JP2015230543A - 設計装置、設計方法及び設計プログラム - Google Patents

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隆昌 奥村
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Kenji Suzuki
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山▲崎▼ 修
Osamu Yamazaki
修 山▲崎▼
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Abstract

【課題】クロックジッタの過大な見積もりを抑える。
【解決手段】クロックパスについて、電源ノイズ信号が印加されるノイズ印加タイミングと、電源ノイズ信号が印加された時のそのクロックパスのパス遅延との相関関係Rを取得する。更に、そのクロックパスに前段の回路から入力されるクロック信号に基づいたノイズ印加タイミング幅Wを設定する。取得した相関関係Rを用い、設定したノイズ印加タイミング幅Wでのパス遅延の差Dを算出し、その差Dの最大値を、クロックパスのクロックジッタとして見積もる。見積もられるクロックジッタが最悪値よりも低減され、過大な見積もりが抑えられる。
【選択図】図4

Description

本発明は、設計装置、設計方法及び設計プログラムに関する。
半導体集積回路では、クロックパス周辺の回路部の動作により発生する電源ノイズがそのクロックパスに影響し、伝送されるクロック信号にクロックジッタが発生することがある。このように電源ノイズに起因して発生するクロックジッタを算出する技術、算出したクロックジッタを考慮して半導体集積回路の設計を行う技術が知られている。
特開2009−282916号公報
或るクロックパスのクロックジッタを算出する際には、例えば、そのクロックパスの最大のパス遅延と最小のパス遅延との差、即ちそのクロックパスにおけるパス遅延変動の最大値を、クロックジッタとする手法が用いられる。設計時には、算出されたクロックジッタが考慮されるが、クロックジッタが大きく見積もられていると、要求される仕様を満足する半導体集積回路の設計の難易度が増すことがある。また、それにより、設計のTAT(Turn Around Time)増を招いてしまうことがある。
本発明の一観点によれば、クロックパスにノイズ信号が印加されるタイミングと、前記クロックパスのパス遅延との相関関係を取得する取得部と、前記クロックパスに入力される第1クロック信号に基づいた、前記タイミングの幅を設定する設定部と、前記相関関係を用い、前記幅での前記パス遅延の差を算出し、前記差の最大値を前記クロックパスのクロックジッタとする算出部とを含む設計装置が提供される。
また、本発明の一観点によれば、コンピュータを用いた設計方法、コンピュータに実行させる設計プログラムが提供される。
開示の技術によれば、クロックジッタの過大な見積もりを抑え、クロックパスのクロックジッタを適正に見積もることが可能になる。
クロックパス及びクロックジッタの説明図である。 設計装置の一例を示す図である。 設計方法の一例を示す図である。 ノイズ印加タイミングとパス遅延の相関関係の一例を示す図である。 クロックパスのパス遅延とクロック信号サイクルとの関係の説明図である。 半導体集積回路の設計手順例を示す図である。 クロックジッタ見積もりフローの一例を示す図である。 クロックジッタ見積もり対象のクロックパスの一例を示す図である。 電源ノイズ信号の生成方法の説明図である。 相関関係の生成方法の説明図である。 生成される相関関係の一例を示す図である。 クロックジッタの算出方法の説明図(その1)である。 クロックジッタの算出方法の説明図(その2)である。 クロックジッタ検証フローの一例を示す図である。 コンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
まず、クロックパス及びクロックジッタについて説明する。
図1はクロックパス及びクロックジッタの説明図である。図1(A)は半導体集積回路の構成例を模式的に示す図、図1(B)はクロックパスを伝送されるクロック信号の一例を示す図である。
図1(A)に示す半導体集積回路1は、例えば、LSI(Large Scale Integration)等の半導体チップ(ダイ)である。半導体集積回路1は、所定のクロック信号CLKを出力するPLL(Phase Locked Loop)等の回路2と、メモリ等の各種IP(Intellectual Property)の回路3とを含む。
回路2と回路3とは、回路2から出力されたクロック信号CLKを回路3へと伝送するクロックパス5で接続される。クロックパス5は、複数段接続されたバッファ4_x(xは1〜nの自然数)を含み、各バッファ4_xは、電源電圧Vddの電源線6に接続されると共に、GNDに接続されている。
回路2から出力されたクロック信号CLK(図1(B))は、クロックパス5に入力されてクロックパス5を伝送され、回路3に出力される。クロック信号CLKが入力されて出力されるまでの伝送時間(伝送で生じる遅延)が、このクロックパス5のパス遅延となる。クロックパス5のパス遅延には、各バッファ4_xで生じる遅延、及び各バッファ4_x間を接続する配線で生じる遅延が含まれ得る。
図1(A)に示す半導体集積回路1は更に、クロックパス5の外部に配置された、各種論理処理機能を有するロジック回路7を含む。尚、ロジック回路7には、同じ或いは異なる周波数で動作する複数のロジック回路部が含まれ得る。
半導体集積回路1では、ロジック回路7が動作することによりノイズが発生し、電源線6に電源ノイズ(電源ノイズ信号、電源ノイズ波形)6aが発生する場合がある(図1(A))。このような電源ノイズ信号6aが、クロックパス5のバッファ4_xに伝播する(印加される)ことで、パス遅延が変動し、クロックパス5から出力されるクロック信号CLKに揺らぎ(ジッタ)が発生することがある。このジッタが、クロックパス5のクロックジッタJ(図1(B))となる。
クロックジッタJは、半導体集積回路1を設計するうえで重要な因子となり得る。クロックジッタJを見積もる一手法として、対象のクロックパス5の最大のパス遅延と最小のパス遅延との差(パス遅延変動の最大値)をクロックジッタJとするものがある。そして、そのクロックジッタJを考慮して、そのクロックジッタJが許容されるように、タイミング設計等が行われる。
しかし、このようにクロックパス5の最大のパス遅延と最小のパス遅延との差をクロックジッタJとする手法の場合、クロックジッタJが過大に見積もられる場合がある。見積もられるクロックジッタJが大きいと、その分、要求される仕様を満足する半導体集積回路1の設計(タイミング設計を含むレイアウト設計)の難易度が増すことがある。また、設計の難易度が増すことで、設計のTAT増を招いてしまう場合がある。
半導体集積回路1を設計するうえでは、対象のクロックパス5について、クロックジッタJの過大な見積もりを抑え、適正なクロックジッタJを見積もることが有効となる。
そこで、上記のようなクロックパス5について適正なクロックジッタJを見積もるための設計手法について、以下に説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図2は設計装置の一例を示す図である。図3は設計方法の一例を示す図である。
図2に示す設計装置10は、取得部11、設定部12及び算出部13を備える。設計装置10は更に、回路情報21、ノイズ信号設定情報22、相関関係23、入力クロック情報24、ノイズ印加タイミング幅25及びクロックジッタ26の各情報を含む。各情報は、例えば、設計装置10が備えるメモリ等の記憶部に記憶される。
設計装置10の取得部11は、クロックジッタJを見積もるクロックパス5について、電源ノイズ信号6aが印加されるタイミング(ノイズ印加タイミング)と、電源ノイズ信号6aが印加された時のパス遅延との相関関係を示す情報を取得する(図3;ステップS1)。ノイズ印加タイミングとパス遅延の相関関係の一例を図4に示す。取得部11は、クロックジッタJを見積もるクロックパス5について、この図4に示すような相関関係Rを取得する。
取得部11は、例えば、次のような処理を行い、相関関係Rを取得する。
取得部11は、まず、クロックジッタJを見積もるクロックパス5を設定する。取得部11は、設計対象の半導体集積回路1に関する回路情報21を用いて、その半導体集積回路1に含まれる、クロックジッタJを見積もるクロックパス5を選択、抽出する。或いは、取得部11は、回路情報21を用いて、クロックジッタJを見積もるクロックパス5として想定されるクロックパスを生成する。ここで、回路情報21には、論理設計において取得される、ネット接続に関する情報(ネット接続情報(ネットリスト))、又は、物理設計(レイアウト設計)において取得される、配置配線に関する情報(レイアウト情報(配置配線情報))が含まれる。
次いで、取得部11は、ノイズ信号設定情報22を用いて電源ノイズ信号(波形)6aを設定する。ノイズ信号設定情報22は、設計対象の半導体集積回路1に関する設計制約又は電源ノイズ解析結果、或いは設計制約と電源ノイズ解析結果の双方を含む。設計制約には、設計対象の半導体集積回路1の仕様で規定される静的電圧降下(Static IR-drop)及びクロックレイテンシの情報が含まれる。電源ノイズ解析結果には、設計対象の半導体集積回路1について行われた電源ノイズ解析の結果を示す情報が含まれる。取得部11は、例えば、ノイズ信号設定情報22の設計制約に含まれる静的電圧降下及びクロックレイテンシの情報を用いて、対象のクロックパス5に伝播し得る電源ノイズ信号6aの波形を設定する。或いは、取得部11は、ノイズ信号設定情報22の電源ノイズ解析結果から、対象のクロックパス5に伝播する電源ノイズ信号6aの波形が判明していれば、その波形を電源ノイズ信号6aに設定する。
尚、ロジック回路7に異なる周波数で動作する複数のロジック回路部が含まれる場合等、電源線6に複数又は複数種の電源ノイズ信号が発生するような場合には、それらの電源ノイズ信号を重ね合わせたものを、電源ノイズ信号6aとして設定する。
半導体集積回路1内で発生する電源ノイズ信号6aは、一定の周期性を持つことが多く、その場合、電源ノイズ信号6aの周期とパス遅延或いはクロックジッタとの間には、一定の相関関係が見られる。
取得部11は、上記のようにして設定されたクロックパス5と電源ノイズ信号6aを用い、回路シミュレーションにより、クロックパス5上の入力クロック信号を固定し、その入力クロック信号の1周期内で電源ノイズ信号6aを走査し、パス遅延を測定する。或いは、クロックパス5上の電源ノイズ信号6aを固定し、その電源ノイズ信号6aに対して1周期分の入力クロック信号を走査することで、パス遅延を測定する。即ち、入力クロック信号と電源ノイズ信号6aの、一方に対する他方の導入タイミングを変化させ、クロックパス5のパス遅延を測定する。ここで、入力クロック信号には、クロックパス5の前段の回路2から出力されるクロック信号CLKとは異なる波形のクロック信号を用いることができる。また、回路シミュレーションには、SPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis)を用いることができる。
取得部11は、このような処理を行うことで、回路シミュレーションでクロックパス5のノイズ印加タイミングに対するパス遅延の依存性、即ち、図4に示すようなノイズ印加タイミングとパス遅延との相関関係R(図2;相関関係23)を取得する。尚、相関関係Rは、図4に示すようにグラフ化して、設計装置10が備えるモニタ等の表示部に表示させることができる。
設計装置10の設定部12は、クロックジッタJを見積もるクロックパス5に入力されるクロック信号(クロックパス5の前段の回路2から出力されるクロック信号)CLKに関する情報に基づいたノイズ印加タイミング幅W(図4)を設定する(図3;ステップS2)。
その際、設定部12は、例えば、入力クロック情報24に含まれる、回路2から出力されるクロック信号CLKの周波数(周期)及びジッタの情報を用い、クロック信号CLKの1サイクル長の最大値(周期±ジッタ)を算出する。設定部12は、算出したクロック信号CLKの1サイクル長の最大値(最大1サイクル長)を、ノイズ印加タイミング幅W(図2;ノイズ印加タイミング幅25)に設定する。
尚、この設定部12によるノイズ印加タイミング幅Wの設定は、上記取得部11による相関関係Rの取得後に限らず、対象のクロックパス5が設定された時点で、そのクロックパス5に入力されるクロック信号CLKの周期及びジッタを用いて設定することもできる。
設計装置10の算出部13は、取得部11で取得された相関関係23(R)と、設定部12で設定されたノイズ印加タイミング幅25(W)を用いて、クロック信号CLKが伝送されるクロックパス5のクロックジッタJを算出する(図3;ステップS3)。
その際、算出部13は、図4に示すように、相関関係Rをノイズ印加タイミング幅Wで走査(太矢印で図示)し、そのノイズ印加タイミング幅Wでのパス遅延の差Dをそれぞれ算出する。算出部13は、算出したその差Dの最大値を、クロックパス5のクロックジッタJ(図2;クロックジッタ26)として見積もる。
ここで、このようなクロックジッタJの見積もり、及び、クロックパス5のパス遅延とクロック信号CLKのサイクルとの関係について、図1〜図4及び次の図5を参照して説明する。図5はクロックパスのパス遅延とクロック信号サイクルとの関係の説明図である。
上記のようにして取得される相関関係R(23)からは、一定のノイズ印加タイミング幅Wでのクロックパス5の最小と最大のパス遅延及びそれらの差を求めることができる。また、入力クロック情報24から、クロックパス5に入力されるクロック信号CLKの最大1サイクル長を求めることができる。
ところで、半導体集積回路1の高性能化、高機能化等に伴い、クロックパス5を伝送されるクロック信号CLKの周波数は小さくなる一方、半導体集積回路1の回路構成によっては、クロックパス5とそのパス遅延が長くなることがある。
パス遅延に対してクロック信号CLKの1サイクル長が短い場合は、図5に示すように、或るクロックCLKaが回路2から回路3に到達する前に、その次のクロックCLKbがクロックパス5に入力されることになる。つまり、クロックパス5上を複数のクロックが順に伝送されていく。
電源ノイズ信号によるクロックジッタ変動は、クロックがクロックパスを伝送されている時に或るタイミングで電源ノイズ信号が印加されることにより引き起こされる。パス遅延に対してクロック信号CLKの1サイクル長が短い場合は、クロックパス5上を伝送されるクロック信号CLKの、複数のクロック(CLKa,CLKb等)が同時に、電源ノイズ信号6aの影響を受けることになる。この時、或るクロックCLKaと次のクロックCLKbに対してのノイズ印加タイミングの差は、クロック信号CLKの最大1サイクル長Cを超えることはない。つまり、ノイズ印加タイミングの差(幅)は、クロック信号CLKの1サイクルの最大幅で考えればよく、その場合のパス遅延変動差がクロックジッタになるということができる。
このような点に鑑み、設計装置10では、クロック信号CLKの最大1サイクル長Cを算出してこれをノイズ印加タイミング幅Wに設定する。そして、設計装置10では、図4に示すように、相関関係Rを用い、これを、設定したノイズ印加タイミング幅Wで走査し、このノイズ印加タイミング幅Wでのパス遅延の差Dを算出し、その最大値をクロックジッタJとして見積もる。
クロックパス5の最大のパス遅延と最小のパス遅延との差をクロックジッタJとする手法では、図4に示すパス遅延の最大値と最小値の差D0、即ち最悪値をクロックジッタJとして見積もる。しかし、クロック信号CLKが伝送されるクロックパス5のクロックジッタJは、上記のような差Dの最大値で見積もればよく、最悪値の差D0をクロックジッタJとして見積もる手法では、クロックジッタJを過大に見積もってしまう。
設計装置10では、クロックパス5のノイズ印加タイミングとパス遅延の相関関係Rを取得し、パス遅延の範囲を限定する、即ち入力するクロック信号CLKの条件(周期及びジッタ)に基づいたノイズ印加タイミング幅Wでパス遅延の範囲を限定する。これにより、クロックジッタJを最悪値の差D0よりも小さい差Dで取得することが可能になり、クロックパス5について見積もるクロックジッタJを低減することが可能になる。
上記設計装置10を用いた設計手法を、半導体集積回路1の設計における、クロックジッタJの見積もり工程及びクロックジッタJの検証工程にそれぞれ適用した例を、以下、第2の実施の形態及び第3の実施の形態として説明する。
そこでまず、半導体集積回路1の設計手順例について、図6を参照して説明する。
半導体集積回路1の設計は、論理設計(ステップS10)、レイアウト設計(ステップS11)、タイミング検証(ステップS12)、物理検証(ステップS13)、及びテープアウト(ステップS14)の各工程を含む。
論理設計工程(ステップS10)では、RTL(Resister Transfer Level)の設計データを用いて論理合成が行われ、ゲートレベルで記述されたネット接続情報(ネットリスト)が生成される。
レイアウト設計工程(ステップS11)では、論理設計工程で生成されたネット接続情報やタイミング制約が用いられて、論理機能(セル、ブロック)の配置及び配線が行われ、レイアウト情報(配置配線情報)が生成される。
タイミング検証工程(ステップS12)では、レイアウト設計工程後のレイアウト情報に含まれる回路の動作が検証される。
物理検証工程(ステップS13)では、レイアウト設計工程後のレイアウト情報に含まれる回路がデザインルールを満たし、正しく接続されているかが検証される。
上記のような工程を経て、半導体集積回路1の最終的な回路情報が準備(テープアウト)される(ステップS14)。
上記工程のうち、ステップS11のレイアウト設計工程は、更に次のような工程を含む。即ち、フロアプラン(ステップS11a)、電源配線(ステップS11b)、クロックツリー生成(ステップS11c)、クロックジッタ見積もり(ステップS11d)、配置配線(ステップS11e)、電源検証(ステップS11f)、及びクロックジッタ検証(ステップS11g)の各工程を含む。
フロアプラン工程(ステップS11a)では、論理設計工程後のネット接続情報等が用いられ、論理機能(セル、ブロック)の配置が行われる。
電源配線工程(ステップS11b)では、ネット接続情報等が用いられて配置された論理機能に対して、電源を分配する回路(電源分配回路)の設計が行われる。
クロックツリー生成工程(ステップS11c)では、ネット接続情報等が用いられて配置された論理機能に対して、論理機能間の距離やクロックスキュー等が考慮され、クロック信号を分配する回路(クロック分配回路)の設計が行われる。
クロックジッタ見積もり工程(ステップS11d)では、設計されたクロック分配回路に含まれるクロックパス、或いはクロック分配回路に含まれるべきクロックパスとして想定されるクロックパスについて、クロックジッタの見積もりが行われる。
配置配線工程(ステップS11e)では、見積もられたクロックジッタが考慮され、それが許容されるように、論理機能(セル、ブロック)、電源分配回路、クロック分配回路の配置及び配線並びにタイミング設計が行われ、レイアウト情報が生成される。
電源検証工程(ステップS11f)では、配置配線工程後のレイアウト情報が用いられ、設計された回路について、配線抵抗や容量等が考慮され、配線クロストーク、電源電圧降下、電源ノイズ等の検証、解析が行われる。検証結果、解析結果が半導体集積回路1の仕様を満たさない等、検証結果、解析結果の内容によっては、論理設計工程、或いはレイアウト設計工程のフロアプラン工程等に戻り、得られた検証結果、解析結果が考慮されて、改めて処理が実行される。
クロックジッタ検証工程(ステップS11g)では、電源検証工程後のレイアウト情報及び電源ノイズの解析結果が用いられ、設計された回路について、それに含まれるクロックパスのクロックジッタの検証が行われる。検証結果が半導体集積回路1の仕様を満たさない等、検証結果の内容によっては、論理設計工程、或いはレイアウト設計工程のフロアプラン工程等に戻り、得られた検証結果が考慮されて、改めて処理が実行される。
これらの工程を含むレイアウト設計工程(ステップS11)により、タイミング検証工程(ステップS12)又は物理検証工程(ステップS13)で用いられるレイアウト情報が生成される。
上記設計装置10を用いた設計手法は、このような工程を含む半導体集積回路1の設計における、クロックジッタ見積もり工程(ステップS11d)及び検証工程(ステップS11g)にそれぞれ適用することができる。
まず、上記設計装置10を用いた設計手法を、クロックジッタ見積もり工程(図6;ステップS11d)に適用した例を、第2の実施の形態として説明する。
図7はクロックジッタ見積もりフローの一例を示す図である。
設計装置10(図2)を用いたクロックジッタ見積もり工程では、まず、取得部11が、クロックジッタ見積もり対象のクロックパスを設定する(図7;ステップS20)。例えば、取得部11は、論理設計工程(図6;ステップ10)後のネット接続情報21a(図2;回路情報21)に基づいて設計されるクロック分配回路から、クロックジッタを見積もるクロックパスを選択し、抽出する。或いは、取得部11は、ネット接続情報21aから、或いはそれに基づいて設計されるクロック分配回路から、クロックジッタを見積もるべきクロックパスとして想定される構成のクロックパスを生成する。
図8はクロックジッタ見積もり対象のクロックパスの一例を示す図である。
図8に示すクロックパス70は、PLL40とIP50の間を接続する。クロックパス70は、複数段接続されたバッファ60_x(xは1〜nの自然数)を含み、各バッファ60_xは、電源電圧Vddの電源線80に接続されると共に、GNDに接続されている。クロックパス70は、例えば、PLL40からIP50までのパス長が10mm、低閾値電圧(LVt)のトランジスタを含むバッファ60_xが20段(n=20)接続されたクロックパスである。
ステップS20では、取得部11により、例えばまずこのようなクロックパス70が、クロックジッタの見積もり対象として設定される。クロックパス70を示す情報(図7;クロックパス27)は、設計装置10が備えるメモリ等の記憶部に記憶される。
次いで、取得部11は、電源ノイズ信号(波形)を設定する(図7;ステップS21)。取得部11は、例えば、設計制約22a(図2;ノイズ信号設定情報22)を用いて、クロックパス70に印加される電源ノイズ信号の波形を生成する。
図9は電源ノイズ信号の生成方法の説明図である。
取得部11は、例えば、設計制約22aに含まれる静的電圧降下及びクロックレイテンシの情報を用いて、図9に示すような、電源電圧Vddからの頂点の高さ(ノイズピーク)S、頂点までの幅T、全体のノイズ幅Uの電源ノイズ信号81を生成する。一例として、静的電圧降下の制約が40mV、クロックレイテンシの制約が2nsである場合、ノイズピークSが120mV(40mV×3倍)、幅Tが2nsの三角形の電源ノイズ信号81を生成する。ノイズ幅Uは、電源ノイズ信号81全体の三角形の面積が平均消費電流量と一致するように、設定する。
尚、電源線80に複数又は複数種の電源ノイズ信号が発生する、或いは発生すると想定される場合には、各電源ノイズ信号をこの図9の例のように生成し、それらの各電源ノイズ信号を重ね合わせ、クロックパス70に印加される電源ノイズ信号として生成する。
ここでは、設計制約22aを用いて電源ノイズ信号81を設定する場合を例示した。このほか、電源ノイズ解析結果(図2;ノイズ信号設定情報22)等から電源ノイズ信号の波形が判明している場合には、取得部11によってそれを取得し、クロックパス70に印加される電源ノイズ信号として設定することもできる。
ここでは、図9に示すような電源ノイズ信号81を例にして説明する。
ステップ21では、取得部11により、例えば上記のようにしてクロックパス70に印加される電源ノイズ信号81が設定される。電源ノイズ信号81を示す情報(図7;電源ノイズ信号28)は、設計装置10が備えるメモリ等の記憶部に記憶される。
次いで、取得部11は、クロックパス70について、電源ノイズ信号81が印加されるノイズ印加タイミングと、電源ノイズ信号81が印加された時のパス遅延との相関関係を生成する(図7;ステップS22)。
図10は相関関係の生成方法の説明図、図11は生成される相関関係の一例を示す図である。
取得部11は、上記のようにして設定されたクロックパス70(27)及び電源ノイズ信号81(28)、並びに適当なクロック信号CLK2を用いて、回路シミュレーション(SPICE)を実行する。ここで、クロック信号CLK2には、例えば、クロックパス70の前段のPLL40から出力されるクロック信号CLKとは異なる波形のクロック信号を用いる。例えば、クロックパス70の前段のPLL40から出力されるクロック信号CLKが数GHzの周波数である場合、ノイズ印加タイミングとパス遅延の相関関係の生成には、数MHzのクロック信号CLK2を用いる。
半導体集積回路1内の電源ノイズ信号81は、多くの場合、一定の周期で発生する。取得部11は、クロックパス70上のクロック信号CLK2を固定し、クロック信号CLK2の1周期内で電源ノイズ信号81を走査し(波形を点線で、走査を太矢印で図示)、クロック信号CLK2に対する電源ノイズ信号81の印加タイミングを変化させる(図10(A))。そして、その時のクロックパス70から出力されるクロック信号CLK2を測定することで、クロックパス70のパス遅延、電源ノイズ信号81の印加によって生じるパス遅延変動(点線で図示)を測定する(図10(B))。
取得部11は、このような処理により、図11に示すような、クロックパス70についてのノイズ印加タイミング[ns]とパス遅延[ns]との相関関係Rを生成する。
尚、ここではクロック信号CLK2を固定して電源ノイズ信号81の導入タイミングを変化させるようにしたが、電源ノイズ信号81を固定してクロック信号CLK2の導入タイミングを変化させても、図11に示すような相関関係Rを得ることが可能である。
ステップS22では、取得部11により、例えば上記のようにして相関関係Rが生成される。相関関係Rを示す情報(図7;相関関係23)は、設計装置10が備えるメモリ等の記憶部に記憶される。
相関関係23(R)の取得後、設計装置10では、設定部12が、PLL40から出力されるクロック信号CLKの周波数(周期)及びジッタの情報を、入力クロック情報24から取得する(図7;ステップS23)。そして、設定部12は、取得したクロック信号CLKに関する情報を用いて、クロック信号CLKの最大1サイクル長(周期±ジッタ)を算出し、これをノイズ印加タイミング幅Wとして設定する(図7;ステップS24)。
例えば、仕様上、PLL40から出力されるクロック信号CLKの周波数が2GHz(周期0.5ns)、ジッタが±10psであるとする。入力クロック情報24には、このようなクロック信号CLKの周波数(周期)及びジッタの情報が含まれる。設定部12は、入力クロック情報24から、クロックジッタ見積もり対象のクロックパス70に入力されるクロック信号CLKについて、その周波数とジッタの情報を取得する。この例では、2GHz(周期0.5ns)と±10psの情報を取得する。
設定部12は、取得された周期0.5ns及びジッタ±10psの情報を用い、クロック信号CLKの最大1サイクル長(周期±ジッタ)を算出する。この例では、クロック信号CLKの最大1サイクル長は0.52nsとなる。設定部12は、このクロック信号CLKの最大1サイクル長0.52nsを、ノイズ印加タイミング幅Wとして設定する。
ステップS23及びS24では、設定部12により、例えば上記のようにしてノイズ印加タイミング幅Wが設定される。ノイズ印加タイミング幅Wを示す情報(図7;ノイズ印加タイミング幅25)は、設計装置10が備えるメモリ等の記憶部に記憶される。
ノイズ印加タイミング幅Wの設定後、設計装置10では、算出部13が、相関関係23(R)とノイズ印加タイミング幅25(W)を用いて、クロックパス70のクロックジッタを算出する(図7;ステップS25)。
図12及び図13はクロックジッタの算出方法の説明図である。
算出部13は、図12に示すように、クロックパス70について取得された相関関係Rを、設定されたノイズ印加タイミング幅W(0.52ns)で走査し、そのノイズ印加タイミング幅Wでのパス遅延の差D(最大と最小の差D)をそれぞれ算出する。算出部13は、算出したその差Dのうちの最大値を、クロックパス70のクロックジッタJとして見積もる。クロックジッタJを示す情報(図7;クロックジッタ26)は、設計装置10が備えるメモリ等の記憶部に記憶される。
ノイズ印加タイミング幅Wとして設定される、クロック信号CLKの最大1サイクル長0.52nsは、クロックパス70のパス遅延(最小値約1.13ns〜最大値約1.45ns)よりも短い。この場合、クロックパス70上を、クロック信号CLKの複数のクロックが順に伝送され、伝送される複数のクロックが同時に、或るタイミングで印加される電源ノイズ信号81の影響を受ける。この時、或るクロックと次のクロックに対してのノイズ印加タイミングの差は、クロック信号CLKの最大1サイクル長0.52nsを超えない。従って、クロック信号CLKの最大1サイクル長0.52nsでのパス遅延変動(差D)の最大値をクロックジッタJとして見積もることができる。
算出部13は、図12に示すように、設定したノイズ印加タイミング幅Wで相関関係Rを走査し、ノイズ印加タイミング幅Wでのパス遅延の差Dを算出し、その最大値をクロックジッタJとする。一方、クロックパス70の最大のパス遅延と最小のパス遅延との差をクロックジッタJとする手法を用いると、図13に示すパス遅延の最大値と最小値の差D0、即ち最悪値がクロックジッタJとして見積もられる。上記の点に鑑み、クロックパス70に入力されるクロック信号CLKの最大1サイクル長0.52ns(ノイズ印加タイミング幅W)でパス遅延の範囲を限定することで、クロックジッタJを、最悪値の差D0よりも小さい差Dで見積もることができる。
設計装置10では、回路シミュレーションによってクロックパス70のノイズ印加タイミングとパス遅延との相関関係Rを取得し、クロックパス70に入力されるクロック信号CLKの条件(周期及びジッタ)に基づいたノイズ印加タイミング幅Wを設定する。そして、そのノイズ印加タイミング幅Wでパス遅延の範囲を限定し、その範囲でクロックパス70のクロックジッタJを見積もる。これにより、過大な見積もりを抑制し、簡便且つ適正にクロックジッタJを見積もることができる。
次に、上記設計装置10を用いた設計手法を、クロックジッタ検証工程(図6;ステップS11g)に適用した例を、第3の実施の形態として説明する。
図14はクロックジッタ検証フローの一例を示す図である。
設計装置10(図2)を用いたクロックジッタ検証工程では、まず、取得部11が、検証対象のクロックパスを設定する(図14;ステップS30)。例えば、取得部11は、配置配線工程(図6;ステップS11e)後又は電源検証工程(図6;ステップS11f)後のレイアウト情報21b(図2;回路情報21)から、クロックジッタを検証するクロックパスを選択し、抽出する。或いは、取得部11は、検証すべきクロックパスとして想定される構成のクロックパスを生成する。検証対象のクロックパスを示す情報(図14;クロックパス27)は、設計装置10が備えるメモリ等の記憶部に記憶される。
次いで、取得部11は、電源ノイズ信号(波形)を設定する(図14;ステップS31)。
その際、取得部11は、電源検証工程(図6;ステップS11f)で得られる電源ノイズ解析結果22b(図2;ノイズ信号設定情報22)から、検証対象のクロックパスに印加される電源ノイズ信号を選択し、抽出する。電源ノイズ信号を示す情報(図14;電源ノイズ信号28)は、設計装置10が備えるメモリ等の記憶部に記憶される。
尚、このクロックジッタ検証工程において、上記クロックジッタ見積もり工程(第2の実施の形態)と同様に、設計制約(図2;ノイズ信号設定情報22)に含まれる静的電圧降下及びクロックレイテンシの情報を用いて電源ノイズ信号を設定することもできる。
検証対象のクロックパス及び電源ノイズ信号の設定後、取得部11は、そのクロックパスについて、電源ノイズ信号が印加されるノイズ印加タイミングと、電源ノイズ信号が印加された時のパス遅延との相関関係を生成する(図14;ステップS32)。
その際、取得部11は、上記のようにして設定された検証対象のクロックパス及び電源ノイズ信号並びに適当なクロック信号(検証対象のクロックパスの前段からのクロック信号とは異なる波形のクロック信号)を用いて、回路シミュレーション(SPICE)を実行する。その際、取得部11は、クロックパス上のクロック信号を固定し、そのクロック信号の1周期内で電源ノイズ信号を走査し、クロックパスのパス遅延を測定することで、検証対象のクロックパスのノイズ印加タイミングとパス遅延の相関関係を生成する。或いは、電源ノイズ信号を固定してクロック信号の入力タイミングを変化させ、検証対象のクロックパスのノイズ印加タイミングとパス遅延の相関関係を生成する。相関関係を示す情報(図14;相関関係23)は、設計装置10が備えるメモリ等の記憶部に記憶される。
相関関係の取得後、設計装置10では、設定部12が、検証対象のクロックパスに入力される(前段から出力される)クロック信号の周波数(周期)及びジッタの情報を、入力クロック情報24から取得する(図14;ステップS33)。
そして、設定部12は、取得したクロック信号に関する情報を用いて、クロック信号の最大1サイクル長(周期±ジッタ)を算出し、これをノイズ印加タイミング幅として設定する(図14;ステップS34)。ノイズ印加タイミング幅を示す情報(図14;ノイズ印加タイミング幅25)は、設計装置10が備えるメモリ等の記憶部に記憶される。
ノイズ印加タイミング幅の設定後、設計装置10では、算出部13が、相関関係とノイズ印加タイミング幅を用いて、検証対象のクロックパスのクロックジッタを算出する(図14;ステップS35)。算出部13は、上記図12の例に従い、検証対象のクロックパスについて取得された相関関係を、設定されたノイズ印加タイミング幅で走査し、そのノイズ印加タイミング幅でのパス遅延の差をそれぞれ算出する。算出部13は、算出したその差の最大値を、検証対象のクロックパスのクロックジッタ(図14;クロックジッタ26)として見積もる。
設計装置10は、このようにして電源検証(図6;ステップS11f)まで行った回路についてのクロックパスのクロックジッタを見積もる。例えば、設計装置10は、このようにして見積もったクロックジッタが、仕様から設定される所定値又は所定範囲か否かを判定し、仕様を満足するものであるか否かを検証する。
設計装置10では、検証対象のクロックパスについても、回路シミュレーションによってノイズ印加タイミングとパス遅延との相関関係を取得し、クロックパスに入力されるクロック信号の条件(周期及びジッタ)に基づいたノイズ印加タイミング幅を設定する。そして、そのノイズ印加タイミング幅でパス遅延の範囲を限定し、その範囲でクロックパスのクロックジッタを見積もる。これにより、簡便且つ適正にクロックジッタを見積もることができる。
以上説明した設計装置10の処理機能は、コンピュータを用いて実現することができる。
図15はコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
コンピュータ100は、プロセッサ101によって装置全体が制御される。プロセッサ101には、バス109を介してRAM(Random Access Memory)102と複数の周辺機器が接続される。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はPLD(Programmable Logic Device)である。プロセッサ101は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうち2以上の要素の組み合わせであってもよい。
RAM102は、コンピュータ100の主記憶装置として使用される。RAM102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、プロセッサ101による処理に必要な各種データが格納される。
バス109に接続されている周辺機器としては、HDD(Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、機器接続インタフェース107及びネットワークインタフェース108がある。
HDD103は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込み及び読み出しを行う。HDD103は、コンピュータ100の補助記憶装置として使用される。HDD103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、及び各種データが格納される。尚、補助記憶装置としては、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置を使用することもできる。
グラフィック処理装置104には、モニタ111が接続される。グラフィック処理装置104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像をモニタ111の画面に表示させる。モニタ111としては、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
入力インタフェース105には、キーボード112とマウス113とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード112やマウス113から送られてくる信号をプロセッサ101に送信する。尚、マウス113は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボール等がある。
光学ドライブ装置106は、レーザ光等を利用して、光ディスク114に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク114は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク114には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。
機器接続インタフェース107は、コンピュータ100に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置115やメモリリーダライタ116を接続することができる。メモリ装置115は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ116は、メモリカード117へのデータの書き込み、又はメモリカード117からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード117は、カード型の記録媒体である。
ネットワークインタフェース108は、ネットワーク110に接続される。ネットワークインタフェース108は、ネットワーク110を介して、他のコンピュータ又は通信機器との間でデータの送受信を行う。
以上のようなハードウェア構成によって、設計装置10の処理機能、例えば上記の取得部11、設定部12及び算出部13の各処理機能(処理条件の入力、処理結果の表示や記憶等を含む)を実現することができる。
コンピュータ100は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、設計装置10の処理機能を実現する。コンピュータ100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、コンピュータ100に実行させるプログラムをHDD103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、HDD103内のプログラムの少なくとも一部をRAM102にロードし、プログラムを実行する。またコンピュータ100に実行させるプログラムを、光ディスク114、メモリ装置115、メモリカード117等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、HDD103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
以上説明した実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) クロックパスにノイズ信号が印加されるタイミングと、前記クロックパスのパス遅延との相関関係を取得する取得部と、
前記クロックパスに入力される第1クロック信号に基づいた、前記タイミングの幅を設定する設定部と、
前記相関関係を用い、前記幅での前記パス遅延の差を算出し、前記差の最大値を前記クロックパスのクロックジッタとする算出部と
を含むことを特徴とする設計装置。
(付記2) 前記取得部は、1周期が前記第1クロック信号の1サイクル長よりも大きい第2クロック信号の1周期と、前記ノイズ信号の、一方に対する他方の導入タイミングを変化させて前記パス遅延を測定し、前記相関関係を取得することを特徴とする付記1に記載の設計装置。
(付記3) 前記ノイズ信号は、設計対象回路の設計制約に含まれる静的電圧降下及びクロックレイテンシの情報に基づいて設定されることを特徴とする付記1又は2に記載の設計装置。
(付記4) 前記ノイズ信号は、設計対象回路の電源ノイズ解析結果に基づいて設定されることを特徴とする付記1又は2に記載の設計装置。
(付記5) 前記クロックパスは、設計対象回路の論理設計において取得される回路情報に基づいて設定されることを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の設計装置。
(付記6) 前記クロックパスは、設計対象回路のレイアウト設計において取得される回路情報に基づいて設定されることを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載の設計装置。
(付記7) 前記第1クロック信号は、前記クロックパスの前段に接続される回路部から出力されるクロック信号であることを特徴とする付記1乃至6のいずれかに記載の設計装置。
(付記8) 前記設定部は、前記第1クロック信号の周期とジッタによって決定される1サイクル長を、前記幅に設定することを特徴とする付記1乃至7のいずれかに記載の設計装置。
(付記9) 前記第1クロック信号の1サイクル長が、前記パス遅延の最小値よりも小さいことを特徴とする付記1乃至8のいずれかに記載の設計装置。
(付記10) 前記算出部は、前記タイミングに対する前記パス遅延の変化を、前記幅で走査し、前記差を算出することを特徴とする付記1乃至9のいずれかに記載の設計装置。
(付記11) コンピュータが、
クロックパスにノイズ信号が印加されるタイミングと、前記クロックパスのパス遅延との相関関係を取得し、
前記クロックパスに入力される第1クロック信号に基づいた、前記タイミングの幅を設定し、
前記相関関係を用い、前記幅での前記パス遅延の差を算出し、前記差の最大値を前記クロックパスのクロックジッタとする
ことを特徴とする設計方法。
(付記12) コンピュータに、
クロックパスにノイズ信号が印加されるタイミングと、前記クロックパスのパス遅延との相関関係を取得し、
前記クロックパスに入力される第1クロック信号に基づいた、前記タイミングの幅を設定し、
前記相関関係を用い、前記幅での前記パス遅延の差を算出し、前記差の最大値を前記クロックパスのクロックジッタとする
処理を実行させることを特徴とする設計プログラム。
1 半導体集積回路
2,3 回路
4_x,60_x(x=1〜n) バッファ
5,70 クロックパス
6,80 電源線
6a,81 電源ノイズ信号
7 ロジック回路
10 設計装置
11 取得部
12 設定部
13 算出部
21 回路情報
21a ネット接続情報
21b レイアウト情報
22 ノイズ信号設定情報
22a 設計制約
22b 電源ノイズ解析結果
23,R 相関関係
24 入力クロック情報
25,W ノイズ印加タイミング幅
26 クロックジッタ
27 クロックパス
28 電源ノイズ信号
40 PLL
50 IP
100 コンピュータ
101 プロセッサ
102 RAM
103 HDD
104 グラフィック処理装置
105 入力インタフェース
106 光学ドライブ装置
107 機器接続インタフェース
108 ネットワークインタフェース
109 バス
110 ネットワーク
111 モニタ
112 キーボード
113 マウス
114 光ディスク
115 メモリ装置
116 メモリリーダライタ
117 メモリカード
CLK,CLK2 クロック信号
CLKa,CLKb クロック
C 1サイクル長
D,D0 差
S ノイズピーク
T クロックレイテンシ
U ノイズ幅

Claims (7)

  1. クロックパスにノイズ信号が印加されるタイミングと、前記クロックパスのパス遅延との相関関係を取得する取得部と、
    前記クロックパスに入力される第1クロック信号に基づいた、前記タイミングの幅を設定する設定部と、
    前記相関関係を用い、前記幅での前記パス遅延の差を算出し、前記差の最大値を前記クロックパスのクロックジッタとする算出部と
    を含むことを特徴とする設計装置。
  2. 前記取得部は、1周期が前記第1クロック信号の1サイクル長よりも大きい第2クロック信号の1周期と、前記ノイズ信号の、一方に対する他方の導入タイミングを変化させて前記パス遅延を測定し、前記相関関係を取得することを特徴とする請求項1に記載の設計装置。
  3. 前記第1クロック信号は、前記クロックパスの前段に接続される回路部から出力されるクロック信号であることを特徴とする請求項1又は2に記載の設計装置。
  4. 前記設定部は、前記第1クロック信号の周期とジッタによって決定される1サイクル長を、前記幅に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の設計装置。
  5. 前記第1クロック信号の1サイクル長が、前記パス遅延の最小値よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の設計装置。
  6. コンピュータが、
    クロックパスにノイズ信号が印加されるタイミングと、前記クロックパスのパス遅延との相関関係を取得し、
    前記クロックパスに入力される第1クロック信号に基づいた、前記タイミングの幅を設定し、
    前記相関関係を用い、前記幅での前記パス遅延の差を算出し、前記差の最大値を前記クロックパスのクロックジッタとする
    ことを特徴とする設計方法。
  7. コンピュータに、
    クロックパスにノイズ信号が印加されるタイミングと、前記クロックパスのパス遅延との相関関係を取得し、
    前記クロックパスに入力される第1クロック信号に基づいた、前記タイミングの幅を設定し、
    前記相関関係を用い、前記幅での前記パス遅延の差を算出し、前記差の最大値を前記クロックパスのクロックジッタとする
    処理を実行させることを特徴とする設計プログラム。
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