JP2015224626A - エンジンの冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンをより早期に暖機することのできるエンジンの冷却装置を提供する。【解決手段】シリンダブロック3に形成されたブロック側ジャケット60をシリンダ側の第2ブロック側ジャケット62と反シリンダ側の第1ブロック側ジャケット64とで構成するとともに、シリンダヘッド4に形成されたヘッド側ジャケット70をシリンダブロック3側の第2ヘッド側ジャケット72と反シリンダブロック3側の第1ヘッド側ジャケット74とで構成し、エンジン2の暖機状態が所定の基準状態に至っていない場合には、第1ブロック側ジャケット64と第1ヘッド側ジャケット74とのみに冷却液を流通させる一方、エンジン2の暖機状態が基準状態に至った後は、第2ブロック側ジャケット62と第2ヘッド側ジャケット72にも冷却液を流通させる。【選択図】図1

Description

本発明は、シリンダが形成されるとともに冷却液が流通するブロック側ジャケットが上記シリンダを囲むように形成されたシリンダブロックと、冷却液が流通するヘッド側ジャケットが形成されたシリンダヘッドとを有するエンジンの冷却装置に関する。
従来、エンジンの冷却装置として、シリンダヘッドおよびシリンダブロックにそれぞれ形成されたウォータジャケットに冷却液を導入してエンジンを冷却する構造が知られている。
このような構造では、冷間時には、エンジンを早期に暖機するべく上記ジャケット内での冷却液の流通を停止することが望ましい。しかしながら、冷間時であっても上記ジャケットに冷却液を流通させねばならない場合がある。例えば、冷却液の熱エネルギにより車内の温度を高めるよう構成された暖房装置を備える車両では、冷間時であっても車内温度上昇の要求があった場合には、上記ジャケットに冷却液を流通させてエンジンの熱により冷却液を温め、この冷却液を暖房装置に供給せねばならない。このような場合には、冷却液によりエンジンが過冷却されるのを抑える必要がある。
これに対して、例えば、特許文献1には、シリンダヘッドに形成されたウォータジャケットを、エンジンの排気ポート側に設けられた第1冷却経路と燃焼室周囲に設けられた第2冷却経路とに区画し、エンジンの暖機状態が所定の状態に至っていない場合、すなわち、エンジンの温度が比較的低い場合には、第1冷却経路にのみ冷却液を流通させて冷却液によるエンジン(燃焼室)の冷却を抑制する一方、エンジンの暖機状態が所定の状態に至った後、すなわち、エンジン(燃焼室)の温度がある程度高められると、第2冷却経路に冷却液を流通させてエンジン(燃焼室)を積極的に冷却する冷却構造が開示されている。
特開平10−212946号公報
上記特許文献1の構造によれば、エンジンの暖機状態が所定の状態に至っておらず、かつ、エンジンに形成されたジャケットに冷却液を流通させる場合において、エンジン(燃焼室)が過冷却されるのをある程度抑制することはできる。しかしながら、この構造によるエンジンの過冷却を抑制する効果は十分ではなく、エンジンが完全暖機するまでに長い時間を要してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、エンジンの暖機状態が所定の状態に至っていない状態でエンジンに形成されたジャケットに冷却液を流通させねばならい場合において、エンジンをより早期に暖機することのできるエンジンの冷却装置を提供する。
上記課題を解決するために、本発明は、シリンダが形成されるとともに冷却液が流通するブロック側ジャケットが上記シリンダを囲むように形成されたシリンダブロックと、冷却液が流通するヘッド側ジャケットが形成されたシリンダヘッドとを有するエンジンの冷却装置であって、上記ブロック側ジャケットとヘッド側ジャケットとにおける冷却液の流通状態を変更可能な流通状態変更手段を有し、上記ヘッド側ジャケットは、第1ヘッド側ジャケットと、当該第1ヘッド側ジャケットよりもシリンダブロック側に位置する第2ヘッド側ジャケットとを含み、上記ブロック側ジャケットは、第1ブロック側ジャケットと、当該第1ブロック側ジャケットよりもシリンダ側に位置する第2ブロック側ジャケットとを含み、上記流通状態変更手段は、上記ブロック側ジャケットおよびヘッド側ジャケットに冷却液を流通させる場合であってエンジンの暖機状態が所定の基準状態に至っていない場合には、上記ジャケットのうち第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットとのみに冷却液を流通させる一方、上記ブロック側ジャケットおよびヘッド側ジャケットに冷却液を流通させる場合であってエンジンの暖機状態が上記基準状態に至っている場合には、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットに加えて上記第2ヘッド側ジャケットと上記第2ブロック側ジャケットとにも冷却液を流通させることを特徴とするエンジンの冷却装置を提供する。(請求項1)。
本発明によれば、ブロック側ジャケットおよびヘッド側ジャケットに冷却液を流通させる場合であってエンジンの暖機状態が所定の基準状態に至っていない場合には、反シリンダブロック側に設けられた第1ヘッド側ジャケットと、反シリンダ側に設けられた第1ブロック側ジャケットのみに冷却液を流通させて、冷却液を、燃焼室からより遠い部分、また、シリンダヘッドの外壁およびシリンダブロックの外壁により近い部分にのみ流通させるため、上記ジャケットに冷却液を流通させつつ、エンジン(燃焼室)の暖機を促進することができる。具体的には、冷却液を燃焼室からより遠い部分で流通させることで、燃焼室から冷却液への放熱を抑制することができる。また、冷却液をシリンダヘッドおよびシリンダブロックの外壁により近い部分で流通させることで、これら外壁を介してシリンダヘッドおよびシリンダブロックから大気への放熱を抑制することができ、シリンダヘッドおよびシリンダブロックひいては燃焼室の温度低下を小さく抑えることができる。すなわち、冷却液は比較的低温であるため、この低温の冷却液をよりシリンダヘッドおよびシリンダブロックの外壁に近い部分で流通させることで、冷却液と上記外壁ひいては大気との温度差を小さく抑えて、外壁を介した冷却液から大気への熱伝達を小さく抑えることができる。
しかも、この発明では、エンジンの暖機状態が所定の基準状態に至った後は、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットに加えて、シリンダブロック側すなわち燃焼室側に設けられた第2ヘッド側ジャケットとシリンダ側すなわち燃焼室側に設けられた第2ブロック側ジャケットにも冷却液を流通させるため、冷却液により燃焼室の周囲を適正に冷却することができる。
本発明において、上記ブロック側ジャケットおよび上記ヘッド側ジャケットを流通した後の冷却液の熱により昇温される受熱装置を有し、上記各ジャケットは、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットと上記第2ヘッド側ジャケットと上記第2ブロック側ジャケットとを冷却液が流通する場合において、当該冷却液が、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットとを流通した後に、上記第2ヘッド側ジャケットと上記第2ブロック側ジャケットとを流通するよう構成されているのが好ましい(請求項2)。
この構成によれば、エンジンの燃焼室で生成された熱エネルギの大気中への放熱を小さく抑えて、この熱エネルギをエンジンの暖機と受熱装置の昇温とに効率よく利用することができる。すなわち、エンジンの暖機を阻害することなく受熱装置を効果的に昇温することができる。具体的には、この構成では、冷却液が、第1ヘッド側ジャケットと第1ブロック側ジャケットとを流通した後に、第2ヘッド側ジャケットと第2ブロック側ジャケットに導入されるので、シリンダヘッドおよびシリンダブロックの外壁に近い第1ヘッド側ジャケットと第1ブロック側ジャケットを通過する時の冷却液の温度を低く抑えて、外壁を介した冷却液から大気への放熱を小さく抑えることができる。そのため、燃焼室に近い第2ヘッド側ジャケットと第2ブロック側ジャケットとに冷却液を流通させて冷却液の温度さらには受熱装置の温度を効果的に高めつつ、シリンダヘッドおよびシリンダブロックから大気への放熱を小さく抑えてエンジンを適正に暖機することができる。
本発明において、上記流通状態変更手段は、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットと上記第2ヘッド側ジャケットと上記第2ブロック側ジャケットへの冷却液の流通を開始してから上記エンジンの暖機状態が所定の第2状態に至るまでの間は、これらジャケットを流通する冷却液の流量を、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットとのみに冷却液を流通させる場合におけるこれらジャケットを流通する冷却液の流量の最大値よりも小さくするのが好ましい(請求項3)。
この構成によれば、全てのジャケットに冷却液を流通させる場合であっても、暖機状態が所定の第2状態に至るまでの間は冷却液の流量が比較的小さく抑えられるため、燃焼室側から冷却液への熱伝達量および冷却液から大気への熱伝達量を小さく抑えることができ、エンジンを適正に暖機することができる。
また、本発明において、上記シリンダブロックは、冷却液をエンジンの外部から上記第1ブロック側ジャケットに導入する導入部を有し、上記シリンダヘッドは、冷却液を上記第1ヘッド側ジャケットの特定方向一方側端部から冷却液をエンジン外部に導出する第1導出部と、冷却液を上記第2ヘッド側ジャケットの特定方向一方側端部からエンジン外部に導出する第2導出部とを備え、上記第1ヘッド側ジャケットは、その特定方向一方側端部において上記第2ブロック側ジャケットと連通するとともに、その特定方向他方側端部において上記第1ブロック側ジャケットと連通しており、上記第2ヘッド側ジャケットは、その特定方向他方側端部において上記第2ブロック側ジャケットと連通しており、上記流通状態変更手段は、上記第1導出部および第2導出部をそれぞれ開閉可能な開閉手段を有し、当該開閉手段によって上記第1導出部を開放する一方上記第2導出部を閉止することで上記第1ブロック側ジャケットと上記第1ヘッド側ジャケットとのみに冷却液を流通させる一方、上記開閉手段によって上記第2導出部を開放する一方上記第1導出部を閉止することで上記第1ブロック側ジャケットと上記第1ヘッド側ジャケットとに加えて上記第2ブロック側ジャケットと上記第2ヘッド側ジャケットとに冷却液を流通させるのが好ましい(請求項4)。
このようにすれば、簡単な構成で、冷却液の流通経路を、第1ヘッド側ジャケットおよび第1ブロック側ジャケットのみを通過する経路と、これらジャケットに加えて第2ヘッド側ジャケットおよび第2ブロック側ジャケットを通過する経路とに切り替えることができるとともに、第1ヘッド側ジャケットおよび第1ブロック側ジャケットを通過した後に、冷却液を、第2ヘッド側ジャケットおよび第2ブロック側ジャケットに流通させることができる。
また、本発明において、上記ブロック側ジャケットは、上記シリンダブロックに形成された反シリンダヘッド側に凹む凹溝からなり、上記凹溝内には当該凹溝内の空間を区画可能なスペーサが収容されており、上記第1ブロック側ジャケットと上記第2ブロック側ジャケットとは、上記スペーサが上記凹溝内の空間をシリンダ側と反シリンダ側とに区画することで形成されているのが好ましい(請求項5)。
このようにすれば、スペーサを凹溝からなるブロック側ジャケット内に収容するという簡単な構成によって、第1ブロック側ジャケットと第2ブロック側ジャケットとを形成することができる。
以上のように、本発明によれば、エンジンの暖機状態が所定の基準状態に至っておらず、かつ、エンジンに形成されたジャケットに冷却液を流通させる場合であってもエンジンをより早期に暖機することができる。
本発明の実施形態に係るエンジンの冷却装置の概要を示すブロック図である。 シリンダブロック周辺の概略分解斜視図である。 図2のIII−III線断面図である。 ヘッド側ジャケットを示す平面図である。 ヘッド側ジャケットの一部を拡大して示す図である。 ヘッド側ジャケットの一部を拡大して示す図である。 エンジン内部における冷却液の流通経路を説明するための図である。 エンジン内部における冷却液の流通経路を説明するための図である。 エンジンの暖機状態が第1状態と第2状態との間の状態にある場合の冷却液の冷却経路を示す図である。 切替バルブの開閉状態と冷却液の回路流量との時間変化の一例を示したグラフである。 本発明の他の例に係るエンジンの冷却装置におけるエンジンの概略断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るエンジンの冷却装置1を図面に基づいて説明する。
(1)全体構成
図1を用いて、エンジンの冷却装置1の全体構成の概要を説明する。なお、図1は、後述するように、第1バルブ(開閉手段)10aが開弁し第2バルブ(開閉手段)10bが閉弁した状態を示している。
エンジン2は、シリンダブロック3と、シリンダブロック3にガスケット50(図2参照)を介して締結されるシリンダヘッド4とを含む。本実施形態では、エンジン2は、4つの気筒(第1〜第4気筒♯1〜♯4)が直列に配列された直列4気筒エンジンであり、シリンダブロック3には、4つの略円筒状のシリンダが所定の方向に並んで形成されている。エンジン2は、いわゆるクロスフロー型のエンジンであり、エンジン2の吸気系および排気系は気筒配列方向と直交する方向の一方側と他方側とにそれぞれ設けられている。各図において、「IN」は吸気側を意味し、「EX」は排気側を意味している。以下、適宜、気筒配列方向を左右といい、第1気筒♯1側を右、第4気筒♯4側を左という。また、以下、シリンダの軸方向を上下方向といい、シリンダヘッド側を上、反シリンダヘッド側を下というとともに、この上下方向の位置を高さ位置という場合がある。また、シリンダの径方向内側を単に内側、径方向外側を単に外側という場合がある。なお、図1(および図9)では、シリンダブロック3は上方から見たもの、シリンダヘッド4は吸気側から見たものとして示している。
シリンダブロック3およびシリンダヘッド4には、それぞれ、冷却液が流通するブロック側ジャケット60およびヘッド側ジャケット70が形成されており、シリンダブロック3およびシリンダヘッド4を含むエンジン2は、この冷却液により適宜冷却される。
シリンダブロック3には、エンジン2により強制的に駆動されるウォータポンプ(W/P)5が取り付けられており、各ジャケット60、70にはこのウォータポンプ5から冷却液が圧送される。詳細には、ウォータポンプ5は、エンジン2のクランクシャフト(不図示)に連結されており、クランクシャフトの回転すなわちエンジン2の回転に伴って冷却液を圧送する。
ウォータポンプ5から吐出された冷却液は、まず、ブロック側ジャケット60に流入し、その後、ヘッド側ジャケット70に流入した後、エンジン2の外部に導出される。エンジン2の外部に導出された冷却液は、第1経路11、第2経路12、第3経路13のいずれかの経路を経て、リターンパイプ24を介してウォータポンプ5に戻される。これら経路11、12、13とヘッド側ジャケット70との間には、切替バルブ10が設けられており、切替バルブ10により、各経路とヘッド側ジャケット70とが連通される。
切替バルブ10は、ECU(エンジンコントロールユニット)100からの指令信号を受けて駆動する。ECU100は、CPU、ROM、RAM等を含む周知の構成のマイクロプロセッサであり、後述するように、運転条件等に応じて冷却液の流通経路を決定し、これに対応した信号を切替バルブ10に出力する。
第1経路11には、ヒータコア(受熱装置)25が配置されている。ヒータコア25は、暖房用の熱交換器であり、エンジン2により温められた冷却液と接触して冷却液の熱により昇温される。なお、ヒータコア25にはファン(不図示)により送風がなされ、ヒータコア25により温められた風が車室内に送風される。第1経路11への冷却液の流通は、暖房要求などで調整される。
第2経路12には、EGRクーラ(ECR/C)21および自動変速機の作動油のウォーマ(ATF/W)22が配置されている。また、第2経路12には、ラジエータ(RAD)23が配置されている。
(2)シリンダブロック
図2および図3を用いてシリンダブロック3の詳細構造について説明する。図2は、シリンダブロック3周辺の分解斜視図である。図3は、エンジン2の概略断面図である。
上述のように、シリンダブロック3には、4つの略円筒状のシリンダが形成されている。各シリンダのシリンダボア32は互いに結合されており、シリンダブロック3には、4つのシリンダを囲むシリンダボア壁32aが形成されている。
ブロック側ジャケット60は、シリンダボア壁32aを囲むように形成されている。ブロック側ジャケット60は、下方に凹む無端の凹溝であり、シリンダブロック3の上面31に連続して開口している。
シリンダブロック3には、ウォータポンプ5の吐出口とブロック側ジャケット60とに連通する導入部36が形成されている。ウォータポンプ5から圧送された冷却液は、この導入部36を介してブロック側ジャケット60内に導入される。本実施形態では、導入部36は、シリンダブロック3の右端部の排気側に設けられている。
ブロック側ジャケット60内には、ブロック側ジャケット60の内側空間を区画するスペーサ40が挿入されている。
スペーサ40は、シリンダボア壁32aの全周を囲む無端の筒状部材である。本実施形態では、スペーサ40は、シリンダボア壁32aに沿って平面視で4つの円が若干オーバーラップしてつながった筒状を有している。スペーサ40は、シリンダボア壁32aの外周面とこの外周面と対向するブロック側ジャケット60の内周面60bとからそれぞれ所定の間隔をあけて収容されるような板厚(つまり凹溝であるブロック側ジャケット60の幅よりも薄い板厚)を有している。また、スペーサ40の高さは、ブロック側ジャケット60の深さとほぼ同じに設定されている。これに伴い、ブロック側ジャケット60の内側空間は、その全体にわたってスペーサ40により内側(シリンダ側)と外側(反シリンダ側)とに区画されている。このようにスペーサ40が配置されることで、ブロック側ジャケット60は、スペーサ40よりも外側に位置する第1ブロック側ジャケット64と、スペーサ40よりも内側に位置する第2ブロック側ジャケット62とで構成されている。なお、スペーサの下端とブロック側ジャケット60の底面との間、および、スペーサの上端とガスケット50との間にシール部材を介在させてもよい。
本実施形態では、スペーサ40には、その上下中間位置に段部42が形成されている。具体的には、スペーサ40の上側部分43は、下側部分44よりも外側(反シリンダ側)に位置しており、これら上側部分43と下側部分44との境界部分に、スペーサ40の下側部分から外側に突出する段部42が形成されている。段部42は、スペーサ40の全周にわたって設けられている。
このように構成されることで、図3に示すように、段部42よりも下側の部分では、外側に位置する第1ブロック側ジャケット64の方が、内側に位置する第2ブロック側ジャケット62よりも流路面積が大きくなり、段部42よりも上側の部分では、内側に位置する第2ブロック側ジャケット62の方が外側に位置する第1ブロック側ジャケット64よりも流路面積が大きくなっている。
(3)ガスケット
図2を用いてガスケット50の詳細構造について説明する。
ガスケット50は、複数の金属板を重ね合わせた後これら金属板の複数個所をかしめて一体化することで形成された金属製のシートガスケットである。シリンダブロック3とシリンダヘッド4とは、このガスケット50を間に挟んだ状態で複数のヘッドボルト(不図示)により締結される。なお、シリンダブロック3およびガスケット50には、これらヘッドボルトが挿通、螺合するボルト穴が形成されているが、図では省略している。
図2に示すように、ガスケット50は、その全体形状がシリンダブロック3の上面31に対応する形状に形成されており、ガスケット50には、4つのシリンダに対応する位置に4つの円孔51が設けられている。
ガスケット50には、その表裏を貫通して、ブロック側ジャケット60と、ヘッド側ジャケット70とを相互に連通する複数の連通孔52a、52b、53、54a、54bが設けられている。
2つの第1連通孔52a、52bは、ガスケット50の右端部(気筒配列方向(特定方向)他方側端部)であって、ブロック側ジャケット60の右端と対応する位置に設けられている。特に、第1連通孔52a、52bは、ブロック側ジャケット60のうちスペーサ40よりも外側の部分すなわち第1ブロック側ジャケット64の右端と対応する位置に設けられている。
2つの第3連通孔54a、54bは、ガスケット50の右端部(気筒配列方向(特定方向)他方側端部)であって、ブロック側ジャケット60の右端と対応する位置、かつ、上記第1連通孔52a、52bよりも内側の位置に設けられている。そして、第3連通孔54a、54bは、ブロック側ジャケット60のうちスペーサ40よりも内側の部分すなわち第2ブロック側ジャケット62の右端と対応する位置に設けられている。
第2連通孔53は、ガスケット50の左端部(気筒配列方向(特定方向)一方側端部)であって、ブロック側ジャケット60の左端と対応する位置に設けられている。特に、第2連通孔53は、ブロック側ジャケット60のうちスペーサ40よりも内側の部分すなわち第2ブロック側ジャケット62の左端と対応する位置に設けられている。
(4)ヘッド側ジャケット
図3〜図6を用いてヘッド側ジャケット70の詳細構造について説明する。図4は、ヘッド側ジャケット70の概略平面図である。図5および図6は、ヘッド側ジャケット70の一部を拡大して示した図である。なお、これら図4〜図6では、ヘッド側ジャケット70の内側面を示すことで、ヘッド側ジャケット70をあらわしている。
図3に示すように、ヘッド側ジャケット70は、下側(シリンダブロック側)に位置する第2ヘッド側ジャケット72と、上側(反シリンダブロック側)に位置する第1ヘッド側ジャケット74とで構成されている。これらヘッド側ジャケット72、74は、それぞれ第1気筒から第4気筒にわたって左右に延びている。
本実施形態では、第2ヘッド側ジャケット72は、図3〜図5に示すように、各気筒のシリンダが開口する部分すなわち燃焼室6と対応する部分のうち、点火プラグ(不図示)が挿通される部分7と、吸気バルブ(不図示)が配置される部分8aと、排気バルブ(不図示)が配置される部分8bとを除く部分全体に設けられており、点火プラグおよび吸排気バルブを囲むような形状を有している。一方、第1ヘッド側ジャケット74は、主として排気側に設けられており、点火プラグを囲む部分と、排気バルブの一部を囲む部分と、排気側において左右に延びる部分とで構成されている。これに伴い、本実施形態では、第2ヘッド側ジャケット72は、側面視で第1ヘッド側ジャケット74の下方に位置しており、第1ヘッド側ジャケット74と第2ヘッド側ジャケット72とは、平面視で多くの部分で重複している。
第1ヘッド側ジャケット74は、その右端部(気筒配列方向(特定方向)他方側端部)において、ガスケット50の第1連通孔52a、52bと連通している。具体的には、第1ヘッド側ジャケット74は、シリンダヘッド4の右端部の下面において開口しており、シリンダヘッド4の右端部の下面には、この第1ヘッド側ジャケット74の開口部分である第1開口部74a、74bが形成されている。そして、第1開口部74a、74bが、それぞれ第1連通孔52a、52bと連通している。
また、第1ヘッド側ジャケット74は、図4および図5に示すように、その左端部(気筒配列方向(特定方向)一方側端部)において、上記ガスケット50の第2連通孔53と連通している。具体的には、第1ヘッド側ジャケット74は、シリンダヘッド4の左端部の下面においても開口しており、シリンダヘッド4の下面には、この第1ヘッド側ジャケット74の開口部分である第2開口部74cが形成されている。そして、この第2開口部74cが、第2連通孔53と連通している。
このように構成されることで、第1ヘッド側ジャケット74は、その右端部において第1開口部74a、74bおよび第1連通孔52a、52bを介して、第1ブロック側ジャケット64と連通するとともに、その左端部において第2開口部74cと第2連通孔53を介して、第2ブロック側ジャケット62と連通する。
第2ヘッド側ジャケット72は、その右端部(気筒配列方向(特定方向)他方側端部)において、上記ガスケット50の第3連通孔54a、54bと連通している。具体的には、第2ヘッド側ジャケット72は、シリンダヘッド4の右端部の下面において開口しており、シリンダヘッド4の右端部の下面には、この第2ヘッド側ジャケット72の開口部分である第3開口部72a、72bが形成されている。そして、第3開口部72a、72bが、それぞれ第3連通孔54a、54bと連通している。
このように構成されることで、第2ヘッド側ジャケット72は、その右端部において第3開口部72a、72bおよび第3連通孔54a、54bを介して、第2ブロック側ジャケット62と連通する。
図5等に示すように、シリンダヘッド4の左端部には、第1ヘッド側ジャケット74の左端部(気筒配列方向(特定方向)一方側端部)と連通して、冷却液をこの第1ヘッド側ジャケット74の左端部からエンジン2の外部に導出する第1導出部84が設けられている。シリンダヘッド4には、この第1導出部84を開閉可能な第1バルブ10a(図1参照)が設けられており、この第1バルブ10aの開閉により、第1導出部84を介した冷却液のエンジン外部への導出が実施/停止される。
また、図6等に示すように、シリンダヘッド4の左端部(気筒配列方向(特定方向)一方側端部)には、第2ヘッド側ジャケット72の左端部と連通して、冷却液を第2ヘッド側ジャケット72の左端部からエンジン2の外部に導出する第2導出部82が設けられている。シリンダヘッド4には、この第2導出部82を開閉可能な第2バルブ10b(図1参照)が設けられており、この第2バルブ10bの開閉により、第2導出部82を介した冷却液のエンジン外部への導出が実施/停止される。
(5)ジャケットにおける冷却液の流通経路
ブロック側ジャケット60およびヘッド側ジャケット70における冷却液の流通経路について説明する。図7および図8は、各ジャケット62、64、72、74を模式的に示した図であり、これら図の矢印は、これらジャケット62、64、73、74内における冷却液の流れを示したものである。また、図7は、第1バルブ10aが開弁する一方、第2バルブ10bが閉弁している場合の図であり、図8は、第1バルブ10aが閉弁する一方、第2バルブ10bが開弁している場合の図である。また、図1は、上述のように図7に対応する図であり、図9は、図8に対応する図である。
図7および図8に示すように、導入部36を介してウォータポンプから圧送された冷却水は、まず、第1ブロック側ジャケット64に流入する。そして、第1ブロック側ジャケット64において、冷却水は、導入部36から左右にわかれて進み、左側に向かった冷却水は第1ブロック側ジャケット64をほぼ一周した後第1ブロック側ジャケット64の右端部に移動し、導入部36から右側に向かった冷却水と合流する。上述のように、第1ブロック側ジャケット64は、その右端部と対応する位置に設けられた第1連通孔52a、52bおよび第1開口部74a、74bを介して第1ヘッド側ジャケット74と連通している。そのため、第1ブロック側ジャケット64内の冷却水は、これらを介して第1ヘッド側ジャケット74に流入する。第1ヘッド側ジャケット74に流入した冷却水は、第1ヘッド側ジャケット74の右端部から左端部に向かう。
ここで、第1ヘッド側ジャケット74と連通する第1導出部84を開閉する第1バルブ10aが開弁する一方、第2導出部82を開閉する第2バルブ10bが閉弁している場合は、図7および図1に示すように、第1ヘッド側ジャケット74の左端部に移動した冷却水は、第1導出部84からエンジン2の外部に排出される。
一方、第1バルブ10aが閉弁しており第2バルブ10bが開弁している場合は、図8および図9に示すように、第1ヘッド側ジャケット74の左端部に移動した冷却水は、第1導出部84からエンジン2の外部に向かうことができないことに伴い、第2ブロック側ジャケット62に向かう。すなわち、上述のように、第1ヘッド側ジャケット74は、その左端部において、第2開口部74cおよび第2連通孔53を介して第2ブロック側ジャケット62と連通しており、第1ヘッド側ジャケット74の左端部に移動した冷却水は、これら第2開口部74cおよび第2連通孔53を介して第2ブロック側ジャケット62に流入する。
第2ブロック側ジャケット62に流入した冷却液は、第2ブロック側ジャケット62の右端部に向かって移動する。そして、この右端部において第2ブロック側ジャケット62から第2ヘッド側ジャケット72に流入する。すなわち、上述のように、第2ブロック側ジャケット62は、その右端部において、第3開口部72a、72bおよび第3連通孔54a、54bを介して第2ヘッド側ジャケット72と連通しており、第2ブロック側ジャケット62の右端部に移動した冷却水は、これら第3開口部72a、72bおよび第3連通孔54a、54bを介して第2ヘッド側ジャケット72の右端部に流入する。
第2ヘッド側ジャケット72の右端部に流入した冷却液は、第2ヘッド側ジャケット72内を、その左端部に向かって移動し、第2ヘッド側ジャケット72と連通する第2導出部82を通ってエンジン2の外部に導出される。
このように、本実施形態では、第1バルブ10aが開弁しており第2バルブ10bが閉弁している場合には、第1ブロック側ジャケット64および第1ヘッド側ジャケット74のみを冷却液が流通する。一方、第1バルブ10aが閉弁しており第2バルブ10bが開弁している場合には、冷却液は、第1ブロック側ジャケット64および第1ヘッド側ジャケット74を流通した後、第2ブロック側ジャケット62に流入し第2ブロック側ジャケット62を通過した後第2ヘッド側ジャケット72を流通し、その後エンジン2の外部に導出される。
(6)切替バルブ10の制御手順
次に、ECU100による切替バルブ10(第1〜第4バルブ10a〜10d)の制御手順について説明する。なお、本実施形態では、上記のようにエンジン2内における冷却液の冷却経路を変更可能な第1バルブ10aおよび第2バルブ10bと、これを制御するECU100とが、ブロック側ジャケット60とヘッド側ジャケット70とにおける冷却液の流通状態を変更可能な流通状態変更手段として機能する。
本実施形態では、ECU100は、エンジン2が完全暖機するまでの間は、基本的に、第1バルブ10aあるいは第2バルブ10bを閉弁する。すなわち、これらバルブ10a、10bを閉弁して、エンジン2(ブロック側ジャケット60とヘッド側ジャケット70)を冷却液が流通するのを停止し、これによりエンジン2の暖機を促進する。
一方、ECU100は、エンジン2が完全暖機するまでの間であっても、エンジン2に冷却液を流通させるよう要求があった場合には、第1バルブ10aあるいは第2バルブ10bを開弁させてエンジン2に冷却液を流通させる。
本実施形態では、上述のように、暖房などの要求があった場合には、エンジン2が完全暖機する前であっても、エンジン2に冷却液を流通させてヒータコア25に冷却液を導入する。
このとき、ECU100は、エンジン2の暖機状態が第1状態に至っていない場合は、第1バルブ10aのみを開弁して第2バルブ10bは閉弁し、エンジン2の暖機状態が第1状態に至っている一方第2状態に至っていない場合は、第1バルブ10aを閉弁して第2バルブ10bを開弁させる。また、第1バルブ10aを閉弁して第2バルブ10bを開弁させる場合において、ECU100は、エンジン2を流通する冷却液の流量が、第1バルブ10aのみを開弁して第2バルブ10bは閉弁する場合における流量の最大値よりも小さくなるようにする。
図10を用いて、具体的に詳細に説明する。図10は、切替バルブ10の開閉状態(開度)と各経路を通過する冷却液の流量(回路流量)との時間変化を示したものである。また、図10は、時刻t=0にてエンジン2が冷間始動された場合を示している。
まず、時刻t=0にてエンジン2が始動されてから時刻t1になるまでの間は、第1〜第4バルブ10a〜10dの全てが閉弁される(開度=0%とされる)。これに伴い、冷却液は、第1〜第3経路11〜13のいずれも流通せず、回路流量は0となる。このように、本実施形態では、エンジン2が始動された後所定期間は冷却液の流通を停止する。これは、エンジン2を冷却液により冷却させず、早期に暖機させるためである。
ここで、このように、始動直後は冷却液の流通を停止してエンジン2を早期に暖機するのが望ましい。しかしながら、暖房などの要求があった場合は、本実施形態では、エンジン2が完全暖機する前であっても、エンジン2に冷却液を流通させてヒータコア25に冷却液を導入する。
図10では、エンジン2の暖機状態が所定の第1状態(基準状態)に至る前の時刻t1にてこの暖房要求があった場合を例示している。なお、第1状態は、完全暖機状態に至る前の状態であり、例えば、燃焼室の壁面温度が予め設定された第1温度であって完全暖機時における壁面温度よりも低い温度である状態をいう。
時刻t1にて暖房要求がありヒータコア25に冷却液を流通させるよう要求があると、ECU100は、第1バルブ10aのみを開弁させる。
第1バルブ10aが開弁するのに伴い、冷却液は、エンジン2および第1経路11を経てヒータコア25に流入し、ヒータコア25にて熱交換を行った後再びエンジン2に戻る。このとき、エンジン2の内部では、第1バルブ10aのみが開弁していることに伴い、上述のように、冷却液は、第1ブロック側ジャケット64を流通し、その後第1ヘッド側ジャケット74に流入する。そして、第1ヘッド側ジャケット74を流通した後、第1導出部82からエンジン2の外部に導出される。
本実施形態では、図10に示すように、第1バルブ10aは徐々に開弁されていき、時刻t2前にて全開とされる。これに伴い、第1経路11の流量も、徐々に増加していき、時刻t2前にて第1流量Q1まで増大する。
時刻t2となり、エンジン2の暖機状態が第1状態になると、第1バルブ10aは閉弁され、第2バルブ10bが開弁される。ただし、第3バルブ10c、第4バルブ10dは、閉弁されたままとされる。
第3バルブ10cおよび第4バルブ10dが閉弁していることに伴い、第2バルブ10bが開弁した後も、冷却液は、エンジン2および第1経路11を経てヒータコア25に流入し、ヒータコア25にて熱交換を行った後再びエンジン2に戻る。ただし、第2バルブ10bが開弁していることに伴い、時刻t2後は、冷却液は、上述のように、第1ブロック側ジャケット64および第1ヘッド側ジャケット74を流通した後、第2ブロック側ジャケット62に流入し、第2ブロック側ジャケット62を流通した後、第2ヘッド側ジャケット72に流入する。そして、第2ヘッド側ジャケット72を流通した後、第2導出部84からエンジン2の外部に導出される。
このとき、回路流量すなわちエンジン2および第1経路11を流通する冷却液の流量は、第1バルブ10a開弁時(時刻t2までの間)の最大流量である第1流量Q1よりも小さくされる。具体的には、第2バルブ10bは、時刻t2後徐々に開弁されていき、全開よりも小さく、流量が第1流量Q1よりも小さい所定の流量となる所定開度で保持される。
この所定開度は、エンジン2の暖機状態が第2状態に至るまで維持され、エンジン2の暖機状態が第2状態に至った後は、第2バルブ10bは全開とされて回路流量が増大される。すなわち、時刻t3となるまで第1バルブ10bの開度は小さく抑えられ、時刻t3になりエンジン2の暖機状態が第2状態に至ると、第2バルブ10bの開度は徐々に増加されて全開とされる。第2状態は、第1状態よりも暖機が進んだ状態、かつ、完全暖機状態に至る前の状態であり、例えば、燃焼室の壁面温度が、第1温度よりも高く、かつ、完全暖機時の壁面温度よりも低い第2温度となった状態をいう。
時刻t3後は、第3バルブ10bおよび第4バルブ10cが順次開弁され、ヒータコア25以外にも冷却液が供給される。本実施形態では、時刻t4にて、第3バルブ10bが開弁されて、第1経路11すなわちヒータコア25に加えて、第2経路12すなわちEGRクーラ21およびウォーマ22に冷却液が供給される。また、時刻t5にて、第3バルブ10bに加えて第4バルブ10cが開弁されて、第1経路11、第2経路12に加えて、第3経路13すなわちラジエータ23にも冷却液が供給される。なお、本実施形態では、時刻t5は、エンジン2の暖機状態が完全暖機に至った時刻であり、ラジエータ23に冷却液を供給することで、エンジン2等で温められた冷却液を冷却してエンジン2等を適切な温度に保つ。
ここで、上述のように、ECU100は、エンジン2の暖機状態に応じて切替バルブ10を制御するが、このエンジン2の暖機状態を判定する具体的手順は特に限定されるものではない。例えば、冷却水の温度等によって燃焼室の壁面温度を推定し、この推定温度によって暖機状態を判定してもよい。また、冷却水の温度によって暖機状態を判定してもよい。また、始動からの時間によって暖機状態を判定してもよい。
(7)作用
(7−1)第1状態に至るまでの期間
上記のように、本実施形態に係る装置1では、エンジン2の暖機状態が第1状態に至っていないが暖房要求に応じてエンジン2に冷却液を流通させる場合には、エンジン2内部において、第1ヘッド側ジャケット74と第1ブロック側ジャケット64とのみに冷却液が流通し、第2ヘッド側ジャケット72と第2ブロック側ジャケット62には冷却液は流通しない。そのため、エンジン2に冷却液を流通させつつ、エンジン2の暖機を促進することができる。
具体的には、第1ヘッド側ジャケット74と第1ブロック側ジャケット64とは、燃焼室6から遠い位置に設けられている。そのため、冷却液による燃焼室6の冷却は抑制され、エンジン2の暖機が促進される。特に、本実施形態では、上述のように、第1ブロック側ジャケット64は、下側すなわち燃焼室6から遠い側において流路面積が大きく確保されており、冷却液は、第1ブロック側ジャケット64のうち燃焼室6からより遠い部分を主として流通するよう構成されている。そのため、第1ブロック側ジャケット64の流通時において冷却液の温度は確実に低く抑えられる。
また、第1ヘッド側ジャケット74と第1ブロック側ジャケット64とはシリンダヘッド4の外壁およびシリンダブロック3の外壁により近い位置に設けられており、冷却液によりこれら外壁は低温に維持される。そのため、これら外壁と大気との温度差は小さく抑えられ、これら外壁から大気への熱伝達すなわちこれら外壁を介してシリンダヘッドおよびシリンダブロックから大気への放熱が抑制され、エンジン2の暖機が促進される。
(7−2)第1状態から第2状態に至るまでの期間
上記のように、本実施形態に係る装置1では、暖房要求がありこれに応じてエンジン2に冷却液を流通させねばらず、かつ、エンジン2の暖機状態が第1状態に至ってはいるがまだ第2状態に至っていない場合には、エンジン2内部において、第1ヘッド側ジャケット74と第1ブロック側ジャケット64とに冷却液を流通させた後、第2ヘッド側ジャケット72と第2ブロック側ジャケット62に冷却液を流通させる。また、冷却液の流量を、第1状態に至るまでの流量の最大値よりも小さく抑える。そのため、エンジンの暖機を阻害することなくヒータコア25を効果的に昇温することができる。
具体的には、冷却液は、燃焼室6に近い第2ヘッド側ジャケット72と第2ブロック側ジャケット62とを流通することで、これらを流通しない場合に比べて昇温される。そのため、ヒータコア25により高温の冷却液を供給することができ、ヒータコア25を効果的に昇温することができる。特に、本実施形態では、上述のように、第2ブロック側ジャケット62は、内側すなわち燃焼室6に近い側において流路面積が大きく確保されている。そのため、これらジャケット62、72を流通することで冷却液は効果的に昇温される。
そして、このように第2ヘッド側ジャケット72と第2ブロック側ジャケット62とにも冷却液を流通させる場合であっても、冷却液は、エンジン2の内部において、まず、燃焼室6から遠い位置に設けられた第1ヘッド側ジャケット74と第1ブロック側ジャケット64を流通する。そのため、これらジャケット74、64内の冷却液、すなわち、シリンダヘッド4の外壁およびシリンダブロック3の外壁により近い位置を流通する冷却液の温度は、比較的低く抑えられ、これに伴い、シリンダヘッド4の外壁およびシリンダブロック3の外壁の温度を、比較的低く抑えることができる。従って、第2ヘッド側ジャケット72と第2ブロック側ジャケット62とにも冷却液を流通させる場合であっても、シリンダヘッド4の外壁およびシリンダブロック3の外壁と大気との温度差を小さく抑えることができ、これら外壁から大気への熱伝達すなわちこれら外壁を介してシリンダヘッドおよびシリンダブロックから大気への放熱を抑制することができ、エンジン2の暖機が阻害されるのを抑制することができる。このように、本実施形態では、エンジンの燃焼室で生成された熱エネルギの大気中への放熱を小さく抑えて、この熱エネルギを、エンジンの暖機と受熱装置の昇温とに効率よく利用することができる。
さらに、本実施形態では、暖機状態が第2状態に至るまでの間は冷却液の流量が比較的小さく抑えられるため、全ジャケット62、64、72、74に冷却液を流通させつつ、燃焼室6側から冷却液への熱伝達量および冷却液から大気への熱伝達量を小さく抑えることができ、エンジンが過冷却されるのを抑制することができる。
(7−3)第2状態に至った後
上記のように、本実施形態に係る冷却装置1では、エンジン2の暖機状態が第2状態に至った後、すなわち、エンジン2の暖機が比較的進むと、冷却液の流量が増大される。そのため、冷却液によりエンジン2を積極的に冷却することができ、エンジン2の温度を適正にすることができる。
(8)変形例
ここで、上記実施形態では、ブロック側ジャケット60にスペーサ40を収容し、このスペーサ40によりブロック側ジャケット60内を第1ブロック側ジャケット64と第2ブロック側ジャケット62とに区画する場合について示したが、例えば、図11に示すように、ブロック側ジャケット160内を第1ブロック側ジャケット164と第2ブロック側ジャケット162とを区画する隔壁140を、シリンダブロック3と一体に形成してもよい。
また、上記実施形態では、エンジン2が第1状態、第2状態に至る前にエンジン2に冷却液を流通させねばならない事態が、暖房要求がありヒータコア25に冷却液を供給せねばならないことに伴い生じる場合について説明したが、本発明は、これに限らず、その他の理由によって上記事態が生じた場合にも適用可能、かつ、有効である。
また、上記実施形態では、第1ブロック側ジャケット64と第1ヘッド側ジャケット74に加えて、第2ブロック側ジャケット62と第2ヘッド側ジャケット72とに冷却液を流通させる場合において、冷却液を、第1ブロック側ジャケット64と第1ヘッド側ジャケット74を流通させた後に、第2ブロック側ジャケット62と第2ヘッド側ジャケット72を流通させる場合について説明したが、冷却液を第2ブロック側ジャケット62と第2ヘッド側ジャケット72を先に流通させてもよい。ただし、上記のように、エンジン2の暖機が完全暖機状態に至っておらず、かつ、ヒータコア25といった冷却液の温度により昇温する昇温装置に冷却液を流通させる場合には、冷却液を第1ブロック側ジャケット64と第1ヘッド側ジャケット74とにまず流通させるよう構成することで、エンジン2で生成された熱エネルギを昇温装置の昇温とエンジン2の暖機とに効率よく利用することができる。
また、上記実施形態では、全ジャケット62、64,72,74に冷却液を流通させる場合、かつ、エンジン2の暖機状態が第2状態に至っていない条件下では、冷却液の流量を、第1ブロック側ジャケット64と第1ヘッド側ジャケット74とのみを流通させる場合の最大流量よりも少なく抑える場合について説明したが、冷却液の流量をこの最大流量よりも大きくしてもよい。ただし、この流量を少なく抑えれば、上記のように、エンジン2から大気への放熱を抑制して、昇温装置(ヒータコア25)の昇温とエンジン2の暖機とをより一層促進することができる。
また、上記実施形態では、冷却液の導入部36をシリンダブロック3に設けた場合について説明したが、この導入部はシリンダヘッド4に設けられてもよい。
さらに、上記実施形態において第1ヘッド側ジャケット74と第2ヘッド側ジャケット72とは、平面視で多くの部分で重複しているが、これらは、平面視で殆どが重複するように形成すればより好ましい。
また、上記実施形態では、受熱装置としてヒータコア25を示したが、これに限らず、エンジンオイル又はミッションオイルの熱交換器、EGRクーラなどにも適応できる。
2 エンジン
3 シリンダブロック
4 シリンダヘッド
10 切替バルブ(流通状態変更手段)
40 スペーサ
60 ブロック側ジャケット
62 第2ブロック側ジャケット
64 第1ブロック側ジャケット
70 ヘッド側ジャケット
72 第2ヘッド側ジャケット
74 第1ヘッド側ジャケット
100 ECU(流通状態変更手段)

Claims (5)

  1. シリンダが形成されるとともに冷却液が流通するブロック側ジャケットが上記シリンダを囲むように形成されたシリンダブロックと、冷却液が流通するヘッド側ジャケットが形成されたシリンダヘッドとを有するエンジンの冷却装置であって、
    上記ブロック側ジャケットとヘッド側ジャケットとにおける冷却液の流通状態を変更可能な流通状態変更手段を有し、
    上記ヘッド側ジャケットは、第1ヘッド側ジャケットと、当該第1ヘッド側ジャケットよりもシリンダブロック側に位置する第2ヘッド側ジャケットとを含み、
    上記ブロック側ジャケットは、第1ブロック側ジャケットと、当該第1ブロック側ジャケットよりもシリンダ側に位置する第2ブロック側ジャケットとを含み、
    上記流通状態変更手段は、上記ブロック側ジャケットおよびヘッド側ジャケットに冷却液を流通させる場合であってエンジンの暖機状態が所定の基準状態に至っていない場合には、上記ジャケットのうち第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットとのみに冷却液を流通させる一方、上記ブロック側ジャケットおよびヘッド側ジャケットに冷却液を流通させる場合であってエンジンの暖機状態が上記基準状態に至っている場合には、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットに加えて上記第2ヘッド側ジャケットと上記第2ブロック側ジャケットとにも冷却液を流通させることを特徴とするエンジンの冷却装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの冷却装置において、
    上記ブロック側ジャケットおよび上記ヘッド側ジャケットを流通した後の冷却液の熱により昇温される受熱装置を有し、
    上記各ジャケットは、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットと上記第2ヘッド側ジャケットと上記第2ブロック側ジャケットとを冷却液が流通する場合において、当該冷却液が、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットとを流通した後に、上記第2ヘッド側ジャケットと上記第2ブロック側ジャケットとを流通するよう構成されていることを特徴とするエンジンの冷却装置。
  3. 請求項1または2に記載のエンジンの冷却装置において、
    上記流通状態変更手段は、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットと上記第2ヘッド側ジャケットと上記第2ブロック側ジャケットへの冷却液の流通を開始してから上記エンジンの暖機状態が所定の第2状態に至るまでの間は、これらジャケットを流通する冷却液の流量を、上記第1ヘッド側ジャケットと上記第1ブロック側ジャケットとのみに冷却液を流通させる場合におけるこれらジャケットを流通する冷却液の流量の最大値よりも小さくすることを特徴とするエンジンの冷却装置。
  4. 請求項2または3に記載のエンジンの冷却装置において、
    上記シリンダブロックは、冷却液をエンジンの外部から上記第1ブロック側ジャケットに導入する導入部を有し、
    上記シリンダヘッドは、冷却液を上記第1ヘッド側ジャケットの特定方向一方側端部から冷却液をエンジン外部に導出する第1導出部と、冷却液を上記第2ヘッド側ジャケットの特定方向一方側端部からエンジン外部に導出する第2導出部とを備え、
    上記第1ヘッド側ジャケットは、その特定方向一方側端部において上記第2ブロック側ジャケットと連通するとともに、その特定方向他方側端部において上記第1ブロック側ジャケットと連通しており、
    上記第2ヘッド側ジャケットは、その特定方向他方側端部において上記第2ブロック側ジャケットと連通しており、
    上記流通状態変更手段は、上記第1導出部および第2導出部をそれぞれ開閉可能な開閉手段を有し、当該開閉手段によって上記第1導出部を開放する一方上記第2導出部を閉止することで上記第1ブロック側ジャケットと上記第1ヘッド側ジャケットとのみに冷却液を流通させる一方、上記開閉手段によって上記第2導出部を開放する一方上記第1導出部を閉止することで上記第1ブロック側ジャケットと上記第1ヘッド側ジャケットとに加えて上記第2ブロック側ジャケットと上記第2ヘッド側ジャケットとに冷却液を流通させることを特徴とするエンジンの冷却装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のエンジンの冷却装置において、
    上記ブロック側ジャケットは、上記シリンダブロックに形成された反シリンダヘッド側に凹む凹溝からなり、
    上記凹溝内には当該凹溝内の空間を区画可能なスペーサが収容されており、
    上記第1ブロック側ジャケットと上記第2ブロック側ジャケットとは、上記スペーサが上記凹溝内の空間をシリンダ側と反シリンダ側とに区画することで形成されていることを特徴とするエンジンの冷却装置。
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