JP2015229906A - マンホール補修方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工期を短縮できるマンホールの補修方法を提供する。【解決手段】地中に埋設された既設マンホールを補修するマンホール補修方法において、既設マンホールの上部の周囲を掘削し、既設マンホールの斜壁管より上を撤去した後、既設マンホールの直壁管5の上開口部5Kから既設マンホール内の下部に新設マンホール21を挿入して据付ける。このように掘削が既設マンホールの上部で済み、既設マンホール内に新設マンホール21を挿入して据付けるため、工事規模を小さくし、工期を短縮することができる。また、接続直壁管22は、下端より上端が肉厚に形成されているから、壁厚を薄くした新設マンホール21の直壁管25の肉薄な上端と、既製品のマンホールの斜壁管26の肉厚な下端とを、下端より上端が肉厚に形成された接続直壁管22により連結することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、既設マンホールを補修するマンホール補修方法に関する。
既設マンホールは、長期間の使用に伴い、内壁面が下水から発生する硫化水素ガスにより腐食が進み劣化する。このため、従来、老朽化・腐食化したマンホールの補修方法として、マンホールの内面に防食被覆材料を塗布して被覆層を形成する塗布型ライニング工法や、工場で製作した耐酸性を有するシートによりマンホールの内面を被覆するシートライニング工法(例えば特許文献1〜3)や、マンホールの内面に工場で製造した耐酸性を有するパネルを張り付けるパネルライニング工法(例えば特許文献4)などが知られている。
一方、老朽化・腐食化が進み改修が困難な場合は、マンホール全体を掘り出して新品に交換する必要がある。
特開平8−74280号公報 特開平9−268639号公報 特開平11−138637号公報 特開2005−133429号公報
上記塗布型ライニング工法では、老朽化や腐食化が進行している場合に、構造物としてマンホールの強度を回復することができない。
また、いずれの工法も既設マンホール内に作業員が入り、ライニング材を塗布したり、シートやパネルを張り付けたりする作業が必要となるため、補修に手間が掛かる。
特に、マンホールには流入管や流出管などの通水管が接続されているため、上記シートライニング工法やパネルライニング工法では通水管の接続箇所の処理が煩雑となり、また、通水管の接続箇所の耐震化や補修後の耐震性の確保が考慮されていない場合が多い。
一方、マンホールを新品に交換する場合、マンホールの周囲全体を掘削する必要があるため、工事規模が大きくなり、道路の交通遮断期間が長期となるため、工事に制約を受け易い。
解決しようとする問題点は、工期を短縮できるマンホールの補修方法を提供することを目的し、加えて、通水管の接続箇所の処理が容易なマンホールの補修方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、地中に埋設された既設マンホールを補修するマンホール補修方法において、前記既設マンホールの上部の周囲を掘削し、前記既設マンホールの前記上部を撤去し、前記上部を撤去した前記既設マンホールの上開口部から前記既設マンホール内の下部に新設マンホールを挿入して据付けることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記既設マンホール内の下部に前記新設マンホールの直壁管を挿入し、前記新設マンホールの上部に斜壁管を設け、前記斜壁管の下端は前記直壁管の上端より肉厚に形成され、前記斜壁管の下端と前記直壁管の上端とを接続直壁管により連結することを特徴とする。
請求項3の発明は、前記接続直壁管は、下端より上端が肉厚に形成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、前記接続直壁管の周囲に、前記斜壁管及び前記直壁管の外径より大きな拡大部を設けたことを特徴とする。
請求項5の発明は、前記既設マンホールには既設の通水管が接続されており、前記通水管を前記新設マンホールに継手本体により接続すると共に、前記継手本体と前記新設マンホールとの間に弾性体を設けることを特徴とする。
請求項6の発明は、前記通水管の端部に前記継手本体の既設用接続部を外装接続し、前記既設用接続部の外周と前記既設マンホールとの間に弾性体を設け、前記継手本体の新設用接続部の外周と前記新設マンホールとの間に弾性体を設けることを特徴とする。
請求項7の発明は、前記通水管の管端面と前記新設マンホールとの間に弾性体を設けることを特徴とする。
請求項8の発明は、前記通水管の端部に前記継手本体の既設用接続部を外装接続し、前記既設用接続部の外周に間隔を置いて外筒部を配置し、前記既設用接続部と前記外筒部との間に弾性体を配置し、前記外筒部を前記既設マンホールに接続することを特徴とする。
請求項9の発明は、前記通水管に前記継手本体を挿入接続し、前記継手本体と前記新設マンホールとの間に弾性体を設けることを特徴とする。
請求項10の発明は、前記弾性体が可撓継手であることを特徴とする。
請求項1の構成によれば、掘削が既設マンホールの上部で済み、既設マンホール内に新設マンホールを挿入して据付けるため、工事規模を小さくし、工期を短縮することができる。
請求項2の構成によれば、本補修方法では、既設マンホール内に新設マンホールを挿入して据付けるため、新設マンホールの外径は既設マンホールの内径より小さくなり、一方、新設マンホールの内径は維持管理の上から大きな方が好ましく、これらを満足するために新設マンホールの壁厚を薄くする。この壁厚を薄くした新設マンホールの上端に既製品(規格品)のマンホールの下端を接続直壁管により連結することができる。
請求項3の構成によれば、壁厚を薄くした新設マンホールの肉薄な上端と、既製品のマンホールの肉厚な下端とを、下端より上端が肉厚に形成された接続直壁管により連結することができる。
請求項4の構成によれば、壁厚を薄くした新設マンホールの肉薄な上端と、既製品のマンホールの肉厚な下端とを、接続直壁管により連結することができ、しかも、拡大部がウエイトとして作用すると共に、拡大部に上方からの土圧が加わることにより、マンホールの浮上防止効果が得られる。
請求項5の構成によれば、新設マンホールと通水管との接続箇所に可撓性を付与することにより耐震化を図ることができる。
請求項6の構成によれば、既設マンホールと新設マンホールとの間の変位を吸収する可撓性が得られ、耐震化を図ることができる。
請求項7の構成によれば、既設マンホールと新設マンホールとにおける水平方向の間隔変位を吸収する可撓性が得られ、耐震化を図ることができる。
請求項8の構成によれば、既設マンホールへの通水管の接続箇所に可撓性を付与することにより耐震化を図ることができる。
請求項9の構成によれば、通水管に接続した挿入管との接続箇所に可撓性を付与することにより耐震化を図ることができる。
請求項10の構成によれば、可撓継手を用いて接続箇所に可撓性を付与することにより耐震化を図ることができる。
本発明の実施例1を示す組立式の既設マンホールの断面図である。 同上、ブロック積式の既設マンホールの断面図である。 同上、現場打ちを用いた既設マンホールの断面図である。 同上、補修方法の施工手順を説明する断面図である。 同上、組立式の既設マンホールの補修後の断面図である。 本発明の実施例2を示すブロック積式の既設マンホールの補修後の断面図である。 同上、脚部を拡大したブロック積式の既設マンホールの補修後の断面図である。 本発明の実施例3を示す接続直壁管に拡大部を設けた組立式の既設マンホールの補修後の断面図である。 本発明の実施例4を示す既設の接続構造を斫った状態の断面図である。 同上、接続構造の断面図である。 同上、継手本体と弾性体の分解断面図である。 本発明の実施例5を示す接続構造の断面図である。 本発明の実施例6を示す接続構造の断面図である。 同上、継手本体と弾性体の分解断面図である。 本発明の実施例7を示す接続構造の断面図である。 本発明の実施例8を示す接続構造の断面図である。 同上、既設側可撓部と継手本体の断面図である。 本発明の実施例9を示す補修後の断面図である。 同上、接続構造の拡大断面図である。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施例は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
図1〜図5は実施例1を示しており、図1〜図3は既設マンホールを例示している。まず、補修工事を行う既設マンホールについて説明する。
図1に示す既設マンホール1は、二次製品を組み立てる組立式マンホールであり、栗石又は砕石などの基礎材からなる基礎2の上に、コンクリート製の底盤部3が設けられ、この底盤部3の上に、複数の直壁管4,5が積層状態で立設され、最上段の直壁管5に斜壁管6が接続され、この斜壁管6の上に調整リング7が接続され、この調整リング7の上に調整ワッシャ8が設けられ、この調整ワッシャ8の上に蓋受枠9が設けられ、この蓋受枠9に開閉蓋(図示せず)が設けられる。尚、前記斜壁管6は、下部より上部が径小に形成されている。また、前記底盤部3,直壁管4,直壁管5及び斜壁管6は、二次製品であるプレキャストコンクリート製品が用いられ、前記調整ワッシャ8,蓋受枠9及び開閉蓋は鋼製などからなる。
前記直壁管4の側面には、通水管である流入管11と流出管12とが対向した位置に接続され、流出管12より流入管11が高い位置にある。尚、直壁管4の側面に、流入管11及び流出管12より径大な接続口13,14を穿設し、前記接続口13,14と流入管11及び流出管12との間にモルタルなどの充填材15を充填している。また、既設マンホール1内の下部には、前記基礎2と前記底盤部3の上に打設した現場打ちコンクリートによりインバート部16が形成され、このインバート部16の上面は、流入管11側から流出管12側に向かって低くなるように傾斜し、且つ流入管11の下部と流出管12の下部とを結ぶように半円状に凹んだ凹部16Aが形成されている。尚、図1などでは流入管11の中心と流出管12の中心とが平面において略一直線になるように配置されているが、流入管11の中心と流出管12の中心とが交差するように配置されている場合もある。
さらに、既設マンホール1の内面には、昇降のためのステップ17が上下に間隔を置いて複数設けられ、このステップ17は平面略コ字状で、両端を既設マンホール1に埋設固定している。
図2に示す既設マンホール1Aは、ブロック積マンホールであり、砕石からなる前記基礎2の上に、現場打ちコンクリートにより前記底盤部3を形成し、この底盤部3の上に複数のブロック18を略円筒状に積層することにより、下部に前記直壁管4を形成し、この直壁管4の上に前記斜壁管6を形成し、この斜壁管6の上に前記蓋受枠9を設け、この蓋受枠9に開閉蓋(図示せず)が設けられている。また、既設マンホール1A内の下部には、前記底盤部3の上に打設した現場打ちコンクリートにより前記インバート部16が形成されている。尚、前記ブロック18はコンクリート製のものや煉瓦製のものが例示される。
図3に示す既設マンホール1Bは、現場打ちマンホールであり、前記底盤部3と前記直壁管4を現場打ちコンクリートにより一体又は別体で成形し、前記直壁管4の上に、コンクリート二次製品の前記直壁管5,5と前記斜壁管6とを積層に設け、前記斜壁管6の上に前記蓋受枠9を設けている。
次に、図1に示した既設マンホール1の補修方法について説明する。図4に示すように、前記既設マンホール1のインバート部16を撤去し、既設マンホール1内の底面部3Aを平坦に形成する。尚、底面部3Aの位置は底盤部3の略上面である。また、インバート部16を撤去した後の底面部3Aには凹凸があるため、底面部3Aに敷きモルタル(図示せず)を敷いて平坦に仕上げる。また、斜壁管6の下部まで掘削し、地面101に掘削孔102を形成し、既設マンホール1の上部である斜壁管6,調整リング7,調整ワッシャ8,蓋受枠9を撤去する。また、既設マンホール1内のステップ17を切断して撤去する。尚、掘削孔102の孔底面部103は、上部の前記直壁管5の上端より低く、即ち、残った既設マンホール1の上開口部5Kより低く、また、掘削孔102の孔底面部103は、下部の直壁管4の上端より上方に位置し、且つ下部の直壁管4の上端より上部の直壁管5の上端に近い位置にある。このように新設マンホール21を据え付ける前に、インバート部16の撤去と、掘削孔102の開削と、既設マンホール1の上部の撤去を行う。尚、既設マンホール1の上開口部5Kより下の部材である直壁管4,5は、その直径は同一である。
この後、新設マンホール21の部材を選択し、既設マンホール1内に設置する。尚、既設マンホール1の上部を撤去する前に、新設マンホール21の部材を選択することができる。この場合、残った既設マンホール1の深さ,内径及び通水管の外径に合わせて新設マンホール21の部材を選択する。具体的には、直壁管5の上開口部5Kから既設マンホール1内に複数の直壁管24,25を積み上げる。これら直壁管24,25の内面には予めインサート成形などによりステップ37が設けられている。また、直壁管4に対応する直壁管24には、前記接続口13,14に対応して、流入管用接続口33及び流出管用接続口34が穿設されている。尚、前記流入管11と前記流入管用接続口33とは後述する接続構造により水密に接続され、また、前記流出管12と前記流出管用接続口34とは後述する接続構造により水密に接続されるが、図5では接続構造を図示省略している。また、既設及び新設の上部の直壁管5,25は上縁が同一高さになるように設定することが好ましい。さらに、既設マンホール1の斜壁管6はその上端が最小内径寸法であり、この最小内径寸法より新設マンホール21の直壁管24,25の外径寸法が大きい。
尚、通水管の接続構造の処理が終わった後、既設マンホール1の内面と新設マンホール21の外面との間には土砂などの埋め戻し材を充填して埋め戻す。あるいは既設マンホール1と新設マンホール21とを一体化する必要がある場合は、既設マンホール1の内面と新設マンホール21の外面との間に、固化性を有するモルタルなどのセメント系充填材(図示せず)やその他の充填材(図示せず)を充填してもよい。
さらに、新設の直壁管25の上部に接続直壁管22を接続し、この接続直壁管22の上部に斜壁管26を接続し、この斜壁管26の上に調整リング27が接続され、この調整リング27の上に調整ワッシャ28が設けられ、この調整ワッシャ28の上に蓋受枠29が設けられ、この蓋受枠29に開閉蓋(図示せず)が設けられ、新設マンホール21が組み立てられる。この場合、新設マンホール21の部材間の継ぎ目には凹凸嵌合部23が設けられ、この凹凸嵌合部23は下の部材の上縁に外側凸部23Sを設けると共に、上の部材の下縁に内側凸部23Nを設け、それら外側凸部23Sと内側凸部23Nとが嵌合し、前記凹凸嵌合部23を上下に跨ぐ連結金具(図示せず)により上下の部材を連結固定している。また、既設マンホール1にも、継ぎ目に凹凸嵌合部23が設けられている。尚、新設マンホール21の継ぎ目には止水処理を施す。
このようにして新設マンホール21を既設マンホール1の下部に挿入配置して組み立てた後、掘削孔102を埋戻し、既設マンホール1の下部内に据付けた新設マンホール21を埋設する。また、必要に応じて、マンホール21内の下部には新設のインバート部36を現場打ちコンクリートにより形成する。尚、このインバート部36にも、前記凹部16Aと同様な凹部36Aを形成する。
また、本補修方法では、既設マンホール1内に新設マンホール21を挿入して据付けるため、新設マンホール21の外径は既設マンホール1の内径より小さくなり、一方、新設マンホール21の内径は維持管理の上から大きな方が好ましく、これらを満足するために新設マンホール21の既設マンホール1を挿入する部分の壁厚を薄くしている。即ち本実施例では直壁管24,25に薄肉のものを用いている。一方、新設マンホール21において、斜壁管26より上部の部材は汎用品(規格品)の肉厚なものを用いている。そこで、前記接続直壁管22は、下端が前記直壁管25の厚さに対応した厚さを有し、上端が前記斜壁管26の下端の厚さにしており、内径が前記直壁管25の内径と同一で、下端から上端に向かってテーパー状で肉厚になるように外径が上方に向かって拡大しており、肉薄な直壁管25と肉厚な斜壁管26とを前記接続直壁管22により接続することができる。
また、既設マンホール1の直壁管5の内径Dnと新設マンホール21の直壁管25の外径Dgとの寸法差は20〜90mm,好ましくは50〜60mmである。したがって、既設マンホール1の内周と新設マンホール21の外周との平均隙間は、10〜45mm,好ましくは25〜30mmである。この場合、前記寸法差が20mm未満(好ましくは50mm未満)であると、前記平均隙間が小さいため既設の直壁管5に新設の直壁管25を挿入する作業が難しくなり、前記寸法差が90mm(好ましくは60mm)を超えると、新設マンホール21の内径が小さくなり、容積効率が低下するから上記の範囲とした。尚、直壁管25の内径は600mm以上である。さらに、新設マンホール21の外径最大寸法、この例では斜壁管26の下端における外径寸法は、既設マンホール1の内径寸法と略同一か、該内径寸法より大きい。
前記新設マンホール21は、耐酸性のある材料又は防菌・抗菌コンクリートなどの二次製品で作られている。また、基礎2及び底盤部3を除いて、既設マンホール1の残った部材は関係なく、新設マンホール21のみで所定の耐震性能及び水密性能を有する。具体的には、この例では、直壁管4,5は新設マンホール21の強度計算において考慮しておらず、基礎2,底盤部3及び新設マンホール21により必要な設計強度を有している。
このように本実施例では、請求項1に対応して、地中に埋設された既設マンホール1を補修するマンホール補修方法において、既設マンホール1の上部の周囲を掘削し、既設マンホール1の上部たる斜壁管6より上を撤去し、前記上部を撤去した既設マンホール1の上開口部5Kから既設マンホール1内の下部に新設マンホール21を挿入して据付けるから、掘削が既設マンホール1の上部で済み、既設マンホール1内に新設マンホール21を挿入して据付けるため、工事規模を小さくし、工期を短縮することができる。
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、既設マンホール1内の下部に新設マンホール21の直壁管24,25を挿入し、新設マンホール21の上部に斜壁管26を設け、斜壁管26の下端は直壁管25の上端より肉厚に形成され、斜壁管26の下端と直壁管25の上端とを接続直壁管22により連結する。そして、本補修方法では、既設マンホール1内に新設マンホール21を挿入して据付けるため、新設マンホール21の外径は既設マンホール1の内径より小さくなり、一方、新設マンホール21の挿入部分の内径は維持管理の上から大きな方が好ましく、これらを満足するために新設マンホール21の壁厚を薄くする。この壁厚を薄くした新設マンホール21の直壁管25の上端に既製品のマンホールの斜壁管26の下端を接続直壁管22により連結することができる。尚、既設の直壁管4,5より新設の直壁管24,25は薄い。
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、接続直壁管22は、下端より上端が肉厚に形成されているから、新設マンホール21の直壁管25と、既製品のマンホールの斜壁管26とを、接続直壁管22により連結することができる。
また、実施例上の効果として、直壁管5の内径Dnと直壁管25の外径Dgとの寸法差が20〜90mm,好ましくは50〜60mmであり、さらに、新設マンホール21の外径最大寸法、この例では斜壁管26の下端における外径寸法は、既設マンホール1の内径寸法と略同一か、該内径寸法より大きいから、既設マンホール1に対して新設マンホール21の内部空間の寸法を効率よく確保することができる。また、既設マンホール1の下部を残したから、新設マンホール21の下部に加わる土圧を軽減でき、前記下部の薄肉化が可能となる。さらに、既設マンホール1の内部のステップ17を撤去して新設マンホール21を挿入するから、ステップ17の分だけ挿入する新設マンホール21の外形寸法を大きくすることができる。また、接続直壁管22の上端の内径と、斜壁管26の下端の内径とは同一であり、接続直壁管22の下端の内径と、直壁管25の上端の内径とは同一であり、継ぎ目部分の内周に段差ができず、また、新設マンホール21の他の継ぎ目部分の内周にも段差ができない。
図6〜図7は本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。同図は、図2で示したブロック積の既設マンホール1Aの補修方法を示している。
図6に示すように、実施例1と同様に、既設マンホール1Aの上部の周囲を掘削して掘削孔102を形成し、既設マンホール1の上部たる斜壁管6,調整リング7,蓋受枠9を撤去する。また、内部のインバート部16を撤去し、底面部3Aを敷きモルタルで平坦に仕上げ、内部のステップ17は撤去する。
次に、残った既設マンホール1Aの下部内に、複数の直壁管24,25を積み上げ、前記流入管11と前記流入管用接続口33とは後述する接続構造により水密に接続され、また、前記流出管12と前記流出管用接続口34とは後述する接続構造により水密に接続する。
さらに、掘削孔102を埋め戻す前に、掘削孔102内に露出している直壁管25の上部に、接続直壁管22,斜壁管26,調整リング27及び蓋受枠29を積層状態で接続し、新設マンホール21を組み立て、この後、掘削孔102を埋め戻す。尚、調整ワッシャ28を用いてもよい。
この場合、図7に示すように、最下部の直壁管25の下端に、内側に張り出す脚部24Aを周設し、これにより直壁管25の下端を幅広に形成することにより、安定した載置状態を得ることができる。尚、図中31は前記底面部3Aに設けた敷きモルタルである。
尚、この例では、図6及び図7に示すように、前記接続直壁管22は、その下部22Kが下端から上方に向かってテーパー状で肉厚になるように外径が上方に向かって拡大しており、その上部22Jは一定の厚さに形成されている。
このように本実施例では、上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、実施例上の効果として、最下部の直壁管25の下端に、内側に張り出す脚部24Aを周設したから、新設マンホール21の外形寸法を確保しつつ、新設マンホール21を安定して載置することができる。
図8は本発明の実施例3を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。同図は、前記接続直壁管に浮上防止機能を付与したものを示している。
この例の接続直壁管22は周囲に拡大部38を設けて略リング状に形成され、前記拡大部38の外周は前記既設の直壁管5の外径及び新設の斜壁管26の下端の外径より大きく形成されており、上下方向において略一定厚さを有する。また、前記接続直壁管22の上面には、内周側に前記外側凸部23Sを形成し、前記接続直壁管22の下面には、内周側に前記内側凸部23Nを形成し、その上面の外側凸部23Sに前記斜壁管26の下端の内側凸部23Nが凹凸嵌合し、その下面の内側凸部23Nに新設の前記直壁管25の上縁の外側凸部23Sが凹凸嵌合し、さらに、前記接続直壁管22の下面は、既設の直壁管5の上縁に載置される。また、この例では、前記接続直壁管22の外形寸法は、前記基礎2の外形寸法より大きく設定されている。尚、拡大部38の幅及び接続直壁管22の高さは、地下水の位置やマンホールの深さなどで液状化に伴う浮力が異なるので、適宜設計を行い決定するのがよい。
したがって、前記接続直壁管22を備えた新設マンホール21を埋設することにより、拡大部38がウエイトとして作用すると共に、その広い拡大部38の上面に上からの土圧が加わるから、地震時の地盤の液状化に伴うマンホール21の浮き上がりを効果的に防止することができる。
このように本実施例では、上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、請求項4に対応して、接続直壁管22の周囲に、斜壁管26及び直壁管25の外径より大きな拡大部38を設けたから、壁厚を薄くした新設マンホール21の直壁管25の肉薄な上端と、既製品のマンホールの斜壁管26の肉厚な下端とを、接続直壁管22により連結することができ、しかも、拡大部38がウエイトとして作用すると共に、拡大部38に上方からの土圧が加わることにより、マンホールの浮上防止効果が得られる。
このように本実施例では、上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
前記接続直壁管22の下面は、新設の直壁管25の上縁と既設の直壁管5の上縁の両者に載置されるから、拡大部38の自重及び拡大部38に加わる土圧が既設マンホール1の下部にも加わる。
図9〜図11は本発明の実施例4を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。同図は、通水管の接続構造を示し、上記各実施例に適用することができる。
既設マンホール1,1A,1Bに流入管11及び流出管12が剛接合されている場合、即ち流入管11及び流出管12が接続口13,14に剛接合されている場合、図9に示すように、既設マンホール1内から、流入管11及び流出管12の回りの直壁管4の部分を斫って除去し、拡大接続口13A,14Aを形成し、これら拡大接続口13A,14Aに流入管11及び流出管12の管端を露出させる。尚、以下、既設マンホール1を例に説明するが、以下に説明する事項は既設マンホール1A,1Bにも同様に適用可能である。
前記管端を露出させる作業は、既設又は新設マンホール1,21の内部から行い、新設の直壁管24を既設マンホール1に挿入する前又は後に行うことができるが、作業性を考慮すると、新設の直壁管25を挿入する前に行うことが好ましい。
また、二次製品として継手本体41を用いる。この継手本体41は、シングルカラータイプであり、流入管11又は流出管12に外嵌接続される管状の既設用接続部43と、新設の流入管用接続口33又は流出管用接続口34に挿入接続され前記既設用接続部43より直径の小さい管状の新設用接続部44と、それら既設用接続部43と新設用接続部44とを一体的に接続するリング部45とを備え、このリング部45は流入管11又は流出管12の端面と略同一形状のリング状をなす。尚、継手本体41はステンレス製である。また、既設用接続部43の内径は、流入管11又は流出管12の外径と略等しく、新設用接続部44の内径が流入管11又は流出管12の内径と略等しく、既設用接続部43と新設用接続部44とは間に前記リング部45を設けたクランク形状により一体化されている。
また、既設用接続部43の外周に筒状の第一の弾性体46を設け、この第一の弾性体46は予め既設用接続部43の外周に接着などにより固定しておくことができる。また、新設用接続部44の外周に筒状の第二の弾性体47を設け、この第二の弾性体47は予め新設用接続部44の外周に接着などにより固定しておくことができ、その第二の弾性体47の端面は前記リング部45に当接又は近接する。尚、弾性体46,47はいずれもゴムリングなどからなる。
また、既設用接続部43の外径寸法と第二の弾性体47の外径寸法は略等しく、これらの外径寸法より前記第一の弾性体46の外径寸法が大きく、この第一の弾性体46の外径寸法より流入管用接続口33及び流出管用接続口34の内径寸法が大きい。したがって、新設マンホール21の内部から、第一の弾性体46を取り付けた既設用接続部43を流入管用接続口33及び流出管用接続口34に通すことができる。
そして、少なくとも新設の直壁管24を既設マンホール1内に挿入した後、第一の弾性体46より直径の大きな拡大接続口13A,14Aに内部から継手本体41を挿通し、既設用接続部43を流入管11又は流出管12の管端に外嵌接続する。この場合、外嵌接続の前に、管端の外周に接着剤を塗布したり、径大部の内周に接着剤を塗布したりすることにより、管端の外周に既設用接続部43の内周を接着剤により接着して水密性を確保することができる。尚、接着剤には、接着性を有するシール材や止水滑材を用いることができ、この止水滑材は、水分を硬化剤とする親水性ポリウレタン樹脂接着剤などである。
また、リング部45は流入管11又は流出管12の管端面に当接する。さらに、第一の弾性体46と拡大接続口13A,14Aとの間の隙間には無収縮モルタルなどの間詰材50を充填し、隙間を塞いて水密性を確保する。また、間詰材50の充填は、第二の弾性体47と流入管用,流出管用接続口33,34との間の隙間を用いて新設マンホール21の内部から作業することができる。
このようにして既設マンホール1における接続口13,14の処理が終了した後、第二の弾性体47と新設マンホール21の流入管用,流出管用接続口33,34との間に無収縮モルタルなどの間詰材50を充填し、この隙間を塞いて水密性を確保する。
したがって、既設マンホール1と新設マンホール21との間に縦方向(垂直方向)の変位が生じても、これを弾性体46,47により吸収することができ、また、既設マンホール1と新設マンホール21に対して、流入管11又は流出管12が縦方向に変位しても、これを弾性体46,47により吸収することができ、接続箇所に無理な力が加わることで破損等を生じることがない。
このように本実施例では、上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、請求項5に対応して、既設マンホール1には既設の通水管たる流入管11及び流出管12が接続されており、通水管たる流入管11及び流出管12を新設マンホール21に継手本体41により接続すると共に、継手本体41と新設マンホール21との間に第二の弾性体47を設けるから、新設マンホール21と流入管11及び流出管12との接続箇所に可撓性を付与することにより耐震化を図ることができる。
また、このように本実施例では、請求項6に対応して、通水管たる流入管11及び流出管12の端部に継手本体41の既設用接続部43を外装接続し、既設用接続部43の外周と既設マンホール1との間に第一の弾性体46を設け、継手本体41の新設用接続部44の外周と新設マンホール21との間に第二の弾性体47を設けるから、既設マンホール1と、新設マンホール21と、既設マンホール1における流入管11及び流出管12の接続箇所と、流入管11及び流出管12に継手本体41により接続された接続口33,34との間の変位を吸収する可撓性が得られ、耐震化を図ることができる。
また、実施例上の効果として、第一の弾性体46の外径寸法より流入管用接続口33及び流出管用接続口34の内径寸法が大きいから、新設マンホール21の内部から、既設マンホール1における通水管の接続作業を行うことができる。
図12は本発明の実施例5を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。同図は、通水管の接続構造を示し、上記各実施例に適用することができる。
この例では、上記実施例1に比べて、前記既設用接続部43を長く形成し、流入管11又は流出管12の管端面と前記リング部45との間に間隔を設け、既設用接続部43の内周でリング部45に当接するように筒状をなす第三の弾性体48を設けている。この第三の弾性体48もゴムリングなどからなる。
したがって、継手本体41をセットすると、図12に示すように、流入管11又は流出管12の管端面とリング部45の間に第三の弾性体48が配置されているから、流入管11又は流出管12が新設マンホール21側に突出するように横方向(水平方向)の変位が発生しても、これを第三の弾性体48が収縮することにより吸収することができ、接続箇所に無理な力が加わることがない。
このように本実施例では、上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、請求項7に対応して、通水管たる流入管11及び流出管12の管端面と新設マンホール21との間に第三の弾性体48を設けるから、既設マンホール1と新設マンホール21とにおける水平方向の間隔変位を吸収する可撓性が得られ、耐震化を図ることができる。
また、実施例上の効果として、管状の既設用接続部43と、新設用接続部44と、それら既設用接続部43と新設用接続部44とを一体的に接続するリング部45と備えた継手本体41により、第一〜第三の弾性体46,47,48を効率よく配置することができる。
図13〜図14は本発明の実施例6を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。同図は、継手本体41の変形例を示し、この例では、前記既設用接続部43に該既設用接続部43より径大な外筒部51を配置し、前記既設用接続部43と前記外筒部51との間に弾性材料52を充填して弾性体を設け、既設用接続部43に外筒部51を一体に設ける。尚、外筒部51はステンレス製である。また、この例では、弾性材料52を充填して弾性体を形成したが、他の実施例のように弾性体としてリング状のゴムリングなどを用いてもよい。
そして、図9に示すように、斫って形成した拡大接続口13A,14Aと外筒部51の間の隙間に無収縮モルタルなどの間詰材50を充填し、この隙間を塞いて水密性を確保する。
このように本実施例では、上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、請求項8に対応して、通水管たる流入管11及び流出管12の端部に継手本体41の既設用接続部43を外装接続し、既設用接続部43の外周に間隔を置いて外筒部51を配置し、既設用接続部43と外筒部51との間に弾性体を配置し、外筒部51を既設マンホール1に接続するから、既設マンホール1への流入管11及び流出管12の接続箇所に可撓性を付与することにより耐震化を図ることができる。
また、実施例上の効果として、既設用接続部43より径大な外筒部51に弾性材を充填して弾性体を形成することができる。
図15は本発明の実施例7を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。同図は、上記実施例6の変形例を示し、前記既設用接続部43を長く形成し、流入管11又は流出管12の管端面と前記リング部45との間に間隔を設け、既設用接続部43の内周でリング部45に当接するように筒状をなす前記第三の弾性体48を設けている。
このように本実施例では、上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
図16〜図17は本発明の実施例8を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、前記既設用接続部43と前記外筒部51との間に弾性材料52を充填した既設側可撓部53と、前記流入管11又は流出管12と流入管用接続口33又は流出管用接続口34とを挿入接続する継手本体たる挿入管54とを用い、この挿入管54は前記流入管11又は流出管12の内部に内嵌状態で挿入される。このように既設側可撓部53と挿入管54とは別体である。また、挿入管54の外径寸法は流入管11又は流出管12の内径寸法と略等しい。
また、挿入管54の外周と流入管用接続口33又は流出管用接続口34との間には、第四の弾性体49を設け、この第四の弾性体49もゴムリングなどからなる。尚、第四の弾性体49を前記挿入管54の端部側外周に接着などにより一体に設けてもよい。
そして、斫って形成した拡大接続口13A,14Aと外筒部51の間の隙間に無収縮モルタルなどの間詰材50を充填し、隙間を塞いて水密性を確保する。この作業は、既設マンホール1内に新設マンホール21を挿入配置する前に行うことができる。
このように拡大接続口13A,14Aに既設側可撓部53を取り付けた後、新設の直壁管24の流入管用接続口33又は流出管用接続口34から挿入管54を挿入し、この挿入管54の先端側を前記流入管11又は流出管12に嵌入すると共に、第四の弾性体49を流入管用接続口33又は流出管用接続口34に挿入して接着などにより固定する。この場合、新設の流入管用接続口33又は流出管用接続口34の内径と第四の弾性体49の外径を略同一にして隙間が発生しないように構成することができる。あるいは上記実施例と同様に、流入管用接続口33又は流出管用接続口34の内周と第四の弾性体49の外周との間に隙間を設け、この隙間にモルタルなど間詰材50を充填して隙間を塞ぐようにしてよい。また、前記挿入管54の先端側の前記流入管11又は流出管12内への挿入寸法、及び前記流入管11又は流出管12の管端面と直壁管24との間隔は、設計において既設の流入管11又は流出管12と新設の接続口33,34との間で発生する設計水平変位量以上とすることが好ましく。
したがって、既設マンホール1と新設マンホール21との間に縦方向(垂直方向)の変位が生じても、これを弾性体46,47により吸収することができ、また、既設マンホール1と新設マンホール21に対して、相対的に流入管11又は流出管12が縦方向に変位しても、これを弾性体46,47により吸収することができ、さらに、新設マンホール21に対して、流入管11又は流出管12が横方向に変位すると、流入管11又は流出管12の内周を挿入管54が摺動することにより横方向の変位を吸収することができ、接続箇所に無理な力が加わることがない。
このように本実施例では、通水管たる流入管11又は流出管12を新設マンホール21に継手本体たる挿入管54により接続し、上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、請求項9に対応して、通水管たる流入管11又は流出管12に継手本体たる挿入管54を挿入接続し、挿入管54と新設マンホール21との間に第四の弾性体49を設けるから、通水管たる流入管11又は流出管12に接続した挿入管54との接続箇所に可撓性を付与することにより耐震化を図ることができる。
また、実施例上の効果として、既設側可撓部53と挿入管54とは別体であるから、既設マンホール1における通水管の接続作業の後、既設マンホール1の下部に新設マンホール21を挿入して据付けることができ、新設マンホール21の流入管用接続口33及び流出管用接続口34の穿孔径を小さくすることができ、モルタル作業を少なくすることができる。
図18〜図19は本発明の実施例9を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例は既設マンホール1には既設可撓継手により流入管11及び流出管12が接続されている。既設可撓継手は、一端側61Aが他端側61Bより拡大形成されたゴム製ソケット61であり、このゴム製ソケット61の一端側61Aが締付バンドにより前記接続口13又は接続口14に接続され、他端側61Bが締付バンドにより流入管11又は流出管12の外周に固定されている。尚、締付バンドが固定手段である。
新設の可撓継手62は、前記挿入管54の管端外周に断面略U字状の可撓部材63を外装したものであり、この可撓部材63は内周部63Nと外周部63Gとを半円湾曲状の連結部63Rにより連結したリング状をなし、前記内周部63Nを締付バンド64Nにより挿入管54に固定し、前記外周部63Gを締付バンド64Gにより前記接続口13又は接続口14に固定している。そして、可撓部材63はゴムやバネ鋼などの弾性材料からなり、前記内周部63Nと外周部63Gの間隔が広がったり狭まったりすることが可能な弾性を有する。
したがって、既設マンホール1と新設マンホール21との間に縦方向(垂直方向)の変位が生じても、これをゴム製ソケット61及び可撓部材63により吸収することができ、また、既設マンホール1の下部に対して、相対的に流入管11又は流出管12が縦方向に変位しても、これをゴム製ソケット61が吸収することにより既設マンホール1の接続箇所に無理な力が加わらず、また、新設マンホール21に対して、相対的に流入管11又は流出管12が縦方向に変位しても、これを可撓部材63が吸収することにより新設マンホール21の接続箇所に無理な力が加わらず、さらに、新設マンホール21に対して、流入管11又は流出管12が横方向に変位すると、流入管11又は流出管12の内周面を挿入管54が摺動することにより横方向の変位を吸収することができ、いずれの接続箇所にも無理な力が加わることがない。
このように本実施例では、上記実施例と同様な作用・効果を奏する。
また、このように本実施例では、弾性体が可撓継手62であるから、可撓継手62により接続箇所に可撓性を付与することにより耐震化を図ることができる。
また、実施例上の効果として、新設の可撓継手62を用いることにより、既設可撓継手たるゴム製ソケット61を残して、新設マンホール21の通水管の接続箇所に可撓性を付与することができる。
尚、本発明は以上の実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、実施例では、平面円形のマンホールを例に説明したが、既設及び新設マンホールは平面角形でもよい。また、平面角形の既設マンホール内に平面円形の新設マンホールを挿入して据付けてもよい。さらに、実施例では、継手本体をステンレス製としたが、防錆処理を施した鋼製や合成樹脂製でもよい。また、実施例ではリング状の拡大部を示したが、拡大部の平面形状は角形などでもよい。さらに、図3の既設マンホールでは、上部として少なくとも斜壁管,蓋受枠及び開閉蓋を撤去すればよい。さらに、弾性体は弾性復元力を有するものであれば各種のものを用いることができる。また、請求項3以外では、上下で肉厚が一定な接続直壁管を用いることができ、この場合も継ぎ目部分の内周に段差ができないようにすることが好ましい。
1 既設マンホール
1A 既設マンホール
1B 既設マンホール
5 直壁管
5K 上開口部
11 流入管(通水管)
12 流出管(通水管)
21 新規マンホール
22 接続直壁管
25 直壁管
26 斜壁管
38 拡大部
41 継手本体
43 既設用接続部
44 新設用接続部
46 第一の弾性体
47 第二の弾性体
48 第三の弾性体
49 第四の弾性体
51 外筒部
52 弾性材料
54 挿入管(継手本体)
62 新設の可撓継手
102 掘削孔

Claims (10)

  1. 地中に埋設された既設マンホールを補修するマンホール補修方法において、前記既設マンホールの上部の周囲を掘削し、前記既設マンホールの前記上部を撤去し、前記上部を撤去した前記既設マンホールの上開口部から前記既設マンホール内の下部に新設マンホールを挿入して据付けることを特徴とするマンホール補修方法。
  2. 前記既設マンホール内の下部に前記新設マンホールの直壁管を挿入し、前記新設マンホールの上部に斜壁管を設け、前記斜壁管の下端は前記直壁管の上端より肉厚に形成され、前記斜壁管の下端と前記直壁管の上端とを接続直壁管により連結することを特徴とする請求項1記載のマンホール補修方法。
  3. 前記接続直壁管は、下端より上端が肉厚に形成されていることを特徴とする請求項2記載のマンホール補修方法。
  4. 前記接続直壁管の周囲に、前記斜壁管及び前記直壁管の外径より大きな拡大部を設けたことを特徴とする請求項2記載のマンホール補修方法。
  5. 前記既設マンホールには既設の通水管が接続されており、前記通水管を前記新設マンホールに継手本体により接続すると共に、前記継手本体と前記新設マンホールとの間に弾性体を設けることを特徴とする請求項1記載のマンホール補修方法。
  6. 前記通水管の端部に前記継手本体の既設用接続部を外装接続し、前記既設用接続部の外周と前記既設マンホールとの間に弾性体を設け、前記継手本体の新設用接続部の外周と前記新設マンホールとの間に弾性体を設けることを特徴とする請求項5記載のマンホール補修方法。
  7. 前記通水管の管端面と前記新設マンホールとの間に弾性体を設けることを特徴とする請求項5記載のマンホール補修方法。
  8. 前記通水管の端部に前記継手本体の既設用接続部を外装接続し、前記既設用接続部の外周に間隔を置いて外筒部を配置し、前記既設用接続部と前記外筒部との間に弾性体を配置し、前記外筒部を前記既設マンホールに接続することを特徴とする請求項5記載のマンホール補修方法。
  9. 前記通水管に前記継手本体を挿入接続し、前記継手本体と前記新設マンホールとの間に弾性体を設けることを特徴とする請求項5記載のマンホール補修方法。
  10. 前記弾性体が可撓継手であることを特徴とする請求項9記載のマンホール補修方法。
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