JP2015224617A - 一軸偏心ねじポンプおよびその運転方法 - Google Patents

一軸偏心ねじポンプおよびその運転方法 Download PDF

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準 種市
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Abstract

【課題】ステータがロータに従属回転する一軸偏心ねじポンプの起動トルクを低減する。
【解決手段】この一軸偏心ねじポンプ1は、レジューサ50をポンプ本体部40の吐出側に液溜まりができるように設けるとともに、ポンプ本体部40の吸込側のケーシング30からレジューサ50までバイパス配管10を配置し、バイパス配管10の途中には開閉弁11を設けた。さらに、ケーシング30に対してドレン弁13を有するドレン管路12を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品原料、化学原料、下水汚泥などの液体を定量圧送する用途に好適な一軸偏心ねじポンプに関する。
この種の一軸偏心ねじポンプとしては、例えば特許文献1に開示されるものがある。この一軸偏心ねじポンプは、雌ねじ状の内面をもつ固定されたステータに、雄ねじ状のロータが内装されている。ロータは、自在継手(ユニバーサルジョイント)を介して駆動軸に連結され、駆動軸はモータに連結される。この一軸偏心ねじポンプによれば、駆動軸をモータによって回転させることにより、ステータの軸心に対してロータが回転しつつ偏心運動を行うことによって液体を吸込口から吸込み部に導き、吸い込まれた液体を吐出口へ圧送することができる。
特開昭59−153992号公報(第1図)
ところで、この種の一軸偏心ねじポンプは、ロータとステータで形成するシールラインからの液体の漏れを少なくするために、ロータ外径よりもステータ内径を僅かに小さくして一定の締め代を設けている。定常運転時に、液体を連続的に圧送している場合は、シールラインが流体潤滑となるのでステータ内でのロータの摺動抵抗は小さい。
しかしながら、定常運転の終了後に、ポンプ内部の液体を排水して長時間停止した後に起動する場合や、食品生産ライン等で細菌の発生を防止する目的で、生産稼働の終了後に高温の洗浄液を用いて熱湯洗浄し、その熱湯洗浄後に、ポンプ内部から洗浄液を排出した後に起動する場合には、ロータとステータ間の液膜が完全に切れた状態となる。
この状態で運転を開始するときは、食品原料、化学原料、下水汚泥などの液体が吸込み側にしか供給されず、吐出側への液体の供給がないのが一般的である。そのため、この種の一軸偏心ねじポンプでは、吐出側のロータとステータの接触部がドライ摺動状態からの起動となることに起因して、ドライ摺動状態からの起動時には、大きな起動トルクが必要となるという問題がある。また、このような状況下では、極端な場合には、ロータの破断に繋がるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、ステータ内でロータが回転して圧送作用を発生する一軸偏心ねじポンプにおいて、起動トルクを低減し得る一軸偏心ねじポンプおよびその運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプは、雌ねじ状の内面を有するステータと、該ステータに雄ねじ状の螺旋部が内挿されるロータとを有するポンプ本体部を備え、定常運転時には、前記ロータを正転させて、前記ステータが前記ロータに従属回転することによって、吸入側から吸い込まれた液体を吐出側へ圧送する一軸偏心ねじポンプであって、前記ポンプ本体部の吐出側に液溜まりができるように設けられた配管部材と、前記ポンプ本体部の吸込側に設けられたケーシングと、前記ポンプ本体部を介することなく吐出側に液体を供給可能なように前記ケーシングと前記配管部材とを連通させるバイパス配管と、前記バイパス配管の途中部分に設けられて当該バイパス配管の前記連通状態を開閉可能な開閉弁とを備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプによれば、ポンプ本体部の吐出側に液溜まりができるように配管部材を設けるとともに、ポンプ本体部を介することなく吐出側に液体を供給可能なようにケーシングと配管部材とを連通させるバイパス配管を設け、さらに、バイパス配管の途中部分に当該バイパス配管の連通状態を開閉可能な開閉弁を設けているので、定常運転を開始する前に、バイパス配管の開閉弁を開いておけば、ケーシングから配管部材に液体を直接流すことができる。
そのため、定常運転後にポンプ内部の液体を排水して長時間停止した後に起動する場合や、食品生産ライン等で細菌の発生を防止する目的で生産稼働の終了後に熱湯洗浄し、熱湯洗浄後に、ポンプ内部から洗浄液を排出した後の起動時などの場合であっても、当該起動時にポンプ本体部の吸込側だけでなく吐出側の配管部材にも液体がある状態から起動することができる。したがって、長時間停止後や熱湯洗浄後等の起動時であってもロータとステータ間に液膜が形成されるため、起動トルクが低減し、ロータの破断も回避することができる。なお、その後は、バイパス配管の開閉弁を閉じて定常運転を行うことにより、液体を連続的に圧送して、シールラインが流体潤滑となるので安定した運転を継続することができる。
ここで、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、当該一軸偏心ねじポンプは、ポンプの回転軸線が水平姿勢で用いられるものであり、前記配管部材として、前記回転軸線に対して上方に偏心する偏心レジューサを用いており、当該レジューサの吐出部の中心軸は、前記回転軸線に対して上方に位置していることは好ましい。このような構成であれば、吐出側のレジューサの低い位置に液だまりを形成することができるため、シールラインに液膜を形成した状態から起動させる上で好適である。
また、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記ケーシングに設けられたドレン管路と、前記ドレン管路を開閉可能なドレン弁とを有することは好ましい。このような構成であれば、定常運転終了後には、バイパス配管の開閉弁を閉じ、さらに、ドレン弁を開くとともにロータを逆転させて、吐出側の液体を吸込み側に吸引してドレン管路から液体をドレンすることができる。よって、熱湯洗浄後の洗浄液を排出する上で好適である。
ここで、ステータが固定されるとともにロータが自在継手を介して駆動軸に連結されている従来の一軸偏心ねじポンプでは、ステータが固定されているので、定常運転終了後にロータを逆転させても、吐出側の液体を吸込み側に完全に戻すことは困難である。
つまり、この種の一軸偏心ねじポンプでは、ステータの開口部形状が長円形断面を有するところ、長円形断面の軸線の向きを、垂直方向に組付けられれば吐出側の液体を吸込み側に戻すことが可能である。しかし、ステータが固定されている構造の場合、長円形断面の軸線の向きを正確に垂直方向に向けて装着することは極めて困難であり、実際には、長円形断面の軸線の向きが垂直方向に対して傾いた姿勢で装着される。そのため、ステータが固定されている従来の一軸偏心ねじポンプでは、吐出側の液体を吸込み側に完全に戻すことが困難となるのである。
これに対し、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプによれば、ステータがロータに従属回転するので、従属回転するステータは、その動きの中で必ず長円形断面の軸線の向きが垂直方向に向けた状態に変化する。よって、ステータが回転しながら吐出側の液体を吸引することができる。そのため、吐出側の液体を全て吸込み側に吸引して吸込み側からドレンすることで、例えば熱湯洗浄後に洗浄液がポンプ吐出側に残存することがない。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプの運転方法は、雌ねじ状の内面を有するステータと、該ステータに雄ねじ状の螺旋部が内挿されるロータとを有するポンプ本体部を備え、定常運転時には、前記ロータを正転させて、前記ステータが前記ロータに従属回転することによって、吸入側から吸い込まれた液体を吐出側へ圧送する一軸偏心ねじポンプを運転する方法であって、前記一軸偏心ねじポンプとして、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプを用い、前記定常運転を開始する直前には、前記バイパス配管の開閉弁を開いて前記ケーシングから前記配管部材に液体を直接流し、定常運転時には、前記バイパス配管の開閉弁を閉じて運転することを特徴とする。
本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプの運転方法によれば、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプを用い、定常運転を開始する直前には、バイパス配管の開閉弁を開いているので、ケーシングから配管部材に液体を直接流すことができる。そのため、起動時にポンプ本体部の吸込側だけでなく吐出側の配管部材にも液体がある状態から起動することができる。したがって、起動時もロータとステータ間に液膜が形成され、起動トルクが低減し、ロータの破断も回避することができる。そして、定常運転時には、バイパス配管の開閉弁を閉じて運転するので、液体を連続的に圧送して、シールラインが流体潤滑となるので安定した運転を行うことができる。
ここで、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプの運転方法において、前記一軸偏心ねじポンプが、前記ケーシングに設けられたドレン管路と、前記ドレン管路を開閉可能なドレン弁とを更に有するものを用い、前記定常運転を開始する直前には、前記ドレン弁を閉じ、さらに、前記バイパス配管の開閉弁を開いて前記ケーシングから前記配管部材に液体を直接流し、定常運転時には、前記ドレン弁および前記バイパス配管の開閉弁をいずれも閉じて運転し、定常運転終了後には、前記バイパス配管の開閉弁を閉じ、さらに、前記ドレン弁を開くとともに前記ロータを逆転させて、吐出側の液体を吸込み側に吸引して前記ドレン管路からドレンすることは好ましい。
このような構成であれば、定常運転終了後には、バイパス配管の開閉弁を閉じ、さらに、ドレン弁を開くとともにロータを逆転させて、吐出側の液体を吸込み側に吸引してドレン管路から液体をドレンするので、吐出側の液体を吸込み側に吸引してドレン管路からドレンすることができる。よって、例えば熱湯洗浄後に洗浄液がポンプ吐出側に残存することがない。
上述のように、本発明によれば、起動トルクを低減することができる。
本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプの一実施形態の側面図であり、同図では要部を軸線に沿った断面にて示している。 図1でのA矢視方向から見たケーシング部分を示す図である。 本発明の作用効果の説明図であり、同図(a)は、本発明の一態様に係る一軸偏心ねじポンプの他の例(変形例)を示し、同図(b)は、本発明のうち、図1の実施形態に示す例の作用効果を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。
図1に示すように、この一軸偏心ねじポンプ1は、ポンプ本体部40を有する。ポンプ本体部40の吸込み側14にはケーシング30が設けられている。ポンプ本体部40のハウジング49とケーシング30の吐出側(ポンプ本体部40の吸込み側14でもある)とは、ヘルールクランプ43によって着脱可能に連結されている。
ここで、このヘルールクランプ43は、以下特に図示しないが、円環状部材を半割状にした一対のクランプ片を有し、両クランプ片同士の一端側がピンで接合され、このピンを支点として両クランプ片が開閉可能とされている。一方のクランプ片の他端側には、他方のクランプ片の他端側にワンタッチで係脱可能な挟持具が設けられ、締付対象の相対する鍔部外側を両クランプ片で囲んだ状態とし、両クランプ片の他端側同士を挟持具で強固に締め付け、これにより、締付対象の相対する鍔部を着脱可能に囲むものである。締付対象の相対する鍔部は、へルールクランプ43によりワンタッチで分割可能な構造なので、着脱や内部清掃が容易であり、また、装着時の締付対象相互の軸心あわせも容易であり、シール性を含めて保守作業の容易性に寄与する。なお、本実施形態の他のヘルールクランプ(44、45、46)についても同様の構成を有している。
また、ハウジング49の吐出側49tには、吐出側に液溜まりができるように設けられた配管部材としてレジューサ50がヘルールクランプ44によって着脱可能に装着されている。このレジューサ50は、吐出側に向けて縮径しており、この例では、水平な回転軸線L1に対して上方に偏心する偏心レジューサを用いている。つまり、レジューサ吐出部の中心軸L3は、回転軸線L1に対して上方に位置している。
ケーシング30は、自身側面(この例では、同図の紙面方向であって回転軸線L2よりも低い位置)に吸込口35を有する。この例では、吸込口35は、ケーシング30の内部の底面に接する位置からの横吸込みとされている(図2参照)。ケーシング30の内底面に吸込口35が接する位置(高さ方向で最も低い位置)には、ドレン管路12が接続され、ドレン管路12には、当該管路を開閉可能なドレン弁13が設けられている。
そして、上記ケーシング30に対し、ポンプ本体部40とは反対側には、駆動軸軸受部20を内蔵するブラケット部4がヘルールクランプ45によって連結されている。ブラケット部4の基端側(同図の右側)には、不図示のモータが固定される。
上記ポンプ本体部40は、円筒状のハウジング49内に、雄ねじ状のロータ42と、雌ねじ状の内面をもつステータ41とを備えている。ロータ42は、先端側の螺旋部42aと、直線状の基端部42bとから構成されている。螺旋部42aと基端部42bとの間には、円環状のつば部42cが設けられている。
基端部42bは、自在継手(ユニバーサルジョイント)を用いることなく、水平に配置された駆動軸8の先端と連結ピン8pによって直接同軸に連結されている。上記駆動軸軸受部20は、駆動軸8の途中部分が、軸方向に離間した二つの転がり軸受22,23によって回転自在に支承されている。また、駆動軸8の先端側であって、ケーシング30側の端面はシール部材25によってシールされている。
螺旋部42aは、自身の回転軸線L2に対して偏心した長円形断面を有しており、この螺旋部42aが、雌ねじ状の内面を形成したステータ41に内挿されている。ロータ42の螺旋部42aとステータ41との対向空間によりキャビティ(密封空間)が画成される。なお、本実施形態のポンプ本体部40では、キャビティは一か所に限って画成されるようになっている。
そして、このステータ41の回転軸線L1に対して、上記ロータ42の回転軸線L2は、所定の偏心量Eだけ偏心して配置されている。ステータ41は、その雌ねじ状のピッチがロータ42の螺旋部42aの2倍である。ステータ41は、その両端が、軸方向に離隔配置された一対のすべり軸受47、48を介して上記ハウジング49内に回転自在に支承されている。一対のすべり軸受47、48は、一端側に円環状のつば部を有する。
ステータ41は、この例では、ステータ内筒41aと、このステータ内筒41aを軸方向の両側から挟み込むように形成された段付き形状のステータ外筒41bとを有して構成されている。また、ステータ内筒41aは、エラストマ製の内周部41cと、この内周部41cが内部に固着された金属製の外筒部41dとを有し、上記雌ねじ状の内面が内周部41cによって形成されている。ステータ外筒41bとステータ内筒41aとは、不図示の押しねじによって固定されることで全体として一体で回転するようになっている。
そして、ケーシング30とハウジング49とには、相互が対向する側の内面に、凹の段部がそれぞれ形成されるとともに、ステータ41の外周面には、ステータ外筒41bに凸の段部が形成されている。ステータ外筒41bの凸の段部の両端部に対し、一対のすべり軸受47、48の上記つば部が当接させつつ外嵌される。そして、ケーシング30、ハウジング49およびレジューサ50をヘルールクランプ43、44によって順に組み付けることでケーシング30、ハウジング49相互の内面に形成された凹の段部の内側面が一対のすべり軸受47、48の軸方向への移動を拘束しつつ、ステータ41を回転自在に支持するように構成されている。なお、ステータ41の両端は、それぞれメカニカルシール27、28により軸封されており、ポンプ本体部40内からの液体の漏れが防止されている。
このような構成の一軸偏心ねじポンプ1は、モータ(不図示)の回転力によって駆動軸8が回転すると、駆動軸8に直接接続されたロータ42が同軸に一体で回転する。そして、ポンプ本体部40において、ロータ42がその回転軸線L2を中心として回転し、ロータ42の螺旋部42aの動きに伴ってステータ41もその回転軸線L1を中心としてロータ42の回転と同期してロータ42の二分の一の回転数で従動回転することにより、液体を吸込口35から上記キャビティ内に吸い込ませて、吐出口16に向けて定量圧送するようになっている。
ここで、この一軸偏心ねじポンプ1は、ケーシング30とレジューサ50とが、バイパス配管10によって接続されている。このバイパス配管10は、ポンプ本体部40の最も高い位置よりも上方に向かって張り出すように配管されている。本実施形態のバイパス配管10は、ケーシング30の上部に接続されたケーシング側管路10aと、レジューサ50の上部に接続された吐出部側管路10eと、吐出部側管路10eとケーシング側管路10aとをエルボ10b、10dをそれぞれ介して繋ぐ連結管路10cとを有する。連結管路10cの途中部分には、当該管路を開閉可能な開閉弁11が介装され、これにより、ケーシング30と吐出部50とは、連通状態と非連通状態とが開閉弁11の開閉により切換え可能になっている。なお、エルボ10b、10dと各管路との各接続部は、いずれもヘルールクランプ46によって着脱可能に連結されている。
次に、この一軸偏心ねじポンプ1の運転方法、および作用・効果について説明する。
この一軸偏心ねじポンプ1は、駆動軸3に直結された雄ねじ状のロータ42と雌ねじ状の内面を有するステータ4とを備え、ステータ41が、すべり軸受47、48を介して回転可能に支承されるとともに、回転軸線L1がロータ42の回転軸線L2に対して偏心して配置され、ロータ42が回転しつつステータ41の軸心に対して偏心運動を行うことによって流体を吸入側から吐出側へ定量圧送する構成なので、モータによって駆動軸8を正転方向へ回転させると、駆動軸8と一体のロータ42はその回転軸線L2を中心として回転し、ロータ42の螺旋部42aの動きに伴ってステータ41もその回転軸線L1を中心としてロータ42の回転と同期して従動回転することにより、液体を吸込口35から吐出口16へ圧送することができる。
そのため、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、自在継手を用いない構成とすることができ、構造が簡単である。特に液体として食品を圧送する場合においては、自在継手のデッドスペースの洗浄の問題が解消されるので、駆動軸8とロータ42との間に自在継手を介在させた一軸偏心ねじポンプと比べて分解組立性や清掃性・洗浄性を向上させることができる。
そして、特に、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、図2に示したように、吸込口35をケーシング30の底面に接する位置からの横吸込みとし、また、図1に示したように、吐出部として上偏心のレジューサ50を設け、ケーシング30上部からレジューサ50まで連通するバイパス配管10を配置し、このバイパス配管10の途中に、当該管路を開閉可能な開閉弁11が介装されているので、起動時にもロータ42とステータ41間のシールラインに液膜を形成するように運転することができる。そのため、起動トルクを低減することができる。
すなわち、この一軸偏心ねじポンプ1を運転する際は、まず、定常運転の開始前(開始直前が好ましい)に、ドレン弁13を閉じるとともに、バイパス配管10の開閉弁11を開き、これにより、吸込口35の側から導入された液体がケーシング30上部から吐出側のレジューサ50にも流れるようにして起動時運転を行う。なお、吸込口35側の液体には、一定の圧力が掛かっているので、バイパス配管10の開閉弁11を開くだけで、吐出側のレジューサ50の位置まで液体が満たされていく。
その後、定常運転時には、バイパス配管10の開閉弁11を閉じて運転する。これにより、この一軸偏心ねじポンプ1を用いた運転方法によれば、起動時には、ケーシング30からレジューサ50に液溜まりができるように液体を直接供給することができる。したがって、起動時もロータ42とステータ41との間のシールラインに液膜が形成されるので、起動トルクが低減し、ロータ42の破断も回避することができる。
特に、本実施形態のポンプ本体部40では、キャビティは一か所に限って画成されるようになっているので、ケーシング30からレジューサ50に液体を直接流しておけば、全てのキャビティ(つまりは、当該一か所のキャビティ)のシールラインに液膜を形成した状態から起動させることができる。
特に、この一軸偏心ねじポンプ1によれば、吐出側に液溜まりができるように設けられた配管部材として、水平な回転軸線L1に対して上方に偏心する偏心レジューサ50を用い、レジューサ吐出部の中心軸L3が、回転軸線L1に対して上方に位置しているので、起動時にバイパス配管10の開閉弁11を開いたときに、吐出側のレジューサ50の低い位置に液だまりを形成することができる。そのため、シールラインに液膜を形成した状態から起動させる上で好適である。
つまり、図3(a)に参考例を示すように、一軸偏心ねじポンプ1が水平姿勢の場合に、図1に示したようなレジューサ50(つまり、吐出側に液溜まりができるように設けられた配管部材)を吐出部に用いずに、ポンプ吐出口径と同一口径の配管17を吐出部に装着したときには、ポンプ起動時にバイパス配管10の開閉弁11を開いて吐出側に液体を流入させても、配管17に続く吐出配管(エルボ)18が下向き配管となっている状況では、ポンプ吐出側での液だまりが形成されない。そのため、一軸偏心ねじポンプ1の姿勢によっては、ステータ41内面を潤すことが困難な場合がある。
これに対し、図3(b)に示すように、吐出側に液溜まりができるように設けられた配管部材として、偏心レジューサ50を上偏心で装着したときは、これに続く吐出配管18が下向き配管の状況であっても、ポンプ起動時にバイパス配管10の開閉弁11を開いて吐出側に液体を流入させれば、一軸偏心ねじポンプ1が水平姿勢であれば、必ず一定量の液体がポンプ吐出側のレジューサ50の低い位置に残存する(同図に示す符号Nの箇所)。そのため、この残存した液体をポンプ吐出側のステータ41内に流入させることができるため、シールラインに液膜をより確実に形成することができるのである。
そして、定常運転の終了後、高温の洗浄液を用いた熱湯洗浄後には、ドレン弁13を開くとともに、ロータ42を逆転させて、吐出部50側の洗浄液をケーシング30側に吸引して吸込み側のドレン管路12から洗浄液がポンプ吐出側に残存することがないようにドレンする。ここで、ステータが固定されてロータが自在継手を介して駆動軸に連結されている従来の一軸偏心ねじポンプでは、ステータが固定されているので、熱湯洗浄後に、仮にロータを逆転させたとしても、吐出側の洗浄液を吸込み側に完全に戻すことはできない。
これに対し、本実施形態の一軸偏心ねじポンプ1によれば、ステータ41がロータ42に従属回転する構造なので、ステータ41が回転しながら吐出側の洗浄液をケーシング30側まで吸引することができる。そのため、吐出側の洗浄液を全て吸込み側に吸引して吸込み側のドレン管路12から洗浄液をドレンすることで、熱湯洗浄後に、洗浄液がポンプ吐出側に残存することがない。また、バイパス配管10の配置についても、ポンプ本体部40の最も高い位置よりも上方に張り出すように設けているので、バイパス配管10の内部からの液体も効率良く排水することができる。
以上説明したように、この一軸偏心ねじポンプ1およびその運転方法によれば、定常運転後のポンプ本体部40内の液体を排水して長時間停止した後に起動する場合や、食品生産ライン等で細菌の発生を防止する目的で生産稼働終了後に熱湯洗浄し、熱湯洗浄後ポンプ内部から熱湯を排出した後の起動時であっても、起動時に、ポンプ本体部40の吸込側だけでなく、吐出側のレジューサ50にも液体がある状態からポンプを起動することができる。そのため、起動時もロータ42とステータ41間に液膜が形成され、起動トルクを低減することができる。したがって、ロータ42の破断も回避することができる。
なお、本発明に係る一軸偏心ねじポンプは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、ポンプ本体部40は、一か所に限ってキャビティが画成される例で説明したが、これに限らず、例えば複数のキャビティが画成される仕様に対しても本発明を採用することができる。但し、複数のキャビティが画成されるポンプ本体部であると、両端に位置するキャビティについては起動時に液膜が形成され得るものの、複数のキャビティのシールライン全てに亘っては、起動時に液膜が形成されない場合がある。そのため、全てのキャビティのシールラインに確実に液膜を形成した状態から起動させる上では、ポンプ本体部40の一か所に限ってキャビティが画成される仕様の一軸偏心ねじポンプに対して本発明を採用することが好ましい。
また、例えば上記実施形態では、ケーシング30に設けられたドレン管路12と、このドレン管路12を開閉可能なドレン弁13とを有する例で説明したが、ドレン管路12およびドレン弁13を設けない構成とすることもできる。
しかし、例えば熱湯洗浄後の洗浄液を排出する上では、ケーシング30にドレン管路12およびドレン弁13を設けることが好ましく、また、定常運転の終了後には、バイパス配管10の開閉弁11を閉じ、さらに、ドレン弁13を開くとともにロータ42を逆転させて、吐出側の液体(この場合、洗浄液)を吸込み側に吸引してドレン管路12からドレンすることが好ましい。
また、例えば上記実施形態では、吸込口35をケーシング30の底面に接する位置からの横吸込みとし、吐出部として上偏心のレジューサ50を設け、ケーシング30上部からレジューサ50まで連通するバイパス配管10を配置した例で説明したが、これに限らず、吸込口35の周方向での開口位置や、バイパス配管10の周方向での接続位置は、種々の位置とすることができる。また、吐出側の配管部材についても、レジューサに限定されず、さらに、レジューサを用いる場合に、レジューサ50の形状についても上偏心型に限定されるものではなく、ポンプ本体部の吐出側に液溜まりができるように設けられた配管部材であれば、種々の配管を用いることができる。例えば、図3(a)に示す吐出配管(エルボ)18を上下反転して装着するような使用態様でも、ポンプ本体部の吐出側に液溜まりは形成されるので、本発明の目的を達成することができる。
しかし、回転軸線L1を水平とした接地姿勢にする場合に、上記実施形態に例示したように、吐出側の配管部材に上偏心としたレジューサ50を用い、ケーシング30の吸込口35を横吸込みとし、さらに、バイパス配管10をケーシング30およびレジューサ50の上部に接続することは好ましい。
1 一軸偏心ねじポンプ
3 駆動軸
4 ブラケット部
5 軸受
8 駆動軸
10 バイパス配管
10a ケーシング側管路
10b エルボ
10c 連結管路
10e 吐出部側管路
11 開閉弁
12 ドレン管路
13 ドレン弁
14 吸込み側
16 吐出口
20 駆動軸軸受部
22、23 軸受
25 シール部材
27、28 メカニカルシール
30 ケーシング
35 吸込口
40 ポンプ本体部
41 ステータ
41a ステータ内筒
41b ステータ外筒
41c 内周部
41d 外筒部
42 ロータ
42a 螺旋部
42b 基端部
43、44、45、46 ヘルールクランプ
47、48 すべり軸受
49 ハウジング
50 レジューサ(吐出側の配管部材)
E 偏心量
L1 回転軸線
L2 回転軸線
L3 レジューサ吐出部の中心軸

Claims (5)

  1. 雌ねじ状の内面を有するステータと、該ステータに雄ねじ状の螺旋部が内挿されるロータとを有するポンプ本体部を備え、定常運転時には、前記ロータを正転させて、前記ステータが前記ロータに従属回転することによって、吸入側から吸い込まれた液体を吐出側へ圧送する一軸偏心ねじポンプであって、
    前記ポンプ本体部の吐出側に液溜まりができるように設けられた配管部材と、前記ポンプ本体部の吸込側に設けられたケーシングと、前記ポンプ本体部を介することなく吐出側に液体を供給可能なように前記ケーシングと前記配管部材とを連通させるバイパス配管と、前記バイパス配管の途中部分に設けられて当該バイパス配管の前記連通状態を開閉可能な開閉弁とを備えることを特徴とする一軸偏心ねじポンプ。
  2. 当該一軸偏心ねじポンプは、ポンプの回転軸線が水平姿勢で用いられるものであり、
    前記配管部材として、前記回転軸線に対して上方に偏心する偏心レジューサを用いており、当該レジューサの吐出部の中心軸は、前記回転軸線に対して上方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の一軸偏心ねじポンプ。
  3. 前記ケーシングに設けられたドレン管路と、前記ドレン管路を開閉可能なドレン弁とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の一軸偏心ねじポンプ。
  4. 雌ねじ状の内面を有するステータと、該ステータに雄ねじ状の螺旋部が内挿されるロータとを有するポンプ本体部を備え、定常運転時には、前記ロータを正転させて、前記ステータが前記ロータに従属回転することによって、吸入側から吸い込まれた液体を吐出側へ圧送する一軸偏心ねじポンプを運転する方法であって、
    前記一軸偏心ねじポンプとして、請求項1または2に記載の一軸偏心ねじポンプを用い、
    前記定常運転を開始する直前には、前記バイパス配管の開閉弁を開いて前記ケーシングから前記配管部材に液体を直接流し、定常運転時には、前記開閉弁を閉じて運転
    することを特徴とする一軸偏心ねじポンプの運転方法。
  5. 前記一軸偏心ねじポンプが、前記ケーシングに設けられたドレン管路と、前記ドレン管路を開閉可能なドレン弁とを更に有するものを用い、
    前記定常運転を開始する直前には、前記ドレン弁を閉じ、さらに、前記バイパス配管の開閉弁を開いて前記ケーシングから前記配管部材に液体を直接流し、
    定常運転時には、前記ドレン弁および前記バイパス配管の開閉弁をいずれも閉じて運転し、
    定常運転終了後には、前記バイパス配管の開閉弁を閉じ、さらに、前記ドレン弁を開くとともに前記ロータを逆転させて、吐出側の液体を吸込み側に吸引して前記ドレン管路からドレンすることを特徴とする請求項4に記載の一軸偏心ねじポンプの運転方法。
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