JP2015205307A - 定着用スリーブの製造装置、及び製造方法 - Google Patents

定着用スリーブの製造装置、及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】端部に定着部が形成された定着用スリーブであって、塑性加工によって大きな引き抜き力に抗することができるものを簡易に製造する。
【解決手段】製造装置3は、中空部312を備えたケース31、中空部312内に押し込まれ、スリーブ10を挟持するダイス32、ダイス32とスリーブ10を押圧する押圧シリンダ33、及びダイス32とスリーブ10をケース32から抜出する方向に付勢するスプリング34を有する。押圧シリンダ33は、スリーブ10の一端部を押圧することにより、スリーブ10をケース31の中空部312内に押し込むと共に、スリーブ10の一端部を拡径させて定着部121を形成させる。定着部121の形成後、ダイス32とスリーブ12は押圧シリンダ33による押圧力から解放され、スプリング34の付勢力を受けるとケース31の中空部312から抜け出る。このとき、一対のダイス32が互いと離間してスリーブ12が取り出される。
【選択図】図4

Description

本発明は、柱や梁等に配筋した鉄筋をコンクリートに定着させて、この鉄筋の引き抜き力を強化するための定着用スリーブを製造する技術に関する。
従来、コンクリート打設の際、コンクリートと鉄筋等との付着力を高めるために定着部材が使用されている。
定着部材は、コンクリートに埋設された鉄筋の引き抜きに抗するため、引き抜き方向に対して直角に拡開した形状からなる定着部を備えている。
特許文献1では、鉄筋と定着部材とを備え、上記鉄筋は、竹節またはネジ状の節を有する異形鉄筋であり、上記定着部材は、上記鉄筋を挿入可能な中空穴を有する筒状部材であって、この筒状部材の所定の軸方向長さ部分の外周を押圧縮径して上記鉄筋の外周に圧着してある定着構造が提案されており、さらに定着部材として、その一端から所定の長さ部分を縮径して上記鉄筋の外周に圧着し、他の長さ部分を拡径してあるものが提案されている。
特許第3993847号公報
上記特許文献1記載の定着部材が圧着によって取り付けられた鉄筋は、定着部材によって、引き抜き力への抗力を高めることができる。
しかしながら、拡径した部分を有する定着部材を簡易且つ短時間で製造するための技術として有用なものはこれまで提供されていない。
そこで、本発明は、鉄筋に装着される定着用スリーブであって、定着部に施された塑性加工によって大きな引き抜き力に抗することができるものを簡易に製造する装置及び方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る定着用スリーブの製造装置は、略筒型形状からなり、両端が開口した挿通孔を内部に有する中空のスリーブから、拡径した定着部が一端側に設けられると共に、鉄筋が挿通される挿通孔を備えた定着用スリーブを製造するための装置であって、少なくとも一端側が開口した中空部を備えたケースと、上記ケースの中空部内に押し込まれると共に、上記スリーブを外周面から挟持する一対のダイスと、上記一対のダイスを、上記ケースの中空部内に押し込むと共に、上記スリーブの端部を押圧する押圧シリンダと、上記ケースの中空部内に押し込まれたスリーブを、上記スリーブが上記ケースから抜出する方向に付勢する付勢機構と、を有し、上記一対のダイスは、上記一対のダイス間に上記スリーブの一端部を収容すると共に、上記ケースの中空部内に押し込まれるに従って互いと近接し、互いに当接した状態において上記スリーブを外周面から挟み込み、上記押圧シリンダは、上記付勢機構の付勢力に抗して、上記一対のダイスに挟み込まれたスリーブの一端部を軸心方向に押圧することにより、上記スリーブを上記ケースの中空部内に押し込むと共に、上記スリーブの一端部を半径方向外側に拡径させて上記定着部を形成させ、上記スリーブの一端部に上記定着部が形成された後、上記押圧シリンダによる押圧力から解放され、上記付勢機構の付勢力を受けることにより、上記ダイスと上記スリーブとが、上記ケースの中空部から抜け出ると共に、上記一対のダイスが互いと離間して、上記定着部が形成されたスリーブが上記ダイスから解放されることを特徴とする。
また、上記押圧シリンダには、上記スリーブの端面を押圧することにより、上記スリーブを上記ケースの中空部内に押し込む押圧面に、上記スリーブの挿通孔の開口部形状に即して突出した嵌合突起、が設けられており、上記押圧シリンダは、上記スリーブの挿通孔の開口部に上記嵌合突起を嵌合させた状態で、上記スリーブを上記ケースの中空部内に押し込むものとしてもよい。
また、上記押圧シリンダの嵌合突起の表面には、上記スリーブの端面の滑りを抑制する溝が形成されているものとしてもよい。
上記押圧シリンダの嵌合突起は、上記スリーブの挿通孔の径に即した径を有し、上記スリーブの挿通孔に嵌合する棒状の基体部と、当該基体部の端部からスリーブ側へ徐々に径を小さくしながら突出した先端部とから構成されている、
また、上記押圧シリンダの押圧面には、上記スリーブの端部が嵌合する環状溝が設けられているものとしてもよい。
また、上記一対のダイスは、互いと近接する際に上記スリーブの一端部を外周面から挟み込みながら半径方向内側に押圧して縮径させるものとしてもよい。
また、上記ケースの中空部は、上記一対のダイスの押込方向に沿って徐々に幅狭に形成されており、上記一対のダイスは、互いに当接した状態において上記スリーブを外周面から挟持すると共に、上記ケースの中空部内に押込不能に固定されるものとしてもよい。
また、上記付勢機構はスプリングであるものとしてもよい。
また、本発明の別の観点に係る定着用スリーブの製造方法は、少なくとも一端側が開口した中空部を備えたケースと、上記ケースの中空部内に押し込まれると共に、スリーブを外周面から挟持する一対のダイスと、上記一対のダイスを、上記ケースの中空部内に押し込むと共に、上記スリーブの端部を押圧する押圧シリンダと、上記ケースの中空部内に押し込まれたスリーブを、上記スリーブが上記ケースから抜出する方向に付勢する付勢機構と、を有する製造装置により、略筒型形状からなり、両端が開口した挿通孔を内部に有する中空のスリーブから、拡径した定着部が一端側に設けられると共に、鉄筋が挿通される挿通孔を備えた定着用スリーブを製造するための方法であって、上記一対のダイスが、上記一対のダイス間に上記スリーブの一端部を収容すると共に、上記ケースの中空部内に押し込まれるに従って互いと近接し、互いに当接した状態において上記スリーブを外周面から挟持する工程と、上記押圧シリンダが、上記付勢機構の付勢力に抗して、上記一対のダイスに挟み込まれたスリーブの一端部を軸心方向に押圧することにより、上記スリーブを上記ケースの中空部内に押し込むと共に、上記スリーブの一端部を半径方向外側に拡径させて上記定着部を形成させる工程と、上記スリーブの一端部に上記定着部が形成された後、上記押圧シリンダによる押圧力から解放され、上記付勢機構の付勢力を受けることにより、上記ダイスと上記スリーブとが、上記ケースの中空部から抜け出ると共に、上記一対のダイスが互いと離間して、上記定着部が形成されたスリーブが上記ダイスから解放される工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、一連の工程によって、簡易且つ短時間で定着用スリーブを製造することができる。加えて、これにより製造される定着用スリーブは、定着部に施された塑性加工によって大きな引き抜き力に抗することができる。
本発明の第一の実施形態に係る定着用スリーブの製造装置によって製造される定着用スリーブを示した(a)斜視図、(b)断面図、である。 本実施形態に係る定着用スリーブの使用状態を示した断面図である。 本実施形態に係る定着用スリーブの材料となるスリーブを示した外観斜視図である。 本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置を示した図であって、(a)断面図、(b)A−A矢視図である。 本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置において、押圧シリンダの嵌合突起を示した拡大図である。 本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置による製造工程を示した断面図である。 本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置による製造工程を示した図であって、(a)断面図、(b)B−B矢視図である。 本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置による製造工程を示した断面図である。 本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置による製造工程を示した断面図である。 本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置による製造工程を示した断面図である。断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る定着用スリーブの製造装置について、図を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置によって製造される定着用スリーブ12を図1に示す。
図1に示されるように、定着用スリーブ12は、略筒型形状からなる。内部には、両端が開口した挿通孔12aが形成されており、この挿通孔12aには鉄筋が挿通される。また、定着用スリーブ12の一端部には、半径方向外側に拡径した円盤状の定着部121が形成されており、この定着部121は、定着用スリーブ1がコンクリートに埋設された際、コンクリート等に対する定着力を向上させる。
図2に示されるように、定着用スリーブ12が使用される際は、挿通孔12aに鉄筋2の一端部が挿通される。定着部121を除き、鉄筋2の一端部が挿通されている部分には、定着用スリーブ12に外周面から押圧力が加えられており、これにより、鉄筋2の一端部の外周面に、スリーブ12の内周面が圧着させられている。
なお、定着用スリーブ12に圧着される鉄筋2について、図2では、外周面上に一定のピッチで凸状の節が形成された異形鉄筋を示しているが、特にこれに限らず、他の種類の鉄筋についても適用可能である。
このような構成からなるスリーブ12は、本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置によって、図3に示されるスリーブ10から製造される。
スリーブ10は、一定の径を有する筒型形状、特に本例では円筒形状の鋼管であり、両端が開口した挿通孔10aを備えている。なお、このスリーブ10は、鋳型によって筒型形状に製造されたものでもよいし、鋼棒から削り出して製造されたものでもよく、特にその製造方法等は問わない。また、本例では円筒形状の鋼管を用いているが、断面が多角形状の鋼管を用いることもでき、断面が多角形場の鋼管を用いた場合には、定着用スリーブ12の断面形状も同様に多角形状となる。
次に、本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置について説明する。
図4に示されるように、製造装置3は、ケース31、ダイス32、押圧シリンダ33、及びスプリング34を備える。
ケース31は、一端側に開口部311を備えた円柱状の部材である。このケース31には、開口部311の奥に中空部312が形成されており、開口部311から中空部312内へ一対のダイス32が挿し込み可能になっている。
このケース31は、開口部311の断面が、一対のダイス32が向き合った形状に即して略四角形状からなる。また、中空部312も、一対のダイス32の外面形状に即したものとなっており、開口部311から奥に向かって徐々に幅狭となる略台形状に形成されている。
ダイス32は、本例では二つ一組で用いられ、一対のダイス32間に、スリーブ10を挟持することができる。
このダイス32は、定着用スリーブ12が製造される際、押圧シリンダ33によって、スリーブ10と共にケース31の中空部312内に開口部311から押し込まれる。スリーブ10を挟み込んだ一対のダイス32全体の外面形状は、ケース31の中空部312の形状に即して略台形状からなる。
また、このダイス32には、一対のダイス32が互いに向き合う面に、スリーブ10を挟持するための断面半円形状の凹部32aが形成されている。そして、一対のダイス32を向かい合わせにすると、一対のダイス32の間には、向かい合った凹部32aにより、スリーブ10の外周形状に即した円柱状の凹部32bが形成される。
このような形状からなるダイス32は、底面に当接するスプリング34によって外側(図示上方)、あるいは中空部312内から排出する向きへ付勢されている。そのため、一対のダイス32は、押圧シリンダ33に押圧されていないときはスプリング34によって外側へ夫々の端部が押し出されており、互いと離間した状態となっている。
また、一対のダイス32を向かい合わせにした際に形成される円柱状の凹部32bは、深さがスリーブ10の長さよりも浅く、凹部32b内にスリーブ10を収容した際、スリーブ10の一端側が凹部32bからはみ出るようになっている。
なお、本例では、ダイス32は二つ一組で用いるものとしたが、三つ以上を一組として用いてもよく、スリーブ10を挟持することができればよい。
押圧シリンダ33は、対象物に押圧力を加える押圧装置の構成部品であって、押圧装置の駆動に応じて対象物を押圧する。
この押圧シリンダ33は、一対のダイス32によって挟み込まれたスリーブ10に対し、ケース31の中空部312内へ押し込む方向に押圧力を加える。これにより、スリーブ10を一対のダイス32と共にケース31の中空部312内に押し込むと共に、スリーブ10の一端部を軸心方向に押圧して、当該スリーブ10の一端部を半径方向外側に拡径させ、円盤状の定着部121を形成させる。
また、この押圧シリンダ33の押圧面であって、スリーブ10の端部が当接する面には、スリーブ10の挿通孔12aの開口部形状に即して、スリーブ10側に頂点を向け、略円錐状に突起した嵌合突起331が中心に形成されている。
この嵌合突起331は、スリーブ10側あるいは頂点側に向かって徐々に径が小さくしながら突出した基部3311、基部3311のスリーブ10側あるいは頂点側端部から、鉛直方向又はスリーブ10の軸心方向に対して平行に延び出した棒状の基体部3312、基体部3312のスリーブ10側あるいは頂点側端部から、スリーブ10側あるいは頂点側に向かって徐々に径が小さくしながら突出し、略円錐状の傾斜面を有した先端部3313によって構成されている。
この嵌合突起331の基部3311周辺の押圧面は凹み、環状凹部332を形成している。
また、本実施形態では円柱状に構成された基体部3312はその外径が、スリーブ10の挿通孔の径又はスリーブ10の内径と略等しく、加工前のスリーブ10を押圧シリンダ33の押圧面で押圧する際には、当該基体部3312はスリーブ10の挿通孔10aに嵌合する。これにより、スリーブ10を押圧シリンダ33で押圧する際、スリーブ10の挿通孔10aの開口部が塞がることなく、スリーブ10の内径が維持され、定着部121まで鉄筋2を挿通可能な定着用スリーブ12を作成することができる。
このように、嵌合突起331は、基部3311から基体部3312あるいは先端部3313に向かって所定の角度で斜めに立ち上がっているが、基部3311の傾斜面には、当接するスリーブ10が加工時に滑るのを防ぐため、複数の細かい溝331aが形成されている。この押圧シリンダ33の嵌合突起331の表面に形成された溝331aにより、押圧シリンダ33によってスリーブ10を押圧する際、スリーブ10の端面の滑りを抑制することができる。
また、この嵌合突起331の中心は、ケース31の中空部312の中心と一致している。そのため、嵌合突起331がスリーブ10の挿通孔10aに嵌合することにより、スリーブ10の中心と、ケース31の中空部312の中心とを一致させることができる。
スプリング34は、ケース31の中空部312の底部に設けられており、中空部312内に押し込まれるダイス32を外側ないしは中空部312内から抜出させる方向に付勢する。
なお、スプリング34は、ダイス32の数に応じて本例では二つ設けられており、一対のダイス32夫々に対して付勢力が加えられる。
また、本実施例では、ダイス32を中空部312から外側へ付勢する付勢機構としてプリング34が用いられているが、ダイス32が中空部312内へ押し込まれるのに従って縮むと共に、ダイス32の中空部312内からダイス32を外側へ付勢できるものであれば他の機構ないしは部材によっても実現される。例えば、油圧式のピストンや、硬質ウレタン等の反発力を有する部材等を適用することもできる。
続いて、本実施形態に係る定着用スリーブの製造装置により、定着用スリーブ12を製造する一連の工程について説明する。
まず、図6に示されるように、スプリング34によって中空部312から部分的に押し出され、互いに離間している一対のダイス32間にスリーブ32を配設する。
なお、凹部32bの深さとスリーブ10の長さの関係から、スリーブ10の全長のうち、定着部121を形成するのに必要な長さ分については凹部32bからはみ出した状態となっている。
そして、スリーブ10の端部のうち、外側にはみ出している方の端部に押圧シリンダ33を当ててスリーブ10を押圧する。
この際、スリーブ10の端部は、嵌合突起331の基部3311に当接する。押圧に伴ってスプリング34は縮み、ダイス32と共にケース31が中空部312内に押し込まれるが、基部3311に設けられている溝331aにより、押圧シリンダ33による押圧にかかわらず、スリーブ10の端面の滑りが抑制される。
また、スリーブ10の端部に押圧シリンダ33を当接させた際、押圧シリンダ33の中心に設けられた嵌合突起331は、その基体部3312がスリーブ10の挿通孔10aに嵌合すると共に、先端部3313がスリーブ10の挿通孔10a内に挿通される。これにより、スリーブ10はその中心が、ケース31の中空部312及び一対のダイス32間の中心と一致する位置に位置決めされる。また、基体部3312によって、スリーブ10の挿通孔10aの開口部が塞がることなく、スリーブ10の内径が維持される。
ここで、押圧シリンダ33による押圧が開始される際には、ダイス32の凹部32bの側面と、スリーブ10の外周面との間に僅かな隙間が設けられている。
この状態から押圧シリンダ33による押圧が進められていくと、中空部312が奥に向かって幅狭に形成されていることから、押圧力を受けた一対のダイス32は、中空部312の内周面を摺動しながら互いに近接する。その結果、ダイス32の凹部32bの側面とスリーブ10の外周面とが当接する。
続けて、押圧シリンダ33によってスリーブ10とダイス32が中空部212内奥へ押し入れられると、中空部212の奥において一対のダイス32の端部同士が当接し、押圧シリンダ33から加えられる押圧力によらず、ダイス32はこれ以上、中空部212内に押し込まれなくなる。
また、これと同時に、図7に示されるように、一対のダイス32は中空部312の側面から受ける抗力により、スリーブ10を外周面から挟み込んだ上、半径方向内側に押圧する。これにより、スリーブ10の一端部が僅かに縮径する(以下、ダイス32によって一端部が縮径させられたスリーブをスリーブ11とする)。
このように、スリーブ11の一端部が一対のダイス32によって縮径された結果、当該縮径された端部は、加工硬化によって他の部分よりも高い硬度を示す。また、これにより、後述する定着部121を形成する工程において、押圧シリンダ33による押圧力がスリーブ11にかけられた際にも、当該縮径された部分が変形するのを防ぐことができる。
ここからさらに、押圧シリンダ33によって押圧力をスリーブ11に与えると、図8に示されるように、スリーブ11の端部が徐々に座屈し始め、半径方向外側に拡径していく。この際、スリーブ11の端部は環状凹部332内に嵌まると共に、その端面が、溝331aが形成された嵌合突起331の傾斜面に当接する。
また、これにより、傾斜面に形成されている溝331aにスリーブ11の端面が当接し、押圧シリンダ33からの押圧力に関わらず、スリーブ11の端面は傾斜面に当接したままの状態に維持される。この結果、スリーブ11の端部は、開口部分が広がることがない。一方で、ダイス32からはみ出している部分は、長さ方向略中央部分を中心として、半径方向外側に拡径する。
そのままスリーブ11の端部を押圧していくと、図9に示されるように、当該端部はやがて、二重に折り返された円盤形状をなし、定着部121を構成する。これにより、スリーブ12が出来上がる。
出来上がったスリーブ12を製造装置3から取り出す際には、図10に示されるように、スリーブ12から押圧シリンダ33を離し、スリーブ12とダイス32を押圧から解放する。
これに伴って、押圧シリンダ33による押圧力を受けて縮んでいたスプリング34が伸びる。スプリング34の復元力によって付勢されたダイス32は、中空部312から外側へ押し出される。このとき、一対のダイス32は互いと離間し、これにより、スリーブ12は、一対のダイス32によって形成されていた凹部32bの内周面と離間し、ダイス32から解放されたスリーブ12は、製造装置2から容易に引き出することができる。
以上のとおり、押圧シリンダ33によって軸心方向に押圧力を加えるだけで、スリーブ10に対して、軸心方向と半径方向内側に作用する力を与えることができ、その結果、定着部121が形成された定着用スリーブ12が製造される。
また、スリーブ12が出来上がり、スリーブ12を押圧シリンダ33による押圧から解放した際には、スプリング34による付勢力によって容易にスリーブ12が取り出される。
そして、この定着用スリーブ12によれば、スリーブ12の端部に、半径方向外側、即ち、軸心方向と直角な方向に拡径した定着部121が形成されていることから、コンクリート等に対する付着を高め、大きな引き抜き力にも抗することができる。
10 スリーブ
11 スリーブ
12 定着用スリーブ
12a 挿通孔
121 定着部
2 鉄筋
3 製造装置
31 ケース
311 開口部
312 中空部
32 ダイス
32a 凹部
32b 凹部
33 押圧シリンダ
331 嵌合突起
331a 溝
3311 基部
3312 基体部
3313 先端部
332 環状凹部
34 スプリング

Claims (9)

  1. 略筒型形状からなり、両端が開口した挿通孔を内部に有する中空のスリーブから、
    拡径した定着部が一端側に設けられると共に、鉄筋が挿通される挿通孔を備えた定着用スリーブを製造するための装置であって、
    少なくとも一端側が開口した中空部を備えたケースと、
    上記ケースの中空部内に押し込まれると共に、上記スリーブを外周面から挟持する一対のダイスと、
    上記一対のダイスを、上記ケースの中空部内に押し込むと共に、上記スリーブの端部を押圧する押圧シリンダと、
    上記ケースの中空部内に押し込まれたスリーブを、上記スリーブが上記ケースから抜出する方向に付勢する付勢機構と、を有し、
    上記一対のダイスは、上記一対のダイス間に上記スリーブの一端部を収容すると共に、上記ケースの中空部内に押し込まれるに従って互いと近接し、互いに当接した状態において上記スリーブを外周面から挟み込み、
    上記押圧シリンダは、上記付勢機構の付勢力に抗して、上記一対のダイスに挟み込まれたスリーブの一端部を軸心方向に押圧することにより、上記スリーブを上記ケースの中空部内に押し込むと共に、上記スリーブの一端部を半径方向外側に拡径させて上記定着部を形成させ、
    上記スリーブの一端部に上記定着部が形成された後、上記押圧シリンダによる押圧力から解放され、上記付勢機構の付勢力を受けることにより、上記ダイスと上記スリーブとが、上記ケースの中空部から抜け出ると共に、上記一対のダイスが互いと離間して、上記定着部が形成されたスリーブが上記ダイスから解放される、
    ことを特徴とする定着用スリーブの製造装置。
  2. 上記押圧シリンダには、上記スリーブの端面を押圧することにより、上記スリーブを上記ケースの中空部内に押し込む押圧面に、上記スリーブの挿通孔の開口部形状に即して突出した嵌合突起、が設けられており、
    上記押圧シリンダは、上記スリーブの挿通孔の開口部に上記嵌合突起を嵌合させた状態で、上記スリーブを上記ケースの中空部内に押し込む、
    請求項1記載の定着用スリーブの製造装置。
  3. 上記押圧シリンダの嵌合突起の表面には、上記スリーブの端面の滑りを抑制する溝が形成されている、
    請求項2記載の定着用スリーブの製造装置。
  4. 上記押圧シリンダの嵌合突起は、上記スリーブの挿通孔の径に即した径を有し、上記スリーブの挿通孔に嵌合する棒状の基体部と、当該基体部の端部からスリーブ側へ徐々に径を小さくしながら突出した先端部とから構成されている、
    請求項2又は3記載の定着用スリーブの製造装置。
  5. 上記押圧シリンダの押圧面には、上記スリーブの端部が嵌合する環状溝が設けられている、
    請求項1乃至4いずれかの項に記載の定着用スリーブの製造装置。
  6. 上記一対のダイスは、互いと近接する際に上記スリーブの一端部を外周面から挟み込みながら半径方向内側に押圧して縮径させる、
    請求項1乃至5いずれかの項に記載の定着用スリーブの製造装置。
  7. 上記ケースの中空部は、上記一対のダイスの押込方向に沿って徐々に幅狭に形成されており、
    上記一対のダイスは、互いに当接した状態において上記スリーブを外周面から挟持すると共に、上記ケースの中空部内に押込不能に固定される、
    請求項1乃至6いずれかの項に記載の定着用スリーブの製造装置。
  8. 上記付勢機構はスプリングである、
    請求項1乃至7いずれかの項に記載の定着用スリーブの製造装置。
  9. 少なくとも一端側が開口した中空部を備えたケースと、
    上記ケースの中空部内に押し込まれると共に、スリーブを外周面から挟持する一対のダイスと、
    上記一対のダイスを、上記ケースの中空部内に押し込むと共に、上記スリーブの端部を押圧する押圧シリンダと、
    上記ケースの中空部内に押し込まれたスリーブを、上記スリーブが上記ケースから抜出する方向に付勢する付勢機構と、を有する製造装置により、
    略筒型形状からなり、両端が開口した挿通孔を内部に有する中空のスリーブから、
    拡径した定着部が一端側に設けられると共に、鉄筋が挿通される挿通孔を備えた定着用スリーブを製造するための方法であって、
    上記一対のダイスが、上記一対のダイス間に上記スリーブの一端部を収容すると共に、上記ケースの中空部内に押し込まれるに従って互いと近接し、互いに当接した状態において上記スリーブを外周面から挟持する工程と、
    上記押圧シリンダが、上記付勢機構の付勢力に抗して、上記一対のダイスに挟み込まれたスリーブの一端部を軸心方向に押圧することにより、上記スリーブを上記ケースの中空部内に押し込むと共に、上記スリーブの一端部を半径方向外側に拡径させて上記定着部を形成させる工程と、
    上記スリーブの一端部に上記定着部が形成された後、上記押圧シリンダによる押圧力から解放され、上記付勢機構の付勢力を受けることにより、上記ダイスと上記スリーブとが、上記ケースの中空部から抜け出ると共に、上記一対のダイスが互いと離間して、上記定着部が形成されたスリーブが上記ダイスから解放される工程と、を有する、
    ことを特徴とする定着用スリーブの製造方法。
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