JP2004208449A - 電子機器の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子機器の制御装置において、短絡保護は重要であるが、簡単な構成で実現できなかった。本願発明は、短絡保護とともに電子機器制御装置の外部に設けられたセンサの温度を改善できる電子機器の制御装置を提供することにある。
【解決手段】バッテリと、バッテリ電圧を入力信号として定電圧を出力するするレギュレータと、前記レギュレータ出力電圧を基準電圧として外部センサからのアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、制御用マイコンとからなる電子機器の制御装置であって、前記レギュレータ出力電圧の外部センサへの供給と、前記A/Dコンバータへの基準電圧の供給はダイオードを介して供給する電子機器の制御装置。
【選択図】 図1
【解決手段】バッテリと、バッテリ電圧を入力信号として定電圧を出力するするレギュレータと、前記レギュレータ出力電圧を基準電圧として外部センサからのアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、制御用マイコンとからなる電子機器の制御装置であって、前記レギュレータ出力電圧の外部センサへの供給と、前記A/Dコンバータへの基準電圧の供給はダイオードを介して供給する電子機器の制御装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサに電源を供給しセンサからの信号を検出する電子機器の制御装置に係り、特に短絡保護機能を備えた電子機器の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2000−324678号公報
【特許文献2】特開2000−270464号公報
従来このような電子機器の短絡保護は、外部センサ電源供給端にバッファや電流制限回路を設けて一定時間電子機器の短絡を保護している。また、出力電圧を監視して、出力電圧が設定電圧よりも所定値以上低くなったとき出力を遮断して短絡から機器を保護することなどがおこなわれている。
前記特許文献1の記載は、出力短絡保護機能を有するスイッチ電源回路およびそれを用いた車載電子機器に関するものである。具体的には、電子機器の電源回路に短絡保護機能をもたせるとともに、電源回路の入力電圧が電源回路の動作可能電圧範囲の下限よりも低いときは、負荷短絡保護機能を停止する低電圧検出機能をもたせている。これによって、負荷短絡保護機能は電源回路が正常に動作しているときだけ働かせるようにして、入力電圧がどのような値になっても電源回路が立ち上がり、電子機器が正常に動作するようにしている。
また、前記特許文献2は、電力の供給ラインごとに負荷回路の短絡を確実に検出して電力の供給を停止するものである。短絡によって生じる電圧レベルの低下を検出して、電力供給ラインに接続されているトランジスタをマイコンで制御して、電力の供給を停止する。マイコンには、別途バックアップ電源が用意されていて、電力の供給の停止があっても影響がない構成をとっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成された従来技術では、電流制限回路を設けて一定時間バッテリにショートしたような場合の保護を行ってきた。しかし、時間に制限無しに保護しようとした場合、電源回路の発熱や電流制限回路の部品サイズが大きくなる事や部品点数が増えるという問題があった。また自動車のような場合、電源供給線の引き回しがあり、単なる負荷端の短絡ではなく、例えばセンサへの電源供給部が、バッテリの端子に短絡することもあり得るので、このような場合も考慮して短絡保護を考える必要がある。
本発明の目的は、このような場合を考慮し、センサへの電源供給端子がバッテリの端子電圧にショートしたような場合でも、時間制限無しに確実に電子機器を保護し、かつ周囲温度の変化に対しても安定したセンサ特性が得られる電子機器の制御装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、外部センサ電源出力端にダイオードを配置し、ダイオードの順方向電圧降下によりセンサ出力電圧が変動する分は、A/Dコンバータのダイナミックレンジを決定する基準電圧端子にも前記ダイオードと同一種類のダイオードを配置しA/Dコンバ−タでの前記外部センサの信号検出精度を悪化させることなく、また、バッテリ端子電圧へのショート時には電子機器の短絡保護をおこなうことができる。具体的な解決手段を以下に示す。
バッテリと、バッテリ電圧を入力信号として定電圧を出力するするレギュレータと、前記レギュレータ出力電圧を基準電圧として外部センサからのアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、制御用マイコンとからなる電子機器の制御装置において、前記レギュレータ出力電圧が供給される少なくとも一つのセンサおよび前記A/Dコンバータへの基準電源電圧の供給は逆電圧阻止手段を介して供給することにある。
また、前記レギュレータ出力電圧を基準電圧としダイナミックレンジが決定されセンサからのアナログ入力信号を検出するA/Dコンバータと、前記A/Dコンバータの基準電圧入力端と接地との間に前記レギュレータの出力電圧が供給されるセンサの消費電流に見合った負荷電流が流れる抵抗を備えたこと。また、前記逆電圧阻止手段はダイオードであること。また、前記逆電圧阻止手段としてのダイオードは前記センサへの電源供給部およびA/D変換器の基準電圧を供給する部分のダイオードは同じ仕様のダイオードであること。また、A/Dコンバータはワンチップマイコンに内蔵されているA/Dコンバータであること。
また、前記A/Dコンバータ基準電圧入力端と、前記電子機器の短絡保護装置から前記外部センサ用電源供給端にそれぞれダイオードを有し、前記外部センサ用電源供給端の前記ダイオードの前段に電源遮断手段を有すること。前記電源遮断手段はトランジスタあるいはFETによる遮断手段であること、に特徴がある。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について、図面を用いて説明する。図1は本発明のブロック構成図を示している。まず、全体構成であるが、電子制御機器の制御装置5にバッテリ1から電源が供給される。電子機器の制御装置5に供給されたバッテリ電圧は、レギュレータ2で安定した電圧に変換され、A/Dコンバ−タ−(通常はマイクロコンピュータ10に内蔵されている)4、マイクロコンピュータ10の電源として供給される。また、ダイオード7を経由してA/Dコンバータのダイナミックレンジを決定する基準電圧として基準電圧端子13にも供給される。またこの端子13には抵抗9を介して接地されている。
【0006】
さらに、ボルテージフォロア3とダイオード8を経由して電子機器の制御装置5の外部に設けられたセンサ電源供給端子11(V11)から外部センサ6へ電源が供給される。
【0007】
外部センサ6によるアナログ検出信号は、外部センサ信号入力端子12から電子機器の制御装置5に入力され、保護回路14を経由してA/Dコンバータ4でデジタル信号に変換される。その信号は、マイクロコンピュータ10に送られ各種制御に使用される(機器の制御部分については省略している)。
【0008】
ここで、外部センサへの電源供給端子11がバッテリ端子電圧等(あるいは異常電圧)にショートした場合、時間制限無しに電子機器制御装置5の短絡保護の目的で、制御装置5の発熱や破壊を防止するためにダイオード8を設けている。自動車における電源線の引き回しなどでは、前記センサ電源供給端子11がバッテリ電源の端子と短絡する場合も皆無ではないので、そのような場合を想定して対策をしておくことは、頻度は極めて低い短絡ではあるが、保護については十分考慮する必要がある。
【0009】
また、外部センサ電源供給端子11がバッテリ電圧へのショートなどの異常状態ではなく、正常に動作しているときも温度の影響を考えなければならない。すなわち温度によって、外部センサの検出特性に影響がないようにしなければならない。ダイオ−ド8のVF(ダイオードの正方向電圧降下)による供給電源電圧の低下分およびVFの温度変動による外部センサ6への供給電圧の変動があると、センサで検出された検出信号のA/Dコンバ−タでの検出値に影響する。この影響を補償するために、この実施例では、A/Dコンバータ4の基準電圧端子13に、外部センサ用電源供給端子11の前段に設けたダイオード8と同一仕様のダイオード7を設け、ダイオード7を経由して基準電圧端子13に電圧を供給するように構成している。
【0010】
さらに、図1の実施例では、ダイオード7とダイオード8のIF(正方向電流)値を同一とするため、外部センサ電源供給端子11からのセンサ6の消費電流と同一の電流を消費する抵抗9を基準電圧端子13に設けている。したがって、ダイオード8および7に流れる電流値が等しくなるので、前記IFおよびVFは常温のみならず、温度特性についても整合をはかることができる。図1の5Aの部分はいわゆる短絡保護に寄与する部分であり、特に短絡保護ではダイオード8が有効である。ボルテージフフォロワ3は直接的に短絡保護というよりも、外部に取り付けたセンサの負荷が変化したようなときにバッファとして有効である。保護回路14は短絡保護そのものというよりも、センサ6からの異常電圧抑制あるいはノイズ信号がA/D変換器に入力されるのを抑制する回路である。
【0011】
次に図2の(A)〜(C)により、図1においてダイオード7および抵抗9を設けない場合の動作特性例について説明する。ダイオード8のVFは、図2の(C)に示すように温度上昇にともなって低下することが知られている。したがって、図2の(A)に示すように、温度が上昇するにしたがって外部センサに供給される電圧V11は上昇し、図2の(B)に示すように外部センサからの信号入力端子12の信号は供給電圧の上昇に伴って上昇する特性を示す。そして、A/Dコンバ−タへの入力信号も上昇することになる。A/Dコンバータの基準電圧端子に印加される電圧はレギュレータの出力電圧であり、一定の電圧値が供給されているから、図2の(B)の電圧がA/Dコンバータの入力電圧となるため、あたかもセンサの出力信号が変化したのと同じような動作になってしまう。
【0012】
図2の(C)はダイオードの順方向電圧の変化を示していて、センサ信号は制御に使用されるため、供給電源電圧の変動によるセンサ信号の変動は、制御に悪影響が出てしまう。特に、レギュレータ2で定電圧特性を保持していたとしても、図2の(C)に示すようにダイオードの温度特性によって、センサの出力電圧は温度によって変化する。
【0013】
次に、図3で、図1においてダイオード7を設けた場合の動作特性例について、図2と比較して説明する。図3の(A)はA/Dコンバータの基準端子電圧(V13)と外部センサへの供給電圧(V11)の特性で、外部センサへの供給電圧が温度上昇と共に変化するが、基準端子電圧も同様に変化するので、この基準電圧によりA/D変換した結果は図3の(B)に示したように温度の影響を受けない。すなわち、ダイオード7を設けているために、A/Dコンバータへの入力信号が上昇しても、A/Dのダイナミックレンジも同様に変化するため、A/Dコンバータによる検出電圧は温度によって上昇・下降などの変化をすることなく、一定になり、温度の影響のない、センサの信号のみがデジタル信号に変換されることになる。
【0014】
また図1に示したように抵抗9を設けることによって、前記外部端子から供給される電流値のマッチングを図ることができるから、温度特性の整合は一層改善される。外部センサ6に変更がなければ、抵抗9は同じでも良いが、センサ6が変更され、消費電流が異なるような場合にはそれに応じて抵抗9も変更することが望ましい。
【0015】
図4の(A)、(B)は本発明の他の実施例を示している。図4の(A)はバッファ回路としてのボルテージフォロア3の前段に電源遮断手段30を設けた例である。図1の回路でも短絡保護をおこなえるが、その短絡状態が長時間におよぶような場合、あるいは他の要因で電源の供給を停止したほうがよい場合など、マイクロコンピュータ10にその判断論理プログラムを用意し、マイクロコンピュータ10からの信号により電源供給遮断回路30を動作させて電源の供給を停止させる例である。電源供給遮断回路30はトランジスタで構成してもよいし、またFETで構成してもよい。
【0016】
また、図4の(B)は複数のセンサを有するような場合、複数のセンサ出力を取り込んで、マイクロコンピュータ10に多数決原理の判断論理プログラムをもたせ、複数センサのどれが確かなセンサ出力を電子機器の制御装置5に入力しているかなどを判断するときに用いられる。ここでは端子V11a〜V11nにそれぞれセンサが接続された場合を示している。電子機器の制御装置5への入力端子はV12a〜V12nである。同種類でないセンサが複数接続されているような場合は、検出信号の相関関係による論理でセンサの異常を判断することもできる。
【0017】
前記のような場合は、端子電圧V11からの消費電流に応じて抵抗9を変更すれば、前記と同様に温度変化に影響されないセンサ特性を得ることができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明による電子機器の制御装置によれば、外部センサ信号の検出精度を悪化させることなく、外部センサ電源端がバッテリ電圧にショートした場合でも電子機器の短絡保護をおこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す構成図である。
【図2】ダイオード7を設けない場合の順方向電圧効果が温度で変動した場合の外部センサ信号のA/Dコンバータでの検出時の影響を示す説明図である。
【図3】ダイオードのVFおよびIFの整合をはかった場合の電圧特性を表す図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1:バッテリ 2;レギュレータ 3;ボルテージフォロア 4;A/Dコンバータ 5;電子機器の短絡保護装置 6;センサ 7;ダイオード 8;ダイオード 9;抵抗 10;マイクロコンピュ−タ 11;外部センサ電源供給端子 12;外部センサ信号入力端子 13;基準電圧端子 14;保護回路 30;電源遮断手段。
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサに電源を供給しセンサからの信号を検出する電子機器の制御装置に係り、特に短絡保護機能を備えた電子機器の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2000−324678号公報
【特許文献2】特開2000−270464号公報
従来このような電子機器の短絡保護は、外部センサ電源供給端にバッファや電流制限回路を設けて一定時間電子機器の短絡を保護している。また、出力電圧を監視して、出力電圧が設定電圧よりも所定値以上低くなったとき出力を遮断して短絡から機器を保護することなどがおこなわれている。
前記特許文献1の記載は、出力短絡保護機能を有するスイッチ電源回路およびそれを用いた車載電子機器に関するものである。具体的には、電子機器の電源回路に短絡保護機能をもたせるとともに、電源回路の入力電圧が電源回路の動作可能電圧範囲の下限よりも低いときは、負荷短絡保護機能を停止する低電圧検出機能をもたせている。これによって、負荷短絡保護機能は電源回路が正常に動作しているときだけ働かせるようにして、入力電圧がどのような値になっても電源回路が立ち上がり、電子機器が正常に動作するようにしている。
また、前記特許文献2は、電力の供給ラインごとに負荷回路の短絡を確実に検出して電力の供給を停止するものである。短絡によって生じる電圧レベルの低下を検出して、電力供給ラインに接続されているトランジスタをマイコンで制御して、電力の供給を停止する。マイコンには、別途バックアップ電源が用意されていて、電力の供給の停止があっても影響がない構成をとっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成された従来技術では、電流制限回路を設けて一定時間バッテリにショートしたような場合の保護を行ってきた。しかし、時間に制限無しに保護しようとした場合、電源回路の発熱や電流制限回路の部品サイズが大きくなる事や部品点数が増えるという問題があった。また自動車のような場合、電源供給線の引き回しがあり、単なる負荷端の短絡ではなく、例えばセンサへの電源供給部が、バッテリの端子に短絡することもあり得るので、このような場合も考慮して短絡保護を考える必要がある。
本発明の目的は、このような場合を考慮し、センサへの電源供給端子がバッテリの端子電圧にショートしたような場合でも、時間制限無しに確実に電子機器を保護し、かつ周囲温度の変化に対しても安定したセンサ特性が得られる電子機器の制御装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、外部センサ電源出力端にダイオードを配置し、ダイオードの順方向電圧降下によりセンサ出力電圧が変動する分は、A/Dコンバータのダイナミックレンジを決定する基準電圧端子にも前記ダイオードと同一種類のダイオードを配置しA/Dコンバ−タでの前記外部センサの信号検出精度を悪化させることなく、また、バッテリ端子電圧へのショート時には電子機器の短絡保護をおこなうことができる。具体的な解決手段を以下に示す。
バッテリと、バッテリ電圧を入力信号として定電圧を出力するするレギュレータと、前記レギュレータ出力電圧を基準電圧として外部センサからのアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、制御用マイコンとからなる電子機器の制御装置において、前記レギュレータ出力電圧が供給される少なくとも一つのセンサおよび前記A/Dコンバータへの基準電源電圧の供給は逆電圧阻止手段を介して供給することにある。
また、前記レギュレータ出力電圧を基準電圧としダイナミックレンジが決定されセンサからのアナログ入力信号を検出するA/Dコンバータと、前記A/Dコンバータの基準電圧入力端と接地との間に前記レギュレータの出力電圧が供給されるセンサの消費電流に見合った負荷電流が流れる抵抗を備えたこと。また、前記逆電圧阻止手段はダイオードであること。また、前記逆電圧阻止手段としてのダイオードは前記センサへの電源供給部およびA/D変換器の基準電圧を供給する部分のダイオードは同じ仕様のダイオードであること。また、A/Dコンバータはワンチップマイコンに内蔵されているA/Dコンバータであること。
また、前記A/Dコンバータ基準電圧入力端と、前記電子機器の短絡保護装置から前記外部センサ用電源供給端にそれぞれダイオードを有し、前記外部センサ用電源供給端の前記ダイオードの前段に電源遮断手段を有すること。前記電源遮断手段はトランジスタあるいはFETによる遮断手段であること、に特徴がある。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について、図面を用いて説明する。図1は本発明のブロック構成図を示している。まず、全体構成であるが、電子制御機器の制御装置5にバッテリ1から電源が供給される。電子機器の制御装置5に供給されたバッテリ電圧は、レギュレータ2で安定した電圧に変換され、A/Dコンバ−タ−(通常はマイクロコンピュータ10に内蔵されている)4、マイクロコンピュータ10の電源として供給される。また、ダイオード7を経由してA/Dコンバータのダイナミックレンジを決定する基準電圧として基準電圧端子13にも供給される。またこの端子13には抵抗9を介して接地されている。
【0006】
さらに、ボルテージフォロア3とダイオード8を経由して電子機器の制御装置5の外部に設けられたセンサ電源供給端子11(V11)から外部センサ6へ電源が供給される。
【0007】
外部センサ6によるアナログ検出信号は、外部センサ信号入力端子12から電子機器の制御装置5に入力され、保護回路14を経由してA/Dコンバータ4でデジタル信号に変換される。その信号は、マイクロコンピュータ10に送られ各種制御に使用される(機器の制御部分については省略している)。
【0008】
ここで、外部センサへの電源供給端子11がバッテリ端子電圧等(あるいは異常電圧)にショートした場合、時間制限無しに電子機器制御装置5の短絡保護の目的で、制御装置5の発熱や破壊を防止するためにダイオード8を設けている。自動車における電源線の引き回しなどでは、前記センサ電源供給端子11がバッテリ電源の端子と短絡する場合も皆無ではないので、そのような場合を想定して対策をしておくことは、頻度は極めて低い短絡ではあるが、保護については十分考慮する必要がある。
【0009】
また、外部センサ電源供給端子11がバッテリ電圧へのショートなどの異常状態ではなく、正常に動作しているときも温度の影響を考えなければならない。すなわち温度によって、外部センサの検出特性に影響がないようにしなければならない。ダイオ−ド8のVF(ダイオードの正方向電圧降下)による供給電源電圧の低下分およびVFの温度変動による外部センサ6への供給電圧の変動があると、センサで検出された検出信号のA/Dコンバ−タでの検出値に影響する。この影響を補償するために、この実施例では、A/Dコンバータ4の基準電圧端子13に、外部センサ用電源供給端子11の前段に設けたダイオード8と同一仕様のダイオード7を設け、ダイオード7を経由して基準電圧端子13に電圧を供給するように構成している。
【0010】
さらに、図1の実施例では、ダイオード7とダイオード8のIF(正方向電流)値を同一とするため、外部センサ電源供給端子11からのセンサ6の消費電流と同一の電流を消費する抵抗9を基準電圧端子13に設けている。したがって、ダイオード8および7に流れる電流値が等しくなるので、前記IFおよびVFは常温のみならず、温度特性についても整合をはかることができる。図1の5Aの部分はいわゆる短絡保護に寄与する部分であり、特に短絡保護ではダイオード8が有効である。ボルテージフフォロワ3は直接的に短絡保護というよりも、外部に取り付けたセンサの負荷が変化したようなときにバッファとして有効である。保護回路14は短絡保護そのものというよりも、センサ6からの異常電圧抑制あるいはノイズ信号がA/D変換器に入力されるのを抑制する回路である。
【0011】
次に図2の(A)〜(C)により、図1においてダイオード7および抵抗9を設けない場合の動作特性例について説明する。ダイオード8のVFは、図2の(C)に示すように温度上昇にともなって低下することが知られている。したがって、図2の(A)に示すように、温度が上昇するにしたがって外部センサに供給される電圧V11は上昇し、図2の(B)に示すように外部センサからの信号入力端子12の信号は供給電圧の上昇に伴って上昇する特性を示す。そして、A/Dコンバ−タへの入力信号も上昇することになる。A/Dコンバータの基準電圧端子に印加される電圧はレギュレータの出力電圧であり、一定の電圧値が供給されているから、図2の(B)の電圧がA/Dコンバータの入力電圧となるため、あたかもセンサの出力信号が変化したのと同じような動作になってしまう。
【0012】
図2の(C)はダイオードの順方向電圧の変化を示していて、センサ信号は制御に使用されるため、供給電源電圧の変動によるセンサ信号の変動は、制御に悪影響が出てしまう。特に、レギュレータ2で定電圧特性を保持していたとしても、図2の(C)に示すようにダイオードの温度特性によって、センサの出力電圧は温度によって変化する。
【0013】
次に、図3で、図1においてダイオード7を設けた場合の動作特性例について、図2と比較して説明する。図3の(A)はA/Dコンバータの基準端子電圧(V13)と外部センサへの供給電圧(V11)の特性で、外部センサへの供給電圧が温度上昇と共に変化するが、基準端子電圧も同様に変化するので、この基準電圧によりA/D変換した結果は図3の(B)に示したように温度の影響を受けない。すなわち、ダイオード7を設けているために、A/Dコンバータへの入力信号が上昇しても、A/Dのダイナミックレンジも同様に変化するため、A/Dコンバータによる検出電圧は温度によって上昇・下降などの変化をすることなく、一定になり、温度の影響のない、センサの信号のみがデジタル信号に変換されることになる。
【0014】
また図1に示したように抵抗9を設けることによって、前記外部端子から供給される電流値のマッチングを図ることができるから、温度特性の整合は一層改善される。外部センサ6に変更がなければ、抵抗9は同じでも良いが、センサ6が変更され、消費電流が異なるような場合にはそれに応じて抵抗9も変更することが望ましい。
【0015】
図4の(A)、(B)は本発明の他の実施例を示している。図4の(A)はバッファ回路としてのボルテージフォロア3の前段に電源遮断手段30を設けた例である。図1の回路でも短絡保護をおこなえるが、その短絡状態が長時間におよぶような場合、あるいは他の要因で電源の供給を停止したほうがよい場合など、マイクロコンピュータ10にその判断論理プログラムを用意し、マイクロコンピュータ10からの信号により電源供給遮断回路30を動作させて電源の供給を停止させる例である。電源供給遮断回路30はトランジスタで構成してもよいし、またFETで構成してもよい。
【0016】
また、図4の(B)は複数のセンサを有するような場合、複数のセンサ出力を取り込んで、マイクロコンピュータ10に多数決原理の判断論理プログラムをもたせ、複数センサのどれが確かなセンサ出力を電子機器の制御装置5に入力しているかなどを判断するときに用いられる。ここでは端子V11a〜V11nにそれぞれセンサが接続された場合を示している。電子機器の制御装置5への入力端子はV12a〜V12nである。同種類でないセンサが複数接続されているような場合は、検出信号の相関関係による論理でセンサの異常を判断することもできる。
【0017】
前記のような場合は、端子電圧V11からの消費電流に応じて抵抗9を変更すれば、前記と同様に温度変化に影響されないセンサ特性を得ることができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明による電子機器の制御装置によれば、外部センサ信号の検出精度を悪化させることなく、外部センサ電源端がバッテリ電圧にショートした場合でも電子機器の短絡保護をおこなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す構成図である。
【図2】ダイオード7を設けない場合の順方向電圧効果が温度で変動した場合の外部センサ信号のA/Dコンバータでの検出時の影響を示す説明図である。
【図3】ダイオードのVFおよびIFの整合をはかった場合の電圧特性を表す図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1:バッテリ 2;レギュレータ 3;ボルテージフォロア 4;A/Dコンバータ 5;電子機器の短絡保護装置 6;センサ 7;ダイオード 8;ダイオード 9;抵抗 10;マイクロコンピュ−タ 11;外部センサ電源供給端子 12;外部センサ信号入力端子 13;基準電圧端子 14;保護回路 30;電源遮断手段。
Claims (8)
- バッテリと、バッテリ電圧を入力信号として定電圧を出力するするレギュレータと、前記レギュレータ出力電圧を基準電圧として外部センサからのアナログ出力信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、制御用マイコンとからなる電子機器の制御装置であって、前記レギュレータ出力電圧が供給される少なくとも一つのセンサおよび前記A/Dコンバータへの基準電源電圧の供給は両方とも逆電圧阻止手段を介して供給される電子機器の制御装置。
- 請求項1において、前記レギュレータ出力電圧を基準電圧としダイナミックレンジが決定されセンサからのアナログ入力信号を検出するA/Dコンバータと、前記A/Dコンバータの基準電圧入力端と接地との間に前記レギュレータの出力電圧が供給されるセンサの消費電流に見合った負荷電流が流れる抵抗を備えた電子機器の制御装置。
- 請求項1において、前記逆電圧阻止手段は両方ともダイオードである電子機器の制御装置。
- 請求項3において、逆電圧阻止手段としての両ダイオードは同じ仕様のダイオードを用いた電子機器の制御装置。
- 請求項1、2において、A/Dコンバータはワンチップマイコンに内蔵されているA/Dコンバータを用いる電子機器の制御装置。
- バッテリ電圧をレギュレートするレギュレータと、このレギュレータ出力電圧を基準電圧としダイナミックレンジが決定されセンサからの入力信号を検出するA/Dコンバータと、前記レギュレータ出力電圧をセンサ用電源として供給する電子機器の制御装置において、前記A/Dコンバータ基準電圧入力端と前記センサへの電源の供給はそれぞれ同一仕様のダイオードを介して供給され、前記センサへの電源供給のための前記ダイオードの前段にバッファとしてのボルテージフォロワ回路を設けた電子機器の制御装置。
- バッテリ電圧をレギュレートするレギュレータと、このレギュレータ出力電圧を基準電圧としダイナミックレンジが決定し、外部センサからの入力信号を検出するA/Dコンバータとからなり、前記レギュレータ出力電圧を外部センサ用電源として供給する電子機器の短絡保護装置において、前記A/Dコンバータ基準電圧入力端と、前記電子機器の制御装置の外部に接続されたセンサ用電源供給はそれぞれダイオード介して供給されると共に、前記外部センサ用電源供給端に設けられた前記ダイオードの前段に電源遮断手段を有する電子機器の制御装置。
- 請求項7において、電源遮断手段はトランジスタあるいはFETによる遮断手段である電子機器の制御装置。
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