JP2015230740A - ヒューズ回路、ヒューズ調整回路、ヒューズ調整方法、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

ヒューズ回路、ヒューズ調整回路、ヒューズ調整方法、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 ヒューズ素子の定格電流によらず、所望の電流値でヒューズを遮断する。【解決手段】 ヒューズ素子は、所定の電流によって溶断する可溶導体31,32と、可溶導体31,32の加熱量を調整する発熱抵抗体33と、可溶導体31,32の加熱量を調整する第1の発熱抵抗体33と、可溶導体31,32の冷却量を調整する冷却素子34と、第1のFET23及び第2のFET24を用いて、第1の発熱抵抗体33又は冷却素子34を制御することで可溶導体31,32の電流遮断特性を制御するIC22を備える。IC22は、検出抵抗21を用いて電流値を検出し、電流値に応じて第1のFET23又は第2のFET24にデューティ比を調整したパルス信号を入力する。【選択図】図1

Description

本発明は、保護回路となるヒューズ回路に関し、特にヒューズ素子の電流遮断特性を調整可能としたヒューズ回路、ヒューズ調整回路及びヒューズ調整方法に関する。
充電して繰り返し利用することのできる二次電池の多くは、バッテリパックに加工されてユーザに提供される。特に重量エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池においては、ユーザ及び電子機器の安全を確保するために、一般的に、過充電保護、過放電保護等のいくつもの保護回路をバッテリパックに内蔵し、所定の場合にバッテリパックの出力を遮断する機能を有している。
この種の保護回路には、バッテリパックに内蔵されたFET(Field Effect Transistor)スイッチを用いて出力のON/OFFを行うことにより、バッテリパックの過充電保護又は過放電保護動作を行うものがある。しかしながら、何らかの原因でFETスイッチが短絡破壊した場合、雷サージ等が印加されて瞬間的な大電流が流れた場合、あるいはバッテリセルの寿命によって出力電圧が異常に低下したり、逆に過大な異常電圧を出力した場合であっても、バッテリパックや電子機器は、発火等の事故から保護されなければならない。そこで、このような想定し得るいかなる異常状態においても、バッテリセルの出力を安全に遮断するために、外部からの信号によって電流経路を遮断する機能を有するヒューズ素子からなる保護回路が用いられている。
このようなリチウムイオン二次電池等向けの保護回路の保護素子としては、特許文献1に記載されているように、電流経路上の第1の電極,発熱体に繋がる導体層,第2の電極間に亘って可溶導体を接続して電流経路の一部をなし、この電流経路上の可溶導体を、過電流による自己発熱、あるいは保護素子内部に設けた発熱体によって溶断するものがある。このような保護素子では、溶融した液体状の可溶導体を発熱体に繋がる導体層上に集めることにより電流経路を遮断する。
特開2005−206220号公報
近年、バッテリとモータを使用したEV(Electric Vehicle)やHEV(Hybrid Electric Vehicle)が急速に普及している。HEVやEVの動力源としては、エネルギー密度と出力特性からリチウムイオン二次電池が使用されるようになってきている。自動車用途では、高電圧、大電流が必要とされる。また、コードレス電動工具や電動アシスト自転車等、高電圧、大電流が必要とされる製品も増えてきている。これに伴い、保護回路に用いるヒューズ素子も大電流に対応する製品が望まれている。
しかし、ヒューズ素子は、過大な電流が流れるとヒューズエレメントである可溶導体が自己発熱して溶断するようになっているため、大電流に対応する定格電流の大きな可溶導体ほど溶断部分の体積が大きくなり、溶断に時間を要することとなる。
具体的に、同じ材料の可溶導体を用いた場合、定格電流(以下では通電可能電流とも記載する。)が大きくなると、溶融時間が長くなり遮断特性が悪化する傾向がある。このため、大電流用の可溶導体を用いたヒューズ素子は、過電流が流れた場合に回路を遮断する時間が長くなってしまい、素早く回路を遮断することが困難であるといった課題を有する。
また、機器設計において、保護の対象となる機器に通電可能な電流と溶断時間の特性が、可溶導体の遮断特性と一致しない場合、ヒューズ素子の定格電流を下げて対応することが求められる。
しかし、ヒューズ素子の定格電流を下げた場合に、可溶導体の抵抗値が高くなってしまい、エネルギー損失が大きくなるとともに、雷サージほどの大電流ではない小さなサージ等のように瞬間的に定格電流を超える電流が流れただけで機器の故障とならない安全な通電時間であっても可溶導体が溶断してしまい、機器の使用の継続が困難になるといった課題を有する。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、定格電流の大きなヒューズ素子であっても素早く可溶導体を溶断することができるヒューズ回路、ヒューズ調整回路及びヒューズ調整方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係るヒューズ回路は、所定の電流によって溶断する可溶導体と、可溶導体の加熱量又は冷却量を調整する調温部と、調温部を制御することで可溶導体の電流遮断特性を制御する制御部とを備えるものである。
また、本発明に係るヒューズ調整回路は、所定の電流によって溶断する可溶導体の加熱量又は冷却量を調整する調温部と、調温部と接続され、調温部に印加する電流を制御することで可溶導体の電流遮断特性を制御する制御部とを備えるものである。
また、本発明に係るヒューズ調整方法は、所定の電流によって溶断する可溶導体の加熱量又は冷却量を調整する調温部に印加する電流を制御することで可溶導体の電流遮断特性を制御するものである。
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータに、所定の電流によって溶断する可溶導体の加熱量又は冷却量を調整する調温部に印加する電流を制御することで、可溶導体の電流遮断特性を制御する処理を実行させるものであり、また、本発明に係る記録媒体は、このプログラムを記録したものである。
本発明によれば、ヒューズ素子の定格電流によって定まる可溶導体の溶断時間を調整することが可能となり、定格電流の大きなヒューズ素子であっても素早く可溶導体を溶断することができるとともに、機器設計においても定格電流を下げることなくヒューズ素子を選択することができるようになる。
図1は、ヒューズ回路を説明する回路図である。 図2は、ヒューズエレメントの電流遮断特性を説明するグラフである。 図3は、パルス信号のデューティ比の変化を説明するグラフである。 図4は、パルス信号のデューティ比の変化を説明するグラフである。 図5は、他のヒューズ回路を説明する回路図である。 図6は、他のヒューズ回路を説明する回路図である。 図7は、処理を実行するコンピュータの構成を説明するブロック図である。 図8は、コンピュータにより実行されるプログラム及びヒューズ調整方法を説明するフローチャートである。 図9は、実施例1の評価結果を示すグラフである。 図10は、実施例2の評価結果を示すグラフである。 図11は、実施例3の評価結果を示すグラフである。
以下、本発明が適用されたヒューズ回路、ヒューズ調整回路、ヒューズ調整方法、プログラム及び記録媒体について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
以下では、図1に示すように、リチウムイオンバッテリ11のセルを複数直列配置したバッテリユニット1を例に挙げて説明する。
バッテリユニット1は、リチウムイオンバッテリ11と、その保護回路であるヒューズ回路12とを備えている。リチウムイオンバッテリ11とヒューズ回路12とは、直列に配置されている。ヒューズ回路12は、過大電流が流れたときにリチウムイオンバッテリ11をバッテリユニット1の外部の機器から遮断するように動作する。なお、本例では、リチウムイオンバッテリに限定せずに大電流を出力することができる各種バッテリであってもよい。
[ヒューズ回路の例1]
ヒューズ回路12は、リチウムイオンバッテリ11と直列に接続された検出抵抗体21と、検出抵抗体21の両端に並列接続されたIC(Integrated Circuit)22と、IC22と接続された第1のFET(Field effect transistor)23及び第2のFET24と、検出抵抗体21、第1のFET23及び第2のFET24と接続された保護素子25とから構成されている。
ヒューズ回路12は、リチウムイオンバッテリ11から出力される電流値を検出抵抗体21を用いてIC22が検出し、IC22が検出した電流値に基づき第1のFET23及び第2のFET24の少なくとも一方を動作させて保護素子25を作動させ、リチウムイオンバッテリ11の出力回路を遮断する。
検出抵抗体21は、リチウムイオンバッテリ11の出力回路上の電流をIC22によってモニタリングするための電気抵抗であり、保護素子25の定格電流を超える大電流を検出することができるように抵抗値が設定されている。
IC22は、リチウムイオンバッテリ11の出力回路上の電流をモニタリングしつつ、検出した電流値に基づき第1のFET23及び第2のFET24を動作するプログラムが組み込まれた制御部である。なお、IC22は、組み込み型の集合回路ではなく、コンピュータプログラムにより動作するようにしてもよい。プログラムの例については、詳細を後述で説明する。
第1のFET23及び第2のFET24は、保護素子25の内部の調温部へ流れる電流を制御するスイッチ素子である。第1のFET23及び第2のFET24は、IC22から入力される信号に基づき動作するように構成されている。調温部については、保護素子25の構成で詳細を説明する。
保護素子25は、リチウムイオンバッテリ11の出力回路上に直列配置された第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32と、第1のFET23と接続された第1の発熱抵抗体33と、第2のFET24と接続された冷却素子34とを有している。
第1の可溶導体31は、第1の発熱抵抗体33の発熱により速やかに溶断される低融点金属からなり、例えばSnを主成分とするPbフリーハンダを好適に用いることができる。
第2の可溶導体32は、第1の可溶導体31と同じく、第1の発熱抵抗体33の発熱により速やかに溶断される低融点金属からなり、例えばSnを主成分とするPbフリーハンダを好適に用いることができる。
なお、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32は、同材料を用いる場合に、一体に成形することができる。この場合、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32は、一つのヒューズエレメントとすることができるため保護素子25の部品点数を削減できる。また、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32は、互いに別材料とすることもできることは言うまでもない。
第1の発熱抵抗体33は、調温部を構成し、図示しない絶縁基板上であって、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32と熱的に接触するように配置された抵抗部品である。第1の発熱抵抗体33は、電流が流れると抵抗により発熱し、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32を加熱することができる。
冷却素子34は、調温部を構成し、図示しない絶縁基板上であって、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32と熱的に接触するように配置された電気冷却部品である。冷却素子34には、例えばペルチェ素子等のように電流を流すことにより吸熱する、すなわち冷却することができる素子である。冷却素子34は、電流が流れると、熱的に接触する第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32を冷却することができる。
ここで、保護素子25は、リチウムイオンバッテリ11の出力経路となる第1の端子a及び第2の端子bと、第1のFET23と第1の発熱抵抗体33を接続する第3の端子cと、第2のFET24と冷却素子34を接続する第4の端子dとからなる4端子素子である。第1の可溶導体31、第2の可溶導体32、第1の発熱抵抗体33及び冷却素子34は、それぞれ一端が第1の端子a、第2の端子b、第3の端子c及び第4の端子dに接続され、他端が回路中央で連結されている。
保護素子25は、過大な電流が流れると第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32が自己の抵抗によって発熱するとともに、IC22の制御により第1のFET23がONされることで第1の発熱抵抗体33に電流が流れて第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32を加熱する。
一方、保護素子25は、過大な電流が流れると第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32が自己の抵抗によって発熱するとともに、IC22の制御により第2のFET24がONされることで冷却素子34に電流が流れて第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32を冷却する。
ここで、ヒューズエレメントである第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の溶断時間(s)について、図2を用いて簡単に説明する。
基準となる第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の溶断時間(s)は、図2の上段グラフに示すように、電流遮断特性がL1の曲線で表すことができる。一方、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32よりも定格電流の小さいヒューズエレメントの溶断時間(s)は、図2の上段グラフに示すように、電流遮断特性がL2の曲線で表すことができる。他方、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32よりも定格電流の小さいヒューズエレメントの溶断時間(s)は、図2の上段グラフに示すように、電流遮断特性がL3の曲線で表すことができる。
このように、ヒューズエレメントの溶断時間は、図2の上段グラフに示すように、定格電流が小さいほど左にシフトした特性となり、定格電流が大きいほど右にシフトした特性となることがわかる。
次に、保護素子25の第1の発熱抵抗体33を作動させたとき、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の溶断時間(s)について、図2を用いて説明する。
第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の自己の発熱量は、図2の下段グラフに示すように、電流の増大に伴って増加する曲線H1のような特徴を有している。これに対して、第1の発熱抵抗体33は、例えば、所定の電流値をI1とし、この時に最も発熱するように第1のFET23を制御し、電流値の増加とともに徐々に発熱量を減少させて電流値がI2で発熱量が0となる曲線H2のような特性を有している。つまり、IC22の第1のFET23のコントロールで曲線H2のような特性を持たせている。
第1の発熱抵抗体33に電流を流す制御を行った場合、保護素子25としての総発熱量は、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の発熱量と、第1の発熱抵抗体33の発熱量を合成し、おおよそ曲線H1’のような特性となる。なお、第1の発熱抵抗体33の発熱量はIC22のコントロールによって任意に設定可能であるが、曲線H2のような特性とすることで後述する第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の電流遮断特性が最適なものとなる。
第1の発熱抵抗体33の発熱量をIC22のコントロールによって曲線H2のような特性とした場合、電流値が定格電流よりも小さいI1で予備過熱がはじまり熱量を印加されるため、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の電流遮断特性は、定格電流以下の電流I1でも溶断するように溶断開始電流が左側へシフトしたL1’で示す曲線のように変化する。
すなわち、IC22による第1のFET23の制御により第1の発熱抵抗体33へ供給される電流を制御して、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の電流遮断特性を定格電流が小さいヒューズエレメントの曲線L2側にシフトすることができる。
これにより、定格電流以下で第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32を溶断することができるだけでなく、溶断時間も短縮することが可能となる。
例えば、溶断時間T3で比較すると、非加熱のL1よりも加熱したL1’の方が小さい電流で溶断することがわかる。溶断時間T3より短い時間T2で比較すると、同様に非加熱のL1よりも加熱したL1’の方が小さい電流で溶断することがわかる。
しかし、溶断時間T2よりもさらに短い時間T1で比較した場合、その差はほとんど見ることができない。すなわち、I2のように大電流が流れた場合は、短い溶断時間T1は差がなく第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の持つ電流遮断特性を維持しており、電流値がI2よりも小さくI1よりも大きい範囲において溶断時間の短縮が図られていると言える。
次に、保護素子25の冷却素子34を作動させたとき、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の溶断時間(s)について、図2を用いて説明する。
第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の自己の発熱量は、図2の下段グラフに示すように、電流の増大に伴って増加する曲線H1のような特徴を有している。これに対して、冷却素子34は、例えば、所定の電流値をI3とし、この時に最も冷却するように第2のFET24を制御し、電流値の増加とともに徐々に発熱量(冷却)を減少させて電流値がI4で発熱量が0となる曲線H3のような特性を有している。つまり、IC22の第2のFET24のコントロールで曲線H3のような特性を持たせている。
冷却素子34に電流を流す制御を行った場合、保護素子25としての総発熱量は、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の発熱量と、冷却素子34の発熱量(冷却)を合成し、おおよそ曲線H1”のような特性となる。なお、冷却素子34の発熱量(冷却)はIC22のコントロールによって任意に設定可能であるが、曲線H3のような特性とすることで後述する第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の電流遮断特性が最適なものとなる。
冷却素子34の発熱量(冷却)をIC22のコントロールによって曲線H3のような特性とした場合、定格電流付近から冷却がはじまるため、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の電流遮断特性は、定格電流付近の電流I3から電流I4にかけて溶断時間が長くなるように右側へシフトしたL1”で示す曲線のように変化する。
すなわち、IC22による第2のFET24の制御により冷却素子34へ供給される電流を制御して、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の電流遮断特性を定格電流が大きいヒューズエレメントの曲線L3側にシフトすることができる。
これにより、定格電流よりも大きい電流において第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32を溶断する時間を長くとることができ、サージ等の一時的な過電流によって第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32が溶断してしまうことを抑止することができる。
例えば、溶断時間T3で比較すると、非冷却のL1よりも加熱したL1”の方が大きい電流で溶断することがわかる。溶断時間T3より短い時間T2で比較すると、同様に非冷却のL1よりも加熱したL1”の方が大きい電流で溶断することがわかる。溶断時間T2よりもさらに短い時間T1で比較すると、同様に非冷却のL1よりも加熱したL1”の方が大きい電流で溶断することがわかる。すなわち、冷却素子34の冷却により、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32の持つ電流遮断特性を定格電流が大きい方へ特性を調整していると言える。
次に、IC22が、第1のFET23を制御する信号について、図3及び図4を用いて簡単に説明する。
IC22は、第1のFET23をパルス信号を用いて制御している。すなわち、IC22は、パルス信号のON/OFFの比であるパルスデューティ比を調整することによって、第1のFET23をON/OFF制御して、第1の発熱抵抗体33に流れる電流を制御している。
具体的に、IC22は、図3に示すように、検出した電流値がI1を超えると、デューティ比50%のパルス信号を第1のFET23に出力する。そして、IC22は、検出した電流値がI2に達するまで連続的に徐々にデューティ比を低下させるようにパルス信号を第1のFET23に出力する。最後に、IC22は、検出した電流値がI2に達すると、デューティ比を0、すなわちパルス信号を第1のFET23に出力しないようにする。
上述のようにパルス信号を第1のFET23に出力することで、デューティ比に応じて電流が第1の発熱抵抗体33に流れるため、図2の下段グラフに示す、曲線H2に示す熱量を第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32に加えることができる。
なお、IC22は、図4に示すように、検出した電流値がI1を超えると、デューティ比50%のパルス信号を第1のFET23に出力し、そして、IC22は、検出した電流値がI2に達するまで段階的にデューティ比を低下させるようにパルス信号を第1のFET23に出力し、検出した電流値がI2に達すると、デューティ比を0とするようにしてもよい。すなわち、所望とする電流遮断特性を得るために、第1の発熱抵抗体33の発熱量をコントロールすることができればよい。
次に、IC22が、第2のFET24を制御する信号について簡単に説明する。
IC22は、第2のFET24をパルス信号を用いて制御している。すなわち、IC22は、パルス信号のON/OFFの比であるパルスデューティ比を調整することによって、第2のFET24をON/OFF制御して、冷却素子34に流れる電流を制御している。
上述のようにパルス信号を第2のFET24に出力することで、デューティ比に応じて電流が冷却素子34に流れるため、図2の下段グラフに示す、曲線H3に示す熱量(冷却)を第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32に加えることができる。なお、具体的な制御は第1のFET23を制御する信号と同様に設定することができるため、詳細な説明は省略する。
ここで、検出抵抗体21およびIC22は、図1に示すようにヒューズ調整回路20を構成する。すなわち、本構成では、保護素子25とリチウムイオンバッテリ11の間にヒューズ調整回路を直列配置するようにしている。ヒューズ調整回路20は、第1のFET23をONすることにより第1の発熱抵抗体33により加熱を行い、第2のFET24をONすることにより冷却を行うことで、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32に対する加熱量を調整することができ、第1の可溶導体31及び第2の可溶導体32について任意の電流遮断特性を得ることができるように動作する。
[ヒューズ回路の例2]
次に、異なる構成のヒューズ回路1について、図5を用いて説明する。なお、本例では、図1の構成と略同等の構成には同じ符号をつけて説明を省略する。
本例は、保護素子25のように調温部を内蔵せず、外部ヒータを用いる構成である。具体的に、ヒューズ回路12は、リチウムイオンバッテリ11と直列に接続された検出抵抗体21と、検出抵抗体21の両端に並列接続されたIC(Integrated Circuit)22と、リチウムイオンバッテリ11と直列に接続された第3の可溶導体41と、第3の可溶導体41に熱的に接続するように配置される第2の発熱抵抗体42と、IC22及び第2の発熱抵抗体42と接続された第3のFET43とから構成されている。
図5に示す、ヒューズ回路12は、調温部であるヒータを内蔵する保護素子25のように特殊な素子を用いずに、第3の可溶導体41のみからなるシンプルなヒューズ構成に、任意の抵抗値を設定した第2の発熱抵抗体42を調温部として付加した構成であり、汎用性が高く、抵抗値を用途に応じて自由に変えることができる点で取り扱いが容易である。
[ヒューズ回路の例3]
次に、異なる構成のヒューズ回路1について、図6を用いて説明する。なお、本例では、図1及び図5の構成と略同等の構成には同じ符号をつけて説明を省略する。
本例は、保護素子25のように調温部を内蔵せず、外部ヒータを用いる構成である。具体的に、ヒューズ回路12は、リチウムイオンバッテリ11と直列に接続された検出抵抗体21と、検出抵抗体21の両端に並列接続されたIC(Integrated Circuit)22と、リチウムイオンバッテリ11と直列に接続された第3の可溶導体41と、第3の可溶導体41に熱的に接続するように配置される第2の発熱抵抗体42と、IC22及び第2の発熱抵抗体42と接続された第3のFET43と、第3の可溶導体41に熱的に接続するように配置される第3の発熱抵抗体44と、IC22及び第3の発熱抵抗体44と接続された第4のFET45とから構成されている。
図5に示す、ヒューズ回路12は、調温部であるヒータを内蔵する保護素子25のように特殊な素子を用いずに、第3の可溶導体41のみからなるシンプルなヒューズ構成に、任意の抵抗値を設定した第2の発熱抵抗体42及び第3の発熱抵抗体44を調温部として付加した構成であり、汎用性が高く、それぞれの抵抗値を用途に応じて自由に変えることができる点で優れている。
また、第2の発熱抵抗体42及び第3の発熱抵抗体44は、それぞれ異なる抵抗値としておくことが望ましい。発熱量を発熱抵抗体の組み合わせで調整可能となり、例えば、第2の発熱抵抗体42のみを動作させるときと、第3の発熱抵抗体44のみを動作させるときと、第2の発熱抵抗体42及び第3の発熱抵抗体44の両方を動作させるときでは、IC22から同じパルス信号が出力された場合であっても発熱量が異なり、発熱抵抗体の数を増やすことにより、ICのパルス信号制御と組み合わせてより複雑な電流遮断特性を得ることが可能となる。
なお、本発明において、上述の図1、図5及び図6に示すようなヒューズ回路の構成に限定されるものではなく、調温部として発熱抵抗体や冷却素子を複数個、適宜組み合わせることができることは言うまでもない。
[ICの制御とプログラム]
図7は、本実施の形態に係るIC22の機能をコンピュータプログラムで実行する場合の構成を示すブロック図である。本プログラムはIC22に組み込まれているものとしてもよいし、外部のコンピュータリソースを用いて制御するものであってもよい。
コンピュータ100は、図7に示すように、プログラムの実行処理を行うCPU(Central Processing Unit)101と、CPU101により実行されるプログラムを格納するROM(Read Only Memory)102と、プログラムやデータを展開するRAM(Random Access Memory)103とから構成され、インタフェースを通じて各FETを制御することができるように構成されている。
CPU101は、コンピュータ100が有する各ブロックの動作を制御する。具体的に、CPU101は、例えばROM102に記録されているヒューズを調整するプログラムを読み出し、RAM103に展開して実行することにより、各ブロックの動作を制御する。
ROM102は、例えば書き換え可能な不揮発性メモリであり、RAM103は、揮発性メモリである。
次にコンピュータ100において実行されるヒューズを調整する処理について、図8のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。このフローチャートに対応する処理は、CPU101が、例えばROM102に記録されている対応する処理プログラムを読み出し、RAM103に展開して実行することにより実現することができる。
ステップS101で、CPU101は、検出抵抗値21の両端から電流値を測定し、処理をステップS102へ進める。
ステップS102で、CPU101は、測定した電流値が、所定値より大きいかどうかを判断する。ここで、所定値は、例えば、図2で示したI1とする。CPU101は、測定した電流値が、所定値より大きいと判断した場合は、処理をステップS103に進め、測定した電流値が、所定値を以下であると判断した場合にはステップS101の処理を繰り返す。
ステップS103で、CPU101は、測定した電流値に応じたパルス信号を各FETに出力する。出力するパルス信号については、上述で説明した各種のデューティ比を調整したパルス信号を用いることができる。
ステップS104で、CPU101は、検出抵抗値21の両端から電流値を測定し、タイマーカウンタをカウントアップする。ここで、電流値を測定するのは、前述のステップS103において電流値に応じたパルス信号を出力するためである。
ステップS105で、CPU101は、測定した電流値が、0であるかを判断するか、タイマーカウンタのカウント値が所定の時間に達したかを判断する。CPU101は、測定した電流値が、0であると判断した場合は、処理をステップS106に進め、測定した電流値が、0でないと判断した場合にはステップS103に戻り処理を繰り返す。また、CPU101は、タイマーカウンタのカウント値が所定の時間に達したと判断した場合は、処理をステップS106に進め、タイマーカウンタのカウント値が所定の時間に達していないと判断した場合にはステップS103に戻り処理を繰り返す。
ステップS106で、CPU101は、各FETにパルス信号の出力を停止する若しくはパルスデューティ比を0%とする処理を行い、本処理を終了する。
以下、本発明の実施例について説明する。本実施例では、調温部を調整してヒューズ素子の電流遮断特性について評価した。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
保護素子としては、ヒータ内蔵ヒューズ(SFK−30A:デクセリアルズ社製)を用いて試験を行った。保護素子の定格電流は30A、ヒータの抵抗値は50.0Ω、バッテリ電圧を40Vとし、保護素子に流す電流は、30A、60A、80A、100Aの4段階で評価を行った。
Figure 2015230740
評価結果は、表1及び図9に示すように、定格電流である30Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、ヒューズエレメントは溶断せず、回路切断は認められなかった。保護素子にデューティ比50%のパルス信号を流しヒータにより16Wの加熱を加えたところ、定格電流である30Aであっても、4.0秒で回路切断が行われた。
次に、定格電流を超える60Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、15.0秒で回路切断が行われた。保護素子にデューティ比50%のパルス信号を流しヒータにより16Wの加熱を加えたところ、1.7秒で回路切断が行われた。
次に、定格電流を超える80Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、3.0秒で回路切断が行われた。保護素子にデューティ比30%のパルス信号を流しヒータにより10Wの加熱を加えたところ、1.0秒で回路切断が行われた。
次に、定格電流を超える100Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、0.8秒で回路切断が行われた。なお、100A電流に対しては、保護素子にパルス信号を流さなかった。
以上のように実施例1では、保護素子にパルス信号による加熱を加えることで、ヒューズエレメントの溶断時間を任意にコントロールすることができることがわかる。特に、過熱による溶断時間短縮の効果が顕著であるとともに、定格電流であってもヒューズエレメントを溶断することが可能となった。
[実施例2]
保護素子としては、ヒータ非搭載ヒューズ(SFK−30A:デクセリアルズ社製)を用いて試験を行った。保護素子の定格電流は30Aとし、保護素子外部のヒータとして抵抗値が19Ωの発熱抵抗体R1と抵抗値26Ωの発熱抵抗体R2を用い、バッテリ電圧を12Vとし、保護素子に流す電流は、30A、60A、80A、100Aの4段階で評価を行った。なお、外部ヒータと保護素子内のヒューズエレメントは熱的に接続するように構成した。
Figure 2015230740
評価結果は、表2及び図10に示すように、定格電流である30Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、ヒューズエレメントは溶断せず、回路切断は認められなかった。発熱抵抗体R1と発熱抵抗体R2ともに電流を流し合計13.1Wの加熱を加えたところ、定格電流である30Aであっても、18.0秒で回路切断が行われた。
次に、定格電流を超える60Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、15.0秒で回路切断が行われた。発熱抵抗体R1のみに電流を流しヒータにより7.6Wの加熱を加えたところ、8.0秒で回路切断が行われた。
次に、定格電流を超える80Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、3.0秒で回路切断が行われた。発熱抵抗体R2のみに電流を流しヒータにより5.5Wの加熱を加えたところ、2.0秒で回路切断が行われた。
次に、定格電流を超える100Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、0.8秒で回路切断が行われた。なお、100A電流に対しては、保護素子にヒータによる加熱はしなかった。
以上のように実施例2では、異なる抵抗値の外部ヒータを複数用いて保護素子に加熱を加えることで、ヒューズエレメントの溶断時間を抵抗値の組み合わせに応じて任意にコントロールすることができることがわかる。特に、過熱による溶断時間短縮の効果が顕著であるとともに、定格電流であってもヒューズエレメントを溶断することが可能となった。
[実施例3]
保護素子としては、ヒータ内蔵ヒューズ(SFK−30A:デクセリアルズ社製)を用いて試験を行った。保護素子の定格電流は30A、ヒータの抵抗値は50.0Ω、バッテリ電圧を40Vとし、保護素子に流す電流は、29A、30A、60A、80Aの4段階で評価を行った。
Figure 2015230740
評価結果は、表3及び図11に示すように、定格電流以下である29Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、ヒューズエレメントは溶断せず、回路切断は認められなかった。保護素子にデューティ比0%のパルス信号を流しヒータにより0Wの加熱を加えたところ、回路切断は認められなかった。
次に、定格電流である30Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、ヒューズエレメントは溶断せず、回路切断は認められなかった。保護素子にデューティ比50%のパルス信号を流しヒータにより16Wの加熱を加えたところ、定格電流である30Aであっても、4.0秒で回路切断が行われた。
次に、定格電流を超える60Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、15.0秒で回路切断が行われた。保護素子にデューティ比50%のパルス信号を流しヒータにより16Wの加熱を加えたところ、1.7秒で回路切断が行われた。
次に、定格電流を超える80Aの電流に対し、保護素子にヒータによる加熱を加えない場合、3.0秒で回路切断が行われた。保護素子にデューティ比30%のパルス信号を流しヒータにより10Wの加熱を加えたところ、1.0秒で回路切断が行われた。
以上のように実施例3では、保護素子にパルス信号による加熱を加えることで、ヒューズエレメントの溶断時間を任意にコントロールすることができることがわかる。特に、29Aと30Aの比較からもわかるように、1A単位でもヒューズエレメントの溶断を制御することが可能となった。具体的に、ヒータによる加熱をせず、若しくは、冷却を加えることで、29Aではヒューズエレメントが溶断しないように調整することができるとともに、ヒータによる加熱を行い、冷却はしないことで、30Aでは任意の特性を実現することができることがわかる。
以上のように、本発明の例によるヒューズ調整回路を用いることにより、ヒューズ素子の定格電流よりも低い電流であっても、回路を遮断することが可能となり、定格電流以下の電流で回路を遮断したい場合にヒューズ素子の定格を変更することなく対応することが可能となる。
また、本発明の例によるヒューズ調整回路を用いることにより、所定の電流遮断特性を有するヒューズ素子であっても、電流遮断特性を任意に調整することができる。これにより、定格電流が大きいヒューズ素子であっても、溶断時間を短くすることができ。また、用途によっては、冷却素子を用いることにより溶断時間を長くする若しくは溶断しないようにすることもできる。
また、本発明の例によるヒューズ調整回路を用いることにより、所定の定格電流をわずかに超える電流であっても溶断時間を短くすることができるため、モバイル機器等のように通電可能な時間が限られる用途であっても、回路を遮断することが可能となる。
また、本発明の例によるヒューズ調整回路を用いることにより、機器の回路構成上で要求される定格電流に対して大きな定格電流のヒューズ素子を用いることができる。換言すると、所望の電流遮断特性を得つつも、ヒューズ抵抗値を下げることができるため、エネルギー損失を回避しながら、保護回路として接続された機器を保護することが可能となる。
1 バッテリユニット、11 バッテリ、12 ヒューズ回路、20 ヒューズ調整回路、21 検出抵抗体、22 IC、23 第1のFET、24 第2のFET、25 保護素子、31 第1の可溶導体、32 第2の可溶導体、33 第1の発熱抵抗体、34 冷却素子、41 第3の可溶導体、42 第2の発熱抵抗体、43 第3のFET、44 第3の発熱抵抗体、45 第4のFET、100 コンピュータ、101 CPU、102 ROM、103 RAM

Claims (32)

  1. 所定の電流によって溶断する可溶導体と、
    前記可溶導体の加熱量又は冷却量を調整する調温部と、
    前記調温部を制御することで前記可溶導体の電流遮断特性を制御する制御部とを備えるヒューズ回路。
  2. 前記調温部は、発熱抵抗体又は冷却素子である請求項1に記載のヒューズ回路。
  3. 前記調温部は、複数の発熱抵抗体若しくは複数の冷却素子又は発熱抵抗体と冷却素子の組み合わせである請求項1又は2に記載のヒューズ回路。
  4. 前記調温部は、加熱又は冷却の特性がそれぞれ異なる前記発熱抵抗体又は前記冷却素子で構成されている請求項2又は3に記載のヒューズ回路。
  5. 前記制御部は、前記発熱抵抗体又は前記冷却素子に流れる電流を制御することにより前記可溶導体に加える熱量を調整する請求項2乃至4の何れか一に記載のヒューズ回路。
  6. 前記制御部は、前記発熱抵抗体又は前記冷却素子に流れる電流をパルス制御することにより前記可溶導体に加える熱量を調整する請求項5に記載のヒューズ回路。
  7. 前記制御部は、前記可溶導体と直列配置された検出抵抗体を有し、前記可溶導体に流れる電流値に基づきデューティ比を可変させる請求項6に記載のヒューズ回路。
  8. 前記制御部は、前記可溶導体と直列配置された検出抵抗体を有し、前記可溶導体に流れる電流値が所定値を超えたときに前記調温部の制御を開始する請求項1乃至7の何れか一に記載のヒューズ回路。
  9. 前記制御部は、前記調温部の制御を開始してから所定時間を経過したとき、前記調温部の制御を中止する請求項1乃至8の何れか一に記載のヒューズ回路。
  10. 前記制御部は、前記可溶導体と直列配置された検出抵抗体を有し、前記調温部の制御を開始した後に前記可溶導体に流れる電流値が略0となったとき、前記調温部の制御を中止する請求項1乃至8の何れか一に記載のヒューズ回路。
  11. 所定の電流によって溶断する可溶導体の加熱量又は冷却量を調整する調温部と、
    前記調温部と接続され、前記調温部に印加する電流を制御することで前記可溶導体の電流遮断特性を制御する制御部とを備えるヒューズ調整回路。
  12. 前記調温部は、発熱抵抗体又は冷却素子である請求項11に記載のヒューズ調整回路。
  13. 前記調温部は、複数の発熱抵抗体若しくは複数の冷却素子又は発熱抵抗体と冷却素子の組み合わせである請求項11又は12に記載のヒューズ調整回路。
  14. 前記調温部は、前記複数の発熱抵抗体若しくは複数の冷却素子又は発熱抵抗体と冷却素子の組み合わせであり、加熱又は冷却の特性がそれぞれ異なるもので構成されている請求項12又は13に記載のヒューズ調整回路。
  15. 前記制御部は、前記発熱抵抗体又は前記冷却素子に流れる電流を制御することにより前記可溶導体に加える熱量を調整する請求項12乃至14の何れか一に記載のヒューズ調整回路。
  16. 前記制御部は、前記発熱抵抗体又は前記冷却素子に流れる電流をパルス制御することにより前記可溶導体に加える熱量を調整する請求項15に記載のヒューズ調整回路。
  17. 前記制御部は、前記可溶導体に流れる電流値に基づきデューティ比を可変させる請求項16に記載のヒューズ調整回路。
  18. 前記制御部は、前記可溶導体と直列配置された検出抵抗体を有し、前記可溶導体に流れる電流値が所定値を超えたときに前記調温部の制御を開始する請求項11乃至17の何れか一に記載のヒューズ調整回路。
  19. 前記制御部は、前記調温部の制御を開始してから所定時間を経過したとき、前記調温部の制御を中止する請求項11乃至18の何れか一に記載のヒューズ調整回路。
  20. 前記制御部は、前記可溶導体と直列配置された検出抵抗体を有し、前記調温部の制御を開始した後に前記可溶導体に流れる電流値が略0となったとき、前記調温部の制御を中止する請求項11乃至18の何れか一に記載のヒューズ調整回路。
  21. 所定の電流によって溶断する可溶導体の加熱量又は冷却量を調整する調温部に印加する電流を制御することで前記可溶導体の電流遮断特性を制御するヒューズ調整方法。
  22. 前記調温部は、発熱抵抗体又は冷却素子である請求項21に記載のヒューズ調整方法。
  23. 前記調温部は、複数の発熱抵抗体若しくは複数の冷却素子又は発熱抵抗体と冷却素子の組み合わせである請求項21又は22に記載のヒューズ調整方法。
  24. 前記調温部は、前記複数の発熱抵抗体若しくは複数の冷却素子又は発熱抵抗体と冷却素子の組み合わせであり、加熱又は冷却の特性がそれぞれ異なるもので構成されている請求項22又は23に記載のヒューズ調整方法。
  25. 前記発熱抵抗体又は前記冷却素子に流れる電流を制御することにより前記可溶導体に加える熱量を調整する請求項22乃至24の何れか一に記載のヒューズ調整方法。
  26. 前記発熱抵抗体又は前記冷却素子に流れる電流をパルス制御することにより前記可溶導体に加える熱量を調整する請求項25に記載のヒューズ調整方法。
  27. 前記可溶導体に流れる電流値に基づきデューティ比を可変させる請求項26に記載のヒューズ調整方法。
  28. 前記可溶導体と直列配置された検出抵抗体を用いて前記可溶導体に流れる電流値を検出し、前記電流値が所定値を超えたときに前記調温部の制御を開始する請求項21乃至27の何れか一に記載のヒューズ調整方法。
  29. 前記調温部の制御を開始してから経過時間を計時し、所定時間を経過したとき、前記調温部の制御を中止する請求項21乃至28の何れか一に記載のヒューズ調整方法。
  30. 前記調温部の制御を開始した後に前記可溶導体と直列配置された検出抵抗体を用いて前記可溶導体に流れる電流値を検出し、前記電流値が略0となったとき、前記調温部の制御を中止する請求項21乃至28の何れか一に記載のヒューズ調整方法。
  31. コンピュータに、
    所定の電流によって溶断する可溶導体の加熱量又は冷却量を調整する調温部に印加する電流を制御することで、前記可溶導体の電流遮断特性を制御する処理を実行させるプログラム。
  32. 請求項31に記載のプログラムを記録した記録媒体。
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