JP2015508795A - Gpr119に対するフロ[2,3−c]ピリジン活性物質 - Google Patents

Gpr119に対するフロ[2,3−c]ピリジン活性物質 Download PDF

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Abstract

本発明は、価値のある薬理学的特性を有し、特にGPR119受容体に結合し、その活性をモジュレートする、一般式(I)[式中、基R1、R2、およびAは、本願で定義される通りである]の化合物に関する。

Description

本発明は、式I、
Figure 2015508795
[式中、基R1、R2、およびAは、本明細書で以下に定義されている]の新しい化合物、かかる化合物を調製する方法、医薬組成物、Gタンパク質共役受容体GPR119のモジュレーターとしてのそれらの使用、特にGタンパク質共役受容体GPR119のモジュレートによって媒介される疾患および状態におけるそれらの治療上の使用方法、ならびにそれらを含む医薬組成物に関する。
糖尿病は、世界的に1億人以上に影響を及ぼしている重篤な代謝性疾患である。米国では、1200万人以上の糖尿病患者が存在し、毎年600,000の新規症例が診断されている。糖尿病の有病率は増えつつあり、結果として、合併症の頻度が高くなり、生活の質および平均余命が実質的に損なわれることになる。糖尿病に関連する微小血管合併症のために、先進工業国では、2型糖尿病は、現在、成人発症型の視覚喪失、腎不全および切断の最も一般的な原因になっている。さらに、2型糖尿病は、2倍から5倍高い心血管疾患の危険性に関連している。
UKPDS研究(United Kingdom Prospective Diabetes Study)は、一般的な治療剤、例えばメトホルミン、スルホニル尿素またはインスリンによる集中治療では、血糖コントロールの改善がごく限られていることを示した(HbA1c値の差異は、約0.9%)。さらに血糖コントロールは、集中治療群の患者においても経時的に著しく悪化し、これによりベータ細胞機能が悪化すると考えられた。糖尿病は、眼底網膜の損傷の主な原因でもあり、白内障および緑内障の危険性を増大する。最後に、糖尿病は、特に脚および足の神経障害に関連し、そのことは、疼痛を感じる患者の能力に影響を及ぼし、重篤な感染症の一因になっている。全体として、糖尿病の合併症は、世界的に死亡の主な原因の1つになっている。
肥満症(肥満)は、カロリー摂取量とエネルギー消費量の間の不均衡の結果である。肥満症は、インスリン抵抗性および糖尿病と高度に相関している。しかし、肥満/糖尿病症候群に関与する分子機構は、まだ明確にされていない。肥満発生の初期段階では、インスリン分泌の増大がインスリン抵抗性と釣り合い、患者を高血糖症から保護する。しかし、ある時期からベータ細胞機能が悪化し、肥満集団の約20%にインスリン非依存性糖尿病が生じる。したがって肥満は、糖尿病にとって非常に重要な危険因子になっているが、脂肪蓄積に対する応答として、ある患者群がインスリン分泌の病理学的変化を生じやすい因子は、現在知られていない。肥満はまた、心血管疾患の発症の危険性を著しく増大する。糖尿病はまた、腎臓の病状、眼の病状、および神経系の問題の形成に関与する。腎症としても公知の腎疾患は、腎臓の濾過機構が破壊されると起こり、過剰量のタンパク質が尿中に漏れ、最後には腎不全に至る。したがって、代謝性障害(特に、糖尿病、主に2型糖尿病)およびその合併症を予防および/または治療するための医薬品が、医学的に必要とされている。特に、血糖コントロール、疾患を改変する特性、ならびに心血管の罹患率および死亡率の低減に関して良好な活性を有し、より良好な安全性プロファイルも有する医薬品が必要とされている。
脂質異常症は、リポタンパク質の過剰産生または欠損を含む、リポタンパク質の代謝障害である。脂質異常症は、総コレステロール、LDLコレステロールおよびトリグリセリドならびに遊離脂肪酸濃度の上昇、ならびに血中の高密度リポタンパク質(HDL)コレステロール濃度の低下によって認めることができる。脂質異常症は、高脂血症の一般的な原因である糖尿病を含む状況でしばしば生じる。糖尿病の成人には、LDL、HDLおよび総コレステロール、ならびにトリグリセリドのレベルを毎年測定することが推奨されている。糖尿病の成人の最適なLDLコレステロールレベルは、100mg/dL(2.60mmol/L)未満であり、最適なHDLコレステロールレベルは、40mg/dL(1.02mmol/L)以上であり、望ましいトリグリセリドレベルは、150mg/dL(1.7mmol/L)未満である。
GPR119は、主に膵臓のベータ細胞、ならびに腸のK−およびL−細胞に発現するGタンパク質共役受容体(GPCR2、RUP3、SNORF25またはGDIRとしても公知)である。GPR119受容体およびイソ型は、ヒト、ラット、マウス、ハムスター、チンパンジー、アカゲザル、ウシおよびイヌを含む哺乳動物種において同定されている。膵臓、特に膵臓のβ細胞におけるGPR119の発現は、GPR119受容体が、インスリン分泌に対して効果を有することができるという仮説に至った。受容体の活性化は、cAMPシグナル経路を刺激し、これらの細胞におけるcAMPの細胞内レベルを増大する。この結果、かかる化合物の二重作用によって、糖尿病の状況が改善される。二重作用とは、ベータ細胞におけるcAMPの刺激が、これらの細胞のGPR119を活性化することによって直接的に生じ、さらには、GIPおよびGLP−1などの神経内分泌ペプチドならびに腸からのPYYの放出の刺激によって間接的に生じることである。これらのペプチドの放出は、例えば食物摂取、胃排出および他のさらなる未知の機能に対する追加の有益な効果を有することもできる。また、GPR119作動薬は、ベータ細胞機能およびベータ細胞質量を改善すると期待することができる。実際、GPR119の活性化は、グルコースに依存して、インビトロおよびインビボでインスリン分泌を刺激する(げっ歯類において)。2つの内因性リガンドであるリゾホスファチジルコリン(LPC)およびオレオイルエタノールアミド(OEA)、ならびにより強力なGPR119作動薬の発見により、GPR119は、血糖値を低減し、それによって低血糖の危険性なしに血糖コントロールを容易にすることができるインスリンおよびインクレチン(GLP−1およびGIP)分泌促進物質受容体の両方として特徴付けられた(Biochem. Biophys. Res. Comm. 2005, 744-751、Cell Metabolism 2006, 167-175、Endocrinolgy 2007, 2601-9)。現在、GPR119作動薬は、低血糖の危険性なしに糖尿病性げっ歯類の血糖値を有効に下げることが示されている。GPR119ノックアウト動物は、GPR119作動薬によって誘発されるインスリンおよびインクレチン分泌の両方が、GPR119受容体に依存して決まることを示している。さらにGPR119作動薬は、食物摂取を低減し、その結果、Sprague Dawleyラットの体重を低減することが示されている。したがって、GPR119作動薬は、代謝性疾患において治療上の利益を有すると期待することができる。かかる疾患の例には、1型糖尿病、2型糖尿病、不十分な耐糖能、インスリン抵抗性、高血糖症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質異常症、シンドロームX、メタボリック症候群、肥満、高血圧、慢性全身炎症、網膜症、神経障害、腎症、アテローム性動脈硬化症、内皮機能障害および骨関連疾患(骨粗鬆症、関節リウマチまたは変形性関節症など)が含まれる。
比較および追加の情報については、以下も参照されたい。
1.Dhayal, S., Morgan, N. G. significance of GPR119 agonists as a future treatment for type 2 diabetes. Drug News Perspect. 2010, 23(7), 418-24。
2.Yoshida, S., Tanaka, H., Oshima, H., Yamazaki, T., Yonetoku, Y., Ohishi, T., Matsui, T., Shibasaki, M. AS1907417, a novel GPR119 agonist, as an insulinotropic and β-cell preservative agent for the treatment of type 2 diabetes. Biochem Biophys Res Commun. 2010, 400(4), 745-51。
3.Jones, R. M., Leonard, J. N., Buzard, D. J., Lehman, J. GPR119 agonists for the treatment of type 2 diabetes. Expert Opinion on Therapeutic Patents 2009, Vol. 19, No. 10: 1339-1359。
本発明の目的は、Gタンパク質共役受容体GPR119に関して活性な新しい化合物、特に新しいフロ[2,3−c]ピリジン誘導体を提供することである。
本発明の別の目的は、Gタンパク質共役受容体GPR119の作動薬である新しい化合物、特に新しいフロ[2,3−c]ピリジン誘導体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、Gタンパク質共役受容体GPR119に対してインビトロおよび/またはインビボで活性化効果を有し、医薬品として使用するのに適した薬理学的特性および薬物動態特性を有する新しい化合物、特に新しいフロ[2,3−c]ピリジン誘導体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、特に代謝性障害、例えば糖尿病、脂質異常症および/または肥満の治療に有効なGPR119作動薬を提供することである。
本発明のさらなる目的は、患者におけるGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態を治療する方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、本発明の少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、本発明の少なくとも1つの化合物と、1つまたは複数の追加の治療剤との組合せを提供することである。
本発明のさらなる目的は、新しい化合物、特にフロ[2,3−c]ピリジン誘導体を合成する方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は、新しい化合物を合成する方法に適した出発化合物および/または中間化合物を提供することである。
本発明のさらなる目的は、本明細書の先および以下の説明ならびに例によって、当業者に明らかになる。
ここで、以下により詳細に説明する本発明の化合物は、特にGPR119作動薬として、驚くべき特に有利な特性を有することが見出された。
したがって、第一の態様では、本発明は、式Iの化合物
Figure 2015508795
[式中、
1は、N、OおよびSから互いに独立に選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有し、基RC、および/またはLAから独立に選択される1つもしくは複数の置換基で置換されていてもよい5員または6員の芳香族複素環、
基−C(=O)−O−Ra(式中、Raは、フッ素で一置換もしくは多置換されていてもよいC1-6−アルキル、または、フッ素で一置換もしくは多置換されていてもよく、CH3、CF3、およびCHF2から選択される基で置換されていてもよいC3-6−シクロアルキルを示す)、ならびに
基−CH2−Rb(式中、Rbは、フッ素で一置換もしくは多置換されていてもよいC1-6−アルキル、または、フッ素で一置換もしくは多置換されていてもよく、CH3、CF3、およびCHF2から選択される基で置換されていてもよいC3-6−シクロアルキルを示す)からなる基R1−G1から選択され、
2は、H、およびC1-3−アルキルからなる基R2−G1から選択され、
Aは、それぞれがNにおいてC1-4−アルキル−S(=O)2−基で置換されている1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イルおよびピペラジン−1−イル、
ならびにフェニル環、およびN、OおよびSから互いに独立に選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族複素環からなる
基A−G1から選択され、
それぞれが基Tで置換されていてもよく、LAから独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
Tは、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO2、C1-6−アルキル、C2-6−アルケニル−、C2-6−アルキニル、C3-6−シクロアルキル、C1-6−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、C1-6−アルキル−S−、HO−C(=O)−、C1-6−アルキル−O−C(=O)−、C1-4−アルキル−C(=O)−、C3-6−シクロアルキル−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、RNT1NT2N−、RNT1NT2N−C(=O)−、RNT1NT2N−S(=O)2−、RNT1NT2N−C(=O)−(RN)N−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−O−、アリール、アリール−O−、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−O−からなる基T−G1から選択され、
各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、F、Cl、CN、OH、C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C1-3−アルキル−O−、RNT1NT2N−、RNT1NT2N−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、RNT1NT2N−S(=O)2−、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
アリールは、フェニルまたはナフチルを示し、
ヘテロアリールは、N、OおよびSから互いに独立に選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族環であり、1つまたは複数のNH基のH原子は、RNによって置き換えられていてもよく、
ヘテロシクリルは、4〜7員の不飽和または飽和炭素環式環であり、1もしくは2個の−CH2−基は、互いに独立に、NRN、O、−C(=O)−、S、−S(=O)−もしくは−S(=O)2−によって置き換えられており、かつ/または−CH−基は、Nによって置き換えられており、
各アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、LAから互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
Nは、互いに独立に、H、C1-4−アルキル、C1-4−アルキル−C(=O)−、およびC1-4−アルキル−S(=O)2−からなる基RN−G1から選択され、
NT1は、H、C1-6−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C1-6−アルキル−C(=O)−、C1-6−アルキル−S(=O)2−、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる基RNT1−G1から選択され、
各アルキルおよびシクロアルキル(cylcoalkyl)基は、F、OH、CN、C1-4−アルキル、C1-4−アルキル−O−、RN 2N−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、C3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールからなる群から互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
ヘテロシクリルは、F、C1-4−アルキル、RN 2N−、OHおよびC1-4−アルキル−O−から互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
ヘテロシクリルは、C4-7−シクロアルキル環であり、1または2個の−CH2−基は、互いに独立に、NRN、O、C(=O)、S、S(=O)またはS(=O)2によって置き換えられており、
アリールは、フェニルまたはナフチルであり、
ヘテロアリールは、N、OおよびSから互いに独立に選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族環であり、
1つまたは複数のNH基のH原子は、RNによって置き換えられていてもよく、
アリールおよびヘテロアリールは、1つまたは複数の置換基LAで置換されていてもよく、
NT2は、HおよびC1-6−アルキルからなる基RNT2−G1から選択され、あるいは
NT1およびRNT2は、連結して、C3-5−アルキレン基からなる基RNT1NT2−G1から選択される1個の基を形成し(1または2個の−CH2−基は、互いに独立に、NRN、O、C(=O)、S、S(=O)またはS(=O)2によって置き換えられている)(F、C1-4−アルキル、(RN2N−、OHおよびC1-4−アルキル−O−から互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい)、
Aは、F、Cl、Br、CN、OH、NO2、C1-4−アルキル、C1-4−アルキル−O−、(RN2N−C(=O)−、(RN2N−およびC1-4−アルキル−S(=O)2−からなる基LA−G1から選択され、各アルキル基は、F、Cl、CN、OHおよびC1-3−アルキル−O−から互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
Cは、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO2、C1-6−アルキル、C1-6−アルケニル、C1-6−アルキニル、C3-6−シクロアルキル、C1-6−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、C1-6−アルキル−S−、HO−C(=O)−、C1-6−アルキル−O−C(=O)−、C1-4−アルキル−C(=O)−、C3-6−シクロアルキル−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、RNT1NT2N−、RNT1NT2N−C(=O)−、RNT1NT2N−S(=O)2−、RNT1NT2N−C(=O)−(RN)N−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−O−、アリール、アリール−O−、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−O−からなる基RC−G1から選択され、
各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、F、Cl、CN、OH、C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C1-3−アルキル−O−、RNT1NT2N−、RNT1NT2N−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、RNT1NT2N−S(=O)2−、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
アリールは、フェニルまたはナフチルを示し、
ヘテロアリールは、N、OおよびSから互いに独立に選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族環であり、1つまたは複数のNH基のH原子は、RNによって置き換えられていてもよく、
ヘテロシクリルは、4〜7員の不飽和または飽和炭素環式環であり、1もしくは2個の−CH2−基は、互いに独立に、NRN、O、−C(=O)−、S、−S(=O)−もしくは−S(=O)2−によって置き換えられており、かつ/または−CH−基は、Nによって置き換えられており、
各アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、LAから互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
但し、以下の化合物I−a、I−b、およびI−cは除外される]
Figure 2015508795
ならびに任意のその互変異性体および立体異性体、
またはその塩、
またはその溶媒和物もしくは水和物に関する。
さらなる一態様では、本発明は、一般式Iの化合物を調製する方法、およびこれらの方法における新しい中間化合物に関する。
本発明のさらなる一態様は、化合物I−a、I−b、およびI−cの塩を除く、本発明による一般式Iの化合物の塩、特に薬学的に許容されるその塩に関する。
さらなる一態様では、本発明は、本発明の一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む1つもしくは複数の化合物、または1つもしくは複数の薬学的に許容されるその塩を、1つまたは複数の不活性な担体および/または希釈剤と一緒に含んでいてもよい医薬組成物に関する。
さらなる一態様では、本発明は、一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物または薬学的に許容されるその塩が患者に投与されることを特徴とする、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態の治療を必要としている患者の疾患または状態を治療する方法に関する。
本発明の別の態様によれば、一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物または薬学的に許容されるその塩が患者に投与されることを特徴とする、代謝性疾患または障害の治療を必要としている患者の疾患または状態を治療する方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、本明細書で先および以下に記載される治療方法のための医薬品を製造するための、一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物または薬学的に許容されるその塩の使用が提供される。
本発明の別の態様によれば、本明細書で先および以下に記載される治療方法において使用するための、一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物または薬学的に許容されるその塩が提供される。
さらなる一態様では、本発明は、患者のGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態の治療を必要としている患者に、治療有効量の一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物または薬学的に許容されるその塩を、治療有効量の1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む、該患者のGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態を治療する方法に関する。
さらなる一態様では、本発明は、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態を治療するために、一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物または薬学的に許容されるその塩を、1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせて使用することに関する。
さらなる一態様では、本発明は、一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物または薬学的に許容されるその塩、および1つまたは複数の追加の治療剤を、1つまたは複数の不活性な担体および/または希釈剤と一緒に含んでいてもよい医薬組成物に関する。
本発明の他の態様は、本明細書で先および以下に記載される明細書および実験部分から、当業者に明らかになる。
別段指定されない限り、基、残基および置換基、特に、A、R1、R2、T、RN、RNT1、RNT2、LAおよびRCは、本明細書で先および以下に定義されている。残基、置換基または基が、化合物において、例えばRNおよびLAとして複数回生じる場合、これらは同じまたは異なる意味を有することができる。本発明の化合物の個々の基および置換基のいくつかの好ましい意味を、本明細書で以下に記載する。これらの定義はどれも、それぞれ互いに組み合わせることができる。
1
1−G1:
基R1は、好ましくは本明細書で先および以下に定義される基R1−G1から選択される。
1−G2:
一実施形態によれば、基R1は、
a)
Figure 2015508795
から選択される基(各基は、1つの置換基LAおよび1つの置換基RCで置換されていてもよい)、
b)−C(=O)−O−(C1-4−アルキル)および
Figure 2015508795
から選択される基(各アルキル残基は、1個または複数のフッ素原子で置換されていてもよい)、ならびに
c)
Figure 2015508795
から選択される基からなる基R1−G2から選択される。
1−G2a:
一実施形態によれば、基R1は、
Figure 2015508795
からなる基R1−G2aから選択され、
各基は、1個の置換基LAおよび1個の置換基RCで置換されていてもよい。
1−G3:
別の実施形態によれば、基R1は、
a)
Figure 2015508795
から選択される基(各基は、1個の置換基RCで置換されていてもよい)、
b)
Figure 2015508795
から選択される基(各アルキル残基は、1個または複数のフッ素原子で置換されていてもよい)、および
c)
Figure 2015508795
から選択される基からなる基R1−G3から選択される。
1−G3a:
別の実施形態によれば、基R1は、
Figure 2015508795
からなる基R1−G3aから選択され、
各基は、1個の置換基RCで置換されていてもよい。好ましくは、RCがCl、CF3およびC1-3−アルキルからなる基から選択される。
1−G3b:
別の実施形態によれば、基R1は、
Figure 2015508795
からなる基R1−G3bから選択される。
1−G3c:
別の実施形態によれば、基R1は、
Figure 2015508795
からなる基R1−G3cから選択される。
1−G4:
別の実施形態では、基R1は、
Figure 2015508795
からなる基R1−G4から選択される。
2
2−G1:
基R2は、好ましくは、本明細書で先および以下に定義される基R2−G1から選択される。
2−G2:
別の実施形態によれば、基R2は、HおよびCH3からなる基R2−G2から選択される。
2−G3:
別の実施形態によれば、基R2は、Hからなる基R2−G3から選択される。
2−G4:
別の実施形態によれば、基R2は、H3C−からなる基R2−G4から選択される。
A:
A−G1:
基Aは、好ましくは、本明細書で先および以下に定義される基A−G1から選択される。
A−G2:
一実施形態では、基Aは、
a)フェニル、オキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、およびピリミジニル(各環は、基Tで置換されていてもよく、また互いに独立にLAから選択される1つまたは2つの基で置換されていてもよい)、ならびに
b)それぞれがNにおいてC1-3−アルキル−S(=O)2−基で置換されている、1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イルおよびピペラジン−1−イルからなる基A−G2から選択される。
A−G3:
別の実施形態では、基Aは、
a)基Tで置換されており、FおよびH3C−から独立に選択される1つまたは2つの基で追加的に置換されていてもよい、
Figure 2015508795
ならびに
b)
Figure 2015508795
からなる基A−G3から選択される。
A−G4:
別の実施形態では、基Aは、
a)1個または2個のF原子で追加的に置換されていてもよい、
Figure 2015508795
(式中、基Tは、先および以下に定義される)、ならびに
b)
Figure 2015508795
からなる基A−G4から選択される。
A−G4a:
別の実施形態では、基Aは、1個のF原子で追加的に置換されていてもよく、
Figure 2015508795
(式中、基Tは、先および以下に定義される)からなる基A−G4aから選択される。
A−G4b:
別の実施形態では、基Aは、
Figure 2015508795
からなる基A−G4bから選択される。
A−G5:
別の実施形態では、基Aは、
Figure 2015508795
からなる基A−G5から選択される。
A−G6:
別の実施形態では、基Aは、
Figure 2015508795
からなる基A−G6から選択される。

T−G1:
基Tは、好ましくは、本明細書で先および以下に定義される基T−G1から選択される。
T−G2:
一実施形態によれば、基Tは、F、Cl、Br、CN、OH、NO2、C1-4−アルキル、C1-4−アルキル−O−、C1-4−アルキル−O−C(=O)−、C1-4−アルキル−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、C1-4−アルキル−S(=O)2−C1-4−アルキル−、RNT1NT2N−C(=O)−、RNT1NT2N−S(=O)2−、C1-4−アルキル−S(=O)2−(RN)N−、RNT1NT2N−、RNT1NT2N−C(=O)−C1-4−アルキル−からなる基T−G2から選択され、
各アルキル基は、F、Cl、CN、OH、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
アリールは、フェニルまたはナフチルを示し、
ヘテロアリールは、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、[1,2,4]トリアゾリルおよびテトラゾリルからなる群から選択され、
ヘテロシクリルは、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルからなる基から選択され、そのそれぞれにおいて、−CH2−基は、−C(=O)−および−S(=O)2−から選択される基によって置き換えられていてもよく、ヘテロシクリル基は、C1-3−アルキルから互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
各フェニルおよびヘテロアリールは、1つまたは複数の置換基LAで置換されていてもよく、置換基は、同一または異なっていてもよい。
T−G3:
別の実施形態によれば、基Tは、−CN、C1-4−アルキル−S(=O)2−CH2−、C1-4−アルキル−S(=O)2、RNT1NT2N−S(=O)2−、RNT1NT2N−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−(RN)N−およびRNT1NT2N−からなる基T−G3から選択される。
T−G4:
別の実施形態によれば、基Tは、NC−、C1-4−アルキル−S(=O)2−CH2−、C1-4−アルキル−S(=O)2、(C1-4−アルキル)NH−C(=O)−、およびC1-4−アルキル−S(=O)2−NH−からなる基T−G4から選択される。
T−G5:
別の実施形態によれば、基Tは、NC−、H2N−C(=O)−、CH3−CH2−NH−C(=O)−、CH3−S(=O)2−CH2−、およびCH3−S(=O)2−からなる基T−G5から選択される。
N
N−G1:
基RNは、好ましくは、先および以下に定義される基RN−G1から選択される。
N−G2:
別の実施形態において、基RNは、H、メチル、エチル、イソプロピル、メチルカルボニル、およびメチルスルホニルからなる基RN−G2から選択される。
N−G3:
別の実施形態において、基RNは、H、メチル、メチルカルボニル、およびメチルスルホニルからなる基RN−G3から選択される。
N−G4:
別の実施形態において、基RNは、Hおよびメチルからなる基RN−G4から選択される。
NT1
NT1−G1:
NT1は、好ましくは、本明細書で先および以下に定義される基RNT1−G1から選択される。
NT1−G2:
別の実施形態では、RNT1は、H、C1-4−アルキル、C3-6−シクロアルキルおよびテトラヒドロピラニルからなる基RNT1−G2から選択され、
各アルキルおよびシクロアルキル基は、F、CH3、OH、C1-3−アルキル−O−、(RN2N−、CN、テトラヒドロフラニル、1,4−ジオキシニル(dioxinyl)、オキサゾリルおよびピリジルからなる群から選択される1個の置換基で置換されていてもよい。
NT1−G3:
別の実施形態では、RNT1は、H、C1-4−アルキルおよびC3-6−シクロアルキルからなる基RNT1−G3から選択され、
各アルキルおよびシクロアルキル基は、F、CH3、OHおよびC1-3−アルキル−O−から選択される1個の置換基で置換されていてもよい。
NT1−G4:
別の実施形態では、RNT1は、HおよびC1-4−アルキルからなる基RNT1−G4から選択される。
NT2
NT2−G1:
NT2は、好ましくは、本明細書で先および以下に定義される基RNT2−G1から選択される。
NT2−G2:
別の実施形態では、RNT2は、HおよびC1-3−アルキルからなる基RNT2−G2から選択される。
NT2−G3:
別の実施形態では、RNT2は、Hおよびメチルからなる基RNT2−G3から選択される。
NT2−G4:
別の実施形態では、RNT2は、Hからなる基RNT2−G4から選択される。
NT1NT2
NT1NT2−G1:
一実施形態によれば、基RNT1およびRNT2は、連結し、本明細書で先および以下に定義される基RNT1NT2−G1から選択される基を形成する。
NT1NT2−G2:
別の実施形態によれば、基RNT1およびRNT2は、連結し、それらが結合しているN原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペラジン−2−オニル、N−(C1-3−アルキル)−ピペラジニル、N−(C1-3−アルキル)−ピペラジン−2−オニルおよびN−(C1-3−アルキル−C(=O))−ピペラジニル(これらは、F、HO、C1-3−アルキル、C1-3−アルキル−O−および(RN2N−からなる群から互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい)からなる基RNT1NT2−G2から選択される基を形成する。
NT1NT2−G3:
別の実施形態によれば、基RNT1およびRNT2は、連結し、それらが結合しているN原子と一緒になって、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニルおよびモルホリニル(これらは、それぞれ、F、OH、CH3およびCH3−O−からなる群から互いに独立に選択される1つまたは2つの置換基で置換されていてもよい)からなる基RNT1NT2−G3から選択される基を形成する。
A
A−G1:
基LAは、好ましくは、本明細書で先および以下に定義される基LA−G1から選択される。
A−G2:
別の実施形態では、基LAは、F、Cl、Br、CN、OH、C1-3−アルキル−、C1-3−アルキル−O−、H2N−、C1-3−アルキル−NH−および(C1-3−アルキル)2N−からなる基LA−G2から選択され、C1-3−アルキル−およびC1-3−アルキル−O−基は、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよい。
A−G3:
別の実施形態では、基LAは、F、Cl、CH3およびCF3からなる基LA−G3から選択される。
A−G4:
別の実施形態では、基LAは、Fからなる基LA−G4から選択される。
C
C−G1:
基RCは、好ましくは、本明細書で先および以下に定義される基RC−G1から選択される。
C−G2:
一実施形態によれば、基RCは、F、Cl、Br、I、CN、OH、C1-6−アルキル、C1-6−アルケニル、C1-6−アルキニル、C3-6−シクロアルキル、C1-6−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、C1-6−アルキル−S−、C1-6−アルキル−O−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−C1-4−アルキル−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、C1-4−アルキル−S(=O)2−C1-4−アルキル−、RNT1NT2N−、RNT1NT2N−C1-3−アルキル−、RNT1NT2N−C(=O)−、RNT1NT2N−S(=O)2−、RNT1NT2N−S(=O)2−C1-4−アルキル−、RNT1NT2N−C(=O)−C1-4−アルキル−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−O−およびフェニルからなる基RC−G2から選択され、
各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、Cl、CN、OH、C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C1-3−アルキル−O−、およびヘテロシクリルから選択される1つまたは複数のフッ素原子および置換基で置換されていてもよく、
ヘテロシクリルは、ピロリジン−2−オニル、ピペリジン−2−オニル、ピペラジン−2−オニル、モルホリニル、モルホリン−3−オニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルからなる群から選択され、そのそれぞれは、1つまたは2つのH3C−基で置換されていてもよく、
フェニルは、1つまたは複数の置換基LAで互いに独立に置換されていてもよい。
C−G3:
別の実施形態によれば、基RCは、F、Cl、Br、CN、C1-4−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C1-4−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリル−O−からなる基RC−G3から選択され、
各アルキルおよびシクロアルキル基は、H3C−およびH3C−O−から選択される1つまたは複数のフッ素原子および置換基で置換されていてもよく、
ヘテロシクリルは、オキセタニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルからなる群から選択され、そのそれぞれは、1つまたは2つのH3C−基で置換されていてもよい。
C−G4:
別の実施形態によれば、基RCは、Cl、C1-4−アルキル、F3C−、C3-4−シクロアルキルおよびC1-3−アルキル−O−からなる基RC−G4から選択される。
C−G5:
別の実施形態によれば、基RCは、Cl、F3C−およびC1-3−アルキルからなる基RC−G5から選択される。
以下の式Iの化合物の好ましい実施形態を、一般式(I.1)によって記載し、この場合、任意の互変異性体および立体異性体、その溶媒和物、水和物および塩、特に薬学的に許容されるその塩が包含される。
Figure 2015508795
本発明の好ましい下位の実施形態の例は、以下の表に記載されており、各実施形態の各置換基は、本明細書で先に記載した定義に従って定義され、式Iの他のすべての置換基は、本明細書で先に記載した定義に従って定義される。
Figure 2015508795

Figure 2015508795

Figure 2015508795

Figure 2015508795
好ましいのは、
1が、
a)
Figure 2015508795
(各環が、1個の置換基RCで置換されていてもよく、
Cが、Cl、C1-4−アルキル、F3C−、C3-4−シクロアルキル、およびC1-3−アルキル−O−からなる群から選択される)、
b)
Figure 2015508795
(各アルキル残基は、1個または複数のフッ素原子で置換されていてもよい)、ならびに
c)
Figure 2015508795
からなる群から選択され、
2は、Hであり、
Aは、
a)1個または2個のF原子で追加的に置換されていてもよい、
Figure 2015508795
(式中、Tは、NC−、C1-4−アルキル−S(=O)2−CH2−、C1-4−アルキル−S(=O)2、RNT1NT2N−C(=O)−、およびC1-4−アルキル−S(=O)2−NH−からなる群から選択される)
ならびに
b)
Figure 2015508795
からなる群から選択される、式Iの化合物および薬学的に許容されるその塩である。
より好ましいのは、
1が、
a)
Figure 2015508795
(各環が、1個の置換基RCで置換されていてもよく、
Cが、Cl、C1-4−アルキル、F3C−、C3-4−シクロアルキル、およびC1-3−アルキル−O−からなる群から選択される)、
b)
Figure 2015508795
(各アルキル残基は、1個または複数のフッ素原子で置換されていてもよい)、および
c)
Figure 2015508795
からなる群から選択され、
2がHであり、ならびに
Aが、
Figure 2015508795
からなる群から選択される、式Iの化合物および薬学的に許容されるその塩である。
特に好ましい化合物、ならびにそれらの互変異性体および立体異性体、その塩、または任意のその溶媒和物もしくは水和物は、以下の実験部分に記載される。
本発明の化合物およびそれらの中間体は、当業者に公知の、有機合成の文献に記載されている合成法を使用して得ることができる。好ましくは、化合物は、特に実験部分に記載の通り、以下により完全に説明される調製方法と同様にして得られる。ある場合には、反応スキームの実施に採用される順序は、変わり得る。当業者には公知であるが、ここに詳説されていないこれらの反応の変異形を使用することもできる。本発明の化合物を調製する一般的な方法は、以下のスキームを研究することにより当業者に明らかとなろう。出発化合物は、市販されており、または文献もしくは本明細書に記載の方法によって調製することができ、あるいは同様または類似の方式で調製することができる。反応を実施する前に、化合物の任意の対応する官能基を、従来の保護基を使用して保護することができる。これらの保護基は、当業者に公知の方法を使用して、反応順序の適切な段階で再度切断することができる。
本発明の化合物Iは、スキーム1に記載の通り、2つの置き換え可能なハロゲンまたは擬ハロゲン基を担持する化合物1から得ることができ、R1、R2、およびAは、本明細書で先および以下に定義される通りの意味を有する。ハロゲンまたは擬ハロゲン基を担持する2つの炭素原子の反応性に応じて、2つのカップリングパートナーである3および5は、スキームの上部または下部に図示した順序に従って導入される。両方の残基は、好ましくはパラジウム、ニッケル、銅または鉄種によって媒介される遷移金属触媒反応によって、好ましくは結合している。活性触媒は、遷移金属の元素形態、例えば炭素上パラジウム、または鉄もしくはパラジウムのナノ粒子、または遷移金属の塩、例えばフッ化物、塩化物、臭化物、酢酸塩、トリフレートもしくはトリフルオロ酢酸塩(好ましくは、ホスフィン、例えばトリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、任意選択により置換されているビフェニル−ジシクロヘキシル−ホスフィン、任意選択により置換されているビフェニル−ジ−tert−ブチル−ホスフィン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィンもしくはトリフリルホスフィン、ホスファイト、1,3−二置換イミダゾールカルベン、1,3−二置換イミダゾリジンカルベン、ジベンジリデンアセトン、アリルまたはニトリルなどのリガンドと組み合わされる)から導出することができる。A−Mは、好ましくは、Aのボロン酸、トリフルオロホウ酸塩、ボロン酸エステル、ハロゲン化亜鉛またはハロゲン化マグネシウムであり、アルキン3は、好ましくはそのまま使用され、または亜鉛アセチリドとして使用される。求核試薬に応じて、反応は、好ましくはベンゼン、トルエン、エーテル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、アルコール、水またはその混合物中、−10〜180℃で実施される。添加剤、例えばハロゲン化物塩、例えば塩化リチウム、フッ化カリウム、テトラブチルフッ化アンモニウム、水酸化物供給源、例えば水酸化カリウム、炭酸カリウム、アミン、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルアミンおよびエチルジイソプロピルアミン、銀塩、例えば酸化銀もしくはトリフレート、ならびに/または銅塩、例えばヨウ化銅もしくは塩化銅、または銅チオフェン−2−カルボキシレートは、反応が進行するのに有益であり、または必須の場合もある。アルキン3を求電子試薬1または4の一方とカップリングするための条件により、その後同様に環化をもたらすことができ、したがってベンゾフランを提供することができる。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド中、Pd(PPh32Cl2、CuIおよびトリエチルアミンを20〜140℃で用いて、ベンゾフランを直接得ることができる。中間体であるアルキン6が得られると、例えばテトラヒドロフラン中n−Bu4NFを50〜70℃で、NaOH水溶液を高温で、N,N−ジメチルホルムアミド中、任意選択によりNEt3の存在下でCuIまたはCuCNを高温で使用し、CH2Cl2またはテトラヒドロフラン中AuCl(PPh3)およびAgOSO2CF3、CH2Cl2、Pd、例えばPdCl2またはRhなどの他の遷移金属中、任意選択によりトリフルオロ酢酸の存在下でAgOSO2CF3を使用する別個のステップで、ベンゾフランを形成することができる。記載した反応パートナー(反応する炭素)の反応性は、反転することができ、すなわち化合物1、2および4を、Mを担持する求核試薬にし、化合物3および5を、Hal1またはHal2を担持する求電子試薬にすることにより、同じまたは類似の条件下で同じ生成物を提供する。
スキーム1
Figure 2015508795
残基R1は、残基R1の性質に依存して、異なる経路を介して本発明の化合物のピペリジンのN原子に結合し(スキーム2)、R1、R2、およびAは、先および以下に定義される意味を有する。ヘテロアリール基は、F、Cl、Br、SO21-4−アルキル、およびSO2アリール等の複素芳香族上の脱離基の求核性置換を介して結合し得る。反応は、好ましくは、塩基、例えばNa2CO3、K2CO3、Cs2CO3、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンの存在下で、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、水、アルコール、ジメチルスルホキシド、またはそれらの混合物中、20〜220℃で、従来の加熱またはマイクロ波加熱により実施される。特定の場合において、遷移金属触媒の使用が有益であり、または必須の場合もある。その場合、化合物8の脱離基Yは、好ましくは、Cl、Br、I、およびOSO2CF3である。[1,2,4]オキサジアゾール等のいくつかの複素芳香族残基R1は、化合物7の対応するシアンアミドおよびN−ヒドロキシアミジンから構築することもできる。
カルバメート基は、化合物7およびオキシカルボニル求電子試薬(R1=RaO−C(=O))、例えばRaO−C(=O)−ClまたはRaO−C(=O)−O−C(=O)−ORa)から形成され得る。反応は、通常、塩基、例えばK2CO3、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、またはエチルジイソプロピルアミンの存在下で、トルエン、ジクロロメタン、エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、またはそれらの混合物等の溶媒中、−10〜120℃で実施される。
メチレン基は、Cl、Br、I、OSO21-4−アルキル、OSO2アリールまたはOSO2CF3等、結合するCH2単位に脱離基を担持するR1基を使用することにより、ピペリジンNに結合し得る。置換は、一般に、塩基、例えばNa2CO3、K2CO3、Cs2CO3、ピリジン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンの存在下で、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルスルホキシド、またはそれらの混合物等の溶媒中、20〜220℃で、従来の加熱またはマイクロ波加熱により行われる。
あるいは、残基R1のCH2部分は、アルデヒドとしてR1を、およびNaH3BCNまたはNaHB(O2CCH33等の還元剤を使用した還元アルキル化による結合反応中に形成される。また、R1のカルボン酸誘導体の使用は、アミドカップリングに続くアミドカルボニル基の還元の2段階手順により、CH2単位を介した中間体7へのR1の結合を可能にする。
基R1をピペリジン部分のNに結合させるための説明された手順は、スキーム1における化合物3等の、化合物7の任意の好適な前駆体分子にもまた使用され得る。
スキーム2
Figure 2015508795
提示した合成経路は、保護基の使用によって変わり得る。例えば、ヒドロキシ、カルボニル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノまたはイミノなどの、存在する潜在的に反応性の基は、従来の保護基によって反応中に保護することができ、この保護基は、反応後に再度切断される。それぞれの官能基に適した保護基およびそれらの除去は、当業者に周知であり、有機合成の文献に記載されている。
一般式Iの化合物は、前述の通り、それらの鏡像異性体および/またはジアステレオマーに分割することができる。したがって、例えば、シス/トランス混合物は、それらのシスおよびトランス異性体に分割することができ、ラセミ化合物は、それらの鏡像異性体に分離することができる。
シス/トランス混合物は、例えばクロマトグラフィーによって、そのシスおよびトランス異性体に分割することができる。ラセミ体として生じる一般式Iの化合物は、それ自体公知の方法によってそれらの光学対掌体に分離することができ、一般式Iの化合物のジアステレオマー混合物は、それ自体公知の方法、例えばクロマトグラフィーおよび/または分別結晶化を使用して、それらの異なる物理化学特性を利用することによって、それらのジアステレオマーに分割することができる。その後、得られた化合物がラセミ体である場合、それらは前述の通り鏡像異性体に分割することができる。
ラセミ体は、好ましくは、カラムクロマトグラフィーでキラル相によって、または光学的に活性な溶媒から結晶化させることによって、またはラセミ化合物との塩もしくはエステルもしくはアミドなどの誘導体を形成する光学的に活性な物質と反応させることによって分割される。塩は、塩基性化合物については鏡像異性的に純粋な酸を用いて、酸性化合物については鏡像異性的に純粋な塩基を用いて形成することができる。ジアステレオマー誘導体は、鏡像異性的に純粋な補助化合物、例えば酸、それらの活性化誘導体またはアルコールを用いて形成される。こうして得られた塩または誘導体のジアステレオマー混合物の分離は、それらの異なる物理化学特性、例えば可溶性の差異を利用することによって達成できる。遊離対掌体は、適切な薬剤の作用によって、純粋なジアステレオマー塩または誘導体から放出することができる。かかる目的で一般的に使用される光学的に活性な酸ならびに補助残基として適用できる光学的に活性なアルコールは、当業者に周知である。
前述の通り、式Iの化合物は、塩に変換することができ、特に製薬上の使用のために、薬学的に許容される塩に転換することができる。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、親化合物が、その酸塩または塩基塩を生成することによって修飾される、開示の化合物の誘導体を指す。
本発明の化合物は、有利には、以下の例に記載の方法を使用して得ることもでき、これらの方法は、本発明の目的のために、文献から当業者に公知の方法と組み合わせることもできる。
用語および定義
本明細書で具体的に定義されていない用語は、本開示および文脈に照らして当業者が理解する意味を有する。しかし本明細書で使用される場合、以下の用語は、それと反対のことが特定されない限り、示される意味を有し、以下の慣例に従う。
用語「本発明による化合物」、「式(I)の化合物」、「本発明の化合物」等は、本発明の式(I)の化合物、ならびにそれらの互変異性体、立体異性体およびその混合物、ならびにその塩、特に薬学的に許容されるその塩、ならびにかかる化合物の溶媒和物および水和物、ならびにかかる互変異性体、立体異性体およびその塩の溶媒和物および水和物を示す。
用語「治療」および「治療する」は、防止的処置、すなわち予防的処置、または治療的処置、すなわち治癒的および/もしくは緩和的な処置の両方を包含する。したがって、用語「治療」および「治療する」は、前記状態を、特に明白な形態で既に発症している患者の治療的な処置を含む。治療的な処置は、特定の徴候の症状を軽減するための対症療法、あるいは徴候の状態を逆行もしくは部分的に逆行させ、または疾患の進行を停止もしくは緩徐するための原因処置であってもよい。したがって、本発明の組成物および方法は、例えば、長期にわたる治療的な処置として、ならびに長期療法のために使用することができる。さらに、用語「治療」および「治療する」は、予防的処置を含み、すなわち本明細書で先に列挙した状態を発症する危険性がある患者を処置し、したがって前記危険性を低減することを含む。
本発明が治療を必要としている患者を指す場合、本発明は、主に哺乳動物、特にヒトの治療に関する。
用語「治療有効量」は、(i)特定の疾患もしくは状態を治療もしくは予防し、(ii)特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状を減弱、寛解もしくは排除し、または(iii)本明細書に記載の特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状の発症を予防もしくは遅延する、本発明の化合物の量を意味する。
用語「モジュレートされる」または「モジュレートする」または「モジュレート」は、本明細書で使用される場合、別段指定されない限り、本発明の1つまたは複数の化合物を用いてGタンパク質共役受容体GPR119を活性化することを指す。
用語「媒介される」または「媒介」または「媒介する」は、本明細書で使用される場合、別段指定されない限り、(i)特定の疾患もしくは状態の予防を含む治療、(ii)特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状の減衰、緩和もしくは排除、または(iii)本明細書に記載の特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状の発症の予防もしくは遅延を指す。
用語「置換されている」は、本明細書で使用される場合、指定の原子、ラジカルまたは部分上の任意の1つまたは複数の水素が、原子の正常な原子価を超えないという条件で、指示された群から選択される基で置き換えられ、その置換によって、容認できる安定な化合物が得られることを意味する。
以下に定義の基、ラジカルまたは部分において、炭素原子の数は、基に先行してしばしば特定され、例えばC1-6−アルキルは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基またはアルキルラジカルを意味する。一般に、2つ以上のサブグループを含む基では、最後の名称のサブグループがラジカルの結合点であり、例えば、置換基「アリール−C1-3−アルキル−」は、C1-3−アルキル基に結合しているアリール基を意味し、後者のアルキル基は、コアに、または置換基が結合している基に結合している。
本発明の化合物が、化学名の形態で、式として図示されている場合、もし任意の矛盾が生じたら、式が優先するものとする。
アスタリスクは、結合を示す下位式において使用することができ、この結合は、定義の通りコア分子につながっている。
置換基の原子の命数法では、コアに最も近い、または置換基が結合している基に最も近い原子から出発する。
例えば、用語「3−カルボキシプロピル基」は、以下の置換基を表し、
Figure 2015508795
ここで、カルボキシ基は、プロピル基の第3の炭素原子に結合している。用語「1−メチルプロピル−」、「2,2−ジメチルプロピル−」または「シクロプロピルメチル−」基は、以下の基を表す。
Figure 2015508795
アスタリスクは、結合を示す下位式において使用することができ、この結合は、定義の通りコア分子につながっている。
基の定義において、用語「各X、YおよびZ基は、置換されていてもよく」等は、各基X、各基Yおよび各基Zが、それぞれ別個の基として、または構成された基のそれぞれ一部として、定義の通り置換され得ることを示す。例えば、定義「Rexは、H、C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C3-6−シクロアルキル−C1-3−アルキルまたはC1-3−アルキル−O−を示し、各アルキル基は、1つまたは複数のLexで置換されていてもよい」等は、アルキルという用語を含む前述の基のそれぞれにおいて、すなわち基C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル−C1-3−アルキルおよびC1-3−アルキル−O−のそれぞれにおいて、アルキル部分が、定義の通りLexで置換され得ることを意味する。
以下において、二環式という用語は、スピロ環を含む。
具体的に示されない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲を通して、所与の化学式または名称は、互変異性体ならびにすべての立体異性体、光学異性体および幾何異性体(例えば、鏡像異性体、ジアステレオマー、E/Z異性体等)およびそのラセミ体、ならびに異なる割合の別個の鏡像異性体の混合物、ジアステレオマーの混合物、またはかかる異性体および鏡像異性体が存在する先の形態のいずれかの混合物、ならびに薬学的に許容される塩を含む塩、ならびに遊離化合物の溶媒和物または化合物の塩の溶媒和物を含む、例えば水和物などのその溶媒和物を包含するものとする。
句「薬学的に許容される」は、信頼できる医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応または他の問題もしくは合併症なしにヒトおよび動物の組織に接触させて使用するのに適しており、妥当な損益比に見合う化合物、材料、組成物および/または剤形を指すために本明細書で用いられる。
本明細書で使用される場合、用語「薬学的に許容される塩」は、親化合物が、その好適な有機または無機酸または塩基との塩を生成することによって修飾される、開示の化合物の誘導体を指す。
例えば、本発明の化合物を精製または単離するのに有用な塩も、本発明の一実施形態である。
用語ハロゲンは、一般に、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を示す。
nが整数1〜nである用語「C1-n−アルキル」(単独、または別のラジカルと組み合わせられる)は、1〜n個のC原子を有する非環式の飽和した分岐または直鎖炭化水素ラジカルを示す。例えば、用語C1-5−アルキルは、ラジカルH3C−、H3C−CH2−、H3C−CH2−CH2−、H3C−CH(CH3)−、H3C−CH2−CH2−CH2−、H3C−CH2−CH(CH3)−、H3C−CH(CH3)−CH2−、H3C−C(CH32−、H3C−CH2−CH2−CH2−CH2−、H3C−CH2−CH2−CH(CH3)−、H3C−CH2−CH(CH3)−CH2−、H3C−CH(CH3)−CH2−CH2−、H3C−CH2−C(CH32−、H3C−C(CH32−CH2−、H3C−CH(CH3)−CH(CH3)−およびH3C−CH2−CH(CH2CH3)−を包含する。
nが整数1〜nである用語「C1-n−アルキレン」(単独、または別のラジカルと組み合わせられる)は、1〜n個の炭素原子を含有する非環式の直鎖または分岐鎖の二価のアルキルラジカルを示す。例えば、用語C1-4−アルキレンには、−(CH2)−、−(CH2−CH2)−、−(CH(CH3))−、−(CH2−CH2−CH2)−、−(C(CH32)−、−(CH(CH2CH3))−、−(CH(CH3)−CH2)−、−(CH2−CH(CH3))−、−(CH2−CH2−CH2−CH2)−、−(CH2−CH2−CH(CH3))−、−(CH(CH3)−CH2−CH2)−、−(CH2−CH(CH3)−CH2)−、−(CH2−C(CH32)−、−(C(CH32−CH2)−、−(CH(CH3)−CH(CH3))−、−(CH2−CH(CH2CH3))−、−(CH(CH2CH3)−CH2)−、−(CH(CH2CH2CH3))−、−(CHCH(CH32)−および−C(CH3)(CH2CH3)−が含まれる。
用語「C2-n−アルケニル」は、ある基の炭素原子の少なくとも2つが二重結合によって互いに結合している場合、少なくとも2つの炭素原子を有する「C1-n−アルキル」に関する定義において定義されるその基に対して使用される。例えば、用語C2-3−アルケニルには、−CH=CH2、−CH=CH−CH3、−CH2−CH=CH2が含まれる。
用語「C2-n−アルケニレン」は、ある基の炭素原子の少なくとも2つが二重結合によって互いに結合している場合、少なくとも2つの炭素原子を有する「C1-n−アルキレン」に関する定義において定義されるその基に対して使用される。例えば、用語C2-3−アルケニレンには、−CH=CH−、−CH=CH−CH2−、−CH2−CH=CH−が含まれる。
用語「C2-n−アルキニル」は、ある基の炭素原子の少なくとも2つが三重結合によって互いに結合している場合、少なくとも2つの炭素原子を有する「C1-n−アルキル」に関する定義において定義されるその基に対して使用される。例えば、用語C2-3−アルキニルには、−C≡CH、−C≡C−CH3、−CH2−C≡CHが含まれる。
用語「C2-n−アルキニレン」は、ある基の炭素原子の少なくとも2つが三重結合によって互いに結合している場合、少なくとも2つの炭素原子を有する「C1-n−アルキレン」に関する定義において定義されるその基に対して使用される。例えば、用語C2-3−アルキニレンには、−C≡C−、−C≡C−CH2−、−CH2−C≡C−が含まれる。
用語「C3-n−カルボシクリル」(単独、または別のラジカルと組み合わせられる)は、3〜n個のC原子を有する単環式、二環式または三環式の、飽和または不飽和の炭化水素ラジカルを示す。炭化水素ラジカルは、好ましくは、非芳香族である。好ましくは、3〜n個のC原子は、1つまたは2つの環を形成する。二環式または三環式環系の場合、その環は、単結合によって互いに結合することができ、縮合でき、またはスピロ環系もしくは架橋環系を形成することができる。例えば、用語C3-10−カルボシクリルには、C3-10−シクロアルキル、C3-10−シクロアルケニル、オクタヒドロペンタレニル、オクタヒドロインデニル、デカヒドロナフチル、インダニル、テトラヒドロナフチルが含まれる。最も好ましくは、用語C3-n−カルボシクリルは、C3-n−シクロアルキル、特にC3-7−シクロアルキルを示す。
nが整数4〜nである用語「C3-n−シクロアルキル」(単独、または別のラジカルと組み合わせられる)は、3〜n個のC原子を含有する環式の飽和した非分岐の炭化水素ラジカルを示す。環式基は、単環、二環、三環またはスピロ環式、最も好ましくは単環式であってよい。かかるシクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロドデシル、ビシクロ[3.2.1.]オクチル、スピロ[4.5]デシル、ノルピニル、ノルボニル、ノルカリル、アダマンチル等が含まれる。
nが整数3〜nである用語「C3-n−シクロアルケニル」(単独、または別のラジカルと組み合わせられる)は、少なくとも2つが二重結合によって互いに結合している3〜n個のC原子を有する、環式の不飽和の非芳香族の非分岐炭化水素ラジカルを示す。例えば、用語C3-7−シクロアルケニルには、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニルおよびシクロヘプタトリエニルが含まれる。
用語「アリール」は、本明細書で単独で、または別のラジカルと組み合わせて使用される場合、6個の炭素原子を含有する炭素環式芳香族の単環式基を示し、この基は、芳香族、飽和または不飽和であり得る第2の5員または6員の炭素環式基にさらに縮合することができる。アリールには、それに限定されるものではないが、フェニル、インダニル、インデニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチルおよびジヒドロナフチルが含まれる。より好ましくは、用語「アリール」は、本明細書で単独で、または別のラジカルと組み合わせて使用される場合、フェニルまたはナフチル、最も好ましくはフェニルを示す。
用語「ヘテロシクリル」は、N、OまたはS(O)r(r=0、1または2)から選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含有し、カルボニル基をさらに有することができる、飽和または不飽和の単環、二環、三環またはスピロ炭素環式の、好ましくは単環、二環またはスピロ環式の環系を意味する。より好ましくは、用語「ヘテロシクリル」は、本明細書で単独で、または別のラジカルと組み合わせて使用される場合、N、OまたはS(O)r(r=0、1または2)から選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含有し、カルボニル基をさらに有することができる、飽和または不飽和の、さらにより好ましくは飽和の、単環、二環またはスピロ環式の環系を意味する。用語「ヘテロシクリル」は、すべての可能な異性体形態を含むものとする。かかる基の例には、アジリジニル、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、アゼパニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロフラノニル、テトラヒドロピラノニル、ピロリジノニル、ピペリジノニル、ピペラジノニル、モルホリノニルが含まれる。
したがって、用語「ヘテロシクリル」は、適切な価数が維持される限り、それぞれの形態が共有結合を介して任意の原子に結合することができるので、ラジカルとして図示されていない以下の例示的な構造を含む。
Figure 2015508795
Figure 2015508795
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用語「ヘテロアリール」は、N、OまたはS(O)r(r=0、1または2)から選択される1つまたは複数のヘテロ原子を含有する、単環式または多環式、好ましくは単環式または二環式の環系を意味し、この場合、ヘテロ原子の少なくとも1つは、芳香族環の一部であり、前記環系は、カルボニル基を有することができる。より好ましくは、用語「ヘテロアリール」は、本明細書で単独で、または別のラジカルと組み合わせて使用される場合、N、OまたはS(O)r(r=0、1または2)から選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含有する、単環式または二環式の環系を意味し、この場合、ヘテロ原子の少なくとも1つは、芳香族環の一部であり、前記環系は、カルボニル基を有することができる。用語「ヘテロアリール」は、すべての可能な異性体形態を含むものとする。
したがって、用語「ヘテロアリール」は、適切な価数が維持される限り、それぞれの形態が共有結合を介して任意の原子に結合することができるので、ラジカルとして図示されていない以下の例示的な構造を含む。
Figure 2015508795
Figure 2015508795
前述の用語の多くは、式または基の定義において繰り返して使用することができ、いずれの場合も、前述の意味の1つを互いに独立に有することができる。
薬理学的活性
本発明の化合物の活性は、以下のアッセイを使用して実証することができる。
本発明の式Iの化合物は、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性をモジュレートする。GPR119の活性化および細胞内cAMP濃度の刺激に対する化合物の効果は、PerkinElmer製のAlphaScreen cAMPアッセイキット(Cat.No.#6760625R)を使用して決定される。
MIN6細胞[Miyazaki J et al., Endocrinology. 1990 Jul;127(1): 126-32]に、ヒトGPR119cDNA用の発現ベクター(Acc.No.NP_848566)を安定にトランスフェクトする。Min−6/hGPR119細胞を、DMEM、10%FBS、50μMのβメルカプトエタノール、0.3mg/mLのGeniticin、2mMのGlutaMAX中、37℃、5%CO2で培養する。アッセイのために、細胞をOptiplates(白色、384ウェル、160W−バーコード化、TC、無菌、蓋付き、Cat.No.#6007688(Perkin Elmer)、10000個の細胞/ウェル、50μl)に播種する。次に、蓋で覆ったプレートを、37℃、5%CO2で24時間インキュベートする。培地をウェルから完全に吸引した後、試験化合物10μlを添加し、化合物を、刺激緩衝液(140mMのNaCl、3.6mMのKCl、0.5mMのNaH2PO4、0.5mMのMgSO4、1.5mMのCaCl2、10mMのHepes、5mMのNaHCO3、pH7.4。0.5mMのIBMXおよび0.1%BSA、最終的なDMSO濃度は1%である)を使用して希釈する。室温(約20℃)で45分間インキュベーションした後、AlphaScreen cAMPアッセイキット(PerkinElmer製のCat.No.#6760625R)を使用してcAMP濃度を決定する。ビオチン−cAMP(溶解緩衝液(5mMのHepes(pH7.4)、0.1%BSA、0.5%Tween)中、最終濃度1U/ウェル)10μlおよびBead溶液(溶解緩衝液中、最終濃度1U/ウェル)10μLを添加する。プレートを、室温でさらに2時間インキュベートする。cAMP標準曲線を使用して、cAMP濃度をAlpha Screen計数から算出する。データ分析は、適切なソフトウェア(Graphpad Prism)を使用して、EC50値および陽性対照に基づく最大値を算出することによって実施する。本発明の化合物は、細胞内cAMPレベルを、3〜5の範囲で増大する。
本発明の化合物は、一般に、約1nM〜約10μM、好ましくは1μM未満、より好ましくは100nM未満のEC50値を有する。
本発明の化合物のEC50値を、以下の表に示す。化合物番号は、実験部分の例の番号に相当する。
Figure 2015508795
本発明の一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物ならびに対応するその塩が、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性、特に作動薬活性をモジュレートする能力を考慮すると、本発明の一般式(I)の化合物ならびに対応するその塩は、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって影響を受け得る、または媒介される疾患または状態を治療するのに適している。
したがって、本発明は、医薬品としての一般式Iの化合物に関する。
さらに、本発明は、患者、好ましくはヒトにおけるGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態を治療および/または予防するために、本発明の一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物または医薬組成物を使用することに関する。
さらに別の態様では、本発明は、哺乳動物のGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態の治療を必要としている患者、好ましくはヒトに、治療有効量の本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物または医薬組成物を投与するステップを含む、該患者のGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態を治療する方法に関する。
Gタンパク質共役受容体GPR119の作動薬によって媒介される疾患および状態は、代謝性疾患または状態を包含する。
一態様によれば、本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物および医薬組成物は、特に糖尿病、特に2型糖尿病、1型糖尿病、糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症または神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍または大血管障害)、代謝性アシドーシスまたはケトーシス、反応性低血糖、高インスリン血症、グルコース代謝障害、インスリン抵抗性、メタボリック症候群、異なる起源の脂質異常症、アテローム性動脈硬化症および関連疾患、肥満、高血圧、慢性心不全、浮腫および高尿酸血症を治療するのに適している。
本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物および医薬組成物はまた、例えば膵ベータ細胞のアポトーシスまたは壊死などのベータ細胞変性を予防するのに適している。本発明の化合物および医薬組成物はまた、膵臓細胞の機能性を改善または修復するのに適しており、膵ベータ細胞の数およびサイズを増大するのにも適している。
したがって、別の態様によれば、本発明は、患者の代謝性疾患の進行を予防、遅延、減速しかつ/または該疾患を治療し、特に血糖コントロールおよび/またはベータ細胞機能を改善するのに使用するための、本発明の式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物および医薬組成物に関する。
別の態様では、本発明は、2型糖尿病、体重過多、肥満、糖尿病合併症および関連する病理的状態の進行を予防、遅延、減速し、かつ/またはそれらを治療するのに使用するための、本発明の式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物および医薬組成物に関する。
さらに、本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物および医薬組成物は、以下の治療方法の1つまたは複数において使用するのに適している。
−例えば1型糖尿病、2型糖尿病、不十分な耐糖能、インスリン抵抗性、高血糖症、高脂血症、高コレステロール血症、脂質異常症、シンドロームX、メタボリック症候群、肥満、高血圧、慢性全身炎症、網膜症、神経障害、腎症、アテローム性動脈硬化症、内皮機能障害または骨関連疾患(骨粗鬆症、関節リウマチまたは変形性関節症など)などの代謝性疾患の進行を予防、遅延、減速し、またはそれらの疾患を治療する方法、
−血糖コントロールを改善し、かつ/または空腹時血糖値、食後の血糖値および/もしくはグリコシル化ヘモグロビンHbA1cを低減する方法、
−耐糖能破壊、インスリン抵抗性および/またはメタボリック症候群が2型糖尿病に進行するのを予防、遅延、減速または逆行させる方法、
−例えば、網膜症、腎症または神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍または大血管障害などの糖尿病合併症の中から選択される状態または疾患の進行を予防、遅延、減速し、またはその状態もしくは疾患を治療する方法
−体重を低減し、または体重増加を予防し、または体重減少を援助する方法、
−膵ベータ細胞の分解を予防もしくは治療し、かつ/または膵ベータ細胞の機能性を改善かつ/もしくは修復し、かつ/または膵インスリン分泌の機能性を修復する方法、
−インスリン感受性を維持かつ/もしくは改善し、かつ/または高インスリン血症および/もしくはインスリン抵抗性を予防もしくは治療する方法。
特に、本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物および医薬組成物は、肥満、糖尿病(1および2型糖尿病を含む、好ましくは2型糖尿病)および/または糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症または神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍または大血管障害など)の治療に適している。
本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物は、特に、2型糖尿病を治療するのに最も適している。
1日に適用できる一般式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物の用量範囲は、通常、患者の体重1kg当たり0.001〜10mg、例えば体重1kg当たり0.01〜8mgである。各投与量単位は、好都合には、0.1〜1000mg、例えば0.5〜500mgを含有することができる。
実際の治療有効量または治療投与量は、当然のことながら、患者の年齢および体重、投与経路、ならびに疾患の重症度などの当業者に公知の因子に応じて変わることになる。いずれの場合も、化合物または組成物は、患者の独自の状態に基づいて治療有効量を送達できる投与量および方式で投与されることになる。
本発明の化合物、1つまたは複数の追加の治療剤との任意の組合せを含む組成物は、経口、経皮、吸入、非経口または舌下経路によって投与することができる。可能な投与方法の中でも、経口または静脈内投与が好ましい。
医薬組成物
式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物を、任意選択により1つまたは複数のさらなる治療剤と組み合わせて投与するのに適した調製物は、当業者には明らかであり、それには、例えば錠剤、丸剤、カプセル、坐剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、溶液、シロップ、エリキシル剤、サシェ、注射可能な剤形、吸入剤および散剤等が含まれる。経口製剤、特に、例えば錠剤またはカプセルなどの固体形態が好ましい。薬学的に活性な化合物の含量は、有利には、組成物全体の0.1〜90重量%、例えば1〜70重量%の範囲である。
適切な錠剤は、例えば、式Iの化合物I−a、I−bおよびI−cを含む1つまたは複数の化合物を、公知の賦形剤、例えば不活性な希釈剤、担体、崩壊剤、補助剤、界面活性剤、結合剤および/または滑沢剤と混合することによって得ることができる。錠剤は、いくつかの層からなることもできる。所望の調製物に適した特定の賦形剤、担体および/または希釈剤は、当業者にはその知識に基づいて明らかとなろう。好ましいのは、所望の特定の製剤および投与方法に適したものである。本発明の調製物または製剤は、例えば本発明の式Iの少なくとも1つの化合物、またはかかる化合物の薬学的に許容される塩、ならびに1つまたは複数の賦形剤、担体および/または希釈剤を混合し、または組み合わせるなどの、当業者にはそれ自体公知の方法を使用して調製することができる。
併用療法
本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物はさらに、1つまたは複数の、好ましくは1つの追加の治療剤と組み合わせることができる。一実施形態によれば、追加の治療剤は、特に、例えば糖尿病、肥満、糖尿病性合併症、高血圧、高脂血症などの代謝性疾患または状態に関連する、本明細書で先に記載した疾患または状態の治療に有用な治療剤の群から選択される。かかる組合せに適した追加の治療剤には、特に、例えば前述の適応症の1つに関して、1つもしくは複数の活性物質の治療効果を増強し、かつ/または1つもしくは複数の活性物質の投与量を低減することができる治療剤が含まれる。
したがって、本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物は、抗糖尿病薬、体重過多(overweigth)および/または肥満を治療するための薬剤、ならびに高血圧、心不全および/またはアテローム性動脈硬化症を治療するための薬剤からなる群から選択される1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせることができる。
抗糖尿病薬は、例えば、メトホルミン、スルホニル尿素、ナテグリニド、レパグリニド、チアゾリジンジオン、PPAR−(アルファ、ガンマまたはアルファ/ガンマ)作動薬またはモジュレーター、アルファ−グルコシダーゼ阻害剤、DPPIV阻害剤、SGLT2−阻害剤、インスリンおよびインスリン類似体、GLP−1およびGLP−1類似体またはアミリンおよびアミリン類似体、cycloset、11β−HSD阻害剤である。他の適切な組合せパートナーは、タンパク質チロシンホスファターゼ1の阻害剤、肝臓におけるグルコース生成の調節解除に影響を及ぼす物質、例えばグルコース−6−ホスファターゼもしくはフルクトース−1,6−ビスホスファターゼ、グリコーゲンホスホリラーゼの阻害剤、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ、グリコーゲン合成酵素キナーゼもしくはピルビン酸デヒドロキナーゼのグルカゴン受容体拮抗薬および阻害剤、アルファ2拮抗薬、CCR−2拮抗薬、またはグルコキナーゼ活性化因子などである。例えばHMG−CoA−還元酵素阻害剤、フィブレート系薬剤、ニコチン酸およびその誘導体、PPAR−(アルファ、ガンマまたはアルファ/ガンマ)作動薬またはモジュレーター、PPAR−デルタ作動薬、ACAT阻害剤またはコレステロール吸収阻害剤、例えば胆汁酸結合物質、例えば回腸胆汁酸輸送の阻害剤、MTP阻害剤またはHDL増大化合物、例えばCETP阻害剤またはABC1制御因子などの、1つまたは複数の脂質低下剤も、組合せパートナーとして適している。
体重過多および/または肥満の治療のための治療剤は、例えばカンナビノイド1受容体の拮抗薬、MCH−1受容体拮抗薬、MC4受容体作動薬、NPY5またはNPY2拮抗薬、β3−作動薬、レプチンまたはレプチン模倣薬、5HT2c受容体の作動薬である。
高血圧、慢性心不全および/またはアテローム性動脈硬化症の治療のための治療剤は、例えばA−II拮抗薬またはACE阻害剤、ECE阻害剤、利尿剤、β−遮断薬、Ca−拮抗薬、中枢性降圧薬、アルファ−2−アドレナリン受容体の拮抗薬、中性エンドペプチダーゼの阻害剤、血小板凝集阻害剤等であり、またはその組合せが適している。アンギオテンシンII受容体拮抗薬は、好ましくは、高血圧および糖尿病の合併症の治療または予防のために、しばしばヒドロクロロチアジドなどの利尿剤と組み合わせて使用される。
前述の組合せパートナーの投与量は、通常、普通に推奨される最低用量の1/5から、最大で普通に推奨される用量の1/1までである。
好ましくは、任意選択により1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わされる本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物および/または本発明の化合物を含む医薬組成物は、運動および/または食事療法と併せて投与される。
したがって、別の態様では、本発明は、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって影響を受け得る、または媒介される疾患または状態、特に本明細書で先および以下に記載される疾患または状態を治療するために、本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物を、本明細書で先および以下に記載の1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせて使用することに関する。
さらに別の態様では、本発明は、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態の治療を必要としている患者、好ましくはヒトに、治療有効量の本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物を、本明細書で先および以下に記載の治療有効量の1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わせて投与するステップを含む、該患者のGタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態を治療する方法に関する。
本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物を、追加の治療剤と組み合わせて使用することは、同時にまたは時差を設けて行うことができる。
本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物および1つまたは複数の追加の治療剤は、1個の製剤、例えば錠剤もしくはカプセル剤で一緒に存在し、または2つの同一のもしくは異なる製剤で、例えばいわゆるパーツキットとして別個に存在することができる。
結果的に別の態様では、本発明は、本発明の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物、ならびに本明細書で先および以下に記載の1つまたは複数の追加の治療剤を、1つまたは複数の不活性な担体および/または希釈剤と一緒に含んでいてもよい医薬組成物に関する。
本発明の他の特徴および利点は、例えば本発明の原則を例示する、以下のより詳細な例から明らかとなろう。
用語「周囲温度」および「室温」は、交換可能に使用され、約20℃の温度を示す。
前置き:
通例、1H−NMRおよび/または質量スペクトルを、調製した化合物について得た。Rf値は、Merckシリカゲル60F254プレートおよび254nmのUV光を使用して決定する。
生成物の特徴付けに用いた分析的なHPLCパラメータ(TFAは、トリフルオロ酢酸を示す)。
Figure 2015508795

Figure 2015508795

Figure 2015508795

Figure 2015508795

Figure 2015508795

Figure 2015508795
中間体1
4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
ヨウ化銅(I)(25mg)およびビス−(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)−クロリド(30mg)を、N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)中、6−クロロ−4−ヨード−ピリジン−3−オール(200mg)に、室温のAr雰囲気下で添加する。トリエチルアミン(110μL)を添加し、得られた混合物を、室温で1時間撹拌する。N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解した4−エチニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(175mg)を滴下添加し、混合物を55℃で3時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル70:30)、表題化合物を得る。LC(方法2):tR=1.40分、質量スペクトル(ESI+):m/z=337/339(Cl)[M+H]+
中間体2
4−(2,5−ジクロロ−ピリジン−4−イルエチニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
ヨウ化銅(I)(0.50g)、ビス−(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(II)クロリド(0.50g)、およびトリエチルアミン(3.4mL)を、N,N−ジメチルホルムアミド(45mL)中の2,5−ジクロロ−4−ヨード−ピリジン(6.54g)の溶液に、Ar雰囲気下、室温で連続的に添加する。得られた混合物を室温で1時間撹拌してから、4−エチニル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5.15g)を添加する。混合物を、55℃で2時間撹拌する。溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチルで希釈する。得られた混合物を、水およびブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル85:15→50:50)、表題化合物を得る。LC(方法3):tR=1.66分;質量スペクトル(ESI+):m/z=355/357/359(2Cl)[M+H]+
中間体3
4−[5−クロロ−2−(4−シアノ−2−フルオロ−フェニル)−ピリジン−4−イルエチニル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
撹拌棒、4−(2,5−ジクロロ−ピリジン−4−イルエチニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.30g)、4−シアノ−2−フルオロ−フェニルボロン酸(0.20g)、2M Na2CO3水溶液(1mL)、および1,4−ジオキサン(3mL)を入れたフラスコに、Arを10分間スパージする。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(40mg)を添加し、得られた混合物を、マイクロ波オーブン内で160℃で45分間撹拌する。室温に冷却した後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル85:15)、表題化合物を得る。LC(方法3):tR=1.70分;質量スペクトル(ESI+):m/z=440/442(Cl)[M+H]+
中間体4
4−[5−(2−トリイソプロピルシラニル−オキサゾール−5−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.20g)、5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−2−トリイソプロピルシラニル−オキサゾール(0.35g)、2M Na2CO3水溶液(0.8mL)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)の混合物に、アルゴンを10分間スパージする。PdCl2[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]*CH2Cl2錯体(0.15g)を添加し、混合物を80℃で一晩撹拌する。混合物を濃縮し、水およびメタノールで希釈し、逆相(メタノール/水)のHPLCにより精製し、表題化合物を得る。LC(方法4):tR=2.07分;質量スペクトル(ESI+):m/z=526[M+H]+
中間体5
5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジン
Figure 2015508795
トリフルオロ酢酸(1.2mL)を、ジクロロメタン(14mL)中の4−[5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.78g)に添加する。混合物を、室温で一晩撹拌する。NaHCO3水溶液を添加し、得られた混合物を5分間撹拌し、相を分離する。水相をジクロロメタンで抽出し、混合有機相を水で洗浄し、乾燥する(Na2SO4)。溶媒を蒸発させ、表題化合物を得る。LC(方法1):tR=0.59分;質量スペクトル(ESI+):m/z=375[M+H]+
中間体6
1−{4−[5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−イル}−2−メチル−プロパン−2−オール
Figure 2015508795
1,1−ジメチルオキシラン(55μL)を、メタノール(2mL)およびジクロロメタン(3mL)中の5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジン(0.15g)の溶液に、室温で添加する。溶液を50℃で一晩撹拌する。溶液を濃縮し、粗表題化合物を得、これをさらなる精製なしに使用する。LC(方法4):tR=0.98分;質量スペクトル(ESI+):m/z=447[M+H]+
中間体7
5−(1−メタンスルホニルメチル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジン
Figure 2015508795
表題化合物を、中間体5について記載の手順に類似の手順に従って、4−[5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルから調製する。
中間体8
4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
ステップ1:4−ホルミル−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
カリウムtert−ブトキシド(2.80g)およびヨウ化メチル(3.60mL)を、ジクロロメタン(24mL)中の4−ホルミル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(4.00g)の氷冷溶液に添加する。混合物を冷却浴中で30分間撹拌し、次いで室温で一晩撹拌する。ブラインを添加し、得られた混合物をジクロロメタンで抽出する。混合抽出物を乾燥し(MgSO4)、濃縮し、粗表題化合物を得、これをさらなる精製なしに使用する。
ステップ2:4−エチニル−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
2CO3(5.25g)および4−ホルミル−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5.23g)を、ジメチル(1−ジアゾ−2−オキソプロピル)−ホスホネート(5.50g)、分子篩(2g)、およびメタノール(30mL)の氷冷混合物に添加する。混合物を冷却浴中で30分間、次いで室温で一晩撹拌する。混合物を濾過し、濾液にNH4Cl水溶液を添加する。得られた混合物をジクロロメタンで抽出し、混合抽出物を濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→1:1)、表題化合物を得る。
ステップ3:4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
中間体5に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−エチニル−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび2−クロロ−5−ヒドロキシ−4−ヨード−ピリジンから、表題化合物を調製する。LC(方法4):tR=1.76分;質量スペクトル(ESI+):m/z=351/353(Cl)[M+H]+
(例1)
4−[5−(4−メタンスルホニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(390mg)、4−(メタンスルホニル)フェニルボロン酸(350mg)、2M Na2CO3水溶液(1.50mL)、および1,4−ジオキサン(10mL)の混合物に、Arを10分間スパージする。Pd(PPh34(100mg)を添加し、得られた混合物を、マイクロ波オーブン内で170℃で1時間撹拌する。反応混合物を濃縮し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。混合抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル60:40→40:60)、表題化合物を得る。LC(方法2):tR=1.23分;質量スペクトル(ESI+):m/z=457[M+H]+
(例2)
4−[5−(3−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例1に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび3−フルオロ−4−メチルスルホニル−フェニルボロン酸から、表題化合物を調製する。LC(方法4):tR=1.71分;質量スペクトル(ESI+):m/z=475[M+H]+
(例3)
4−[5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(100mg)、2−フルオロ−4−(メタンスルホニル)フェニルボロン酸(97mg)、2M Na2CO3水溶液(0.33mL)、メタノール(0.5mL)、および1,4−ジオキサン(1.5mL)の混合物に、Arを10分間スパージする。PdCl2[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]*CH2Cl2錯体(22mg)を添加し、混合物を還流温度で2時間撹拌する。混合物を水およびメタノールで希釈し、逆相(メタノール/水)のHPLCにより精製し、表題化合物を得る。LC(方法5):tR=1.29分;質量スペクトル(ESI+):m/z=475[M+H]+
(例4)
4−[5−(4−メタンスルホニルアミノ−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例1に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび4−メチルスルホニルアミノ−フェニルボロン酸から、表題化合物を調製する。LC(方法4):tR=1.57分;質量スペクトル(ESI+):m/z=472[M+H]+
(例5)
4−[5−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例1に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび4−シアノ−3−フルオロ−フェニルボロン酸から、表題化合物を調製する。反応は150℃で実施する。LC(方法4):tR=1.84分;質量スペクトル(ESI+):m/z=422[M+H]+
(例6)
4−[5−(4−エチルカルバモイル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例1に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび4−エチルカルバモイル−フェニルボロン酸から、表題化合物を調製する。反応は150℃で実施する。LC(方法4):tR=1.68分;質量スペクトル(ESI+):m/z=450[M+H]+
(例7)
4−[5−(2−フルオロ−4−アミノカルボニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
フラスコに、Ar雰囲気下で、撹拌棒、4−[5−クロロ−2−(4−シアノ−2−フルオロ−フェニル)−ピリジン−4−イルエチニル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(110mg)、粉末KOH(42mg)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−2,4,6−トリイソプロピルビフェニル(8mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム付加物(6mg)、水(1.5mL)、および1,4−ジオキサン(3mL)を入れる。混合物を110℃に加熱し、この温度で2時間撹拌する。混合物を室温に冷却した後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて[ジクロロメタン/(ジクロロメタン/メタノール/メタノール中の7Mアンモニア50:48:2)9:1]、表題化合物を得る。LC(方法3):tR=1.26分;質量スペクトル(ESI+):m/z=440[M+H]+
(例8)
4−[5−(4−シアノ−2−フルオロ−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
トリフルオロ酢酸無水物(26μL)を、ジクロロメタン(3mL)中の4−[5−(2−フルオロ−4−アミノカルボニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(40mg)およびトリエチルアミン(51μL)の溶液に、室温で添加する。溶液を室温で2時間撹拌してから、さらなるトリフルオロ酢酸無水物(26μL)およびトリエチルアミン(51μL)を添加する。溶液を0.5時間撹拌し、次いでNaHCO3水溶液を添加する。得られた混合物をジクロロメタンで抽出し、混合抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣をエーテルと、次いでメタノールと研和して、表題化合物を得る。LC(方法3):tR=1.52分;質量スペクトル(ESI+):m/z=422[M+H]+
(例9)
4−[5−(4−ベンジルオキシカルボニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例1に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび4−ベンジルオキシカルボニル−フェニルボロン酸から、表題化合物を調製する。反応は150℃で実施する。質量スペクトル(ESI+):m/z=513[M+H]+
(例10)
4−(5−オキサゾール−5−イル−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
テトラブチルアンモニウムフルオリド(テトラヒドロフラン中1mol/L;1.5mL)を、氷浴中で冷やされたテトラヒドロフラン(6mL)中の4−[5−(2−トリイソプロピルシラニル−オキサゾール−5−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.31g)の溶液に添加する。冷却浴を取り外し、溶液を室温で2時間撹拌する。水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣を、逆相(メタノール/水)のHPLCにより精製し、表題化合物を得る。LC(方法4):tR=1.66分;質量スペクトル(ESI+):m/z=370[M+H]+
(例11)
4−(5−ピリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例1に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよびピリジン−4−ボロン酸から、表題化合物を調製する。反応は150℃で実施する。LC(方法1):tR=1.31分;質量スペクトル(ESI+):m/z=380[M+H]+
(例12)
4−[5−(4−メタンスルホニルメチル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例1に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび4−メチルスルホニルメチル−フェニルボロン酸から、表題化合物を調製する。反応は150℃で実施する。LC(方法1):tR=1.26分;質量スペクトル(ESI+):m/z=471[M+H]+
(例13)
4−[5−(4−メタンスルホニル−ピペラジン−1−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(80mg)を、撹拌棒、N−メチルスルホニル−ピペラジン(47mg)、カリウムtert−ブトキシド(63mg)、キサントホス(103mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(54mg)、およびトルエン(3mL)を入れたフラスコに添加する。混合物に、Arを室温で10分間スパージし、次いで110℃で一晩撹拌する。混合物を室温に冷却した後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣を、逆相(メタノール/水)のHPLCにより精製し、表題化合物を得る。LC(方法5):tR=1.25分;質量スペクトル(ESI+):m/z=465[M+H]+
(例14)
4−[5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例1に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび1−メタンスルホニル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジンから、表題化合物を調製する。反応は150℃で実施する。LC(方法1):tR=1.27分;質量スペクトル(ESI+):m/z=462[M+H]+
(例15)
4−[5−(3−フルオロ−ピリジン−4−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例3に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび3−フルオロ−ピリジン−4−ボロン酸から、表題化合物を調製する。LC(方法5):tR=1.32分;質量スペクトル(ESI+):m/z=398[M+H]+
(例16)
2−[1−(5−エチル−ピリミジン−2−イル)−ピペリジン−4−イル]−5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン
Figure 2015508795
5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジン(70mg)、2−クロロ−5−エチル−ピリミジン(25mg)、N,N−ジイソプロピル−エチルアミン(67μL)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)の混合物を、120℃で4時間、次いで100℃で一晩撹拌する。室温に冷却した後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→1:1)、表題化合物を得る。LC(方法1):tR=1.18分;質量スペクトル(ESI+):m/z=481[M+H]+
(例17)
5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−2−[1−(1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチル)−ピペリジン−4−イル]−フロ[2,3−c]ピリジン
Figure 2015508795
5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジン(80mg)、メタンスルホン酸1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチルエステル(120mg)、KI(21mg)、K2CO3(92mg)、およびN−メチルピロリジノン(3mL)の混合物を、100℃で4時間撹拌する。室温に冷却した後、水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物を乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→1:1)、表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=497[M+H]+
(例18)
5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−2−[1−(2−フルオロ−2−メチル−プロピル)−ピペリジン−4−イル]−フロ[2,3−c]ピリジン
Figure 2015508795
ビス(2−メトキシエチル)アミノサルファートリフルオリド(トルエン中50%;0.27mL)を、氷浴中で冷やされたジクロロメタン(3mL)中の5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−2−[1−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピル)−ピペリジン−4−イル]−フロ[2,3−c]ピリジン(0.19g)の溶液に添加する。溶液を室温で一晩撹拌する。溶液をジクロロメタンおよび微量のメタノールで希釈し、NaHCO3水溶液で洗浄する。溶液を乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル1:1→1:2)、表題化合物を得る。LC(方法4):tR=1.09分;質量スペクトル(ESI+):m/z=449[M+H]+
(例19)
4−[5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル
Figure 2015508795
クロロギ酸イソプロピル(トルエン中1mol/L;0.30mL)を、氷浴中で冷やされたテトラヒドロフラン(1mL)中の5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジン(75mg)およびN,N−ジイソプロピル−エチルアミン(0.10mL)の溶液に添加する。溶液を室温で3時間撹拌する。溶液を濃縮し、残渣を水およびジクロロメタン中に吸収させる。得られた混合物をジクロロメタンで抽出し、混合抽出物を乾燥する(Na2SO4)。溶媒を蒸発させ、残渣を逆相(メタノール/水)のHPLCにより精製し、表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=461[M+H]+
(例20)
4−[5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸1−メチル−シクロプロピルエステル
Figure 2015508795
1−メチル−シクロプロピル4−ニトロフェニルカーボネート(48mg)を、テトラヒドロフラン(1mL)中の5−(2−フルオロ−4−メタンスルホニル−フェニル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジン(75mg)およびN,N−ジイソプロピル−エチルアミン(32μL)の溶液に、室温で添加する。混合物を室温で一晩撹拌する。溶液を濃縮し、残渣を酢酸エチル中に吸収させる。得られた混合物を1M NaOH水溶液(3回)、水、およびブラインで洗浄する。有機相を乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣を逆相(メタノール/水)のHPLCにより精製し、表題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=473[M+H]+
(例21)
4−[5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルエステル
Figure 2015508795
例19に関して説明されたのと同様の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジンおよびクロロギ酸イソプロピルから、表題化合物を調製する。LC(方法6):tR=1.45分;質量スペクトル(ESI+):m/z=448[M+H]+
(例22)
4−[5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−カルボン酸1−メチル−シクロプロピルエステル
Figure 2015508795
例20に関して説明されたのと同様の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジンおよび1−メチル−シクロプロピル4−ニトリフェニルカーボネートから、表題化合物を調製する。質量スペクトル(ESI+):m/z=460[M+H]+
(例23)
4−[5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−5’−トリフルオロメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピリジニル
Figure 2015508795
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジン(50mg)、2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン(25mg)、K2CO3(40mg)、およびN−メチルピロリジノン(1mL)の混合物を、60℃で一晩撹拌する。室温に冷却した後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣を、シリカゲル上でのクロマトグラフィーにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル4:1→1:2)、表題化合物を得る。LC(方法1):tR=1.05分;質量スペクトル(ESI+):m/z=507[M+H]+
(例24)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−2−[1−(1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチル)−ピペリジン−4−イル]−フロ[2,3−c]ピリジン
Figure 2015508795
例17に関して説明されたのと同様の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジンおよびメタンスルホン酸1−トリフルオロメチル−シクロプロピルメチルエステルから、表題化合物を調製する。LC(方法1):tR=0.65分;質量スペクトル(ESI+):m/z=484[M+H]+
(例25)
2−[1−(5−クロロ−ピリミジン−2−イル)−ピペリジン−4−イル]−5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン
Figure 2015508795
例23に関して説明されたのと同様の手順に従って、5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジンおよび2,5−ジクロロピリミジンから、表題化合物を調製する。LC(方法1):tR=1.07分;質量スペクトル(ESI+):m/z=474/476(Cl)[M+H]+
(例26)
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−2−[1−(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ピペリジン−4−イル]−フロ[2,3−c]ピリジン
Figure 2015508795
5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−2−ピペリジン−4−イル−フロ[2,3−c]ピリジン(HCl塩、70mg)、2−クロロ−5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール(35mg)、K2CO3(55mg)、およびジメチルスルホキシド(3mL)の混合物を、60℃で一晩撹拌する。室温に冷却した後、水を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。混合抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮する。残渣をメタノールと、次いでジイソプロピルエーテルと研和し、表題化合物を得る。LC(方法1):tR=0.94分;質量スペクトル(ESI+):m/z=514[M+H]+
(例27)
4−[5−(4−メタンスルホニル−フェニル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例1に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび4−メタンスルホニル−フェニルボロン酸から、表題化合物を調製する。反応は150℃で実施する。LC(方法4):tR=1.71分;質量スペクトル(ESI+):m/z=471[M+H]+
(例28)
4−[5−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2015508795
例1に関して説明されたのと同様の手順に従って、4−(5−クロロ−フロ[2,3−c]ピリジン−2−イル)−4−メチル−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルおよび1−メタンスルホニル−4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジンから、表題化合物を調製する。反応は150℃で実施する。LC(方法4):tR=1.58分;質量スペクトル(ESI+):m/z=476[M+H]+

Claims (12)

  1. 式I
    Figure 2015508795
    [式中、
    1は、N、OおよびSから互いに独立に選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有し、基RCおよび/またはLAから独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい5員または6員の芳香族複素環、
    基C(=O)−O−Ra(式中、Raは、フッ素で一置換または多置換されていてもよいC1-6−アルキル、ならびに、フッ素で一置換または多置換されていてもよく、CH3、CF3、およびCHF2から選択される基で置換されていてもよいC3-6−シクロアルキルを示す)、ならびに
    基CH2−Rb(式中、Rbは、フッ素で一置換または多置換されていてもよいC1-6−アルキル、ならびに、フッ素で一置換または多置換されていてもよく、CH3、CF3、およびCHF2から選択される基で置換されていてもよいC3-6−シクロアルキルを示す)
    からなる基R1−G1から選択され、
    2は、HおよびC1-3−アルキルからなる基RC−G1から選択され、
    Aは、それぞれがNにおいてC1-4−アルキル−S(=O)2−基で置換されている1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イルおよびピペラジン−1−イル;及び、フェニル環、並びに、N、OおよびSから互いに独立に選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族複素環からなる基A−G1から選択され、そのそれぞれが、基Tで置換されていてもよく、LAから独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
    Tは、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO2、C1-6−アルキル、C2-6−アルケニル、C2-6−アルキニル、C3-6−シクロアルキル、C1-6−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、C1-6−アルキル−S−、HO−C(=O)−、C1-6−アルキル−O−C(=O)−、C1-4−アルキル−C(=O)−、C3-6−シクロアルキル−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、RNT1NT2N−、RNT1NT2N−C(=O)−、RNT1NT2N−S(=O)2−、RNT1NT2N−C(=O)−(RN)N−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−O−、アリール、アリール−O−、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−O−からなる基T−G1から選択され、
    各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、F、Cl、CN、OH、C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C1-3−アルキル−O−、RNT1NT2N−、RNT1NT2N−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、RNT1NT2N−S(=O)2−、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
    アリールは、フェニルまたはナフチルを示し、
    ヘテロアリールは、N、OおよびSから互いに独立に選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族環であり、1つまたは複数のNH基のH原子は、RNによって置き換えられていてもよく、
    ヘテロシクリルは、4〜7員の不飽和または飽和炭素環式環であり、1もしくは2個の−CH2−基は、互いに独立に、NRN、O、−C(=O)−、S、−S(=O)−もしくは−S(=O)2−によって置き換えられており、かつ/または−CH−基は、Nによって置き換えられており、
    各アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、LAから互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
    Nは、H、C1-4−アルキル、C1-4−アルキル−C(=O)−、およびC1-4−アルキル−S(=O)2−からなる基RN−G1から互いに独立に選択され、
    NT1は、H、C1-6−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C1-6−アルキル−C(=O)−、C1-6−アルキル−S(=O)2、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリールからなる基RNT1−G1から選択され、
    各アルキルおよびシクロアルキル(cylcoalkyl)基は、F、OH、CN、C1-4−アルキル、C1-4−アルキル−O−、RN 2N、C1-4−アルキル−S(=O)2−、C3-6−シクロアルキル、ヘテロシクリル、フェニルおよびヘテロアリールからなる群から互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
    ヘテロシクリルは、F、C1-4−アルキル、RN 2N、OHおよびC1-4−アルキル−O−から互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
    ヘテロシクリルは、C4-7−シクロアルキル環であり、1または2個の−CH2−基は、互いに独立に、NRN、O、C(=O)、S、S(=O)またはS(=O)2によって置き換えられており、
    アリールは、フェニルまたはナフチルであり、
    ヘテロアリールは、N、OおよびSから互いに独立に選択される1、2または3個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族環であり、
    1つまたは複数のNH基のH原子は、RNによって置き換えられていてもよく、
    アリールおよびヘテロアリールは、1つまたは複数の置換基LAで置換されていてもよく、
    NT2は、HおよびC1-6−アルキルからなる基RNT2−G1から選択され、あるいは
    NT1およびRNT2は、連結して、C3-5−アルキレン基からなる基RNT1NT2−G1から選択される1個の基を形成し(1または2個の−CH2−基は、互いに独立に、NRN、O、C(=O)、S、S(=O)またはS(=O)2によって置き換えられている)(F、C1-4−アルキル、(RN2N、OHおよびC1-4−アルキル−O−から互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよい)、
    Aは、F、Cl、Br、CN、OH、NO2、C1-4−アルキル−、C1-4−アルキル−O−、(RN2N−C(=O)、(RN2N−およびC1-4−アルキル−S(=O)2−からなる基LA−G1から選択され、各アルキル基は、F、Cl、CN、OHおよびC1-3−アルキル−O−から互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
    Cは、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO2、C1-6−アルキル、C2-6−アルケニル、C2-6−アルキニル、C3-6−シクロアルキル、C1-6−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、C1-6−アルキル−S−、HO−C(=O)−、C1-6−アルキル−O−C(=O)−、C1-4−アルキル−C(=O)−、C3-6−シクロアルキル−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、RNT1NT2N−、RNT1NT2N−C(=O)−、RNT1NT2N−S(=O)2−、RNT1NT2N−C(=O)−(RN)N−、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−O−、アリール、アリール−O−、ヘテロアリールおよびヘテロアリール−O−からなる基RC−G1から選択され、
    各アルキル、アルケニル、アルキニルおよびシクロアルキル基は、F、Cl、CN、OH、C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C1-3−アルキル−O−、RNT1NT2N−、RNT1NT2N−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、RNT1NT2N−S(=O)2−、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリルから互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
    アリールは、フェニルまたはナフチルを示し、
    ヘテロアリールは、N、OおよびSから互いに独立に選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族環であり、1つまたは複数のNH基のH原子は、RNによって置き換えられていてもよく、
    ヘテロシクリルは、4〜7員の不飽和または飽和炭素環式環であり、1もしくは2個の−CH2−基は、互いに独立に、NRN、O、−C(=O)−、S、−S(=O)−もしくは−S(=O)2−によって置き換えられており、かつ/または−CH−基は、Nによって置き換えられており、
    各アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、LAから互いに独立に選択される1つまたは複数の置換基で置換されていてもよく、
    但し、以下の化合物I−a、I−b、およびI−cは除外される]
    Figure 2015508795
    の化合物またはその塩。
  2. 1が、
    a)
    Figure 2015508795
    [式中、各環が1個の置換基RCで置換されていてもよく、RCが、請求項1に記載の通りである]から選択される基、
    b)
    −C(=O)−O−(C1-4−アルキル)および
    Figure 2015508795
    [式中、各アルキル残基は1個または複数個のフッ素原子で置換されていてもよい]から選択される基、および
    c)
    Figure 2015508795
    から選択される基からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. Aが、
    a)1個または2個のフッ素原子で置換されていてもよく、
    Figure 2015508795
    [式中、基Tは、請求項1に記載の通りである]、および
    b)
    Figure 2015508795
    からなる群から選択される、請求項1または2に記載の化合物。
  4. Tが、−CN、C1-4−アルキル−S(=O)2−CH2−、C1-4−アルキル−S(=O)2NT1NT2N−S(=O)2−、RNT1NT2N−C(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−(RN)N−およびRNT1NT2N−からなる群から選択され、RNT1、RNT2およびRNが、請求項1に記載の通りである、請求項1、2または3に記載の化合物。
  5. Cが、Cl、C1-4−アルキル、F3C−、C3-4−シクロアルキル、およびC1-3−アルキル−O−からなる群から選択される、請求項1、2、3、または4に記載の化合物。
  6. 1が、
    a)
    Figure 2015508795
    [式中、各環は1個の置換基RCで置換されていてもよく、RCは、Cl、C1-4−アルキル、F3C−、C3-4−シクロアルキル、およびC1-3−アルキル−O−からなる群から選択される]から選択される基、
    b)
    Figure 2015508795
    [式中、各アルキル残基が、1個または複数個のフッ素原子で置換されていてもよい]から選択される基、および
    c)
    Figure 2015508795
    から選択される基からなる群から選択され、
    2がHであり、ならびに
    Aが
    a)1個または複数個のF原子で置換されていてもよく、
    Figure 2015508795
    [式中、Tは、NC−、C1-4−アルキル−S(=O)2−CH2−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、RNT1NT2N−C(=O)−、およびC1-4−アルキル−S(=O)2−NH−からなる群から選択される]、および
    b)
    Figure 2015508795
    からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  7. 1が、
    a)
    Figure 2015508795
    [式中、各環は1個の置換基RCで置換されていてもよく、RCは、Cl、C1-4−アルキル、F3C−、C3-4−シクロアルキル、およびC1-3−アルキル−O−からなる群から選択される]、
    b)
    Figure 2015508795
    [式中、各アルキル残基が、1個または複数個のフッ素原子で置換されていてもよい]、および
    c)
    Figure 2015508795
    からなる群から選択され、
    2がHであり、ならびに
    Aが
    Figure 2015508795
    からなる群から選択される、請求項1または6に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物の、薬学的に許容される塩。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載の1種もしくは複数の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物、または1種もしくは複数の薬学的に許容されるその塩を、1種または複数の不活性な担体および/または希釈剤と一緒に含んでいてもよい、医薬組成物。
  10. 請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物、または薬学的に許容されるその塩を、薬学的に有効な量で、必要としている患者に投与することを特徴とする、Gタンパク質共役受容体GPR119の活性化によって媒介される疾患または状態を治療する方法。
  11. 糖尿病、肥満または脂質異常症を治療する方法において使用するための、請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物または薬学的に許容されるその塩。
  12. 請求項1から7のいずれか1項に記載の1種もしくは複数の化合物I−a、I−bおよびI−cを含む化合物、または1種もしくは複数の薬学的に許容されるその塩、および1種または複数の追加の治療剤を、1種または複数の不活性な担体および/または希釈剤と一緒に含んでいてもよい、医薬組成物。
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