JP2015214387A - コンベヤ装置 - Google Patents

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Shigeru Nishiguchi
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Abstract

【課題】コンベヤケース10の組み立てを容易にする。
【解決手段】底部20と、底部20に対して立ち上げられる一対の側部40とを有するコンベヤケース10と、コンベヤケース10内で搬送方向FWと戻り方向BWとに循環しながら走行するチェーン65と、チェーン65に接続され、コンベヤケース10内で搬送方向FWと戻り方向BWとに循環するとともに、搬送方向FWに向けてコンベヤケース10の底部に接触しながら走行する、複数のクリート70と、を備える。コンベヤケース10は、複数のフレームユニット12、14、16A、16B、18B、18Cと、複数のフレームユニットのうち、隣接する一対のフレームユニットを連結する第1固着部材B4、B5と、を有する。フレームユニットは、底部20を構成する底部部材22と、側部40A、40Bを構成する側部部材42と、底部部材22と側部部材42とを連結する第2固着部材B1と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、コンベヤケースと、コンベヤケースの底部に接触しながら走行する複数のクリートとを備えるコンベヤ装置に関する。より詳細には、コンベヤケースの組み立てを容易に行うことができるコンベヤ装置に関する。
従来、コンベヤケースと、コンベヤケースの底部上の搬送物を押送する複数のクリートとを備えるコンベヤ装置は公知である(例えば、特開2007−169031号公報参照)。
特開2007−169031号公報に開示されるコンベヤ装置は、例えば、工作機械から排出されるプレス型抜きした抜き屑や、切り屑、削り屑等(以下、加工屑等という)を複数のクリート(スクレーパ)により押送する。加工屑等の搬送物は、大きさが一定でなく、大小様々である。このため、複数のクリートは、細かな加工屑等であっても押送できるように、コンベヤケースの底部に接触しながら走行するように構成されている。
クリートがコンベヤケースの底部に接触しながら走行すると、コンベヤケースの底部は搬送物やクリートによって強く摩擦される。このため、クリートがコンベヤケースの底部に接触しながら走行するコンベヤ装置では、コンベヤケースの底部の摩耗が激しいという問題がある。コンベヤケースの底部の摩耗は、コンベヤケース全体に発生するが、摩耗が比較的激しい部分と、比較的少ない部分とがある。摩耗が激しい部分は、例えば、搬送物が投入される部分の底板や、搬送経路が水平方向又は上下方向に曲がる部分である。
特開2007−169031号公報には明示されていないが、クリートがコンベヤケースの底部に接触しながら走行するコンベヤ装置では、コンベヤケースは、複数の部材を溶接して組み立てられる。コンベヤケース全体が溶接されているため、コンベヤケースの底部を部分的に交換することが難しい。このため、摩耗が進行した部分がコンベヤケースの底部の一部だけであっても、摩耗した部分だけを交換することができず、コンベヤケース全体を交換しなければならないという問題があった。
また、長尺のコンベヤケースを歪みが出ないように正確に溶接して組み立てるには、熟練した溶接作業者と設備が必要であり、設置場所で溶接してコンベヤケースを組み立てることは困難である。このため、溶接作業者と設備とを備えた工場でコンベヤケースを組み立ててから、コンベヤケースを設置場所へ輸送することが行われている。
しかしながら、組み立てたコンベヤケースは体積が大きくなる。このため、コンベヤケースを工場で組み立ててから設置場所に輸送すると、輸送コストが嵩むという問題がある。
特開2007−169031号公報
つまり、クリートがコンベヤケースの底部に接触しながら走行するコンベヤ装置では、コンベヤケースが溶接によって組み立てられているため、コンベヤケースの組み立てが難しく、工場で組み立てて設置場所に輸送するため、輸送コストが掛かるという問題があった。
また、コンベヤケースが溶接によって組み立てられているため、摩耗が進行した部分がコンベヤケースの底部の一部だけであっても、コンベヤケース全体を交換しなければならないという問題があった。
本発明は、クリートがコンベヤケースの底部に接触しながら走行するコンベヤ装置において、コンベヤケースの組み立てを容易にすることを目的とする。
本発明のコンベヤ装置は、底部と、底部に対して立ち上げられる一対の側部とを有するコンベヤケースと、コンベヤケース内で搬送方向と戻り方向とに循環しながら走行するチェーンと、チェーンに接続され、コンベヤケース内で搬送方向と戻り方向とに循環するとともに、搬送方向に向けてコンベヤケースの底部に接触しながら走行する、複数のクリートと、を備え、コンベヤケースは、複数のフレームユニットと、複数のフレームユニットのうち、隣接する一対のフレームユニットを連結する第1固着部材と、を有し、フレームユニットは、底部を構成する底部部材と、側部を構成する側部部材と、底部部材と側部部材とを連結する第2固着部材と、を有する。
本発明のコンベヤ装置によれば、コンベヤケースを容易に組み立てることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るコンベヤ装置の側面図である。 図2は、図1のA―A線における正面断面図である。 図3は、長さが異なる複数種類の直線フレームユニットの側面図である。 図4は、底部部材と側部部材とを連結する状態を示す正面断面図である。 図5は、搬送用レール保持部、及び、戻り用レール保持部を側部部材に連結する状態を示す正面断面図である。 図6は、クリートカバーを取り付ける状態を示す正面断面図である。 図7は、テールフレームユニットと直線フレームユニットを連結する状態を示す平面図である。 図8は、直線フレームユニットに連結された曲りフレームユニットの側面図である。 図9は、曲りフレームユニットの底部部材を取り外した状態を示す側面図である。
本発明の一実施形態にかかるコンベヤ装置は、底部と、底部に対して立ち上げられる一対の側部とを有するコンベヤケースと、コンベヤケース内で搬送方向と戻り方向とに循環しながら走行するチェーンと、チェーンに接続され、コンベヤケース内で搬送方向と戻り方向とに循環するとともに、搬送方向に向けてコンベヤケースの底部に接触しながら走行する、複数のクリートと、を備え、コンベヤケースは、複数のフレームユニットと、複数のフレームユニットのうち、隣接する一対のフレームユニットを連結する第1固着部材と、を有し、フレームユニットは、底部を構成する底部部材と、側部を構成する側部部材と、底部部材と側部部材とを連結する第2固着部材と、を有する(第1の構成)。
上記の構成によれば、コンベヤケースの組み立てに第1固着部材と第2固着部材を用いるため、コンベヤケースを容易に組み立てることができる。また、コンベヤケースの底部の摩耗が進行した場合には、摩耗した底部部材をコンベヤケースから取り外し、新たな底部部材をコンベヤケースに取り付けることができる。このため、摩耗が進行した底部部材だけを容易に交換することができ、コンベヤケース全体を交換する必要がない。
上記第1の構成において、底部部材は、側部部材よりも高い耐磨耗性を有する部分を含むようにしてもよい(第2の構成)。
上記の構成によれば、搬送物やクリートの摩擦によって摩耗しやすい底部部材の摩耗を抑制することができる。また、摩耗しやすい部分を予め耐摩耗性の高い素材で形成することにより、摩耗を抑制し、メンテナンスの頻度を低減させることができる。
上記第1〜第2のいずれかの構成において、チェーンは、コンベヤケースの一対の側部のうち、一方の側部に近接して配置されており、フレームユニットは、搬送方向と戻り方向のチェーンを保持する、搬送用レール保持部、及び、戻り用レール保持部と、フレームユニットの内部を、複数のクリートが搬送方向に走行する搬送領域と、複数のクリートが戻り方向に走行する戻り領域とに区分するクリートカバーと、搬送用レール保持部、戻り用レール保持部、及び、クリートカバーを側部部材に連結する第3固着部材と、を有するようにしてもよい(第3の構成)。
上記の構成によれば、各フレームユニットを構成する部材を設置場所に輸送し、設置場所でコンベヤケースを組み立てることができる。各フレームユニットを構成する部材は、コンベヤケースを組み立てた状態と比較して体積が小さい。このため、コンベヤケースを工場で組み立ててから設置場所へ輸送する場合と比較して、輸送コストを抑えることができる。また、搬送用レール保持部、及び、戻り用レール保持部の両方が側部部材に取り付けられることにより、搬送用レール保持部、及び、戻り用レール保持部の取り付け位置の誤差が少なくなる。このため、コンベヤケースの精度を向上させることができる。
上記第3の構成において、底部部材は、コンベヤケースの底部を構成する底板部と、底板部に対して立ち上げられ、コンベヤケースの側部の一部を構成するとともに、側部部材が取り付けられる一対の側板取付け部と、を有するようにしてもよい(第4の構成)。
上記の構成によれば、底板部と一対の側板取付け部とが一体に形成されるため、底部部材の剛性が向上する。このため、コンベヤケースの剛性を向上させることができる。
上記第1〜第4のいずれかの構成において、フレームユニットは、中間フレームユニットを有し、中間フレームユニットの搬送方向に沿った長さを、チェーンのチェーンピッチの整数倍としてもよい(第5の構成)。
上記の構成によれば、チェーンの経路の長さをチェーンピッチで割り切れる長さにしやすく、コンベヤ装置の設計が容易になる。
上記第5の構成において、搬送方向に沿った長さが異なる複数の中間フレームユニットを有する標準フレームユニットを設定し、標準フレームユニットから選択した1又は2以上の中間フレームユニットを用いてコンベヤケースが構成されるようにしてもよい(第6の構成)。
上記の構成によれば、標準フレームユニットを組み合わせることで設計が可能となるため、受注から納期までのリードタイムを短くすることができる。また、標準フレームユニットは、見込み生産や在庫化することが可能になるため、受注から納期までのリードタイムを短くすることができる。
上記第1〜第6のいずれかの構成において、コンベヤケースは、脚部を有し、脚部は、底部部材に取り付けられ、下端部が底部部材の下端部よりも下方に位置する脚部基体と、脚部基体に連結される脚部本体と、を有する構成としてもよい(第7の構成)。
上記の構成によれば、底部部材を交換する場合、脚部本体を脚部基体から分離することで、底部部材が取り外しやすくなる。また、脚部基体の下端部が底部部材の下端部より下方に位置するため、コンベヤケースを組み立てる場合に、各ユニットフレームは脚部基体によって安定した姿勢が保たれるため、コンベヤケースの組み立てが容易となる。
[実施形態]
以下、図面を参照し、本発明の実施形態に係るコンベヤ装置を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。なお、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。また、各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
[全体構成]
まず、コンベヤ装置100の全体構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るコンベヤ装置100の側面図である。図2は、図1のA―A線における正面断面図である。以下の図では、矢印Fはコンベヤ装置100の前方を示し、矢印Bはコンベヤ装置100の後方を示す。矢印Rはコンベヤ装置100の右方向を示し、矢印Lはコンベヤ装置100の左方向を示す。矢印Uはコンベヤ装置100の上方向を示し、矢印Dはコンベヤ装置100の下方を示す。
図1、図2に示すように、本実施形態に係るコンベヤ装置100は、コンベヤケース10と、複数のクリート70とを備える。複数のクリート70は、コンベヤケース10の底部20上の搬送物を搬送方向FWに押送する。搬送物は、例えば、工作機械から排出されるプレス型抜きした抜き屑や、切り屑、削り屑等の加工屑等である。搬送物は、投入口13からコンベヤケース10の内部に投入され、排出口15から排出される。
コンベヤケース10は、複数のフレームユニットで構成される。図1に示すように、本実施形態では、フレームユニットとして、テールフレームユニット12、ヘッドフレームユニット14、上曲がりフレームユニット16A、下曲がりフレームユニット16B、及び、直線フレームユニット18B、18Cを有する。以下の説明では、テールフレームユニット12とヘッドフレームユニット14との間に配置されるフレームユニットを中間フレームユニットとする。本実施形態の中間フレームユニットは、上曲がりフレームユニット16A、下曲がりフレームユニット16B、及び、直線フレームユニット18B、18Cである。
ヘッドフレームユニット14は、軸61Aと駆動スプロケット61Bを有している。軸61Aは、フレーム内側方向に伸びている。駆動スプロケット61Bは、軸61Aに取り付けられている。軸61Aは、減速機62Aを介して電動モータ62Bに接続されている。
テールフレームユニット12は、軸63Aと従動スプロケット63Bを有している。軸63Aは、フレーム内側方向に伸びている。従動スプロケット63Bは、軸63Aに取り付けられている。軸63Aは、テークアップ機構64に取り付けられている。
駆動スプロケット61Bと従動スプロケット63Bには、チェーン65が巻き掛けられている。駆動スプロケット61Bと従動スプロケット63Bが回転することにより、チェーン65は、コンベヤケース10の内部で搬送方向FWと戻り方向BWとに循環しながら走行する。図1において、巻き掛けられたチェーン65のうち、下部が搬送方向FWに走行し、上部が戻り方向BWに走行する。チェーン65の張力は、テークアップ機構64によって調整可能である。
図2に示すように、コンベヤケース10は、底部20及び一対の側部40A、40Bを有している。各側部40A、40Bは、底部20に対して立ち上げられている。チェーン65は、コンベヤケース10の一対の側部40A、40Bのうち、一方の側部40Aに近接して配置されている。尚、チェーン65の位置は一例であり、例えば、チェーン65を側部40Bに配置することもできる。
側部40Aには、搬送用レール保持部61及び戻り用レール保持部62が取り付けられている。搬送用レール保持部61は、搬送方向FWのチェーンレール67Aを保持している。戻り用レール保持部62は、戻り方向BWのチェーンレール67Bを保持している。チェーンレール67A、67Bは、チェーン65を案内する。
複数のクリート70は、アタッチ65Aを介してチェーン65に接続されている。アタッチ65Aには、ブラケット71が取り付けられている。クリート70には、アーム72が取り付けられている。アーム72は、軸73を介してブラケット71に取り付けられている。このため、クリート70は、ブラケット71に対して揺動可能である。
複数のクリート70は、チェーン65が循環することにより、コンベヤケース10内で搬送方向FWと戻り方向BWとに循環する。複数のクリート70は、搬送方向FWに向けてコンベヤケース10の底部20に接触しながら走行する。駆動スプロケット61B、及び、従動スプロケット63B付近には、図示しないガイドバーが配置されている。ガイドバーは、クリート70が搬送方向FWから戻り方向BWへ方向転換する際、及び、戻り方向BWから搬送方向FWへ方向転換する際にクリート70に接触して、クリート70の姿勢を変化させる。
クリートカバー75は、コンベヤケース10の内部を、複数のクリート70が搬送方向FWに走行する搬送領域AR1と、複数のクリート70が戻り方向BWに走行する戻り領域AR2とに区分している。
次に、コンベヤケース10の構成を詳しく説明する。図2では直線フレームユニット18Cの構成を示しているが、テールフレームユニット12、ヘッドフレームユニット14、曲がりフレームユニット16も直線フレームユニット18Cと同様の構成を有している。このため、以下では、直線フレームユニット18Cの構成について主に説明し、テールフレームユニット12、ヘッドフレームユニット14、曲がりフレームユニット16の断面についての詳しい説明は省略する。
図2に示すように、直線フレームユニット18Cは、底部部材22、及び、側部部材42を有する。底部部材22は、コンベヤケース10の底部20を構成する。側部部材42は、コンベヤケース10の側部40を構成する。
底部部材22は、底板部24と、一対の側板取付け部25A、25Bを有する。底板部24は、コンベヤケース10の底部20を構成する。底板部24は、中央部が下方に突出するV字形状を有している。一対の側板取付け部25A、25Bは、底板部24に対して立ち上げられている。一対の側板取付け部25A、25Bは、コンベヤケース10の側部40の一部を構成する。一対の側板取付け部25A、25Bの上端部には、それぞれフランジ26が形成されている。フランジ26は、側部部材42が取り付けられる部分である。尚、本実施形態では、底板部24は中央部が下方に突出するV字形状としたが、例えば、底板部24が平坦な平底であってもよい。
底部部材22の前部と後部には、それぞれフランジ27が形成される。フランジ27は、隣接するフレームユニット(テールフレームユニット12、ヘッドフレームユニット14、曲がりフレームユニット16、あるいは他の直線フレームユニット18)と連結するための部分である。
側部部材42は、コンベヤケース10の側部40を構成する部材である。側部部材42の下端部には、フランジ43が形成されている。フランジ43は、底部部材22のフランジ26と連結される部分である。
側部部材42の前部と後部には、それぞれフランジ44が形成される。フランジ44は、隣接するフレームユニット(テールフレームユニット12、ヘッドフレームユニット14、曲がりフレームユニット16、あるいは他の直線フレームユニット18)と連結するための部分である。
側部部材42には、搬送用レール保持部61及び戻り用レール保持部62が取り付けられる。搬送用レール保持部61、及び、戻り用レール保持部62は前後方向に延びている。搬送用レール保持部61には、チェーンレール67Aを保持する保持部61Aが形成されている。保持部61Aには、側部部材42側にチェーンレール67Aを保持しており、チェーンレール67A、及び、チェーン65が搬送領域AR1に露出しないように構成されている。保持部61Aの左端部には、側部部材42に取り付けるための取付部61Bが形成されている。
戻り用レール保持部62には、チェーンレール67Bを保持する保持部62Aが形成されている。保持部62Aには、側部部材42側にチェーンレール67Bを保持しており、チェーンレール67B、及び、チェーン65が搬送領域AR1に向けて露出しないように構成されている。保持部62Aの左端部には、側部部材42に取り付けるための取付部62Bが形成されている。
クリートカバー75は、戻り方向BWに走行する複数のクリート70を覆うカバー部75Aが形成されている。カバー部75Aの上部には、側部部材42に取り付けるための支持部75Bが取り付けられている。
底部部材22は、脚部19を有する。脚部19は、脚部基体19Aと、脚部本体19Bとで構成されている。脚部基体19Aは、底部部材22に取り付けられている。脚部基体19Aは、下端部が底部部材22の下端部よりも下方に位置する。本実施形態では、脚部基体19Aの下端部は、底部部材22のフランジ27の下端部よりも寸法Dだけ下方に位置している。脚部本体19Bは、脚部基体19Aに連結される。
底部部材22、及び、側部部材42は、鋼板を折り曲げ加工して形成される。底部部材22、及び、側部部材42の素材となる鋼板は、同一の素材であってもよいが、異なる素材であってもよい。例えば、底部部材22の素材として、耐摩耗性鋼板を用いてもよい。
図1に示すように、コンベヤ装置100は、中間フレームユニットとして、搬送方向FWに沿った長さが異なる2種類の直線フレームユニット18B、18Cを用いているが、搬送方向FWに沿った長さが異なる複数種類の直線フレームユニットや、仰角、又は、伏角が異なる曲がりフレームユニットを、標準フレームユニットとして予め用意しておいてもよい。
図3は、長さが異なる複数種類の直線フレームユニット18A、18B、18C、及び18Dの側面図である。図3は、標準フレームユニットの一例であり、搬送方向FWに沿った長さが異なる4種類の直線フレームユニットを標準フレームユニットとして設定している。コンベヤ装置100に用いている直線フレームユニット18B、18Cのほかに、直線フレームユニット18A、18Dを設定している。各直線フレームユニット18A、18B、18C、18Dの搬送方向FWに沿った長さは、それぞれチェーン65のチェーンピッチの整数倍である。本実施形態では、チェーンピッチを150mmとし、直線フレームユニット18Aの長さを600mm、直線フレームユニット18Bの長さを1200mm、直線フレームユニット18Cの長さを2400mm、直線フレームユニット18Dの長さを4800mmとしている。各直線フレームユニット18の搬送方向FWに沿った長さを、それぞれチェーン65のチェーンピッチの整数倍とすることで、コンベヤ装置100の設計が容易となる。
上述のように、標準フレームユニットとして4種類の直線フレームユニット18A、18B、18C、及び18Dを設定したが、更に他のフレームユニットを標準フレームユニットとして設定してもよい。また、図1に示すように、コンベヤ装置100に用いた上曲がりフレームユニット16A、及び下曲がりフレームユニット16Bを標準フレームユニットに加えてもよい。上曲がりフレームユニット16Aの仰角を例えば45度に設定し、下曲がりフレームユニット16Bの伏角を例えば45度に設定する。また、上曲がりフレームユニット16A、及び下曲がりフレームユニット16Bの搬送方向FWに沿った長さを、それぞれチェーン65のチェーンピッチの整数倍とすることで、コンベヤ装置100の設計が容易となる。尚、上曲がりフレームユニット16A、及び下曲がりフレームユニット16Bの搬送方向FWに沿った長さは、搬送方向FWのチェーン65の経路長と、戻り方向BWのチェーン65の経路長との平均長さとする。
次に、コンベヤケース10の組み立てについて説明する。まず、底部部材22、及び、側部部材42から直線フレームユニット18Cを組み立てる手順を説明する。尚、説明は省略するが、テールフレームユニット12、ヘッドフレームユニット14、曲がりフレームユニット16も直線フレームユニット18Cと同様の手順により組み立てることができる。
図4は、底部部材22と側部部材42とを連結する状態を示す正面断面図である。図5は、搬送用レール保持部61、及び、戻り用レール保持部62を側部部材42に連結する状態を示す正面断面図である。図6は、クリートカバー75を取り付ける状態を示す正面断面図である。図4に示すように、底部部材22、及び、側部部材42の連結は、固着部材を用いる。本実施形態では、固着部材として、ボルトとナットを用いている。底部部材22のフランジ26と側部部材42のフランジ43は、第2固着部材としての固着部材B1で連結する。以下、ボルトとナットで連結する部分には、ボルトが挿通する貫通孔(図示せず)が予め形成されているものとする。
図5に示すように、側部部材42に、搬送用レール保持部61、及び、戻り用レール保持部62を連結する。具体的には、搬送用レール保持部61は、取付部61Bと側部部材42を第3固着部材としての固着部材B2で連結する。戻り用レール保持部62は、取付部62Bと側部部材42を固着部材B2で連結する。
図6に示すように、クリートカバー75を取り付ける。具体的には、クリートカバー75の支持部75Bと側部部材42を第3固着部材としての固着部材B3で連結する。
次に、フレームユニット同士の連結について説明する。図7は、テールフレームユニット12と直線フレームユニット18Cを連結する状態を示す平面図である。図7に示すように、テールフレームユニット12と直線フレームユニット18Cを連結する場合、テールフレームユニット12と直線フレームユニット18Cのそれぞれの底部部材22に形成されるフランジ27同士を第1固着部材としての固着部材B4で連結し、テールフレームユニット12と直線フレームユニット18Cのそれぞれの側部部材42に形成されるフランジ44同士を第1固着部材としての固着部材B5で連結する。他のフレームユニットについても同様の手順によって連結し、コンベヤケース10の組み立てが完了する。
次に、コンベヤケース10から一部のフレームユニットの底部部材22を交換する手順について説明する。図8は、直線フレームユニット18B、18Cに連結された曲りフレームユニット16Aの側面図である。図9は、曲りフレームユニット16Aの底部部材22を取り外した状態を示す側面図である。図8に示すように、直線フレームユニット18B、18Cの間に配置された上曲がりフレームユニット16Aの底部部材22を取り外す場合、上曲がりフレームユニット16Aの底部部材22を連結している固着部材B4のみを取り外す。具体的には、上曲がりフレームユニット16Aの底部部材22のフランジ26と側部部材42のフランジ43を連結している固着部材B1を取り外し、直線フレームユニット18B、18C、及び、上曲がりフレームユニット16Aのそれぞれの底部部材22に形成されるフランジ27同士を連結している固着部材B4を取り外す。
図9に示すように、上曲がりフレームユニット16Aの底部部材22を固定していた固着部材B1、B4を取り外すことで、上曲がりフレームユニット16Aの底部部材22を下方に取り外すことができる。新しい底部部材22の取り付けは、取り外す場合とは逆の手順により行うことができる。
[コンベヤ装置100の効果]
以上説明した本実施形態に係るコンベヤ装置100のコンベヤケース10は、底部部材22と側部部材42とを第2固着部材としての固着部材B1で連結して各フレームユニットを組み立て、各フレームユニットを第1固着部材としての固着部材B4、B5で連結して組み立てることができる。このため、コンベヤケース10を容易に組み立てることができる。また、各底部部材22が固着部材B1で取り付けられているため、コンベヤケース10の底部20の摩耗が進行した場合には、摩耗した底部部材22をコンベヤケース10から取り外し、新たな底部部材22をコンベヤケース10に取り付けることができる。このため、摩耗が進行した底部部材22だけを容易に交換することができ、コンベヤケース10全体を交換する必要がない。
コンベヤ装置100のコンベヤケース10を構成するテールフレームユニット12、ヘッドフレームユニット14、及び、中間フレームユニット16A、16B、18B、18Cは、それぞれ底部部材22と側部部材42を固着部材B1で連結して構成されている。このため、底部部材22と側部部材42を異なる素材で形成し、組み立てることができる。フレームユニットの底部部材22を、側部部材42よりも高い耐磨耗性を有する素材で形成することで、搬送物やクリート70の摩擦によって摩耗しやすい底部部材22の摩耗を抑制することができる。摩耗しやすい部分を予め耐摩耗性の高い素材で形成することにより、摩耗を抑制し、メンテナンスの頻度を低減させることができる。
コンベヤ装置100のコンベヤケース10は、テールフレームユニット12、ヘッドフレームユニット14、及び、中間フレームユニット16A、16B、18B、18Cを固着部材B4、B5で連結して構成されている。各フレームユニットは、それぞれ底部部材22、側部部材42、搬送用レール保持部61、戻り用レール保持部62、及びクリートカバー75を固着部材B1、B2、B3で連結して構成されている。このため、各フレームユニットの底部部材22、側部部材42、搬送用レール保持部61、戻り用レール保持部62、及びクリートカバー75を分解した状態で設置場所に輸送し、設置場所でコンベヤケース10を組み立てることができる。各フレームユニットを分解した状態は、コンベヤケース10を組み立てた状態と比較して体積が小さい。このため、コンベヤケース10を工場で組み立ててから設置場所へ輸送する場合と比較して、輸送コストを抑えることができる。また、搬送用レール保持部61、及び、戻り用レール保持部62の両方が側部部材42に取り付けられることにより、搬送用レール保持部61、及び、戻り用レール保持部62の取り付け位置の誤差が少なくなる。このため、コンベヤケース10の精度を向上させることができる。
コンベヤ装置100のコンベヤケース10を構成する底部部材22は、底板部24と、底板部24に対して立ち上げられる一対の側板取付け部25A、25Bを有する。底板部24と一対の側板取付け部25A、25Bとが一体に形成されるため、底部部材22の剛性が向上する。
中間フレームユニットとしての曲がりフレームユニット16A、16B、及び、直線フレームユニット18B、18Cの搬送方向に沿った長さを、それぞれチェーン65のチェーンピッチの整数倍としたことで、チェーン65の経路の長さをチェーンピッチで割り切れる長さにしやすく、コンベヤ装置100の設計が容易になる。
標準フレームユニットは、曲がりフレームユニット16A、16Bと、搬送方向に沿った長さが異なる複数種類の直線フレームユニット18A、18B、18C、18Dとを含んでいる。曲がりフレームユニット16A、16B、及び、複数種類の直線フレームユニット18A、18B、18C、18Dから選択した1又は2以上の中間フレームユニットと、テールフレームユニット12及びヘッドフレームユニット14とを用いてコンベヤケース10が構成される。標準フレームユニットを組み合わせることで設計が可能となるため、受注から納期までのリードタイムを短くすることができる。また、標準フレームユニットは、見込み生産や在庫化することが可能になるため、受注から納期までのリードタイムを短くすることができる。
コンベヤ装置100のコンベヤケース10は、脚部19を有し、脚部19は、底部部材22に取り付けられ、下端部が底部部材22の下端部よりも下方に位置する脚部基体19Aと、脚部基体19Aに連結される脚部本体19Bと、を有する。底部部材22を交換する場合、脚部本体19Bを脚部基体19Aから分離することで、底部部材22が取り外しやすくなる。また、脚部基体19Aの下端部が底部部材22の下端部より下方に位置するため、コンベヤケース10を組み立てる場合に、各ユニットフレームは脚部基体19Aによって安定した姿勢が保たれるため、コンベヤケース10の組み立てが容易となる。
[変形例]
本実施形態では、底部部材22及び側部部材42を連結するためのフランジ(フランジ26及びフランジ43)、隣接するフレームユニットを連結するためのフランジ(フランジ27及びフランジ44)を設けており、固着部材B1、B4、B5で連結しているが、これに限定されない。例えば、固着部材B1、B4、B5での連結と、溶接手段とを組み合わせてもよい。例えば、コンベヤ装置100を延長する計画がある場合や、底板部24の摩耗が予想される場合は修理、交換用にフランジを用いて連結し、取り外しが必要ない場合はコストダウンとして溶接手段を用いて固定してもよい。
本実施形態では、中間フレームユニットとして、直線フレームユニット18A、18B、18C、18A、上曲がりフレームユニット16A、及び、下曲がりフレームユニット16Bを含むとしたが、これらに限定されない。例えば、中間フレームユニットの長さや、曲がりフレームユニットの仰角、又は、仰角は実施形態に限定されない。また、曲がりフレームユニットは、水平方向への曲がり角度を有するようにしてもよい。
フレームユニットの底部部材22は、一部、又は、全部を側部部材42よりも高い耐磨耗性を有する素材で形成してもよい。つまり、コンベヤケース10を構成する全てのフレームユニットの底部部材22を側部部材42よりも高い耐磨耗性を有する素材で形成してもよく、一部のフレームユニットの底部部材22のみ、耐摩耗性の高い素材で形成してもよい。また、一部のフレームユニットの底部部材22の一部分のみ耐磨耗性の高い素材で形成してもよい。例えば、投入口13が形成される直線フレームユニット18Bの底部部材22のうち、投入口13の下方のみ耐磨耗性の高い素材で形成し、残りの部分は、側部部材42と同じ素材を用いてもよい。この場合、摩耗を抑制しつつ、コンベヤ装置100のコストを抑えることができる。
本発明に係るコンベヤ装置100は、上記説明した本実施形態に限定されない。以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
100 コンベヤ装置
10 コンベヤケース
14 テールフレームユニット
12 ヘッドフレームユニット
16A、16B 曲がりフレームユニット
18A、18B、18C、18D 直線フレームユニット
20 底部
22 底部部材
40 側部
42 側部部材
B4、B5 第1固着部材
B1 第2固着部材
B2、B3 第3固着部材

Claims (7)

  1. 底部と、前記底部に対して立ち上げられる一対の側部とを有するコンベヤケースと、
    前記コンベヤケース内で搬送方向と戻り方向とに循環しながら走行するチェーンと、
    前記チェーンに接続され、前記コンベヤケース内で前記搬送方向と前記戻り方向とに循環するとともに、前記搬送方向に向けて前記コンベヤケースの前記底部に接触しながら走行する、複数のクリートと、を備え、
    前記コンベヤケースは、
    複数のフレームユニットと、
    前記複数のフレームユニットのうち、隣接する一対のフレームユニットを連結する第1固着部材と、を有し、
    前記フレームユニットは、
    前記底部を構成する底部部材と、
    前記側部を構成する側部部材と、
    前記底部部材と前記側部部材とを連結する第2固着部材と、
    を有する、コンベヤ装置。
  2. 請求項1に記載のコンベヤ装置であって、
    前記底部部材は、前記側部部材よりも高い耐磨耗性を有する部分を含む、コンベヤ装置。
  3. 請求項1又は2のいずれか1項に記載のコンベヤ装置であって、
    前記チェーンは、前記コンベヤケースの前記一対の側部のうち、一方の前記側部に近接して配置されており、
    前記フレームユニットは、
    前記搬送方向と前記戻り方向の前記チェーンを保持する、搬送用レール保持部、及び、戻り用レール保持部と、
    前記フレームユニットの内部を、前記複数のクリートが前記搬送方向に走行する搬送領域と、前記複数のクリートが前記戻り方向に走行する戻り領域とに区分するクリートカバーと、
    前記搬送用レール保持部、前記戻り用レール保持部、及び、前記クリートカバーを前記側部部材に連結する第3固着部材と、
    を更に有する、コンベヤ装置。
  4. 請求項3に記載のコンベヤ装置であって、
    前記底部部材は、
    前記コンベヤケースの前記底部を構成する底板部と、
    前記底板部に対して立ち上げられ、前記コンベヤケースの前記側部の一部を構成するとともに、前記側部部材が取り付けられる一対の側板取付け部と、を有する、コンベヤ装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のコンベヤ装置であって、
    前記フレームユニットは、中間フレームユニットを有し、
    前記中間フレームユニットの前記搬送方向に沿った長さを、前記チェーンのチェーンピッチの整数倍とした、コンベヤ装置。
  6. 請求項5に記載のコンベヤ装置であって、
    前記搬送方向に沿った長さが異なる複数の中間フレームユニットを有する標準フレームユニットを設定し、
    前記標準フレームユニットから選択した1又は2以上の前記中間フレームユニットを用いて前記コンベヤケースが構成される、コンベヤ装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のコンベヤ装置であって、
    前記コンベヤケースは、脚部を有し、
    前記脚部は、
    前記底部部材に取り付けられ、下端部が底部部材の下端部よりも下方に位置する脚部基体と、
    前記脚部基体に連結される脚部本体と、
    を有する、コンベヤ装置。
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