JP2015232343A - 車両のシフト制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両に搭載され、シフトレンジにパーキングレンジを有する変速機のシフト制御装置であって、車両コントロールユニット10は、ブレーキ踏込量Qbがパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbp未満である場合に、パーキングレンジから他のシフトレンジへの切り換えを規制するようにパーキングロックコントロールユニット12を介してパーキングロックアクチュエータ11を制御し、更にこのパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpを車両状態がREADY−ONであるかIG−ONであるかによって異なる値に設定する。
【選択図】図2
Description
また、所定のシフトレンジへの切換え時、例えばパーキングレンジからドライブレンジやリバースレンジに切換える際に、ブレーキを所定量以上踏み込んでから切換えを許可する安全装置が搭載されている車両も多い。
また、請求項3の車両のシフト制御装置は、請求項1において、前記車両が傾斜地に位置するかを判定する傾斜判定部を更に備え、前記切換踏込量変更部は、前記車両が傾斜地に位置する場合には、前記車両が平坦地に位置する場合よりも前記所定値を大きく設定することを特徴とする。
また、請求項8の車両のシフト制御装置は、請求項1から7のいずれか1項において、前記変速機の操作装置を前記パーキングレンジから他のシフトレンジへ切り換えるように操作した際に、前記ブレーキ踏み込み量が前記所定値未満である場合に報知する報知装置を備えたことを特徴とする。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両のシフトレバーの操作方向を示す説明図である。
本発明の実施形態におけるシフト制御装置を搭載した車両はプラグインハイブリッド車であり、走行駆動用モータを搭載している。
図1に示すように、シフトレバー1は、非操作時にはホームポジション5(所定位置)に位置する。ホームポジション5から横方向(運転者に近づく方向)に移動させた位置がニュートラルポジション(N)であり、このニュートラルポジションから下方に移動させた位置がドライブポジション(D)、ニュートラルポジションから上方に移動させた位置がリバースポジション(R)である。また、ホームポジション5から下方に移動させた位置が回生ブレーキを行う回生ブレーキポジション(B)である。なお、シフトレンジをニュートラルレンジに操作する場合には、シフトレバー1をニュートラルポジションに位置させて所定時間維持することでニュートラルレンジに切り換わる。
図2は、本発明の一実施形態に係るシフト制御装置の構成を示すブロック図である。
シフトレバー位置判定部20は、パーキングスイッチ2及びシフトレバー1から操作情報が入力され、シフトレバー1の操作位置を判定する。
ブレーキ踏込量判定部21は、ブレーキペダル3の操作情報が入力されブレーキ踏込量を判定する。
図3は、車両コントロールユニット10における第1の実施形態でのパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpの設定要領を示すフローチャートである。
始めに、ステップS10では、車両状態がREADY−ONであるか否かを判別する。このREADY−ONは、所謂レディーオン状態であり、アクセルを踏みこむことですぐにモータを駆動可能な状態である。READY−ONである場合には、ステップS20に進む。READY−ONでない場合には、ステップS30に進む。なお、エンジンを走行駆動源とする車両に本発明を適用する場合には、READY−ONをエンジン作動状態として判別すればよい。
ステップS30では、車両状態がIG−ONであるか否かを判別する。このIG−ONは、所謂イグニッションオン状態であり、車両の駆動系統以外の系統には通電するが、駆動系統には通電せず、アクセルを踏み込んでもモータを駆動しない状態である。IG−ONである場合には、ステップS40に進む。IG−ONでない場合には、本ルーチンを終了する。なお、エンジンを走行駆動源とする車両に本発明を適用する場合には、IG−ONをアクセサリー機器に通電するアクセサリーオン状態として判別すればよい。
以上のように、第1実施形態では、パーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpを車両状態がREADY−ONであるかIG−ONであるかによって異なる値に設定しており、IG−ONである場合に設定される所定量BがREADY−ONである場合に設定される所定量Aより大きいので、IG−ONである場合の方がREADY−ONである場合よりパーキングレンジから他のシフトレンジに変更し難くなる。これは、READY−ONである場合には、パーキングレンジからドライブレンジやリバースレンジに切換える機会が多いのに対し、IG−ONである場合には、シフトレバー1がパーキングレンジからドライブレンジやリバースレンジに切換えるように操作されたとしても、誤ってシフトレバー1を押して移動してしまったように意図しない操作である可能性が高いためである。このように意図しない操作である可能性の高い状況ではブレーキペダル3を強く踏まなければパーキングレンジから他のシフトレンジへ切り換えされないようにして、意図しない車両の移動を防止することができ、安全性を高めることができる。更に、車両の電源状態がIG−ONであっても、ブレーキペダル3を強く踏むことによってパーキングレンジから他のシフトレンジへ切り換えることが可能であり、ユーザーの利便性を損なうことがない。例えば、車両に不具合が生じてREADY−ONにできなくなり、車両をレッカー移動させる場合であっても、IG−ONでパーキングレンジからニュートラルレンジへ切り換えて車両を移動させることが可能となる。一方、READY−ONである場合には、IG−ONである場合よりもパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpを小さく設定するので、切換えし易くなり、迅速な切換えが可能となって、操作性が向上する。
図4は、車両コントロールユニット10における第2の実施形態でのパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpの設定要領を示すフローチャートである。なお、本図では、パーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpの設定後に、シフトレンジの切換判定制御要領も示している。
始めに、ステップS100では、現状のシフトレンジがパーキングレンジであるか否かを判別する。パーキングレンジである場合には、ステップS110に進む。パーキングレンジ以外のシフトレンジである場合には、ステップS100に戻る。
ステップS110では、シフトレバー1の操作位置がニュートラルポジション(N)であるか否かを判別する。ニュートラルポジションである場合には、ステップS120に進む。ニュートラルポジションでない場合には、ステップS130に進む。
ステップS130では、シフトレバー1の操作位置がドライブポジション(D)であるか否かを判別する。ドライブポジションである場合には、ステップS140に進む。ドライブポジションでない場合には、ステップS150に進む。
ステップS150では、シフトレバー1の操作位置がリバースポジション(R)であるか否かを判別する。リバースポジションである場合には、ステップS160に進む。リバースポジションでない場合には、ステップS170に進む。
ステップS170では、ブレーキペダル3のブレーキ踏込量Qbを読み込み、当該ブレーキ踏込量Qbがパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbp以上であるか否かを判別する。ブレーキ踏込量Qbがパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbp以上である場合には、ステップS180に進む。パーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbp未満である場合には、ステップS200に進む。
ステップS190では、シフトレバー1の操作位置に対応するシフトレンジに切換える。そして、本ルーチンを終了する。
以上のように、第2実施形態では、シフトレバー1の操作位置に応じてパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpを設定する。詳しくは、シフトレバー1をパーキングポジションからニュートラルポジション、ドライブポジション、リバースポジションのいずれに操作したかによって、パーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpを異なる値に設定する。本実施形態では、シフトレバー1をドライブポジションに操作した場合に設定される所定量Fが最も小さく、リバースポジションに操作した場合に設定される所定量Gが所定量Fより大きく、ニュートラルポジションに操作した場合に設定される所定量Eが所定量Gより大きく設定されている。したがって、パーキングレンジからニュートラルレンジ、ドライブレンジ、リバースレンジのいずれかにシフトチェンジする場合に、ニュートラルレンジにシフトチェンジする場合が最も強くブレーキを踏み込まなければならず、ドライブレンジにシフトチェンジする場合が最も弱いブレーキの踏み込みで切り換わる。これは、パーキングレンジからドライブレンジにシフトチェンジする操作は、車両発進時に通常行われる動作であるので、上記のようにシフトチェンジし易くすることで迅速な車両の発進が可能になる。これに対し、パーキングレンジからリバースレンジにシフトチェンジする操作は、車両を後方へ移動する意図があったとしても、前進よりも発進を早める必要性が低いので、ドライブレンジよりもパーキングロックの解除をし難くして、意図しない車両の発進を抑制し安全性を向上させる。パーキングレンジからニュートラルレンジにシフトチェンジする操作は、車両の発進を必要としないものであるから迅速なシフトレンジの変更を要するものではなく、最もニュートラルレンジへはシフトチェンジし難くして、シフトレバー1への接触による意図しないシフトチェンジが行われないようにし、安全性を高めることができる。更に、ブレーキを強く踏み込みさえすればニュートラルレンジにシフトチェンジ可能なので、ユーザーの利便性を損なうことがない。
図5は、車両コントロールユニット10における第3の実施形態でのパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpの設定要領を示すフローチャートである。
本制御は、車両電源オン時に繰り返し実行される。
ステップS310では、車両が坂路にいる(傾斜地に位置する)か否かを判別する。坂路にいるか否かは、例えば車両に傾斜角センサ(傾斜判定部)を設け、当該傾斜角センサによって検出された傾斜角をその他車両情報4として車両コントロールユニット10に入力し、当該傾斜角が所定角度以上であるか否かで判別すればよい。またこの所定角度は、例えばニュートラルレンジで車両が逸走する可能性のある角度に設定すればよい。車両が坂路にいる場合、即ち車両の傾斜角が所定角度以上である場合には、ステップS320に進む。車両が坂路にいない(平坦地に位置する)場合、即ち車両の傾斜角が所定角度未満である場合には、ステップS330に進む。なお、傾斜判定部は、傾斜角センサに限定されず、車両の位置情報から車両が傾斜地に位置するか否かを判別してもよい。
ステップS350では、その他条件に該当するか否かを判別する。その他条件とは、パーキング解除を通常よりし難くした方が良い条件であり、例えばエンジン回転速度が所定値以上であるといった条件が挙げられる。その他条件に該当する場合には、ステップS360に進む。その他条件に該当しない場合には、本ルーチンを終了する。
なお、ステップS350におけるその他条件がない場合には、ステップS350及びステップS360を省略し、ステップS330においてアクセルONでないと判定された場合に本ルーチンを終了すればよい。また、その他条件複数ある場合には、夫々の条件に対応した所定量にパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpが設定されるようにすればよい。
例えば、上記実施形態では、パーキングロックアクチュエータ11等のパーキングロック装置を使用してパーキングレンジから他のシフトレンジへの切換規制を行うが、図2のパーキングロックアクチュエータ11及びパーキングロックコントロールユニット12の代わりにシフトアクチュエータを用いて他のシフトレンジへ切換えを行う車両に適用してもよい。このような車両では、シフトアクチュエータの作動を規制してパーキングレンジから他のシフトレンジへ切換えを規制するようにし、この切換時に必要なパーキング解除許可ブレーキ踏込量Qbpを変更するようにすればよい。
また、上記実施形態において、車両コントロールユニット10に入力する各種情報については、その他各種手段から入手してもよい。例えばブレーキ踏み込み量Qbをブレーキペダル操作量ではなく、ブレーキ圧から推定してもよい。
3 ブレーキペダル
4 その他車両情報、操作情報(傾斜判定部、アクセル操作検知部)
10 車両コントロールユニット(シフト切換規制部)
11 パーキングロックアクチュエータ(シフト切換規制部)
12 パーキングロックコントロールユニット(シフト切換規制部)
22 シフトレンジ判定部(切換踏込量変更部)
25 報知装置
30 シフトアクチュエータ(シフト切換規制部)
Claims (8)
- 車両に搭載され、シフトレンジに少なくともパーキングレンジを有する変速機のシフト制御装置であって、
前記車両のブレーキ踏み込み量が所定値未満である場合に前記パーキングレンジから他のシフトレンジへの切り換えを規制するシフト切換規制部と、
前記シフト切換規制部における前記所定値を車両状態に基づいて変更する切換踏込量変更部と、
を備えたことを特徴とする車両のシフト制御装置。 - 前記切換踏込量変更部は、前記車両がイグニッションオン状態またはアクセサリーオン状態である場合には、前記車両がレディーオン状態またはエンジン作動状態である場合よりも、前記所定値を大きく設定することを特徴とする請求項1に記載の車両のシフト制御装置。
- 前記車両が傾斜地に位置するかを判定する傾斜判定部を更に備え、
前記切換踏込量変更部は、前記車両が傾斜地に位置する場合には、前記車両が平坦地に位置する場合よりも前記所定値を大きく設定することを特徴とする請求項1に記載の車両のシフト制御装置。 - 車両に搭載され、シフトレンジに少なくともパーキングレンジを有する変速機のシフト制御装置であって、
前記車両のブレーキ踏み込み量が所定値未満である場合に前記パーキングレンジから他のシフトレンジへの切り換えを規制するシフト切換規制部と、
前記シフト切換規制部における前記所定値を前記車両のユーザーからの入力に基づいて変更する切換踏込量変更部と、
を備えたことを特徴とする車両のシフト制御装置。 - 前記変速機のシフトレンジを切換操作する操作装置は、非操作時に予め定められた所定位置に自動的に復帰するモーメンタリ式のシフトレバーであって、
前記変速機は、前記シフトレンジにドライブレンジとニュートラルレンジとを更に有し、
前記切換踏込量変更部は、前記パーキングレンジから前記ニュートラルレンジへ切り換えるように前記シフトレバーが操作された場合には、前記パーキングレンジから前記ドライブレンジへ切り換えるように前記シフトレバーが操作された場合よりも、前記所定値を大きく設定することを特徴とする請求項4に記載の車両のシフト制御装置。 - 前記変速機は、前記シフトレンジにリバースレンジを更に有し、
前記切換踏込量変更部は、前記パーキングレンジから前記リバースレンジへ切り換えるように前記シフトレバーが操作された場合には、前記パーキングレンジから前記ドライブレンジへ切り換えるように前記シフトレバーが操作された場合よりも、前記所定値を大きく設定することを特徴とする請求項5に記載の車両のシフト制御装置。 - 前記車両がアクセル操作されているかを検知するアクセル操作検知部を更に備え、
前記切換踏込量変更部は、前記車両のアクセル操作を検知した時には、アクセル非操作時よりも前記所定値を大きく設定することを特徴とする請求項4に記載の車両のシフト制御装置。 - 前記変速機の操作装置を前記パーキングレンジから他のシフトレンジへ切り換えるように操作した際に、前記ブレーキ踏み込み量が前記所定値未満である場合に報知する報知装置を備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の車両のシフト制御装置。
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