JP2015209040A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】カーカス折返し端でのセパレーションを抑制しつつ、サイドクラックを低減させることが可能な空気入りタイヤを提供する。【解決手段】リムガードを備える偏平率が55%以下である空気入りタイヤであって、タイヤ幅方向断面視において、カーカス折返し端が、ビードフィラーのタイヤ径方向外端よりもタイヤ径方向外側に位置し、ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端が、カーカス折返し端よりもタイヤ径方向外側に位置し、ゴムチェーファーとカーカス折返し端との間に、ゴムチェーファーよりも弾性率の低いサイドシートが配設されることを特徴とする空気入りタイヤ。【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
高速走行における操縦安定性などを高めた空気入りタイヤが、種々提案されている。その例として、例えば、タイヤの断面幅に対する断面高さを小さくした低偏平率のタイヤが挙げられる(例えば特許文献1)。
特開2011−121447号公報
ところで、上記のような低偏平率のタイヤは、通常のタイヤと比してタイヤ断面高さが小さくサイドウォール部のタイヤ径方向長さが小さいので、タイヤの転動時にサイドウォール部が屈曲した際に、屈曲応力を効率的に吸収できず、サイドウォール部のタイヤ外表面にサイドクラックが生じやすい。そこで、この問題の解決が望まれるが、一方で、他のタイヤの故障原因、例えばタイヤ内に配設するカーカスの端部からのセパレーション等を生じさせないことも肝要であった。
そこで、本発明は、カーカス折返し部のタイヤ径方向外端(以下、「カーカス折返し端」とも称す)でのセパレーションを抑制しつつ、サイドクラックを低減させることが可能な空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部、該トレッド部の両側に連なる一対のサイドウォール部及び各サイドウォール部に連なるビード部にわたってトロイド状に延在するカーカス本体部と、該カーカス本体部から延び、前記ビード部内に埋設されたビードコアの周りを折り返されてなるカーカス折返し部とを有する、少なくとも1層のカーカスプライからなるカーカスと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側に配設されたビードフィラーと、前記ビード部の外表面の、タイヤが装着される適用リムとの接触領域の少なくとも一部に設けられたゴムチェーファーと、前記サイドウォール部に、タイヤ幅方向外側に突出形成されたリムガードと、を備える、偏平率が55%以下である空気入りタイヤであって、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を適用した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端が、前記ビードフィラーのタイヤ径方向外端よりもタイヤ径方向外側に位置し、前記ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端が、前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端よりもタイヤ径方向外側に位置し、前記ゴムチェーファーと前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端との間に、当該ゴムチェーファーよりも弾性率の低いサイドシートが配設されることを特徴とする。
この構成によれば、カーカス折返し端でのセパレーションを抑制しつつ、サイドクラックを低減させることができる。
なお、本発明において、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organization)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire And Rim Associtation Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。また、「所定内圧」とは、上記のJATMA等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)を指す。即ち、本発明において「タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を適用した無負荷状態」とは、タイヤを適用リムに装着し、適用サイズのタイヤにおけるJATMA等の規格の上記タイヤ最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)とし、タイヤに負荷を加えていない状態を指す。なお、ここでいう内圧の適用は、空気の他に窒素ガス等の不活性ガスその他で行うことも可能である。
ここで、本発明の空気入りタイヤでは、前記サイドシートのタイヤ径方向内端のビードベースラインから測ったタイヤ径方向高さは、ビードベースラインから前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端までのタイヤ径方向高さの25〜45%の範囲であることが好ましい。これによれば、カーカス折返し端でのセパレーションを確実に抑制しつつ、サイドウォール部の剛性を確保することができる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記サイドシートのタイヤ径方向外端のカーカス折返し端から測ったタイヤ径方向高さは、ビードベースラインから前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端までのタイヤ径方向高さの20〜60%の範囲であることが好ましい。これによれば、カーカス折返し端でのセパレーションをより確実に抑制しつつ、サイドウォール部の剛性の上がり過ぎを防止することができる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記サイドシートの弾性率は、前記ゴムチェーファーの弾性率に対して、19%〜88%であることが好ましい。これによれば、カーカス折返し端でのセパレーションをさらに確実に抑制することができる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、前記サイドシートの弾性率は、50%伸長モジュラスで0.7〜1.5MPaであり、前記ゴムチェーファーの弾性率は、50%伸長モジュラスで1.7〜3.7MPaであることが好ましい。これによれば、ビード部の耐久性を確保しつつ、カーカス折返し端でのセパレーションを十分に防止することができる。
また、本発明において「50%伸長モジュラス」とは、JISダンベル状3号形サンプルを用意し、JIS K6251に準拠して、室温23℃、速度500±25mm/minの条件下で引張試験を行って測定した50%伸長時の引張応力である。
本発明によれば、カーカス折返し端でのセパレーションを抑制しつつ、サイドクラックを低減させることが可能な空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ幅方向の半部を、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を適用した無負荷状態で示す断面図である。 図1に示す空気入りタイヤの一部を拡大して示す断面図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について例示説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ(以下、「タイヤ」とも称す)のタイヤ幅方向の半部を、タイヤ1を適用リムRに装着し、所定内圧を適用した無負荷状態で示す断面図である。
図1に例示するタイヤ1は、偏平率が55%以下である空気入りタイヤであって、トレッド部2と、当該トレッド部2の両側に連なる一対のサイドウォール部3(片側のみ図示)と、各サイドウォール部3に連なるビード部4(片側のみ図示)とを備えている。また、タイヤ1は、トレッド部2、一対のサイドウォール部3および一対のビード部4にわたってトロイド状に延在するカーカス本体部51と、カーカス本体部51から延び、ビード部4内に埋設されたビードコア41の周りを折り返されてなる、カーカス本体部51のタイヤ幅方向外側に位置するカーカス折返し部52とを有するカーカス5をさらに備えている。なお、タイヤ1は、偏平率が40%以上であることが好ましい。
トレッド部2のカーカス5のタイヤ径方向外側には、図示の例では2枚のベルト層からなるベルト21が配設されている。また、ベルト21のタイヤ径方向外側には、トレッドゴムが配設されており、トレッドゴムの表面には、例えばタイヤ周方向に連続して延在する周溝等の、図示しないトレッド溝が形成されている。なお、図1では、ベルト21が、合計2層のベルト層からなる場合を示しているが、本発明の空気入りタイヤ1では、ベルト層の層数や配設位置は、必要に応じて任意の層数や配設位置とすることができる。
タイヤ1の少なくともサイドウォール部3に対応する部分、具体的にはトレッド部2のタイヤ幅方端からビード部4にわたる領域のカーカス5のタイヤ幅方向外側にはサイドゴム31が配設されている。
サイドウォール部3には、図2に示すように、適用リムRを装着した状態で、リムフランジRfのタイヤ径方向外側に位置することとなるサイドウォール部3の部分に、適用リムRを路面の縁石などの障害物から保護するために、リムガード32がタイヤ幅方向外側に突出して形成されている。なお、この例のリムガード32は、タイヤ幅方向断面で、略三角形状である。また、リムガード32は、サイドウォールゴムと同じゴム部材で一体的に形成することができる。
カーカス5は、少なくとも1層のカーカスプライで構成されている。なお、図1および2では、1層のカーカスプライであるが、必要に応じて複数層にすることもでき、かかる場合には、後述するカーカス折返し部52のタイヤ径方向外端(カーカス折返し端)52aとは、ビードコア41の周りを折り返されたカーカス折返し部を有する各カーカスプライの、当該カーカス折返し端のうち、タイヤ径方向最外側に位置するものをいう。
さらに、図2に示すように、ビード部4に埋設されたビードコア41のタイヤ径方向外側には、カーカス本体部51と、カーカス本体部51のタイヤ幅方向外側に位置するカーカス折返し部52とに挟まれ、カーカス5に沿ってタイヤ径方向外側に向けて厚みが漸減する断面略三角形のビードフィラー6が配設されている。
また、図2に示すように、ビード部4の外表面の、タイヤ1が装着される適用リムRとの接触領域の少なくとも一部には、適用リムRとの高い接触圧に対応するために比較的弾性率の高いゴム部材からなるゴムチェーファー7が配設されている。また、図示の例のタイヤ1では、ゴムチェーファー7は、カーカス折返し部52に沿って、ビードコア41のタイヤ径方向内側からビードヒール部42を介してタイヤ径方向外側に向かって延在しており、また、ゴムチェーファー7の最外側部分は、サイドゴム(リムガード)で覆われており、当該部分よりもタイヤ径方向内側部分はタイヤ外表面上に露出している。
そして、本発明のタイヤ1では、図2に示すように、タイヤ1を適用リムRに装着し、所定内圧を適用した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、カーカス折返し端52aが、ビードフィラー6のタイヤ径方向外端(以下、「ビードフィラー外端」とも称す)6aよりもタイヤ径方向外側に位置し、ゴムチェーファー7のタイヤ径方向外端(以下、「ゴムチェーファー外端」とも称す)7aが、カーカス折返し端52aよりもタイヤ径方向外側に位置する。また、ゴムチェーファー7とカーカス折返し端52aとの間には、ゴムチェーファー7よりも弾性率の低いサイドシート8が、図示の例ではカーカス折返し端52aのタイヤ幅方向外側を覆うように、配設される。
従来の低偏平率のタイヤは、通常のタイヤと比してタイヤ断面高さが小さくサイドウォール部のタイヤ径方向長さが小さいので、タイヤの転動時にサイドウォール部が屈曲した際に、屈曲応力を効率的に吸収できず、サイドウォール部のタイヤ外表面にサイドクラックが生じやすい。しかし、本発明のタイヤ1によれば、カーカス折返し端52aを、ビードフィラー外端6aよりもタイヤ径方向外側に位置させ、かつ、ゴムチェーファー外端7aを、カーカス折返し端52aよりもタイヤ径方向外側に位置させているので、従来のタイヤに比して、ビードフィラー6およびカーカス折返し部52のタイヤ径方向長さが短くなり、サイドウォール部3の剛性をビード部4側からトレッド部2側まで広い範囲で均一に近づかせることができる。その結果、タイヤ1の転動時に屈曲があっても、屈曲応力を効率的に吸収することができる。
ところで、この構成では、カーカス折返し端52aが、一般に比較的弾性率の高いゴムチェーファー7に接するように位置するので、カーカス折返し端52aでセパレーションが生じる可能性がある。そこで本発明のタイヤ1では、ゴムチェーファー7とカーカス折返し端52aとの間に、ゴムチェーファー7よりも弾性率の低いサイドシート8を配設し、これにより上記セパレーションを抑制することができる。なお、かかるセパレーションを抑制するために、例えば、ゴムチェーファー外端7a側の部分をタイヤ外表面に位置させるとともに、ゴムチェーファー7とカーカス折返し端52aとの間に、一般にゴムチェーファー7より弾性率の低いサイドゴム31を挟み込むように配設させて、カーカス折返し端52aのセパレーションを防止する手法も考えられる。しかし、本発明のタイヤ1では、上記のようにサイドウォール部3にリムガード32を設けることから、ゴムチェーファー7とカーカス折返し端52aとの間にサイドゴム31を挟み込むように配設させることが製造上困難であり、また、上記サイドシート8を用いることで容易に且つ効果的にセパレーションを抑制することができる。
したがって、本発明の空気入りタイヤ1によれば、カーカス折返し端52aでのセパレーションの発生を抑制しつつ、サイドクラックを低減させることができる。
なお、カーカス折返し端52aを、ビードフィラー外端6aよりもタイヤ径方向内側に位置させた場合、および/または、カーカス折返し端52aを、ゴムチェーファー外端7aよりもタイヤ径方向外側に位置させた場合、サイドウォール部3の剛性を均一にすることができず、サイドクラックが生じる虞が高まる。
ここで、カーカス折返し端52aのタイヤ径方向位置のビードベースラインBLから測ったタイヤ径方向高さは、図2に示すように、タイヤ断面高さHの15〜30%の範囲であることが好ましい。カーカス折返し端52aのタイヤ径方向高さを、タイヤ断面高さHの15%以上にすることで、ビード部4の耐久性を十分に保持することができる。また、カーカス折返し端52aのタイヤ径方向高さを、タイヤ断面高さHの30%以下にすることで、タイヤ1の軽量化を図りつつ、サイドクラックを十分に低減することができる。
なお、カーカス折返し端52aのビードベースラインBLから測ったタイヤ径方向高さは、ビードベースラインBLからリムガード32の最外側位置32Wまでのタイヤ径方向高さの74〜116%の範囲であることが好ましい。カーカス折返し端52aのタイヤ径方向高さを、上記高さの74%以上にすることで、ビード部4の耐久性をさらに十分に保持することができる。また、カーカス折返し端52aのタイヤ径方向高さを、上記高さの116%以下にすることで、タイヤ1の軽量化を図りつつ、サイドクラックをさらに十分に低減することができる。また、カーカス折返し端52aを上記範囲にすることで、カーカス折返し端52aとリムガードとの位置関係が適切になり、カーカス折返し端52a付近に生じる歪を低減することがき、セパレーションを抑制することができる。
ビードフィラー外端6aのビードベースラインBLから測ったタイヤ径方向高さは、タイヤ断面高さHの5〜15%の範囲であることが好ましい。ビードフィラー外端6aのタイヤ径方向高さを、タイヤ断面高さHの5%以上にすることで、ビード部4の耐久性をさらに十分に保持することができる。また、ビードフィラー外端6aのタイヤ径方向高さを、タイヤ断面高さHの15%以下にすることで、タイヤ1の軽量化を図りつつ、サイドクラックをさらに十分に低減することができる。
ゴムチェーファー外端7aのビードベースラインBLから測ったタイヤ径方向高さは、タイヤ断面高さHの10〜50%の範囲であることが好ましい。当該範囲が、ビード部4の、リムフランジRfとの接触に対する耐久性を十分に確保するために適切な範囲であるとともに、当該範囲にすることで製造時の作業性も維持することができる。
ゴムチェーファー7は、カーカス折返し端52aの位置で、カーカス5に垂直な方向に測った厚さは、当該位置におけるビード部4の厚さに対して30〜46%の範囲内であることが好ましい。ビード部4の剛性低下を防ぐことができる。
ここで、サイドシート8は、図2に例示するように、ゴムチェーファー7と、カーカス折返し部52およびカーカス本体部51との間をそれらに挟まれながら延在させることができる。また、サイドシート8は、ゴムチェーファー7よりも弾性率が低いものであればその材質は特に限定されるものではないが、耐久性やコストの観点からゴムで形成されることが好ましい。
サイドシート8の弾性率は、ゴムチェーファー7の弾性率に対して、19%〜88%であることが好ましい。サイドシート8とゴムチェーファー7との弾性率の差が大きくなるのを防止して界面での耐久性を確保しつつ、剛性段差を軽減できるので、カーカス折返し端52aでのセパレーションをより有効に防止することができる。なお、同様の観点からは、サイドシート8の弾性率は、ゴムチェーファー7の弾性率に対して、40%〜42%であることがより好ましい。なお、図示の例では、サイドシート8はゴムで形成されるとともに、その弾性率は、サイドゴムと同じである。
なお、サイドシート8の弾性率は、50%伸長モジュラスで0.7〜1.5MPaであることが好ましい。
また、ゴムチェーファー7の弾性率は、50%伸長モジュラスで1.7〜3.7MPaであることが好ましい。
ビード部4の耐久性を確保しつつ、カーカス折返し端52aでのセパレーションを十分に防止することができる。
サイドシート8のタイヤ径方向内端(以下、「サイドシート内端」とも称す)8bのビードベースラインBLから測ったタイヤ径方向高さは、ビードベースラインBLからカーカス折返し端52aまでのタイヤ径方向高さの25〜45%の範囲であることが好ましい。例えばカーカス折返し端52aの位置にタイヤ製造誤差が生じた場合等であっても、カーカス折返し端52aでのセパレーションを確実に抑制しつつ、サイドウォール部3の剛性を確保することができる。また、同様の観点から、サイドシート内端8bの当該タイヤ径方向高さは、ビードベースラインBLからカーカス折返し端52aまでのタイヤ径方向高さの25〜30%の範囲であることがより好ましい。
また、サイドシート8のタイヤ径方向外端(以下、「サイドシート外端」とも称す)8aのカーカス折返し端52aから測ったタイヤ径方向高さは、ビードベースラインBLからカーカス折返し端52aまでのタイヤ径方向高さの20〜60%の範囲であることが好ましい。例えばカーカス折返し端52aの位置にタイヤ製造誤差が生じた場合等であっても、カーカス折返し端52aでのセパレーションをより確実に抑制しつつ、サイドウォール部3の剛性の上がり過ぎを防止することができる。また、同様の観点から、サイドシート外端8aの当該タイヤ径方向高さは、ビードベースラインBLからカーカス折返し端52aまでのタイヤ径方向高さの20〜45%の範囲であることがより好ましい。なお、図示の例では、サイドシート外端8aは、ゴムチェーファー外端7aよりもタイヤ径方向外側に位置させているので、サイドゴムとの連続性を保つことができる。
また、サイドシート8は、厚さが0.7〜3.0mmであることが好ましい。カーカス折返し端52aでのセパレーションを有効に防止しつつ、サイドウォール部3が厚くなりすぎるのを防止することができるからである。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の空気入りタイヤは、上記一例に限定されることは無く、適宜変更を加えることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例になんら限定されるものではない。
(実施例)
実施例1では、表1に示す諸元で、図1及び図2に示すような構成を有する、サイズが235/55R17の空気入りタイヤを試作し、下記の方法で性能を評価した。結果を表1に示す。
(比較例)
比較例1では、カーカス折返し端を、ゴムチェーファー外端よりもタイヤ径方向外側に位置させるとともに、サイドシートを配設しないものとした以外は、実施例1と同様にして空気入りタイヤを試作し、実施例1と同様の方法で性能を評価した。結果を表1に示す。
[サイドクラック評価]
室内ドラム試験機を用いて、それぞれのタイヤを、オゾンを含む雰囲気下で、速度60km/hで20時間走行させ、その後、目視でサイドクラックの発生状態を評価した。○は、ユーザーがほとんど気にしない程度であること、△は、多くのユーザーが気にする程度であることを意味する。
[セパレーション評価]
室内ドラム試験機を用いて、それぞれのタイヤに負荷を加えた状態で走行させ、セパレーションが発生するまでの時間を測定した。セパレーション耐久性を満たす走行時間である160時間を100として、指数評価する。
Figure 2015209040
*1:各位置(タイヤ径方向位置)は、タイヤ断面高さHに対する、ビードベースラインBLからタイヤ径方向外側に測ったタイヤ径方向高さを意味する。
表1より、実施例1は、サイドシートを配設しているので、サイドシートを配設していない比較例1よりも、セパレーション耐久性を向上させることができることがわかった。
本発明によれば、カーカス折返し端でのセパレーションを抑制しつつ、サイドクラックを低減させることが可能な空気入りタイヤを提供することができる。
1:タイヤ(空気入りタイヤ)
2:トレッド部
21:ベルト
3:サイドウォール部
31:サイドゴム
32:リムガード
32W:(リムガードの)最外側位置
4:ビード部
41:ビードコア
42:ビードヒール部
5:カーカス
51:カーカス本体部
52:カーカス折返し部
52a:カーカス折返し端(カーカス折返し部のタイヤ径方向外端)
6:ビードフィラー
6a:ビードフィラー外端(ビードフィラーのタイヤ径方向外端)
7:ゴムチェーファー
7a:ゴムチェーファー外端(ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端)
8:サイドシート
8a:サイドシート外端(サイドシートのタイヤ径方向外端)
8b:サイドシート内端(サイドシートのタイヤ径方向内端)
BL:ビードベースライン
H:タイヤ断面高さ
R:適用リム
Rf:リムフランジ

Claims (5)

  1. トレッド部、該トレッド部の両側に連なる一対のサイドウォール部及び各サイドウォール部に連なるビード部にわたってトロイド状に延在するカーカス本体部と、該カーカス本体部から延び、前記ビード部内に埋設されたビードコアの周りを折り返されてなるカーカス折返し部とを有する、少なくとも1層のカーカスプライからなるカーカスと、
    前記ビードコアのタイヤ径方向外側に配設されたビードフィラーと、
    前記ビード部の外表面の、タイヤが装着される適用リムとの接触領域の少なくとも一部に設けられたゴムチェーファーと、
    前記サイドウォール部に、タイヤ幅方向外側に突出形成されたリムガードと、を備える、偏平率が55%以下である空気入りタイヤであって、
    タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を適用した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、
    前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端が、前記ビードフィラーのタイヤ径方向外端よりもタイヤ径方向外側に位置し、
    前記ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端が、前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端よりもタイヤ径方向外側に位置し、
    前記ゴムチェーファーと前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端との間に、当該ゴムチェーファーよりも弾性率の低いサイドシートが配設されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記サイドシートのタイヤ径方向内端のビードベースラインから測ったタイヤ径方向高さは、ビードベースラインから前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端までのタイヤ径方向高さの25〜45%の範囲である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記サイドシートのタイヤ径方向外端のカーカス折返し端から測ったタイヤ径方向高さは、ビードベースラインから前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端までのタイヤ径方向高さの20〜60%の範囲である請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記サイドシートの弾性率は、前記ゴムチェーファーの弾性率に対して、19%〜88%である請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記サイドシートの弾性率は、50%伸長モジュラスで0.7〜1.5MPaであり、
    前記ゴムチェーファーの弾性率は、50%伸長モジュラスで1.7〜3.7MPaである請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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