JP5928942B2 - 等速ジョイント - Google Patents

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Description

本発明は、等速ジョイントに関する。
車体の前側に内燃機関(動力源)を搭載し、その動力で後輪を駆動させる後輪駆動車又は四輪駆動車は、車体の中央下部に推進軸(プロペラシャフト)を備え、この推進軸を介して、内燃機関(変速機)の動力を後輪に伝達している。ここで、推進軸は、その共振点(共振する回転数)を実用回転数域よりも高く設定する必要があるため、適当な長さで分割される。例えば、2分割された場合、推進軸は、前側(一方側)の第1軸と、後側(他方側)の第2軸と、第1軸と第2軸とを連結する等速ジョイントとを備えて構成される。等速ジョイントは、ダブルオフセット型、トリポート型、等で構成される。
ところで、車両が前方衝突した場合における乗員への衝撃を抑えるために、内燃機関と車室との間に変形し易い領域(クラッシャブル・ゾーン)を設け、このクラッシャブル・ゾーンで衝突エネルギを吸収する技術がある。この場合において、車両が推進軸を備える構成である場合、推進軸がつっかえ棒となってしまい、内燃機関及び変速機の後方への移動が阻害され、車体の変形が阻害される、つまり、クラッシャブル・ゾーンで衝撃エネルギが吸収され難くなる虞がある。
そこで、等速ジョイントを構成する外輪部材(アウタレース)の底壁部に着脱自在にキャップを取り付け、前方衝突時、第1軸及びこれに連結した軸部材が後退した場合、軸部材が前記キャップを押し外し、軸部材を外輪部材内に潜り込ませ、推進軸の全体長を短くする技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特許第3958621号公報
ところが、推進軸は、等速ジョイントを構成する摺動子(ボール、ローラ等)が節となって屈曲自在の構成であるので、推進軸が屈曲した状態、つまり、外輪部材と内輪部材(インナーレース)と一体である軸部材とが傾斜した状態において、第1軸が後退しようとした場合、軸部材やこれに固定された部品(内環等)が、外輪部材の第1軸側端部に干渉(当接)し、推進軸が良好に縮退しない虞がある。
そこで、本発明は、外部から軸方向の荷重が入力された場合、好適に縮退する等速ジョイントを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、一方側の第1軸と他方側の第2軸とを接続する等速ジョイントであって、前記第2軸と他方側で連結すると共に、一方側が開口し、周壁部の内周面に摺動溝が複数形成された円筒状の外輪部材と、前記摺動溝を摺動する摺動子を有する内輪ユニットと、前記第1軸と一方側で連結すると共に、他方側に前記内輪ユニットが固定された軸部材と、前記外輪部材の一方側の開口部に設けられ、一方側に向かうにつれて内周面が拡径した環状の部材であって、軸方向において前記外輪部材と前記軸部材とが近づいた場合に、前記軸部材及び/又は前記軸部材に固定された部材を前記外輪部材の中心に向けてガイドするガイド部材と、を備えることを特徴とする等速ジョイントである。
このような構成によれば、例えば軸部材に軸方向で他方向きの荷重が入力され、外輪部材と軸部材とが近づいた場合において、軸部材と外輪部材とが傾斜していたとしても、軸部材及び/又は軸部材に固定された部材(後記する実施形態では、内環、ストッパリング等)が、一方側に向かうにつれて内周面が拡径した環状のガイド部材、つまり、他方側に向かうにつれて内周面が縮径したガイド部材で、外輪部材の中心に向けてにガイド(案内)される。これにより、軸部材及び/又は軸部材に固定された部材が外輪部材内に良好に差し込まれて潜り込み、等速ジョイントが好適に縮退する。
また、前記等速ジョイントにおいて、前記ガイド部材の内径は、前記摺動溝の底面を通る内径よりも小さいことが好ましい。
このような構成によれば、ガイド部材の内径は摺動溝の底面を通る内径よりも小さいので、軸方向視においてガイド部材が摺動溝の底面から径方向内側に突出していることになる。ここで、摺動溝には、摺動溝と摺動子との潤滑を行うためのグリースが封入されるが、このようにガイド部材が摺動溝の底面から突出しているので、外輪部材の外部に漏れ難くなる。これにより、摺動溝及び摺動子の潤滑状態を良好に維持でき、その耐久性は向上する。
また、前記等速ジョイントにおいて、前記ガイド部材の内径は、前記周壁部の摺動溝が形成されていない部分を通る内径よりも大きいことが好ましい。
このような構成によれば、軸部材及びこれに固定された部品が、ガイド部材を乗り越えずに外輪部材内に潜り込み可能となる。
また、前記等速ジョイントにおいて、前記周壁部と前記軸部材との間の隙間を塞ぐと共に弾性体で形成されたブーツと、前記ブーツを前記外輪部材に取り付けるための部品であって、一部に前記ブーツが固定されると共に、前記周壁部に外嵌する外嵌部を有するブーツ取付具と、を備え、前記ガイド部材は、径方向において、前記外嵌部と前記周壁部とで挟まれていることが好ましい。
このような構成によれば、ガイド部材がブーツ取付具の外嵌部と外輪部材の周壁部とで挟まれているので、ブーツ保持具が外輪部材に良好に固定される。
また、前記等速ジョイントにおいて、前記ガイド部材は、他の部分よりも厚肉で形成されると共に一方側に向かうにつれて内周面が拡径したガイド部を備えることが好ましい。
このような構成によれば、ガイド部が他の部分よりも厚肉で形成されているので、ガイド部の剛性、耐衝撃性は他の部分よりも高い。これにより、軸部材等に大きな軸方向の荷重が作用したとしても、軸部材等が剛性等の高いガイド部によって、良好にガイドされる。
本発明によれば、外部から軸方向の荷重が入力された場合、好適に縮退する等速ジョイントを提供できる。
第1実施形態に係る推進軸の平面図である。 第1実施形態に係る等速ジョイントの平面図である。 第1実施形態に係る等速ジョイントの平面図の拡大図である。 第1実施形態に係る外輪部材及びカラーの正面図である。 第2実施形態に係る等速ジョイントの平面図の拡大図である。 第3実施形態に係る等速ジョイントの平面図の拡大図である。
≪第1実施形態≫
本発明の第1実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
≪推進軸の構成≫
本実施形態に係る推進軸100(プロペラシャフト)は、後輪駆動の四輪車(車両)に搭載されており、車両前側に配置された変速装置(図示しない)の出力する動力を、車両後側であって車幅方向中央に配置された終減速装置(図示しない)に伝達させる軸であり、前後方向かつ水平方向で延びている。
推進軸100は、2ピース構造(2分割構造)を有しており、前側(一方側)の第1軸111と、後側(他方側)の第2軸112と、第1軸111と第2軸112とを連結する等速ジョイント1と、推進軸100を中間位置で回転自在に支持する中間軸受ユニット60と、を備えている。
ただし、ピース数(分割数)は、これに限定されず、3ピース構造(3分割構造)等に適宜変更してよい。
第1軸111は、円筒状の部品である。第1軸111の前端部は、第1自在継手121(十字継手等)を介して、変速装置の出力軸(図示しない)に連結されている。
第2軸112は、円筒状の部品である。第2軸112の後端部は、第2自在継手122(十字継手等)を介して、終減速装置のドライブピニオン(図示しない)に連結されている。
≪等速ジョイントの構成≫
等速ジョイント1は、第1軸111の後端部と、第2軸112の前端部とを連結するジョイントであって、本実施形態では、ダブルオフセット型で構成されている。
図2、図3に示すように、等速ジョイント1は、外輪部材10と、外輪部材10内を軸方向に摺動する内輪ユニット20と、軸部材30と、ブーツ40と、カラー50(ガイド部材)と、を備えている。
<外輪部材>
外輪部材10(アウターレース)は、前側及び後側が開放した円筒状の部品であり、周壁部11と、周壁部11の後側に形成されると共に中心に貫通孔12aを有する底壁部12と、を備えている。底壁部12の後側(他方側)は、第2軸112の前端部と溶接(摩擦溶接等)によって接合(連結)されている。これにより、外輪部材10は第2軸112と一体で回転するようになっている。
周壁部11の内周面には、軸方向に延びると共に前側が開口した8本(複数)の摺動溝13が形成されている。8本の摺動溝13は、周方向において等間隔で配置されている。各摺動溝13は、輪切り断面視で半円状を呈しており(図4参照)、内輪ユニット20の後記するボール22が摺動又は転動するようになっている。
底壁部12の貫通孔12aには、浅底で有底円筒状のキャップ14が着脱自在に取り付けられている。キャップ14の外径(貫通孔12aの内径)は、円筒状の第2軸112の内径よりも小さく形成されている。これにより、前方衝突時、第1軸111及び軸部材30が後退した場合、軸部材30の後端によって、キャップ14が底壁部12から脱離して第2軸112内に押し出され、軸部材30の約後半分(小径部33等)が第2軸112内に良好に差し込まれるようになっている。
<内輪部材>
内輪ユニット20は、円筒状の内輪部材21(インナーレース)と、8個(複数)のボール22(摺動子)と、円筒状のケージ23と、を備えている。
内輪部材21は、厚肉の円筒状を呈しており、その外周面に軸方向に延びると共に、周方向に等間隔で配置された8本(複数)のボール溝21aが形成されている。ボール溝21aには、ボール22の径方向内側の一部が接触している(図4参照)。
内輪部材21の内周面には穴スプラインが形成されており、穴スプラインは軸部材30の外周面に形成された軸スプラインと嵌合している。これにより、内輪部材21と軸部材30とは、周方向において相対回転しないようになっている。
内輪部材21は、軸方向において、後側のC字形等のストッパリング24と、前側のカラー25とで挟まれている。これにより、通常時、内輪部材21と小径部33(軸部材30)とは、軸方向において相対移動しないようになっている。
さらに具体的に説明する。
ストッパリング24は、軸部材30の小径部33の外周面に形成された環状溝33aに差し込まれている。これにより、ストッパリング24は、軸方向において小径部33に固定されている。
カラー25は、断面視でL字形を呈すると共に、軸方向視で環状(又はC字形)を呈している。カラー25の前側に形成された鍔部25aと小径部33との間には、断面視で円形、軸方向視で環状(又はC字形)のストッパリング26が取り付けられている。ストッパリング26の前側には小径部33の外周面が部分的に隆起することで形成された隆起部33bが配置されており、通常時、隆起部33bがストッパリング26及びカラー25を規制している。
これに対して、前方衝突時、軸部材30に後向きの荷重が作用すると、ストッパリング26が隆起部33bに乗り上げると共にカラー25が拡径し、ストッパリング26及びカラー25による規制は解除され、小径部33が内輪部材21内にさらに差し込まれる、つまり、小径部33の内輪部材21内への挿通が進むようになっている。よって、隆起部33bの後側(ストッパリング26側)は、ストッパリング26が乗り上げ易いように鋭角の傾斜面となっている。
ケージ23は、内輪部材21に固定されると共に、周方向に8個(複数)の保持孔23aが形成されている。また、ケージ23の外周面は球面状に形成されており、軸部材30が外輪部材10に対して屈曲したとしても、ケージ23が外輪部材10に接触しないようになっている。
ボール22は、径方向中間部で保持孔23aに保持されると共に(図4参照)、その径方向外側の約1/2は摺動溝13に球面接触している。これにより、軸部材30と外輪部材10とは、ボール22を節として屈曲自在となっている。
また、ボール22が摺動溝13を摺動又は転動することにより、軸方向において、内輪ユニット20と外輪部材10とが相対移動可能となっている。なお、摺動等に伴うボール22及び摺動溝13の磨耗・焼き付きを防止するために、摺動溝13にはグリース(潤滑油)が封入されている。
<軸部材>
軸部材30は、中実又は中空で一体形成された棒状の部品であり、前側から後側に向かって、大径部31と、中径部32と、小径部33と、を備えている。
大径部31の前側(一方側)は、第1軸111の後端部と溶接(摩擦溶接等)によって接合(連結)されている。これにより、軸部材30は第1軸111と一体で回転するようになっている。
中径部32は、中間軸受ユニット60で回転自在に支持される部分であり、中間軸受ユニット60の後記する軸受61が中径部32に外嵌している。また、中径部32の前側には、段違いで拡径した拡径部34が形成されており、拡径部34は軸受61の内輪の前側に当接している。
小径部33は、軸部材30全体の約1/2の長さに設計されている。これにより、前方衝突時、軸部材30が外輪部材10内に良好に潜り込むようになっている。なお、小径部33の後側(他方側)には、前記したように、内輪ユニット20が固定されている。
<ブーツ>
ブーツ40は、環状を呈する部品であって、外輪部材10の前側開口と軸部材30との隙間を封止することで、(1)外輪部材10内のグリースの外部への流出を防止すると共に、(2)外部から外輪部材10内への水、塵、泥水等の浸入を防止する部品である。
ブーツ40は、ブーツ大径部41と、ブーツ小径部42と、ブーツ屈曲部43と、を備えている。ブーツ大径部41、ブーツ小径部42及びブーツ屈曲部43は、ゴム(弾性体)製であり一体で成形されている。
ブーツ大径部41は、円筒状のアダプタ44(ブーツ取付具)を介して、外輪部材10に固定されている。詳細には、ブーツ大径部41の前端部は、アダプタ44の前側の押し返し部(一部)に差し込まれ固定されており、アダプタ44の後端部は、外輪部材10に嵌着している。
アダプタ44は、ブーツ40を外輪部材10に取り付けるための部品であって、後側に外輪部材10に外嵌する円筒状の外嵌部44aと、外嵌部44aの前端から径方向内向きに延び軸方向視でリング状を呈するリング状部44bと、を備えている。外嵌部44aと外輪部材10との間には、Oリング45が介設されており、シール性が高められている。リング状部44bの径方向長さは、外輪部材10の摺動溝13が形成された部分における周壁部11の厚さと略等しく、リング状部44bは、軸方向において、カラー50のリング状部52を外輪部材10側に押さえ付けている。
ブーツ小径部42は、ブーツ大径部41よりも小径であって、軸部材30の小径部33に嵌着している。また、ブーツ小径部42は、その径方向外側から、ブーツバンド46によって締め付けられており、ブーツ小径部42と軸部材30の小径部33とは良好に密着している。
ブーツ屈曲部43は、ブーツ大径部41の前端とブーツ小径部42の前端との間に形成され、断面視で横U字形を呈し、屈曲自在な部分である。これにより、ブーツ大径部41及びブーツ小径部42は、軸方向及び径方向において、相対位置を変更自在となっている。
<カラー>
カラー50は、金属製の円筒体をプレス成型することで得られた環状のプレス成型品であって、外輪部材10の前側の開口部に設けられている。カラー50は、後側(外輪部材10側)で円筒状を呈する基端部51(取付部)と、基端部51の前端から径方向内向きに延び軸方向視でリング状を呈するリング状部52と、リング状部52の径方向内側端から前側(一方側)に延びるガイド部53と、を備えている。
基端部51は、周壁部11の外周面の前側で環状に形成された取付溝11aに嵌まり込み、周壁部11に外嵌している。また、基端部51は、径方向において、周壁部11とアダプタ44を構成する外嵌部44aとで挟まれている。リング状部52は、軸方向において、周壁部11とアダプタ44を構成するリング状部52とで挟まれている。
このようにして、カラー50は、周方向及び軸方向において挟まれているので、外輪部材10に位置決め固定されている。
ガイド部53は、リング状部52の径方向内側端から前側に向かうにつれて、その内径が拡径しながら延びる漏斗状の部分である。これにより、前方衝突時において第1軸111及び軸部材30が後退する場合、軸部材30の中心軸線と外輪部材10の中心軸線とがずれており、軸部材30が外輪部材10に対して傾斜していたとしても、軸部材30の中径部32や後記するストッパピース66等がガイド部53で、外輪部材10の中心軸線側にガイドされ、中径部32やストッパピース66が外輪部材10内に良好に潜り込むようになっている。
<カラーの内径と外輪部材の内径との関係>
図4に示すように、カラー50の内径D1は摺動溝13の底面を通る内径D2よりも小さく設計されている(D1<D2)。すなわち、カラー50は摺動溝13の底面から径方向内向きに突出しており、カラー50が摺動溝13の前側開口を塞いだ構成となっている。
これにより、ボール22が摺動溝13から抜け出さないようになっている。したがって、等速ジョイント1の搬送時や第1軸111との組み付け時等に、内輪ユニット20が外輪部材10から抜け出さないようになっている。
また、推進軸100の回転により外輪部材10内に封入されたグリースに遠心力が作用し、このグリースが摺動溝13の底面に沿って前側に移動したとしても、カラー50で堰き止められ、グリースが外輪部材10内に留まり易くなる。したがって、摺動溝13とボール22との潤滑状態が良好に維持され易くなる。
また、カラー50の内径D1は、周壁部11の摺動溝13が形成されていない部分を通る内径D3よりも大きく設計されている(D3<D1)。すなわち、カラー50は、径方向において、周壁部11から突出していない。
これにより、車両の前方衝突時、後退する軸部材30の内環62やストッパピース66が、カラー50を乗り越えずに、外輪部材10に潜り込み可能となる。
<中間軸受ユニット>
中間軸受ユニット60は、推進軸100をその中間位置で回転自在に支持するユニットである。中間軸受ユニット60は、軸受61と、内環62と、マウント63と、外環64と、カラー65と、ストッパピース66と、止め部材67と、を備えている。
軸受61は、シールド付きのラジアルボールベアリングで構成されており、軸部材30の中径部32に外嵌している。内輪の前側は前記した拡径部34に当接しており、内輪の後側はストッパピース66に当接している。これにより、軸受61は、軸部材30に軸方向において固定されている。
ストッパピース66は、軸受61の後方への抜け出しを防止する円筒状の部品であって、中径部32に圧入固定されている。
ストッパピース66の外径は、外輪部材10の内径D3のよりも小さく設計されており、前方衝突時、ストッパピース66が外輪部材10内に良好に潜り込むようになっている。
内環62は、軸受61に外嵌する円筒状の部品である。内環62の後側は段違いで縮径しており、縮径した部分が軸受61の外輪の後側に当接している。止め部材67は、断面視で前側が開口した横U字形を呈しており、軸受61の前側で内環62の内側に圧入固定されると共に、軸受61の外輪の前側に当接している。
止め部材67の前側には、拡径部34に圧入固定されたラビリンス部材68(ダストカバー)が配置されており、ラビリンス部材68と止め部材67とでラビリンス構造を構成している。すなわち、ラビリンス部材68は、後側が開口した横U字形を呈しており、その開口内に所定間隔をあけて止め部材67の前側が遊挿されている。そして、止め部材67とラビリンス部材68との間に形成され、外部から軸受61に通じる通路は蛇行しており、外部の水等が軸受61に到達し難くなっている。
内環62の後側の外径は、外輪部材10の内径D3よりも小さく設計されており、前方衝突時、内環62が外輪部材10内に良好に潜り込むようになっている。
マウント63(防振ゴム)は、ゴム(弾性体)で一体形成された環状の部品であり、内環62と外環64との間に設けられると共に、内環62及び外環64に加硫接着されている。これにより、内環62(軸部材30)の振動が、マウント63で吸収・減衰され、外環64(車体)に伝達し難くなっている。
外環64は、内環62よりも大径の円筒状(環状)を呈する部品であり、内環62の径方向外側に所定間隔をあけつつ同中心で配置されている。外環64の外側には円筒状のカラー65が固定されている。そして、カラー65のさらに外側に軸方向視において略C字形を呈するブラケット(図示しない)が固定されており、このブラケットが図示しない車体(外部)の下部に固定されている。
≪等速ジョイント(推進軸)の作用効果≫
このような等速ジョイント1(推進軸100)によれば、次の作用効果を得る。
車両が前方衝突し、ボンネット下に搭載された内燃機関及び変速機(図示しない)に後向きの荷重が作用し、そして、第1軸111及び軸部材30に後向きの荷重が作用すると、小径部33及び内輪ユニット20が外輪部材10内を後退し、軸部材30と外輪部材10とが軸方向において近づき、ケージ23が底壁部12に衝突する。さらに後向きの荷重が作用すると、ストッパリング26及びカラー25が隆起部33bを乗り越え、小径部33と内輪部材21との軸方向の規制が解除される。
そして、ケージ23を介して底壁部12に当接している内輪部材21はそのままの位置で、小径部33(軸部材30)はさらに後退し、キャップ14を押し外し、第2軸112内に差し込まれる。これに並行して、ゴム製のブーツ40及びマウント63は破断し、軸部材30の中径部32、内環62及びストッパピース66が外輪部材10内に差し込まれながら潜り込み、第1軸111も良好に後退する。
この場合において、軸部材30が外輪部材10に対して傾斜していたとしても、つまり、軸部材30の中心軸線が外輪部材10の中心軸線に対して斜めであったとしても、内環62及びストッパピース66等が、カラー50のガイド部53に当接した後、摺接しながら外輪部材10の中心に向けてガイド(案内)されることにより、内環62及びストッパピース66等が外輪部材10内に潜り込む。
このようにして、推進軸100は前後方向において良好に縮退するので、推進軸100がつっかえ棒とならず、内燃機関及び変速機(図示しない)が良好に後退する。これにより、衝撃エネルギは、内燃機関及び変速機と車室との間に形成されたクラッシャブル・ゾーンで良好に吸収される。
≪変形例≫
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、次のように変更してもよいし、後記する実施形態と適宜組み合わせてもよい。
前記した実施形態では、軸部材30が前側に外輪部材10が後側に配置され、前側の軸部材30に動力が入力される構成を例示したが、その他に例えば、外輪部材10が前側に軸部材30に配置され、外輪部材10に動力が入力される構成でもよい。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態について、図5を参照して説明する。なお、第1実施形態と異なる部分を説明する。
第2実施形態では、カラー50の基端部51は、外輪部材10を構成する周壁部11の外側でなく(図3参照)、内側に固定されている。周壁部11の前側開口の縁には、摺動溝13よりも大径で環状の取付溝11bが形成されており、基端部51は取付溝11bに内嵌している。
また、カラー50のリング状部52は、外輪部材10内に配置、つまり、外輪部材10の前端面よりも後側に配置されている。
このような構成とすれば、リング状部52が外輪部材10内に配置されているので、リング状部52の厚さ分だけ、ガイド部53の外輪部材10からの突出長さが短くなる。これにより、ガイド部53の前端がリング状部52の厚さ分だけ後側に移動するので、ガイド部53とブーツ40とが干渉し難くなる。
≪第3実施形態≫
次に、本発明の第3実施形態について、図6を参照して説明する。なお、第1実施形態と異なる部分を説明する。
第3実施形態では、プレス成型品であるカラー50に代えて(図3参照)、鍛造品であるカラー70を備えている。
カラー70は、カラー50と同様に、基端部71と、リング状部72と、ガイド部73と、を備えている。
ただし、カラー70は、鍛造品に限定されず、その他に例えば、焼結合金やバー材を削り出して得られたものであってもよい。
ガイド部73は、ガイド部53(図3参照)よりも厚肉で形成されると共に、基端部71及びリング状部72よりも厚肉で形成されており、その剛性は高められている。すなわち、ガイド部53は、極短かつ厚肉の円筒状を呈しており、その内周面は、前側に向かうにつれて徐々に拡径している。
これにより、ガイド部73は、ガイド部53よりも変形し難くなり、例えば径方向外側に開き難くなる。したがって、衝突荷重が大きく、また、軸部材30が外輪部材10に対して大きく傾斜していたとしても、内環62及びストッパピース66等はガイド部73でガイドされ、外輪部材10内に潜り込むことができる。
1 等速ジョイント
10 外輪部材
11 周壁部
13 摺動溝
20 内輪ユニット
21 内輪部材
22 ボール(摺動子)
30 軸部材
40 ブーツ
44 アダプタ(ブーツ取付具)
44a 外嵌部
50、70 カラー(ガイド部材)
53、73 ガイド部
60 中間軸受ユニット
100 推進軸
111 第1軸
112 第2軸
D1 カラーの内径
D2 摺動溝の底面の内径
D3 周壁部の内径

Claims (5)

  1. 一方側の第1軸と他方側の第2軸とを接続する等速ジョイントであって、
    前記第2軸と他方側で連結すると共に、一方側が開口し、周壁部の内周面に摺動溝が複数形成された円筒状の外輪部材と、
    前記摺動溝を摺動する摺動子を有する内輪ユニットと、
    前記第1軸と一方側で連結すると共に、他方側に前記内輪ユニットが固定された軸部材と、
    前記外輪部材の一方側の開口部に設けられ、一方側に向かうにつれて内周面が拡径した環状の部材であって、軸方向において前記外輪部材と前記軸部材とが近づいた場合に、前記軸部材及び/又は前記軸部材に固定された部材を前記外輪部材の中心に向けてガイドするガイド部材と、
    を備える
    ことを特徴とする等速ジョイント。
  2. 前記ガイド部材の内径は、前記摺動溝の底面を通る内径よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載の等速ジョイント。
  3. 前記ガイド部材の内径は、前記周壁部の摺動溝が形成されていない部分を通る内径よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の等速ジョイント。
  4. 前記周壁部と前記軸部材との間の隙間を塞ぐと共に弾性体で形成されたブーツと、
    前記ブーツを前記外輪部材に取り付けるための部品であって、一部に前記ブーツが固定されると共に、前記周壁部に外嵌する外嵌部を有するブーツ取付具と、
    を備え、
    前記ガイド部材は、径方向において、前記外嵌部と前記周壁部とで挟まれている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3にいずれか1項に記載の等速ジョイント。
  5. 前記ガイド部材は、他の部分よりも厚肉で形成されると共に一方側に向かうにつれて内周面が拡径したガイド部を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の等速ジョイント。
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