求項54に記載の方法であって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質が、分画されたパーム油脂肪留出物であり、および、
    前記の水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、1−ブタノールであることを特徴とする、
    方法。
  56. 請求項55に記載の方法であって、
    少なくとも1つのエステルが、約103.8%またはそれ以上の収率で製造されることを特徴とする、
    方法。
  57. 少なくとも1つのエステルを製造する方法であって、
    少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールおよび水と共沸する少なくとも1つの溶媒の存在下で、少なくとも1モルの第一のオゾンと反応させて、反応混合物を形成するステップ;ここで、前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質は、部分的に分画されたオレインであり;
    前記の少なくとも1モルの第一のオゾンが反応した後に、前記反応混合物を還流して前記反応混合物から水を除去するステップ;
    前記反応混合物を、少なくとも1モルの第二のオゾンと反応させるステップ;および、
    前記の少なくとも1モルの第二のオゾンが反応した後に、前記反応混合物を還流するステップ、
    を含む、
    方法。
  58. 請求項57に記載の方法であって、
    前記の少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を精製に供して、脂肪酸の混合物を製造するステップをさらに含み、
    ここで、前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、1−ブタノールであり、および、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つの溶媒が、酢酸ブチルであることを特徴とする、
    方法。
  59. 請求項58に記載の方法であって、
    前記の少なくとも1つのエステルが、約99.5%またはそれ以上の収率で製造されることを特徴とする、
    方法。
  60. エステルポリオール類の生成物を製造する方法であって、
    切断型ブチルエステル類の混合物を、一級ポリオール類とエステル交換して、エステルポリオールの生成物を製造するステップを含み、
    ここで、前記エステルポリオールの生成物は、約97.0%またはそれ以上の収率で製造されることを特徴とする、
    方法。
  61. 少なくとも1つのエステルを製造する方法であって、
    少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質を、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールの存在下で、少なくとも1モルの第一のオゾンと反応させて、反応混合物を形成するステップ;
    前記の第一のモルのオゾンが反応した後に、前記反応混合物を還流して、前記反応混合物から水を除去するステップ;
    前記反応混合物を、少なくとも1モルの第二のオゾンと反応させるステップ;および、
    前記の少なくとも1モルの第二のオゾンが反応した後に、前記反応混合物を還流するステップ、
    を含む、
    方法。
  62. 請求項61に記載の少なくとも1つのエステルを製造する方法であって、
    前記の、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する少なくとも1つの物質が、メチルオレインであり、
    前記の、水と共沸する少なくとも1つのモノアルコールが、1−ヘキサノールであり、および、
    前記の、少なくとも1つのエステルが、1−ヘキシルオゾンエステル類を含むことを特徴とする、
    方法。
  63. 請求項62に記載の少なくとも1つのエステルを製造する方法であって、
    前記1−ヘキシルオゾンエステル類が、約99.7%の収率で製造されることを特徴とする、
    方法。
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