JP2015224170A - 赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法、赤外線遮蔽材料微粒子分散液の製造方法、赤外線遮蔽材料微粒子、赤外線遮蔽材料微粒子粉末、赤外線遮蔽材料微粒子分散液、赤外線遮蔽材料微粒子分散体および被覆基材 - Google Patents
赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法、赤外線遮蔽材料微粒子分散液の製造方法、赤外線遮蔽材料微粒子、赤外線遮蔽材料微粒子粉末、赤外線遮蔽材料微粒子分散液、赤外線遮蔽材料微粒子分散体および被覆基材 Download PDFInfo
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Abstract
Description
(1)金属を錯化することにより加水分解の速度を抑えつつ、
(2)TiもNbも錯化することにより両者の加水分解の速度を近づける
その上で、
(3)Ti錯体とNb錯体とを共存させた状態で加水分解を開始する。
という3つのステップを踏襲する手法を想到した。
そしてさらに、上記の3つのステップにより得られる赤外線遮蔽材料微粒子を水素雰囲気で所定温度で加熱するという手法を想到した。
本発明の第1の態様は、
赤外線遮蔽材料微粒子を製造する方法であって、
Ti含有化合物と錯化剤Aとを反応させて得られるTi錯体、Nb含有化合物と錯化剤Bとを反応させて得られるNb錯体、および水を含み、還元性化合物を溶媒とした溶液を加熱することにより各錯体に対して加水分解を生じさせる加水分解工程と、
前記加水分解工程後、析出物である前記赤外線遮蔽材料微粒子を回収する回収工程と、
回収された前記赤外線遮蔽材料微粒子を水素雰囲気で加熱する熱処理工程と、
を有し、
前記加水分解工程は、
前記加水分解を進行させることにより前記水溶液をゲル化させるゲル化工程と、
前記ゲル化工程によりゲル化された前記水溶液を、前記加水分解を進行させることによりゾル化させるゾル化工程と、
を有し、
前記熱処理工程における加熱温度を500℃以上700℃以下とする、赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法である。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の発明において、
前記Ti含有化合物はTiアルコキシドであり、前記Nb含有化合物はNbアルコキシドである。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様に記載の発明において、
前記錯化剤Aおよび前記錯化剤Bのうち少なくともいずれかはトリエタノールアミンである。
本発明の第4の態様は、
赤外線遮蔽材料微粒子分散液を製造する方法であって、
Ti含有化合物と錯化剤Aとを反応させて得られるTi錯体、Nb含有化合物と錯化剤Bとを反応させて得られるNb錯体、および水を含み、還元性化合物を溶媒とした溶液を加熱することにより各錯体に対して加水分解を生じさせる加水分解工程と、
前記加水分解工程後、析出物である前記赤外線遮蔽材料微粒子を回収する回収工程と、
回収された前記赤外線遮蔽材料微粒子を水素雰囲気で加熱する熱処理工程と、
前記熱処理工程後、前記赤外線遮蔽材料微粒子を液体媒質に分散させる際に前記赤外線遮蔽材料微粒子を当該液体媒質内にて解砕する解砕処理工程と、
を有し、
前記加水分解工程は、
前記加水分解を進行させることにより前記水溶液をゲル化させるゲル化工程と、
前記ゲル化工程によりゲル化された前記水溶液を、前記加水分解を進行させることによりゾル化させるゾル化工程と、
を有し、
前記熱処理工程における加熱温度を500℃以上700℃以下とし、
前記解砕処理工程における解砕処理時間を10時間未満とする、赤外線遮蔽材料微粒子分散液の製造方法である。
本発明の第5の態様は、第1〜第3のいずれかの態様に記載の赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法により得られる、赤外線遮蔽材料微粒子である。
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の赤外線遮蔽材料微粒子を乾燥して得られる、赤外線遮蔽材料微粒子粉末である。
本発明の第7の態様は、第5の態様に記載の赤外線遮蔽材料微粒子が液体媒質中に分散している、赤外線遮蔽材料微粒子分散液である。
本発明の第8の態様は、第5の態様に記載の赤外線遮蔽材料微粒子が固体媒質中に分散している、赤外線遮蔽材料微粒子分散体である。
本発明の第9の態様は、第5の態様に記載の赤外線遮蔽材料微粒子を含有する被膜が基材表面に設けられている、被覆基材である。
本実施形態においては、次の順序で説明を行う。
1.赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法
1−A)準備工程
1−B)加水分解工程
1−B−a)ゲル化工程
1−B−b)ゾル化工程
1−C)回収工程
1−D)熱処理工程
1−E)その他
2.赤外線遮蔽材料微粒子およびその関連物
なお、本実施形態は、ゲル−ゾル法をベースとした手法である。そのため、以下の内容において特記の無い事項に対しては、ゲル−ゾル法に関する公知の技術(例えば特開2007−290887号公報や公知の論文など)を適宜用いても構わないし、Nb−TiO2に限らず赤外線遮蔽材料微粒子の製造の際に適宜必要な技術についても、公知の技術を適宜用いても構わない。
以下、本実施形態における赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法について説明する。図1は本実施形態における赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法を示すフローチャートである。
本工程においては、まず、Ti含有化合物と錯化剤Aとを反応させて得られるTi錯体、および、Nb含有化合物と錯化剤Bとを反応させて得られるNb錯体を準備する。
同様に、Nb含有化合物の具体例としては、Nbアルコキシドが挙げられる。Nbアルコキシドとしては、例えばニオブエトキシドが挙げられるが、これに限定されない。それ以外にも、ペンタメトキシニオブ、ペンタエトキシニオブ、ペンタ−i−プロポキシニオブ、ペンタ−n−プロポキシニオブ、ペンタ−i−ブトキシニオブ、ペンタ−n−ブトキシニオブ、ペンタ−sec−ブトキシニオブ等を用いることができる。ニオブアルコキシドは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
同様に、錯化剤Bの具体例としては、トリエタノールアミンが挙げられる。それ以外にも、上記に列挙したアミンやアミノ酸が挙げられる。
なお、後述の実施例が示すように、錯化剤Aおよび錯化剤Bのうち少なくともいずれかはトリエタノールアミンであるのが好ましく、両方ともトリエタノールアミンであるのが非常に好ましい。
本工程においては、Ti錯体およびNb錯体、そして溶媒を水とした水溶液を用意する。本発明の知見として述べたように、本実施形態においては、酸化物となる金属の錯体と、ドープする金属の錯体とを準備することが特に重要である。これらの金属錯体を準備した後、当該水溶液内で、各錯体に対して加水分解をもたらす水熱合成を行う。なお、水熱合成の具体的な手法については、以下に特記の無い内容については、公知の手法を用いても構わない。また、以下に特記する本工程の条件はあくまで好ましい例であり、本発明の効果を奏する限り、以下の例以外の条件で本工程を行ってももちろん構わない。
以下、本実施形態においては加水分解工程として水熱合成を行う場合について述べる。
なお、以降「〜」は所定の数値以上かつ所定の数値以下のことを表すものとする。
ここで、ゲル化工程において生じる反応機構について、推測を含むところもあるが、説明する。
(1)金属を錯化することにより加水分解の速度を抑えつつ、
(2)TiもNbも錯化することにより両者の加水分解の速度を近づける
その上で、
(3)Ti錯体とNb錯体とを共存させた状態で加水分解を開始する。
という3つのステップを踏襲する。
上記の手法を採用することにより、以下の効果を奏する。
加水分解を進行させると、ゲルはゾル(コロイド)に相転移していくので反応の最終段階では、微粒子が成長し、全てゾルに変化する。そして、ゲル状混合物を加熱、冷却することによりゾル状混合物が得られ、遠心分離機等を用いた固液分離操作によりTiO2微粒子を得る。加水分解(ゲル化)を進行させた後に、ゲルはゾルに相転移していくため、この相転移のことをゾル化工程、ゲル化緩和工程、またはゾルへの相転移工程と呼んでも構わない。つまり、加水分解工程内においてゲル化工程の後でゾル化工程が行われる。
その結果、Nb−TiO2の微粒子に対して赤外線遮蔽材料としての機能を発揮させることが可能となる。
また、時間条件としては、十分に加水分解を生じさせること、および作業効率を鑑みると、3h〜72hで行うのが好ましい。
ただ、上記の数値範囲に本実施形態は限定されるものではない。本実施形態においては、水熱合成工程すなわちゲル化工程およびゾル化工程を行う。両工程を行うということはすなわち、水熱合成工程前の原料の仕込みにおけるNb比率、水熱合成工程の温度条件および時間条件が適切に設定されていることを意味する。つまり本実施形態において上記の各条件は、加水分解を進行させることによりゲル化およびゾル化をもたらすことが可能な値に設定されている。
本工程においては、水熱合成工程後、以上のメカニズムによりゾルとして析出した赤外線遮蔽材料微粒子を回収する。回収手法としては、ゾルを回収する公知の手法を用いても構わない。例えば、遠心分離により赤外線遮蔽材料微粒子を回収しても構わない。また、適宜、回収した赤外線遮蔽材料微粒子に対して洗浄および乾燥処理を行っても構わない。
本工程においては、回収された前記赤外線遮蔽材料微粒子を水素雰囲気で加熱する。その際、加熱温度を500℃〜700℃とする。後述の実施例に示すように、水素雰囲気下で500℃〜700℃で熱処理を行えば、Nb−TiO2の微粒子に酸素欠損がもたらされ、キャリア密度が向上する。その一方、上記のようにNbが高比率となる場合も、キャリア密度が向上する。つまり、本実施形態においては、酸素欠損がもたらす効果とNbの高比率化がもたらす効果とが相乗する。キャリア密度が著しく増加すると、光の吸収波長の短波長化をもたらす。具体例を挙げて説明すると、Nb−TiO2の微粒子が、波長が2300nmを超えたあたりに光の吸収のピーク(透過率が低下する領域)を有しているが、酸素欠損をもたらすことにより光の吸収のピークを短波長側にシフトさせられる。こうすることにより、可視光に該当する波長の光は透過させつつ、赤外線遮蔽性能をさらに向上させることが可能となる。
赤外線遮蔽材料微粒子を製造する場合は、上記の工程までを行えばよい。その一方、当該微粒子を液体媒質に分散させた分散液を作製する場合、当該微粒子を当該液体媒質内にて解砕する解砕処理工程を行う。その場合、解砕処理時間を10時間未満とするのが好ましい。
本発明者の調べにより、赤外線遮蔽性能の基となるアナターゼ相は、機械による解砕処理などで破壊されやすいことが見出されている。そのため、仮に赤外線遮蔽材料微粒子に対する解砕処理を行うとしても、その処理に要する時間を10時間未満とすることにより、赤外線遮蔽性能の基となるアナターゼ相の大部分を保持することが可能となる。
本実施形態の赤外線遮蔽材料微粒子およびその関連物にも本発明の思想が適用されており、当該関連物にも大きな技術的特徴が存在する。
例えば、上記の赤外線遮蔽材料微粒子を乾燥して得られる赤外線遮蔽材料微粒子粉末も挙げられる。
また、上記の赤外線遮蔽材料微粒子が液体媒質中に分散している赤外線遮蔽材料微粒子分散液が挙げられる。当該分散液は、上記の解砕処理工程を行った上で作製してもよい。ここで挙げた液体媒質としては、赤外線遮蔽材料微粒子を分散可能なものならば特に制限はなく、公知のものを用いても構わない。
また、上記の赤外線遮蔽材料微粒子が固体媒質中に分散している赤外線遮蔽材料微粒子分散体も挙げられる。この固体媒質としては、赤外線遮蔽材料微粒子を分散可能なものならば特に制限はなく、公知のもの(ガラスや樹脂)を用いても構わない。
また、上記の赤外線遮蔽材料微粒子を含有する被膜が基材表面に設けられている被覆基材も挙げられる。この基材としては、当該皮膜を形成可能なものならば特に制限はなく、公知の基材(ガラス基体や樹脂基体(基板またはフィルム))を用いても構わない。
なお、本実施例においては、上記の実施形態の大きな特徴の一つである熱処理工程を行わない例も参考例として記載している。先ほど述べたように、熱処理工程はNb−TiO2が生成してから事後的に行われる。そのため、熱処理工程により凝集度合いや粒度分布は変化するものの、結晶子径や微粒子中の元素分布などには影響がほとんどない。そのため、参考例における結晶子径や微粒子中の元素分布などの結果は、実施例にもあてはまると考えて差し支えない。
そのため、まずは、熱処理工程を行わない場合を参考例として先に掲載し、熱処理工程を行う場合の結果については後に掲載している。
(赤外線遮蔽材料微粒子粉末の製造)
本実施例においては以下のものを用いた。
Ti含有化合物…チタンテトライソプロポキシド(TIPO)
錯化剤A…トリエタノールアミン(TEOA)
Nb含有化合物…ニオブエトキシド
錯化剤B…トリエタノールアミン(TEOA)
同様に、窒素雰囲気下において、ニオブエトキシド(15.90g)とTEOA(14.92g)とを混合し、50℃で一晩撹拌することで、Nb錯体を作製した。そして、イオン交換水を加えて全量を100mLとすることにより、Nbの金属濃度が0.5MとなるNb錯体溶液を準備した。
なお、以降に述べる実施例の結果においては、特記が無い限り、上記の条件で作製した試料に関する結果である。
当該粉末に対し、X線光電子分光分析装置(ULVAC−PHI製 PHI5000VersaProbeII)を用いてXPS測定を行った。
また、透過型電子顕微鏡(TEM,日立ハイテクノロジーズ社製HF−2200)を用いて微粒子形状を観察した。
また、X線回折装置(PANalytical製X‘Pert Pro MRD)を用いてXRD測定を行い、結晶構造および格子定数を評価した。
また、エネルギー分散型蛍光X線分析装置を搭載した透過型電子顕微鏡(TEM−EDS,日立ハイテクノロジーズ製 HF−2200、およびNORAN製 VANTAGE)を用いてTEM−EDS点分析を行った。その際、各試料につき6か所の測定を行い、その平均値を採用した。また、同じくエネルギー分散型蛍光X線分析装置を搭載した透過型電子顕微鏡(TEM−EDS,日立ハイテクノロジーズ製 HF−2200、およびNORAN製 VANTAGE)を用いてTEM−EDS面分析を行い、元素分布を示す元素マップを得た。
また、分光光度計(日立ハイテクノロジーズ製 U-4000)を用い、当該分散液に対して透過スペクトル測定を行い、赤外吸収特性を評価した。それと共に、当該分散液を90℃に加熱してトルエンを除去した後、再び微粒子を乾燥させて粉末を作製した。そして、当該粉末に対してXRD測定を行った。
まず、上記の試験結果全体を通して見たところ、反応温度が高い、かつ時間が長いほど、赤外線遮蔽材料微粒子を多量に得ることができた。ただ、Nb比率が高くなるほど、赤外線遮蔽材料微粒子の量が少なくなった。これは、Nbの存在により加水分解に伴う反応速度が遅くなっていることに起因するものと考えられる。
格子定数については、図5にその結果を示す。(a)がa軸の格子定数の結果であり、(b)がc軸の格子定数の結果である。図5を見ると、Nb比率が高くなるほどa軸、c軸共に、格子定数がほぼ線形型に増加した。これはVegard則に従った挙動である。先ほど述べたように、結晶子においてはTiがTi4+となっており、かつ、NbがNb5+となっている。Ti4+のイオン半径は0.061nmであり、Nb5+のイオン半径はそれよりもわずかに大きい0.064nmである。両者のイオン半径が極めて近い数値であることから、上記の結果は、NbがTiサイトに置換固溶していることを示している。
また、結晶子径については、図6にその結果を示す。Nb比率が高くなるほど結晶子径は小さくなっていた。また、本実施例において結晶子径は13nm〜30nmの範囲内であった。
また、TEM−EDS面分析により、当該微粒子中の元素分布についても観察した。その結果を図8(縮尺:100nm、K線)および図9(縮尺:25nm、K線)に示す。図8および図9に示すように、元素またはイオンレベルで、当該微粒子中にTiとNbが分散していた。
一方、各解砕処理時間を経た各分散液を90℃に加熱してトルエンを除去した後、再び微粒子を乾燥させて粉末を作製した。そして、当該粉末に対してXRD測定を行った。その結果を図11に示す。図11に示すように、解砕処理時間が長くなればなるほどアナターゼ相を示す回折ピークが小さくなっていた。この結果からも、準安定相のアナターゼ相が、長時間にわたる解砕処理により非晶質化してしまったことが伺える。
上記の透過スペクトル測定およびXRD測定を鑑みると、赤外線遮蔽材料微粒子に対する解砕処理時間を、波長700nm〜2600nmの領域の光が当該微粒子を透過する際の透過率の最高値が90%以下となるように設定するのが好ましい。その結果、解砕処理時間を10時間未満とするのが好ましい。
上記の参考例における(赤外線遮蔽材料微粒子粉末の製造)において微粒子の洗浄まで行った後、当該微粒子に対し、4体積%の水素、96体積%の窒素という雰囲気下で、所定の温度で熱処理を行い、赤外線遮蔽材料微粒子粉末を試料として得た。この熱処理においては、500℃〜800℃の間で100℃ごとに温度を設定して各試料を作製した。そして、それらとは別に、水素雰囲気下での熱処理を行わなかった場合の試料も作製した。
上記の透過スペクトル測定を鑑みると、赤外線遮蔽材料微粒子に対する熱処理温度を、波長1800nm〜2600nmの領域の光が当該微粒子を透過する際の透過率の最高値が20%以下となるように設定するのが好ましい。
Claims (9)
- 赤外線遮蔽材料微粒子を製造する方法であって、
Ti含有化合物と錯化剤Aとを反応させて得られるTi錯体、Nb含有化合物と錯化剤Bとを反応させて得られるNb錯体、および水を含み、還元性化合物を溶媒とした溶液を加熱することにより各錯体に対して加水分解を生じさせる加水分解工程と、
前記加水分解工程後、析出物である前記赤外線遮蔽材料微粒子を回収する回収工程と、
回収された前記赤外線遮蔽材料微粒子を水素雰囲気で加熱する熱処理工程と、
を有し、
前記加水分解工程は、
前記加水分解を進行させることにより前記水溶液をゲル化させるゲル化工程と、
前記ゲル化工程によりゲル化された前記水溶液を、前記加水分解を進行させることによりゾル化させるゾル化工程と、
を有し、
前記熱処理工程における加熱温度を500℃以上700℃以下とする、赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法。 - 前記Ti含有化合物はTiアルコキシドであり、前記Nb含有化合物はNbアルコキシドである、請求項1に記載の赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法。
- 前記錯化剤Aおよび前記錯化剤Bのうち少なくともいずれかはトリエタノールアミンである、請求項1または2に記載の赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法。
- 赤外線遮蔽材料微粒子分散液を製造する方法であって、
Ti含有化合物と錯化剤Aとを反応させて得られるTi錯体、Nb含有化合物と錯化剤Bとを反応させて得られるNb錯体、および水を含み、還元性化合物を溶媒とした溶液を加熱することにより各錯体に対して加水分解を生じさせる加水分解工程と、
前記加水分解工程後、析出物である前記赤外線遮蔽材料微粒子を回収する回収工程と、
回収された前記赤外線遮蔽材料微粒子を水素雰囲気で加熱する熱処理工程と、
前記熱処理工程後、前記赤外線遮蔽材料微粒子を液体媒質に分散させる際に前記赤外線遮蔽材料微粒子を当該液体媒質内にて解砕する解砕処理工程と、
を有し、
前記加水分解工程は、
前記加水分解を進行させることにより前記水溶液をゲル化させるゲル化工程と、
前記ゲル化工程によりゲル化された前記水溶液を、前記加水分解を進行させることによりゾル化させるゾル化工程と、
を有し、
前記熱処理工程における加熱温度を500℃以上700℃以下とし、
前記解砕処理工程における解砕処理時間を10時間未満とする、赤外線遮蔽材料微粒子分散液の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の赤外線遮蔽材料微粒子の製造方法により得られる、赤外線遮蔽材料微粒子。
- 請求項5に記載の赤外線遮蔽材料微粒子を乾燥して得られる、赤外線遮蔽材料微粒子粉末。
- 請求項5に記載の赤外線遮蔽材料微粒子が液体媒質中に分散している、赤外線遮蔽材料微粒子分散液。
- 請求項5に記載の赤外線遮蔽材料微粒子が固体媒質中に分散している、赤外線遮蔽材料微粒子分散体。
- 請求項5に記載の赤外線遮蔽材料微粒子を含有する被膜が基材表面に設けられている、被覆基材。
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