JP2015214678A - 輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子及び摺動部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子は、表面にポリウレアが存在する粒子であって、2官能以上の自己乳化型イソシアネートを含む多官能イソシアネート成分と、ポリカーボネートポリオール又は環構造を有するポリエーテルポリオールとの反応物からなる粒子であり、該ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の架橋密度が1×10−4モル/g以上である。本発明の摺動部材は、基材の表面に潤滑油保持性塗膜が形成され、該潤滑油保持性塗膜は、上記複数個の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子と、該ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子同士を結着するバインダ樹脂とを含む。
【選択図】なし
Description
ところで、摺動部材は高温環境下で使用されることもあり、塗膜のバインダ樹脂としてはガラス転移温度が高く、耐熱性が高いものが使用されることがある。ガラス転移温度の高いバインダ樹脂を硬化させるためには硬化温度を高くしなければならないが、硬化温度を高くした際には、樹脂粒子が減量することがあった。また、樹脂粒子を含む塗膜を備えた摺動部材を高温環境下で長期間使用すると、樹脂粒子が熱劣化して減量してしまうことがあった。樹脂粒子が減量すると、油保持性が低下するため、摺動性の低下を引き起こす傾向にある。したがって、従来は、高い摺動性を持続できず、例えば、摺動部材をエンジンに使用した場合には、低フリクション化が不充分であり、トルク低減効果を持続できなかった。
本発明は、耐熱性が高く、塗膜に含有させた際には油保持性を高めて摺動性を向上でき、その摺動性を持続できる輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子を提供することを目的とする。
本発明において、「架橋密度」とは、ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の単位質量当りに含まれる3官能以上の成分のモル数のことである。
第1態様の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子において、前記ポリオール(A)の割合は、全ポリオール成分を100質量%とした際の50質量%以上であることが好ましい。
第2態様の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子において、前記ポリオール(B)の割合は、全ポリオール成分を100質量%とした際の50質量%以上であることが好ましい。
本発明の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子において、前記ポリオール(A)又は前記ポリオール(B)は、末端イソシアネート基プレポリマーを構成する一成分であり、該末端イソシアネート基プレポリマーの割合は、全ポリオール成分を100質量%とした際の50質量%以上であることが好ましい。
本発明の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子において、前記ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子における前記多官能イソシアネート成分と前記ポリオール成分との比率は、イソシアネートインデックスで105以上であることが好ましい。
本発明の摺動部材は、基材の表面に潤滑油保持性塗膜が形成され、該潤滑油保持性塗膜は、上記複数個の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子と、該ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子同士を結着するバインダ樹脂とを含む。
本発明の摺動部材によれば、塗膜に含まれる粒子の耐熱性が高く、高温環境下で使用しても油保持性に優れて高い摺動性を持続できる。
また、油保持によって摺動性を向上させると、フラッシュ発熱が低減するため、バインダ樹脂の熱劣化を抑制できるという副次的な効果も奏する。
輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子(以下、「ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子」と略す。)は、2つ以上のイソシアネート基を有するイソシアネートを含む多官能イソシアネート成分と、2つ以上のヒドロキシ基を有するポリオール含むポリオール成分との反応物からなる粒子である。また、ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子は、その粒子の表面にポリウレアが存在している。
自己乳化型イソシアネートは、水中に添加し、攪拌した際に、水中で微粒子として分散することが可能なイソシアネート化合物である。具体的には、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートの少なくとも一方から形成され、分子内にビュウレット、イソシアヌレート、ウレタン、ウレトジオン、アロファネートよりなる群からなるいずれか1つの構造を有するポリイソシアネートポリマーに親水基(例えば、ヒドロキシ基、オキシアルキレン基、カルボキシ基等)が導入された化合物である。
自己乳化型イソシアネートの具体例としては、バーノック DNW−5500,DNW−6000(DIC株式会社)、Basonat HW1000,HW180PC,LR9056,LR9080(BASF)、タケネート WD−720,WD−725,WD−730,WB−700,WB−820,WB−920(三井化学株式会社)、デュラネート WB40−100,WB40−80D,WT20−100,WT30−100,WE50−100(旭化成ケミカルズ株式会社)、バイヒジュール 3100,304,305,XP2451/1,XP2487/1、XP2547,XP2655,XP2700,DN,DA−L,401−70(住化バイエルウレタン株式会社)等が挙げられる。
自己乳化型イソシアネートは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
他の多官能イソシアネートとしては、特に制限なく使用でき、例えば、脂肪族イソシアネート、芳香族イソシアネート等が挙げられる。
脂肪族イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアネート−1−1−メチルシクロヘキサン、ジイソシアネートシクロブタン、テトラメチレンジイソシアネート、o−、m−若しくはp−キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ドデカンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート又はイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香族イソシアネートとしては、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4、4’−ジイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、m−若しくはp−フェニレンジイソシアネート、クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ナフタリン−1、5−ジイソシアネート、ジフェニルー4,4’−ジイソシアネート、3、3’−ジメチルジフェニル−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネートカーボジイミド変性ジフェニルメタジイソシアネート、ポリフェニルポリメチレンイソシアネート又はジフェニルエーテルジイソシアネート等のイソシアネートモノマー類が挙げられる。
変性ポリイソシアネートとしては、例えば、過剰のイソシアネートモノマーの1種単独若しくは2種以上を、各種の多価アルコール等のポリヒドロキシ化合物と反応させて得られるポリウレタンポリイソシアネート、イソシアネートモノマーを重合させることによって得られる、イソシアヌレート環を含んだポリイソシアネート、イソシアネートモノマーと水と反応させて得られる、ビュレット結合を含んだポリイソシアネート等が挙げられる。
自己乳化型イソシアネートの割合が前記下限値以上であれば、平均粒子径が塗膜の厚みより大きな粗粒子の生成を抑制できる。自己乳化型イソシアネートの割合が前記上限値以下であれば、平均粒子径が小さくなりすぎることを防止でき、塗料化した際、塗料の増粘を抑制できる。そのため、塗膜化したときの面粗度を小さくでき、油保持性がより高くなる。
ポリカーボネートポリオール(A)の具体例としては、DesmophenC 2100,2200,3100XP,3200XP,XP2716,1100,1200(住化バイエルウレタン株式会社)、クラポール C−1065N,C−2065N,C−1015N,C−2015N,C−590,C−1090,C−2090,C−3090,C−4090,C−5090,C−1050,C−2050(株式会社クラレ)、プラクセル CD205PL,CD210,CD220,CD220PL(株式会社ダイセル)、デュラノール T6002,T6001,T5652,T5651,T5650J,T5650E,T4672,T4671,T4692,T4691,G3452,G3450J(旭化成ケミカルズ株式会社)、ニッポラン 981,980R,982R,PC−61(日本ポリウレタン株式会社)、ETERNACOLL UH−50,UH−100,UH−200,UH−300,UHC50−200,UHC50−100,UC−100,UM−90(3/1),UM−90(1/1)(宇部興産株式会社)等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオール(A)は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエーテルポリオール(B)の具体例としては、トリシクロデカンジメタノール、3−(ヒドロキシメチル)−1−アダマンタノール、1,3,5−アダマンタントリオール、1,3−アダマンタンジオール、水添ビスフェノールA、スピログリコール、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール(B)は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
他のポリオールとしては、特に制限なく使用でき、例えば、下記(a)〜(h)のポリオールを使用できる。
(a)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、ヒドロキシビバリルヒドロキシピバレート、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、グリセリン又はヘキサントリオール等の多価アルコール類。
(b)ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシテトラメチレングリコール又はポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオキシテトラメチレングリコール等のポリエーテルグリコール類。
(c)上記各種の多価アルコール類と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル又はアリルグリシジルエーテル等の(環状)エーテル結合含有化合物との開環重合によって得られる変性ポリエーテルポリオール類。
(d)上記各種の多価アルコール類の1種以上と、多価カルボン酸類との共縮合によって得られるポリエステルポリオール類であって、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサトリカルボン酸又は2,5,7−ナフタレントリカルボン酸等の多価カルボン酸類を用いて得られるポリオール類。
(e)上記各種の多価アルコール類の1種以上と、カプロラクトン、δ−バレロラクトン又は3−メチル−δ−バレロラクトン等のラクトン類との重縮合反応によって得られるラクトン系ポリエステルポリオール類。
(f)上記各種の多価アルコール類と、多価カルボン酸類と、上記各種のラクトン類との重縮合反応によって得られるラクトン変性ポリエステルポリオール類。
(g)ビスフェノールA型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、一価及び/又は多価アルコール類のグリシジルエーテル、一塩基酸及び/又は多塩基酸類のグリシジルエステル等のエポキシ化合物を、ポリエステルポオールの合成時に、1種以上併用して得られるエポキシ変性ポリエステルポリオール類。
(h)ポリエステルポリアミドポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリペンタジエンポリオール、ひまし油、ひまし油誘導体、水添ひまし油、水添ひまし油誘導体、水酸基含有アクリル系共重合体、水酸基含有含フッ素化合物又は水酸基含有シリコン樹脂。
ポリオールとしてポリエーテルポリオール(B)を用いた場合、全ポリオール成分中のポリエーテルポリオール(B)の割合は50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。ポリエーテルポリオール(B)の割合が前記下限値以上であれば、ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の耐熱性がより高くなる。具体的には、バインダ樹脂を硬化する際、230℃程度の高温にも耐えられる耐熱性を発揮する。
多官能イソシアネート成分としては、上記と同様のものを使用することができる。
ポリオール成分としては、ポリカーボネートポリオール(A)及びポリエーテルポリオール(B)の少なくとも一方が使用され、必要に応じて、上記他のポリオールを加えてもよい。
前記末端イソシアネート基プレポリマーの割合は、全ポリオール成分を100質量%とした際の50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。末端イソシアネート基プレポリマーの割合が前記下限値以上であれば、ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の耐熱性がより高くなる。具体的には、バインダ樹脂を硬化する際、230℃程度の高温にも耐えられる耐熱性を発揮する。
ここで、「架橋密度」とは、ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の単位質量当りの3官能以上の成分のモル数である。
ここで、最大粒子径は、レーザー回折式粒度分布計(例えば、島津製作所製SALD2100)によって測定された最大粒子径である。
すなわち、水中に、2官能以上の自己乳化型イソシアネートを含む多官能イソシアネート成分と、ポリカーボネートポリオール(A)又はポリエーテルポリオール(B)を含むポリオール成分とを添加し、懸濁重合させる。この製造方法によれば、粒子最大粒子径が3μm未満のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子が容易に得られる。
その際、ポリオールとの反応当量を超える過剰の多官能イソシアネートを存在させて、イソシアネート基を水と反応させることにより、ポリウレア構造を形成する。
具体的には、イソシアネートインデックスが105以上であることが好ましく、120以上であることがより好ましい。イソシアネートインデックスが前記下限値以上であれば、未反応のポリオールが残りにくく、耐熱性に優れたポリウレタンポリウレア複合架橋粒子を容易に製造できる。
ここで、イソシアネートインデックスは、ポリオール成分のイソシアネート反応性水素原子に対するイソシアネート基の割合の百分率である。
本発明のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子は、自動車等の輸送機器の部材に使用され、例えば、エンジンのピストン、すべり軸受、ギア等を構成する摺動部材に好適に使用される。また、本発明のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子は、自動車のインスツルメントパネル又はダッシュボードの加飾成形品にも用いることが可能である。
本発明の摺動部材は、基材の表面に潤滑油保持性塗膜が形成された部材である。基材としては、金属基材、セラミックス基材、樹脂基材等のいずれであってもよいが、金属基材が好ましく、金属種としてはアルミニウム合金がより好ましい。アルミニウム合金を用いると、軽量でありながらも高い強靭性が得られると共に、耐熱性及び耐摩耗性が高くなる。
また、基材の形状は特に制限されず、例えば、平板状であってもよいし、円筒状であってもよいし、円柱状であってもよい。
該摺動部材は、例えば、エンジンのピストン、すべり軸受、ギア等に使用される。
潤滑油保持性塗膜の膜厚は、摩擦抵抗を充分に低減できる範囲で薄膜であることが好ましく、具体的には、3〜5μmであることが好ましい。
また、通常、バインダ樹脂としては、熱硬化性のモノマー又はオリゴマーが熱硬化した熱硬化型樹脂が用いられる。
また、自己乳化型イソシアネートを用いて得たポリウレタンポリウレア複合架橋粒子は粒子径が小さくなる傾向にあるため、該ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子を含む潤滑油保持性塗膜は表面凹凸の高低差が小さい。そのため、他部材表面に油膜が形成されている場合には、その油膜との接触面積が大きくなる。
これらのことから、摺動部材における潤滑油保持性塗膜は、潤滑油存在下において、他部材に対して摺動性の向上に寄与する油膜を強固に保持でき、他部材との摺動によって油膜が掻き取られることを抑制でき、油膜切れを防止できる。したがって、最低せん断層を油膜中とすることができるため、充分且つ持続的に摩擦抵抗を低減でき、摺動トルクを低減できる。
しかも、摩擦抵抗を低減できることにより、摺動時のフラッシュ発熱を抑制できるため、該潤滑油保持性塗膜に含まれるバインダ樹脂の熱劣化を抑制できる。
また、潤滑油保持性塗膜に含まれるポリウレタンポリウレア複合架橋粒子は高い耐熱性を有するため、バインダ樹脂の硬化温度を高くした場合でも、ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子は減量しにくくなっている。したがって、ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子を含む潤滑油保持性塗膜を、高温環境下で長期間使用しても、油保持性が低下しにくく、摺動性の低下を引き起こしにくい。
まず、上記ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子及びバインダ樹脂を溶剤中に分散させて分散液を調製する。次いで、調製した分散液を基材の摺動面に塗布する。分散液の塗布方法としては特に制限されず、例えば、エアスプレー、エアレススプレー、静電塗装、パッド印刷、スクリーン印刷等を適用することができる。
次いで、分散液の塗膜を乾燥させて溶剤を揮発させた後、所定の温度(例えば230℃)で加熱して塗膜を硬化する。これより、基材の表面に潤滑油保持性塗膜を形成して、摺動部材を得る。
例えば、摺動部材を内燃機関のピストンとして使用することができる。図1(a)に示すように、通常、内燃機関のピストン1はシリンダ4内に収容され、シリンダ4の内面には潤滑油7が供給される。基材2の表面に潤滑油保持性塗膜3が形成された本発明の摺動部材をピストン1として使用した場合、潤滑油7をピストン1表面の潤滑油保持性塗膜3に保持できる。そのため、ピストン1とシリンダ4との間に、潤滑油の油膜10を形成できる。そのため、最低せん断層を油膜10中とすることができるため、充分且つ持続的に摩擦抵抗を低減でき、摺動トルクを低減できる。
特許文献1のように、固体潤滑膜を形成した場合には、図1(b)に示すように、ピストン9表面に潤滑油7を保持できず、摺動性向上に寄与し得るほどの油膜を形成しない。
そのため、最低せん断層が固体潤滑膜6とシリンダ4との界面となり、充分且つ持続的に摩擦抵抗及び摺動トルクを低減させることが困難である。
(参考例1,2及び比較参考例1)
図2に、ポリカーボネートポリオールを含む本発明のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の一例(参考例1)、ポリエーテルポリオールを含む本発明のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の一例(参考例2)の浸漬熱を示す。また、図2には、比較対象として、ポリカーボネートポリオール及びポリエーテルポリオールを含まない従来のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の一例(比較参考例1)の浸漬熱も示す。
ここで、浸漬熱とは、固体表面に液体が接触したときに発生する熱のことである。浸漬熱は、固体の表面積や液体との混ざり易さ、吸着力の指標となるものである。浸漬熱が高い程、液体と混ざり易く、また、吸着力が大きい。図2では、摺動部材の潤滑油として一般的に用いられる鉱物油(25℃条件下)に対する各粒子の浸漬熱を示している。
図2に示すように、参考例1,2のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の浸漬熱は、比較参考例1のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の浸漬熱と同等であった。したがって、本発明のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子は、潤滑油に対する親和性が、従来のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子と同等であった。
(参考例3,4及び比較参考例2)
図3に、ポリカーボネートポリオールを含む本発明のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の一例(参考例3)を加熱した際の質量の減少量を示す。図3に、ポリエーテルポリオールを含む本発明のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の一例(参考例4)を加熱した際の質量の減少量を示す。また、図3には、比較対象としてポリカーボネートポリオール及びポリエーテルポリオールを含まない従来のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の一例(比較参考例2)を加熱した際の質量の減少量も示す。
図3に示すように、参考例3,4のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子は、比較参考例2のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子よりも、加熱した際の質量減少量が少なかった。具体的には、本発明のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の質量減少量は、従来のポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の質量減少量の約50%であった。
ポリアミドイミド樹脂からなるバインダ樹脂と、下記の粒子1と、N−メチルピロリドンとを含む分散液を調製した。その際、バインダ樹脂と粒子との合計質量に対する粒子の配合割合を表2に示す通りとした。
次いで、調製した分散液をアルミニウム合金の板上に、下記表1に示す条件のスプレーコーティングにより塗布し、乾燥させて溶剤を揮発させた後、加熱して、バインダ樹脂を硬化させた。これにより、潤滑油保持性塗膜を形成して摺動部材を得た。
粒子の種類、粒子の配合割合及び加熱温度の少なくとも1つを表2,3に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、潤滑油保持性塗膜を形成し、摺動部材を得た。
粒子1:自己乳化型イソシアネート(具体的には、旭化成社製デュラネートWB40−100)70質量%とポリカーボネートポリオール(具体的には、旭化成社製デュラノールT6001)30質量%とを、イソシアネートインデックス10000で懸濁重合させて得た粒子。最大粒子径:2.9μm、架橋密度:9.06×10−4モル/g。
粒子2:根上工業株式会社製「アートパールNI−800T」、ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子、架橋密度:1.24×10-3モル/g。
粒子3:自己乳化型イソシアネート(具体的には、旭化成社製デュラネートWB40−100)70質量%と末端イソシアネート基プレポリマー(ポリオール成分:環構造を有するポリエーテルポリオール、具体的には、両末端をHDIで変性したスピログリコール)30質量%とを懸濁重合させて得た粒子。最大粒子径:2.9μm、架橋密度 9.06×10−4モル/g。
(摺動部材における潤滑油保持性塗膜の表面形状測定)
実施例3及び比較例3について、走査型プローブ顕微鏡を用いて潤滑油保持性塗膜表面の形状を測定した。図4に実施例3の表面形状画像を示し、図5に比較例3の表面形状画像を示す。
実施例3の潤滑油保持性塗膜の表面には、高低差が小さい凹凸が全体的に均一に存在していた。一方、比較例3の潤滑油保持性塗膜の表面の凹凸は、高低差が大きかった。
図6(a)に示すように、凹凸の高低差が小さい実施例3の潤滑油保持性塗膜3は、他部材4の表面に形成された油膜10との接触面積が大きくなり、充分かつ持続的に油膜10を保持できる。一方、図6(b)に示すように、凹凸の高低差が大きい比較例3の潤滑油保持性塗膜3Aは、他部材4の表面に形成された油膜10Aとの接触面積が小さく、充分かつ持続的に油膜10Aを保持することが困難である。
図7に、実施例3,10及び比較例3,7の潤滑油保持性塗膜の油吸着力(μN)を示す。ここで、油吸着力は単位面積あたりの油吸着力である。単位面積当たりの油吸着力は、カンチレバーを備える走査型プローブ顕微鏡(以下、「SPM」という。)を用い、下記測定条件に従って部分的な油吸着力を測定し、該油吸着力測定値に各塗膜の比表面積を乗じることによって求められる。
具体的に、SPMによる油吸着力の測定では、図8(a)に示すように、潤滑油保持性塗膜3の表面を、潤滑油に類似した炭化水素修飾Sが施されたカンチレバー51(図8(b)参照)で走査する。これにより、潤滑油保持性塗膜3と炭化水素修飾されたカンチレバー51の先端部52との吸着度合いを測定することにより、潤滑油保持性塗膜3の油吸着力を測定可能となる。すなわち、炭化水素修飾されたカンチレバー51の先端部52に接触させた潤滑油保持性塗膜3を、前記先端部52から引き離すときに必要な力を測定することで、潤滑油保持性塗膜3の油吸着力を測定できる。
図7に示すように、実施例3,10の潤滑油保持性塗膜は、比較例3の潤滑油保持性塗膜よりも、油吸着力が高かった。しかも、硬化温度を230℃という高温にしたにもかかわらず、充分に高い油吸着力を有していた。
測定装置:島津製作所製「JSPM 9600」
測定モード:フォースカーブモード
測定範囲:20μm四方
測定点:32点×32点
実施例3,10の潤滑油保持性塗膜及び比較例3の潤滑油保持性塗膜について、レーザーラマンを測定して、ウレタン及びウレアの分布を調べた。ウレタン及びウレアの分布はポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の分布と同等である。レーザーラマン測定は、レーザー波長を785nmとし、スポット及びラインマッピングにより実施した。
図9に、実施例3の潤滑油保持性塗膜の表面をレーザーラマンにより分析した結果を示し、図10に、実施例10の潤滑油保持性塗膜の表面をレーザーラマンにより分析した結果を示し、図11に、比較例3の潤滑油保持性塗膜の表面をレーザーラマンにより分析した結果を示す。図9〜11において、白い部分は、ウレタン及びウレアが多く存在する部分であり、黒い部分は、バインダ樹脂が多く存在する部分(すなわち、ウレタン及びウレアが少ない部分)である。
図9,10に示すように、実施例3,10では、ウレタン及びウレアを示す白い部分は、大きな偏りもなく全体的に均一に分布しているが、図11に示すように、比較例3では、ウレタン及びウレアを示す白い部分が減少していた。
図12には、硬化温度に対する塗膜表面のウレタン及びウレアの面積率(%)を示す。
実施例3,10では、硬化温度を高くしても低くしても面積率はほとんど変化しないのに対し、比較例3では、硬化を高くすると、ウレタン及びウレアの面積率が小さくなっていた。これらの結果から、実施例3,10では、硬化温度を高くしても、油保持性を維持でき、比較例3では、硬化温度を高くすると、ウレタン反応が少なくなり、油保持性が低下すると思われる。
これらの結果から、実施例3,10の潤滑油保持性塗膜は、比較例3の潤滑油保持性塗膜よりも、ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子が全体に均一に分散され、油保持性に優れると推測される。
以下のように、実施例2〜4,10及び比較例3,7の潤滑油保持性塗膜の摩擦係数を測定した。
アルミニウム製のテストパネルの表面に潤滑油保持性塗膜を形成し、その表面に流動パラフィンを塗布した。次いで、図13に示すように、先端がドーム状のボール71を、各潤滑油保持性塗膜Wの表面に接触させ、繰り返し直線的に往復移動させて摩擦係数を測定した。その際の測定条件を表4に示す。
図15に、実施例2〜4,10及び比較例3,7の摩擦係数の結果を示す。図15に示すように、実施例2〜4,10は、比較例3と比較し、摩擦係数が40%ほど小さいことが分かった。
この結果から、本発明に係る潤滑油保持性塗膜は、従来よりも摩擦係数を低減できることが確認された。
ステンレス(SUS)製のテストパネルの表面に潤滑油保持性塗膜を形成し、その表面にエンジンオイルを塗布した。次いで、図14に示すように、先端がドーム状のボール71を、各潤滑油保持性塗膜Wの表面に接触させ、繰り返し円周移動させて、接線方向の力、すなわち接線力Aを測定した。その際の測定条件を表5に示す。
図16に、実施例3,10及び比較例3における周速(m/秒)と接線力(N)との関係を示す。図16に示すように、実施例3,10は、比較例3と比べて、接線力が小さいことが分かった。
次いで、硫化モリブデンを含む固体潤滑膜の接線力Bに対する低減率を、{(B−A)/B}×100の式より求めた。結果を表2,3に示す。求められた接線力低減率が大きい程、摺動性に優れる。
表2,3に示すように、実施例は、比較例と比べて、従来の固体潤滑膜に対する接線力の低減率が大きいことが分かった。この結果から、本実施例によれば、従来よりも接線力を小さくでき、摩擦抵抗を低減できることが確認された。
なお、比較例7は、耐熱性が低い粒子を用いているが、接線力低減率が実施例とほぼ同等になっているのは、塗膜の硬化温度を低くしたためである。
2 基材
3 潤滑油保持性塗膜
4 シリンダ(他部材)
7 潤滑油
10 油膜
Claims (8)
- 表面にポリウレアが存在するポリウレタンポリウレア複合架橋粒子であって、
2官能以上の自己乳化型イソシアネートを含む多官能イソシアネート成分と、カーボネート結合を有するポリオール(A)を含むポリオール成分との反応物からなる粒子であり、
該ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の架橋密度が1×10−4モル/g以上である、輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子。 - 前記ポリオール(A)の割合は、全ポリオール成分を100質量%とした際の50質量%以上である、請求項1に記載の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子。
- 表面にポリウレアが存在するポリウレタンポリウレア複合架橋粒子であって、
2官能以上の自己乳化型イソシアネートを含む多官能イソシアネート成分と、エーテル結合及び環構造を有するポリオール(B)を含むポリオール成分との反応物からなる粒子であり、
該ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子の架橋密度が1×10−4モル/g以上である、輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子。 - 前記ポリオール(B)の割合は、全ポリオール成分を100質量%とした際の50質量%以上である、請求項3に記載の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子。
- 前記自己乳化型イソシアネートの割合は、多官能イソシアネート成分とポリオール成分との合計を100質量%とした際の30〜90質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子。
- 前記多官能イソシアネート成分と前記ポリオール成分との比率は、イソシアネートインデックスで105以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子。
- 前記ポリオール(A)又は前記ポリオール(B)は、末端イソシアネート基プレポリマーを構成する一成分であり、該末端イソシアネート基プレポリマーの割合は、全ポリオール成分を100質量%とした際の50質量%以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子。
- 基材の表面に潤滑油保持性塗膜が形成され、該潤滑油保持性塗膜は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の複数個の輸送機器部材用ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子と、該ポリウレタンポリウレア複合架橋粒子同士を結着するバインダ樹脂とを含む、摺動部材。
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