JP5644627B2 - 歯車成形装置及び方法 - Google Patents
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上記外歯を成形するためのダイス内周歯を形成したダイス成形穴を有するダイスと、
上記素材の一端面の外周側部分を加圧する外周パンチと、
該外周パンチの内周側に配置し、上記素材の一端面の内周側部分を加圧する内周パンチと、
上記素材の他端面の外周側部分を加圧する外周スリーブと、
該外周スリーブの内周側に配置し、上記素材の他端面の内周側部分を加圧する内周スリーブと、を備えており、
上記内周パンチの先端部の外周面には、上記素材の一部を流動させるためのパンチ側逃し溝が、その周方向の複数箇所に形成してあり、
上記内周スリーブの先端部の外周面には、上記素材の一部を流動させるためのスリーブ側逃し溝が、その周方向の複数箇所に形成してあり、
上記内周パンチ、上記外周スリーブ及び上記内周スリーブを上記ダイス成形穴内に挿入するとともに、上記内周パンチの先端を上記外周パンチの先端よりも突出させ、かつ上記内周スリーブの先端を上記外周スリーブの先端よりも突出させて形成される鍛造空間において、上記外周パンチ及び上記内周パンチと上記外周スリーブ及び上記内周スリーブとによって上記素材を圧縮し、該素材の一部を上記ダイス内周歯へ流動させて、上記外歯歯車を成形するよう構成してあり、
上記内周パンチの加圧力及び上記内周スリーブの加圧力をなくす又は減少させた状態で、上記外周パンチが上記素材の一端面の外周側部分を加圧するとともに上記外周スリーブが上記素材の他端面の外周側部分を加圧するときに、上記素材の一部を、上記パンチ側逃し溝及び上記スリーブ側逃し溝がある内周側へ流動させるとともに上記ダイス内周歯がある外周側へ流動させるよう構成してあることを特徴とする歯車成形装置にある(請求項1)。
上記外歯を成形するためのダイス内周歯を形成したダイス成形穴を有するダイスと、
上記素材の一端面を加圧するパンチと、
上記素材の他端面の外周側部分を加圧する外周スリーブと、
該外周スリーブの内周側に配置し、上記素材の他端面の内周側部分を加圧する内周スリーブと、を備えており、
上記内周スリーブの先端部の外周面には、上記素材の一部を流動させるためのスリーブ側逃し溝が、その周方向の複数箇所に形成してあり、
上記外周スリーブ及び上記内周スリーブを上記ダイス成形穴内に挿入するとともに、上記内周スリーブの先端を上記外周スリーブの先端よりも突出させて形成される鍛造空間において、上記パンチと上記外周スリーブ及び上記内周スリーブとによって上記素材を圧縮し、該素材の一部を上記ダイス内周歯へ流動させて、上記外歯歯車を成形するよう構成してあり、
上記内周スリーブの加圧力をなくす又は減少させた状態で、上記外周スリーブが上記素材の他端面の外周側部分を加圧するときに、上記素材の一部を、上記スリーブ側逃し溝がある内周側へ流動させるとともに上記ダイス内周歯がある外周側へ流動させるよう構成してあることを特徴とする歯車成形装置にある(請求項2)。
上記内周側部分における少なくとも一方の軸方向端面には、上記外周側部分と繋がる突起部が、周方向の複数箇所において等間隔に形成されており、
該突起部は、その一対の周方向側面が、内周側へ向かうほど互いの間隔が縮小するテーパ状に形成されていることを特徴とする外歯歯車にある。
一般的に、加圧力によってリング状の素材をその幅方向(軸方向)に圧縮するときに、リング状の素材の内周側及び外周側のいずれも拘束されていなければ、小さな加圧力によって、内周側及び外周側へ素材の一部を流動させることができる。これに対し、リング状の素材の内周側又は外周側のいずれかが拘束されていると、素材が流動できる面積が外周側又は内周側のみとなることによって流動抵抗が増加する。これに加え、拘束がなければ内周側へ流動されるはずの素材が、拘束により外周側へ流動させられることによっても流動抵抗力が増加する。そのため、大きな加圧力を与えないと、拘束されていない側へ素材を流動させることができない。
それ故、第1の発明の歯車成形装置によれば、小さな成形荷重によって、外周角部の歯面形状が安定した外歯歯車を成形することができる。
それ故、第2の発明の歯車成形装置によれば、第1の発明と同様の理由により、小さな成形荷重によって、外周角部の歯面形状が安定した外歯歯車を成形することができる。
なお、第2の発明において成形される外歯歯車は、その他端面における内周側部分が外周側部分よりも陥没し、外周側部分の軸方向幅が内周側部分の軸方向幅よりも大きく成形される。
従って、本発明の外歯歯車によれば、これを成形する際の成形荷重を小さくすることができ、外歯における外周角部の歯面形状を安定させることができる。
第1の発明において、上記ダイスリーブは、上記ダイスへ向けて移動する上記外周パンチ及び上記内周パンチが素材の一端面を加圧する際の荷重を受けることにより、素材の他端面を加圧することができる。また、ダイスリーブは、外周パンチ及び内周パンチと同様にダイスへ向けて移動するときに、素材の他端面を加圧することもできる。
なお、外周スリーブ及び内周スリーブによる、素材の他端面の外周側部分及び内周側部分への加圧力は、外周スリーブ及び内周スリーブをダイス成形穴内へ移動させて付与することができる。また、この加圧力は、外周スリーブ及び内周スリーブの位置を固定し、外周パンチ及び内周パンチによる加圧力を受けて付与することもできる。
これにより、素材の一部を、パンチ側逃し溝がある内周側とダイス内周歯がある外周側とへ、より流動させ易くすることができる。そのため、より小さな成形荷重によって、外周角部の歯面形状がより安定した外歯歯車を成形することができる。
これにより、素材の一部を、スリーブ側逃し溝がある内周側とダイス内周歯がある外周側とへ、より流動させ易くすることができる。そのため、より小さな成形荷重によって、外周角部の歯面形状がより安定した外歯歯車を成形することができる。
この場合には、素材の一部をパンチ側逃し溝へ流動させる際に、内周側へ流動するほどこの流動に対する抵抗を増加させることができる。一方、ダイス内周歯は、外歯歯車の外歯を成形するために、その一対の周方向側面が外周側へ向かうほど互いの間隔が縮小するテーパ状に形成されている。そして、素材の一部がダイス内周歯へ流動する際には、外周側へ流動するほどこの流動に対する抵抗が増加するようになっている。
そのため、ダイス内周歯の外周先端へ流動する素材の一部に加わる抵抗と、ダイス側逃し溝へ流動する素材の一部に加わる抵抗とをできるだけ合わせることができる。これにより、素材の一部を、パンチ逃し溝がある内周側とダイス成形歯がある外周側とへ、できるだけ平等に分散させて流動させることができる。それ故、外周角部の歯面形状がより安定した外歯歯車を成形することができる。
この場合には、パンチ側逃し溝の場合と同様に、素材の一部を、スリーブ逃し溝がある内周側とダイス成形歯がある外周側とへ、できるだけ平等に分散させて流動させることができる。これにより、外周角部の歯面形状がより安定した外歯歯車を成形することができる。
(実施例1)
本例の歯車成形装置1は、図7、図8に示すごとく、素材80に冷間密閉鍛造を行って、外周に外歯81を有するとともに外周側部分803の軸方向幅L1が内周側部分804の軸方向幅L2よりも大きい外歯歯車8を成形する装置である。
歯車成形装置1は、図1〜図3に示すごとく、以下のダイス2、外周パンチ3、内周パンチ4及びダイスリーブ50を備えている。ダイス2は、外歯81を成形するためのダイス内周歯22を形成したダイス成形穴21を有し、付勢手段23によって上方に付勢されている。外周パンチ3は、素材80の上面(一端面)の外周側部分803を加圧するものである。内周パンチ4は、外周パンチ3の内周側に配置し、素材80の上面の内周側部分804を加圧するものである。ダイスリーブ50は、素材80の下面(他端面)を受けるものである。本例の素材80の一端面は上面であり、素材80の他端面は下面である。
内周パンチ4の先端部の外周面には、素材80の一部を流動させるためのパンチ側逃し溝41が、その周方向の複数箇所に形成してある。
本例の各図においては、ダイス成形穴21(及び外周パンチ3、内周パンチ4、ダイスリーブ50)の軸方向を矢印Lで示し、周方向を矢印Cで示す。
図7、図8に示すごとく、本例の歯車成形装置1によって成形する外歯歯車8は、軸中心に軸穴82を有するものである。また、冷間鍛造に用いる素材80は、軸穴82を設けた中空円柱形状(円環形状)に形成されている。
また、本例の歯車成形装置1によって成形する外歯歯車8は、外歯81を螺旋状に形成してなるはすば歯車である。また、本例において成形する外歯歯車8は、軸方向Lの両端面において、内周側部分804が外周側部分803から陥没した形状を有する。
なお、図8においては、外歯81の軸方向Lの両端面における外周角部811が、軸方向外方へ突出する形状を誇張して示す。
外周パンチ3、内周パンチ4及びマンドレル7は、パンチホルダ32内に配設してある。パンチホルダ32は、パンチベース30として、油圧、電動等の第1駆動源P1による推力を受けて下降するよう構成してある。本例の歯車成形装置1は、パンチベース30を下降させる1ショット動作を行って、軸穴82を有する素材80から、軸穴82を有する外歯歯車8を成形するものである。また、内周パンチ4は、油圧、電動等の第2駆動源P2による推力を受けて、外周パンチ3を含むパンチベース30に対して下降可能に配設されている。
ダイス2は、ダイスホルダ25内に配置してある。ダイス2の下方には、ダイスホルダ25内において、上下にスライド可能であると共に回転可能である軸受部24が設けてある。軸受部24は、付勢手段23としてのガスクッションによって上方へ付勢されており、ダイス2は、ガスクッションによって、軸受部24を介して上方へ付勢されている。ガスクッションは、ガスの圧力による所定の力を、一定方向である上方に向けて常時付与するものである。
また、パンチベース30には、成形後の外歯歯車8をダイス2のダイス成形穴21から取り出す際に、ダイス2を押し下げる押下げロッド33が配設してある。
本例のダイス成形穴21のダイス内周歯22、外周パンチ3のパンチ外周歯31、外周スリーブ5のスリーブ外周歯51は、螺旋状の外歯81を成形するために螺旋状に形成されている。ダイス2は、外周パンチ3及び外周スリーブ5に対して、ダイス内周歯22の螺旋状傾斜に沿って相対的に摺動回転可能である。
ここで、内周パンチ4による加圧力をなくした状態とは、第2駆動源P2による推力を内周パンチ4に作用させず、鍛造空間11内を流動する素材80によって押されて、内周パンチ4が上方へ位置ずれ可能な状態をいう。
なお、図2〜図4においては、ダイス2、外周パンチ3、内周パンチ4、内周スリーブ6が移動する状態を矢印によって示す。また、図4、図6においては、素材80の一部が流動する状態を矢印によって示す。
各逃し溝41,61は、必ずしも外歯81の歯数と同じにする必要はないが、外歯81の歯数に近い数で形成することが好ましい。本例の各逃し溝41,61は、軸方向Lに沿って周方向Cに等間隔で繰り返し形成した溝によるスプライン形状に形成してある。
歯車を成形するに当たっては、図1、図2に示すごとく、外周スリーブ5及び内周スリーブ6をダイス2のダイス成形穴21内に配置した原位置にし、ダイス成形穴21内において、内周スリーブ6の上面に円筒形状の素材80を載置する。また、ダイス成形穴21のダイス内周歯22には、外周スリーブ5のスリーブ外周歯51が係合し、内周スリーブ6の先端(上端)601は、外周スリーブ5の先端(上端)501よりも深くダイス成形穴21内に配置する。
次いで、第1駆動源P1によってパンチベース30を下降させることによって、マンドレル7、外周パンチ3及び内周パンチ4を同時に下降させる。
これにより、素材80の一部を、外周側部分803へ流動させるとともに内周側部分804へも流動させて分流成形を行い、鍛造空間11の外周側へ効果的に素材80の一部を流動させることができる。
その後、パンチベース30を上昇させる一方、押下げロッド33によって、ダイスホルダ25に対してダイス2を押し下げて、ダイス成形穴21から成形後の外歯歯車8を取り出す。
また、パンチ側逃し溝41及びスリーブ側逃し溝61の一対の周方向側面411,611をテーパ状に形成したことにより、素材80の一部をパンチ側逃し溝41及びスリーブ側逃し溝61へ流動させる際に、内周側へ流動するほどこの流動に対する抵抗を増加させることができる。
それ故、本例の歯車成形装置1及び方法によれば、小さな成形荷重によって、両端面に位置する外周角部811の歯面形状が安定した外歯歯車8を成形することができる。
また、内周パンチ4には、複数のパンチ側逃し溝41を形成しないこともできる。この場合には、内周スリーブ6の先端部の外周面に形成した複数のスリーブ側逃し溝61によって、外歯歯車8の他端面に位置する外周角部811の歯面形状を安定させることができる。
本例は、図9、図10に示すごとく、外周パンチ3の外周にパンチ外周歯31を形成せず、外周パンチ3をダイス成形穴21の上方開口部26の周辺に当接させて、鍛造空間11を形成する例である。
また、本例において成形する外歯歯車8は、軸方向Lの一端面において、内周側部分804が外周側部分803から陥没した形状を有する。本例の鍛造空間11を形成する際には、外周スリーブ5の先端と内周スリーブ6の先端とは、略同一面を形成する。
本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
11 鍛造空間
2 ダイス
21 ダイス成形穴
22 ダイス内周歯
3 外周パンチ
31 パンチ外周歯
4 内周パンチ
41 パンチ側逃し溝
5 外周スリーブ
51 スリーブ外周歯
6 内周スリーブ
61 スリーブ側逃し溝
8 外歯歯車
80 素材
801 上端部
802 下端部
803 外周側部分
804 内周側部分
81 外歯
83 突起部
Claims (6)
- 素材に冷間密閉鍛造を行って、外周に外歯を有するとともに外周側部分の軸方向幅が内周側部分の軸方向幅よりも大きい外歯歯車を成形する装置であって、
上記外歯を成形するためのダイス内周歯を形成したダイス成形穴を有するダイスと、
上記素材の一端面の外周側部分を加圧する外周パンチと、
該外周パンチの内周側に配置し、上記素材の一端面の内周側部分を加圧する内周パンチと、
上記素材の他端面の外周側部分を加圧する外周スリーブと、
該外周スリーブの内周側に配置し、上記素材の他端面の内周側部分を加圧する内周スリーブと、を備えており、
上記内周パンチの先端部の外周面には、上記素材の一部を流動させるためのパンチ側逃し溝が、その周方向の複数箇所に形成してあり、
上記内周スリーブの先端部の外周面には、上記素材の一部を流動させるためのスリーブ側逃し溝が、その周方向の複数箇所に形成してあり、
上記内周パンチ、上記外周スリーブ及び上記内周スリーブを上記ダイス成形穴内に挿入するとともに、上記内周パンチの先端を上記外周パンチの先端よりも突出させ、かつ上記内周スリーブの先端を上記外周スリーブの先端よりも突出させて形成される鍛造空間において、上記外周パンチ及び上記内周パンチと上記外周スリーブ及び上記内周スリーブとによって上記素材を圧縮し、該素材の一部を上記ダイス内周歯へ流動させて、上記外歯歯車を成形するよう構成してあり、
上記内周パンチの加圧力及び上記内周スリーブの加圧力をなくす又は減少させた状態で、上記外周パンチが上記素材の一端面の外周側部分を加圧するとともに上記外周スリーブが上記素材の他端面の外周側部分を加圧するときに、上記素材の一部を、上記パンチ側逃し溝及び上記スリーブ側逃し溝がある内周側へ流動させるとともに上記ダイス内周歯がある外周側へ流動させるよう構成してあることを特徴とする歯車成形装置。 - 素材に冷間密閉鍛造を行って、外周に外歯を有するとともに外周側部分の軸方向幅が内周側部分の軸方向幅よりも大きい外歯歯車を成形する装置であって、
上記外歯を成形するためのダイス内周歯を形成したダイス成形穴を有するダイスと、
上記素材の一端面を加圧するパンチと、
上記素材の他端面の外周側部分を加圧する外周スリーブと、
該外周スリーブの内周側に配置し、上記素材の他端面の内周側部分を加圧する内周スリーブと、を備えており、
上記内周スリーブの先端部の外周面には、上記素材の一部を流動させるためのスリーブ側逃し溝が、その周方向の複数箇所に形成してあり、
上記外周スリーブ及び上記内周スリーブを上記ダイス成形穴内に挿入するとともに、上記内周スリーブの先端を上記外周スリーブの先端よりも突出させて形成される鍛造空間において、上記パンチと上記外周スリーブ及び上記内周スリーブとによって上記素材を圧縮し、該素材の一部を上記ダイス内周歯へ流動させて、上記外歯歯車を成形するよう構成してあり、
上記内周スリーブの加圧力をなくす又は減少させた状態で、上記外周スリーブが上記素材の他端面の外周側部分を加圧するときに、上記素材の一部を、上記スリーブ側逃し溝がある内周側へ流動させるとともに上記ダイス内周歯がある外周側へ流動させるよう構成してあることを特徴とする歯車成形装置。 - 請求項1に記載の歯車成形装置において、上記パンチ側逃し溝は、上記内周パンチの周方向の複数箇所に等間隔に形成してあるとともに、その一対の周方向側面が、内周側へ向かうほど互いの間隔が縮小するテーパ状に形成してあることを特徴とする歯車成形装置。
- 請求項1又は2に記載の歯車成形装置において、上記スリーブ側逃し溝は、上記内周スリーブの周方向の複数箇所に等間隔に形成してあるとともに、その一対の周方向側面が、内周側へ向かうほど互いの間隔が縮小するテーパ状に形成してあることを特徴とする歯車成形装置。
- 素材に冷間密閉鍛造を行って、外周に外歯を有するとともに外周側部分の軸方向幅が内周側部分の軸方向幅よりも大きい外歯歯車を成形する方法であって、
上記外歯を成形するためのダイス内周歯を形成したダイス成形穴を有するダイスと、
上記素材の一端面の外周側部分を加圧する外周パンチと、
該外周パンチの内周側に配置し、上記素材の一端面の内周側部分を加圧する内周パンチと、
上記素材の他端面の外周側部分を加圧する外周スリーブと、
該外周スリーブの内周側に配置し、上記素材の他端面の内周側部分を加圧する内周スリーブと、を備えた歯車成形装置を用い、
上記内周パンチの先端部の外周面には、上記素材の一部を流動させるためのパンチ側逃し溝が、その周方向の複数箇所に形成してあり、
上記内周スリーブの先端部の外周面には、上記素材の一部を流動させるためのスリーブ側逃し溝が、その周方向の複数箇所に形成してあり、
上記内周パンチ、上記外周スリーブ及び上記内周スリーブを上記ダイス成形穴内に挿入するとともに、上記内周パンチの先端を上記外周パンチの先端よりも突出させ、かつ上記内周スリーブの先端を上記外周スリーブの先端よりも突出させて形成される鍛造空間に上記素材を配置し、
次いで、上記内周パンチと上記内周スリーブとによって上記素材の内周側部分を加圧し、
次いで、上記外周パンチ及び上記内周パンチと上記外周スリーブ及び上記内周スリーブとによって上記素材の外周側部分及び内周側部分を加圧し、
その後、上記内周パンチによる加圧力及び上記内周スリーブによる加圧力をなくす又は減少させた状態で、上記外周パンチと上記外周スリーブとによって上記素材の外周側部分を加圧するときに、上記素材の一部を、上記パンチ側逃し溝及び上記スリーブ側逃し溝がある内周側へ流動させるとともに上記ダイス内周歯がある外周側へ流動させることを特徴とする歯車成形方法。 - 素材に冷間密閉鍛造を行って、外周に外歯を有するとともに外周側部分の軸方向幅が内周側部分の軸方向幅よりも大きい外歯歯車を成形する方法であって、
上記外歯を成形するためのダイス内周歯を形成したダイス成形穴を有するダイスと、
上記素材の一端面を加圧するパンチと、
上記素材の他端面の外周側部分を加圧する外周スリーブと、
該外周スリーブの内周側に配置し、上記素材の他端面の内周側部分を加圧する内周スリーブと、を備えた歯車成形装置を用い、
上記内周スリーブの先端部の外周面には、上記素材の一部を流動させるためのスリーブ側逃し溝が、その周方向の複数箇所に形成してあり、
上記外周スリーブ及び上記内周スリーブを上記ダイス成形穴内に挿入するとともに、上記内周スリーブの先端を上記外周スリーブの先端よりも突出させて形成される鍛造空間に上記素材を配置し、
次いで、上記内周スリーブによって上記素材の内周側部分を加圧し、
次いで、上記外周スリーブ及び上記内周スリーブによって上記素材の外周側部分及び内周側部分を加圧し、
その後、上記内周スリーブによる加圧力をなくす又は減少させた状態で、上記外周スリーブによって上記素材の外周側部分を加圧するときに、上記素材の一部を、上記スリーブ側逃し溝がある内周側へ流動させるとともに上記ダイス内周歯がある外周側へ流動させることを特徴とする歯車成形方法。
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