JP2015507035A - エラストマーマトリックスに対するフィラーの極めて良好な分散性を持つエラストマー組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
同様に、土木工学において利用されているタイヤのトレッドは、特に温度の上昇に対して敏感である。事実、タイヤの諸特性および特にその耐摩耗性を改善するための絶えることのない探究がなされており、また従来から、該耐摩耗性の改善が、エネルギー消費における増大に反映されることが知られている。
従って、本発明の主題は、少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を主成分とするゴム組成物にあり、該組成物において該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性は、70に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ。
好ましくは、上記組成物中の上記可塑性オイルの含有率は、前記エラストマー100質量部当たりの部(phr)で表して、2〜50phrなる範囲、好ましくは5〜25phrなる範囲で変動する。
本発明の好ましい一態様によれば、上記組成物は、少なくとも上記ジエンエスラトマーおよび上記カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する第一のマスターバッチから得られる。
本発明のもう一つの態様によれば、上記第一のマスターバッチは、ジエンエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの水性分散液から出発する、液相配合法によって得られる。
好ましくは、上記組成物中の上記可塑性オイルの含有率は、前記エラストマー100質量部当たり2〜50部なる範囲、好ましくは5〜25phrなる範囲で変動する。
本発明の好ましい一態様によれば、上記組成物は、少なくとも前記ジエンエスラトマーおよび前記カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、第一のマスターバッチから得られる。
本発明の更に別の態様によれば、上記第一のマスターバッチは、ジエンエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの水性分散液から出発する、好ましくは上において詳しく記載された液相法と同一の、液相配合法により得られる。
・該架橋系を除き、該組成物の構成成分全てをミキサ内で配合する工程、ここで該成分全ては、130℃と200℃との間の最大温度に達するまで、熱機械的に混練され;
・該併合された混合物を、100℃未満の温度まで冷却する工程;
・引き続き該架橋系を配合する工程;
・120℃未満の最大温度まで、該成分全てを混練する工程。
好ましくは、少なくとも上記ジエンエスラトマーおよび上記カーボンブラックを含み、80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する第一のマスターバッチを調製した後に、上記ミキサ内で上記組成物の成分全てを配合する。
より一層好ましくは、上記マスターバッチは、少なくとも一種のエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの分散液から出発する、特に上において詳しく記載された方法に従って液相として製造される。
・該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含む第一のマスターバッチを製造する工程、ここで該第一のマスターバッチは、80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性を呈し、
・該架橋系を除き、該組成物の他の成分を、ミキサ内で該第一のマスターバッチに配合する工程、ここで該成分全体は、130℃と200℃との間の最大温度に到達するまで、熱機械的に混練され;
・該併合された混合物を、100℃未満の温度まで冷却する工程;
・引き続き該架橋系を配合する工程;
・120℃未満の最大温度まで、該成分全てを混練する工程。
好ましくは、上記マスターバッチは、少なくとも一種のエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの分散液から出発する、特に上において詳しく記載された方法に従って液相として製造される。
好ましくは、このマスターバッチは、前記ジエンエスラトマーおよび前記カーボンブラックを少なくとも含み、かつ80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する。
更に一層好ましくは、この第一のマスターバッチは、少なくとも1種のエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの分散液から出発する、特に上において詳しく記載された方法に従って液相として製造される。
本発明は、また少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、および可塑性オイルを主成分とするマスターバッチにも係り、該マスターバッチは、少なくとも該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、第一のマスターバッチから得られる。
本発明の最後の主題は、上記のような組成物または上記の如きマスターバッチを含む、完成されたまたは半完成品としての物品、タイヤトレッド、タイヤおよび半-完成製品にある。
上記用語「マスターバッチ」とは、以下においては、フィラーおよび場合により他の添加物が導入されている、エラストマーを主成分とする複合材料を意味するものと理解される。
本発明のゴム組成物は、硬化前後において、以下に示すように特徴付けられる。
ムーニー可塑性
フレンチスタンダード(French Standard) NF T 43-005(1991)に記載されているような振動式稠度計を使用する。このムーニー可塑性の測定は、以下のような原理に従って行われる:未加工状態にある(即ち、硬化前の)本発明の組成物を、100℃に加熱された円筒状のチャンバー内で成形する。1分間予備加熱した後、該(小さなサイズの)ローターを、2回転/分にて、該テスト検体内で回転させ、この運動を維持するための作動トルクを、4分間の回転後に測定する。該ムーニーの可塑性(MS 1+4)は、「ムーニー単位(MU)」(1 MU=0.83Nm(ニュートン・メートル))で表される。
分散液
公知の方法で、エラストマーマトリックスへのフィラーの分散は、Zスコアによって表すことができ、このスコアは、架橋後に、標準規格ISO 11345と一致する、S. Otto等, Kautschuk Gummi Kunststoffe, 58 Jahrgang, NR 7-8/2005に記載されている方法に従って測定される。
Z=100-(分散されていない表面積の割合(%))/0.35
上記分散されていない表面積の百分率としては、カメラによって測定され、該カメラは30°の入射光の下で、該サンプルの表面を観察する。明るい明瞭な点は、該フィラーおよび凝集体と関連しており、一方で暗点は、ゴムマトリックスと関連しており、ディジタル処理は、この像を白黒像に変換し、また上記文献においてS. Ottoにより記載されたように、分散されていない表面積の百分率の決定を可能とする。
上記Zスコアが高ければ高いほど、上記エラストマーマトリックスへの上記フィラーの分散性はより良好である(100なるZスコアは完全な分散に相当し、また0なるZスコアは並以下の分散性に相当する)。80に等しいかあるいはこれを超えるZスコアが、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの極めて良好な分散性を示す表面に対応するものと見做される。
これらの引張テストは、弾性応力および破断点における諸特性の測定を可能とする。特に指摘されない限り、該引張テストは、1988年9月のフレンチスタンダード(French Standard) NF T 46-002に従って行われる。公称割線モジュラス(またはMPa単位で示される見掛けの応力)は、100%伸び(M100で示す)における最初の伸び(即ち、該測定自体に対して予想された伸長率における調節サイクル後)によって測定される。該割線積算モジュラスを決定するための該引張測定は、温度23℃±2℃および標準的な湿度条件(相対湿度50±5%)の下で行われる。
破壊応力(MPa単位で)および破断点伸び(%単位で)も、測定される。これら全ての引張測定は、60℃±2℃なる温度にて、また標準的な湿度条件(相対湿度50±5%)下で、フレンチスタンダード(French Standard) NF T 40-101(1979年12月)に従って行われる。
動的性質および特にヒステリシスを代表するtan(δ)maxは、標準規格ASTM D 5992-96に従って、粘度解析装置(メトラビブ(Metravib) VA4000)で測定される。10Hzなる周波数にて、単純な交流正弦波剪断応力に掛けられた、加硫処理された組成物(厚み4mmおよび400mm2なる断面を持つ円筒状のテスト検体)からなるサンプルの応答は、標準規格ASTM D 1349-99に従って標準的な温度条件(23℃)の下で記録され、あるいは場合によっては、異なる温度にて記録され、特に挙げられた実施例においては、該測定温度は60℃である。ピークピーク歪振幅掃引が、0.1%〜50%なる範囲(外向きのサイクル)および次いで50%〜0.1%なる範囲(戻りサイクル)で行われる。使用される結果は、複素動的剪断弾性率(G*)および動的損失率tan(δ)である。該戻りサイクルに対して、観測されたtan(δ)の最大値が示され、これはtan(δ)maxで表される。
本発明は、少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を主成分とする組成物に係り、該組成物においては、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性が、70に等しいかまたはそれを超えるZスコアを有している。
本発明の一態様によれば、この組成物は、少なくとも上記ジエンエスラトマーおよび上記カーボンブラックを含み、かつ80なるカーボンブラックの分散性を示す、第一のマスターバッチから得られる。
本明細書の記載において、特別にはっきりと指摘しない限り、記載されるすべての百分率(%)は、質量%である。更に、「aとbとの間(between a and b)」という表現によって示される値同士の任意の間隔は、aより大きな値からb未満の値まで広がる値の範囲を表し(即ち、限界aおよびbは排除される)、一方で「a〜bなる範囲(from a to b)」なる表現により表された値同士の任意の間隔は、aからbまでに渡って広がる値の範囲を意味する(即ち、厳密な限界aおよびbを包含する)。
常の如く、互換的な上記用語「エラストマー」および「ゴム」は、本テキストにおいては区別することなしに使用される。
本発明の組成物は、少なくとも1種の第一のジエンエスラトマーおよび場合により該第一のものと同一でも異なっていてもよい、従ってジエンエスラトマーであってもそうでなくてもよい第二のエスラトマーを含む。
「ジエン」エスラトマーまたはゴムとは、公知の如く、ジエンモノマー(2つの共役または非共役炭素-炭素二重結合を持つモノマー)から、少なくとも部分的に得られるエラストマー(即ち、ホモポリマーまたはコポリマー)を意味するものとして理解すべきである。
これらのジエンエスラトマーは、2つのカテゴリー:「本質的に不飽和」または「本質的に飽和」に分類できる。一般的に、「本質的に不飽和」なものは、15%(モル%)を超える、ジエンを起源とする単位(共役ジエン)の含有率を持つ、共役ジエンモノマーを少なくとも部分的に由来とするジエンエスラトマーを意味するものと理解され、従ってブチルゴムまたはEPDM型のジエンとα-オレフィンとのコポリマー等のジエンエスラトマーは、上記定義内には入らず、また特に「本質的に飽和」なジエンエスラトマー(常に15%未満という、ジエン起源の単位の低いまたは極めて低い含有率を持つ)として説明することができる。該「本質的に不飽和」なジエンエスラトマーのカテゴリーにおいて、「高度に不飽和」なジエンエスラトマーは、特に、50%を超えるジエン起源の単位(共役ジエン)の含有率を持つジエンエスラトマーを意味するものと理解される。
本発明に従って使用できる合成ジエンエスラトマーなる用語により、「ジエンエスラトマー」なる表現は、より具体的には以下に列挙するものを意味するものと理解される:
(a) 4〜12個なる範囲の炭素原子を持つ共役ジエンモノマーの重合によって得られる任意のホモポリマー;
(b) 1種またはそれ以上の共役ジエンを相互に、またはこれと1種またはそれ以上の、8〜20個なる範囲の炭素原子を持つビニル芳香族化合物とを共重合することにより得られる任意のコポリマー;
(c) エチレンおよび3〜6個なる範囲の炭素原子を持つα-オレフィンと、6〜12個なる範囲の炭素原子を持つ非共役ジエンモノマーとの共重合により得られる三成分系コポリマー、例えばエチレンとプロピレンと上記型の非共役ジエンモノマー、例えば特に1,4-ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンまたはジシクロペンタジエンから得られるエラストマー;
(d) イソブテンとイソプレンとのコポリマー(ブチルゴム)および更にはこの型のコポリマーのハロゲン化型、特に塩素化または臭素化型のコポリマー。
以下に列挙するものが、共役ジエンとして特に適している:1,3-ブタジエン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジ(C1-C5アルキル)-1,3-ブタジエン、例えば2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジエチル-1,3-ブタジエン、2-メチル-3-エチル-1,3-ブタジエンまたは2-メチル-3-イソプロピル-1,3-ブタジエン、アリール-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエンまたは2,4-ヘキサジエン。例えば、以下に挙げるものが、ビニル芳香族化合物として適している:スチレン、o-、m-またはp-メチルスチレン、市販の「ビニルトルエン」混合物、p-(tert-ブチル)スチレン、メトキシスチレン、クロロスチレン、ビニルメシチレン、ジビニルベンゼンまたはビニルナフタレン。
上において特定したように、液相配合法は、好ましくはジエンエスラトマーおよびカーボンブラックを主成分とし、該エラストマーに対する該カーボンブラックの極めて良好な分散性を示すマスターバッチの製造を可能とするように使用される。即ち、特にジエンエスラトマーとカーボンブラックとからなる上記第一のマスターバッチを製造するためには、より具体的にはジエンエスラトマーラテックスを使用する。該エスラトマーラテックスは、該エラストマーの特別な一形態であって、水に分散されたエラストマー粒子として存在する。
従って、本発明は、好ましくはジエンエスラトマーのラテックスに係り、該ジエンエスラトマーは、上において定義されたものである。
特に、以下のような数種の型の天然ゴムラテックスが市販されている:「フィールドラテックス(field latexes)」と呼ばれる天然ゴムラテックス;「濃縮天然ゴムラテックス(concentrated natural rubber latexes)」と呼ばれる天然ゴムラテックス;エポキシ化ラテックス(ENRs)、脱プロテインラテックスあるいは更に予備加硫ラテックス。該天然ゴムフィールドラテックスは、早期の凝集を防止するためにアンモニアが添加されているラテックスであり、また該濃縮天然ゴムラテックスは、洗浄に相当する処理に付され、引続き更に濃縮されたフィールドラテックスに相当する。濃縮天然ゴムラテックスの様々なカテゴリーを、特に標準規格ASTM D 1076-06に従って掲載する。特にこれら濃縮天然ゴムラテックスから選択されるものは、「HA」(高アンモニア)と呼ばれるグレードの、および「LA」と呼ばれるグレードの濃縮天然ゴムラテックスであり、本発明にとっては、HAグレードの濃縮天然ゴムラテックスが有利に使用される。
上記NRラテックスは、あらかじめ物理的または化学的に変性することができる(遠心分離、酵素処理、化学的な変性等)。
上記ラテックスは、直接使用することができ、あるいは予め水で希釈して、その処理を容易にすることも可能である。
SBRラテックス、特にエマルションとして調製されたSBR(ESBR)または溶液として調製されたSBR(SSBR)、およびより特定的にはエマルションとして調製されたSBRが、本発明にとって特に適している。
主として2つの型の、スチレンとブタジエンとの乳化共重合のための方法があり、その一つ、即ち高温法(50℃近傍の温度にて行われる)は、高度に分岐したSBRsの製造にとって適しており、一方もう一つの方法、即ち常温(低温)法(15℃〜40℃なる範囲であり得る温度にて行われる)は、より直鎖状のSBRsを得ることを可能とする。
上記高温法において使用し得る数種の乳化剤の有効性(該乳化剤の含有率の関数として)に関する詳細な説明に関しては、例えばC.W. Carr, I.M. Kolthoff & E.J. Meehan, ミネソタ大学(University of Minnesota),ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis, Minnesota)による、Journal of Polymer Science, 1950, Vol.V, No.2, pp.201-206およびibid., 1951, Vol.VI, No.1, pp.73-81に掲載された2つの論文を参照することができる。
SBR(ESBRまたはSSBR)エラストマーの場合においては、特に例えば20%と35質量%との間の中程度のスチレン含有率あるいは例えば35%〜45%なる範囲の高いスチレン含有率、15%と70%との間の該ブタジエン部分のビニル結合の含有率、15%と75%との間のtrans-1,4-結合の含有率(モル%)および-10℃と-55℃との間のTgを持つSBRを使用することができ、このようなSBRは、好ましくは90%(モル%)を超えるcis-1,4-結合を持つBRとの混合物として使用することが有利であり得る。
1種またはそれ以上の天然ゴムラテックスをブレンドとして、1種またはそれ以上の合成ゴムラテックスをブレンドとして、あるいは1種またはそれ以上の天然ゴムラテックスと1種またはそれ以上の合成ゴムラテックスとのブレンドの使用をもくろむことも可能であることに注意すべきである。
適切には、上記非ジエン系エスラトマーは、同様にイソブチレンおよびスチレン誘導体のコポリマー、例えば臭素化されたイソブチレン/メチルスチレン(BIMS)コポリマーを含み、その中でも特にエクソン(Exxon)社により販売されているエクスプロ(Exxpto)と命名されたこのようなエスラトマーが見出される。
同様に、本発明にとって特に適した非ジエン系エスラトマーとしては、非ジエン系熱可塑性エラストマー(TPEs)をも挙げることができる。
有利には、上記エラストマーマトリックスにおける上記第一のジエンエスラトマーの質量基準による画分は、50%に等しいかまたはそれを超え、また好ましくは60%に等しいかまたはそれを超える。
強化フィラーとしては、カーボンブラックで構成される有機フィラーを使用することができる。130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つ全ての強化カーボンブラック、また更に一層特定的には160m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックが、フィラーとしての該カーボンブラックとして適している。
明確にすべきことは、上記CTAB比表面積が、フレンチスタンダード(French Standard) NF T 45-007(1987年11月)(方法B)に従って測定されることである。
このカーボンブラックは、ブレンドとして、1種またはそれ以上の他の有機フィラー、例えば官能化されたポリビニル芳香族有機フィラー、例えば特許出願WO-A-2006/069792およびWO-A-2006/069793に記載されているもの、および/または1種またはそれ以上の強化無機フィラー、例えばシリカと組合せることができる。
従って、上記用語「無機フィラー」とは、公知のように、ここでは色および起源(天然または合成)を問わず、また同様に公知の如く、「ホワイトフィラー(white filler)」、「クリアフィラー(clear filler)」あるいはまたカーボンブラックとの対比で「非黒色フィラー」とも呼ばれている、あらゆる無機またはミネラルフィラーを意味するものと理解すべきであり、この無機フィラーはそれ自体単独で、中間体としてのカップリング剤以外の如何なる手段も用いずに、タイヤ用トレッドの製造を意図するゴム組成物を強化することができ、換言すればその強化機能において、トレッド用の従来のタイヤ-グレードのカーボンブラックを強化することができる。このようなフィラーは、一般的にその表面における官能基、特にヒドロキシル(-OH)官能基の存在によって特徴付けられ、この官能基は、強化フィラーとして使用されるのに必要であり、該カップリング剤または系は、上記イソプレンエスラトマーと該フィラーとの間に安定な化学結合を与えるためのものである。
上記無機フィラーが与えられている物理的な状態は、該フィラーが粉末、マイクロビーズ、顆粒、ビーズまたは任意の他の適当な高密度化された形状の何れにあっても重要ではない。勿論、上記用語「無機フィラー」とは、以下に説明されるように、様々な無機フィラー、特に高度に分散性のケイ質および/またはアルミナ質のフィラーの混合物を意味するものと理解される。
上記ケイ質型、特にシリカ(SiO2)、またはアルミナ質、特にアルミナ(Al2O3)からなるミネラルフィラーは、特に無機フィラーとして適している。使用されるシリカは、当業者にとって公知の任意のシリカ、とりわけ両者ともに450m2/g未満、好ましくは30〜400m2/gなる範囲にある、BET比表面積およびCTAB比表面積を呈する、任意の沈降またはヒュームドシリカであり得る。高度に分散性の沈降シリカ(HDSs)としては、例えばエボニック(Evonik)社からのウルトラシル(Ultrasil) 7000およびウルトラシル(Ultrasil) 7005シリカ、ロディア(Rhodia)社からのゼオシル(Zeosil) 1165MP、1135MPおよび1115MPシリカ、PPG社からのハイシル(Hi-Sil) EZ150Gシリカ、ヒューバー(Huber)社からのゼオポール(Zeopol) 8715、8745および8755シリカまたは特許出願WO 03/16837に記載されているような、大きな比表面積を持つシリカを挙げることができる。
好ましくは、全フィラー(カーボンブラックおよびシリカ等の無機フィラー)の含有率は、20と200phrとの間、より好ましくは30と150phrとの間およびより一層好ましくは30と100phrとの間にあり、最適値は、公知の如く、目標とする特定の用途に依存して異なっている:例えば自転車のタイヤに関して予想される強化のレベルは、勿論のこと持続的な方法で、高速度で走行し得るタイヤ、例えばモーターバイクのタイヤ、旅客車両用のタイヤ、ユーティリティービークル、例えばヘビーデューティービークル用のタイヤに必要とされる強化レベルよりも低い。
本発明の好ましい一態様によれば、カーボンブラックを使用し、その含有率は、20〜80phrなる範囲で変動し、またこれを好ましくは無機フィラー、特にシリカと組合せることができ、該シリカの含有率は、5〜50phrなる範囲で変動し、より詳しくは、カーボンブラックを含む本発明の組成物の全フィラーの含有率は、35〜70phrなる範囲で変動し、また無機フィラー、特にシリカの含有率は、5〜35phrなる範囲で変動し、より一層好ましくはカーボンブラックを含む全フィラーの含有率は、40〜65phrなる範囲で変動し、無機フィラー、特にシリカの含有率は、10〜30phrなる範囲で変動する。
本発明のゴム組成物は、エキステンダー油(または可塑性オイル)を使用し、その通常の役割は、該組成物のムーニー可塑性の低下によりその加工を容易にし、また硬化の際の伸長率(cured moduli of elongation)の低減により、耐久性を改善することにある。
周囲温度(23℃)において、多少とも粘稠であるこれらのオイルは、特に本来的に固体である樹脂またはゴムとは対照的に、液体(即ち、念のために言えば、結局はその容器の形状をとる能力を持つ物質)である。
好ましくは、上記エキステンダー油は、ポリオレフィン系オイル(即ち、モノオレフィン系またはジオレフィン系オレフィンの重合により得られるオイル)、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル(低粘度または高粘度の)、芳香族オイル、鉱物油、およびこれらオイルの混合物からなる群から選択される。
上記エキステンダー油の数平均分子量(Mn)は、好ましくは200と25,000g/Mとの間、より一層好ましくは300と10,000g/Mとの間にある。過度に低い数平均分子量Mnに関連して、該オイルが該組成物外に移動してしまう危険性があり、一方で過度に高い数平均分子量は、該組成物を極端に剛性のものとしてしまう恐れがある。350と4,000g/Mとの間、特に400と3,000g/Mとの間の数平均分子量Mnが、目標とする用途、特にタイヤで使用する上で優れた折衷性を構成することが立証されている。
当業者は、以下の説明および実施例に照らして、可塑剤の量を如何に調節するかを知るであろう。該可塑剤の量は、特にこれを用いようとする空気圧工学的物体の機能に応じて調節される。
上記可塑性オイルの含有率は、好ましくは2と35phrとの間にある。指摘した最小値以下では、目標とする技術的な効果が、不十分であるものと立証することができ、一方でその最大値以上では、未加工状態にある該組成物の、配合デバイスに対する粘着性が、幾つかの場合においては、工業的観点から全く許容し得ないものとなる恐れがある。該可塑性オイルの含有率は、より一層好ましくは5と25phrとの間にある。
有利には、このようにして製造された上記マスターバッチおよび組成物は、タイヤ用途において使用することができる。
本発明によるマスターバッチおよび無機フィラーを主成分とする、タイヤ用の上記ゴム組成物は、また公知の如く、カップリング剤および/または被覆剤および加硫系をも含むことができる。
上記強化無機フィラーを、上記ジエンエスラトマーにカップリングするために、公知の様式で、該無機フィラー(その粒子の表面)と該ジエンエスラトマーとの間の化学的および/または物理的な性質を持つ満足な結合を保証するために少なくとも二官能性のカップリング剤(または結合剤)、特に二官能性オルガノシランまたはポリオルガノシロキサンを使用する。
特に、特定の構造に依存して「対称」または「非対称」と呼ばれる、シランポリスルフィドが使用され、これらは、例えば特許出願WO 03/002648(またはUS 2005/016651)およびWO 03/002649(またはUS 2005/016650)に記載されている。
以下の定義は限定的なものではないが、特に適したものは、「対称」と呼ばれ、以下の一般式(III)に相当するシランポリスルフィドである:
(III) Z-A-Sx-A-Z
ここで
・xは2〜8なる範囲(好ましくは2〜5なる範囲)の整数;
・Aは二価の炭化水素基(好ましくは、C1-C18アルキレン基、またはC6-C12アリーレン基、より特定的にはC1-C10、特にC1-C4アルキレン基、特にプロピレン)であり;
・Zは以下の式で表される基の1種に相当し:
・置換または未置換であり、また相互に同一または異なっている基R1は、C1-C18アルキル基、C5-C18シクロアルキル基、C6-C18アリール基(好ましくはC1-C6アルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基、特にC1-C4アルキル基、より特定的にはメチル及び/又はエチル基)を表し、
・置換または未置換であり、また相互に同一または異なっている基R2は、C1-C18アルコキシ基またはC5-C18シクロアルコキシ基を表す(好ましくは、C1-C8アルコキシ基またはC5-C8シクロアルコキシ基、より一層好ましくはC1-C4アルコキシ基、特にメトキシおよびエトキシ基から選択される基を表す)。
上記式(III)に相当するアルコキシシランポリスルフィドの混合物、特に通常市販品として入手できる混合物の場合において、指標「x」の平均値は、好ましくは2と5との間、より好ましくは約4なる分数である。しかし、本発明は、また有利には例えばアルコキシシランジスルフィド(x=2)を使用して実施することができる。
アルコキシシランポリスルフィド以外のカップリング剤としては、特に二官能性のPOSs(ポリオルガノシロキサン)あるいはまたヒドロキシシランポリスルフィド(上記式IIIにおいて、R2=OH)、例えば特許出願WO 02/30939(またはUS 6,774,255)およびWO 02/31041(またはUS 2004/051210)に記載されているもの、あるいはまたシランまたはアゾジカルボニル官能基を持つPOSs、例えば特許出願WO 2006/125532、WO 2006/125533およびWO 2006/125534に記載されているものが挙げられる。
本発明によるゴム組成物において、上記カップリング剤の含有率は、好ましくは160m2/gなるCTAB比表面積に対して、上記無機フィラーを基準として0.1%と12質量%との間、より好ましくは、160m2/gなるCTAB比表面積に対して、該無機フィラーを基準として4%と10質量%との間にあり;および/または上記被覆剤の含有率は、好ましくは160m2/gなるCTAB比表面積に対して、該無機フィラーを基準として0.1%と20質量%との間、より好ましくは、160m2/gなるCTAB比表面積に対して、該無機フィラーを基準として5%と20質量%との間にあり、該カップリング剤の含有率を、該フィラーの比表面のレベルに対して調節することができる。
本発明によるこれらのゴム組成物は、またタイヤ、特にトレッドの製造を意図したエラストマー組成物において一般的に使用されている通常の添加剤、例えばその他の可塑剤、顔料、保護剤、例えばオゾン亀裂防止性ワックス、化学オゾン亀裂防止剤または酸化防止剤、抗-疲労剤、強化樹脂、メチレンアクセプタ(例えば、フェノール系ノボラック樹脂)またはメチレンドナー(例えば、HMTまたはH3M)、例えば特許出願WO 02/10269に記載されているもの、硫黄または硫黄ドナーの何れかおよび/またはパーオキサイドおよび/またはビスマレイミドを主成分とする架橋系、または加硫促進剤の全てまたはその一部をも含むことができる。
本発明によるマスターバッチを、特に液相での該マスターバッチ製造の乾燥段階前に、これに添加剤、例えば上記したもの、酸化防止剤、カップリング剤、被覆剤等を配合することによる製造をもくろむことも可能であることに注目すべきである。
本発明のゴム組成物は、当業者には周知の一般的な手順に従って、2つの連続する生産段階を用いて、適当なミキサ内で製造され、この方法は、130℃と200℃との間、好ましくは145℃と185℃との間の最高温度までの高い温度にて、熱機械的加工または混練(しばしば「非生産的」段階と呼ばれる)からなる第一段階、その後の典型的には120℃以下、例えば60℃と100℃との間のより低い温度での機械的加工からなる第二段階を含み、該最終段階中に、該架橋または加硫系が配合される。
本発明の好ましい一態様によれば、上記加硫系以外の、本発明の組成物の基本的成分全ては、上記第一の「非生産的」段階中に混練により密に配合され、即ち少なくともこれら様々な基本的成分が、上記ミキサ内に導入され、また130℃と200℃との間、好ましくは145℃と185℃との間の最高温度に達するまで、1またはそれ以上の段階で熱機械的に混練される。
本発明の好ましい一態様によれば、上記可塑性オイルおよび更には上記加硫系以外の、本発明の組成物の基本的成分、特に適当である場合には、シリカ等の上記無機フィラーは、第一のマスターバッチとして予め製造された、上記ジエンエスラトマーおよび上記カーボンブラックに配合される。
本発明のもう一つの好ましい態様によれば、上記無機フィラーおよび上記第二のエスラトマーは、上記第一のマスターバッチに配合されて、予め調製されるであろう第二のマスターバッチとして与えられる。この第二のマスターバッチは、該第二のエスラトマーおよび該無機フィラーを熱機械的に混練することによって、特に固体として調製することができ、これは、また任意の他の方法で製造することも可能であり、またとりわけこれは液相として調製することも可能である。
無機フィラーおよび第二のエスラトマーを添加する場合において、これらは別々に、または該第二のエスラトマーおよび該無機フィラーを含む第二のマスターバッチとして導入することができる。該第二のエスラトマーのみをおよび該無機フィラーのみを、数十秒から数分までの範囲の期間ずらして導入する場合において、該無機フィラーは、該第二のエスラトマー添加の前、その後またはこれと同時に導入することができる。
一例として、上記第一の(非生産的)段階は、単一の熱機械的段階において実施することができ、該段階に際して、上記加硫系を除き、必要な成分全て(適当な場合には、上において規定した如きマスターバッチとして)、上記随意かつ追加の被覆剤または加工助剤および様々な他の添加剤は、標準的な密閉式ミキサ等といった、適当なミキサ内に導入される。この非生産段階における上記混練の全継続期間は、好ましくは1分と15分との間にある。該第一の非生産段階中にこのようにして作製された該混合物を冷却した後、該加硫系を、低温にて、一般的には外部ミキサ、例えば開放式ミル内で配合し、次いで全成分を数分間、例えば2分と15分との間の期間に渡り、混合(生産段階)する。
上記硫黄は、0.5と12phrとの間、特に1と10phrとの間の好ましい含有率において使用される。該第一の加硫促進剤は、0.5と10phrとの間の好ましい含有率にて、より好ましくは0.5と5.0phrとの間の含有率にて使用される。
(第一または第二)促進剤として、硫黄の存在下にてジエンエスラトマーの加硫に対する促進剤として作用し得る任意の化合物、特にチアゾール型の促進剤、および更にはその誘導体およびチウラムおよび亜鉛ジチオカルバメート型の促進剤を使用することができる。これらの促進剤は、例えば2-メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(「MBTS」と略称される)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(「TBZTD」)、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェナミド(「CBS」)、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェナミド(「DCBS」)、N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェナミド(「TBBS」)、N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェンイミド(「TBSI」)、亜鉛ジベンジルジチオカルバメート(「ZBEC」)およびこれら化合物の混合物からなる群から選択される。
このようにして得られる最終的な組成物は、特に研究室での特徴付けのために、引続きカレンダー掛けして、例えばシートまたはプレートとし、あるいはまた押出してゴム製の付形要素とし、該要素は、例えば旅客車両、ヘビーデューティービークル等のためのタイヤトレッドとして使用することができる。
以下の実施例では、本発明に従うゴム組成物の加工性および破断点における諸特性に関連する特性の改善を、本発明の組成物とは、使用するカーボンブラックのCTAB比表面積において、または可塑性オイルの存在しない点、あるいは最後に該組成物に対する該カーボンブラックの貧弱な分散性(Zスコア)を持つ点の何れかにおいて異なっている、コントロールゴム組成物と比較して示す。
幾つかについては、天然ゴムおよびカーボンブラックからなる液体相として作製されたマスターバッチから、またその他については、固相配合によって、以下のようなゴム組成物を製造した。
III-1天然ゴムおよびカーボンブラックからなるマスターバッチの製造
以下の幾つかの組成物において使用する、ジエンエスラトマーおよびカーボンブラックからなるマスターバッチは、米国特許第6,048,923号に記載されている方法に従って、液相状態で作製する。
即ち、マスターバッチは、上記特許において詳しく記載されているプロトコールに従って、夫々カボット社(Cabot Corporation)により市販されているカーボンブラックN234およびカーボンブラックN134並びにマレーシア産でありかつゴム固形分含有率28%およびアンモニア含有率0.3%を示す天然ゴムラテックスから製造する。天然ゴムおよびカーボンブラック(カーボンブラックN234またはカーボンブラックN134を含む)からなるマスターバッチAは、このようにして得られ、該マスターバッチにおけるカーボンブラックの含有率は、50phrである。
コントロール組成物CCを、公知の固体形状における配合法に従って製造するが、これら実施例において該エスラトマーは天然ゴムであり、また強化フィラーは、夫々組成物に依存して、カボット社(Cabot Corporation)により市販されているカーボンブラックN234およびカーボンブラックN134である。
コントロールゴム組成物CRCは、上記マスターバッチA(カーボンブラックN234またはカーボンブラックN134を含む)から製造する。
上記様々な組成物は以下のようにして製造する:
以下のテストを、以下のように実施する:上記組成物CC用の固体形状にある天然ゴムおよびカーボンブラック、または上記組成物CRC用のマスターバッチA、および上記加硫系以外の上記様々な他の成分を、70%充填されまた約90℃なる初期反応槽温度を持つ密閉式ミキサに導入する。次いで、熱機械的作業(非生産段階)を、一段階(全混練継続期間は約5分である)で、約165℃という最大温度の「降下」に達するまで行う。
このようにして得た混合物を回収しかつ冷却し、次いで上記加硫系(硫黄およびスルフェナミド促進剤)を、外部ミキサ(ホモフィニッシャー(homofinisher))により70℃にて添加し、全成分を約5〜6分間に渡り混合する(生産段階)。
このようにして得られた組成物を、引続きカレンダー掛けし、該組成物の物理的または機械的特性を測定するために、ゴムのプレート(2〜3mmの厚み)または薄いシートとし、あるいは裁断しおよび/または所定の寸法で組立てた後に、例えばタイヤ用の半完成製品、特にタイヤトレッドとして、直接使用することのできる付形要素とする。
ゴム組成物CC1を、上記セクションIII-2において詳述したように、固体形状で、天然ゴムおよびカーボンブラックから「塊として」調製し、本発明によらない組成物CRC1およびCRC2および本発明による組成物CRC3およびCRC4を、上記セクションIII-2において詳述した方法に従ってマスターバッチAから調製する。
製造方法の如何に拘らず、上記組成物の全ては、以下のような基本的処方(phr単位)を持つ:
・天然ゴム:100
・6PPD(a):1.5
・ステアリン酸:2
・酸化亜鉛(c):3
・促進剤(d):1.4
・硫黄:1.4
(a) N-(1,3-ジメチルブチル)-N-フェニル-p-フェニレンジアミン(フレクシス(Flexsys)社からのサントフレックス(Santoflex) 6-PPD);
(c) 酸化亜鉛(ユミコア(Umicore)社からの工業的グレードのもの);
(d) N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェナミド(フレクシス(Flexsys)社からのサントキュア(Santocure) CBS)。
これらの構成成分に加えて、上記組成物CCおよびCRCは、以下の表1において詳細に説明するように、そのZスコア、カーボンブラックの性質および可塑性オイルの性質およびその有無において相互に異なっている。
(2) N134、カボット社(Cabot Corporation)により市販されている(CTAB:135m2/g)
(3) オイル、レプゾル(Repsol)社の市販しているエクステンソイル(Extensoil) 1721
(4) オイル、レプゾル(Repsol)社により市販されているMES-H。
即ち、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性、該フィラーの性質および可塑性オイルの存在におけるこのような特別な折衷が、驚いたことに、本発明の組成物の加工性における改善を、該混合物の他の特性を損なうことなしにもたらし得ることが観測される。
Claims (32)
- 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を主成分とし、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性が、70に等しいかまたは70を超えるZスコアを持つ、ことを特徴とするゴム組成物。
- 少なくとも前記ジエンエスラトマーおよび前記カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、第一のマスターバッチから得られる、請求項1記載の組成物。
- 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を主成分とし、少なくとも該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含む第一のマスターバッチから得られ、かつ80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、ことを特徴とする組成物。
- 前記可塑性オイルの含有率が、前記エラストマー100質量部当たりの部で表して、2〜50phrなる範囲、好ましくは5〜25phrなる範囲で変動する、請求項1〜3の何れか1項に記載の組成物。
- 前記第一のマスターバッチが、ジエンエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの水性分散液から出発する、液相配合により得られる、請求項1〜4の何れか1項に記載の組成物。
- 前記第一のマスターバッチが、以下の処理段階:
・ジエンエスラトマーラテックスの連続流を、凝固反応器の混合領域に供給する段階、ここで該凝固反応器は、該混合領域と出口との間に伸びている長い凝固領域を画成する;
・加圧下に、フィラーを含む流体の連続流を、前記凝固反応器の混合領域に供給して、凝固した混合物を生成する段階;
・上記段階で得られた凝塊を乾燥して、該第一のマスターバッチを回収する段階、
に従って得られる、請求項5記載の組成物。 - 前記ジエンエスラトマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーの混合物からなる群から選択される、請求項1〜6の何れか1項に記載の組成物。
- 前記ジエンエスラトマーが天然ゴムである、請求項7記載の組成物。
- 少なくとも1種の無機フィラー、好ましくはシリカおよび/または前記第一のエスラトマーと同一または異なる、少なくとも1種の第二のエスラトマーを含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の組成物。
- 前記フィラーすべての含有率が、30〜150phrなる範囲、好ましくは30〜100phrなる範囲で変動する、請求項1〜9の何れか1項に記載の組成物。
- 無機フィラー、好ましくはシリカが前記第一のマスターバッチに添加され、かつ前記カーボンブラックの含有率が20〜80なる範囲、好ましくは40〜65なる範囲で変動し、該無機フィラーの含有率が、5〜50phrなる範囲、好ましくは10〜30phrなる範囲で変動する、請求項9および10記載の組成物。
- 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を含み、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性が、70に等しいかまたは70を超えるZスコアを持つ組成物の製造方法であって、以下の諸工程:
・該架橋系を除き、該組成物の構成成分全てをミキサ内で配合する工程、ここで該構成成分全ては、130℃と200℃との間の最大温度に達するまで、熱機械的に混練され;
・該混合された混合物を、100℃未満の温度まで冷却する工程;
・引き続き該架橋系を配合する工程;
・120℃未満の最大温度まで、全てを混練する工程
を含むことを特徴とする前記方法。 - 少なくとも前記ジエンエスラトマーおよび前記カーボンブラックを含み、80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する第一のマスターバッチを、前記ミキサ内で前記組成物の成分全てを配合する前に、調製する、請求項12記載の方法。
- 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を含む組成物の製造方法であって、以下の諸工程:
・該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含む第一のマスターバッチを製造する工程、ここで該第一のマスターバッチは、80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性を呈し、
・該架橋系を除いた該組成物の成分を、ミキサ内で該第一のマスターバッチに配合する工程、ここで該成分全体は、130℃と200℃との間の最大温度に到達するまで、熱機械的に混練される;
・該混合された混合物を、100℃未満の温度まで冷却する工程;
・引き続き該架橋系を配合する工程;
・120℃未満の最大温度まで、全てを混練する工程
を含むことを特徴とする前記方法。 - 前記マスターバッチが少なくとも1種のエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの分散体から、液相として製造される、請求項13および14の何れか1項に記載の方法。
- 前記マスターバッチが、以下の連続的段階に従って製造される、請求項15記載の方法:
・ジエンエスラトマーラテックスの連続流を、凝固反応器の混合領域に供給する段階、ここで該反応器は、該混合領域と出口開口との間に伸びている長い凝固領域を画成する;
・加圧下に、フィラーを含む流体の連続流を、該凝固反応器の混合領域に供給して、凝固した混合物を生成する段階;
・上記段階で得られた凝塊を乾燥して、該第一のマスターバッチを回収する段階。 - 前記ジエンエスラトマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーの混合物からなる群から選択される、請求項12〜16の何れか1項に記載の方法。
- 前記ジエンエスラトマーが天然ゴムである、請求項17記載の方法。
- 前記カーボンブラックの含有率が、20〜80なる範囲、好ましくは40〜65なる範囲で変動する、請求項12〜18の何れか1項に記載の方法。
- 前記可塑性オイルの含有率が、前記エラストマー100質量部当たり2〜50部なる範囲、好ましくは5〜25phrなる範囲で変動する、請求項12〜19の何れか1項に記載の方法。
- 無機フィラーおよび/または第二のエスラトマーが、前記他の成分と同時に、前記組成物に導入される、請求項12〜20の何れか1項に記載の方法。
- 無機フィラーおよび/または第二のエスラトマーが、予め製造された特定のマスターバッチの形状にて前記組成物に導入される、請求項12〜21の何れか1項に記載の方法。
- 無機フィラーおよび/または第二のエスラトマーが、別々に前記組成物に導入され、該無機フィラーは、該第二のエスラトマーの前または後に導入される、請求項12〜19の何れか1項に記載の方法。
- 前記無機フィラーおよび/または前記第二のエスラトマーの導入を、前記ミキサへの前記第一のマスターバッチの導入に関して、数十秒〜数分なる範囲の時間ずらす、請求項23記載の方法。
- 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、および可塑性オイルを主成分とし、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性が、70に等しいかまたは70を超えるZスコアを持つことを特徴とするマスターバッチ。
- 前記ジエンエスラトマーおよび前記カーボンブラックを少なくとも含み、かつ該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性が、80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、請求項25記載のマスターバッチ。
- 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、および可塑性オイルを主成分とし、少なくとも該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、第一のマスターバッチから得られることを特徴とする、マスターバッチ。
- 前記第一のマスターバッチが、ジエンエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの水性分散液から出発する、液相配合により得られる、請求項26および27の何れか1項に記載のマスターバッチ。
- 請求項1〜11の何れか1項に記載の組成物または請求項25〜28の何れか1項に記載のマスターバッチを含むことを特徴とする、完成または半-完成物品。
- 請求項1〜11の何れか1項に記載の組成物または請求項25〜28の何れか1項に記載のマスターバッチを含むことを特徴とする、タイヤトレッド。
- 少なくとも1種の、請求項1〜11の何れか1項に記載の組成物または請求項25〜28の何れか1項に記載のマスターバッチを含むことを特徴とする、タイヤまたは半-完成製品。
- 重い貨物を積載し、かつ持続的な速度で走行する車両に据付けるための、請求項31記載のタイヤ。
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