JP6369285B2 - 始動制御装置 - Google Patents
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Description
また、車両には、駆動源の始動に関し、パーキングレンジになっていない場合に、駆動源の始動を禁止する車両と、駆動源の始動を許容する車両がある。
本発明は、車両における始動時のユーザビリティの向上を図ることを、その目的とする。
図1に符号1で示す車両は、駆動源となる走行用の電動モータ2を単独で備えた電動車両である。電動モータ2には、直流又は交流のモータを用いることができる。交流のモータを用いる場合には、車両1にインバーターを装備する。本実施形態に係る車両1は、電動モータ2によって、左右の後輪3、3を回転駆動するように構成されている。無論、左右の前輪7、7を電動モータ2によって回転駆動するようにしてもよい。なお、車両1としては、駆動源として電動モータ2を単独で搭載している電動車両だけでなく、駆動源として電動モータ2と内燃機関を搭載しているハイブリッドタイプの電動車両などであってもよい。
ガイド溝23aは、ホームポジション(基準ポジション)HP、ニュートラルレンジNR、ドライブレンジDR、ブレーキレンジBR、リバースレンジRRのそれぞれにジョイスティックレバー11を位置させることを可能に形成されている。なお上記の支持機構は、ジョイスティックレバー11に運転者等による操作力などの外力が加えられていない状況においては、例えば何れかのシフトレンジを選択後などにジョイスティックレバー11をホームポジションHPに復帰させる機能を有するものである。
本実施形態では、パーキングレンジを選択するパーキングスイッチ12をジョイスティックレバー11と個別に設けたが、ジョイスティックレバー11にパーキングレンジがあるタイプの車両でも構わない。この場合、ジョイスティックレバー11がパーキングレンジに操作されると、切替スイッチ13がパーキングレンジ信号(オン信号)を出力するようにすればよい。
パワースイッチ14は、オン/オフするスイッチであって、車両1の始動および停止を指示するために操作されるスイッチである。始動操作(オン操作)されると、オン信号を出力するものである。ブレーキスイッチ16は、ブレーキペダル8が踏み込まれると作動してオン信号を出力するものである。車速センサ21は、ここでは前輪7の回転速度を検知して速度検出値Vを出力するものである。
なお、本実施形態において、車両1は、電動モータ2が始動する前においては、パーキングブレーキ9Aによってロックされている。
始動制御装置10が備える制御部30は、電装系バッテリー19と接続されていて、電装系バッテリー19から電力供給を受けることで作動する。制御部30は、入力部と出力部を備えている。制御部30の入力部には、パーキングスイッチ12、切替スイッチ13、パワースイッチ14、ブレーキスイッチ16、車速センサ21が信号線を介して接続されている。制御部30の出力部には、電動モータ2、報知部17、オーディオ機器22が信号線を介して接続されている。本実施形態において、報知部17、オーディオ機器22は、電装系バッテリー19と接続されていて、電装系バッテリー19から電力供給を受けることで作動する。電動モータ2は、駆動用バッテリー6と接続されている。駆動用バッテリー6は、駆動回路24を介して制御部30の出力部に接続されている。
制御部30は、電動モータ2の始動前においてレンジ判断部15によりパーキングレンジPRが選択されていることが判断された状態で、パワースイッチ14が始動操作(オン操作)されることで電動モータ2を始動可能(車両1を始動可能)とする機能を備えている。
制御部30は、電動モータ2の始動前において、レンジ判断部15によりパーキングレンジPRでないことが判断された状態で、パワースイッチ14がカウンタ判断値K1だけ始動操作(オン操作)された場合に、レンジ判断部15で判断されたレンジをパーキングレンジPRへ変更する機能を備えている。
制御部30は、ブレーキスイッチ16によりブレーキペダル8が踏込み操作されていないことが検知された場合(オフの場合)、パワースイッチ14の操作回数(オン操作)及びレンジ判断部15で判断されたレンジに関わらず、電動モータ2の始動(車両1を始動)を禁止する機能を備えている。
制御部30は、パワースイッチ14が所定回数、つまりカウンタ判断値K1よりも少ない回数を判断するカウンタ判断値K2だけ、始動操作(オン操作)された場合に、報知部17を作動するように機能する。報知部17としては、作動すると報知音を発する装置や報知内容を表示する表示装置が挙げられる。報知部17を作動するとは、これら報知音を発する装置から音を鳴らすことや表示装置に報知内容を表示させることなど乗員への報知動作全般を指す。なお、本実施形態において、レンジ判断部15は、制御部30のCPU31が担っているが、制御部30のCPU31とは個別に設けてもよい。
「IG-OFF」モードは、オーディオ機器22と制御部30はオフ状態で、電動モータ2の始動も不可(走行不可)とするモードである。
「IG-ACC」モードは、制御部30はオフ状態で、電動モータ2の始動も不可(走行不可)とされているが、オーディオ機器22はオン状態(使用可能)とするモードである。
「IG-ON」モードは、電動モータ2の始動は不可(走行不可)とされているが、オーディオ機器22と制御部30はオン状態とするモードである。
「READY」モードは、オーディオ機器22と制御部30をオン状態とするとともに、電動モータ2の始動可能(走行可能)とするモードである。
制御部30は、図5のステップS1において、車両1の各センサや各スイッチ類からの出力情報を読み込み、ステップS2に進む。制御部30は、ステップS2において、ブレーキセンサ16がオンか否かをブレーキ信号の有無から判断する。制御部30は、ブレーキ信号の出力がある場合には、ブレーキペダル8が踏み込まれているものとしてステップS3に進む。
制御部30は、ステップS3において、パーキングレンジが選択されているか否かを、パーキングレンジ信号の有無から判断する。制御部30は、パーキングレンジ信号の出力がある場合には、パーキングスイッチ12がオン操作されたものと判断し、ステップS4に進む。制御部30は、ステップS4において、パワースイッチ14が始動操作(オン操作)されたか否かを、パワースイッチ14からのオン信号の有無から判断する。制御部30は、パワースイッチ14からオン信号の出力がある場合には、パワースイッチ14が始動操作(オン操作)されたものと判断し、ステップS5に進み「IG-ON」モードを設定し、パワースイッチ14からのオン信号の出力がない場合には、ステップS1に戻る。
制御部30は、ステップS7において、カウンタ値Kとカウンタ判断値K3とを比較し、カウンタ値Kがカウンタ判断値K3に達していなければステップS1に戻り、カウンタ値Kがカウンタ判断値K3に達している場合には、走行可能条件が整ったものと判断してステップS8に進む。制御部30は、ステップS8において、「READY」モードを設定する。
このため、車両1は、この「READY」モードが設定されることで、電動モータ2が始動可能(走行可能)な状態となり、運転者がパーキングロック9Aを解除し、ジョイスティックレバー11をドライブレンジDRに操作してアクセルペダル5を踏み込むことで、電動モータ2を始動して走行することができる。
制御部30は、ステップS11においてカウンタ値Kとカウンタ判断値K2とを比較し、カウンタ値Kがカウンタ判断値K2の場合にはステップS12に進み、報知部17を作動して、パーキングレンジPRが選択されていないことを運転者に報知する。
よって、運転者は選択されているレンジを気にしなくても、パワースイッチ14を始動操作(オン操作)することで車両1が走行可能(始動可能)状態となるため、運転者が故障していると誤認することが少なくなって、始動時のユーザビリティの向上を図ることができる。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
2 駆動源
8 ブレーキペダル
9 ブレーキ装置
10 始動制御装置
11、12 シフト操作部
13 シフト切替部
14 始動操作部
15 レンジ判断部
16 ペダル検知部
17 報知部
30 制御部
K1 設定回数
PR パーキングレンジ
Claims (3)
- 車両を始動する際に操作する始動操作部と、
シフト操作部の操作によって切り替えられたシフトレンジを判断するレンジ判断部と、
前記車両の始動前において前記レンジ判断部によりパーキングレンジにあることが判断された状態で、前記始動操作部が操作されることで前記車両を始動可能とするとともに、
前記レンジ判断部によりパーキングレンジでないことが判断された状態で、前記始動操作部が所定回数操作された場合に、前記レンジ判断部で判断されたレンジをパーキングレンジへ変更する制御部を有することを特徴とする車両の始動制御装置。 - 作動することで報知状態となる報知部を有し、
前記制御部は、前記始動操作部が前記所定回数よりも少ない回数操作された場合に、前記報知部を作動することを特徴とする請求項1記載の車両の始動制御装置。 - ブレーキペダルの操作の有無を検知するペダル検知部を有し、
前記制御部は、前記ペダル検知部により前記ブレーキペダルが踏込み操作されていないことが検知された場合、前記車両の始動を禁止することを特徴とする請求項1又は2記載の車両の始動制御装置。
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