JP2015209097A - 組み付け構造及び車両用内装品 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明が解決しようとする課題は、キャップ部材の剛性低下を抑制したとしても、キャップ部材の円滑な移動を可能とすることである。
一面が開口した収納凹部を有する第一内装部材と、
前記収納凹部の内壁に対して係合し、起立状態から、前記収納凹部の開口した一面をカバーするカバー状態まで回転するキャップ部材とを備える組み付け構造において、
前記キャップ部材は、
前記収納凹部の開口した一面をカバーする本体部と、
前記本体部を回転させるための回転支持部と、を備え、
前記収納凹部の内面をなす一つの壁部には、前記キャップ部材の回転支持部に対して閉じる方向に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴としている。
前記付勢手段は、前記キャップ部材が起立状態である場合に前記回転支持部を支える台座部であり、
前記台座部の両側にはスリットが形成されていることを特徴としている。
前記台座部の外側面には、補強用のリブが設けられ、
前記台座部の両側のスリットのうち、一方のスリットが他方のスリットよりも長い場合、前記リブは、前記一方のスリット側に寄って配置されていることを特徴としている。
前記回転支持部には、前記台座部を摺動することで前記キャップ部材を前記カバー状態となる方向に案内する案内面が設けられ、
前記案内面は、凸状に湾曲した第一湾曲面と、当該第一湾曲面に連続して凸状に湾曲した第二湾曲面とを備え、
前記キャップ部材が前記カバー状態となる方向に回転する際の初期段階では前記台座部が前記第一湾曲面を摺動し、初期段階後の所定段階では前記台座部が前記第二湾曲面を摺動するように、前記第一湾曲面及び前記第二湾曲面が配置されていることを特徴としている。
前記台座部における前記回転支持部が当接する部分には第一凸部が形成されていて、
前記回転支持部には前記第一凸部が収容される凹部が形成されていることを特徴としている。
前記回転支持部には、前記キャップ部材の起立状態時に前記スリット内に進入する第二凸部が形成されていることを特徴としている。
前記回転支持部における前記台座部に当接する台座当接部には、前記台座部よりも外側に延在した一対の延在部が備えられていて、
前記第一内装部材には、起立状態における前記キャップ部材の前記台座当接部に当接する前記台座部とともに、前記延在部に当接することで前記回転支持部を挟む挟持部が、前記延在部の上方に設けられていることを特徴としている。
前記挟持部には、前記一対の延在部に係合して、前記キャップ部材の倒れを規制する係止爪が設けられていることを特徴としている。
請求項1〜8のいずれか一項に記載の組み付け構造を備える車両用内装品であって、
前記第一内装部材は車両のドア本体に取り付けられ、
前記第一内装部材が取り付けられる第二内装部材を備え、
前記収納凹部における前記付勢手段を備える壁部とは異なる壁部に、前記第二内装部材と前記第一内装部材とを固定するための貫通孔が設けられていることを特徴としている。
ここで、台座部の両側のスリットのうち、一方のスリットが他方のスリットよりも長い場合、台座部が長い側の一方のスリットに寄って撓むことになる。しかしながら請求項3記載の発明のように、補強用のリブが一方のスリット側に寄って配置されていれば、台座部を均一に撓ませることが可能となる。
さらに、キャップ部材がカバー状態となる方向に回転する際の初期段階では台座部が第一湾曲面を摺動し、初期段階後の所定段階では台座部が第二湾曲面を摺動するので、初期段階及び所定段階のそれぞれのキャップ部材の動作に適した曲面を個別に設定することができる。これにより、起立状態からカバー状態までの動作をより円滑に行うことができる。
また、第一凸部が、スリットに挟まれた台座部に形成されているので、スリットによる剛性低下を第一凸部によって抑制することができる。
図1は、車両用内装品1の分解斜視図である。本実施形態では、この車両用内装品1がドアトリムであるものとして、車両用内装品1の説明を行う。但し、本発明に係る車両用内装品はドアトリム以外の内装品にも適用することができる。
内装品本体10の上端と下端の間の中間部には膨出部15形成されており、この膨出部15が車室の内側へ膨出し、膨出部15の裏側(車室の外側)に空洞が形成されている。この膨出部15は、穴11の下において前後に延在する。膨出部15の上面には、取付穴17が形成されている。その取付穴17は膨出部15の裏側の空洞に通じている。
第一内装部材20の内壁をなす一壁部には、一面が開口した収納凹部30が設けられている。
他方、収納凹部30をなす上側壁部34は前側壁部31及び後側壁部32の上側の一辺に沿って下方に行くに連れて左側に寄る傾斜面となっている。
そして、台座部321の上下の両側には、左右方向に切り掛かれたスリット323,324が設けられている。ここで、下側のスリット323は、上側のスリット324よりも長く形成されている。また、台座部321の外側面には、後方に向かって突出した補強用のリブ325が左右方向に沿って延在している。このリブ325は、台座部321の両側のスリットのうち、長い方のスリット323側に寄って配置されている。
そして、収納凹部30の後側部分には、開口327,328を介して台座部321の当接部322に略平行な挟持部329,330が設けられている。なお、挟持部329,330の間になる当接部322に対向する部分には空間Sが設けられている。
また、挟持部329,330の外側面には、キャップ部材40の倒れを規制する凸状の係止爪332,333が設けられている。係止爪332,333は、開口327,328から離れるに連れて徐々に突出する傾斜面332a,333aを備えている(図9参照)。
なお、図5及び図6においては第一内装部材20に対して起立した状態で係合したキャップ部材40を示している。
図4〜図6に示すように、キャップ部材40には、収納凹部30の開口した一面をカバーする本体部41と、本体部41を回転させるための回転支持部42とが一体的に備えられている。
台座当接部43には、キャップ部材40の起立状態時にスリット323,324に進入する第二凸部431,432が設けられている。また、この第二凸部431,432の間には、台座部321の第一凸部326が収容される凹部433が形成されている。
また、台座当接部43には、台座部321よりも外側に延在した一対の延在部434,435が設けられている。一対の延在部434,435のうち、下側の延在部434は、収納凹部30の下側の開口327に対応した長さとなっている。他方、上側の延在部434は、収納凹部30の上側の開口328に対応した長さとなっている。これら一対の延在部434,435が開口327,328に係合することで、キャップ部材40が起立状態となる。つまり、開口327,328が一対の延在部434,435に係合する本発明に係る係合口である。
また、凸条441,442の第二湾曲面443よりも右側の部分は右に行くに連れ徐々に後方へと傾く傾斜面444となっている。つまり、凸条441,442の高さは台座当接部43側から本体部41側に向けて徐々に低くなっている。
まず、第一内装部材20に対してキャップ部材40を取り付ける手順について説明する。
図7は、第一内装部材20に対してキャップ部材40を取り付ける直前の状態を示す斜視図である。図8は、第一内装部材20に対してキャップ部材40を取り付けた直後の状態(起立状態)を示す斜視図である。図9は、図8に示す起立状態の一部を拡大した破断斜視図である。
また、位置合わせ後、キャップ部材40を後方に移動させる際には、一対の延在部434,435は、係止爪332,333の傾斜面332a,333aに沿いながら移動し、傾斜面332a,333aを乗り越えることで、係止爪332,333によって係止されることになる。
また、キャップ部材40が起立状態である場合、延在部434,435に挟持部329,330が当接することになる。これにより、台座部321とともに挟持部329,330が回転支持部42を挟んで、起立状態を維持することになる。
図10〜図15は、起立状態からカバー状態に切り替わる際のキャップ部材40の各段階での状態を示す断面図である。
ここで、凸条441,442の高さが台座当接部43側から本体部41側に向けて徐々に低くなっているために、キャップ部材40が回転し傾倒していくことで、収納凹部30の外側へと案内されることになる(図12〜図14参照)。
このときにおいても台座部321からの付勢力が回転支持部42に作用しているために、キャップ部材40はカバー状態へとスムーズに移行する。
なお、本体部41を収納凹部30内に押し込む際には、案内爪45の外面によって本体部41が収納凹部30内に案内される。
ここで、台座部321の両側のスリット323,324のうち、一方のスリット323が他方のスリット324よりも長い場合、台座部321が長い側の一方のスリット323に寄って撓むことになる。しかしながら、本実施形態のように補強用のリブ325が一方のスリット323側に寄って配置されていれば、台座部321を均一に撓ませることが可能となる。
そして、キャップ部材40がカバー状態となる方向に回転する際の初期段階では台座部321が第一湾曲面436を摺動し、初期段階後の所定段階では台座部321が第二湾曲面443を摺動するので、初期段階及び所定段階のそれぞれのキャップ部材40の動作に適した曲面を個別に設定することができる。これにより、起立状態からカバー状態までの動作をより円滑に行うことができる。
また、第一凸部326が、スリット323,324に挟まれた台座部321に形成されているので、スリット323,324による剛性低下を第一凸部326によって抑制することができる。
10 内装品本体
11 穴
15 膨出部
17 取付穴
20 第一内装部材
21 中空
22 第二内装部材
30 収納凹部
31 前側壁部
32 後側壁部
33 下側壁部
34 上側壁部
40 キャップ部材
41 本体部
42 回転支持部
43 台座当接部
44 連結部
45 案内爪
321 台座部(付勢手段)
322 当接部
323,324 スリット
325 リブ
326 第一凸部
327,329 開口
329,330 挟持部
331 貫通孔
332,333 係止爪
332a,333a 傾斜面
431,432 第二凸部
433 凹部
434,435 延在部
436 第一湾曲面
441,442 凸条
443 第二湾曲面
444 傾斜面
Claims (9)
- 一面が開口した収納凹部を有する第一内装部材と、
前記収納凹部の内壁に対して係合し、起立状態から、前記収納凹部の開口した一面をカバーするカバー状態まで回転するキャップ部材とを備える組み付け構造において、
前記キャップ部材は、
前記収納凹部の開口した一面をカバーする本体部と、
前記本体部を回転させるための回転支持部と、を備え、
前記収納凹部の内面をなす一つの壁部には、前記キャップ部材の回転支持部に対して閉じる方向に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする組み付け構造。 - 請求項1記載の組み付け構造において、
前記付勢手段は、前記キャップ部材が起立状態である場合に前記回転支持部を支える台座部であり、
前記台座部の両側にはスリットが形成されていることを特徴とする組み付け構造。 - 請求項2記載の組み付け構造において、
前記台座部の外側面には、補強用のリブが設けられ、
前記台座部の両側のスリットのうち、一方のスリットが他方のスリットよりも長い場合、前記リブは、前記一方のスリット側に寄って配置されていることを特徴とする組み付け構造。 - 請求項2又は3記載の組み付け構造において、
前記回転支持部には、前記台座部を摺動することで前記キャップ部材を前記カバー状態となる方向に案内する案内面が設けられ、
前記案内面は、凸状に湾曲した第一湾曲面と、当該第一湾曲面に連続して凸状に湾曲した第二湾曲面とを備え、
前記キャップ部材が前記カバー状態となる方向に回転する際の初期段階では前記台座部が前記第一湾曲面を摺動し、初期段階後の所定段階では前記台座部が前記第二湾曲面を摺動するように、前記第一湾曲面及び前記第二湾曲面が配置されていることを特徴とする組み付け構造。 - 請求項2〜4のいずれか一項に記載の組み付け構造において、
前記台座部における前記回転支持部が当接する部分には第一凸部が形成されていて、
前記回転支持部には前記第一凸部が収容される凹部が形成されていることを特徴とする組み付け構造。 - 請求項2〜5のいずれか一項に記載の組み付け構造において、
前記回転支持部には、前記キャップ部材の起立状態時に前記スリット内に進入する第二凸部が形成されていることを特徴とする組み付け構造。 - 請求項2〜6のいずれか一項に記載の組み付け構造において、
前記回転支持部における前記台座部に当接する台座当接部には、前記台座部よりも外側に延在した一対の延在部が備えられていて、
前記第一内装部材には、起立状態における前記キャップ部材の前記台座当接部に当接する前記台座部とともに、前記延在部に当接することで前記回転支持部を挟む挟持部が、前記延在部の上方に設けられていることを特徴とする組み付け構造。 - 請求項7記載の組み付け構造において、
前記挟持部には、前記一対の延在部に係合して、前記キャップ部材の倒れを規制する係止爪が設けられていることを特徴とする組み付け構造。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の組み付け構造を備える車両用内装品であって、
前記第一内装部材は車両のドア本体に取り付けられ、
前記第一内装部材が取り付けられる第二内装部材を備え、
前記収納凹部における前記付勢手段を備える壁部とは異なる壁部に、前記第二内装部材と前記第一内装部材とを固定するための貫通孔が設けられていることを特徴とする車両用内装品。
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