JP2014020503A - プロペラシャフト用ブーツ - Google Patents

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Abstract

【課題】振れ回りの発生および遠心力による膨張を抑制するプロペラシャフト用ブーツを提供することを目的とする。
【解決手段】プロペラシャフト用ブーツ30は、端部を第一軸部材10に固定され軸方向に伸縮可能な第一蛇腹部31と、端部を第二軸部材20に固定され軸方向に伸縮可能な第二蛇腹部32と、第一蛇腹部31と第二蛇腹部32を連結するとともに、第一軸部材10または第二軸部材20の外周面に対して嵌め合いの状態とし且つ軸方向に移動可能であり、第一蛇腹部31および第二蛇腹部32の径方向移動を規制する規制部33とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、軸方向の伸縮を許容しながら動力伝達可能なプロペラシャフトに適用されるブーツに関するものである。
プロペラシャフトは、スプラインによりスライド可能な伸縮部をグリースにより潤滑され、このグリースの漏れや伸縮部への泥水の侵入を防止するために、伸縮部の外周面をブーツにより被覆されている。プロペラシャフトに適用されるブーツとして、例えば特許文献1には、軸方向に伸縮可能な蛇腹部を有し、その蛇腹部の両端をプロペラシャフトの各軸部材に固定されるものが開示されている。
このようなプロペラシャフト用ブーツにおいては、蛇腹部の内周面にグリースが付着した状態でプロペラシャフトが高速回転すると、蛇腹部が偏った回転をしてブーツの振れ回りが発生してしまうことがある。そこで、特許文献2には、ブーツの内周側に当該ブーツの内周面を支持可能な支持部材を備えるプロペラシャフトが開示されている。これによると、ブーツが偏った回転をする前に、ブーツの径方向移動を支持部材により規制することで、ブーツの振れ回りの発生を抑制できるものとされている。
特開平07−083285号公報 特開2011−255732号公報
ところで、車両の悪路走行などに対応するためにサスペンションのストローク量を増加させると、これに伴ってプロペラシャフトの最大スライド量も増加する必要がある。そうすると、プロペラシャフトの伸縮部を被覆するブーツも軸方向長さを長くすることになるので、車両の通常路走行時においてブーツの振れ回りが発生しやすく、また蛇腹部の一部が遠心力により膨張しやすくなることが懸念される。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、振れ回りの発生および遠心力による膨張を抑制するプロペラシャフト用ブーツを提供することを目的とする。
(請求項1)本発明に係るプロペラシャフト用ブーツは、外周面に雄スプラインを有する第一軸部材と内周面に前記雄スプラインに対して噛み合う雌スプラインを有する第二軸部材とを備えるプロペラシャフトに適用され、該プロペラシャフトの外周面を被覆するプロペラシャフト用ブーツであって、端部を前記第一軸部材に固定され軸方向に伸縮可能な第一蛇腹部と、端部を前記第二軸部材に固定され軸方向に伸縮可能な第二蛇腹部と、前記第一蛇腹部と前記第二蛇腹部を連結するとともに、前記第一軸部材または前記第二軸部材の外周面に対して嵌め合いの状態とし且つ軸方向に移動可能であり、前記第一蛇腹部および前記第二蛇腹部の径方向移動を規制する規制部と、を備える。
(請求項2)また、前記第一蛇腹部および前記第二蛇腹部のうち、車両の通常路走行時に前記第二軸部材の軸方向端部の外周側に位置している一方側蛇腹部は、軸方向のばね定数が他方側蛇腹部の軸方向のばね定数よりも小さくなるように形成されているようにしてもよい。
(請求項3)また、前記一方側蛇腹部の厚みは、前記他方側蛇腹部の厚みよりも薄く形成されているようにしてもよい。
(請求項4)また、前記一方側蛇腹部のピッチは、前記他方側蛇腹部のピッチよりも大きく形成されているようにしてもよい。
(請求項5)また、前記規制部は、前記プロペラシャフトのスライド量が小さい車両の通常路走行時には前記第二軸部材の外周面に対して嵌め合いの状態とし且つ軸方向に移動可能であり、前記プロペラシャフトのスライド量が大きい前記車両の悪路走行時には前記第二軸部材の外周面から前記第一軸部材側に離脱可能とするようにしてもよい。
(請求項6)また、前記規制部の内径は、前記第二蛇腹部の谷部の内径よりも小さく形成され、前記規制部の内周面のうち前記第二蛇腹部側は、前記第二蛇腹部側に向かうに従って内径が大きくなるように形成されているようにしてもよい。
(請求項1)本発明によると、規制部が第一蛇腹部および第二蛇腹部の径方向移動を規制するので、各蛇腹部の偏った回転を防止して、ブーツの振れ回りの発生を抑制できる。また、プロペラシャフトの最大スライド量の増加に対応してブーツの軸方向長さを延長された場合においても、第一蛇腹部および第二蛇腹部との間で規制部が各蛇腹部の径方向移動を規制するので、ブーツ全体として遠心力による膨張を抑制できる。
(請求項2)ブーツの規制部は、第一軸部材または第二軸部材と接触している状態でプロペラシャフトがスライドすると、接触している軸部材の外周面に対して摺動することになり、この摺動に伴う摩耗が懸念される。そこで、本発明では、各蛇腹部の軸方向のばね定数を相違させて、各蛇腹部の伸縮量に差が生じるようにしている。つまり、車両の通常路走行時において第二軸部材の端部の外周側に位置する一方側蛇腹部は、他方側蛇腹部よりも軸方向のばね定数が小さいため、プロペラシャフトがスライドした際には優先的に伸縮することになる。また、他方側蛇腹部は、ばね定数と規制部の摺動抵抗などに応じて補助的に伸縮することになる。このように、プロペラシャフトのスライド量が同程度であっても、規制部の軸方向の摺動量を低減できるので、摺動に伴う摩耗を低減することができる。
(請求項3)本発明によると、一方側蛇腹部と他方側蛇腹部のそれぞれの厚みを変えることで、各蛇腹部の軸方向のばね定数を相違させることができる。つまり、厚みを薄くするほど蛇腹部の軸方向のばね定数を小さくし、反対に厚みを厚くするほど蛇腹部の軸方向のばね定数を大きくできる。これにより、上記と同様に、規制部の摺動に伴う摩耗を低減できる。
(請求項4)本発明によると、一方側蛇腹部と他方側蛇腹部のそれぞれのピッチ(隣り合う山部の間隔)を変えることで、各蛇腹部の軸方向のばね定数を相違させることができる。つまり、ピッチを大きくすると軸方向の単位長さあたりの山部および谷部の数が少ないので伸縮しやすくなり、蛇腹部の軸方向のばね定数を小さくできる。これにより、上記と同様に、規制部の摺動に伴う摩耗を低減できる。
(請求項5)本発明によると、規制部は、車両の通常路走行時には第二軸部材の外周面に対して嵌め合いの状態としているため、プロペラシャフトが高速回転したとしてもブーツの振れ回りの発生および遠心力による膨張を確実に抑制することができる。一方で、車両の悪路走行時には、プロペラシャフトのスライド量は増加するが、高速走行時と比較して車両速度が低いため、プロペラシャフトの回転数が低く、ブーツの振れ回りが発生しづらい状態といえる。そこで、ブーツは、車両の悪路走行時には第二軸部材から規制部を離脱可能として、各蛇腹部によりブーツ全体として必要な伸縮量を確保することができる。
(請求項6)本発明によると、規制部が第二軸部材から離脱した後に、プロペラシャフトのスライド量が低下した場合に、規制部の内周面が第二軸部材の端部と接触して案内され、規制部が再び第二軸部材の外周面に対して嵌め合いの状態となることを促すことができる。つまり、車両の悪路走行時に第二軸部材から離脱していた規制部は、車両が通常走行に移行した際に再び第二軸部材の外周側に好適に移動することができる。これにより、ブーツは、車両の走行状態に対応して、ブーツの振れ回りおよび遠心力による膨張の発生を抑制するとともに、ブーツ全体として必要な伸縮量を確保することができる。
実施形態におけるプロペラシャフトの一部を断面で示す正面図である。 図1におけるA部を拡大して示す図である。 リング部が第二軸部材から離脱している状態を示す拡大図である。
<実施形態>
(プロペラシャフト1の構成)
本実施形態のプロペラシャフト1の構成について図1を参照して説明する。プロペラシャフト1は、車両の前後方向に延びるように配置され、エンジンなどの駆動源により発生されたトルクをディファレンシャル装置へ伝達するように構成されている。このプロペラシャフト1は、第一軸部材10と、第二軸部材20と、ブーツ30と、ブーツバンド41,42とを備える。
第一軸部材10は、ヨーク部11と、ヨーク部11の底部側(図1の右側)に一体的に形成された軸部12とを有する。ヨーク部11は、軸方向一方側に開口するU字形状に形成されている。このヨーク部11は、プロペラシャフト1の一端側においてユニバーサルジョイントの一部を構成し、対向するヨーク部とともに十字軸を回転可能に支持している。第一軸部材10の軸部12は、外周面に雄スプライン12aを有する。また、軸部12の外周面のうちヨーク部11側には、ブーツ30との間でシールされる環状溝12bが形成されている。
第二軸部材20は、柱状の軸本体部21と、軸本体部21の一方側(図1の左側)端部に連結される筒部22と、軸本体部21の他方側端部に一体的に形成されるヨーク部23とを有する。筒部22は、円筒状に形成され、内周面に雌スプライン22aを有する。この雌スプライン22aは、第一軸部材10における軸部12の雄スプライン12aに対して軸方向に摺動可能かつ回転規制させるように噛み合っている。つまり、プロペラシャフト1は、雄スプライン12aを有する軸部12および雌スプライン22aを有する筒部22により、軸方向にスライド可能な伸縮部を構成されている。
また、第二軸部材20における筒部22の外周面のうち軸本体部21側には、ブーツ30との間でシールされる環状溝22bが形成されている。ヨーク部23は、軸方向他方側に開口するU字形状に形成されている。このヨーク部23は、プロペラシャフト1の他端側においてユニバーサルジョイントの一部を構成し、対向するヨーク部とともに十字軸を回転可能に支持している。
ブーツ30は、全体形状としては筒状に形成され、プロペラシャフト1の伸縮部の外周面を被覆して、雄スプライン12aおよび雌スプライン22aを潤滑するグリースの漏れや伸縮部への泥水の浸入を防止している。このブーツ30は、樹脂製またはゴム製からなり、第一蛇腹部31と、第二蛇腹部32と、リング部33(本発明の「規制部」に相当する)とを備える。
第一蛇腹部31および第二蛇腹部32は、山部と谷部を交互に複数設けられ、軸方向に伸縮可能となっている。第一蛇腹部31の軸方向一方側の端部には取付部31aが形成され、第二蛇腹部32の軸方向他方側の端部には取付部32aが形成されている。第一蛇腹部31の取付部31aは、第一軸部材10における軸部12の環状溝12bに取り付けられ、外周面をブーツバンド41により径方向内方へ押し付けられることによりシールされている。同様に、第二蛇腹部32の取付部32aは、第二軸部材20における筒部22の環状溝22bに取り付けられ、外周面をブーツバンド42により径方向内方へ押し付けられることによりシールされている。
リング部33は、環状からなり、第一蛇腹部31と第二蛇腹部32を連結するように一体的に形成されている。このリング部33は、円筒状の内周面を有し、第二軸部材20の筒部22の外周面に対して嵌め合いの状態とし且つ軸方向に移動可能となっている。ここで、「嵌め合い」とは、JISで規定される、すきまばめ、締まりばめ、中間ばめの3種類に分けられた「はめあい」をいう(JISB0401参照)。本実施形態では、筒部22とリング部33の内周面との間に隙間のできる「すきまばめ」による嵌め合いの状態としている。
そして、リング部33は、第一蛇腹部31または第二蛇腹部32が偏りなどにより径方向移動しようとした際には、リング部33の内周面が筒部22の外周面と接触することにより、第一蛇腹部31および第二蛇腹部32の径方向移動を規制する構成となっている。また、リング部33は、プロペラシャフト1のスライドに伴って伸縮する第一蛇腹部31および第二蛇腹部32の伸縮量に応じて、第二軸部材20の筒部22の外周面を軸方向に移動可能となっている。
(ブーツ30の詳細構成)
次に、ブーツ30の詳細構成について、図2および図3を参照して説明する。第一蛇腹部31および第二蛇腹部32は、軸方向長さを等しく形成され、それぞれのピッチ(隣り合う山部の間隔)も等しく形成されている。ここで、ブーツ30のリング部33は、上述したように、第二軸部材20の筒部22の外周面に嵌め合いの状態とされている。従って、図2に示すように、第二軸部材20における筒部22の軸方向端部22cの外周側には、2つの蛇腹部のうち第一蛇腹部31が位置している。つまり、第一蛇腹部31は、プロペラシャフト1の初期状態において、第一軸部材10と第二軸部材20の継ぎ目を被覆している。
また、第一蛇腹部31および第二蛇腹部32は、山部と谷部を交互に複数設けられることにより、軸方向に所定のばね定数をもって伸縮可能となっている。そして、本実施形態において、第一蛇腹部31の軸方向のばね定数k1は、第二蛇腹部32の軸方向のばね定数k2よりも小さくなるように形成されている(k1<k2)。より詳細には、第一蛇腹部31の厚みT1は、第二蛇腹部32の厚みT2よりも薄く形成されている(T1<T2)。このように、各蛇腹部31,32の厚みを変えることで、伸縮のしやすさを変えて各ばね定数k1,k2を相違させている。ここで、各蛇腹部31,32の「厚み」とは、各蛇腹部31,32が伸縮する際に変形する部位において、当該部位の内周面と外周面との距離に相当する。
各蛇腹部31,32の軸方向のばね定数k1,k2が相違すると、ブーツ30が全体として伸縮した場合には各蛇腹部31,32の伸縮量に差が生じることになる。具体的には、筒部22の端部22cの外周側に位置する第一蛇腹部31は、第二蛇腹部32よりも軸方向のばね定数が小さいため、プロペラシャフト1がスライドした際には優先的に伸縮する。一方で、第二蛇腹部32は、各ばね定数k1,k2とリング部33の摺動抵抗などに応じた伸縮量で補助的に伸縮する。このような構成において、第一蛇腹部31は本発明の「一方側蛇腹部」に相当し、第二蛇腹部32は本発明の「他方側蛇腹部」に相当する。
リング部33の内径Rnは、図2に示すように、第二蛇腹部32の谷部の内径Rbよりも小さく形成され、第二蛇腹部32の谷部が第二軸部材20の外周面に接触することを防止している。また、リング部33の厚みTnは、第二蛇腹部32の厚みT2よりも厚く形成されている(Tn>T2>T1)。つまり、リング部33は、第一蛇腹部31および第二蛇腹部32と比較して、径方向の剛性が高く径方向に変形しにくい構成となっている。これにより、リング部33は、連結する第一蛇腹部31および第二蛇腹部32の遠心力による膨張を抑制している。
また、リング部33は、プロペラシャフト1のスライド量が小さい車両の通常路走行時には、第二軸部材20における筒部22の外周面に対して嵌め合いの状態とし且つ軸方向に移動可能である。一方で、プロペラシャフト1のスライド量が大きい車両の悪路走行時には、図3に示すように、第二軸部材20における筒部22の外周面から第一軸部材10側に離脱可能としている。これにより、第二蛇腹部32が伸縮しやすい状態となり、プロペラシャフト1の大きなスライド量に対応可能としている。ここで、「悪路走行」とは車両におけるサスペンションのストロークが大きくなるような凹凸のある路面の走行をいい、「通常路走行」とは悪路走行以外の走行をいう。
さらに、リング部33の内周面のうち第二蛇腹部32側は、第二蛇腹部32側に向かうに従って内径が大きくなるように、テーパ部33aが形成されている。このテーパ部33aは、筒部22から離脱したリング部33が元の状態に戻るために案内する部位である。詳細には、先ず、車両が悪路走行から通常路走行に移行すると、プロペラシャフト1のスライド量が低下して第一蛇腹部31および第二蛇腹部32が収縮する。このとき、リング部33のテーパ部33aが筒部22の端部22cと接触して、リング部33が第二軸部材20に対して心出しされるように案内される。これにより、リング部33は、再び第二軸部材20における筒部22の外周面に対して嵌め合いの状態となる。
(実施形態の構成による効果)
上述したプロペラシャフト1のブーツ30によると、リング部33が第一蛇腹部31および第二蛇腹部32の径方向移動を規制することで、各蛇腹部31,32の偏った回転を防止して、ブーツ30の振れ回りの発生を抑制できる。また、例えばプロペラシャフト1の最大スライド量の増加などに対応するために、ブーツ30の軸方向長さを延長された場合においても、第一蛇腹部31および第二蛇腹部32との間でリング部33が各蛇腹部31,32の径方向移動を規制するので、ブーツ30全体として遠心力による膨張を抑制できる。
また、ブーツ30は、第一蛇腹部31と第二蛇腹部32のそれぞれの厚みを変えることで、各蛇腹部31,32の軸方向のばね定数k1,k2を相違させている。これにより、ブーツ30が伸縮した際に、各蛇腹部31,32の伸縮量に差が生じるようにしている。つまり、ばね定数が第二蛇腹部32よりも小さい第一蛇腹部31を、プロペラシャフト1がスライドした際に優先的に伸縮させることができる。これにより、プロペラシャフト1のスライド量に対して、リング部33の軸方向の移動量を低減できる。そうすると、リング部33が第二軸部材20と接触している場合には、リング部33の摺動に伴う摩耗を低減することができる。
リング部33は、車両の通常路走行時には第二軸部材20の外周面に対して嵌め合いの状態としているため、プロペラシャフト1が高速回転したとしてもブーツ30の振れ回りの発生および遠心力による膨張を確実に抑制することができる。一方で、車両の悪路走行時には、プロペラシャフト1のスライド量は増加するが、高速走行時と比較して車両速度が低いため、プロペラシャフト1の回転数が低く、ブーツ30の振れ回りが発生しづらい状態といえる。そこで、ブーツ30は、車両の悪路走行時には第二軸部材20からリング部33を離脱可能として、各蛇腹部31,32によりブーツ30全体として必要な伸縮量を確保することができる。
さらに、リング部33が第二軸部材20から離脱した後に、プロペラシャフト1のスライド量が低下した場合に、リング部33のテーパ部33aが筒部22の端部22cと接触して案内され、リング部33が再び第二軸部材20の外周面に対して嵌め合いの状態となることを促すことができる。つまり、車両の悪路走行時に第二軸部材20から離脱していたリング部33は、車両が通常路走行に移行した際に再び第二軸部材20の外周側に好適に移動することができる。これにより、ブーツ30は、車両の走行状態に対応して、ブーツ30の振れ回りおよび遠心力による膨張の発生を抑制するとともに、ブーツ30全体として必要な伸縮量を確保することができる。
<実施形態の変形態様>
本実施形態において、第一蛇腹部31と第二蛇腹部32の軸方向のばね定数k1,k2を相違させるために、各蛇腹部31,32の厚みT1,T2を変えるようにした。これに対して、各蛇腹部31,32のピッチを変更することでばね定数k1,k2を相違させてもよい。つまり、第一蛇腹部31のピッチを、第二蛇腹部32のピッチよりも大きくなるように形成する。これにより、第一蛇腹部31は、軸方向の単位長さあたりの山部および谷部の数が第二蛇腹部32よりも少ないので伸縮しやすくなり、軸方向のばね定数k1を小さくできる。これにより、厚みを変える構成と同様の効果を奏する。その他に、ばね定数k1,k2を相違させるものとして、例えば、各蛇腹部31,32の材質を変更したり、これらを複合的に組み合わせたりすることが考えられる。
また、本実施形態において、各蛇腹部31,32の径方向移動を規制する規制部として、円筒状の内周面を有するリング部33とした。規制部は、第二軸部材20の外周面に対して嵌め合いの状態とし且つ軸方向に移動可能であればよく、種々の形状を適宜設定することができる。例えば、規制部は、環状本体と、該環状本体の内周面から径方向内方に突起した複数の突起部とにより構成されるようにしてもよい。
リング部33は、プロペラシャフト1の各軸部材10,20のうち雌スプライン22aを有する第二軸部材20の外周面に嵌め合いの状態とした。その他に、リング部33は、雄スプライン12aを有する第一軸部材10の外周面に嵌め合いの状態としてもよい。この態様においては、第二軸部材20における筒部22の軸方向端部22cの外周側には第二蛇腹部32が位置することになり、第二蛇腹部32が本発明の「一方側蛇腹部」に相当し、第一蛇腹部31が「他方側蛇腹部」に相当する。よって、本態様で各蛇腹部31,32の軸方向のばね定数を相違させる場合には、本実施形態とは反対に、第二蛇腹部32のばね定数k2が第一蛇腹部31のばね定数k1よりも小さくなるように形成するとよい。これにより、本実施形態と同様の効果を奏する。
1:プロペラシャフト、 10:第一軸部材、 12a:雄スプライン、 20:第二軸部材、 22a:雌スプライン、 22c:端部、 30:ブーツ、 31:第一蛇腹部(一方側蛇腹部)、 32:第二蛇腹部(他方側蛇腹部)、 33:リング部(規制部)、 33a:テーパ部

Claims (6)

  1. 外周面に雄スプラインを有する第一軸部材と内周面に前記雄スプラインに対して噛み合う雌スプラインを有する第二軸部材とを備えるプロペラシャフトに適用され、該プロペラシャフトの外周面を被覆するプロペラシャフト用ブーツであって、
    端部を前記第一軸部材に固定され軸方向に伸縮可能な第一蛇腹部と、
    端部を前記第二軸部材に固定され軸方向に伸縮可能な第二蛇腹部と、
    前記第一蛇腹部と前記第二蛇腹部を連結するとともに、前記第一軸部材または前記第二軸部材の外周面に対して嵌め合いの状態とし且つ軸方向に移動可能であり、前記第一蛇腹部および前記第二蛇腹部の径方向移動を規制する規制部と、
    を備えるプロペラシャフト用ブーツ。
  2. 前記第一蛇腹部および前記第二蛇腹部のうち、車両の通常路走行時に前記第二軸部材の軸方向端部の外周側に位置している一方側蛇腹部は、軸方向のばね定数が他方側蛇腹部の軸方向のばね定数よりも小さくなるように形成されている、請求項1のプロペラシャフト用ブーツ。
  3. 前記一方側蛇腹部の厚みは、前記他方側蛇腹部の厚みよりも薄く形成されている、請求項2のプロペラシャフト用ブーツ。
  4. 前記一方側蛇腹部のピッチは、前記他方側蛇腹部のピッチよりも大きく形成されている、請求項2または3のプロペラシャフト用ブーツ。
  5. 前記規制部は、
    前記プロペラシャフトのスライド量が小さい車両の通常路走行時には前記第二軸部材の外周面に対して嵌め合いの状態とし且つ軸方向に移動可能であり、
    前記プロペラシャフトのスライド量が大きい前記車両の悪路走行時には前記第二軸部材の外周面から前記第一軸部材側に離脱可能とする、請求項1〜4の何れか一項のプロペラシャフト用ブーツ。
  6. 前記規制部の内径は、前記第二蛇腹部の谷部の内径よりも小さく形成され、
    前記規制部の内周面のうち前記第二蛇腹部側は、前記第二蛇腹部側に向かうに従って内径が大きくなるように形成されている、請求項5のプロペラシャフト用ブーツ。
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