JP2015226984A - コンクリートブロックの製造方法及びその製造システム - Google Patents

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【課題】洗い出し工法によって表面に凹凸の化粧面を有するコンクリートブロックを製造する際の生産効率の低下を抑制することができるコンクリートブロックの製造方法、及びコンクリートブロックの製造システムを提供する。
【解決手段】コンクリートブロック11の製造方法は、表層13がセメントに骨材14を練り混ぜたコンクリート材Bを押し固めて成型されたブロック体11Aであって且つ表層13が未硬化の状態にあるブロック体11Aの表面に対して、加圧水と圧縮空気の混合流体を噴射し、表層13から骨材14を埋もれさせているセメントを洗い流して骨材14の一部を表面上に露出させることにより、表面を凹凸の化粧面15に形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、表面に凹凸の化粧面を有するコンクリートブロックの製造方法及びその製造システムに関する。
従来から、表面に凹凸の化粧面を有するコンクリートブロックの製造方法の一つとして洗い出し工法と呼ばれる製造方法が知られている。この方法では、セメントに粒状の骨材を練り混ぜたコンクリート材を押し固めて成型されたブロック体の表面に対して加圧水が噴射される。そして、少なくとも表層が未硬化状態にあるブロック体の表層から、骨材を埋もれさせているセメントを加圧水で洗い流し、そのブロック体の表層内に埋もれている骨材の一部をブロック体の表面上に露出させることにより、表面に凹凸の化粧面を有するコンクリートブロックが製造される(例えば特許文献1)。
特開平11−28709号公報
ところで、上記のコンクリートブロックの製造方法である洗い出し工法では、ブロック体の表層から骨材を埋もれさせているセメントを洗い流すときに大量の水が使用される。そして、その際に使用される大量の水のうち、ブロック体の内部に吸収されて保留される内部保留水を除き、ブロック体の表面上からセメントを含んで流れ落ちる余剰水は、産業廃棄物として収集して処理する必要のある汚泥水となる。そのため、このような汚泥水となる余剰水の量が多い場合は、その処理時間や処理費用が増大し、コンクリートブロックの生産効率を低下させるという問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、洗い出し工法によって表面に凹凸の化粧面を有するコンクリートブロックを製造する際の生産効率の低下を抑制することができるコンクリートブロックの製造方法及びその製造システムを提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するコンクリートブロックの製造方法は、少なくとも表層がセメントに骨材を練り混ぜたコンクリート材を押し固めて成型されたブロック体であって且つ前記表層が未硬化の状態にある前記ブロック体の表面に対して、液体と気体の混合流体を加圧して噴射し、前記表層から前記骨材を埋もれさせている前記セメントを洗い流して前記骨材の一部を前記表面上に露出させることにより、前記表面を凹凸の化粧面に形成する。
この構成によれば、ブロック体の表面に対して、例えば水等の液体だけを加圧して噴射する場合よりも、液体と気体との混合流体を加圧して噴射する場合の方が、気体の併用分だけセメントの洗い出しのために使用される液体の量を少なくできる。したがって、その洗い出しの際に使用される液体のうち、ブロック体の内部に吸収されて保留される液体の分を除き、ブロック体の表面上からセメントを含んで流れ落ちる余剰の液体の量が少量になるため、かかる余剰の液体を産業廃棄物として収集して処理する手間も低減できる。
上記コンクリートブロックの製造方法においては、前記ブロック体を成型する成型工程に続けて、前記ブロック体の表面に対して前記混合流体を加圧して噴射することにより、前記表層から前記骨材を埋もれさせている前記セメントを洗い流して前記骨材の一部を前記表面上に露出させる洗い出し工程を実施することが好ましい。
この構成によれば、ブロック体の成型工程に続けて洗い出し工程を実施するため、成型直後で表層が未硬化の状態にあるブロック体の表面に対して混合流体をタイムリーに噴射することができ、成型工程から洗い出し工程までの一連の製造工程を迅速にできるので、その点でも生産効率の向上に貢献できる。
上記コンクリートブロックの製造方法において、前記混合流体は、前記液体の混合比の方が前記気体の混合比よりも小さいことが好ましい。
この構成によれば、産業廃棄物として収集して処理する必要のある余剰の液体を可及的に少なくすることができる。
上記コンクリートブロックの製造方法において、前記液体は、前記セメントに対する親和性を有することが好ましい。
この構成によれば、例えば油性や揮発性のある液体の場合はセメントとの親和性が悪くてセメントの洗い出し性能がよくないのに対し、セメントに対する親和性を有する液体の場合は、セメントを効果的に洗い出しすることができる。
また、上記課題を解決するコンクリートブロックの製造システムは、少なくとも表層がセメントに骨材を練り混ぜたコンクリート材を押し固めて成型されるブロック体を成型可能な成型装置と、前記成型装置で成型された前記ブロック体の表面に対して、液体と気体の混合流体を加圧して噴射することにより、前記表層から前記骨材を埋もれさせている前記セメントを洗い流して前記骨材の一部を前記表面上に露出させ得る洗い出し装置とを備える。
この構成によれば、上記のコンクリートブロックの製造方法における作用効果と同様の作用効果を享受することができる。
コンクリートブロックの斜視図。 (a)(b)(c)は成型装置を用いたコンクリートブロックの成型工程を概略的に説明する断面図。 コンクリートブロックの洗い出し工程で用いる洗い出し装置の概略図。 洗い出し装置の要部を概略的に示す断面図。 コンクリートブロックの洗い出し工程を概略的に示す断面図。 変形例における洗い出し装置の要部を概略的に示す断面図。
以下、洗い出し工法と呼ばれるコンクリートブロックの製造方法及びその製造システムの一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態では、平面形状が四角形で所定厚さの洗い出し舗道板がコンクリートブロック11の一例として製造される。このコンクリートブロック11は、路面などに設置したときに下側の層となる基層12と、基層12の上側で表面が露出することになる表層13とを備えている。基層12は、その材料組成がセメントを主たる材料としたコンクリート材Aで構成される一方、表層13は、その材料組成がセメントに粒状の骨材14を練り混ぜたコンクリート材Bで構成されている。なお、骨材14としては、小石や砂利など粒状のものが用いられる。
図1に示すように、表層13内において表面側に位置する骨材14は、その骨材14における上側の一部が露出する一方、その骨材14における下側部分がセメントにより表層13内に埋もれさせられている。すなわち、表層13内で表面側に位置する骨材14は、その骨材14における上側部分の周囲からセメントが除去されることにより、その上側の一部がコンクリートブロック11の表面に凸状をなして露出する。そして、この骨材14の露出によりコンクリートブロック11の表面には凹凸の化粧面15が形成されている。
次に、上記のコンクリートブロック11を製造する製造システムが備える成型装置20及び成型工程について図2を参照しながら説明する。
図2(a)に示すように、成型装置20は、上下が開口した筒状(具体的には、コンクリートブロック11の平面形状と同じ四角形の筒状)をなす型枠21を備えている。この型枠21は、図示略の昇降装置の駆動に伴い、図2(a)(b)に示す下降位置と、図2(c)に示す上昇位置との間を上下移動可能とされ、その下降位置において下側開口が型枠21よりも大きな平面形状のプレート22で塞がれることで有底筒状となる。そして、型枠21は、そのように有底筒状となった場合に、その内部にコンクリートブロック11の成型材料(コンクリート材A,B)が投入可能となる。
プレート22は、例えば金属製の板材等により構成されている。そして、プレート22は、型枠21の真下に位置する載置部24に載せられた状態となる成型位置まで図示略の搬送装置によって搬送された後、その成型位置から再び搬送装置によって次工程(例えば、洗い出し工程)が行われる位置まで搬送される。
図2(a)に二点鎖線で示すように、型枠21の上方空域には、コンクリートブロック11の成型材料(コンクリート材A,B)を型枠21内に給材可能な給材箱25が配置されている。この給材箱25は、型枠21の真上となる給材位置と、その給材位置から側方(図2(a)では右方)へ位置ずれした待機位置との間を、図2(a)に水平矢印で示すように水平移動可能とされている。なお、図示は省略するが、給材箱25は、その底部が開閉可能な構成とされ、型枠21の真上の給材位置に移動したとき、その底部が開放されることで、内部に収容している成型材料(コンクリート材A,B)を真下に位置する型枠21内に給材可能とされる。
また、図2(a)に示すように、型枠21の真上であって給材箱25の給材位置よりも更に上方となる位置には、その位置で上下移動する上側駆動装置26が配置されている。この上側駆動装置26の下端には、型枠21の開口形状と同じ形状及び大きさの板材からなる押圧板27が取り付けられている。そして、押圧板27は、上側駆動装置26の上下移動に従い、型枠21の真上であって給材箱25の給材位置よりも更に上方となる図2(a)に示す待機位置と、その待機位置よりも下方で図2(b)に示すように型枠21内のコンクリート材を押圧可能な押圧位置との間を変位可能とされている。
さて以上のような成型装置20を用いた成型工程では、まず図2(a)に示すように、上昇位置から下降位置まで下降して下側開口をプレート22で塞がれた型枠21内に待機位置から給材位置まで水平移動した給材箱25から成型材料(コンクリート材A,B)が投入される。なお、その投入に際しては、コンクリートブロック11における基層12の成型材料となるコンクリート材Aが、まず型枠21内の底部全域に行き渡るように投入された後、そのコンクリートブロック11における表層13の成型材料となるコンクリート材Bが、コンクリート材Aの全体を上側から更に覆うように投入される。
そして、給材を終えた給材箱25が給材位置から待機位置に水平移動すると、次には、図2(b)に示すように、上側駆動装置26の下方への移動に伴い、押圧板27が上方の待機位置から型枠21内の押圧位置まで変位する。すると、押圧板27は、その押圧位置への変位に伴い、型枠21内に給材されているコンクリート材A,Bを押圧し、型枠21及びプレート22と共同してコンクリート材A,Bを所定形状に押し固める。すなわち、コンクリート材A,Bを、型枠21の内面形状に合致した平面形状が四角形で所定厚さの立体形状に押し固める。
そして次には、図2(c)に二点鎖線で示すように押圧板27はプレート22上のコンクリート材A,Bを押圧する押圧位置に保持された状態において、昇降装置の駆動に伴い型枠21だけが下降位置から上昇位置へと移動する。そして次には、図2(c)に実線で示すように、上側駆動装置26の上方への移動に伴い、押圧板27が同図において二点鎖線で示す押圧位置から上方の待機位置まで変位する。すると、プレート22上には、コンクリート材Aからなる基層12の上側に骨材14を含んだコンクリート材Bからなる表層13を備えたブロック体11Aであって且つ平面形状が四角形で所定厚さとなるように押し固められたブロック体11Aが成型される。
次に、上記のコンクリートブロック11を製造する製造システムが成型装置20と共に備える洗い出し装置30及び洗い出し工程について図3〜図5を参照しながら説明する。
図3に示すように、洗い出し装置30は、気体の一種である空気を圧縮して供給可能なコンプレッサー31と、液体の一種である水を加圧して供給可能なポンプ(図示略)付きの水タンク32と、流体を霧状にして噴射可能なノズル33とを備えている。コンプレッサー31とノズル33との間は、気体供給管34により接続される一方、水タンク32とノズル33との間は、液体供給管35により接続されている。さらに、気体供給管34の途中には圧力調整弁36と圧力計37が設けられる一方、液体供給管35の途中にも圧力調整弁38と圧力計39が設けられている。
図4に示すように、ノズル33の内部には中空部40が形成され、この中空部40は、気体流入口41を介して気体供給管34と連通するとともに、液体流入口42を介して液体供給管35と連通し、さらに、噴射口43を介してノズル33の外部(大気)と連通している。すなわち、ノズル33の中空部40内には、気体供給管34及び気体流入口41を介してコンプレッサー31からの圧縮空気が供給されるとともに、液体供給管35及び液体流入口42を介して水タンク32からの加圧水が供給される。
そのため、ノズル33の中空部40内では、圧縮空気と加圧水とが混合して混合流体が生成される。そして、そのように生成された混合流体が噴射口43からノズル33の外部(大気中)に向けて勢い良く噴射されることによって、表面に凹凸の化粧面15を有するコンクリートブロック11を製造するための洗い出し工法が実施される。
そこで次に、上記のように成型装置20と洗い出し装置30とを備えて構成された製造システムの作用に関し、特に洗い出し装置30における洗い出し工程に着目して以下説明する。
さて、図2に示す成型装置20を使用した成型工程で成型されたブロック体11Aは、図5に示すように、その成型工程に続けて洗い出し工程が実施される洗い出し装置30へプレート22上に載せられた状態のままで搬送される。なお、その際において、ブロック体11Aは、図示しない搬送装置によってプレート22と共に成型装置20から洗い出し装置30へと搬送される。また、このとき、ブロック体11Aは、成型工程の終了に伴い洗い出し工程へ搬送された直後の状態であるため、セメントに骨材14を練り混ぜて構成された表層13のコンクリート材Bは、押し固められた状態ではあるものの未硬化の状態にある。
そして、図5に示すように、洗い出し工程においては、最初にプレート22が傾動機構(図示略)によって所定角度(例えば、10度〜25度程度)だけ傾けられる。すると、そのプレート22上のブロック体11Aも同様に表面が傾斜面となるように傾けられる。また、そのように傾けられたプレート22における下方側(図5では左方側)となる端部の下方位置には、上方が開口した有底箱状をなす回収容器45(又は、回収溝等)が配置される。
そして次に、図5に実線で示すように、傾いた姿勢のブロック体11Aにおける上方側(図5では右方側)の表面領域に対して噴射口43からの混合流体の噴射方向が垂直となるように、洗い出し装置30のノズル33がセットされる。そして、混合流体の噴射方向をブロック体11Aの表面に対して垂直に維持した姿勢のまま、ノズル33が、ブロック体11Aの表面に対する走査方向(図5の場合は、紙面と直交する方向)に沿って、混合流体を噴射しながら移動させられる。なお、こうした混合流体を噴射しながらの走査方向へのノズル33の移動は、図5に二点鎖線で示すように、傾いた姿勢のブロック体11Aにおける上方側の表面領域に続けて下方側の表面領域に対しても順次同様に行われる。
すると、ノズル33の噴射口43から噴射された混合流体がブロック体11Aの表面に衝突し、ブロック体11Aの表層13内において表面近くに位置する骨材14の上側部分の周囲から、その骨材14を表層13内に埋もれさせていたセメントが加圧された混合流体により洗い流される。その結果、図5に示すように、ブロック体11Aにおいて、混合流体を噴射された表面領域には、周囲からセメントが洗い流されて除去された骨材14の上側の一部が凸状をなして露出し、表面が凹凸の化粧面15となるコンクリートブロック11が洗い出し形成される。
なお、このコンクリートブロック11の洗い出し工程においてブロック体11Aの表面近くの骨材14の周囲から混合流体により洗い流されて除去されたセメントは、混合流体に含まれる液体である水に混じり、汚泥水(余剰水)Wとなってプレート22上から下方(重力方向)に流れ落ちる。そして、プレート22上から流れ落ちた汚泥水Wは、プレート22の下方域に予めセットされた回収容器45に回収された後、産業廃棄物として処理される。
ところで、このように産業廃棄物として処理される汚泥水Wは、その回収量が多いと、その処理時間や処理費用が増大するため、生産効率を低下させないためには、少量であることが望ましい。この点、本実施形態では、加圧水のみ(液体100%)で表層13からセメントを洗い流すのとは異なり、加圧水(液体)と圧縮空気(気体)の混合流体で表層13からセメントを洗い流すため、圧縮空気(気体)の併用分だけ洗い出しに使用される加圧水(液体)の量が低減される。
また、本実施形態の混合流体における加圧水(液体)と圧縮空気(気体)の混合比は、加圧水(液体)の混合比の方が圧縮空気(気体)の混合比よりも小さく設定されている。そのため、水(液体)と空気(気体)の各々に対して加える圧力の大きさにより若干の変動はあるが、その圧力の設定具合では混合流体における加圧水(液体)の混合比を小さくするほど汚泥水Wとなる水(液体)の量が可及的に低減される。
ちなみに、従来のように加圧水のみで表層13からセメントを洗い流した場合に生じる汚泥水(余剰水)の量と、本実施形態のように加圧水(液体)と圧縮空気(気体)との混合流体で表層13からセメントを洗い流した場合に生じる汚泥水(余剰水)の量とを比較すると、次のようになる。なお、以下の比較例は、洗い出し工程に供されるブロック体11Aの大きさや組成及び洗い出し時の噴射圧力(一例として、0.4Mpa)やノズル33とブロック体11Aの表面との距離等を同じにした条件下で比較した場合の一例である。
さて、そのような条件の下、加圧水のみで洗い出しする従来の場合は、所定の洗い出し工程を完了させるまでに消費した全水量(=加圧水の水量)が、12,800g/mであった。そして、この場合に加圧水を噴射されたブロック体11Aの内部に吸収されて保留される内部保留水の水量は、3,100g/mであった。したがって、この加圧水のみで洗い出しする従来の場合に発生する汚泥水(余剰水)の量は、洗い出し工程で消費した全水量から内部保留水の水量を差し引きすると、9,700(=12,800−3,100)g/mとなる。
これに対して、加圧水(液体)と圧縮空気(気体)との混合流体で洗い出しする本実施形態の場合は、所定の洗い出し工程を完了させるまでに消費した全水量(この場合は混合流体中の加圧水の水量)が、5,000g/mであった。そして、この場合において、加圧水(液体)と圧縮空気(気体)との混合流体を噴射されたブロック体11Aの内部に吸収されて保留される内部保留水の水量は、ブロック体11Aの大きさ等が変わらないので、従来の場合と同様に、3,100g/mであった。したがって、この本実施形態の場合に発生する汚泥水(余剰水)の量は、洗い出し工程で消費した全水量から内部保留水の水量を差し引きすると、1,900(=5,000−3,100)g/mとなる。すなわち、加圧水のみで洗い出す従来の場合に比して、加圧水(液体)と圧縮空気(気体)との混合流体で洗い出す本実施形態の場合は、産業廃棄物として回収して処理する必要のある汚泥水(余剰水)の発生量が約1/4になる。
なお、加圧水なし(液体0%)で圧縮空気のみ(気体100%)をノズル33から噴射させた場合には、表層13の表面からセメントを、洗い流すのではなく吹き飛ばすという感じになる。そのため、出来上がったコンクリートブロック11の表面が、少なくとも水(液体)を含む流体を用いた洗い出し工法による場合の滑らかな凹凸とは異なり、荒れた凹凸になり易い。この点で、本実施形態のように、加圧水(液体)と圧縮空気(気体)との混合流体で洗い出すように設定されていることは、出来上がったコンクリートブロック11の見栄えを向上させる上で好ましい。
また、圧縮空気(気体)と混合される液体はセメントに対して親和性を有する水であるため、ブロック体11Aの表層13における骨材14の周囲からセメントを除去するときに、除去されるセメントは流水中に素早く混じり、汚泥水Wに含まれて洗い流される。そのため、例えば油性や揮発性のある液体とは異なり、セメントに対して親和性のある水を用いることは、表層13から除去するセメントを洗い流す洗い出し工法において好ましい。
上記の実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ブロック体11Aの表面に対して、加圧水だけを噴射する場合よりも、加圧水と圧縮空気との混合流体を噴射する場合の方が、圧縮空気(気体)の併用分だけセメントの洗い出しのために使用される加圧水(液体)の量を少なくできる。したがって、その洗い出しの際に使用される水(液体)のうち、ブロック体11Aの内部に吸収されて保留される水(液体)の分を除き、ブロック体11Aの表面上からセメントを含んで流れ落ちる余剰の液体(汚泥水W)の量が少量になるため、かかる余剰の液体を産業廃棄物として収集して処理する手間も低減できる。その結果、洗い出し工法によって表面に凹凸の化粧面15を有するコンクリートブロック11を製造する際の生産効率の低下を抑制することができる。
(2)成型装置20を用いたブロック体11Aの成型工程に続けて、洗い出し装置30での洗い出し工程を実施するため、成型直後で表層13が未硬化の状態にあるブロック体11Aの表面に対して混合流体をタイムリーに噴射することができる。そのため、成型工程から洗い出し工程までの一連の製造工程を迅速にできるので、その点でもコンクリートブロック11の生産効率の向上に貢献できる。
(3)加圧水と圧縮空気との混合流体における加圧水の混合比を圧力調整との兼ね合いで小さくすることにより、産業廃棄物として収集して処理する必要のある汚泥水W(余剰の液体)を可及的に少なくすることができる。
(4)圧縮空気と混合して混合流体を形成する液体が、例えば油性や揮発性のある液体の場合は、セメントとの親和性が悪くてセメントの洗い出し性能がよくないのに対し、本実施形態ではセメントに対する親和性を有する液体の一種である水を使用しているので、セメントを効果的に洗い出しすることができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態では、図4に示すようにノズル33の中空部40内で圧縮空気と加圧水とを混合して混合流体を生成した上で、その混合流体をノズル33の噴射口43から外部へ噴射させたが、これを次のようにしてもよい。すなわち、図6に示すように、ノズル33の中空部40内へ圧縮空気は上記実施形態の場合と同様に流入させるものの、加圧水は液体供給管35の先端がノズル33の噴射口43から僅かに飛び出るように設け、ノズル33の噴射口43の出口付近に噴射されるようにしてもよい。このようにすれば、加圧水と圧縮空気はノズル33の外部で混合されて混合流体を生成し、そのように生成された混合流体が噴射口43からの噴射圧により勢い良くブロック体11Aの表面等に向けて噴射される。
・成型装置20の成型工程で成型されたブロック体11Aは、搬送装置(図示略)などによらずに作業者が手で持って洗い出し装置30における所定のセット位置(洗い出し位置)まで運ぶようにしてもよい。
・給材箱25は、その底部が開閉可能な構成でなく、次のような構成であってもよい。すなわち、給材箱25は、その上下が開口した筒形状をなし、型枠21の真上となる給材位置から側方へ位置ずれした待機位置では、その待機位置に固定配置された図示略の水平プレートにより下側開口を塞がれ、その水平プレート上の待機位置から給材位置へと水平移動することで、内部に収容していた成型材料を型枠21内に給材する構成でもよい。
・成型装置20の成型工程で成型されるブロック体11Aは、その表層13の表面にセメントによる硬化を遅らせる遅延剤が付与される等した場合には、成型装置20での成型工程に続けて直ぐに洗い出し装置30による洗い出し工程に供される必要はない。すなわち、基層12のコンクリート材Aを乾燥養生させた後、遅延剤により硬化が遅らせられた表層13のコンクリート材Bに対して洗い出し工程でのセメントの洗い出しを行うようにしてもよい。
・コンクリートブロック11の製造システムは、洗い出し装置30を備えるだけの構成でもよい。すなわち、コンクリートブロック11を完成品としたときに仕掛かり品となるブロック体11Aを成型する成型装置20は、洗い出し装置30を備えた製造システムとは別に設けられた構成であってもよい。
・洗い出し装置30において、プレート22上のブロック体11Aの表層13から余分なセメントを洗い流す洗い出し工程を行うとき、プレート22(及びブロック体11A)の傾きは任意の角度でよく、あるいは、プレート22(及びブロック体11A)は水平な状態において洗い出し工程に供される構成であってもよい。この場合でも、洗い出されたセメントが混じった余剰の汚泥水Wはプレート22上から流れ落ちる。
・洗い出し工程において、ノズル33は、ブロック体11Aの表面に対して噴射口43からの混合流体の噴射方向が垂直以外の角度となるようにセットされてもよい。
・ノズル33は、複数のノズルが所定方向に並んで複数の噴射口43によりノズル列が形成される構成であってもよい。
・混合流体における加圧水(液体)と圧縮空気(気体)の混合比は、圧縮空気(気体)よりも加圧水(液体)の混合比の方が多い設定でもよい。要するに、加圧水のみ(液体100%)や圧縮空気のみ(気体100%)ではなく、加圧水(液体)と圧縮空気(気体)との混合流体であればよい。
・圧縮空気(気体)と混合されて混合流体を生成する液体としては、水以外の液体であってもよい。但し、セメントの洗い流しを効果的にする上では、セメントとの親和性を有する液体が好ましい。
・ブロック体11Aは、表層13のコンクリート材Bのみならず、基層12のコンクリート材Aも、セメントに骨材14を練り混ぜたコンクリート材であってもよい。
・本実施形態のコンクリートブロックの製造方法(洗い出し工法)を用いて製造されるコンクリートブロック11は、洗い出し舗道板の他に壁面用洗い出しブロックなど、その表面に凹凸の化粧面を有するコンクリートブロックであれば、特に実施形態に示したものに限定されるものではない。
11…コンクリートブロック、11A…ブロック体、13…表層、14…骨材、15…化粧面、20…成型装置、30…洗い出し装置、A,B…コンクリート材。

Claims (5)

  1. 少なくとも表層がセメントに骨材を練り混ぜたコンクリート材を押し固めて成型されたブロック体であって且つ前記表層が未硬化の状態にある前記ブロック体の表面に対して、液体と気体の混合流体を加圧して噴射し、前記表層から前記骨材を埋もれさせている前記セメントを洗い流して前記骨材の一部を前記表面上に露出させることにより、前記表面を凹凸の化粧面に形成することを特徴とするコンクリートブロックの製造方法。
  2. 前記ブロック体を成型する成型工程に続けて、前記ブロック体の表面に対して前記混合流体を加圧して噴射することにより、前記表層から前記骨材を埋もれさせている前記セメントを洗い流して前記骨材の一部を前記表面上に露出させる洗い出し工程を実施することを特徴とする請求項1に記載のコンクリートブロックの製造方法。
  3. 前記混合流体は、前記液体の混合比の方が前記気体の混合比よりも小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンクリートブロックの製造方法。
  4. 前記液体は、前記セメントに対する親和性を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のコンクリートブロックの製造方法。
  5. 少なくとも表層がセメントに骨材を練り混ぜたコンクリート材を押し固めて成型されるブロック体を成型可能な成型装置と、
    前記成型装置で成型された前記ブロック体の表面に対して、液体と気体の混合流体を加圧して噴射することにより、前記表層から前記骨材を埋もれさせている前記セメントを洗い流して前記骨材の一部を前記表面上に露出させ得る洗い出し装置と
    を備えたことを特徴とするコンクリートブロックの製造システム。
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