JP2015508376A - 水膨潤性粘土ベースのセメント及び被膜材料、並びにセグメント化又は被膜されたセラミックハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

水膨潤性粘土ベースのセメント及び被膜材料、並びにセグメント化又は被膜されたセラミックハニカム構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

セメント組成物の層を多孔質セラミックハニカムの表面に塗布してセメント組成物を焼成することで、被膜及び/又は接着層をハニカムに形成する。セメント組成物は、水膨潤性粘土と、高アスペクト無機充填剤粒子と水とを含み、100nmより小さい粒子及びセルロースポリマーをほぼ又は全く含まない。【選択図】なし

Description

本発明はセラミックフィルタ用のセメント及び被膜材料に関し、また、セラミックフィルタを被膜する方法及びセグメント化されたセラミックフィルタの組立方法に関する。
セラミックハニカム構造体は排出制御装置など、特に内燃機関エンジンを備える車両における用途に広く用いられる。これらの構造体は担体としても用いられる。ハニカム構造体には、入口端から出口端までの構造上の長さを延伸する多くの軸セルを備えている。セルは、構造体の長手方向に延伸する多孔質壁によって区別・分離される。それぞれのセルは入口端又は出口端でキャップを外され、それぞれが出口セル及び入口セルを形成する。入口セルは少なくとも部分的に出口セルに囲まれ、出口セルは少なくとも部分的に入口セルに囲まれており、通常は交互に入口セル及び出口セルを配置するパターンをなす。運転中に入口セルからガス流が流れ込み、多孔質壁を通り抜けて出口セルに入り、出口セルの出口端から排出される。ガス流が通り抜ける際に、多孔質壁が粒子状物質及びエアロゾル液滴を捕集する。
これらのハニカム構造体は使用されている間に大きく温度変化する。例えば、特定の用途であるディーゼルパティキュレートフィルタがその一例である。ディーゼルパティキュレートフィルタとして使用されるセラミックハニカム構造体は、車両の通常走行中に−40℃の低さから数百℃の高さまでの温度になる。さらにこれらのディーゼルパティキュレートフィルタは定期的に、高温酸化によって詰まった有機煤煙粒子を除去する時に、「バーンアウト」、すなわち再生サイクルにおいて、さらなる高温に曝される。この温度変化に伴う熱膨張や熱収縮によって、ハニカム構造体内に著しい機械的応力が加わる。これら応力によってしばしば部品に機械的故障が生じる。この問題は、大きくて急な温度変化によってハニカム構造体内に大きな温度勾配を生じさせる「熱衝撃性」の事象のときに特に著しい。したがって、この用途で用いられるセラミックハニカム構造体は良好な耐熱衝撃性を有するように設計される。
セラミックハニカムの耐熱衝撃性を改善する方法として、セグメント化する方法が挙げられる。単一の一体物からハニカム構造体全体を形成するのではなく、別々に小さめのハニカムをいくつか作製し、より大きな構造物として組み立てることができる。この場合、無機セメントを用いて小さめのハニカムを結合する。一般的に無機セメントはハニカム構造体よりも弾力性を有する。構造体内で熱誘発された応力を分散することができるのはこの弾力性の高さによるものであり、ひび割れを引き起こす可能性がある極所的な応力を減らすことができる。このセグメント化による方法の例は、米国特許第7,112,233号、米国特許第7,384,441号、米国特許第7,488,412号、及び米国特許第7,666,240号に記載されている。
耐熱衝撃性を改善する別の方法は被膜することである。ハニカムの外面に最も大きい熱誘発応力が加わる傾向があるため、その外面にひびが入る傾向がある。これに対応する方法として、押出成形された状態のハニカムの外面を除去し、より弾力性のある被膜材料に替えることが一般的である。
セメント及び被膜材料は無機バインダを含み、焼成したときに1種以上の無機充填剤と一緒に非晶結合相を形成する。典型的な無機バインダとしては、コロイドシリカ、コロイドアルミナ、又はこれらの組み合わせが挙げられる。これらのコロイド材料はその極小粒径(250μm未満、一般的には100μm未満)によって特徴付けられ、セメント又は皮膜組成物を焼成した際に結合相を形成して充填剤粒子同士をつなげる。さらに、湿潤セメントの流動的性質を制御して水が分離するのを防ぐために、通常は水可溶性セルロースポリマーも存在する。
しかしながら、これらのセメント及び被膜材料は、無機バインダがハニカムのセル壁に容易に浸み込み、透過することが著しい問題である。良好な結合を得るには多少の浸透量は必要だが、過度に浸透することで悪影響をいくつか及ぼすことになる。孔がセメントで充填されることで外周壁の密度がより高くなる。この密度の高い壁はヒートシンクとして作用し、構造の他の部分よりも温度変化が緩やかになる。このことにより、構造体内にて温度勾配の増加を促進してしまう。さらに、無機バインダはたびたびハニカム構造体の隣接する壁を透過し、セルやさらに内壁にまで到達する。セメントが浸透することでセルが狭くなったり塞がったりするためにセルを通れるガスの量が少なくなる。これによっても、構造体内にて生じる温度勾配が高くなる。これらの温度勾配がひび割れや故障を招く。したがって、より弾力のある被膜又はセメントを用いる利点は、その形成される温度勾配の上昇である程度相殺される。狭くなったり塞がれたりことで、フィルタの稼働能力も低下する。
これらの問題を解消する1つの方法として、セメント又は被膜材料を塗布する前に、ハニカムにバリア性コーティング(例えば、焼成工程で消失する有機ポリマー層)を塗布する方法が挙げられる。別の方法として、セメント組成物の粘度を上げる方法も挙げられる。しかしながらそれぞれの方法には難点があり、例えば、処理工程(及び関連する費用)が増加したり、セメントを硬化するのに必要な乾燥時間の増加を招いたり、セメント層におけるひび割れや欠陥が生じたりする。
セルロースポリマーは他の問題も引き起こす。これら重合体の溶液の粘度はかなり温度に依存する。そのため、湿潤セメントの粘度は、小さな温度変化にさえ大きく変動する。このことは、特に溶液が自動化及び/又はロボット設備を用いるような処理における不整合性を招く。この問題は細心の温度制御を行うことで解消することはできるものの、そのような温度制御を行うには、工業環境において取り付け及び運転するには高額な費用を要する手段を導入する必要がある。
このようなハニカム構造体に用いることができるより良好のセメント及び被膜材料が求められている。そのような材料は、過度に浸透することなくハニカムに良好に結合する。また、さまざまな温度で容易に処理が可能となる。さらに、セメント及び被膜材料は熱衝撃に許容可能な耐性及び生強度を有している必要がある。また、著しくひび割れすることなく乾燥することができるべきである。
本発明は未硬化無機セメント組成物であって、
a)水膨潤性粘土を1〜18重量%、
b)等価直径が250nmより大きい、非水膨潤性で非不堅牢(non−fugitive)の無機充填剤粒子を20〜70重量%、
c)水を20〜60重量%、
d)水可溶性セルロースポリマーを0〜0.1重量%、及び
e)等価直径が100nm以下の無機粒子を0〜1重量%、含有する。
本発明はさらにハニカム構造体を形成する方法であって、前記方法は、(a)本発明の未硬化無機セメント組成物の層を、多孔質壁を有するセラミックハニカムの少なくとも1つの表面に形成することと、(b)前記未硬化無機セメント組成物及び前記セラミックハニカムを焼成して、前記セラミックハニカムの少なくとも1つの表面に硬化セメント層を形成することを含む。
硬化セメント層は、セグメント化ハニカム構造体のセグメント、被膜、又は両方の間に接着層を形成してもよい。
本発明のセメント組成物には多くの利点がある。実質的に又は完全に水可溶性セルロースポリマーが存在していないにもかかわらず、非常に好ましい流動的性質を有する。水及び水膨潤性粘土は、無機充填剤粒子が長期間に亘って安定して分散した状態を保てる、容易に扱える媒体を形成することができる。水も無機充填剤粒子も貯蔵中に組成物から分離しにくいため、セメント組成物は貯蔵時の安定性が高い。セメント組成物の粘度は温度に対して高感度ではないため、セメント組成物の緻密な温度調整も必要ない。したがって、セメント組成物は自動化及び/又はロボット設備を用いて容易に加工可能である。セメント組成物の粘度は、含水率を小さく変化させる、及び/又は有機増粘剤を追加することで、必要に応じて容易に調整することができる。セメント組成物は、例えば、自然拡散(被膜材料においてしばしば求められる)、又は自立性(セグメント化ハニカム用のセメント層において求められる)であるように組成されてもよい。本発明は、セメント組成物がせん断下で低粘度を有する場合でも自立性であることがその著しい利点である。詳細を以下に説明する。
セメント組成物は塗布されると、隣接するセルやハニカムの内壁に簡単に浸透することなく、隣接するセラミックハニカムの壁に少しだけ、良好な接着を可能とするのに十分な程度にしみ渡る。組成物は真空化での移動に耐性を有するため、フィルタを真空とすることで初期乾燥を容易に行うことができる。組成物は乾燥中に収縮性をあまり示さない。50〜250℃の昇温状態で乾燥した場合、本発明のセメント組成物のひび割れに対する耐性は非常に強くなる。
乾燥セメント組成物は、部品を容易に扱えるだけの十分な生強度を有する。組成物を焼くと、硬化セメントは好ましい熱衝撃に対する強度、係数及び耐性を示すようになる。これらの性質は、上記範囲内における原料の相対的な割合の調整や無機充填剤粒子の選択を通して、用途に合わせることができる。例えば、焼成セメント組成物の熱膨張(CTE)の係数は無機充填剤粒子の選択で容易に調整することができる。このことにより、焼成セメント組成物のCTEをその下にあるセラミックハニカムのものと容易に一致させることができる。
水膨潤性粘土は、水と接触したときにその水を吸収して膨張する自然又は合成粘土である。水膨潤性は室温の蒸留水50mLに粘土を少しずつ(0.1〜0.5g)加え、合計2グラム加えることで簡便に評価することができる。水膨潤性粘土はこの試験の結果、水を吸収して少なくとも10mLの体積に膨張する。好ましい水膨潤性粘土は、少なくとも15mL、又は少なくとも18mLの体積まで膨張する。水膨潤性粘土はこの試験で30mL以上の体積に膨張することもある。一方で、非水膨潤性無機材料はこの試験でほとんど又は全く水を吸収せず、(少しでもした場合は)10mL未満の体積、最も典型的には4mLの体積にしか膨潤しない。
水膨潤性粘土の例としては、ベントナイト及びラポナイトなどのモンモリロナイト系粘土などが挙げられる。これらのうち、ベントナイト粘土が好ましい。
水膨潤性粘土は微粒子状に形成され、より小さい一次粒子の凝集体であってもよい。これらの水膨潤性粘土粒子は少なくとも5μm、より典型的には10〜75μm又は25〜50μmの質量中央径(d50)を有していてもよい。これらの、及び本発明に記載される他の粒子径はCilas US社より市販されているようなレーザー粒径分析器を用いて簡便に計測されたものである。
水膨潤性粘土は、未硬化(湿潤)セメント組成物の1〜18重量%を構成する。より好ましくは、未硬化(湿潤)セメント組成物の1〜7重量%を構成する。最も好ましい量は1〜5%である。
湿潤セメント組成物はさらに、250nmより大きい等価直径(すなわち、250nm以下の直径を有する球体と同等の体積)を有する非水膨潤性、非不堅牢の無機充填剤粒子を10〜70重量%で含む。無機充填剤粒子は、例えば、低(<5)アスペクト比粒子、高(≧5、若しくは≧10)アスペクト比プレートレット並びに/若しくは繊維、又はこれらの組み合わせが挙げられる。低アスペクト比無機充填剤粒子は100μmまでの等価直径を有していてもよく、好ましくは20μmまで、より好ましくは10μmまで、さらに好ましくは5μmまで、そして最も好ましいのが3μmまでである。高アスペクト比プレートレット及び/又は繊維は10マイクロメートルから100ミリメートルまでの長さを有しているのが好ましい。いくつかの実施形態では、これらの高アスペクト比粒子の最長寸法が10マイクロメートルから1000マイクロメートルまでである。他の実施形態では、10マイクロメートルから1000マイクロメートルまでの長さを有する短いプレートレット又は繊維と、1ミリメートルより長い、好ましくは1〜100ミリメートルの、より長さのあるプレートレット又は繊維を含む高アスペクト比粒子の混合物を用いている。高アスペクト比充填剤粒子の最も小さい大きさ(繊維の場合は直径、プレートレットの場合は厚さ)は、0.1マイクロメートルから約20マイクロメートルの大きさであってもよい。
無機充填剤粒子は、低アスペクト比粒子及び高アスペクト比プレートレット並びに/若しくは繊維の混合物であってもよい。
無機充填剤粒子が非水膨潤性及び非不堅牢であれば、無機充填剤粒子として幅広い種類の無機材料を用いることができる。「非不堅牢」とは、セメント組成物が焼成しない条件下で粒子が気体を(揮発、分解及び/又は他の化学反応によって)生成しないことを意味している。無機充填剤材料は非晶質、結晶質、又は部分的に非晶質で部分的に結晶質であってもよい。例えば、無機充填剤粒子として、アルミナ、炭化ホウ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭化チタン、ムライト、菫青石、ケイ酸ジルコニウム、ゼオライト、チタン酸アルミニウム、非晶質ケイ酸塩又はアルミノケイ酸塩、部分的に結晶化したケイ酸塩又はアルミノケイ酸塩などがその例として挙げられる。さらに、粒子はこれら材料の1種以上を生成する焼成条件下で反応する前駆体材料であってもよく、又はそれを含んでいてもよい。アルミノケイ酸塩は希土類、ジルコニウム、アルカリ土類、鉄などの要素を含有していてもよく、これら要素は材料に含まれる金属イオンの40モル%を構成していてもよい。無機充填剤粒子、特に任意の高アスペクト比粒子は、いくつかの実施形態において低生物内耐久性材料を含んでいてもよい。「低生物内耐久性」とは、粒子がNOTA Q規格で認められた以下の4つの方法のうちの少なくとも1つの方法にて、有害物質として分類から除外されていることを意味する。粒子は、特に存在するとおりの任意の高アスペクト比産物は、ECB/TM/25 rev.7(1998)に規定の気管内投与による短期生物内耐久性プロトコルにて確立されている除外基準を好適に満たす。
繊維粒子は、繊維形成工程における非繊維状微粒子副産物である「ショット」材料をいくらか(例えば50重量%、好ましくは10重量%まで)含んでいてもよい。
いくつかの実施形態における高アスペクト比充填剤粒子(存在する「ショット」材料を含む)は未硬化(湿潤)セメント組成物の10〜70重量%を構成する。この範囲内では、高アスペクト比充填剤粒子の割合が高くなるにつれ、概して相対的により高い生強度及びより高い焼成強度が得られる。高アスペクト比充填剤粒子の好ましい量は未硬化(湿潤)セメント組成物に対して10〜45%であり、10〜30%がより好ましく、10〜25%がさらに好ましい。好ましい範囲はしばしば十分な生強度と焼成セメントにおける許容可能なCTEとの間の良好なバランスを得ることができる。
また、無機粒子の混合物を用いてもよい。例えば、いくつかの実施形態では低アスペクト比粒子及び高アスペクト比無機充填剤粒子の混合物が、焼成セメントに望ましい強度及び係数の性質を提供する上で好ましい。いくつかの実施形態では、焼成セメント組成物に特定の望ましい属性を与えるべく、さまざまな化学組成を有する無機充填剤粒子の混合物を用いることができる。
さまざまな化学組成を有する無機充填剤粒子の混合物を、焼成セメントのCTEを、セメント組成物を塗布するセラミックハニカムのものと密接に一致するように調整するために用いてもよい。例えば、多くの無機繊維及びプレートレット、例えば上記の低生物内耐久性材料などは、多くのセラミックハニカムよりも高いCTEを有する(例えば針状ムライト等)。このような場合、セラミックハニカムのCTEよりも低いCTEを有する追加の無機粒子を加えてもよい。好適な実施形態では、セメント組成物は(1)セラミックハニカム材料よりも高いCTEを有する無機充填剤粒子、特に非生物内耐久性繊維と(2)セラミックハニカム材料よりも低いCTEを有する無機充填剤粒子との混合物であり、CTEhoneycombがセメント組成物を塗布するハニカムの熱膨張の係数である場合、焼成セメント組成物の100℃〜600℃の温度範囲内におけるCTEが、CTEhoneycomb+1ppm/℃〜CTEhoneycomb−5ppmの範囲内、好ましくはCTEhoneycomb±1ppmである。例えば、このような無機充填剤粒子の混合物は、非生物内耐久性無機繊維及び低アスペクト比炭化ケイ素、窒化ケイ素、ムライト及び/又は菫青石粒子(又はその前駆体)を含んでいてもよい。
特定の好適な実施形態では、無機充填剤粒子は(1)低アスペクト比アルミナ粒子、(2)高アスペクト比プレートレット並びに/若しくは繊維、及び任意で(3)粒子がアルミナ又は水膨潤性粘土以外の、好ましくはセメント組成物を塗布するセラミックハニカムと同等又は低いCTEを有する補助低アスペクト比無機粒子を1種類以上含んでいる。このような好適な実施形態では、アルミナと水膨潤性粘土の重量比は0.1〜4.0の範囲内となる。より好適なアルミナと粘土の重量比は0.25〜2.0であり、さらに好ましい比率は0.3〜1.0である。混合されたアルミナ及び水膨潤性粘土は、未硬化(湿潤)セメント組成物に対して好ましくは3〜20重量%、より好ましくは3〜15重量%、さらに好ましくは3.5〜10重量%を構成する。このような好適な実施形態において、高アスペクト比充填剤粒子(存在しうる任意の「ショット」材料を含む)は未硬化(湿潤)セメント組成物の10〜70重量%を構成する。高アスペクト比充填剤粒子の好ましい量は未硬化(湿潤)セメント組成物に対して10〜45%であり、より好ましくは10〜30%、さらに好ましくは10〜25%である。このような好適な実施形態において、補助無機粒子は未硬化(湿潤)セメント組成物の1〜40%を構成し、好ましくは5〜40%、より好ましくは10〜35%、さらに好ましくは15〜35%を構成する。
水は未硬化(湿潤)セメント組成物の20〜60重量%を構成する。好ましい量は25〜50重量%である。より好ましい量は30〜45重量%である。
本発明のセメント組成物の利点は、湿潤セメント組成物において便利な流動的特性を得るのに、水可溶性セルロースポリマーは必要ない。したがって、未硬化セメント組成物は水可溶性セルロースポリマーを0.1重量%以上含まず、好ましくは水可溶性セルロースポリマーを含まない。
セメント組成物における小さな粒子はセラミックハニカムの壁に容易に浸透し通り抜けることができるため、含まれている場合は少量でしか存在しない。したがって、未硬化(湿潤)セメント組成物は100nm以下の等価直径(すなわち、100nm以下の直径を有する球体の体積と同等の体積)を有する無機粒子を1重量%以下しか含むことはない。好ましくは、未硬化セメント組成物は、250nm以下の等価直径を有する粒子を1重量%以下、より好ましくは0.25重量%以下で含む。特に、セメント組成物はコロイドシリカ、コロイドアルミナ、及び他の金属酸化物ゾルを含まないのが好ましい。また、セメント組成物がエチルシリケート、水ガラス、シリカポリマー及びリン酸アルミニウムを含まないことが好ましい。
さまざまな任意材料が未硬化セメント組成物に存在していてもよい。これらのうち、好ましく存在するのがポロゲンであり、また増粘剤、有機粉体及び/又は繊維などの材料が挙げられる。
ポロゲンは乾燥セメントに穴を開けるために具体的に加えられる材料である。穴があいていることによって、焼成セメントの強度を落とすことができる。セラミックハニカムセグメントよりも被膜及び/又はセメント層が低い破壊強度を有していることが望ましいため、強度が落とされていることがしばしば有利である。したがって、セメント組成物に1種以上のポロゲンを含めるのが好ましい。典型的には、これらのポロゲンは焼成工程中に分解、蒸発、又は何かしらの方法で揮発し、穴を残す材料の微粒子である。有用なポロゲンの例としては、小麦粉、木粉、大豆粉、ジャガイモデンプン、コーンスターチ、コーンミール、炭素微粒子(非晶質又は黒鉛質)、セルロース粉末、木の実の殻の粉、又はその組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、焼成セメント組成物の空隙率が20〜90%、好ましくは50〜80%、及びより好ましくは55〜70%となるだけのポロゲンが含まれる。これらの空隙率は、ポロゲンが未硬化(湿潤)セメント組成物の重量の5〜30%、好ましくは10〜25%、さらに好ましくは10〜20%を構成する場合にしばしば得られる。
セメント組成物はさらに1種以上の水可溶性ポリマー増粘剤(水可溶性セルロースエーテル以外)を含んでいてもよい。このような増粘剤の例としては、分子量が400〜10,000の酸化エチレンの重合体が挙げられる。このような増粘剤は含まれる場合、未硬化(湿潤)セメント組成物の重量の0.05〜5%、好ましくは0.25〜3%を構成していてもよい。
セメント組成物は水に加えてキャリア流体を含んでいてもよいが一般的にはあまり好まれておらず、追加のキャリア流体が存在する場合は、少量でのみ、例えば未硬化(湿潤)セメント組成物の重量の5%までのみ含まれるのが好ましい。この追加のキャリア液体は、例えば、アルコール類、グリコール類、ケトン類、エーテル類、アルデヒド類、エステル類、カルボン酸類、カルボン酸クロリド類、アミド類、アミン類、二トリル類、ニトロ化合物、硫化物、スルホキシド類、スルホン類、脂肪族、不飽和脂肪族(アルケン類およびアルキン類を含む)並びに/若しくは芳香族の炭化水素、又は有機金属化合物などの、1種以上の有機液体が挙げられる。
セメント組成物に存在しうる他の成分としては、“Introduction to the Principles of Ceramic Processing”,J.Reed,John Wiley and Sons,NY,1988の第10−12章に記載されているような、追加のキャリア流体、分散剤、解こう剤、凝集剤、可塑剤、消泡剤、潤滑剤、及び防腐剤が挙げられる。
好ましい、さらに好ましい未硬化(湿潤)セメント組成物は以下を含有する。
Figure 2015508376
未硬化セメント組成物は簡単な混合方法によって簡便に生成することができる。乾いた状態の材料を合わせてからその混合物に水を混ぜるのが一般的に好ましい。混合は任意の簡便な方法を用いてもよく、種々の手動又は自動の混合方法を用いることができる。任意の追加キャリア流体は、乾いた材料と水を混ぜる前に水と混ぜるのが都合よい。キャリア流体のpHレベルは乾いた材料と混ぜるときに5〜10以上であることが好ましく、8〜10であることがより好ましい。なぜなら、このpHレベルを有することでアルミナ及び水膨潤性粘土粒子を水の中に分散するのが促されるからである。
水を乾いた材料と混ぜ合わせた後、水膨潤性粘土は水の一部を吸収し、さまざまな微粒子材料が分散したゲル状基質が形成される。空気又はその他の気体が混合工程中に混ざってしまった場合は、未硬化セメント組成物はしばしば気体を取り込み、材質が泡沫状になり、圧縮されやすくなる。セメント組成物のせん断粘度は、以下の実施例でさらに説明するように、振動せん断レオメトリー法を用いて20℃、1rad/秒の振動及び5MPaの振幅で計測すると、典型的には1−50Pa・s、より典型的には3〜45Pa・sの範囲内である。本発明のセメントの独特な流動的特徴は、セメントが自立性である、すなわち、組成物が低粘度を有する場合でも、せん断がかかることない条件下において自らの重量で形を保つことができる。本発明のセメントのうち、下は4〜5Pa・s、上は50Pa・s以上の粘度を有するものがこのように自立性を有する傾向にある。自立性の性質は組成物250〜500mLが形を保持し、平らで水平な面に25℃で注いだ際に広がらないことで示される。本発明のより低い粘度を有するセメント組成物は自然拡散する傾向にある。この性質は、コロイドシリカ及び/又はコロイドアルミナをベースとした従来のセメント組成物とかなり異なる。これらの従来のセメント組成物は、10Pa・sほどの高さの粘度を有する場合は水に近い濃度であり、粘度が30Pa・sを超えるまでは自立性材料となる傾向にない。本発明のセメント組成物の流動的性質が変わっていることから、垂れたり固形物が沈殿したりすることなく、容易にポンプで流したり、塗布したり、拡散したり、表面に分布させることができる。せん断を除去すると、本発明のセメントは高いせん断貯蔵弾性率をすばやく再構築する。振動せん断流レオメータを用いて、20℃、1rad/秒の振動及び5MPaでPa単位にて計測された振幅せん断貯蔵弾性率G’はしばしば、せん断が中断された30秒以内に2オーダー以上の大きさへの増加を示す。
水の量が多い組成でない限りは、ほとんどの場合、組成物は逆さにされた容器から垂れたり流れ出たりしない。含水率がいくらか高い場合は、自己平滑性組成物を用意してもよい。
混合物にベントナイト粘土及びアルミナが存在する場合は、粘土の量がセメント組成物のせん断粘度を主に制御し、アルミナは非せん断条件下での係数及び降伏応力に影響を及ぼす。
これらの有利な流動的性質により、セメント組成物は辺縁被膜と、個別のハニカムセグメントを結合するためのセメント層との両方を形成するのに容易に用いることができる。1つの組成で両方の操作に用いることができることで、費用を抑えて作業を簡便にするという利点が得られる。
未硬化セメント組成物はほとんどの場合において高い含水率を有していても貯蔵安定性を有する。周囲温度で貯蔵された場合に固体物の沈殿及び水の分離に耐え得る。
ハニカム構造体は、セメント組成物を用いて未硬化セメント組成物の層を、多孔質壁を有するセラミックハニカムの少なくとも1つの表面に形成して製造する。未硬化セメント組成物は1つ以上の工程で焼成し、硬化セメント層を形成する。
未硬化セメント組成物のセメント層の塗布された層の厚さは、例えば、約0.1mm〜約10mmである。
いくつかの実施形態では、硬化セメント組成物を用いてセグメント化ハニカム構造体のセグメントの間にセメント層を形成する。このような実施形態において、未硬化セメント組成物は第1ハニカムセグメントの少なくとも1つの表面に塗布して層を形成する。この層に第2ハニカムセグメントを接触させ、第1及び第2ハニカムセグメントの間にセメント組成物が挟まれるようにしてからこの集合体を焼成して粘土ミネラルの一部又は全てをハニカムセグメントにセメントを結合する結合相に転換することにより、セグメント化ハニカム構造体を形成する。
他の実施形態では、硬化セメント組成物は、一体式又はセグメント化されたハニカム構造体に辺縁被膜を形成する。このような場合、未硬化セメント組成物をハニカム構造体の外周に塗布し、次にこれを焼成してセラミック被膜を形成する。これらの実施形態のハニカム構造体がセグメント化されているのであれば、本発明に係る未硬化セメント組成物を用いてハニカム構造体のセグメントを結合してもよい。
セラミックハニカムは、交差する、軸方向に延びる多孔質壁である、軸方向に延びるセルを有することが特徴である。セラミックハニカムは、例えば、断面積が1平方インチ毎に約20〜300セル(約3〜46セル/cm)を含んでいてもよい。孔径は、例えば、1〜100ミクロン(μm)、好ましくは5〜50ミクロン、より典型的には約10〜50ミクロン、又は10〜30ミクロンである。「孔径」は、本発明において、水銀ポロシメトリー(円筒状孔を仮定)で計測された明白な体積平均孔径を示す。液浸法によって計測された空隙率は、約30%〜85%、好ましくは45%〜70%である。
セラミックハニカムは焼成温度(及び使用要件)に耐え得る任意の多孔質セラミックであってもよく、例えば、ディーゼル煤煙をろ過するための従来知られているものを含む。例示的なセラミックとしては、アルミナ、ジルコニア、炭化ケイ素、窒化ケイ素並びに窒化アルミニウム、酸窒化ケイ素並びに炭窒化ケイ素、ムライト、菫青石、βースポジュメン,チタン酸アルミニウム、ストロンチウムケイ酸アルミニウム類、リチウムケイ酸アルミニウム類が挙げられる。好ましい多孔質セラミック体は、炭化ケイ素、菫青石及びムライト又はその組み合わせが含まれる。炭化ケイ素は、好ましくは米国特許第6,669,751B1号、第EP1142619A1号又は第WO2002/070106A1号に記載されているもののうちの1つである。他の好適な多孔質体は、米国特許第4,652,286号、米国特許第5,322,537号、国際公報第WO2004/011386A1号、国際公報第WO2004/011124A1、米国特許第2004/0020359A1号公報及び国際公報第WO2003/051488A1に記載されている。
ムライトハニカムは、好ましくは針状のミクロ構造を有する。このような針状ムライトセラミック多孔質体の例としては、米国特許第5,194,154号、第5,173,349号、第5,198,007号、第5,098,455号、第5,340,516号、第6,596,665号並びに第6,306,335号、米国特許出願第2001/0038810号公報、及び国際PCT公報第WO03/082773号に記載されているものを含む。
焼成工程は典型的に少なくとも約600℃、少なくとも約800℃、又は少なくとも約900℃から、高くて約1500℃、1300℃、1100℃、又は950℃で行われる。これより焼成温度が高くなると破壊強度が増加する場合もある。これは望ましくない場合があり、より低い焼成温度、例えば800〜1000℃又は900〜950℃が好ましい。
焼成工程の前に500℃より低い温度、例えば50〜250℃で行われる、キャリア流体の一部又は全てを除去する予乾工程を設けてもよい。温度が十分に高い場合は、この工程の間に有機材料も除去してもよい。この乾燥工程によって「グリンボディ」を生成するが、グリンボディが扱えるだけの十分な強度を乾燥セメントが必要とする。このため、本発明のセメント組成物は、実施例1に記載の方法によって計測した、少なくとも0.5MPa及び好ましくは少なくとも0.75MPaの生強度を有するのが好ましい。この生強度は、場合によって2MPaまで高くなってもよい。
乾燥工程を行う便利な方法は、フィルタに高熱ガスを、典型的にはフィルタを真空にして被膜及び/又はセメント層、さらにハニカムを通り抜けるようにガスを通すことで行うことである。
有機材料が乾燥工程中に除去されなかった場合、焼成工程前の別の過熱工程で除去してもよく、また焼成工程中に除去してもよい。
本発明の利点として、セメント組成物がこのような予乾工程中のひび割れに対して非常に耐性が強いことである。
焼成工程(及び、行われる場合は任意の予熱工程)を行う方法は、ハニカムが熱による変形又は劣化を引き起こさないという条件の下で、重要とは考えられていない。
本明細書に記載のセメント組成物は、真空乾燥工程を行ったとしても、コロイドアルミナ及び/又はコロイドシリカバインダを含むセメント組成物ほどにセラミックハニカムの多孔質壁に浸透していかないことが分かった。この浸透量の減少によって、セメント層に隣接するハニカム壁は、コロイドアルミナ及び/又はコロイドバインダがバインダとして用いられる場合と同じ度合いにセメントが浸み込まない。したがって、壁の空隙率はそこまで落ちず、高い空隙率を有する壁はヒートシンクほどに効率よく機能しない。さらに、セメント材料がハニカムの辺縁チャネルに浸み込む量が少なくなる。セメントの浸透量が減ることによって、使用中のハニカム構造体における温度勾配を小さくすることにつながり、耐熱衝撃性を得る要因となる。
焼成セメント組成物を以下の実施例1に記載の方法によって計測した場合、2〜8MPaの範囲内の破壊強度を有するのが好ましく、2〜6MPaがより好ましく、2.5〜5MPaがさらに好ましい。いかなる場合でも、焼成セメント組成物の破壊強度はセラミックハニカムのものより低いことが好ましい。
焼成セメント組成物は、以下の実施例1に記載の方法に基づいて計測されたヤング率が、1〜10GPa、好ましくは2〜8GPa、より好ましくは3〜7GPaの範囲内であることが好ましい。
焼成セメント組成物のCTEは、セラミックハニカムのCTEから1ppm/℃以内であることが好ましい。
焼成セメント組成物は少なくとも100の材料熱衝撃係数(MTSF)を有する。MTSFはASTM C1161−94にて規定される破壊強度の以下の関数である。なお、CTE及びヤング率はASTM C1259−98に基づいて計測されている。
MTSF=破壊強度/(CTE×ヤング率)
MTSFの単位は℃であり、より高い値を有するとより良好な耐熱衝撃性を示す。いくつかの実施形態におけるMTSFは少なくとも125又は少なくとも150である。
本発明に基づいて用意されたハニカム構造体は広範囲のろ過用途、特に高温での運転及び/又は有機フィルタが好適でない高腐食性及び/又は反応性の環境での運転に便利である。フィルタの一使用例はディーゼルフィルタや他の車両用排気フィルタとして該フィルタを含む燃焼排ガスろ過用途における使用が挙げられる。
本発明のハニカム構造体はまた、幅広い化学処理及び/又はガス処置工程において用いられる担体としても便利である。これらの担体用途においては、担体は1種以上の触媒材料を搬送する。触媒材料は1つ以上の区別層に含有(若しくは構成)されていてもよく、及び/又はセラミックハニカムの壁の多孔構造内に含まれていてもよい。触媒材料は、区別層が存在する多孔質壁の反対側に与えられてもよい。触媒材料は任意の便利な方法で担体に与えられてもよい。
触媒材料は、例えば、上記記載の任意の種類であってよい。いくつかの実施形態では触媒材料は燃焼排ガスにしばしば見られるようなNO化合物の化成に触媒作用を及ぼす白金、パラジウム、又はその他の金属触媒である。いくつかの実施形態では、本発明の製品は混合煤煙フィルタ及び触媒コンバータとして有用であり、煤煙粒子を除去しながらディーゼルエンジン排気流などの燃焼排ガス流からNO化合物の化成に触媒作用を及ぼす。
以下に記載の実施例は本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲をなんら制限する意図はない。全ての部及び割合(%)は、特記がない限りは重量を示す。
実施例1
以下の成分を混合して、未硬化セメント組成物を作製した:
Figure 2015508376
繊維及びアルミナを混合機で60分間、ドライブレンドした。次に粘土及びポリエチレングリコールを加え、さらに5分間混合した。得られた混合物に水を加え、混合機で25分間混合した。これにより、泡沫状かつ軽量の、非セルフレベリング性であり、口の開いた容器に入れて逆さにしても垂れない未硬化セメント組成物を得た。このセメント組成物を実施例1とした。
実施例1のセメント組成物を一部、断面積が1平方インチあたり200セル(31セル/cm)の針状ムライトハニカムの外周に塗布した。続けてハニカムに対して2分間、周囲温度で真空圧を加え、セメント組成物を乾燥した。次に、走査電子分光分析法を用いてハニカムを検査し、ハニカム構造体にセメント組成物がどの程度浸透したかを確認した。浸透は、セメント組成物が直接塗布されたハニカムの単一最外壁に限定された。
比較用に、コロイドアルミナ、水、無機繊維及び水可溶性セルロースエーテルを含む従来の湿潤セメント組成物を同一ハニカムの別の試料に塗布し、同様に真空下にて乾燥した。従来の湿潤セメント組成物は、ハニカム構造体の内部に10セルほど浸透したように見受けられた。
同一ハニカムの別試料の外周を実施例1のセメント組成物でコーティングし、120℃で2時間乾燥した。ひび割れは見受けられなかった。乾燥工程中に真空状態にした以外は以前と同様に実験を繰り返したところ、乾燥セメントは再度ひび割れなかった。従来の湿潤セメント組成物はこれらの条件下にて著しくひび割れ、従来の湿潤セメントがこのような高い温度ですばやく乾燥させることができないことが示された。
実施例1のセメント組成物を一部、60mm×150mm×12mmのプレートに流し込み、70℃で一晩乾燥させた。1つのプレートを紙やすりで磨いた。このプレートの破壊強度をASTMC1421−99に基づいて計測した。この値がセメント組成物の「生強度」である。他のプレートは1000℃又は1100℃で2時間焼成した。冷却後、焼成プレートのヤング率をASTMC1259−94に基づいて計測し、破壊強度をASTMC1421−99に基づいて計測した。焼成セメントの空隙率はASTM830−00に基づいて計測した。試験結果は表3に示すとおりである。
Figure 2015508376
表3に示すように、焼成温度が1000℃から1100℃に上昇した場合、強度及び率も上昇した。一般的に、セメント又は被膜の強度はハニカムのものより低くあるべきであるため、低い焼成温度において見受けられる低い強度が好適である。表3に記載のデータによれば、さらに低い、例えば900〜950℃の焼成温度が、セラミックハニカムセメント及び被膜用途において充分かつ過度でない強度を有する硬化セメントを得るのに充分であることがわかる。強度は空隙率を上げることでさらに低くすることができる。
実施例2
以下の成分を混合して、未硬化セメント組成物を作製した:

Figure 2015508376
列挙された最初の4つの原料を混合機で60分ドライブレンドし、得られた混合物に水を加えて混合機で30分混合した。これにより、泡沫状かつ軽量の、非セルフレベリング性であり、口の開いた容器に入れて逆さにしても垂れない未硬化セメントを生成した。この組成物を実施例2とした。
実施例2のセメント組成物を10mm厚さのプレートに流し込み、真空なしで、120℃で一晩乾燥させた。ひび割れは見受けられなかった。乾燥プレートの1つの生強度をASTM C1421−99に基づいて計測したところ、0.75MPaだった。他のプレートは950℃で2時間焼成した。冷却後、焼成プレートの率、強度及び空隙率を前回同様に計測した。率は5.39GPa、強度は4.97MPaであり、空隙率は68.5%だった。この実施例では、焼成セメントが空隙率を有することで、いくらか高い含水率(50重量%)に貢献することができた。
実施例3及び4
以下の成分を混合することで、未硬化セメント組成物の実施例3及び4を作製した。実施例3では、アルミナが上記実施例に記載されているAlmatis,Inc.より入手したCT3000の製品である。実施例4では、アルミナはAlmatis,Inc.より入手したA16SG(d50=0.5μm、d90=2.0μm、BET表面積=8.9m/g)である。
Figure 2015508376
セメント組成物は、水を加える前に乾いた原料を全て混合する、実施例2に記載される同一の一般的な方法で用意した。実施例2に記載のようにプレートを用意、乾燥、焼成し、生強度、焼成強度、焼成率、及び空隙率を前記のとおり計測した。結果は以下の表6に記載のとおりである。
Figure 2015508376
これらの実施例は、ポロゲン及び補助充填剤粒子を含有する好ましい配合組成を示す。ポロゲンは高い水量レベルを有することなく、焼成セメントにおいて高い空隙率を得ることができる。より高い空隙率を有することで、より低い焼成強度及びより低い材料の熱衝撃係数を得ることができ、ともに有利である。低い含水率を有することで、実施例3及び4が実施例2よりはるかに低い繊維量であるにもかかわらず、それと同様の生強度を得ることができる。これらサンプルの3.4〜3.7MPaの焼成強度は実施例2のものより低く、針状ムライトハニカムの強度よりはるかに低いものの、セメントが接着及び被膜機能を遂行できるだけの強度を有するため、より好ましい値である。
補助充填剤粒子を用いることで、実施例1及び2と比較して、より高価な繊維の量を減らすことができる。さらに、セメントのCTEを200−600℃の温度範囲内に亘って約5.50ppm/℃に減らすことができる。このCTEは針状ムライトハニカムのものと密接に一致する。実施例3及び4のMTSF値はそれぞれ123℃及び138℃であった。
実施例5
以下の成分を混合して、実施例5の未硬化セメント組成物を作製した:
Figure 2015508376
実施例5のセメント組成物は、水を加える前に乾いた原料を全て混合する、実施例2に記載される同一の一般的な方法で用意した。実施例2に記載のようにプレートを用意、乾燥、焼成し、生強度、焼成強度、焼成率、及び空隙率を前記のとおり計測した。結果は以下の表8に記載のとおりである。

Figure 2015508376
実施例6
以下の成分を混合して、未硬化セメント組成物の実施例6を作製した。
Figure 2015508376
セメント組成物は、水を加える前に乾いた原料を全て混合する、実施例2に記載される同一の一般的な方法で用意した。実施例2に記載のようにプレートを用意、乾燥、焼成し、生強度、焼成強度、焼成率、及び空隙率を前記のとおり計測した。結果は以下の表10に記載のとおりである。
Figure 2015508376
実施例7
以下の成分を混合して、未硬化セメント組成物の実施例7を作製した。
Figure 2015508376
セメント組成物は、水を加える前に乾いた原料を全て混合する、実施例2に記載される同一の一般的な方法で用意した。実施例2に記載のようにプレートを用意、乾燥、焼成し、生強度、焼成強度、焼成率、及び空隙率を前記のとおり計測した。結果は以下の表12に記載のとおりである。
Figure 2015508376
実施例8
以下の成分を混合して、未硬化セメント組成物の実施例8を作製した。
Figure 2015508376
セメント組成物は、水を加える前に乾いた原料を全て混合する、実施例2に記載される同一の一般的な方法で用意した。実施例2に記載のようにプレートを用意、乾燥、焼成し、生強度、焼成強度、焼成率、及び空隙率を前記のとおり計測した。結果は以下の表14に記載のとおりである。
Figure 2015508376
実施例9
以下の成分を混合して、未硬化セメント組成物の実施例9を作製した。
Figure 2015508376
Figure 2015508376
セメント組成物は、水を加える前に乾いた原料を全て混合する、実施例2に記載される同一の一般的な方法で用意した。実施例2に記載のようにプレートを用意、乾燥、焼成し、生強度、焼成強度、焼成率、及び空隙率を前記のとおり計測した。結果は以下の表16に記載のとおりである。
Figure 2015508376
実施例10
以下の成分を混合して、未硬化セメント組成物の実施例10を作製した。
Figure 2015508376
セメント組成物は、水を加える前に乾いた原料を全て混合する、実施例2に記載される同一の一般的な方法で用意した。実施例2に記載のようにプレートを用意、乾燥、焼成し、生強度、焼成強度、焼成率、及び空隙率を前記のとおり計測した。結果は以下の表18に記載のとおりである。
Figure 2015508376
実施例11
以下の成分を混合して、未硬化セメント組成物の実施例11を作製した。
Figure 2015508376
セメント組成物は、水を加える前に乾いた原料を全て混合する、実施例2に記載される同一の一般的な方法で用意した。実施例2に記載のようにプレートを用意、乾燥、焼成し、生強度、焼成強度、焼成率、及び空隙率を前記のとおり計測した。結果は以下の表20に記載のとおりである。
Figure 2015508376
実施例12
以下の成分を混合して、未硬化セメント組成物の実施例12を作製した。
Figure 2015508376
セメント組成物は、水を加える前に乾いた原料を全て混合する、実施例2に記載される同一の一般的な方法で用意した。実施例2に記載のようにプレートを用意、乾燥、焼成し、生強度、焼成強度、焼成率、及び空隙率を前記のとおり計測した。結果は以下の表22に記載のとおりである。
Figure 2015508376
実施例13
以下の成分を混合して、未硬化セメント組成物の実施例13を作製した。
Figure 2015508376
セメント組成物は、水を加える前に乾いた原料を全て混合する、実施例2に記載される同一の一般的な方法で用意した。実施例2に記載のようにプレートを用意、乾燥、焼成し、生強度、焼成強度、焼成率、及び空隙率を前記のとおり計測した。結果は以下の表24に記載のとおりである。
Figure 2015508376
実施例14−20
未硬化セメント組成物の実施例14−20を、表25に列挙された原料からレオロジー試験用に用意した。
Figure 2015508376
これら未硬化セメント組成物それぞれの流動的性質を、毛細管レオメータ装置を採用する振動せん断レオメトリー法で評価した。試験に用いられた毛細管は内径が4mmであり、長さが120mmである。ピストン径は4.5cm、ピストン面積は15.93cm、及びストローク長が7.62cmである。押出圧力を計測するのに7.486cm/分の流量を用いた。振動せん断は1rad/秒の振動と5MPaの振幅で印加した。材料温度は20℃だった。粘度及び収量圧力は押出圧力から計算した。これらの値は、測定温度とともに、表26に記載されるとおりである。
さらに、セメント組成物は自立性又は自らの重量のみで流れるか、視覚的に観察された。粘度が4Pa・sのような低さであったとしても、全ての組成物は自立性である。
Figure 2015508376

Claims (21)

  1. a)水膨潤性粘土を1〜18重量%、
    b)等価直径が250nmより大きい、非水膨潤性かつ非不堅牢の無機充填剤粒子を20〜70重量%、
    c)水を20〜60重量%、
    d)水可溶性セルロースポリマーを0〜0.1重量%、及び
    e)等価直径が100nm以下の無機粒子を0〜1重量%含有する、未硬化無機セメント組成物。
  2. 室温の蒸留水に前記水膨潤性粘土を少しずつ加えて合計2グラム加えると、前記水膨潤性粘土が少なくとも15mLの体積に膨張する、請求項1に記載の未硬化無機セメント組成物。
  3. 前記水膨潤性粘土がベントナイト粘土である、請求項1又は2に記載の未硬化無機セメント組成物。
  4. 前記水膨潤性粘土を1〜7重量%含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の未硬化無機セメント組成物。
  5. 前記無機充填剤粒子が少なくとも1種の高アスペクト比の充填剤を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の未硬化無機セメント組成物。
  6. 前記高アスペクト比の充填剤を10〜45重量%含有する、請求項5に記載の未硬化無機セメント組成物。
  7. 前記高アスペクト比の充填剤が低生物内残留性繊維である、請求項5又は6に記載の未硬化無機セメント組成物。
  8. 前記無機充填剤粒子がアルミナを含む、請求項1〜7のいずれかに記載の未硬化無機セメント組成物。
  9. 前記アルミナ及び水膨潤性粘土が、アルミナが0.25〜2部に対して粘土が1部の重量比で存在する、請求項8に記載の未硬化無機セメント組成物。
  10. 前記アルミナ及び水膨潤性粘土が、アルミナが0.3〜1部に対して粘土が1部の重量比で存在する、請求項9に記載の未硬化無機セメント組成物。
  11. 前記アルミナ及び水膨潤性粘土の合計が前記組成物の3〜15重量%を構成する、請求項8〜10のいずれかに記載の未硬化無機セメント組成物。
  12. 前記無機充填剤粒子が、アルミナ又は水膨潤性粘土以外の低アスペクト比粒子を含む、請求項1〜11のいずれかに記載の未硬化無機セメント組成物。
  13. 前記アルミナ又は水膨潤性粘土以外の低アスペクト比粒子を10〜35重量%含有する、請求項12に記載の未硬化無機セメント組成物。
  14. a)水膨潤性粘土を1〜7重量%、
    b)有効径が250nmより大きいアルミナ粒子を、前記水膨潤性粘土1重量部あたり0.75〜4重量部、
    c)アスペクト比が少なくとも10の無機充填剤粒子を10〜70重量%、
    d)水を20〜60重量%、
    e)水可溶性セルロースポリマーを0〜0.1重量%、及び
    f)等価直径が100nm以下の無機粒子を0〜1重量%含有する、請求項1に記載の未硬化無機セメント組成物。
  15. 振動せん断レオメトリー法に基づいて、20℃、1rad/秒の振動及び5MPaの振幅で計測した場合のせん断粘度が1〜50Pa・sである、請求項1〜14のいずれかに記載の未硬化セメント組成物。
  16. 振動せん断レオメトリー法に基づいて、20℃、1rad/秒の振動及び5MPaの振幅で計測し、自立性である場合のせん断粘度が4〜50Pa・sである、請求項1〜15のいずれかに記載の未硬化セメント組成物。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の未硬化無機セメント組成物の層を、多孔質壁を有するセラミックハニカムの少なくとも1つの表面に形成することと、前記未硬化無機セメント組成物及びセラミックハニカムを焼成して前記セラミックハニカムの少なくとも1つの表面に硬化セメント層を形成することを含む、ハニカム構造体を形成する方法。
  18. 前記硬化セメント層が前記セラミックハニカムに辺縁被膜を形成する、請求項17に記載の方法。
  19. 前記硬化セメント層がセグメント化ハニカム構造体のセグメントの間にセメント層を形成する、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 焼成された前記セメント組成物の100℃〜600℃の温度範囲内におけるCTEが、ハニカムの熱膨張係数をCTEhoneycombとした場合、CTEhoneycomb+1ppm/℃〜CTEhoneycomb−5ppmの範囲内である、請求項17〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 前記無機充填剤粒子が、低生体内残留性無機繊維と、アルミナ又は水膨潤性粘土以外の低アスペクト比粒子であって前記セラミックハニカムと同等又はそれより低いCTEを有する低アスペクト比粒子とを含む、請求項20に記載の方法。
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