JP2015205736A - エレベータ及びその懸架体支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、コストの増加を抑えつつ、懸架体の荷重による曲げモーメントによりガイドレールに発生する応力を低減させることを目的とするものである。
【解決手段】懸架体支持装置21は、懸架体支持装置本体22と、懸架体支持装置本体22の上下方向の両端部に締結された一対の補強部材23とを有している。懸架体支持装置本体22は、かごガイドレール13aに固定されている平板状のレール固定部22aと、レール固定部22aの上下方向の中間部から側方へ水平に突出している懸架体支持部22bとを有している。各補強部材23は、レール固定部22aから水平方向の荷重が伝達されるようにレール固定部22aの端部に締結されている。
【選択図】図1
【解決手段】懸架体支持装置21は、懸架体支持装置本体22と、懸架体支持装置本体22の上下方向の両端部に締結された一対の補強部材23とを有している。懸架体支持装置本体22は、かごガイドレール13aに固定されている平板状のレール固定部22aと、レール固定部22aの上下方向の中間部から側方へ水平に突出している懸架体支持部22bとを有している。各補強部材23は、レール固定部22aから水平方向の荷重が伝達されるようにレール固定部22aの端部に締結されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、ガイドレールからオフセットした位置で懸架体を支持する懸架体支持装置、及びそれを用いたエレベータに関するものである。
従来のエレベータのロープ支持装置では、柱状体は、その上下両端部に設けられた第1及び第2の支点体を介してガイドレールに取り付けられている。柱状体には、ロープ端固定部材が溶接等により固定されている。ロープ端固定部材は、柱状体から側方へ水平に突出している。ロープ端固定部材には、複数の締結具を介して複数本のロープが接続されている。また、ガイドレールには、柱状体からの鉛直方向の荷重のみを支持する支持部材が固定されている。支持部材の上端部には、柱状体の下端部が接している(例えば、特許文献1参照)。
上記のような従来のロープ支持装置では、ロープからの荷重をガイドレールからオフセットした位置で受けるので、ガイドレールには垂直荷重及び曲げモーメントが作用する。この曲げモーメントによりガイドレールに発生する応力は、荷重P、ガイドレールの断面性能Ix、及びレールブラケットのスパンL1に比例し、第1及び第2の支点体間の距離L0に反比例する。
従って、荷重Pに対してガイドレールの強度が不足する場合、ガイドレールのサイズを大きくし、断面性能Ixを増やすか、ブラケットスパンL1を小さくするか、又はL0を大きくする必要がある。
これらの方法のうち、ガイドレールのサイズを大きくする方法では、ロープ支持装置が固定されている部分のみならず、全てのガイドレールのサイズが大きくなるため、コストが高くなる。また、ブラケットスパンL1は、建築上の制限により小さくできない場合がある。さらに、柱状体の長さを大きくしてL0を大きくした場合、エレベータによっては上下のレールブラケットと干渉するケースが発生する。
さらにまた、従来のロープ支持装置では、柱状体の下端部に隣接して支持部材が配置されているが、この支持部材は柱状体からの鉛直方向の荷重のみを支持するものであり、柱状体に接しているだけであるため、曲げモーメントにより継ぎ目の位置のガイドレールに発生する応力は支持部材がない場合と変わらない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、コストの増加を抑えつつ、懸架体の荷重による曲げモーメントによりガイドレールに発生する応力を低減させることができるエレベータ及びその懸架体支持装置を得ることを目的とする。
この発明に係るエレベータの懸架体支持装置は、昇降体の昇降を案内するガイドレールに固定されるレール固定部と、レール固定部の上下方向の中間部から側方へ突出しており、昇降体を吊り下げる懸架体が接続される懸架体支持部とを有している懸架体支持装置本体、及びレール固定部から水平方向の荷重が伝達されるようにレール固定部の上下方向の端部に締結され、かつ、懸架体支持装置本体とレールブラケットとの間でガイドレールに固定される補強部材を備えている。
この発明のエレベータの懸架体支持装置は、レール固定部の端部に、レール固定部から水平方向の荷重が伝達されるように補強部材を締結し、かつ、懸架体支持装置本体とレールブラケットとの間で補強部材をガイドレールに固定したので、コストの増加を抑えつつ、懸架体の荷重による曲げモーメントによりガイドレールに発生する応力を低減させることができる。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による機械室レスエレベータの概略の構成を示す斜視図である。昇降路1のピットの床面には、平板状の第1のベース2と、一端部が第1のベース2に接している細長い平板状の第2のベース3とが固定されている。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による機械室レスエレベータの概略の構成を示す斜視図である。昇降路1のピットの床面には、平板状の第1のベース2と、一端部が第1のベース2に接している細長い平板状の第2のベース3とが固定されている。
第1のベース2上には、一対の巻上機台4a,4bを介して巻上機枠5が固定されている。巻上機枠5内には、巻上機6が固定されている。巻上機6としては、軸方向寸法が軸方向に直角な方向の寸法よりも小さい薄形巻上機が用いられている。
また、巻上機6は、駆動シーブ7及び巻上機本体8を有している。巻上機本体8は、駆動シーブ7を回転させる巻上機モータと、駆動シーブ7の回転を制動する巻上機ブレーキとを有している。昇降路1内には、巻上機6を制御する制御盤(図示せず)が設置されている。
駆動シーブ7には、懸架体9が巻き掛けられている。懸架体9としては、複数本(図1では1本のみ示す)のロープが用いられている。
昇降体であるかご11、及び釣合おもり12は、懸架体9により昇降路1内に吊り下げられており、巻上機6の駆動力により昇降路1内を昇降する。
第2のベース3の第1のベース2とは反対側の端部上には、かご11の昇降を案内する第1のかごガイドレール13aが設置されている。第1のかごガイドレール13aは、複数のレールブラケット14a,14b,14cを介して昇降路1内に固定されている。
第1のベース2上には、かご11の昇降を案内する第2のかごガイドレール13bと、釣合おもり12の昇降を案内する第1及び第2の釣合おもりガイドレール15a,15bとが設置されている。ガイドレール13a,13b,15a,15bは、昇降路1内に垂直に立てて設置されている。
第1及び第2のかごガイドレール13a,13bは、かご11の幅方向両側に配置されている。第1及び第2の釣合おもりガイドレール15a,15bは、釣合おもり12の幅方向両側に配置されている。釣合おもり12は、かご11と同じ高さに位置するときにかご11の側面に対向するようにかご11の一側に配置されている。昇降路1を真上から見て、巻上機6は、かご11と釣合おもり12との間に配置されている。
昇降路1内の上部には、上部支持枠16が配置されている。上部支持枠16は、第2のかごガイドレール13bと第1及び第2の釣合おもりガイドレール15a,15bとによって支持されている。
かご11の下部には、一対のかご吊り車17a,17bが設けられている。釣合おもり12の上部には、釣合おもり吊り車18が設けられている。上部支持枠16の下部には、かご返し車19が支持されている。上部支持枠16の上部には、釣合おもり返し車20が支持されている。
第1のかごガイドレール13aの上部には、懸架体支持装置(ロープ支持装置)21が固定されている。懸架体支持装置21は、懸架体支持装置本体22と、懸架体支持装置本体22の上下方向の両端部に締結された一対の補強部材23とを有している。
懸架体9の第1の端部(かご側端部)9aは、複数の第1の端末接続具24aを介して懸架体支持装置本体22に接続されている。懸架体9の第2の端部(釣合おもり側端部)9bは、複数の第2の端末接続具24bを介して上部支持枠16に接続されている。
懸架体9は、第1の端部9a側から順に、かご吊り車17a、かご吊り車17b、かご返し車19、駆動シーブ7、釣合おもり返し車20及び釣合おもり吊り車18に巻き掛けられて、第2の端部9bに至っている。即ち、かご11及び釣合おもり12は、懸架体9により2:1ローピング方式で吊り下げられている。
図2は図1の懸架体支持装置21を示す斜視図、図3は図2の懸架体支持装置21を示す正面図である。懸架体支持装置本体22は、かごガイドレール13aに固定されている平板状のレール固定部22aと、レール固定部22aの上下方向の中間部から側方へ水平に突出している懸架体支持部(ロープ支持腕)22bとを有している。懸架体支持部22bには、第1の端末接続具24aを介して懸架体9が接続されている。
レール固定部22aは、かごガイドレール13aの背面に接合されており、複数の本体レール締結具25によりかごガイドレール13aに固定されている。各本体レール締結具25としては、ボルト及びナットが用いられている。レール固定部22aの正面形状は、上下方向寸法が幅方向寸法よりも大きい矩形状である。
懸架体支持部22bには、平板状の水平部22cが設けられている。水平部22cには、第1の端末接続具24aを通す複数の接続具挿入孔が設けられている。
各補強部材23は、レール固定部22aから水平方向の荷重が伝達されるようにレール固定部22aの端部に締結されている。具体的には、各補強部材23は、複数の補強部材締結具26によりレール固定部22aに固定されている。各補強部材締結具26としては、ボルト及びナットが用いられている。また、各補強部材23は、本体レール締結具25により共締めされてかごガイドレール13aに固定されている。
さらに、各補強部材23は、懸架体支持装置本体22に隣接するレールブラケット14a,14bとレール固定部22aとの間で、複数の補強部材レール締結具27によりかごガイドレール13aに固定されている。各補強部材レール締結具27としては、ボルト及びナットが用いられている。
図4は図2の補強部材23を示す斜視図である。補強部材23は、平板状の補強部材主部23aと、補強部材主部23aに部分的に重ねられて溶接により固定された平板状の延長部(レール接触部材)23bとを有している。補強部材主部23aは、レール固定部22aの端部のかごガイドレール13aとは反対側の面に重ねられる。
延長部23bは、レール固定部22aに隣接してかごガイドレール13aの背面に当てられ、かごガイドレール13aに固定される。延長部23bの板厚は、レール固定部22aの板厚と同じである。
補強部材主部23aには、本体レール締結具25が通される複数の本体レール締結具挿入孔23cと、補強部材締結具26が通される複数の補強部材締結具挿入孔23dとが設けられている。延長部23bには、補強部材レール締結具27が通される複数の補強部材レール締結具挿入孔23eが用いられている。
このような懸架体支持装置21及びそれを用いたエレベータでは、補強部材主部23aによりかごガイドレール13aを補強し、懸架体9の荷重による曲げモーメントをかごガイドレール13aと補強部材主部23aとで分担することができる。また、懸架体支持装置21の上端のレール締結部と下端部のレール締結部との間の距離L0(図3)を大きくすることができる。従って、コストの増加を抑えつつ、曲げモーメントによりかごガイドレール13aに発生する応力を低減させることができる。
実施の形態2.
次に、図5はこの発明の実施の形態2による懸架体支持装置を示す斜視図である。実施の形態1では、ボルト及びナットからなる補強部材レール締結具27により延長部23bをかごガイドレール13aに固定した。これに対して、実施の形態2では、補強部材レール締結具として、複数(一対)のレールクリップ28が用いられている。そして、曲げモーメントによる水平方向の荷重はレールクリップ28で受け、垂直方向の荷重は本体レール締結具25で受けている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
次に、図5はこの発明の実施の形態2による懸架体支持装置を示す斜視図である。実施の形態1では、ボルト及びナットからなる補強部材レール締結具27により延長部23bをかごガイドレール13aに固定した。これに対して、実施の形態2では、補強部材レール締結具として、複数(一対)のレールクリップ28が用いられている。そして、曲げモーメントによる水平方向の荷重はレールクリップ28で受け、垂直方向の荷重は本体レール締結具25で受けている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
このような構成によれば、補強部材23をかごガイドレール13aに固定するための孔をかごガイドレール13aに開けておく必要がなく、コストを低減することができる。また、補強部材23をレール固定部22aに固定するための締結具挿入孔23c,23dを長孔にすることで、かごガイドレール13aに対する補強部材23の固定位置をレールブラケット14a,14bの位置に応じて調整することができる。
実施の形態3.
次に、図6はこの発明の実施の形態3による懸架体支持装置を示す斜視図、図7は図6の懸架体支持装置の要部を裏側から見た斜視図、図8は図6の補強部材23を示す斜視図である。実施の形態1、2では、懸架体支持装置本体22の上下に1個ずつ補強部材23を配置した。これに対して、実施の形態3では、懸架体支持装置本体22の上に補強部材23が配置されておらず、懸架体支持装置本体22の下に2個の補強部材23が配置されている。
次に、図6はこの発明の実施の形態3による懸架体支持装置を示す斜視図、図7は図6の懸架体支持装置の要部を裏側から見た斜視図、図8は図6の補強部材23を示す斜視図である。実施の形態1、2では、懸架体支持装置本体22の上下に1個ずつ補強部材23を配置した。これに対して、実施の形態3では、懸架体支持装置本体22の上に補強部材23が配置されておらず、懸架体支持装置本体22の下に2個の補強部材23が配置されている。
補強部材主部23a及び延長部23bには、クリップ締結具挿入孔23fが一対ずつ設けられている。各クリップ締結具挿入孔23fには、レールクリップ28を締め付けるためのクリップ締結具29が通されている。
また、延長部23bには、補強部材締結具挿入孔23dと同ピッチで一対の補強部材間締結具挿入孔23gが設けられている。これにより、補強部材23は、別の補強部材23と連結可能になっている。各補強部材間締結具挿入孔23gには、補強部材23同士を締結するための補強部材間締結具30が通されている。各補強部材間締結具30としては、ボルト及びナットが用いられている。
補強部材23同士は、2組のクリップ締結具29及び2組の補強部材間締結具30により結合されている。他の構成は、実施の形態2と同様である。
このような構成によれば、補強部材23の先端に別の補強部材23を固定することができる。即ち、2個以上の補強部材23を継ぎ足していくことができる。このため、懸架体支持装置本体22の固定位置から上下いずれかのレールブラケット14a又は14bが近く、懸架体支持装置本体22の上下いずれか一方にしか補強部材23を取り付けられない場合でも、必要なL0を確保することができる。
また、設計と実際のレールブラケット14a,14bの位置とが異なり、片側に補強部材23を入れることができない場合にも、現地で対応することが可能となる。
なお、実施の形態1の補強部材23を実施の形態3と同様に2個以上連結できるようにしてもよい。
実施の形態4.
次に、図9はこの発明の実施の形態4による懸架体支持装置を示す斜視図、図10は図9の補強部材23を示す斜視図である。実施の形態4の各補強部材23では、補強部材主部23a及び延長部23bが、1枚の平板に板厚分だけZ曲げ加工を施すことにより製造されている。
次に、図9はこの発明の実施の形態4による懸架体支持装置を示す斜視図、図10は図9の補強部材23を示す斜視図である。実施の形態4の各補強部材23では、補強部材主部23a及び延長部23bが、1枚の平板に板厚分だけZ曲げ加工を施すことにより製造されている。
本体レール締結具挿入孔23c、補強部材締結具挿入孔23d、クリップ締結具挿入孔23f及び補強部材間締結具挿入孔23gの配置は、実施の形態3と同様である。他の構成は、実施の形態2と同様である。
このような構成では、補強部材23を溶接レスで製造することができ、製造を容易にすることができるとともに、部品点数を削減することができる。
なお、実施の形態1の補強部材23を実施の形態4と同様にZ曲げ加工で製造してもよい。
実施の形態5.
次に、図11はこの発明の実施の形態5による懸架体支持装置を示す斜視図、図12は図11の補強部材23を示す斜視図である。実施の形態5では、レール固定部22aの幅方向両端部がかごガイドレール13aとは反対側へ直角に折り曲げられている。これに伴って、補強部材23の幅方向両端部もかごガイドレール13aとは反対側へ直角に折り曲げられている。そして、補強部材23は、レール固定部22aの裏面に形成された溝に嵌め合わされている。他の構成は、実施の形態2と同様である。
次に、図11はこの発明の実施の形態5による懸架体支持装置を示す斜視図、図12は図11の補強部材23を示す斜視図である。実施の形態5では、レール固定部22aの幅方向両端部がかごガイドレール13aとは反対側へ直角に折り曲げられている。これに伴って、補強部材23の幅方向両端部もかごガイドレール13aとは反対側へ直角に折り曲げられている。そして、補強部材23は、レール固定部22aの裏面に形成された溝に嵌め合わされている。他の構成は、実施の形態2と同様である。
このような構成でも、実施の形態1と同様に、曲げモーメントをかごガイドレール13aと補強部材主部23aとで分担するため、かごガイドレール13aに発生する応力は小さくなる。
実施の形態6.
次に、図13はこの発明の実施の形態6による懸架体支持装置を示す斜視図、図14は図13の懸架体支持装置を示す背面図、図15は図13の補強部材23を示す斜視図、図16は図15の補強部材23を裏側から見た斜視図である。実施の形態6では、補強部材23の折り曲げられた側面部に補強部材締結具挿入孔23dが設けられている。また、レール固定部22aの側面部にも、補強部材締結具26を通す孔が設けられている。そして、補強部材23は、折り曲げられた側面部でレール固定部22aに締結されている。
次に、図13はこの発明の実施の形態6による懸架体支持装置を示す斜視図、図14は図13の懸架体支持装置を示す背面図、図15は図13の補強部材23を示す斜視図、図16は図15の補強部材23を裏側から見た斜視図である。実施の形態6では、補強部材23の折り曲げられた側面部に補強部材締結具挿入孔23dが設けられている。また、レール固定部22aの側面部にも、補強部材締結具26を通す孔が設けられている。そして、補強部材23は、折り曲げられた側面部でレール固定部22aに締結されている。
実施の形態5では、補強部材23に4つの補強部材締結具挿入孔23dが設けられているが、実施の形態6では、補強部材23に2つの補強部材締結具挿入孔23dが設けられている。他の構成は、実施の形態5と同様である。
このような構成では、モーメントにより発生する水平方向の力を、レール固定部22aの側面部と補強部材23の側面部との接触によって伝達することができるため、補強部材締結具26の数を減らすことができる。
なお、実施の形態5、6と同様に、実施の形態1のレール固定部22a及び補強部材23の幅方向両端部を折り曲げてもよい。
ここで、図17は実施の形態2の懸架体支持装置とかごガイドレール13aにかかるモーメントとを示す説明図である。
図17において、F×h=P×rであるため、F=Pr/hである。また、補強部材23を用いない場合にかごガイドレール13aに発生する応力は、かごガイドレール13aの断面係数をZとすると、σ0=FL1/Zrである。
これに対して、例えば、懸架体支持装置本体22がレールブラケット14a,14b間の上側に片寄って配置されており、懸架体支持装置本体22の下のみに1個の補強部材23を配置した場合(下にh1延ばした場合)、L0=3500mm、L1=1900mm、h=1100mm、h1=300mmとすると、かごガイドレール13aに発生する応力σ1は次式となる。
σ1=P(L1−h1)/{Zr(h+h1)}
=σ0×{(L1−h1)/L1}×{h/(h+h1)}
=0.66σ0
=σ0×{(L1−h1)/L1}×{h/(h+h1)}
=0.66σ0
また、懸架体支持装置本体22がレールブラケット14a,14b間の中央に配置されており、懸架体支持装置本体22の上下に補強部材23を1個ずつ配置した場合(下にh1、上にh2延ばした場合)、L0=3500mm、L1=1400mm、h=1100mm、h1=h2=150mmとすると、かごガイドレール13aに発生する応力σ2は次式となる。
σ2=P(L1−h1)/{Zr(h+h1+h2)}
=σ0×{(L1−h1)/L1}×{h/(h+h1+h2)}
=0.70σ0
=σ0×{(L1−h1)/L1}×{h/(h+h1+h2)}
=0.70σ0
このように、補強部材23を用いることにより、かごガイドレール13aに発生する応力を十分に低減できることがわかる。また、懸架体支持装置本体22がレールブラケット14a,14b間で片寄って配置されている方が応力の低減効果が大きいことがわかる。
なお、補強部材23を懸架体支持装置本体22の上下のどちらに何個配置するかは、レールブラケット14a,14bと懸架体支持装置本体22との位置関係に応じて適宜選択できる。
また、上記の例では、懸架体9としてロープを用いたが、例えばベルトであってもよい。
さらに、上記の例では、第1のかごガイドレール13aに懸架体支持装置を取り付けたが、他のガイドレールに取り付けてもよい。
さらにまた、昇降体は釣合おもりであってもよい。
また、エレベータ全体のレイアウトは図1の例に限定されるものではない。例えば、巻上機が昇降路の上部に配置されるタイプのエレベータにも、この発明は適用できる。
また、上記の例では、懸架体9としてロープを用いたが、例えばベルトであってもよい。
さらに、上記の例では、第1のかごガイドレール13aに懸架体支持装置を取り付けたが、他のガイドレールに取り付けてもよい。
さらにまた、昇降体は釣合おもりであってもよい。
また、エレベータ全体のレイアウトは図1の例に限定されるものではない。例えば、巻上機が昇降路の上部に配置されるタイプのエレベータにも、この発明は適用できる。
1 昇降路、6 巻上機、7 駆動シーブ、9 懸架体、11 かご(昇降体)、13a 第1のかごガイドレール、14a,14b レールブラケット、21 懸架体支持装置、22 懸架体支持装置本体、22a レール固定部、22b 懸架体支持部、23 補強部材、23a 補強部材主部、23b 延長部、23c 本体レール締結具挿入孔、23d 補強部材締結具挿入孔、28 レールクリップ。
Claims (8)
- 昇降体の昇降を案内するガイドレールに固定されるレール固定部と、前記レール固定部の上下方向の中間部から側方へ突出しており、前記昇降体を吊り下げる懸架体が接続される懸架体支持部とを有している懸架体支持装置本体、及び
前記レール固定部から水平方向の荷重が伝達されるように前記レール固定部の上下方向の端部に締結され、かつ、前記レール固定部とレールブラケットとの間で前記ガイドレールに固定される補強部材
を備えているエレベータの懸架体支持装置。 - 前記補強部材は、
前記レール固定部に締結するための複数の締結具挿入孔が設けられており、前記レール固定部の端部の前記ガイドレールとは反対側の面に重ねられる補強部材主部と、
前記レール固定部に隣接して前記ガイドレールに当てられ、前記ガイドレールに固定される延長部と
を有している請求項1記載のエレベータの懸架体支持装置。 - 前記延長部は、複数のレールクリップにより前記ガイドレールに固定されている請求項2記載のエレベータの懸架体支持装置。
- 前記補強部材主部及び前記延長部は、1枚の平板に板厚分だけZ曲げ加工を施すことにより製造されている請求項2又は請求項3に記載のエレベータの懸架体支持装置。
- 前記レール固定部の幅方向両端部及び前記補強部材の幅方向両端部が前記ガイドレールとは反対側へ折り曲げられており、
前記補強部材主部は、前記レール固定部に嵌め合わされている請求項2又は請求項3に記載のエレベータの懸架体支持装置。 - 前記補強部材主部は、折り曲げられた側面部で前記レール固定部に締結されている請求項5記載のエレベータの懸架体支持装置。
- 前記補強部材は、別の前記補強部材と連結可能になっている請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のエレベータの懸架体支持装置。
- 駆動シーブを有する巻上機、
前記駆動シーブに巻き掛けられている懸架体、
前記懸架体により吊り下げられており、昇降路内を昇降する昇降体、
複数のレールブラケットを介して前記昇降路内に固定されており、前記昇降体の昇降を案内するガイドレール、及び
前記ガイドレールに固定されており、前記懸架体が接続されている懸架体支持装置
を備え、
前記懸架体支持装置は、懸架体支持装置本体と補強部材とを有しており、
前記懸架体支持装置本体は、前記ガイドレールに固定されているレール固定部と、前記レール固定部の上下方向の中間部から側方へ突出しており、前記懸架体が接続されている懸架体支持部とを有しており、
前記補強部材は、前記レール固定部から水平方向の荷重が伝達されるように前記レール固定部の上下方向の端部に締結されており、かつ、前記懸架体支持装置本体に隣接する前記レールブラケットと前記レール固定部との間で前記ガイドレールに固定されているエレベータ。
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