JP5838128B2 - 搬送装置 - Google Patents
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そのため、この従来技術の搬送部では、上記の搬送手段およびガイドによって、搬送時のブランクの上面側および下面側のバタつきをある程度抑えることができる。
したがって、この従来技術の搬送部では、ブランク検査部において、ブランクに印刷された文字、図形、色、シート上の傷、汚れ等の印刷状態を検査する印刷検査を正確に行うことは困難であった。
また、ブランク検査部の後工程の製函部に搬送されるブランクに、折りぐせ付け、糊付け、糊接着、底部の折込等を行って当該ブランクを製函する工程上の問題により、上記した従来技術では、取り出しベルト上にブランクを供給する給紙部に積層される複数のブランクの配置を、たとえば搬送方向にみて、当該ブランクの前方側および後方側のいずれの側を前側とするかをその都度変更する必要があり、面倒なものとなっていた。
請求項1に係る本発明では、上記した構成を有しているため、搬送ベルトの上流側に順次供給される被搬送物が、搬送手段により、その上面または下面が搬送ベルトに吸着されて下流側に搬送される。この場合、搬送ベルトは、偏向手段により偏向されるため、被搬送物の搬送方向も偏向される。偏向された搬送ベルトにより被搬送物が上流側から下流側に搬送される間に、案内手段によって被搬送物の姿勢が補正された被搬送物は、搬送ベルトの下流側から所定の姿勢で作業部に案内される。
請求項1に係る本発明では、特に、被搬送物(W)が、被搬送物(W)の搬送方向でみて、被搬送物(W)の左右方向に非対称に形成され、且つ、被搬送物(W)の左右方向の一方の辺部(w1)の長さが他方の辺部(w2)の長さよりも長く形成されている。さらに、被搬送物(W)の左右方向の両側は、被搬送物(W)の搬送方向でみて、搬送ベルトの幅方向の両側から外方に突出する突き出し部を含む構成となっている。
請求項1に係る本発明では、被搬送物(W)が、被搬送物(W)の重心を通る直線(L 0 )と、搬送ベルトの幅方向の中心線(CL−CL)とが重なるように、上流側に供給される。さらに、偏向手段により、被搬送物(W)の左右方向の一方の辺部(w1)が案内手段の案内面に当接されるように、搬送ベルトが平面視時計方向または反時計方向に角度(θ)で揺動される。このとき、被搬送物(W)は、その左右方向の一方の辺部(w1)が案内手段の案内面に当接され、当該一方の辺部(w1)の近傍の下面部位が案内手段の支持面に当接されることによって、被搬送物(W)の姿勢が補正され、被搬送物(W)の基準線(BL−BL)が被搬送物(W)の進行方向に対して水平となるように、下流側から作業部に搬送される。案内手段の案内面および支持面の協働作用によって、被搬送物(W)の姿勢が安定した状態で補正されて、当該被搬送物(W)が作業部に搬送される。
また、請求項1に係る本発明では、第1の調整手段により、被搬送物の厚みに応じて、搬送ベルトの上下間の間隔が調整される。搬送ベルトの幅方向の位置は、搬送方向でみて被搬送物の左右方向の長さに応じて、第2の調整手段によって調整される。案内手段が搬送ベルトの幅方向の一方側および他方側の両方に配設された場合、一方側の案内手段および他方側の案内手段のいずれか一方または両方の搬送ベルトの幅方向の位置は、被搬送物の左右方向の長さに応じて、第3の調整手段によって調整される。
請求項2に係る本発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、偏向手段は、搬送ベルトを支持する支持ベースと、搬送ベルトの長手方向の一端側を支持ベースに回動自在に支持する枢軸部と、リニアガイドレールおよびリニアガイドブロックを備え、搬送ベルトの長手方向の中間部を支持ベースに支持する直動案内機構とを含むことを特徴とする、搬送装置である。
請求項2に係る本発明では、上記した構成を有しているため、搬送ベルトの長手方向の一端側が枢軸部によって支持ベースに回動自在に支持され、搬送ベルトの長手方向の中間部が直動案内機構によって支持ベースに自在に支持される。そのため、この偏向手段では、搬送ベルトを偏向手段によって揺動させる際に、枢軸部に過度の負荷が掛かることが防止される。
請求項3に係る本発明は、請求項1または請求項2に係る発明に従属する発明であって、被搬送物(W)の搬送方向でみて、被搬送物(W)の突き出し部を搬送方向に沿って被搬送物(W)の下面側から支持する搬送補助プレートをさらに含み、搬送補助プレートの上面の略全面には、凹凸部が配設されていることを特徴とする、搬送装置である。
請求項3に係る本発明では、上記した構成を有しているため、搬送ベルトに吸着された被搬送物(W)を搬送する際に、搬送補助プレートは、搬送方向で見て、搬送ベルトの幅方向の両端から外方に突き出る被搬送物(W)の左右方向の両側を当該搬送方向に沿って、被搬送物(W)の下面側から支持し、被搬送物(W)の突き出し部が下方に垂れ下がることを防止している。さらに、搬送補助プレートには、その上面の略全面に凹凸部が配設されているので、凹凸部に空気層が配設されることとなり、被搬送物(W)が搬送されるときの抵抗を少しでも小さくすることができる。この場合、搬送補助プレートの上面に凹凸部が形成されていないものと比べて、被搬送物(W)の下面と搬送補助プレートとの接触面を小さくすることができるため、被搬送物(W)が搬送されるときの抵抗を小さくすることができる。したがって、この搬送装置では、搬送手段による上流側から下流側への被搬送物(W)の搬送がスムーズに行われるものとなっている。
支持ベース62の下面側には、特に、図7に示すように、たとえば台形ネジ面を有するネジ軸部64が、本体フレーム60A,60B間に配設されている。ネジ軸部64は、その軸方向の一端部にハンドル部66が取り付けられている。支持ベース62の下面には、ネジ軸部64と螺合されるたとえばフランジ付き台形ネジナット68がナットホルダ70により保持されている。また、支持ベース62の下面には、ネジ軸部64と支持ベースの長手方向に間隔を隔てて、たとえば2つの支持ロッド72が配置されている。2つの支持ロッド72は、それぞれ、その軸方向の中間部がたとえば2つのリニアブッシュ等の軸受部74によって間隔を隔てて支持されている。
支持ベース62は、ハンドル部66の回動操作によって、たとえば図7(A),(C)に示すように、たとえば一対の本体フレーム60A,60Bの前後方向に変位可能に可動するものとなっている。
すなわち、上述した各部材および各部材の配置は、上記した[課題を解決するための手段]に記載の「第2の調整手段」を構成するものであり、当該第2の調整手段によって、この搬送装置10は、ブランクWの搬送方向でみて、ブランクWの左右方向の長さに応じて、搬送ベルト38,56の幅方向の位置を適宜調整することができるものとなっている。
すなわち、上述した各部材および各部材の配置は、上記した[課題を解決するための手段]に記載の「偏向手段」を構成するものであり、当該偏向手段によって、この搬送装置10は、上下一対の搬送ベルト38,56を平面視時計方向または反時計方向に角度θで揺動させてブランクWの搬送方向を偏向することができるものとなっている。
この場合、下側コンベヤ20は、その長手方向の一端側が、ネジ軸部80を支持する軸受部86,保持軸88およびフランジ付き軸受部90により支持ベース62に支持され、その長手方向の中間部が直動案内機構100により支持ベース62に支持されているため、下側コンベヤ20の揺動の際に、枢軸部92への過度の負荷が掛からないようなっている。
上側コンベヤ18の上面には、その長手方向に間隔を隔てて、たとえば2つの取付プレート110a,110bが配設されている。この2つの取付プレート110a,110bを介して、上側コンベヤ18の上側には、たとえば正面視U字矩形状の支持フレーム112が配設されている。支持フレーム112の長手方向の一端側には、支持フレーム112を跨ぐようにして、右側面視逆U字状の支持フレーム114が配設されている。
支持フレーム114は、その長手方向の一端側および他端側の支持プレート114aおよび114bが、それぞれ、接続バー115,117を介して、下側コンベヤフレーム40aおよび40bに接続される。したがって、上下一対の上側コンベヤ18と下側コンベヤ20は、1つのユニットとしての搬送手段12として構成されるものとなっている。
上側コンベヤ18の昇降機構120は、たとえばネジ軸部122を含む。ネジ軸部122は、その軸方向の一端から他端側にかけてネジ面122aを有し、その軸方向の他端部には、ネジ面122aが形成されていない非ネジ面部122bを有する。ネジ軸部122の非ネジ面部122bは、フランジ付き軸受部123により回動自在に、取付ブラケット127を介して、支持フレーム114に支持されている。
すなわち、上述した各部材および各部材の配置は、上記した[課題を解決するための手段]に記載の「第1の調整手段」を構成するものであり、当該第1の調整手段によって、この搬送装置10は、ブランクWの厚みに応じて、搬送ベルト38,56の上下方向の間隔を適宜調整することができるものとなっている。
案内手段16は、搬送手段12の幅方向に間隔を隔てて対向して配設される固定ガイド部材140および可動ガイド部材142を含む。固定ガイド部材140および可動ガイド部材142は、それらの間に、上側コンベヤ18の搬送ベルト38および下側コンベヤ20の搬送ベルト56と間隔を隔てて配設されている。固定ガイド部材140は固定して配設され、可動ガイド部材142は搬送手段12の幅方向に変位自在に可動可能に配設されるものの、固定ガイド部材140および可動ガイド部材142自体は、略同一の構造を有しているため、ここでは、たとえば可動ガイド部材142について詳細に説明し、固定ガイド部材140については簡単に説明する。
すなわち、上述した各部材および各部材の配置は、上記した[課題を解決するための手段]に記載の「案内手段」を構成するものであり、当該案内手段によって、この搬送装置10は、偏向手段14で偏向された搬送ベルト38,56によりブランクWが搬送される間に当該ブランクWの姿勢を補正して、搬送ベルト38,56の下流側から、検査部200にブランクWを所定の姿勢で案内することができるものとなっている。
固定ガイド部材140は、図17〜図19に示すように、搬送装置10の本体フレーム60A,60B間に配設される取付バー160A,160Bに取り付けられている。取付バー160A,160Bは、本体フレーム60A,60Bの上端側間に架設されている。固定ガイド部材140は、ボルト・ナット等の適宜な固着手段で取付バー160A,160Bに取り付けられている。
ハンドル部172を操作することによって、可動ガイド部材142は、螺合部材170および直動案内機構180の協働作用により、搬送ベルト38,56の幅方向に変位可能に可動するものとなっている。
すなわち、上述した各部材および各部材の配置は、上記した[課題を解決するための手段]に記載の「第3の調整手段」を構成するものであり、当該第3の調整手段によって、この搬送装置10は、ブランクWの搬送方向でみて、ブランクWの左右方向の長さに応じて、可動ガイド部材142の幅方向の位置を適宜調整することができるものとなっている。
搬送補助プレート190は、特に、たとえば図21(B),図23,図25および図26に示すように、たとえば平面視矩形状の補助プレート本体192を含む。補助プレート本体192の長手方向の先端部には、たとえば図25に示すように、その先端側が下側に折り曲げられた折り曲げ部194が配設され、補助プレート192と折り曲げ部194とは金属材料等で一体的に形成されている。また、補助プレート本体192は、その上面の略全面に、凹部196aおよび凸部196bを有する多数の凹凸部196が配設されている。
この搬送補助プレート190は、図21,図22および図25等に示すように、補助プレート本体192の長手方向の両端側の2箇所に、たとえば断面矩形ブロック状のマグネット体198が配設される。マグネット体198は、ネジ止め等の固着手段(図示せず)によって、補助プレート本体192に固定されている。そして、マグネット本体198が付設された搬送補助プレート190は、搬送装置10の本体フレーム60A,60B間に配設された取付バー160A,160Bに、着脱自在に取り付けられている。
この場合、ブランクWが検査部200に搬送されたときに、ブランクWの進行方向の基準線に対して水平(直角)となるブランクW上の基準線BL−BLが、撮像時にブランクWの進行方向に対して、常時、正しく水平(直角)となる位置に配置される。
12 搬送手段
14 偏向手段
16 案内手段
18 上側コンベヤ
20 下側コンベヤ
22a,22b 上側コンベヤフレーム
24 上側コンベヤの駆動軸
26 上側コンベヤの駆動プーリ
28,30 伝動プーリ
32 伝動ベルト
34 上側コンベヤの従動軸
36 上側コンベヤの従動プーリ
38 上側コンベヤの搬送ベルト
38a 吸引孔
40a,40b 下側コンベヤフレーム
40c,40d 桟フレーム
42 下側コンベヤの駆動軸
44 下側コンベヤの駆動プーリ
46 カップリング
48 下側コンベヤの従動軸
50 テンション軸
52 下側コンベヤの従動プーリ
54 テンションプーリ
56 下側コンベヤの搬送ベルト
60A,60B 本体フレーム
62 支持ベース
64 ネジ軸部
66 ハンドル部(第2の調整手段のハンドル部)
68 フランジ付き台形ネジナット
70 ナットホルダ
72 支持ロッド
74 軸受部
80 ネジ軸部
82 ハンドル部
84 螺合部材
86 軸受部
88 保持軸
90 フランジ付き軸受部
92 枢軸部
94 固定部
96 受ブッシュ
100 直動案内機構
102 リニアガイドレール
104 リニアガイドブロック
106 取付ブラケット
110a,110b 取付プレート
112 支持フレーム
114a,114b 支持プレート
115,117 接続バー
120 昇降機構
122a ネジ面
122b 非ネジ面
123 フランジ付き軸受部
124 中継螺合部材
124a ネジ面
126 段差部
128 ハンドル部
130 連結ガイドポスト
132 連結ロッド
140 固定ガイド部材
142 可動ガイド部材
144,148 ガイド本体
145,149 ガイド本体の対向面(案内面)
146,150 突出部
147,151 突出部の上面
160A,160B 取付けバー
162 ネジ軸部
164,166 軸受部
168 ハンドル部
170 螺合部材
172 取付ブラケット
174 ベースプレート
176 固着手段
178A,178B ガイドプレート
180 案内手段の直動案内機構
182 リニアガイドレール
184 リニアガイドブロック
190 搬送補助プレート
192 補助プレート本体
194 折り曲げ部
196 凹凸部
196a 凹部
196b 凸部
198 マグネット本体
200 作業部
W ブランク(被搬送物)
S 吸引装置
M1 上側コンベヤのモータ
m1 上側コンベヤのモータの出力軸
M2 下側コンベヤのモータ
m2 下側コンベヤのモータの出力軸
LO ブランクの重心を通る直線
CL−CL 中心線
w1,w2 ブランクの辺部
BL−BL 基準線
Claims (3)
- 上流側に順次供給された剛性を有するシート状の被搬送物(W)を下流側に搬送し、前記下流側から作業部に前記被搬送物(W)を搬送する搬送装置であって、
前記搬送装置は、
前記上流側に供給された前記被搬送物(W)の上面または下面を吸着して前記下流側に搬送する上下一対の無端環状の搬送ベルトを有する搬送手段、
前記搬送ベルトの長手方向の一端側を中心に、前記搬送ベルトを平面視時計方向または反時計方向に角度(θ)で揺動させて前記被搬送物(W)の搬送方向を偏向可能とする偏向手段、
前記搬送ベルトの幅方向に間隔を隔てて、前記搬送ベルトの幅方向の一方側および他方側に配設され、前記偏向手段で偏向された前記搬送ベルトによって、前記被搬送物(W)が前記上流側から前記下流側に搬送される間に前記被搬送物(W)の姿勢を補正して、前記搬送ベルトの下流側から、前記作業部に前記被搬送物(W)を所定の姿勢で案内する案内手段、
前記被搬送物(W)の厚みに応じて、前記搬送ベルトの上下間の間隔を調整する第1の調整手段、
前記搬送方向でみて、前記被搬送物(W)の左右方向の長さに応じて、前記搬送ベルトの幅方向の位置を調整する第2の調整手段、および
前記被搬送物(W)の左右方向の長さに応じて、前記一方側の案内手段および前記他方側の案内手段のいずれか一方または両方の位置を調整する第3の調整手段を含み、
前記被搬送物(W)は、
前記被搬送物(W)の搬送方向でみて、前記被搬送物(W)の左右方向に非対称に形成され、且つ、前記被搬送物(W)の左右方向の一方の辺部(w1)の長さが他方の辺部(w2)の長さよりも長く形成されると共に、前記被搬送物(W)の左右方向の両側は、前記被搬送物(W)の搬送方向でみて、前記搬送ベルトの幅方向の両側から外方に突出する突き出し部を含み、
前記案内手段は、
前記一方の辺部(w1)が当接され、前記被搬送物(W)の姿勢を補正して前記作業部に前記被搬送物(W)を所定の姿勢で案内する案内面、および
前記被搬送物(W)の前記一方の辺部(w1)の近傍の下面部位が当接され、前記被搬送物(W)を前記被搬送物(W)の下面側から支持する支持面を含み、
前記被搬送物(W)は、前記被搬送物(W)の重心を通る直線(L 0 )と、前記搬送ベルトの幅方向の中心線(CL−CL)とが重なるように前記上流側に供給され、前記偏向手段により、前記被搬送物(W)の左右方向の前記一方の辺部(w1)が前記案内面に当接されるように、前記搬送ベルトが平面視時計方向または反時計方向に角度(θ)で揺動され、前記被搬送物(W)の基準線(BL−BL)が前記被搬送物(W)の進行方向に対して水平となるように、前記下流側から前記作業部に搬送されることを特徴とする、搬送装置。 - 前記偏向手段は、
前記搬送ベルトを支持する支持ベース、
前記搬送ベルトの長手方向の一端側を前記支持ベースに回動自在に支持する枢軸部、
リニアガイドレールおよびリニアガイドブロックを備え、前記搬送ベルトの長手方向の中間部を前記支持ベースに支持する直動案内機構を含むことを特徴とする、請求項1に記載の搬送装置。 - 前記被搬送物(W)の搬送方向でみて、前記被搬送物(W)の前記突き出し部を前記搬送方向に沿って前記被搬送物(W)の下面側から支持する搬送補助プレートをさらに含み、
前記搬送補助プレートの上面の略全面には、凹凸部が配設されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の搬送装置。
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