JP2015224065A - 耐衝撃特性、高剛性を有した包装用フィルム - Google Patents

耐衝撃特性、高剛性を有した包装用フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】耐衝撃性能や剛性の優れた包装材料フィルムを提供する。
【解決手段】基材層1と少なくとも2層以上からなるシール層とで構成され、基材1、第1シール層2、第2シール層3の順に積層されて構成している包装材料用フィルムであり、第1シール層の第2シール層との接触表面、または第2シール層の第1シール層との接触表面に凹形状4が構成され、第1シール層と第2シール層とが部分的に空隙5を含む包装材料フィルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐衝撃特性、高剛性を有した包装用フィルムに関して、さらに詳しくはパウチに適用可能な耐衝撃特性、高剛性を有した包装用フィルムに関するものである。
包装材料には一般的にポリエチレンやポリプロピレンといった、他の積層基材との密着性やヒートシール性が良い安価なフィルムが使用されている。包装材料に求められる物性としては、内容物充填時の充填適性、包装材料に外力が加わった際の耐衝撃性、包装材料を開封する際の開封性などが挙げられる。
包装材料に耐衝撃性や高剛性を持たせることで、商品の輸送や陳列、使用時などに包装材料が破損しづらくなる他、内容物充填時の充填適性向上並びに店頭陳列時の自立機能強化による視認性向上といった効果を得られる。
耐衝撃性や高剛性といった物性を得る例として、低密度ポリエチレンを高密度ポリエチレンへ置き換えるといった、フィルムを形成する樹脂を高密度化し、硬くする方法がある。しかしながら、樹脂を高密度化してフィルムを形成した場合、樹脂が硬くなった分ヒートシール特性の低下や、高コストとなる問題がある。
例えば特許文献1では、包装袋の内側にあたるシール層表面に凹凸形状を付与することで、詰め替え時等に袋の内面同士が密着することなく、スムースに内容物を注ぐことができるほか、付随する効果として袋の自立機能が改善された包装袋について提案されている。
特許第4871456号公報
しかし特許文献1に記載の方式では、剛性がわずかに数%程度上昇するに過ぎない。これはフィルムの厚みバラつきやフィルムを形成する材料のバラつき等、ロット毎のバラつきに埋もれてしまう程度の上昇率であり、十分な高剛性を付与できているとはいえない。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、耐衝撃特性や剛性の優れた包装用フィルムを提供することを目的とする。
上記課題を達成するための手段として、請求項1に記載の発明は、
基材層と少なくとも2層以上からなるシール層とで構成され、
前記基材層上に、第1シール層、第2シール層の順に積層されて構成している包装材料フィルムであって、
前記第1シール層における前記第2シール層側の表面、もしくは前記第2シール層における前記第1シール層側の表面の少なくともどちらか一方の面の一部または全面に凹凸構造が構成され、
前記凹凸構造により前記第1シール層と前記第2シール層間に空隙が形成されてあり、
前記空隙を有する層において、前記空隙の厚み方向の高さが前記凹凸構造の高さに対して10〜90%を占めており、
前記空隙を除く領域は積層したシール層により密着されていることを特徴とする包装材料フィルムである。
請求項2に記載の発明は、
前記空隙に圧縮空気が注入されることを特徴とする請求項1に記載の包装材料フィルムである。
請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の包装材料フィルムで構成されることを特徴とする包装体である。
請求項4に記載の発明は、
前記凹凸構造が、前記包装体の自立時における直立方向と平行に配列されていることを特徴とする請求項3に記載の包装体である。
請求項5に記載の発明は、
前記凹凸構造が格子形状であることを特徴とする請求項3に記載の包装材料フィルムである。
本発明によれば、硬い樹脂を使用した場合であってもヒートシール性能を損なうことなく、耐衝撃特性の向上、高剛性を持たせることが可能となる。
(a)〜(e)は本発明の包装材料フィルムの断面構成例を示す図である。 は本発明の包装材料フィルムを用いたスタンディングパウチの概略図である。 (a)〜(e)は本発明の包装材料フィルムの凹凸構造の概略配置例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明について詳しく説明する。なお、説明を簡単にするため、各図の対応する部位には同じ符号を付している。
図1(a)は、本発明を実施するときに用いられる包装材料フィルムの断面構成の一例を示す図である。本発明の包装材料用フィルムは、基材1、第1シール層2、第2シール層3がこの順に積層されている。第1シール層2の第2シール層3との接触面には、凹形状4が形成されており、その上に第2シール層3が積層されている。凹形状4の内部には、第2シール層3を形成する樹脂が一部入り込み第1シール層2と密着しているとともに、空隙5が形成され積層されるものである。
図1(b)は、本発明を実施するときに用いられる包装材料フィルムの別の断面構成例を示す図である。第2シール層3の第1シール層2との接触面には、凹形状4が形成されており、凹形状4の内部に、第1シール層2を形成する樹脂が一部入り込み密着しているとともに、空隙5が形成され積層されるものである。
図1(c)は、本発明を実施するときに用いられる包装材料フィルムの別の断面構成例を示す図である。第1シール層2の第2シール層3との接触面には、凸形状6が形成されており、その上に第2シール層3が積層されている。隣接する凸形状6の間には、第2シール層3を形成する樹脂が一部入り込み第1シール層2と密着しているとともに、空隙5が形成され積層されるものである。なお、シール層間の密着性を高める目的で、第2シール層3の凸形状6と接触する箇所に凹形状を別途設けても良い。
図1(d)は、本発明を実施するときに用いられる包装材料フィルムの別の断面構成例を示す図である。第2シール層3の第1シール層2との接触面には、凸形状6が形成されており、その下に第1シール層2が積層されている。隣接する凸形状6の間には、第1シール層2を形成する樹脂が一部入り込み第2シール層3と密着しているとともに、空隙5が形成され積層されるものである。なお、シール層間の密着性を高める目的で、第1シール層2の凸形状6と接触する箇所に凹形状を別途設けても良い。
図1(e)は、本発明を実施するときに用いられる包装材料フィルムの別の断面構成例を示す図である。第1シール層2の第2シール層3との接触面及び、第2シール層3の第1シール層2との接触面には、それぞれ凹形状4が形成されている。そのため、図1(a)や図1(b)に示す構成例と同様に空隙5が形成される。なお、図示しないが、図1(e)の凹形状の一部或いは全部を凸形状に変更し、図1(c)や図1(d)に示す構成例と同様に空隙を形成してもかまわない。
このように、本発明のフィルムでは、第1シール層2と第2シール層3との間に凹形状4あるいは凸形状6(以下、凹凸構造という)を介することで、凹凸構造が形成されている層と他方の層の樹脂が密着しつつ、空隙5を形成している。本発明のフィルムをパウチとして使用する際に四辺をシールすると、この空隙5に空気が密封され、この密封空気の弾性により耐衝撃特性や高剛性が得られるものである。
基材層1に用いられる材料は、プラスチックを主とするフィルムが用いられ、内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など使用条件によって適宜選択される。好ましくは、例えば、ナイロン樹脂やPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂などが使用されるが、特に限定されない。また、少なくとも1軸方向に延伸されていてもよい。
第1シール層2および第2シール層3の主材料としては熱可塑性樹脂であれば使用する事が可能であるが、一般的な包装材料として使用するためには適度な柔軟性を持ち、加工性が良い必要がある。この事からオレフィンをベースとした、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)及びホモポリマー、ランダムコポリマー、ブロックランダムコポリマーを持つポリプロピレン及び上記オレフィンと酢酸ビニルを共重合して得られるエチレン酢酸ビニルコポリマーやオレフィンの側鎖を変性して得られる、エチレン−メチルアクリレート共重合(EMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)等のうち単体並びに複数を選択し適宜使用する事が可能である。
また、第1シール層2および第2シール層3は同一の樹脂を用いても良いし、別の樹脂を選択しても良いが、好ましくは、同一の樹脂を用いる方が良い。同一の樹脂を用いた方が、層間の密着性が上がるからである。
また、第1シール層2と第2シール層3を合わせた層の厚みは、50〜300μmであり、より好ましくは、80〜200μmである。50μmより薄いとヒートシール強度が弱くなり不具合が発生してしまい、また、300μmより厚いと原料コストが高くなりすぎて包装用フィルムとしては高価になりすぎてしまうためである。
基材層1と第1シール層2は接着剤などにより接着される。
また、基材層1と第1シール層2との間には、例えば、印刷層やバリア層などが形成されていても良い。バリア層としては、アルミニウム箔や金属蒸着層、EVOH層などが挙げられ、適宜使用することができる。
空隙5の中には、大気圧力の空気が密封されていても十分に耐衝撃特性や高剛性が得られるものであるが、さらに好ましい形態として、空隙5に圧縮空気を注入することで、耐衝撃特性や高剛性をさらに高めることができる。
圧縮空気の注入方法は特に限定されるものではなく、例えばエアガンなどで注入する方法が挙げられる。また、圧縮空気の気圧は、1気圧から10気圧が望ましい。10気圧以上では圧力が強すぎて、シール層同士が剥がれてしまう恐れがあるためである。
空隙5は各凹凸構造の10〜90%を占めるものである。この空隙5の割合(空隙率)の求め方は、図1(a)に例示するように、フィルムの厚み方向に断面を取った場合の凹凸構造の高さhに対する空隙部分の高さh’の割合で表される。なお、空隙部分には、凹凸構造が形成されていない方のシート層の樹脂が弓状に入り込んでいるが、空隙5の高さh’を計測する際はその弓状の中央値(図1(a)中の一点鎖線)を算出することで対応する。
空隙が90%を超えると、第1シール層2と第2シール層3との接触面積が極端に低下することとなり、層間での密着力が悪くなる不具合がある。例えば、空隙率が100%である場合、第1シール層2と第2シール層3は密着部分が非常に疎となり、層間剥離が起こりうる。また、空隙率が10%未満であると、密封された空気の割合が極端に低下し、十分な耐衝撃特性や高剛性が得られなくなる場合がある。
図2は包装体として使用される一般的なスタンディングパウチの概略図である。本発明の凹凸構造は、第1シール層2と第2シール層3との間に空隙5を持って形成され、パウチの一部または全面に渡って形成されているものである。
凹凸構造の形状については、適宜設定することができる。例えば凹形状については、一方向に平行に並ぶシリンドリカルレンズ形状やプリズム形状、台形形状、格子形状、ドット形状、楕円形状、多角形状などが上げられる。また、凸形状については、上述の形状のほか、ピラミッド形状なども上げられる。
形成される凹凸構造の幅はフィルムの厚さや空隙率との関係により定まるが、10μm以上500μm以下が望ましく、より好ましくは20μm以上300μm以下である。この範囲から外れると、フィルムに十分な空隙を設けることができず耐衝撃特性、高剛性が低下する恐れがあるためである。
凹凸構造のフィルム上への配置の一例として、特定の方向に平行に配列させることが挙げられる。特に図3(a)に示すように繰り返しのシリンドリカルレンズ形状の凹凸構造をパウチ自立時における鉛直方向(直立方向と平行の向き)に配列することで、パウチの自立性を高める効果を得られる。
また、この凹凸構造は、図3(b)、(c)のように、格子形状に配置しても良いし、図3(c)、(d)のように鉛直方向から傾斜させて配置しても良い。なお、格子形状にすることで、第1シール層2と第2シール層3の間の空隙5が格子状に繋がることとなり、圧縮空気を注入する際に1ヶ所から注入するだけで、全面に圧縮空気が行き渡るようになり、工程が簡略化できるものである。なお、図3(a)〜(e)中の黒点は空隙5を表す。
隣接する凹凸構造の間隔は50μm以上3mm以下が良い。この範囲から外れると、フィルムに十分な空隙を設けることができず耐衝撃特性、高剛性が低下する場合がある。より好ましくは100μm以上2mm以下が良い。ただし、凹凸構造の間隔とは、例えば図1(a)ではある凹形状4の形成左端から、左に隣接する凹形状4の形成右端までの直線距離dとする。
なお、上記範囲内であれば、図3(a)〜(d)のように凹凸構造を規則的に配置しても良いし、図3(e)のように凹凸構造の間隔をランダムにして配置しても良い。
この第2シール層3および基材層1には、フィルムならびにシート成型時の加工適性、またフィルム、シートを使用する際の適性向上のため、フィルムに一般的に使用する材料を適宜添加する事が可能である。例えば、フィラー等のブロッキング防止剤、滑り性を向上させるための滑剤、また加工安定性を付与するための酸化防止剤などを適宜添加する事が可能である。
フィラー等のブロッキング防止剤として、例えば、アクリル系粒子、スチレン粒子、スチレンアクリル粒子およびその架橋体、ポリウレタン系粒子、ポリエステル系粒子、シリコン系粒子、フッ素系粒子、これらの共重合体、パイロフィライト、タルク、スメクタイト、バーミキュライト、雲母、緑泥岩、カオリン鉱物、セピオライトなどの粘土化合物粒子、シリカ、酸化チタン、アルミナ、シリカアルミナ、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化ストロンチウム、水酸化アルミニウム、炭酸ストロンチウム、塩化ストロンチウム、硫酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、ガラス粒子等を適宜使用する事が出来る。
滑り性向上のための滑剤としては、例えばショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、合成樹脂系としては流動パラフィン、パラフィンワックス、合成ポリエチレンワックスなどの炭化水素系、ステアリン酸、ステアリルアルコールなどの脂肪酸系、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドなどの脂肪酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドなどのアルキレン脂肪酸アミドなどを好適に使用できる。
フィルムならびにシートとして成型時のハンドリング性を向上させるために上述した添加剤以外でも第2シール層3および/または基材層1の外表面に凹凸構造を付与する事によってハンドリング性向上を行っても良い。
また、本発明のフィルムを作製する方法は特に制限されるものではなく、公知の方法を使用する事が可能である。例えば、基材層1、第1シール層2、第2シール層3をそれぞれ製膜した後に、第1シール層2に加熱プレス等により凹凸構造を付与し、それぞれを熱ラミネートする手法でも良い。または、第1シール層2を押出機で加熱、溶融した状態で基材層1上に積層させると同時に、冷却ロールに彫刻した凹凸構造を転写して表面に凹凸構造を付与し、さらにその上に別の押出機で加熱、溶融した第2シール層3を押出ラミネート法で積層させて作製しても良い。
加熱プレスや押出ラミネートの冷却ロールに彫刻する方法に関しても、公知の方法を使用する事が可能で、腐食による方法やレーザーで彫刻する方法、ダイヤモンドバイトで切削する方法等を用いることができる。所望の凹凸構造を得ることができる手法で適宜使い分けて使用することができる。
本発明の包装材料フィルムを用いた包装体としては、スタンディングパウチや、包装袋、口栓付きパウチ、ラミチューブ、バックインボックス等が挙げられるが、この他に様々な用途に使用できる。
以上、本発明の実施形態を例示したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の技術的思想を逸脱しない限り、包材としての用途を考慮し、要求される剛性、耐久性等を向上する目的で、他の層を任意に形成できることはいうまでもない。
以下、実施例および比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
(実施例1)
基材1として厚み12μmのPET(E5100;東洋紡株式会社製)、第1シール層2および第2シール層3の材料としてLDPE(ノバテックLC600A;日本ポリエチレン株式会社製)を使用した。
第1シール層2のLDPEを単軸押出機に投入し、260℃に加熱溶融し、押出ラミネート法により基材1と積層した。この際、冷却ロールにはあらかじめ一方向のシリンドリカルレンズ形状を彫刻しておき、基材1とのラミネート時に第1シール層表面にシリンドリカルレンズ凹形状(幅141μm、高さ100μm、ピッチ800μm)が転写されるようにした。その後、別の押出機より第2シール層3のLDPEを260℃で加熱溶融、製膜を行い、押出ラミネート法により第1シール層2と第2シール層3とを積層した。また、第1シール層2と第2シール層3とを積層する際の挟圧力で調整を行うことで、空隙率を10%とした。最後に、包装体成型時にシリンドリカルレンズ形状が鉛直方向に配列する向きで包装材料フィルムの四辺をシールし、サンプルを作製した。
(実施例2)
実施例1と同様の方法で、第1シール層2と第2シール層3間の凹凸構造による空隙率を50%となるように調整し、サンプルを作製した。
(実施例3)
実施例1と同様の方法で、第1シール層2と第2シール層3間の凹凸構造による空隙率を90%となるように調整し、サンプルを作製した。
(実施例4)
実施例1において、冷却ロールに彫刻する形状を、格子状のシリンドリカルレンズ凹形状(幅141μm、高さ100μm、ピッチ800μm)とすることで、凹凸構造の配置を格子状に変更した。第1シール層2と第2シール層3間の凹凸構造による空隙率を10%となるように調整し、サンプルを作製した。
(実施例5)
実施例4と同様の方法で、第1シール層2と第2シール層3間の凹凸構造による空隙率を50%となるように調整し、サンプルを作製した。
(実施例6)
実施例4と同様の方法で、第1シール層2と第2シール層3間の凹凸構造による空隙率を90%となるように調整し、サンプルを作製した。
(比較例1)
実施例1において、冷却ロールに彫刻を行わず、第1シール層2の表面に凹凸構造を付与せずに行った。それ以外は同様の方法により積層を行い、サンプルを作製した。
(比較例2)
実施例1と同様の方法で、第1シール層2と第2シール層3間の凹凸構造による空隙率を5%となるように調整し、サンプルを作製した。
(比較例3)
実施例1と同様の方法で、第1シール層2と第2シール層3間の凹凸構造による空隙率を95%となるように調整し、サンプルを作製した。
得られたフィルムに関して、耐衝撃性試験、剛性評価試験、密着性評価を実施した。
耐衝撃性試験では、JISK7124−1:1999自由落下のダート法、第1部ステアケース法のA法による衝撃試験方法を用いてテスター産業株式会社製ダートインパクトテスター(型番IM−302)を用いて評価した。
剛性の測定では、株式会社東洋精機製作所製のループステフネステスタを用いて、圧縮速度3.3mm/sec、サンプル幅を25mm、ループ長を85mmとし評価を実施した。
密着性の評価では、パウチとした際に使用上問題がないものを○、使用上問題があるものを×とした。
また、最終評価として、全て良好なものを○、使用上問題はないが物性値が低いものを△、使用上問題があるものを×として評価した。
実施例1〜6および比較例1〜3のサンプルに関して物性評価を実施した結果を表1に記載する。
Figure 2015224065
表1に示すように、実施例1〜6では、耐衝撃特性や剛性が高く、良好なサンプルが得られていた。特に実施例1〜3のシリンドリカルレンズ形状を一方向に並べた構造では、耐衝撃特性と剛性がバランス良く向上していた。また、実施例4〜6の格子状の凹凸構造では、特に耐衝撃特性の良好な結果となった。
一方、比較例1、比較例2では、凹凸構造による空隙が少ないので耐衝撃特性や剛性が低く、あまり良好な結果とならなかった。また、比較例3では、凹凸構造による空隙が大き過ぎたため、第1シール層2と第2シール層3間の密着が悪くなってしまった。
以上より、本発明を用いれば、硬い樹脂の使用によるヒートシール性能を損なうことなく、耐衝撃特性の向上、高剛性を持たせることが可能となり、輸送時や使用時に破損しづらく店頭での視認性も良い包装材料フィルムを提供することができる。
1 基材
2 第1シール層
3 第2シール層
4 凹形状
5 空隙
6 凸形状
11 スタンディングパウチ
12 シール部
13 注出口
21 凹凸構造(一方向シリンドリカル)
22 凹凸構造(格子状)
23 凹凸構造(格子状斜め)
24 凹凸構造(一方向斜め)
25 凹凸構造(ランダム)

Claims (5)

  1. 基材層と少なくとも2層以上からなるシール層とで構成され、
    前記基材層上に、第1シール層、第2シール層の順に積層されて構成している包装材料フィルムであって、
    前記第1シール層における前記第2シール層側の表面、もしくは前記第2シール層における前記第1シール層側の表面の少なくともどちらか一方の面の一部または全面に凹凸構造が構成され、
    前記凹凸構造により前記第1シール層と前記第2シール層間に空隙が形成されてあり、
    前記空隙を有する層において、前記空隙の厚み方向の高さが前記凹凸構造の高さに対して10〜90%を占めており、
    前記空隙を除く領域は積層したシール層により密着されていることを特徴とする包装材料フィルム。
  2. 前記空隙に圧縮空気が注入されることを特徴とする請求項1に記載の包装材料フィルム。
  3. 請求項1又は2に記載の包装材料フィルムで構成されることを特徴とする包装体。
  4. 前記凹凸構造が、前記包装体の自立時における直立方向と平行に配列されていることを特徴とする請求項3に記載の包装体。
  5. 前記凹凸構造が格子形状であることを特徴とする請求項3に記載の包装体。
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