JP2015507035A - エラストマーマトリックスに対するフィラーの極めて良好な分散性を持つエラストマー組成物 - Google Patents

エラストマーマトリックスに対するフィラーの極めて良好な分散性を持つエラストマー組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2015507035A
JP2015507035A JP2014546470A JP2014546470A JP2015507035A JP 2015507035 A JP2015507035 A JP 2015507035A JP 2014546470 A JP2014546470 A JP 2014546470A JP 2014546470 A JP2014546470 A JP 2014546470A JP 2015507035 A JP2015507035 A JP 2015507035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon black
masterbatch
elastomer
diene
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2014546470A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015507035A5 (ja
Inventor
マルク セヴィニョン
マルク セヴィニョン
セシール ベラン
セシール ベラン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Compagnie Generale des Etablissements Michelin SCA
Michelin Recherche et Technique SA France
Original Assignee
Compagnie Generale des Etablissements Michelin SCA
Michelin Recherche et Technique SA France
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=47351667&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2015507035(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Compagnie Generale des Etablissements Michelin SCA, Michelin Recherche et Technique SA France filed Critical Compagnie Generale des Etablissements Michelin SCA
Publication of JP2015507035A publication Critical patent/JP2015507035A/ja
Publication of JP2015507035A5 publication Critical patent/JP2015507035A5/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J3/00Processes of treating or compounding macromolecular substances
    • C08J3/20Compounding polymers with additives, e.g. colouring
    • C08J3/22Compounding polymers with additives, e.g. colouring using masterbatch techniques
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • B60C1/0016Compositions of the tread
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/02Elements
    • C08K3/04Carbon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/0008Organic ingredients according to more than one of the "one dot" groups of C08K5/01 - C08K5/59
    • C08K5/0016Plasticisers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2307/00Characterised by the use of natural rubber
    • C08J2307/02Latex
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2321/00Characterised by the use of unspecified rubbers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K2201/00Specific properties of additives
    • C08K2201/002Physical properties
    • C08K2201/006Additives being defined by their surface area

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

本発明は、特にタイヤトレッド用およびより詳しくは重い貨物を積載し、かつ持続的な速度で走行する車両、例えばトラック、トラクター、トレーラーまたはバス、飛行機等に据付けるためのタイヤ用のゴム組成物に係り、該組成物は、少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を主成分とし、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性が、70に等しいかまたは70を超えるZスコアを持つ。

Description

本発明は、特にタイヤトレッド用およびより詳しくは重い貨物を積載し、かつ持続的な速度で走行する車両、例えばトラック、トラクター、トレーラーまたはバス、飛行機等に据付けるためのタイヤ用のゴム組成物に関するものである。
「オンロード(road)」用タイヤと呼ばれる幾つかの通常のタイヤは、全世界に及ぶ道路網の改善および高速道路網の発達の結果として、高速度にておよびますます増大する長い距離に渡り走行する運命を負わされている。実際のところ、燃料の節約及び環境保護の必要性が優先されるようになってきたことから、これらタイヤが低エネルギー消費性を持つことが重要である。エネルギー散逸の源の一つは、該タイヤの加熱である。
同様に、土木工学において利用されているタイヤのトレッドは、特に温度の上昇に対して敏感である。事実、タイヤの諸特性および特にその耐摩耗性を改善するための絶えることのない探究がなされており、また従来から、該耐摩耗性の改善が、エネルギー消費における増大に反映されることが知られている。
耐摩耗性およびエネルギー消費に関するこのような改善を達成するために、上記トレッドにおいて、より微細な強化フィラー、特に「微細な」、即ち90m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラック、実際にはより一層「極微細な」黒色物質、即ち130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを使用する試みがなされている。しかし、タイヤトレッドにおけるフィラーによって与えられる最適の強化及びヒステリシス特性を獲得し、また結果として高い耐摩耗性および低い転がり抵抗を得るために一般的に推奨し得ることは、出来る限り微細に粉砕され、また出来る限り均一に分散された最終的な形状にて、該エラストマーマトリックス中にこのフィラーを存在させることであることが知られている。このような状態は、このフィラーが、一方において該エラストマーと混合する際に該マトリックス中に配合され、かつ解凝集され、また他方においてこのマトリックス内に均一に分散される、極めて良好な能力を示す限りにおいてのみ、達成し得るものである。
実際のところ、極めて微細な黒色物質は、上記エラストマーマトリックス中に正しく分散させることが極めて困難であり、また加工性における低下(同一の含有率のより粗い黒色物質の使用と比較して)をもたらすことが知られている。当業者にとっての一つの解決策は、該加工性を改善するための可塑性オイルまたは樹脂を使用することであるが、これらの極めて微細な黒色物質との組合せによるこのような可塑剤の使用は、破壊エネルギー特性(破断点伸びおよび破壊応力特性)における著しく大きな低下を結果することが知られている。
本出願人の会社は、驚いたことに、当業者の知見に反して、エラストマーマトリックスに対するフィラーの極めて良好な分散性を呈する、ゴム組成物における極めて微細なカーボンブラックと、幾つかの特定の可塑性オイルの存在との組合せが、破断点における極限特性を低下することなしに、同時に良好な加工性の達成を可能とすることを見出した。
従って、本発明の主題は、少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を主成分とするゴム組成物にあり、該組成物において該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性は、70に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ。
好ましくは、上記組成物中の上記可塑性オイルの含有率は、前記エラストマー100質量部当たりの部(phr)で表して、2〜50phrなる範囲、好ましくは5〜25phrなる範囲で変動する。
本発明の好ましい一態様によれば、上記組成物は、少なくとも上記ジエンエスラトマーおよび上記カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する第一のマスターバッチから得られる。
本発明のもう一つの態様によれば、上記第一のマスターバッチは、ジエンエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの水性分散液から出発する、液相配合法によって得られる。
実際に、ジエンエスラトマーおよび強化フィラーを含むマスターバッチを得るための様々な方法が存在している。特に、一つの型の解決策は、該エラストマーマトリックスにおける該フィラーの分散性を改善するために、「液」相において該フィラーと該エラストマーとを混合することからなっている。これを実施するためには、水中に分散されたエラストマー粒子として与えられる、ラテックス形状にあるエスラトマー、および該フィラーの水性分散液、即ち通常「スラリー」と呼ばれる、水中に分散されたフィラーが必要とされる。特に、幾つかの方法、例えば文献US 6,048,923に記載されている方法は、エスラトマーおよびフィラーを含み、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの極めて良好な分散性を示す、即ちエラストマーと強化フィラーとを固-相混合した際に得ることができる程の、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性に関して著しく改善されているマスターバッチを得ることを可能とする。この方法は、特にエスラトマーラテックスで構成される第一の流体の連続的な流れを、凝固反応器の配合領域において配合し、加圧下で、フィラーの水性分散液で構成される第二の流体の連続的な流れを、該配合領域において配合して、該エスラトマーラテックスとの混合物を生成する工程からなり;これら2種の流体の該配合は、十分に激しく活発なものであって、該エスラトマーラテックスは、該凝固反応器の出口開口前方で、該フィラーと共に見かけ上完全に凝固される。また、該方法は、次に得られた該凝固体を乾燥する工程を含む。
本発明のもう一つの主題は、少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を主成分とし、少なくとも該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、第一のマスターバッチから得られる組成物にある。
好ましくは、上記組成物中の上記可塑性オイルの含有率は、前記エラストマー100質量部当たり2〜50部なる範囲、好ましくは5〜25phrなる範囲で変動する。
本発明の好ましい一態様によれば、上記組成物は、少なくとも前記ジエンエスラトマーおよび前記カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、第一のマスターバッチから得られる。
本発明の更に別の態様によれば、上記第一のマスターバッチは、ジエンエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの水性分散液から出発する、好ましくは上において詳しく記載された液相法と同一の、液相配合法により得られる。
本発明は、また少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を含み、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性が、70に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ組成物の製造方法にも係り、この方法は以下の諸工程を含む:
・該架橋系を除き、該組成物の構成成分全てをミキサ内で配合する工程、ここで該成分全ては、130℃と200℃との間の最大温度に達するまで、熱機械的に混練され;
・該併合された混合物を、100℃未満の温度まで冷却する工程;
・引き続き該架橋系を配合する工程;
・120℃未満の最大温度まで、該成分全てを混練する工程。
好ましくは、少なくとも上記ジエンエスラトマーおよび上記カーボンブラックを含み、80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する第一のマスターバッチを調製した後に、上記ミキサ内で上記組成物の成分全てを配合する。
より一層好ましくは、上記マスターバッチは、少なくとも一種のエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの分散液から出発する、特に上において詳しく記載された方法に従って液相として製造される。
本発明は、また少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を含む組成物の製造方法にも関連し、この製造方法は、以下の諸工程を含む:
・該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含む第一のマスターバッチを製造する工程、ここで該第一のマスターバッチは、80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性を呈し、
・該架橋系を除き、該組成物の他の成分を、ミキサ内で該第一のマスターバッチに配合する工程、ここで該成分全体は、130℃と200℃との間の最大温度に到達するまで、熱機械的に混練され;
・該併合された混合物を、100℃未満の温度まで冷却する工程;
・引き続き該架橋系を配合する工程;
・120℃未満の最大温度まで、該成分全てを混練する工程。
好ましくは、上記マスターバッチは、少なくとも一種のエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの分散液から出発する、特に上において詳しく記載された方法に従って液相として製造される。
本発明は、また少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、および可塑性オイルを主成分とするマスターバッチにも係り、ここで該マスターバッチにおいて、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性は、70に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ。
好ましくは、このマスターバッチは、前記ジエンエスラトマーおよび前記カーボンブラックを少なくとも含み、かつ80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する。
更に一層好ましくは、この第一のマスターバッチは、少なくとも1種のエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの分散液から出発する、特に上において詳しく記載された方法に従って液相として製造される。
本発明は、また少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、および可塑性オイルを主成分とするマスターバッチにも係り、該マスターバッチは、少なくとも該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたはそれを超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、第一のマスターバッチから得られる。
好ましくは、この第一のマスターバッチは、少なくとも1種のエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの分散液から出発する、特に上において詳しく記載された方法に従って、液相として製造される。
本発明の最後の主題は、上記のような組成物または上記の如きマスターバッチを含む、完成されたまたは半完成品としての物品、タイヤトレッド、タイヤおよび半-完成製品にある。
上記用語「マスターバッチ」とは、以下においては、フィラーおよび場合により他の添加物が導入されている、エラストマーを主成分とする複合材料を意味するものと理解される。
I. 測定およびテスト法
本発明のゴム組成物は、硬化前後において、以下に示すように特徴付けられる。
ムーニー可塑性
フレンチスタンダード(French Standard) NF T 43-005(1991)に記載されているような振動式稠度計を使用する。このムーニー可塑性の測定は、以下のような原理に従って行われる:未加工状態にある(即ち、硬化前の)本発明の組成物を、100℃に加熱された円筒状のチャンバー内で成形する。1分間予備加熱した後、該(小さなサイズの)ローターを、2回転/分にて、該テスト検体内で回転させ、この運動を維持するための作動トルクを、4分間の回転後に測定する。該ムーニーの可塑性(MS 1+4)は、「ムーニー単位(MU)」(1 MU=0.83Nm(ニュートン・メートル))で表される。
分散液
公知の方法で、エラストマーマトリックスへのフィラーの分散は、Zスコアによって表すことができ、このスコアは、架橋後に、標準規格ISO 11345と一致する、S. Otto等, Kautschuk Gummi Kunststoffe, 58 Jahrgang, NR 7-8/2005に記載されている方法に従って測定される。
上記Zスコアの計算は、ダイニスコ(Dynisco)により供給される「ディスパーグレーダ+(disperGRADER+)」デバイス(その操作手順およびその「ディスパーデータ(disperDATA)」操作用ソフトウエアを備えている)によって測定される、上記フィラーが分散されていない表面積の割合(「分散されていない表面積の割合(%)」)に基いて、以下の方程式に従って行われる:
Z=100-(分散されていない表面積の割合(%))/0.35
上記分散されていない表面積の百分率としては、カメラによって測定され、該カメラは30°の入射光の下で、該サンプルの表面を観察する。明るい明瞭な点は、該フィラーおよび凝集体と関連しており、一方で暗点は、ゴムマトリックスと関連しており、ディジタル処理は、この像を白黒像に変換し、また上記文献においてS. Ottoにより記載されたように、分散されていない表面積の百分率の決定を可能とする。
上記Zスコアが高ければ高いほど、上記エラストマーマトリックスへの上記フィラーの分散性はより良好である(100なるZスコアは完全な分散に相当し、また0なるZスコアは並以下の分散性に相当する)。80に等しいかあるいはこれを超えるZスコアが、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの極めて良好な分散性を示す表面に対応するものと見做される。
引張テスト
これらの引張テストは、弾性応力および破断点における諸特性の測定を可能とする。特に指摘されない限り、該引張テストは、1988年9月のフレンチスタンダード(French Standard) NF T 46-002に従って行われる。公称割線モジュラス(またはMPa単位で示される見掛けの応力)は、100%伸び(M100で示す)における最初の伸び(即ち、該測定自体に対して予想された伸長率における調節サイクル後)によって測定される。該割線積算モジュラスを決定するための該引張測定は、温度23℃±2℃および標準的な湿度条件(相対湿度50±5%)の下で行われる。
破壊応力(MPa単位で)および破断点伸び(%単位で)も、測定される。これら全ての引張測定は、60℃±2℃なる温度にて、また標準的な湿度条件(相対湿度50±5%)下で、フレンチスタンダード(French Standard) NF T 40-101(1979年12月)に従って行われる。
動的性質
動的性質および特にヒステリシスを代表するtan(δ)maxは、標準規格ASTM D 5992-96に従って、粘度解析装置(メトラビブ(Metravib) VA4000)で測定される。10Hzなる周波数にて、単純な交流正弦波剪断応力に掛けられた、加硫処理された組成物(厚み4mmおよび400mm2なる断面を持つ円筒状のテスト検体)からなるサンプルの応答は、標準規格ASTM D 1349-99に従って標準的な温度条件(23℃)の下で記録され、あるいは場合によっては、異なる温度にて記録され、特に挙げられた実施例においては、該測定温度は60℃である。ピークピーク歪振幅掃引が、0.1%〜50%なる範囲(外向きのサイクル)および次いで50%〜0.1%なる範囲(戻りサイクル)で行われる。使用される結果は、複素動的剪断弾性率(G*)および動的損失率tan(δ)である。該戻りサイクルに対して、観測されたtan(δ)の最大値が示され、これはtan(δ)maxで表される。
II. 本発明の詳しい説明
本発明は、少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を主成分とする組成物に係り、該組成物においては、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性が、70に等しいかまたはそれを超えるZスコアを有している。
本発明の一態様によれば、この組成物は、少なくとも上記ジエンエスラトマーおよび上記カーボンブラックを含み、かつ80なるカーボンブラックの分散性を示す、第一のマスターバッチから得られる。
本明細書の記載において、特別にはっきりと指摘しない限り、記載されるすべての百分率(%)は、質量%である。更に、「aとbとの間(between a and b)」という表現によって示される値同士の任意の間隔は、aより大きな値からb未満の値まで広がる値の範囲を表し(即ち、限界aおよびbは排除される)、一方で「a〜bなる範囲(from a to b)」なる表現により表された値同士の任意の間隔は、aからbまでに渡って広がる値の範囲を意味する(即ち、厳密な限界aおよびbを包含する)。
II-1) ジエンエスラトマー
常の如く、互換的な上記用語「エラストマー」および「ゴム」は、本テキストにおいては区別することなしに使用される。
本発明の組成物は、少なくとも1種の第一のジエンエスラトマーおよび場合により該第一のものと同一でも異なっていてもよい、従ってジエンエスラトマーであってもそうでなくてもよい第二のエスラトマーを含む。
「ジエン」エスラトマーまたはゴムとは、公知の如く、ジエンモノマー(2つの共役または非共役炭素-炭素二重結合を持つモノマー)から、少なくとも部分的に得られるエラストマー(即ち、ホモポリマーまたはコポリマー)を意味するものとして理解すべきである。
これらのジエンエスラトマーは、2つのカテゴリー:「本質的に不飽和」または「本質的に飽和」に分類できる。一般的に、「本質的に不飽和」なものは、15%(モル%)を超える、ジエンを起源とする単位(共役ジエン)の含有率を持つ、共役ジエンモノマーを少なくとも部分的に由来とするジエンエスラトマーを意味するものと理解され、従ってブチルゴムまたはEPDM型のジエンとα-オレフィンとのコポリマー等のジエンエスラトマーは、上記定義内には入らず、また特に「本質的に飽和」なジエンエスラトマー(常に15%未満という、ジエン起源の単位の低いまたは極めて低い含有率を持つ)として説明することができる。該「本質的に不飽和」なジエンエスラトマーのカテゴリーにおいて、「高度に不飽和」なジエンエスラトマーは、特に、50%を超えるジエン起源の単位(共役ジエン)の含有率を持つジエンエスラトマーを意味するものと理解される。
これらのジエンエスラトマーとしては、更に天然ゴムおよび合成エスラトマーが区別される。
本発明に従って使用できる合成ジエンエスラトマーなる用語により、「ジエンエスラトマー」なる表現は、より具体的には以下に列挙するものを意味するものと理解される:
(a) 4〜12個なる範囲の炭素原子を持つ共役ジエンモノマーの重合によって得られる任意のホモポリマー;
(b) 1種またはそれ以上の共役ジエンを相互に、またはこれと1種またはそれ以上の、8〜20個なる範囲の炭素原子を持つビニル芳香族化合物とを共重合することにより得られる任意のコポリマー;
(c) エチレンおよび3〜6個なる範囲の炭素原子を持つα-オレフィンと、6〜12個なる範囲の炭素原子を持つ非共役ジエンモノマーとの共重合により得られる三成分系コポリマー、例えばエチレンとプロピレンと上記型の非共役ジエンモノマー、例えば特に1,4-ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンまたはジシクロペンタジエンから得られるエラストマー;
(d) イソブテンとイソプレンとのコポリマー(ブチルゴム)および更にはこの型のコポリマーのハロゲン化型、特に塩素化または臭素化型のコポリマー。
以下に列挙するものが、共役ジエンとして特に適している:1,3-ブタジエン、2-メチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジ(C1-C5アルキル)-1,3-ブタジエン、例えば2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、2,3-ジエチル-1,3-ブタジエン、2-メチル-3-エチル-1,3-ブタジエンまたは2-メチル-3-イソプロピル-1,3-ブタジエン、アリール-1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエンまたは2,4-ヘキサジエン。例えば、以下に挙げるものが、ビニル芳香族化合物として適している:スチレン、o-、m-またはp-メチルスチレン、市販の「ビニルトルエン」混合物、p-(tert-ブチル)スチレン、メトキシスチレン、クロロスチレン、ビニルメシチレン、ジビニルベンゼンまたはビニルナフタレン。
上記コポリマーは、99%と20質量%との間のジエン単位および1%と80質量%との間のビニル芳香族単位を含むことができる。これらエラストマーは、任意の微細構造を持つことができ、該微細構造は、使用した重合条件、特に変性剤および/またはランダム化剤の存在または不在に、および使用する変性剤および/またはランダム化剤の量に依存する。これらのエスラトマーは、例えばブロック、統計的(ランダム)、シーケンシャル(逐次)、またはマイクロシーケンシャル(microsequential)エラストマーであり得、また分散液または溶液中で製造でき、該エラストマーは、カップリング剤および/または星状分枝-形成剤または官能化剤により、カップリングしおよび/または星状分枝-形成し(star-branched)あるいはまた官能化することができる。例えば、カーボンブラックに対するカップリングに関連して、C-Sn結合を含む官能基またはアミノ化官能基、例えばアミノベンゾフェノンを挙げることができ;例えば、シリカ等の無機フィラーに対するカップリングに関して、シラノールまたはシラノール末端を持つポリシロキサン官能基(例えば、FR 2,740,778またはUS 6,013,718およびWO 2008/141702に記載されている)、アルコキシシラン基(例えば、FR 2,765,882またはUS 5,977,238に記載されている)、カルボキシル基(例えば、WO 01/92402またはUS 6,815,473、WO 2004/096865またはUS 2006/0089445に記載されている)またはポリエーテル基(例えば、EP 1 127 909またはUS 6,503,973、WO 2009/000750およびWO2009/000752に記載されている)を挙げることができる。同様に、官能化されたエラストマーのその他の例として、エポキシ化型のエスラトマー(例えば、SBR、BR、NRまたはIR)を挙げることもできる。
以下に挙げるものが適したものである:ポリブタジエンおよび特に4%と80%との間の1,2-単位の含有率(モル%)を持つもの、または80%を超えるcis-1,4-単位の含有率(モル%)を持つもの;ポリイソプレン、ブタジエン/スチレンコポリマーおよび特に0℃と-70℃との間およびより特定的には-10℃と-60℃との間のTg(ガラス転移温度(TgはASTM D3418に従って測定された))、5%と60質量%との間およびより特定的には20%と50%との間のスチレン含有率、4%と75%との間の該ブタジエン部分の1,2-結合の含有率(モル%)および10%と80%との間のtrans-1,4-結合の含有率(モル%)を持つもの;ブタジエン/イソプレンコポリマーおよび特に5%と90質量%との間のイソプレン含有率および-40℃〜-80℃なる範囲のTgを持つもの、またはイソプレン/スチレンコポリマーおよび特に5%と50質量%との間のスチレン含有率および-5℃と-50℃との間のTgを持つもの。ブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーの場合、以下に挙げるものが特に好ましい:5%と50質量%との間およびより特定的には10%と40%との間のスチレン含有率、15%と60質量%との間およびより特定的には20%と50%との間のイソプレン含有率、5%と50質量%との間およびより特定的には20%と40%との間のブタジエン含有率、4%と85%との間の該ブタジエン部分の1,2-単位の含有率(モル%)、6%と80%との間の該ブタジエン部分のtrans-1,4-単位の含有率(モル%)、5%と70%との間の該イソプレン部分の1,2-単位+3,4-単位の含有率(モル%)および10%と50%との間の該イソプレン部分のtrans-1,4-単位の含有率(モル%)を持つ上記三元コポリマーおよびより一般的には、-5℃と-70℃との間のTgを持つ任意のブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマー。
要約すると、本発明による上記合成ジエンエスラトマーまたはエスラトマー群は、好ましくはポリブタジエン(BRsと略称する)、合成ポリイソプレン(IRs)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーの混合物によって構成される高度に不飽和のジエンエスラトマーの群から選択される。このようなコポリマーは、より好ましくはブタジエン/スチレンコポリマー(SBRs)、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIRs)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIRs)およびイソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIRs)からなる群から選択される。
上において特定したように、液相配合法は、好ましくはジエンエスラトマーおよびカーボンブラックを主成分とし、該エラストマーに対する該カーボンブラックの極めて良好な分散性を示すマスターバッチの製造を可能とするように使用される。即ち、特にジエンエスラトマーとカーボンブラックとからなる上記第一のマスターバッチを製造するためには、より具体的にはジエンエスラトマーラテックスを使用する。該エスラトマーラテックスは、該エラストマーの特別な一形態であって、水に分散されたエラストマー粒子として存在する。
従って、本発明は、好ましくはジエンエスラトマーのラテックスに係り、該ジエンエスラトマーは、上において定義されたものである。
より詳しくは、本発明にとって特に適している天然ゴム(NR)に関連して、この天然ゴムは、「天然ゴムの科学および工学(Natural Rubber Science and Technology)」, A.D. Roberts, オックスフォードユニバーシティープレス(Oxford University Press)刊, 1988におけるK.F. Gaseley, A.D.T. Gordon & T.D. Pendleによる第3章:「ラテックスコンセントレート:性質および組成(Latex concentrates: properties and composition)」において詳しく説明されているように、様々な形態で存在する。
特に、以下のような数種の型の天然ゴムラテックスが市販されている:「フィールドラテックス(field latexes)」と呼ばれる天然ゴムラテックス;「濃縮天然ゴムラテックス(concentrated natural rubber latexes)」と呼ばれる天然ゴムラテックス;エポキシ化ラテックス(ENRs)、脱プロテインラテックスあるいは更に予備加硫ラテックス。該天然ゴムフィールドラテックスは、早期の凝集を防止するためにアンモニアが添加されているラテックスであり、また該濃縮天然ゴムラテックスは、洗浄に相当する処理に付され、引続き更に濃縮されたフィールドラテックスに相当する。濃縮天然ゴムラテックスの様々なカテゴリーを、特に標準規格ASTM D 1076-06に従って掲載する。特にこれら濃縮天然ゴムラテックスから選択されるものは、「HA」(高アンモニア)と呼ばれるグレードの、および「LA」と呼ばれるグレードの濃縮天然ゴムラテックスであり、本発明にとっては、HAグレードの濃縮天然ゴムラテックスが有利に使用される。
上記NRラテックスは、あらかじめ物理的または化学的に変性することができる(遠心分離、酵素処理、化学的な変性等)。
上記ラテックスは、直接使用することができ、あるいは予め水で希釈して、その処理を容易にすることも可能である。
従って、合成エスラトマーラテックスとして、該ラテックスは、特にエマルションの形状にある既に利用可能な合成ジエンエラストマーからなり(例えば、エマルションとして調製されたブタジエン/スチレンコポリマー、SBR)または初めに溶液状態にあり(例えば、溶液として調製されたSBR)、一般的には界面活性剤によって、有機溶媒および水の混合物中で乳化される、合成ジエンエスラトマーからなるものであり得る。
SBRラテックス、特にエマルションとして調製されたSBR(ESBR)または溶液として調製されたSBR(SSBR)、およびより特定的にはエマルションとして調製されたSBRが、本発明にとって特に適している。
主として2つの型の、スチレンとブタジエンとの乳化共重合のための方法があり、その一つ、即ち高温法(50℃近傍の温度にて行われる)は、高度に分岐したSBRsの製造にとって適しており、一方もう一つの方法、即ち常温(低温)法(15℃〜40℃なる範囲であり得る温度にて行われる)は、より直鎖状のSBRsを得ることを可能とする。
上記高温法において使用し得る数種の乳化剤の有効性(該乳化剤の含有率の関数として)に関する詳細な説明に関しては、例えばC.W. Carr, I.M. Kolthoff & E.J. Meehan, ミネソタ大学(University of Minnesota),ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis, Minnesota)による、Journal of Polymer Science, 1950, Vol.V, No.2, pp.201-206およびibid., 1951, Vol.VI, No.1, pp.73-81に掲載された2つの論文を参照することができる。
上記低温法の実施に係る比較例に関連して、例えば以下の論文を参照することができる:Industrial and Engineering Chemistry, 1948, Vol.40, No.5, pp.932-937, E.J. Vandenberg & G.E. Hulse, ハーキュルスパワー社(Hercules Power Company),デラウエア州、ウイルミントン(Wilmington, Delaware)およびIndustrial and Engineering Chemistry, 1954, Vol.46, No.5, pp.1065-1073, J.R. Miller & H.E. Diem, B.F.グッドリッチケミカル社(Goodrich Chemical Co.),オハイオ州アクロン(Akron, Ohio)。
SBR(ESBRまたはSSBR)エラストマーの場合においては、特に例えば20%と35質量%との間の中程度のスチレン含有率あるいは例えば35%〜45%なる範囲の高いスチレン含有率、15%と70%との間の該ブタジエン部分のビニル結合の含有率、15%と75%との間のtrans-1,4-結合の含有率(モル%)および-10℃と-55℃との間のTgを持つSBRを使用することができ、このようなSBRは、好ましくは90%(モル%)を超えるcis-1,4-結合を持つBRとの混合物として使用することが有利であり得る。
1種またはそれ以上の天然ゴムラテックスをブレンドとして、1種またはそれ以上の合成ゴムラテックスをブレンドとして、あるいは1種またはそれ以上の天然ゴムラテックスと1種またはそれ以上の合成ゴムラテックスとのブレンドの使用をもくろむことも可能であることに注意すべきである。
以下に挙げるものは、それがジエンエスラトマーではない場合であって、適当な場合には、本発明の組成物の第二のエスラトマーとして特に適したものである:非ジエン系ブチルエラストマー、例えばポリ(イソブチレン)ホモポリマーまたはポリ(イソブチレン)を主成分とするコポリマー(勿論、イソプレンとのコポリマーに係る場合には、上記のジエンエスラトマーに再度出くわすことになる)、および同様にこれらのハロゲン化誘導体、特に一般的にはこれらポリ(イソブチレン)ホモポリマーおよびポリ(イソブチレン)を主成分とするコポリマーの臭素化または塩素化誘導体。
適切には、上記非ジエン系エスラトマーは、同様にイソブチレンおよびスチレン誘導体のコポリマー、例えば臭素化されたイソブチレン/メチルスチレン(BIMS)コポリマーを含み、その中でも特にエクソン(Exxon)社により販売されているエクスプロ(Exxpto)と命名されたこのようなエスラトマーが見出される。
同様に、本発明にとって特に適した非ジエン系エスラトマーとしては、非ジエン系熱可塑性エラストマー(TPEs)をも挙げることができる。
有利には、上記エラストマーマトリックスにおける上記第一のジエンエスラトマーの質量基準による画分は、50%に等しいかまたはそれを超え、また好ましくは60%に等しいかまたはそれを超える。
II-2) フィラー
強化フィラーとしては、カーボンブラックで構成される有機フィラーを使用することができる。130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つ全ての強化カーボンブラック、また更に一層特定的には160m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックが、フィラーとしての該カーボンブラックとして適している。
明確にすべきことは、上記CTAB比表面積が、フレンチスタンダード(French Standard) NF T 45-007(1987年11月)(方法B)に従って測定されることである。
このカーボンブラックは、ブレンドとして、1種またはそれ以上の他の有機フィラー、例えば官能化されたポリビニル芳香族有機フィラー、例えば特許出願WO-A-2006/069792およびWO-A-2006/069793に記載されているもの、および/または1種またはそれ以上の強化無機フィラー、例えばシリカと組合せることができる。
従って、上記用語「無機フィラー」とは、公知のように、ここでは色および起源(天然または合成)を問わず、また同様に公知の如く、「ホワイトフィラー(white filler)」、「クリアフィラー(clear filler)」あるいはまたカーボンブラックとの対比で「非黒色フィラー」とも呼ばれている、あらゆる無機またはミネラルフィラーを意味するものと理解すべきであり、この無機フィラーはそれ自体単独で、中間体としてのカップリング剤以外の如何なる手段も用いずに、タイヤ用トレッドの製造を意図するゴム組成物を強化することができ、換言すればその強化機能において、トレッド用の従来のタイヤ-グレードのカーボンブラックを強化することができる。このようなフィラーは、一般的にその表面における官能基、特にヒドロキシル(-OH)官能基の存在によって特徴付けられ、この官能基は、強化フィラーとして使用されるのに必要であり、該カップリング剤または系は、上記イソプレンエスラトマーと該フィラーとの間に安定な化学結合を与えるためのものである。
従って、このような無機フィラーは、これが含まれるゴム組成物の強化を可能とするために、カップリング剤と共に使用することができる。また、該無機フィラーは、カップリング剤に加えてあるいはカップリング剤なしに(この場合、該無機フィラーは強化剤として機能しない)、被覆剤(これは該フィラーと該エラストマーマトリックスとの間に結合を与えることはない)と共に使用することも可能である。
上記無機フィラーが与えられている物理的な状態は、該フィラーが粉末、マイクロビーズ、顆粒、ビーズまたは任意の他の適当な高密度化された形状の何れにあっても重要ではない。勿論、上記用語「無機フィラー」とは、以下に説明されるように、様々な無機フィラー、特に高度に分散性のケイ質および/またはアルミナ質のフィラーの混合物を意味するものと理解される。
上記ケイ質型、特にシリカ(SiO2)、またはアルミナ質、特にアルミナ(Al2O3)からなるミネラルフィラーは、特に無機フィラーとして適している。使用されるシリカは、当業者にとって公知の任意のシリカ、とりわけ両者ともに450m2/g未満、好ましくは30〜400m2/gなる範囲にある、BET比表面積およびCTAB比表面積を呈する、任意の沈降またはヒュームドシリカであり得る。高度に分散性の沈降シリカ(HDSs)としては、例えばエボニック(Evonik)社からのウルトラシル(Ultrasil) 7000およびウルトラシル(Ultrasil) 7005シリカ、ロディア(Rhodia)社からのゼオシル(Zeosil) 1165MP、1135MPおよび1115MPシリカ、PPG社からのハイシル(Hi-Sil) EZ150Gシリカ、ヒューバー(Huber)社からのゼオポール(Zeopol) 8715、8745および8755シリカまたは特許出願WO 03/16837に記載されているような、大きな比表面積を持つシリカを挙げることができる。
上記カーボンブラックへのフィラーの添加をもくろむことも可能であり、例えば後処理によってシリカで部分的または完全に被覆したカーボンブラックあるいはシリカによりその場で変性されたカーボンブラック、例えば限定することなしに、カボット社(Cabot Corporation)によりエコブラック(EcoblackTM) CRX 2000またはCRX 4000なる名称の下に市販されているものが挙げられる。
好ましくは、全フィラー(カーボンブラックおよびシリカ等の無機フィラー)の含有率は、20と200phrとの間、より好ましくは30と150phrとの間およびより一層好ましくは30と100phrとの間にあり、最適値は、公知の如く、目標とする特定の用途に依存して異なっている:例えば自転車のタイヤに関して予想される強化のレベルは、勿論のこと持続的な方法で、高速度で走行し得るタイヤ、例えばモーターバイクのタイヤ、旅客車両用のタイヤ、ユーティリティービークル、例えばヘビーデューティービークル用のタイヤに必要とされる強化レベルよりも低い。
本発明の好ましい一態様によれば、カーボンブラックを使用し、その含有率は、20〜80phrなる範囲で変動し、またこれを好ましくは無機フィラー、特にシリカと組合せることができ、該シリカの含有率は、5〜50phrなる範囲で変動し、より詳しくは、カーボンブラックを含む本発明の組成物の全フィラーの含有率は、35〜70phrなる範囲で変動し、また無機フィラー、特にシリカの含有率は、5〜35phrなる範囲で変動し、より一層好ましくはカーボンブラックを含む全フィラーの含有率は、40〜65phrなる範囲で変動し、無機フィラー、特にシリカの含有率は、10〜30phrなる範囲で変動する。
II-3) - 可塑性オイル
本発明のゴム組成物は、エキステンダー油(または可塑性オイル)を使用し、その通常の役割は、該組成物のムーニー可塑性の低下によりその加工を容易にし、また硬化の際の伸長率(cured moduli of elongation)の低減により、耐久性を改善することにある。
周囲温度(23℃)において、多少とも粘稠であるこれらのオイルは、特に本来的に固体である樹脂またはゴムとは対照的に、液体(即ち、念のために言えば、結局はその容器の形状をとる能力を持つ物質)である。
好ましくは、上記エキステンダー油は、ポリオレフィン系オイル(即ち、モノオレフィン系またはジオレフィン系オレフィンの重合により得られるオイル)、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル(低粘度または高粘度の)、芳香族オイル、鉱物油、およびこれらオイルの混合物からなる群から選択される。
上記エキステンダー油の数平均分子量(Mn)は、好ましくは200と25,000g/Mとの間、より一層好ましくは300と10,000g/Mとの間にある。過度に低い数平均分子量Mnに関連して、該オイルが該組成物外に移動してしまう危険性があり、一方で過度に高い数平均分子量は、該組成物を極端に剛性のものとしてしまう恐れがある。350と4,000g/Mとの間、特に400と3,000g/Mとの間の数平均分子量Mnが、目標とする用途、特にタイヤで使用する上で優れた折衷性を構成することが立証されている。
上記エキステンダー油の数平均分子量(Mn)はSECにより決定され、そこでは、サンプルが、約1g/Lなる濃度にて予めテトラヒドロフランに溶解され、次いで得られた溶液を、注入する前に、0.45μmなる多孔率を持つフィルタを通して濾過する。該装置は、ウォーターズアライアンス(Waters Alliance)クロマトグラフィーラインである。その溶出用の溶媒は、テトラヒドロフランであり、その流量は1mL/分であり、該系の温度は35℃であり、また分析時間は30分である。スティラゲル(Styragel) HT6Eなる名称のウォーターズ(Waters)カラム2つからなるセットを使用する。該ポリマーサンプル溶液の注入体積は、100μLである。検出器は、ウォーターズ(Waters) 2410示差屈折計であり、また該クロマトグラフィーデータを使用するためのこれに関連するソフトウエアは、ウォーターズミレニアム(Waters Millenium)システムである。計算された平均分子量は、ポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線に相対的なものである。
当業者は、以下の説明および実施例に照らして、可塑剤の量を如何に調節するかを知るであろう。該可塑剤の量は、特にこれを用いようとする空気圧工学的物体の機能に応じて調節される。
上記可塑性オイルの含有率は、好ましくは2と35phrとの間にある。指摘した最小値以下では、目標とする技術的な効果が、不十分であるものと立証することができ、一方でその最大値以上では、未加工状態にある該組成物の、配合デバイスに対する粘着性が、幾つかの場合においては、工業的観点から全く許容し得ないものとなる恐れがある。該可塑性オイルの含有率は、より一層好ましくは5と25phrとの間にある。
II-4) マスターバッチ-ゴム組成物
有利には、このようにして製造された上記マスターバッチおよび組成物は、タイヤ用途において使用することができる。
本発明によるマスターバッチおよび無機フィラーを主成分とする、タイヤ用の上記ゴム組成物は、また公知の如く、カップリング剤および/または被覆剤および加硫系をも含むことができる。
上記強化無機フィラーを、上記ジエンエスラトマーにカップリングするために、公知の様式で、該無機フィラー(その粒子の表面)と該ジエンエスラトマーとの間の化学的および/または物理的な性質を持つ満足な結合を保証するために少なくとも二官能性のカップリング剤(または結合剤)、特に二官能性オルガノシランまたはポリオルガノシロキサンを使用する。
特に、特定の構造に依存して「対称」または「非対称」と呼ばれる、シランポリスルフィドが使用され、これらは、例えば特許出願WO 03/002648(またはUS 2005/016651)およびWO 03/002649(またはUS 2005/016650)に記載されている。
以下の定義は限定的なものではないが、特に適したものは、「対称」と呼ばれ、以下の一般式(III)に相当するシランポリスルフィドである:
(III) Z-A-Sx-A-Z
ここで
・xは2〜8なる範囲(好ましくは2〜5なる範囲)の整数;
・Aは二価の炭化水素基(好ましくは、C1-C18アルキレン基、またはC6-C12アリーレン基、より特定的にはC1-C10、特にC1-C4アルキレン基、特にプロピレン)であり;
・Zは以下の式で表される基の1種に相当し:
Figure 2015507035
ここで、
・置換または未置換であり、また相互に同一または異なっている基R1は、C1-C18アルキル基、C5-C18シクロアルキル基、C6-C18アリール基(好ましくはC1-C6アルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基、特にC1-C4アルキル基、より特定的にはメチル及び/又はエチル基)を表し、
・置換または未置換であり、また相互に同一または異なっている基R2は、C1-C18アルコキシ基またはC5-C18シクロアルコキシ基を表す(好ましくは、C1-C8アルコキシ基またはC5-C8シクロアルコキシ基、より一層好ましくはC1-C4アルコキシ基、特にメトキシおよびエトキシ基から選択される基を表す)。
上記式(III)に相当するアルコキシシランポリスルフィドの混合物、特に通常市販品として入手できる混合物の場合において、指標「x」の平均値は、好ましくは2と5との間、より好ましくは約4なる分数である。しかし、本発明は、また有利には例えばアルコキシシランジスルフィド(x=2)を使用して実施することができる。
より詳しくは、シランポリスルフィドの例として、ビス((C1-C4)アルコキシ(C1-C4)アルキルシリル(C1-C4)アルキル)ポリスルフィド(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド)、例えばビス(3-トリメトキシシリルプロピル)またはビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドが挙げられる。これら化合物の中で、特にTESPTと略称され、式:[(C2H5O)3Si(CH2)3S2]2で表されるビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、またはTESPDと略称され、また式:[(C2H5O)3Si(CH2)3S]2で表されるビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが使用される。同様に、好ましい例として、ビス(モノ(C1-C4)アルコキシジ(C1-C4)アルキルシリルプロピル)ポリスルフィド(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド)、より特定的にはビス(モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、例えば特許出願WO 02/083782(またはUS 2004/132880)に記載されているものも挙げられる。
アルコキシシランポリスルフィド以外のカップリング剤としては、特に二官能性のPOSs(ポリオルガノシロキサン)あるいはまたヒドロキシシランポリスルフィド(上記式IIIにおいて、R2=OH)、例えば特許出願WO 02/30939(またはUS 6,774,255)およびWO 02/31041(またはUS 2004/051210)に記載されているもの、あるいはまたシランまたはアゾジカルボニル官能基を持つPOSs、例えば特許出願WO 2006/125532、WO 2006/125533およびWO 2006/125534に記載されているものが挙げられる。
公知のように、上記ゴムマトリックスに対する上記無機フィラーの分散性を改善し、また上記組成物の粘度を下げることにより、未加工状態におけるその加工容易性の改善を可能とする加工助剤は、一般的に被覆剤であると考えられており、これらの加工助剤は、例えば加水分解性のシラン、例えばアルキルアルコキシシラン(特に、アルキルトリエトキシシラン)、ポリオール、ポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコール)、一級、二級または三級アミン(例えば、トリアルカノールアミン)、ヒドロキシル化または加水分解性POSs、例えばα,ω-ジヒドロキシポリオルガノシロキサン(特に、α,ω-ジヒドロキシポリジメチルシロキサン)、または脂肪酸、例えばステアリン酸である。
本発明によるゴム組成物において、上記カップリング剤の含有率は、好ましくは160m2/gなるCTAB比表面積に対して、上記無機フィラーを基準として0.1%と12質量%との間、より好ましくは、160m2/gなるCTAB比表面積に対して、該無機フィラーを基準として4%と10質量%との間にあり;および/または上記被覆剤の含有率は、好ましくは160m2/gなるCTAB比表面積に対して、該無機フィラーを基準として0.1%と20質量%との間、より好ましくは、160m2/gなるCTAB比表面積に対して、該無機フィラーを基準として5%と20質量%との間にあり、該カップリング剤の含有率を、該フィラーの比表面のレベルに対して調節することができる。
当業者は、別の性質を持つフィラー、特に有機的性質を持つフィラーが、本セクションにおいて記載した無機フィラーと等価なフィラーとして使用し得ることを理解するであろうが、但しこのフィラーは、シリカ等の無機層によって覆われており、あるいはまたその表面において官能性のサイト、特にヒドロキシル基を含むことを条件とし、そのためにカップリング剤を使用して、該フィラーと該エラストマーとの間に結合を形成する必要がある。
本発明によるこれらのゴム組成物は、またタイヤ、特にトレッドの製造を意図したエラストマー組成物において一般的に使用されている通常の添加剤、例えばその他の可塑剤、顔料、保護剤、例えばオゾン亀裂防止性ワックス、化学オゾン亀裂防止剤または酸化防止剤、抗-疲労剤、強化樹脂、メチレンアクセプタ(例えば、フェノール系ノボラック樹脂)またはメチレンドナー(例えば、HMTまたはH3M)、例えば特許出願WO 02/10269に記載されているもの、硫黄または硫黄ドナーの何れかおよび/またはパーオキサイドおよび/またはビスマレイミドを主成分とする架橋系、または加硫促進剤の全てまたはその一部をも含むことができる。
本発明によるマスターバッチを、特に液相での該マスターバッチ製造の乾燥段階前に、これに添加剤、例えば上記したもの、酸化防止剤、カップリング剤、被覆剤等を配合することによる製造をもくろむことも可能であることに注目すべきである。
II-5) 本発明のゴム組成物およびマスターバッチの製造
本発明のゴム組成物は、当業者には周知の一般的な手順に従って、2つの連続する生産段階を用いて、適当なミキサ内で製造され、この方法は、130℃と200℃との間、好ましくは145℃と185℃との間の最高温度までの高い温度にて、熱機械的加工または混練(しばしば「非生産的」段階と呼ばれる)からなる第一段階、その後の典型的には120℃以下、例えば60℃と100℃との間のより低い温度での機械的加工からなる第二段階を含み、該最終段階中に、該架橋または加硫系が配合される。
本発明の好ましい一態様によれば、上記加硫系以外の、本発明の組成物の基本的成分全ては、上記第一の「非生産的」段階中に混練により密に配合され、即ち少なくともこれら様々な基本的成分が、上記ミキサ内に導入され、また130℃と200℃との間、好ましくは145℃と185℃との間の最高温度に達するまで、1またはそれ以上の段階で熱機械的に混練される。
本発明の好ましい一態様によれば、上記可塑性オイルおよび更には上記加硫系以外の、本発明の組成物の基本的成分、特に適当である場合には、シリカ等の上記無機フィラーは、第一のマスターバッチとして予め製造された、上記ジエンエスラトマーおよび上記カーボンブラックに配合される。
好ましくは、この第一のマスターバッチは「液」相として製造される。これを実施するために、水に分散されたエラストマー粒子として存在する、ラテックス形状にあるジエンエスラトマーおよびカーボンブラックの水性分散液、即ち一般的に「スラリー」として知られている水中に分散されたフィラーを使用した。より一層好ましくは、文献US 6,048,923に記載されている方法の諸段階に従うが、該方法は、特に凝固反応器の配合領域において該エスラトマーラテックスからなる第一の流体の連続する流れを配合し、該配合領域において、加圧下に、カーボンブラックの水性分散液からなる第二の流体の第二の連続する流れを配合して、該エスラトマーラテックスとの混合物を生成する工程からなり;これら2つの流体の配合は、上記凝固反応器の出口開口前方で、該エスラトマーラテックスが、該カーボンブラックと共に実質上完全に凝集するのに十分に激しく行われ、また該方法では次いで得られた凝集物が乾燥される。
本発明のもう一つの好ましい態様によれば、上記無機フィラーおよび上記第二のエスラトマーは、上記第一のマスターバッチに配合されて、予め調製されるであろう第二のマスターバッチとして与えられる。この第二のマスターバッチは、該第二のエスラトマーおよび該無機フィラーを熱機械的に混練することによって、特に固体として調製することができ、これは、また任意の他の方法で製造することも可能であり、またとりわけこれは液相として調製することも可能である。
特に、第二のエスラトマーおよび/または無機フィラーを配合する場合において、このまたはこれらの配合は、上記他の成分(特に、上記第一のジエンエスラトマーまたは第一のマスターバッチ)の、上記ミキサへの導入と同時に行うことができることに注目すべきであり、しかもまた、有利にはこのまたはこれらの配合は、数十秒から数分の範囲の期間ずらすことができることに注意すべきである。
無機フィラーおよび第二のエスラトマーを添加する場合において、これらは別々に、または該第二のエスラトマーおよび該無機フィラーを含む第二のマスターバッチとして導入することができる。該第二のエスラトマーのみをおよび該無機フィラーのみを、数十秒から数分までの範囲の期間ずらして導入する場合において、該無機フィラーは、該第二のエスラトマー添加の前、その後またはこれと同時に導入することができる。
一例として、上記第一の(非生産的)段階は、単一の熱機械的段階において実施することができ、該段階に際して、上記加硫系を除き、必要な成分全て(適当な場合には、上において規定した如きマスターバッチとして)、上記随意かつ追加の被覆剤または加工助剤および様々な他の添加剤は、標準的な密閉式ミキサ等といった、適当なミキサ内に導入される。この非生産段階における上記混練の全継続期間は、好ましくは1分と15分との間にある。該第一の非生産段階中にこのようにして作製された該混合物を冷却した後、該加硫系を、低温にて、一般的には外部ミキサ、例えば開放式ミル内で配合し、次いで全成分を数分間、例えば2分と15分との間の期間に渡り、混合(生産段階)する。
上記架橋系は、好ましくは加硫系、即ち硫黄(または硫黄-供与剤)および第一加硫促進剤を主成分とする系である。この基本となる加硫系に対する追加系は、様々な公知の第二の加硫促進剤または加硫活性化剤、例えば酸化亜鉛、ステアリン酸または等価な化合物、またはグアニジン誘導体(特に、ジフェニルグアニジン)であり、これらは上記第一の非生産段階中におよび/または後に記載されるような生産段階中に配合される。
上記硫黄は、0.5と12phrとの間、特に1と10phrとの間の好ましい含有率において使用される。該第一の加硫促進剤は、0.5と10phrとの間の好ましい含有率にて、より好ましくは0.5と5.0phrとの間の含有率にて使用される。
(第一または第二)促進剤として、硫黄の存在下にてジエンエスラトマーの加硫に対する促進剤として作用し得る任意の化合物、特にチアゾール型の促進剤、および更にはその誘導体およびチウラムおよび亜鉛ジチオカルバメート型の促進剤を使用することができる。これらの促進剤は、例えば2-メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(「MBTS」と略称される)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(「TBZTD」)、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェナミド(「CBS」)、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェナミド(「DCBS」)、N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェナミド(「TBBS」)、N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェンイミド(「TBSI」)、亜鉛ジベンジルジチオカルバメート(「ZBEC」)およびこれら化合物の混合物からなる群から選択される。
このようにして得られる最終的な組成物は、特に研究室での特徴付けのために、引続きカレンダー掛けして、例えばシートまたはプレートとし、あるいはまた押出してゴム製の付形要素とし、該要素は、例えば旅客車両、ヘビーデューティービークル等のためのタイヤトレッドとして使用することができる。
III 本発明の例示的な態様
以下の実施例では、本発明に従うゴム組成物の加工性および破断点における諸特性に関連する特性の改善を、本発明の組成物とは、使用するカーボンブラックのCTAB比表面積において、または可塑性オイルの存在しない点、あるいは最後に該組成物に対する該カーボンブラックの貧弱な分散性(Zスコア)を持つ点の何れかにおいて異なっている、コントロールゴム組成物と比較して示す。
幾つかについては、天然ゴムおよびカーボンブラックからなる液体相として作製されたマスターバッチから、またその他については、固相配合によって、以下のようなゴム組成物を製造した。
III-1天然ゴムおよびカーボンブラックからなるマスターバッチの製造
以下の幾つかの組成物において使用する、ジエンエスラトマーおよびカーボンブラックからなるマスターバッチは、米国特許第6,048,923号に記載されている方法に従って、液相状態で作製する。
即ち、マスターバッチは、上記特許において詳しく記載されているプロトコールに従って、夫々カボット社(Cabot Corporation)により市販されているカーボンブラックN234およびカーボンブラックN134並びにマレーシア産でありかつゴム固形分含有率28%およびアンモニア含有率0.3%を示す天然ゴムラテックスから製造する。天然ゴムおよびカーボンブラック(カーボンブラックN234またはカーボンブラックN134を含む)からなるマスターバッチAは、このようにして得られ、該マスターバッチにおけるカーボンブラックの含有率は、50phrである。
III-2 本発明のゴム組成物の製造
コントロール組成物CCを、公知の固体形状における配合法に従って製造するが、これら実施例において該エスラトマーは天然ゴムであり、また強化フィラーは、夫々組成物に依存して、カボット社(Cabot Corporation)により市販されているカーボンブラックN234およびカーボンブラックN134である。
コントロールゴム組成物CRCは、上記マスターバッチA(カーボンブラックN234またはカーボンブラックN134を含む)から製造する。
上記様々な組成物は以下のようにして製造する:
以下のテストを、以下のように実施する:上記組成物CC用の固体形状にある天然ゴムおよびカーボンブラック、または上記組成物CRC用のマスターバッチA、および上記加硫系以外の上記様々な他の成分を、70%充填されまた約90℃なる初期反応槽温度を持つ密閉式ミキサに導入する。次いで、熱機械的作業(非生産段階)を、一段階(全混練継続期間は約5分である)で、約165℃という最大温度の「降下」に達するまで行う。
このようにして得た混合物を回収しかつ冷却し、次いで上記加硫系(硫黄およびスルフェナミド促進剤)を、外部ミキサ(ホモフィニッシャー(homofinisher))により70℃にて添加し、全成分を約5〜6分間に渡り混合する(生産段階)。
このようにして得られた組成物を、引続きカレンダー掛けし、該組成物の物理的または機械的特性を測定するために、ゴムのプレート(2〜3mmの厚み)または薄いシートとし、あるいは裁断しおよび/または所定の寸法で組立てた後に、例えばタイヤ用の半完成製品、特にタイヤトレッドとして、直接使用することのできる付形要素とする。
III-3 テスト
ゴム組成物CC1を、上記セクションIII-2において詳述したように、固体形状で、天然ゴムおよびカーボンブラックから「塊として」調製し、本発明によらない組成物CRC1およびCRC2および本発明による組成物CRC3およびCRC4を、上記セクションIII-2において詳述した方法に従ってマスターバッチAから調製する。
製造方法の如何に拘らず、上記組成物の全ては、以下のような基本的処方(phr単位)を持つ:
・天然ゴム:100
・6PPD(a):1.5
・ステアリン酸:2
・酸化亜鉛(c):3
・促進剤(d):1.4
・硫黄:1.4
(a) N-(1,3-ジメチルブチル)-N-フェニル-p-フェニレンジアミン(フレクシス(Flexsys)社からのサントフレックス(Santoflex) 6-PPD);
(c) 酸化亜鉛(ユミコア(Umicore)社からの工業的グレードのもの);
(d) N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェナミド(フレクシス(Flexsys)社からのサントキュア(Santocure) CBS)。
これらの構成成分に加えて、上記組成物CCおよびCRCは、以下の表1において詳細に説明するように、そのZスコア、カーボンブラックの性質および可塑性オイルの性質およびその有無において相互に異なっている。
Figure 2015507035
(1) N234、カボット社(Cabot Corporation)により市販されている(CTAB:115m2/g)
(2) N134、カボット社(Cabot Corporation)により市販されている(CTAB:135m2/g)
(3) オイル、レプゾル(Repsol)社の市販しているエクステンソイル(Extensoil) 1721
(4) オイル、レプゾル(Repsol)社により市販されているMES-H。
150℃にて40分間の硬化処理前後に測定された諸特性を、以下の表2に与える:
Figure 2015507035
高いZスコア(70に等しいかまたはそれを超える)および130m2/gに等しいかまたはそれを超えるCTABを有する本発明による組成物CRC3およびCRC4および本発明による可塑性オイル(異なるオイル特性を持つ)は、驚いたことに、破断点における諸特性(応力、伸び、エネルギー)を損なうことなしに、コントロール組成物CC1と比較して、該組成物の加工性の大幅な改善(低いムーニー値)を可能とすることが見いだされ、事実組成物CRC1(130m2/g未満のCTAB比表面積を持つカーボンブラックを含む)および上記組成物CRC2とは対照的に、該破断点における諸特性さえも改善され(組成物CRC4)、一方該組成物CRC1は、加工性において改善されるものの、破断点における諸特性は損なわれ、また該組成物CRC2は、損なわれた破断点における諸特性および貧弱な加工性を示す(CC1と等価である)。
即ち、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性、該フィラーの性質および可塑性オイルの存在におけるこのような特別な折衷が、驚いたことに、本発明の組成物の加工性における改善を、該混合物の他の特性を損なうことなしにもたらし得ることが観測される。

Claims (32)

  1. 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を主成分とし、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性が、70に等しいかまたは70を超えるZスコアを持つ、ことを特徴とするゴム組成物。
  2. 少なくとも前記ジエンエスラトマーおよび前記カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、第一のマスターバッチから得られる、請求項1記載の組成物。
  3. 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を主成分とし、少なくとも該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含む第一のマスターバッチから得られ、かつ80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、ことを特徴とする組成物。
  4. 前記可塑性オイルの含有率が、前記エラストマー100質量部当たりの部で表して、2〜50phrなる範囲、好ましくは5〜25phrなる範囲で変動する、請求項1〜3の何れか1項に記載の組成物。
  5. 前記第一のマスターバッチが、ジエンエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの水性分散液から出発する、液相配合により得られる、請求項1〜4の何れか1項に記載の組成物。
  6. 前記第一のマスターバッチが、以下の処理段階:
    ・ジエンエスラトマーラテックスの連続流を、凝固反応器の混合領域に供給する段階、ここで該凝固反応器は、該混合領域と出口との間に伸びている長い凝固領域を画成する;
    ・加圧下に、フィラーを含む流体の連続流を、前記凝固反応器の混合領域に供給して、凝固した混合物を生成する段階;
    ・上記段階で得られた凝塊を乾燥して、該第一のマスターバッチを回収する段階、
    に従って得られる、請求項5記載の組成物。
  7. 前記ジエンエスラトマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーの混合物からなる群から選択される、請求項1〜6の何れか1項に記載の組成物。
  8. 前記ジエンエスラトマーが天然ゴムである、請求項7記載の組成物。
  9. 少なくとも1種の無機フィラー、好ましくはシリカおよび/または前記第一のエスラトマーと同一または異なる、少なくとも1種の第二のエスラトマーを含む、請求項1〜8の何れか1項に記載の組成物。
  10. 前記フィラーすべての含有率が、30〜150phrなる範囲、好ましくは30〜100phrなる範囲で変動する、請求項1〜9の何れか1項に記載の組成物。
  11. 無機フィラー、好ましくはシリカが前記第一のマスターバッチに添加され、かつ前記カーボンブラックの含有率が20〜80なる範囲、好ましくは40〜65なる範囲で変動し、該無機フィラーの含有率が、5〜50phrなる範囲、好ましくは10〜30phrなる範囲で変動する、請求項9および10記載の組成物。
  12. 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を含み、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性が、70に等しいかまたは70を超えるZスコアを持つ組成物の製造方法であって、以下の諸工程:
    ・該架橋系を除き、該組成物の構成成分全てをミキサ内で配合する工程、ここで該構成成分全ては、130℃と200℃との間の最大温度に達するまで、熱機械的に混練され;
    ・該混合された混合物を、100℃未満の温度まで冷却する工程;
    ・引き続き該架橋系を配合する工程;
    ・120℃未満の最大温度まで、全てを混練する工程
    を含むことを特徴とする前記方法。
  13. 少なくとも前記ジエンエスラトマーおよび前記カーボンブラックを含み、80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する第一のマスターバッチを、前記ミキサ内で前記組成物の成分全てを配合する前に、調製する、請求項12記載の方法。
  14. 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、可塑性オイルおよび更に架橋系を含む組成物の製造方法であって、以下の諸工程:
    ・該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含む第一のマスターバッチを製造する工程、ここで該第一のマスターバッチは、80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性を呈し、
    ・該架橋系を除いた該組成物の成分を、ミキサ内で該第一のマスターバッチに配合する工程、ここで該成分全体は、130℃と200℃との間の最大温度に到達するまで、熱機械的に混練される;
    ・該混合された混合物を、100℃未満の温度まで冷却する工程;
    ・引き続き該架橋系を配合する工程;
    ・120℃未満の最大温度まで、全てを混練する工程
    を含むことを特徴とする前記方法。
  15. 前記マスターバッチが少なくとも1種のエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの分散体から、液相として製造される、請求項13および14の何れか1項に記載の方法。
  16. 前記マスターバッチが、以下の連続的段階に従って製造される、請求項15記載の方法:
    ・ジエンエスラトマーラテックスの連続流を、凝固反応器の混合領域に供給する段階、ここで該反応器は、該混合領域と出口開口との間に伸びている長い凝固領域を画成する;
    ・加圧下に、フィラーを含む流体の連続流を、該凝固反応器の混合領域に供給して、凝固した混合物を生成する段階;
    ・上記段階で得られた凝塊を乾燥して、該第一のマスターバッチを回収する段階。
  17. 前記ジエンエスラトマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーの混合物からなる群から選択される、請求項12〜16の何れか1項に記載の方法。
  18. 前記ジエンエスラトマーが天然ゴムである、請求項17記載の方法。
  19. 前記カーボンブラックの含有率が、20〜80なる範囲、好ましくは40〜65なる範囲で変動する、請求項12〜18の何れか1項に記載の方法。
  20. 前記可塑性オイルの含有率が、前記エラストマー100質量部当たり2〜50部なる範囲、好ましくは5〜25phrなる範囲で変動する、請求項12〜19の何れか1項に記載の方法。
  21. 無機フィラーおよび/または第二のエスラトマーが、前記他の成分と同時に、前記組成物に導入される、請求項12〜20の何れか1項に記載の方法。
  22. 無機フィラーおよび/または第二のエスラトマーが、予め製造された特定のマスターバッチの形状にて前記組成物に導入される、請求項12〜21の何れか1項に記載の方法。
  23. 無機フィラーおよび/または第二のエスラトマーが、別々に前記組成物に導入され、該無機フィラーは、該第二のエスラトマーの前または後に導入される、請求項12〜19の何れか1項に記載の方法。
  24. 前記無機フィラーおよび/または前記第二のエスラトマーの導入を、前記ミキサへの前記第一のマスターバッチの導入に関して、数十秒〜数分なる範囲の時間ずらす、請求項23記載の方法。
  25. 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、および可塑性オイルを主成分とし、該エラストマーマトリックスに対する該フィラーの分散性が、70に等しいかまたは70を超えるZスコアを持つことを特徴とするマスターバッチ。
  26. 前記ジエンエスラトマーおよび前記カーボンブラックを少なくとも含み、かつ該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性が、80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、請求項25記載のマスターバッチ。
  27. 少なくとも1種のジエンエスラトマー、130m2/gに等しいかまたは130m2/gを超えるCTAB比表面積を持つカーボンブラックを少なくとも含む強化フィラー、および可塑性オイルを主成分とし、少なくとも該ジエンエスラトマーおよび該カーボンブラックを含み、かつ80に等しいかまたは80を超えるZスコアを持つ、該エラストマーマトリックスに対する該カーボンブラックの分散性を呈する、第一のマスターバッチから得られることを特徴とする、マスターバッチ。
  28. 前記第一のマスターバッチが、ジエンエスラトマーラテックスおよびカーボンブラックの水性分散液から出発する、液相配合により得られる、請求項26および27の何れか1項に記載のマスターバッチ。
  29. 請求項1〜11の何れか1項に記載の組成物または請求項25〜28の何れか1項に記載のマスターバッチを含むことを特徴とする、完成または半-完成物品。
  30. 請求項1〜11の何れか1項に記載の組成物または請求項25〜28の何れか1項に記載のマスターバッチを含むことを特徴とする、タイヤトレッド。
  31. 少なくとも1種の、請求項1〜11の何れか1項に記載の組成物または請求項25〜28の何れか1項に記載のマスターバッチを含むことを特徴とする、タイヤまたは半-完成製品。
  32. 重い貨物を積載し、かつ持続的な速度で走行する車両に据付けるための、請求項31記載のタイヤ。
JP2014546470A 2011-12-12 2012-12-12 エラストマーマトリックスに対するフィラーの極めて良好な分散性を持つエラストマー組成物 Ceased JP2015507035A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR1161463 2011-12-12
FR1161463 2011-12-12
PCT/EP2012/075140 WO2013087657A1 (fr) 2011-12-12 2012-12-12 Composition elastomerique presentant une tres bonne dispersion de la charge dans la matrice elastomerique

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015507035A true JP2015507035A (ja) 2015-03-05
JP2015507035A5 JP2015507035A5 (ja) 2016-02-12

Family

ID=47351667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014546470A Ceased JP2015507035A (ja) 2011-12-12 2012-12-12 エラストマーマトリックスに対するフィラーの極めて良好な分散性を持つエラストマー組成物

Country Status (5)

Country Link
US (2) US9751992B2 (ja)
EP (1) EP2790924B1 (ja)
JP (1) JP2015507035A (ja)
CN (1) CN103987531A (ja)
WO (1) WO2013087657A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017073492A1 (ja) * 2015-10-27 2017-05-04 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤおよび架橋ゴム組成物
JP2017081547A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤおよび架橋ゴム組成物
JP2017081548A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤおよび架橋ゴム組成物
JP2020084061A (ja) * 2018-11-27 2020-06-04 大阪瓦斯株式会社 ゴム組成物およびその製造方法

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2010203373B2 (en) 2009-01-12 2013-08-01 University Of Massachusetts Lowell Polyisobutylene-based polyurethanes
JP6370884B2 (ja) 2013-05-20 2018-08-08 キャボット コーポレイションCabot Corporation エラストマー複合物、配合物、及びその調製方法
CN106947122A (zh) * 2014-01-23 2017-07-14 怡维怡橡胶研究院有限公司 一种橡胶组合物的制备方法
FR3022843B1 (fr) * 2014-06-26 2017-11-24 Michelin & Cie Pneumatique comportant une couche d'elements de renforcement circonferentiels
FR3022839B1 (fr) * 2014-06-26 2017-11-24 Michelin & Cie Pneumatique comportant une couche d'elements de renforcement circonferentiels
FR3022849B1 (fr) * 2014-06-26 2016-06-10 Michelin & Cie Pneumatique presentant des proprietes dynamiques ameliorees
FR3022841B1 (fr) * 2014-06-26 2016-06-10 Michelin & Cie Pneumatique comportant une couche d'elements de renforcement circonferentiels
EP3209724B1 (en) * 2014-10-24 2022-08-17 ExxonMobil Chemical Patents Inc. Thermoplastic vulcanizate compositions
FR3029930B1 (fr) * 2014-12-16 2016-12-30 Michelin & Cie Flanc pour pneumatique
FR3036115B1 (fr) * 2015-05-11 2017-05-19 Michelin & Cie Composition de caoutchouc
FR3045620B1 (fr) * 2015-12-16 2017-11-17 Michelin & Cie Procede de preparation d'un melange maitre, comprenant un elastomere dienique, une charge organique renforcante, et eventuellement un agent antioxydant
FR3045621B1 (fr) * 2015-12-16 2017-11-17 Michelin & Cie Procede de preparation d'un melange maitre, comprenant un elastomere dienique, une charge organique renforcante et un agent antioxydant
FR3045627B1 (fr) * 2015-12-17 2018-02-02 Michelin & Cie Composition elastomerique comprenant une charge recouverte au moins partiellement de silice
FR3067973A1 (fr) * 2017-06-22 2018-12-28 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Pneumatique pour vehicule de genie civil
FR3067974A1 (fr) * 2017-06-22 2018-12-28 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Pneumatique pour vehicule poids lourds
WO2019092361A1 (fr) * 2017-11-08 2019-05-16 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Pneumatique comportant une armature de sommet allegee
DE112018005422T5 (de) 2017-11-10 2020-07-30 Cabot Corporation Verfahren zur Herstellung eines Elastomercompound und Elastomercompounds
US11787235B2 (en) * 2017-11-17 2023-10-17 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Tire comprising a carcass reinforcement layer having improved endurance properties
WO2019143629A1 (en) 2018-01-17 2019-07-25 Cardiac Pacemakers, Inc. End-capped polyisobutylene polyurethane
EP4265436A1 (en) * 2022-04-22 2023-10-25 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Motorcycle tire

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009173840A (ja) * 2008-01-28 2009-08-06 Bridgestone Corp タイヤ
WO2011034585A2 (en) * 2009-09-17 2011-03-24 Cabot Corporation Formation of latex coagulum composite for tire composition

Family Cites Families (43)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB744509A (en) 1953-08-20 1956-02-08 Sharples Chemicals Inc Improvements in or relating to the compounding of rubber compositions
US3700621A (en) 1970-07-16 1972-10-24 Burke Oliver W Jun Elastomer-silica pigment masterbatches and production processes relating thereto
US4203884A (en) 1979-04-19 1980-05-20 Monsanto Company Thermoplastic compositions of polynorbornene and polyolefin resin
FR2740778A1 (fr) 1995-11-07 1997-05-09 Michelin & Cie Composition de caoutchouc a base de silice et de polymere dienique fonctionalise ayant une fonction silanol terminale
US6075084A (en) 1996-04-01 2000-06-13 Cabot Corporation Elastomer composite blends and methods - II
TW360585B (en) 1996-04-01 1999-06-11 Cabot Corp Elastomeric compositions and methods and apparatus for producing same
FR2765882B1 (fr) 1997-07-11 1999-09-03 Michelin & Cie Composition de caoutchouc a base de noir de carbone ayant de la silice fixee a sa surface et de polymere dienique fonctionnalise alcoxysilane
BR0009801B1 (pt) 1999-04-16 2011-01-25 método e aparelho para produzir um composto elastomérico de carga particulada dispersa em elastÈmero.
JP2001040139A (ja) 1999-05-21 2001-02-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤトレッド用ゴム組成物およびその製造方法
EP1127909B1 (fr) 2000-02-24 2005-03-09 Société de Technologie Michelin Composition de caoutchouc vulcanisable, utilisable pour fabriquer un pneumatique, et pneumatique comprenant cette composition
EP1204702B1 (fr) 2000-05-26 2012-04-25 Société de Technologie Michelin Composition de caoutchouc utilisable comme bande de roulement de pneumatique
JP5357371B2 (ja) 2000-07-31 2013-12-04 コンパニー ゼネラール デ エタブリッスマン ミシュラン タイヤ用トレッド
DE60121013T2 (de) 2000-10-13 2006-12-21 Société de Technologie Michelin Kautschukzusammensetzung mit einem polyfunktionellen organosilan als haftvermittler
AU2002216955A1 (en) 2000-10-13 2002-04-22 Michelin Recherche Et Technique S.A. Polyfunctional organosilane for use as coupling agent and method for obtaining same
FR2823215B1 (fr) 2001-04-10 2005-04-08 Michelin Soc Tech Pneumatique et bande de roulement de pneumatique comportant a titre d'agent de couplage un tetrasulfure de bis-alkoxysilane
JP4536375B2 (ja) 2001-06-28 2010-09-01 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン 極めて低い比表面積のシリカで強化されたタイヤトレッド
ATE465208T1 (de) 2001-06-28 2010-05-15 Michelin Soc Tech Reifenlauffläche verstärkt durch kieselsäure mit niedriger spezifischer oberfläche
SE519792C2 (sv) 2001-08-17 2003-04-08 Volvo Lastvagnar Ab Metod för estimering av massan hos ett fordon vilket framförs på en väg med en varierande lutning samt metod för estimering av lutningen av den väg där ett fordon framförs
US7101922B2 (en) 2001-12-18 2006-09-05 The Goodyear Tire & Rubber Company Method for preparing elastomer/silica composite
WO2004044051A1 (en) 2002-11-07 2004-05-27 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Elastomeric blend for air barriers comprising low glass transition temperature petroleum hydrocarbon resins
FR2854404B1 (fr) 2003-04-29 2005-07-01 Michelin Soc Tech Procede d'obtention d'un elastomere greffe a groupes fonctionnels le long de la chaine et compositions de caoutchouc
FR2866028B1 (fr) * 2004-02-11 2006-03-24 Michelin Soc Tech Systeme plastifiant pour composition de caoutchouc
FR2880354B1 (fr) 2004-12-31 2007-03-02 Michelin Soc Tech Composition elastomerique renforcee d'une charge de polyvinylaromatique fonctionnalise
FR2880349B1 (fr) 2004-12-31 2009-03-06 Michelin Soc Tech Nanoparticules de polyvinylaromatique fonctionnalise
JP4972286B2 (ja) 2005-02-03 2012-07-11 株式会社ブリヂストン ゴム−充填材マスターバッチの製造方法
FR2886305B1 (fr) 2005-05-26 2007-08-10 Michelin Soc Tech Composition de caoutchouc pour pneumatique comportant un agent de couplage organosilicique et un agent de recouvrement de charge inorganique
FR2886304B1 (fr) 2005-05-26 2007-08-10 Michelin Soc Tech Composition de caoutchouc pour pneumatique comportant un systeme de couplage organosilicique
FR2886306B1 (fr) 2005-05-26 2007-07-06 Michelin Soc Tech Composition de caoutchouc pour pneumatique comportant un agent de couplage organosiloxane
JP5172091B2 (ja) * 2005-12-12 2013-03-27 住友ゴム工業株式会社 タイヤ用ゴム組成物の製造方法
US20090308513A1 (en) 2006-07-06 2009-12-17 Bridgestone Corporation Rubber composition and pneumatic tire using the same
FR2915202B1 (fr) 2007-04-18 2009-07-17 Michelin Soc Tech Elastomere dienique couple monomodal possedant une fonction silanol en milieu de chaine, son procede d'obtention et composition de caoutchouc le contenant.
FR2916201B1 (fr) * 2007-05-15 2009-07-17 Michelin Soc Tech Systeme plastifiant et composition de caoutchouc pour pneumatique incorporant ledit systeme
FR2918064B1 (fr) 2007-06-28 2010-11-05 Michelin Soc Tech Procede de preparation d'un copolymere dienique a bloc polyether, composition de caoutchouc renforcee et enveloppe de pneumatique.
FR2918065B1 (fr) 2007-06-28 2011-04-15 Michelin Soc Tech Procede de preparation d'un copolymere dienique a bloc polyether, composition de caoutchouc renforcee et enveloppe de pneumatique.
EP2031015B1 (en) * 2007-07-27 2016-01-27 Bridgestone Corporation Rubber composite and tire using the same
EP2065900A1 (en) * 2007-10-23 2009-06-03 Borealis Technology Oy Semiconductive polymer composition
JP2010013552A (ja) * 2008-07-03 2010-01-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤトレッド用ゴム組成物
FR2934603B1 (fr) * 2008-08-01 2012-12-14 Michelin Soc Tech Composition auto-obturante pour objet pneumatique.
CN101654531A (zh) 2008-08-20 2010-02-24 住友橡胶工业株式会社 用于防擦胶的橡胶组合物
JP5031000B2 (ja) 2008-08-20 2012-09-19 住友ゴム工業株式会社 チェーファー用ゴム組成物
JP5659594B2 (ja) * 2009-08-12 2015-01-28 横浜ゴム株式会社 タイヤトレッド用ゴム組成物
FR2969163B1 (fr) 2010-12-17 2012-12-28 Michelin Soc Tech Composition elastomerique presentant une bonne dispersion de la charge dans la matrice elastomerique
FR2969164B1 (fr) 2010-12-17 2014-04-11 Michelin Soc Tech Composition elastomerique presentant une tres bonne dispersion de la charge dans la matrice elastomerique

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009173840A (ja) * 2008-01-28 2009-08-06 Bridgestone Corp タイヤ
WO2011034585A2 (en) * 2009-09-17 2011-03-24 Cabot Corporation Formation of latex coagulum composite for tire composition

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017073492A1 (ja) * 2015-10-27 2017-05-04 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤおよび架橋ゴム組成物
JP2017081547A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤおよび架橋ゴム組成物
JP2017081548A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤおよび架橋ゴム組成物
JP2018028100A (ja) * 2015-10-27 2018-02-22 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤおよび架橋ゴム組成物
US10639932B2 (en) 2015-10-27 2020-05-05 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire and crosslinked rubber composition
JP2020084061A (ja) * 2018-11-27 2020-06-04 大阪瓦斯株式会社 ゴム組成物およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20170306109A1 (en) 2017-10-26
EP2790924B1 (fr) 2018-02-21
CN103987531A (zh) 2014-08-13
US9751992B2 (en) 2017-09-05
EP2790924A1 (fr) 2014-10-22
US20140378575A1 (en) 2014-12-25
WO2013087657A1 (fr) 2013-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9751992B2 (en) Elastomeric composition having a very good dispersion of the filler in the elastomeric matrix
US10519299B2 (en) Elastomer composition having a very good dispersion of the charge in the elastomer matrix
US9611380B2 (en) Elastomeric composition exhibiting good dispersion of the filler in the elastomeric matrix
JP6976936B2 (ja) 炭化水素樹脂を含むゴム組成物
JP5687281B2 (ja) トレッドが水素化熱可塑性エラストマーを含むタイヤ
JP5778269B2 (ja) 熱可塑性充填剤および相溶化剤を含むゴム組成物
JP5755663B2 (ja) トレッドが熱可塑性エラストマーを含むタイヤ
US9670332B2 (en) Elastomeric composition exhibiting very good dispersion of the filler in the elastomeric matrix
CN110087902B (zh) 包含特定橡胶粉末的橡胶组合物
JP2018519382A (ja) 低ガラス転移温度を有するスチレン/ブタジエンコポリマーと、高含有量の充填剤および可塑剤とを含むゴム組成物
JP2013533333A (ja) 熱可塑性充填剤を含むゴム組成物を得る方法
US11702531B2 (en) Elastomer composition comprising a filler at least partially covered by silica
US20180223082A1 (en) Rubber composition including a hydrocarbon resin with a low glass transition temperature
JP2012503055A (ja) タイヤ側壁
CN105829432B (zh) 具有改进的填料分散的弹性体组合物
CN110023097A (zh) 轮胎的胎面
CN112334322B (zh) 包含特定橡胶粉末的橡胶组合物
US11400756B2 (en) Tire for heavy goods vehicle
US11535058B2 (en) Tire for a civil-engineering vehicle

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151211

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160914

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20161202

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170706

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170828

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170913

A045 Written measure of dismissal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20180129