JP2015212200A - マスト装置および当該装置を備えたフォークリフト - Google Patents
マスト装置および当該装置を備えたフォークリフト Download PDFInfo
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Abstract
【課題】リフト操作時に車両が傾いたり転倒したりするのを防ぐことができるマスト装置を提供する。【解決手段】マスト装置1であって、モータMを正回転させてフォーク部3を上昇させる上昇力行制御と、フォーク部3の下降時にモータMを回生動作させる回生制御と、モータMを逆回転させてフォーク部3を下降させる下降力行制御とを行うモータ制御部4と、フォーク部3の下降を妨げる障害物から受ける反作用により車両が傾かないようにモータMのトルクを制限する下降トルク制限値が格納された記憶部5と、を備え、モータ制御部4は、下降力行制御時に、モータMのトルクが下降トルク制限値を超えないようにモータMを制御することを特徴とする。【選択図】図3
Description
本発明は、マスト装置および当該装置を備えたフォークリフトに関する。
従来から、フォークとモータとをチェーンおよびスプロケットからなる機械的な動力伝達機構で連結し、車両に搭載されたバッテリの電力でモータを回転させることによりフォークを上昇および下降させる電動式のマスト装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この電動式のマスト装置では、油圧回路が用いられていないので、油圧騒音の問題や、エネルギー変換に伴うエネルギーロスの問題は生じない。
ところで、フォークの下降を妨げる障害物が存在する場合、フォークが障害物に当接した状態でフォークを下降させようとすると、障害物からの反作用によりフォークに上方向の力が働く。しかも、従来のマスト装置では、オペレータが障害物に気付かずに目一杯操作してフォークを下降させようとすると、モータがリフト操作量に応じた最大トルクで回転するため、フォークには最大トルクに応じた力が伝達される一方、障害物からの反作用として最大トルクに応じた上方向の過大な力がフォークに働く。
このため、従来のマスト装置が取り付けられたフォークリフトでは、リフト操作時にこの過大な反作用により前輪を含む車両の前部が浮かび上がり、最悪の場合、車両が転倒してしまうおそれがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、リフト操作時に車両が傾いたり転倒したりするのを防ぐことができるマスト装置および当該装置を備えたフォークリフトを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るマスト装置は、車両に取り付けられるマスト部およびフォーク部と、モータと、モータとフォーク部とを連結した機械的な動力伝達機構とを備え、モータを回転させることによりフォーク部がマスト部に沿って上昇および下降する電動式のマスト装置であって、モータを正回転させてフォーク部を上昇させる上昇力行制御と、フォーク部の下降時にモータを回生動作させる回生制御と、モータを逆回転させてフォーク部を下降させる下降力行制御とを行うモータ制御部と、モータのトルク制限値が格納された記憶部と、を備え、トルク制限値には、フォーク部の下降を妨げる障害物から受ける反作用により車両が傾かないように、モータのトルクを制限する下降トルク制限値が含まれており、モータ制御部は、下降力行制御時に、モータのトルクが下降トルク制限値を超えないようにモータを制御することを特徴とする。
上記マスト装置では、モータ制御部は、回生制御時にモータのトルクを制限しないようにすることが好ましい。
上記マスト装置では、トルク制限値に、フォーク部の定格荷重に基づいて設定された上昇トルク制限値が含まれている場合、モータ制御部は、上昇力行制御時に、モータのトルクが上昇トルク制限値を超えないようにモータを制御するよう構成できる。
また、上記課題を解決するために、本発明に係るフォークリフトは、上記いずれかのマスト装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、リフト操作時に車両が傾いたり転倒したりするのを防ぐことができるマスト装置および当該装置を備えたフォークリフトを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るマスト装置および当該装置を備えたフォークリフトの実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るマスト装置1を備えたフォークリフト100の一例である。同図に示すように、マスト装置1は、フォークリフト100の車両10の前部に設けられたマスト部2と、マスト部2に沿って所定範囲で上昇および下降するフォーク部3とを備えている。
図1は、本発明の第1実施形態に係るマスト装置1を備えたフォークリフト100の一例である。同図に示すように、マスト装置1は、フォークリフト100の車両10の前部に設けられたマスト部2と、マスト部2に沿って所定範囲で上昇および下降するフォーク部3とを備えている。
図2に示すように、マスト部2は、車幅方向に間隔をあけて設けられた一対のアウタマスト2aと、アウタマスト2aに沿って上昇および下降する一対のインナマスト2bとを含んでいる。フォーク部3は、インナマスト2bに沿って上昇および下降するリフトブラケット3aと、リフトブラケット3aに設けられた一対のフォーク3bとを含んでいる。
図3は、マスト装置1の構成を示す模式図である。同図に示すように、マスト装置1は、電動式の荷役装置であり、モータMと、モータMの回転速度および回転量を検出するセンサSと、モータMを制御するモータ制御部4と、記憶部5と、複数のスプロケット7およびチェーン8からなる機械的な動力伝達機構6とをさらに備えている。
モータMは、動力伝達機構6を介してアウタマスト2a、インナマスト2bおよびフォーク部3に連結している。モータ制御部4の制御下でモータMが正回転することにより、インナマスト2bおよびフォーク部3が上昇する一方、モータ制御部4の制御下でモータMが逆回転することにより、インナマスト2bおよびフォーク部3が下降する。具体的には、図4に示すように、フォーク部3、インナマスト2bの順に上昇し((A)→(B)→(C))、インナマスト2b、フォーク部3の順に下降する((C)→(B)→(A))。
再び図3を参照して、センサSは、モータMの回転軸に設けられたエンコーダであり、モータMの回転軸の回転速度および回転量に応じた出力信号をモータ制御部4に出力する。
図5に、一定時間毎に実行されるモータ制御部4の動作フローを示す。同図に示すように、モータ制御部4は、リフト操作量(車両10の運転席に設けられたリフトレバーの倒し角)を取得して(S1)、当該リフト操作量に基づいてリフト操作の有無を判定し(S2)、リフト操作量がゼロでない場合は(S2で「有」)、フォーク部3を下降させる下降操作が行われたか、フォーク部3を上昇させる上昇操作が行われたかを判定する(S3)。
リフト操作量がゼロの場合(S2で「無」)、すなわちリフトレバーがニュートラルの状態である場合、モータ制御部4は、再びリフト操作量を取得する(S1)。ここで、モータ制御部4は、ステップS2で「無」と判定した際に後述する上昇力行制御、下降力行制御または回生制御を行っている場合、その制御を終了させた上で、再びリフト操作量を取得する(S1)。なお、本実施形態では、上昇側のリフト操作量を正とし、下降側のリフト操作量を負としている。
ステップS3において上昇操作が行われたと判定したモータ制御部4は、フォーク部3の昇降を防ぐためのロックを解除するとともに、モータMを正回転させてフォーク部3を上昇させる上昇力行制御を行う(S4)。
上昇力行制御時のモータ制御部4は、センサSの出力信号に基づいてフォーク部3の実際の上昇速度を算出するとともに、リフト操作量に基づいてフォーク部3の目標速度を設定する。モータ制御部4では目標速度に応じた最大トルクが予め設定されており、上昇力行制御時のモータ制御部4は、目標速度とフォーク部3の上昇速度とが一致するように、目標速度に応じた最大トルクを超えない範囲でモータMのトルク指令値を決定し、決定したトルク指令値に基づいてモータMを制御する。なお、目標速度に応じた最大トルクは、上昇操作時と下降操作時でリフト操作量が同じ場合、上昇操作時の方が大きくなるように予め設定されている。
ステップS3において下降操作が行われたと判定したモータ制御部4は、フォーク部3の昇降を防ぐためのロックを解除する。ロックが解除されると、フォーク部3の自重およびフォーク部3に積載された荷物の重さで、フォーク部3は下降し始めるので、モータ制御部4は、センサSの出力信号に基づいてフォーク部3の実際の下降速度を算出し、リフト操作量に基づいて設定したフォーク部3の目標速度と上記下降速度とを比較する(S5)。
フォーク部3の下降速度が目標速度よりも小さい場合(S5で「YES」)、モータ制御部4は、下降力行制御を行う(S6)。例えば、フォーク部3の下降を妨げる障害物が存在する場合、フォーク部3の下降速度はゼロになって目標速度よりも小さくなるので、モータ制御部4は下降力行制御を行う。
図6は、モータ制御部4の下降力行制御を示すフローチャートである。同図に示すように、下降力行制御時のモータ制御部4は、モータMを逆回転させてフォーク部3を下降させる(S11)。より詳しくは、下降力行制御時のモータ制御部4は、センサSの出力信号に基づいてフォーク部3の実際の下降速度を算出するとともにリフト操作量に基づいてフォーク部3の目標速度を設定し、目標速度に応じた最大トルクを超えない範囲で、かつ記憶部5に格納された下降トルク制限値を超えない範囲でモータMのトルク指令値を決定し、決定したトルク指令値に基づいてモータMを制御することで、フォーク部3を下降させる。
記憶部5に格納された下降トルク制限値は、フォーク部3の下降を妨げる障害物から受ける反作用により車両10が傾かないように、設定されたものである。例えば、モータMのトルク指令値を最大トルクにしてフォーク部3を下降させ、障害物から受ける反作用を利用して車両10の少なくとも一部(例えば、前輪)を浮かび上がらせた後、トルク指令値を最大トルクからゼロに向けて徐々に変化させていき、車両10の傾きがおさまったときのトルク指令値を、下降トルク制限値として設定することができる。また、このように実験的に下降トルク制限値を求める代わりに、動力伝達機構6の伝達比、マスト装置1および車両10の重量、重心に基づく演算により下降トルク制限値を求めてもよい。
ステップS11においてモータMを逆回転させたモータ制御部4は、センサSの出力信号に基づいてフォーク部3が下降しているか否かを判定する(S12)。フォーク部3が下降していない場合、言い換えれば、障害物によりフォーク部3の下降が妨げられている場合(S12で「NO」)、モータ制御部4は、現在のトルク指令値が下降トルク制限値に達しているか否かを判定する(S13)。
現在のトルク指令値が下降トルク制限値に達している場合(S13で「YES」)、モータ制御部4は、車両10の運転席に設けられたディスプレイにトルク指令値が下降トルク制限値に達している旨を表示する等して、オペレータに警告を発する(S14)。さらに、警告を発している状態が一定時間(例えば、60秒)以上続いた場合(S15で「YES」)、モータ制御部4は、安全とモータMの過熱保護のため下降力行制御を停止させて(S16)、リフト操作量を取得する(S1)。
一方、フォーク部3が下降している場合(S12で「YES」)、現在のトルク指令値が下降トルク制限値に達していない場合(S13で「NO」)、警告を発している状態が一定時間未満である場合(S15で「NO」)、モータ制御部4は、下降力行制御を継続させて、リフト操作量を取得する(S1)。
ここで、現在のトルク指令値が下降トルク制限値に達していない場合(S13で「NO」)に下降力行制御を継続させている理由は、障害物による一時的な引っ掛かりが生じた際に、警告を受けたオペレータが下降力行制御を停止させてしまい、荷役作業に遅延が生じてしまうのを防ぐためである。
また、下降力行制御を継続させている別の理由は、フォーク部3の停止状態から下降力行制御を行ってもフォーク部3がすぐに下降しない場合があるからである。マスト装置1においては、リフトブラケット3aに取り付けられたローラがインナマスト2b内部の溝に沿って回転しながら移動することで、リフトブラケット3aがフォーク3bとともに上昇および下降する。このため、停止状態のフォーク部3を下降させる際には、リフトブラケット3aのローラとインナマスト2b内部の溝との間に摩擦力が発生する。特に、フォーク部3の重量が小さいと、摩擦力と相まって、下降力行制御を行ってもフォーク部3がすぐに下降しない場合がある。このような場合は少なくともフォーク部3が下降し始めるまで下降力行制御を行う必要があるので、モータ制御部4は、現在のトルク指令値が下降トルク制限値に達していない場合(S13で「NO」)に下降力行制御を継続させている。
再び図5を参照して、フォーク部3の下降速度が目標速度以上の場合(S5で「NO」)、モータ制御部4は、モータMを回生動作させる回生制御を行う(S7)。モータMを回生動作させることで、フォーク部3の位置エネルギーが電気エネルギーに変換され、当該電気エネルギーにより車両10に搭載されたバッテリが充電される。
また、回生制御時のモータ制御部4は、下降力行制御時と異なり、モータMのトルクを制限していない。言い換えれば、回生制御時のトルク制限値は、記憶部5に格納されていない。このため、本実施形態に係るマスト装置1では、フォーク部3の下降速度を減少させる際に支障をきたすことはなく、上昇操作と下降操作との切り替えの反応が悪化することもない。
結局、本実施形態に係るマスト装置1では、下降力行制御時に、下降トルク制限値を超えない範囲でモータMのトルク指令値を決定し、決定したトルク指令値に基づいてモータMを制御しているので、フォーク部3の下降を妨げる障害物から受ける反作用により車両10が傾いてしまうのを確実に防ぐことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るマスト装置について説明する。第2実施形態に係るマスト装置は、記憶部5に上昇トルク制限値が格納されていること、モータ制御部4が上昇力行制御時に上昇トルク制限値を超えない範囲でモータMのトルク指令値を決定すること以外、第1実施形態に係るマスト装置1と共通している。
次に、本発明の第2実施形態に係るマスト装置について説明する。第2実施形態に係るマスト装置は、記憶部5に上昇トルク制限値が格納されていること、モータ制御部4が上昇力行制御時に上昇トルク制限値を超えない範囲でモータMのトルク指令値を決定すること以外、第1実施形態に係るマスト装置1と共通している。
図7は、モータ制御部4の上昇力行制御を示すフローチャートである。同図に示すように、上昇力行制御時のモータ制御部4は、モータMを正回転させてフォーク部3を上昇させる(S21)。より詳しくは、上昇力行制御時のモータ制御部4は、目標速度に応じた最大トルクを超えない範囲で、かつ記憶部5に格納された上昇トルク制限値を超えない範囲でモータMのトルク指令値を決定し、決定したトルク指令値に基づいてモータMを制御することで、フォーク部3を上昇させる。
記憶部5に格納された上昇トルク制限値は、フォーク部3が定格荷重を超える荷物を持ち上げないように、設定されたものである。例えば、定格荷重の荷物をフォーク部3に積載した状態でモータMのトルク指令値をゼロから最大トルクに向けて徐々に変化させていき、フォーク部3を目標速度で上昇させることができたときのトルク指令値を、上昇トルク制限値として設定することができる。また、このように実験的に上昇トルク制限値を求める代わりに、動力伝達機構6の伝達比および定格荷重等に基づく演算により上昇トルク制限値を求めてもよい。
ステップS21においてモータMを正回転させたモータ制御部4は、センサSの出力信号に基づいてフォーク部3が上昇しているか否かを判定する(S22)。フォーク部3が上昇していない場合、言い換えれば、フォーク部3に定格荷重を超える荷物が積載されている場合(S22で「NO」)、モータ制御部4は、現在のトルク指令値が上昇トルク制限値に達しているか否かを判定する(S23)。
現在のトルク指令値が上昇トルク制限値に達している場合(S23で「YES」)、モータ制御部4は、車両10の運転席に設けられたディスプレイにトルク指令値が上昇トルク制限値に達している旨を表示する等して、オペレータに警告を発する(S24)。さらに、警告を発している状態が一定時間(例えば、60秒)以上続いた場合(S25で「YES」)、モータ制御部4は、安全とモータMの過熱保護のため上昇力行制御を停止させて(S26)、リフト操作量を取得する(S1)。
一方、フォーク部3が上昇している場合(S22で「YES」)、現在のトルク指令値が上昇トルク制限値に達していない場合(S23で「NO」)、警告を発している状態が一定時間未満である場合(S25で「NO」)、モータ制御部4は、上昇力行制御を継続させて、リフト操作量を取得する(S1)。
結局、本実施形態に係るマスト装置では、上昇力行制御時に、上昇トルク制限値を超えない範囲でモータMのトルク指令値を決定し、決定したトルク指令値に基づいてモータMを制御しているので、フォーク部3が定格荷重を超える荷物を持ち上げないようにすることができる。
さらに、本実施形態に係るマスト装置では、下降力行制御時に、下降トルク制限値を超えない範囲でモータMのトルク指令値を決定し、決定したトルク指令値に基づいてモータMを制御しているので、フォーク部3の下降を妨げる障害物から受ける反作用により車両10が傾いてしまうのを確実に防ぐことができる。
以上、本発明に係るマスト装置および当該装置を備えたフォークリフトの実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。
例えば、マスト部2は、1組のマストからなるものであってもよいし、3組のマスト(アウタマスタ、ミドルマスト、インナマスト)からなるものであってもよいし、その以上の組のマストを含んでいてもよい。
フォーク部3は、リフトブラケット3aおよびフォーク3b以外のもの、例えば、バックレストを含んでいてもよい。
上記第2実施形態に係るマスト装置では、フォーク部3が定格荷重を超える荷物を持ち上げないように上昇トルク制限値を設定しているが、フォーク部3が定格荷重を超える荷物を持ち上げた際に、車両10が傾かないように上昇トルク制限値を設定してもよいし、フォーク部3の上昇を妨げる障害物から受ける反作用により車両10が傾かないように上昇トルク制限値を設定してもよい。
フォーク部3の上昇を妨げる障害物から受ける反作用により車両10が傾かないように上昇トルク制限値を設定する場合、例えば、モータMのトルク指令値を最大トルクにしてフォーク部3を上昇させ、障害物から受ける反作用を利用して車両10の少なくとも一部(例えば、後輪)を浮かび上がらせた後、トルク指令値を最大トルクからゼロに向けて徐々に変化させていき、車両10の傾きがおさまったときのトルク指令値を、上昇トルク制限値として設定することができる。また、このように実験的に上昇トルク制限値を求める代わりに、動力伝達機構6の伝達比、マスト装置および車両10の重量、重心に基づく演算により上昇トルク制限値を求めてもよい。
上記第1実施形態および第2実施形態では、フォーク部3の下降時にモータMを回生動作させる回生制御についてのみ説明しているが、本発明に係るマスト装置は、当然ながらフォーク部3の上昇時にモータMを回生動作させる回生制御も行う。なお、モータ制御部4は、フォーク部3の上昇時にモータMを回生動作させる回生制御時も、モータMのトルクを制限していない。
また、上記第1実施形態に係るマスト装置1では、モータ制御部4は、現在のトルク指令値が下降トルク制限値に達している場合(S13で「YES」)に警告を発しているが(S14)、フォーク部3が下降していない場合(S12で「NO」)にステップS13の判定を省略してオペレータに警告を発してもよい。同様に、上記第2実施形態に係るマスト装置では、モータ制御部4は、現在のトルク指令値が上昇トルク制限値に達している場合(S23で「YES」)に警告を発しているが(S24)、フォーク部3が上昇していない場合(S22で「NO」)にステップS23の判定を省略してオペレータに警告を発してもよい。
さらに、本発明に係るマスト装置は、カウンターバランスタイプ以外のフォークリフトにも適用可能であり、フォークリフト以外の車両にも適用可能である。
1 マスト装置
2 マスト部
2a アウタマスト
2b インナマスト
3 フォーク部
3a リフトブラケット
3b フォーク
4 モータ制御部
5 記憶部
6 動力伝達機構
7 スプロケット
8 チェーン
10 車両
100 フォークリフト
2 マスト部
2a アウタマスト
2b インナマスト
3 フォーク部
3a リフトブラケット
3b フォーク
4 モータ制御部
5 記憶部
6 動力伝達機構
7 スプロケット
8 チェーン
10 車両
100 フォークリフト
上記課題を解決するために、本発明に係るマスト装置は、車両に取り付けられるマスト部およびフォーク部と、モータと、モータとフォーク部とを連結した機械的な動力伝達機構とを備え、モータを回転させることによりフォーク部がマスト部に沿って上昇および下降する電動式のマスト装置であって、モータを正回転させてフォーク部を上昇させる上昇力行制御と、フォーク部の下降時にモータを回生動作させる回生制御と、モータを逆回転させてフォーク部を下降させる下降力行制御とを行うモータ制御部と、モータのトルク制限値が格納された記憶部と、を備え、トルク制限値には、フォーク部の下降を妨げる障害物から受ける反作用により車両が傾かないように、モータのトルクを制限する下降トルク制限値が含まれており、モータ制御部は、下降力行制御時に、モータのトルクが下降トルク制限値を超えないようにモータを制御する一方、回生制御時に、モータのトルクを制限しないことを特徴とする。
Claims (4)
- 車両に取り付けられるマスト部およびフォーク部と、モータと、前記モータと前記フォーク部とを連結した機械的な動力伝達機構とを備え、前記モータを回転させることにより前記フォーク部が前記マスト部に沿って上昇および下降する電動式のマスト装置であって、
前記モータを正回転させて前記フォーク部を上昇させる上昇力行制御と、前記フォーク部の下降時に前記モータを回生動作させる回生制御と、前記モータを逆回転させて前記フォーク部を下降させる下降力行制御とを行うモータ制御部と、
前記モータのトルク制限値が格納された記憶部と、
を備え、
前記トルク制限値には、前記フォーク部の下降を妨げる障害物から受ける反作用により前記車両が傾かないように、前記モータのトルクを制限する下降トルク制限値が含まれており、
前記モータ制御部は、前記下降力行制御時に、前記モータのトルクが前記下降トルク制限値を超えないように前記モータを制御する
ことを特徴とするマスト装置。 - 前記モータ制御部は、前記回生制御時に前記モータのトルクを制限しない
ことを特徴とする請求項1に記載のマスト装置。 - 前記トルク制限値には、前記フォーク部の定格荷重に基づいて設定された上昇トルク制限値が含まれており、
前記モータ制御部は、前記上昇力行制御時に、前記モータのトルクが前記上昇トルク制限値を超えないように前記モータを制御する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のマスト装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のマスト装置を備えたことを特徴とするフォークリフト。
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