JP2015213880A - 遊離塩素含有排水の処理方法 - Google Patents

遊離塩素含有排水の処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015213880A
JP2015213880A JP2014098438A JP2014098438A JP2015213880A JP 2015213880 A JP2015213880 A JP 2015213880A JP 2014098438 A JP2014098438 A JP 2014098438A JP 2014098438 A JP2014098438 A JP 2014098438A JP 2015213880 A JP2015213880 A JP 2015213880A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chlorine
free chlorine
agent
water
membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014098438A
Other languages
English (en)
Inventor
邦洋 早川
Kunihiro Hayakawa
邦洋 早川
隆彦 内田
Takahiko Uchida
隆彦 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2014098438A priority Critical patent/JP2015213880A/ja
Priority to PCT/JP2015/058053 priority patent/WO2015174136A1/ja
Priority to TW104108711A priority patent/TW201542470A/zh
Publication of JP2015213880A publication Critical patent/JP2015213880A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D69/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/12Composite membranes; Ultra-thin membranes
    • B01D69/1216Three or more layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/02Reverse osmosis; Hyperfiltration ; Nanofiltration
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/02Reverse osmosis; Hyperfiltration ; Nanofiltration
    • B01D61/04Feed pretreatment
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/56Polyamides, e.g. polyester-amides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/44Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/58Treatment of water, waste water, or sewage by removing specified dissolved compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/72Treatment of water, waste water, or sewage by oxidation
    • C02F1/76Treatment of water, waste water, or sewage by oxidation with halogens or compounds of halogens
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F19/00Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28GCLEANING OF INTERNAL OR EXTERNAL SURFACES OF HEAT-EXCHANGE OR HEAT-TRANSFER CONDUITS, e.g. WATER TUBES OR BOILERS
    • F28G13/00Appliances or processes not covered by groups F28G1/00 - F28G11/00; Combinations of appliances or processes covered by groups F28G1/00 - F28G11/00

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Abstract

【課題】 殺菌などに起因する遊離塩素を含有する排水をポリアミド系RO膜の劣化を防止しながら、効率よく処理する方法を提供する。
【解決手段】 遊離塩素含有排水に結合塩素剤を添加した後、逆浸透膜で処理する。結合塩素剤としては、結合塩素を生成する窒素化合物を含有する薬剤であり、スルファミン酸またはその塩が好ましい。さらに、スルファミン酸又はその塩に対して、遊離塩素剤である塩素系酸化剤を配合したものを用いるのが好ましい。この塩素系酸化剤としては、次亜塩素酸またはその塩が好ましい。このような結合塩素剤は、遊離塩素含有排水のpHを7.5以下に調整した後、添加するのが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遊離塩素含有排水の処理方法に関し、特に電子産業分野の純水・超純水製造プロセス、排水回収プロセス、電力分野のボイラー用水製造プロセス、ビルの空調や化学工業、製紙工業、電力工業等において使用される冷却設備における冷却水ブロー水の回収プロセスなどにおいて生じる遊離塩素含有排水を、逆浸透膜を利用して処理する方法に関する。
近年、純水、超純水、ボイラー用水などの製造には逆浸透膜(RO膜)やNF膜が利用されている。また、水資源を有効に利用するために、使用済の純水や排水を回収して再生、再利用する排水処理装置(水回収装置)においてもRO膜を用いた分離装置が活用されている。このRO膜分離装置で得られた濃縮水をそのまま排出すると、水の回収率が下がるので、濃縮水をさらにRO膜分離装置で処理して処理水を回収することで回収率を高めて、系外へ排出する濃縮水量を低減することも行われている。
このようなRO膜分離装置を用いた水処理装置においては、原水中に含まれる微生物が装置配管内やRO膜の膜面で増殖してスライムを形成し、水槽内の微生物繁殖による臭気発生、膜の透過水量低下といった障害を引き起こす虞がある。そこで、微生物による汚染を防止するために、原水に殺菌剤を連続的に又は間欠的に添加し、被処理水又は装置内を殺菌しながら処理する方法が一般に行われている。
このような殺菌剤による微生物の殺菌方法として、通常、重力濾過処理、凝集沈殿処理などの前処理装置においては、次亜塩素酸ナトリウムなどの遊離塩素系酸化剤が用いられるが、ポリアミド系RO膜は遊離塩素に対する耐性が低いため、RO膜の前段で重亜硫酸ナトリウムなどの還元剤を注入して遊離塩素を還元除去し、その後、クロラミンやクロロスルファミン酸ナトリウムといった結合塩素剤やイソチアゾロン系化合物などの微生物の増殖を抑制する化合物を含有するスライムコントロール剤を添加して、RO膜での微生物の増殖を抑制する方法などが種々提案されている(特許文献1〜3)。
特開平1−104310号公報 特開平1−135506号公報 WO2011−125762号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載された微生物の増殖を抑制する方法では、遊離塩素濃度の変動を見越して還元剤を過剰に注入しており、還元剤が残存することがある。この残存した還元剤が、その後添加するスライムコントロール剤と反応し、スライムコントロール剤の濃度を低減させてしまい、スライムコントロール剤も過剰に添加する必要があり、結果として薬剤を過剰に添加しなければならない、という問題点があった。
そこで、他の方法として、ポリアミド系RO膜の代わりに遊離塩素に耐性を有する他の種類の逆浸透膜を採用する方法もあるが、ポリアミド系RO膜以外のRO膜は、イオンや塩類などの除去率が低く水透過性も良くない、などの問題があり、ポリアミド系RO膜と比較し、経済的に劣るものであった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、殺菌剤などに起因する遊離塩素を含有する排水をポリアミド系RO膜の劣化を防止しながら、効率よく処理する方法を提供すること目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、遊離塩素含有排水に結合塩素剤を添加した後、逆浸透膜で処理する遊離塩素含有排水の処理方法を提供する(発明1)。特に前記逆浸透膜として、ポリアミド構造を有するスキン層による逆浸透膜(ポリアミド系RO膜)を用いるのが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明1、2)によれば、遊離塩素を含有する排水(被処理水)に対して結合塩素剤を添加することにより被処理水中の遊離塩素と反応することで、遊離塩素濃度が低下し、逆浸透膜(特にポリアミド系RO膜)の劣化を防止することができる。
上記発明(発明1、2)においては、前記結合塩素剤が、スルファミン酸又はその塩であるのが好ましい(発明3)。上記発明(発明3)においては、前記結合塩素剤が、さらに塩素系酸化剤を配合したものであるのが好ましく(発明4)、特に前記塩素系酸化剤が、次亜塩素酸又はその塩であるのが好ましい(発明5)。
かかる発明(発明3)によれば、結合塩素剤としてスルファミン酸又はその塩とを用いることにより、効率よく遊離塩素濃度を低減することができる。また、かかる発明(発明4、5)によれば、結合塩素剤としてスルファミン酸又はその塩に、さらに次亜塩素酸又はその塩などの塩素系酸化剤を配合したものを用いることにより、発泡や塩素臭が発生することなく、スライムコントロール性も好適である。
上記発明(発明1〜5)においては、前記遊離塩素含有排水のpHを7.5以下に調整した後、結合塩素剤を添加するのが好ましい(発明6)。
かかる発明(発明6)によれば、pHを7.5以下にすることにより、結合塩素と被処理水中の遊離塩素との反応が促進され、さらに遊離塩素濃度を低減することができる。
上記発明(発明1〜6)においては、前記遊離塩素含有排水が、開放冷却系の冷却水であるのが好ましい(発明7)。
かかる発明(発明7)によれば、開放冷却系は、冷却水を冷やすために強制的に外気を取り込み、この外気が水と直接接触することによって水を冷やすので、菌類が増殖しやすい。そこで、スライム等の発生を防止するため、殺菌処理が不可欠であるので、好適に適用することができる。
本発明の遊離塩素含有排水の処理方法によれば、遊離塩素含有排水に結合塩素剤を添加した後、逆浸透膜(特にポリアミド系RO膜)で処理しているので、結合塩素剤が被処理水中の遊離塩素と反応することで、遊離塩素濃度が低下し、逆浸透膜(特にポリアミド系RO膜)の劣化を防止することができる。
実施例1、2及び比較例1における遊離塩素含有排水の処理方法における脱塩率(除去率)の推移を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明は、遊離塩素含有排水に結合塩素剤を添加した後、ポリアミド構造によるスキン層を有する逆浸透膜で処理する遊離塩素含有排水の処理方法である。
本発明において、処理対象となる排水としては、遊離塩素を含有していれば特に制限はないが、例えば、原水中に含まれる微生物による汚染を防止するために、前処理として塩素系酸化剤を添加して微生物の殺菌を行ったことに起因して遊離塩素を含有する排水である。
上記塩素系酸化剤としては、塩素ガス、次亜塩素酸またはその塩のほか、亜塩素酸またはその塩、塩素酸またその塩、過塩素酸またはその塩、塩素化イソシアヌル酸またはその塩などを用いることができる。塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、バリウム等のアルカリ土類金属塩、ニッケル等の他の金属塩、アンモニウム塩などが挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中では次亜塩素酸ナトリウムが取扱性に優れるため好ましい。
また、本明細書中において、遊離塩素、結合塩素および全塩素は、JIS K 0400−33−10:1999に示されている、N,N−ジエチル−1,4−フェニレンジアミンを用いるDPD法によりClの濃度として測定される。遊離塩素は、次亜塩素酸、次亜塩素酸イオンまたは溶存塩素の形で存在する塩素とされている。結合塩素は、クロロアミンおよび有機クロロアミンの形で存在する塩素とされており、上記遊離塩素に含まれないが、DPD法により測定される塩素とされている。全塩素は上述した遊離塩素、結合塩素または両者の形で存在する塩素とされている。
本実施形態における結合塩素剤としては、上述した遊離塩素と結合する窒素化合物を含有する薬剤である。ここで、遊離塩素と結合する窒素化合物としては、アンモニアまたはその化合物、メラミン、尿素、アセトアミド、スルファミン酸、スルファミド、サイクロラミン酸、スルファミン酸、トルエンスルホンアミド、コハク酸イミド、フタル酸イミド、イソシアヌル酸、クロラミン、N−クロロトルエンスルホンアミド、尿酸、サッカリンまたはこれらの塩などを挙げることができる。このような窒素化合物としては、スルファミン酸またはその塩が好ましい。
具体的には、クロラミン−T(N−クロロ−4−メチルベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩)、クロラミン−B(N−クロロ−ベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩)、N−クロロ−パラニトロベンゼンスルホンアミドのナトリウム塩、トリクロロメラミン、モノ−もしくはジ−クロロメラミンのナトリウム塩またはカリウム塩、トリクロロ−イソシアヌレート、モノ−もしくはジ−クロロイソシアヌル酸のナトジウム塩またはカリウム塩、モノ−もしくはジ−クロロスルファミン酸のナトリウム塩またはカリウム塩、モノクロロヒダントインもしくは1、3−ジクロロヒダントイン、5、5−ジメチルヒダントインのような5、5−アルキル誘導体等を用いることができる。
スルファミン酸は、R1R2NSO3H・・・〔1〕で表されるアミド硫酸で、R1、R2はそれぞれ独立にH、炭素数1〜6の炭化水素基である。このようなスルファミン酸としては、R1、R2がそれぞれHである狭義のスルファミン酸が好ましいが、N−メチルスルファミン酸、N,N−ジメチルスルファミン酸、N−フェニルスルファミン酸なども使用できる。これらのスルファミン酸は、遊離(粉末状)の酸の状態で用いても良く、またナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩などの塩であっても良い。スルファミン酸は、スルファミン酸またはその塩を、粉末状態で、あるいは水溶液の状態で添加することができる。
また、結合塩素剤としては、上述したような結合塩素を生成する窒素化合物、特にスルファミン酸又はその塩に対して、遊離塩素剤である塩素系酸化剤を配合したものを用いるのが好ましい。
塩素系酸化剤としては、上述した前処理工程における殺菌剤と同じものを用いることができ、次亜塩素酸またはその塩が好ましい。次亜塩素酸またはその塩の場合、有効塩素(Cl)濃度として5〜20重量%、好ましくは10〜15重量%の水溶液として添加するのが好ましい。
スルファミン酸又はその塩(スルファミン酸類)と塩素系酸化剤とは、スルファミン酸類中の窒素に対して、塩素系酸化剤中の有効塩素が所定のモル比となるように混合すればよい。具体的には、N:有効塩素が1:0.45〜0.60、特に1:0.45〜0.55とするのが好ましい。上記N:有効塩素(モル比)は、Nにより構成されるスルファミン酸のモル数と、JIS K 0400−33−10 :1999により測定される塩素系酸化剤のClのモル数との比に相当する。また水溶液の濃度は、前記JIS K 0400−33−10:1999により測定される遊離塩素および結合塩素濃度を、Clのとして全塩素濃度換算で示される値である。なお、結合塩素剤(水溶液)における塩素濃度としては、全塩素濃度換算で5〜10重量‰とするのが好ましい。
さらに結合塩素剤は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を配合することにより、より保存安定性の良好なものとすることができる。アルカリの配合量は、アルカリと塩素系酸化剤との含有割合が、Cl/アルカリ金属(モル比)で0.3〜0.4、好ましくは0.30〜0.36であり、水溶液製剤中の遊離塩素濃度が全塩素濃度の2重量%以下である。また、結合塩素剤は、pHが13以上、水溶液製剤中のアルカリとスルファミン酸との含有割合が、N/アルカリ金属(モル比)で0.5〜0.7とするのが好ましい。N/アルカリ金属(モル比)は、上記スルファミン酸のモル数と、アルカリ金属水酸化物により構成されるアルカリのモル数との比に相当する。
本実施形態において使用する結合塩素剤は、さらに必要に応じて、殺生物剤、増殖抑制剤、腐食防止剤、銅用防食剤、スケール防止剤、消泡剤、界面活性剤などを配合することができる。
上述したような各成分からなる上記結合塩素剤は、アルカリ金属水酸化物などからなるアルカリ水溶液にスルファミン酸を添加して溶解し、得られたスルファミン酸−アルカリ混合水溶液に、塩素系酸化剤を添加して混合し、水溶液製剤として調製することにより製造することができる。アルカリ水溶液は、水の量が50〜65重量%とするのが好ましい。
スルファミン酸は、水溶液製剤中のスルファミン酸濃度が上記濃度となるように添加される。スルファミン酸塩を用いる場合、スルファミン酸塩に含まれるアルカリ金属の量は、アルカリとして加算される。水溶液を用いる場合は、水溶液に含まれる水の量は、前記アルカリ水溶液の水の量として加算される。
上述したような結合塩素剤は、RO膜のスライムコントロール剤として用いるのに適している。RO膜は逆浸透により被処理水から塩類、有機物等の溶質を分離、除去する透過膜であり、一般に逆浸透膜処理に用いられているものが対象となる。RO膜の材質としては、ポリアミド系、特に耐塩素性の小さい芳香族ポリアミド、ポリ尿素、ポリピペラジンアミドなどの窒素含有基を有する高分子膜に対して特に有効であるが、酢酸セルローズ系、その他のRO膜であってもよい。またRO膜は、スパイラル型、中空糸型、管型、平膜型など任意の構造のモジュールを構成するものでもよい。
本実施形態では、このようなRO膜で処理する遊離塩素を含有する彼処理水に、遊離塩素濃度が0.1mg/L以下となるように、結合塩素剤を添加することにより、RO膜の劣化を防止しながらスライムコントロールを行うことができる。この場合、全塩素濃度は、1〜100mg/Lとすることが好ましい。
本実施形態では、RO膜の被処理水のpHを7.5以下にした後、結合塩素剤を添加することが好ましい。pHを7.5以下とすることで、遊離塩素濃度の更なる低減が可能になる。pHの下限に特に制限はないが、経済的な観点より5.0以上であることが好ましい。 pHの調整手段としては特に制限はなく、塩酸、硫酸、硝酸などの鉱酸が好適に使用される。
結合塩素剤は1種類を単独で添加してもよいし、2種類以上を同時、あるいは交互に添加してもよい。また、連続添加でもよいし、間欠添加でもよい。間欠添加の場合は、水をバッファータンクに貯めて添加するなどすればよい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、処理対象となる排水としては、電子産業分野の純水・超純水製造プロセスの排水、電力分野のボイラー用水製造工程、ビルの空調や化学工業、製紙工業、電力工業等の工業において使用される冷却設備における冷却水ブロー水などに好適に適用可能である。
以下の具体的実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
遊離塩素濃度を0.5〜1.0mg/Lで含む冷却水ブロー水(pH8.6〜8.8)に塩酸を添加してpHを7.0に低下させた後、表1に示す組成及び表2に示す性状を有する結合塩素剤を20mg/Lで添加したところ、遊離塩素濃度は0.03〜0.06mg/Lで推移した。その水をMF膜(クラレ(株)製ピューリアGS(親水化PVDF、孔径0.02μm、外圧式)で除濁処理を行った後、ポリアミド系RO膜(栗田工業(株)製K−RO−A−2032−SN)に0.75MPa、回収率30‰で通水し、脱塩率(除去率)の推移を確認した。結果を図1に示す。
Figure 2015213880
Figure 2015213880
[実施例2]
遊離塩素濃度を0.5〜1.0mg/Lで含む冷却水ブロー水(pH8.6〜8.8)に表1に示す組成及び表2に示す性状を有する結合塩素剤を20mg/Lで添加したところ、遊離塩素濃度は0.05〜0.09mg/Lで推移した。この被処理水に塩酸を添加してpHを7.0に低下させた後、MF膜(クラレ(株)製ピューリアGS(親水化PVDF、孔径0.02μm、外圧式))で除濁処理を行った後、ポリアミド系RO膜(栗田工業(株)製K−RO−A−2032−SN)に0.75MPa、回収率30‰で通水し、脱塩率(除去率)の推移を確認した。結果を図1にあわせて示す。
[比較例1]
実施例1及び2において、被処理水に結合塩素剤を添加することなく、塩酸を添加してpHを7.0に低下させたが、遊離塩素濃度は、ほとんど変化がなかった。この日処理水をMF膜(クラレ(株)製ピューリアGS(親水化PVDF、孔径0.02μm、外圧式))で除濁処理を行った後、ポリアミド系RO膜(栗田工業(株)製K−RO−A−2032−SN)に0.75MPa、回収率30‰で通水し、脱塩率(除去率)の推移を確認した。結果を図1にあわせて示す。
図1から明らかなように、結合塩素剤を添加した実施例1、2は、1500時間にわたって除去率97%以上であった。これはRO膜に汚れが付着したり、あるいはRO膜が劣化したりすることがなく、生産水の水質低下を生じていないためであると推認できるこれに対し、結合塩素剤を添加しなかった比較例1は、除去率の低下が早く、RO膜の性能の低下が認められた。特に遊離塩素を含有する冷却水のpHを7.5以下に低下させた後、結合塩素剤を添加した実施例1は、遊離塩素を含有する冷却水に結合塩素剤を添加した後、pHを7.5以下に低下させた実施例2と比べて、遊離塩素濃度を低くすることができ、ポリアミド系RO膜の耐性が良好であった。

Claims (7)

  1. 遊離塩素含有排水に結合塩素剤を添加した後、逆浸透膜で処理することを特徴とする遊離塩素含有排水の処理方法。
  2. 前記逆浸透膜として、ポリアミド構造を有するスキン層による逆浸透膜を用いることを特徴とする請求項1に記載の遊離塩素含有排水の処理方法。
  3. 前記結合塩素剤が、スルファミン酸又はその塩であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊離塩素含有排水の処理方法。
  4. 前記結合塩素剤が、さらに塩素系酸化剤を配合したものであることを特徴とする請求項3に記載の遊離塩素含有排水の処理方法。
  5. 前記塩素系酸化剤が、次亜塩素酸又はその塩であることを特徴とする請求項4に記載の遊離塩素含有排水の処理方法。
  6. 前記遊離塩素含有排水のpHを7.5以下に調整した後、結合塩素剤を添加することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の遊離塩素含有排水の処理方法。
  7. 前記遊離塩素含有排水が、開放冷却系の冷却水であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の遊離塩素含有排水の処理方法。
JP2014098438A 2014-05-12 2014-05-12 遊離塩素含有排水の処理方法 Pending JP2015213880A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014098438A JP2015213880A (ja) 2014-05-12 2014-05-12 遊離塩素含有排水の処理方法
PCT/JP2015/058053 WO2015174136A1 (ja) 2014-05-12 2015-03-18 遊離塩素含有排水の処理方法
TW104108711A TW201542470A (zh) 2014-05-12 2015-03-19 含有游離氯的排水的處理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014098438A JP2015213880A (ja) 2014-05-12 2014-05-12 遊離塩素含有排水の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015213880A true JP2015213880A (ja) 2015-12-03

Family

ID=54479681

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014098438A Pending JP2015213880A (ja) 2014-05-12 2014-05-12 遊離塩素含有排水の処理方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2015213880A (ja)
TW (1) TW201542470A (ja)
WO (1) WO2015174136A1 (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01104310A (ja) * 1987-10-14 1989-04-21 Kurita Water Ind Ltd 膜分離方法
JPH01104386A (ja) * 1987-10-15 1989-04-21 Toray Ind Inc 精製水の製造方法
JPH01135506A (ja) * 1987-11-20 1989-05-29 Toray Ind Inc 精製水の製造方法
JPH06304559A (ja) * 1993-04-26 1994-11-01 Toray Ind Inc 水処理方法および水処理装置
JP2006035004A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Kyowa Exeo Corp 飲料水の製造方法及び湧水処理装置
US20080257832A1 (en) * 2007-04-18 2008-10-23 County Sanitation Districts Of Los Angeles County Sequential chlorination for wastewater disinfection
JP2009165928A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 水処理装置および水処理方法
JP2010201313A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Kurita Water Ind Ltd 逆浸透膜分離方法
WO2011125762A1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-13 栗田工業株式会社 結合塩素剤、その製造および使用方法
WO2012133620A1 (ja) * 2011-03-30 2012-10-04 栗田工業株式会社 膜分離方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01104310A (ja) * 1987-10-14 1989-04-21 Kurita Water Ind Ltd 膜分離方法
JPH01104386A (ja) * 1987-10-15 1989-04-21 Toray Ind Inc 精製水の製造方法
JPH01135506A (ja) * 1987-11-20 1989-05-29 Toray Ind Inc 精製水の製造方法
JPH06304559A (ja) * 1993-04-26 1994-11-01 Toray Ind Inc 水処理方法および水処理装置
JP2006035004A (ja) * 2004-07-22 2006-02-09 Kyowa Exeo Corp 飲料水の製造方法及び湧水処理装置
US20080257832A1 (en) * 2007-04-18 2008-10-23 County Sanitation Districts Of Los Angeles County Sequential chlorination for wastewater disinfection
JP2009165928A (ja) * 2008-01-15 2009-07-30 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 水処理装置および水処理方法
JP2010201313A (ja) * 2009-03-02 2010-09-16 Kurita Water Ind Ltd 逆浸透膜分離方法
WO2011125762A1 (ja) * 2010-03-31 2011-10-13 栗田工業株式会社 結合塩素剤、その製造および使用方法
WO2012133620A1 (ja) * 2011-03-30 2012-10-04 栗田工業株式会社 膜分離方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015174136A1 (ja) 2015-11-19
TW201542470A (zh) 2015-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5720964B2 (ja) 結合塩素剤、その製造および使用方法
TWI597235B (zh) Production method of hypobromous acid stabilized composition, hypobromous acid stabilized composition, and slime inhibition method of separation membrane
TWI633928B (zh) 過濾處理系統及過濾處理方法
JP6459512B2 (ja) 透過膜の洗浄方法
TWI702081B (zh) 逆滲透膜之改質方法、逆滲透膜、含硼之水的處理方法及分離膜之運作方法
KR102494388B1 (ko) 역침투막 처리 방법, 수계의 바이오파울링 억제 방법 및 그를 위한 장치
WO2016104356A1 (ja) 分離膜のスライム抑制方法
JP2016120457A (ja) ろ過処理システムおよびろ過処理方法
JP6484460B2 (ja) 分離膜の運転方法、および分離膜の改質方法
JP6379571B2 (ja) 造水方法および造水装置
WO2018078988A1 (ja) 逆浸透膜を用いる水処理方法および水処理装置
JP2015186773A (ja) 造水方法および造水装置
WO2015174136A1 (ja) 遊離塩素含有排水の処理方法
JP6823401B2 (ja) 低分子有機物含有水の処理方法および逆浸透膜の改質方法
JP6682401B2 (ja) 逆浸透膜を用いる水処理方法
JP7250612B2 (ja) 水系の殺菌方法、および水系のニトロソアミン化合物の除去方法
WO2020136963A1 (ja) 水系の殺菌方法、水系のニトロソアミン化合物の除去方法、および飲料水の製造方法
WO2023120351A1 (ja) 水系の微生物汚染抑制方法
TW202333806A (zh) 水系統的微生物污染抑制方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160202