以下、本発明の実施形態を図1〜図9を用いて説明する。以下の説明では、実施形態に係る検知装置1を含む画像形成装置として、複合機100を例に挙げて説明する。但し、各実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
(複合機100の概要)
まず、図1を用いて、実施形態に係る複合機100の概要を説明する。図1は、複合機100の構造の一例の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の複合機100は、側方に取り付けられた操作パネル2を有する。そして、複合機100は上部に原稿搬送部3aと画像読取部3bを有する。又、複合機100は、内部に、印刷部4として、給紙部4a、第1搬送部4b、画像形成部4c、定着部4d、第2搬送部4eを含む。
操作パネル2は、各種メッセージや設定用画面を表示する。原稿搬送部3aは、原稿トレイ31にセットされた原稿を1枚ずつ読取位置に向けて搬送する。画像読取部3bは、原稿搬送部3aが搬送する原稿や載置読取用コンタクトガラスに載置された原稿を読み取り、原稿の画像データを生成する。
給紙部4aは、複数枚の用紙を収容し、印刷のとき、用紙を送り出す。第1搬送部4bは、給紙部4aから供給された用紙を画像形成部4cまで搬送する。画像形成部4cは、感光体ドラム41、現像装置42などを含む。感光体ドラム41の周面には、静電潜像が形成され、現像装置42は、トナーで静電潜像を現像する。そして、トナー像は、用紙に転写される。定着部4dは、ヒーターを内蔵する加熱ローラー43と、これに圧接する加圧ローラー44を含む。定着部4dは、用紙にトナー像を定着させる。第2搬送部4eは、定着部4dを通過した用紙を排出トレイ45に向けて搬送する。
(複合機100のハードウェア構成)
次に、図2に基づき、実施形態に係る複合機100のハードウェア構成を説明する。図2は、複合機100のハードウェア構成の一例の一例を示す図である。
図2に示すように、本実施形態に係る複合機100は、制御部5を含む。制御部5は、画像形成装置(複合機100)の動作に関する制御を行って各部を制御する。また、制御部5は、通信部51によるネットワーク通信を行うための通信に関する処理を行う。制御部5は、CPU6(制御回路に相当)や、印刷や送信に用いる画像データを生成する画像処理部52や、その他の電子回路や素子を含む。
CPU6は、中央演算処理装置であり、記憶部53に記憶される制御プログラムや制御用データに基づき複合機100の各部の制御や演算を行う。また、複合機100内に設置されるセンサー部7の出力値に基づき、センサー部7の検知対象の状態を認識する。例えば、CPU6は、温度センサー71のアナログ出力に基づき、その温度センサー71の検知対象の温度を認識する。記憶部53は、ROM、RAM、フラッシュROM、HDD等の不揮発性と揮発性の記憶装置の組み合わせで構成される。
そして、制御部5は、用紙搬送やトナー像の形成や、転写、定着により印刷を行う印刷部4(給紙部4a、第1搬送部4b、画像形成部4c、定着部4d、第2搬送部4e)を制御する。エンジン制御部を別途設け、制御部5がエンジン制御部に指示を与え、エンジン制御部に印刷部4の印刷動作を制御させてもよい。
又、制御部5には、通信部51が接続される。通信部51は、パーソナルコンピューターのようなコンピューター200と、ネットワーク300を介して通信を行うためのインターフェイスである。通信部51は、コンピューター200から画像データや印刷設定を含む印刷用データを受信する。そして、制御部5は、印刷部4に印刷用データに基づき印刷を行わせる(プリンター機能)。又、通信部51は、原稿を読み取りに基づく画像データをコンピューター200に送信することができる(送信機能)。
又、制御部5は、画像読取部3bや原稿搬送部3aの動作を制御する。又、制御部5は、操作パネル2の表示等の動作を制御する。又、制御部5は、操作パネル2でなされた設定内容を認識しジョブの内容や設定や実行指示を認識する。
(電力供給系統)
次に、図3に基づき、実施形態に係る複合機100の電力供給系統を説明する。図3は、複合機100の電力供給系統の一例の一例を示す図である。
まず、複合機100内には、電源装置54が設けられる。電源装置54は、電源コード、コンセントなどにより、商用電源55と接続される。そして、電源装置54は、商用電源55の整流や変圧を行う。電源装置54は、複合機100内に複合機100の各部分に供給する複数種の大きさの異なる電圧を生成する。電源装置54は、各部分に生成した電圧を印加して、電力を供給する。
複合機100には、主電源スイッチ56が設けられる。主電源スイッチ56は、操作パネル2や複合機100の側面など、所定の場所に設けられる。使用者は、主電源スイッチ56を操作することにより、複合機100の主電源のON/OFFを行える。主電源が入れられると、電源装置54は所定の動作を開始する。一方、主電源が落とされると、電源装置54の全て、又は、一部が動作を停止する(主電源OFF)。
電源装置54は、1次電源部57を含む。1次電源部57は、商用電源55から直流電圧を生成するスイッチング電源回路である。1次電源部57は、コイルやコンデンサーや半導体スイッチや逆流防止用のダイオードを含む。1次電源部57は、モーター駆動用の直流電圧(例えば、DC24V)を生成する。
又、電源装置54には、1次電源部57が生成した電圧を降圧する2次電源部58が設けられる。2次電源部58は、生成する電圧の種類に応じ、DCDCコンバーターやレギュレーターのような電力変換回路59を複数個含む。2次電源部58は、制御部5、記憶部53、印刷部4、通信部51、原稿搬送部3a、画像読取部3b、操作パネル2などの内部に設けられる基板や、基板に配されるプロセッサ、マイコン、メモリーのような回路を動作させるために、大きさの異なる直流電圧を複数種生成する。例えば、2次電源部58は、DC5V、3.3V、2.5V、1.8V、1.2Vといった電圧を生成し、生成した電圧を、各回路に印加する。
又、電源制御部50が、複合機100に設けられる。電源制御部50は、原稿搬送部3a、画像読取部3b、操作パネル2、記憶部53、制御部5、印刷部4、通信部51への回路用の電圧や、複合機100内に配されるモーターへの駆動用の電力供給と停止を制御する。電源制御部50は、原稿搬送部3a、画像読取部3b、操作パネル2、記憶部53、制御部5、印刷部4、通信部51といった複合機100を構成する部分単位で、電力の供給と停止を行える。また、プロセッサやマイコンのような電子回路単位でスイッチを設け、電子回路単位で電力の供給と停止を行えるようにしてもよい。
(通常モードと省電力モード)
次に、図4を用いて、実施形態に係る複合機100での通常モードと省電力モードを説明する。図4は、通常モードへの復帰要因の発生を検知する操作検知部の一例を示す図である。
まず、主電源スイッチ56により主電源が投入されたとき、複合機100の起動処理(ウォームアップ処理)が開始される。主電源投入により、電源制御部50は、1次電源部57や2次電源部58を動作させる(1次電源部57は、主電源がOFF状態でも動作させるようにしてもよい)。これにより、回路、素子、チップに供給すべき全種類の電圧の生成が2次電源部58で行われる。そして、電源制御部50は、複合機100の各部(原稿搬送部3a、画像読取部3b、操作パネル2、記憶部53、制御部5、印刷部4、通信部51など)に、生成した電圧(電力)の供給を開始させる。これにより、複合機100に含まれるプロセッサ、マイコン、メモリー、素子、チップのような各種回路の起動がなされる。例えば、主電源投入後、記憶部53からのメインプログラムやOS5aの読み出しや、制御部5の起動がなされる。
また、複合機100をジョブが実行できる状態にするための処理が開始される。例えば、定着部4dを温める処理などが行われる。そして、複合機100は通常モードで起動する。言い換えると、主電源スイッチ56を入れたとき、複合機100は、まず通常モードとなる。
通常モードは、ジョブ実行している状態、及び、全ての種類のジョブを直ちに実行できる状態で保つモードである。言い換えると、通常モードは、全ての機能を利用できるモードである。また、通常モードは、省電力モードで電力供給を行わない部分(供給停止部分)への電力供給を行うモードともいえる。そのため、通常モードでは、電源制御部50は、原稿搬送部3a、画像読取部3b、操作パネル2、記憶部53、制御部5、印刷部4、通信部51、各種センサーなど、複合機100を構成する全ての部分に対し電力を供給する。
例えば、通常モードでは、電源制御部50は、制御部5や記憶部53に電力を供給して動作させる。また、電源制御部50は、定着部4dの温度が定着に適した温度で維持されるようにヒーターに通電を行う。そのため、ジョブを実行していない状態でも、複合機100では比較的大きな電力が消費される。
そこで、複合機100が使用されていない状態(待機状態)での消費電力を落とすために、複合機100は、省電力モードを有する。省電力モードは、予め定められた供給停止部分への電力供給を停止し、通常モードよりも消費電力を減らすモードである。
省電力モードでは、電源制御部50は、原稿搬送部3a、画像読取部3b、操作パネル2、記憶部53、印刷部4など、複合機100を構成する部分の全部又は一部に対する電力供給を停止し、不要な部分に対する電力供給を停止させる。一方、省電力モードでも処理すると予め定められた処理(OS5aのうちの1又は複数の機能モジュールでの処理、OS5aは、記憶部53に記憶され、リアルタイム性をもつ)や、コンピューター200からの印刷用データの受信や、ネットワーク300から複合機100に対する通信要求をリアルタイムで受信できるようにするため、電源制御部50は、省電力モードでも、1次電源部57やCPU6や通信部51用の電圧を生成する2次電源部58を動作させ、CPU6や通信部51への電力供給を継続させる。
次に、通常モードと省電力モードの遷移を説明する。
まず、上述のように、複合機100の主電源が投入されると、通常モードから開始する。そして、制御部5は、省電力モードへの移行条件が満たされたか否かを確認する。移行条件は、適宜予め定めることができる。本実施形態の複合機100では、操作パネル2に設けられる節電キーのような、通常モードと省電力モードの切り替えを指示するためのモード切替キー21の操作が、省電力モードへの移行条件とされる。また、通常モードとなってから、又は、ジョブ完了後、操作検知部で複合機100に対する操作、入力がなされたことを検知できないまま(操作がなく待機状態のまま)、予め定められた省電力モード移行時間(例えば、数分)が経過したことも、省電力モードへの移行条件とされる。例えば、制御部5に設けられるCPU6が、省電力モード移行時間を計時する。
図4に示すように、複合機100に対する操作、入力を検知する操作検知部が複合機100内に設けられる。操作検知部は、通信部51、操作パネル2のタッチパネル部22、挿脱検知センサーS1、カバー開閉検知センサーS2、原稿セットセンサーS3、開閉検知センサーS4などである。尚、電源制御部50は、省電力モード中でも電力を各操作検知部に供給する。
通信部51は、コンピューター200からの印刷用データの入力を受信する。印刷用データを受信したとき、通信部51は、制御部5や記憶部53に印刷用データを転送する。タッチパネル部22は、使用者による操作パネル2への操作を検知し、操作があったとき、制御部5に通知する。
挿脱検知センサーS1は、給紙部4aの給紙カセット46(図1参照)の挿脱を検知し、給紙カセット46が取り付けられているときと取り外されているときで出力が異なる。カバー開閉検知センサーS2は、ジャム処理やメンテナンス等のために設けられた複合機100のカバー(例えば、右側面カバー47、図1参照)の開閉を検知し、カバーが開いているときと閉じているときで出力が異なる。原稿セットセンサーS3は、原稿搬送部3aの原稿を載置する原稿トレイ31上の原稿の有無を検知するためのセンサーである(図1参照)。原稿セットセンサーS3の出力は、原稿が載置されているときと載置されていないときで異なる。また、開閉検知センサーS4は、コピー等のため、原稿搬送部3aが持ち上げられたか否かを検知するためのセンサーである。原稿搬送部3aが持ち上げられているときと降ろされているときとで、開閉検知センサーS4の出力が異なる。
これらの操作検知部の出力は、制御部5に入力される。これにより、制御部5や電源制御部501は、複合機100への操作の有無を認識できる。そして、複合機100に対する操作、入力がないことを検知したまま省電力モード移行時間が経過したか否かを認識することができる。そして、制御部5は、省電力モード移行条件が満たされたと認識すると、電源制御部50に省電力モードへの移行指示を与える。この指示を受け、電源制御部50は、予め定められた供給停止部分に対する電力供給を停止する。尚、これらの操作検知部の出力を電源制御部50に入力するようにし、電源制御部50が省電力モードへの移行条件が満たされたと認識したとき、制御部5の指示を待たずに、電源制御部50が、供給停止部分への電力供給を停止するようにしてもよい。
一方、省電力モード中、制御部5は、予め定められた通常モードへの復帰条件が満たされたか否かを確認する。言い換えると、制御部5は、省電力モードを解除すべきか否かを確認する。尚、この確認は、電源制御部50が行うようにしてもよい。
操作検知部の出力に基づき、複合機100に対する操作、入力がなされたと認識できたとき、制御部5は、復帰条件が満たされたと判断する。例えば、制御部5は、通信部51で印刷用データの入力があったとき、復帰条件が満たされたと判断する。
制御部5は、復帰条件が満たされたと認識すると電源制御部50に対して通常モードへの復帰を指示する。この指示を受け、電源制御部50は、省電力モードでの電力供給停止部分への電力供給を再開する。尚、各操作検知部の出力に基づき、通常モードへの復帰条件が満たされたと認識したとき、電源制御部50が制御部5の指示を待たずに、供給停止部分への電力供給を再開するようにしてもよい。
(検知装置1)
次に、図5〜図7を用いて、実施形態に係る検知装置1を説明する。実施形態に係る検知装置1は、複合機100に含まれる。図5は、検知装置1の一例を示す図である。図6は、第1電源V1に基づく第2電源V2の生成の一例を示す図である。図7は、制御回路(CPU6)に含まれるA/D変換回路9の一例を示す図である。
図5に示すように、実施形態に係る検知装置1は、第1電源V1、第2電源V2、CPU6(制御回路)、センサー部7、供給元切替部8を含む。
第1電源V1は、電源装置54内の2次電源部58により生成される。1又は複数の2次電源部58の出力が第1電源V1として用いられる。本実施形態での第1電源V1の電圧の大きさは、例えば、およそ3.3Vである(3.3V以外でもよい)。第1電源V1の電圧の大きさは、通常モードと省電力モードの両方で一定であり、通常モードと省電力モードの両方で電力を供給する。言い換えると、第1電源V1に対応する電力変換回路59は、通常モード、省電力モードの両方で動作し、電圧を出力する。
第2電源V2は、第1電源V1から生成される。この点につき、図6を用いて説明する。
図6に示すように、第1電源V1には、第2トランジスタTr2が接続される。この第2トランジスタTr2が、第2電源V2を生成する電源生成スイッチ部80である。具体的に、第2トランジスタTr2は、pnp型のトランジスタである。そして、第2トランジスタTr2のエミッタに第1電源V1が接続される。第2トランジスタTr2のコレクタから第2電源V2が出力される。言い換えると、第2トランジスタTr2のコレクタは、第2電源V2としての電圧を出力する。
そして、第2トランジスタTr2のペースには、スリープ信号sg1が入力される。スリープ信号sg1の入力は、電源制御部50と制御部5の何れかが行う(両方が行ってもよい)。スリープ信号sg1は、通常モードのときにLow状態であり、省電力モードのときにHigh状態となる。これにより、第2トランジスタTr2は、通常モードのときにONし、省電力モードのとき、OFFする。第2トランジスタTr2(電源生成スイッチ部80)は、第1電源V1と接続され、電力供給を受ける。そして、第2トランジスタTr2は、通常モードでON状態となり第2電源V2としての電圧を出力する(電力供給を行う)。一方、第2トランジスタTr2は、省電力モードでOFFとなり、第2電源V2としての電圧出力を停止する(電力供給を停止する)。このように、第2電源V2は、通常モードでは、第1電源V1に基づいて電力を供給し、省電力モードでは電力供給を停止する電源生成スイッチ部80を含む。
尚、第2トランジスタTr2にnpn型のトランジスタを用いる場合、電源制御部50又は制御部5は、通常モードのときにHigh状態、省電力モードのときにLow状態となるスリープ信号sg1を入力する(コレクタとエミッタの接続は、pnpのときと逆にする)。これにより、第2トランジスタTr2にnpn型のトランジスタを用いても、通常モードのときに第2トランジスタTr2をONさせ、省電力モードのとき、第2トランジスタTr2をOFFさせることができる。
そして、図5に示すように、第2電源V2(電源生成スイッチ部80のコレクタ)には、センサー部7、負荷70、CPU6(制御回路)などが並列に接続される。
センサー部7は、第2電源V2から電力の供給を受ける。そして、検知結果としてアナログ電圧を検知結果として出力する。図5に示すように、本実施形態の複合機100では、センサー部7のうちの1つは、サーミスター72と抵抗73の直列回路を含む温度センサー71である。言い換えると、センサー部7として、温度センサー71を少なくとも1つ含む。
温度センサー71は、サーミスター72と抵抗73の直列回路である。温度センサー71は、温度に応じたサーミスター72の抵抗値の変化を利用して、検知対象の温度に応じたアナログ電圧を出力する。直列回路のうち、サーミスター72側の一端が第2電源V2に接続される。抵抗73側の他端がグランドに接続される。そして、サーミスター72と抵抗73の間の電圧が、温度センサー71のアナログ出力電圧VoutとしてCPU6に入力される。
尚、温度センサー71は、1つとは限らず、温度センサー71は複数設けてもよい。外気温を検知するための温度センサー71は、複合機100の吸排気(不図示)の近傍などに設けられる。定着部4dの回転体の温度を検知するための温度センサー71は、定着部4dに設けられる(図1参照)。また、感光体ドラム41の温度を検知するための温度センサー71は、画像形成部4cに設けられる(図1参照)。また、現像装置42の温度を検知するための温度センサー71も画像形成部4cに設けられる場合がある。
更に、センサー部7は、アナログ電圧を検知結果として出力するセンサーであればよく、温度センサー71に限られない。例えば、検知対象までの距離よりアナログ出力電圧Voutの大きさが異なる測距センサーや、人が放つ赤外線を受けて人の接近や存在を検知するためのセンサーであって、入射される赤外線の量に応じた大きさのアナログ電圧を出力する焦電センサーがセンサー部7として、第2電源V2に並列に接続される場合がある。
また、第2電源V2が生成する電圧を駆動電圧とする各種回路(メモリー、マイコン、チップ、基板など)が負荷70として、第2電源V2に並列に接続される。例えば、第2電源V2が直流約3.3Vを出力するとき、3.3Vを駆動電圧とする回路が負荷70として接続される。また、第2電源V2に対し、センサー部7やCPU6と並列接続される負荷70は1つとは限らず、複数の負荷70を第2電源V2に並列に接続することができる。尚、便宜上、図5では、負荷70を1つのみ図示している。
そして、第2電源V2に対して、CPU6と並列接続されるセンサー部7や負荷70は、省電力モードで、電力供給を停止させる部分である。
センサー部7が出力するアナログ電圧は、CPU6に入力される。CPU6は、アナログ入力ポート61を複数有する。そして、CPU6は、第2電源V2から供給される電力に基づく電圧(CPU6の電源ポート62に入力される電圧)を基準電圧として、センサー部7から入力されたアナログ電圧をディジタル値に変換するA/D変換回路9を含む。
ここで、図7を用いて、CPU6に内蔵されるA/D変換回路9(アナログ−ディジタル変換回路)を説明する。
図7に示すように、A/D変換回路9は、入力切替回路91、サンプルホールド回路92、比較器93、A/D変換制御回路94、A/D変換結果レジスタ95、D/A変換回路96(ディジタル−アナログコンバーター)を含む。図7に示すように、実施形態に係るCPU6は、逐次比較型のA/D変換回路9を含む。しかし、CPU6に、他の形式のA/D変換回路9を含ませるようにしてもよい。また、A/D変換回路9は、CPU6の外部に外付けされてもよい。
入力切替回路91には、CPU6の各アナログ入力ポート61が接続される。入力切替回路91は、例えば、マルチプレクサである。入力切替回路91は、CPU6の指示に基づき、複数の入力のうち、検知を行うセンサー部7に対応するポートを選択する。そして、入力切替回路91は、ポートに入力されたアナログ電圧のうち、1つをサンプルホールド回路92と接続する。これにより、これから行う検知で用いるセンサー部7の出力がサンプルホールド回路92に入力される。例えば、機外温度を検知するとき、マルチプレクサは、機外温度検知用の温度センサー71の出力が入力されるアナログ入力ポート61と、サンプルホールド回路92を接続する。
サンプルホールド回路92は、コンデンサーのような素子を内蔵し、A/D変換中、入力されたアナログ信号の電圧値を保持する。そして、サンプルホールド回路92は、保持する電圧を比較器93に入力する。
D/A変換回路96は、第2電源V2から供給され、電源ポート62に入力される電圧の大きさを基準として、A/D変換制御回路94の指示に基づいた段階(大きさ)の電圧を出力する。本実施形態のA/D変換回路9では、まず、A/D変換制御回路94は、最上位ビットを仮に「1」に設定する。D/A変換回路96は、設定値(最上位ビットが「1」でそれ以外のビットが「0」)に相当する電圧値を出力する。そして、比較器93は、サンプルホールド回路92が保持する電圧値(センサー部7の出力電圧)と、D/A変換回路96が出力する電圧値を比較する。センサー部7の出力電圧の方が大きいとき、A/D変換制御回路94は、最上位のビットの値として「1」を設定する。一方、センサー部7の出力電圧の方が小さいとき、A/D変換制御回路94は、最上位のビットの値として「0」を設定する。現在の設定値は、A/D変換結果レジスタ95に格納される。
そして、比較に基づいた現在のビットの設定が完了すると、A/D変換制御回路94は、設定が完了したビットの1つ下位のビットを仮に「1」に設定する。そして、D/A変換回路96は、現在設定中のビットを含め、現在の設定値に相当する電圧値を出力する。そして、比較器93は、サンプルホールド回路92が保持する電圧値(センサー部7の出力電圧)と、現在のD/A変換回路96が出力する電圧値を比較する。そして、センサー部7の出力電圧の方が大きいとき、A/D変換制御回路94は、現在のビットの値として「1」を設定する。一方、センサー部7の出力電圧の方が小さいとき、A/D変換制御回路94は、現在のビットの値として「0」を設定される。この比較動作を最下位ビットまで繰り返す。そして、各ビットの値は、A/D変換結果レジスタ95に蓄積される。CPU6のA/D変換回路9は、入力されたアナログ電圧を8ビット以上のディジタル値に変換する。
ここで、D/A変換回路96は、例えば、はしご形の抵抗回路網や導通させる抵抗を選択するスイッチなどを含む。そして、D/A変換回路96は、第2電源V2から供給され、CPU6の電源ポート62に入力される電圧をプラス側の基準電圧とする。また、D/A変換回路96は、グランド(ほぼ、0V)をマイナス側の基準電圧とする(グランド以外の電圧をマイナス側の基準電圧としてもよい)。そして、基準電圧に接続する抵抗の大きさを切り替えることで、D/A変換回路96は、指示されたディジタル値に応じたアナログ電圧を出力する。そのため、A/D変換回路9により得られるディジタル値は、センサー部7の出力(温度センサー71の出力電圧)が、基準電圧とマイナス側の基準電圧(グランド)の電位差(基準電圧の大きさ)を2のビット数乗で分割した段階のうち、何段階目に当たるかを示す値となる。そのため、A/D変換は、第2電源V2の電圧(基準電圧)の大きさ、精度の影響を受ける。
具体的に、ある大きさのアナログ電圧のA/D変換を行うとき、第2電源V2の電圧(CPU6の電源ポートに入力される電圧)が大きいほど、最小単位(1段階)あたりの電位差が大きくなるので、得られるディジタル値は、小さくなる傾向が出る。反対に、第2電源V2の電圧(CPU6の電源ポートに入力される電圧)が小さいほど、得られるディジタル値は、大きくなる傾向が出る。
そして、CPU6は、得られたディジタル値に基づき、温度を認識する。例えば、記憶部53には、ディジタル値に対する温度が定義されたテーブル53aが記憶される。そして、CPU6は、A/D変換回路9により得られたディジタル値とテーブル53aを比較して、検知対象の温度を認識する。例えば、外気温(複合機100の周囲の環境温度)を検知するとき、CPU6は、外気温検知用の温度センサー71のアナログ出力のディジタル値と、記憶部53のテーブル53aを比較して現在の外気温を認識する。また、温度センサー71ではないセンサー部7からの出力電圧も同様にA/D変換回路9でA/D変換することができる。そして、CPU6は、得られたディジタル値に基づき、検知対象の状態を判断、認識する。
そして、図5に示すように、CPU6に対して、供給元切替部8が設けられる。具体的に、供給元切替部8は、通常モードでは、第2電源V2からの電力をCPU6(制御回路)に供給し、省電力モードでは、第1電源V1からの電力を制御回路に供給するようにスイッチングを行う。
回路的に、供給元切替部8は、トランジスタ(第1トランジスタTr1)である。図5に示すように、供給元切替部8(第1トランジスタTr1)は、pnp型のトランジスタである。そして、第1トランジスタTr1のベースは、第2電源V2と接続される。言い換えると、第1トランジスタTr1のベースには、第2電源V2が入力される。また、第1トランジスタTr1のエミッタは、第1電源V1と接続される。また、第1トランジスタTr1のコレクタは、第2電源V2とCPU6(制御回路)の電力供給ラインの途中に接続される。尚、第2電源V2に対し、CPU6、センサー部7、負荷70を接続するための分岐点81よりも、下流側(CPU6の電源ポート62側)に接続される。
(通常モードでの検知装置1への電力供給)
次に、図6、図8を用いて、通常モードでの検知装置1への電力供給を説明する。図8は、通常モードでの検知装置1への電力供給状態の一例を示す図である。尚、図8では、第2電源V2に並列に接続されるもののうち、温度センサー71以外のセンサー部7の図示は便宜上省略している。
図6に示すように、通常モードでは、電源生成スイッチ部80(第2トランジスタTr2)はON状態となる。そして、第1電源V1からの電力に基づき、第2トランジスタTr2は電力供給を行い、第2電源V2は、接続されたCPU6(制御回路)、温度センサー71(センサー部7)、負荷70に電力を供給する。図8の2点鎖線の矢印で示すように、CPU6、温度センサー71、負荷70に、電流が流れる(電圧が印加される)。
一方、第1トランジスタTr1(供給元切替部8)のベースには、第2電源V2の出力が入力される。言い換えると、第1トランジスタTr1のベースの電位は、エミッタの電位(第1電源V1の出力電圧)に対し、第1トランジスタTr1がONするほど小さくならない。そのため、通常モードでは、第1トランジスタTr1は、OFFの状態である。その結果、図8に示すように、第1電源V1からの電力(第1電源V1が出力する電圧)は、CPU6の電源ポート62に入力されない。
また、本実施形態の検知装置1には、並列接続のため、第2電源V2の出力(電力供給ライン)は、分岐される。そして、分岐点81とCPU6の電源ポート62の間に、ダイオードが設けられる。以下の説明では、CPU6に対して設けられるダイオードを「第1ダイオードD1」と称する。
また、分岐点81と温度センサー71(センサー部7)との間にも、少なくとも1つ、ダイオードが設けられる。分岐点81とセンサー部7の間に設けられるダイオードを、「第2ダイオードD2」と称する。
第1ダイオードD1と第2ダイオードD2は、同じ仕様である。例えば、順方向で降下する電圧の大きさは、同じである。また、例えば、第1ダイオードD1と第2ダイオードD2は、同様の温度特性を有する。
そのため、通常モードの間、温度によらず、第2電源V2から供給され、CPU6の電源ポート62に入力される電圧(A/D変換回路9の基準電圧)の大きさと、温度センサー71(センサー部7)に印加される電圧は、同じ、又は、ほぼ同じとなる。このように、CPU6のA/D変換回路9の基準電圧と温度センサー71に印加される電圧が一致、又は、ほぼ一致するので、CPU6がA/D変換回路9により得られるディジタル値や、ディジタル値に基づいて認識する温度は、正確、高精度なものとなる。
また、第2電源V2から供給される電流の大きさは、接続される負荷70の動作状態(消費される電力)によって異なり得る。上述のように、第2電源V2に接続される負荷70は、メモリーやマイコンのような回路、素子などである。そして、これらの回路、素子の処理状態は、ジョブを実行しているか、待機中であるか、といった複合機100の状態により、変化する。そのため、第2電源V2から供給される電流(センサー部7と負荷70に流れる電流の合計値)の大きさは、複合機100の状態により変動する。
そして、第2トランジスタTr2での電圧降下の大きさは、第2トランジスタTr2を流れる電流の大きさに応じて変わる。しかし、通常モードのとき、CPU6と温度センサー71(センサー部7)は、第2電源V2に対して並列に接続される。そのため、第2トランジスタTr2に流れる電流(負荷電流)の変動があり、第2トランジスタTr2で降下する電圧の大きさが変化しても、第2電源V2から供給されCPU6の電源ポート62に入力される電圧(A/D変換回路9の基準電圧)と、温度センサー71(センサー部7)に印加される電圧は、同じ、又は、ほぼ同じとなる。
更に、電源生成スイッチ部80(第2トランジスタTr2)での電圧降下が大きい状態では、温度センサー71(センサー部7)に印加される電圧は小さくなる。そのため、温度センサー71の検知対象の温度が同じでも、第2トランジスタTr2での電圧降下が小さいときに比べ、第2トランジスタTr2の電圧降下が大きいときには、温度センサー71が出力する電圧は、小さくなる。
一方で、電源生成スイッチ部80(第2トランジスタTr2)での電圧降下が大きい状態では、CPU6のA/D変換回路9の基準電圧も小さくなる。そのため、センサー部7(温度センサー71)からA/D変換回路9に入力されるアナログ電圧の大きさが同じでも、第2トランジスタTr2での電圧降下が小さいときに比べ、第2トランジスタTr2の電圧降下が大きいときには、得られるディジタル値は、大きくなる傾向を示す。
このように、第2トランジスタTr2で降下する電圧に変動があっても、温度センサー71とA/D変換回路9が互いに出力特性の変化を打ち消し合う。そのため、CPU6がA/D変換回路9により得られるディジタルに基づいて認識する温度は、正確、高精度なものとなる。
(省電力モードでの検知装置1への電力供給)
次に、図6、図9を用いて、省電力モードでの検知装置1への電力供給について説明する。図9は、省電力モードでの検知装置1への電力供給状態の一例を示す図である。
図6に示すように、省電力モードでは、電源生成スイッチ部80(第2トランジスタTr2)はOFF状態となる。そのため、省電力モードでは、図9に示すように、第2電源V2からCPU6(制御回路)、温度センサー71(センサー部7)、負荷70への電力供給は停止される。
また、第1トランジスタTr1(供給元切替部8)のベースには、第2電源V2の出力が入力される。そして、第2電源V2の出力の電位(第2トランジスタTr2のコレクタ電位)は、ゼロ(グランドレベル)となる。そのため、第1トランジスタTr1(pnpトランジスタ)のエミッタの電位(第1電源V1の出力電圧)に対する第1トランジスタTr1のベースの電位は、第1トランジスタTr1がONするほど小さくなる。そのため、省電力モードでは、第1トランジスタTr1は、ON状態となる。その結果、図9の2点鎖線の矢印で示すように、第1電源V1からの電力(第1電源V1が出力する電圧)が、CPU6の電源ポート62(基準電圧入力ポート)に入力される。
具体的に、通常モードから省電力モードに移行するとき、第2電源V2の出力が停止される(第2電源V2がOFFされる)。この第2電源V2のOFFに伴い、第1電源V1からCPU6の電源ポート62への電力供給が開始される。ここで、CPU6への電力供給を行う電源の切り替え(第2電源V2と第1電源V1の供給元の切り替え)のとき、CPU6で駆動する最低の電圧として保証される電圧(最低駆動電圧)を下回らない間に、第1トランジスタTr1(供給元切替部8)がONする。
例えば、CPU6の最低駆動電圧がDC2.5Vである場合について説明する。通常モードから省電力モードへの移行によって、第2電源V2からの電力供給が停止されると、第2電源V2の電圧が次第に低下する。第1ダイオードD1による電圧降下を考慮しつつ、CPU6の電源ポート62に印加される電圧が2.5Vを下回らない間に、第1トランジスタTr1(供給元切替部8)がONする。最低駆動電圧を下回ると、CPU6が停止するが、本実施形態の検知装置1では、CPU6の停止前に(第2電源V2に基づいた電圧であって、CPU6に印加される電圧が最低駆動電圧を下回る前に)第1電源V1からの電圧がCPU6に印加される。そのため、通常モードから省電力モードに移行するときに、CPU6の再起動はなされない。
また、CPU6の最低駆動電圧以上の時点でCPU6に電力供給する部分が切り替わるので省電力モードから通常モードに復帰するときでも、CPU6の電源ポート62には、第1電源V1又は第2電源V2の何れか一方から、少なくとも最低駆動電圧以上の電圧がCPU6に印加される。従って、省電力モードから通常モードに復帰するときでも、CPU6の再起動はなされない。
また、第2電源V2の出力(電力供給ライン)の分岐点81とCPU6の間に、第1ダイオードD1が設けられる。第2電源V2に対し、配線における第1ダイオードD1の向きは、逆方向となる。そのため、第1ダイオードD1は、第1電源V1から第2電源V2に向けて電流が流れ込みを防ぐ(第1電源V1の電圧が第2電源V2に印加されることを防ぐ)素子として機能する。言い換えると、第1ダイオードD1は、逆流防止ダイオードとしても機能する。
このようにして、実施形態に係る検知装置1は、通常モードと省電力モードを有し、予め定められた移行条件が満たされると省電力モードに移行し、予め定められた復帰条件が満たされると通常モードに復帰し、通常モードと省電力モードの両方で電力を供給する第1電源V1と、第1電源V1に接続され、通常モードで第1電源V1に基づいて電力を供給し、省電力モードでは電力供給を停止する電源生成スイッチ部80を含む第2電源V2と、第2電源V2から電力の供給を受け、検知結果としてアナログ電圧を出力するセンサー部7と、第2電源V2から供給された電力に基づく電圧を基準電圧としてセンサー部7が出力するアナログ電圧をディジタル値に変換するA/D変換回路9を含み、第2電源V2に対してセンサー部7と並列に接続される制御回路と、通常モードでは、第2電源V2からの電力を制御回路に供給し、省電力モードでは、第1電源V1からの電力を制御回路に供給するようにスイッチングを行う供給元切替部8を備える。
これにより、通常モード、省電力モードの両方で、制御回路に電力供給を行うことができる。そして、通常モードでは、供給元切替部8のスイッチングにより、第2電源V2に基づく電圧であって、同じ大きさの電圧がセンサー部7と制御回路の両方に印加される。更に、第2電源V2の出力電圧の変動(電源生成スイッチ部80で降下する電圧の大きさに変動)や、温度変化があっても、センサー部7と制御回路の両方に、第2電源V2からの同じ大きさの電圧が印加される。従って、第2電源V2から制御回路に設けられるA/D変換回路9に供給され、A/D変換での基準電圧として用いられる電圧と、センサー部7に印加する電圧を同じ大きさとすることができる。例えば、グランド(0V)から第2電源V2の電源電圧(基準電圧)の範囲を対象として量子化を行うA/D変換回路9で扱われる電圧範囲と、センサーのアナログ出力としてあり得る電圧範囲を、ほぼ一致させることができる。そのため、得られるディジタル値や、ディジタル値に基づく検知結果の精度、正確性を向上させることができる。
また、電源生成スイッチ部80での電圧降下が大きいとき、センサー部7に印加される電圧は小さくなる。そのため、検知対象の状態が同じであれば、電圧降下が大きいほど、センサー部7からのアナログ出力電圧Voutは、小さくなる傾向を示す。一方、制御回路内のA/D変換回路9は、グランド(0V)から基準電圧までを、予め定められたステップ数で量子化を行う。そして、電源生成スイッチ部80での電圧降下が大きく、第2電源V2から制御回路に供給される電圧(基準電圧)が小さくなると、1ステップあたり(最小単位)の電圧が小さくなる。そのため、アナログのセンサー出力電圧の大きさが同じとき、基準電圧が小さいほど得られるディジタル値は大きくなりやすい。反対に、電圧降下が小さいとき、電圧降下が大きいときよりもセンサーのアナログ出力電圧Voutが大きくなるが、電圧降下が大きいときよりもA/D変換回路9が求めるディジタル値が小さくなるので、相殺される。このように、本検知装置1では、電源生成スイッチ部80での降下電圧の大きさが変動したとき、一方の出力変化を他方の出力変化が相殺するように作用し、得られるディジタル値への影響が軽減される。従って、得られるディジタル値や、ディジタル値に基づく検知結果は、電源生成スイッチ部80での電圧降下の大きさの変化の影響を受けにくく、得られるディジタル値や、ディジタル値に基づく検知結果の精度、正確性を向上させることができる。
また、実施形態に係る検知装置1は、第2電源V2からの電力供給ラインに設けられ、並列接続のための分岐点81と、分岐点81と制御回路の間に設けられた第1ダイオードD1と、第1ダイオードD1と同じ仕様のダイオードであって分岐点81とセンサー部7の間に設けられた第2ダイオードD2と、を含む。
省電力モードでは、第1電源V1が制御回路に電力供給を供給し、第2電源V2は電力供給を停止する。これにより、第2電源V2と制御回路の間に設けた第1ダイオードD1によって、省電力モードで、第1電源V1から第2電源V2への電流の流れ込みを防ぐことができる。また、第2電源V2とセンサー部7の間にも第1ダイオードD1と同等の第2ダイオードD2を設けることにより、通常モードのとき、分岐点81〜制御回路間と、分岐点81〜センサー部7間で同等の電圧降下を発生させることができる。そのため、制御回路とセンサー部7に印加する電圧を同等にすることができる。
また、供給元切替部8は、pnp型の第1トランジスタTr1である。そして、第1トランジスタTr1のベースは、第2電源V2と接続され、第1トランジスタTr1のエミッタは、第1電源V1と接続され、第1トランジスタTr1のコレクタは、第2電源V2からの電力を制御回路に入力する電力供給ラインに接続される。これにより、省電力モードへの移行によって、第2電源V2の電力供給の停止にあわせて第1トランジスタTr1のベースの電位が低下し、自動的に第1トランジスタTr1がONする。そして、第1電源V1からの電力が、制御回路に供給される。従って、制御回路などから第1トランジスタTr1のON/OFFを制御する必要がない。
また、電源生成スイッチ部80は、第1電源V1と接続され、通常モードでON状態となり第2電源V2としての電圧を出力し、省電力モードでOFFとなり、第2電源V2としての電圧出力を停止する第2トランジスタTr2を含む。これにより、センサー部7と制御回路に同じ大きさの電圧を印加しつつ、安価、簡易に、省電力モードで複数の負荷70に対する電力供給を停止させることができる。
また、センサー部7は、サーミスター72を含む温度センサー71を少なくとも1つ含む。これにより、正確に温度を検知することができる。
また、画像形成装置(複合機100)は、上述の検知装置1を含む。これにより、簡易、安価であり、センサーにもとづく得られるディジタル値の精度やディジタル値に基づく検知結果の正確性が高い画像形成装置(複合機100)を提供することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。