JP2015217778A - 車両外装部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サイドプロテクタ20は、アウターパネルにクリップを取り付ける際にクリップを支える支持構造30を有している。支持構造30は、インテグラルヒンジ32を介して接続されたベース部34と、設置部24に開設された挿通部28を介して設置部24と部材本体22との間に突出し、クリップのアウターパネルへの取り付け時に部材本体22に当接し得る支持部36と、挿通部28の開口縁に引っ掛かって挿通部28からの支持部36の抜け止めをする規制部38とを備えている。
【選択図】図2
Description
部材本体の端縁部から該部材本体の裏面と対向するように延在する設置部を有し、該設置部に形成された取付部に取り付けたクリップを、車体のアウターパネルに装着して該アウターパネルに取り付けられる合成樹脂製の車両外装部材において、
前記設置部の延出端に前記取付部に隣接するようにインテグラルヒンジを介して接続され、インテグラルヒンジで折り曲げて、設置部に対して開いた展開姿勢から該設置部における部材本体側と反対面に重なる取付姿勢に変位可能に形成されたベース部と、
前記取付姿勢にある前記ベース部における前記設置部に重なる側の面に立ち上がるように形成された支持部と、
前記設置部に開口状に形成され、前記取付姿勢に向けて姿勢変位する前記ベース部に伴って変位する前記支持部の挿通を許容する挿通部と、
前記取付姿勢で前記挿通部を介して前記設置部と前記部材本体との間に突出する前記支持部に形成され、該取付姿勢で前記挿通部の開口縁に引っ掛かって該支持部の該挿通部からの抜け出しを規制する規制部とを備え、
前記ベース部の取付姿勢において前記支持部と前記部材本体の裏面との当接により、前記取付部に取り付けたクリップの該部材本体の裏面に向けた変位を規制するよう、前記設置部を支える構成としたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、部材本体の端縁部から該部材本体の裏面と対向するように延在する設置部に取付部が形成されているので、クリップを取り付けるための取付部の形成によって、意匠面を構成する部材本体に悪影響を与えない。クリップをアウターパネルに取り付ける際に、部材本体と設置部との間に突出する支持部が部材本体の裏面に当接することで設置部を支持して、クリップの部材本体側への変位を規制し得るから、クリップをアウターパネルに適切に取り付けることができる。また、車両外装部材自体に形成された支持部によって設置部を支える構成であるから、クリップに部材本体に当接する部分を設ける必要がなく、部材本体と設置部との間隔に合わせた複数種類のクリップを用意する必要もない。すなわち、用意するクリップの種類を減らすことができるから、クリップにかかるコストを低減できると共に、クリップの管理手間を軽減できる。しかも、車両外装部材は、支持部が形成されたベース部を、設置部に対して開いた展開姿勢で成形することができるから、型構造を簡単にすることができる。
前記挿通部は、前記設置部に対して起立した前記ベース部の展開姿勢において該設置部における前記部材本体と反対側に延在する前記支持部と重なる位置に形成されると共に、該支持部の傾斜面に対応する開口縁が該傾斜面に沿って形成され、
前記規制部は、前記傾斜面と交差して前記回転軸線方向に延在するように、該傾斜面における前記ベース部側の端縁に連ねて形成されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、ベース部を展開姿勢から取付姿勢にインテグラルヒンジを中心に姿勢変位して支持部を挿通部に挿通する際に、姿勢変位初期に支持部が挿通部の開口縁に干渉しないので姿勢変位作業を行い易く、ベース部を取付姿勢にした際には、挿通部の開口縁と規制部との係合により支持部の挿通部からの抜け出しを適切に規制し得る。
前記突出端縁は、該突出端縁において前記展開姿勢から取付姿勢への変位に際して前記挿通部を先に通過する端を通る前記インテグラルヒンジを中心とした仮想円上または該仮想円よりも該中心側に延在するように形成されたことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、ベース部を展開姿勢から取付姿勢にインテグラルヒンジを中心に姿勢変位して支持部を挿通部に挿通する際に、支持部の突出端縁が挿通部の開口縁に引っ掛かるのを回避でき、ベース部の姿勢変位作業を行い易い。
次に、実施例に係るサイドプロテクタ20の作用について説明する。意匠面を構成する部材本体22の裏面にクリップ12を取り付ける台座等の構造物を直接形成するのではなく、部材本体22の上縁部から該部材本体22の裏面に対向するように延在する設置部24に形成された取付部26にクリップ12を取り付ける構成であるから、合成樹脂による型成形で設置部24および取付部26を部材本体22と一体的に形成しても、部材本体22の意匠面にヒケなどの成形不良が生じることはなく、意匠面の見栄えを向上することができる。同様に、支持構造30は、設置部24または該設置部24に連ねて形成される構成であるので、支持構造30を部材本体22と合成樹脂から型成形で一体的に形成しても、部材本体22の意匠面に悪影響を与えない。しかも、サイドプロテクタ20は、支持部36が形成されたベース部34を、設置部24に対して開いた展開姿勢で成形することができるから、ベース部34の延在方向や支持部36の突出方向や規制部38の延在方向などによる型抜きの制約が少なくなる。これにより、例えば設置部24と部材本体22の裏面との間の空間に構造物を形成するときのように複雑なスライド型を用いる必要がなく、サイドプロテクタ20の型成形に用いる型構造を簡単にすることができる。
前述した実施例の構成に限定されず、例えば以下のようにも変更可能である。
(1)実施例では、1つの取付部の両側に対をなす支持構造を設けたが、取付部の片方のみに支持構造を設ける構成であってもよい。
(2)取付部は、クリップの取り付け構造に合わせて形成され、閉じた開口形状に限られず、設置部の延出端に開放する切欠形状や、または突起などの位置決め片を立設する構成などであってもよい。
(3)実施例では、支持部の片面だけを傾斜面としたが、両面を傾斜面としてもよい。この場合は、挿通部の対向する開口縁の両方を前記展開姿勢で対応する傾斜面に沿うように形成するのが好ましい。
(4)実施例では、支持部の片側だけに規制部を設けたが、支持部の両側に互いに反対向きに延出する規制部を夫々形成してもよい。
(5)挿通部の開口形状は、実施例に限定されず、例えば設置部の延出端に開放しない閉じた開口などであってもよい。
(6)実施例では車両外装部材としてサイドプロテクタを例示したが、スポイラなどにも適用することができる。
(7)実施例では、成形性を考慮して設置部に対して90°を少し超えた角度でベース部が開いた展開姿勢で成形するよう設定したが、設置部に対するベース部の角度が90°であってもよい。ベース部の設置部に対する角度が90°以上であれば、成形型のスライド構造の複雑化を抑えることができる。
28 挿通部,32 インテグラルヒンジ,34 ベース部,36 支持部,
36b 支持傾斜面(傾斜面),36c 突出端縁,38 規制部
Claims (3)
- 部材本体の端縁部から該部材本体の裏面と対向するように延在する設置部を有し、該設置部に形成された取付部に取り付けたクリップを、車体のアウターパネルに装着して該アウターパネルに取り付けられる合成樹脂製の車両外装部材において、
前記設置部の延出端に前記取付部に隣接するようにインテグラルヒンジを介して接続され、インテグラルヒンジで折り曲げて、設置部に対して開いた展開姿勢から該設置部における部材本体側と反対面に重なる取付姿勢に変位可能に形成されたベース部と、
前記取付姿勢にある前記ベース部における前記設置部に重なる側の面に立ち上がるように形成された支持部と、
前記設置部に開口状に形成され、前記取付姿勢に向けて姿勢変位する前記ベース部に伴って変位する前記支持部の挿通を許容する挿通部と、
前記取付姿勢で前記挿通部を介して前記設置部と前記部材本体との間に突出する前記支持部に形成され、該取付姿勢で前記挿通部の開口縁に引っ掛かって該支持部の該挿通部からの抜け出しを規制する規制部とを備え、
前記ベース部の取付姿勢において前記支持部と前記部材本体の裏面との当接により、前記取付部に取り付けたクリップの該部材本体の裏面に向けた変位を規制するよう、前記設置部を支える構成とした
ことを特徴とする車両外装部材。 - 前記支持部は、前記ベース部に対して前記インテグラルヒンジによる回転軸線方向に傾く傾斜面により、該回転軸線方向の寸法が該ベース部から離れるにつれて小さくなるように形成され、
前記挿通部は、前記設置部に対して起立した前記ベース部の展開姿勢において該設置部における前記部材本体と反対側に延在する前記支持部と重なる位置に形成されると共に、該支持部の傾斜面に対応する開口縁が該傾斜面に沿って形成され、
前記規制部は、前記傾斜面と交差して前記回転軸線方向に延在するように、該傾斜面における前記ベース部側の端縁に連ねて形成された請求項1記載の車両外装部材。 - 前記支持部は、その突出端縁が前記取付姿勢で前記部材本体の裏面に相対し、
前記突出端縁は、該突出端縁において前記展開姿勢から取付姿勢への変位に際して前記挿通部を先に通過する端を通る前記インテグラルヒンジを中心とした仮想円上または該仮想円よりも該中心側に延在するように形成された請求項1または2記載の車両外装部材。
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