JP2015215043A - 接続端子付き平ワッシャ - Google Patents

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隆 馬場
岡野 直樹
Naoki Okano
直樹 岡野
雄多 松本
Yuta Matsumoto
雄多 松本
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【課題】ワッシャが締付られる端子台から導通を得て、外部に電流や信号を取り出そうとした場合でも、新たな金具が必要になることがなく、コスト増や、端子の発熱増加を防ぐことができる端子接続部付きの平ワッシャを提供する。【課題を解決するための手段】雌型接続端子を接続するための雄型の端子接続部103が、平ワッシャ部101周縁部から腕部102を介して延設折曲されて、平ワッシャ部101と一体に形成されるよう端子接続部付き平ワッシャ1を構成した。【選択図】図1

Description

本発明は、端子台に締付固定される平ワッシャに関する。特に、前記端子台と導通を得ることができる端子接続機能を設けた平ワッシャに関する。
従来、平ワッシャに特定の機能を付加したものとして、例えば特許文献1乃至特許文献3に示されるものが開示されている。
特許文献1には、ショベル等の土木、建設及び鉱山機械等に用いるための樹脂製ワッシャが示されている。本ワッシャには、土木機械等の軸連結部への組み付け性を向上させるために、掴み代が形成されている。(図4)
また、特許文献2には、ナットねじ又はボルトの仮締め状態を表示するワッシャが示されている。本ワッシャには、表示端子が形成されている。(図5)
特許文献3には、ナットの回転を防止し得る平板ワッシャが示されている。本ワッシャには、折曲起立させてナットに当接させることによりナットの回転を防止する回転防止片が形成されている。(図6)
これら特許文献に開示されたワッシャは,ワッシャの組付機能,締付機能,ナット固定機能をそれぞれ向上させるものである。
特開平10−292813号公報(図1) 特開平6−307422号公報(図1) 特開平10−196633号公報(図1)
上述したワッシャは、ワッシャに付加機能を備えるものとして有益であるが、特許文献1及び特許文献2に開示されたワッシャにおいては、いずれも用済み後には付加機能部分を取り去り,付加機能を有しない本来のワッシャに戻す用法である。また、特許文献3に開示されたワッシャにおいては、付加機能部分を取り去ることはないが、ワッシャ単品で使用が完結する用法である。
さて、ワッシャが締付られる端子台から導通を得て、外部に電流や信号を取り出そうとした場合、上述した特許文献に開示されたワッシャにおいては、目的を達しない。即ち、端子台には、新たに電流取出し用の金具や、信号取出し用の金具を装着せねばならず、これらのワッシャに加えて、第三の金具を重ね合わせてねじで締めつける必要が生じる。このため、第三の金具そのもののコスト、及び、ねじの長さが第三の金具の厚さ分だけ必要になりコストが増加する。また、重ね合わせる金具が増えると接触抵抗が増加することにより端子部における発熱が増加し、端子部における温度が高くなってしまうという課題がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、ワッシャが締付られる端子台から導通を得て、外部に電流や信号を取り出そうとした場合でも、新たな金具が必要になることがなく、コスト増や、端子の発熱増加を防ぐことができる端子接続部付きの平ワッシャを提供することを目的とする。
本発明に係る端子接続部付き平ワッシャは、上述の課題を解決すべく構成されたもので、端子接続部が、平ワッシャ周縁部から腕部を介して延設されて一体に形成されたことを特徴とする。
かかる構成によれば、端子接続部を平ワッシャ周縁部から腕部を介して延設したことにより、端子接続部は、ワッシャが締付られる端子台からの導通を、第三の金具を別途重ね合わせて取り付けることなく得ることができるから、コストの増加や端子部における発熱増加を防ぐことができる。また、第三の金具を別途重ね合わせてねじで締め付ける場合、ワッシャと第三の金具が供回りして、第三の金具の位置が回転し、一定の方向が定まらないおそれがあるが、本願における端子接続部付き平ワッシャであれば、そもそも供回りするおそれがない。
また、前記端子接続部は、平ワッシャ締結面と段違いに形成されるとともに、平行に配置される構成を採用することができる。
かかる構成によれば、端子接続部を平ワッシャ締結面と高さを違えて段違いに形成したため、端子台に本来接続する電線との干渉を避けることができる。また、端子接続部と平ワッシャ締結面とを平行に配置したため、端子台への平ワッシャの接続と、端子接続部への端子の接続作業時に、ドライバやペンチなどの工具を持ちかえたり作業の角度を変える必要が最小限で済むから接続作業性がよい。
また、前記腕部は、前記平ワッシャ及び端子接続部と、互いに直角を成す構成を採用することができる。
かかる構成によれば、平ワッシャと腕部、腕部と端子接続部とを互いに直角を成す構成としたため、平ワッシャをその腕部の延設方向から臨んだ場合に、平ワッシャに近接して端子接続部を配置することができる。即ち、端子台からの端子接続部の突出が抑えられ、省スペース性に優れた端子接続部付き平ワッシャを提供することができる。
また、前記腕部には、該腕部の延設方向に沿って、中央部に孔部が形成されている構成を採用することができる。
かかる構成によれば、前記腕部を平ワッシャと直角になるよう折曲形成する際に、前記孔部の開孔幅分だけ,平ワッシャを締め付けるねじの径方向におけるねじ頭外形を避けて折曲形成することができるから、腕部の折曲位置をねじに近接させて形成することができ、省スペース性に優れた端子接続部付き平ワッシャを提供することができる。
以上の如く、本発明によれば、ワッシャが締付られる端子台から導通を得て、外部に電流や信号を取り出そうとした場合でも、新たな金具が必要になることがなく、コスト増や、端子の発熱増加を防ぐことができる端子接続部付きの平ワッシャを提供することができる。
第1の実施形態を示す端子接続部付き平ワッシャの斜視図を示す。 端子ねじを装着した状態を示す端子接続部付き平ワッシャの斜視図を示す。 圧着端子と重ね合わせた状態を示す端子接続部付き平ワッシャの斜視図を示す。 従来例における平ワッシャを示す。 従来例における平ワッシャを示す。 従来例における平ワッシャを示す。
以下、本発明を実施形態により説明する。
(実施形態1)
まず、本実施形態に係る端子接続部付き平ワッシャ1の外観構成について、図1を参酌しつつ説明する。本実施形態に係る端子接続部付き平ワッシャ1は、導電性を有する黄銅からなる。また、表面にはスズめっきを施している。
本体の形状は、基部となる平ワッシャ部101と、該平ワッシャ部101の周縁部から同幅にて折曲形成される腕部102と、更に狭幅にて該腕部102から折曲形成される端子接続部103と、の3つの部分を備える。
夫々の部分は、略矩形状に形成される。平ワッシャ部101は、板厚0.8mmの平板四角形状を成し、座面101bの略中央部には、板厚方向に沿ってねじを貫通させるためのねじ貫通孔101aが設けられている。また、平ワッシャ部101の外形角部は、面取りが行われ円弧状に加工される。
平ワッシャ部101の周縁部に形成される腕部102は、平ワッシャ部101の座面101bと直角になるよう折曲形成される。折曲軸の方向を平ワッシャ部101の幅方向とした場合、腕部102と平ワッシャ部101との幅は同幅に形成される。
前記腕部102の幅方向における略中央部には、腕部102の略3分の1の幅に板厚方向に矩形状に切り抜かれた孔部102aが形成される。該孔部102aを臨んで、該孔部102aの幅方向における中心線は、前記ねじ貫通孔101aの中心と一致する。
前記腕部102の周縁部に形成される端子接続部103は、更に腕部102と直角になるよう折曲形成される。即ち、前記平ワッシャ部101と段違いに、なおかつ、平行になるよう形成される。
端子接続部103の幅方向の大きさは、平ワッシャ部101及び腕部102の幅方向の大きさの略3分の1に形成される。また、形成される位置は、前記幅方向における中央部である。前記端子接続部103は一般的な平板接続端子(タブ端子)の形状を成す。該端子接続部103には、前記平板接続端子に適合する雌型接続端子(リセプタクル)が接続されて、端子台から導通を得て、外部に電流や信号を取り出すことができる。
次に、端子接続部付き平ワッシャ1の省スペース性について説明を行う。一般に、端子部においては、導通を伴う充電部が、絶縁性の観点からできる限り端子部の外部に突出しないことが望ましい。端子接続部付き平ワッシャ1においては、前記腕部102の幅方向中央部に形成された孔部102aが省スペース化のために有効である。以下、孔部102aの省スペース化について説明する。
図2には、端子接続部付き平ワッシャ1に端子ねじ2を装着した図を示している。通常、端子ねじ2を装着する場合、前記平ワッシャ101から直角に折曲形成した腕部102に端子ねじの頭部が接触しないように、座面101bの大きさは、端子ねじの頭部外形よりも大きく形成する。本発明における端子接続部付き平ワッシャ1においては、前記腕部102の幅方向中央部に孔部102aを形成しており、端子ねじ2の外形の一部が、前記孔部102aをくぐるように配置できる。本実施形態においては、1mm程度、腕部102の折曲開始位置を短くすることができ、その分、腕部102及び端子接続部103の突出長さを短く形成することができる。
次に、前記端子接続部付き平ワッシャ101の使用状態について説明を行う。図3には、平ワッシャ部1を圧着端子3と重ね合わせ、さらに、端子ねじ2を装着した図を示している。一般には、端子台(端子台は図示しない)に、圧着端子を取り付けするときには、圧着端子、平ワッシャ、ばね座金、を夫々重ねて配置し、これらに端子ねじを貫挿させて端子台にねじ締め取付する。
本実施形態においては、圧着端子、端子接続部付き平ワッシャ1、ばね座金、を夫々重ねて配置し、これらに端子ねじを貫挿させて端子台にねじ締め取付する。腕部102及び端子接続部103が、圧着端子3のバレル部301と干渉せぬよう、折曲部101Cの折曲位置は、前記バレル部301よりもねじ頭側に設けられる。また、腕部102の長さは、バレル部301の高さを超えて設けられ、端子接続部103に雌型接続端子(リセプタクル)を接続した場合に、該雌型接続端子がバレル部に接触せぬよう形成される。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、端子接続部103の変更について、実施形態においては端子接続部103は、腕部102の幅方向中央部において、平ワッシャ部101及び腕部102の幅方向の大きさの略3分の1に形成されているが、幅方向の左右両端部に2つの端子接続部を折曲形成してもよい。また、端子接続部の幅を狭く形成して(具体的には、幅方向の3分の1よりも小さく形成して)、腕部102の幅方向中央部と、左右両端部とに合計3つの端子接続部を形成してもよい。このように、端子台から導通を得て、外部に電流や信号を取り出す経路を複数形成することができる。
また、前記腕部102の変更について、実施形態においては、前記幅方向中央部において孔部102aが形成されているが、腕部の幅方向の大きさを前記端子接続部103と同等に狭く形成し、孔部102aを設けぬよう形成してもよい。即ち、平ワッシャ部101から平板形状の延設片が延設折曲されるよう形成してもよい。このように形成することにより、端子部近傍の自由スペースが少ない場合でも外部に電流や信号を取り出すための端子接続部を設けることができる。
また、前記平ワッシャ部101から延設折曲される平板形状の延設片の幅方向の大きさを、平ワッシャ部101の幅方向の大きさの3分の1よりも小さく形成して、平ワッシャ部101から3つの腕部と端子接続部が延設形成される形態としてもよい。これにより、端子台から導通を得て、外部に電流や信号を取り出す経路を複数形成することができる。特に、3つの腕部の長さを夫々違えて形成し、端子接続部の高さを夫々違えて構成してもよい。これにより、端子接続部同士の位置を離して、配設することができ、雌型接続端子の接続作業が容易になり、作業性の向上を図ることができる。
1 端子接続部付き平ワッシャ
101 平ワッシャ部
101a ねじ貫通孔
101b 座面
101c 折曲部
102 腕部
102a 孔部
102c 折曲部
103 端子接続部
2 端子ねじ
3 圧着端子
301 バレル部

Claims (4)

  1. 端子接続部が、平ワッシャ周縁部から腕部を介して延設されて一体に形成されたことを特徴とする端子接続部付き平ワッシャ。
  2. 前記端子接続部は、平ワッシャ締結面と段違いに形成されるとともに、平行に配置されることを特徴とする請求項1記載の端子接続部付き平ワッシャ。
  3. 前記腕部は、
    前記平ワッシャ及び端子接続部と、
    互いに直角を成して構成されることを特徴とする請求項2記載の端子接続部付き平ワッシャ。
  4. 前記腕部には、該腕部の延設方向に沿って、
    中央部に孔部が形成されていることを特徴とする請求項3記載の端子接続部付き平ワッシャ。


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