JP2018526405A - [{[2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸、それらの医薬組成物および使用 - Google Patents

[{[2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸、それらの医薬組成物および使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2018526405A
JP2018526405A JP2018512525A JP2018512525A JP2018526405A JP 2018526405 A JP2018526405 A JP 2018526405A JP 2018512525 A JP2018512525 A JP 2018512525A JP 2018512525 A JP2018512525 A JP 2018512525A JP 2018526405 A JP2018526405 A JP 2018526405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
group
groups
cycloalkyl
heterocyclyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018512525A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018526405A5 (ja
Inventor
マティアス エックハルト
マティアス エックハルト
ホルガー ワグナー
ホルガー ワグナー
シュテファン ペーテルス
シュテファン ペーテルス
Original Assignee
ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング, ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング filed Critical ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
Publication of JP2018526405A publication Critical patent/JP2018526405A/ja
Publication of JP2018526405A5 publication Critical patent/JP2018526405A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D491/00Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00
    • C07D491/02Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D491/04Ortho-condensed systems
    • C07D491/044Ortho-condensed systems with only one oxygen atom as ring hetero atom in the oxygen-containing ring
    • C07D491/048Ortho-condensed systems with only one oxygen atom as ring hetero atom in the oxygen-containing ring the oxygen-containing ring being five-membered
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/04Anorexiants; Antiobesity agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Obesity (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Child & Adolescent Psychology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Abstract

本発明は、価値ある薬理学的特性を有する、特に、GPR40受容体に結合し、その活性を調節する特性を有する、一般式I[式中、基R、R1、R2、mおよびnが請求項1に定義された通りである]化合物に関する。該化合物は、代謝性疾患、特に2型糖尿病などの、この受容体により影響を受け得る疾患の処置および予防に好適である。更に、本発明は、式Iの化合物の合成に有用な新規な中間体に関する。

Description

本発明は、Gタンパク質共役型受容体40(GPR40、遊離脂肪酸受容体FFAR1としても知られる)のアゴニストである新規な[{[2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸、それらの調製方法、これらの化合物を含有する医薬組成物、ならびにGPR40の機能調節により影響され得る疾患の予防および/または処置のためのそれらの医療的使用に関する。特に、本発明の医薬組成物は、糖尿病、より特定すると2型真性糖尿病、ならびにインスリン抵抗性、肥満、心疾患および脂質異常症を含む、該疾患に関連する状態などの代謝性疾患の予防および/または治療に好適である。
代謝性疾患は、代謝過程異常により起きる疾患であり、遺伝的酵素異常に起因する先天性であるか、または内分泌器官の疾患または肝臓もしくは膵臓などの代謝的に重要な器官の機能不全に起因する後天性のいずれかであり得る。
真性糖尿病は、複数の原因要素に由来する疾患の状態または過程であり、結果として生じる器官への損傷および代謝過程の機能障害に関連する慢性の高血糖症として定義される。糖尿病は、その病因に応じて、絶対的(インスリン分泌の欠如もしくは減少)かまたはインスリンの相対的欠如に起因するいずれかであるいくつかの形態の糖尿病に区分される。I型真性糖尿病(IDDM、インスリン依存の真性糖尿病)は、一般に20歳未満の青年に起きる。I型真性糖尿病は、自己免疫性の病因であり、それに続く、インスリン合成の役割を担うランゲルハンス島のベータ細胞破壊を伴う膵島炎に至ると推定される。加えて、成人における潜在性自己免疫性糖尿病(LADA;Diabetes Care.8:1460-1467,2001)では、ベータ細胞が自己免疫攻撃に起因して破壊される。残存する膵島細胞により産生されるインスリン量は低すぎて、血中グルコースレベルの上昇(高血糖症)をもたらす。II型真性糖尿病は、一般により高齢者に起きる。II型真性糖尿病は、中でも、肝臓および骨格筋におけるインスリン耐性、またランゲルハンス島の欠損にも関連する。高血中グルコースレベル(および高血中脂質レベルもまた)は、順に、ベータ細胞機能の障害およびベータ細胞アポトーシスの増加に至る。
持続性または制御不十分の高血糖症は、広範囲の病態に関連する。糖尿病は、現在の一般的な抗糖尿病薬が、高血糖レベルおよび低血糖レベルの発生を完全に予防するのに十分なほど血糖レベルを制御することはないため、非常に能力を失わせる疾患である。範囲外の血糖レベルは毒性があり、例えば網膜症、腎臓病、神経障害および末梢血管疾患などの長期の合併症を起こす。糖尿病を有する人に実質的に危険性がある肥満、高血圧症、脳卒中、心疾患および高脂質血症などの多くの関連状態も存在する。
肥満は、心疾患、高血圧症、糖尿病、高脂質血症などのその後に続く疾患の危険性の増大および死亡率の増加に関連する。糖尿病(インスリン抵抗性)および肥満は、「メタボリックシンドローム」の一部であり、これは数々の疾患(シンドロームX、インスリン抵抗性症候群、または死の四重奏とも言われる)をつなげるものとして定義される。これらは、同一の患者に起こることが多く、II型糖尿病および心疾患の発症の主要な危険因子である。II型糖尿病、心疾患、および他のメタボリックシンドロームの発生を処置するために、脂質レベルおよびグルコースレベルの制御が必要とされることが示唆されている(例えば、Diabetes 48:1836-1841,1999;JAMA 288:2209-2716,2002を参照されたい)。
遊離脂肪酸受容体GPR40(FFAR、FFAR1、またはFFA1のいずれかとしても表される)は、細胞表面受容体およびGタンパク質共役型受容体の遺伝子スーパーファミリーの一員であり、対応するタンパク質における推定される7つの膜貫通領域の存在予想に基づき、いわゆるオーファン受容体、すなわち、公知のリガンドを伴わない受容体として最初に同定された(Sawzdargo et al.(1997)Biochem.Biophys.Res.Commun.239:543-547)。GPR40は、いくつかの特定の細胞型:膵臓のβ細胞およびインスリン分泌細胞株において、同様に腸管内分泌細胞、味覚細胞において高発現であることが見出されており、免疫細胞、脾細胞において、ならびにヒトおよびサルの脳において発現することが報告されている。
一方、様々な鎖長の脂肪酸が、GPR40に対する内因性リガンドに相当すると考えられ、GPR40の活性化により、細胞内シグナル伝達Gタンパク質のGqファミリーの調節およびそれに付随するカルシウムレベルの上昇の誘発に主につながるが、cAMPの細胞内レベルを調節するGs−およびGi−タンパク質の活性化もまた報告されている。GPR40は、特に長鎖FFA、詳細にはオレエートにより、同様にPPAR−ガンマアゴニストのロシグリタゾンにより活性化される。
GPR40の活性化因子として作用する脂肪酸が、インスリン分泌細胞において発現するGPR40受容体を通して、血漿グルコース−誘発性のインスリン分泌の上昇を増強することが認識されている(Itoh et al.(2003)Nature 422:173-176;Briscoe et al.(2003)J.Biol.Chem.278:11303-11311;Kotarsky et al.(2003)Biochem.Biophys.Res.Commun.301:406-410)。最初の論争にもかかわらず、GPR40アゴニストの使用は、糖尿病の処置のためのインスリン放出の増加に適切であると思われる(例えば、Diabetes 2008,57,2211;J.Med.Chem.2007,50,2807を参照されたい)。典型的には、長期の糖尿病治療により、島の活性のゆっくりとした縮小に至り、その結果、長期間の処置後に、2型糖尿病患者は、その代わりに毎日のインスリン注入を用いた処置を必要とする。GPR40アゴニストは、島の機能を回復させるかまたは保持する可能性を有し得て、したがって、GPR40アゴニストは、2型糖尿病患者における島の機能の縮小および損失を遅延または予防し得るという点でも有益であり得る。
インクレチンGLP−1(グルカゴン様のペプチド−1)およびGIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ペプチド;胃抑制ペプチドとしても知られる)は、インスリン分泌を刺激し、インビボでDPP−4により急速に不活性化されることが確証を得ている。これらのペプチジルホルモンは、小腸上皮に位置する内分泌細胞により分泌される。これらの内分泌細胞が、消化管腔におけるグルコース濃度の増加を感知すると、それらはインクレチン放出のトリガーとして作用する。インクレチンは、膵臓のベータ細胞への循環を通して運ばれ、食事の消化の結果として生じた血中グルコースの増加を予期して、より多くのインスリンをベータ細胞に分泌させる。CCK、GLP−1、GIP、PYY、およびおそらく他も含めて、腸管内分泌細胞からのインクレチン放出に対するGPR40の調節的役割を示している更なる研究は、GPR40調節物質が、膵臓のベータ細胞からのインスリン放出の強化に、また、インスリン放出および他の放出に対する、例えばGLP−1およびおそらくはGIPの相乗的効果により間接的に寄与し得て、インクレチンもまた、代謝性疾患に対するGPR40調節の有益な寄与全般に寄与し得ることを示唆している。インクレチンの血漿レベルの上昇を通した、インスリン放出に対するGPR40調節の間接的寄与は、DPP−4阻害剤などのインクレチン分解に関与する酵素の阻害剤の同時投与により、更に増強され得る。
インスリン不均衡は、II型真性糖尿病などの重篤な代謝性疾患状態に至る。インスリン分泌の調節におけるGPR40の機能調節は、GPR40機能の調節を可能にする治療剤が、糖尿病などの障害ならびにインスリン抵抗性、肥満、心疾患および脂質異常症を含む該疾患に関連する状態の処置に有用であり得ることを示している。
本発明の目的
本発明の目的は、式(I)の化合物として以下に記載される新しい化合物、詳細にはGタンパク質共役型受容体GPR40に関して活性であり、特にGタンパク質共役型受容体GPR40のアゴニストである、新しい[{[2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸を提供することである。
本発明の更なる目的は、新しい化合物、詳細にはGタンパク質共役型受容体GPR40に対するインビトロおよび/またはインビボの活性化効果を有し、且つ医薬としてそれらを使用するのに好適な薬理学的および薬物動態的特性を持つ、新しい[{[2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸を提供することである。
本発明の更なる目的は、効果的なGPR40アゴニスト、詳細には代謝異常、例えば糖尿病、脂質異常症および/または肥満の処置に関して効果的なGPR40アゴニストを提供することである。
本発明の更なる目的は、患者におけるGタンパク質共役型受容体GPR40の活性化により仲介される、疾患または状態を処置するための方法を提供することである。
本発明の更なる目的は、本発明に基づく少なくとも1種の化合物を含む医薬組成物を提供することである。
本発明の更なる目的は、本発明に基づく少なくとも1種の化合物と、1種または複数の付加的治療剤との組み合わせを提供することである。
本発明の更なる目的は、以上および以下の記載により且つ例により、当業者にとって明白となる。
GPR40調節物質は、例えば、WO2004041266(EP1559422)、WO2007033002、WO2009157418およびWO2014019186に開示されている化合物が当技術分野で公知である。本発明の[{[2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸は、強化された効力、低い血漿タンパク結合、高い代謝的安定性および/または化学的安定性、高い選択性および認容性、強化された溶解度、ならびに安定な塩を形成する可能性などのいくつかの利点を提供し得る。
第1の態様では、本発明は、式Iの化合物
Figure 2018526405
I
[式中、
Rは、
H、F、Cl、Br、I、C1-6−アルキル、C2-6−アルケニル、C2-6−アルキニル、C3-6−シクロアルキル、NC−、HNRN−C(=O)−、C1-4−アルキル−NRN−C(=O)−、C3-6−シクロアルキル−NRN−C(=O)−、ヘテロシクリル−NRN−C(=O)−、ヘテロアリール−NRN−C(=O)−、HOOC−、C1-4−アルキル−O−C(=O)−、O2N−、HRNN−、C1-4−アルキル−RNN−、C1-4−アルキル−C(=O)NRN−、C3-6−シクロアルキル−C(=O)NRN−、ヘテロシクリル−C(=O)NRN−、ヘテロアリール−C(=O)NRN−、C1-4−アルキル−S(=O)2NRN−、C3-6−シクロアルキル−S(=O)2NRN−、ヘテロシクリル−S(=O)2NRN−、ヘテロアリール−S(=O)2NRN−、HO−、C1-6−アルキル−O−、HOOC−C1-3−アルキル−O−、ヘテロシクリル−C1-3−アルキル−O−、フェニル−C1-3−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロアリール−O−、C1-4−アルキル−S−、C3-6−シクロアルキル−S−、ヘテロシクリル−S−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C3-6−シクロアルキル−S(=O)−、ヘテロシクリル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、C3-6−シクロアルキル−S(=O)2−、ヘテロシクリル−S(=O)2−、フェニル−S(=O)2−、ヘテロアリール−S(=O)2−、HNRN−S(=O)2−、C1-4−アルキル−NRN−S(=O)2−、ヘテロシクリル、フェニル、およびヘテロアリール、
(アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクリル基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよく、且つCl、C1-3−アルキル、NC−、(RN2N−、HO−、C1-3−アルキル−O−、およびC1-3−アルキル−S(=O)2−から独立して選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
フェニルおよびヘテロアリール基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、F、Cl、C1-3−アルキル、HF2C−、F3C−、NC−、(RN2N−、HO−、C1-3−アルキル−O−、F3C−O−、およびC1-3−アルキル−S(=O)2−から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく;
ヘテロシクリル基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、
1個のCH2基が、−NRN−または−O−により置き換えられているシクロブチル基、
1個のCH2基が、−C(=O)−、−NRN−、−O−もしくは−S(=O)2−により、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基;
1個のCH2基が、−NRN−もしくは−O−により置き換えられており、第2のCH2基が−NRN−、−C(=O)−もしくは−S(=O)2−により置き換えられており、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基;および、
2個のCH2が−NRN−により、または1個のCH2基が−NRN−により置き換えられており、且つもう1つは−O−により、第3のCH2基が−C(=O)−もしくは−S(=O)2−により、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基;
から選択され、
ヘテロアリール基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、
=N−、−NRN−、−O−、および−S−から互いに独立して選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子を含有するテトラゾリル環および5員環または6員環の芳香族複素環、
(−HC=N−単位を含有する芳香族複素基では、この基は−NRN−C(=O)−により置き換えられてもよい)
から選択され、
1つまたは複数のNH基を有するヘテロアリール環およびヘテロシクリル環では、これらのそれぞれはNRNにより置き換えられている)
からなるR−G1群から選択され;
1は、H、F、Cl、C1-4−アルキル、C3-6−シクロアルキル−、HO−C1-4−アルキル、C1-4−アルキル−O−C1-4−アルキル、NC−、HO−、C1-4−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、C1-4−アルキル−S−、C1-4−アルキル−S(O)−、およびC1-4−アルキル−S(O)2
(任意のアルキル基およびシクロアルキル基またはR1を形成する基内の部分基は、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよく、mが2、3または4である場合は、複数のR1は同一でも異なってもよい)
からなるR1−G1群から選択され;
mは、1、2、3、および4から選択される整数であり;
2は、H、F、Cl、C1-4−アルキル、NC−、およびC1-4−アルキルオキシ
(任意のアルキル基またはR2を形成する基内の部分基は、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよく、nが2または3である場合は、複数のR2は同一でも異なってもよい)
からなるR2−G1群から選択され;
nは、1、2、および3から選択される整数であり;
Nは、H、C1-4−アルキル、HO−C1-4−アルキル−(H2C)−、C1-3−アルキル−O−C1-4−アルキル−、C1-4−アルキル−C(=O)−、C1-4−アルキル−NH−C(=O)−、C1-4−アルキル−N(C1-4−アルキル)−C(=O)−、C1-4−アルキル−O−C(=O)−、およびC1-4−アルキル−S(=O)2
(アルキル基またはRNを形成する基内の部分基のそれぞれは、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよい)
からなるRN−G1群から互いに独立して選択され;
上述の任意の定義において、且つ特に明記されない限り、任意のアルキル基または部分基は、直鎖または分岐であってもよい]、
それらのイソ型、互変異性体、立体異性体、代謝物、プロドラッグ、溶媒和物、水和物および塩、特に無機もしくは有機の酸もしくは塩基との、生理学的に許容されるそれらの塩、またはそれらの組み合わせに関する。
定義内で使用されるエクステンション(extension)−Gnは、それぞれの置換基の部類nを定義することを意味する。例えば、R1−G1は、置換基R1の部類1を定義する。
「1つまたは複数のF原子で置換されていてもよい」という表現は、それぞれの基または従属部分の炭素原子に結び付いた、0個または1個から連続的に全部までのH原子がF原子により置き換えられてもよく、好ましくは1〜5個のH原子、またはより好ましくは1〜3個のH原子がF原子により置き換えられてもよいことを意味する。
更なる態様では、本発明は、本発明に基づく一般式Iの1種もしくは複数の化合物または1種もしくは複数の薬学的に許容されるそれらの塩を含み、1種もしくは複数の不活性の担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい医薬組成物に関する。
更なる態様では、本発明は、それを必要とする患者においてGタンパク質共役型受容体GPR40の活性化により仲介され、疾患または状態を処置するための方法であって、一般式Iの化合物または薬学的に許容されるそれらの塩を患者に投与することを特徴とする方法に関する。
本発明の別の態様に基づいて、それを必要とする患者において、糖尿病、脂質異常症および/または肥満などの代謝性の疾患または障害を処置するための方法であって、一般式Iの化合物または薬学的に許容されるそれらの塩の治療上有効量を患者に投与することを特徴とする方法を提供する。
本発明の別の態様に基づいて、以上および以下に記載される治療法用の医薬製造のための、一般式Iの化合物または薬学的に許容されるそれらの塩の使用を提供する。
本発明の別の態様に基づいて、以上および以下に記載される治療法に使用される、一般式Iの化合物または薬学的に許容されるそれらの塩を提供する。
更なる態様では、本発明は、患者においてGタンパク質共役型受容体GPR40の活性化により仲介される疾患または状態を処置するための方法であって、一般式Iの化合物または薬学的に許容されるそれらの塩の治療上有効量を、1種または複数の付加的治療剤の治療上有効量と組み合わせて、そのような処置を必要とする患者に投与する工程を含む方法に関する。
更なる態様では、本発明は、Gタンパク質共役型受容体GPR40の活性化により仲介される、疾患または状態の処置のための、一般式Iの化合物または薬学的に許容されるそれらの塩の、1種または複数の付加的治療剤と組み合わせた使用に関する。
更なる態様では、本発明は、一般式Iに基づく化合物または薬学的に許容されるそれらの塩および1種または複数の付加的治療剤を含み、1種または複数の不活性の担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい医薬組成物に関する。
本発明の他の態様は、以上および以下に記載される規定および実施例部分から当業者にとって明白となる。
特に明記されない限り、基、残基、および置換基、詳細にはR、R1、R2、m、およびnは、上述および以下のように定義される。残基、置換基、または基が1つの化合物に数回現れる場合は、それらは同一または異なる意味を有してもよい。本発明に基づく化合物の個々の基および置換基のいくつかの好ましい意味は、以下に与えられる。任意の且つそれぞれのこれらの定義は、互いに組み合わせられてもよい。
R:
R−G1:
R基は、以上に定義されたR−G1群から選択されることが好ましい。
R−G2:
別の実施形態では、R基は、
H、F、Cl、C1-6−アルキル、C3-6−シクロアルキル、NC−、HNRN−C(=O)−、C1-4−アルキル−NRN−C(=O)−、C3-6−シクロアルキル−NRN−C(=O)−、ヘテロシクリル−NRN−C(=O)−、HOOC−、HRNN−、C1-4−アルキル−RNN−、C1-4−アルキル−C(=O)NRN−、C3-6−シクロアルキル−C(=O)NRN−、ヘテロシクリル−C(=O)NRN−、C1-4−アルキル−S(=O)2NRN−、HO−、C1-6−アルキル−O−、HOOC−C1-2−アルキル−O−、ヘテロシクリル−C1-2−アルキル−O−、フェニル−C1-2−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロアリール−O−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、C3-6−シクロアルキル−S(=O)2−、ヘテロシクリル−S(=O)2−、HNRN−S(=O)2−、C1-4−アルキル−NRN−S(=O)2−、ヘテロシクリル、およびヘテロアリール、
(アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクリル基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、1つもしくは複数のF原子で置換されていてもよく、且つCl、H3C−、NC−、RNHN−、HO−、H3C−O−、およびH3C−S(=O)2−から独立して選択される1〜2個の基で置換されていてもよく;
ヘテロアリール基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、F、Cl、H3C−、F3C−、NC−、(RN2N−、HO−、H3C−O−、F3C−O−、およびH3C−S(=O)2−から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
ヘテロシクリル基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、
1個のCH2基が、−NRN−または−O−により置き換えられているシクロブチル基、
1個のCH2基が、−C(=O)−、−NRN−、−O−もしくは−S(=O)2−により、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基;
1個のCH2基が、−NRN−もしくは−O−により置き換えられており、第2のCH2が−NRN−、−C(=O)−もしくは−S(=O)2−により置き換えられており、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基;
から選択され、
ヘテロアリール基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、
=N−、−NH−、OおよびSから互いに独立して選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子を含有するテトラゾリル環、5員環の芳香族複素環、ならびに1個または2個の=N−原子を含有する6員環の芳香族複素環、
(−HC=N−単位は−NH−C(=O)−により置き換えられてもよい)
から選択され;
1つまたは複数のNHを含有する上述のヘテロアリールおよびヘテロシクリル基または部分基のそれぞれでは、前記基はNRNにより置き換えられている)
からなるR−G2群から選択される。
R−G3:
別の実施形態では、R基は、F、Cl、C1-4−アルキル、NC−、H2N−C(=O)−、C1-3−アルキル−NRN−C(=O)−、HOOC−、H2N−、C1-3−アルキル−C(=O)NRN−、C1-4−アルキル−S(=O)2NRN−、HO−、C1-5−アルキル−O−、HOOC−CH2−O−、ヘテロシクリル−CH2−O−、フェニル−CH2−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロアリール−O−、ヘテロシクリル−S(=O)2−、ヘテロシクリル、およびヘテロアリール、
(アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクリル基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよく、且つCl、H3C−、NC−、RNHN−、HO−、H3C−O−、およびH3C−S(=O)2−から選択される1個の基で置換されていてもよく;
ヘテロアリール基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、F、Cl、H3C−、F3C−、NC−、(RN2N−、HO−、H3C−O−、F3C−O−、およびH3C−S(=O)2−から独立して選択される1〜2個の置換基で置換されていてもよく;
ヘテロシクリルまたはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、
1個のCH2基が、−NRN−または−O−により置き換えられているシクロブチル基、
1個のCH2基が、−C(=O)−、−NRN−、−O−もしくは−S(=O)2−により、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基;
から選択され、
ヘテロアリール基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、=N−、−NH−、OおよびSから互いに独立して選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子を含有するテトラゾリル環、5員環の芳香族複素環、ならびに1個または2個の=N−原子を含有する6員環の芳香族複素環、
(−HC=N−単位は−NH−C(=O)−により置き換えられてもよい)
から選択され;
1つまたは複数のNHを含有する、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル基またはR−G3で述べた部分基のそれぞれでは、前記基はNRNにより置き換えられている)
からなるR−G3群から選択される。
R−G4:
別の実施形態に基づいて、R基は、
F、Cl、NC−、H2NC(=O)−、H3CHN−C(=O)−、(H3C)2N−C(=O)−、HOOC−、H2N−、HO−;
1つまたは複数のFで置換されていてもよく、またはHO−で一置換されていてもよいC1-3−アルキル;
NC−で一置換されていてもよいシクロプロピル;
1-4−アルキル、HOOC−、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル、またはフェニルで一置換されていてもよいH3C−O−、
(H3C−O−に結合していてもよいC1-4−アルキル基は、NC−、HO−またはH3C−S(=O)2−で一置換されていてもよく、
前記オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルおよび1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル基は、H3C−またはHO−で一置換されていてもよい)
シクロプロピル−O−、テトラヒドロフラニル−O−およびテトラヒドロピラニル−O−;ならびに
ピラゾリル、[1,2,4]オキサジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリジン−2−オニル、ピラジニル、ピリミジニル、およびピリミジン−4−オニルから選択されるヘテロアリール基、
(前記ヘテロアリール基のそれぞれは、H3C−で一置換されていてもよく、
前記ヘテロアリール基のH−N基のそれぞれは、H3C−Nまたは(H3C)2C(OH)−H2C−Nで置き換えられてもよい)
からなるR−G4群から選択される。
R−G5:
別の実施形態では、R基は、
F、Cl、H3C−、H3C−H2C−、(H3C)2CH−、
Figure 2018526405
、F3C−、HOCH2−、NC−、H2N−C(=O)−、H3C−NH−C(=O)−、(H3C)2N−C(=O)−、HOOC−、H2N−、HO−、H3C−O−、シクロプロピル−O−、
Figure 2018526405
(アステリスク、−*は、結合部位を示す)
からなるR−G5群から選択される。
R−G6:
別の実施形態では、R基は、
Figure 2018526405
からなるR−G6群から選択される。
R−G7:
別の実施形態では、R基は、
Figure 2018526405
からなるR−G7群から選択される。
1
1−G1:
1基は、以上に定義されたR1−G1群から選択されることが好ましい。
1−G2:
一実施形態に基づいて、R1基は、H、F、Cl、C1-3−アルキル、シクロプロピル、NC−、HO−、およびC1-3−アルキル−O−、
(アルキル基またはR1−G2で述べた基内の部分基のそれぞれは、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよい)
からなるR1−G2群から選択される。
1−G3:
一実施形態に基づいて、R1基は、H、F、Cl、H3C−、H3C−H2C−、F3C−、NC−、およびH3CO−からなるR1−G3群から選択される。
1−G4:
一実施形態に基づいて、R1基は、H3C−からなるR1−G4群から選択される。
2
2−G1:
2基は、以上に定義されたR2−G1群から選択されることが好ましい。
2−G2:
別の実施形態では、R2基は、
H、F、Cl、H3C−、F3C−、NC−、およびH3CO−
からなるR2−G2群から選択される。
2−G3:
別の実施形態では、R2基は、HおよびFからなるR2−G3群から選択される。
2−G4:
別の実施形態では、R2基は、HからなるR2−G4群から選択される。
2−G5:
別の実施形態では、R2基は、FからなるR2−G5群から選択される。
N
N−G1:
N基は、以上に定義されたRN−G1群から選択されることが好ましい。
N−G2:
別の実施形態では、RN基は、H、C1-3−アルキル、HO−C1-4−アルキル−H2C−、H3C−O−C1-4−アルキル−、C1-3−アルキル−C(=O)−、およびC1-3−アルキル−S(=O)2−からなるRN−G2群から選択される。
N−G3:
別の実施形態では、RN基は、H、H3C−、HO−C3−アルキル−H2C−、H3C−C(=O)−、およびH3C−S(=O)2−からなるRN−G3群から選択される。
m:
mは、1、2、3、および4から選択される整数である。
mは、1および2から選択される整数であることが好ましい。
mは、2であることがより好ましい。
n:
nは、1、2、および3から選択される整数である。
nは、1および2から選択される整数であることが好ましい。
nは、1であることがより好ましい。
式Iの化合物の以下の好ましい実施形態を、一般的な式I.1、I.2、およびI.3を使用して記載し、任意の互変異性体、溶媒和物、水和物およびそれらの塩、詳細には薬学的に許容されるそれらの塩を包含する。
Figure 2018526405
本発明に基づく好ましい下位実施形態の例(E)を、以下の表1に明示し、各実施形態の各置換基群を以上に明示した定義に基づいて定義し、式I、I.1、I.2、およびI.3の全ての他の置換基を以上に明示した定義に基づいて定義する。例えば、R−の下の列およびE1の行中の記載事項−G1は、実施形態E1では置換基RがR−G1と指定された定義から選択されることを意味する。一般式に組み込まれた他の変化要素に対して、同一のことが類似して適用される。
Figure 2018526405
別の実施形態は、これらの式Iの化合物であって、
Rが、
F、Cl、NC−、H2NC(=O)−、H3CHN−C(=O)−、(H3C)2N−C(=O)−、HOOC−、H2N−、HO−;
1つまたは複数のFで置換されていてもよく、またはHO−で一置換されていてもよいC1-3−アルキル;
NC−で一置換されていてもよいシクロプロピル;
1-4−アルキル、HOOC−、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル、またはフェニルで一置換されていてもよいH3C−O−、
(H3C−アルキル−O−に結合していてもよいC1-4−アルキル基は、NC−、HO−またはH3C−S(=O)2−で一置換されていてもよく、
前記オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルおよび1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル基は、H3C−またはHO−で一置換されていてもよい)
シクロプロピル−O−、テトラヒドロフラニル−O−およびテトラヒドロピラニル−O−;
ピラゾリル、[1,2,4]オキサジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリジン−2−オニル、ピラジニル、ピリミジニル、およびピリミジン−4−オニルから選択されるヘテロアリール基、
(前記ヘテロアリール基のそれぞれは、H3C−で一置換されていてもよく、
前記ヘテロアリール基のH−N基のそれぞれは、H3C−Nまたは(H3C)2C(OH)−H2C−Nで置き換えられてもよい)
からなるR−G4群から選択され;
1が、H、F、Cl、H3C−、H3C−H2C−、F3C−、NC−、およびH3C−O−からなるR1−G3群から選択され;
mが、2であり;
2が、HおよびFからなるR2−G3群から選択され;
nが、1である、
化合物に関する。
別の実施形態は、これらの式Iの化合物であって、
Rが、
F、Cl、H3C−、H3C−H2C−、(H3C)2CH−、
Figure 2018526405
、F3C−、HOCH2−、NC−、H2N−C(=O)−、H3C−NH−C(=O)−、(H3C)2N−C(=O)−、HOOC−、H2N−、HO−、H3C−O−、シクロプロピル−O−
Figure 2018526405
(アステリスク(−*)は、結合部位/点を示す)
からなるR−G5群から選択され;
1が、H3C−からなるR1−G4群から選択され;
mが2であり;
2が、FからなるR2−G5群から選択され;
nが、1である、
化合物に関する。
別の実施形態は、これらの式Iの化合物であって、
Rが、
Figure 2018526405
であり;
1が、H3C−であり;
mが、2であり;
2が、HまたはFであり;
nが、1である
化合物に関する。
更に別の実施形態は、これらの式Iの化合物であって、
Rが、
Figure 2018526405
であり;
1が、H3C−であり;
mが、2であり;
2は、HまたはFであり;
nが、1である、
化合物に関する。
特に好ましい化合物は、それらの互変異性体および立体異性体、それらの塩、またはそれらの任意の溶媒和物または水和物も含めて、以下の実験の項に記載されている。
本発明に基づく化合物およびそれらの中間体は、当業者に公知であり且つ有機合成の文献に記載されている合成方法を使用して、例えば「Comprehensive Organic Transformations,2nd edition」,Richard C.Larock,Wiley-VCH,009.、および「March’s Advanced Organic Chemistry,7th edition」,Michael B.Smith,John Wiley & Sons,2013に記載されている方法を使用して得ることができる。化合物は、以下により完全に説明され、詳細には実験の項に記載される調製方法に類似して得られることが好ましい。場合によっては、反応スキームを実行する際に採用される順序は変更され得る。当業者に公知であるが本明細書に詳述されないこれらの反応の変化型もまた、使用され得る。本発明に基づく化合物の一般的な調製プロセスは、以下のスキームを研究中の当業者には明白となるであろう。出発物質は、市販のものであるか、または文献もしくは本明細書に記載される方法により調製され得るか、または類似のもしくは同様の手法において調製され得る。反応を実行する前に、化合物中の任意の対応する官能基を従来の保護基を使用して保護し得る。これらの保護基は、当業者によく知られている方法および文献、例えば、「Protecting Groups,3rd Edition」,Philip J.Kocienski,Theime,2005または「Greene's Protective Groups in Organic Synthesis, 4th Edition」,Peter G.M.Wuts,Theadora W.Greene,John Wiley and Sons,2007に記載されている方法を使用して、反応順序内の好適な段階で再び開裂され得る。
本発明の化合物Iには、スキーム1に描かれるように保護されるかまたはマスクされた形態においてカルボン酸官能基を持つ前駆体IIから到達することが好ましく;R、R1、R2、mおよびnは、以上および以下に定義した意味を有する。カルボン酸に適した前駆体基は、例えば、カルボン酸エステル、カルボン酸アミド、シアノ、オレフィン、オキサゾール、またはチアゾールであり得る。全てのこれらの基は、有機化学文献に記載され且つ当業者に公知の異なる手法によりカルボン酸官能基に変換された。好ましい前駆体基は、C1-4−アルキルまたはカルボン酸ベンジルであり、そのそれぞれは、フッ素、メチル、および/またはメトキシにより付加的に一置換されるかまたは多置換され得る。これらのエステル基は、塩酸もしくは硫酸などの酸で、または水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、もしくは水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物で加水分解され、カルボン酸官能基を生じて得て;加水分解は、水およびテトラヒドロフランなどの水性溶媒、1,4−ジオキサン、アルコール、例えば、メタノール、エタノール、およびイソプロパノールなど、またはジメチルスルホキシド中で、0〜120℃で実行されることが好ましい。tert−ブチルエステルは、例えばトリフルオロ酢酸または塩酸のような酸性条件下で、ジクロロメタン、1,4−ジオキサン、イソプロパノール、または酢酸エチルなどの溶媒中で開裂されることが好ましい。ベンジルエステルは、遷移金属、好ましくは炭素上のパラジウムの存在下で、水素を使用して有利に開裂される。芳香環上にメトキシなどの電子供与基を持つベンジルエステルはまた、酸化条件下で除去され得て;セル酸アンモニウムニトレート(CAN)または2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノキノン(DDQ)は、この手法に一般的に使用される2つの試薬である。
スキーム1:本発明の化合物に到達するためのカルボン酸官能基の遊離
Figure 2018526405
化合物IIは、同様に、アミノインダンIIIおよびカルボン酸前駆体基および脱離基で修飾されたアザ−ジヒドロベンゾフランIVから得ることができ(スキーム2);スキーム2のR、R1、R2、mおよびmは、以上および以下に定義した意味を有する。IV中の脱離基LGは、ピリジン環上の求核的置換反応を介してIIIのNH基で置き換えられ;適したLGは、F、Cl、Br、およびIであり得る。反応は、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン、炭酸塩、例えばLi2CO3、Na2CO3、K2CO3、およびCs2CO3など、水酸化物、例えばLiOH、NaOH、およびKOHなど、アルコレート、例えばNaOMe、NaOEt、およびKOtBuなど、ならびに酸化物、例えばCaOおよびAg2Oなどの塩基の存在下で、通例、実行される。銀塩、例えばAgNO3、AgOSO2CF3、およびAg2COなどの添加剤は、反応を進めるのに有益であり得る。好ましい溶媒は、20〜220℃の温度で、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、アルコール、例えばエタノールもしくはイソプロパノールなど、水、またはこれらの混合物である。アミノインダンIIIとピリジンIVとのカップリングは、遷移金属触媒により仲介されることが好ましい。この手順に適したアザ−ジヒドロベンゾフランIVは、LGとしてCl、Br、またはIを持ち、触媒は、Cu、Ni、およびPd、好ましくはPdに由来し得る。触媒またはそれらの前駆体は、ホスフィン、例えばトリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシル−ホスフィン、2−置換されていてもよいビフェニル−ジシクロヘキシル−ホスフィン、2−置換されていてもよいビフェニル−ジ−tert−ブチルホスフィン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン、もしくはトリフリルホスフィンなど、ホスフィット、1,3−二置換イミダゾールカルベン、1,3−二置換イミダゾリジンカルベン、ジベンジリデンアセトン、アリル、またはニトリルなどの配位子を有する遷移金属錯体、炭素上のパラジウムもしくはパラジウムのナノ粒子などの遷移金属の元素形態、または別に加えられた配位子と組み合わせられ得る、フッ化物、塩化物、臭化物、酢酸塩、トリフル酸塩またはトリフルオロ酢酸塩などの遷移金属塩であり得る。反応は、アルコレート、例えばLiOtBu、NaOtBu、およびKOtBuなど、リチウムヘキサメチルジシラジド、K3PO4、Cs2CO3などの炭酸塩、またはナトリウム2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチル−フェノレートなどのフェノレートなどの塩基の存在下で、一般的に実行される。カップリング反応は、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、tBuOHなどのアルコール、水、またはこれらの混合物中で、20〜180℃の範囲の温度で実行されることが好ましい。クロロ−ピリジンIV(LG=Cl)を利用するために特に適した反応条件として、触媒前駆体としてクロロ[2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル][2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)および塩基としてナトリウムtert−ブトキシド、1,4−ジオキサンまたはトルエン中で、60〜110℃における条件が挙げられる。化合物IVのアルキル−またはベンジルエステルの誘導体が利用される場合は、最初に形成された生成物IIは、インサイチュで加水分解されカルボン酸Iになり得る。
スキーム2:前駆体IIの調製
Figure 2018526405
中間体IIIは、同様に、インダノンVIから調製され得るインダノールVから簡便に得られる(スキーム3);スキーム3のR、R1、R2、mおよびmは、以上および以下に定義された意味を有する。
化合物VI中のケト基の還元は、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、または水素化ジイソブチルアルミニウムを用いて達成され得る、有機合成における標準的な転換である。水素化ホウ素ナトリウムは水溶液またはアルコール溶液中で0〜60℃で利用される一方、挙げられた他の還元剤は、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、およびトルエンなどの不活性溶媒中で、−80〜60℃で使用されることが好ましい。ケト基の還元はまた、アルコールをエナンチオマーが豊富なまたは純粋な形態で提供する、立体選択的な様式で実行され得る。適したキラル還元剤は、エナンチオマー的に純粋な[1,3,2]オキサザボロールと組み合わせたボラン(コーリー−バクシ−シバタ反応もしくはコーリー−イツノ(Itsuno)反応)またはエナンチオマー的に純粋な遷移金属触媒の存在下におけるギ酸、ホルメート、水素、もしくはシランである。前者の手法のための典型的な反応条件は、例えばジクロロメタン、トルエン、メタノール、テトラヒドロフラン、またはこれらの混合物中で、0〜60℃における、ボラン(例えば、硫化ジメチルとの錯体)および(R)−または(S)−3,3−ジフェニル−1−メチルテトラヒドロ−1H,3H−ピロロ[1,2−c][1,3,2]オキサザボロールを含む。ルテニウム錯体、例えばクロロ{[(1S,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエチル](4−トルエンスルホニル)−アミド}−(メシチレン)ルテニウム(II)などのキラル遷移金属触媒を使用すると、例えばトリエチルアミンなどの塩基の存在下で、例えばギ酸を使用して、ジクロロメタン中で、−20〜60℃において、高エナンチオマー過剰を有するヒドロキシ化合物を得ることができる。化合物V中のOH基をNH2で置き換える前に、保護された、例えばフタルイミドとして、またはマスクされた、例えばアジドとして、アミノ誘導体を介した2−工程の手順を行ってもよい。フタルイミドは、ミツノブ(Mitsunobu)反応の条件を利用して導入され得る。転換は、フタルイミド、ホスフィン、およびアゾジカルボン酸エステルまたはアミドを用いて、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、トルエン、ベンゼン、ジクロロメタン、またはこれらの混合物中で、−30〜100℃において通常は実行される。一般的に使用されるホスフィンは、アゾジカルボン酸ジメチル、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、アゾジカルボン酸ジ−(4−クロロベンジル)、アゾジカルボン酸ジベンジル、アゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル、アゾジカルボン酸ビス−(ジメチルアミド)、アゾジカルボン酸ジピペリジド、またはアゾジカルボン酸ジモルホリドと通常は組み合わせられる、トリフェニルホスフィンおよびトリブチルホスフィンである。アミノ基は、エタノール中でヒドラジン、n−ブタノール中でエチレン−1,2−ジアミン、またはn−ブタノール中で1−ブチルアミンを使用して、フタルイミドから遊離され得る。
アジド基は、アジ化水素酸またはアジ化ホスホリル、および上述のミツノブ反応の条件またはそれらの変化型を利用して、ヒドロキシ前駆体Vから導入され得る。1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセンなどの塩基と組み合わせたアジ化ホスホリルはまた、テトラヒドロフランまたはトルエン中で、−10〜60℃において、転換を達成し得る。アジドは、例えば水素を使用して、炭素上のパラジウムなどの遷移金属の存在下でアミノ官能基に転換される。
両方の手順により、異性体的に純粋な前駆体Vから出発した時、エナンチオマー的に純粋な形態のアミノインダンIIIを得ることができる。
スキーム3:中間体IIIの調製
Figure 2018526405
タイプIVの化合物を、スキーム4に基づいて合成することができる。第1の工程は、Na2CO3、K2CO3またはCs2CO3などの塩基の存在下で、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、またはこれらの混合物のような溶媒中で、0〜80℃における、臭化物VIIIを用いたヒドロキシピリジンVIIのアルキル化である。続いて、化合物IXを、インサイチュで生み出された炭素アニオンまたはラジカルの二重結合への付加、ならびにそれに続くプロトンによる環状アニオンの、および水素化物源による環状ラジカルのトラップを介して、化合物IVに転換することができる(工程2)。nBuLi、iPrMgCl、iPrMgCl*LiCl、Mg、Mg*LiCl、Zn、およびZn*LiClは、十分な求核性で二重結合に付加し、C−IまたはC−Br結合をC−M結合(M=Li、MgI、ZnIなど)に変換するのに好ましい試薬である。リチウムおよびマグネシウム試薬を用いた反応は、ヘキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、トルエン、またはこれらの混合物中で、−100〜60℃において、CuBrxSMe2、CuIまたはCuCNx2LiClなどの銅−触媒の存在下でもよく、実行されることが好ましい。Znは、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリジノン、またはこれらの混合物中で、0〜100℃において使用されることが好ましい。ラジカル経路に利用されることが多い反応条件は、例えばアゾビスイソブチロニトリルなどのラジカル開始剤の存在下で、トルエンまたはベンゼン中で、60〜120℃における、例えば水素化トリブチルスズまたはトリス−(トリメチルシリル)−シランである(例えばJ.Org.Chem.1987,52,4072-8を参照されたい)。したがって、化合物IVは、典型的にはラセミ体で得られる(rac−IV)。次に、キラル相に関するカラムクロマトグラフィーにより、エナンチオマーが豊富なまたはエナンチオマーの純粋な形態の化合物IVを得る。
スキーム4:中間体IVの調製
Figure 2018526405
示された合成経路は、保護基の使用に依存し得る。例えば、ヒドロキシ、カルボニル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、またはイミノなどの存在する潜在的反応性基は、反応後に再び開裂する従来の保護基により、反応中に保護され得る。それぞれの官能性およびそれらの除去に関して好適な保護基は、当業者に周知であり、有機合成の文献、例えば、「Protecting Groups,3rd Edition」,Philip J.Kocienski,Theime,2005または「Greene's Protective Groups in Organic Synthesis,4th Edition」,Peter G.M.Wuts,Theadora W.Greene,John Wiley and Sons,2007に記載されている。
一般式Iの化合物は、以下に述べるそのエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーに分割され得る。したがって、例えば、シス/トランス混合物は、そのシスおよびトランスの異性体に分割され得て、ラセミ化合物は、そのエナンチオマーに分離され得る。
シス/トランス混合物は、例えば、クロマトグラフィーにより、そのシスおよびトランスの異性体に分割され得る。ラセミ体として生じる一般式Iの化合物は、本来知られている方法により、その鏡像異性体に分離され得て、一般式Iの化合物のジアステレオマー混合物は、異なる物理的−化学的特性を活用することにより、例えばクロマトグラフィーおよび/または分別再結晶のように、本来知られている方法を使用して、そのジアステレオマーに分割され得る;それ以後得られた化合物がラセミ体である場合は、それらは以下に述べるエナンチオマーに分割され得る。
ラセミ体は、キラル相に関するカラムクロマトグラフィーにより、または光学活性溶媒からの結晶化により、またはエステルまたはアミドなどの塩または誘導体を形成する光学活性物質とラセミ化合物との反応により、分割されることが好ましい。塩は、塩基性化合物に関してエナンチオマー的に純粋な酸を用いて、且つ酸性化合物に関してエナンチオマー的に純粋な塩基を用いて形成され得る。ジアステレオマー誘導体は、エナンチオマー的に純粋な補助化合物、例えば酸、それらの活性化誘導体、またはアルコールなどを用いて形成される。このようにして得られた塩または誘導体のジアステレオマー混合物の分離は、異なる物理的−化学的特性、例えば溶解度における差異を活用することにより、達成され得て;遊離鏡像異性体は、純粋なジアステレオマー塩または誘導体から、好適な薬剤の作用により放出され得る。このような目的に一般的に使用される光学活性の酸、同様に補助残基として適用できる光学活性のアルコールは、当業者に公知である。
上述のように、式Iの化合物は、塩、詳細には医薬的使用のために薬学的に許容される塩に変換され得る。本明細書で使用する時、「薬学的に許容される塩」とは、開示された化合物の誘導体を表し、親化合物がそれらの酸または塩基の塩を作製することにより改質される。
本発明に基づく化合物はまた、以下に続く実施例に記載される方法を使用して有利に得ることができ、この目的のために、これらは文献から当業者に公知の方法と組み合わせてもよい。
用語および定義
本明細書に特に定義されていない用語は、本開示および文脈を考慮して、当業者によりそれらの用語に与えられる意味を与えられるべきである。しかしながら、本明細書で使用されるように、それに反して明記されない限り、以下の用語は、示された意味を有し、以下の慣習に従う。
用語「本発明に基づく化合物」「式(I)の化合物」、「本発明の化合物」などは、本発明に基づく式(I)の化合物を表し、それらの互変異性体、立体異性体およびそれらの混合物ならびにそれらの塩、詳細には薬学的に許容されるそれらの塩、ならびにそのような互変異性体、立体異性体およびそれらの塩の溶媒和物および水和物を含む、そのような化合物の溶媒和物および水和物を含む。
用語「処置」および「処置すること」は、予防に寄与する、すなわち予防的な、または治療的、すなわち治癒上のおよび/または緩和的な処置の両方を包含する。したがって、用語「処置」および「処置すること」は、前記状態、詳細には顕在化した形態を既に発症した患者の治療的処置を含む。治療的処置は、特定の徴候の症状を軽減するための対症的処置、または徴候の状態を逆行させるかもしくは部分的に逆行させるための、または疾患の進行を停止させるかもしくは遅くするための原因処置であり得る。したがって、本発明の組成物および方法は、例えば、ある期間にわたり、同様に慢性的治療のための治療的処置として使用され得る。加えて、用語「処置」および「処置すること」は、予防的処置、すなわち、上述の状態を発症するリスクがある患者の処置、したがって前記リスクを低減する処置を含む。
本発明が、処置を必要とする患者に言及する時、本発明は、主に哺乳動物における、詳細にはヒトにおける処置に関する。
用語「治療上有効量」とは、本明細書に記載される、(i)特定の疾患もしくは状態を処置するかもしくは予防する、(ii)特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状を減弱する、軽快する、もしくは除去する、または(iii)特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状の発症を予防するかもしくは遅らせる、本発明の化合物の量を意味する。
用語「調節された」または「調節している」、または「調節する」は、本明細書で使用する時、特に明記されない限り、1種または複数の本発明の化合物を用いた、Gタンパク質共役型受容体GPR40の活性化を表す。
用語「仲介された」または「仲介している」または「仲介する」は、本明細書で使用する時、特に明記されない限り、本明細書に記載される、(i)特定の疾患もしくは状態の予防を含む処置、(ii)特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状の減弱、軽快、もしくは除去、または(iii)特定の疾患もしくは状態の1つもしくは複数の症状の発症の予防もしくは遅延を表す。
用語「置換されていている」は、本明細書で使用する時、指定された原子、ラジカルまたは部分の任意の1つまたは複数の水素が、原子の正常な結合価を超過しないとする条件で、明記した群から選択されたもので置き換えられており、且つその置換が許容可能に安定した化合物をもたらすことを意味する。
以下に定義される基、ラジカル、または部分において、炭素原子の数は、例えば、C1-6−アルキルが1〜6個の炭素原子を有するアルキル基またはラジカルを意味するように、基に先行して明記されることが多い。一般に、2個以上の部分基を含む基に関して、例えば、置換基「アリール−C1-3−アルキル−」がC1-3−アルキル−基に結び付いているアリール基を意味するように、最後に名称を挙げた部分基がラジカル結合点であり、その後者が、該置換基が結合している核または基に結び付いている。
本発明の化合物が化学名および式としての形態で示された場合には、矛盾がある場合は、式を優先する。
アステリスクは、定義されたコア分子に結合する結合を示すために、部分式において使用され得る。
置換基の原子の番号付けは、該置換基が結合している核または基に最も近接している原子から開始する。
例えば、用語「3−カルボキシプロピル−基」は、以下の置換基を表し:
Figure 2018526405
カルボキシ基は、プロピル基の3番目の炭素原子に結合している。用語「1−メチルプロピル−」、「2,2−ジメチルプロピル−」または「シクロプロピルメチル−」基は、以下の基を表す:
Figure 2018526405
アステリスクは、定義されたコア分子に結合する結合を示すために、部分式において使用され得る。
基の定義では、用語「X、YおよびZ基のそれぞれは、置換されていてもよい」などは、各X基、各Y基および各Z基が、それぞれ別々の基としてか、またはそれぞれ複合基の一部としてのいずれかが、定義されたように置換され得ることを表す。例えば、定義「Rexは、H、C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル、C3-6−シクロアルキル−C1-3−アルキルまたはC1-3−アルキル−O−を表し、各アルキル基は、1つまたは複数のLexで置換されていてもよい」などは、用語アルキルを含む前述の基のそれぞれにおいて、すなわち、C1-3−アルキル、C3-6−シクロアルキル−C1-3−アルキルおよびC1-3−アルキル−O−基のそれぞれにおいて、アルキル部分が定義されたようにLexで置換され得ることを意味する。
特に別の記載がない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲のあらゆる部分で、所与の化学式または化学名は、互変異性体ならびに全ての立体異性体、光学異性体および幾何異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー、E/Z異性体など)ならびにそれらのラセミ体、同様に別々のエナンチオマーの異なる比率の混合物、ジアステレオマー混合物、またはそのような異性体およびエナンチオマーが存在する場合、前述の任意の形態の混合物、同様に薬学的に許容されるそれらの塩を含む塩、および遊離化合物の溶媒和物または化合物の塩の溶媒和物を含む、例えば水和物などのそれらの溶媒和物を包含する。
語句「薬学的に許容される」は、適切な医薬的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激作用、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症などを伴うことなく、ヒトおよび動物の組織と接触して使用することに好適であり、合理的な利益/危険比に相応である、これらの化合物、物質、組成物、および/または投与剤を表すために本明細書で利用される。
本明細書で使用する時、「薬学的に許容される塩」とは、開示された化合物の誘導体を表し、親化合物がそれらの酸または塩基の塩を作製することにより改質される。
例えば、本発明の化合物の精製または単離に有用である、上述のもの以外の酸の塩(例えば、トリフルオロアセテート塩)もまた、本発明の一部を構成する。
ハロゲンという用語は、一般にフッ素、塩素、臭素およびヨウ素を表す。
「C1-n−アルキル」という用語は、nが1〜nの整数であり、単独かまたは別のラジカルとの組み合わせのいずれかであり、1〜n個のC原子を有する、非環式、飽和、分岐または直鎖の炭化水素ラジカルを表す。例えば、C1-5−アルキルという用語は、H3C−、H3C−CH2−、H3C−CH2−CH2−、H3C−CH(CH3)−、H3C−CH2−CH2−CH2−、H3C−CH2−CH(CH3)−、H3C−CH(CH3)−CH2−、H3C−C(CH32−、H3C−CH2−CH2−CH2−CH2−、H3C−CH2−CH2−CH(CH3)−、H3C−CH2−CH(CH3)−CH2−、H3C−CH(CH3)−CH2−CH2−、H3C−CH2−C(CH32−、H3C−C(CH32−CH2−、H3C−CH(CH3)−CH(CH3)−およびH3C−CH2−CH(CH2CH3)−のラジカルを包含する。
「C1-n−アルキレン」という用語は、nが1〜nの整数であり、単独かまたは別のラジカルとの組み合わせのいずれかであり、1〜n個の炭素原子を含有する、非環式、直鎖または分岐鎖の2価のアルキルラジカルを表す。例えば、C1-4−アルキレンという用語は、−(CH2)−、−(CH2−CH2)−、−(CH(CH3))−、−(CH2−CH2−CH2)−、−(C(CH32)−、−(CH(CH2CH3))−、−(CH(CH3)−CH2)−、−(CH2−CH(CH3))−、−(CH2−CH2−CH2−CH2)−、−(CH2−CH2−CH(CH3))−、−(CH(CH3)−CH2−CH2)−、−(CH2−CH(CH3)−CH2)−、−(CH2−C(CH32)−、−(C(CH32−CH2)−、−(CH(CH3)−CH(CH3))−、−(CH2−CH(CH2CH3))−、−(CH(CH2CH3)−CH2)−、−(CH(CH2CH2CH3))−、−(CHCH(CH32)−およびC(CH3)(CH2CH3)−を含む。
「C2-n−アルケニル」という用語は、少なくとも2個の炭素原子を有し、前記基のこれらの炭素原子のうち少なくとも2個が、二重結合で互いに結合している場合、「C1-n−アルキル」に関する定義において定義された基に関して使用される。例えば、C2-3−アルケニルという用語は、−CH=CH2、−CH=CH−CH3、−CH2−CH=CH2を含む。
「C2-n−アルキニル」という用語は、少なくとも2個の炭素原子を有し、前記基のこれらの炭素原子のうち少なくとも2個が、三重結合で互いに結合している場合、「C1-n−アルキル」に関する定義において定義された基に関して使用される。例えば、C2-3−アルキニルという用語は、−C≡CH、−C≡C−CH3、−CH2−C≡CHを含む。
「C3-n−シクロアルキル」という用語は、nが4〜nの整数であり、単独かまたは別のラジカルとの組み合わせのいずれかであり、3〜n個のC原子を有する、環式、飽和、非分岐の炭化水素ラジカルを表す。環式基は、単環式、二環式、三環式またはスピロ環式、最も好ましくは単環式であり得る。このようなシクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロドデシル、ビシクロ[3.2.1.]オクチル、スピロ[4.5]デシル、ノルピニル、ノルボニル、ノルカリル、アダマンチルなどが挙げられる。
上述の用語の多くは、式または基の定義において繰り返し使用され得て、それぞれの場合に互いに独立して上述の意味の1つを有する。
薬理学的活性
本発明の化合物の活性は、以下のアッセイを使用して実証され得る:
IPOneアッセイシステムを使用したIP1蓄積測定−ヒトGPR40受容体を安定して発現する1321N1細胞(Euroscreen、ベルギー)を、アッセイの24時間前に、白色384−ウェルプレートに、10%FCS、1%ピルビン酸Naおよび400μg/mLのG418を含有する培地に播種する。IP1を、製造業者の説明(Cisbio Bioassays、フランス)に基づいて評価する。手短に言えば、刺激緩衝液(10mMのヘペス、1mMのCaCl2、0.5mMのMgCl2、4.2mMのKCl、146mMのNaCl、5.5mMのグルコースおよび50mMのLiCl、pH7.4)によって培地を置換することにより、アッセイを開始する。細胞を、1時間、37℃、5%CO2で、LiClを含有する刺激緩衝液中に希釈した化合物の添加により刺激する。製造業者により提供されたHTRF−複合体(IP1−d2および抗−IP1クリプテートTb)ならびに溶解緩衝液を添加することにより、アッセイを停止する。1時間、室温でのインキュベーション時間後、プレートを、EnVision(商標)、Perkin Elmerを使用して測定する。次に、665/615nMにおいて得られた蛍光比を使用し、Assay Explorer 3.3 Software (Accelrys,Inc.)を使用して、IP1基準曲線を使用する補間およびそれに続くS字形曲線適合により、可変ヒル勾配を考慮して、pEC50値を算出する。
本発明に基づく化合物は、典型的には、約1nM〜約10μMの範囲、好ましくは1μM未満、より好ましくは100nM未満のEC50値を有する。
本発明に基づく化合物に関するEC50値を、以下の表に示す。化合物の番号は、実験の項における例の番号に対応する。
Figure 2018526405
化学的安定性
分解速度論を使用して、消化管の酸性部分における化合物の化学的安定性をシミュレートする。本発明の化合物は、WO2013/144097およびWO2013/144098に明確に開示された化合物の大部分と比較して、酸性の水性媒体中(約1.2のpH値)で優れた化学的安定性を示す。したがって、ヒトの疾患を処置するための医薬品としての本発明の化合物の適用は、制限が少なく、手数もかからない。
本発明の化合物の約1.2のpH値における化学的安定性は、以下のように決定される:
化合物を、HPLCバイアル中で、アセトニトリル/0.1MのHCl水溶液の混合物(2:3;約1.2のpH)か、またはアセトニトリル/pH7.4のMcIlvaine緩衝液の混合物(2:3)のいずれかに溶解し、およそ0.25mg/mlの濃度を得る。次に、バイアルをHPLCオートサンプラーシステムに移し、37℃の温度に維持した。第1の試料を取り、UV DAD検出器を備えた標準HPLCシステムに直ちに注入した。更なる試料を、2、4、6、8および10時間後に注入した。化合物の分解を、HPLC標準グラジエント法を使用して、各注入に関して化合物の回収率[%]を決定することにより測定する。したがって、第1の注入に関する主要ピークのピーク面積(AUt0)を決定し、100%として設定する。更なる注入に関しても、主要ピークのピーク面積(AUtn、n=2、4、6、8、10)を決定し、(AUt0)/(AUtn、n=2、4、6、8、10)[%]という分数として表す。
上述のように決定された、2時間後の約1.2のpH値における本発明に基づく化合物の回収率は、典型的には、95%超、好ましくは98%超である。
以下の表では、本発明に基づく化合物と、WO2013/144097およびWO2013/144098の化合物の、2時間後の約1.2のpH値における回収率を比較している。
Figure 2018526405

表3〜6に列記したケースWO2013/144097およびWO2013/144098からの例の化学構造:
Figure 2018526405
溶解度
本発明の化合物の水溶解度を、緩衝液に溶解する量と、アセトニトリル/水(1/1)溶液中の量とを比較することにより決定する。10mMのDMSO貯蔵液から開始して、アリコートを、それぞれアセトニトリル/水(1/1)または緩衝液で希釈する。24時間の振盪後、溶液を濾過し、LC−UVにより分析する。緩衝液に溶解した量を、アセトニトリル溶液中の量と比較する。
溶解度は、通例、2.5%のDMSO濃度において、0.001〜0.125mg/mL測定される。化合物の90%超が緩衝液に溶解した場合、その値は「>」と記される。
本発明の化合物は、低pH値(pH2.2、消化管の酸性部分に匹敵する)において、WO2013/144097に明確に開示された化合物の大部分と比較して、より高い溶解度を示す。したがって、それらの開発および適用は、より簡便で信頼性が高い。以下の表は、本発明の選択された化合物およびWO2013/144097からの化合物に関するデータを示す(構造に関しては上の表3の下を参照されたい)。
Figure 2018526405
CYP−2C8の阻害
シトクロムP450 2C8−イソ酵素に触媒されるアモジアキンの脱エチル化の、試験化合物による阻害を、37℃でヒト肝ミクロソームを用いて評価する。全てのアッセイを、96ウェルプレート中でロボットシステムで実行する。最終インキュベーション容量は、トリス緩衝液(0.1M)、MgCl2(5mM)、ヒト肝ミクロソーム(0.05mg/mL)、アモジアキン(1μM)および5種類の異なる濃度の試験化合物または化合物なし(高対照)、繰り返し(例えば、10〜50μMの最高濃度とその後の1:4希釈物シリアル(serial))を含有する。短いプレインキュベーション期間に続いて、補因子(NADPH、1mM)を用いて反応は開始され、インキュベーションを8℃に冷却し、続いて1体積のアセトニトリルの添加により停止する。内部標準溶液−安定な同位体d5−デセチルアモジアキン−を、インキュベーションのクエンチ後に添加する。ピーク面積分析対象(=形成された代謝物)および内部標準をLC−MS/MSにより決定する。これらのインキュベーションにおける分析対象の内部標準に対する得られたピーク面積比を、試験化合物を含有しない対照活性と比較する。各アッセイ操作内で、陽性対照阻害剤(モンテルカスト)のIC50を決定する。実験的IC50値を、以下の式に基づいて、最小二乗回帰により算出する。
%対照活性=(100%対照活性/(1+(I/IC50)S))−B
[式中、I=阻害剤濃度;S=勾配因子;B=バックグラウンド活性(阻害曲線のより低いプラトー)]
反応の阻害が、試験化合物の最低濃度で既に>50%である場合は、IC50は、「<試験を行った最低濃度」に割り当てられる(通例、<0.4μM)。反応の阻害が、試験化合物の最高濃度で依然として<50%である場合は、IC50は、「>試験を行った最高濃度」に割り当てられる(通例、>50μM)。
本発明の化合物は、WO2013/144097およびWO2013/144098に明確に開示された化合物の大部分と比較して、シトクロムP450 2C8−イソ酵素のより低い阻害を示す。したがって、望まれない副作用を起こすそれらの可能性は減少する。以下の表は、本発明の選択された化合物ならびにWO2013/144097およびWO2013/144098からの化合物に関するデータを示す(構造に関しては上の表3の下を参照されたい)。
Figure 2018526405
CYP−2C9の阻害
シトクロムP450 2C9−イソ酵素に触媒されるジクロフェナクのヒドロキシル化の、試験化合物による阻害を、37℃でヒト肝ミクロソームを用いて評価する。全てのアッセイを、96ウェルプレート中でロボットシステムで実行する。最終インキュベーション容量は、トリス緩衝液(0.1M)、MgCl2(5mM)、ヒト肝ミクロソーム(0.1mg/mL)、ジクロフェナク(1μM)および5種類の異なる濃度の試験化合物または化合物なし(高対照)、繰り返し(例えば、10〜50μMの最高濃度とその後の1:4希釈物シリアル)を含有する。短いプレインキュベーション期間に続いて、補因子(NADPH、1mM)を用いて反応は開始され、インキュベーションを8°Cに冷却し、続いて1体積のアセトニトリルを添加することにより停止する。内部標準溶液−安定な同位体13C6−ヒドロキシジクロフェナク−を、インキュベーションのクエンチ後に添加する。ピーク面積分析対象(=形成された代謝物)および内部標準をLC−MS/MSにより決定する。これらのインキュベーションにおける分析対象の内部標準に対する得られたピーク面積比を、試験化合物を含有しない対照活性と比較する。各アッセイ操作内で、陽性対照阻害剤(スルファフェナゾール)のIC50を決定する。実験的IC50値を、以下の式に基づいて、最小二乗回帰により算出する。
[式中、
%対照活性=(100%対照活性/(1+(I/IC50)S))−B
I=阻害剤濃度
S=勾配因子
B=バックグラウンド活性(阻害曲線のより低いプラトー)]
反応の阻害が、試験化合物の最低濃度で既に>50%である場合は、IC50は、「<試験を行った最低濃度」に割り当てられる(通例、<0.4μM)。反応の阻害が、試験化合物の最高濃度で依然として<50%である場合は、IC50は、「>試験を行った最高濃度」に割り当てられる(通例、>50μM)。
本発明の化合物は、WO2013/144097およびWO2013/144098に明確に開示された化合物の大部分と比較して、シトクロムP450 2C9−イソ酵素のより低い阻害を示す。したがって、望まれない副作用を起こすそれらの可能性は減少する。以下の表は、本発明の選択された化合物およびWO2013/144097およびWO2013/144098からの化合物に関するデータを示す。
Figure 2018526405
Gタンパク質共役型受容体GPR40の活性、詳細にはアゴニスト活性を調節するそれらの能力を考慮して、本発明に基づく一般式Iの化合物は、対応するそれらの塩を含めて、Gタンパク質共役型受容体GPR40の活性化により影響を受け得るかまたは仲介される全てのこれらの疾患または状態の処置に理論的に好適である。
したがって、本発明は、医薬としての一般式Iの化合物に関する。
更に、本発明は、患者における、好ましくはヒトにおけるGタンパク質共役型受容体GPR40の活性化により仲介される疾患または状態の処置および/または予防のための、本発明に基づく一般式Iの化合物または医薬組成物の使用に関する。
更なる別の態様では、本発明は、哺乳動物におけるGタンパク質共役型受容体GPR40の活性化により仲介される、疾患または状態を処置するための方法であって、本発明の化合物または医薬組成物の治療上有効量を、そのような処置を必要とする患者、好ましくはヒトに投与する工程を含む方法に関する。
Gタンパク質共役型受容体GPR40のアゴニストにより仲介される疾患および状態は、代謝性の疾患または状態を包含する。一態様に基づいて、本発明の化合物および医薬組成物は、真性糖尿病、詳細には2型糖尿病、1型糖尿病、糖尿病の合併症(例えば網膜症、腎障害または神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍または大血管障害など)、代謝性アシドーシスまたはケトーシス、反応性低血糖、高インスリン血症、グルコース代謝異常、インスリン抵抗性、メタボリックシンドローム、異なる起源の脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症および関連疾患、肥満、高血圧症、慢性心不全、浮腫ならびに高尿酸血症の処置に特に好適である。
本発明の化合物および医薬組成物はまた、例えば、膵臓のベータ細胞のアポトーシスまたは壊死などのベータ細胞変性の予防にも好適である。本発明の化合物および医薬組成物はまた、膵臓細胞の機能性の改善または復元、また膵臓のベータ細胞の数および大きさの増大にも好適である。
したがって、別の態様に基づいて、本発明は、患者における代謝性疾患の予防、遅延、進行の緩徐化および/または処置、詳細には血糖コントロールおよび/またはベータ細胞機能の改善における使用のための、本発明に基づく式Iの化合物および医薬組成物に関する。
別の態様では、本発明は、2型糖尿病、過体重、肥満、糖尿病の合併症および関連する病態の予防、遅延、進行の緩徐化および/または処置における使用のための、本発明に基づく式Iの化合物および医薬組成物に関する。
加えて、本発明に基づく化合物および医薬組成物は、1つまたは複数の以下の治療的プロセスにおける使用に好適である:
−例えば1型糖尿病、2型糖尿病、不十分な耐糖能、インスリン抵抗性、高血糖症、高脂質血症、高コレステロール血症、脂質代謝異常、シンドロームX、メタボリックシンドローム、肥満、高血圧症、慢性全身性炎症、網膜症、神経障害、腎障害、アテローム性動脈硬化症、内皮障害などの代謝性疾患または骨関連の疾患(骨粗鬆症、関節リウマチもしくは変形性関節症など)の予防、遅延、進行の緩徐化または処置;
−血糖コントロールの改善ならびに/または空腹時血糖値、食後血糖値および/もしくはグリコヘモグロビンHbA1cの低減;
−乱れた耐糖能、インスリン抵抗性および/またはメタボリックシンドロームの2型糖尿病への進行の予防、遅延、緩徐化または逆行;
−例えば網膜症、腎障害もしくは神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍もしくは大血管障害などの糖尿病の合併症から選択された状態もしくは疾患の予防、遅延、進行の緩徐化または処置;
−体重の低減または体重増加の予防または体重減少の援助;
−膵臓のベータ細胞の分解の予防または処置ならびに/または膵臓のベータ細胞の機能性の改善および/もしくは復元ならびに/または膵臓のインスリン分泌の機能性の復元;
−インスリン感受性の維持および/もしくは改善ならびに/または高インスリン血症および/もしくはインスリン抵抗性の予防もしくは処置。
特に、本発明に基づく化合物および医薬組成物は、肥満、糖尿病(1型および2型糖尿病、好ましくは2型真性糖尿病を含む)ならびに/または糖尿病の合併症(例えば網膜症、腎障害もしくは神経障害、糖尿病性足病変、潰瘍もしくは大血管障害など)の処置に好適である。
本発明に基づく化合物は、最も詳細には2型真性糖尿病の処置に好適である。
1日当たり適用可能な一般式Iの化合物の投与量範囲は、通例、患者の0.001〜10mg/kg体重、例えば0.01〜8mg/kg体重である。各投薬量単位は、簡便に0.1〜1000mg、例えば0.5〜500mgを含有し得る。
実際の治療上有効量または治療的投薬量は、当然のことながら、患者の年齢および体重、投与経路および重症度などの当業者に公知の因子に依存する。いずれの場合も、化合物または組成物は、患者独自の状態に基づいて、送達される治療上有効量を可能にする投薬量および手法で投与される。
本発明に基づく化合物、組成物は、1種または複数の付加的な治療剤との任意の組み合わせを含めて、経口、経皮、吸入、非経口的または舌下の経路により投与され得る。可能な投与方法のうち、経口または静脈内投与が好ましい。
医薬組成物
式Iの化合物を投与するための好適な調製剤は、1種または複数の更なる治療剤との組み合わせでもよく、当業者に明白であり、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、坐剤、舐剤、トローチ剤、液剤、シロップ剤、エリキシル剤、サッシェ剤、注射剤、吸入剤および散剤などを含む。経口製剤、特に、例えば錠剤またはカプセル剤などの固体が好ましい。薬学的活性化合物の含有量は、有利には、組成物全体の0.1〜90質量%、例えば1〜70質量%の範囲である。
好適な錠剤は、例えば、式Iに基づく1種または複数の化合物を、公知の賦形剤、例えば不活性希釈剤、担体、崩壊剤、助剤、界面活性剤、結合剤および/または滑沢剤などと混合することにより得ることができる。錠剤はまた、いくつかの層から構成されてもよい。所望の調製に好適な特定の賦形剤、担体および/または希釈剤は、専門知識に基づいて、当業者によく知られている。好ましいのは、所望される特定の製剤および投与方法に好適なものである。本発明に基づく調製剤または製剤は、例えば少なくとも1種の本発明に基づく式Iの化合物、または薬学的に許容されるそのような化合物の塩、ならびに1種もしくは複数の賦形剤、担体および/もしくは希釈剤と、混合または組み合わせるなどの、当業者によく知られている、本来知られている方法を使用して調製され得る。
併用療法
本発明の化合物は、更に1種または複数の、好ましくは1種の付加的治療剤と組み合わせられてもよい。一実施形態に基づいて、付加的治療剤は、上述の疾患または状態、特に例えば真性糖尿病、肥満、糖尿病の合併症、高血圧症、高脂質血症などの代謝性疾患または状態に関連するものの処置に有用な治療剤の群から選択される。そのような組み合わせに好適な付加的治療剤として、特に、例えば、述べられた徴候の1つに関して、1種もしくは複数の活性物質の治療効果を増強するものおよび/または1種もしくは複数の活性物質の投薬量を低減することを可能にするものが挙げられる。
したがって、本発明の化合物は、抗糖尿病薬、過体重および/または肥満の処置用の薬剤ならびに高血圧症、心不全および/またはアテローム性動脈硬化症の処置用の薬剤からなる群から選択される1種または複数の付加的治療剤と組み合わせられてもよい。
抗糖尿病薬は、例えば、メトホルミン、スルホニル尿素、ナテグリニド、レパグリニド、チアゾリジンジオン、PPAR−(アルファ、ガンマもしくはアルファ/ガンマ)アゴニストまたは調節物質、アルファ−グルコシダーゼ阻害剤、DPPIV阻害剤、SGLT2−阻害剤、インスリンおよびインスリン類似体、GLP−1およびGLP−1類似体またはアミリンおよびアミリン類似体、シクロセット(cycloset)、11β−HSD阻害剤である。他の好適な組み合わせ相手は、タンパク質チロシンホスファターゼ1の阻害剤、例えば、グルコース−6−ホスファターゼ、またはフルクトース−1,6−ビスホスファターゼ、グリコーゲンホスホリラーゼなどの阻害剤、グルカゴン受容体アンタゴニスト、およびホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ、グリコーゲン合成酵素キナーゼまたはピルビン酸デヒドロキナーゼの阻害剤、アルファ2−アンタゴニスト、CCR−2アンタゴニストまたはグルコキナーゼ活性化薬などの肝臓における無秩序なグルコース産生に影響を与える物質である。1種または複数の脂質低下剤もまた、例えば、HMG−CoA−還元酵素阻害薬、フィブラート系薬剤、ニコチン酸およびそれらの誘導体、PPAR−(アルファ、ガンマもしくはアルファ/ガンマ)アゴニストまたは調節物質、PPAR−デルタアゴニスト、ACAT阻害剤または回腸型胆汁酸輸送の阻害剤などの胆汁酸−結合物質などのコレステロール吸収阻害剤、MTP阻害剤、またはCETP阻害剤などのHDL−増加化合物またはABC1制御剤なども組み合わせ相手として好適である。
過体重および/または肥満の処置用の治療剤は、例えば、カンナビノイド1受容体のアンタゴニスト、MCH−1受容体アンタゴニスト、MC4受容体アゴニスト、NPY5またはNPY2のアンタゴニスト、β3−アゴニスト、レプチンまたはレプチン模倣物、5HT2c受容体のアゴニストである。
高血圧症、慢性心不全および/またはアテローム性動脈硬化症の処置用の治療剤は、例えば、A−IIアンタゴニストまたはACE阻害剤であり、ECE阻害剤、利尿薬、β−遮断薬、Ca−アンタゴニスト、中枢作用性の降圧薬、アルファ−2−アドレナリン受容体のアンタゴニスト、中性エンドペプチダーゼの阻害剤、血小板凝集阻害剤など、またはこれらの組み合わせが好適である。アンジオテンシンII受容体アンタゴニストは、高血圧症および糖尿病の合併症の処置または予防に使用されることが好ましく、ヒドロクロロチアジドなどの利尿薬と組み合わせられることが多い。
上述の組み合わせ相手の投薬量は、通例、通常推奨される最低投与量の1/5、通常推奨される投与量の1/1までである。
本発明の化合物および/または本発明の化合物を含む医薬組成物は、1種または複数の付加的治療剤と組み合わせてもよく、運動および/または食事制限と関連して投与されることが好ましい。
したがって、別の態様では、本発明は、1種または複数の以上および以下に記載された付加的治療剤と組み合わせた、Gタンパク質共役型受容体GPR40の活性化の影響を受け得るかまたはそれを介した、疾患または状態の、特に、以上および以下に記載された疾患または状態の処置のための、本発明に基づく化合物の使用に関する。
更なる別の態様では、本発明は、患者におけるGタンパク質共役型受容体GPR40の活性化により仲介される、疾患または状態を処置するための方法であって、本発明の化合物の治療上有効量を、以上および以下に記載された1種または複数の付加的治療剤の治療上有効量と組み合わせて、そのような処置を必要とする患者、好ましくはヒトに投与する工程を含む方法に関する。
付加的治療剤と組み合わせた本発明に基づく化合物の使用は、同時にまたは時間をずらして行われてもよい。
本発明に基づく化合物および1種または複数の付加的治療剤は、両方とも1種の製剤、例えば錠剤もしくはカプセル剤中に共に、または2つの同一もしくは異なる製剤、例えば、いわゆるキットのパーツとして別々に存在してもよい。
結果的に、別の態様では、本発明は、本発明に基づく化合物ならびに以上および以下に記載された1種または複数の付加的治療剤を含み、1種または複数の不活性担体および/または希釈剤をともに含んでもよい医薬組成物に関する。
本発明の他の特色および利点は、本発明の本質を一例として例証している、以下のより詳細な実施例から明白となるであろう。
序文:
用語「周囲温度」および「室温」は互換的に使用され、約20℃の温度を表す。
一般に、1H−NMRおよび/または質量スペクトルは、調製された化合物のために得られた。
生成物のキャラクタリゼーションに利用された分析的HPLCパラメータ(TFAはトリフルオロ酢酸を表し、FAはギ酸を表す):
Figure 2018526405
Figure 2018526405
Figure 2018526405
生成物のキャラクタリゼーションに利用される分析的キラルHPLCパラメータ
Figure 2018526405
Figure 2018526405
以下の例は、本発明を制限することなく例証することを意図する:
中間体1
メチル2−{6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル}アセテート
Figure 2018526405
工程1:5−クロロ−2−ヨードピリジン−3−オール
水(20mL)中の5−クロロ−ピリジン−3−オール(2.6g)の混合物に、Na2CO3(水中の20.5mLの2M溶液)を添加し、I2(5.2g)を数回に分けて添加する。混合物を12時間、室温で撹拌し、塩酸(4M)でpH値が3に到達するまで処理する。混合物を10分間撹拌し、沈殿物を濾別し、水で洗浄して真空中で乾燥させ、標題化合物を得る。
質量スペクトル(ESI+):m/z=256[M+H]+
工程2:メチル(2E)−4−[(5−クロロ−2−ヨードピリジン−3−イル)オキシ]ブタ−2−エノエート
N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の5−クロロ−2−ヨードピリジン−3−オール(3.34g)とK2CO3(4.5g)の混合物に、メチル(2E)−4−ブロモブタ−2−エノエート(2.3mL)を滴下添加する。混合物を15分間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、H3PO4(1M水溶液)およびブラインで続けて洗浄する。乾燥後(MgSO4)、溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をシリカゲルでクロマトグラフにかけて(石油エーテル/酢酸エチル90:10→70:30)、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=354[M+H]+
工程3:メチル2−{6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル}アセテート
メチル(2E)−4−[(5−クロロ−2−ヨードピリジン−3−イル)オキシ]ブタ−2−エノエート(3.92g)、トリス−(トリメチルシリル)−シラン(5.52g)およびアゾ−ビス−(イソブチロニトリル)(AIBN、180mg)をトルエン(52mL)に溶解し、90℃まで1時間加熱する。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をシリカゲルでクロマトグラフにかけて(石油エーテル/酢酸エチル90:10→60:40)、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=228[M+H]+
中間体2および3
メチル2−[(3S)−6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]アセテートおよび
メチル2−[(3R)−6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]アセテート
Figure 2018526405
メチル2−{6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル}アセテートを、キラル相に関するSFCにより、エナンチオマーに分離する(カラム:Daicel Chirakpak IC、5μm、250mm×20mm;溶離液:scCO2/イソプロパノール90:10、60mL/分、40℃、背圧150バール)。
メチル2−[(3S)−6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]アセテート:LC(方法1a):tR=1.33分。
メチル2−[(3R)−6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]アセテート:LC(方法1a):tR=1.77分。
中間体4
4−{4−[(1R)−1−アミノ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−3,5−ジメチルフェノキシ}−2−メチルブタン−2−オール
Figure 2018526405
工程1:
4−{4−[(1R)−1−アジド−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−3,5−ジメチルフェノキシ}−2−メチルブタン−2−オール
(1S)−7−フルオロ−4−[4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−2,6−ジメチルフェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オール(1.5g)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU、1.0mL)をトルエン(15mL)に溶解し、0℃まで冷却する。ジフェニルホスホリルアジド(1.0mL)を滴下添加し、混合物を室温まで加温しながら、12時間撹拌する。混合物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、溶媒を真空中で蒸発させる。残渣をシリカゲルでクロマトグラフにかけて(石油エーテル/酢酸エチル80:20→50:50)、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=384[M+H]+
工程2:
4−{4−[(1R)−1−アミノ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−3,5−ジメチルフェノキシ}−2−メチルブタン−2−オール
エタノール(100mL)中の4−{4−[(1R)−1−アジド−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−3,5−ジメチルフェノキシ}−2−メチルブタン−2−オール(1.55g)および10%の炭素上のパラジウム(0.50g)の混合物を水素雰囲気下(3バール)、室温で6時間振盪する。触媒を濾過により分離し、濾液を濃縮する。残渣をHPLC(アセトニトリル/水/アンモニア)により精製し、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=358[M+H]+
以下の中間体を、対応するインダノール−誘導体から出発して、中間体4に関して記載された手順に類似して得ることができる:
Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405
中間体62
(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(2−メチル−2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン
Figure 2018526405
工程1:
2−[(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(2−メチル−2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン
アルゴン雰囲気下で、(1S)−4−[2,6−ジメチル−4−(2−メチル−2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オール(934mg)、2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(フタルイミド、515mg)およびPBu3(1mL)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、0℃まで冷却する。ジ−tert.−ブチル−アゾジカルボキシレート(910mg)を少しずつ添加し、混合物を室温まで加温しながら、3日間撹拌する。次に、混合物を飽和NaHCO3水溶液と酢酸エチルとの間で分配する。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させる(MgSO4)。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をシリカゲルでクロマトグラフにかけて(石油エーテル/酢酸エチル70:30→50:50)、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=450[M+H]+
工程2:
(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(2−メチル−2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン
メタノール(12mL)中の2−[(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(2−メチル−2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(838mg)およびヒドラジン水和物(100μL)の混合物を、室温で2日間撹拌する。ヒドラジン水和物(100μL)を添加し、混合物を室温で1日間撹拌する。次に、混合物を酢酸エチル(70mL)で希釈し、沈殿物を濾別し、残渣を真空中で濃縮し、Al23でクロマトグラフにかけて(ジクロロメタン/メタノール95:5→80:20)精製し、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=320[M+H]+
以下の中間体を、対応するインダノール−誘導体から出発して、中間体62に関して記載された手順に類似して得ることができる:
Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405
中間体120
メチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよびtert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテート
Figure 2018526405
工程1:2−[(1R)−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン
テトラヒドロフラン(10mL)中の(1S)−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オール(0.5g)、フタルイミド(0.35g)およびトロフェニルホスフィン(0.62g)の溶液に、テトラヒドロフラン(3mL)中のジ−tert.−ブチル−アゾジカルボキシレート(0.54g)の溶液を、アルゴン雰囲気下で滴下添加する。次に、混合物を60℃まで12時間加熱する。混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、乾燥させる(MgSO4)。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をシリカゲルでクロマトグラフにかけて(石油エーテル/酢酸エチル90:10→50:50)、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=342[M+H]+
工程2:2−[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン
2−[(1R)−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(370mg)、ビス(ピナコラト)二ホウ素(300mg)および酢酸カリウム(170mg)を、1,4−ジオキサン(10mL)に溶解する。混合物をアルゴンで5分間パージする。1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(40mg)を添加し、混合物を100℃で4時間撹拌する。次に、混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NH4Cl水溶液およびブラインで続けて洗浄する。乾燥後(MgSO4)、溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をシリカゲルでクロマトグラフにかけて(石油エーテル/酢酸エチル90:10→50:50)、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=390[M+H]+
工程3:(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン
ヒドラジン水和物(2.5mL)を、メタノール(50mL)中の2−[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−1,3−ジオン(10g)溶液に添加し、次に、混合物を室温で12時間撹拌する。混合物を酢酸エチルで希釈し、沈殿物を濾過により除去する。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣を酸化アルミニウムでクロマトグラフにかけて(ジクロロメタン/メタノール99:1→90:10)、標題化合物を得る。質量スペクトル(ESI+):m/z=243[M+H−NH3+
工程4:メチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよびtert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテート
超音波バイアルに撹拌子を装填し、(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミン(1g)、メチル2−{6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル}アセテート(1.05g)、NaOtBu(930mg)および1,4−ジオキサン(15mL)を、アルゴンで10分間パージする。クロロ[2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル][2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)×Me−O−tBu(BrettPhos Pd G1 メチル−t−ブチルエーテル付加生成物、155mg)を添加し、バイアルを密封し、混合物を100℃で5分間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NH4Cl水溶液で洗浄し、乾燥させる(MgSO4)。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をシリカゲルでクロマトグラフにかけて(シクロヘキサン/酢酸エチル99:1→70:30)、標題化合物を得る。
メチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテート:質量スペクトル(ESI+):m/z=451[M+H]+
tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテート:質量スペクトル(ESI+):m/z=493[M+H]+
(例1)
2−(6−{[(1R)−7−フルオロ−4−[4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−2,6−ジメチルフェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
超音波バイアルに撹拌子を装填し、4−{4−[(1R)−1−アミノ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−3,5−ジメチルフェノキシ}−2−メチルブタン−2−オール(185mg)、メチル2−{6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル}アセテート(140mg)、NaOtBu(300mg)および1,4−ジオキサン(5mL)を、アルゴンで10分間パージする。クロロ[2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)−3,6−ジメトキシ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル][2−(2−アミノエチル)フェニル]パラジウム(II)×Me−O−tBu(BrettPhos Pd G1 メチル−t−ブチルエーテル付加生成物、40mg)を添加し、バイアルを密封し、混合物を100℃で30分間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物を濃縮し、残渣をHPLC(アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸)により精製し、標題化合物を得る。LC(方法1):tR=0.91分;質量スペクトル(ESI+):m/z=535[M+H]+
(例2)
2−[(3S)−6−{[(1R)−7−フルオロ−4−[4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−2,6−ジメチルフェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸
Figure 2018526405
2−(6−{[(1R)−7−フルオロ−4−[4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−2,6−ジメチルフェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸を、キラル相に関するSFCにより、ジアステレオマーに分離する(カラム:Phenomenex Inc.LUX(登録商標)Cellulose 2、5μm、250mm×10mm;溶離液:scCO2/(エタノール20mM NH3)70:30、60mL/分、40℃、背圧120バール)。
2−[(3S)−6−{[(1R)−7−フルオロ−4−[4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−2,6−ジメチルフェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸:LC(方法1b):tR=3.78分。
あるいは、標題化合物を、4−{4−[(1R)−1−アミノ−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−3,5−ジメチルフェノキシ}−2−メチルブタン−2−オールおよびメチル2−[(3S)−6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]アセテートから、例1に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法3):tR=0.79分;質量スペクトル(ESI+):m/z=535[M+H]+
(例3)
2−[(3S)−6−{[(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(2−メチル−2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(2−メチル−2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンおよびメチル2−[(3S)−6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]アセテートから、例1に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2):tR=0.91分;質量スペクトル(ESI+):m/z=497[M+H]+
(例4)
2−[(3S)−6−{[(1R)−4−[4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−2,6−ジメチルフェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、4−{4−[(1R)−1−アミノ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−3,5−ジメチルフェノキシ}−2−メチルブタン−2−オールおよびメチル2−[(3S)−6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]アセテートから、例1に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2):tR=0.92分;質量スペクトル(ESI+):m/z=517[M+H]+
(例5)
2−[(3S)−6−{[(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(2−メチル−2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(2−メチル−2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)フェニル]−7−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンおよびメチル2−[(3S)−6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]アセテートから、例1に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2):tR=0.90分;質量スペクトル(ESI+):m/z=515[M+H]+
以下の例を、メチル2−[(3S)−6−クロロ−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]アセテートおよび対応するインダニルアミン中間体から出発して、例1に記載された手順に類似して得ることができる:
Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405

Figure 2018526405
(例118)
2−(6−{[(1R)−4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−2,6−ジメチルフェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
超音波バイアルに撹拌子を装填し、メチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテート(47mg)、1−(4−ブロモ−3,5−ジメチル−フェノキシ)−2−メチル−プロパン−2−オール(43mg)、K3PO4(209μLの1M水溶液)およびテトラヒドロフラン(1mL)を、アルゴンで10分間パージする。ジクロロ[1,3−ビス(2,6ジ−3−ペンチルフェニル)−4,5−ジクロロ−イミダゾール−2−イリデン](3−クロロピリジル)パラジウム(II)(Pd−PEPPSI−IPentCl、8mg)を添加し、バイアルを密封し、混合物を140℃で20分間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物をNaOH(400μLの4M水溶液)で12時間処理する。次に、混合物をトリフルオロ酢酸の添加により酸性化し、クロマトグラフにかけて(逆相HPLC、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸)、対応するカルボン酸をトリフルオロ酢酸塩として得る。LC(方法2):tR=0.95分;質量スペクトル(ESI+):m/z=503[M+H]+
(例119)
2−(6−{[(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(オキサン−4−イルオキシ)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、メチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび4−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノキシ)オキサンから、例118に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2):tR=1.00分;質量スペクトル(ESI+):m/z=515[M+H]+
(例120)
2−(6−{[(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(1−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−4−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
超音波バイアルに撹拌子を装填し、メチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテート(55mg)、4−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)−1−メチル−1,2−ジヒドロピリジン−2−オン(46mg)、K3PO4(209μLの1M水溶液)およびテトラヒドロフラン(1mL)を、アルゴンで10分間パージする。1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン−パラジウムジクロリド(1.4mg)を添加し、バイアルを密封し、混合物を120℃で10分間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物をNaOH(400μLの4M水溶液)で12時間処理する。次に、混合物をトリフルオロ酢酸の添加により酸性化し、クロマトグラフにかけて(逆相HPLC、アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸)、対応するカルボン酸をトリフルオロ酢酸塩として得る。LC(方法2):tR=0.91分;質量スペクトル(ESI+):m/z=522[M+H]+
(例121)
2−(6−{[(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、メチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび5−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)−1−メチル−1,2−ジヒドロピリジン−2−オンから、例120に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2):tR=0.91分;質量スペクトル(ESI+):m/z=522[M+H]+
(例122)
2−(6−{[(1R)−4−{4−[2−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル]−2,6−ジメチルフェニル}−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、メチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび1−[5−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)−2H−1,2,3,4−テトラゾール−2−イル]−2−メチルプロパン−2−オールから、例120に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2):tR=0.95分;質量スペクトル(ESI+):m/z=555[M+H]+
(例123)
2−(6−{[(1R)−4−[4−(2−シアノ−2,2−ジメチルエトキシ)−2,6−ジメチルフェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび3−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパンニトリルから、例120に記載されるものと類似の手順に従い調製する。混合物を140℃まで20分間加熱する。LC(方法2):tR=0.88分;質量スペクトル(ESI+):m/z=512[M+H]+
(例124)
2−(6−{[(1R)−4−(2,6−ジエチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび2−ブロモ−1,3−ジエチルベンゼンから、例118に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2):tR=1.05分;質量スペクトル(ESI+):m/z=443[M+H]+
(例125)
2−(6−{[(1R)−4−[2−(トリフルオロメチル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび1−ヨード−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンから、例118に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2):tR=0.99分;質量スペクトル(ESI+):m/z=455[M+H]+
(例126)
2−(6−{[(1R)−4−[4−(ジメチルカルバモイル)−2,6−ジメチルフェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび4−ブロモ−N,N,3,5−テトラメチルベンズアミドから、例118に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2): tR=0.90分;質量スペクトル(ESI+):m/z=486[M+H]+
(例127)
2−(6−{[(1R)−4−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび2−ブロモ−1,3−ジフルオロ−5−メトキシベンゼンから、例118に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2):tR=0.96分;質量スペクトル(ESI+):m/z=453[M+H]+
(例128)
2−(6−{[(1R)−4−(2,6−ジクロロ−3−メチルフェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび1,3−ジクロロ−2−ヨード−4−メチルベンゼンから、例118に記載されるものと類似の手順に従い調製する。LC(方法2):tR=1.01分;質量スペクトル(ESI+):m/z=469[M+H]+
(例129)
2−(6−{[(1R)−4−[2−(プロパン−2−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび1−ブロモ−2−(プロパン−2−イル)ベンゼンから、例118に記載されるものと類似の手順に従い調製する。混合物を120℃まで20分間加熱する。tR=1.02分;質量スペクトル(ESI+):m/z=429[M+H]+
(例130)
2−(6−{[(1R)−4−(2,6−ジシアノフェニル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび2−ヨードベンゼン−1,3−ジカルボニトリルから、例118に記載されるものと類似の手順に従い調製する。混合物を120℃まで30分間加熱する。LC(方法3):tR=0.73分;質量スペクトル(ESI+):m/z=437[M+H]+
(例131)
2−(6−{[(1R)−4−[2−(1−シアノシクロプロピル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび1−(2−ブロモフェニル)シクロプロパン−1−カルボニトリルから、例118に記載されるものと類似の手順に従い調製する。混合物を120℃まで20分間、且つ140℃まで20分間加熱する。LC(方法2):tR=0.93分;質量スペクトル(ESI+):m/z=452[M+H]+
(例132)
2−(6−{[(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
標題化合物を、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテートおよび3−(4−ブロモ−3,5−ジメチルフェニル)−5−メチル−1,2,4−オキサジアゾールから、例118に記載されるものと類似の手順に従い調製する。混合物を120℃まで40分間加熱する。LC(方法2):tR=0.98分;質量スペクトル(ESI+):m/z=497[M+H]+
(例133)
2−(6−{[(1R)−4−[2,6−ジメチル−4−(1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イル)フェニル]−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)酢酸
Figure 2018526405
超音波バイアルに撹拌子を装填し、tert−ブチル2−(6−{[(1R)−4−(テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル)アセテート(50mg)、6−(4−ヨード−3,5−ジメチルフェニル)−3−メチル−3,4−ジヒドロピリミジン−4−オン(52mg)、Cs2CO3(102μLの2M水溶液)およびN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)を、アルゴンで10分間パージする。1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン−パラジウムジクロリド(7mg)を添加し、バイアルを密封し、混合物を90℃で2時間撹拌する。室温まで冷却した後、混合物をN,N−ジメチルホルムアミドで希釈し、濾過して、クロマトグラフにかけて(逆相HPLC、アセトニトリル/水/NH4OH)、tert.−ブチルエステル中間体を得て、これをジクロロメタン(5mL)に溶解する。塩酸(1,4−ジオキサン中の500μLの4M溶液)を添加し、混合物を室温で4時間撹拌する。溶媒を真空中で蒸発させる。残渣をアセトニトリル中で懸濁させ、固体を濾過により単離し、標題化合物を塩酸塩として得る。LC(方法2):tR=0.89分;質量スペクトル(ESI+):m/z=523[M+H]+

Claims (16)

  1. 式(I)の化合物またはそれらの塩。
    Figure 2018526405
    I

    [式中、
    Rは、H、F、Cl、Br、I、C1-6−アルキル、C2-6−アルケニル、C2-6−アルキニル、C3-6−シクロアルキル、NC−、HNRN−C(=O)−、C1-4−アルキル−NRN−C(=O)−、C3-6−シクロアルキル−NRN−C(=O)−、ヘテロシクリル−NRN−C(=O)−、ヘテロアリール−NRN−C(=O)−、HOOC−、C1-4−アルキル−O−C(=O)−、O2N−、HRNN−、C1-4−アルキル−RNN−、C1-4−アルキル−C(=O)NRN−、C3-6−シクロアルキル−C(=O)NRN−、ヘテロシクリル−C(=O)NRN−、ヘテロアリール−C(=O)NRN−、C1-4−アルキル−S(=O)2NRN−、C3-6−シクロアルキル−S(=O)2NRN−、ヘテロシクリル−S(=O)2NRN−、ヘテロアリール−S(=O)2NRN−、HO−、C1-6−アルキル−O−、HOOC−C1-3−アルキル−O−、ヘテロシクリル−C1-3−アルキル−O−、フェニル−C1-3−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロアリール−O−、C1-4−アルキル−S−、C3-6−シクロアルキル−S−、ヘテロシクリル−S−、C1-4−アルキル−S(=O)−、C3-6−シクロアルキル−S(=O)−、ヘテロシクリル−S(=O)−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、C3-6−シクロアルキル−S(=O)2−、ヘテロシクリル−S(=O)2−、フェニル−S(=O)2−、ヘテロアリール−S(=O)2−、HNRN−S(=O)2−、C1-4−アルキル−NRN−S(=O)2−、ヘテロシクリル、フェニル、およびヘテロアリール
    (アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクリル基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよく、且つCl、C1-3−アルキル、NC−、(RN2N−、HO−、C1-3−アルキル−O−、およびC1-3−アルキル−S(=O)2−から独立して選択される1〜3個の基で置換されていてもよく;
    フェニルおよびヘテロアリール基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、F、Cl、C1-3−アルキル、HF2C−、F3C−、NC−、(RN2N−、HO−、C1-3−アルキル−O−、F3C−O−、およびC1-3−アルキル−S(=O)2−から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよく;
    ヘテロシクリル基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、
    1個のCH2基が、−NRN−または−O−により置き換えられているシクロブチル基、
    1個のCH2基が、−C(=O)−、−NRN−、−O−もしくは−S(=O)2−により置き換えられているか、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基;
    1個のCH2基が、−NRN−もしくは−O−により置き換えられており、第2のCH2基が、−NRN−、−C(=O)−もしくは−S(=O)2−により置き換えられており、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基;および、
    2個のCH2が−NRN−により、または1個のCH2基が−NRN−により、且つもう1つが−O−により置き換えられており、第3のCH2基が−C(=O)−もしくは−S(=O)2−により置き換えられており、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基
    から選択され、
    ヘテロアリール基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれは、
    =N−、−NRN−、−O−、および−S−から互いに独立して選択される1個、2個、または3個のヘテロ原子を含有するテトラゾリル環および5員環または6員環の芳香族複素環
    (−HC=N−単位を含有する芳香族複素基では、この基は−NRN−C(=O)−により置き換えられてもよい)
    から選択され;
    1つまたは複数のNH基を有するヘテロアリール環およびヘテロシクリル環では、前記NH基のそれぞれはNRNにより置き換えられている)
    からなる群から選択され;
    1は、H、F、Cl、C1-4−アルキル、C3-6−シクロアルキル−、HO−C1-4−アルキル、C1-4−アルキル−O−C1-4−アルキル、NC−、HO−、C1-4−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、C1-4−アルキル−S−、C1-4−アルキル−S(O)−、およびC1-4−アルキル−S(O)2
    (任意のアルキル基およびシクロアルキル基またはR1を形成する基内の部分基は、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよく、mが2、3もしくは4である場合は、複数のR1は同一でも異なってもよい)
    からなる群から選択され;
    mは、1、2、3、および4から選択される整数であり;
    2は、H、F、Cl、C1-4−アルキル、NC−、またはC1-4−アルキルオキシ
    (任意のアルキル基またはR2を形成する基内の部分基は、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよく、nが2もしくは3である場合は、複数のR2は同一でも異なってもよい)
    であり;
    nは、1、2、および3から選択される整数であり;
    Nは、H、C1-4−アルキル、HO−(C1-4−アルキル)−H2C−、C1-3−アルキル−O−C1-4−アルキル−、C1-4−アルキル−C(=O)−、C1-4−アルキル−NH−C(=O)−、C1-4−アルキル−N(C1-4−アルキル)−C(=O)−、C1-4−アルキル−O−C(=O)−、およびC1-4−アルキル−S(=O)2
    (アルキル基またはRNを形成する基内の部分基のそれぞれは、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよい)
    からなる群から互いに独立して選択され、
    上述の任意の定義において、特に明記されない限り、任意のアルキル基または部分基は、直鎖もしくは分岐であってもよい]
  2. Rが、H、F、Cl、C1-6−アルキル、C3-6−シクロアルキル、NC−、HNRN−C(=O)−、C1-4−アルキル−NRN−C(=O)−、C3-6−シクロアルキル−NRN−C(=O)−、ヘテロシクリル−NRN−C(=O)−、HOOC−、HRNN−、C1-4−アルキル−RNN−、C1-4−アルキル−C(=O)NRN−、C3-6−シクロアルキル−C(=O)NRN−、ヘテロシクリル−C(=O)NRN−、C1-4−アルキル−S(=O)2NRN−、HO−、C1-6−アルキル−O−、HOOC−C1-2−アルキル−O−、ヘテロシクリル−C1-2−アルキル−O−、フェニル−C1-2−アルキル−O−、C3-6−シクロアルキル−O−、ヘテロシクリル−O−、ヘテロアリール−O−、C1-4−アルキル−S(=O)2−、C3-6−シクロアルキル−S(=O)2−、ヘテロシクリル−S(=O)2−、HNRN−S(=O)2−、C1-4−アルキル−NRN−S(=O)2−、ヘテロシクリル、およびヘテロアリール
    (アルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクリル基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれが、1つまたは複数のF原子で置換されていてもよく、且つCl、H3C−、NC−、RNHN−、HO−、H3C−O−、およびH3C−S(=O)2−から独立して選択される1個〜2個の基で置換されていてもよく;
    ヘテロアリール基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれが、F、Cl、H3C−、F3C−、NC−、(RN2N−、HO−、H3C−O−、F3C−O−、およびH3C−S(=O)2−から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
    ヘテロシクリル基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれが、
    1個のCH2基が、−NRN−または−O−により置き換えられているシクロブチル基、
    1個のCH2基が、−C(=O)−、−NRN−、−O−もしくは−S(=O)2−により置き換えられており、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基;
    1個のCH2基が、−NRN−もしくは−O−により置き換えられており、第2のCH2が−NRN−、−C(=O)−もしくは−S(=O)2−により置き換えられており、且つ/または1個のCH基がNにより置き換えられているC5-6−シクロアルキル基
    から選択され;
    ヘテロアリール基またはRを形成する基内の部分基のそれぞれが、
    =N−、−NH−、OおよびSから互いに独立して選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を含有するテトラゾリル環および5員環の芳香族複素環、ならびに1個または2個の=N−原子を含有する6員環の芳香族複素環
    (−HC=N−単位は−NH−C(=O)−により置き換えられてもよい)
    から選択され;
    1つまたは複数のNHを含有するヘテロアリールおよびヘテロシクリル基または部分基のそれぞれが、前記基がNRNにより置き換えられている)
    からなる群から選択されるか、
    またはそれらの塩である、
    請求項1に記載の化合物。
  3. Rが、F、Cl、NC−、H2NC(=O)−、H3CHN−C(=O)−、(H3C)2N−C(=O)−、HOOC−、H2N−、HO−;
    1つまたは複数のFで置換されていてもよく、またはHO−で一置換されていてもよいC1-3−アルキル;
    NC−で一置換されていてもよいシクロプロピル;
    1-4−アルキル、HOOC−、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル、またはフェニルで一置換されていてもよいH3C−O−
    (前記C1-4−アルキル基が、NC−、HO−またはH3C−S(=O)2−で一置換されていてもよく、前記オキセタニル(eoxetanyl)、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル基のそれぞれが、H3C−またはHO−で一置換されていてもよい);
    シクロプロピル−O−、テトラヒドロフラニル−O−およびテトラヒドロピラニル−O−;ならびに
    ピラゾリル、[1,2,4]オキサジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリジン−2−オニル、ピラジニル、ピリミジニル、およびピリミジン−4−オニル、(前記ヘテロアリール基のそれぞれは、H3C−で一置換されていてもよく、前記ヘテロアリール基のH−N基のそれぞれは、H3C−Nまたは(H3C)2C(OH)−H2C−Nで置き換えられてもよい)
    から選択されるヘテロアリール基
    からなる群から選択されるか、
    またはそれらの塩である、
    請求項1に記載の化合物。
  4. 1が、H、F、Cl、H3C−、H3C−H2C−、F3C−、NC−、およびH3C−O−であり;
    2は、HまたはFであり;
    mが、2であり、
    nが、1である
    化合物またはそれらの塩である、請求項1、2、または3に記載の化合物。
  5. 1が、H3C−である化合物;またはそれらの塩である、請求項1、2、3または4に記載の化合物。
  6. Rが、F、Cl、NC−、H2NC(=O)−、H3CHN−C(=O)−、(H3C)2N−C(=O)−、HOOC−、H2N−、HO−;
    1つもしくは複数のFで置換されていてもよく、またはHO−で一置換されていてもよいC1-3−アルキル;
    NC−で一置換されていてもよいシクロプロピル;
    1-4−アルキル、HOOC−、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル、またはフェニルで一置換されていてもよいH3C−O−
    (H3C−アルキル−O−に結合していてもよいC1-4−アルキル基は、NC−、HO−またはH3C−S(=O)2−で一置換されていてもよく、
    前記オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニルおよび1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル基は、H3C−またはHO−で一置換されていてもよい);
    シクロプロピル−O−、テトラヒドロフラニル−O−およびテトラヒドロピラニル−O−;
    ピラゾリル、[1,2,4]オキサジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリジン−2−オニル、ピラジニル、ピリミジニル、およびピリミジン−4−オニルから選択されるヘテロアリール基
    (前記ヘテロアリール基のそれぞれは、H3C−で一置換されていてもよく、
    前記ヘテロアリール基のH−N基のそれぞれは、H3C−Nまたは(H3C)2C(OH)−H2C−Nで置き換えられてもよい)
    からなる群から選択され;
    1が、H、F、Cl、H3C−、H3C−H2C−、F3C−、NC−、およびH3C−O−であり;
    mが、2であり;
    2が、HまたはFであり;
    nが、1である
    化合物;またはそれらの塩である、請求項1に記載の化合物。
  7. Rが、F、Cl、H3C−、H3C−H2C−、(H3C)2CH−、
    Figure 2018526405
    3C−、HOCH2−、NC−、H2N−C(=O)−、H3C−NH−C(=O)−、(H3C)2N−C(=O)−、HOOC−、H2N−、HO−、H3C−O−、シクロプロピル−O−
    Figure 2018526405
    (アステリスク(−*)は、結合部位/点を示す);
    からなる群から選択され;
    1が、H3C−であり;
    mが、2であり;
    2は、Fであり;
    nが、1である
    化合物;またはそれらの塩である、請求項1に記載の化合物。
  8. 式I.1、I.2、もしくはI.3で示される構造および立体化学を有するか、
    Figure 2018526405
    またはそれらの塩である、請求項1から7までのいずれか1項に記載の化合物。
  9. 以下の構造の1つを有するか、
    Figure 2018526405

    Figure 2018526405

    Figure 2018526405

    Figure 2018526405
    またはそれらの塩である、化合物。
  10. 請求項1から9までの1つまたは複数の項に記載の化合物の薬学的に許容される塩。
  11. 請求項1から9までの1つもしくは複数の項に記載の1種もしくは複数の化合物または1種もしくは複数の薬学的に許容されるそれらの塩を含み、1種もしくは複数の不活性の担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい医薬組成物。
  12. それを必要とする患者において、GPR40の機能調節により影響され得る疾患または状態の処置のための、特に、糖尿病、より特定すると2型真性糖尿病、ならびにインスリン抵抗性、肥満、心疾患および脂質異常症を含む、該疾患に関連する状態などの代謝性疾患の予防および/または治療のための方法であって、請求項1から9までの1つもしくは複数の項に記載の化合物または薬学的に許容されるそれらの塩を患者に投与することを特徴とする方法。
  13. 医薬としての使用のための、請求項1から9までの1つもしくは複数の項に記載の化合物または薬学的に許容されるそれらの塩。
  14. GPR40の機能調節により影響され得る疾患または状態の処置における使用のための、特に、糖尿病、より特定すると2型真性糖尿病、ならびにインスリン抵抗性、肥満、心疾患および脂質異常症を含む、該疾患に関連する状態などの代謝性疾患の予防および/または治療における使用のための、請求項1から9までの1つもしくは複数の項に記載の化合物または薬学的に許容されるそれらの塩。
  15. 請求項1から9までの1つもしくは複数の項に記載の1種もしくは複数の化合物または1種もしくは複数の薬学的に許容されるそれらの塩および1種もしくは複数の付加的治療剤を含み、1種もしくは複数の不活性の担体および/または希釈剤を一緒に含んでもよい医薬組成物。
  16. 付加的治療剤が、抗糖尿病薬、過体重および/または肥満の処置用の薬剤ならびに高血圧症、心不全および/またはアテローム性動脈硬化症の処置用の薬剤からなる群から選択される、請求項15に記載の医薬組成物。
JP2018512525A 2015-09-09 2016-09-05 [{[2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸、それらの医薬組成物および使用 Pending JP2018526405A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15184449.5 2015-09-09
EP15184449 2015-09-09
EP16154638 2016-02-08
EP16154638.7 2016-02-08
PCT/EP2016/070839 WO2017042121A1 (en) 2015-09-09 2016-09-05 [{[2,3-dihydro-1h-inden-1-yl]amino}-2h,3h-furo[3,2-b]pyridin-3-yl]acetic acids, pharmaceutical compositions and uses thereof

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018526405A true JP2018526405A (ja) 2018-09-13
JP2018526405A5 JP2018526405A5 (ja) 2019-09-05

Family

ID=56855466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018512525A Pending JP2018526405A (ja) 2015-09-09 2016-09-05 [{[2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸、それらの医薬組成物および使用

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20180354962A1 (ja)
EP (1) EP3347358B1 (ja)
JP (1) JP2018526405A (ja)
WO (1) WO2017042121A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019535792A (ja) * 2016-11-28 2019-12-12 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング インダニルアミノピリジルシクロプロパンカルボン酸、その医薬組成物及び使用
JP2020505394A (ja) * 2017-01-26 2020-02-20 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング インダニルアミノピラジニルシクロプロパンカルボン酸、その医薬組成物及び使用

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7049353B2 (ja) * 2017-02-08 2022-04-06 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 糖尿病の治療のためのインダニルアミノアザジヒドロベンゾフラニル酢酸、医薬組成物
KR102586510B1 (ko) 2018-02-13 2023-10-12 길리애드 사이언시즈, 인코포레이티드 Pd-1/pd-l1 억제제
WO2019165043A2 (en) 2018-02-22 2019-08-29 Chemocentryx, Inc. Indane-amines as pd-l1 antagonists
WO2019204609A1 (en) 2018-04-19 2019-10-24 Gilead Sciences, Inc. Pd-1/pd-l1 inhibitors
PT3820572T (pt) 2018-07-13 2023-11-10 Gilead Sciences Inc Inibidores pd-1/pd-l1
JP7158577B2 (ja) 2018-10-24 2022-10-21 ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド Pd-1/pd-l1阻害剤
AU2020363377A1 (en) 2019-10-07 2022-04-21 Kallyope, Inc. GPR119 agonists
BR112022023359A2 (pt) 2020-05-19 2023-04-18 Kallyope Inc Ativadores de ampk
CN116390925A (zh) 2020-06-26 2023-07-04 卡尔优普公司 Ampk活化剂

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005087710A1 (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Takeda Pharmaceutical Company Limited アミノフェニルプロパン酸誘導体
JP2012529422A (ja) * 2009-06-09 2012-11-22 武田薬品工業株式会社 新規な縮合環化合物およびその用途
WO2014019186A1 (en) * 2012-08-02 2014-02-06 Merck Sharp & Dohme Corp. Antidiabetic tricyclic compounds
WO2015024526A1 (en) * 2013-08-23 2015-02-26 Fujian Haixi Pharmaceuticals Co., Ltd Carboxylic acid compounds in treatment of diabetes mellitus
JP2015511612A (ja) * 2012-03-26 2015-04-20 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 新しいインダニルオキシジヒドロベンゾフラニル酢酸誘導体およびgpr40受容体作動薬としてのそれらの使用

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005087710A1 (ja) * 2004-03-15 2005-09-22 Takeda Pharmaceutical Company Limited アミノフェニルプロパン酸誘導体
JP2012529422A (ja) * 2009-06-09 2012-11-22 武田薬品工業株式会社 新規な縮合環化合物およびその用途
JP2015511612A (ja) * 2012-03-26 2015-04-20 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 新しいインダニルオキシジヒドロベンゾフラニル酢酸誘導体およびgpr40受容体作動薬としてのそれらの使用
JP2015511613A (ja) * 2012-03-26 2015-04-20 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 新しいインダニルオキシジヒドロベンゾフラニル酢酸誘導体およびgpr40受容体作動薬としてのそれらの使用
WO2014019186A1 (en) * 2012-08-02 2014-02-06 Merck Sharp & Dohme Corp. Antidiabetic tricyclic compounds
WO2015024526A1 (en) * 2013-08-23 2015-02-26 Fujian Haixi Pharmaceuticals Co., Ltd Carboxylic acid compounds in treatment of diabetes mellitus

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019535792A (ja) * 2016-11-28 2019-12-12 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング インダニルアミノピリジルシクロプロパンカルボン酸、その医薬組成物及び使用
JP7008704B2 (ja) 2016-11-28 2022-01-25 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング インダニルアミノピリジルシクロプロパンカルボン酸、その医薬組成物及び使用
JP2020505394A (ja) * 2017-01-26 2020-02-20 ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング インダニルアミノピラジニルシクロプロパンカルボン酸、その医薬組成物及び使用

Also Published As

Publication number Publication date
EP3347358B1 (en) 2019-11-27
EP3347358A1 (en) 2018-07-18
US20180354962A1 (en) 2018-12-13
WO2017042121A1 (en) 2017-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7049353B2 (ja) 糖尿病の治療のためのインダニルアミノアザジヒドロベンゾフラニル酢酸、医薬組成物
JP2018526405A (ja) [{[2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ}−2H,3H−フロ[3,2−b]ピリジン−3−イル]酢酸、それらの医薬組成物および使用
JP6816107B2 (ja) インダニルアミノピリジルシクロプロパンカルボン酸、医薬組成物及びこれらの使用
CN110248929B (zh) 苄基氨基吡嗪基环丙烷甲酸、其药物组合物和用途
CN110177773B (zh) 苄基氨基吡啶基环丙烷羧酸、其药物组合物及其用途
CN110198928B (zh) 苄氧基吡啶基环丙烷甲酸、其药物组合物和用途
CN110214135B (zh) 茚满基氨基吡嗪基环丙烷羧酸、药物组合物及其用途
JP7050797B2 (ja) ベンジルアミノピリジルシクロプロパンカルボン酸、その医薬組成物および使用
CN110312706B (zh) 茚满基氨基吡啶基环丙烷甲酸、其药物组合物及用途
JP7050792B2 (ja) ベンジルオキシピラジニルシクロプロパンカルボン酸、その医薬組成物及び使用
BR102016018535A2 (pt) Ácidos indanilaminopiridilciclopropanocarboxílicos e composições farmacêuticas compreendendo os mesmos

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190722

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190722

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200615

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210304