JP2015227576A - 止水板及び止水構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】傾斜を有するスレート屋根において、設置物を支持する支持部材を取り付ける際、スレート屋根と支持部材の間に取り付けるだけで、設置物の設置個所からの水漏れを確実に防止する。【解決手段】傾斜を有するスレート屋根2上に取り付けられる止水板1は、設置物3が上面側に載置され、スレート屋根2上に固定される固定部11と、固定部の外側のうち、桁行方向の両側及び流れ方向水上側において連接すると共に上方に突出し、スレート屋根2から離間した突出部14と、突出部14の外側において、固定部11の下面よりもスレート屋根2側に延び出て、スレート屋根2に当接する当接部16と、固定部11の流れ方向水上側に設けられ、スレート瓦21間に挿し込まれる挿込部17と、を有し、取付ネジによってスレート屋根上に固定された際、固定部11が撓んでスレート屋根2上に当接すると共に、当接部16がスレート屋根2に対して押し付けられる。【選択図】図7

Description

本発明は、傾斜を有する屋根に設置物を設置する際に、当該設置物の設置個所から屋内に水が浸入するのを防止する技術に関する。
従来、傾斜を有する屋根に太陽電池や太陽熱温水器等の設置物を設置する場合、この設置物や設置物を屋根上に支持する支持部材等を垂木や野地板に木ビス等で固定する必要がある。
例えば、傾斜を有するスレート瓦葺きの屋根では、桁行方向に隣接するスレート瓦同士が突き合わされる位置と垂木の位置が重なるようにスレート瓦が葺かれることが多いが、この場合、このスレート瓦同士が突き合わされる位置に、設置物をスレート瓦上に支持する支持部材等を固定するための木ビスが打ち込まれる。
このように木ビスが打ち込まれる場合、当該木ビスが打ち込まれる部分には雨漏りを防止する手段が必要となる。雨漏り防止の手段の一例としては、板状の鋼板等で木ビスが打ち込まれる部分の周辺を覆う手段があり、特許文献1では、屋根基体上に、隙間部を設けて並設させてなる2つの第1スレート系屋根材と、該第1スレート系屋根材の棟側に位置するとともに、前記隙間部の一方部を覆って配置された第2スレート系屋根材と、前記隙間部において前記第2スレート系屋根材で覆われていない他方部を覆い、且つ該他方部の少なくとも一部を埋めるように配置された粘着部材と、少なくとも該粘着部材上に配置された、前記他方部の全体を前記第1のスレート系屋根材の表側から覆った板状部材と、該板状部材上に配置された、光電変換モジュールを取り付けるための取付部材と、前記隙間部を前記第1スレート系屋根材の裏側から覆った防水シートと、前記取付部材、前記粘着部材、及び前記屋根基体を順に貫通するように配置されたネジ部材と、を有する光電変換モジュールの設置装置が提案されている。
また、特許文献2では、瓦上に載置可能な板金で構成され、前記板金の上面に上方へ突出しかつ前記板金の左端部から右端部に向かって斜め方向に延びる水切部を設け、前記板金の下面における左端部近傍及び右端部近傍に、前後方向に延びかつ下面に粘着剤を介して離型フィルムが剥離可能に貼り付けられた止水シートをそれぞれ貼り付けたことを特徴とする瓦用防水板金が提案されている。
特許第5173304号公報 実用新案登録第3178593号公報
しかしながら、上記特許文献1や上記特許文献2で提案されているような手段では結局、板状粘着部材や止水シートといった部材で水漏れ防止を担保する必要があるし、このような部材を用いるためにコストがかかるという問題がある。
そこで、本発明は、傾斜を有するスレート屋根において、設置物を支持する支持部材を取り付ける際に、スレート屋根と支持部材の間に取り付けるだけで、設置物の設置個所からの水漏れを確実に防止できる止水板及び止水構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る止水板は、所定の傾斜を有し、複数の平板状のスレート瓦が流れ方向に重畳して葺かれたスレート屋根上において、所定の設置物の設置個所に取り付けられ、当該設置個所からの水漏れを防止する略平板状の止水板であって、上記設置物が上面側に載置されると共に、取付ネジによって、上記スレート屋根上に上記設置物と共に固定される固定部と、上記固定部の外側のうち、桁行方向の両側及び流れ方向水上側において連接すると共に、上方に突出し、上記スレート屋根から離間した突出部と、上記突出部の外側のうち、桁行方向の両側において、上記固定部の下面よりも上記スレート屋根側に延び出て、上記スレート屋根に当接する一対の当接部と、上記固定部の流れ方向水上側に設けられ、重畳する上記スレート瓦間に挿し込まれる挿込部と、を有し、上記固定部が上記取付ネジによってスレート屋根上に固定された際、上記固定部が撓んで上記スレート屋根上に当接すると共に、上記一対の当接部が、当接する上記スレート屋根に対して押し付けられることを特徴とする。
また、上記突出部の桁行方向の両側から夫々、外側に延び出した一対の縁辺部、をさらに有し、上記当接部は、上記一対の縁辺部の端部から、上記スレート屋根側に延び出ると共に、上記縁辺部の裏面側へ折り返されて、上記スレート屋根に当接するものとしてもよい。
また、上記当接部は、上記縁辺部の下面側と離間しつつ、鋭角に折り返されているものとしてもよい。
また、上記挿込部は、一の頂点を流れ方向水上側に向けた略三角形状からなるものとしてもよい。
また、上記挿込部は、流れ方向水上側の端部が上面側に折り返されているものとしてもよい。
また、上記止水板は鋼板からなるものとしてもよい。
また、上記固定部の外側のうち、流れ方向水下側において、上記スレート屋根側に延び出したカバー部、をさらに有するものとしてもよい。
また、本発明の別の観点に係る止水構造は、所定の傾斜を有し、複数の平板状のスレート瓦が流れ方向に重畳して葺かれたスレート屋根上において、所定の設置物が上面側に載置されると共に、取付ネジによって、上記スレート屋根上に上記設置物と共に固定される固定部と、上記固定部の外側のうち、桁行方向の両側及び流れ方向水上側において連接すると共に、上方に突出し、上記スレート屋根から離間した突出部と、上記突出部の外側のうち、桁行方向の両側において、上記固定部の下面よりも上記スレート屋根側に延び出て、上記スレート屋根に当接する一対の当接部と、上記固定部の流れ方向水上側に設けられ、重畳する上記スレート瓦間に挿し込まれる挿込部と、を有する略平板状の止水板により、上記設置物の設置個所からの水漏れを防止する止水構造であって、上記固定部が上記取付ネジによって上記スレート屋根上に固定されると共に、上記スレート屋根上に撓んで当接し、上記一対の当接部が、当接する上記スレート屋根に対して押し付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、傾斜を有するスレート屋根において、設置物を支持する支持部材を取り付ける際、スレート屋根と支持部材の間に本発明に係る止水板を取り付けるだけで、設置物の設置個所からの水漏れを確実に防止できる。
また、止水シート等を別途取り付けなくとも、本発明に係る止水板のみによって確実に水漏れを防止することができるので、部材のコストの面でも優れている。
本発明の実施形態に係る止水板、及び当該止水板を用いた止水構造を示した斜視図である。 本実施形態に係る止水板、及び当該止水板を用いた止水構造を示した拡大斜視図である。 本実施形態に係る止水板を用いた止水構造を示した(a)側面図、(b)断面図である。 本発明の第一の実施例に係る止水板を示した外観斜視図である。 本実施例に係る止水板を示した(a)A−A断面図、(b)B−B断面図、(c)C−C断面図である。 本実施例に係る止水板をスレート屋根に取り付ける工程を示した側面図である。 本実施例に係る止水板をスレート屋根に取り付ける工程を示した外観斜視図である。 本実施例に係る止水板をスレート屋根に取り付ける工程を示したD−D断面図である。 本実施例に係る止水板上に設置金具を取り付けた状態を示した断面図である。 本発明の第二の実施例に係る止水板を示した(a)外観斜視図、(b)E−E断面図である。 本発明の第三の実施例に係る止水板を示した(a)外観斜視図、(b)F−F断面図である。 本発明の第四の実施例に係る止水板を示した(a)外観斜視図、(b)G−G断面図である。 本発明の第五の実施例に係る止水板を示した(a)外観斜視図、(b)H−H断面図である。 本発明の第六の実施例に係る止水板を示した(a)外観斜視図、(b)I−I断面図である。 本発明の第七の実施例に係る止水板を示した(a)外観斜視図、(b)J−J断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る止水板について、図を参照して説明する。
図1〜図3に示されるように、本実施形態に係る止水板1は、所定の傾斜を有したスレート屋根2上に設置物5が設置された際、スレート屋根2上を横走りする雨水等が、当該設置物5の設置個所から屋内に浸入し、水漏れを惹き起こすのを防止するために取り付けられる板状の部材である。
ここで、止水板1が取り付けられるスレート屋根2は、屋根全面を覆う野地板22上に、複数の平板状のスレート瓦21を葺いた屋根であり、野地板22はさらに、屋根の流れ方向水上側から水下側に向けて平行に複数本配置された垂木23の上に木ビスや釘等で固定されている。
このスレート屋根2は、流れ方向と直交する桁行方向においてはスレート瓦21が複数、互いに重畳することなく隣接して葺かれている。また、流れ方向においては、隣接するスレート瓦21のうち、水下側のスレート瓦21の上に水上側のスレート瓦21の端部が部分的に重畳して葺かれている。さらにこの流れ方向においては、桁行方向において隣接する水下側の一対のスレート瓦21間の境界部分に、水上側のスレート瓦21の略中央部分が重なるように葺かれている。
設置金具3は、縦材4及び設置物5をスレート屋根2上に支持及び固定するために、止水板1を介してスレート屋根2上に取り付けられる金具である。この設置金具3は金属を成形加工したものであり、矩形状の基底部31と、この基底部31上に立設して形成された一対の立設部32と、この立設部32の上端において縦材4を支持する一対の支持部33とを備える。
基底部31の両端部には夫々、取付ネジ31bを通すための取付孔31aが設けられている。
また、一対の支持部33間は開口部33aを構成し、この開口部33aからは、締結ボルト33bの軸部分が上方に突出している。この締結ボルト33bはその頭部分が、一対の支持部33間から上方へ抜出不能に支持部33の下面側に納められている。
この設置金具3は、止水板1上に載置されると共に、取付孔31aに通された取付ネジ31bが、止水板1に設けられている取付孔11aに連通してスレート屋根2にねじ込まれることによって、スレート屋根2上に固定される。また、締結ボルト33bが、縦材4の締結孔41aに通されると共に、ナット33cで締結されることによって、設置金具3上に支持された縦材4が固定される。
縦材4は、その上に設置物5を支持するための部材であって、設置金具3上に固定される。
本例における縦材4は、中空の直方体形状からなる棒状部材であり、下端の基底部41は、設置金具3の支持部33上に支持される部分であって、設置金具3の設置間隔に応じて、締結ボルト33bを通すための締結孔41aが設けられている。また、上面には長さ方向に開口した開口部42aが形成されており、この開口部42aの両脇の水平面は、設置物5を載置するための載置部42を構成する。
また、この縦材4は設置金具3上に載置され、設置金具3に取り付けられた締結ボルト33bを基底部41の締結孔41aに通すと共にナット33cでネジ止めすることにより、設置金具3上に固定される。また、この縦材4の載置部42上に設置物5を載置し、予め設置物5のフレーム等に設けられている締結孔と、載置部42間の開口部42aとに所定の締結ボルトを連通させ、ナット等でネジ止めすることにより、縦材4上に設置物5が固定される。
設置物5は例えば、太陽電池モジュールや太陽熱温水器など、広く屋根上に設置される構造物を指し、特に限定されないが、本例では太陽電池モジュールを示している。
本例の設置物5として示された太陽電池モジュールは、太陽電池素子を枠状のフレームで囲った構造からなり、設置金具3と縦材4により、スレート屋根2上に設置されている。詳細には、設置物5を縦材4上に設置するための締結孔がフレーム等に予め設けられており、この締結孔と、縦材4の載置部42間の開口部42aに締結ボルトを通した上、ナット等でネジ止めすることにより、縦材4上に設置物5が固定される。
なお、本実施形態における設置金具3、縦材4、及び設置物5の構造、及びこれらの部材を固定する構造は一例であり、止水板1上に設置金具3が載置され、この設置金具3上に設置物5が直接、あるいは縦材4を介して固定される限り、他の構造についても本発明は適用可能である。また、設置金具3、縦材4、及び設置物5は、それぞれ別部材として用意されたものであってもよいし、一体的に構成された部材であっても構わない。
以上の構成からなる設置金具3、縦材4、及び設置物5において、スレート屋根2上に設置物5が設置される際には、流れ方向において重畳するスレート瓦21の間に、止水板1の一端部が挿し込まれ、この止水板1上に順次、設置金具3、縦材4、設置物5が固定される。
ここで、スレート屋根2上において止水板1が取り付けられる位置は、止水板1を介して設置金具3が設置される位置に対応する。即ち本実施形態では、設置金具3をスレート屋根2上に取り付けるための取付ネジ31bが、桁行方向に隣接する一対のスレート瓦21間を貫いて野地板22に固定される。そのため、この桁行方向に隣接する一対のスレート瓦21間に止水板1が載置されると共に、この一対のスレート瓦21とその水上側に葺かれているスレート瓦21の間に止水板1の端部が挿し込まれる。
次に、第一の実施例に係る止水板1について説明する。
本例に係る止水板1は、図4に示されるように略五角形様の平板形状からなり、一枚の矩形状の金属板を成形加工して作製された鋼板である。
この止水板1は、設置金具3が上面側に載置されると共に、スレート屋根2上に固定される固定部11、固定部11の流れ方向水下側において、一旦上方に折曲して段を形成すると共に流れ方向水下側へ延び出した延出部12、延出部12の流れ方向水下側の端部から下方へ延び出たカバー部13、固定部11の桁行方向両側及び流れ方向水上側の三方に設けられた突出部14、桁行方向の両端部を構成する縁辺部15、縁辺部15の端部において、縁辺部15の下面側へ折り返された当接部16、流れ方向水上側に設けられ、重畳するスレート瓦21間に挿し込まれる挿込部17、及び、挿込部17の先端において挿込部17の上面側へ折り返された折返部18からなる。
固定部11は、延出部12と突出部14によって四方を囲われている。
この固定部11には、上面側に載置された設置金具3を固定するため、設置金具3の取付孔31aに対応した位置に、取付ネジ31bを通すための取付孔11aが設けられている。本例では、設置金具3に設けられている一対の取付孔31aに応じて、止水板1の長さ方向に並んで二つの取付孔11aが設けられている。
カバー部13は図5(b)に示されるように、下端部が固定部11や縁辺部15の下面よりも下方あるいはスレート屋根2側へ延び出しており、止水板1がスレート屋根2に取り付けられた際には、流れ方向水下側から、止水板1とスレート瓦21の間に雨水等が浸入するのを防ぐ。
突出部14は、固定部11の桁行方向両側及び流れ方向水上側に連接して設けられていると共に、上方に弧状に突出した部分である。この突出部14は、固定部11の流れ方向水上側に設けられている水上側突出部141と、固定部11の桁行方向両側に設けられている桁行側突出部142によって構成される。
また、この突出部14は、下面側が図5(a)、図5(c)に示されるように開放されており、その断面は略半筒形状からなる。これにより、止水板1がスレート屋根2に取り付けられた際には、この突出部14とスレート瓦21の間に、上方へ溝状に窪んだ空隙が形成される。
縁辺部15は、桁行側突出部142から外側へ延び出した部分であると共に、止水板1の幅方向両端側を構成する部分であり、その下面は固定部11の下面と同一面上にある。
この縁辺部15の端部には、固定部11の下面よりもスレート屋根2側に延び出すと共に、縁辺部15の下面側へ鋭角に折り返された当接部16が連設している。
当接部16は、縁辺部15の下面と当接しておらず、縁辺部15と当接する向きにかかる荷重に対しては、当該荷重に抗する向きに反発する。
また、この当接部16は、止水板1がスレート屋根2に取り付けられた際には、その端部がスレート屋根2の上面に当接する。そして、取付ネジ31bによって固定部11上に設置金具3が固定された際には、当接部16は、全体がスレート屋根2の上面に当接した状態となる。
挿込部17は、先端部分が、流れ方向水上側に頂点を向けた略三角形状からなる。
この挿込部17は、水上側突出部141に連接して流れ方向水上側に延び出ており、止水板1がスレート屋根2に取り付けられる際、流れ方向において重畳するスレート瓦21間に挿し込まれる。
また、この挿込部17は、その下面が固定部11の下面と同一面上にあり、その先端部分には、挿込部17の上面側へ折り返された折返部18が連設している。
次に、止水板1をスレート屋根2に取り付ける工程と共に、止水板1が取り付けられたスレート屋根2における止水構造について説明する。
まず、止水板1をスレート屋根2に取り付ける場合、図6に示されるように、流れ方向において重畳して葺かれたスレート瓦21について、水上側のスレート瓦21の端部を持ち上げ、重畳するスレート瓦21間に止水板1の挿込部17を挿し込む。
なお、この止水板1は図7に示されるように、桁行方向において隣接する一対のスレート瓦21間の境界線と、止水板1の幅方向の中心が略一致するように、当該スレート瓦21間の境界を覆う位置に取り付けられる。このとき、止水板1の固定部11の長さ方向に並んで設けられた一対の取付孔11aは、下面側に敷設されている一対のスレート瓦21間の境界部分に対応する位置をとる。
止水板1を重畳するスレート瓦21間に挿し込んだ後、持ち上げていた水上側のスレート瓦21を元に戻すと、止水板1は重畳するスレート瓦21間に挟持された状態となる。
この状態において、止水板1の桁行方向の端部では、当接部16がスレート屋根2に当接している。もっともこの段階では、止水板1は図8に示されるように、挿込部17が重畳するスレート瓦21間に挟持されているだけであり、当接部16の反発力によって、固定部11の下面側、縁辺部15、及び挿込部17の下面側はスレート屋根2の上面から少し浮いた状態となっている。
また、止水板1のカバー部13は、止水板1の下面側のスレート瓦21の水下側端部よりも僅かに水下側にはみ出した位置にある。
続けて、設置金具3を固定部11上に載置する。そして、スレート屋根2において、固定部11の取付孔11aと設置金具3の取付孔31aに対応する位置にネジ孔を適宜設けるなどした上、図9に示されるように、固定部11の取付孔11aと設置金具3の取付孔31aに取付ネジ31bを通すと共に、取付ネジ31bをスレート屋根2に適宜設けられたネジ孔にネジ止めする。これにより、止水板1と設置金具3がスレート屋根2上に一体的に固定される。
ここで、取付ネジ31bによるネジ止め作業は、当接部16による反発力に抗して行われる。取付ネジ31bによってネジ止め作業が完了した際には、固定部11は下方に押し下げられて撓み、スレート瓦21に当接する。一方、当接部16は全体がスレート屋根2の上面に当接した状態となる。
また、止水板1の下面側のスレート瓦21の水下側端部よりも僅かに水下側にはみ出した位置にあった止水板1のカバー部13は、その先端部が、スレート瓦21の上面よりもスレート屋根2側へ押し下げられる。これによりカバー部13は止水板1とスレート瓦21の間を覆い隠し、スレート屋根2に跳ね返されたり、風に煽られたりした雨水等が、流れ方向水下側から、止水板1とスレート瓦21の間に浸入して水漏れを惹き起こすのを防ぐことができる。
この状態からさらに、設置金具3上に縦材4と設置物5が載置された後、締結ボルト33b等によってこれらが一体的にスレート屋根2上に固定される。
このように止水板1上と共に設置物5がスレート屋根2上に固定された場合に、スレート屋根2上を伝う雨水等による雨漏りが防がれる作用について言及すると、止水板1の幅方向あるいは桁行方向から止水板1の下面側に浸入してくる水は、スレート瓦21と当接部16が当接している箇所を伝い、流れ方向水下側へ排出される。即ち、当接部16がスレート屋根2の上面に当接する一方、突出部14が設けられている箇所では、止水板1とスレート瓦21が当接していないため、桁行方向から浸入してくる水は毛細管現象によって、スレート瓦21と止水板1が当接している当接部16を伝い、突出部14よりも内側には浸入することがない。その結果、屋内に水が浸入する入り口となる取付孔11aまで水が浸入することがなく、水漏れを防ぐことができる。
また、止水板1は、固定部11、縁辺部15、及び挿込部17を撓ませつつ、縁辺部15の下面側へ折り返されている当接部16の反発力に抗して、スレート屋根2上に固定されている。そのため、当接部16はスレート瓦21に対してより強く押し付けられた状態となっている。その結果、雨水等が当接部16よりも内側へ侵入するのをより効果的に防ぐことができる。
また、止水板1の流れ方向水下側からは、スレート屋根2の傾斜によってそもそも水が浸入しにくいが、カバー部13によって止水板1とスレート瓦21の境界部分が覆われているため、風によって雨水が吹き上げられるようなことがあっても、流れ方向水下側からの水の浸入を防ぐことができる。
また、止水板1の流れ方向水上側も、止水板1の上面側にスレート瓦21が覆い被さっているためにそもそも水が浸入しにくいが、風によって雨水が吹き上げられるなどして、止水板1の上面側のスレート瓦21と止水板1の間から流れ方向水上側へ水が浸入してくるようなことがあっても、挿込部17の上面側へ折り返された折返部18が設けられているため、この折返部18によって水の浸入を防ぐことができる。
さらに、止水板1とスレート瓦21の間のみならず、止水板1の上面側を風によって横走りしてくる雨水等に対しても、上方に突出した突出部14によって固定部11に水が浸入するのを妨げることができ、やはり水漏れを防止することができる。
次に、第二の実施例に係る止水板61について説明する。
本例に係る止水板61は図10に示されるように、矩形の略平板形状からなり、一枚の矩形状の金属板を成形加工等して作製される。
この止水板61は、設置金具3が上面側に載置されると共に、スレート屋根2上に固定される固定部611、固定部611の周囲において、一旦上方に折曲して段を形成すると共に外側へ延び出した縁辺部612、縁辺部612の桁行方向の両端部において、縁辺部612の下面側へ折り返された当接部613からなる。
固定部611は、周囲の縁辺部612よりもスレート屋根2側へ窪んでいる。
この固定部611には、上面側に載置された設置金具3を固定するため、設置金具3の取付孔31aに対応した位置に、取付ネジ31bを通すための取付孔611aが一対、設けられている。
固定部611に連接する縁辺部612は、固定部611よりも上方にある。
この縁辺部612の桁行方向の両端部には、固定部611の下面よりもスレート屋根2側に延び出すと共に、縁辺部612の下面側へ鋭角に折り返された当接部613が連設している。
当接部613の先端は、固定部611の下面に対応する位置よりもさらにスレート屋根2側へ延び出した位置にある。
このような構成からなる止水板61は、スレート屋根2に取り付けられる場合、第一の実施例に係る止水板1と同様、長さ方向の一端部が、重畳するスレート瓦21間に挿し込まれる。
なお、スレート屋根2上における止水板61の取付位置は、第一の実施例に係る止水板1と同様である。
止水板61がスレート瓦21間に挟持された状態から、固定部611上に設置金具3が載置され、設置金具3と止水板61がスレート屋根2上に一体的に固定されると、第一の実施例に係る止水板1と同様、当接部611は全体がスレート屋根2の上面に当接する。また、併せて固定部611も下方に押し下げられてスレート瓦21に当接する。
この状態からさらに、設置金具3上に順次、縦材4と設置物5が取り付けられると、スレート屋根2上への設置物5の設置が完了する。
この第二の実施例に係る止水板61、及び止水板61を用いた止水構造においても、スレート瓦21と当接部613が当接している一方、縁辺部612の下面側がスレート屋根2と当接していないことから、止水板61の幅方向あるいは桁行方向から止水板61の下面側に浸入してくる水は、スレート瓦21と当接部613が当接している箇所を伝い、当接部613よりも内側へ侵入することなく、流れ方向水下側へ排出される。
また、止水板61も、固定部611及び縁辺部612を撓ませつつ、当接部613の反発力に抗して、スレート屋根2上に固定されている。そのため、当接部613はスレート瓦21に対して強く押し付けられた状態となっており、雨水等が当接部613よりも内側へ侵入するのをより効果的に防ぐことができる。
次に、第三の実施例に係る止水板62について説明する。
本例に係る止水板62は図11に示されるように、矩形の略平板形状からなり、一枚の矩形状の金属板を成形加工等して作製される。
この止水板62は、設置金具3が上面側に載置されると共に、スレート屋根2上に固定される固定部621、固定部621の周囲において、一旦上方に折曲して段を形成すると共に外側へ延び出した縁辺部622、縁辺部622の桁行方向の両端部において、スレート屋根2側へ直角に折り返された当接部623からなる。
止水板61と同様、固定部621は、周囲の縁辺部622よりもスレート屋根2側へ窪んでおり、設置金具3の取付孔31aに対応して取付孔621aが一対、設けられている。
また、固定部621に連接する縁辺部622は固定部621よりも上方にある。
この縁辺部622の桁行方向の両端部には、スレート屋根2側へ、固定部621の下面の位置まで延び出した当接部623が連設している。
このような構成からなる止水板62は、スレート屋根2に取り付けられる場合、第一の実施例に係る止水板1と同様、長さ方向の一端部が、重畳するスレート瓦21間に挿し込まれる。
なお、スレート屋根2上における止水板62の取付位置は、第一の実施例に係る止水板1と同様である。
そして、止水板62がスレート瓦21間に挟持された状態から、固定部621上に設置金具3が載置され、設置金具3と止水板62がスレート屋根2上に一体的に固定される。このとき、当接部623の先端はスレート瓦21に当接している。
この状態からさらに、設置金具3上に順次、縦材4と設置物5が取り付けられると、スレート屋根2上への設置物5の設置が完了する。
この第三の実施例に係る止水板62、及び止水板62を用いた止水構造においても、スレート瓦21と当接部623が当接している一方、縁辺部622の下面側がスレート屋根2と当接していないことから、止水板62の幅方向あるいは桁行方向から止水板62の下面側に浸入してくる水は、スレート瓦21と当接部623が当接している箇所を伝い、当接部623よりも内側へ侵入することなく、流れ方向水下側へ排出される。
次に、第四の実施例に係る止水板63について説明する。
本例に係る止水板63は図12に示されるように、二等辺三角形の略平板形状からなり、一枚の矩形状の金属板を成形加工等して作製される。
この止水板63は、設置金具3が上面側に載置されると共に、スレート屋根2上に固定される固定部631、固定部631の周囲において、一旦上方に折曲して段を形成すると共に外側へ延び出した縁辺部632、縁辺部632の桁行方向の両端部及び流れ方向水上側の端部において、スレート屋根2側へ直角に折り返された当接部633からなる。
止水板61と同様、固定部631は、周囲の縁辺部632よりもスレート屋根2側へ窪んでおり、設置金具3の取付孔31aに対応して取付孔631aが一対、設けられている。
また、固定部631に連接する縁辺部632は固定部631よりも上方にある。
この縁辺部632の桁行方向の両端部及び流れ方向水上側の端部には、スレート屋根2側へ、固定部631の下面の位置まで延び出した当接部633が連設している。
このような構成からなる止水板63は、スレート屋根2に取り付けられる場合、第一の実施例に係る止水板1と同様、二等辺三角形の頂角側が、重畳するスレート瓦21間に挿し込まれる。
なお、スレート屋根2上における止水板63の取付位置は、第一の実施例に係る止水板1と同様である。
そして、止水板63がスレート瓦21間に挟持された状態から、固定部631上に設置金具3が載置され、設置金具3と止水板63がスレート屋根2上に一体的に固定される。このとき、当接部633の先端はスレート瓦21に当接している。
この状態からさらに、設置金具3上に順次、縦材4と設置物5が取り付けられると、スレート屋根2上への設置物5の設置が完了する。
この第四の実施例に係る止水板63、及び止水板63を用いた止水構造においても、スレート瓦21と当接部633が当接している一方、縁辺部632の下面側がスレート屋根2と当接していないことから、止水板63の幅方向、即ち桁行方向から止水板63の下面側に浸入してくる水は、スレート瓦21と当接部633が当接している箇所を伝い、当接部633よりも内側へ侵入することなく、流れ方向水下側へ排出される。
また、当接部633が、流れ方向水上側においてもスレート瓦21と当接しているため、流れ方向水上側から侵入してくる水も、当接部633とスレート瓦21が当接している箇所を伝って、流れ方向水下側へ排出される。
さらに、重畳するスレート瓦21間に挿し込まれる部分が二等辺三角形の頂角に当たるため、重畳するスレート瓦21間に止水板63を挿し込みやすい。
なお、本例では、止水板63を二等辺三角形に構成したが、これに限らず、正三角形など他の三角形に構成することもできる。
次に、第五の実施例に係る止水板64について説明する。
本例に係る止水板64は図13に示されるように、二等辺三角形の略平板形状からなり、一枚の矩形状の金属板を成形加工等して作製される。
この止水板64は、設置金具3が上面側に載置されると共に、スレート屋根2上に固定される固定部641、固定部641の周囲において、一旦上方へ所定の角度で折曲すると共に外側へ延び出した縁辺部642、縁辺部642の桁行方向の両端部及び流れ方向水上側の端部において、縁辺部642の下面側へ折り返された当接部643からなる。
止水板61と同様、固定部641は、周囲の縁辺部642よりもスレート屋根2側へ窪んでおり、設置金具3の取付孔31aに対応して取付孔641aが一対、設けられている。
また、固定部641に連接する縁辺部642は固定部641よりも上方にある。
この縁辺部642の桁行方向の両端部及び流れ方向水上側の端部には、スレート屋根2側へ、固定部641の下面の位置までスレート屋根2側に延び出すと共に、縁辺部642の下面側へ鋭角に折り返された当接部643が連設している。
このような構成からなる止水板64は、スレート屋根2に取り付けられる場合、第一の実施例に係る止水板1と同様、二等辺三角形の頂角側が、重畳するスレート瓦21間に挿し込まれる。
なお、スレート屋根2上における止水板64の取付位置は、第一の実施例に係る止水板1と同様である。
そして、止水板64がスレート瓦21間に挟持された状態から、固定部641上に設置金具3が載置され、設置金具3と止水板64がスレート屋根2上に一体的に固定される。このとき、当接部643の先端はスレート瓦21に当接している。
この状態からさらに、設置金具3上に順次、縦材4と設置物5が取り付けられると、スレート屋根2上への設置物5の設置が完了する。
この第五の実施例に係る止水板64、及び止水板64を用いた止水構造においても、第四の実施例に係る止水板63の場合と同様、スレート瓦21と当接部643が当接している一方、縁辺部642の下面側がスレート屋根2と当接していないことから、桁行方向及び流れ方向水上側から止水板64の下面側に浸入してくる水は、スレート瓦21と当接部643が当接している箇所を伝い、当接部643よりも内側へ侵入することなく、流れ方向水下側へ排出される。また同様に、重畳するスレート瓦21間に挿し込まれる部分が二等辺三角形の頂角に当たるため、重畳するスレート瓦21間に止水板64を挿し込みやすい。
さらに、当接部643は縁辺部642の下面側へ折り返されているため、当接部643とスレート瓦21が当接する面積が広い。その結果、止水板1の下面側への水の浸入をより確実に防ぐことができる。
なお、本例では、止水板64を二等辺三角形に構成したが、これに限らず、正三角形など他の三角形に構成することもできる。
次に、第六の実施例に係る止水板65について説明する。
本例に係る止水板65は図14に示されるように、矩形の略平板形状からなり、一枚の矩形状の金属板を成形加工等して作製される。
この止水板65は、設置金具3が上面側に載置されると共に、スレート屋根2上に固定される固定部651、固定部651の周囲において、一旦上方に折曲して段を形成すると共に外側へ延び出した縁辺部652、縁辺部652の桁行方向の両端部において、さらに上方へ所定の角度で突出した突出部653、突出部653の端部から突出部653の下面側へ僅かに折り返された当接部654からなる。
固定部651は、周囲の縁辺部652よりもスレート屋根2側へ窪んでいる。
この固定部651には、上面側に載置された設置金具3を固定するため、設置金具3の取付孔31aに対応した位置に、取付ネジ31bを通すための取付孔651aが一対、設けられている。
固定部651に連接する縁辺部652は、固定部651よりも上方にある。
この縁辺部652の桁行方向の両端部には、上方へ所定の角度で突出した突出部653が連設している。
突出部653には、固定部651の下面の位置までスレート屋根2側へ延び出すと共に、突出部653の下面側へ僅かに折り返された当接部654が連設している。
このような構成からなる止水板65は、スレート屋根2に取り付けられる場合、第一の実施例に係る止水板1と同様、長さ方向の一端部が、重畳するスレート瓦21間に挿し込まれる。
なお、スレート屋根2上における止水板65の取付位置は、第一の実施例に係る止水板1と同様である。
そして、止水板65がスレート瓦21間に挟持された状態から、固定部651上に設置金具3が載置され、設置金具3と止水板65がスレート屋根2上に一体的に固定される。このとき、当接部654の先端はスレート瓦21に当接している。
この状態からさらに、設置金具3上に順次、縦材4と設置物5が取り付けられると、スレート屋根2上への設置物5の設置が完了する。
この第六の実施例に係る止水板65、及び止水板65を用いた止水構造においても、スレート瓦21と当接部654が当接している一方、縁辺部652の下面側がスレート屋根2と当接していないことから、止水板65の幅方向、即ち桁行方向から止水板65の下面側に浸入してくる水は、スレート瓦21と当接部654が当接している箇所を伝い、当接部654よりも内側へ侵入することなく、流れ方向水下側へ排出される。
また、縁辺部652よりもさらに上方へ突出した突出部653が設けられているため、止水板65の上面側を風によって横走りしてくる雨水等に対しても、突出部653によって固定部651に水が浸入するのを妨げることができ、やはり水漏れを防止することができる。
次に、第七の実施例に係る止水板66について説明する。
本例に係る止水板66は図15に示されるように、矩形の略平板形状からなり、一枚の矩形状の金属板を成形加工等して作製される。
この止水板66は、設置金具3が上面側に載置されると共に、スレート屋根2上に固定される固定部661、固定部661の桁行方向の両端部において、スレート屋根2側へ直角に折り返された当接部662からなる。なお、この止水板66を用いて提供される止水構造においては、固定部661の下面とスレート瓦21との間に、略直方体状の樹脂製のスペーサが挟持される。
固定部661には、設置金具3の取付孔31aに対応して取付孔661aが一対、設けられている。
また、固定部661の桁行方向の両端部には、スレート屋根2側へ、固定部661の下面の位置まで延び出した当接部662が連設している。
また、固定部661とスレート瓦21との間に挟持されるスペーサ663には適宜、取付孔661aに対応した取付孔が予め設けられている。
このような構成からなる止水板66は、スレート屋根2に取り付けられる場合、第一の実施例に係る止水板1と同様、長さ方向の一端部が、重畳するスレート瓦21間に挿し込まれる。このとき、固定部661とスレート瓦21との間には、スペーサ663が挟持される。
なお、スレート屋根2上における止水板66の取付位置は、第一の実施例に係る止水板1と同様である。
そして、止水板66がスレート瓦21間に挟持された状態から、固定部661上に設置金具3が載置され、設置金具3と止水板66がスレート屋根2上に一体的に固定される。このとき、当接部662の先端はスレート瓦21に当接している。
この状態からさらに、設置金具3上に順次、縦材4と設置物5が取り付けられると、スレート屋根2上への設置物5の設置が完了する。
この第七の実施例に係る止水板66、及び止水板66を用いた止水構造においても、スレート瓦21と当接部662が当接している一方、縁辺部662の下面側において、スレート屋根2と当接していない部分が設けられることから、止水板66の幅方向、即ち桁行方向から止水板66の下面側に浸入してくる水は、スレート瓦21と当接部662が当接している箇所を伝い、当接部662よりも内側へ侵入することなく、流れ方向水下側へ排出される。
また、本例においても、設置金具3と止水板66をスレート屋根2上に一体的にネジ止めする取付ネジ31bによって、スレート屋根2に設けられるネジ孔の周囲が、スペーサ663によって覆われるので、このネジ孔への水の浸入を防ぐことができる。
1 止水板
11 固定部
11a 取付孔
12 延出部
13 カバー部
14 突出部
141 水上側突出部
142 桁行側突出部
15 縁辺部
16 当接部
17 挿込部
18 折返部
2 スレート屋根
21 スレート瓦
22 野地板
23 垂木
3 設置金具
4 縦材
5 設置物
61 止水板
62 止水板
63 止水板
64 止水板
65 止水板
66 止水板

Claims (8)

  1. 所定の傾斜を有し、複数の平板状のスレート瓦が流れ方向に重畳して葺かれたスレート屋根上において、所定の設置物の設置個所に取り付けられ、当該設置個所からの水漏れを防止する略平板状の止水板であって、
    上記設置物が上面側に載置されると共に、取付ネジによって、上記スレート屋根上に上記設置物と共に固定される固定部と、
    上記固定部の外側のうち、桁行方向の両側及び流れ方向水上側において連接すると共に、上方に突出し、上記スレート屋根から離間した突出部と、
    上記突出部の外側のうち、桁行方向の両側において、上記固定部の下面よりも上記スレート屋根側に延び出て、上記スレート屋根に当接する一対の当接部と、
    上記固定部の流れ方向水上側に設けられ、重畳する上記スレート瓦間に挿し込まれる挿込部と、を有し、
    上記固定部が上記取付ネジによってスレート屋根上に固定された際、上記固定部が撓んで上記スレート屋根上に当接すると共に、上記一対の当接部が、当接する上記スレート屋根に対して押し付けられる、
    ことを特徴とする止水板。
  2. 上記突出部の桁行方向の両側から夫々、外側に延び出した一対の縁辺部、をさらに有し、
    上記当接部は、上記一対の縁辺部の端部から、上記スレート屋根側に延び出ると共に、上記縁辺部の裏面側へ折り返されて、上記スレート屋根に当接する、
    請求項1記載の止水板。
  3. 上記当接部は、上記縁辺部の下面側と離間しつつ、鋭角に折り返されている、
    請求項2記載の止水板。
  4. 上記挿込部は、一の頂点を流れ方向水上側に向けた略三角形状からなる、
    請求項1乃至3いずれかの項に記載の止水板。
  5. 上記挿込部は、流れ方向水上側の端部が上面側に折り返されている、
    請求項1乃至4いずれかの項に記載の止水板。
  6. 上記止水板は鋼板からなる、
    請求項1乃至5いずれかの項に記載の止水板。
  7. 上記固定部の外側のうち、流れ方向水下側において、上記スレート屋根側に延び出したカバー部、をさらに有する、
    請求項1乃至6いずれかの項に記載の止水板。
  8. 所定の傾斜を有し、複数の平板状のスレート瓦が流れ方向に重畳して葺かれたスレート屋根上において、
    所定の設置物が上面側に載置されると共に、取付ネジによって、上記スレート屋根上に上記設置物と共に固定される固定部と、
    上記固定部の外側のうち、桁行方向の両側及び流れ方向水上側において連接すると共に、上方に突出し、上記スレート屋根から離間した突出部と、
    上記突出部の外側のうち、桁行方向の両側において、上記固定部の下面よりも上記スレート屋根側に延び出て、上記スレート屋根に当接する一対の当接部と、
    上記固定部の流れ方向水上側に設けられ、重畳する上記スレート瓦間に挿し込まれる挿込部と、を有する略平板状の止水板により、上記設置物の設置個所からの水漏れを防止する止水構造であって、
    上記固定部が上記取付ネジによって上記スレート屋根上に固定されると共に、上記スレート屋根上に撓んで当接し、上記一対の当接部が、当接する上記スレート屋根に対して押し付けられている、
    ことを特徴とする止水構造。
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