JP2015230013A - ブーツアダプタ、ブーツアダプタ装着部材 - Google Patents

ブーツアダプタ、ブーツアダプタ装着部材 Download PDF

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義雄 平賀
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Abstract

【課題】外輪部材からブーツ側に流出したグリースを外輪部材側に戻すことができるブーツアダプタを提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係るブーツアダプタ40は、金属製の筒部材であり、一端が推進軸用の等速ジョイント1の外輪部材10に固定され、他端がブーツ50を保持するブーツアダプタ40であって、内周面に螺旋状の螺旋溝46が形成されていることを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、ブーツアダプタ、ブーツアダプタ装着部材に関する。
前部に原動機、変速装置を搭載し、後部に終減速装置を搭載する車両では、前後方向に延びる推進軸(プロペラシャフト)を備え、この推進軸により変速装置で減速された原動機の動力を終減速装置に伝達している。
また、変速装置と終減速装置との間隔が一定でないこと、変速装置の出力軸と終減速装置の入力軸との回転軸が同一直線上にないことから、推進軸には自在継手が設けられている。
自在継手として、十字軸継手が一般的に用いられているものの、入力軸と出力軸との作動角が大きくなると、走行時に振動や騒音が発生し易い。このため、この問題に対応すべく、等速ジョイントが用いられることがある。
等速ジョイントは、一端が開口してその内周面に摺動溝が周方向に複数形成された外輪部材と、外輪部材の開口に挿入される軸部材と、軸部材に外嵌されるとともに外輪部材の摺動溝に入り込む動力伝達部材と、を備える。また、外輪部材の開口内には、外輪部材に対する動力伝達部材の摺動を潤滑にするため、グリースが充填されている。
さらに、等速ジョイントには、外輪部材の開口内からグリースが流出することを防止するとともに、外輪部材の開口内に泥水が浸入を防止するため、外輪部材と軸部材との隙間を封止するゴム製のブーツが設けられている。
なお、等速ジョイントは、推進軸のほかに駆動軸(ドライブシャフト)に用いられる場合がある。駆動軸に用いられる等速ジョイント用のブーツは、蛇腹状のベロー部を有し、両端が外輪部材と軸部材とに外嵌されて外輪部材と軸部材との隙間を封止している。
一方で、駆動軸の等速ジョイント用のブーツを推進軸の等速ジョイントに用いると、推進軸の回転数が駆動軸の回転数よりも高いことから、蛇腹状のベロー部が破損する。
このため、推進軸に用いられる等速ジョイント(以下、「推進軸用等速ジョイント」と称する)には、金属製の筒部材であり、一端が外輪部材に外嵌されるブーツアダプタを設け、そのブーツアダプタの内側にブーツを保持している。
ここで、グリースがブーツ側に移動することを抑制するため、下記特許文献1では、外輪部材とブーツアダプタとの間から径方向内側に延びるシールドが設けられ、下記特許文献2のブーツには、ブーツアダプタの内周面に当接するリップが設けられている。
特許3940614号公報 特開2008−261395号公報
しかしながら、特許文献1によれば、グリースが一旦シールドを乗り越えてしまうと、外輪部材の内部空間に戻ることが難しく、外輪部材内のグリースが不足する。
また、特許文献2によれば、等速ジョイントの回転や外輪部材に対する軸部材の屈曲によりリップとブーツアダプタとの間に隙間が生じ、グリースが浸入するおそれがある。このため、外輪部材の方に戻ることが難しく、外輪部材内のグリースが不足する。
また、充填するグリースの量を予め多くすることで外輪部材のグリース不足を解消することが考えられるものの、ブーツ側に多くのグリースが移動するとブーツが変形して破損するおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するために創作されたものであり、外輪部材からブーツ側に流出したグリースを外輪部材側に戻すことができるブーツアダプタを提供することを目的とする。
また、本発明は、ブーツアダプタに装着することで、外輪部材からブーツ側に流出したグリースを外輪部材側に戻すことができるブーツアダプタ装着部材を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るブーツアダプタは、金属製の筒部材であり、一端が推進軸用等速ジョイントの外輪部材に固定され、他端がブーツを保持するブーツアダプタであって、内周面に螺旋状の螺旋溝が形成されていることを特徴とする。
前記する発明によれば、推進軸の回転により、外輪部材からブーツ側に移動したグリースが遠心力により径方向外側に移動し、ブーツアダプタの内周面の螺旋溝に入り込む。そして、推進軸の回転に伴いブーツアダプタも回転することから、螺旋溝に案内されてグリースが推進軸の軸方向に移動して外輪部材に戻る。このため、グリース不足が解消されて外輪部材に対する動力伝達部材の摺動が潤滑になるとともに、ブーツの変形・破損が抑制される。
また、等速ジョイントの軸部材が前後動又は傾動しても、ブーツアダプタは変形しないことから、螺旋溝による流路が常に確保されている。このため、従来技術で説明した蛇腹状のベロー部が形成されたブーツのように、ブーツが収縮することで溝が潰れてグリースの流路が遮断し、グリースが外輪部材に戻らない、という問題が生じない。
さらに、従来技術で挙げた特許文献1の変更例によれば、外輪部材に対し軸部材が軸方向に移動しない等速ジョイントにしか用いることができないが、本発明によれば、このような限定がなく利用することができる。
また、前記他端側から前記一端側に向かうにつれて内径が拡径してもよい。
前記する構造であっても、グリース不足が解消され、外輪部材に対する動力伝達部材の摺動が潤滑になり、ブーツの変形・破損も抑制される。
また、前記外輪部材の内周面に複数の摺動溝が形成され、前記螺旋溝は、前記摺動溝を同数形成されて、前記摺動溝のそれぞれに連続していることが好ましい。
前記する構成によれば、各摺動溝にグリースが戻るようになり、複数の摺動溝のうちの一つに偏ることない。
また、前記課題を解決するため、本発明に係るブーツアダプタ装着部材は、一端が推進軸用等速ジョイントの外輪部材に固定されて他端がブーツを保持するブーツアダプタの内周面に装着されるブーツアダプタ装着部材であって、筒状を呈し、内周面に螺旋状の螺旋溝が形成されていることを特徴とする。
前記する発明によれば、推進軸の回転により、外輪部材からブーツ側に移動したグリースが遠心力により径方向外側に移動し、ブーツアダプタの内周面の螺旋溝に入り込む。そして、推進軸の回転に伴いブーツアダプタも回転することから、螺旋溝に案内されてグリースが推進軸の軸方向に移動して外輪部材に戻る。このため、グリース不足が解消されて外輪部材に対する動力伝達部材の摺動が潤滑になるとともに、ブーツの変形・破損が抑制される。
また、前記する発明によれば、等速ジョイントの軸部材が前後動又は傾動しても、ブーツアダプタに装着されるブーツアダプタ装着部材も変形しないため、螺旋溝による流路が常に確保されている。このため、従来技術で説明した蛇腹状のベロー部が形成されたブーツのように、ブーツが収縮することで溝が潰れてグリースの流路が遮断し、グリースが外輪部材に戻らない、という問題が生じない。
さらに、前記する発明によれば、外輪部材に対し軸部材が軸方向に移動しない等速ジョイントに限定されることなく利用することができる。
また、前記他端側から前記一端側に向かうにつれて内径が拡径してもよい。
前記する構造であっても、グリース不足が解消され、外輪部材に対する動力伝達部材の摺動が潤滑になり、ブーツの変形・破損も抑制される。
また、前記外輪部材の内周面に複数の摺動溝が形成され、前記螺旋溝は、前記摺動溝を同数形成されて、前記摺動溝のそれぞれに連続していることが好ましい。
前記する構成によれば、各摺動溝にグリースが戻るようになり、複数の摺動溝のうちの一つに偏ることない。
また、前記課題を解決するため、本発明に係るブーツアダプタ装着部材は、一端が推進軸用等速ジョイントの外輪部材に固定されて他端がブーツを保持するブーツアダプタの内周面に装着されるブーツアダプタ装着部材であって、螺旋状を呈し、前記内周面に装着されて軸方向に隣り合う部位同士の間に螺旋溝が形成されていることを特徴とする。
前記する発明によれば、推進軸の回転により、外輪部材からブーツ側に移動したグリースが遠心力により径方向外側に移動し、ブーツアダプタ装着部材が形成する螺旋溝に入り込む。そして、推進軸の回転に伴いブーツアダプタも回転することから、螺旋溝に案内されてグリースが推進軸の軸方向に移動して外輪部材に戻る。このため、グリース不足が解消されて外輪部材に対する動力伝達部材の摺動が潤滑になるとともに、ブーツの変形・破損が抑制される。
また、前記する発明によれば、等速ジョイントの軸部材が前後動又は傾動しても、ブーツアダプタに装着されるブーツアダプタ装着部材も変形しないため、螺旋溝による流路が常に確保されている。このため、従来技術で説明した蛇腹状のベロー部が形成されたブーツのように、ブーツが収縮することで溝が潰れてグリースの流路が遮断し、グリースが外輪部材に戻らない、という問題が生じない。
さらに、前記する発明によれば、外輪部材に対し軸部材が軸方向に移動しない等速ジョイントに限定されることなく利用することができる。
本発明によれば、外輪部材からブーツ側に流出したグリースを外輪部材側に戻すことができるブーツアダプタを提供することができる。
また、本発明によれば、ブーツアダプタに装着することで、外輪部材からブーツ側に流出したグリースを外輪部材側に戻すことができるブーツアダプタ装着部材を提供することができる。
第1実施形態に係る推進軸の平面図である。 第1実施形態に係る等速ジョイントの断面図であり、図3のII−II線矢視断面図である。 図1のIII−III線矢視断面図である。 第1実施形態のブーツアダプタであり、外輪部材に取り付けられる前の状態(単体時)の断面図である。 第1実施形態に係るブーツアダプタ(単体時)の変形例の断面図である。 第2実施形態に係る等速ジョイントの断面図である。 第2実施形態に係るブーツアダプタ装着部材の変形例の断面図である。 第3実施形態に係る等速ジョイント(単体時)の断面図である。
本発明に係る操舵装置の第1実施形態〜第3実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、第1実施形態〜第3実施形態の説明において、同一の要素には同一の符号を付している。
(第1実施形態)
図1に示すように、推進軸(プロペラシャフト)100は、FFベースの四輪駆動の車両に搭載され、車両前部に搭載された変速装置(不図示)から出力される動力を、車両後部に搭載された終減速装置(不図示)に伝達させる動力伝達軸である。
推進軸100は、2ピース構造であり、前側の第1軸110と、後側の第2軸120と、第1軸110及び第2軸120を連結する等速ジョイント1と、推進軸100の前後方向中間に配置されて推進軸100を車体に対し回転自在で支持する中間軸受ユニット130と、第1軸110の前方に設けられた第1十字軸継手140と、第2軸120の後方に設けられた第2十字軸継手150と、を備える。
第1軸110と第2軸120とは、前後方向に延びる鋼管である。
第1十字軸継手140と第2十字軸継手150とは、フランジヨークとスタブヨークと十字軸と、を有し、変速装置と推進軸100との接合角度、及び推進軸100と終減速装置との接合角度を変化させるためのものである。
図2に示すように、等速ジョイント1は、トリポート型であり、有底円筒状を呈し後方に向って開口する外輪部材10と、前後方向に延びて前部が外輪部材10に挿入されるスタブシャフト20と、スタブシャフト20の前端部に外嵌される動力伝達部材30と、外輪部材10に外嵌されるブーツアダプタ40と、ゴム製のブーツ50と、を備える。
外輪部材10は、前部が第1軸110の後部に溶接されて第1軸110に固定されている。
外輪部材10の外周面の後側には、その外周面に沿って周方向に延在する係止溝14及び収容溝15が形成されている。なお、収容溝15の方が係止溝14よりも後方に形成されている。
外輪部材10の内周面には、軸方向に延びる摺動溝11が形成されている。この摺動溝11は、外輪部材10の後端部10aまで延在し開口している。また、図3に示すように、摺動溝11を囲む底面12と2つの側面13とは、軸方向から視て曲面となっている。摺動溝11は、3本形成されており、3本の摺動溝11は、周方向に等間隔で配置されている。
スタブシャフト20は、第2軸120の前方に配置されて第2軸120の前部に溶接される略円盤状の基部21(図1参照)と、基部21から前方に延びて外輪部材10内に挿入する略円柱状の円柱部22と、を備える。
円柱部22は、略円柱状を呈し、円柱部22の先端部の外周面には、スプライン軸23が形成されている。
動力伝達部材30は、円環状を呈し内周面に複数のスプライン溝31が形成された円環部32と、円環部32から径方向外側に突出する3つのトラニオンジャーナル33(図3参照)と、各トラニオンジャーナル33に外嵌されたニードルローラ34と、各ニードルローラ34に外嵌されたローラ35とを備えている。
円環部32のスプライン溝31がスタブシャフト20のスプライン軸23に嵌合し、円環部32とスタブシャフト20とがスプライン結合している。
図3に示すように、3つのトラニオンジャーナル33は、周方向に等間隔に設けられて、外輪部材10の摺動溝11に入り込んでいる。
各ローラ35は、外輪部材10の摺動溝11内に配置されて、摺動溝11の側面13、13に当接している。このため、外輪部材10が軸周りに回転した場合、摺動溝11の側面13がローラ35を周方向に押し出してスタブシャフト20が回転する。
なお、実施形態の車両において、前方への走行時には、前方から視て右回り(図3の矢印Aを参照)に回転するようになっている。
また、各ローラ35が摺動溝11の側面13に対し摺動(転動)することで、前後移動(図2の矢印B参照)又は傾動する(図2の矢印C参照)。
また、外輪部材10の摺動溝11とニードルローラ34とにはグリースが充填されている。
図2、図4に示すように、ブーツアダプタ40は、金属製の円筒部材であり、前端から順に、外輪部材10の係止溝14に係止する係止部41と、外輪部材10に外嵌する外嵌部42と、リング状を呈し外輪部材10の後端部10aに当接するリング部43と、リング部43の内径から後方に延びる円筒状の円筒部44と、ブーツ50の一端を保持する保持部45と、が形成されている。
係止部41は、外輪部材10からブーツアダプタ40が抜け落ちないようにするための部位であり、外輪部材10に外嵌後、係止溝14に倣って全周を加締められる。
外嵌部42は、外輪部材10の収容溝15を覆っており、収容溝15に収容されたOリング60が外嵌部42の内周面に圧接している。このため、外輪部材10の外周面とブーツアダプタ40の内周面との間からグリースが漏出しないようになっている。
リング部43は、外嵌部42の後端から径方向内側に延びて、リング部43の内端が摺動溝11の底面12(図3参照)よりも内側に位置している。このため、摺動溝11内のグリースがリング部43を超えて、円筒部44の方へ移動し難い。
保持部45は、円筒部44の後端から後方に向って延びるとともに、径方向内側に折り返して前方に延び、ブーツ50の一端を挟みこんでいる。
また、ブーツ50は、円筒状の部材である。ブーツ50の他端側は、保持部45から径方向内側に折り返されて後方へ延びるとともに、金属リング51によりスタブシャフト20に締め付けられ、外輪部材10の開口を封止している。
円筒部44の内部空間は、外輪部材10の内部空間と連続しており、外輪部材10に充填されたグリースが円筒部44内に流出することがある。
また、円筒部44の内周面には、径方向外側に窪む螺旋溝46が形成されている。このため、円筒部44内に流入したグリースは、推進軸100の回転により遠心力を受けて径方向外側に移動して、螺旋溝46内に入り込む。
図4に示すように、螺旋溝46は、螺旋状を呈している、
螺旋溝46は、外輪部材10の後端部10aまで延びて、外輪部材10の摺動溝11の一つに連続している。
螺旋溝46の螺旋の向きは、前方から視て右周りに形成され、車両が前方へ走行する場合における推進軸100の回転方向と同一である。このため、車両が前方へ走行した場合、螺旋溝46の側壁が螺旋溝46内のグリースを前方へ押し出し、グリースが螺旋溝46に沿って前方へ移動する(図4の矢印D1、D2、D3参照)。その結果、螺旋溝46に繋がる外輪部材10の摺動溝11にグリースが流れ込むようになる(図4の矢印D4参照)。
以上、第1実施形態によれば、ブーツアダプタ40の螺旋溝46によりブーツ側に流出したグリースが外輪部材10側に戻るため、グリース不足が解消されて、外輪部材10に対する動力伝達部材30の摺動が潤滑になるとともに、ブーツ50の変形・破損が抑制される。
また、第1実施形態によれば、ブーツアダプタ40自体が変形しないことから、螺旋溝46による流路が常に確保されている。このため、従来技術で説明した蛇腹状のベロー部が形成されたブーツのように、ブーツが収縮することで溝が潰れてグリースの流路が遮断し、グリースが外輪部材に戻らない、という問題が生じない。
また、第1実施形態のブーツアダプタ40は、外輪部材10に対しスタブシャフト20が軸方向に移動しない等速ジョイント1に対しても適用できる。
以上で、第1実施形態に係るブーツアダプタ40について説明したが、本発明のブーツアダプタ40は、実施形態で説明した例に限定されない。
たとえば、図5に示すように、螺旋溝46が形成された円筒部44の内径が後方から前方に向うにつれて次第に拡径してよい。
また、ブーツアダプタ40に螺旋溝46を3条形成するとともに、その3条の螺旋溝46が外輪部材10の摺動溝11のそれぞれに連続するように形成してもよい。これによれば、外輪部材10に戻されるグリースが一つの摺動溝11に偏ることを防止できる。
また、ブーツアダプタ40が適用される等速ジョイント1は、トリポート型に限定されず、ダブルオフセット型、クロスグルーブ型、バーフィールド型等であってもよい。
(第2実施形態)
つぎに、第2実施形態について図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、第2実施形態の等速ジョイント1Aは、第1実施形態の等速ジョイント1のブーツアダプタ40に代わりにブーツアダプタ40Aを備える点と、第1実施形態の等速ジョイント1に設けられていなかったブーツアダプタ装着部材70を備える点と、が第1実施形態との相違点である。
また、第1実施形態のブーツアダプタ40の円筒部44には、螺旋溝46が形成されているが、第2実施形態のブーツアダプタ40Aの円筒部44Aには、螺旋溝46が形成されていない。
ブーツアダプタ装着部材70は、樹脂製の部材であり、ブーツアダプタ40Aの円筒部44Aに内嵌されて固定されている。ブーツアダプタ装着部材70の内周面には、径方向外側に窪む螺旋溝46が形成されている。
螺旋溝46は、螺旋状を呈しているとともに、外輪部材10の後端部10aまで延びて外輪部材10の摺動溝11の一つに繋がっている。
螺旋溝46の螺旋の向きは、前方から視て右周りに形成され、車両が前方へ走行する場合における推進軸100の回転方向と同一である。そして、車両が前方へ走行した場合、グリースは、螺旋溝46に沿って前方へ移動し、外輪部材10の摺動溝11に流れ込む。
以上、第2実施形態によれば、ブーツアダプタ装着部材70の螺旋溝46によりブーツ側に流出したグリースが外輪部材10側に戻り、グリース不足が解消され、外輪部材10に対する動力伝達部材30の摺動が潤滑になるとともに、ブーツ50の変形・破損が抑制される。
また、第2実施形態によれば、ブーツアダプタ装着部材70自体が変形しないことから、螺旋溝46による流路が常に確保されている。このため、従来技術で説明した蛇腹状のベロー部が形成されたブーツのように、ブーツが収縮することで溝が潰れてグリースの流路が遮断し、グリースが外輪部材に戻らない、という問題が生じない。
また、第2実施形態のブーツアダプタ装着部材70は、外輪部材10に対しスタブシャフト20が軸方向に移動しない等速ジョイントに対しても適用できる。
また、第2実施形態によれば、ブーツアダプタ装着部材70の厚み分だけ、ブーツアダプタ40の円筒部44と保持部45とが径方向外側に位置するようになり、ブーツアダプタ40にスタブシャフト20が接触し難い。
以上で、第2実施形態に係るブーツアダプタ装着部材70について説明したが、本発明のブーツアダプタ装着部材70は、実施形態で説明した例に限定されない。
たとえば、ブーツアダプタ40の円筒部44の内径が後方から前方に向うにつれて次第に拡径している場合において、ブーツアダプタ装着部材70もそれに対応して、後方から前方に向うにつれて内径が次第に拡径してもよい。
また、ブーツアダプタ装着部材70の螺旋溝46を3つ形成するとともに、その3つの螺旋溝46を外輪部材10の摺動溝11のそれぞれに連続するように形成してもよい。これによれば、外輪部材10に戻されるグリースが一つの摺動溝11に偏ることを防止できる。
また、図7に示すように、ブーツアダプタ装着部材70の前端部に、径方向外側に延びて外輪部材10の後端部10aとブーツアダプタ40のリング部43との間に挟み込まれる封止部71を設けてもよい。
この封止部71によれば、外輪部材10の外周面とブーツアダプタ40の内周面との間からグリースを流出し難く、Oリング60(図2、図6参照)を別途設ける必要がなくなり、部品点数が削減する。
また、封止部71が挟み込まれることによりブーツアダプタ装着部材70が位置ずれしない。このため、外輪部材10の後端部10aとブーツアダプタ装着部材70との間に隙間が形成されて、グリースが溜まるという問題が発生しない。
そのほか、ブーツアダプタ装着部材70は樹脂製に限らず、ゴム製であってもよい。
(第3実施形態)
つぎに、第3実施形態について図8を参照しながら説明する。
図8に示すように、第3実施形態の等速ジョイントは、第2実施形態のブーツアダプタ装着部材70の代わりにブーツアダプタ装着部材70Bを備える点が、第2実施形態との相違点である。
ブーツアダプタ装着部材70Bは、螺旋状を呈する樹脂部材である。なお、螺旋状における一周部分を螺旋部72a、72b、72cと称する。
螺旋部72a、72b、72cのそれぞれは、軸方向に隣り合う螺旋部72a、72b、72cに対して離間し、螺旋部72a、72bの間及び螺旋部72b、72cの間に間隔が形成されている。そして、ブーツアダプタ装着部材70Bは、ブーツアダプタ40の円筒部44の内周面に固定されて、螺旋部72a、72bの間及び螺旋部72b、72cの間の間隔が螺旋溝46を形成している。なお、螺旋溝46の底面は、ブーツアダプタ40の円筒部44の内周面が構成している。
以上、第3実施形態によっても、螺旋溝46によりブーツ側に流出したグリースが外輪部材10側に戻り、グリース不足が解消され、外輪部材10に対する動力伝達部材30の摺動が潤滑になるとともに、ブーツ50の変形・破損が抑制される。
また、第3実施形態によれば、ブーツアダプタ装着部材70自体が変形しないことから、螺旋溝46による流路が常に確保されている。
また、第3実施形態のブーツアダプタ装着部材70は、外輪部材10に対しスタブシャフト20が軸方向に移動しない等速ジョイントに対しても適用できる。
なお、本発明は、ブーツアダプタ装着部材70Bは、樹脂製に限定されず、金属製であってもよい。
100 推進軸
1、1A 等速ジョイント
10 外輪部材
11 摺動溝
20 スタブシャフト
30 動力伝達部材
40、40A ブーツアダプタ
43 リング部
44、44A 円筒部
45 保持部
46 螺旋溝
50 ブーツ
60 Oリング
70、70A、70B ブーツアダプタ装着部材
71 封止部
72 螺旋部

Claims (7)

  1. 金属製の筒部材であり、一端が推進軸用等速ジョイントの外輪部材に固定され、他端がブーツを保持するブーツアダプタであって、
    内周面に螺旋状の螺旋溝が形成されていることを特徴とするブーツアダプタ。
  2. 前記他端側から前記一端側に向かうにつれて内径が拡径していることを特徴とする請求項1に記載のブーツアダプタ。
  3. 前記外輪部材の内周面に複数の摺動溝が形成され、
    前記螺旋溝は、前記摺動溝を同数形成されて、前記摺動溝のそれぞれに連続している
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブーツアダプタ。
  4. 一端が推進軸用等速ジョイントの外輪部材に固定されて他端がブーツを保持するブーツアダプタの内周面に装着されるブーツアダプタ装着部材であって、
    筒状を呈し、内周面に螺旋状の螺旋溝が形成されていることを特徴とするブーツアダプタ装着部材。
  5. 前記他端側から前記一端側に向かうにつれて内径が拡径していることを特徴とする請求項4に記載のブーツアダプタ装着部材。
  6. 前記外輪部材の内周面に複数の摺動溝が形成され、
    前記螺旋溝は、前記摺動溝を同数形成されて、前記摺動溝のそれぞれに連続している
    ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のブーツアダプタ装着部材。
  7. 一端が推進軸用等速ジョイントの外輪部材に固定されて他端がブーツを保持するブーツアダプタの内周面に装着されるブーツアダプタ装着部材であって、
    螺旋状を呈し、前記内周面に装着されて軸方向に隣り合う部位同士の間に螺旋溝が形成されていることを特徴とするブーツアダプタ装着部材。
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