JP2001342434A - コーティング用組成物 - Google Patents

コーティング用組成物

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JP2001342434A
JP2001342434A JP2000164220A JP2000164220A JP2001342434A JP 2001342434 A JP2001342434 A JP 2001342434A JP 2000164220 A JP2000164220 A JP 2000164220A JP 2000164220 A JP2000164220 A JP 2000164220A JP 2001342434 A JP2001342434 A JP 2001342434A
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fine particles
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binder resin
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JP2000164220A
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English (en)
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Hiromitsu Nakayama
浩光 中山
Keiji Tanaka
敬次 田中
Kazuyuki Kuwano
一幸 桑野
Takao Nomura
孝夫 野村
Masato Yamamori
昌人 山盛
Toshihiro Naruse
俊裕 成瀬
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Trinity Industrial Corp
Sanyo Chemical Industries Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Trinity Industrial Corp
Sanyo Chemical Industries Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スエード調の外観やソフトな触感を有し、か
つ十分な耐摩擦性を有するコーティング剤を提供する。 【解決手段】 樹脂微粒子(A)及びバインダー樹脂
(B)を必須成分とし、表面摩擦係数が1.0以下の塗
膜を形成するコーティング用組成物であって、樹脂微粒
子(A)が球状粒子であり、その数平均粒径は1〜80
0μmであり、かつ、最短径/最長径の比率が0.7〜
1の範囲にある粒子が数平均で70%以上であるコーテ
ィング用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコーティング用組成
物、さらに詳しくは耐摩擦性スエード調コーティング用
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ABS製、PP(ポリプロピレ
ン)製、変性PP製等の樹脂からなる自動車内装部材の
うち、インストルメントパネル等の運転席から見える部
分には、太陽光が反射して運転を妨げることがないよう
に、アクリル樹脂やウレタン樹脂製の微粒子ビーズを含
有した防眩性コーティング剤(例えば大橋化学(株)社
製ラビ塗料)を塗装することが一般的である。
【0003】近年、これら微粒子ビーズ含有コーティン
グ剤を利用して自動車内装部材にスエード調の外観、触
感を付与することが試みられている。含有されるビーズ
の量、粒径などを調整することで外観上はスエード調に
なるものの触感は堅いものとなってしまう。しかしなが
ら、ソフト感を与えようとしてコーティング樹脂を低モ
ジュラス化すれば塗膜の強度が低下し摩擦に対する耐久
性(耐摩擦性)が悪化するという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決するものであって、スエード調の外観やソフトな触
感を有し、かつ十分な耐摩擦性を有するコーティング剤
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果本発明に至った。すなわ
ち本発明は、樹脂微粒子(A)及びバインダー樹脂
(B)を必須成分とし、表面摩擦係数が1.0以下の塗
膜を形成するコーティング用組成物であって、樹脂微粒
子(A)は、球状微粒子であり、その数平均粒径は1〜
800μmであり、かつ、最短径/最長径の比率が0.
7〜1の範囲にある粒子が数平均で70%以上のもので
あるコーティング用組成物;該組成物を部材の表面に塗
装、定着させることによって得られる塗膜;及び、該組
成物を表面に塗装、定着させた自動車用部材である。な
お、ここで言う表面摩擦係数とは表面測定機(例えばカ
トテック社製KES−SE)で測定されたMIUの値を
指す。
【0006】
【発明の実施の形態】該樹脂微粒子(A)の数平均粒子
径は、1〜800μmであり、塗膜表面のざらつき感、
スエード感の観点から、好ましくは10〜500μm、
更に好ましくは10〜100μmである。数平均粒子径
は、例えば、粒子測定機(具体的には、例えば、COU
LTER COUNTER MODEL TAII(C
OULTER ELECTRONICS,INC.社
製)で測定することができる。
【0007】また、該樹脂微粒子(A)は球状である
が、本明細書において該樹脂微粒子(A)が球状である
とは、該樹脂微粒子(A)のうち、最短径/最長径の比
率が0.7〜1の範囲にある粒子が数平均で70%以上
であることをいう。該樹脂微粒子(A)は、最短径/最
長径の比率が0.7〜1の範囲にある粒子が数平均で9
0%以上であるか、又は、最短径/最長径の比率が0.
9〜1の範囲にある粒子が数平均で70%以上であるこ
とが好ましく、最短径/最長径の比率が0.9〜1の範
囲にある粒子が数平均で90%以上であることが一層好
ましい。ここで、最短径/最長径の比率は電子顕微鏡
(例えば、日本電子データム株式会社製走査型電子顕微
鏡JSM−5310等)の撮影で得られた微粒子の映像
写真をノギス等を用いて実測することで得ることができ
る。測定個数はその精度の観点から通常10個以上、好
ましくは20個以上である。
【0008】該樹脂微粒子(A)の数平均粒子径が80
0μmを超えたり、粒子が球状でなく不定形であると、
塗膜のざらつき感が生じ、表面摩擦係数が大きくなる。
表面摩擦係数が1.0を超えると塗膜の摩擦抵抗が大き
くなり、耐久性が低下し耐摩擦性が不充分となる。ま
た、数平均粒子径が1μm未満であると塗膜表面のスエ
ード調の外観、ソフト感が得られない。従って該樹脂微
粒子(A)はこれらの範囲にある必要がある。
【0009】該樹脂微粒子(A)の樹脂としては、例え
ば、ビニル重合体、縮合重合体および天然樹脂などが挙
げられ、ビニル重合体としては、例えばポリスチレン樹
脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂など、縮合重合体として
は、例えばポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエス
テル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、尿素樹脂、シリコン系樹脂など、天然樹脂として
は、例えばロジンおよびその誘導体、セルロースおよび
その誘導体、天然グアムおよびその誘導体など、が挙げ
られる。これらのうち、好ましくは塗膜のソフト感の点
でポリウレタン系樹脂である。
【0010】該樹脂微粒子(A)を構成する樹脂の数平
均分子量は、保存安定性および塗膜の耐摩耗性の観点か
ら、通常1,000〜400,000(測定法;GPC
法、移動層テトラヒドロフラン、温度40℃)、好まし
くは5,000〜300,000、特に好ましくは1
0,000〜100,000である。
【0011】該樹脂微粒子(A)を構成する樹脂が熱可
塑性樹脂の場合は、その熱軟化点(測定法;環球式軟化
点測定法(JISK2207))は、塗膜乾燥時の微粒
子の形状保持性の観点から、通常80〜250℃、好ま
しくは100〜200℃、更に好ましくは140〜18
0℃である。
【0012】該樹脂微粒子(A)の作成方法は特に限定
されるものではないが、例示すれば、スチレン系、アク
リル系微粒子の場合は、水中で適当な分散安定剤(ポリ
ビニルアルコール等)のもと、ビニル単量体(スチレ
ン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等)お
よび油溶性ラジカル重合開始剤(アゾビスブチロニトリ
ル、アゾビスバレロニトリル等)の液滴を形成させなが
らラジカル重合を行う懸濁重合法、上記水に代えてビニ
ル単量体が溶解しない有機溶剤(シクロヘキサン等)を
使用した非水系懸濁重合法(例えば特開平3−2009
76号公報)、ビニル単量体、油溶性ラジカル開始剤、
水不溶の有機溶剤(トルエン等)の混合物を分散安定剤
存在下の水中で分散させ、ラジカル重合させる分散重合
法、懸濁重合法によって得られた微細粒子を溶剤及びラ
ジカル重合性ビニル単量体にて膨潤させ、その膨潤した
粒子内でさらに重合させるシード重合法(例えば特開昭
58−106554号公報)等が挙げられる。
【0013】また、ビニル重合体以外の有機樹脂である
フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ナイロン樹脂および
メラミン樹脂等の微粒子の作成法としては上記樹脂の有
機溶剤(トルエン、エチレングリコール等)溶液を温度
差(例えば高温の有機溶剤溶液を徐々に冷却する)を利
用して微粒子を沈殿させる方法、上記有機溶剤溶液に貧
溶剤(シクロヘキサン、石油エーテル等)を徐々に混合
し、不溶化した微粒子を沈殿させる方法などが挙げられ
る。
【0014】該樹脂微粒子(A)のうち、素材として最
も好適であるポリウレタン樹脂微粒子の球状化方法は特
に限定されないが、例えば以下の方法が例示できる。 1)分散剤(a1)を含有した水中で、ポリウレタン樹脂
の水分散体を形成させ、該水分散体から樹脂微粒子
(A)を分離乾燥して粉体を得る方法(例えば特開平0
7−133423号および特開平08−120041号
各公報明細書に記載の方法)。 2)ポリウレタン樹脂を溶解しない有機溶剤(n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、n−ヘプタンなど)中でポリウレ
タン樹脂の非水分散体を形成させ、該非水分散体から樹
脂微粒子(A)を分離乾燥して粉体を得る方法(例えば
特開平04−255755号公報明細書に記載の方
法)。 3)ブロック状またはペレット状のポリウレタン樹脂を冷
凍粉砕法、氷結粉砕法等の方法で粉砕し、樹脂微粒子
(A)の粉体を得る方法。 これらのうちでは、多量の有機溶剤を使用せずしかも所
望の形状・粒径の粉体が容易に得られる点で上記1)の方
法が好ましい。
【0015】上記1)の方法は具体的には、分散剤(a
1)存在下、水系媒体中で、イソシアネート基末端ウレ
タンプレポリマー(a2)と、伸長剤および必要により
停止剤、架橋剤を反応させることによりポリウレタン樹
脂からなる微粒子を得ることができる。
【0016】イソシアネート末端ウレタンプレポリマー
(a2)は過剰のポリイソシアネート(a4)と数平均
分子量100〜10,000(測定法;GPC法、移動
層はテトラヒドロフラン、温度40℃)の高分子ジオー
ル(a5)および必要により低分子ジオール(a6)と
の反応により得られる。
【0017】上記ポリイソシアネート(a4)として
は、例えば、炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同
様)6〜20の芳香族ポリイソシアネート、炭素数2〜
18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数6〜15の脂
環式ポリイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族
ポリイソシアネートおよびこれらのポリイソシアネート
の変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネ
ート基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミ
ン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性
物など)およびこれらの2種以上の混合物が含まれる。
【0018】上記炭素数6〜20の芳香族ポリイソシア
ネートの具体例としては、例えば1,3−および/また
は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−およ
び/または2,6−トリレンジイソシアネート(TD
I)、粗製TDI、2,4′−および/または4,4′
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,
4′−ジイソシアナトビフェニル、3,3′−ジメチル
−4,4′−ジイソシアナトビフェニル、3,3′−ジ
メチル−4,4′−ジイソシアナトジフェニルメタン、
粗製MDI(粗製ジアミノジフェニルメタン(ホルムア
ルデヒドと芳香族アミン(アニリン等)またはその混合
物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量の
(例えば5〜20重量%)の3官能以上のポリアミンと
の混合物)のホスゲン化物;ポリアリールポリイソシア
ネート(PAPI))、1,5−ナフチレンジイソシア
ネート、4,4′,4′′−トリフェニルメタントリイ
ソシアネート、m−およびp−イソシアナトフェニルス
ルホニルイソシアネートが挙げられる。
【0019】上記炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシア
ネートの具体例としては、例えばエチレンジイソシアネ
ート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソ
シアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネ
ート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシ
アナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエ
チル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カ
ーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソ
シアナトヘキサノエートが挙げられる。
【0020】上記炭素数6〜15の脂環式ポリイソシア
ネートの具体例としては、例えばイソホロンジイソシア
ネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,
4′−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシ
レンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソ
シアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエ
チル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレ
ート、2,5−および/または2,6−ノルボルナンジ
イソシアネートが挙げられる。
【0021】上記炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソ
シアネートの具体例としては、例えばm−および/また
はp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,
α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ート(TMXDI)が挙げられる。
【0022】また、上記ポリイソシアネートの変性物と
しては、変性MDI(ウレタン変性MDI、カルボジイ
ミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性
MDI)、ウレタン変性TDI、ビューレット変性HD
I、イソシアヌレート変性HDI、イソシアヌレート変
性IPDIなどのポリイソシアネートの変性物およびこ
れらの2種以上の混合物[例えば変性MDIとウレタン
変性TDI(イソシアネート基含有プレポリマー)との
併用]が含まれる。
【0023】これらのうちで好ましいものは耐光性の良
好な脂肪族および脂環式ポリイソシアネート、特に、H
DI、IPDI、水添MDIである。
【0024】上記高分子ジオール(a5)としては、ポ
リエステルジオール(a51)、ポリエーテルジオール
(a52)、ポリエーテルエステルジオール(a53)
およびこれら2種以上の混合物(a54)が挙げられ
る。
【0025】上記ポリエステルジオール(a51)とし
ては、例えば、(a511)低分子ジオールをポリカル
ボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体[例えば、酸
無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル、酸ハ
ライド等]との縮合重合によるもの;(a512)低分
子ジオールを開始剤としてラクトンモノマーを開環重合
したもの;および(a513)これらの2種以上の混合
物が挙げられる。
【0026】上記(a511)および(a512)にお
ける低分子ジオールの具体例としては、例えば、脂肪族
ジオール類[例えば、直鎖ジオール(例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオールなど)、分岐鎖を
有するジオール(例えば、プロピレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、3−メチル1,5−ペンタンジオ
ール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、
1,2−、1,3−もしくは2,3−ブタンジオールな
ど)など];環状基を有するジオール類[例えば特公昭
45−1474号公報記載のもの;1,4−ビス(ヒド
ロキシメチル)シクロヘキサン、m−またはp−キシリ
レングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイ
ドまたはプロピレンオキサイド付加物(分子量500未
満)など]およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ
る。これらのうち好ましいものは1,4ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコールである。
【0027】上記(a511)におけるポリカルボン酸
もしくはそのエステル形成性誘導体の具体例としては、
炭素数4〜15の脂肪族ポリカルボン酸[例えば、コハ
ク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライ
ン酸、マレイン酸、フマル酸など]、炭素数8〜12の
芳香族ポリカルボン酸[例えば、テレフタル酸、イソフ
タル酸など]、これらのエステル形成性誘導体[例え
ば、酸無水物、低級アルキルエステル(例えば、ジメチ
ルエステル、ジエチルエステルなど)、酸ハライド(例
えば、酸クロライド等)など]およびこれらの2種以上
の混合物が挙げられる。
【0028】上記(a512)におけるラクトンモノマ
ーとしては例えば、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラ
クトン、γ−バレロラクトンおよびこれらの2種以上の
混合物が挙げられる。
【0029】上記ポリエーテルジオール(a52)とし
ては、例えば、2個の水酸基含有化合物(例えば前記低
分子ジオール、2価のフェノール類など)にアルキレン
オキサイドが付加した構造の化合物があげられる。
【0030】上記2価のフェノール類としては、例え
ば、ビスフェノール類[例えばビスフェノールA、ビス
フェノールF、ビスフェノールSなど]、単環フェノー
ル類[例えばカテコール、ハイドロキノンなど]などが
挙げられる。
【0031】上記アルキレンオキサイドとしては、例え
ば、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイ
ド(PO)、1,2−、1,3−、1,4−もしくは
2,3−ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、炭
素数5〜10またはそれ以上のα−オレフィンオキサイ
ド、エピクロルヒドリンおよびこれらの2種以上の混合
物(ブロックまたはランダム付加)が挙げられる。
【0032】これらのうち好ましいものは、低分子ジオ
ールにアルキレンオキサイドが付加したものであり、さ
らに好ましいものは脂肪族ジオールにPOが付加したも
のである。
【0033】また、ポリエーテルエステルジオール(a
53)としては、例えば上記ポリエーテルジオールの1
種以上と前記ポリエステルジオールの原料として例示し
たポリカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体の
1種以上とを縮重合させて得られるものが挙げられる。
【0034】これら高分子ジオール(a5)のうちで好
ましいものはポリエステルジオールであり、さらに好ま
しいものは低分子ジオールの1種以上とポリカルボン酸
の1種以上とから誘導される縮合ポリエステルジオール
および低分子ジオールの1種以上とラクトンモノマーと
から誘導されるポリラクトンジオールであり、特に好ま
しいものはエチレングリコールとε−カプロラクトンと
から誘導されるポリエステルジオールおよびネオペンチ
ルグリコールとアジピン酸から誘導されるポリエステル
ジオールである。
【0035】該高分子ジオール(a5)の数平均分子量
は、硬化物の伸びや強度の観点から、通常300〜1
0,000(測定法;GPC法、移動層はテトラヒドロ
フラン)、好ましくは500〜5,000、さらに好ま
しくは1,000〜3,000である。
【0036】該高分子ジオール(a5)と共に必要によ
り使用される低分子ジオール(a6)としては、前記ポ
リエステルジオールの出発物質として例示した化合物が
使用できる。該低分子ジオール(a6)として好ましい
ものは脂肪族ジオールである。
【0037】イソシアネート基末端ウレタンプレポリマ
ー(a2)を形成する際のポリイソシアネート(a
4)、高分子ジオール(a5)および低分子ジオール
(a6)のモル比は、ポリイソシアネート(a4)1モ
ルに対し、高分子ジオール(a5)は通常0.1〜0.
6モル、好ましくは0.2〜0.5モル、低分子ジオー
ル(a6)は通常0〜0.2モル、好ましくは0.05
〜0.10モルである。また、該ウレタンプレポリマー
(a2)のイソシアネート基含量は通常0.5〜10重
量%、好ましくは1.5〜6重量%である。
【0038】上記1)の方法において、伸長剤としては、
例えば、脂肪族系ジアミン(a3′)及び脂肪族系ジア
ミンのケチミン化合物(a3)が挙げられる。好ましく
は脂肪族系ジアミンのケチミン化合物(a3)である。
ケチミン化合物(a3)を得るには、例えば、炭素数3
〜8のケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなど)を用いることができ
る。
【0039】上記脂肪族系ジアミン(a3′)として
は、例えば、脂環族ジアミン[例えば、4,4′−ジア
ミノ−3,3′−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジ
アミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等];脂肪
族ジアミン[例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン等];芳香脂肪族ジアミン[例えば、キシリ
レンジアミン、α,α,α′,α′−テトラメチルキシ
リレンジアミン等]およびこれらの2種以上の混合物が
挙げられる。これらのうち好ましいものは脂環族ジアミ
ンおよび脂肪族ジアミンであり、特に好ましいものはイ
ソホロンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンであ
る。
【0040】上記1)の方法において、停止剤としては、
例えば、炭素数2〜4のアルカノール基を1個もしくは
2個有するモノアミン及び脂肪族系モノアミンが挙げら
れる。
【0041】上記炭素数2〜4のアルカノール基を1個
もしくは2個有するモノアミンとしては、例えば、モノ
アルカノールアミン[例えばモノエタノールアミン、モ
ノプロパノールアミン等];ジアルカノールアミン[例
えばジエタノールアミン、ジプロパノールアミン等]お
よびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらの
うち好ましいものはジアルカノールアミンであり、特に
好ましいものはジエタノールアミンおよびジプロパノー
ルアミンである。
【0042】上記脂肪族系モノアミンとしては、例え
ば、脂環族モノアミン〔例えばシクロペンチルアミン、
シクロヘキシルアミン等〕、脂肪族モノアミン〔例えば
メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチル
アミン、オクチルアミン、2−エチルへキシルアミン、
ノニルアミン、オレイルアミン、N−メチルブチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジブチルアミン等〕およびこれら
の2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好まし
いものは脂肪族モノアミンであり、特に好ましいものは
ブチルアミン、オクチルアミン、2−エチルへキシルア
ミン、ジブチルアミンである。
【0043】上記1)の方法において、架橋剤としては、
例えば、3〜6価のポリアミン(例えばジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミン)が挙げられる。
【0044】上記1)の方法において、ウレタンプレポリ
マー(a2)のイソシアネート基1当量に対する伸長剤
の当量比は、通常0.2〜0.98当量、好ましくは
0.5〜0.95当量であり、また、停止剤の当量比
は、通常0〜0.2当量、好ましくは0.05〜0.1
5当量であり、架橋剤の当量比は、通常0〜0.05当
量、好ましくは0〜0.02当量である。
【0045】上記1)の方法において、分散剤(a1)と
してはアニオン系、カチオン系およびノニオン系(ポリ
ビニルアルコール等)の界面活性剤が使用できる。好ま
しくは塗膜の耐水性の観点からノニオン系界面活性剤で
ある。具体的には、例えば、アニオン界面活性剤として
は、例えば、高級脂肪酸塩(例えば、炭素数8〜22の
飽和又は不飽和高級脂肪酸のナトリウム、カリウム若し
くはアミン塩)、高級アルコール硫酸エステル塩(例え
ば、炭素数8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル
塩)、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩(例えば、
炭素数8〜18の脂肪族アルコールのエチレンオキサイ
ド1〜10モル付加物の硫酸エステル塩)等を挙げるこ
とができ、カチオン界面活性剤としては、例えば、高級
脂肪族アミンの無機酸塩又は有機酸塩(例えば、炭素数
8〜18の脂肪族アミン、硬化牛脂アミン、ロジンアミ
ン等の高級アミンの塩酸塩、硫酸塩又は酢酸塩)等を挙
げることができ、ノニオン界面活性剤としては、例え
ば、高級アルコールエチレンオキサイド付加物(例え
ば、炭素数8〜18の脂肪族アルコールのエチレンオキ
サイド8〜20モル付加物)、高級脂肪酸エチレンオキ
サイド付加物(例えば、炭素数8〜18の脂肪酸のエチ
レンオキサイド8〜20モル付加物)、ポリビニルアル
コール等を挙げることができる。
【0046】上記2)の方法および上記3)の方法で使用さ
れるポリウレタン樹脂は、上記説明のプレポリマー法と
異なり、ポリイソシアネート(a4)と高分子ジオール
(a5)および低分子ジオール(a6)を一括して反応
(ワンショット法)させて得られるポリウレタン樹脂を
用いることもできる。
【0047】なお、樹脂微粒子(A)の市販品として
は、以下のものが挙げられ、これらを使用してもよい。
例えばスチレン系(花王社製PB−200Hなど)、フ
ェノール系(鐘紡社製ベルパールR−900など)、シ
リコーン系(東レ社製トレフィルE−850など)、ポ
リエチレン系(住友精化社製フロービーズLE−108
0など)、アクリル系(積水化成品工業社製テクポリマ
ーMBなど)、ポリウレタン系(大日本インキ化学工業
社製バーノックCFB300Bなど)、ナイロン系(東
レ社製SP−500など)、メラミン系(ホーネンコー
ポレーション社製ホーネンミクロスフィアMB−903
等)などの有機微粒子が挙げられる。
【0048】樹脂微粒子(A)には、着色料を0〜10
重量%、好ましくは0.5〜7重量%、さらに好ましく
は1〜5重量%含有させることができ、使用できる着色
料としては特に限定されず、例えば無機顔料、有機顔
料、染料が挙げられる。無機顔料としては、例えば、白
色顔料(例えば酸化チタン、リトポン、鉛白、亜鉛華な
ど);コバルト化合物(例えばオーレオリン、コバルト
グリーン、セルリアンブルー、コバルトブルー、コバル
トバイオレットなど);鉄化合物(例えば酸化鉄、紺青
など);クロム化合物(例えば酸化クロム、クロム酸
鉛、クロム酸バリウムなど);硫化物(例えば硫化カド
ミウム、カドミウムイエロー、ウルトラマリンなど)が
挙げられる。有機顔料としては例えば、アゾレーキ系、
モノアゾ系、ジスアゾ系、キレートアゾ系等のアゾ顔
料、ベンジイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナク
リドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、チオ
インジゴ系、ペリレン系、キノフタロン系、アンスラキ
ノン系等の多環式顔料が挙げられる。染料としては例え
ば、アゾ系、アントラキノン系、インジゴイド系、硫化
系、トリフェニルメタン系、ピラゾロン系、スチルベン
系、ジフェニルメタン系、キサンテン系、アリザリン
系、アクリジン系、キノンイミン系、チアゾール系、メ
チン系、ニトロ系、ニトロソ系、アニリン系などが挙げ
られる。
【0049】樹脂微粒子(A)には、顔料分散剤を0〜
10重量%、好ましくは0.1〜7重量%、さらに好ま
しくは0.5〜5重量%含有させることができ、使用で
きる顔料分散剤としては特に限定されないが、アニオン
界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤
などの界面活性剤(例えば米国特許第4331447号
明細書に記載のもの)が挙げられる。該顔料分散剤は樹
脂に結合していてもよい。これら顔料分散剤のうち、溶
剤との相溶性の観点で非イオン界面活性剤が好ましく、
顔料分散性の観点でラウリルアミンのエチレンオキシド
付加物(10〜30モル)が、更に好ましい。
【0050】樹脂微粒子(A)には、補強剤を0〜3重
量%、好ましくは0〜1重量%、さらに好ましくは0〜
0.5重量%含有させることができ、使用できる補強剤
としては特に限定されないが、無機系(例えばガラス繊
維、炭素繊維など)、有機系(例えばテレフタル酸/p
−フェニレンジアミンのポリアミドなど)が挙げられ
る。
【0051】樹脂微粒子(A)には、艶消し剤を0〜3
0重量%、好ましくは0〜15重量%、さらに好ましく
は0〜10重量%含有させることができ、使用できる艶
消し剤としては特に限定されないが、例えば、無機系
(例えばタルク、シラスパウダーなど)、有機系(例え
ばプロテインパウダーなど)が挙げられる。
【0052】また、上記各種添加剤を添加する方法とし
ては、樹脂微粒子(A)を作成する際に添加する方法、
樹脂微粒子(A)を一旦溶剤に溶解し、均一状態下に添
加剤を混合した後溶剤を留去する方法、樹脂微粒子
(A)を作成した後、添加して含浸させる方法などが挙
げられるが、好ましいのは樹脂に均一に含有され、水や
溶剤と接触した際に容易に抜け落ちないので、樹脂微粒
子(A)を作成する際に添加する方法である。
【0053】本発明におけるバインダー樹脂(B)とし
ては、樹脂微粒子(A)を被塗物に結着させるバインダ
ー樹脂であり、塗膜生成時には樹脂微粒子(A)のマト
リックス成分となるものである。バインダー樹脂(B)
としては、例えば、ビニル重合体、縮合重合体および天
然樹脂などが挙げられ、ビニル重合体としては、例えば
ポリスチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂など、縮合
重合体としては、例えばポリウレタン樹脂、ナイロン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコン系樹脂など、天
然樹脂としては、例えばロジンおよびその誘導体、セル
ロースおよびその誘導体、天然グアムおよびその誘導体
など、が挙げられる。これらのうち、塗膜のソフト感お
よびソフトな応力と強靱な樹脂強度を両立できるポリウ
レタン樹脂が好ましい。樹脂微粒子(A)とバインダー
樹脂(B)の樹脂の組成の組み合わせは、特に限定され
ず、同じ種類の樹脂であってもよく、異なる種類の樹脂
であってもよい。これらのうち、好ましくは同じ種類の
樹脂であり、特に好ましくは樹脂微粒子(A)およびバ
インダー樹脂(B)がいずれもポリウレタン樹脂の場合
である。
【0054】バインダー樹脂(B)としてポリウレタン
樹脂が使用される場合は、該ポリウレタン樹脂として
は、それぞれ樹脂微粒子(A)の説明で例示したポリイ
ソシアネート(a4)と高分子ジオール(a5)および
必要により低分子ジオール(a6)および必要により脂
肪族系モノアミン(a9)を反応させることにより得ら
れる。これらの内、好ましいものは耐水性と樹脂強度の
観点から芳香族系ポリイソシアネートおよび/または脂
環式ポリイソシアネートとポリエステル系ポリオールと
を反応させたものであり、特にMDI、エチレンアジペ
ート、ブチレンアジペート(重量比5〜25/10〜7
0/10〜70)反応物である。
【0055】バインダー樹脂(B)としてアクリル樹脂
が使用される場合は、該アクリル樹脂としては、公知の
ラジカル重合性ビニルモノマー[例えばスチレン系モノ
マー、アルキル(メタ)アクリレート、ビニルエステル
等)とラジカル重合開始剤(例えばパーオキサイド系、
アゾ系、レドックス系開始剤等)とを必要により水およ
び/または有機溶剤(例えばトルエン、キシレン等)の
存在下に重合することで得られるもの] が挙げられる。
耐水性と塗装性の観点から、スチレン系モノマーとアル
キル(メタ)アクリレートの共重合物が好ましく、特に
スチレン/メチルメタクリレート/ブチルアクリレート
/ドデシルアクリレートの共重合物(重量比5〜50/
5〜50/5〜20/1〜20)が好ましい。
【0056】バインダー樹脂(B)としてポリエステル
樹脂が使用される場合は、該ポリエステル樹脂として
は、ポリカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体
(上記a511で例示したもの)と低分子ジオール(a
6)から公知の方法により得られるものが挙げられる。
これらの内、好ましいものは耐水性と得られた塗膜の柔
らかさの観点で、分岐型ジオールと脂肪族カルボン酸と
の反応物であり、特に好ましくは3−メチル−1,5−
ペンタンジオールとアジピン酸の反応物である。
【0057】本発明の組成物は基材に塗装するものであ
るから、塗装時には樹脂微粒子(A)が固体でバインダ
ー樹脂(B)が液状であり、塗装後には両者とも固体に
なるように設計しなければならない。この方法としては
(i)融点を利用する方法、(ii)バインダー樹脂
(B)に反応性を持たせて塗装後に固体化させる方法、
(iii)塗装時には樹脂微粒子(A)とバインダー樹
脂(B)のうち、バインダー樹脂(B)だけを溶解でき
るような溶剤を使用する方法が挙げられる。これらのう
ち、塗装性と保存安定性の観点で(iii)の方法が好
ましい。
【0058】上記融点を利用する方法(i)とは樹脂微
粒子(A)の融点>塗装時温度>バインダー樹脂(B)
の融点とすることであり、具体的には、樹脂微粒子
(A)の数平均分子量>バインダー樹脂(B)の数平均
分子量とする方法、樹脂微粒子(A)の製造時に先に例
示した架橋剤を併用して樹脂微粒子(A)の融点を上げ
る方法などが挙げられる。好ましいものは融点を上げる
効果の高い架橋剤を併用する方法である。
【0059】上記(ii)の、バインダー樹脂(B)に
反応性を持たせて塗装後に固体化させる方法は、バイン
ダー樹脂(B)の分子内に反応性官能基を導入し、架橋
剤と併用することである。反応性官能基とは例えば、カ
ルボキシル基、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基
等が挙げられ、その導入方法はバインダー樹脂(B)の
種類によって異なるが、バインダー樹脂(B)がウレタ
ン樹脂の場合、原料である高分子ジオールと必要により
添加する低分子ジオールの水酸基の合計当量とポリイソ
シアネートのイソシアネート基の当量の比を変える方法
(前者>後者の場合は水酸基が、前者<後者の場合はイ
ソシアネート基が分子内に導入される)などが挙げられ
る。バインダー樹脂(B)がアクリル樹脂の場合、反応
性官能基を有するモノマー(例えばアクリル酸、メタク
リル酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジル
メタクリレート等)を共重合する方法、水酸基を有する
モノマーを共重合したポリマーにポリイソシアネート等
を用いて更に変性を加える方法等が挙げられる。バイン
ダー樹脂(B)がポリエステル樹脂の場合は、原料であ
るジオールの水酸基とジカルボン酸のカルボキシル基の
当量の比を変える方法(前者>後者の場合は水酸基が、
前者<後者の場合はカルボキシル基が分子内に導入され
る)などが挙げられる。これらの官能基を分子内に有す
ることで、基材との密着性、塗膜強度の向上も期待でき
る。
【0060】また、架橋剤としては公知のものが使用で
き、例えば反応性官能基がカルボキシル基の場合はポリ
エポキシド化合物(例えばビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル等の芳香族系、トリスグリシジルメラミン等
の複素環系、ビニルシクロヘキセンジオキシド等の脂環
族系およびポリエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、グリシジル(メタ)アクリレートの(共)重合体等
の脂肪族系)等が挙げられる。反応性官能基が水酸基の
場合は架橋剤として、上記(a511)の項で例示した
ポリカルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体、ポ
リイソシアネート(a4)等が挙げられる。反応性官能
基がエポキシ基の場合は架橋剤として、上記(a51
1)の項で例示したポリカルボン酸、ポリオールなどが
挙げられる。反応性官能基がイソシアネート基の場合は
架橋剤として、上記樹脂微粒子(A)の架橋剤として例
示したポリアミン、ポリオールなどが挙げられる。
【0061】上記(iii)の、塗装時に樹脂微粒子
(A)とバインダー樹脂(B)のうち、バインダー樹脂
(B)だけを溶解できるような溶剤を使用する方法にお
いて、使用する溶剤は樹脂微粒子(A)を溶解しないこ
とが重要である。この場合の方法として樹脂微粒子
(A)の製造時に先に例示した架橋剤を併用する方法、
樹脂微粒子(A)と溶剤の溶解度パラメータの差を大き
くする(通常1.5〜5、好ましくは2〜4)方法が挙
げられる。また、溶剤はバインダー樹脂(B)を溶解で
きることが重要であるが、この方法としては溶解度パラ
メータの差を小さくする(通常0〜1.5、好ましくは
0〜0.8)方法が挙げられる。ここでいう溶解度パラ
メータとは、凝集エネルギー密度と分子容の比の平方根
で表され、それらの値は「Polymer Engin
eering and Science,Vol.1
4,No.2,p147〜154(1974)」記載の
方法により計算される値である。
【0062】溶剤としては溶解度パラメータが上記範囲
に入るものであれば通常の溶剤系塗料と同等のものが使
用でき、例示すればトルエン、キシレン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、n−メチルピロリド
ンおよびそれらの混合物などが挙げられる。また、溶剤
はバインダー樹脂(B)に対して通常0〜90重量%、
好ましくは30〜80重量%、さらに好ましくは50〜
70重量%含有させることができる。
【0063】バインダー樹脂(B)の物性としては特に
限定されないが、塗膜の触感(柔らかさ)の観点で、1
00%引張応力としては通常6.0MPa以下であり、
好ましくは2.0〜6.0MPa、更に好ましくは2.
0〜4.0MPaである。また、塗膜の触感(なめらか
さ)の観点で、伸びとしては通常400%以上であり、
好ましくは400〜1000%、更に好ましくは600
〜900%である。塗膜の耐摩耗性の観点で、引張強さ
としては通常40MPa以上であり、好ましくは40〜
200MPa、更に好ましくは60〜150MPaであ
る。
【0064】バインダー樹脂(B)は、塗膜の摩擦係数
を低くする観点から、低摩擦化性能を有する化学構造を
含有することが好ましい。バインダー樹脂(B)作成時
に原料の1成分として低摩擦化性能を有する化学構造を
バインダー樹脂(B)に導入する方法において、原料成
分として使用できる低摩擦化性能をもつ化学構造を有す
る化合物としては、バインダー樹脂(B)がアクリル樹
脂の場合、例えば、シリコン含有モノマー[例えばトリ
メチルシロキシエチルメタクリレート(大阪有機化学工
業社製SI−HEMA)等]、フッ素含有モノマー[例
えばトリフロロエチルメタクリレート(共栄社化学社製
ライトエステルM−3F)等]、長鎖脂肪族炭化水素基
含有モノマー[例えば炭素数5〜50の長鎖脂肪族炭化
水素基を含有するモノマー、具体的には、例えば、共栄
社化学社製ライトエステルL−8(炭素数12〜15の
アルキルメタクリレート)等]などが挙げられる。これ
らの内、好ましいものは、塗膜の触感の観点から長鎖脂
肪族炭化水素基含有モノマーである。これらのモノマー
は通常0〜50モル%、好ましくは2〜30モル%の比
率で共重合される。バインダー樹脂(B)に導入する方
法としてはバインダー樹脂(B)作成時にこれらモノマ
ーを混合しラジカル重合する方法が挙げられる。
【0065】バインダー樹脂(B)がポリウレタン樹脂
またはポリエステル樹脂の場合は、例えば、カルビノー
ル変性シリコーンオイル(例えば信越シリコーン社製K
F6001)、カルボキシル変性シリコーンオイル(例
えば信越シリコーン社製X−22−3710)、アミノ
変性シリコーンオイル(例えば信越シリコーン社製KF
393)、炭素数5〜50の長鎖脂肪族炭化水素基を含
有するポリオール(b)が挙げられる。これらの内、好
ましいものは、塗膜の触感の観点から炭素数5〜50の
長鎖脂肪族炭化水素基含有ポリオール(b)である。こ
れらは通常0〜50重量%、好ましくは2〜30重量%
の比率で導入される。バインダー樹脂(B)に導入する
方法としては、ポリウレタン樹脂の場合はこれらポリオ
ールをポリイソシアネートと反応させる方法、ポリエス
テルの場合はこれらポリオールと(a51)で例示した
ポリカルボン酸類との縮合反応による方法が挙げられ
る。
【0066】上記炭素数5〜50の長鎖脂肪族炭化水素
基含有ポリオール(b)としては、例えば、 (b1):炭素数5〜52の1,2−アルカンジオール
(b11)、炭素数8〜53の多価アルコールモノまた
はジアルキルエーテル(b12)、炭素数8〜53の多
価アルコール脂肪酸モノまたはジエステル(b13)に
炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加して得られ
るポリエーテルポリオール、 (b2):炭素数5〜50のアルキルアミン(b21)
に炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(エチレンオキ
サイド、プロピレンオキサイド、1,2−、1,3−、
2,3−、1,4−ブチレンオキサイド等)を付加して
得られるポリエーテルジオール、 (b3):炭素数7〜52のα−オレフィンオキサイド
(b31)と水または多価アルコールを反応させてなる
ポリエーテルポリオール、 (b4):(b11)、(b12)、(b13)、(b
1)、(b2)および(b3)からなる群より選ばれる
1種以上のジオールとジカルボン酸類とからのポリエス
テルジオール、 (b5):(b11)、(b12)、(b13)、(b
1)、(b2)および(b3)からなる群より選ばれる
1種以上のポリオールとラクトンモノマーを反応させて
なるポリラクトンポリオールなどが挙げられる。
【0067】上記炭素数5〜52の1,2−アルカンジ
オール(b11)としては、例えば、1,2−オクタン
ジオール、1,2−デカンジオール、1,2−ドデカン
ジオール、1,2−オクタデカンジオールなどが挙げら
れる。上記炭素数8〜53の多価アルコールモノまたは
ジアルキルエーテル(b12)としては、例えば、グリ
セリンモノヘキシルエーテル、グリセリンモノオクチル
エーテル、グリセリンモノ−2−エチルヘキシルエーテ
ル、トリメチロールプロパンモノデシルエーテル、グリ
セリンモノドデシルエーテル、グリセリンモノオクタデ
シルエーテル、ペンタエリスリトールジオクタデシルエ
ーテルなどが挙げられる。上記炭素数8〜53の多価ア
ルコール脂肪酸モノまたはジエステル(b13)として
は、例えば、グリセリンヘキサン酸モノエステル、グリ
セリンオクタン酸モノエステル、グリセリン−2−エチ
ルヘキサン酸モノエステル、グリセリンデカン酸モノエ
ステル、グリセリンドデカン酸モノエステル、グリセリ
ンオクタデカン酸モノエステル、トリメチロールプロパ
ンオクタデカン酸モノエステル、ペンタエリスリトール
オクタデカン酸ジエステルなどが挙げられる。
【0068】上記炭素数5〜50のアルキルアミン(b
21)としては、例えば、ヘキシルアミン、2−エチル
ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ス
テアリルアミンなどが挙げられる。上記炭素数7〜52
のα−オレフィンオキサイド(b31)としては、例え
ば、α−デセンオキサイド、α−ドデセンオキサイド、
α−オクタデセンオキサイドなどが挙げられる。上記ジ
カルボン酸類としては、例えば、炭素数4〜10の脂肪
族ジカルボン酸(例えばアジピン酸、コハク酸、セバチ
ン酸、アゼライン酸、フマル酸、マレイン酸等)、また
はそのエステル形成性誘導体(例えば無水物、低級アル
コールエステル等);炭素数8〜15の芳香族ジカルボ
ン酸(例えばフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸
等)、またはそのエステル形成性誘導体などが挙げられ
る。上記ラクトンモノマーとしては、例えば、炭素数4
〜18のラクトン(例えばα−カプロラクトン、β−カ
プロラクトン、γ−カプロラクトン、δ−カプロラクト
ン、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラク
トン、β−メチル−ε−カプロラクトン、ヘプタラクト
ン、オクタラクトン、ウンデカラクトン、ペンタデカラ
クトン等)などが挙げられる。
【0069】バインダー樹脂(B)の数平均分子量は塗
装性と塗膜強度の観点で、好ましくは2,000〜40
0,000であり、さらに好ましくは5,000〜20
0,000である。
【0070】バインダー樹脂(B)の重量に対する樹脂
微粒子(A)の重量の比は塗膜の意匠性、触感の観点か
ら2.5〜8.0であるのが好ましく、3〜4.5が更
に好ましい。
【0071】本発明のコーティング用組成物は、さらに
低摩擦化剤(C)を含有することが好ましい。低摩擦化
剤(C)としては、例えば、シリコン含有化合物、フッ
素含有化合物、長鎖脂肪族炭化水素基含有化合物などが
挙げられる。これらのうち、好ましいものは塗膜表面の
触感の観点から長鎖脂肪族炭化水素基含有化合物であ
る。
【0072】シリコン含有化合物としては、例えば、無
変性シリコンオイル(例えばジメチルシリコンオイル、
メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニル
シリコンオイル、環状ジメチルポリシロキサン等)、変
性シリコンオイル(例えばアルキル変性シリコンオイ
ル、ポリエーテル変性シリコンオイル、アルコール変性
シリコンオイル、フッ素変性シリコンオイル、アミノ変
性シリコンオイル、メルカプト変性シリコンオイル、エ
ポキシ変性シリコンオイル、カルボキシル変性シリコン
オイル、高級脂肪酸変性シリコンオイル等)などが挙げ
られる。これらのうち、基材との密着性の観点から無変
性シリコンオイル、特にジメチルシリコンオイルが好ま
しい。
【0073】フッ素含有化合物としては、例えば、パー
フルオロアルキルカルボン酸(例えばパーフルオロオク
タン酸、パーフルオロドデカン酸等)、パーフルオロア
ルキルスルホン酸(例えばパーフルオロメチルスルホン
酸、パーフルオロオクチルスルホン酸等)、およびそれ
らの塩(例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、
アンモニウム塩等)、パーフルオロアルキル第4級アン
モニウム塩(例えばパーフルオロエチルトリメチルアン
モニウムクロライド、パーフルオロオクチルトリメチル
アンミニウムヨーダイド等)、パーフルオロアルキルア
ミノスルホン酸塩(例えばパーフルオロオクチルアミノ
スルホン酸塩等)、パーフルオロアルキルリン酸エステ
ル(例えばパーフルオロオクチルリン酸エステル等)な
どが挙げられる。
【0074】長鎖脂肪族炭化水素基含有化合物として
は、好ましくは炭素数5〜50、更に好ましくは炭素数
8〜24の直鎖または分岐アルキル基を有する化合物で
あり、長鎖脂肪族炭化水素、長鎖脂肪族アルコール、長
鎖脂肪酸およびその塩、長鎖脂肪族スルホン酸およびそ
の塩、長鎖脂肪族アミンおよびその塩等が挙げられる。
【0075】長鎖脂肪族炭化水素としては、例えば、直
鎖型炭化水素(例えばオクタン、デカン、ドデカン、ペ
ンタデカン、オクタデカン、アイコサン、ドコサン、ま
たはこれら1種以上の混合物等)、分岐型炭化水素(例
えば2−エチルヘキサン、2−メチルトリデカン、2,
4−ジメチルドデカン、2−エチルドコサン、またはこ
れら1種以上の混合物等)などが挙げられる。長鎖脂肪
族アルコールとしては、例えば、直鎖型モノオール(例
えばオクタノール、デカノール、ドデカノール、オクタ
デカノール、ドコシルアルコール、トリアコンチルアル
コール、テトラコンチルアルコール、またはこれら1種
以上の混合物等)、分岐型モノオール(例えば2−エチ
ルヘキサノール、2,4−ジメチルドデカノール、イソ
ステアリルアルコール、またはこれら1種以上の混合物
等)、上記(B1)で例示したポリオール等が挙げられ
る。長鎖脂肪酸としては、例えば、直鎖型脂肪酸[例え
ばオクタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、ドコサン
酸、またはこれら1種以上の混合物(例えば牛脂)
等)]、分岐型脂肪酸(例えば2−エチルヘキサン酸、
2−メチルトリデカン酸、2,4−ジメチルドデカン
酸、イソステアリン酸、イソアイコサン酸、2−エチル
ドコサン酸、またはこれら1種以上の混合物等)などが
挙げられる。長鎖脂肪族スルホン酸としては、例えば、
直鎖型(例えばオクチルスルホン酸、ドデシルスルホン
酸、ドコシルスルホン酸、またはこれら1種以上の混合
物等)、分岐型脂肪酸(例えば2−エチルヘキシルスル
ホン酸、2−メチルトリデシルスルホン酸、2−エチル
ドコシルスルホン酸、またはこれら1種以上の混合物
等)などが挙げられる。上記長鎖脂肪酸および長鎖脂肪
族スルホン酸の塩としては、例えば、それらのアルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩などが挙
げられる。
【0076】長鎖脂肪族アミンとしては、例えば、直鎖
型脂肪族アミン(例えばオクチルアミン、ドデシルアミ
ン、オクタデシルアミン、ドコシルアミン、トリアコン
チルアミン、テトラコンチルアミン、またはこれら1種
以上の混合物等)、分岐型脂肪族アミン(例えば2−エ
チルヘキシルアミン、2−メチルトリデシルアミン、
2,4−ジメチルドデシルアミン、イソステアリルアミ
ン、イソアイコサシルアミン、2−エチルドコシルアミ
ン、またはこれら1種以上の混合物等)が挙げられる。
上記長鎖脂肪族アミンの塩としては、例えば、それらの
塩酸塩、硫酸塩、炭素数1〜8のアルキルスルホン酸
塩、炭素数1〜9の脂肪酸塩などが挙げられる。
【0077】これら低分子化合物のうち、塗膜の表面摩
擦係数を低下させる能力の観点から、直鎖型の炭化水素
基を有する化合物が好ましく、更に好ましくは炭素数8
〜24の直鎖型モノオールまたはポリオール、特に好ま
しくは炭素数10〜18の直鎖型モノオールである。
【0078】低摩擦化剤(C)中の長鎖脂肪族炭化水素
基濃度は特に制限はないが、好ましくは2〜50重量
%、更に好ましくは5〜30重量%である。この範囲で
あれば、塗膜の諸物性を損なうことなく、本発明の効果
である耐摩耗性を上げることができる。
【0079】本発明のコーティング用組成物中の低摩擦
化剤(C)の濃度は特に制限はないが、好ましくは0.
1〜40重量%、更に好ましくは1〜20重量%であ
る。この範囲であれば、塗膜の諸物性を損なうことな
く、本発明の効果である耐摩耗性を上げることができ
る。また、低摩擦化剤(C)はバインダー樹脂(B)と
同じであっても異なっていてもよい。
【0080】バインダー樹脂(B)と低摩擦化剤(C)
の合計重量に対する樹脂微粒子(A)の重量の比は塗膜
の意匠性、触感の観点から2.5〜8.0であるのが好
ましく、3〜4.5が更に好ましい。
【0081】本発明のコーティング用組成物は必要によ
り硬化剤、着色料、顔料分散剤、反応促進剤、補強剤、
艶消し剤などを添加することが出来る。それぞれについ
ては特に限定はなく、樹脂微粒子(A)の説明で例示し
たものが同様に挙げられる。
【0082】本発明のコーティング用組成物の塗装方法
は特に制限はないが、一般的な液体塗料の塗装方法、た
とえば刷毛塗り、スプレー、静電スプレー法が挙げられ
る。好ましくは均一塗装可能な静電スプレー法である。
【0083】本発明のコーティング用組成物は部材のコ
ーティング、好ましくは自動車部材のコーティングに用
いられる。自動車部材としては、例えば、インストルメ
ントパネル、メータークラスタ、コンソール、ステアリ
ングホイール、ドアトリム、アームレスト、アシストグ
リップ、バンパー、バンパーモール、サイドモール、ド
アプロテクタ、リアガーニッシュ、ホイールキャップな
どが挙げられる。なお、これらの部材の表面には火炎処
理、プライマーコーティングなどの処理がなされていて
もかまわない。
【0084】本発明のコーティング用組成物は部材の表
面に塗装したのち、定着させる方法で使用されるが、定
着温度は0〜120℃で行うのが好ましく、さらに好ま
しくは60〜90℃である。これらの範囲であれば樹脂
製自動車部材を変形させることなく、短時間で定着可能
である。
【0085】本発明のコーティング用組成物を塗装する
際の膜厚には特に制限はないが、好ましくは10〜10
00μm、さらに好ましくは30〜200μmである。
10〜1000μmの範囲であれば加熱時の液ダレを起
こすことなく、外観、触感が共に良好となる。
【0086】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが本
発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量
部を示す。
【0087】分散剤(a1)の作成例 反応器にポリカプロラクトンジオール(数平均分子量
2,000)248部およびポリエーテルジオール(数
平均分子量4,000、EO含量90重量%、PO含量
10重量%、ランダム共重合物)496部、IPDI5
5.3部、ジブチルチンジラウレート0.06部を仕込
み、80℃にて5時間反応を行い、分散剤(a1)を得
た。
【0088】ウレタンプレポリマー(a2)の作成例 反応器にヒドロキシル価が56のネオペンチルアジペー
ト(「サンエスター5620」(商品名)、三洋化成工
業製)654部、IPDI146部を投入し、110℃
で10時間反応を行った。冷却の後、酢酸エチル80部
を投入し、均一になるまで40℃にて混合し、イソシア
ネート基末端ウレタンプレポリマー(a2)を得た。
【0089】ケチミン化合物(a3)の作成例 反応器にイソホロンジアミン50部、メチルエチルケト
ン50部を50℃で5時間反応を行った後、5部のジエ
タノールアミンを加えて均一化を行い、ケチミン化合物
(a3)を得た。
【0090】樹脂微粒子(A)の作成例1 反応器にエチレングリコール200部、アジピン酸44
0部を投入し、230℃に加熱し生成する水を留去しな
がら3時間反応を進めた。その後0.2部のジブチル錫
オキサイドを添加し、酸価が0.5以下になるまで反応
を続けた。100℃まで冷却した後、1,000部のト
ルエンを添加し、さらに40℃まで冷却した。ここに、
142部のイソホロンジイソシアネートを添加し、トル
エン還流下に120℃で5時間反応を行った後、室温ま
で冷却し、45部のジエタノールアミンを添加し60℃
で5時間反応を行った後、トルエンを減圧下に留去し、
両末端に水酸基を持ちウレタンおよびウレア結合を有す
るポリエステル系樹脂を得た。得られた樹脂400部、
ベンジジンイエロー12部、酢酸エチル442部を混合
し、あらかじめ作成したポリビニルアルコール0.5%
水溶液2000部に滴下しながら分散した。その後40
℃にて酢酸エチルを留去し、得られた樹脂を濾紙濾過に
て水中より取り出し、40℃の順風乾燥機にて乾燥し
た。本球状体を音波式分級機により分級し、粒径50〜
100μm、数平均粒径72μmの黄色の樹脂微粒子A
1を得た。得られた微粒子を電子顕微鏡で写真撮影した
ところ、20個のうち20個全てが最短径/最長径の比
率が0.9以上であった。
【0091】樹脂微粒子(A)の作成例2 反応器にウレタンプレポリマー(a2)、280部、ケ
チミン化合物(a3)、30部を混合し、予め水で1%
に希釈した分散剤(a1)の水溶液250部を加え、ウ
ルトラディスパーザー[ヤマト科学(株)製]を使用し
て9000rpmで1分間混合した。その後、撹拌棒に
て撹拌しながら50℃で6時間反応を行い、分散体を得
た。次いでこの分散体を濾別、50℃で1時間乾燥を行
った。本乾燥品100部に対しここにベンジジンイエロ
ーとジイソデシルフタレートの混合物(重量比2:1
5)17部を添加し、ヘンシェルミキサー[三井鉱山
(株)製]にて25℃、300rpm、10分間混合
し、粒径50〜100μm、数平均粒径68μmの黄色
の樹脂微粒子A2を得た。得られた微粒子を電子顕微鏡
で写真撮影したところ、20個のうち19個が最短径/
最長径の比率が0.9以上であった。
【0092】樹脂微粒子(A)の作成例3 反応器にウレタンプレポリマー(a2)、280部、酢
酸エチル40部、ケチミン化合物(a3)、30部を混
合し、予め水で1%に希釈した分散剤(a1)の水溶液
250部を加え、ウルトラディスパーザー[ヤマト科学
(株)製]を使用して14000rpmで1分間混合し
た。その後、エバポレーターを用いて減圧下50℃にて
3時間、溶剤を留去した。次いで、攪拌棒にて攪拌しな
がら50℃で6時間反応を行い、分散体を得た。次いで
この分散体を濾別、50℃で1時間乾燥を行った。本乾
燥品100部に対しここにベンジジンイエローとジイソ
デシルフタレートの混合物(重量比2:15)17部を
添加し、ヘンシェルミキサー[三井鉱山(株)製]にて
25℃、300rpm、10分間混合し、粒径0.1〜
2μm、数平均粒径0.6μmの黄色の樹脂微粒子A3
を得た。得られた微粒子を電子顕微鏡で写真撮影したと
ころ、20個のうち20個全てが最短径/最長径の比率
が0.9以上であった。
【0093】樹脂微粒子(A)の作成例4 ウルトラディスパーザー[ヤマト科学(株)製]の回転
数を3000rpmとした以外は樹脂微粒子(A)の作
成例2と同様の操作を行い、粒径500〜2000μ
m、数平均粒径950μmの黄色の樹脂微粒子A4を得
た。得られた微粒子を電子顕微鏡で写真撮影したとこ
ろ、20個のうち19個が最短径/最長径の比率が0.
9以上であった。
【0094】樹脂微粒子(A)の作成例5 樹脂微粒子(A)の作成例4で得られた樹脂微粒子A4
を液体窒素にて冷却した後、サンプルミル(協立理工社
製SK−M10型)にて30秒間粉砕を行った。上記操
作を合計5回繰り返し、粒径25〜200μm、数平均
粒径91μmの黄色の樹脂微粒子A5を得た。得られた
微粒子を電子顕微鏡で写真撮影したところ、20個中に
球形の粒子はなく全てが不定形であった。
【0095】バインダー樹脂(B)の作成例1 ポリウレタン(三洋化成工業社製サンプレンLQ−35
1(商品名)、100%引張応力3.9MPa、伸び6
50%、引張強さ64MPa)143部、トルエン21
4部、メチルイソブチルケトン643部を混合し、固形
分濃度5%の透明なバインダー樹脂B1の溶液を得た。
【0096】バインダー樹脂(B)の作成例2 ポリウレタン(三洋化成工業社製サンプレンLQ−31
90(商品名)、100%引張応力3.1MPa、伸び
520%、引張強さ74MPa)160部、トルエン2
11部、メチルイソブチルケトン633部、赤色顔料
(SANYO COLOR WORKS社製Pigme
nt Red GF−608)0.1部、ジブチルチン
ジラウレート0.06部を混合し、均一化した後、HD
Iトリマー(武田バーディッシュ社製商品名デュラネー
トTPA−100)2.2部を添加し混合し、固形分濃
度5%の僅かに赤みのある透明なバインダー樹脂B2の
溶液を得た。
【0097】バインダー樹脂(B)の作成例3 数平均分子量2,000のポリブチレンアジペート5
8.1部、1,2−エイコサンジオール(ダイセル化学
工業社製AOGX68)34.4部、MDI35.2部
およびDMF298部を仕込み、乾燥窒素雰囲気下で7
0℃で10時間反応させて樹脂濃度30%のポリウレタ
ン樹脂溶液を得た。該ポリウレタン樹脂溶液100部に
対しトルエン125部、メチルイソブチルケトン375
部で希釈し、固形分濃度5%の透明なバインダー樹脂B
3(100%引張応力3.0MPa、伸び620%、引
張強さ58MPa)の溶液を得た。
【0098】低摩擦化剤(C)の作成例1 数平均分子量200のポリプロピレングリコール40
部、1,2−エイコサンジオール(ダイセル化学工業社
製AOGX68)31.4部、アジピン酸34.8部お
よびジブチルチンオキサイド0.02部を仕込み、窒素
雰囲気下で120℃で2時間、更に150℃で8時間反
応させた。60℃まで冷却した後、トルエン474部、
メチルイソブチルケトン1422部で希釈し、固形分濃
度5%の透明な長鎖アルキル基含有化合物の低摩擦化剤
(C1)の溶液を得た。
【0099】低摩擦化剤(C)の作成例2 1,2−ドデカンジオール202部、MDI525部お
よびDMF2630部を仕込み、乾燥窒素雰囲気下で7
0℃で10時間反応させた。その後、数平均分子量20
0のポリプロピレングリコール400部を混合し、さら
に70℃で10時間反応させ、樹脂濃度30%のポリウ
レタン樹脂溶液を得た。該ポリウレタン樹脂溶液100
部に対しトルエン125部、メチルイソブチルケトン3
75部で希釈し、固形分濃度5%の透明な長鎖アルキル
基含有化合物の低摩擦化剤(C2)の溶液を得た。
【0100】実施例1〜7、比較例1〜3 上記作成した樹脂微粒子(A)、バインダー樹脂(B)
の溶液および該当する場合は低摩擦化剤(C)の溶液を
用い、表1に示した配合量(重量部)で混合した。表1
中A3はポリメタクリルポリマー粒子(積水化成品工業
株式会社製テクポリマーEAXカラー(商品名)、粒径
50μm、青)、C3は1,2−エイコサンジオール
(ダイセル化学工業社製AOGX68)を指す。この混
合液をポリプロピレン板上に乾燥膜厚60〜100μm
になるようにエアスプレーにて吹き付けた。これを室温
で10分間、80℃で20分間保持して定着させ、実施
例1〜7、比較例1〜3を得た。表2に塗膜評価結果を
示す。
【0101】評価方法 1)外観の評価 試験板を十分に明るい部屋にて観測し、塗面の外観を目
視判定した。 ○:塗膜の色彩が鮮やかで、奥行き感があり、高級感が
ある。 △:塗膜の色彩に奥行き感がなく、安っぽい。 ×:塗膜の色彩にムラがある。 2)触感の評価 試験板を温度25℃、湿度60%の条件で24時間放置
した後、官能試験官5人が右手人差し指で塗膜表面を数
回撫で、5段階評価を行った。数値が大きいほど良好な
触感であることを示す。 3)耐摩耗性の評価 学振式摩擦堅牢度試験器(大平理化工業株式会社製RU
BBING TESTER)に摩擦子(接触面積1cm
×1cm)を取り付け、ガーゼ(薬局方)を5枚重ねに
してセットし、500gf/cm2 の荷重をかけて20
0回往復摩擦を行った。試験後、ガーゼを取り外してそ
の色落ち及び塗膜のキズの程度から下記の判定を行っ
た。 ○:色落ちがほとんどなく、著しい傷つき、はがれがな
いもの。 △:色落ちが目立つが著しい傷つき、はがれはないも
の。 ×:色落ち、傷つき、はがれが目立つ。 4)表面摩擦係数の評価 温度25℃、湿度60%の条件下に24時間静置した5
cm×7cmの塗膜サンプルを表面測定機(カトテック
社製KES−SE)に固定し、5mm×5mm、50g
の摩擦子にて摩擦係数を測定した。同塗膜の測定部位を
変えて合計3回測定し、その平均値を摩擦係数とした。
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】
【0104】
【発明の効果】本発明のコーティング用組成物は塗装す
ることによって非常にソフトでしっとりとした触感をも
ちながら、かつて無い優れた耐摩耗性を有するスエード
調の塗膜を得ることができるという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 浩光 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内 (72)発明者 田中 敬次 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内 (72)発明者 桑野 一幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 野村 孝夫 愛知県豊田市柿本町1−9 トリニティ工 業株式会社内 (72)発明者 山盛 昌人 愛知県豊田市柿本町1−9 トリニティ工 業株式会社内 (72)発明者 成瀬 俊裕 愛知県豊田市柿本町1−9 トリニティ工 業株式会社内 Fターム(参考) 4J034 AA01 CA03 CA04 DF01 DF14 DG01 DG02 DG03 DG04 DH01 DH05 DH06 HA07 HA08 HC01 HC02 HC03 HC11 HC12 HC17 HC18 HC22 HC46 HC52 HC53 HC54 HC61 HC63 HC64 HC65 HC71 JA41 JA42 JA43 JA45 JA46 KB03 QC04 RA07 4J038 BA021 BA022 BA231 BA232 CB031 CB032 CB091 CB092 CC021 CC022 CG141 CG142 CH031 CH041 CJ031 DA031 DA032 DA141 DA142 DA161 DA162 DB001 DD001 DD002 DG051 DG052 DG111 DG112 DG131 DG152 DG302 DH001 DH002 DJ021 DJ022 DL031 DL032 GA03 GA06 GA07 GA11 GA12 GA16 JA02 JA20 JA21 JA22 JA38 JA43 JA75 JB01 JB02 JB04 JB05 JC13 JC14 JC24 KA03 KA06 KA09 MA09 MA13 MA14 NA01 PA18 PA19 PB07 PC08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂微粒子(A)及びバインダー樹脂
    (B)を必須成分とし、表面摩擦係数が1.0以下の塗
    膜を形成するコーティング用組成物であって、樹脂微粒
    子(A)は、球状微粒子であり、その数平均粒径は1〜
    800μmであり、かつ、最短径/最長径の比率が0.
    7〜1の範囲にある粒子が数平均で70%以上であるこ
    とを特徴とするコーティング用組成物。
  2. 【請求項2】 樹脂微粒子(A)が球状ポリウレタン樹
    脂微粒子である請求項1記載のコーティング用組成物。
  3. 【請求項3】 樹脂微粒子(A)は、分散剤(a1)を
    含有する水中に分散されたイソシアネート基末端ウレタ
    ンプレポリマー(a2)とケチミン化合物(a3)とを
    反応させ、脱水することで得られた球状ポリウレタン樹
    脂微粒子である請求項2記載のコーティング用組成物。
  4. 【請求項4】 バインダー樹脂(B)が以下の物性を持
    つ樹脂である請求項1〜3のいずれか記載のコーティン
    グ用組成物。 100%引張応力 ≦ 6MPa 伸び ≧ 400% 引張強さ ≧ 40MPa
  5. 【請求項5】 バインダー樹脂(B)は、低摩擦化性能
    を有する化学構造を有する樹脂である請求項1〜4のい
    ずれか記載のコーティング用組成物。
  6. 【請求項6】 バインダー樹脂(B)が炭素数5〜50
    の長鎖脂肪族炭化水素基をもつ化学構造を有する樹脂で
    ある請求項5記載のコーティング用組成物。
  7. 【請求項7】 バインダー樹脂(B)がポリウレタン樹
    脂である請求項1〜6のいずれか記載のコーティング用
    組成物。
  8. 【請求項8】 バインダー樹脂(B)の合計重量に対す
    る樹脂微粒子(A)の重量の比が2.5〜8.0である
    請求項1〜7のいずれか記載のコーティング用組成物。
  9. 【請求項9】 さらに低摩擦化剤(C)を含有する請求
    項1〜8のいずれか記載のコーティング用組成物。
  10. 【請求項10】 低摩擦化剤(C)が炭素数5〜50の
    長鎖脂肪族炭化水素基を有する化合物(C1)である請
    求項9記載のコーティング用組成物。
  11. 【請求項11】 バインダー樹脂(B)と低摩擦化剤
    (C)との合計重量に対する樹脂微粒子(A)の重量の
    比が2.5〜8.0である請求項9〜10のいずれか記
    載のコーティング用組成物。
  12. 【請求項12】 インストルメントパネル、メーターク
    ラスタ、コンソール、ステアリングホイール、ドアトリ
    ム、アームレスト、アシストグリップ、バンパー、バン
    パーモール、サイドモール、ドアプロテクタ、リアガー
    ニッシュ及びホイールキャップからなる群から選ばれる
    自動車部材用の組成物である請求項1〜11のいずれか
    記載のコーティング用組成物。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか記載のコー
    ティング用組成物を部材の表面に塗装、定着させること
    によって得られる塗膜。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12のいずれか記載のコー
    ティング用組成物を表面に塗装、定着させた自動車用部
    材。
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