JP2015205957A - ポリイソシアネート組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、水への高い乳化性を示し、なおかつ水や水を含む主剤に配合した場合にイソシアネート基の減少が少ない変性ポリイソシアネート、およびそれを用いたコーティング組成物を提供することを目的とする。【解決手段】本発明のポリイソシアネート組成物は、水酸基を有するスルホン酸アミン塩と、ポリイソシアネートとの反応により得られる変性ポリイソシアネートを含み、該水酸基を有するスルホン酸アミン塩が、特定の式(1)で表される水酸基を有するスルホン酸と、特定の式(2)で表される環構造を含むアミン化合物から選ばれる少なくとも一種のアミン化合物との塩である。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリイソシアネート組成物、およびそれを用いたコーティング組成物に関する。
近年、環境保護の観点から、従来溶剤系塗料として利用されていた常温架橋型二液ウレタンコーティング組成物も水系化が望まれている。しかし、二液ウレタンコーティング組成物において硬化剤として用いられるポリイソシアネートは、水に分散しにくく、また水と反応し易く、二酸化炭素を発生するという問題点がある。そのため、高乳化性を有し、水分散状態でイソシアネート基と水との反応が抑えられるポリイソシアネートの開発が進められている。
特許文献1ではポリイソシアネート化合物と、少なくとも1個のスルホン酸基およびイソシアネート反応基を有する化合物との反応生成物が開示され、特許文献2では特殊なアミノアルキルスルホン酸とポリイソシアネートとの反応によって得られる変性ポリイソシアネート組成物が開示されている。
特開平8−176267号公報 特表2003−533566号公報
しかし、特許文献1および2に記載のポリイソシアネート組成物でも、乳化力と、イソシアネート基と水との反応の抑制とを両立させるには不十分である。
そこで、本発明は、水への高い乳化性を示し、なおかつ水や水を含む主剤に配合した場合にイソシアネート基の減少が少ないポリイソシアネート組成物、およびそれを用いたコーティング組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、特定の水酸基を有するスルホン酸アミン塩と、ポリイソシアネートとの反応により得られる変性ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物が、水への優れた乳化性と、良好なイソシアネート基の保持率を両立し得ることが可能となることを見出し、また、それを用いた水系コーティング組成物を用いることにより、良好な外観と、良好な耐溶剤性とを持つ塗膜を形成することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記の通りである。
[1]
水酸基を有するスルホン酸アミン塩と、ポリイソシアネートとの反応により得られる変性ポリイソシアネートを含み、
該水酸基を有するスルホン酸アミン塩が、下記一般式(1)で表される水酸基を有するスルホン酸と、下記一般式(2)で表される環構造を含むアミン化合物から選ばれる少なくとも一種のアミン化合物との塩である、ポリイソシアネート組成物。
Figure 2015205957
(式(1)中、R1は炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、該炭化水素基またはアリール基は、エステル結合、水酸基、カルボニル基、三級アミノ基、窒素原子を2つ含む5員もしくは6員環、並びに窒素原子と酸素原子とを含む5員もしくは6員環からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでもよい。)
Figure 2015205957
(式(2)中、R2、R3およびR4は同じでも異なってもよく、炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、R2、R3およびR4からなる群より選ばれる少なくとも一つが環構造を含み、該環構造は、アリール基、5員もしくは6員のシクロアルキル基、R2とR3とが互いに結合した5員もしくは6員環、R2とR3とが酸素原子を介して互いに結合した5員もしくは6員環、または、R2とR3とR4とが互いに結合した多員の多重環である。)
[2]
該ポリイソシアネートが、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートおよび芳香脂肪族ポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも一種である、[1]に記載のポリイソシアネート組成物。
[3]
水酸基を有するスルホン酸アミン塩と、ポリイソシアネートとを、イソシアネート基/水酸基の当量比が2から400の範囲で反応させる工程を含み、
該水酸基を有するスルホン酸アミン塩が、下記一般式(1)で表される水酸基を有するスルホン酸と、下記一般式(2)で表される環構造を含むアミン化合物から選ばれる少なくとも一種のアミン化合物との塩である、変性ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物の製造方法。
Figure 2015205957
(式(1)中、R1は炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、該炭化水素基またはアリール基は、エステル結合、水酸基、カルボニル基、三級アミノ基、窒素原子を2つ含む5員もしくは6員環、並びに窒素原子と酸素原子とを含む5員もしくは6員環からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでもよい。)
Figure 2015205957
(式(2)中、R2、R3およびR4は同じでも異なってもよく、炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、R2、R3およびR4からなる群より選ばれる少なくとも一つが環構造を含み、該環構造は、アリール基、5員もしくは6員のシクロアルキル基、R2とR3とが互いに結合した5員もしくは6員環、R2とR3とが酸素原子を介して互いに結合した5員もしくは6員環、または、R2とR3とR4とが互いに結合した多員の多重環である。)
[4]
[1]または[2]に記載のポリイソシアネート組成物を含む、コーティング組成物。
[5]
[4]に記載のコーティング組成物によってコーティングされたコーティング基材。
本発明のポリイソシアネート組成物は、水や水を含む主剤に分散した場合にイソシアネート基の減少が少なく優れた分散性を得ることができる。
本発明のポリイソシアネート組成物を含んでなる水系コーティング組成物は、優れた外観と、優れた耐溶剤性とを持つ塗膜を形成することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の本実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜変形して実施できる。
≪ポリイソシアネート組成物≫
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、水酸基を有するスルホン酸アミン塩と、ポリイソシアネートとの反応により得られる変性ポリイソシアネートを含み、
該水酸基を有するスルホン酸アミン塩が、下記一般式(1)で表される水酸基を有するスルホン酸と、下記一般式(2)で表される環構造を含むアミン化合物から選ばれる少なくとも一種のアミン化合物との塩である。
Figure 2015205957
(式(1)中、R1は炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、該炭化水素基またはアリール基は、エステル結合、水酸基、カルボニル基、三級アミノ基、窒素原子を2つ含む5員もしくは6員環、並びに窒素原子と酸素原子とを含む5員もしくは6員環からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでもよい。)
Figure 2015205957
(式(2)中、R2、R3およびR4は同じでも異なってもよく、炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、R2、R3およびR4からなる群より選ばれる少なくとも一つが環構造を含み、該環構造は、アリール基、5員もしくは6員のシクロアルキル基、R2とR3とが互いに結合した5員もしくは6員環、R2とR3とが酸素原子を介して互いに結合した5員もしくは6員環、または、R2とR3とR4とが互いに結合した多員の多重環である。)
なお、本実施形態のポリイソシアネート組成物は、通常、未反応のポリイソシアネートを含む。また、後述する本実施形態のポリイソシアネート組成物の各種特性は、特段言及の無い限り、上記反応により得られる変性ポリイソシアネートと、未反応のポリイソシアネートとを含んだ状態での特性である。
また、本実施形態のポリイソシアネート組成物において、未反応のポリイソシアネートと変性されたポリイソシアネート(変性ポリイソシアネート)との割合は、例えば、原料のポリイソイソシアネートのイソシアネート基100当量に対し、水酸基を有するスルホン酸アミン塩が変性されている割合から算出することができる。
<ポリイソシアネート>
本実施形態に用いるポリイソシアネートは、特に限定されないが、例えば、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートから選ばれる少なくとも1種類のジイソシアネート化合物、および/またはこれらジイソシアネート化合物から誘導されるポリイソシアネート化合物が挙げられる。本実施形態に用いるポリイソシアネートは、工業的に入手しやすい観点で、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートおよび芳香脂肪族ポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
脂肪族ジイソシアネートとして、特に限定されないが、例えば、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、エチル(2,6−ジイソシアナト)ヘキサノエート、1,6−ジイソシアナトヘキサン(以下、「HDI」とも記す。)、1,9−ジイソシアナトノナン、1,12−ジイソシアナトドデカン、2,2,4−または2,4,4−トリメチル−1、6−ジイソシアナトヘキサン等が挙げられる。脂環式ジイソシアネートとしては、特に限定されないが、例えば、1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(以下、「水添XDI」とも記す。)、1,3−または1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、3,5,5−トリメチル1−イソシアナト−3−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(以下、「IPDI」とも記す。)、4−4'−ジイソシアナト−ジシクロヘキシルメタン(以下、「水添MDI」とも記す。)、2,5−または2,6−ジイソシアナトメチルノルボルナンなどが挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしては、特に限定されないが、例えば、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
この中でもHDI、IPDI、水添XDI、水添MDIが好ましい。
前記のジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネート化合物としては、特に限定されないが、例えば、2つのイソシアネート基を環化二量化して得られるウレトジオン構造を有するポリイソシアネート化合物、3つのイソシアネート基を環化三量化して得られるイソシアヌレート構造、あるいはイミノオキサジアジンジオン構造を有するポリイソシアネート化合物、3つのイソシアネート基と1つの水分子とを反応させることにより得られるビウレット構造を有するポリイソシアネート化合物、2つのイソシアネート基と1分子の二酸化炭素とを反応して得られるオキサダイアジントリオン構造を有するポリイソシアネート化合物、1つのイソシアネート基と1つの水酸基を反応してえられるウレタン基を複数有するポリイソシアネート化合物、2つのイソシアネート基と1つの水酸基を反応して得られるアロファネート構造を有するポリイソシアネート化合物、1つのイソシアネート基と1つのカルボキシル基を反応させて得られたアシル尿素基を有するポリイソシアネート化合物、1つのイソシアネート基と1つの1級、あるいは2級アミンを反応させた尿素構造を有するポリイソシアネート化合物等が挙げられる。
また、例えば1,3,6−トリイソシアナトヘキサン、1,8−ジイソシアナト−4−イソシアナートメチルオクタン、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナト−ヘキサノエートなどの脂肪族トリイソシアネート等も使用可能である。
また、これらのポリイソシアネートは、アルコキシポリアルキレングリコール等のノニオン性親水基や、水酸基およびノニオン性親水基を有するビニル重合体によって変性されていてもよい。
これらは1種または2種以上組み合わせてして使用することもできる。
<水酸基を有するスルホン酸アミン塩>
本実施形態に用いる水酸基を有するスルホン酸アミン塩としては、下記一般式(1)で表される水酸基を有するスルホン酸と、下記一般式(2)で表される環構造を含むアミン化合物から選ばれる少なくとも一種のアミン化合物との塩が好ましい。
Figure 2015205957
(式(1)中、R1は炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、該炭化水素基またはアリール基は、エステル結合、水酸基、カルボニル基、三級アミノ基、窒素原子を2つ含む5員もしくは6員環、並びに窒素原子と酸素原子とを含む5員もしくは6員環からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでもよい。)
中でもR1は炭素原子数1から6の炭化水素基、炭素原子数6から10のアリール基が好ましい。
一般式(1)で表される水酸基を有するスルホン酸の具体例としては、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、3−ヒドロキシプロパンスルホン酸、4−ヒドロキシブタンスルホン酸、5−ヒドロキシペンタンスルホン酸、6−ヒドロキシヘキサンスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ヒドロキシ(メチル)ベンゼンスルホン酸、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンスルホン酸、等が挙げられる。
中でも2−ヒドロキシエタンスルホン酸、3−ヒドロキシプロパンスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ヒドロキシ(メチル)ベンゼンスルホン酸が好ましい。
Figure 2015205957
(式(2)中、R2、R3およびR4は同じでも異なってもよく、炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、R2、R3およびR4からなる群より選ばれる少なくとも一つが環構造を含み、該環構造は、アリール基、5員もしくは6員のシクロアルキル基、R2とR3とが互いに結合した5員もしくは6員環、R2とR3とが酸素原子を介して互いに結合した5員もしくは6員環、または、R2とR3とR4とが互いに結合した多員の多重環である。)
中でも、R2、R3およびR4のうち少なくとも一つが5員または6員のシクロアルキル基を含むか、R2とR3とが互いに結合した5員または6員環を形成するか、R2とR3とが酸素原子を介して互いに結合した5員または6員環を形成するのが好ましい。また、上記式(2)で表されるアミン化合物は、2つ以上の環構造を含んでいてもよい。
一般式(2)で表される環構造を含むアミン化合物の具体例としては、特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミン、N,N−ジベンジルメチルアミン、トリベンジルアミン、N,N−ジメチル−4−メチルベンジルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン、N,N−ジシクロヘキシルエチルアミン、トリシクロヘキシルアミン、N−メチルピロリジン、N−エチルピロリジン、N−プロピルピロリジン、N−ブチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、N−プロピルピペリジン、N−ブチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−プロピルモルホリン、N−ブチルモルホリン、N−sec−ブチルモルホリン、N−tert−ブチルモルホリン、N−イソブチルモルホリン、キヌクリジン等、もしくはこれらの任意の混合物が例示される。
中でも、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−イソブチルモルホリン等、もしくはこれらの任意の混合物が好ましい。
特に好ましくは、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジン、N−エチルモルホリン、もしくはこれら任意の混合物である。
上記例示した環構造を含むアミン化合物を使用した塩は、上記例示した以外の環構造を含むアミン化合物(例えば、カルボニル基を含んで一緒になったN−メチルピロリドン、N−メチルピペリドン等)を使用した塩に比べてポリイソシアネートとの相溶性がより一層向上する傾向にある。
水酸基を有するスルホン酸アミン塩は、例えば、水酸基を有するスルホン酸と、アミン化合物とを混合、中和反応させることで得られる。
該中和反応において、混合する比率は、水酸基を有するスルホン酸/アミン化合物の当量比が好ましくは0.5から2、より好ましくは0.8から1.5である。
該中和反応において、温度や時間は、反応の進行に応じて適宜決められるが、温度は通常0℃から100℃程度であることが好ましく、混合時間は10分から24時間程度であることが好ましい。
水酸基を有するスルホン酸アミン塩の調製の際に用いられる溶媒は、水または親水性溶剤が好ましい。親水性溶剤としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテルアルコール類が例示される。その他にアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類も使用可能である。
これらを単独または混合して使用することができる。
混合、中和反応後は、水または親水性溶剤を除することが好ましい。
<ポリイソシアネート組成物の特性>
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、原料のポリイソイソシアネートのイソシアネート基100当量に対し、水酸基を有するスルホン酸アミン塩が、乳化性と塗膜物性との観点から、0.25から50当量の割合で変性されていることが好ましく、0.5から20当量の割合で変性されていることがより好ましく、1から10当量の割合で変性されていることがさらに好ましい。
また、本実施形態のポリイソシアネート組成物のイソシアネート基含有率は、不揮発分が実質的に100重量%である状態で、乳化性と塗膜物性の観点から、10から25重量%であることが好ましく、15から24重量%であることがより好ましい。該イソシアネート基含有率を前記範囲に制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、スルホン酸アミン塩とポリイソシアネートとの配合比を調整する方法が挙げられる。
また、本実施形態のポリイソシアネート組成物中の変性ポリイソシアネートと未反応ポリイソシアネートとを含むポリイソシアネートの数平均分子量は、塗膜物性とイソシアネート基保持率との観点から、450から2,000であることが好ましく、500から1800であることがより好ましく、550から1550の範囲であることがさらに好ましい。該数平均分子量を前記範囲に制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、スルホン酸アミン塩とポリイソシアネートとの配合比を調整する方法が挙げられる。
また、本実施形態のポリイソシアネート組成物中の変性ポリイソシアネートと未反応ポリイソシアネートとを含むポリイソシアネートの平均官能基数は、塗膜物性とイソシアネート基保持率との観点から、1.8から6.2であることが好ましく、2.0から5.6であることがより好ましく、2.5から4.6の範囲であるであることがさらに好ましい。該平均官能基数を前記範囲に制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、スルホン酸アミン塩とポリイソシアネートとの配合比を調整する方法が挙げられる。
なお、本実施形態において、イソシアネート基含有率、不揮発分、数平均分子量および平均官能基数は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
<ポリイソシアネート組成物>
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、上述した変性ポリイソシアネートと未反応ポリイソシアネートとを含む組成物である。本実施形態のポリイソシアネート組成物は、上述した変性ポリイソシアネートおよび未反応ポリイソシアネート以外に他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、特に限定されないが、例えば、溶剤、酸化防止剤、光安定剤、重合禁止剤、界面活性剤が挙げられる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物において、溶剤の含有量は、0〜90重量%であることが好ましく、0〜50重量%であることがより好ましく、0〜30重量%であることがさらに好ましい。また、本実施形態のポリイソシアネート組成物において、酸化防止剤、光安定剤、重合禁止剤、界面活性剤の含有量は、0〜10重量%であることが好ましく、0〜5重量%であることがより好ましく、0〜2重量%であることがさらに好ましい。
≪ポリイソシアネート組成物の製造方法≫
本実施形態のポリイソシアネート組成物の製造方法は、例えば、上述した水酸基を有するスルホン酸アミン塩と、ポリイソシアネートとを混合反応させる工程を含むことが好ましい。
当該反応工程において、上述した水酸基を有するスルホン酸アミン塩と、ポリイソシアネートとの混合比率は、乳化性と塗膜物性との観点から、イソシアネート基/水酸基の当量比で、2から400の範囲であることが好ましく、5から200の範囲であることがより好ましく、10から100の範囲であるさらに好ましい。
当該反応工程において、反応温度や反応時間は、反応の進行に応じて適宜決められるが、反応温度は0℃から150℃であることが好ましく、反応時間は0.5から48時間であることが好ましい。
また、当該反応工程において、場合により既知の通常の触媒を使用してもよい。当該触媒としては、特に限定されないが、例えば、オクタン酸スズ、2−エチル−1−ヘキサン酸スズ、エチルカプロン酸スズ、ラウリン酸スズ、パルミチン酸スズ、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジクロライド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジマレート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジアセテート、ジオクチルスズジラウレート等の有機スズ化合物;塩化亜鉛、オクタン酸亜鉛、2−エチル−1−ヘキサン酸亜鉛、2−エチルカプロン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、アセチルアセトン酸亜鉛等の有機亜鉛化合物;有機チタン化合物;有機ジルコニウム化合物;トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン等の三級アミン類;トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等のジアミン類が挙げられる。これらは単独または混合して使用してもよい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物の製造方法において、溶剤を使用してもよいし、使用しなくてもよい。本実施形態のポリイソシアネート組成物の製造方法に用いられる溶剤は、親水性溶剤でも疎水性溶剤でもよい。
疎水性溶剤としては、特に限定されないが、例えば、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、LAWS(Low Aromatic White Spirit)、HAWS(High Aromatic White Spirit)、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類が挙げられる。
親水性溶剤としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、2−エチルヘキサノール等のアルコール類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテルアルコール類のエステル類が挙げられる。これらは単独または混合して使用することができる。
また、本実施形態のポリイソシアネート組成物の製造方法において、水酸基を有するスルホン酸アミン塩と、ポリイソシアネートとに加えて、更に酸化防止剤、光安定剤、重合禁止剤および界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種を添加できる。
≪コーティング組成物≫
本実施形態のコーティング組成物は、上述のポリイソシアネート組成物を含む。
本実施形態のコーティング組成物は、有機溶剤系のコーティング組成物として用いることも出来るが、水を主とする媒体中に塗膜形成成分である樹脂類が溶解または分散している水系コーティング組成物として用いることが好ましい。特に、建築用塗料、自動車用塗料、自動車補修用塗料、プラスチック用塗料、粘着剤、接着剤、建材、家庭用水系塗料、その他コーティング剤、シーリング剤、インキ、注型材、エラストマー、フォーム、プラスチック原料、繊維処理剤にも使用することができる。
主剤の樹脂類としては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂類、ポリエステル樹脂類、ポリエーテル樹脂類、エポキシ樹脂類、フッ素樹脂類、ポリウレタン樹脂類、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリルブタジエン共重合体、ポリブタジエン共重合体、スチレンブタジエン共重合体、などが挙げられる。
アクリル樹脂類としては、特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリルなどの(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−4−ヒドロキシブチル等の活性水素を持つ(メタ)アクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸類;アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等の不飽和アミド類;およびメタクリル酸グリシジル、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、フマル酸ジブチル、p−スチレンスルホン酸、アリルスルホコハク酸等のその他の重合性モノマー類等から選ばれた単独または混合物を重合させて得られるアクリル樹脂類が挙げられる。
その重合方法としては、乳化重合が一般的であるが、懸濁重合、分散重合、溶液重合でも製造できる。乳化重合では段階的に重合することもできる。
ポリエステル樹脂類としては、特に限定されないが、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等のカルボン酸の群から選ばれた単独または混合物と、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、2−エチル−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、2,2,4−トリメチルペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールなどのジオール類、例えばグリセリン、トリメチロールプロパンなどのトリオール類、例えばジグリセリン、ジメチロールプロパン、ペンタエリトリトールなどのテトラオール類の群から選ばれた多価アルコールの単独または混合物との縮合反応によって得られるポリエステル樹脂類、および例えば低分子量ポリオールの水酸基にε−カプロラクトンを開環重合して得られるようなポリカプロラクトン類等が挙げられる。
ポリエーテル樹脂類としては、多価ヒドロキシ化合物の単独または混合物に、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの水酸化物、アルコラート、アルキルアミンなどの強塩基性触媒を使用して、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、スチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドの単独または混合物を付加して得られるポリエーテルポリオール類、更にエチレンジアミン類等の多官能化合物にアルキレンオキサイドを反応させて得られるポリエーテルポリオール類、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類の開環重合によって得られるポリエーテルポリオール類および、これらポリエーテル類を媒体としてアクリルアミド等を重合して得られる、いわゆるポリマーポリオール類等が含まれる。
これらの樹脂類は水に乳化、分散あるいは溶解することが好ましい。そのために、樹脂類に含まれるカルボキシル基、スルホン基などを中和することができる。
カルボキシル基、スルホン基などの中和するための中和剤としては、特に限定されないが、例えば、アンモニア、水溶性アミノ化合物である例えばモノエタノールアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエタノールアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリンなどから選択される1種以上を用いることができる。好ましくは、第三級アミンであるトリエチルアミン、ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。
好ましい樹脂類は、アクリル樹脂類、ポリエステル樹脂類である。
必要に応じて、メラミン系硬化剤、ウレタンディスパージョン、ウレタンアクリルエマルジョンなどの樹脂を併用することができる。更には一般的に塗料に加えられる無機顔料、有機顔料、体質顔料、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、有機リン酸塩、有機亜リン酸塩、増粘剤、レベリング剤、チクソ化剤、消泡剤、凍結安定剤、艶消し剤、架橋反応触媒、皮張り防止剤、分散剤、湿潤剤、充填剤、可塑剤、潤滑剤、還元剤、防腐剤、防黴剤、消臭剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、静電防止剤あるいは帯電調整剤、沈降防止剤などと組み合わせてもよい。塗料への分散性を良くするために、更に界面活性剤を添加してもよいし、塗料の保存安定性を良くするために、更に酸化防止剤、光安定剤、および重合禁止剤を添加してもよい。
≪コーティング基材≫
本実施形態コーティング基材は、上述のコーティング組成物によってコーティングされたコーティング基材である。
本実施形態のコーティング基材は、所望の基材、例えば金属、木材、ガラス、石、セラミック材料、コンクリート、硬質および可撓性プラスチック、繊維製品、皮革製品および紙が挙げられ、場合により、コーティング前に通常のプライマーを備えてもよい。
以下、本発明を実施例および比較例を挙げてより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
まず、測定方法ついて記す。
[測定方法]
(イソシアネート基含有率の測定)
イソシアネート基含有率の測定は、JIS K7301−1995(熱硬化性ウレタンエラストマー用トリレンジイソシアネート型プレポリマー試験方法)に記載の方法に従って実施した。
以下に具体的なイソシアネート基含有率の測定方法を示す。
(1)試料1gを200mL三角フラスコに採取し、該フラスコにトルエン20mLを添加し、試料を溶解させた。
(2)その後、前記フラスコに2.0Nのジ-n-ブチルアミン・トルエン溶液20mLを添加し、15分間静置した。
(3)前記フラスコに2−プロパノール70mLを添加し、溶解させて溶液を得た。
(4)上記(3)で得られた溶液について、1mol/L塩酸を用いて滴定を行い、試料滴定量を求めた。
(5)試料を添加しない場合にも、上記(1)〜(3)と同様の方法で測定を実施し、ブランク滴定量を求めた。
上記で求めた試料滴定量およびブランク滴定量から、イソシアネート基含有率を以下の計算方法により算出した。
イソシアネート基含有率(重量%)=(ブランク滴定量−試料滴定量)×42/[試料重量(g)×1,000]×100%。
(不揮発分の測定)
アルミニウム製カップの重量を精秤し、試料約1gを入れて、加熱乾燥前のカップ重量を精秤した。前記試料を入れたカップを105℃の乾燥機中で3時間加熱した。前記加熱後のカップを室温まで冷却した後、再度カップの重量を精秤した。試料中の乾燥残分の重量%を不揮発分とした。
不揮発分の計算方法は以下のとおりとした。
不揮発分(重量%)=(加熱乾燥後のカップ重量−アルミニウム製カップ重量)/(加熱乾燥前のカップ重量−アルミニウム製カップ重量)×100%。
(数平均分子量の測定)
以下の装置および条件を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)によりポリスチレン基準の数平均分子量を測定した。
装置:東ソー(株)製 HLC−8120GPC(商品名)、
カラム:東ソー(株)製 TSKgelSuperH1000(商品名)×1本、TSKgelSuperH2000(商品名)×1本、TSKgelSuperH3000(商品名)×1本、
キャリアー:テトラハイドロフラン
検出方法:示差屈折計
(平均官能基数)
平均官能基数は、ポリイソシアネート1分子が統計的に有するイソシアネート官能基の数であり、ポリイソシアネートの数平均分子量とイソシアネート基含有率とから以下のとおり算出した。
平均官能基数=ポリイソシアネートの数平均分子量×イソシアネート基含有率(重量%)/42
[製造例1(スルホン酸アミン塩の製造)]
2−ヒドロキシエタンスルホン酸70重量%水溶液20重量部に、1−プロパノールを10重量部添加して撹拌して溶液を得た。更に、当量比1となるようにN−エチルモルホリンを量り取り、同重量部の1−プロパノールで希釈した液を、撹拌中の前記溶液に滴下していった。滴下開始から1時間後に撹拌を止め、エバポレータ―で脱水および脱溶剤し、固形分99.8重量%の2−ヒドロキシエタンスルホン酸N−エチルモルホリン塩を得た。
[製造例2(スルホン酸アミン塩の製造)]
N−エチルモルホリンに代えてN−メチルピロリジンを用いた以外は製造例1と同様にして固形分99.9重量%の2−ヒドロキシエタンスルホン酸N−メチルピロリジン塩を得た。
[製造例3(スルホン酸アミン塩の製造)]
N−エチルモルホリンに代えてN−メチルピペリジンを用いた以外は製造例1と同様にして固形分99.8重量%の2−ヒドロキシエタンスルホン酸N−メチルピペリジン塩を得た。
[製造例4(スルホン酸アミン塩の製造)]
N−エチルモルホリンに代えてN−メチルモルホリンを用いた以外は製造例1と同様にして固形分99.8重量%の2−ヒドロキシエタンスルホン酸N−メチルモルホリン塩を得た。
[製造例5(スルホン酸アミン塩の製造)]
N−エチルモルホリンに代えてN,N−ジメチルシクロヘキシルアミンを用いた以外は製造例1と同様にして固形分99.7重量%の2−ヒドロキシエタンスルホン酸N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン塩を得た。
[製造例6(スルホン酸アミン塩の製造)]
3−ヒドロキシプロパンスルホン酸80重量%水溶液20重量部に、1−プロパノールを10重量部添加して撹拌して溶液を得た。更に、当量比1となるようにN,N−ジメチルベンジルアミンを量り取り、同重量部の1−プロパノールで希釈した液を、撹拌中の前記溶液に滴下していった。滴下開始から1時間後に撹拌を止め、エバポレータ―で脱水および脱溶剤し、固形分99.8重量%の3−ヒドロキシプロパンスルホン酸N,N−ジメチルベンジルアミン塩を得た。
[製造例7(スルホン酸アミン塩の製造)]
4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸85重量%水溶液20重量部に、1−プロパノールを10重量部添加して撹拌して溶液を得た。更に、当量比1となるようにN,N−ジシクロヘキシルメチルアミンを量り取り、同重量部の1−プロパノールで希釈した液を、撹拌中の前記溶液に滴下していった。滴下開始から1時間後に撹拌を止め、エバポレータ―で脱水および脱溶剤した後、アセトンを添加して固形分50重量%の4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン塩を得た。
[製造例8(スルホン酸アミン塩の製造)]
N,N−ジシクロヘキシルメチルアミンに代えてN−イソブチルモルホリンを用いた以外は製造例7と同様にして固形分50重量%の4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸N−イソブチルモルホリン塩を得た。
[製造例9(スルホン酸アミン塩の製造)]
N−エチルモルホリンに代えてN−メチルピロリドンを用いた以外は製造例1と同様にして固形分99.8重量%の2−ヒドロキシエタンスルホン酸N−メチルピロリドン塩を得た。
[製造例10(スルホン酸アミン塩の製造)]
N−エチルモルホリンに代えてトリエチルアミンを用いた以外は製造例1と同様にして固形分99.8重量%の2−ヒドロキシエタンスルホン酸トリエチルアミン塩を得た。
[実施例1]
イソシアヌレート構造を有するイソシアネートプレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTPA−100(イソシアネート基含有率:23重量%、不揮発分:100重量%)」)100重量部に、製造例1で得られた2−ヒドロキシエタンスルホン酸N−エチルモルホリン塩4.0重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:33.3)とアセトン20重量部とを添加し、窒素下、還流下、70℃で10時間攪拌して反応を行った。その後、還流を外して100℃で1時間撹拌して反応を継続した。反応終了後、変性ポリイソシアネートを含む組成物を得た。得られた組成物は、不揮発分:98.2重量%、イソシアネート基含有率:20.9重量%であった。また、得られた組成物中のポリイソシアネートは、数平均分子量:630、平均官能基数:3.1であった。
[実施例2]
イソシアヌレート構造を有するイソシアネートプレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTPA−100(イソシアネート基含有率:23重量%、不揮発分:100重量%)」)90重量部に、2−エチル−1−ヘキサノール10重量部と、製造例2で作製した2−ヒドロキシエタンスルホン酸N−メチルピロリジン塩2.6重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:33.3)とを添加し、窒素下、還流下、120℃で4時間攪拌して反応を行った。反応終了後、変性ポリイソシアネートを含む組成物を得た。得られた組成物は、不揮発分:100重量%、イソシアネート基含有率:16.3重量%であった。
[実施例3]
イソシアヌレート構造を有するイソシアネートプレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTPA−100(イソシアネート基含有率:23重量%、不揮発分:100重量%)」)95重量部に、1,3−ブタンジオール5重量部と、製造例3で作製した2−ヒドロキシエタンスルホン酸N−メチルピペリジン塩3.7重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:25)とアセトン20重量部とジブチルスズジラウレート0.005重量部とを添加し、窒素下、還流下、70℃で10時間攪拌して反応を行った。その後、還流を外して100℃で1時間撹拌して反応を継続した。反応終了後、変性ポリイソシアネートを含む組成物を得た。得られた組成物は、不揮発分:99.0重量%、イソシアネート基含有率:15.4重量%であった。また、得られた組成物中のポリイソシアネートは、数平均分子量:950、平均官能基数:3.5であった。
[実施例4]
イソシアヌレート構造を有するイソシアネートプレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTLA−100(イソシアネート基含有率:23.2重量%、不揮発分:100重量%)」)100重量部に、製造例4で作製した2−ヒドロキシエタンスルホン酸N−メチルモルホリン塩3.8重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:33.3)とアセトン20重量部とジブチルスズジラウレート0.005重量部とを添加し、窒素下、還流下、70℃で10時間攪拌して反応を行った。その後、還流を外して100℃で1時間撹拌して反応を継続した。反応終了後、変性ポリイソシアネートを含む組成物を得た。得られた組成物は、不揮発分:98.8重量%、イソシアネート基含有率:21.0重量%であった。また、得られた組成物中のポリイソシアネートは、数平均分子量:550、平均官能基数:2.8であった。
[実施例5]
イソシアヌレート構造を有するイソシアネートプレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTKA−100(イソシアネート基含有率:21.7重量%、不揮発分:100重量%)」)100重量部に、製造例5で作製した2−ヒドロキシエタンスルホン酸N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン塩5.2重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:25)を添加し、窒素下、120℃で4時間攪拌して反応を行った。反応終了後、変性ポリイソシアネートを含む組成物を得た。得られた組成物は、不揮発分:100重量%、イソシアネート基含有率:19.6重量%であった。また、得られた組成物中のポリイソシアネートは、数平均分子量:680、平均官能基数:3.2であった。
[実施例6]
ビウレット構造を有するイソシアネートプレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネート24A−100(イソシアネート基含有率:23.5重量%、不揮発分:100重量%)」)100重量部に、製造例6で作製した3−ヒドロキシプロパンスルホン酸N,N−ジメチルベンジルアミン塩7.5重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:20)を添加し、窒素下、90℃で8時間攪拌して反応を行った。反応終了後、変性ポリイソシアネートを含む組成物を得た。得られた組成物は、不揮発分:100重量%、イソシアネート基含有率:20.7重量%であった。
[実施例7]
イソシアヌレート構造を有するHDI系プレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTPA−100(イソシアネート基含有率:23重量%、不揮発分:100重量%)」)70重量部に、イソシアヌレート構造を有するIPDI系プレポリマー(エボニックインダストリーズ製、商品名「VESTANAT T1890(イソシアネート基含有率:17重量%、不揮発分:100重量%)」30重量部と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート30重量部とを添加し、120℃に加熱してペレット状のT1890を溶解させて溶液を得た。その後、得られた溶液に、製造例7で作製した4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン塩溶液15重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:25)を添加し、窒素下、還流下、120℃で4時間攪拌して反応を行った。反応終了後、変性ポリイソシアネートを含む組成物を得た。得られた組成物は、不揮発分:79重量%、イソシアネート基含有率:19.0重量%であった。また、得られた組成物中のポリイソシアネートは、数平均分子量:630、平均官能基数:2.9であった。
[実施例8]
イソシアヌレート構造を有するイソシアネートプレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTPA−100(イソシアネート基含有率:23重量%、不揮発分:100重量%)」)100重量部に、製造例8で作製した4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸N−イソブチルモルホリン塩溶液10.4重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:33.3)とアセトン20重量部とジブチルスズジラウレート0.005重量部とを添加し、窒素下、還流下、70℃で10時間攪拌して反応を行った。その後、還流を外して100℃で1時間撹拌して反応を継続した。反応終了後、変性ポリイソシアネートを含む組成物を得た。得られた組成物は、不揮発分:99.2重量%、イソシアネート基含有率:21.0重量%であった。
[比較例1]
イソシアヌレート構造を有するイソシアネートプレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTPA−100(イソシアネート基含有率23重量%、不揮発分100重量%)」)100重量部に、製造例9で作製した2−ヒドロキシエタンスルホン酸N−メチルピロリドン塩4.9重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:25)を添加し、窒素下、120℃で4時間攪拌した。撹拌を止めて観察したところ、無数の油滴が浮遊していた。更に2時間撹拌を続けたが、大きな変化が見られず、変性ポリイソシアネートを含む組成物が得られなかったため終了とした。
[比較例2]
イソシアヌレート構造を有するイソシアネートプレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTPA−100(イソシアネート基含有率:23重量%、不揮発分:100重量%)」)100重量部に、製造例10で作製した2−ヒドロキシエタンスルホン酸トリエチルアミン塩5.0重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:25)とアセトン20重量部とジブチルスズジラウレート0.005重量部とを添加し、窒素下、還流下、70℃で10時間攪拌して反応を行った。その後、還流を外して100℃で1時間撹拌して反応を継続した。反応終了後、変性ポリイソシアネートを含む組成物を得た。得られた組成物は、不揮発分:98.5重量%、イソシアネート基含有率:20.5重量%であった。また、得られた組成物中のポリイソシアネートは、数平均分子量:600、平均官能基数:2.9であった。
[比較例3]
イソシアヌレート構造を有するイソシアネートプレポリマー(旭化成ケミカルズ株式会社製、商品名「デュラネートTPA−100(イソシアネート基含有率:23重量%、平均官能基数:3.2、不揮発分:100重量%)」)100重量部に、3−シクロヘキシルアミノプロパンスルホン酸4.8重量部とN,N−ジメチルシクロヘキシルアミン2.8重量部(イソシアネート基/水酸基の当量比:25)とを添加し、窒素下、120℃で4時間攪拌して反応を行った。反応終了後、変性ポリイソシアネートを含む組成物を得た。得られた組成物は、不揮発分:100重量%、イソシアネート基含有率:20.5重量%であった。また、得られた組成物中のポリイソシアネートは、数平均分子量:600、平均官能基数:2.9であった。
≪各種評価≫
実施例1から8、および比較例1から3で得られた変性ポリイソシアネートを含む組成物の評価を以下のとおり行った。評価結果を表1に示す。
[評価1(変性ポリイソシアネートを含む組成物の外観評価)]
得られた変性ポリイソシアネートの異物や濁りの有無を目視で評価した。判定方法は以下のとおりとした。
○:透明均一液体
×:異物または濁りあり
[評価2(変性ポリイソシアネートを含む組成物の乳化力評価)]
(1)100mLフラスコと、吉野紙との重量を測定した。
(2)変性ポリイソシアネートを含む組成物を、固形分換算で16gとなるように100mLフラスコに採取し、脱イオン水24gを添加した。
(3)プロペラ羽を使用し、200rpmで3分間、100mLフラスコ内の溶液を撹拌した後、(1)で秤量した吉野紙で濾過した。
(4)吉野紙に残った濾過残渣と、100mLフラスコに残った残渣とを合わせて105℃の乾燥機中で1時間加熱し、重量(g)を求めた。
(5)以下の計算方法で、変性ポリイソシアネートを含む組成物が水へ分散した割合を求めた。
水へ分散した割合(重量%)=100%−((4)で求めた残渣を含む100mLフラスコと吉野紙との合計重量(g)−(1)で測定した100mLフラスコと吉野紙との合計重量(g))/((2)で採取した変性ポリイソシアネートを含む組成物の重量(g)×不揮発分(重量%))×100%
判定方法は以下のとおりとした。
○:80重量%以上
△:60重量%以上80重量%未満
×:60重量%未満
[製造例11(アクリル系ポリオール水分散体の製造)]
反応器として、撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口のセパラブルフラスコを用いた。該反応器内を窒素雰囲気にし、エチレングリコールモノブチルエーテル300重量部を仕込み、攪拌下、反応器内温度を80℃に保持した。該反応器に、モノマーとしてメタクリル酸メチル146.3重量部、スチレン105重量部、アクリル酸−n−ブチル257.6重量部、メタクリル酸14重量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル177.1重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.7重量部、および連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.3重量部を均一に混合した混合物を4.5時間かけて一定速度で連続的に加えた。その後反応器内温度を80℃のまま2時間保持した。その後、反応器内の混合物を、冷却し、アンモニア25重量%水溶液を11.6重量部加えて15分間撹拌した。さらに反応器内の混合物を、攪拌下、イオン交換水を1300重量部加えて水分散体を得た。得られた水分散体を、ロータリーエバポレーターを用いて固形分が約45重量%になるまで濃縮した。その後、得られた濃縮物を、アンモニア25重量%水溶液でpH8.0に調整し、アクリル系ポリオールの水分散体を得た。得られたアクリル系ポリオールの水分散体は、水分散体中の粒子の平均粒子径が90nmであり、ポリオール樹脂分のヒドロキシル基濃度が仕込み原材料からの計算値で3.3重量%であり、ポリオール樹脂分の数平均分子量が9600であった。
[実施例9から16、比較例4から6]
実施例1から8、および比較例1から3で得られた変性ポリイソシアネートを含む組成物を用いて、下記のようにコーティング組成物を作製した。
[コーティング組成物の作製]
製造例11で作製したポリオール水分散体40gを容器に計り取り、変性ポリイソシアネートを含む組成物中のイソシアネート基とポリオール水分散体中のヒドロキシル基とのモル比が、NCO/OH=1.25になるように、変性ポリイソシアネートを含む組成物を加えて混合物を得た。更に前記混合物に、コーティング組成物の固形分が42重量%となるように脱イオン水を加え、プロペラ羽を使用し、600rpmで10分間撹拌し、コーティング組成物を作製した。
≪各種評価≫
作製したコーティング組成物を用いて、以下の評価を行った。
[評価1(イソシアネート基の保持率)]
コーティング組成物中のイソシアネート基の濃度変化は、日本分光株式会社製FT/IR−4200typeA(商品名)を用いた赤外吸収スペクトル測定(検出器:TGS、積算回数:16回、分解:4cm-1)において、イソシアヌレートの吸収ピーク(波数1686cm-1付近)に対するイソシアネートの吸収ピーク(波数2271cm-1付近)の強度比から算出した。コーティング組成物作製直後を0時間とし、そのときのイソシアネートの吸収ピーク強度/イソシアヌレートの吸収ピーク強度=X0とし、n時間後のピーク強度比=Xnを求め、イソシアネート基の保持率=Xn/X0を算出し、80%以上を保持できる時間を評価した。判定方法は以下の通りとした。
○:3時間以上
×:3時間未満
[評価2(塗膜評価)]
上記のコーティング組成物を用いて塗膜を作製し、外観と耐溶剤性との評価を行った。
(塗膜の外観評価)
上記のコーティング組成物を用いて、ガラス板上に、厚さ40μmの塗膜を塗装し、23℃/50%RHの雰囲気下で7日間乾燥させた。得られた塗膜を目視で評価した。判定方法は以下のとおりとした。
○:透明、またはクレタリングなし
△:やや白濁、またはややクレタリングあり
×:白濁、またはクレタリング多数あり
(塗膜の耐溶剤性評価)
上記のコーティング組成物を用いて、ガラス板上に、厚さ40μmの塗膜を塗装し、23℃/50%RHの雰囲気下で7日間乾燥させた。得られた塗膜上にキシレンを1g含ませた直径10mmのコットンボールを10分間置き、表面に残ったキシレンを除いた後の塗膜の様子を観察した。判定方法は以下のとおりとした。
○:透明、凹みなし
△:やや白濁、またはやや凹みあり
×:白濁、または凹みあり
評価結果を表1に示す。
Figure 2015205957

Claims (5)

  1. 水酸基を有するスルホン酸アミン塩と、ポリイソシアネートとの反応により得られる変性ポリイソシアネートを含み、
    該水酸基を有するスルホン酸アミン塩が、下記一般式(1)で表される水酸基を有するスルホン酸と、下記一般式(2)で表される環構造を含むアミン化合物から選ばれる少なくとも一種のアミン化合物との塩である、ポリイソシアネート組成物。
    Figure 2015205957
    (式(1)中、R1は炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、該炭化水素基またはアリール基は、エステル結合、水酸基、カルボニル基、三級アミノ基、窒素原子を2つ含む5員もしくは6員環、並びに窒素原子と酸素原子とを含む5員もしくは6員環からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでもよい。)
    Figure 2015205957
    (式(2)中、R2、R3およびR4は同じでも異なってもよく、炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、R2、R3およびR4からなる群より選ばれる少なくとも一つが環構造を含み、該環構造は、アリール基、5員もしくは6員のシクロアルキル基、R2とR3とが互いに結合した5員もしくは6員環、R2とR3とが酸素原子を介して互いに結合した5員もしくは6員環、または、R2とR3とR4とが互いに結合した多員の多重環である。)
  2. 該ポリイソシアネートが、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートおよび芳香脂肪族ポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1に記載のポリイソシアネート組成物。
  3. 水酸基を有するスルホン酸アミン塩と、ポリイソシアネートとを、イソシアネート基/水酸基の当量比が2から400の範囲で反応させる工程を含み、
    該水酸基を有するスルホン酸アミン塩が、下記一般式(1)で表される水酸基を有するスルホン酸と、下記一般式(2)で表される環構造を含むアミン化合物から選ばれる少なくとも一種のアミン化合物との塩である、変性ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物の製造方法。
    Figure 2015205957
    (式(1)中、R1は炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、該炭化水素基またはアリール基は、エステル結合、水酸基、カルボニル基、三級アミノ基、窒素原子を2つ含む5員もしくは6員環、並びに窒素原子と酸素原子とを含む5員もしくは6員環からなる群より選ばれる少なくとも一種を含んでもよい。)
    Figure 2015205957
    (式(2)中、R2、R3およびR4は同じでも異なってもよく、炭素原子数1から10の炭化水素基またはアリール基であり、R2、R3およびR4からなる群より選ばれる少なくとも一つが環構造を含み、該環構造は、アリール基、5員もしくは6員のシクロアルキル基、R2とR3とが互いに結合した5員もしくは6員環、R2とR3とが酸素原子を介して互いに結合した5員もしくは6員環、または、R2とR3とR4とが互いに結合した多員の多重環である。)
  4. 請求項1または2に記載のポリイソシアネート組成物を含む、コーティング組成物。
  5. 請求項4に記載のコーティング組成物によってコーティングされたコーティング基材。
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