JP2015223706A - 包装袋用フィルム及び包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】より優れた耐衝撃性とより優れた易開封性とを備え、かつ良好な外観の包装袋。【解決手段】シーラント層10と、ポリアミド製の基材層30と、酸変性ポリオレフィン製の接着層とを備え、前記接着層は、前記シーラント層10と前記基材層30との間に少なくとも設けられ、その厚さの合計が全体の厚さの5〜40%の厚さであり、前記シーラント層10は、全体の厚さの30〜60%の厚さであり、前記基材層30は、赤外二色法により測定されたMD方向の配向度αが0.2〜2.5、赤外二色法により測定されたTD方向の配向度βが0.2〜2.5、配向度α/配向度βで表される比が0.5〜2.0であり、かつ全体の厚さの15〜40%の厚さであることよりなる。【選択図】図1

Description

本発明は、包装袋用フィルム及び包装袋に関する。
例えば、食品等の包装袋には、プラスチックフィルムが多用されている。包装袋には、流通時の振動や落下等による衝撃で容易に破袋しないこと(高い耐衝撃性)が求められる。
耐衝撃性を高めた包装袋用のプラスチックフィルムとしては、シーラント層(低密度ポリエチレン等)と基材層(ポリアミド等)とを備える積層フィルムが知られている。このような積層フィルムは、シーラント層が内面となるように重ねられ、周縁にヒートシールが施されて、包装袋とされるのが一般的である。
通常、プラスチックフィルム製の包装袋には、周縁のシール部に開封のきっかけとなる加工(例えば、ノッチ、細孔等の易開封加工)が施される。しかし、積層フィルムは引き裂かれにくいため、積層フィルムからなる包装袋は、上記のような易開封加工が施されても、開きにくい、あるいは開封方向が定まりにくいという問題があった。
また、包装袋の開口予定位置にテアテープを設け、開封の容易化を図った包装袋が知られている。しかし、食品用の包装袋は、内容物が封入された後、80〜100℃程度の温浴中に浸漬される加熱殺菌処理が施されたり、湯煎で加熱される場合がある。テアテープが設けられた包装袋は、加熱されるとテアテープとプラスチックフィルムとが融着して、開封の容易化を図りにくい。
こうした問題に対し、最外層は二軸延伸ポリエステルフィルム又は二軸延伸ナイロン(ポリアミド)フィルムであり、中間層がアルミニウム箔であって、最内層がエチレン−不飽和モノカルボン酸共重合体フィルムであり、最外層の配向係数が特定の範囲である、容易開封性積層袋が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の発明によれば、開封時の引き裂き力を十分に伝搬させて、開封を容易にすること(易開封性)が図られている。
また、例えば、線状低密度ポリエチレンとエチレン−ブテン−1共重合体のブレンド物の最内層と、MD方向とTD方向の配向度の比が特定の範囲の延伸ポリオレフィンフィルムの中間層と、MD方向とTD方向の配向度の比が特定の範囲の二軸延伸ナイロン(ポリアミド)フィルムの最外層とを備えるフィルムからなる詰め替え洗剤パウチが提案されている(例えば、引用文献2)。引用文献2の発明によれば、耐衝撃性の向上、ストレスクラッキング、及び易開封性が図られている。
特許第2576747号公報 特開平5−193079号公報
しかしながら、プラスチックフィルム製の包装袋には、より優れた耐衝撃性とより優れた易開封性が求められている。
特許文献1〜2の発明の耐衝撃性を高めるために、最外層のフィルムの強度を単に高めると、易開封性が損なわれる。
特許文献1〜2の発明の易開封性を高めるために、最外層のフィルムの配向係数又は配向度を高めると、ヒートシールにより製袋した際に最外層が過度に収縮して、包装袋に反りや捻じれが生じて、外観が損なわれやすい。
そこで、本発明は、より優れた耐衝撃性とより優れた易開封性とを備え、かつ良好な外観の包装袋を目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、比較的配向度の小さいポリアミド製の層と、酸変性ポリオレフィン製の層とを組み合わせることで、耐衝撃性と易開封性とを両立でき、かつ包装袋の外観を良好にできることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の包装袋用フィルムは、シーラント層と、ポリアミド製の基材層と、酸変性ポリオレフィン製の接着層とを備え、前記接着層は、前記シーラント層と前記基材層との間に少なくとも設けられ、その厚さの合計が全体の厚さの5〜40%の厚さであり、前記シーラント層は、全体の厚さの30〜60%の厚さであり、前記基材層は、赤外二色法により測定されたMD方向の配向度αが0.2〜2.5、赤外二色法により測定されたTD方向の配向度βが0.2〜2.5、配向度α/配向度βで表される比が0.5〜2.0であり、かつ全体の厚さの15〜40%の厚さであることを特徴とする。
前記シーラント層と前記接着層と前記基材層と前記接着層と保護層とがこの順で積層され、前記保護層が、ポリアミド製又はポリエステル製でもよく、インフレーション成形により得られることが好ましい。
本発明の包装袋は、前記の本発明の包装袋用フィルムが製袋されてなることを特徴とする。
本発明の包装袋用フィルムによれば、より優れた耐衝撃性とより優れた易開封性を備え、かつ良好な外観の包装袋を得られる。
本発明の第一の実施形態にかかる包装袋用フィルムの断面図である。 本発明の一実施形態にかかる包装袋の平面図である。 本発明の第二の実施形態にかかる包装袋用フィルムの断面図である。
本発明の包装袋用フィルムは、シーラント層と、ポリアミド製の基材層と、酸変性ポリオレフィン製の接着層とを備える。以下、本発明の包装体用フィルムについて、実施形態を挙げて説明する。
(第一の実施形態)
<包装袋用フィルム>
本発明の第一の実施形態にかかる包装袋用フィルムについて、図面を参照して説明する。図1の包装袋用フィルム1は、シーラント層10と、第一の接着層20と、基材層30とがこの順で積層されたものである。即ち、包装袋用フィルム1は、シーラント層10と基材層30との間に第一の接着層20が設けられ、基材層30と第一の接着層20とは隣接している。
包装袋用フィルム1の厚さT1は、特に限定されないが、例えば、50〜200μmが好ましく、60〜150μmがより好ましい。上記下限値未満では、包装袋用フィルム1の強度が低下するおそれがあり、上記上限値超では、包装袋用フィルム1の柔軟性が損なわれ、取り扱いが煩雑になるおそれがある。
≪シーラント層≫
シーラント層10を構成する樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状LDPE(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、アイオノマー等が挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
加えて、シーラント層10は、単層構造でもよいし、多層構造でもよい。
シーラント層10の厚さt1は、包装袋用フィルム1の全体の厚さT1に応じて決定され、例えば、20〜100μmが好ましく、25〜80μmがより好ましい。上記下限値未満では、シール強度が低下するおそれがある。上記上限値超では、包装袋用フィルム1の全体の厚さT1が厚くなりすぎて、包装袋用フィルム1の取り扱いが煩雑になるおそれがある。
包装袋用フィルム1の全体の厚さT1に対するシーラント層10の厚さt1は、30〜60%(即ち、t1/T1=0.3〜0.6)であり、40〜55%(t1/T1=0.4〜0.55)が好ましい。上記下限値未満では、十分なシール強度を得られない。上記上限値超では、第一の接着層20が薄くなりすぎて十分な易開封性を得られなかったり、基材層30が薄くなりすぎて十分な耐衝撃性を得られない。
≪第一の接着層≫
第一の接着層20を構成する樹脂は、酸変性ポリオレフィンである。酸変性ポリオレフィン製の第一の接着層20を備えることで、包装袋用フィルム1の易開封性がより高まる。
酸変性ポリオレフィンは、ポリオレフィンに不飽和カルボン酸又はその誘導体を重合させたものである。
酸変性ポリオレフィンの原料となるポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとプロピレンとの共重合体等が挙げられる。
酸変性ポリオレフィンの原料となる不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の無水物等が挙げられ、中でも、無水マレイン酸、無水イタコン酸が好ましく、無水マレイン酸がより好ましい。上記のような不飽和カルボン酸を用いた酸変性ポリオレフィンであれば、接着性をより高められる。
酸変性ポリオレフィンとしては、例えば、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性ポリエチレン等の無水マレイン酸変性ポリオレフィン、無水イタコン酸変性ポリプロピレン、無水イタコン酸変性ポリエチレン等の無水イタコン酸変性ポリオレフィン等が挙げられる。中でも、酸変性ポリオレフィンとしては、無水マレイン酸変性ポリオレフィンが好ましく、無水マレイン酸変性ポリプロピレンがより好ましい。
これらの酸変性ポリオレフィンは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
第一の接着層20の厚さt2は、包装袋用フィルム1の全体の厚さT1に応じて決定され、例えば、5〜40μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。上記下限値未満では、第一の接着層20が薄すぎて、易開封性が低下するおそれがある。上記上限値超では、包装袋用フィルム1の全体の厚さT1が厚くなりすぎて柔軟性が損なわれ、包装袋用フィルム1の取り扱いが煩雑になるおそれがある。
包装袋用フィルム1の全体の厚さT1に対する第一の接着層20の厚さt2は、5〜40%(即ち、t2/T1=0.05〜0.4)であり、10〜40%(t2/T1=0.1〜0.4)が好ましく、15〜30%(t2/T1=0.15〜0.3)がより好ましい。上記下限値未満では、第一の接着層20が薄くなりすぎて、十分な易開封性を得られない。上記上限値超では、第一の接着層20が厚くなりすぎて、十分な耐衝撃性を得られない。
≪基材層≫
基材層30を構成する樹脂は、ポリアミドである。包装袋用フィルム1は、ポリアミド製の基材層30を備えることで、包装袋の耐衝撃性を高められる。
基材層30を構成するポリアミドとしては、特に限定されず、例えば、6−ナイロン、6,6−ナイロン及びこれらの混合物等が挙げられる。
基材層30におけるMD方向(包装袋用フィルムを製造する際の流れ方向)の配向度αは0.2〜2.5であり、0.5〜2.0が好ましく、0.5〜1.5がより好ましい。上記下限値以上であれば、易開封性を得られる。上記上限値以下であれば、耐衝撃性を高められる。加えて、上記上限値超では、ヒートシールにより製袋した際に、基材層30が著しく収縮して、包装袋に反りや捻じれが生じる。
基材層30におけるTD方向(MD方向に垂直な方向)の配向度βは、0.2〜2.5であり、0.5〜2.0が好ましく、0.5〜1.5がより好ましい。上記下限値以上であれば、易開封性を得られる。上記上限値以下であれば、耐衝撃性を高められる。加えて、上記上限値超では、ヒートシールにより製袋した際に、基材層30が著しく収縮して、包装袋に反りや捻じれが生じる。
配向度α/配向度βで表される比(以下、α/β比ということがある)は、0.5〜2.0であり、0.5〜1.5が好ましい。上記範囲外では、ヒートシールによって製袋した際に、MD方向とTD方向とで収縮が大きく異なり、包装袋に反りや捻じれが生じる。
配向度α及び配向度βは、赤外二色法によって測定された値から算出される。
配向度は、光の電場が一定の方向にしか振動しない直線偏光と呼ばれる光を赤外分光光度計に用い、透過法で測定される。
測定方法としては、まず、偏光子の設置角度を0°(電場の向きは垂直方向)としてBKG(バックグラウンド)測定を行なった後、試料の延伸方向を縦方向に合わせ、吸光度を測定する(このとき偏光方向と延伸軸の方向は平行になる。)。得られた値を吸光度「A//」とする。
次に、試料の角度を90°回転させ、試料の延伸軸と偏光方向を垂直にした状態で吸光度を測定する。得られた値を吸光度「A⊥」とする。
試料の延伸軸に対して平行な偏光と垂直な偏光で得られた二つの吸光度A//及びA⊥の吸光度比を配向度とする。
赤外二色法における測定波数は、測定対象の材質に応じて適宜選択される(『小林靖二、「赤外二色法による分子配向」、高分子学会誌「高分子」、Vol.15、No.175、p.877−883』参照)。
配向度αは、JIS K7127(1999)に準じ、下記測定条件で測定される引張弾性率から類推可能である。
[測定条件]
試験片タイプ:タイプ2。
試験速度:5mm/分。
例えば、アミランCM1021FS(商品名、東レ株式会社製)を用いた厚さ10μmの無延伸ポリアミドフィルムの引張弾性率は55MPaであり、この無延伸ポリアミドを配向度0.5に延伸すると、延伸方向における引張弾性率が75MPaとなる。従って、ポリアミドの種類と、その引張弾性率及び無延伸状態のポリアミドの引張弾性率とから、配向度を求められる。
基材層30の厚さt3は、包装袋用フィルム1の全体の厚さT1に応じて決定され、例えば、7〜50μmが好ましく、10〜40μmがより好ましい。上記下限値未満では、基材層30が薄すぎて、耐衝撃性が低下するおそれがある。上記上限値超では、包装袋用フィルム1の全体の厚さT1が厚くなりすぎて柔軟性が損なわれ、包装袋用フィルム1の取り扱いが煩雑になるおそれがある。
包装袋用フィルム1の全体の厚さT1に対する基材層30の厚さt3は、15〜40%(即ち、t3/T1=0.15〜0.4)であり、20〜30%(t3/T1=0.2〜0.3)が好ましい。上記下限値未満では、十分な耐衝撃性を得られない。上記上限値超では、第一の接着層20が薄くなりすぎて、十分な易開封性が得られない。
<製造方法>
包装袋用フィルム1は、従来公知の積層フィルムの製造方法に準じて製造される。
包装袋用フィルム1の製造方法は、シーラント層10を形成するシーラント層形成工程と、基材層30を形成する基材層形成工程と、シーラント層10と基材層30とを第一の接着層20で接着する積層工程とを備える。
包装袋用フィルム1の製造方法としては、シーラント層形成工程と、基材層形成工程と、積層工程とがそれぞれ独立して行われる方法(方法A)、シーラント層形成工程と基材層形成工程と積層工程とが一工程で行われる方法(方法B)が挙げられる。
方法Aは、シーラント層形成工程と、基材層形成工程と、積層工程とがそれぞれ独立して行われる方法である。
方法Aにおけるシーラント層形成工程は、シーラント層10を得る工程である。シーラント層10を得る方法としては、従来公知の方法が挙げられ、例えば、押出成形、インフレーション成形等が挙げられる。
方法Aにおける基材層形成工程は、基材層30を得る工程である。基材層30を得る工程としては、従来公知の方法が挙げられ、例えば、押出成形した後に所定の配向度となるように延伸する方法、インフレーション成形により所定の配向度のポリアミド製フィルムを得る方法等が挙げられる。
方法Aにおける積層工程は、シーラント層10と基材層30とを第一の接着層20で接着して、包装袋用フィルム1とする工程である。方法Aにおける積層工程は、例えば、シーラント層10及び基材層30のいずれか一方に、溶融した酸変性ポリオレフィンを塗工し、シーラント層10と基材層30とを貼り合せる方法が挙げられる。
方法Bは、シーラント層形成工程と、基材層形成工程と、積層工程とが一工程で行われる方法である。
方法Bとしては、例えば、サーキュラーダイを用いたインフレーション成形で、シーラント層10と第一の接着層20と基材層30とを一体として成形する方法が挙げられる。
インフレーション成形における成形条件は、基材層30の材質や配向度を勘案して適宜決定される。例えば、ブローアップ比:1.2〜2.5、引取速度:5〜50m/分、シーラント層10を構成する樹脂の温度:160〜210℃、第一の接着層20を構成する酸変性ポリレフィンの温度:160〜210℃、基材層30を構成するポリアミドの温度:200〜250℃、で共押出する。
方法Bにおける基材層30の配向度α及び配向度βは、ブローアップ比によって容易に調節される。
包装袋用フィルム1の製造方法としては、方法Bが好ましく、インフレーション成形がより好ましい。インフレーション成形であれば、各層間の延伸の程度(配向度)の差を小さくしやすい。このため、製袋した際に、包装袋に生じる反りや捻じれをより良好に防げる。
各層間の配向度αの差は、±0〜0.3であることが好ましい。また、各層間の配向度βの差は、±0〜0.3であることが好ましい。インフレーション成形によれば、各層間の配向度の差を上記範囲内に調節するのが容易である。
<包装袋>
本実施形態の包装袋について、図2を用いて説明する。
図2の包装袋60は、上端が開口部62とされ、両側端に沿って側シール部64が形成され、下端に沿って底シール部66が形成されている。即ち、包装袋60は、四方シールの平袋である。包装袋60は、Y方向が基材層30のMD方向であり、X方向が基材層30のTD方向とされている。
側シール部64には、包装袋60の開封予定位置Qの端部の近傍の位置Pに、易開封部が形成されていてもよい。易開封部としては従来公知のものが挙げられ、例えば、Iノッチ、Vノッチ、Uノッチ等の切欠や、側シール部64に形成された複数の微細な貫通孔又は非貫通の穴等が挙げられる。
前記の貫通孔又は穴の大きさは、例えば、0.1〜0.4mmφとされる。形成される貫通孔又は穴の数は、例えば、5〜15ケ/cmとされる。
包装袋60は、包装袋用フィルム1が製袋されたものである。包装袋60の製造方法としては、シーラント層10同士が向き合うように2枚の包装袋用フィルム1を重ね合わせ、側端に沿ってヒートシールを施して側シール部64を形成し、下端に沿ってヒートシールを施して底シール部66を形成する方法が挙げられる。
あるいは、インフレーション成形によって、最内層がシーラント層10である筒状の包装袋用フィルム1を用い、シーラント層10が内面となるように側シール部64及び底シール部66を形成する方法が挙げられる。
ヒートシール温度は、特に限定されず、シーラント層10同士が融着する温度とされ、例えば、140〜200℃が好ましい。
本実施形態においては、基材層30におけるMD方向及びTD方向の配向度が特定の範囲であり、かつ配向度α/配向度βが特定の範囲であるため、基材層30の収縮が適度に抑えられて、包装袋60に生じる反りや捻じれを防止できる。
側シール部64、底シール部66を形成した後、必要に応じて易開封部を形成してもよい。
包装袋60の使用方法の一例を説明する。
まず、開口部62を開き、開口部62から包装袋60内に内容物を収容する。次いで、任意の位置(例えば、上端と開封予定位置Qとの間)にヒートシールを施して、開口部62を塞ぐ。
こうして得られた内容物入りの包装袋60は、最外層がポリアミド製の基材層30である。内容物入りの包装袋60は、基材層30によって衝撃が緩和されるため、優れた耐衝撃性を有する。加えて、最外層である基材層30の配向度α及び配向度βが特定の範囲であるため、落下等の衝撃によって容易に破袋しない。このため、本実施形態の包装袋60は、易開封性の向上を図った従来の積層フィルムに比べて、より優れた耐衝撃性を有する。
内容物を取り出す際には、開封予定位置Qから上端に掛けての部分を引きちぎるようにして、位置Pに形成された易開封部から開封予定位置Qで切り裂く。この際、基材層30はTD方向に所定の配向度を有するため、切り裂く力が開封予定位置Qに沿って包装袋用フィルム1を伝播する。加えて、基材層30に隣接する第一の接着層20が酸変性ポリオレフィン製であるため、包装袋用フィルム1をより容易に切り裂ける。
以上、説明した通り、本実施形態によれば、シーラント層10と酸変性ポリオレフィン製の第一の接着層20と特定の配向度のポリアミド製の基材層30とがこの順に積層されているため、より優れた耐衝撃性とより優れた易開封性を備え、かつ良好な外観の包装袋を得られる。
加えて、内容物を加熱した際に、易開封性が損なわれにくい。
このため、本実施形態の包装袋は、加熱殺菌処理や湯煎等の加熱処理が施される用途、例えば、食品用の包装袋として好適である。
(第二の実施形態)
<包装袋用フィルム>
本発明の第二の実施形態にかかる包装袋用フィルムについて、図面を参照して説明する。なお、第一の実施形態と同じ構成には同じ符号を付してその説明を省略する。
図3の包装袋用フィルム100は、シーラント層10と、第一の接着層20と、基材層30と、第二の接着層120と、保護層130とがこの順で積層されたものである。即ち、包装袋用フィルム100は、第一の実施形態の包装袋用フィルム100の基材層30に、第二の接着層120と保護層130とがこの順で設けられたものである。本実施形態においては、第一の接着層20及び第二の接着層120が基材層30に隣接している。
包装袋用フィルム100の厚さT2は、包装袋用フィルム1の厚さT1と同様である。
≪シーラント層≫
包装袋用フィルム100の全体の厚さT2に対するシーラント層10の厚さt1は、第一の実施形態と同様に、30〜60%(即ち、t1/T2=0.3〜0.6)であり、40〜55%(t1/T2=0.4〜0.55)が好ましい。上記下限値未満では、十分なシール強度を得られない。上記上限値超では、他の層が薄くなりすぎて、十分に機能を発揮できないおそれがある。
≪第一の接着層≫
包装袋用フィルム100の全体の厚さT2に対する第一の接着層20の厚さt2は、第二の接着層120の厚さt4を勘案して適宜決定される。
≪基材層≫
包装袋用フィルム100の全体の厚さT2に対する基材層30の厚さt3は、第一の実施形態と同様に15〜40%(即ち、t3/T2=0.15〜0.4)であり、20〜30%(t3/T2=0.2〜0.3)が好ましい。上記下限値未満では、十分な耐衝撃性を得られない。上記上限値超では、他の層が薄くなりすぎて、十分に機能を発揮できない。
≪第二の接着層≫
第二の接着層120は、第一の接着層20と同様に、酸変性ポリオレフィン製である。
第二の接着層120の厚さt4は、第一の接着層20の厚さt2と同様である。厚さt4と厚さt2とは、同じでもよいし、異なってもよい。
包装袋用フィルム100の全体の厚さT2に対する厚さt4は、第一の接着層20の厚さt2を勘案して決定される。
包装袋用フィルム100の全体の厚さT2に対する厚さt2とt4との合計は、5〜40%(即ち、(t2+t4)/T2=0.05〜0.4)であり、10〜40%((t2+t4)/T2=0.1〜0.4)が好ましく、15〜30%((t2+t4)/T2=0.15〜0.3)がより好ましい。上記下限値未満では、十分な易開封性を得られない。上記上限値超では、接着層が厚くなりすぎて、十分な耐衝撃性を得られない。
≪保護層≫
保護層130を構成する樹脂は、ポリアミド又はポリエステルである。包装袋用フィルム100は、保護層130を備えることで、耐衝撃性のさらなる向上を図れる。
保護層130がポリアミド製の場合、保護層130の材質は、基材層30の材質と同様である。保護層130と基材層30の材質は、同じでもよいし異なってもよい。
保護層130がポリアミド製の場合、保護層130の配向度αは、基材層30の配向度αと同様である。保護層130の配向度αは、基材層30の配向度αと同じでもよいし、異なってもよい。製袋時における包装袋の反りや捻じれをより良好に防止する観点からは、保護層130の配向度αと基材層30の配向度αとは、±0〜0.3であることが好ましく、同じであることがより好ましい。
保護層130がポリアミド製の場合、保護層130の配向度βは、基材層30の配向度βと同様である。保護層130の配向度βは、基材層30の配向度βと同じでもよいし、異なってもよい。製袋時における包装袋の反りや捻じれを良好に防止する観点からは、保護層130の配向度βと基材層30の配向度βとは、±0〜0.3であることが好ましく、同じであることがより好ましい。
保護層130がポリアミド製の場合、保護層130のα/β比は、基材層30におけるα/β比と同様である。保護層130のα/β比は、基材層30におけるα/β比と同じでもよいし、異なってもよい。製袋時における包装袋の反りや捻じれをより良好に防止する観点からは、保護層130のα/β比と基材層30におけるα/β比とは、±0〜0.3であることが好ましく、同じであることがより好ましい。
保護層130を構成するポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。
保護層130がポリエステル製の場合、保護層130の配向度αは特に限定されないが、例えば、0.2〜2.0が好ましい。上記下限値以上であれば、易開封性をより高められる。上記上限値以下であれば、製袋時における包装袋の反りや捻じれをより良好に防止できる。
保護層130がポリエステル製の場合、保護層130の配向度βは特に限定されないが、例えば、0.2〜2.0が好ましい。上記下限値以上であれば、易開封性をより高められる。上記上限値以下であれば、製袋時における包装袋の反りや捻じれをより良好に防止できる。
保護層130がポリエステル製の場合、保護層130のα/β比は基材層30のα/β比と同様である。
保護層130の厚さt5は、特に限定されないが、例えば、5〜25μmが好ましく、10〜20μmがより好ましい。上記下限値以上であれば、耐衝撃性のさらなる向上を図りやすい。上記上限値以下であれば、包装袋用フィルム100の柔軟性をより高められる。
包装袋用フィルム100の全体の厚さT2に対する保護層130の厚さt5は、保護層130の材質等を勘案して決定され、5〜20%(即ち、t5/T2=0.05〜0.2)が好ましく、5〜15%(t5/T2=0.05〜0.15)がより好ましい。上記下限値未満では、耐衝撃性のさらなる向上を図れないおそれがある。上記上限値超では、他の層が薄くなりすぎて、十分に機能を発揮できないおそれがある。
加えて、包装袋用フィルム100の全体の厚さT2に対する保護層130の厚さt5と基材層30の厚さt3との合計は、15〜40%(即ち、(t3+t5)/T2=0.15〜0.4)が好ましく、20〜30%((t3+t5)/T2=0.2〜0.3)がより好ましい。上記下限値未満では、耐衝撃性のさらなる向上を図れないおそれがある。上記上限値超では、他の層が薄くなりすぎて、十分に機能を発揮できないおそれがある。
包装袋用フィルム100の製造方法は、包装袋用フィルム1の製造方法と同様である。
インフレーション成形によって包装袋用フィルム100を製造する場合には、例えば、ブローアップ比:1.2〜2.5、引取速度:5〜50m/分、シーラント層10を構成する樹脂の温度:160〜210℃、第一の接着層20を構成する酸変性ポリレフィンの温度:160〜210℃、基材層30を構成するポリアミドの温度:200〜250℃、第二の接着層120を構成する酸変性ポリオレフィンの温度:160〜210℃、保護層130を構成する樹脂の温度:200〜250℃、で共押出する。
<包装袋>
本実施形態の包装袋は、包装袋用フィルム1に代えて包装袋用フィルム100が用いられる他は、第一の実施形態の包装袋60と同様である。本実施形態の包装袋においては、最内層がシーラント層10、最外層が保護層130である。
本実施形態によれば、最外層に保護層130を備えるため、耐衝撃性のさらなる向上が図れる。
(その他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されない。
第一の実施形態では、包装袋用フィルムに印刷が施されていないが、本発明はこれに限定されず、基材層の表面又は基材層と第一の接着層との間等に印刷が施されていてもよい。
第二の実施形態では、包装袋用フィルムに印刷が施されていないが、本発明はこれに限定されず、保護層の表面又は保護層と第二の接着層との間等に印刷が施されていてもよい。
第一の実施形態では、三層構造とされているが、本発明はこれに限定されず、基材層の表面に他の層(例えば、ポリオレフィン製の層)が設けられていてもよい。
第二の実施形態では、五層構造とされているが、本発明はこれに限定されず、保護層の表面に他の層(例えば、基材層又は保護層と同様の材質の層やポリオレフィン製の層)が設けられていてもよい。
第一及び第二の実施形態では、基材層とシーラント層との間に第一の接着層のみが設けられている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、本発明の効果を損なわない範囲で、基材層とシーラント層との間に第一の接着層以外の他の層(例えば、LLDPE、DPE、PP、ウレタン系の接着剤の層等)が設けられていてもよい。ただし、易開封性のさらなる向上を図る観点から、基材層とシーラント層との間には、第一の接着層のみが設けられていることが好ましい。加えて、第一の接着層は基材層と隣接していることが好ましい。
第二の実施形態では、第二の接着層が酸変性ポリオレフィン製であるが、本発明はこれに限定されず、第二の接着層が酸変性ポリオレフィン以外(例えば、LLDPE、DPE、PP、ポリウレタン系接着剤等)でもよい。ただし、易開封性のさらなる向上を図る観点から、第二の接着層は酸変性ポリオレフィン製が好ましい。
ただし、第二の接着層が酸変性ポリオレフィン製ではない場合、第一の接着層の厚さは、包装袋用フィルム全体の厚さの5〜40%であり、10〜40%が好ましく、15〜30%がより好ましい。
第二の実施形態では、基材層と保護層との間に第二の接着層のみが設けられている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、本発明の効果を損なわない範囲で、基材層と保護層との間に第二の接着層以外の他の層(例えば、LLDPE、DPE、PP、ウレタン系の接着剤の層等)が設けられていてもよい。ただし、易開封性のさらなる向上を図る観点から、基材層と保護層との間には、第二の接着層のみが設けられていることが好ましい。加えて、第二の接着層は基材層と隣接していることが好ましい。
第一及び第二の実施形態における包装袋は、開封予定位置の延びる方向(図2のX方向)が包装袋用フィルムのTD方向とされているが、本発明はこれに限定されず、開封予定位置の延びる方向が包装袋用フィルムのMD方向でもよい。
第一及び第二の実施形態における包装袋は、四方シールの平袋とされているが、本発明はこれに限定されない。本発明の包装袋は、本発明の包装袋用フィルムが製袋されたものであればよく、例えば、三方シールの平袋、背貼したピロー包装袋、スタンディングパウチ等でもよい。
以下、実施例を示して本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(使用材料)
<シーラント層>
・LLDPE:エボリューSP2510(商品名、プライムポリマー株式会社製)。
・EVA:サンテックEVA EF0630(商品名、旭化成ケミカルズ株式会社製)。
<接着層>
・無水マレイン酸変性ポリプロピレン(MA−g−PP):モディックPP P502(商品名、三菱化学株式会社製)。
<基材層、保護層>
・ポリアミド(NY):アミランCM1021FS(商品名、東レ株式会社製)。
・PBT:ノバデュラン5505S(商品名、三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製)。
(評価方法)
<評価用サンプルの作製>
各例で得られた包装袋用フィルムを用い、図1の包装袋60と同様の平袋(200mm×300mm)を作製した。平袋の側シール部には、表2に示す易開封部を形成した。この平袋に350gの水を入れ、開口部をヒートシールによって封止して、評価用サンプルとした。
<密封性>
評価用サンプルの底シール部を開封し、内容液を排出した。その後、内側から上端のシール部に対しエージレスシールチェックスプレー(三菱ガス化学株式会社製)のチェック液(赤色)を噴霧した。上端のシール部を鉛直方向下方にして平袋を吊下げ、24時間後に上端のシール部を観察した。
観察した結果を下記評価基準に分類して、密封性を評価した。「△」、「○」を密封性が良好と判断した。
≪評価基準≫
◎:シール部へのチェック液の浸透は見られない。
○:シール部へのチェック液の浸透が見られるものの、チェック液はシール部を貫通していない(シール後退が見られるが、液漏れはない)。
×:チェック液がシール部の幅方向を貫通している(液漏れが見られる)。
<易開封性>
≪開封力≫
易開封部から引きちぎるようにして、評価用サンプルを開封した。この際、人手で容易に開封できたものを「◎」、若干開封しにくいものの開封予定位置で切り裂かれたものを「○」、人手では開封できなかったか、又は開封予定位置から大きくずれて切り裂かれたものを「×」とした。
≪直進性≫
上述の「≪開封力≫」を評価した際に、切り裂かれた状態を観察した。切り口が開封予定位置に沿ってほぼ直線であるものを「◎」、切り口がほぼ直線で、開封予定位置に対してやや傾斜しているものを「○」、切り口が開封予定位置に対して大きく傾斜しているか、又は切り口が歪んでいるものを「×」とした。
<落下強度>
各例の包装袋の耐衝撃性を落下強度によって評価した。
評価用サンプルを120cmの高さから、コンクリート面に向けて10回落下させた。その後、評価用サンプルを目視で観察し、内容物の漏洩がないものを「◎」、内容物の漏洩があるものを「×」と評価した。
<外観>
各例の包装袋(平袋)を目視で観察し、以下の評価基準に従って、評価した。
≪評価基準≫
◎:反り及び捻じれがない。
○:若干の反り又は捻じれを看取できる。
×:大きな反り又は捻じれを看取できる。
(実施例1〜2、4〜8、比較例1〜7)
表1〜2に示す包装袋用フィルムの仕様となるように、サーキュラーダイを用いたインフレーション成形によって、図3の包装袋用フィルム100と同様の包装袋用フィルムを得た。
包装袋用フィルムの製造に際しては、ブローアップ比によって基材層の配向度α及び配向度βを調節した。
得られた包装用フィルムについて、シーラント層及び基材層の配向度αとシーラント層及び基材層の配向度βを測定した。加えて、各例の包装袋用フィルムについて、密閉性、易開封性、落下強度及び外観を評価し、その結果を表2に示す。
(実施例3)
表1に示す包装袋用フィルムの仕様となるように、サーキュラーダイを用いたインフレーション成形によって、図1の包装袋用フィルム1と同様の包装袋用フィルムを得た。
包装袋用フィルムの製造に際しては、ブローアップ比によって基材層の配向度α及び配向度βを調節した。
得られた包装用フィルムについて、シーラント層及び基材層の配向度αとシーラント層及び基材層の配向度βを測定した。加えて、本例の包装袋用フィルムについて平袋を作製し、密閉性、易開封性、落下強度及び外観を評価し、その結果を表2に示す。
なお、本例においては、t1/T1をt1/T2とし、t2/T1を(t2+t4)/T2とし、t3/T1をt3/T2として、表中に記載した。
Figure 2015223706
Figure 2015223706
表2に示すように、本発明を適用した実施例1〜8の包装袋は、密封性、開封力、落下強度及び外観が「◎」又は「○」であった。実施例1〜7と実施例8との比較において、易開封部の工夫により開封時の直進性を高められた。
一方、t1/T2が0.67、t3/T2が0.06である比較例1は、落下強度が「×」であった。
(t2+t4)/T2が0.04である比較例2は、開封力及び直進性が「×」であった。
t1/T2が0.3未満である比較例3及び4、ポリアミドに代えてPBTとした比較例5は、落下強度が「×」であった。
基材層の配向度α及び配向度βが3.4である比較例6は、外観が「×」であった。
基材層の配向度α及び配向度βが0.1である比較例7は、開封力及び直進性が「×」であった。
これらの結果から、本発明を適用することで、より優れた耐衝撃性とより優れた易開封性とを備え、かつ良好な外観の包装袋を得られることが確認された。
1、100 包装袋用フィルム;10 シーラント層;20 第一の接着層;30 基材層;60 包装袋;120 第二の接着層;130 保護層

Claims (4)

  1. シーラント層と、ポリアミド製の基材層と、酸変性ポリオレフィン製の接着層とを備え、
    前記接着層は、前記シーラント層と前記基材層との間に少なくとも設けられ、その厚さの合計が全体の厚さの5〜40%の厚さであり、
    前記シーラント層は、全体の厚さの30〜60%の厚さであり、
    前記基材層は、赤外二色法により測定されたMD方向の配向度αが0.2〜2.5、赤外二色法により測定されたTD方向の配向度βが0.2〜2.5、配向度α/配向度βで表される比が0.5〜2.0であり、かつ全体の厚さの15〜40%の厚さである包装袋用フィルム。
  2. 前記シーラント層と前記接着層と前記基材層と前記接着層と保護層とがこの順で積層され、
    前記保護層が、ポリアミド製又はポリエステル製である、請求項1に記載の包装袋用フィルム。
  3. インフレーション成形により得られた、請求項1又は2に記載の包装袋用フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装袋用フィルムが製袋されてなる包装袋。
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