JP2015231387A - ヒトインターフェロンアルファサブタイプを検出するための組成物および使用方法 - Google Patents

ヒトインターフェロンアルファサブタイプを検出するための組成物および使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インターフェロンサブタイプ間の同定および識別のためのプライマー、プローブ、アッセイキットおよび方法を提供すること。【解決手段】本発明は、少なくとも1つのIFNサブタイプおよび/またはIFNサブタイプアロタイプ変異体を検出するための、高感度、高特異的および高効率の定量的リアルタイムPCR組成物、方法およびアッセイキットを提供する。目的のIFNサブタイプのコーディング配列に対して相補的なプライマー/プローブセットは、分解されたmRNAの偽性検出を回避し、本発明のアッセイによって計測されたIFNサブタイプと実際に発現されたタンパク質との間の相互関連を増強する。また、本発明は、プライマーの設計方法ならびに該組成物を使用する方法およびアッセイキットを提供する。本発明の組成物、キットおよび方法は、例えば、ワクチンの有効性、自己免疫疾患、慢性感染症または腫瘍治療をモニターするために使用され得る。【選択図】なし

Description

配列表
本願は、EFS−Webにより提出された配列表を含み、この配列表はその全体が本明細書中に参考として援用される。このASCIIコピーは、2009年11月20日に作成され、PBLI022W.txtという名称であり、サイズは52,263バイトである。
政府支援の研究および開発の下で成された発明への権利の陳述
本開示の開発の間成された発明は、国立衛生研究所および食品医薬品局からの相互の支援を受けた。合衆国政府は、本発明に一定の権利を有する。
背景
本発明は、インターフェロン(IFN)サブタイプ間の同定および識別のためのプライマー、プローブ、アッセイキットおよび方法に関する。
インターフェロンは、配列類似性および受容体使用に基づくタイプI、タイプIIおよびタイプIIIファミリーを含む分泌細胞タンパク質である。IFN−γは免疫インターフェロンとしても知られ、唯一のタイプIIインターフェロンであるのに対し、タイプIヒトインターフェロンはいくつかのクラス、すなわちIFN−α、IFN−β、IFN−ε、IFN−ω、IFN−κおよびIFN−τからなる。IFN−τは、有蹄動物においてのみ見出され、ヒトIFN−τは存在しない。ただ1つのヒトIFN−βおよび1つのヒトIFN−ωが存在するが、複数のIFN−α種のファミリー、すなわち、13個の高相同性遺伝子(このうち2個は同一のコーディング配列を有する)が存在する。IFNは、様々な自然性および病原性刺激に反応して増加する。ウイルス等の病原体は、トル様受容体(TLR)およびレチノイン酸誘導遺伝子I様(RIG−1)受容体を包含する生得的な免疫システムの構成成分によって認識される。適切なサイトカイン反応と連携する病原体刺激の迅速な認識は、多くの病原性生物の制御に重要である。説明のため、特異的な感染因子に反応する単一のインターフェロンよりも、宿主インターフェロン反応は、a)感染細胞における病原体の複製を制限するため、およびb)播種を制限するために適応性のある免疫系と連携するために設計された多くの異なるインターフェロン遺伝子およびタンパク質の連携された発現を含む。この「インターフェロン発現サイン」は経時的に変化し、数千の遺伝子の発現を調整し、反応する。
重要なことに、各個々のインターフェロンタンパク質は特異な生物学的活性を有することが文献において明確に確立されてきた。さらに、制限された定性研究は、インターフェロンアルファサブタイプの発現パターンは刺激および時間によって変化することが示されてきた。結果的に、アッセイは、各個々のインターフェロンを検出し識別することができると是認される。
IFNは、抗ウイルス、免疫調節および抗増殖活性を呈し、インターフェロンの臨床的可能性が認識されてきた。しかしながら、IFN−アルファサブタイプの個別の発現を計測するための敏感且つ特異的なシステムが存在しないことから、どの個別のIFN−アルファサブタイプに対しても特異な役割についてほとんど知られていない。
従って、インターフェロン世界における現在の学術研究のジレンマの一つは、様々な疾患における様々なIFNタイプおよびサブタイプの役割である。現在、これらの問題を扱う手段は利用可能ではないが、いくつかの製薬会社が、全身紅斑性エリテマトーデス、多発性硬化症、様々な癌、C型肝炎、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)およびその他を包含する様々なヒト疾患に対する可能性のある治療として個別のIFNサブタイプの調節を研究している。個別および組み合わされたインターフェロンおよび/または他のサイトカインの発現プロファイルの両方を扱う手段の利用可能性は、現在の研究に大いに役立つのみならず、好適な手段を欠くためにインターフェロンが関連づけられてすらいない疾患研究の他の領域をも可能とするであろう。
本明細書に記載される発明は、高度に関連づけられた核酸分子間を識別するための核酸増幅技術を提供する。本実施態様において、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および新規プローブ/プライマー対は、IFNサブタイプ間を識別するために使用される。本明細書に記載される発明は、様々な密接に関連づけられたインターフェロンおよびサブタイプの根本的な役割を解明するために有用であり、プロセスにおいて、特にヒト間の微妙な遺伝的相違の状況での免疫学的プロセスについて知られていることを大いに前進させるであろう。本発明は、他の生物学的分子に関して、体内で生じる、異なった、関連性の高いサブタイプに有用となることが期待される。本発明は、例えば、臨床治験においてワクチンの有効性の代理マーカーとしてIFNのサブタイプを同定すること、慢性感染症、自己免疫疾患もしくは癌の臨床的な進行または緩和をモニターすること、またはそれらおよび他の疾患に対する治療への反応を測定することのために有用な可能性がある。さらに、本発明は、とりわけ、分子診断方法および個々の患者および存在する特定の医学的症状に対する治療的処置計画を当業者が個々に設計および仕立てることを可能にするために有用な可能性がある。個別化された医薬を輸送する能力は、ケアの標準的計画に不応の個人の処置において特に重要な可能性がある。従って、IFNサブタイプの存在を測定する迅速で包括的な試験が必要とされている。
各IFNサブタイプおよびIFNのアロタイプ変異体を検出するための高感度かつ特異的な定量的リアルタイムPCR(RT−PCR)アッセイが提供される。前記アッセイは、プローブベースRT−PCRの2つの修飾を開発し、それはすなわち、分子標識(molecular beacons)(MB)およびロックド核酸(LNA)である。本発明は、有利に、全てのIFNサブタイプ、またはそのグループ内のサブセットの増幅および検出を、同時に同様の感度、かつ同一反応条件下で可能とする。いくつかの実施態様において、mRNA転写物の3’非翻訳領域は下流コーディング配列の分解を開始するマイクロRNA分子に対する標的サイトを有する可能性があることから、プライマー/プローブセットの標的配列は、成熟コード配列に相補的である。コーディング配列に相補的なプライマー/プローブセットは、分解されたmRNAの偽性検出を回避し、このアッセイによって計測されるIFNサブタイプmRNAと実際に発現されるタンパク質との相互関連を増強する。プライマー/プローブセット、それらを使用する関連する方法(およびそのような方法を行うための診断キット)を、感染、自己免疫および癌を包含する多数の疾患からの保護、または発病と関連し得るIFNサブタイプ発現のパターンを確立するために使用されることができる。IFNサブタイプ発現のパターンの同定を、2〜3例を挙げると、ワクチン有効性、様々な自己免疫疾患の処置および慢性感染症、または腫瘍治療の処置をモニターするために使用してもよい。
1つの側面において、本発明は、目的のIFN−アルファサブタイプをコードする少なくとも1つの配列を増幅するための組成物であって、共に、複数のIFNサブタイプテンプレートを含む組成物から目的のIFN−アルファサブタイプをコードする配列の特異的な増幅を可能とするフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む組成物を提供する。目的のIFN−アルファサブタイプをコードする少なくとも1つの配列は、単一対立遺伝子変異型であってもよい。IFN−アルファサブタイプは、IFN−アルファ1a/b、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ2a/b、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4a/b、IFN−アルファ4a、IFN−アルファ4b、IFN−アルファ5、IFN−アルファ6、IFN−アルファ7、IFN−アルファ8、IFN−アルファ10、IFN−アルファ14、IFN−アルファ16、IFN−アルファ17、およびIFN−アルファ2からなる群より選択されてもよい。
いくつかの実施態様において、IFN−アルファサブタイプをコードする少なくとも1つの配列に対するフォワードプライマーおよびリバースプライマーは、以下からなる群より選択される:IFN−アルファ1a/bに対し、配列番号30を含むフォワードプライマーおよび配列番号45を含むリバースプライマー;IFN−アルファ2に対し、配列番号31を含むフォワードプライマーおよび配列番号46を含むリバースプライマー;IFN−アルファ4a/bに対し、配列番号32を含むフォワードプライマーおよび配列番号47を含むリバースプライマー;IFN−アルファ4aに対し、配列番号33を含むフォワードプライマーおよび配列番号48を含むリバースプライマー;IFN−アルファ4bに対し、配列番号34を含むフォワードプライマーおよび配列番号49を含むリバースプライマー;IFN−アルファ5に対し、配列番号35を含むフォワードプライマーおよび配列番号50を含むリバースプライマー;IFN−アルファ6に対し、配列番号36を含むフォワードプライマーおよび配列番号51を含むリバースプライマー;IFN−アルファ7に対し、配列番号37を含むフォワードプライマーおよび配列番号52を含むリバースプライマー;IFN−アルファ8に対し、配列番号38を含むフォワードプライマーおよび配列番号53を含むリバースプライマー;IFN−アルファ10に対し、配列番号39を含むフォワードプライマーおよび配列番号54を含むリバースプライマー;IFN−アルファ14に対し、配列番号40を含むフォワードプライマーおよび配列番号55を含むリバースプライマー;IFN−アルファ16に対し、配列番号41を含むフォワードプライマーおよび配列番号56を含むリバースプライマー;IFN−アルファ17に対し、配列番号42を含むフォワードプライマーおよび配列番号57を含むリバースプライマー;ならびにIFN−アルファ21に対し、配列番号43を含むフォワードプライマーおよび配列番号58を含むリバースプライマー。
前記組成物中の各フォワードおよびリバースプライマーは、50℃〜60℃の間のプライマー伸長温度を有してもよい。いくつかの組成物は、各IFN−アルファサブタイプに対するフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含んでもよい。
前記組成物は、さらに阻害剤を含んでもよい。前記組成物は、さらにプローブを含んでもよい。阻害剤、フォワードプライマー、リバースプライマーまたはプローブの少なくとも1つは、ロックド核酸を含んでもよい。フォワードプライマー、リバースプライマーまたはプローブの少なくとも1つは分子標識を含んでもよい。IFN−アルファサブタイプをコードする配列に対する阻害剤は、IFN−アルファ4a/bに対して、配列番号44および89を含む阻害剤;IFN−アルファ4aに対して、配列番号88を含む阻害剤;ならびにIFN−アルファ4bに対して、配列番号88を含む阻害剤からなる群より選択されてもよい。
前記プローブは、単一IFN−アルファサブタイプ対立遺伝子変異型をコードする配列を同定し得る。IFN−アルファサブタイプをコードする配列に対するプローブは、以下からなる群より選択されてもよい:IFN−アルファ1a/bに対して、配列番号59を含むプローブ;IFN−アルファ2に対して、配列番号60を含むプローブ;IFN−アルファ4a/bに対して、配列番号61を含むプローブ;IFN−アルファ4aに対して、配列番号62を含むプローブ;IFN−アルファ4bに対して、配列番号63を含むプローブ;IFN−アルファ5に対して、配列番号64を含むプローブ;IFN−アルファ6に対して、配列番号65を含むプローブ;IFN−アルファ7に対して、配列番号66を含むプローブ;IFN−アルファ8に対して、配列番号67を含むプローブ;IFN−アルファ10に対して、配列番号68を含むプローブ;IFN−アルファ14に対して、配列番号69を含むプローブ;IFN−アルファ16に対して、配列番号70を含むプローブ;IFN−アルファ17に対して、配列番号71を含むプローブ;およびIFN−アルファ21に対して、配列番号72を含むプローブ。
前記組成物は、DS剤をさらに含んでもよい。DS剤は、二本鎖核酸に結合する染料であってもよい。前記染料は、サイバーグリーンであってもよい。プローブは、Texas−Red(登録商標)、フルオレセインイソチオシアネート、FAM、TAMRA、Alexa fluor、シアニン染料、クエンチャーまたはビオチン等の捕捉領域または検出可能な標識をさらに含んでもよい。
前記組成物は、さらにコントロールを含んでもよい。前記組成物は、少なくとも約1.9または少なくとも約1.95の効率を有してもよい。前記組成物は、1反応あたり、目的のIFN−アルファサブタイプをコードする配列の少なくとも約1〜10コピーを検出するために十分な感度を有してもよい。前記組成物は、特異的および非特異的増幅の間において少なくとも約5サイクルの相違の特異性を有してもよい。前記効率、感度および特異性は、以下を含むPCR反応条件により達成される:ステージ1:50℃で2分間;ステージ2:95℃で3分間;およびステージ3:95℃で15秒間の後59℃で1分間を、40反復。
他の実施態様において、本発明は上記組成物を含む特異的なIFN−アルファサブタイプの少なくとも1つを検出するためのキットを提供する。前記キットは各IFN−アルファサブタイプに対するコンテナーをさらに含んでもよく、各コンテナーは、共に、複数のIFNサブタイプテンプレートを含む組成物から単一のIFN−アルファサブタイプをコードする配列の特異的な増幅を可能とするフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む。目的のIFN−アルファサブタイプをコードする少なくとも1つの配列は、単一対立遺伝子変異型であってもよい。前記IFN−アルファサブタイプは、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4a、IFN−アルファ4b、IFN−アルファ5、IFN−アルファ6、IFN−アルファ7、IFN−アルファ8、IFN−アルファ10、IFN−アルファ14、IFN−アルファ16、IFN−アルファ17、およびIFN−アルファ21からなる群から選択されてもよい。
前記キットのコンテナーは、単一IFN−アルファサブタイプをコードする配列に特異的にハイブリダイズするプローブをさらに含んでもよい。各コンテナーは、阻害剤および/またはコントロールをさらに含んでもよい。前記コンテナーは、チューブ、マルチウェルプレートにおけるウェル、チャネルおよびチップ上のウェルであってもよい。前記キット中の各フォワードおよびリバースプライマーは、50℃〜60℃の間のプライマー伸長温度を有してもよい。
前記キットにおける各増幅反応は、少なくとも約1.90の効率;1反応あたり目的のIFNサブタイプをコードする配列の少なくとも約1〜10コピーを検出するために十分な感度;および特異的および非特異的増幅の間における少なくとも約9サイクルの相違の特異性を有してもよい。効率、感度および特異性の少なくとも1つは、以下を含むPCR反応条件により達成され得る:ステージ1:50℃で2分間;ステージ2:95℃で3分間;およびステージ3:95℃で15秒間の後59℃で1分間を、40反復。また、前記キットは、単一マルチプレックス反応容器中に複数のフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含んでもよく、ここで、各フォワードプライマーおよびリバースプライマーセットは、共に、複数のIFNサブタイプテンプレートを含む組成物からの単一IFN−アルファサブタイプをコードする配列の特異的な増幅を可能とする。
他の実施態様において、本発明は、試料中の少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプの存在の検出方法であって:a)目的のIFN−アルファサブタイプの核酸配列の増幅に好適な条件下で、試料と請求項1〜25のいずれか1項の組成物または請求項26〜36のいずれか1項のキットとを接触させること;およびb)目的のIFN−アルファサブタイプに対する増幅産物を検出すること(ここで、増幅産物の存在は、目的のIFN−アルファサブタイプが試料中に存在することを示す)を含む方法を提供する。
他の実施態様において、本発明は、症状に対する処置の効果をモニターする方法であって:a)少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプの増幅に好適な条件下で、試料と請求項1〜24のいずれか1項の組成物または請求項25〜35のいずれか1項のキットとを接触させること;b)目的のIFN−アルファサブタイプに対する増幅産物を検出すること;およびc)少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプに対する発現プロファイルを作成することを含む方法を提供する。前記処置は、免疫調節薬を投与することを含んでもよい。前記方法は、少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプに対する発現プロファイルを、前記症状を伴わない試料における少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプに対する発現パターンと比較することをさらに含んでもよい。前記処置は、ワクチン、免疫調節薬、癌化学療法および自己免疫症状治療からなる群より選択される。
他の実施態様において、本発明は、症状または症状に対する易罹患性を検出する方法であって:a)少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプの核酸配列の増幅に好適な条件下で、試料と請求項1〜24のいずれか1項の組成物または請求項25〜35のいずれか1項のキットとを接触させること;b)目的のIFN−アルファサブタイプに対する増幅産物を検出すること;c)少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプに対する発現プロファイルを作成すること;およびd)少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプに対する発現プロファイルを、少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプの1以上の公知の遺伝子発現プロファイルと比較すること(ここで、公知の遺伝子発現プロファイルは疾患と関連する)を含む方法を提供する。前記方法は、複数の試料について行われてもよく、各試料は細胞または組織の異なる領域を含む。
これらのいずれの方法も、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4a、IFN−アルファ4b、IFN−アルファ5、IFN−アルファ6、IFN−アルファ7、IFN−アルファ8、IFN−アルファ10、IFN−アルファ14、IFN−アルファ16、IFN−アルファ17、およびIFN−アルファ21からなる群から選択されるIFN−アルファサブタイプを検出するために使用されてもよい。
試料は、癌、ウイルス感染、微生物感染、炎症性疾患および自己免疫疾患からなる群より選択される症状を有する被験者由来であってもよい。前記試料は、組織試料、細胞試料、体液、尿、血液、血清、血漿、白血球、単球、末梢白血球(PBL)、リンパ液、唾液、脳脊髄液(CSF)、関節液、気管支肺胞洗浄液(BAL)、心膜液、脊髄液、胸膜液、胸膜滲出液、粘液、母乳、羊水、膣液、精液、前立腺液、腹水(ascites)、腹水(ascitic fluid)、腹腔液、眼房水、硝子体液、涙、カタル性分泌液、汗、嚢胞液、胃酸および腫瘍組織試料からなる群より選択されてもよい。
他の実施態様において、本発明は、IFN−アルファサブタイプをコードする配列に対するプライマー対の設計方法であって:a)IFN−アルファサブタイプ配列の特異領域を同定すること;b)IFN−アルファサブタイプ配列の特異領域にハイブリダイズする少なくとも一対のプライマーを作製すること;c)少なくとも一対のプライマーの感度を測定し、1反応あたりの目的のIFN−アルファサブタイプをコードする配列の少なくとも約1〜10コピーを検出するために十分な感度を有する少なくとも1つのプライマーを選択すること;d)(c)において選択された少なくとも1つの(at least on)プライマー対の特異性を測定し、特異的および非特異的増幅の間の少なくとも約5サイクルの相違の特異性を有する少なくとも1つのプライマー対を選択すること;e)(d)において選択された少なくとも1つの(at least on)プライマー対の効率を測定し、少なくとも約1.90の効率を有する少なくとも1つのプライマー対を選択することを含む方法を提供する。前記プライマー対は、50℃〜60℃の範囲におけるプライマー伸長温度を有してもよい。
本発明は、例えば以下の項目を提供する。
(項目1)
目的のIFN−アルファサブタイプをコードする少なくとも1つの配列を増幅するための組成物であって、共に、複数のIFNサブタイプテンプレートを含む組成物から目的のIFN−アルファサブタイプをコードする配列の特異的な増幅を可能とするフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む組成物。
(項目2)
前記目的のIFN−アルファサブタイプをコードする少なくとも1つの配列が単一対立遺伝子変異型である、項目1の組成物。
(項目3)
前記IFN−アルファサブタイプが、IFN−アルファ1a/b、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ2a/b、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4a/b、IFN−アルファ4a、IFN−アルファ4b、IFN−アルファ5、IFN−アルファ6、IFN−アルファ7、IFN−アルファ8、IFN−アルファ10、IFN−アルファ14、IFN−アルファ16、IFN−アルファ17、およびIFN−アルファ21からなる群より選択される、項目1の組成物。(項目4)
前記IFN−アルファサブタイプをコードする少なくとも1つの配列に対するフォワードプライマーおよびリバースプライマーが以下からなる群より選択される、項目3の組成物:
a)IFN−アルファ1a/bに対し、配列番号30を含むフォワードプライマーおよび配列番号45を含むリバースプライマー;
b)IFN−アルファ2に対し、配列番号31を含むフォワードプライマーおよび配列番号46を含むリバースプライマー;
c)IFN−アルファ4a/bに対し、配列番号32を含むフォワードプライマーおよび配列番号47を含むリバースプライマー;
d)IFN−アルファ4aに対し、配列番号33を含むフォワードプライマーおよび配列番号48を含むリバースプライマー;
e)IFN−アルファ4bに対し、配列番号34を含むフォワードプライマーおよび配列番号49を含むリバースプライマー;
f)IFN−アルファ5に対し、配列番号35を含むフォワードプライマーおよび配列番号50を含むリバースプライマー;
g)IFN−アルファ6に対し、配列番号36を含むフォワードプライマーおよび配列番号51を含むリバースプライマー;
h)IFN−アルファ7に対し、配列番号37を含むフォワードプライマーおよび配列番号52を含むリバースプライマー;
i)IFN−アルファ8に対し、配列番号38を含むフォワードプライマーおよび配列番号53を含むリバースプライマー;
j)IFN−アルファ10に対し、配列番号39を含むフォワードプライマーおよび配列番号54を含むリバースプライマー;
k)IFN−アルファ14に対し、配列番号40を含むフォワードプライマーおよび配列番号55を含むリバースプライマー;
l)IFN−アルファ16に対し、配列番号41を含むフォワードプライマーおよび配列番号56を含むリバースプライマー;
m)IFN−アルファ17に対し、配列番号42を含むフォワードプライマーおよび配列番号57を含むリバースプライマー;ならびに
n)IFN−アルファ21に対し、配列番号43を含むフォワードプライマーおよび配列番号58を含むリバースプライマー。
(項目5)
各フォワードおよびリバースプライマーが50℃〜60℃の間のプライマー伸長温度を有する、項目1〜4のいずれか1項の組成物。
(項目6)
各IFN−アルファサブタイプに対するフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む、項目3の組成物。
(項目7)
さらに阻害剤を含む、項目1〜6のいずれか1項の組成物。
(項目8)
さらにプローブを含む、項目1〜7のいずれか1項の組成物。
(項目9)
阻害剤、フォワードプライマー、リバースプライマーまたはプローブのうちの少なくとも1つがロックド核酸を含む、項目7〜8のいずれか1項の組成物。
(項目10)
フォワードプライマー、リバースプライマーまたはプローブのうちの少なくとも1つが分子標識を含む、項目8の組成物。
(項目11)
IFN−アルファサブタイプをコードする配列に対する前記阻害剤が、以下からなる群より選択される項目7〜10のいずれか1項の組成物:
a)IFN−アルファ4a/bに対して、配列番号44および89を含む阻害剤;
b)IFN−アルファ4aに対して、配列番号88を含む阻害剤;ならびに
c)IFn−アルファ4bに対して、配列番号88を含む阻害剤。
(項目12)
前記プローブが単一IFN−アルファサブタイプ対立遺伝子変異型をコードする配列を同定する、項目8〜11のいずれか1項の組成物。
(項目13)
IFN−アルファサブタイプをコードする配列に対する前記プローブが以下からなる群より選択される、項目8〜12のいずれか1項の組成物:
a)IFN−アルファ1a/bに対して、配列番号59を含むプローブ;
b)IFN−アルファ2に対して、配列番号60を含むプローブ;
c)IFN−アルファ4a/bに対して、配列番号61を含むプローブ;
d)IFN−アルファ4aに対して、配列番号62を含むプローブ;
e)IFN−アルファ4bに対して、配列番号63を含むプローブ;
f)IFN−アルファ5に対して、配列番号64含むプローブ;
g)IFN−アルファ6に対して、配列番号65を含むプローブ;
h)IFN−アルファ7に対して、配列番号66を含むプローブ;
i)IFN−アルファ8に対して、配列番号67を含むプローブ;
j)IFN−アルファ10に対して、配列番号68を含むプローブ;
k)IFN−アルファ14に対して、配列番69を含むプローブ;
l)IFN−アルファ16に対して、配列番号70を含むプローブ;
m)IFN−アルファ17に対して、配列番号71を含むプローブ;および
n)IFN−アルファ21に対して、配列番号72を含むプローブ。
(項目14)
DS剤をさらに含む、項目1〜13のいずれか1項の組成物。
(項目15)
前記DS剤が2本鎖核酸に結合する染料である、項目14の組成物。
(項目16)
前記染料がサイバーグリーンである、項目15の組成物。
(項目17)
前記プローブが捕捉領域をさらに含む、項目8〜13のいずれか1項の組成物。
(項目18)
前記プローブが検出可能な標識を含む、項目8〜14のいずれか1項の組成物。
(項目19)
前記検出可能な標識が、Texas−Red(登録商標)、フルオレセインイソチオシアネート、FAM、TAMRA、Alexa fluor(登録商標)、シアニン染料、クエンチャーおよびビオチンからなる群より選択される、項目18の組成物。
(項目20)
コントロールをさらに含む、項目1〜19のいずれか1項の組成物。
(項目21)
少なくとも約1.90の効率を有する、項目1〜20のいずれか1項の組成物。
(項目22)
少なくとも約1.95の効率を有する、項目1〜21のいずれか1項の組成物。
(項目23)
1反応あたり、目的のIFN−アルファサブタイプをコードする配列の少なくとも約1〜10コピーを検出するために十分な感度を有する、項目1〜22のいずれか1項の組成物。
(項目24)
特異的および非特異的増幅間において少なくとも約5サイクルの相違の特異性を有する、項目1〜23のいずれか1項の組成物。
(項目25)
効率、感度および特異性のうちの少なくとも1つが、以下を含むPCR反応条件により達成される、項目21〜24のいずれか1項の組成物:
a)ステージ1:50℃で2分間;
b)ステージ2:95℃で3分間;および
c)ステージ3:95℃で15秒間の後59℃で1分間を、40反復。
(項目26)
項目1〜25のいずれか1項の組成物を含む、少なくとも1つの特異的IFN−アルファサブタイプを検出するためのキット。
(項目27)
各IFN−アルファサブタイプに対するコンテナーをさらに含む項目26のキットであって、各コンテナーが、共に、複数のIFNサブタイプテンプレートを含む組成物から単一のIFN−アルファサブタイプをコードする配列の特異的な増幅を可能にするフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含むキット。
(項目28)
目的の前記IFN−アルファサブタイプをコードする少なくとも1つの配列が単一対立遺伝子変異型である、項目27のキット。
(項目29)
前記IFN−アルファサブタイプが、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4a、IFN−アルファ4b、IFN−アルファ5、IFN−アルファ6、IFN−アルファ7、IFN−アルファ8、IFN−アルファ10、IFN−アルファ14、IFN−アルファ16、IFN−アルファ17、およびIFN−アルファ21からなる群より選択される、項目27または項目28のキット。
(項目30)
各コンテナーが、単一IFN−アルファサブタイプをコードする配列に特異的にハイブリダイズするプローブをさらに含む、項目27〜29のいずれか1項のキット。
(項目31)
各コンテナーが阻害剤をさらに含む、項目27〜30のいずれか1項のキット。
(項目32)
コントロールを含むコンテナーをさらに含む、項目26〜31のいずれか1項のキット。
(項目33)
前記コンテナーが、チューブ、マルチウェルプレートにおけるウェル、チャネルおよびチップ上のウェルからなる群より選択される、項目26〜32のいずれか1項のキット。
(項目34)
各フォワードおよびリバースプライマーが50℃〜60℃の間のプライマー伸長温度を有する、項目26〜33のいずれか1項のキット。
(項目35)
各増幅反応が以下を有する、項目26〜34のいずれか1項のキット:
a)少なくとも約1.90の効率;
b)1反応あたり目的のIFNサブタイプをコードする配列の少なくとも約1〜10コピーを検出するために十分な感度;および
c)特異的および非特異的増幅間における少なくとも約9サイクルの相違の特異性。
(項目36)
効率、感度および特異性の少なくとも1つが、以下を含むPCR反応条件により達成される、項目35のキット:
a)ステージ1:50℃で2分間;
b)ステージ2:95℃で3分間;および
c)ステージ3:95℃で15秒間の後59℃で1分間を、40反復。
(項目37)
試料中の少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプの存在の検出方法であって:
a)目的のIFN−アルファサブタイプの核酸配列の増幅に好適な条件下で、該試料と項目1〜25のいずれか1項の組成物または項目26〜36のいずれか1項のキットとを接触させる工程;および
b)目的のIFN−アルファサブタイプに対する増幅産物を検出する工程であって、該増幅産物の存在は、目的のIFN−アルファサブタイプが試料中に存在することを示す、工程
を含む方法。
(項目38)
症状に対する処置の効果をモニターする方法であって:
a)少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプの増幅に好適な条件下で、試料と項目1〜24のいずれか1項の組成物または項目25〜35のいずれか1項のキットとを接触させる工程;
b)目的のIFN−アルファサブタイプに対する増幅産物を検出する工程;および
c)少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプに対する発現プロファイルを作成する工程
を含む方法。
(項目39)
前記処置が免疫調節薬を投与することを含む、項目38の方法。
(項目40)
少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプに対する発現プロファイルを、前記症状を伴わない試料における少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプに対する発現パターンと比較する工程をさらに含む、項目38または39の方法。
(項目41)
前記処置が、ワクチン、免疫調節薬、癌化学療法および自己免疫症状治療からなる群より選択される、項目38または40の方法。
(項目42)
症状または症状に対する易罹患性を検出する方法であって:
a)少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプの核酸配列の増幅に好適な条件下で、試料と項目1〜24のいずれか1項の組成物または項目25〜35のいずれか1項のキットとを接触させる工程;
b)目的のIFN−アルファサブタイプに対する増幅産物を検出する工程;
c)少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプに対する発現プロファイルを作成する工程;および
d)少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプに対する発現プロファイルを、少なくとも1つの目的のIFN−アルファサブタイプの1以上の公知の遺伝子発現プロファイルと比較する工程であって、該公知の遺伝子発現プロファイルは疾患と関連する、工程
を含む方法。
(項目43)
複数の試料について前記方法を行う工程を含み、各試料が細胞または組織の異なる領域を含む、項目42の方法。
(項目44)
前記IFN−アルファサブタイプが、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4a、IFN−アルファ4b、IFN−アルファ5、IFN−アルファ6、IFN−アルファ7、IFN−アルファ8、IFN−アルファ10、IFN−アルファ14、IFN−アルファ16、IFN−アルファ17、およびIFN−アルファ21からなる群から選択される、項目37〜43のいずれか1項の方法。
(項目45)
前記試料が、癌、ウイルス感染、微生物感染、病原体、炎症性疾患および自己免疫疾患からなる群より選択される症状を有する被験者由来である、項目38〜44のいずれか1項の方法。
(項目46)
前記試料が組織試料、細胞試料、体液、尿、血液、血清、血漿、白血球、単球、末梢白血球(PBL)、リンパ液、唾液、脳脊髄液(CSF)、関節液、気管支肺胞洗浄液(BAL)、心膜液、脊髄液、胸膜液、胸膜滲出液、粘液、母乳、羊水、膣液、精液、前立腺液、腹水(ascites)、腹水(ascitec fluid)、腹腔液、眼房水、硝子体液、涙、カタル性分泌液、汗、嚢胞液、胃酸および腫瘍組織試料からなる群より選択される項目38〜45の方法。
(項目47)
IFN−アルファサブタイプをコードする配列に対するプライマー対の設計方法であって:
a)IFN−アルファサブタイプ配列の特異領域を同定する工程;
b)IFN−アルファサブタイプ配列の特異領域にハイブリダイズする少なくとも一対のプライマーを作製する工程;
c)少なくとも一対のプライマーの感度を測定し、1反応あたりの目的のIFN−アルファサブタイプをコードする配列の少なくとも約1〜10コピーを検出するために十分な感度を有する少なくとも1つのプライマー対を選択する工程;
d)(c)において選択された少なくとも1つのプライマー対の特異性を測定し、特異的および非特異的増幅の間の少なくとも約5サイクルの相違の特異性を有する少なくとも1つのプライマー対を選択する工程;
e)(d)において選択された少なくとも1つのプライマー対の効率を測定し、少なくとも約1.90の効率を有する少なくとも1つのプライマー対を選択する工程
を含む方法。
(項目48)
前記プライマー対が50℃〜60℃の範囲におけるプライマー伸長温度を有する、項目47の方法。
(項目49)
単一マルチプレックス反応容器中に複数のフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む項目26、28〜29または31〜36のいずれか1項のキットであって、ここで各フォワードプライマーおよびリバースプライマーのセットが共に、複数のIFNサブタイプテンプレートを含む組成物からの単一IFN−アルファサブタイプをコードする配列の特異的な増幅を可能とするキット。
図1は、IFN−アルファおよびIFN−ラムダサブタイプに対する代表的なフォワードプライマー、リバースプライマー、プローブおよび阻害剤のチャートである。 図2は、各IFN−アルファプライマー/プローブセットに対するテンプレート希釈を示すグラフのパネルである。各サブパネルにおいて、プライマー/プローブセット、プローブの型(MBまたはLNA)およびテンプレートを示す。蛍光振幅はY軸上に提供される一方、サイクル数はX軸上に示される。効率計算は、各グラフに対して示される。 図3は、特異性を計測するための各IFN−アルファプライマー/プローブセットに対するテンプレート希釈を示すグラフのパネルである。特異的テンプレートの増幅および最も高い非特異的シグナル間の(サイクルにおける)間隔は、水平バーの下に示される。 図4は、効率(上段)および特異性(下段)を計測するためのIFN−ラムダサブタイププライマー/プローブセットに対するテンプレート希釈を示すグラフのパネルである。各プライマー/プローブセットの効率は、グラフの左下の角に示される。特異的テンプレートの増幅および最も高い非特異的シグナル間の(サイクルにおける)間隔は、水平バーの下に示される。特異性は、全ての他のIFN−アルファサブタイプ(IFN−アルファ4b以外)、全ての他のrIFN−ラムダサブタイプ、IFN−ベータおよびIFN−ガンマに対して試験された。 図5は、IFN−ラムダ1に対するプライマー/プローブセットの特異性を示すグラフである。特異性は、IFN−アルファ4bに対して試験された。 図6は、IFN−アルファおよびIFN−ラムダRT−PCR検出キットの384ウェルプレートフォーマットの代表的な物理的配置を示す。カラム1〜4におけるウェルは固定化されたテンプレート濃度を表わす一方、カラム5における指定されたウェルはIFN−ラムダ標準および標準曲線が得られるであろう非テンプレートコントロール(no−template controls)としての役割を果たす。標準の濃度は、定量的濃度範囲における相違により、サブタイプ間で変化する。各プレートは16個の試料を保持し、Pまでの列において、1列あたり1サンプルを保持する。 図7は、IFN−アルファ4aプライマー/プローブセットがIFNアルファ4acDNAを増幅するが、IFN−アルファ4bcDNAを増幅せず、IFN−a4bプライマー/プローブセットはIFN−アルファ4bcDNAを増幅するが、IFN−アルファ4acDNAを増幅しないことを示すグラフである。 図8は、全細胞RNAに対するIFN−アルファプライマー/プローブセットの特異性を示す一連のグラフを示す。特異的テンプレートの増幅および最も高い非特異的シグナル間の(サイクルにおける)間隔は、水平バーの下に示される。 図9は、単球(図9A)、単球由来マクロファージ(MDM)(図9B)、単球由来樹状細胞(MDDC)(図9C)、形質細胞様樹状細胞(pDC)(図9D)、骨髄系樹状細胞(mDC)(図9E)およびヒトB細胞(図9F)における、様々な、IFN−アルファ、IFN−ベータ、IFN−ガンマおよびIFN−ラムダサブタイプの発現プロファイルを示す一連のグラフである。 図9は、単球(図9A)、単球由来マクロファージ(MDM)(図9B)、単球由来樹状細胞(MDDC)(図9C)、形質細胞様樹状細胞(pDC)(図9D)、骨髄系樹状細胞(mDC)(図9E)およびヒトB細胞(図9F)における、様々な、IFN−アルファ、IFN−ベータ、IFN−ガンマおよびIFN−ラムダサブタイプの発現プロファイルを示す一連のグラフである。 図9は、単球(図9A)、単球由来マクロファージ(MDM)(図9B)、単球由来樹状細胞(MDDC)(図9C)、形質細胞様樹状細胞(pDC)(図9D)、骨髄系樹状細胞(mDC)(図9E)およびヒトB細胞(図9F)における、様々な、IFN−アルファ、IFN−ベータ、IFN−ガンマおよびIFN−ラムダサブタイプの発現プロファイルを示す一連のグラフである。 図10は、扁桃組織の3つの切片(すなわち、胚中心B細胞(GBC)、形質細胞様樹状細胞が豊富なT細胞ゾーン、および形質細胞様樹状細胞に乏しいT細胞ゾーン)における様々なIFN−アルファ、−ベータ、−ガンマおよびラムダサブタイプの発現プロファイル(直線dCtのlog10)を示すグラフである。
詳細な説明
他に定義のない限り、本明細書中で使用される全ての技術用語および科学用語は本発明が属する技術分野の当業者によって通常理解されているものと同じ意味を有する。代表的な方法および材料が以下に記載されるが、本明細書に記載されるものと同様または等価の方法および材料もまた、本発明の実施および試験において使用され得る。本明細書において言及される全ての出版物および他の参照は、それらの全てにおいて参照により組み込まれる。相矛盾する場合、定義を含む、本明細書が統制するであろう。本明細書において多数の文献が引用されるが、この引用は、これらの文献のいずれもが当該分野における通常の一般的知識の一部を形成するとの承認を構成するものではない。本明細書および請求項を通し、単語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」等の変化は、提示された整数または一群の整数の包含を意味するが、いかなる他の整数または一群の整数を除外するものではないことが理解されるであろう。文脈により特に必要とされない限り、単数形の用語は複数形を包含し、複数形の用語は単数形を包含するであろう。材料、方法および実施例は単なる実例であり、限定を意図するものではない。
本発明の実施は、他に指定のない限り、当該分野の技術内の細胞生物学、細胞培養、分子生物学、遺伝子導入生物学、微生物学、組換えDNAおよび免疫学の従来の技術を採用するであろう。そのような技術は、論文に記載されている。例えば、Molecular
Cloning A Laboratory Manual,2nd Ed.,ed.by Sambrook,FritschおよびManiatis(Cold Spring Harbor Laboratory Press:1989);DNA Cloning,Volumes IおよびII(D.N.Glover ed.,1985);Oligonucleotide Synthesis(M.J.Gait ed.,1984);Mullisら、米国特許番号4,683,195;Nucleic Acid Hybridization(B.D.Hames&S.J.Higgins eds.1984);Transcription And Translation(B.D.Hames&S.J.Higgins eds.1984);Culture Of Animal Cells(R.I.Freshney,Alan R.Liss,Inc.,1987);Immobilized Cells And Enzymes
(IRL Press,1986);B.Perbal,A Practical Guide To Molecular Cloning(1984);the treatise,Methods In Enzymology(Academic Press,Inc.,N.Y.);Gene Transfer Vectors For Mammalian Cells(J.H.Miller and M.P.Calos eds.,1987,Cold Spring Harbor Laboratory);Methods In Enzymology,Vols.154および155(Wuらeds.),Immunochemical Methods In Cell And Molecular Biology(MayerおよびWalker,eds.,Academic Press,London,1987);Handbook Of Experimental Immunology,Volumes I−IV(D.M.WeirおよびC.C.Blackwell,eds.,1986);Manipulating the Mouse Embryo,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1986)を参照。
配列表内の本明細書に記載されるヌクレオチドおよびアミノ酸配列において、ヌクレオチド配列に関し、「n」または「x」はあらゆるヌクレオチドを指すことができ、一方、タンパク質配列に関し、「n」または「x」はあらゆるアミノ酸を指すことができる。
本明細書に使用されるように、用語「含む」は、具体的な要素を包含する開放型(open−ended)用語であり、追加の記載されていない要素を包含し得る。「含む」は、「包含する(including)」または「含有する(containing)」と同義であってもよい。また、「含む」は、上記定義とは個別にかつ独立して「本質的に…からなる(consisting essentially of)」または「…からなる(consisting of)」としても読まれてもよい。本明細書に使用されるように、「…からなる」は記載された具体的な要素のみを包含する閉鎖型用語(closed term)であり、「本質的に…からなる」は記載された具体的な要素を包含し、追加の記載されていない非無形の要素を包含してもよい。
用語「配列」は、ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を包含する。
用語オリゴペプチドは、2〜約20アミノ酸長のアミノ酸配列を指す。用語オリゴヌクレオチドは、2〜約50ヌクレオチド長のヌクレオチド配列を指す。
「対立遺伝子(allele)」は、染色体上の同一の遺伝子座を占領する遺伝子の2以上の代替形態のいずれかを指す。二倍体個体内の2つの対立遺伝子が家系によって同一である(すなわち、両方の対立遺伝子が、先祖における単一対立遺伝子の直接的な子孫である)場合、そのような対立遺伝子は同質接合(autozygous)と呼ばれる。その対立遺伝子が家系によって同一でない場合、それらはアロ接合(allozygous)と呼ばれる。同一対立遺伝子の2つのコピーが1個体に存在する場合、その個体はその遺伝子についてホモ接合である。異なる対立遺伝子が1個体に存在する場合、その個体はその遺伝子についてヘテロ接合である。
用語「病態」は、細胞または身体機能、全身もしくは臓器の中断、停止または障害が生じた細胞、組織、臓器または哺乳類全身の生理学的状態を指す。
他に明確に提供されない限り、本明細書において使用される用語「インターフェロン」、「IFN」、「ヒトインターフェロン」、「ヒトIFN」および「hIFN」は、現在公知であるかまたは今後発見されるかに関わらず、ヒトインターフェロンの天然および/または新規の配列の全種を指し、ヒトインターフェロンの天然配列の全てのサブタイプを包含する。本発明は、IFN−アルファ、IFN−ベータ、IFN−デルタ、IFN−イプシロン、IFN−カッパ、IFN−タウ、IFN−オメガ、リミチン、IFN−ガンマ、IFN−ラムダ−1、ラムダ−2、ラムダ−3等を包含するがこれらに限定されないIFNの全てのタイプを含む。IFN−ベータヌクレオチドに対する代表的な配列は、配列番号86に示される。IFN−ガンマヌクレオチド配列に対する代表的な配列は、配列番号87に示される。特定の好ましい実施態様において、IFNはサブタイプ、すなわち、IFN−アルファサブタイプ、IFN−ラムダ2およびIFN−ラムダ3を有する。IFN−アルファは、本明細書を通して代表的な実施態様として使用される。しかしながら、本明細書に記載される実施態様は他のいかなるIFNサブタイプにも適用されることが当業者に理解されるであろう。
本明細書において使用される「ロックド核酸」または「LNA」は、そのリボース環が2’−O原子と4’−C原子とを結合するメチレンブリッジによって「ロックド(locked)」される、類似する一群の核酸を指す。LNAヌクレオチドは、DNAおよびRNA中に現れ、従って標準的なワトソン−クリック塩基対合ルールに従って塩基対を形成することが可能な、6つの共通の核酸塩基(T、C、G、A、UおよびmC)を含有する。LNAを組み込むオリゴヌクレオチドは、向上した熱安定性を有し、それらの核酸標的に応じて改善された識別力を有する。LNAを、標準的なホスホラミダイト合成化学を用いてDNA、RNAおよび他の核酸アナログと混合することが可能である。LNAオリゴヌクレオチドは、DIG、蛍光染料、ビオチン、アミノリンカー等の標準的なオリゴヌクレオチドタグで容易に標識され得る。
本明細書において使用される「分子標識(molecular beacon)」または「MB」は、ポリヌクレオチドの一端に付着された蛍光標識、および他方に付着されたクエンチャーを含むプローブを指す。標識およびクエンチャー付近の相補的塩基対はヘアピン様構造を生じ、フルオロフォアおよびクエンチャーを極めて近くに置く。このヘアピンは、蛍光発光の増加を生じる標的の存在下において開く。フルオロフォアとクエンチャーとの近さは、98%までの蛍光強度の減少を結果として生じ得る。この効率は、標的の非存在下での解放状態(open state)における標識数に影響する幹強度(stem strength)(幹の長さ)を変えることによって、さらに調整され得る。
I型またはII型インターフェロン、または他のあらゆるポリペプチドとの関連において用語「天然配列」は、調製様式に関わらず、天然由来の対応するポリペプチドと同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを指す。そのような天然配列ポリペプチドは、天然から単離されることが可能であり、組換えおよび/または合成手段、もしくはこれらの組み合わせによって産生されることが可能である。用語「天然配列」は、具体的には、天然起源の切断または分泌形態(例えば、細胞外ドメイン配列)、天然起源の変異形態(例えば、選択的にスプライシングされた形態)および全長ポリペプチドの天然起源の対立遺伝子変異型を含む。
核酸は、他の核酸配列と機能的関係におかれる場合、「制御可能に連結」される。例えば、プレ配列または分泌リーダー(secretory leader)に対するDNAは、それがポリペプチドの分泌に参加するプレタンパク質として発現される場合にはポリペプチドに対するDNAに制御可能に連結され、すなわち、配列の転写に影響を与える場合にはプロモーターまたはエンハンサーがコーディング配列に制御可能に連結され、または、翻訳を促進する様に配置される場合にはリボソーム結合部位がコーディング配列に制御可能に連結される。一般に、「制御可能に連結」は、連結されるDNA配列が隣接しており、分泌リーダーの場合隣接し、かつリーディングフェーズであることを意味する。しかしながら、エンハンサーは隣接する必要はない。連結は、簡便な制限酵素部位でライゲーションによって達成される。そのような部位が存在しない場合、合成核酸アダプターまたはリンカーを、従来法に従って使用する。
本明細書で参照されるポリペプチド配列に関する「パーセント(%)アミノ酸配列同一性」は、必要であれば、最大パーセント配列同一性を達成するために配列を整列させ、ギャップを導入した後、配列同一性の一部としてあらゆる保存的置換を考慮することなく、配列におけるアミノ酸残基との同一である候補配列におけるアミノ酸残基のパーセントとして定義される。パーセントアミノ酸配列同一性を決定する目的のアラインメントは、当該分野の技術内の様々な方法、例えば、BLAST、BLAST−2またはMegalign(DNASTAR)ソフトウェア等の公的に利用可能なコンピューターソフトウェアを用いて、達成され得る。当業者は、比較される配列の全長に対する最大のアラインメントを達成するために必要なあらゆるアルゴリズムを包含する、アラインメントを計測するための適切なパラメーターを決定することが可能である。
本明細書における目的のため、提示されるアミノ酸配列Bへの、との、または、に対する提示されるアミノ酸配列Aの%アミノ酸配列同一性(それは代替的に、提示されるアミノ酸配列Bへの、とのまたは、に対する特定の%アミノ酸配列同一性を有するまたは含む提示されるアミノ酸配列Aと表現され得る)は以下の通り計算される:
分数X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムのAおよびBのアラインメントによって同一マッチとしてスコアされたアミノ酸残基の数であり、YはBにおけるアミノ酸残基の総数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、Bに対するAの%アミノ酸配列同一性は、Aに対するBの%アミノ酸配列同一性と等しくないであろうと理解されるであろう。アミノ酸配列同一性は、配列比較プログラムNCBI−BLAST2(Altschulら,Nucleic Acids Res.25:3389−3402(1997))を用いて決定されてもよい。NCBI−BLAST2配列比較プログラムを、ncbi.nlm.nih.gov.からダウンロードしてもよい。NCBI−BLAST2は、数個の検索パラメーターを使用し、ここで、それら全ての検索パラメーターは、例えば、unmask=yes、strand=all、expected
occurrences=10、minimum low complexity length=15/5、multi−pass e−value=0.01、constant for multi−pass=25、dropoff for final gapped alignment=25およびscoring matrix=BLOSUM62を包含する既定値に設定される。
NCBI−BLAST2がアミノ酸配列比較について採用される場合、提示されるアミノ酸配列Bへの、との、または、に対する提示されるアミノ酸配列Aの%アミノ酸配列同一性(それは代替的に、提示されるアミノ酸配列Bへの、とのまたは、に対する特定の%アミノ酸配列同一性を有するまたは含む提示されるアミノ酸配列Aと表現され得る)は以下の通り計算される:
分数X/Yの100倍
ここで、XはそのプログラムのAおよびBのアラインメントにおいて、配列アラインメントプログラムNCBI BLAST2により同一マッチとしてスコアされたアミノ酸残基の数であり、YはBにおけるアミノ酸残基の総数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さと等しくない場合、Bに対するAの%アミノ酸配列同一性は、Aに対するBの%アミノ酸配列同一性と等しくないであろうと理解されるであろう。
本明細書における目的のため、提示される核酸配列Bへの、との、または、に対する提示される核酸配列Aの%核酸配列同一性(それは代替的に、提示されるアミノ酸配列Bへの、とのまたは、に対する特定の%核酸配列同一性を有するまたは含む提示される核酸配列Aと表現され得る)は以下の通り計算される:
分数X/Yの100倍
ここで、Xは配列アラインメントプログラムのAおよびBのアラインメントによって同一マッチとしてスコアされた核酸残基の数であり、YはBにおける核酸残基の総数である。核酸配列Aの長さが核酸配列Bの長さと等しくない場合、Bに対するAの%核酸配列同一性は、Aに対するBの%核酸配列同一性と等しくないであろうと理解されるであろう。核酸配列同一性は、配列比較プログラムNCBI−BLAST2(Altschulら,Nucleic Acids Res.25:3389−3402(1997))を用いて決定されてもよい。NCBI−BLAST2配列比較プログラムを、例えば、ncbi.nlm.nih.gov.からダウンロードしてもよい。NCBI−BLAST2は、数個の検索パラメーターを使用し、ここで、それら全ての検索パラメーターは、例えば、unmask=yes、strand=all、expected occurrences=10、minimum low complexity length=15/5、multi−pass e−value=0.01、constant for multi−pass=25、dropoff for final gapped alignment=25およびscoring matrix=BLOSUM62を包含する既定値に設定される。
NCBI−BLAST2が核酸配列比較について採用される場合、提示される核酸配列Bへの、との、または、に対する提示される核酸配列Aの%核酸配列同一性(それは代替的に、提示される核酸配列Bへの、とのまたは、に対する特定の%核酸配列同一性を有するまたは含む提示される核酸配列Aと表現され得る)は以下の通り計算される:
分数X/Yの100倍
ここで、XはそのプログラムのAおよびBのアラインメントにおいて、配列アラインメントプログラムNCBI−BLAST2により同一マッチとしてスコアされる核酸残基の数であり、YはBにおける核酸残基の総数である。核酸配列Aの長さが核酸配列Bの長さと等しくない場合、Bに対するAの%核酸配列同一性は、Aに対するBの%核酸配列同一性と等しくないであろうと理解されるであろう。
「ポリメラーゼ連鎖反応」または「PCR」は、例えば、1987年7月28日付発行の米国特許番号4,683,195において一般的に記載されるように、核酸、RNAおよび/またはDNAの微量の特異的断片が増幅される手法または技術を指す。一般的に、目的の領域の末端から、または入手可能な必要性を超えた配列情報(例えば、オリゴヌクレオチドプライマー)を設計することができ、すなわち、これらのプライマーは、増幅されるテンプレートの逆の鎖に対し、配列において同一または類似であろう。2つのプライマーの5’末端ヌクレオチドは、増幅された材料の末端と一致し得る。PCRは、例えば、特異的RNA配列、全ゲノムDNA由来特異的DNA配列、および全細胞RNA、バクテリオファージまたはプラスミド配列由来のcDNA転写物を増幅するために使用され得る。一般的には、Mullisら,Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.51:263(1987);Erlich,ed.,PCR Technology(Stockton Press,NY,1989)を参照。本明細書で使用されるように、PCRは、プライマーとしての公知の核酸、および特異的核酸断片の増幅または作製のための核酸ポリメラーゼの使用を含む、核酸試験試料の増幅のための核酸ポリメラーゼ反応法の一例として考えられるが、これのみではない。
用語「プライマー」は、条件がプライマー伸長産物の合成に好適である場合、相補鎖に沿った合成の開始点としてはたらくことが可能な核酸を指す。合成条件は、4つの異なる塩基の存在、および逆転写酵素またはDNAポリメラーゼ等の少なくとも1つの重合誘導剤を包含する。これらは、好適な緩衝溶液中に存在し、それは、補助因子または様々な好適な温度においてpH等の条件に影響する構成成分を包含してもよい。プライマーは、好ましくは、増幅効率が最適化されるように一本鎖配列であるが、二本鎖配列を利用してもよい。
用語「プローブ」は、標的配列にハイブリダイズする核酸を指す。いくつかの実施態様において、プローブは、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、または約20ヌクレオチドを包含する。また、プローブは、約25ヌクレオチド、約30ヌクレオチド、約40ヌクレオチド、約50ヌクレオチド、約60ヌクレオチド、約70ヌクレオチド、約75ヌクレオチド、約80ヌクレオチド、約90ヌクレオチド、約100ヌクレオチド、約110ヌクレオチド、約115ヌクレオチド、約120ヌクレオチド、約130ヌクレオチド、約140ヌクレオチド、約150ヌクレオチド、約175ヌクレオチド、約187ヌクレオチド、約200ヌクレオチド、約225ヌクレオチド、および約250ヌクレオチド、またはこの間のあらゆる整数を包含する。プローブは、さらに、検出可能な標識を包含し得る。プローブは、検出可能な標識を包含してもよく、フルオロフォア(例えば、Texas−Red(登録商標)、フルオレセインチオシアネート等)およびハプテン(例えば、ビオチン)を包含するが、これらに限定されない。検出可能な標識を、例えば、プローブの5’末端またはプローブの3’末端に位置して、プローブオリゴヌクレオチドへ直接、共有結合的に付着することができる。また、フルオロフォアを包含するプローブは、さらにクエンチャー(例えば、Black Hole Quencher(商標)、Iowa Black(商標)等)を包含してもよい。
用語「核酸」および「ポリヌクレオチド」は、本明細書において、あらゆる長さのポリマー(例えば、約10塩基より大きい、約100塩基より大きい、約500塩基より大きい、約1000塩基より大きい、通常約10,000以上まで、またはその間のあらゆる整数)を記載するために互換的に使用される。核酸は、ヌクレオチド、例えば、デオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチド、または合成的に産生される化合物(例えば、米国特許番号5,948,902およびそこに引用される文献に記載されるPNA)で構成され、これは、例えば、ワトソン−クリック塩基対合相互作用に参加することが可能な2つの天然起源の核酸のそれに類似の天然起源の核酸に、配列特異的にハイブリダイズすることが可能である。
本明細書において使用される用語「リボ核酸」および「RNA」は、リボヌクレオチドで構成されるポリマーを意味する。
本明細書において使用される用語「デオキシリボ核酸」および「DNA」は、デオキシリボヌクレオチドで構成されるポリマーを意味する。
用語「融点」または「T」は、DNA二本鎖が分離され一本鎖になる温度を指す。従って、Tmは二本鎖安定性の指標である。
当業者に公知の用語「ハイブリダイズ」または「ハイブリダイゼーション」は、好適な条件下(例えば、ストリンジェントな条件下)での特定のヌクレオチド配列への核酸分子の結合または二本鎖化(duplexing)を指す。本明細書において使用される用語「ストリンジェントな条件」(または「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」)は、所望の特異性を提供するために不十分な相補性の結合メンバー間での結合対の形成には適合性が低いが、アッセイにおいて所望のレベルの特異性を提供するために十分な相補性の核酸の結合対(例えば、表面結合および液相核酸)を産生するために適合する条件を指す。ストリンジェントな条件は、ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件の両方の合計または(全体としての)組み合わせである。
本明細書において使用される用語「ストリンジェントアッセイ条件」は、所望の特異性を提供するために不十分な相補性の結合メンバー間での結合対の形成には適合性がより低いが、アッセイにおいて所望のレベルの特異性を提供するために十分な相補性の核酸の結合対(例えば、プローブおよび標的)を産生するために適合する条件を指す。用語ストリンジェントアッセイ条件は、ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件の組み合わせを指す。
核酸ハイブリダイゼーション(例えば、アレイにおける、サザンまたはノザンハイブリダイゼーションとして)との関連で「ストリンジェントなハイブリダイゼーション」および「ストリンジェントなハイブリダイゼーション洗浄条件」は配列依存性であり、異なる環境パラメーター下において異なる。本発明の範囲内において核酸を同定するために使用され得るストリンジェントハイブリダイゼーション条件は、例えば、50%ホルムアミド、5×SSCおよび1%SDSを含む緩衝溶液中における42℃でのハイブリダイゼーション、または5×SSCおよび1%SDSを含む緩衝溶液中における65℃でのハイブリダイゼーション(いずれも65℃での0.2×SSCおよび0.1%SDSの洗浄を伴う)を包含し得る。また、代表的なストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、40%ホルムアミド、1M NaClおよび1%SDSの緩衝溶液中における37℃でのハイブリダイゼーション、および45℃での1×SSCの洗浄を包含してもよい。あるいは、65℃での0.5M NaHPO、7%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、1mnM EDTA中でのフィルター結合DNAへのハイブリダイゼーション、および68℃での0.1×SSC/0.1%SDS中での洗浄を採用してもよい。さらに追加のストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、60℃もしくはそれ以上でのハイブリダイゼーション、および3×SSC(450mM塩化ナトリウム/45mMクエン酸ナトリウム)、または42℃での30%ホルムアミド、1M NaCl、0.5%サルコシン酸ナトリウム、50mM MES、pH6.5を含有する溶液中におけるインキュベーションを包含する。当業者は、類似のストリンジェンシー条件を提供するために、代替であるが同等のハイブリダイゼーションおよび洗浄条件を利用できることを容易に認識するであろう。
特定の実施態様において、洗浄条件のストリンジェンシーは、核酸がプローブに特異的にハイブリダイズするかどうかを決定する。核酸を同定するために使用される洗浄条件は、例えば、pH7において約0.02Mの塩濃度、および約20℃〜約40℃の温度;または72℃において約0.15M NaClの塩濃度で約15分間;または約30℃〜約50℃の温度において約0.2×SSCの塩濃度で約2〜約20分間;または室温で1%SDSを含有する約2×SSCの塩濃度を有する溶液で15分間ハイブリダイゼーション複合体を2回洗浄し、その後、15分間、37℃において0.1%SDSを含有する0.1×SSCによって2回洗浄する;または同等の条件を包含してもよい。洗浄用のストリンジェントな条件は、例えば、42℃で0.2×SSC/0.1%SDSであってもよい。同等のハイブリダイゼーションおよび洗浄条件、ならびに試薬および緩衝溶液(例えば、SSC緩衝溶液ならびに同等の試薬および条件)の詳細な記述について、Sambrook,AusubelまたはTijssen(下記で引用)を参照。
本明細書において使用される用語「感度」は、検出され得る標的の分子の最小数を指す。
本明細書において使用される用語「特異性」は、あらゆる他の類似の配列に関連する探索されているテンプレートの選択的検出を指す。特異性は、他のいかなる類似の配列でもなく、探索されているテンプレートのみの検出として定義される、全特異性により等級づけられてもよい(例えば、全特異性よりも小さい高特異性)。
本明細書において使用される用語「遺伝子型」は、個体における一対の相同染色体上の遺伝子座における1以上の多型性部位で見出されるヌクレオチド対の配列を意味する。遺伝子型は、各IFNサブタイプに対する遺伝子の特異的配列を指す。
本明細書において使用される用語「サブタイプ」は、IFNサブタイプポリペプチドまたはポリヌクレオチドを指す。「サブタイプ」は、同一または類似のアミノ酸配列を有し、異なる遺伝子、または異なるエクソンが除去された同一の遺伝子からのRNA転写物のいずれかによってコードされる、2以上の機能的に類似のタンパク質のいずれかを指す。また、「サブタイプ」は、成熟および未成熟配列を包含する、そのようなタンパク質をコードするいずれかの配列を指してもよい。従って、「サブタイプ」は、他に規定のない限り、それらのいずれか一方のみを参照すると理解され、IFNサブタイプ遺伝子のみならず、IFNサブタイプ遺伝子のタンパク質産物をも含む。
本明細書において使用される、本発明の組成物における、または本発明の方法において採用される成分、パラメーター、計算または計測の量を修飾する用語「約(about)」は、例えば、本発明の組成物または方法の化学的または物理的属性に実質的に影響することのない、現実世界におけるDNA、プローブ、プライマーまたは溶液を作製するために使用される典型的な計測および液体の取り扱い手法を通して;これらの手法における不測の誤りを通して;組成物を作製するため、または方法を実施するために採用される成分の製造、起源または精製度における相違等を通して生じ得る、数として表わされる量における変化を指す。また、用語、約は、特定の最初の混合物から生じた組成物に対する異なる平衡状態に起因して相違する量を含む。用語「約」によって修飾されるか否かにかかわらず、請求項はその量に対する等価物を包含する。
本明細書において使用される用語「オリゴマー阻害剤」は、核酸配列へのプライマーまたはプローブのアニーリングを阻止する能力を有する阻害剤を意味する。阻害剤は、標的テンプレート配列に類似であるが同一ではないcDNAに対するプライマーまたはプローブの結合を競合的に阻害するように設計されたポリヌクレオチドであってもよい。「オリゴマー阻害剤」は、非特異的標的配列に相補的またはおよそ相補的な配列を含有してもよい。ポリヌクレオチドオリゴマー阻害剤は、約3〜約100ヌクレオチド、約5〜約50ヌクレオチド、約7〜約20ヌクレオチド、約8〜約14ヌクレオチドのサイズにおいて変化してもよい。
本開示は、生物学的試料中のIFNサブタイプをコードする配列の存在および/または量を測定するための試薬、方法およびキットを提供する。1つの側面において、各IFNサブタイプおよびアロタイプ変異体(IFN−アルファ1、IFN−アルファ2またはIFN−アルファ4のアロタイプ変異体等)をコードする配列を検出するための高感度および特異的定量的リアルタイムPCR(RT−PCR)アッセイを提供する。前記アッセイは、プローブ系RT−PCRの2つの改変、すなわち分子標識(MB)およびロックド核酸(LNA)を開発するものである。いくつかの実施態様において、プライマー/プローブセットの標的配列は、mRNA転写物の3’(3−prime)非翻訳領域が下流のコーディング配列の分解を開始するマイクロRNA分子に対する標的部位を有する可能性があることから、成熟コーディング配列に対して相補的である。コーディング配列に対して相補的なプライマー/プローブセットは、分解されたmRNAの偽性検出を回避し、本アッセイによって計測されるIFNサブタイプmRNAと実際に発現されるタンパク質との間の相互関係を増強する。診断キットは、感染、自己免疫および癌を包含する多数の疾患からの保護または疾患の発症と関連し得るIFNサブタイプの発現パターンを確立することができる。IFNサブタイプの発現パターンは、ワクチン有効性、自己免疫疾患、慢性感染症または腫瘍治療をモニターするために使用され得る。
代表的な実施態様として、IFN−アルファ遺伝子ファミリーは、12のサブタイプを有する13の遺伝子を包含する。サブタイプ1および13に対する遺伝子から結果として生じるタンパク質は同一の配列を有する。IFN−アルファサブタイプは、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4a、IFN−アルファ4b、IFN−アルファ5、IFN−アルファ6、IFN−アルファ7、IFN−アルファ8、IFN−アルファ10、IFN−アルファ14、IFN−アルファ16、IFN−アルファ17およびIFN−アルファ21を包含する。異なるサブタイプのIFN−アルファをコードする典型的な核酸配列は公知であり、実施例1の表2および表3に列挙される。対立遺伝子変異型は、2aおよび2b、ならびに4aおよび4bを包含すると記載されている。2つの異なる命名法がIFN−アルファサブタイプについて通常使用されることから、実施例1の表2は、これらの表記システムと共に、本明細書において使用される表記システムの両方を特定するために提供する。
上述のように、IFN−アルファサブタイプをコードする配列を包含する、IFNサブタイプをコードする多くの配列は、配列同一性を共有するため(例えば、75〜95%配列同一性)、特に、1より多いサブタイプに対するRNAまたはDNAを含有する試料中の全ての他のサブタイプから1つのサブタイプをコードする配列を区別するプライマーおよびプローブを同定することは困難である。また、IFN−アルファサブタイプに対するプライマー設計は、IFN−アルファサブタイプをコードする特定の配列の3’非翻訳領域において結合するように設計されたプライマーは、分解されたmRNAまたはsiRNAによって標的とされる下流配列に結合する可能性があるため、困難である。これは、非特異的プライマー結合に寄与する。
例えば、IFN−アルファ4をコードする2つの異なる対立遺伝子が存在する。従って、IFN−アルファ4サブタイプは、対立遺伝子変異型IFN−アルファ4aおよびIFN−アルファ4bを包含する。これらの対立遺伝子変異型は2つのみの核酸変化によって異なり、51位でのアラニンからスレオニンへのアミノ酸変化および114位におけるグルタミン酸からバリンへのアミノ酸変化を含む成熟タンパク質を結果として生じる(表3および4を参照)。また、IFN−アルファ1に対する2つの異なる対立遺伝子が存在する。IFN−アルファ1は、対立遺伝子変異型IFN−アルファ1aおよびIFN−アルファ1bを包含する。これらの対立遺伝子変異型は、CからTの単一のヌクレオチド置換のみによって異なり、表3および4に示されるように、114位における成熟タンパク質中のアラニンからバリンへの変化を結果として生じる。他の例として、IFN−アルファ13によってコードされる成熟タンパク質は、IFN−アルファ1aによってコードされる成熟タンパク質のアミノ酸配列と100%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む。IFN−アルファ13およびIFN−アルファ1aによってコードされるタンパク質間のアミノ酸配列における唯一の相違は、推定されるリーダー配列に存在し、ここで、IFN−アルファ13はアラニンを有し、IFN−アルファ1aがバリンを有する。IFN−アルファ13に対する遺伝子配列は、5’非翻訳領域中に追加の15塩基を有する。3’非翻訳領域において、前記配列は、IFN−アルファ1におけるAAAACAA対IFN−アルファ13におけるAAA−CAAA以外、完全に整列する。さらにIFN−アルファ1は、3’非翻訳領域において追加の175塩基を有する。
従って、本発明の1つの側面は、フォワードおよびリバースプライマーを提供し、各々は、複数のIFNサブタイプテンプレートを含む組成物から、1種のみのIFNサブタイプをコードする少なくとも1つの配列(1種のみのIFN−アルファサブタイプをコードする配列等)に特異にハイブリダイズする。フォワードプライマーおよびリバースプライマーのセットは、共に、複数のIFNサブタイプテンプレートを含む組成物から目的の単一のIFN−アルファサブタイプをコードする少なくとも1つの配列の特異的な増幅を可能とする。プライマーは、IFNサブタイプをコードする特異配列の増幅を可能とし得る。いくつかの実施態様において、特異配列は単一コドンであってもよい。1つまたは両方のプライマーは、例えば、リーダー配列の一部を包含する未成熟ペプチドをコードする配列のタンパク質にハイブリダイズし得る。他の実施態様において、1つまたは両方のプライマーは、成熟ペプチドをコードする配列の一部にハイブリダイズし得る。従って、本発明は、特定の実施態様におけるIFN−サブタイプの成熟ポリペプチドの増幅を可能にするプライマーセット、ならびに特定の実施態様におけるIFN−サブタイプの未成熟ポリペプチドの増幅を可能とするプライマーセットを包含する。フォワードおよびリバースプライマーは、それぞれ、センスおよびアンチセンスの特異配列にハイブリダイズし、増幅を可能とし得る。加えて、フォワードおよびリバースプライマーは、特異配列(例えば、特異なコドン)の一端または両端上の追加のヌクレオチドにハイブリダイズし得る。
本発明の1つの実施態様において、フォワードおよびリバースプライマーは、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4aまたはIFN−アルファ4b等であるがこれらに限定されない、IFNサブタイプの単一対立遺伝子変異型をコードする配列を認識し増幅を可能とし得る。当業者は、本発明の組成物、キットおよび方法は、現在公知のまたは今後発見されるあらゆるIFNサブタイプ対立遺伝子変異型に適用され得ることを認識するであろう。
1つの実施態様において、前記組成物は、複数のIFN−サブタイプまたはIFN−サブタイプの様々な組み合わせに対するフォワードおよびリバースプライマーを包含する。例えば、いくつかの実施態様において、組成物は、少なくとも1個のIFN−サブタイプ、少なくとも2個のIFN−サブタイプ、少なくとも3個のIFN−サブタイプ、少なくとも4個のIFN−サブタイプ、少なくとも5個のIFN−サブタイプ、少なくとも6個のIFN−サブタイプ、少なくとも7個のIFN−サブタイプ、少なくとも8個のIFN−サブタイプ、少なくとも9個のIFN−サブタイプ、少なくとも10個のIFN−サブタイプ、少なくとも11個のIFN−サブタイプ、少なくとも12個のIFN−サブタイプ、少なくとも13個のIFN−サブタイプ、少なくとも14個のIFN−サブタイプ、少なくとも15個のIFN−サブタイプ、少なくとも16個のIFN−サブタイプ、少なくとも17個のIFN−サブタイプ、少なくとも20個のIFN−サブタイプ、少なくとも30個のIFN−サブタイプ、もしくはそれ以上、またはこの間のあらゆる整数のサブタイプに対して特異的なプライマーセットを提供してもよい。特定の実施態様において、組成物は、マルチプレックス反応における使用のための複数のIFN−サブタイプに対するプライマーセットを包含する。
プライマーは、ヒトIFN−サブタイプをコードする配列に特異的であってもよい。他の実施態様において、プライマーはIFN−サブタイプを発現するあらゆる種由来のIFN−サブタイプをコードする配列に特異的であってもよい。いくつかの実施態様において、種は、アカゲザルまたはカニクイザルであってもよい。
いくつかの実施態様において、プライマーは少なくとも10ヌクレオチドであって、250ヌクレオチド以下である。いくつかの実施態様において、プライマーは、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20ヌクレオチド、約21ヌクレオチド、約22ヌクレオチド、約23ヌクレオチド、約24ヌクレオチド、約25ヌクレオチド、約26ヌクレオチド、約27ヌクレオチド、約28ヌクレオチド、約29ヌクレオチド、約30ヌクレオチド;または約40ヌクレオチド、約50ヌクレオチド、約60ヌクレオチド、約70ヌクレオチド、約75ヌクレオチド、約80ヌクレオチド、約90ヌクレオチド、約100ヌクレオチド、約110ヌクレオチド、約115ヌクレオチド、約120ヌクレオチド、約130ヌクレオチド、約140ヌクレオチド、約150ヌクレオチド、約175ヌクレオチド、約187ヌクレオチド、約200ヌクレオチド、約225ヌクレオチド、および約250ヌクレオチド、またはこの間のあらゆる整数を包含する。
非特異的結合が生じるいくつかの実施態様において、誤って増幅されたサブタイプコーディング配列にアニールするプライマーを阻止するオリゴマー阻害剤と共にプライマーを使用することによって、プライマー特異性が増強され得る。1つの実施態様において、阻害剤は、1つまたは両方のプライマーに組み込まれるLNAを含む。阻害剤は、非標的サブタイプにおける類似性に対するプライマーまたはプローブ配列を検査することによって設計されてもよい。類似性が同定された場合、LNA(ロックド核酸)オリゴは、類似性配列にマッチするように設計されてもよい。LNAは、それらがプライマーの結合親和性を増加し、より短いオリゴヌクレオチドプローブを可能とするために(allow for)Tを増加し、そしてオリゴを「硬化し(stiffen)」、それによって塩基ミスマッチ識別能力を向上するため、有利である。LNAオリゴは、約2〜約50ヌクレオチド、約4〜約30ヌクレオチド、好ましくは約8〜約15ヌクレオチド、そしてより好ましくは約8〜約12ヌクレオチドであってもよい。
本発明の他の側面において、プローブは、唯一のIFNサブタイプのコーディング配列に特異的に結合するように提供される。本発明のプローブは、本発明のプライマーと共に使用されてもよい。いくつかの実施態様において、前記プローブが特異的なIFN−アルファサブタイプをコードする配列は、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4a、IFN−アルファ4b、IFN−アルファ5、IFN−アルファ6、IFN−アルファ7、IFN−アルファ8、IFN−アルファ10、IFN−アルファ14、IFN−アルファ16、IFN−アルファ17およびIFN−アルファ21をコードする配列からなる群より選択される。プローブは、例えば、リーダー配列の一部を包含する未成熟ペプチドをコードする配列の一部にハイブリダイズし得る。他の実施態様において、プローブは、成熟ペプチドをコードする配列の一部にハイブリダイズしてもよい。いくつかの実施態様において、プローブは、少なくとも10塩基を含み、250塩基以下である。プローブは、公的に利用可能なソフトウェアを使用して設計され得る。プローブ設計の基準は、長さ、GC含量、T(溶融温度)を包含するが、これらに限定されない。
本発明の1つの実施態様において、プローブは、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4aまたはIFN−アルファ4b等であるがこれらに限定されない、IFNサブタイプの単一対立遺伝子変異型をコードする配列を認識してハイブリダイズするために特異的であってもよい。当業者は、本発明の組成物、キットおよび方法は、現在公知のまたは今後発見されるあらゆるIFNサブタイプ対立遺伝子変異型に適用してもよいことを認識するであろう。
プライマーは、ヒトIFN−サブタイプに特異的であってもよい。他の実施態様において、プライマーは、IFN−サブタイプを発現するあらゆる種由来のIFN−サブタイプに特異的であってもよい。いくつかの実施態様において、種はアカゲザルまたはカニクイザルであってもよい。
いくつかの実施態様において、プローブは、IFNサブタイプをコードする標的核酸のセンス鎖に結合するように設計されてもよく、他の実施態様において、プローブはIFNサブタイプの標的核酸のアンチセンス鎖に結合するように設計されてもよい。いくつかの実施態様において、センスまたはアンチセンス鎖にハイブリダイズする優先性が存在し、他の実施態様においては、IFNサブタイプをコードする標的核酸のセンス鎖またはアンチセンス鎖に対する優先性はなく、いずれもが同様の結果を使用し得る。
いくつかの実施態様において、プライマーまたはプローブは検出可能な標識を含んでもよい。特定の好ましい実施態様において、プローブは検出可能な標識を含む。検出可能な標識は、フルオロフォア(例えば、Texas−Red(登録商標)、フルオレセインイソチオシアネート等)およびハプテン(例えば、ビオチン)を包含するが、これらに限定されない。他の検出可能な標識は、FAM、TAMRA、シアニン染料、サイバーグリーンおよびAlexa fluorを包含する。検出可能な標識は、例えば、プローブの5’末端またはプローブの3’末端に位置して、プローブオリゴヌクレオチドに直接的に、共有結合的に付着されてもよい。あるいは、検出可能な標識は、リンカーまたは他の成分を介してプローブに付着されてもよい。また、フルオロフォアを含むプローブは、クエンチャーをさらに含んでもよい。限定的ではなく、クエンチャーの例は、Black Hole Quencher(商標)およびIowa Black(商標)を包含する。いくつかの実施態様において、プローブの検出可能な標識およびクエンチャーは、1以上の分子標識またはスコーピオン(scorpions)を含む。いくつかの実施態様において、プローブは、例えば触手プローブ(tentacle probes)について記載されるように(Satterfieldら,Nucleic Acids Res.,2007,Vol.35,No.10e76)、捕捉領域および検出領域を含んでもよい。
いくつかの実施態様において、プローブは、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20ヌクレオチド、または約25ヌクレオチド、約30ヌクレオチド、約40ヌクレオチド、約50ヌクレオチド、約60ヌクレオチド、約70ヌクレオチド、約75ヌクレオチド、約80ヌクレオチド、約90ヌクレオチド、約100ヌクレオチド、約110ヌクレオチド、約115ヌクレオチド、約120ヌクレオチド、約130ヌクレオチド、約140ヌクレオチド、約150ヌクレオチド、約175ヌクレオチド、約187ヌクレオチド、約200ヌクレオチド、約225ヌクレオチド、および約250ヌクレオチド、またはこの間のあらゆる整数を包含する。特定の好ましい実施態様において、直線(非ヘアピン)プローブは、約30ヌクレオチド、より好ましくは約20〜約25ヌクレオチドを包含する。他の好ましい実施態様において、ヘアピン型分子標識プローブは、約40〜50ヌクレオチド、より好ましくは約25〜約40ヌクレオチドを包含する。
いくつかの実施態様において、プライマーおよび/またはプローブは、LNAである1以上の残基を含む。上述のように、LNAは増加された安定性および特異性を提供する。いくつかの実施態様において、プライマーおよび/またはプローブは、1以上のLNAおよび1以上の分子標識の両方を含んでもよい。プライマーおよび/またはプローブがより高感度および特異的であるかどうかは、それが1以上の分子標識および/または1以上のLNAを有する場合、各プライマーおよび/またはプローブを合成し、それらのそれぞれのIFN−アルファサブタイプを検出する能力についてそれらを試験することによって決定されてもよい。
本発明のプライマーおよびプローブの両方は、コンピューターで実行される方法を用いて設計され、その後商業的に入手可能な合成装置および試薬を用いて合成されてもよい。
いくつかの実施態様において、プライマーおよびプローブの複数のセットが提供される。例えば、2以上のIFNサブタイプをコードする配列を増幅および検出するためのプライマーおよびプローブが提供されてもよい。1つの実施態様において、全てのIFN−アルファサブタイプ、またはその組み合わせをコードする配列を増幅および検出するためのプライマーおよびプローブが提供される。
本発明の他の側面において、プライマーは、二本鎖DNAに結合する薬剤(本明細書において「DS剤」と呼ぶ)と共に使用されてもよい。いくつかの実施態様において、DS剤は染料である。いくつかの実施態様において、プローブは、前記薬剤が二本鎖DNAを検出するであろうことからプローブを採用しなくてもよく、増幅産物はサイズによって分離され得る。従って、DS剤の組み合わせおよび特定のサイズの増幅産物は各IFNサブタイプを同定することが可能である。例えば、IFN−アルファ1bに対する増幅産物は、約107塩基対、または約69,550ダルトンのサイズを有する可能性があり;IFN−アルファ5に対する増幅産物は、約113塩基対または約73,450ダルトンのサイズを有する可能性があり;IFN−アルファ10に対する増幅産物は、約89塩基対または約57,850ダルトンのサイズを有する可能性があり;IFN−アルファ16の増幅産物は、約79塩基対または約51,350ダルトンのサイズを有する可能性があり;そして、IFN−アルファ21の増幅産物は、約125塩基対または約81,250ダルトンのサイズを有する可能性がある。また、サイバーグリーンを包含するDS剤は、検出プローブの代わりに定量的PCRアッセイにおいて使用されてもよく、直線増幅は次にdsDNA増幅標的に結合する染料の活性化によって測定される。
IFN−アルファサブタイプに対するプライマー、プローブおよび阻害剤に対する配列の代表的な実施態様は、下図1に示される。例えば、フォワードおよびリバースプライマー対は、配列番号30〜43および配列番号45〜58からなる群より選択され得る。プローブは、配列番号59〜72からなる群より選択され得る。阻害剤は、配列番号44、配列番号88および配列番号89からなる群より選択され得る。例えば、IFN−アルファ5に対して、プライマーは、フォワードプライマー配列番号35およびリバースプライマー配列番号50を含んでもよく、プローブは配列番号64を含んでもよい。他の例として、IFN−アルファ21に対して、プライマーはフォワード配列番号43および配列番号58を含んでもよく、プローブは配列番号72を含んでもよい。さらに、IFN−アルファ4a/bに対して、プライマーは、フォワードプライマー配列番号32およびリバースプライマー配列番号47を含んでもよく、プローブは配列番号61を含んでもよく、阻害剤は配列番号44を含んでもよい。
本発明の1つの側面において、プライマーおよび/またはプローブの様々なパラメーターを、IFNサブタイプをコードする配列の特異的増幅および検出におけるプライマーおよび/またはプローブの操作を増強するために調整してもよい。例えば、特に複数のIFNサブタイプを伴う試料において、シグナルを増強するために、プローブ濃度に対するプライマーの比率を最適化してもよい。1つの実施態様において、3つの基準、すなわち感度、効率および特異性を、プライマー/プローブセットの質を決定するために使用してもよい。
感度は、単に検出され得る標的の最小分子数を指す。感度は、当業界に周知の技術、例えば、標準曲線を用いて試験反応を標準反応と比較したあらゆる技術によって測定されてもよい。
効率は、PCRの各サイクルのテンプレートに対する産物の実際の比率を指す。効率2.0が申し分ない。30サイクルにおける効率1.95対2.00間の相違は、反応の開始時に1コピーで、5×10コピー対1.07×10コピーであり、すなわち、理想の50%の感度である。いくつかの実施態様において、許容できる効率は少なくとも約1.85である。いくつかの実施態様において、許容できる効率は少なくとも約1.9、少なくとも約1.95、少なくとも約1.98、約2.0、またはこの間のあらゆる効率である。下表1は、1開始コピーの目的のヌクレオチド配列(テンプレート)による反応と仮定した、20および40サイクルにおける代表的な効率を示す。
Figure 2015231387
特異性は、いかなる他の類似の配列でもない、目的の配列のみの検出である。いくつかの実施態様において、許容できる特異性は、特異的および非特異的テンプレートを増幅するプライマー間における少なくとも9サイクル相違、または512倍の相違である。他の実施態様において、許容できる特異性は、特異的および非特異的テンプレート間の少なくとも8サイクル相違、少なくとも7サイクル相違、少なくとも6サイクル相違または少なくとも5サイクル相違である。特異性計測は、試料中の各IFN−サブタイプの濃度に依存して変化し得る。例えば、特定のプライマーセットに対する特異性は、試料中のIFN−サブタイプ濃度が同等でない場合(例えば、臨床環境において)、増加または減少し得る。
いくつかの実施態様において、感度および特異性は、逆転写酵素反応の温度またはプライマー/プローブTに依存して変更され得る。一般に、温度は、特異性を高めるために上昇され、感度を高めるために下降される。加えて、塩濃度を、結合を最適化するために上昇または下降してもよく、感度を高めるために検出容量を減少させ、フィルターセットを最適化してもよい。
感度および特異性間の均衡が望ましい。いくつかの実施態様において、この均衡は、約45℃〜約60℃、より好ましくは約50℃の温度で逆転写酵素反応を行うことによって達成される。また、他の実施態様において、均衡は、少なくとも50℃〜60℃、より好ましくは55℃〜60℃、そして最も好ましくは58℃〜60℃のプライマー伸長温度を有するプライマーを選択することによっても達成される。また、他の実施態様において、均衡は、異なる濃度のプライマーおよびプローブを使用することによっても達成される。いくつかの実施態様において、プライマー濃度は、約50〜1000nM、より好ましくは100〜500nMの範囲に亘る。いくつかの実施態様において、プローブ濃度は、35〜500nM、より好ましくは50〜250nMの範囲に亘る。
本発明の他の側面において、IFNサブタイプをコードする配列を検出するためのアッセイキットが提供される。いくつかの実施態様において、キットは、共に、複数のIFNサブタイプテンプレートを含む組成物からIFNサブタイプをコードする少なくとも1つの配列の増幅を可能とするフォワードおよびリバースプライマーを提供する。いくつかの実施態様において、IFNサブタイプは、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4a、IFN−アルファ4b、IFN−アルファ5、IFN−アルファ6、IFN−アルファ7、IFN−アルファ8、IFN−アルファ10、IFN−アルファ14、IFN−アルファ16、IFN−アルファ17およびIFN−アルファ21からなる群より選択されるIFN−アルファサブタイプである。他の実施態様において、アッセイキットは、これらの各IFN−サブタイプに対するフォワードおよびリバースプライマーを提供し得る。
さらなる他の実施態様において、アッセイキットは、IFNサブタイプの様々な組み合わせに特異的な複数のプライマーセットを提供し得る。例えば、いくつかの実施態様において、アッセイキットは、少なくとも1個のIFN−サブタイプ、少なくとも2個のIFN−サブタイプ、少なくとも3個のIFN−サブタイプ、少なくとも4個のIFN−サブタイプ、少なくとも5個のIFN−サブタイプ、少なくとも6個のIFN−サブタイプ、少なくとも7個のIFN−サブタイプ、少なくとも8個のIFN−サブタイプ、少なくとも9個のIFN−サブタイプ、少なくとも10個のIFN−サブタイプ、少なくとも11個のIFN−サブタイプ、少なくとも12個のIFN−サブタイプ、少なくとも13個のIFN−サブタイプ、少なくとも14個のIFN−サブタイプ、少なくとも15個のIFN−サブタイプ、少なくとも16個のIFN−サブタイプ、少なくとも17個のIFN−サブタイプ、少なくとも20個のIFN−サブタイプ、少なくとも30個のIFN−サブタイプ、もしくはそれ以上、またはこの間のあらゆる整数に対して特異的なプライマーセットを提供してもよい。1つの実施態様において、アッセイキットは、IFN−アルファ1a、IFN−アルファ1b、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、IFN−アルファ4aまたはIFN−アルファ4b等であるが、これらに限定されない、IFNサブタイプの単一対立遺伝子変異型をコードする配列に対して特異的なプライマーを提供し得る。当業者は、本発明の組成物、キットおよび方法は、現在公知または今後発見される、あらゆるIFNサブタイプ対立遺伝子変異型に適用され得ることを認識するであろう。
さらなる他の実施態様において、アッセイキットは、マルチプレックス反応における使用のための複数のIFN−サブタイプに対するプライマーセットを包含する。そのようなキットは、単一の反応容器における1より多いIFN−サブタイプの特異的増幅を可能とし得る。いくつかの実施態様において、異なるIFN−サブタイプの増幅産物は、異なる染料もしくは標識、または異なる染料で標識化されたプローブもしくはDS剤によって同定され得る。
特定の好ましい実施態様において、IFNサブタイプの組み合わせまたは全てのIFNサブタイプに対する増幅反応試薬(すなわち、フォワードおよびリバースプライマー)を伴うアッセイキットは、感度、特異性および効率を保持しながら、全てのIFNサブタイプ増幅に対するものと同一の反応条件を使用する。特定の好ましい実施態様において、キットは、全てのIFN−アルファサブタイプに対する同一の反応条件下において良好にはたらく増幅反応試薬を含んでもよい。
異なるプライマーセットの組み合わせは、特定の疾患タイプに関する検出、診断または処置に基づいて設計されてもよい。そのようなプライマーセットを含むアッセイキットは、例えば、癌、ウイルス感染または自己免疫疾患を有する被験者における疾患または障害の検出のために使用されてもよい。また、アッセイキットは、例えば、組織試料、細胞試料、体液、尿、血液、血清、血漿、白血球、単球、末梢白血球(PBL)、リンパ液、唾液、脳脊髄液(CSF)、関節液、気管支肺胞洗浄液(BAL)、心膜液、脊髄液、胸膜液、胸膜滲出液、粘液、母乳、羊水、膣液、精液、前立腺液、腹水(ascites)、腹水(ascitic fluid)、腹腔液、眼房水、硝子体液、涙、カタル性分泌液、汗、嚢胞液、胃酸および腫瘍組織試料における疾患または障害を検出するために使用されてもよい。
いくつかの実施態様において、アッセイキットは、1以上の阻害剤、プローブおよび/またはキットに提供されるIFNサブタイププライマーに対応するDS剤をさらに含んでもよい。
いくつかの実施態様において、アッセイキットは、1以上のコントロールを含んでもよい。コントロールは、公知の各IFNサブタイプの量の希釈を包含し得る。他の実施態様において、ネガティブコントロールは、プライマー/プローブに対応するIFNサブタイプテンプレート配列を有さないプライマー/プローブ、IFNを発現しない種、またはあらゆるテンプレート配列とも顕著に異なる配列を有するIFNを発現する種由来の細胞からのcDNA、サーモン精子DNA等を含んでもよい。他の実施態様において、ポジティブコントロールは、目的のIFNサブタイプ、または複数もしくは全てのIFNサブタイプを産生するために過剰に刺激されたヒト細胞由来のcDNAを含んでもよい。
いくつかの実施態様において、アッセイキットは、PCR反応を通して作製されたIFNサブタイプのコピー数の定量のための各IFNサブタイプに対するcDNAを用い、標準曲線を作製するための1以上の試薬を含んでもよい。この標準曲線の型は、作製される分子数が定量されることを可能にする。他の実施態様において、アッセイキットは、使用される場合、標準曲線の自動計算のためのスプレッドシートテンプレート等、ならびにcDNAテンプレートの濃縮物およびハウスキーピング遺伝子(HKG)を包含してもよい。
いくつかの実施態様において、フォワードまたはリバースプライマーの各セットまたは組み合わせは、コンテナーに包装される。コンテナーは、様々な形状、材料および配置を包含し得る。例えば、マルチウェルプレート、またはいくつかのスピンチューブが利用され得る。他の実施態様において、チップ上のラボ等の複数のウェルまたはマイクロフルイディックス装置を有するカートリッジを採用してもよい。複数のウェルまたは反応領域を有する他のコンテナーは、当業者に公知であり、本明細書に記載される本発明と共に容易に採用され得る。
いくつかの実施態様において、アッセイキットは、試料中の1以上のサブタイプをコードする配列を検出するための方法を実行するための指示書をさらに包含する。前記方法の代表的な工程は以下に記載される。指示書は、試料からの核酸の単離および精製の説明をさらに包含してもよい。キットは、標準曲線を用いた試料中のサブタイプの量を定量するための指示書をさらに包含してもよい。
1つの実施態様において、キットは、IFN−アルファの全13サブタイプの包括的、高感度および特異的解析を可能とするように提供される。このアッセイキット(他のIFNサブタイプに対する類似のキットと同様)について多くの可能性のある適用が存在し、それは、感染性および自己免疫疾患、ならびに癌免疫における具体的なサブタイプに対する病原性または保護の役割を明らかにすることを包含する。最も重要なことには、このキットに対する可能性のある臨床適用は、慢性感染症、自己免疫疾患もしくは癌の臨床的な進行または緩和をモニターすること、またはこれらの疾患の治療に対する反応を測定するため、臨床治験におけるワクチン有効性の代理マーカーとしてのその使用を包含する。また、キットは、これらの疾患のいずれかを伴うどの患者が、それらを改善するために用いられる治療的手段に対して難治性であり得るかを明らかにし得る。
従って、本発明の他の側面において、1以上のIFNサブタイプをコードする配列を検出する方法が提供される。前記方法は、本明細書に開示されるプライマーまたはキットを使用してもよい。1つの実施態様において、前記方法は、IFNサブタイプのDNAまたはRNAを含有する試料を、増幅に好適な条件下でフォワードおよびリバースプライマーセットと接触させ、増幅産物を検出することを含む。増幅産物の存在は、試料が目的のIFNサブタイプをコードする配列を含有した事を示す。
本発明の方法およびアッセイキットは、例えば、IFN−アルファまたはIFN−ラムダ2もしくは−ラムダ3等のあらゆるIFNサブタイプをコードする配列を検出するために使用され得る。特定の好ましい実施態様において、前記方法は、IFN−アルファサブタイプの選択を検出するために使用される。他の実施態様において、サブタイプの組み合わせは、IFN−アルファ、IFN−ラムダ(すなわち、IFN−ラムダ2および−ラムダ3)、およびこれらの組み合わせ等の様々なIFNから検出され得る。多くのIFNサブタイプに対する核酸配列が公知であり、IFN−ベータ(アクセッション番号:NM_002176.2)、IFN−ガンマ(アクセッション番号:NM_000619.2)、IFN−ラムダ1(IL−29(アクセッション番号:BC074985)、IFN−ラムダ2(IL−28Aアクセッション番号:NM_172138.1)およびIFN−ラムダ3(IL−28Bアクセッション番号:NM_172139.2)等がある。例えば、Donnellyら,J.Leukoc.Biol.76:314−321(2004)およびPestkaら,Immunol.Rev.202:8−32(2004)を参照。
PCR、RT−PCR、対立遺伝子特異的PCR、ネステッドPCR、細胞クローニングまたは当業者に公知の他のタイプの増幅を包含する、あらゆるタイプの増幅反応を使用してもよい。いくつかの実施態様において、試料がRNAを含む場合等、RT−PCRは以下の2工程、すなわち逆転写(RT)反応および増幅反応(PCR)を含む。他の実施態様において、試料がDNAを含有する場合等、増幅工程(PCR)のみが必要とされる。いくつかの実施態様において、増幅サイクルの数は、少なくとも10サイクル、少なくとも15サイクル、少なくとも20サイクル、少なくとも25サイクル、少なくとも30サイクル、少なくとも35サイクル、少なくとも40サイクル、少なくとも45サイクル、またはこの間のあらゆる整数である。
また、本発明の方法は、目的のIFNサブタイプの存在を同定するため、任意に、試料または増幅産物と目的のIFNサブタイプに対応するプローブおよび/またはDS剤とを接触させることを含んでもよい。いくつかの実施態様において、増幅産物の検出は、採用された検出可能な標識のタイプ、およびプローブが採用されるかどうかに依存する。プローブが採用される場合、検出は、分子標識技術、またはビオチンまたはアプタマー等の親和性に基づく分子の結合に基づいてもよい。また、蛍光染料等の染料は、標準的な光学方法を用いて検出され得る。他の実施態様において、増幅産物は、ゲル上で分離され、異なるサイズの産物が検出され得る。
試料中に発現されるIFNサブタイプの量は、公知のIFNサブタイプの量により標準曲線を用いて測定され得る。また、ゲルのデンシトメトリートレーシング(densitometry tracing)を使用してもよい。また、いくつかの実施態様において、IFNサブタイプの量は、試験される試料に共通の標準的なハウスキーピング遺伝子(HKG)を用いて測定されてもよい。特定の好ましい実施態様において、IFNサブタイプ発現は、cDNAテンプレートの標準曲線の機能として定量されてもよい。この「絶対的濃度」は、相対量を示すよりも、目的のテンプレートの実際の分子数が測定されるのを可能とすることから、IFN−アルファサブタイプの定量性のより意味のある解釈を生じる。
いくつかの実施態様において、アッセイキットの使用における精度向上のためにロボット工学を使用してもよい。当業者は、自動的に試薬を分配する液体ハンドラー等のロボット工学を熟知しており、従って、ヒューマンエラーの可能性を低減する。1つの実施態様において、そのような方法は、例えば感度における顕著な喪失を伴うことなくわずか5μlまで全体的な反応用量を低減させることも可能である。
1つの実施態様において、前記方法は、症状の診断、または被験者における症状もしくは症状に対する易罹患性を検出するために有用な可能性がある。症状は、例えば、癌、ウイルス感染、炎症および自己免疫症状を包含する。ウイルス感染は、A型、B型およびC型肝炎、エボラ、デング熱、HIV、HPV、ヘルペス等を包含し得る。自己免疫症状は、全身性紅斑性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ、シェーグレン、乾癬、多発性硬化症等を包含する。炎症性症状は、潰瘍性大腸炎等の過敏性大腸症状、および癌、ウイルス感染または自己免疫疾患を伴うクローン病を包含する。これらの方法は、試料に対するIFNサブタイプの遺伝子発現プロファイルを作製し、試料の遺伝子発現プロファイルと、疾患と関連する1以上の公知のIFNサブタイプの遺伝子発現プロファイルとを比較することをさらに包含してもよい。試料の発現プロファイルは、試料中の疾患の存在を示すために、公知の発現プロファイルと相互に関連づけてもよい。
関連する実施態様において、前記方法は、罹患した組織または罹患した細胞の領域を、それらのIFNサブタイプ発現パターンによって同定するために有用な可能性がある。そのような実施態様において、前記方法は、各試料由来の発現パターンが比較され、罹患した領域が同定され得るように、細胞または組織の異なる領域を含む複数の試料により行われてもよい。これは、全身性でない症状の処置に有益であり、むしろ組織の具体的な領域に影響するであろう。そのような症状の例は、皮膚ループスおよび皮膚筋炎であり、それぞれ、上皮および筋肉組織の領域に影響する。いくつかの実施態様において、前記方法は、組織または細胞中の病原体感染部位を決定するために使用されてもよい。病原体は、影響を受けた領域におけるIFNサブタイプの発現レベルを上昇させる可能性があり、または、条件によっては、病原体がIFN発現を阻害する可能性がある。
他の実施態様において、前記方法は、局所的なIFNサブタイプ発現パターンが表現形において役割を果たす条件の存在を検出または確認するために有用な可能性がある。
他の実施態様において、前記方法は、異なるIFNサブタイプの遺伝子発現プロファイルによって特徴づけられる症状に対する治療効果をモニターするために有用な可能性がある。より具体的な実施態様は、免疫調節薬の効果を評価するための方法を提供する。有効性は、疾患進行の異なる段階または治療における公知のIFN発現パターンとの相互関係によって評価され得る。従って、標準的な治療インデックスを作製してもよく、薬剤または治療の有効性をモニターまたは評価するために、試料結果をインデックスと相互に関連づけてもよい。これらの方法により使用され得る疾患は、例えば、癌、ウイルス感染、炎症および自己免疫症状を包含する。ウイルス感染は、A型、B型およびC型肝炎、エボラ、デング熱、HIV、HPV、ヘルペス等を包含する。自己免疫疾患は、SLE、関節リウマチ、シェーグレン、乾癬、多発性硬化症等を包含する。炎症性症状は、例えば、潰瘍性大腸炎およびクローン病等の過敏性大腸症状を包含する。1つの実施態様において、試料を、一連の治療の間にIFNサブタイププロファイルが変化するかどうかを測定するために処置の間定期的に患者から採取してもよい。
他の実施態様において、前記方法は、ワクチン、特にウイルス感染に対するワクチンの有効性をモニターするために有用な可能性がある。ウイルス感染は、A型、B型およびC型肝炎、エボラ、デング熱、HIV、HPV、ヘルペス等を包含する。一連の免疫反応の進展の間にIFNサブタイププロファイルが変化するかどうかを測定するためにワクチン接種後に患者から定期的に試料を採取してもよい。
被験者由来の試料は、例えば、組織試料、細胞試料、体液、尿、血液、血清、血漿、白血球、単球、末梢白血球(PBL)、リンパ液、唾液、脳脊髄液(CSF)、関節液、気管支肺胞洗浄液(BAL)、心膜液、脊髄液、胸膜液、胸膜滲出液、粘液、母乳、羊水、膣液、精液、前立腺液、腹水(ascites)、腹水(ascitic fluid)、腹腔液、眼房水、硝子体液、涙、カタル性分泌液、汗、嚢胞液、胃酸および腫瘍組織試料を包含し得る。いくつかの実施態様において、標準的な方法を用いて増幅用に核酸を抽出および精製するため、試料を本発明のプライマーと接触させる前に処理してもよい。
本発明の他の側面において、IFNサブタイプに対するプライマーを設計する方法が提供される。IFN−アルファサブタイププライマー設計を代表的な実施態様として使用し、各IFN−アルファサブタイプの第1コーディング配列を決定するために整列してもよく、各サブタイプのその部分はそのサブタイプに独特であって、他のいかなるサブタイプにも見出されない。IFNサブタイプの特異配列を同定し、可能性のあるプライマー対を作製することを援助するためにコンピューターソフトウェアを使用してもよいが、一方で、プライマー対が実際に実験的に機能するかどうかは予測できない。特に、in silicoでのプライマー設計は、適切なプライマー感度および特異性を選択することができない。従って、本発明の実施態様は、プライマーセットが機能的であることを実験的に確認することを包含する。さらなる実施態様は、実験を通してプライマーセットを最適化することを包含する。これらの工程のいずれもが、in silicoで正確に行われてもよい。
1つの実施態様において、可能性のあるプライマー対は、標的IFNサブタイプ(目的のIFNサブタイプ)をコードする少量の配列への感度について最初に試験されてもよい。特定の好ましい実施態様において、1反応あたり少なくとも約1〜10コピーの目的のIFNサブタイプの逆転写されたcDNAを検出するために十分な感度を有するプライマー対が、さらなる試験のために選択される。
満足な感度を有するプライマー対は、その後、(類似の配列を有する他のIFNサブタイプに対立する)具体的な標的IFNサブタイプ配列への特異性に関して試験されてもよい。いくつかの実施態様において、プライマー配列は、特異性を増強するため、特異配列に関して5’または3’へシフトされてもよい。他の実施態様において、LNAプローブは、標的IFNサブタイプ配列に対する特異性を増強するために使用されてもよい。LNAプローブは、競合するIFNサブタイプcDNAを選択的に阻止するように設計されてもよい。このブロッキングLNAオリゴを具体的なIFNサブタイプに対する反応混合物へ組み込むことは、望ましくないcDNAへのLNAの選択的な結合を結果として生じ、従って、効率的にプライマー対によって増幅されるその能力を阻止する一方、目的のIFNサブタイプに対する望ましい特異性を可能とする。いくつかの実施態様において、特異的および非特異的テンプレートの増幅間の少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7または少なくとも8サイクルの相違の特異性を有するプライマー対がさらなる試験のために選択される。特定の好ましい実施態様において、特異的および非特異的増幅間の少なくとも約9増幅サイクル以上の相違の特異性(これは、増幅されるオンターゲット(on−target)およびオフターゲット(off−target)テンプレート間の約500倍の相違に対応する)を有するプライマー対が、さらなる試験のために選択される。いくつかの実施態様において、二次的な実験は、選択されたプライマー対の感度および特異性プロファイルを最適化するために行われてもよい。特異的および非特異的テンプレートを増幅するプライマー間の少なくとも9サイクルの相違。
次に、満足な感度および特異性を有するプライマー対は、その後、効率について試験されてもよい。特定の好ましい実施態様において、少なくとも約1.90、より好ましくは少なくとも約1.95の効率を有するプライマー対が選択される。1つの実施態様において、プライマー対の効率は、もともと選択されたプライマー対と同様に、分子標識および/またはLNAを含有するように修飾されたプライマー対を並行比較(side by side comparison)において試験することにより試験され得る。そのような実験は、標的サブタイプに対するプライマー対の感度を最適化するために標的IFNサブタイプ配列、オリゴおよび反応成分の広範な滴定(titration)を包含し得る一方、最適な特異性を生じるために、他のサブタイプから最も大規模な分離(すなわち、Ct値)を同時につくりだしてもよい。
他の実施態様において、さらなるプライマー設計は、融点、GC含量および長さ等の基準について最適化することを包含する。プライマーは、改善された安定性および二本鎖形成のために提供される修飾された塩基を組み込んでもよい。いくつかの実施態様において、50℃〜60℃、より好ましくは55℃〜60℃、そして最も好ましくは58℃〜60℃の範囲のプライマー伸長温度を有するプライマーが設計され、選択される。当業者は、本発明の範囲および精神内にある限り、様々な成分の追加またはシフト、プライマーがハイブリダイズするIFNサブタイプの長さの伸長または短縮等の様々な修飾をプライマーに施してもよいことを認識するであろう。
特定の好ましい実施態様において、プライマー対は、同一PCR反応条件下でそれらの所望の特徴を維持する各IFNサブタイプをコードする配列に対するプライマー対を得るために、さらに試験され、最適化されてもよい。同一反応条件下で一貫して良好にはたらくプライマーの選択は、様々なIFNサブタイプをコードする配列の増幅用のプライマーパネルを、全てのIFN−アルファサブタイプを含むパネルアッセイ等の1つのIFNサブタイプパネルアッセイにおいて同時に使用されることを可能とする。特定の好ましい実施態様において、PCR反応条件は、ステージ1:50℃で2分間;ステージ2:95℃で3分間;ステージ3:95℃で15秒間の後59℃で1分間を、40反復であってもよい。
本発明の他の側面において、プライマー設計、プローブ、アッセイキットおよびそれらの使用方法のために採用される主要(principals)は、体内で生じる、異なった、高度に関連するサブタイプに対する他の生物学的分子に適用されてもよい。当業者は、そのような分子は、対立遺伝子変異型(MHCクラスIおよびII変異体)または高い配列同一性を有するウイルス株を包含するが、これらに限定されないことを理解するであろう。
実施例1:IFNサブタイプに対するプライマーの設計および試験
IFN−アルファ配列
IFNアルファ遺伝子型の配列、および2つのアロタイプ変異体を、国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)Entrezヌクレオチドデータベースのウェブサイト(ncbi.nlm.nih.gov/sites)から得た。上記に説明したように、IFN−アルファ遺伝子型に対する2組の命名法が存在し、いずれも体系的または直観的でない。表2は、IFN−アルファ遺伝子型の命名法と共に、DNAおよび未成熟タンパク質に対するアクセッション番号およびGI番号を示す。表2は、さらに、通常使用される2組の命名法(「名称1」および「名称2」)、ならびに本明細書で使用されるセット(「名称3」)を、遺伝子型のアクセッション番号と共に示す。
Figure 2015231387
表3は、IFN−アルファサブタイプに関する配列アラインメントおよびヌクレオチド配列を示す。表に示されるように、成熟IFN−アルファサブタイプタンパク質に対する配列をコードする遺伝子は、配列相同性に対する識別子(すなわち、コンセンサスに対して通常のフォント;特異な非コンセンサスコドンに対して小さい大文字;共有される非コンセンサスコドンに対して太字および下線;ならびに1つのサブタイプに特異なコドングループに対して太字およびイタリック体)を伴うコドンによって整列された。加えて、太字のヌクレオチドは、複数のIFNアルファサブタイプに特異的な可能性のあるフォワードプライマーと同定され、イタリック体ヌクレオチドは複数のIFNアルファサブタイプに対する可能性のあるプローブと同定された。表4において、成熟タンパク質配列は、表3の遺伝子コーディング配列に対して提示される。
Figure 2015231387
Figure 2015231387
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Figure 2015231387
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下表4は、IFN−アルファサブタイプに対する成熟タンパク質配列を示す。
Figure 2015231387
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Figure 2015231387
Figure 2015231387
Figure 2015231387
Figure 2015231387
Figure 2015231387
Figure 2015231387
IFN−ラムダ配列
下表5は、IFN−ラムダサブタイプに対するヌクレオチド配列および配列アラインメントを示す。太字および下線配列は、特異な非コンセンサスコドンを表わす。
Figure 2015231387
Figure 2015231387
Figure 2015231387
Figure 2015231387
Figure 2015231387
プライマー/プローブセットの設計および合成
遺伝子型およびアロタイプ変異体に対する配列は、ビーコンデザイナー(Beacon
Dsigner)(バージョン5−7.2,Premier Biosoft,パロアルト,カリフォルニア州)に搭載され、各サブタイプにおける特異配列を標的とするためにMBおよびLNAプライマー/プローブセットを照会した。各サブタイプはLNAおよび/またはMBプライマー/プローブセットを作製した。両方の型のセットが作製された場合、両方ともが合成され、いずれがより良好な成果を呈したかを測定するために試験された。これらの初期スクリーニングの後、標的サブタイプに対する選択性を測定するために二次的な実験を行った。オリゴ配列を、その後、それらの感度/選択性プロファイルを最適化するために編集した。また、オリゴ配列を、PCR条件を説明する(account for)ため、そして同一のPCR条件下で良好に実行することが可能な各IFN−アルファサブタイプに対するプライマーを特異的に得て、従ってIFN−アルファサブタイプパネルアッセイにおいて使用されるように編集した。場合によって、プライマーまたはプローブ配列は、特異性を増強するために特異なコドン配列へ5’から3’へシフトされた。1つのセットについて(ここで、非特異的結合が生じる)、プライマー/プローブ特異性は、誤って増幅されたサブタイプへのプライマーまたはプローブのアニーリングを阻止するためのLNAオリゴマー阻害剤によって増強された。この特異的なサブタイプに対するこのブロッキングオリゴの反応混合物への組み込みは、望ましくないcDNAへのLNAの選択的結合を結果として生じ、オリゴセットによって増幅されるその能力を効果的に阻害した。これは、標的サブタイプに対する望ましい選択性を結果として生じた。
望ましい標的配列が同定された後、並行比較における分子標識およびLNAオリゴの設計および試験によってそれらの全体的な効率を比較するさらなる研究が行われた。これは、標的サブタイプへの選択性を最適化するための標的配列、オリゴおよび反応構成成分の滴定を含む一方、最適な選択性を結果として生じるための他のサブタイプからの最大分離(サイクルカウント値)をつくりだした。プライマー、プローブおよびIFN−アルファサブタイプLNA阻害剤に対する配列は、図1に示される。
プライマーは、MerMade6(Bioautomation Corp,プラノ テキサス州)合成装置上で合成された。MBプローブは、394DNA/RNA合成装置(Applied Biosciences,フォスターシティー,カリフォルニア州)上で合成され、5’レポーターにおいて6−カルボキシフルオレセイン(FAM)で標識され、3’クエンチャーにおいて6−カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA)で標識された。プライマーおよびFAM/TAMRA改変MBは、米国食品医薬品局における生物学的製剤評価センターのバイオテクノロジー研究機関において合成された。LNAプローブおよび阻害剤オリゴマーは、Sigma Proligo(セントルイス,ミズーリ州)またはEurogentec North America(サンディエゴ,カリフォルニア州)のいずれかによって合成された。
プライマー/プローブセットの試験用テンプレート
各IFN−アルファ遺伝子テンプレートの微生物プラスミド発現ベクターから切り取られた各IFN−アルファ遺伝子テンプレートに対するDNAは、Pestka Biomedical Laboratories,Inc.(ピスカタウェイ,ニュージャージー州)によって精製され、Quant−IT Pico Green dsDNAアッセイキット(Invitrogen,カールスバッド,カリフォルニア州)を用いて定量された。
各アルファサブタイプに対してin vitroにおいて合成されたRNAは、Pestka Biomedical Laboratories,Inc.によって提供された。4つの細胞株は、2.5マイクログラムのコントロール空プラスミドまたは発現プラスミドのいずれかによって形質移入され、各々はIFN−アルファサブタイプに対するコーディング配列を含有する。全細胞RNAは、RNAeasyスピンカラム(Qiagen,ジャーマンタウン,メリーランド州)を用いて単離され、染色体DNAはRNAの逆転写の前にDNAseにより消化された。
1本鎖cDNAの作製
1本鎖cDNAは、最終反応容量20マイクロリットル(μl)について、製造者の指示書に従ってSuperscriptIII(Invitrogen)を用いてin vitro転写RNAまたは形質移入された細胞からの全RNAのいずれかから作製された。
リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)
精製されたDNAテンプレートを、プライマー/プローブセットの感度を試験するために使用した。TaqMan Fast Universal PCR Master Mix(Applied Biosystems)を、最終反応容量20μlを達成するために使用した。プローブ濃度を100nMで一定にして、フォワードおよびリバースプライマー濃度を100nM〜500nMに変化させ、5×5チェッカーボードアッセイによって最適プライマー濃度を決定した。次に、最適プローブ濃度を、固定化された最適プライマー濃度のもと、250nM〜15.6nMに亘って滴定することによって決定した。
RT−PCRを、Applied Biosystems 7900HT Fast Real Time PCR Systemを用いて行った。PCRプロトコルは、50℃で2分間を1サイクルで開始し、95℃で10分間を1サイクル、その後40サイクルの増幅(各々は15秒の変性(95℃)からなる)および1分間の伸長からなった。各プライマー/プローブセットの伸長温度は、全てのプライマー/プローブセットが同時に使用され得る共通の温度に関する試験の前に、Beacon Dsignerによって最初に手引きされた。
結果
プライマー/プローブ配列設計および試験
MBプライマー/プローブセットは、全てのサブタイプについて作製され、LNAプライマー/プローブセットはIFN−アルファ7およびIFN−アルファ21以外の全てについて作製された。最適なプライマー/プローブ濃度を決定した後、各セットを、開始濃度10.0pMテンプレートにより、精製された連続的な10倍IFNアルファサブタイプテンプレート希釈系列に対して3回(in triplicate)試験した(図2)。Ct値(標的配列の蛍光シグナルが閾値を超えて上昇するPCRサイクルカウント)に対するテンプレート濃度をプロットした後、PCR感度は、バックグラウンドに対して信頼できるシグナルを与えた開始反応におけるテンプレートの分子数を計算することによって決定された。場合によって、定量的感度(すなわち、開始反応において存在する分子数)は、定性的感度(すなわち、テンプレートの存在または非存在)の1または2希釈未満であった。IFN−アルファプライマーに対するPCR感度は、典型的に、1反応あたりテンプレートの1〜10分子の間であった(図2)。
PCR効率(完全効率=2.0増幅産物/テンプレート/サイクル)を、下記一般式によって決定した:
効率=[10(−1/slope)
図2は、各IFN−アルファサブタイプのPCR反応に対する効率計算を示す。一般に、LNAセットは、MBセットよりもより感度が高く効率的であった。
特異性は、1.0pMの各IFN−アルファサブタイプcDNAでプライマー/プローブセットを試験することにより決定された(図3)。プライマー/プローブセットは、少なくとも9サイクル(すなわち、シグナルにおいて512倍の相違)によって標的配列および非特異的配列が分離された場合、特異的とみなされた。特異性が不適切であった場合、プライマー/プローブセットは再設計されるか、または非特異的標的配列に相補的なLNAオリゴマー阻害剤が設計された。プライマー/プローブセットに特異的なテンプレートは、一貫して最も早く増幅した。IFN−アルファサブタイプのPCR反応は、典型的に、標的および非標的アイソフォーム間の約10サイクル(1,000倍)の識別を有した(図3)。
感度、特異性および効率は、IFN−アルファサブタイププライマーセットについて上記されたように、IFN−ラムダサブタイププライマーセットについて決定された。各IFN−ラムダプライマー/プローブセットの効率は、図4の最上段のグラフの左下隅に示される。特異性は、図4の下段に示される。特異性は、図4のグラフの下段に示される。各グラフにおいて、左への曲線は、プライマー/プローブセットに対して特異的なIFN−ラムダテンプレートの増幅を表わし、バーおよび数は最も非特異的に増幅されたテンプレートのサイクル数を示す。これらの実験において試験されたIFN−アルファ4テンプレートは、対立遺伝子変異型IFN−アルファ4bであった。図4に示されるように、IFN−ラムダプライマー/プローブセットは、この実験における他の試験されたいずれのテンプレートよりもIFN−アルファ4bに対して特異性が低かった。しかしながら、その後の実験は、IFN−アルファ4bテンプレートが存在しても、IFNラムダ1に対して高い特異性を呈した(データ非表示)。両方のテンプレートは、各テンプレートに対して10fMの開始濃度でIFN−ラムダ1を検出するためのプライマー/プローブセットを用いて増幅された。図5は、IFN−ラムダ1の増幅を左への曲線において示す。バーおよび数は、非特異的に増幅されたIFN−アルファ4bテンプレートと、特異的に増幅されたIFN−ラムダ1間の分離を示す。
各プライマー/プローブセットの感度および特異性は、Beacon Designerソフトウェアによって決定される、その「最適」温度において測定された。全てのセットの特異性および感度は、サブタイプの完全なセットが1つのプレート上で同時に計測され得る単一の温度を同定するため、52℃〜59.5℃の範囲の一連のPCR伸長温度において試験された。表6は、「最適」温度における感度および特異性を58.5℃と比較し、ソフトウェアによって決定された「最適」温度と比較し、58.5℃のPCR伸長温度において感度および特異性が典型的に向上したことを立証する。従って、58.5℃は、全てのアルファプライマー/プローブセットの同時試験用の共通温度として指定された。
Figure 2015231387
IFN−アルファおよびラムダのサブタイプの解析用の384ウェル反応プレートの代表的なレイアウトが、図6に示される。
MBプライマー/プローブセットが設計され、IFN−アルファ4のアロタイプ変異体間を識別するために試験された(図7)。IFN−アルファ4aプライマー/プローブセットは、IFN−アルファ4acDNAを増幅したが、IFN−アルファ4bcDNAを増幅しなかった。逆に、IFN−a4bプライマー/プローブセットは、IFN−アルファ4bcDNAを増幅したが、IFN−アルファ4acDNAを増幅しなかった。IFN−アルファ4の対立遺伝子変異型に対するプローブはMBであり、一方、IFN−アルファ4aのいずれかの変異型を検出するプローブはLNAである。従って、IFN−アルファ4aセットは、首尾よくIFN−アルファ4aを検出したが、IFN−アルファ4bを検出せず、IFN−アルファ4bセットは逆にIFN−アルファ4bを検出したが、IFN−アルファ4aを検出しなかった。
in vitroで転写されたRNA、および全細胞RNAからのcDNAの合成
IFN−アルファメッセンジャーRNA転写物の3’非翻訳領域における二次構造が逆転写を障害し得ることから、逆転写反応は、インプットとして形質移入された細胞株RNAを用いて50℃または55℃のいずれかにおいて行われた。より高い反応温度は二次構造を解明すると期待されたが、そのIFN−アルファプライマー/プローブセットを用いた、結果として生じたcDNAの照合は、IFN−アルファサブタイプのRT−PCR増幅はわずかに早く、逆転写反応が50℃であった場合により一貫性があったことを示した(データ非表示)。従って、50℃の温度は、逆転写インキュベーション温度として指定された。
最後に、IFN−アルファプライマー/プローブセットの特異性は、形質移入細胞株RNA試料について試験された。4つの細胞株(図の上を横切って示される)を、単一のIFN−アルファサブタイプ(左の垂直軸を横切って示される)をコードするプラスミドによって形質移入した。従って、対応するIFN−アルファプライマー/プローブセットはシグナルを生じるはずであり、一方で他のセットは生じないはずである。全RNAを細胞株から抽出した。IFN−アルファプローブ/プライマーセットに対応するcDNAを発現する細胞試料は、一貫して最も早く増幅した。特異的なテンプレートの増幅と最も高い非特異的シグナル間の間隔(サイクルにおける)は、水平バーの下に示される。従って、図8は、形質移入された細胞由来の逆転写mRNAに対するプライマー/プローブセットを試験する場合、特異性が維持されたことを示す。
実施例2.初代(primary)単球、B細胞、樹状細胞(DC)ならびにDC由来単球(MDDC)およびマクロファージ(MDM)によるIFNの示差発現
IFNサブタイプの発現が異なる細胞型間で変化するかどうかを試験するため、本発明のプライマーを、TLR3のリガンド(polyI:C)、4(LPS)、7(イミキモド)および9(CpG)に反応するIFN−アルファ、IFN−ラムダ、IFN−ベータおよびIFN−ガンマの発現パターンを決定するために使用した。LPS(E.coli
O111:B4)、イミキモドおよびpoly I:Cは、EMD Chemicals(ギブスタウン,ニュージャージー州)から入手した。CpG型D35、KおよびC、ならびにコントロールD35 GpCオリゴヌクレオチドは、米国食品医薬品局における生物学的製剤評価センターのバイオテクノロジー研究機関により合成された。D35 CpGおよびコントロールGpCの両方について、5’および3’末端における2塩基は、ヌクレアーゼ耐性ホスホロチオエート結合を有した。
ヒト末梢血単球、骨髄DC(mDC)、形質細胞様DC(pDC)およびB細胞を単離した。浄化された単球およびリンパ球を、NIH臨床センター輸血医学部門(ベセスダ,メリーランド州)から得て、その製剤をFicoll−Hypaque(Sigma−Aldrich,セントルイス,ミズーリ州)密度遠心分離に供した。単球、mDCおよびpDCを、AutoMACS磁気セルソーター(Miltenyi Biotec,オーバーン,カリフォルニア州)を用いて、それぞれ、CD14、CD1cおよびCD303に特異的な磁気ビーズによって精製した。B細胞を、二機能性抗体(RosetteSep,Stemcell Technoloies,バンクーバー,ブリティッシュコロンビア州)およびFicoll−Hypaque密度遠心分離を用いたネガティブセレクションによって浄化されたリンパ球から精製した。初代細胞の精製度を、フローサイトメトリーによって確認した。
単球を、100ng/mLのM−CSF(eBiocsience,サンディエゴ,カリフォルニア州)中で7日間培養し、単球由来マクロファージ(MDM)を作製し、100U/mLのIL−4(Peprotech,ロッキーヒル,ニュージャージー州)、800U/mLのGM−CSF(Amgen,サウザンドオークス,カリフォルニア州)および0.05mM β−メルカプトエタノール(Sigma Aldrich)中で培養して、単球由来樹状細胞(MDDC)を作製した。細胞を、RPMI1640培地(Gibco,カールスバッド,カリフォルニア州)、10%FBS(Hyclone,ローガン,ユタ州)および20μg/mLゲンタマイシン(Invitrogen,カールスバッド,カリフォルニア州)中で培養した。
初代および由来細胞を1×10細胞/mLで培養し、以下の濃度でTLRリガンドにより刺激した:25ug/mL PolyI:C、10ng/mL LPS;6.5ug/mL CpGA;および10uMイミキモド。刺激を1、4または24時間継続し、上清を分泌産物の計測用に回収し、細胞をRNA精製そしてcDNA合成用に溶解した。PCR反応条件は次の通りであった:ステージ1:50℃で2分間;ステージ2:95℃で3分間;ステージ3:95℃で15秒間の後59℃で1分間を、40反復。
単球、MDMおよびMDDMによる発現パターンは類似したが、質的には同一ではなく、ただし定量的に異なっていた(MDDC>単球=MDM)(図9A〜C)。polyI:C(TLR3)およびLPS(TLR4)に反応して、これら3つの細胞型は、高レベルのIFN−b、IFN−g、IFN−l1を発現し、より少ない範囲でIFN−12およびIFN−a1を発現した。加えて、mDCは、TLR7およびTLR9リガンド(それぞれ、イミキモドおよびCpG)に反応して最多のIFN−aサブタイプを発現したが、mDCによるこれらのリガンドへの反応はドナーによって変化した(図9E)。また、pDCは、イミキモドおよびCpGに反応して最多のIFN(ドナー間における変化を伴う)発現したが、mDCよりも極めて高いレベルであった(図9E)。
B細胞のプロファイルは、他の細胞におけるものとは異なり、すなわち、B細胞は低レベルのIFN−アルファ4、ならびに、IFN−アルファ5、−アルファ7、−アルファ10、−アルファ14および−ラムダ1をも発現した(図9F)。1つのグループとして、これらのIFNサブタイプの発現は一貫していたが、ドナー間で発現パターンは異なった。
これらのデータは、タイプI、IIおよびIII IFNの発現パターンは刺激(例えば、リガンド)および細胞型特異的の両方であることを示した。より具体的には、試験された細胞型のうち、IFNの発現パターンは、リガンド依存性であると考えられる一方、発現レベルは細胞依存性であると考えられる。IFN−aまたは−lサブタイプは、いずれも優勢(dominant)ではないと考えられる。これらの結果は、個々のサブタイプおよび/またはサブタイプの組み合わせが、生得的な免疫反応において独特の役割を有することを示唆する。
実施例3.:ヒト扁桃におけるIFNサブタイプのin situ発現プロファイル
IFNサブタイプが同一器官内の異なる位置において異なる(differentially)かどうかを調査するため、図1に示されるプライマー/プローブ/阻害剤セットおよび図3に示されるプレートを用いて、IFNサブタイプ発現についてヒト扁桃の異なる解剖学的位置を評価した。PCR反応条件は次の通りであった:ステージ1:50℃で2分間;ステージ2:95℃で3分間;ステージ3:95℃で15秒間の後59℃で1分間を、40反復。
扁桃は、口および鼻を通る口腔への通路を有する生物からのチャレンジ(challenge)に対する進行中の生得的かつ適応性の反応を伴う、すぐに入手可能な粘膜免疫器官である。レーザー捕集顕微解剖(LCM)を使用して、10μm厚のヒト扁桃切片から3つの解剖学的領域(すなわち、胚中心ならびにpDC中に豊富なT細胞ゾーン(pDC富)およびpDC中に乏しいT細胞ゾーン(pDC貧))を除去した。pDCは最も高レベルのIFN−アルファを発現することが知られているため、ほとんどのIFN発現はpDC富領域内であろうと予測された。しかしながら、そうではなかった(図10)。最も高レベルのIFN−ガンマおよびIFN−ラムダ1がpDC富領域にあったが、IFN−アルファ1および−アルファ17はpDC貧領域において最も高レベルで発現され、IFN−アルファ10は胚中心B細胞(GCB)において最も高く発現された。マイクロアレイデータがpDC貧領域がT細胞機能の調整と関連することを示唆することから、これらのデータは、IFN−アルファ1およびアルファ17に対する類似の機能を示唆する。加えて、これらのデータは、IFNサブタイプ発現パターンにおいて組織および領域的な相違が存在することを示唆する。
本明細書中の全ての出版物および特許出願は、当業者のレベルを表示するものであり、それら全体において本明細書中に参照により組み込まれる。
上記多様な実施態様は、実例としてのみ提供され、本発明を制限するためのものと解釈されるべきではない。当業者は、本明細書中に説明され、記載される例示の実施態様および適応に従わず、また、本明細書中に説明され、記載される例示の実施態様および適応に従わずに、下記請求項に記載される、本発明の真の精神および範囲から解離することなく、そして本発明の真の精神および範囲から解離することなく、本発明に対して様々な改良および変化が行われてもよいことを容易に認識するであろう。

Claims (1)

  1. 本願明細書に記載の発明。
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