JP2015231096A - イメージセンサ、電子機器、ad変換装置、及び、駆動方法 - Google Patents

イメージセンサ、電子機器、ad変換装置、及び、駆動方法 Download PDF

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    • H04N25/71Charge-coupled device [CCD] sensors; Charge-transfer registers specially adapted for CCD sensors
    • H04N25/75Circuitry for providing, modifying or processing image signals from the pixel array

Abstract

【課題】ノイズを低減する。【解決手段】増幅部は、レベルが変化する参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力する。減衰部は、増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力する。AD変換部は、画素から出力される電気信号と、減衰参照信号とを比較することにより、電気信号のAD(Analog to Digital)変換を行う。本技術は、例えば、画素から出力される電気信号のAD変換を行う場合等に適用することができる。【選択図】図9

Description

本技術は、イメージセンサ、電子機器、AD変換装置、及び、駆動方法に関し、特に、例えば、ノイズを低減することができるようにするイメージセンサ、電子機器、AD変換装置、及び、駆動方法に関する。
近年、ディジタルビデオカメラやディジタルスチルカメラ等のディジタルカメラでは、画像を撮像する固体撮像装置として、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが用いられる。
CMOSイメージセンサのアナログフロントエンドでは、画素から得られる電気信号と比較する参照信号を、複数のADC(Analog to Digital Converter)で共有し、1水平ラインの画素等の複数の画素から得られる電気信号のAD変換を並列で行う並列AD変換が行われる(例えば、特許文献1を参照)。
特許第4,470,700号明細書
列並列AD変換では、例えば、1水平ラインの画素から得られる電気信号のAD変換を行う複数のADCにおいて、参照信号が共有される。そのため、参照信号に含まれるノイズ(ランダムノイズ)が、画素から得られる電気信号に含まれるノイズ(ランダムノイズ)に対して、十分小さくないと、CMOSイメージセンサから得られる画像において、水平ライン方向に相関がある横筋状のノイズが目視することができる程度に現れ、画質が劣化する。
かかる画質の劣化を防止するためには、参照信号のノイズ(参照信号に含まれるノイズ)を、画素から得られる電気信号のノイズ(電気信号に含まれるノイズ)よりも1桁程度小さくする必要がある。
しかしながら、近年、画素から得られる電気信号のノイズは、数e-程度に著しく改善されており(eは、電気素量を表す)、参照信号に許されるノイズに要求される仕様は厳しくなっている。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、参照信号のノイズを低減することができるようにするものである。
本技術のイメージセンサは、光電変換を行う光電変換素子を有し、電気信号を出力する画素と、レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と、前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力する増幅部と、前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力する減衰部と、前記画素から出力される前記電気信号と、前記減衰参照信号とを比較することにより、前記電気信号のAD(Analog to Digital)変換を行うAD変換部とを含むイメージセンサである。
本技術のイメージセンサの駆動方法は、光電変換を行う光電変換素子を有し、電気信号を出力する画素と、レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部とを含むイメージセンサが、前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力し、前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力し、前記画素から出力される前記電気信号と、前記減衰参照信号とを比較することにより、前記電気信号のAD(Analog to Digital)変換を行うステップを含む駆動方法である。
本技術の電子機器は、光を集光する光学系と、光を受光し、画像を撮像するイメージセンサとを含み、前記イメージセンサは、光電変換を行う光電変換素子を有し、電気信号を出力する画素と、レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と、前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力する増幅部と、前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力する減衰部と、前記画素から出力される前記電気信号と、前記減衰参照信号とを比較することにより、前記電気信号のAD(Analog to Digital)変換を行うAD変換部とを含む電子機器である。
本技術のAD変換装置は、レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と、前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力する増幅部と、前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力する減衰部と、電気信号と、前記減衰参照信号とを比較するコンパレータとを含むAD変換装置である。
本技術においては、前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号が出力され、前記増幅参照信号が、1/K倍の減衰率で減衰されて、減衰参照信号が出力される。そして、前記電気信号と、前記減衰参照信号とを比較することにより、前記電気信号のAD変換が行われる。
なお、イメージセンサやAD変換装置は、独立した装置であっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。
本技術によれば、参照信号のノイズを低減することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術を適用したディジタルカメラの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。 イメージセンサ2の構成例を示すブロック図である。 画素11m,nの構成例を示す回路図である。 ADC31の構成例を示すブロック図である。 コンパレータ61の構成例を示すブロック図である。 VSL信号と参照信号との例を示す波形図である。 参照信号に含まれるノイズを説明する図である。 参照信号に含まれるノイズを説明する図である。 参照信号ノイズRN_REFを低減する列並列AD変換部22の第1の構成例を示すブロック図である。 参照信号ノイズRN_REFを低減する列並列AD変換部22の第2の構成例を示すブロック図である。 列並列AD変換部22の動作の例を説明するフローチャートである。 減衰部111の構成例を示す回路図である。 参照信号出力部33の第1の構成例を示す回路図である。 参照信号出力部33の第2の構成例を示す回路図である。 参照信号、増幅参照信号、及び、減衰参照信号の例を示す波形図である。 ディジタルカメラに設定されたISO感度と、増幅減衰パラメータKとの関係の例を示す図である。 ISO感度に応じて、増幅減衰パラメータKを設定する処理の例を説明するフローチャートである。 コンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
<本技術を適用したディジタルカメラの一実施の形態>
図1は、本技術を適用したディジタルカメラの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
なお、ディジタルカメラは、静止画、及び、動画のいずれも撮像することができる。
図1において、ディジタルカメラは、光学系1、イメージセンサ2、メモリ3、信号処理部4、出力部5、及び、制御部6を有する。
光学系1は、例えば、図示せぬズームレンズや、フォーカスレンズ、絞り等を有し、外部からの光を、イメージセンサ2に入射させる。
イメージセンサ2は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサであり、光学系1からの入射光を受光し、光電変換を行って、光学系1からの入射光に対応する画像データを出力する。
メモリ3は、イメージセンサ2が出力する画像データを一時記憶する。
信号処理部4は、メモリ3に記憶された画像データを用いた信号処理としての、例えば、ノイズの除去や、ホワイトバランスの調整等の処理を行い、出力部5に供給する。
出力部5は、信号処理部4からの画像データを出力する。
すなわち、出力部5は、例えば、液晶等で構成されるディスプレイ(図示せず)を有し、信号処理部4からの画像データに対応する画像を、いわゆるスルー画として表示する。
また、出力部5は、例えば、半導体メモリや、磁気ディスク、光ディスク等の記録媒体を駆動するドライバ(図示せず)を有し、信号処理部4からの画像データを記録媒体に記録する。
制御部6は、ユーザの操作等に従い、ディジタルカメラを構成する各ブロックを制御する。
以上のように構成されるディジタルカメラでは、イメージセンサ2が、光学系1からの入射光を受光し、その入射光に応じて、画像データを出力する。
イメージセンサ2が出力する画像データは、メモリ3に供給されて記憶される。メモリ3に記憶された画像データについては、信号処理部4による信号処理が施され、その結果得られる画像データは、出力部5に供給されて出力される。
<イメージセンサ2の構成例>
図2は、図1のイメージセンサ2の構成例を示すブロック図である。
図2において、イメージセンサ2は、画素アレイ10、制御部20、画素駆動部21、列並列AD変換部22、及び、出力部23を有する。
画素アレイ10は、光電変換を行うM×N個(M及びNは、1以上の整数)の画素111,1,111,2,・・・,111,N,112,1,112,2,・・・,112,N,・・・,11M,1,11M,2,・・・,11M,Nを有し、画像を撮像する撮像部(撮像素子)として機能する。
M×N個の画素111,1ないし11M,Nは、2次元平面上に、M行N列の行列(格子)状に配置されている。
画素アレイ10の、(上から)m行目(m=1,2,・・・,M)の行方向(横方向)に並ぶN個の画素11m,1ないし11m,Nには、行方向に延びる画素制御線41が接続されている。
また、(左から)n列目(n=1,2,・・・,N)の列方向(縦方向)に並ぶM個の画素111,nないし11M,nには、列方向に延びるVSL(Vertical Signal Line)42が接続されている。
画素11m,nは、そこに入射する光(入射光)の光電変換を行う。さらに、画素11m,nは、光電変換によって得られる電荷に対応する電圧(電気信号)を、画素駆動部21からの、画素制御線41を介しての制御に従い、電流源43が接続されたVSL42上に出力する。
なお、画素11m,nは、例えば、ベイヤ配列等の色フィルタ(図示せず)を介して入射する所定の色の光の光電変換を行うことができる。
制御部20は、画素駆動部21や、列並列AD変換部22(を構成するオートゼロ制御部32や、参照信号出力部33等)、その他の必要なブロックを、所定のロジック等に従って制御する。
画素駆動部21は、制御部20の制御に従い、画素制御線41を介して、その画素制御線41に接続されている画素11m,1ないし11m,Nを制御(駆動)する。
列並列AD変換部22は、一行に並ぶ画素11m,1ないし11m,Nそれぞれと、VSL42ないし42を介して接続されており、したがって、画素11m,nがVSL42上に出力する電気信号(電圧)(以下、VSL信号ともいう)は、列並列AD変換部22に供給される。
列並列AD変換部22は、一行に並ぶ画素11m,1ないし11m,Nそれぞれから、VSL42ないし42を介して供給されるVSL信号のAD変換を、並列で行う列並列AD変換装置であり、AD変換の結果得られるディジタルデータを、画素11m,1ないし11m,Nの画素値(画素データ)として、出力部23に供給する。
ここで、列並列AD変換部22は、一行に並ぶN個の画素11m,1ないし11m,Nすべての電気信号のAD変換を、並列で行う他、そのN個の画素11m,1ないし11m,Nのうちの、N個未満の1個以上の画素の電気信号のAD変換を、並列で行うことができる。
但し、以下では、説明を簡単にするため、列並列AD変換部22は、一行に並ぶN個の画素11m,1ないし11m,NすべてのVSL信号のAD変換を、並列で行うこととする。
列並列AD変換部22は、一行に並ぶN個の画素11m,1ないし11m,NすべてのVSL信号のAD変換を、並列で行うために、N個のADC(Analog to Digital Converter)31ないし31を有する。
さらに、列並列AD変換部22は、オートゼロ制御部32、参照信号出力部33、及び、クロック出力部34を有する。
オートゼロ制御部32は、ADC31が有する、後述するコンパレータ61のオートゼロ処理を制御するための信号であるオートゼロパルスを、オートゼロ制御線32Aを介して、ADC31ないし31に供給(出力)する。
参照信号出力部33は、例えば、DAC(Digital to Analog Converter)で構成され、ランプ(ramp)信号のような一定の傾きで、所定の初期値から所定の最終値までレベル(電圧)が変化する期間を有する参照信号を、参照信号線33Aを介して、ADC31ないし31に供給(出力)する。
クロック出力部34は、所定の周波数のクロックを、クロック線34Aを介して、ADC31ないし31に供給(出力)する。
ADC31は、VSL41に接続されており、したがって、ADC31には、画素11m,nがVSL41上に出力するVSL信号(電気信号)が供給される。
ADC31は、画素11m,nが出力するVSL信号のAD変換を、参照信号出力部33からの参照信号、及び、クロック出力部34からのクロックを用いて行い、さらに、CDS(Correlated Double Sampling)を行って、画素値としてのディジタルデータを求める。
ここで、ADC31は、画素11m,nのVSL信号と、参照信号出力部33からの参照信号とを比較し、画素11m,nのVSL信号と参照信号とのレベルが一致するまでの(VSL信号と参照信号との大小関係が逆転するまでの)、参照信号のレベルの変化に要する時間をカウントすることにより、画素11m,nのVSL信号のAD変換を行う。
ADC31において、画素11m,nのVSL信号と参照信号とのレベルが一致するまでの、参照信号のレベルの変化に要する時間のカウントは、クロック出力部34からのクロックをカウントすることにより行われる。
また、N個のADC31ないし31には、画素アレイ10の第1行ないし第M行の各行のN個の画素11m,1ないし11m,NのVSL信号が、例えば、第1行から順次供給され、そのVSL信号のAD変換、及び、CDSが、行単位で行われる。
出力部23は、画素値を読み出す列nを選択し、その列nのADC31から、そのADC31で求められた画素11m,nのAD変換(及びCDS)の結果を、画素値として読み出し、外部(本実施の形態では、メモリ3(図1))に出力する。
なお、ここでは、ADC31において、AD変換の他、CDSを行うこととしたが、ADC31では、AD変換のみを行い、CDSは、出力部23で行うことが可能である。
また、以下では、CDSについては、適宜、説明を省略する。
<画素11m,nの構成例>
図3は、図2の画素11m,nの構成例を示す回路図である。
図3において、画素11m,nは、PD51、並びに、4個のNMOS(negative channel MOS)のFET(Field Effect Transistor)52,54,55、及び、56を有する。
また、画素11m,nにおいては、FET52のドレイン、FET54のソース、及び、FET55のゲートが接続されており、その接続点には、電荷を電圧に変換するためのFD(Floating Diffusion)(容量)53が形成されている。
PD51は、光電変換を行う光電変換素子の一例であり、入射光を受光して、その入射光に対応する電荷をチャージすることにより、光電変換を行う。
PD51のアノードはグランド(ground)に接続され(接地され)、PD51のカソードは、FET52のソースに接続されている。
FET52は、PD51にチャージされた電荷を、PD51からFD53に転送するためのFETであり、以下、転送Tr52ともいう。
転送Tr52のソースは、PD51のカソードに接続され、転送Tr52のドレインは、FD53を介して、FET54のソースに接続されている。
また、転送Tr52のゲートは、画素制御線41に接続されており、転送Tr52のゲートには、画素制御線41を介して、転送パルスTRGが供給される。
ここで、画素駆動部21(図2)が、画素制御線41を介して、画素11m,nを駆動(制御)するために、画素制御線41に流す制御信号には、転送パルスTRGの他、後述するリセットパルスRST、及び、選択パルスSELがある。
FD53は、転送Tr52のドレイン、FET54のソース、及び、FET55のゲートの接続点に形成された、コンデンサの如く電荷を電圧に変換する領域である。
FET54は、FD53にチャージされた電荷(電圧(電位))をリセットするためのFETであり、以下、リセットTr54ともいう。
リセットTr54のドレインは、電源Vddに接続されている。
また、リセットTr54のゲートは、画素制御線41に接続されており、リセットTr54のゲートには、画素制御線41を介して、リセットパルスRSTが供給される。
FET55は、FD53の電圧をバッファするためのFETであり、以下、増幅Tr55ともいう。
増幅Tr55のゲートは、FD53に接続され、増幅Tr55のドレインは、電源Vddに接続されている。また、増幅Tr55のソースは、FET56のドレインに接続されている。
FET56は、VSL42への電気信号(VSL信号)の出力を選択するためのFETであり、以下、選択Tr56ともいう。
選択Tr56のソースは、VSL42に接続されている。
また、選択Tr56のゲートは、画素制御線41に接続されており、選択Tr56のゲートには、画素制御線41を介して、選択パルスSELが供給される。
ここで、増幅Tr55のソースが、選択Tr56、及び、VSL42を介して電流源43に接続されることで、増幅Tr55及び電流源43によって、SF(Source Follower)(の回路)が構成されており、したがって、FD53は、SFを介して、VSL42に接続されている。
なお、画素11m,nは、選択Tr56なしで構成することができる。
また、画素11m,nの構成としては、FD53ないし選択Tr56を、複数のPD51及び転送Tr52で共有する共有画素の構成を採用することができる。
以上のように構成される画素11m,nでは、PD51は、そこに入射する光を受光し、光電変換を行うことにより、受光した入射光の光量に応じた電荷のチャージを開始する。なお、ここでは、説明を簡単にするために、選択パルスSELはHレベルになっており、選択Tr56はオン状態であることとする。
PD51での電荷のチャージが開始されてから、所定の時間(露光時間)が経過すると、画素駆動部21(図2)は、転送パルスTRGを、一時的に、(L(Low)レベルから)H(High)レベルにする。
転送パルスTRGが一時的にHレベルになることにより、転送Tr52は、一時的に、オン状態になる。
転送Tr52がオン状態になると、PD51にチャージされた電荷は、転送Tr52を介して、FD53に転送されてチャージされる。
画素駆動部21は、転送パルスTRGを一時的にHレベルにする前に、リセットパルスRSTを、一時的に、Hレベルにし、これにより、リセットTr54を、一時的に、オン状態にする。
リセットTr54がオン状態になることにより、FD53は、リセットTr54を介して、電源Vddに接続され、FD53にある電荷は、リセットTr54を介して、電源Vddに掃き出されてリセットされる。
ここで、以上のように、FD53が、電源Vddに接続され、FD53にある電荷がリセットされることが、画素11m,nのリセットである。
FD53の電荷のリセット後、画素駆動部21は、上述のように、転送パルスTRGを、一時的に、Hレベルにし、これにより、転送Tr52は、一時的に、オン状態になる。
転送Tr52がオン状態になることにより、PD51にチャージされた電荷は、転送Tr52を介して、リセット後のFD53に転送されてチャージされる。
FD53にチャージされた電荷に対応する電圧(電位)は、増幅Tr55及び選択Tr56を介して、VSL信号として、VSL42上に出力される。
VSL42に接続されているADC31(図2)では、画素11m,nのリセットが行われた直後のVSL信号であるリセットレベルがAD変換される。
さらに、ADC31では、転送Tr52が一時的にオン状態になった後のVSL信号(PD51にチャージされ、FD53に転送された電荷に対応する電圧)である信号レベル(リセットレベルと、画素値となるレベルとを含む)がAD変換される。
そして、ADC31では、リセットレベルのAD変換結果(以下、リセットレベルAD値ともいう)と、信号レベルのAD変換結果(以下、信号レベルAD値ともいう)との差分を、画素値として求めるCDSが行われる。
<ADC31の第1の構成例>
図4は、図2のADC31の構成例を示すブロック図である。
ADC31は、コンパレータ61、及び、カウンタ62を有し、参照信号比較型のAD変換、及び、CDSを行う。
コンパレータ61は、反転入力端子(-)、及び、非反転入力端子(+)の2つの入力端子を有する。
コンパレータ61の2つの入力端子のうちの一方の入力端子である反転入力端子(-)には、参照信号出力部33からの参照信号、及び、画素11m,nのVSL信号(リセットレベル、信号レベル)のうちの一方である、例えば、参照信号が供給される。コンパレータ61の2つの入力端子のうちの他方の入力端子である非反転入力端子(+)には、参照信号出力部33からの参照信号、及び、画素11m,nのVSL信号のうちの他方である、例えば、VSL信号が供給される。
コンパレータ61は、反転入力端子に供給される参照信号と、非反転入力端子に供給されるVSL信号とを比較し、その比較結果を出力する。
すなわち、コンパレータ61は、反転入力端子に供給される参照信号が、非反転入力端子に供給されるVSL信号よりも大である場合、H及びLレベルのうちの一方である、例えば、Lレベルを出力する。
また、コンパレータ61は、非反転入力端子に供給されるVSL信号が、反転入力端子に供給される参照信号の電圧よりも大である場合、H及びLレベルのうちの他方であるHレベルを出力する。
なお、コンパレータ61には、オートゼロ制御部32から、オートゼロ制御線32Aを介して、オートゼロパルスが供給される。コンパレータ61では、オートゼロ制御部32からのオートゼロパルスに従って、オートゼロ処理が行われる。
ここで、オートゼロ処理では、コンパレータ61において、そのコンパレータ61に現に与えられている2つの入力信号、すなわち、コンパレータ61の反転入力端子に現に供給されている信号と、非反転入力端子に現に供給されている信号とが一致している旨の比較結果が得られるように、コンパレータ61が設定される。
カウンタ62には、コンパレータ61の出力と、クロック出力部34からのクロックとが供給される。
カウンタ62は、例えば、参照信号出力部33からコンパレータ61に供給される参照信号(のレベル)が変化を開始するタイミングで、クロック出力部34からのクロックのカウントを開始し、コンパレータ61の出力が、例えば、LレベルからHレベルになると、すなわち、コンパレータ61の反転入力端子に供給される参照信号と、非反転入力端子に供給されるVSL信号とのレベルが等しくなると(参照信号とVSL信号との大小関係が逆転すると)、クロック出力部34からのクロックのカウントを終了する。
そして、カウンタ62は、クロックのカウント値を、コンパレータ61の非反転入力端子に供給されるVSL信号のAD変換結果として出力する。
ここで、参照信号出力部33は、参照信号として、例えば、所定の初期値から所定の最終値まで、一定の割合で電圧が小さくなっていくスロープ(スロープ状の波形)を有する信号を出力する。
この場合、カウンタ62では、スロープの開始から、参照信号が、コンパレータ61の非反転入力端子に供給されるVSL信号に一致する電圧に変化するまでの時間がカウントされ、そのカウントにより得られるカウント値が、コンパレータ61の非反転入力端子に供給されるVSL信号のAD変換結果とされる。
ADC31は、画素11m,nからコンパレータ61の非反転入力端子に供給されるVSL信号としてのリセットレベル、及び、信号レベルのAD変換結果を得る。そして、ADC31は、信号レベルのAD変換結果(信号レベルAD値)と、リセットレベルのAD変換結果(リセットレベルAD値)との差分を求めるCDSを行い、そのCDSにより得られる差分を、画素11m,nの画素値として出力する。
なお、ADC31において、CDSは、信号レベルAD値とリセットレベルAD値との差分を求める演算を実際に実行することにより行う他、例えば、カウンタ62でのクロックのカウントを制御することにより行うことができる。
すなわち、カウンタ62において、リセットレベルについては、例えば、カウント値を、1ずつデクリメントしながら、クロックをカウントし、信号レベルについては、リセットレベルについてのクロックのカウント値を初期値として、カウント値を、リセットレベルの場合とは逆に、1ずつインクリメントしながら、クロックをカウントすることにより、リセットレベル、及び、信号レベルのAD変換を行いつつ、信号レベル(のAD変換結果)とリセットレベル(のAD変換結果)との差分を求めるCDSを行うことができる。
また、本実施の形態では、参照信号として、一定の割合で小さくなっていくスロープを有するランプ信号を採用するが、参照信号としては、その他、例えば、一定の割合で大きくなっていくスロープを有するランプ信号等を採用することができる。
<コンパレータ61の構成例>
図5は、図4のコンパレータ61の構成例を示すブロック図である。
コンパレータ61は、キャパシタ回路71及び72、差動アンプ73、並びに、出力アンプ74を有する。
キャパシタ回路71及び72は、オートゼロ処理に用いられるコンデンサである。
キャパシタ回路71としてのコンデンサの一端は、差動アンプ73のFET81のゲートに接続され、他端は、コンパレータ61の反転入力端子IN1(-)に接続されている。
キャパシタ回路72としてのコンデンサの一端は、差動アンプ73のFET82のゲートに接続され、他端は、コンパレータ61の非反転入力端子IN2(+)に接続されている。
キャパシタ回路71及び72は、オートゼロ処理において、キャパシタ回路71を介して、FET81のゲートに供給される信号と、キャパシタ回路72を介して、FET82のゲートに供給される信号とが同一の電圧になるように、電荷をチャージする。
そして、キャパシタ回路71は、反転入力端子IN1から供給される信号(参照信号)を、オートゼロ処理時にチャージした電荷に対応する電圧だけオフセットして、FET81のゲートに供給する。キャパシタ回路72も同様に、非反転入力端子IN2から供給される信号(VSL信号)を、オートゼロ処理時にチャージした電荷に対応する電圧だけオフセットして、FET82のゲートに供給する。
差動アンプ73には、反転入力端子IN1、及び、キャパシタ回路71を介して、参照信号が供給されるとともに、非反転入力端子IN2、及び、キャパシタ回路72を介して、VSL信号が供給される。
差動アンプ73は、そこに供給される2つの信号である参照信号とVSL信号とを比較した比較結果を表す比較結果信号を、差動出力として、出力アンプ74に出力する。すなわち、差動アンプ73は、参照信号とVSL信号との差に対応する信号を、差動出力として出力する。
出力アンプ74は、差動アンプ73が出力する差動出力(比較結果信号)を、後段の回路に適切なレベルで出力するために、その差動出力をバッファリングするバッファとして機能する。
すなわち、出力アンプ74は、差動アンプ73が出力する差動出力(比較結果信号)を所定のゲインで増幅し、その増幅の結果得られる信号を、アンプ出力として出力する。
出力アンプ74のアンプ出力は、参照信号とVSL信号とを比較した比較結果を表す、コンパレータ61の最終的な出力信号として、カウンタ62(図4)に供給される。
カウンタ62は、上述したように、クロック出力部34からのクロックをカウントし、コンパレータ61の出力に応じて、クロックのカウントを終了する。そして、カウンタ62は、クロックのカウント値を、コンパレータ61(の差動アンプ73)に供給されるVSL信号のAD変換結果として出力する。
ここで、図5において、差動アンプ73は、FET81,82,83、及び、84,スイッチ85及び86、並びに、電流源89を有する。
FET81、及び、FET82は、NMOS(Negative Channel MOS)のFETであり、それぞれのソースどうしが接続されている。さらに、FET81及びFET82のソースどうしの接続点は、一端が接地されている電流源89の他端に接続されている。FET81及びFET82は、いわゆる差動対を構成している。
FET81のゲートは、キャパシタ回路71を介して、コンパレータ61(差動アンプ73)の反転入力端子IN1に接続され、FET82のゲートは、キャパシタ回路72を介して、コンパレータ61(差動アンプ73)の非反転入力端子IN2に接続されている。
コンパレータ61は、以上のように、FET81、及び、FET82で構成される差動対を入力段に有する。
FET83及びFET84は、PMOS(Positive Channel MOS)のFETであり、それぞれのゲートどうしが接続されている。
また、FET83及びFET84のソースは、電源Vddに接続され、FET83及びFET84のゲートどうしの接続点は、FET83のドレインに接続されており、したがって、FET83及びFET84は、カレントミラーを構成している。
カレントミラーを構成するFET83及びFET84のうちの、FET83のドレインは、FET81のドレインに接続され、FET84のドレインは、FET82のドレインに接続されている。
そして、FET82及びFET84のドレインどうしの接続点は、差動アンプ73の出力端子OUTdに接続されている。
スイッチ85及びスイッチ86は、例えば、FET等で構成されるスイッチであり、オートゼロ制御部32から供給されるオートゼロパルスに応じて、オン又はオフする。
すなわち、スイッチ85は、オートゼロパルスに応じて、FET81のゲートとドレインとの間を接続又は切断するようにオン又はオフする。スイッチ86は、オートゼロパルスに応じて、FET82のゲートとドレインとの間を接続又は切断するようにオン又はオフする。
図5において、出力アンプ74は、FET91,92、スイッチ93、及び、コンデンサ94を有する。
FET91は、PMOSのFETであり、そのゲートは、差動アンプ73の出力端子OUTdに接続されている。FET91のソースは、電源Vddに接続され、ドレインは、FET92のドレインに接続されている。
FET92は、NMOSのFETであり、電流源として機能する。FET92のゲートは、コンデンサ94の一端に接続され、ソースは、接地されている。
スイッチ93は、例えば、FET等で構成されるスイッチであり、オートゼロ制御部32から供給されるオートゼロパルスに応じて、オン又はオフする。
すなわち、スイッチ93は、オートゼロパルスに応じて、FET92のゲートとドレインとの間を接続又は切断するようにオン又はオフする。
コンデンサ94の一端は、FET92のゲートに接続され、他端は接地されている。
なお、FET91のドレインとFET92のドレインとの接続点は、出力アンプ74の出力端子OUT1に接続されており、FET91のドレインとFET92のドレインとの接続点の電圧が、出力端子OUT1から、アンプ出力として出力される。
以上のように構成されるコンパレータ61では、差動アンプ73のFET81(のドレインからソース)には、FET81のゲート電圧に対応する電流i1が流れ、FET82(のドレインからソース)には、FET82のゲート電圧に対応する電流i2が流れる。
また、カレントミラーを構成するFET83及びFET84(のソースからドレイン)には、FET81に流れる電流i1と同一の電流が流れる。
反転入力端子IN1からキャパシタ回路71を介してFET81のゲートに印加される電圧(FET81のゲート電圧)が、非反転入力端子IN2からキャパシタ回路72を介してFET82のゲートに印加される電圧(FET82のゲート電圧)よりも大である場合には、FET81に流れる電流i1が、FET82に流れる電流i2よりも大になる。
この場合、FET84には、FET81に流れる電流i1と同一の電流が流れるが、FET84と接続しているFET82に流れる電流i2は、電流i1よりも小さい電流であるため、FET82では、電流i2を増大させようとして、ドレインソース間電圧が大になる。
その結果、FET82と84との接続点である出力端子OUTdの差動出力は、Hレベルになる。
一方、FET82のゲート電圧が、FET81のゲート電圧よりも大である場合には、FET82に流れる電流i2が、FET81に流れる電流i1よりも大になる。
この場合、FET84には、FET81に流れる電流i1と同一の電流が流れるが、FET84と接続しているFET82に流れる電流i2は、電流i1よりも大きい電流であるため、FET82では、電流i2を減少させようとして、ドレインソース間電圧が小になる。
その結果、FET82と84との接続点である出力端子OUTdの差動出力は、Lレベルになる。
出力端子OUTdの差動出力は、出力アンプ74のFET91のゲートに供給される。
出力アンプ74では、FET92は、電流源として機能し、FET91のゲートに供給される差動出力がHレベルである場合には、FET91はオフになる。
FET91がオフである場合、FET91のドレインは、Lレベルとなり、したがって、出力端子OUT1のアンプ出力は、Lレベルになる。
一方、FET91のゲートに供給される差動出力がLレベルである場合には、FET91はオンになる。
FET91がオンである場合、FET91のドレインは、Hレベルとなり、したがって、出力端子OUT1のアンプ出力は、Hレベルになる。
以上から、反転入力端子IN1に供給される参照信号が、非反転入力端子IN2に供給されるVSL信号よりも、電圧が高い場合には、出力端子OUT1のアンプ出力、すなわち、コンパレータ61の出力は、Lレベルになる。
一方、非反転入力端子IN2に供給されるVSL信号が、反転入力端子IN1に供給される参照信号よりも、電圧が高い場合には、出力端子OUT1のアンプ出力(コンパレータ61の出力)は、Hレベルになる。
ここで、スイッチ85,86、及び、93は、オートゼロパルスに応じて、オン又はオフになる。
オートゼロパルスは、例えば、一時的に、LレベルからHレベルになるパルスであり、スイッチ85及び86は、オートゼロパルスがLレベルのときにオフ状態になり、オートゼロパルスがHレベルのときにオン状態になる。
スイッチ85及び86がオン状態になると、FET81のゲートとドレインとが接続されるとともに、FET82のゲートとドレインとが接続され、FET81及び82のゲート電圧は、同一になる。
したがって、オートゼロパルスがHレベルになったとき、反転入力端子IN1からキャパシタ回路71を介してFET81のゲートに印加される電圧(FET81のゲート電圧)と、非反転入力端子IN2からキャパシタ回路72を介してFET82のゲートに印加される電圧(FET82のゲート電圧)とが一致するように、キャパシタ回路71及び72には、電荷がチャージされる。
そして、オートゼロパルスがLレベルになると、FET81のゲートとドレインとの接続が切断されるとともに、FET82のゲートとドレインとの接続が切断される。そして、キャパシタ回路71及び72では、オートゼロパルスがHレベルになっていたときにチャージされた電荷が維持される。
その結果、コンパレータ61(の差動アンプ73)は、オートゼロパルスがHレベルになっていたときに(オートゼロパルスが立ち下がるときに)コンパレータ61に与えられていた2つの入力信号、すなわち、コンパレータ61の反転入力端子IN1に供給されている参照信号と、非反転入力端子IN2に供給されているVSL信号とが一致している旨の比較結果が得られるように設定される。
以上のようなコンパレータ61の設定が行われるのが、オートゼロ処理である。
オートゼロ処理によれば、差動アンプ73、ひいては、コンパレータ61において、オートゼロ処理時に、コンパレータ61の反転入力端子IN1に与えられていた電圧と、非反転入力端子IN2に与えられていた電圧とが一致しているということを基準として、反転入力端子IN1に与えられる電圧と、非反転入力端子IN2に与えられる電圧との大小関係を判定することができる。
なお、出力アンプ74において、スイッチ93は、スイッチ85及び86と同様に、オートゼロパルスがLレベルのときにオフ状態になり、オートゼロパルスがHレベルのときにオン状態になる。
スイッチ93がオン状態になると、コンデンサ94が、FET92のドレイン電圧と等しい電圧にチャージされる。その後、スイッチ93がオフ状態になると、コンデンサ94の電圧が、FET92のゲートに印加され、FET92は、スイッチ93がオン状態のときに流れていた電流と同一の電流を流す電流源として機能する。
<イメージセンサ2の動作>
図6は、イメージセンサ2(図2)の動作を説明する図である。
なお、図6において、横軸は時間を表し、縦軸は電圧を表す。
図6は、イメージセンサ2において、画素11m,nから、VSL42を介して、ADC31のコンパレータ61の非反転入力端子IN2(+)に供給される電気信号であるVSL信号(の電圧)と、参照信号出力部32から、参照信号線33Aを介して、ADC31のコンパレータ61の反転入力端子IN1(-)に供給される参照信号(の電圧)との例を示す波形図である。
なお、図6では、VSL信号、及び、参照信号とともに、転送Tr52(図3)(のゲート)に与えられる転送パルスTRG、リセットTr54に与えられるリセットパルスRST、オートゼロ制御部32からコンパレータ61(図5)のスイッチ85,86、及び、93に与えられるオートゼロパルス、差動アンプ73(図5)の出力端子OUTdの差動出力、並びに、出力アンプ74の出力端子OUT1のアンプ出力をも、図示してある。
また、図6において、VSL信号は、(VSL42上の電圧そのものではなく、)コンパレータ61(図5)のFET81のゲートに印加される電圧を示しており、参照信号は、(参照信号線34A上の電圧そのものではなく、)コンパレータ61のFET82のゲートに印加される電圧を示している。後述する図においても、同様である。
イメージセンサ2では、リセットパルスRSTが一時的にHレベルにされ、これにより、画素11m,nがリセットされる。
画素11m,nのリセットでは、図3で説明したように、FD53が、リセットTr54を介して、電源Vddに接続され、FD53にある電荷がリセットされるため、画素11m,nが出力するVSL信号、すなわち、画素11m,nにおいて、FD53から、増幅Tr55及び選択Tr56を介して出力されるVSL42上のVSL信号の電圧は上昇し、時刻t1において、電源Vddに対応する電圧となる。
VSL信号は、FD53が電源Vddに接続されている間、電源Vddに対応する電圧を維持し、その後、時刻t2において、リセットパルスRSTがLレベルになると、画素11m,n内での多少の電荷の移動によって、FD53に、僅かな電荷が入り込み、その結果、VSL信号は、僅かに降下する。
図6では、リセットパルスRSTがLレベルになった時刻t2から、その後の時刻t3にかけて、画素11m,n内で生じる電荷の移動によって、VSL信号が、僅かに降下している。
以上のように、画素11m,nのリセット後に生じるVSL信号の降下は、リセットフィードスルーと呼ばれることがある。
画素11m,nのリセット後(又は、リセット中)に、オートゼロ制御部32において、オートゼロパルスがLレベルからHレベルにされ、これにより、コンパレータ61(図4)のオートゼロ処理が開始される。
図6では、リセットフィードスルーが生じた後の時刻t4に、オートゼロパルスがHレベルからLレベルにされ、コンパレータ61のオードゼロ処理が開始されている。そして、その後、時刻t5において、オートゼロパルスがHレベルからLレベルにされることにより、コンパレータ61のオートゼロ処理が終了(完了)している。
かかるオートゼロ処理によれば、オートゼロパルスの立ち下がりエッジのタイミングである時刻t5に、コンパレータ61に与えられているVSL信号と参照信号とが一致しているということを基準として、VSL信号と参照信号との大小関係を判定(比較)することができるように、コンパレータ61(差動アンプ73)が設定される。
図6では、オートゼロ処理は、画素11m,nのリセット後に完了している。
この場合、画素11m,nのリセット中のVSL信号から、リセットフィードスルーだけ下降した電圧と参照信号とが一致しているということを基準として、VSL信号と参照信号との大小関係を判定することができるように、コンパレータ61が設定される。
その結果、参照信号(の波形)は、画素11m,nのリセット中のVSL信号から、リセットフィードスルーだけ下降した電圧を、いわば基準とする位置に配置されることになる。
参照信号出力部33(図4)は、オートゼロ処理が完了(終了)した後の時刻t6に、参照信号を、所定の電圧だけ上昇させる。
ここで、オートゼロ処理が終了した後の時刻t6に、参照信号を、所定の電圧だけ上昇させることを、以下、開始オフセットともいう。
また、参照信号出力部33は、VSL信号のAD変換のために、参照信号の電圧を、一定の割合で小さくしていくが、この、参照信号の電圧が、一定の割合で小さくなっていく参照信号の部分を、スロープともいう。
参照信号出力部33は、時刻t6において、参照信号を、スロープの方向(参照信号の電圧が変化していく方向)とは逆方向に、所定の電圧だけオフセットさせる開始オフセットを行う。
その後、参照信号出力部33は、時刻t7から時刻t9までの一定期間、参照信号の電圧を、一定の割合で小さくしていく(下降させていく)。
したがって、時刻t7から時刻t9までの期間の参照信号は、スロープを形成している。
時刻t7から時刻t9までの期間の参照信号のスロープは、VSL信号のうちのリセットレベル(画素11m,nのリセット直後のVSL信号(画素11m,nがリセットされ、リセットフィードスルーによる電圧の降下が生じた後のVSL信号))をAD変換するためのスロープであり、以下、このスロープの期間(時刻t7から時刻t9までの期間)を、P(Preset)相ともいう。また、P相のスロープを、P相スロープともいう。
ここで、コンパレータ61は、画素11m,nのリセット後のオートゼロ処理によって、そのオートゼロ処理時のVSL信号と参照信号と(の電圧)が一致するように設定されるので、オートゼロ処理が終了した後の時刻t6に、参照信号が、所定の電圧だけ上昇される開始オフセットによれば、参照信号は、VSL信号(リセットレベル)より電圧が大になる。したがって、コンパレータ61は、P相の開始時刻t7では、参照信号が、VSL信号より大である旨の比較結果を出力する。
すなわち、差動アンプ73の差動出力はHレベルになり、出力アンプ74のアンプ出力はLレベルになる。
ADC31(図4)のカウンタ62は、例えば、P相スロープの開始時刻t7から、クロックのカウントを開始する。
P相において、参照信号(の電圧)は小さくなっていき、図6では、P相の時刻t8において、参照信号とリセットレベルとしてのVSL信号とが一致し、参照信号とVSL信号との大小関係が、P相の開始時から逆転する。
その結果、コンパレータ61が出力する比較結果は、P相の開始時から逆転し、コンパレータ61は、リセットレベルとしてのVSL信号が、参照信号よりも大である旨の比較結果の出力を開始する。
すなわち、差動アンプ73の差動出力はLレベルになり、出力アンプ74のアンプ出力はHレベルになる。
コンパレータ61が出力する比較結果が逆転すると、すなわち、コンパレータ61の出力である、出力アンプ74のアンプ出力がHレベルになると、ADC31(図4)のカウンタ62は、クロックのカウントを終了し、そのときのカウンタ62のカウント値が、リセットレベルのAD変換結果(リセットレベルAD値)となる。
P相の終了後、イメージセンサ2では、時刻t10からt11までの間、転送パルスTRGがLレベルからHレベルにされ、その結果、画素11m,n(図3)において、光電変換によってPD51にチャージされた電荷が、転送Tr52を介して、FD53に転送されてチャージされる。
PD51からFD53に電荷がチャージされることにより、そのFD53にチャージされた電荷に対応するVSL信号の電圧は下降し、時刻t11において、転送パルスTRGがHレベルからLレベルになると、PD51からFD53への電荷の転送が終了して、VSL信号は、FD53にチャージされた電荷に対応する信号レベル(電圧)となる。
また、P相の終了後、参照信号出力部33(図4)は、参照信号を、例えば、P相の開始時と同一の電圧に上昇させる。
以上のように、VSL信号が、FD53にチャージされた電荷に対応する電圧となることや、参照信号がP相の開始時と同一の電圧に上昇することにより、参照信号とVSL信号との大小関係は、再び逆転する。
その結果、差動アンプ73の差動出力はHレベルになり、出力アンプ74のアンプ出力はLレベルになる。
参照信号出力部33(図4)は、参照信号を、P相の開始時と同一の電圧に上昇させた後、時刻t12から時刻t14までの一定期間(時刻t7から時刻t9までの一定期間と一致している必要はない)、参照信号の電圧を、P相の場合と同一の変化の割合で小さくしていく(下降させていく)。
したがって、時刻t12から時刻t14までの期間の参照信号は、時刻t7から時刻t9までの期間の参照信号と同様に、スロープを形成している。
時刻t12から時刻t14までの期間の参照信号のスロープは、VSL信号のうちの信号レベル(画素11m,n(図3)において、PD51からFD53への電荷の転送が行われた直後のVSL信号)をAD変換するためのスロープであり、以下、このスロープの期間(時刻t12から時刻t14までの期間)を、D(Data)相ともいう。また、D相のスロープを、D相スロープともいう。
ここで、D相の開始時刻t12では、P相の開始時刻t7の場合と同様に、参照信号は、VSL信号の(電圧)より大になる。したがって、コンパレータ61は、D相の開始時刻t12では、参照信号が、VSL信号より大である旨の比較結果を出力する。
すなわち、差動アンプ73の差動出力はHレベルになり、出力アンプ74のアンプ出力はLレベルになる。
ADC31(図4)のカウンタ62は、例えば、D相スロープの開始時刻t12から、クロックのカウントを開始する。
D相において、参照信号(の電圧)は小さくなっていき、図6では、D相の時刻t13において、参照信号と信号レベルとしてのVSL信号とが一致し、参照信号とVSL信号との大小関係が、D相の開始時から逆転する。
その結果、コンパレータ61が出力する比較結果も、D相の開始時から逆転し、コンパレータ61は、信号レベルとしてのVSL信号が、参照信号よりも大である旨の比較結果の出力を開始する。
すなわち、差動アンプ73の差動出力はLレベルになり、出力アンプ74のアンプ出力はHレベルになる。
コンパレータ61が出力する比較結果が逆転し、Hレベルとなると、ADC31(図4)のカウンタ62は、クロックのカウントを終了する。そして、そのときのカウンタ62のカウント値が、信号レベルのAD変換結果(信号レベルAD値)となる。
以上のようにして、P相でリセットレベルAD値が求められるとともに、D相で信号レベルAD値が求められると、イメージセンサ2では、リセットレベルAD値と信号レベルAD値との差分を求めるCDSが行われ、そのCDSの結果得られる差分が、画素値として出力される。
<参照信号に含まれるノイズ>
図7及び図8は、参照信号に含まれるノイズを説明する図である。
図7は、図2の列並列AD変換部22の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図2の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図7では、図2の列並列AD変換部22を簡略化して図示してある。
すなわち、図7では、オートゼロ制御部32、オートゼロ制御線32A、クロック出力部34、及び、クロック線34Aの図示が省略されており、ADC31、参照信号出力部33、及び、参照信号線33Aが図示されている。
列並列AD変換部22では、図7に示すように、例えば、1水平ラインのN個の画素11m,1ないし11m,N等の複数の画素から得られるVSL信号のAD変換を行う複数であるN個のADC31ないし31において、参照信号出力部33が出力する参照信号が共有される。
すなわち、N個のADC31ないし31では、参照信号出力部33から参照信号線33Aを介して供給される参照信号を共通して用いて、1水平ラインのN個の画素11m,1ないし11m,NからVSL42ないし42を介して供給されるVSL信号のAD変換が、それぞれ行われる。
そのため、参照信号に含まれるノイズ(ランダムノイズ)が、画素11m,nから得られるVSL信号に含まれるノイズ(ランダムノイズ)に対して、十分小さくない場合には、イメージセンサ2から得られる画像において、水平ライン方向に相関がある横筋状のノイズが目視することができる程度に現れ、画質が劣化する。
図8は、列並列AD変換部22に関係するノイズを模式的に表した列並列AD変換部22の構成例を示すブロック図である。
なお、図8において、図7と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
また、図8でも、図7の同様に、列並列AD変換部22を簡略化して図示してある。
図8において、RN_REFは、参照信号出力部33からADC31ないし31に供給される参照信号に含まれるノイズ(以下、参照信号ノイズともいう)を表し、RN_SIG(n)は、n列目の画素11m,nからADC31に供給されるVSL信号に含まれるノイズ(以下、画素ノイズともいう)を表す。
なお、あるn列目の画素ノイズRN_SIG(n)と他のn'列目の画素ノイズRN_SIG(n')との間に、相関はない。
図8に示すように、ADC31には、参照信号ノイズRN_REFを含む参照信号と、画素ノイズRN_SIG(n)を含むVSL信号とが供給される。そして、ADC31では、参照信号を用いて、VSL信号のAD変換が行われる。
イメージセンサ2から得られる画像に生じる、上述したような横筋状のノイズを目立たなくするには、一般に、参照信号ノイズRN_REFのレベルを、画素ノイズRN_SIG(n)のレベルよりも1桁程度小さくする必要がある。
参照信号は、例えば、1チップで構成されるイメージセンサ2が内蔵する参照信号出力部33を構成するDACで生成されるため、参照信号に含まれる参照信号ノイズRN_REFについては、DACの出力の熱雑音が支配的になる。
したがって、参照信号ノイズRN_REFを低減する方法としては、DACの出力の熱雑音を低減する方法がある。しかしながら、DACの出力の熱雑音を低減する場合には、DACの消費電流が増加する傾向がある。
また、列並列AD変換部22では、参照信号出力部33からADC31までの配線経路である参照信号線33A上で、外乱ノイズ(カップリングノイズ等)が、参照信号に重畳する可能性がある。したがって、参照信号ノイズRN_REFには、DACの出力の熱雑音が支配的なランダムノイズの他、上述のような外乱ノイズが含まれることとがあるが、列並列AD変換部22については、かかる外乱ノイズに、十分に注意した設計が求められている。
さらに、近年、画素ノイズRN_SIG(n)は、数e-程度に著しく改善されており、参照信号ノイズRN_REFに許されるレベルは厳しくなっている。
<参照信号ノイズRN_REFを低減する列並列AD変換部22の第1の構成例>
図9は、参照信号ノイズRN_REFを低減する列並列AD変換部22の第1の構成例を示すブロック図である。
なお、図9において、図8と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
また、図9でも、図7の同様に、列並列AD変換部22を簡略化して図示してある。
図9の列並列AD変換部22は、ADC31、参照信号出力部33、及び、参照信号線33Aを有する点で、図8の場合と共通する。
但し、図9の列並列AD変換部22は、増幅部101、及び、減衰部102が新たに設けられている点で、図8の場合と相違する。
図9において、増幅部101は、参照信号出力部33に内蔵されており、増幅部101には、(参照信号ノイズRN_REFが重畳される前の)参照信号が供給される。
増幅部101は、そこに供給される参照信号をK(>=1)倍の増幅率で増幅し、その増幅後の参照信号である増幅参照信号を、参照信号線33A上に出力する。
減衰部102は、増幅部101から参照信号線33Aを介して供給される増幅参照信号を、増幅率Kの逆数である1/K倍の減衰率で減衰し、その減衰後の増幅参照信号である減衰参照信号を、参照信号線33A上に出力する。
ここで、図9では、減衰部102は、参照信号線33AがN個のADC31ないし31に分岐する直前に設けられており、減衰部102が参照信号線33A上に出力する減衰参照信号は、N個のADC31ないし31に共通に供給される。
したがって、図9では、減衰部102は、N個のADC31ないし31で共有されている。
以上から、図9では、減衰部102は、N個のADC31ないし31で共有することができる参照信号線33A上の位置であって、N個のADC31ないし31においてVSL信号と比較される直前の位置で、増幅参照信号を、減衰参照信号に減衰している、ということができる。
以上のように構成される列並列AD変換部22では、参照信号出力部33において、参照信号が生成され、増幅部101が、その参照信号を増幅率Kで増幅し、その結果得られる増幅参照信号を、参照信号線33A上に出力する。
増幅部101が参照信号線33A上に出力した増幅参照信号は、減衰部102に供給される。
減衰部102は、そこに供給される増幅参照信号を減衰率1/Kで減衰し、その結果得られる減衰参照信号を、参照信号線33A上に出力する。
減衰部102が参照信号線33A上に出力した減衰参照信号は、N個のADC31ないし31に共通に供給され、VSL信号のAD変換に用いられる。
すなわち、ADC31では、画素11m,nから出力されるVSL信号と、減衰部102から供給される減衰参照信号とが比較され、VSL信号と減衰参照信号とが一致するまでの、減衰参照信号の変化に要する時間をカウントすることにより、VSL信号のAD変換が行われる。
<参照信号ノイズRN_REFを低減する列並列AD変換部22の第2の構成例>
図10は、参照信号ノイズRN_REFを低減する列並列AD変換部22の第2の構成例を示すブロック図である。
なお、図10において、図9と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
また、図10でも、図7の同様に、列並列AD変換部22を簡略化して図示してある。
図10の列並列AD変換部22は、ADC31、参照信号出力部33、参照信号線33A、及び、増幅部101を有する点で、図9の場合と共通する。
但し、図10の列並列AD変換部22は、減衰部102に代えて、N個の減衰部111ないし111が設けられている点で、図9の場合と相違する。
すなわち、図9では、1個の減衰部102が、その1個の減衰部102を、N個のADC31ないし31で共有する形で設けられているが、図10では、N個の減衰部111ないし111が、各減衰部111を、各ADC31に独立に割り当てる形で設けられている。
減衰部111には、増幅部101が参照信号線33A上に出力する増幅参照信号が供給される。
減衰部111は、そこに供給される増幅参照信号を、増幅率Kの逆数である1/K倍の減衰率で減衰し、その減衰後の増幅参照信号である減衰参照信号を、ADC31に供給する。
ここで、図10では、減衰部111は、ADC31の直前に設けられている。したがって、図10では、減衰部111は、参照信号線33A上の、ADC31においてVSL信号と比較される直前の位置で、増幅参照信号を、減衰参照信号に減衰している、ということができる。
以上のように構成される列並列AD変換部22では、参照信号出力部33において、参照信号が生成され、増幅部101が、その参照信号を増幅率Kで増幅し、その結果得られる増幅参照信号を、参照信号線33A上に出力する。
増幅部101が参照信号線33A上に出力した増幅参照信号は、減衰部111ないし111に供給される。
減衰部111は、そこに供給される増幅参照信号を減衰率1/Kで減衰し、その結果得られる減衰参照信号を、ADC31に供給する。
ADC31では、画素11m,nから出力されるVSL信号と、減衰部111から供給される減衰参照信号とが比較され、VSL信号と減衰参照信号とが一致するまでの、減衰参照信号の変化に要する時間をカウントすることにより、VSL信号のAD変換が行われる。
<参照信号ノイズRN_REFを低減する列並列AD変換部22の動作>
図11は、図9及び図10の列並列AD変換部22の動作の例を説明するフローチャートである。
ステップS11において、参照信号出力部33が、参照信号を生成し、増幅部101に供給する。
ステップS12において、増幅部101が、参照信号出力部33で生成された参照信号を増幅率Kで増幅し、その結果得られる増幅参照信号を、参照信号線33A上に出力する。
増幅部101が参照信号線33A上に出力した増幅参照信号は、減衰部102、又は、N個の減衰部111ないし111に供給される。
ステップS13において、減衰部102、又は、減衰部111ないし111は、そこに供給される増幅参照信号を減衰率1/Kで減衰し、その結果得られる減衰参照信号を、ADC31ないし31に供給する。
ステップS14において、ADC31では、画素11m,nから出力されるVSL信号と、減衰部102又は111から供給される減衰参照信号とを比較し、VSL信号と減衰参照信号とが一致するまでの、減衰参照信号の変化に要する時間をカウントすることにより、VSL信号のAD変換を行う。
以上のように、図9及び図10の列並列AD変換部22では、参照信号を増幅率Kで増幅した増幅参照信号を出力し、その増幅参照信号を、増幅率Kの逆数の減衰率1/Kで減衰し、減衰参照信号を出力するので、(増幅)参照信号に含まれる参照信号ノイズRN_REFを、効率的に低減することができる。
すなわち、参照信号ノイズRN_REFを含まない参照信号をS_REFと、増幅参照信号をS_AMPと、減衰参照信号をS_ATTと、それぞれ表すこととすると、増幅参照信号S_AMPは、参照信号S_REFのK信と、参照信号ノイズRN_REFとを含むので、式S_AMP=K×S_REF+RN_REFで表すことができる。
減衰参照信号S_ATTは、増幅参照信号S_AMPの1/K信であるので、式S_ATT=1/K×S_AMP=S_REF+1/K×RN_REFで表される。
したがって、減衰参照信号S_ATTに含まれる参照信号ノイズについては、元の参照信号ノイズRN_REFの約1/Kに低減することができる。
ここで、この約1/Kのような、減衰参照信号に含まれる参照信号ノイズが、元の参照信号ノイズから低減される割合を、ノイズ減衰率ということとする。
減衰参照信号は、参照信号をK倍した増幅参照信号を1/K倍して得られるので、減衰参照信号のダイナミックレンジとしては、元の参照信号のダイナミックレンジがそのまま維持される。
したがって、ADC31では、減衰参照信号を用いてAD変換を行う場合でも、参照信号を用いてAD変換を行う場合と同一のダイナミックレンジで、VSL信号のAD変換を行うことができる。
さらに、上述のように、減衰参照信号のダイナミックレンジとしては、元の参照信号のダイナミックレンジがそのまま維持されるのに対して、減衰参照信号に含まれる参照信号ノイズは、元の参照信号ノイズRN_REFの約1/Kに低減されるので、減衰参照信号については、S/N(Signal to Noise Ratio)を大きく改善することができる。
なお、参照信号を生成する参照信号出力部33(のDAC)の回路構成によっては、参照信号ノイズRN_REFが、増幅参照信号のダイナミックレンジに依存する場合があり、かかる場合には、回路構成によって、ノイズ減衰率は異なる。
ここで、以下、増幅部101の増幅率K、及び、減衰部102と111の減衰率1/Kを表すKを、増幅減衰パラメータKともいう。
また、参照信号を増幅した増幅参照信号を得て、その増幅参照信号を減衰参照信号に減衰する処理を、増幅減衰処理ともいう。
増幅減衰処理によれば、上述のように、減衰参照信号に含まれる参照信号ノイズが低減されるので、増幅減衰処理には、ノイズ低減機能があるということができる。
<減衰部111の構成例>
図12は、図10の減衰部111の構成例を示す回路図である。
減衰部111は、例えば、コンデンサを有するスイッチドキャパシタ回路で実現することができる。
減衰部111を、コンデンサを有するスイッチドキャパシタ回路で実現する場合、その減衰部111となるスイッチドキャパシタ回路を新たに設けることができる。
なお、図9の減衰部102も、減衰部111と同様に構成することができる。
また、図10の減衰部111については、オートゼロ処理に用いられるキャパシタ回路71を、減衰部111としても機能するように構成することができる。
図12は、減衰部111としても機能するキャパシタ回路71の構成例を示している。
図12では、キャパシタ回路71は、K個のユニットコンデンサC1,1ないしC1,Kと、K-1個のスイッチ131ないし131K−1とで構成される。
ユニットコンデンサC1,1ないしC1,Kは、オートゼロ処理に用いられるコンデンサ(以下、オートゼロ処理用コンデンサともいう)のうちの、コンパレータ61の反転入力端子IN1に接続されるコンデンサをK個に分割したコンデンサで、ユニットコンデンサC1,kは、オートゼロ処理用コンデンサの1/Kの容量を有する。
K個のユニットコンデンサC1,1ないしC1,Kの一端は、いずれも、差動アンプ73(のFET81のゲート)に接続されている。
また、K個のユニットコンデンサC1,1ないしC1,Kのうちの、1ないしK-1個目のユニットコンデンサC1,1ないしC1,K-1の他端は、スイッチ131ないし131K−1に、それぞれ接続され、K個目のユニットコンデンサC1,Kの他端は、反転入力端子IN1に接続されている。
スイッチ131は、k個目のユニットコンデンサC1,kの他端をGND(グランド)、又は、反転入力端子IN1に接続するように切り替えられる。
スイッチ131の切り替えは、例えば、制御部6(図1)によるイメージセンサ2の制御に従って行われる。
以上のように構成されるキャパシタ回路71では、オートゼロ処理が行われるときに、スイッチ131ないし131K−1が、ユニットコンデンサC1,kないしC1,K-1の他端を、GND、又は、反転入力端子IN1に接続するように、それぞれ切り替えられる。
K-1個のスイッチ131ないし131K−1のうちの0個以上のi個のスイッチが、反転入力端子IN1側に切り替えられた場合、減衰率は、(i+1)/Kとなる。
すなわち、例えば、1ないしi個目のi個のスイッチ131ないし131が、反転入力端子IN1側に切り替えられた場合、反転入力端子IN1には、増幅参照信号が供給されるが、その増幅参照信号は、i+1ないしK-1個目のK-i-1個のユニットコンデンサC1,i+1ないしC1,K-1と、1ないしi個目のi個のユニットコンデンサC1,1ないしC1,i、及び、K個目のユニットコンデンサC1,Kの合計でi+1個のユニットコンデンサとで分圧されることにより、(i+1)/K倍に減衰される。
図12では、スイッチ131ないし131K−1のいずれも、GND側に切り替えられており、反転入力端子IN1側に切り替えられているスイッチ131の数iは、0個であるので、増幅参照信号は、減衰部111としても機能するキャパシタ回路71において、1/K倍に減衰される。
以上のように、減衰部111としても機能するキャパシタ回路71では、スイッチ131ないし131K−1の切り替えによって、増幅参照信号を何倍にするかの減衰率を任意の値に可変に設定することができる。
また、減衰部111としても機能するキャパシタ回路71によれば、減衰部111nとして、別個に新たな回路を設ける必要がないので、回路規模の増大を抑制して、減衰部111を実現することができる。
なお、図12では、キャパシタ回路71とのバランスから、キャパシタ回路72を構成するコンデンサについても、キャパシタ回路71と同様に、オートゼロ処理用コンデンサのうちの、コンパレータ61の非反転入力端子IN2に接続されるコンデンサを、K個のユニットコンデンサC2,1ないしC2,Kに分割して表してある。
但し、キャパシタ回路72を構成するコンデンサについては、コンパレータ61の非反転入力端子IN2に接続されるコンデンサをK個のユニットコンデンサC2,1ないしC2,Kに分割する必要はない。
<増幅部101を有する参照信号出力部33の第1の構成例>
図13は、増幅部101を有する参照信号出力部33の第1の構成例を示す回路図である。
図13において、参照信号出力部33は、電流源141と抵抗142とから構成される。
電流源141は、例えば、カレントミラー回路で構成され、所定の電流を抵抗142に流す。
ここで、電流源141を構成するカレントミラー回路については、ミラー元に流れる電流に応じた電流が流れるミラー先を構成するトランジスタ(FET等)の数をスイッチングにより切り替えることで、ミラー元に流れる電流とミラー先に流れる電流との比であるミラー比を変更することができ、これにより、電流源141は、抵抗142に流れる電流を変更することができる。
抵抗142は、DACとして機能する。すなわち、抵抗142には、電流源141が流す電流が流れ、抵抗142に電流が流れることで、その抵抗142に生じる電圧(降下)が、電流源141が流す電流をDA変換した結果得られる参照信号として出力される。
以上のように構成される参照信号出力部33では、電流源141、又は、抵抗142を、増幅部101として機能させることができる。
すなわち、電流源141において、ミラー比を変更することで、抵抗142に流す電流を、例えば、(本来の)参照信号を得る場合のK倍に調整することにより、電流源141は、参照信号をK倍に増幅する増幅部101としても機能する。
また、抵抗142の抵抗値を、例えば、参照信号を得る場合のK倍に調整することにより、抵抗142は、参照信号をK倍に増幅する増幅部101としても機能する。
なお、増幅部101の実装方法としては、電流源141の電流を調整する方法、及び、抵抗142の抵抗値を大に調整する方法のいずれをも採用することができる。但し、抵抗142の抵抗値を大に調整する場合には、抵抗142で生じる電圧に、熱雑音が増えることや、抵抗値を切り替えるためのスイッチが必要となる。
また、電流源141は、カレントミラー回路で構成する他、スイッチドキャパシタ回路(離散時間動作する電流源)等で構成することができる。電流源141をスイッチドキャパシタ回路で構成する場合には、そのスイッチドキャパシタ回路を構成するコンデンサの容量や、コンデンサへの接続をスイッチングする周波数を調整することで、抵抗142に流れる電流を変更することができる。
ここで、抵抗142の抵抗値を大にする場合には、抵抗142で生じる電圧としての参照信号に、熱雑音が増えるため、参照信号ノイズを低減する観点から、一般には、抵抗142の抵抗値を小にする必要がある。
抵抗142の抵抗値を小にする場合、電流源141の電流を大にする必要があるが、この場合、参照信号出力部33の消費電力が大になる。
しかしながら、列並列AD変換部22では、減衰部102又は111において、増幅参照信号が、減衰率1/Kで減衰され、参照信号ノイズが低減されるので、その、減衰部102又は111での参照信号ノイズの低減を考慮して、抵抗142の抵抗値は、ある程度大きな抵抗値に設計することができる。抵抗142の抵抗値を大きな抵抗値に設計することにより、電流源141の電流を小さい電流に抑えることができ、結果として、参照信号出力部33の消費電力を削減することができる。
<増幅部101を有する参照信号出力部33の第2の構成例>
図14は、増幅部101を有する参照信号出力部33の第2の構成例を示す回路図である。
なお、図中、図13の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図14において、参照信号出力部33は、電流源141を有する点で、図13の場合と共通する。
但し、図14では、参照信号出力部33は、抵抗142に代えて、オペアンプ151とコンデンサ152とが設けられている点で、図13の場合と相違する。
オペアンプ151の反転入力端子(-)は、電流源141とコンデンサ152の一端とに接続されており、非反転入力端子(+1)は接地されている(GNDに接続されている)。また、オペアンプ151の出力端子は、コンデンサ152の他端に接続されている。
したがって、オペアンプ151及びコンデンサ152は、積分器を構成しており、DACとして機能する。
すなわち、オペアンプ151及びコンデンサ152で構成される積分器では、電流源141が流す電流が積分され、その電流の積分値に比例する電圧が、電流源141が流す電流をDA変換した結果得られる参照信号として、オペアンプ151の出力端子から出力される。
以上のように構成される参照信号出力部33では、電流源141、又は、オペアンプ151とコンデンサ152とで構成される積分器を、増幅部101として機能させることができる。
すなわち、図13で説明したように、電流源141において、その電流源141が流す電流を、例えば、参照信号を得る場合のK倍に調整することにより、電流源141は、参照信号をK倍に増幅する増幅部101としても機能する。
また、積分器を構成するコンデンサ152の容量(キャパシタンス)を、例えば、参照信号を得る場合の1/K倍に調整することにより、積分器は、参照信号をK倍に増幅する増幅部101としても機能する。
なお、増幅部101の実装方法としては、電流源141の電流を調整する方法、及び、コンデンサ152の容量を調整する方法のいずれをも採用することができる。但し、コンデンサ152の容量を調整する場合には、その容量を切り替えるためのスイッチが必要となる。
ここで、図14の参照信号出力部33では、オペアンプ151を用いていることから、低消費電力化を図ることができる。但し、オペアンプ151は、潜在的に内部熱雑音が大きく、そのため、参照信号ノイズが大になる。
しかしながら、列並列AD変換部22では、減衰部102又は111において、増幅参照信号が、減衰率1/Kで減衰され、参照信号ノイズが低減されるので、低消費電力化を図ることができるオペアンプ151を用いることにより、参照信号ノイズが大になることを改善することができる。
<参照信号、増幅参照信号、及び、減衰参照信号>
図15は、参照信号、増幅参照信号、及び、減衰参照信号の例を示す波形図である。
図15のAは、参照信号出力部33が生成する元の参照信号(本来の参照信号)と、その参照信号を増幅部101でK倍に増幅した増幅参照信号との例を示す波形図である。
(元の)参照信号のダイナミックレンジをDorgと表すとともに、増幅参照信号のダイナミックレンジをDampと表すこととすると、増幅参照信号のダイナミックレンジDampは、元の参照信号のダイナミックレンジDorgのK倍になっており、式Damp=K×Dorgで表される。
図15のBは、増幅参照信号を減衰部102又は111で1/K倍に減衰した減衰参照信号の例を示す波形図である。
減衰参照信号のダイナミックレンジをDattと表すこととすると、減衰参照信号のダイナミックレンジDattは、増幅参照信号のダイナミックレンジDampの1/K倍になっており、式Datt=1/K×Damp=1/K×K×Dorgで表される。
したがって、減衰参照信号のダイナミックレンジDattは、元の参照信号のダイナミックレンジDorgに一致する。
また、減衰参照信号は、増幅参照信号を1/K倍に減衰した信号であるから、減衰参照信号に含まれる参照信号ノイズは、増幅参照信号に含まれる参照信号ノイズの約1/K倍に低減される。
なお、本実施の形態では、列並列AD変換部22が、いわゆるシングルスロープ型のAD変換装置であることを前提としており、そのため、参照信号は、一定の傾きで減少するランプ信号であるスロープを有するが、本技術は、AD変換の対象の電気信号と参照信号とのレベルが一致するまでの、参照信号のレベルの変化に要する時間をカウントすることによりAD変換を行うシングルスロープ型のAD変換装置の他、AD変換の対象の電気信号と参照信号との電位差によってAD変換を行うAD変換装置、その他の、参照信号を用いて、電気信号と参照信号とを比較することによりAD変換を行う任意の構成のAD変換装置に適用することができる。
すなわち、本技術は、シングルスロープ型のAD変換装置の他、例えば、パイプライン型や、ΔΣ型、フラッシュ型等のAD変換装置に適用することができる。
<ISO感度に応じた増幅減衰パラメータKの設定>
図16は、ディジタルカメラ(図1)に設定されたISO感度と、増幅減衰パラメータKとの関係の例を示す図である。
上述したように、参照信号を増幅した増幅参照信号を得て、その増幅参照信号を減衰参照信号に減衰する増幅減衰処理によれば、元の参照信号とダイナミックレンジが同一で、参照信号ノイズを低減した減衰参照信号を得ることができる。
ところで、増幅減衰処理では、参照信号出力部33の増幅部101において、参照信号が、増幅減衰パラメータKに従ってK倍に増幅される。
そのため、増幅減衰処理を行う場合には、参照信号出力部33(を構成するDAC)の消費電力が増加する可能性がある。
また、実際の実装では、参照信号出力部33は、FET等のトランジスタを用いて構成され、FETは、飽和領域で動作させる必要がある。しかしながら、元の参照信号のダイナミックレンジが、ある程度大きい場合には、その参照信号をK倍の増幅参照信号に増幅したときに、飽和領域でのFETの動作を確保することが困難になることがある。
そこで、増幅減衰処理において、参照信号を増幅する増幅率Kと、増幅参照信号を減衰する減衰率1/Kとを表す増幅減衰パラメータKは、ディジタルカメラに設定されたISO感度、ひいては、イメージセンサ2のアナログゲインに応じて設定することができる。
ここで、ISO感度に応じた増幅減衰パラメータKの設定は、例えば、制御部6(図1)において行われる。
図16のAは、ディジタルカメラに設定されたISO感度に応じて、増幅減衰パラメータKを設定する第1の設定方法を示している。
図16のAにおいて(図16のBでも同様)、横軸は、ISO感度(又はアナログゲイン)を表し、縦軸は、増幅減衰パラメータKを表す。さらに、Gminは、ISO感度の最小値を表し、Gmaxは、ISO感度の最大値を表す。
図16のAでは、ISO感度が、最小値Gminから所定の閾値THまでの範囲の値である場合には、増幅減衰パラメータKは、1に設定され、ISO感度が、所定の閾値THから最大値Gmaxまでの範囲の値である場合には、増幅減衰パラメータKは、1より大の所定値Pに設定される。
ここで、増幅減衰パラメータKが1である場合、増幅減衰処理では、参照信号を1倍に増幅した増幅参照信号が1/1倍に減衰されるので、増幅減衰処理は、実質的に無効になる。
すなわち、増幅減衰処理が、実質的に有効であるのは、増幅減衰パラメータKが1より大である場合である。
ISO感度が、最小値Gminから所定の閾値THまでの範囲の値であり、いわゆる低ISO感度(低アナログゲイン)である場合、参照信号のスロープの傾きが大になり、参照信号出力部33において参照信号を生成するために流す電流が大になる。
そこで、ISO感度が、低ISO感度である場合には、増幅減衰パラメータKを1に設定し、ノイズ低減機能がある増幅減衰処理を無効にすることで、ノイズ低減機能はオフになるが、増幅減衰処理を行うことによる参照信号出力部33の消費電力の増加を防止するとともに、参照信号出力部33を構成するFETの飽和領域での動作を確保することができる。
一方、ISO感度が、所定の閾値THから最大値Gmaxまでの範囲の値であり、いわゆる高ISO感度(高アナログゲイン)である場合、参照信号のスロープの傾きが小になり、参照信号出力部33において参照信号を生成するために流す電流が小になる。
そこで、ISO感度が、高ISO感度である場合には、増幅減衰パラメータKを1より大の値Pに設定し、増幅減衰処理を有効にすることで、ノイズ低減機能をオンにして、高ISO感度時に問題となる参照信号ノイズを低減する一方で、増幅減衰処理を行うことによる参照信号出力部33の消費電力の増加を抑制するとともに、参照信号出力部33を構成するFETの飽和領域での動作を確保することができる。
すなわち、高ISO感度時においては、参照信号出力部33において参照信号を生成するために流す電流が小さいので、1より大の値Pに設定された増幅減衰パラメータKに従って増幅減衰処理を行っても、その増幅減衰処理によって、参照信号出力部33の消費電力は、それほど大きくならない。さらに、高ISO感度時においては、参照信号のスロープの傾きが小さく、ダイナミックレンジも小さいので、1より大の値Pに設定された増幅減衰パラメータKに従って増幅減衰処理を行う場合であっても、参照信号出力部33を構成するFETの飽和領域での動作を確保することができる。
そして、高ISO感度時においては、参照信号ノイズに起因して生じる画像の横縞が目立つ傾向があるが、1より大の値Pに設定された増幅減衰パラメータKに従って増幅減衰処理を行うことによって、参照信号ノイズを低減し、画像に横縞が生じることを抑制することができる。すなわち、例えば、暗所での撮影時には、ISO感度が高ISO感度に設定されるが、そのような暗所で撮影される画像の画質を改善することができる。
図16のBは、ディジタルカメラに設定されたISO感度に応じて、増幅減衰パラメータKを設定する第2の設定方法を示している。
図16のBでは、ISO感度が、最小値Gminから所定の閾値TH1までの範囲の値である場合には、増幅減衰パラメータKは、1に設定される。そして、ISO感度が、所定の閾値TH1から所定の閾値TH2(>TH1)までの範囲の値である場合には、増幅減衰パラメータKは、1より大の所定値P1に設定され、ISO感度が、所定の閾値TH2から最大値Gmaxまでの範囲の値である場合には、増幅減衰パラメータKは、所定値P1より大の所定値P2に設定される。
したがって、図16のBでは、ISO感度が、最小値Gminから所定の閾値TH1までの範囲の値であり、低ISO感度である場合には、増幅減衰パラメータKが1に設定され、その結果、増幅減衰処理は、実質的に無効になり、ノイズ低減機能はオフになる。
一方、ISO感度が、所定の閾値TH1から最大値Gmaxまでの範囲の値であり、高ISO感度である場合には、増幅減衰パラメータKが1より大の値P1又はP2に設定され、その結果、増幅減衰処理は有効になり、ノイズ低減機能はオンになる。
なお、図16のBでは、ISO感度が、所定の閾値TH1から所定の閾値TH2までの範囲の値である場合には、増幅減衰パラメータKが1より大の値P1に設定され、ISO感度が、所定の閾値TH2から最大値Gmaxまでの範囲の値である場合には、増幅減衰パラメータKが値P1より大の値P2に設定される。
増幅減衰パラメータKが値P1に設定された場合、増幅減衰処理では、参照信号ノイズは、約1/P1倍に低減される。また、増幅減衰パラメータKが値P2に設定された場合、増幅減衰処理では、参照信号ノイズは、約1/P2(<1/P1)倍に、より低減される。
以上のように、ディジタルカメラの撮影時に設定されているISO感度に応じて、増幅減衰処理を行うことで、増幅減衰処理を行うことによる参照信号出力部33の消費電力の増加を抑制するとともに、参照信号出力部33を構成するFETの飽和領域での動作を確保しつつ、参照信号ノイズを低減することができる。
なお、図16では、増幅減衰パラメータKを1、又は、1より大の値に設定することにより、増幅減衰処理(によるノイズ低減機能)を無効、又は、有効とすることとしたが、増幅減衰処理を無効とする場合には、増幅減衰処理を、実際に行わないこととすることが可能である。
また、図16では、ISO感度の閾値として、1又は2個の閾値を採用したが、ISO感度の閾値の数は、3個以上であっても良い。増幅減衰パラメータKの数についても同様である。
さらに、図16では、ISO感度に応じて、増幅減衰パラメータKを、いわば離散的に設定することとしたが、増幅減衰パラメータKは、ISO感度に応じて連続的な値に設定することが可能である。
図17は、第2の設定方法に従い、ISO感度に応じて、増幅減衰パラメータKを設定する処理の例を説明するフローチャートである。
ステップS21において、制御部6(図1)は、ディジタルカメラのISO感度を変更する操作が、ユーザ等によって行われたかどうかを判定する。
ステップS21において、ISO感度を変更する操作が行われていないと判定された場合、処理は、ステップS22に進み、制御部6は、現在の増幅減衰パラメータKをそのまま維持し、処理は、ステップS21に戻る。
また、ステップS21において、ISO感度を変更する操作が行われたと判定された場合、処理は、ステップS23に進み、制御部6は、変更後のISO感度が、閾値TH1より小(又は以下)であるかどうかを判定する。
ステップS23において、ISO感度が、閾値TH1より小であると判定された場合、処理は、ステップS24に進み、制御部6は、増幅減衰パラメータKを1に設定し、これにより、増幅減衰処理を無効にして、処理は、ステップS21に戻る。
また、ステップS23において、ISO感度が、閾値TH1より小でないと判定された場合、処理は、ステップS25に進み、制御部6は、変更後のISO感度が、閾値TH1以上(又はより大)であり、かつ、閾値TH2より小(又は以下)であるかどうかを判定する。
ステップS25において、ISO感度が、閾値TH1以上で、閾値TH2より小であると判定された場合、処理は、ステップS26に進み、制御部6は、増幅減衰パラメータKを1より大の値P1に設定して、処理は、ステップS21に戻る。
また、ステップS25において、ISO感度が、閾値TH1以上で、閾値TH2より小でないと判定された場合、すなわち、変更後のISO感度が、閾値TH2以上(又はより大)である場合、処理は、ステップS27に進み、制御部6は、増幅減衰パラメータKを値P1より大の値P2に設定して、処理は、ステップS21に戻る。
<制御部6の処理を行うコンピュータの説明>
次に、制御部6が行う一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、マイクロコンピュータ等のコンピュータ等にインストールされる。
そこで、図18は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク205やROM203に予め記録しておくことができる。
あるいはまた、プログラムは、リムーバブル記録媒体211に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体211は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。ここで、リムーバブル記録媒体211としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリ等がある。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体211からコンピュータにインストールする他、通信網や放送網を介して、コンピュータにダウンロードし、内蔵するハードディスク205にインストールすることができる。すなわち、プログラムは、例えば、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することができる。
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)202を内蔵しており、CPU202には、バス201を介して、入出力インタフェース210が接続されている。
CPU202は、入出力インタフェース210を介して、ユーザによって、入力部207が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM(Read Only Memory)203に格納されているプログラムを実行する。あるいは、CPU202は、ハードディスク205に格納されたプログラムを、RAM(Random Access Memory)204にロードして実行する。
これにより、CPU202は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU202は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース210を介して、出力部206から出力、あるいは、通信部208から送信、さらには、ハードディスク205に記録等させる。
なお、入力部207は、キーボードや、マウス、マイク等で構成される。また、出力部206は、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される。
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
すなわち、本技術は、ディジタルカメラの他、イメージセンサを搭載して画像を撮影する機能を有するスマートフォン等の携帯端末その他の、画像を撮影する機能が搭載されるあらゆる電子機器に適用可能である。
また、ディジタルカメラでは、ホワイトバランスに応じて、イメージセンサ2のアナログゲインを、色ごとに変更する場合があるが、そのように、ホワイトバランスに応じて変更される色ごとのアナログゲインに応じて、増幅減衰パラメータKを設定することができる。
さらに、本実施の形態では、減衰部102又は111の減衰率として、増幅部101の増幅率Kの逆数1/Kを採用することとしたが、減衰部102又は111の減衰率としては、増幅部101の増幅率Kの逆数1/Kとは異なる値を採用することができる。但し、減衰率として、増幅率Kの逆数1/Kとは異なる値を採用する場合には、AD変換に用いられる減衰参照信号のダイナミックレンジが、元の参照信号のダイナミックレンジに一致しなくなるので、その点に注意する必要がある。
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
なお、本技術は、以下の構成をとることができる。
<1>
光電変換を行う光電変換素子を有し、電気信号を出力する画素と、
レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と、
前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力する増幅部と、
前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力する減衰部と、
前記画素から出力される前記電気信号と、前記減衰参照信号とを比較することにより、前記電気信号のAD(Analog to Digital)変換を行うAD変換部と
を含むイメージセンサ。
<2>
前記減衰部は、前記AD変換部において前記電気信号と比較される直前の前記増幅参照信号を減衰する
<1>に記載のイメージセンサ。
<3>
前記減衰部は、コンデンサを有するキャパシタ回路であり、
前記キャパシタ回路は、前記増幅参照信号を、コンデンサで分圧することにより減衰する
<1>又は<2>に記載のイメージセンサ。
<4>
前記キャパシタ回路は、
複数のコンデンサと、前記複数のコンデンサの接続を切り替えるスイッチとを有し、
前記スイッチでコンデンサの接続を切り替えることで、前記増幅参照信号を減衰する減衰率1/Kを変更する
<3>に記載のイメージセンサ。
<5>
前記コンデンサは、オートゼロ処理に用いられるコンデンサである
<3>又は<4>に記載のイメージセンサ。
<6>
撮影時のISO感度に応じて、前記参照信号を増幅した前記増幅参照信号を減衰する増幅減衰処理を行う
<1>ないし<5>のいずれかに記載のイメージセンサ。
<7>
前記ISO感度が所定の閾値以上の高ISO感度である場合、前記増幅減衰処理を有効にし、前記ISO感度が所定の閾値以上でない低ISO感度である場合、前記増幅減衰処理を無効にする
<6>に記載のイメージセンサ。
<8>
前記ISO感度に応じて、前記増幅減衰処理の増幅率K及び減衰率1/Kを表す増幅減衰パラメータKを設定する
<6>又は<7>に記載のイメージセンサ。
<9>
前記増幅減衰パラメータを1より大の値に設定することにより、前記増幅減衰処理を有効にし、
前記増幅減衰パラメータを1に設定することにより、前記増幅減衰処理を無効にする
<8>に記載のイメージセンサ。
<10>
前記参照信号出力部は、
電流を流す電流源と、前記電流が流れる抵抗とを有し、
前記電流が抵抗を流れることにより生じる電圧を、前記参照信号として出力し、
前記電流源は、前記電流を調整することにより、前記増幅部として機能する
<1>ないし<9>のいずれかに記載のイメージセンサ。
<11>
前記参照信号出力部は、
電流を流す電流源と、前記電流を積分するオペアンプ及びコンデンサとを有し、
前記電流を積分することにより得られる電圧を、前記参照信号として出力し、
前記電流源は、前記電流を調整することにより、前記増幅部として機能する
<1>ないし<9>のいずれかに記載のイメージセンサ。
<12>
光電変換を行う光電変換素子を有し、電気信号を出力する画素と、
レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と
を含むイメージセンサが、
前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力し、
前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力し、
前記画素から出力される前記電気信号と、前記減衰参照信号とを比較することにより、前記電気信号のAD(Analog to Digital)変換を行う
ステップを含む駆動方法。
<13>
光を集光する光学系と、
光を受光し、画像を撮像するイメージセンサと
を含み、
前記イメージセンサは、
光電変換を行う光電変換素子を有し、電気信号を出力する画素と、
レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と、
前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力する増幅部と、
前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力する減衰部と、
前記画素から出力される前記電気信号と、前記減衰参照信号とを比較することにより、前記電気信号のAD(Analog to Digital)変換を行うAD変換部と
を含む
電子機器。
<14>
レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と、
前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力する増幅部と、
前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力する減衰部と、
電気信号と、前記減衰参照信号とを比較するコンパレータと
を含むAD変換装置。
1 光学系, 2 イメージセンサ, 3 メモリ, 4 信号処理部, 5 出力部, 6 制御部, 10 画素アレイ, 111,1ないし11M,N 画素, 20 制御部, 21 画素駆動部, 22 列並列AD変換部, 31ないし31 ADC, 32 オートゼロ制御部, 32A オートゼロ制御線, 33 参照信号出力部, 33A 参照信号線, 34 クロック出力部, 34A クロック線, 41ないし41 画素制御線, 42ないし42 VSL, 43ないし43 電流源, 51 PD, 52 転送Tr, 53 FD, 54 リセットTr, 55 増幅Tr, 56 選択Tr, 61ないし61 コンパレータ, 62ないし62 カウンタ, 63ないし63 コンパレータ, 64ないし64 カウンタ, 71,72 キャパシタ回路, 73 差動アンプ, 74 出力アンプ, 81ないし84 FET, 85,86 スイッチ, 89 電流源, 91,92 FET, 93 スイッチ, 94 コンデンサ, 101 増幅部, 102,111ないし111 減衰部, 131ないし131K−1 スイッチ, 141 電流源, 142 抵抗, 151 オペアンプ, 152 コンデンサ, 201 バス, 202 CPU, 203 ROM, 204 RAM, 205 ハードディスク, 206 出力部, 207 入力部, 208 通信部, 209 ドライブ, 210 入出力インタフェース, 211 リムーバブル記録媒体

Claims (14)

  1. 光電変換を行う光電変換素子を有し、電気信号を出力する画素と、
    レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と、
    前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力する増幅部と、
    前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力する減衰部と、
    前記画素から出力される前記電気信号と、前記減衰参照信号とを比較することにより、前記電気信号のAD(Analog to Digital)変換を行うAD変換部と
    を含むイメージセンサ。
  2. 前記減衰部は、前記AD変換部において前記電気信号と比較される直前の前記増幅参照信号を減衰する
    請求項1に記載のイメージセンサ。
  3. 前記減衰部は、コンデンサを有するキャパシタ回路であり、
    前記キャパシタ回路は、前記増幅参照信号を、コンデンサで分圧することにより減衰する
    請求項2に記載のイメージセンサ。
  4. 前記キャパシタ回路は、
    複数のコンデンサと、前記複数のコンデンサの接続を切り替えるスイッチとを有し、
    前記スイッチでコンデンサの接続を切り替えることで、前記増幅参照信号を減衰する減衰率1/Kを変更する
    請求項3に記載のイメージセンサ。
  5. 前記コンデンサは、オートゼロ処理に用いられるコンデンサである
    請求項3に記載のイメージセンサ。
  6. 撮影時のISO感度に応じて、前記参照信号を増幅した前記増幅参照信号を減衰する増幅減衰処理を行う
    請求項3に記載のイメージセンサ。
  7. 前記ISO感度が所定の閾値以上の高ISO感度である場合、前記増幅減衰処理を有効にし、前記ISO感度が所定の閾値以上でない低ISO感度である場合、前記増幅減衰処理を無効にする
    請求項6に記載のイメージセンサ。
  8. 前記ISO感度に応じて、前記増幅減衰処理の増幅率K及び減衰率1/Kを表す増幅減衰パラメータKを設定する
    請求項6に記載のイメージセンサ。
  9. 前記増幅減衰パラメータを1より大の値に設定することにより、前記増幅減衰処理を有効にし、
    前記増幅減衰パラメータを1に設定することにより、前記増幅減衰処理を無効にする
    請求項8に記載のイメージセンサ。
  10. 前記参照信号出力部は、
    電流を流す電流源と、前記電流が流れる抵抗とを有し、
    前記電流が抵抗を流れることにより生じる電圧を、前記参照信号として出力し、
    前記電流源は、前記電流を調整することにより、前記増幅部として機能する
    請求項3に記載のイメージセンサ。
  11. 前記参照信号出力部は、
    電流を流す電流源と、前記電流を積分するオペアンプ及びコンデンサとを有し、
    前記電流を積分することにより得られる電圧を、前記参照信号として出力し、
    前記電流源は、前記電流を調整することにより、前記増幅部として機能する
    請求項3に記載のイメージセンサ。
  12. 光電変換を行う光電変換素子を有し、電気信号を出力する画素と、
    レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と
    を含むイメージセンサが、
    前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力し、
    前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力し、
    前記画素から出力される前記電気信号と、前記減衰参照信号とを比較することにより、前記電気信号のAD(Analog to Digital)変換を行う
    ステップを含む駆動方法。
  13. 光を集光する光学系と、
    光を受光し、画像を撮像するイメージセンサと
    を含み、
    前記イメージセンサは、
    光電変換を行う光電変換素子を有し、電気信号を出力する画素と、
    レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と、
    前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力する増幅部と、
    前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力する減衰部と、
    前記画素から出力される前記電気信号と、前記減衰参照信号とを比較することにより、前記電気信号のAD(Analog to Digital)変換を行うAD変換部と
    を含む
    電子機器。
  14. レベルが変化する参照信号を出力する参照信号出力部と、
    前記参照信号を、1倍以上のK倍の増幅率で増幅した増幅参照信号を出力する増幅部と、
    前記増幅参照信号を、1/K倍の減衰率で減衰し、減衰参照信号を出力する減衰部と、
    電気信号と、前記減衰参照信号とを比較するコンパレータと
    を含むAD変換装置。
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